(1)実施の形態の構成
(1−1)全体構成
図1は、本発明の実施の形態に係るパーソナルコンピュータを示す斜視図である。このパーソナルコンピュータ1は、通常のノート型パーソナルコンピュータと同様に、外観上、本体2側に操作キー3、ポインティングデバイス4、モデム端子5等が配置され、また蓋6側には液晶表示パネル7を配置して構成される。さらにこのパーソナルコンピュータ1は、本体の側方にジョグダイヤル8が配置され、液晶表示パネル7の上方にはCCDカメラ9が配置されるようになされている。なおここでジョグダイヤル8は、矢印Bにより示すように押圧操作によるスイッチとしての機能をも有する回転操作子であり、本体2の側方より僅かに突出するように配置された円板状の回転操作子8Aを矢印Aにより示すように回転して、所定方向へのマウスの操作等と同様の操作を実行できるようになされている。
図2は、このパーソナルコンピュータ1の構成を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ1は、ISA(Industry Standard Architecture)バス11に各種インターフェースが接続され、このISAバス11を介して操作キー3の操作、電源の異常等が中央処理ユニット12に通知される。
すなわちパーソナルコンピュータ1において、I/Oコントローラ13は、ISAバス11との間で、英数字キー等による操作キー3のインターフェース、赤外線ポート15に接続される赤外線による通信ユニットのインターフェース、フラッシュメモリ16のインターフェースを構成する。またパーソナルコンピュータ1は、電源供給充電制御回路18の制御により、外部電源コネクタ17を介して入力される電源又はバッテリ19により動作し、また外部電源コネクタ17を介して入力される電源によりバッテリ19を充電し、I/Oコントローラ13は、この電源供給充電制御回路18とのインターフェースを構成する。またI/Oコントローラ13は、操作パネル上に配置された発光ダイオード(LED)20の駆動回路を構成し、さらには座標入力手段であるスティック式ポインティングデバイス4のインターフェース、マウスの右クリック、左クリック等の操作子に対応する左、右及びセンタボタン22のインターフェースを構成する。またI/Oコントローラ13は、ジョグダイヤル8の回転操作量を検出する回転検出部26との間のインターフェース、このジョグダイヤル8の押圧操作を検出する全押し/半押しスイッチ27のインターフェース、さらには電源スイッチ28、反転スイッチ29のインターフェースを構成する。
サウンドコントローラ31は、ISAバス11に接続されてなる音声信号の入出力に係るインターフェースであり、マイク32を介して取得される音声信号をアナログディジタル変換処理してISAバス11に出力し、またこれとは逆にISAバス11に出力されるオーディオデータをディジタルアナログ変換処理して内蔵スピーカ33を駆動する。
モデム35は、モデム端子5を介してISDN回線等に接続される。モデム35は、ISAバス11に接続されて、各種情報ネットワークとの間のインターフェースを構成する。これらによりパーソナルコンピュータ1は、操作キー3等の操作に応動して例えばインターネット等のネットワークより所望の情報を取得できるようになされている。
パーソナルコンピュータ1は、PCI−ISAブリッジ38を介して、このISAバス11がPCI(Peripheral Component Interconnect )バス40に接続され、このPCIバス40に伝送速度の早いインターフェースが接続される。すなわちPCカードインターフェース41は、PCIバス40に接続されて、PCカードスロット42に装着されるPCカードのインターフェースを構成する。またIEEE1394インターフェース43は、同様にPCIバス40に接続されて、IEEE1394端子に接続される機器との間でIEEE1394のインターフェースを構成する。
ビデオキャプチャー処理チップ46は、PCIバス40に接続されて、CCDカメラ9のインターフェースを構成する。なおビデオキャプチャー処理チップ46は、I2 CバスによってもCCDカメラ9と接続される。PCI−ISAブリッジ38は、PCIバス40及びISAバス11のインターフェースを構成すると共に、PCIバス40とUSB(Universal Serial Bus)による端子(USB端子)49とのインターフェース、PCIバス40とハードディスク装置(HDD)とのインターフェースを構成する。これによりパーソナルコンピュータ1では、ハードディスク装置50に記録されたアプリケーションプログラムを立ち上げて動作し、さらに各種情報をハードディスク装置50に記録する。またこのアプリケーションプログラムに従ってネットワークから取得した各種情報をUSB端子49を介して種々の機器にダウンロードできるようになされ、またこれとは逆に種々の機器より所望のデータをアップロードできるようになされている。
パーソナルコンピュータ1は、ホスト−PCIブリッジ52を介して、このPCIバス11がホストバスHBUSに接続され、このホストバスHBUSにキャッシュメモリ(キャッシュ)55、中央処理ユニット12が接続される。またホスト−PCIブリッジ52を介して、ビデオコントローラ54がホストバスHBUSに接続され、これにより中央処理ユニット12の制御に従ったビデオコントローラ54の制御により液晶ディスプレイ7にCCDカメラ9で取得した画像、さらにはパーソナルコンピュータ1の操作に必要な各種GUI等を表示する。またホスト−PCIブリッジ52を介して、ランダムアクセスメモリ(RAM)57がホスト−PCIバスHBUSに接続され、これによりランダムアクセスメモリ57に中央処理ユニット12のワークエリア等を確保できるようになされている。なおパーソナルコンピュータ1ではクロックジェネレータ59により各種動作基準の基準信号を生成して各回路ブロックに供給するようになされている。
このようにして構成されるパーソナルコンピュータ1においては、ハードディスク装置50に記録された内容に従った中央処理ユニット12における一連の処理により、所定のオペレーションシステム上で種々のアプリケーションプログラムを実行する。パーソナルコンピュータ1においては、このうちの所定のアプリケーションプログラムの実行により、モデム端子5を介してインターネットに接続し、種々のオーディオデータをハードディスク装置50にダウンロードする。またPCカードインターフェース41に接続されたCD−ROMドライブを介して、コンパクトディスクに記録されたオーディオデータをハードディスク装置50にダウンロードする。
このときパーソナルコンピュータ1においては、所定フォーマットによりオーディオデータをデータ圧縮してハードディスク装置50に記録する。また1つの曲を単位にしたファイル形式により、コピーを制限する著作権に関する情報、アーティスト名、アルバム名等と共にオーディオデータをハードディスク装置50に記録する。またこのようなダウンロード時の設定により、また所定のアプリケーションプログラムによるダウンロードしたオーディオデータの選択操作によりプレイリストを作成し、このプレイリストのファイルをハードディスク装置50に記録する。なおここでプレイリストは、ハードディスク装置50に記録されたコンテンツである曲のうち、例えばユーザーにより選択された複数曲の曲名を一覧形式により表示可能に記録したファイルであり、このファイルに記録された曲名によるオーディオデータのファイルを特定可能に記録される。これによりパーソナルコンピュータ1においては、このプレイリストに従って、例えばロック、ポップス等のユーザーの所望するジャンル毎に、さらにはアーティスト毎に、ハードディスク装置50に記録された曲を纏めて試聴できるようになされている。
(1−2)ミュージックシェーカー
(1−2−1)メニュー画面の構成
図3は、ハードディスク装置50に記録されたアプリケーションプログラムの1つであるミュージックシェーカーのメニュー画面を示す平面図である。このミュージックシェーカーは、ユーザーにより選択されたプレイリストに記録された曲を部分的に途切れることなく連続して再生するアプリケーションプログラムである。
中央処理ユニット12は、ユーザーによりこのミュージックシェーカーのアプリケーションプログラムが選択されると、このメニュー画面を表示する。ここでこのメニュー画面においては、左右両側にプレイリストの表示領域AR1及びAR2が形成され、この表示領域AR1及びAR2を覆うように、金属性のカバーをイメージさせる画像が表示される。メニュー画面においては、これら表示領域AR1及びAR2に、それぞれプレイリストの表示領域であることを示すPLAY LIST1及びPLAY LIST2の文字が表示される。さらに各プレイリストの表示領域AR1及びAR2の下方に、カバーの表示を開閉するボタンB1及びB2がそれぞれ配置される。中央処理ユニット12は、これらのボタンB1、B2が操作されると、図4に示すように、この表示領域AR1及びAR2の表示を切り換え、それぞれプレイリストP1及びP2を表示する。
これに対して中央上部には、メニューバーと一体化したデザインによりタイトルバーが表示され、このタイトルバーにアプリケーションプログラムを閉じるボタン、表示を最大化するボタン、表示を最小化するボタン、ヘルプファイルを開くボタン、このアプリケーションプログラムの各種設定メニューを開くファイルのボタンが表示されるようになされている。なおここでこの設定は、プレイリストにオートローディングする曲数の設定、ジョグダイヤル8の設定等により構成されるようになされている。
さらにこのタイトルバーの下側には、このアプリケーションプログラムのタイトルが表示され、続いて所定の動画を表示する動画の表示領域ARMが形成される。中央処理ユニット12は、所定の静止画像を複数のマスク画像によりマスクして動画を構成する各フレームの画像を生成する。さらにこの静止画像に対するマスク画像の重なり具合をオーディオデータの周波数解析結果に基づいて変化させ、これによりこのようにして生成したフレームの連続により動画を表示する。これにより中央処理ユニット12は、この動画の表示領域ARMに再生中の曲の雰囲気に応じて変化する動画を表示する。なおこの実施の形態では、これによりこの表示領域ARMの中心より雲のような物体が放射状に飛び散るように動画を表示する。
さらにこのメニュー画面は、動画の表示領域ARMの下側に、左右に別れて、それぞれプレイスタイル変更ボタンBPS1〜BPS3、音量調整ボタンBVR1〜BVR3が配置され、これらの中央に現在再生中の曲情報表示エリアARPが形成される。ここで図5にこれらの領域を拡大して詳細に示すように、プレイスタイル変更ボタンBPS1〜BPS3は、それぞれソフト、標準、ハードのプレイスタイルが割り当てられ、中央処理ユニット12は、これらのボタンBPS1〜BPS3の選択的な操作により、再生のスタイルを変更する。また選択操作されたボタンには、円形の縁取りを表示する。なお、このスタイルの変更については、後述する。
また音量調整ボタンBVR1〜BVR3は、それぞれミューティング、音量低減、音量増大の機能が割り当てられ、中央処理ユニット12は、これらの操作子の操作に応じて音量を調整するようになされている。
これに対して曲情報表示エリアARPは、最上段に、再生開始からの全体の再生時間が表示され、続いて現在再生中の曲のタイトルが表示される。さらに続いて、音量に関する情報が表示され、スピーカーのマークと×の印とを重ねて表示してミューティングの状態を示し、またこのマークの右側に音量のインジケーターが表示されるようになされている。なおこれら音量に関する表示は、それぞれミューティングされた場合、音量調整ボタンBVR2、BVR3が操作された場合にだけ表示されるようになされている。また曲情報表示エリアARPの最下段は、左右にそれぞれプレイリストP1及びP2に対応する再生時間が表示されるようになされている。
メニュー画面は(図3又は図4)、曲情報表示エリアARPの下側に円形形状による再生操作ボタンBが表示され、この再生操作ボタンBの両側にそれぞれプレイリストP1及びP2に対応するストックトレイST1及びST2が表示される。なおストックトレイST1及びST2は、それぞれ六角形形状による曲名表示エリアがボタンBを中心に3個ずつ配置されて形成される。また再生操作ボタンBの下側に、編集作業用のボタンBE、プレイリストの状態表示領域ARSが形成される。このプレイリストの状態表示領域ARSは、ストックトレイST1及びST2の表示を縮小したシンボルがそれぞれ表示される。なおこれらのボタン等についての詳細は、後述する。
図6は、左側のプレイリストP1をその周辺の表示と共に詳細に示す平面図である。なお右側のプレイリストP2及び周辺の表示は、この左側のプレイリストP1及び周辺の表示と対称に形成される点を除いて、同一であることにより、重複した説明は省略する。
ここでプレイリストP1の上側には、オートローディングのボタンBAUが配置され、中央処理ユニット12は、このボタンBAUが操作されると、ハードディスク装置50に記録された音楽ファイルをランダムに選択してプレイリストを自動生成し、この自動生成したプレイリストを表示する。なおここで、このランダムな選択は、プレイリストP1及びP2でコンテンツが重複しないように、また1つのプレイリスト内でコンテンツが重複しないように実行される。これにより中央処理ユニット12は、ハードディスク装置50に膨大な数の曲が記録されている場合でも、煩雑なユーザーによる操作を有効に回避してプレイリストを作成できるようになされている。またその時々で異なるリストをユーザーに提供できるようになされている。
中央処理ユニット12は、ハードディスク装置50に膨大な数の曲が記録されている場合、このようにしてプレイリストを自動生成するのに時間を要することにより、図7に示すサブウインドウを表示し、このサブウインドウ中の棒グラフの表示により自動生成の進捗状況をユーザーにフィードバックする。
さらにこのオートローディングのボタンBAUの中央側には、プレイリストの編集メニューを開くボタンBELが表示される。中央処理ユニット12は、このボタンBELが操作されると、所定のプルダウンメニューを表示する。さらにこのプルダウンメニューにおけるユーザーの操作に応じて、プレイリストの作成処理、プレイリストの変更処理を実行する。
さらにこれらボタンBAU及びBEの下側には、プレイリスト選択用のコンボボックスBXが表示される。パーソナルコンピュータは、このコンボボックスBXがユーザーにより開かれると、選択可能なプレイリストのファイル名をプルダウンメニューにより表示し、このメニューにおける選択によりプレイリストP1を設定する。
このようにして選択されたプレイリストは、図8に示すように、ボタンBに近い側のストックトレイST1の曲名表示領域より、順次曲名が表示され、残りの曲名(タイトル)がアーティスト名と共に下側より順次一覧表示されてプレイリストP1が表示される。中央処理ユニット12は、このプレイリストP1及びストックトレイST1における曲の表示において、後述する編集点が設定されている曲については、先頭に旗のマークを表示する。
中央処理ユニット12は、このプレイリストP1において、ユーザーにより何れかの曲がマウスにより選択されてドラッグアンドドロップされると、この操作に応動して表示の順序を入れ換える。またファイル管理用のアプリケーションプログラム等を同時に立ち上げた状態で、このアプリケーションプログラムで表示された曲名がユーザーにより選択されてこのプレイリストP1にドラッグアンドドロップされると、このドラッグアンドドロップの操作に応動して現在表示したプレイリストP1にこの曲を加えて表示する。また右側のプレイリストP2との間でも、同様のドラッグアンドドロップによりプレイリストの表示を切り換える。これにより中央処理ユニット12は、ユーザーにより自由にプレイリストを変更できるようになされている。なおこれらの曲の入れ替え等の処理は、ストックトレイST1、ST2に表示された曲との間でも、実行できるようになされている。
また中央処理ユニット12は、このプレイリストP1で所望の曲がユーザーによりダブルクリックされると、この曲の再生を開始し、これによりユーザーによる所望の曲を選択的に試聴できるようになされ、また後述する編集点の設定作業等を実行できるようになされている。
初期画面においては、このプレイリストP1の下に、シェイクのボタンBSHが表示される。中央処理ユニット12は、このシェイクのボタンBSHが操作されると、プレイリストP1、ストックトレイST1に表示した曲名をランダムに入れ換える。これにより中央処理ユニット12では、同一のプレイリストにより再生する場合でも、その時々異なる順序で再生することができるようになされている。
かくするにつきストックトレイST1、ST2には(図8)、それぞれプレイリストP1及びP2に対応する左右両側に、六角形形状の縁取りにより3つの曲名表示領域が形成され、各曲名表示領域に、プレイリストP1における各曲の表示よりアーティストを除いた各曲の情報が表示される。これら曲名表示領域は、六角形形状の縁取りの1辺で連続する曲名表示領域が隣り合うように配置されて、現在再生中の曲を示す曲情報表示領域ARP、再生の開始停止を指示する操作子の表示である操作ボタンBより、左右のプレイリストP1及びP2に向かってそれぞれ広がるように配置され、これによりプレイリストP1及びP2と共に再生処理をイメージさせる表示である曲情報表示領域ARP、操作ボタンBより再生順に順次連続して曲名を表示できるようになされている。
再生操作ボタンBは(図8)、円形形状の再生/一時停止ボタンBPが中心に配置され、その周囲に、停止ボタンBST、プレイリストP1の次へのボタンBL1、プレイリストP2の次へのボタンBL2が配置される。ここで再生/一時停止ボタンBPは、再生の開始、再生の一時停止を指示する操作子の表示であり、中央処理ユニット12は、このボタンBPがマウスによるクリックによりされるとプレイリストP1及びP2に従ってオーディオデータの再生を開始し、またこの再生を一時停止する。これに対して停止ボタンBSTは、再生/一時停止ボタンBPの下側、中央に配置されるのに対し、次へのボタンBL1及びBL2は、それぞれ対応するプレイリストP1及びP2側に対称に配置される。中央処理ユニット12は、再生中に停止ボタンBSTが操作されると、再生を停止する。また次へのボタンBL1及びBL2が操作されると、それぞれプレイリストP1及びP2側で次に再生する曲をスキップさせ、これに対応するようにプレイリストP1及びP2、ストックトレイST1、ST2の表示を切り換える。なおこの場合に、現在再生中の側で次へのボタンBL1及びBL2が操作された場合には、この現在再生中の曲をスキップさせ、これに対応するようにプレイリストP1及びP2、ストックトレイST1、ST2の表示を切り換える。
パーソナルコンピュータは、図1において矢印Bにより示すように、ジョグダイヤル8が押圧操作された場合、再生/一時停止ボタンBPが操作された場合と同一動作を切り換えるのに対し、図1において矢印Aにより示すように、ジョグダイヤル8が回転操作された場合、その操作方向に対応する次へのボタンBL1及びBL2が操作された場合と同一に動作を切り換える。これにより中央処理ユニット12は、ボタンBPによる操作に代えてジョグダイヤル8による操作によっても種々に動作を切り換えることができるようになされている。
(1−2−2)再生処理
図9は、再生/一時停止ボタンBPの操作により再生の開始が指示された場合に、このような初期画面に関する中央処理ユニット12の処理手順を示すフローチャートである。中央処理ユニット12は、この処理手順の実行により2つのプレイリストによる曲を順次交互に再生し、またこの再生に対応するようにプレイリストP1、P2、ストックトレイST1及びST2の表示を切り換える。
ここで中央処理ユニット12は、プレイリストの状態表示領域ARSについて、ディフォルトの状態ではプレイリストP1側のストックトレイST1に対応する表示を点灯した状態で、停止操作の後の状態、一時停止の状態においては、直前に再生していた側のストックトレイST1又はST2に対応する表示を点灯した状態で、再生/一時停止ボタンBPの操作による再生の指示を受け付ける。
中央処理ユニット12は、再生の指示を受けると、ステップSP1からステップSP2に移り、必要に応じて再生する側のプレイリストP1、ストックトレイST1又はプレイリストP2、ストックトレイST2の表示を切り換える。ここでこの表示の切り換えは、曲情報表示エリアARPに現在再生中の曲が表示されていない場合に実行される。従って、一時停止の状態より再生を開始する場合、中央処理ユニット12は、このステップSP2の処理手順を実行することなく、続くステップSP3に移る。これに対してディフォルトの状態等より再生を開始する場合、プレイリストP1、ストックトレイST1の表示を曲情報表示エリアARP側に順次移動させることにより、この表示を切り換える。
続くステップSP3において、中央処理ユニット12は、曲情報表示エリアARPに表示した曲について、ユーザーの設定した条件により編集点を設定することにより、この曲の一部を切り出して再生対象を設定し、続くステップSP5において、この再生対象の再生を開始する。中央処理ユニット12は、続くステップSP4において、この切り出した再生対象の再生を完了したか否か判断する。ここで否定結果が得られると、中央処理ユニット12は、ステップSP6に移り、再生/一時停止ボタンBP、停止のボタンBSTが操作されたか否か判断し、ここで肯定結果が得られると、ステップSP7に移ってこの処理手順を終了するのに対し、否定結果が得られると、ステップSP5に戻る。これにより中央処理ユニット12は、ステップSP3の処理で切り出した再生対象を再生し、この再生を完了すると、ステップSP5で肯定結果が得られることにより、ステップSP8に移る。
ここで中央処理ユニット12は、再生対象のプレイリストを切り換え、さらに続くステップSP9において、このプレイリストの切り換えに対応するように、プレイリストの状態表示領域ARSにおけるストックトレイに対応する表示の点灯を切り換える。
さらに続くステップSP10において、現在、曲情報表示エリアARPに表示している曲の表示を、選択した側のプレイリストのストックトレイ先頭に表示された曲の表示に切り換え、またこの表示の切り換えに対応するように、選択した側のプレイリスト、ストックトレイの表示を曲情報表示エリアARP側に順次移動させる。またそれまで曲情報表示エリアARPに表示していた曲名については、元のプレイリストの最後尾に表示位置を切り換える。
このようにして表示を切り換えると、中央処理ユニット12は、ステップSP3に戻り、曲情報表示エリアARPに表示している曲について、改めて切り出しの処理を実行する。これにより中央処理ユニット12は、図10において曲名の表示の流れを矢印により示すように、2つのプレイリストについて、交互に曲を選択して再生し、この再生に対応するようにプレイリスト、ストックトレイ、曲情報表示エリアARPで順次循環的に曲名の表示を切り換え、2つのプレイリストに従っていわゆるエンドレスにより順次オーディオデータを再生するようになされている。
このようにして曲名の表示を切り換えるにつき、中央処理ユニット12は、未だ再生前の曲については、ユーザーに強い印象を与える色彩、輝度により表示するのに対し、再生を終了してプレイリストP1、P2の末尾に表示する曲については、再生前の曲の表示に比して相対的にユーザーに弱い印象を与える色彩、輝度により表示する。具体的に、未だ再生前の曲については明るいオレンジ色により曲名等を表示するのに対し、再生を終了した曲については、灰色により曲名等を表示する。
さらに中央処理ユニット12は、このように再生前の曲、再生を終了した曲を表示して順次再生することにより、それぞれプレイリストP1、P2、ストックトレイST1、ST2に表示する曲名等が全て再生を終了した曲となると、このように再生を終了した曲だけとなった側については、全ての曲を未だ再生前の曲に再設定し、これら曲名等の表示を切り換える。
(1−2−3)曲再生におけるスタイル
中央処理ユニット12は、プレイスタイル変更ボタンBPS1〜BPS3による操作に応じて、このようにして切り出して再生するコンテンツの再生時の雰囲気を切り換え、またこの切り換えに連動してメニュー画面のデザインを変更する。
すなわちプレイスタイル変更ボタンBPS1〜BPS3は、それぞれハード、標準、ソフトな雰囲気による再生のスタイルを選択する操作子であり、このアプリケーションプログラムにおいては、図11及び図12に示すように、これらの各操作子BPS1〜BPS3に対応して再生の雰囲気を設定するテンプレートが用意されるようになされている。
ここでこれらのテンプレートに設定された音量のパラメータにおいては、オーディオデータを処理する際の利得を設定するパラメータであり、それぞれハード、標準、ソフトな雰囲気による再生のスタイルに応じて、順次音量が小さくなるようにパラメータが用意されるようになされている。またイコライザのパラメータにおいては、オーディオデータの周波数特性を補正するパラメータであり、ハードな雰囲気による再生スタイルにおいては、高音及び低音を強調する周波数特性となるようにパラメータが用意される。また標準の雰囲気による再生スタイルにおいては、ほぼ平坦な周波数特性となるように、ソフトな雰囲気による再生スタイルにおいては、高温及び低音を抑圧した周波数特性となるようにパラメータが用意される。
これに対して音場のパラメータにおいては、オーディオデータに付加する残響のパラメータであり、ハードな雰囲気による再生スタイルにおいては、小さな部屋で演奏を試聴しているような雰囲気となるように、標準の雰囲気による再生スタイルにおいては、スタジアムで演奏を試聴しているような雰囲気となるように、ソフトな雰囲気による再生スタイルにおいては、大ホールで演奏を試聴しているような雰囲気となるようにパラメータが用意される。
またこの実施の形態では、上述のステップSP3で切り出した再生対象間に後述する効果音を介挿して再生するようになされており、切換情報は、この切り出し処理に関する情報、効果音の接続に関する情報が規定される。このうち再生基準時間は、各コンテンツより切り出す再生対象の再生基準の時間であり、続く変化時間は、この再生基準時間に対して変化を与える時間である。ハードな雰囲気による再生スタイルにおいては、再生基準時間及び変化時間がそれぞれ20秒及び1秒に設定され、中央処理ユニット12は、19(20−1)秒〜21(20+1)秒の範囲で、切り出し処理する毎に、切り出す時間を不規則に可変して各コンテンツに再生対象を設定するようになされている。これに対して標準の雰囲気による再生スタイルにおいては、再生基準時間及び変化時間がそれぞれ40秒及び5秒に設定され、これにより中央処理ユニット12は、35(40−5)秒〜45(40+5)秒の範囲で、切り出し処理する毎に、切り出す時間を不規則に可変して各コンテンツに再生対象を設定するようになされている。またソフトな雰囲気による再生スタイルにおいては、再生基準時間及び変化時間がそれぞれ60秒及び10秒に設定され、これにより中央処理ユニット12は、50(60−10)秒〜70(60+10)秒の範囲で、切り出し処理する毎に、切り出す時間を不規則に可変して各コンテンツに再生対象を設定するようになされている。
これに対して遷移時間は、コンテンツ間に介挿する効果音とコンテンツとをクロスフェードにより接続する際の遷移時間であり、ハードな雰囲気による再生スタイルにおいては、0秒に設定されるのに対し、標準の雰囲気による再生スタイル及びソフトな雰囲気による再生スタイルにおいては、それぞれ2秒及び5秒に設定される。これによりハードな雰囲気による再生スタイルにおいては、再生対象とコンテンツとの再生がカットにより瞬時に切り換えられるのに対し、標準及びソフトな雰囲気による再生スタイルにおいては、徐々にコンテンツ及び効果音が切り換えられ、このときソフトの場合の方がゆっくりとした速度により切り換えられるようになされている。
これに対してGUI情報は、上述したメニュー画面のデザイン情報であり、それぞれハードな雰囲気による再生スタイル、標準の雰囲気による再生スタイル、ソフトな雰囲気による再生スタイルに対応するメニュー画面を表示できるように、ボタン等を配置する座標値、背景、ボタンのビットマップデータ等が登録されるようになされている。また動画のパラメータは、動画の作成に使用する静止画像、マスク画像の切り換え情報、周波数解析結果によりこれらを相対運動させる際の設定等の切り換え情報が割り当てられる。
かくするにつき上述した図1のメニュー画面は、標準の雰囲気による再生スタイルが選択された場合、これらGUI情報及び動画のパラメータにより生成されるメニュー画面であり、これに対して図13は、ハードな雰囲気による再生スタイルが選択された場合のメニュー画面である。このハードな雰囲気によるメニュー画面においては、動画が大画面により表示され、またストックトレイST1及びST2が標準の場合とは上下逆に配置される。さらにボタンにおいても、大きく表示され、これにより乱暴に操作しても所望の操作を確実に実行できるようになされている。また背景については、斜め方向に走る境界線により大きな面積の領域に分割し、各分割した領域に派手な色彩を配置して形成される。また、動画自体、鋭い形状であって、派手な色彩による雲のような物体が、中心より放射状に広がるように作成される。これによりこの場合には、ユーザーに強い印象を与えるようになされている。なおこのハードな雰囲気による再生スタイルにおいても、操作子の表示、現在再生中の曲の表示に向かって、プレイリストのコンテンツを示す表示が配列され、これにより再生処理との関係を従来に比して一段と容易に把握することができるようになされている。
これに対して図14は、ソフトな雰囲気による再生スタイルが選択された場合のメニュー画面であり、この場合は、垂直水平方向の線を基調とした大人しいデザインにより形成される。なおこの場合、ストックトレイST1及びST2が省略されて直接プレイリストP1、P2が操作子Bの近傍に配置され、このプレイリストP1、P2における曲名等の表示がコンテンツの切り換えに応じて循環表示される。また動画においても、大人しい色彩による柔らかな形状による雲のような物体が、中心より放射状に広がるように作成される。これによりこの場合には、ユーザーに穏やかな印象を与えるようになされている。
これに対して切換時効果音(図12)は、再生中に、再生スタイルがそれぞれハードな雰囲気による再生スタイル、標準の雰囲気による再生スタイル、ソフトな雰囲気による再生スタイルに切り換えられた場合、切換直後に再生する効果音であり、それぞれ各再生スタイルに対応する効果音が登録されるようになされている。これに対して効果音1〜効果音10は、同一スタイルによる再生中に、コンテンツ間に介挿する効果音であり、それぞれ各スタイルに10種類の効果音が登録されるようになされている。これら効果音1〜効果音10は、それぞれハードな雰囲気による再生スタイル、標準の雰囲気による再生スタイル、ソフトな雰囲気による再生スタイルで、5秒、10秒、20秒の効果音であり、切り換え時効果音は、それぞれ対応する効果音1〜効果音10より長い時間の効果音である。
ハードな雰囲気による再生スタイルにおいて、効果音1〜効果音10、切換時効果音は、男性による語りの前後に所定の破裂音を配置して構成され、この男性の語りにそれぞれ「Take it easy」、「That’s good」等の短いフレーズが割り当てられるようになされている。これに対して切換時効果音は、スタイルの切り換えを容易に認識可能な程度の長さのフレーズが割り当てられる。これによりハードな雰囲気による再生スタイルにおいては、男性DJが早口でロックの曲をダイジェストにより紹介しているかのような雰囲気を醸し出すことができるようになされている。
これに対して標準の雰囲気による再生スタイルにおいて、効果音1〜効果音10、切換時効果音は、男性による語りの前後にラジオのチューニング時の発振音を配置して構成され、効果音1〜効果音10は、この男性の語りに比較的長いフレーズが割り当てられるようになされ、切換時効果音には、ハードの場合と同様に、スタイルの切り換えを容易に認識可能な程度の長さのフレーズが割り当てられるようになされている。これによりこの標準の雰囲気による再生スタイルにおいては、ラジオのDJがポップスをダイジェストにより紹介しているかの雰囲気を醸し出すことができるようになされている。
これに対してソフトの雰囲気による再生スタイルにおいて、効果音1〜効果音10、切換時効果音は、女性による語りにより構成され、効果音1〜効果音10は、この女性の語りに比較的長いフレーズが割り当てられるのに対し、切換時効果音には、ハードの場合と同様に、スタイルの切り換えを容易に認識可能な程度の長さのフレーズが割り当てられるようになされている。これによりこのソフトの雰囲気による再生スタイルにおいては、FM放送で女性DJがイージーリスニングの曲をダイジェストにより紹介しているかの雰囲気を醸し出すことができるようになされている。
かくすにつき中央処理ユニット12は、ユーザーによりプレイスタイル変更ボタンBPS1〜BPS3が操作されると、対応するテンプレートに従って信号処理系の動作条件を設定し、これによりユーザーの選択した雰囲気により順次オーディオデータを切り出して再生し、また画面の表示を切り換えるようになされている。これに対して再生時にこれらの操作が実行された場合、同様に信号処理系の動作条件、表示画面を切り換え、さらに上述した切換時効果音を介挿して再生対象を切り換える。
図15は、このように設定されたテンプレートの使用である切り出し処理を示すフローチャートである。中央処理ユニット12は、この切り出し処理において、ステップSP11からステップSP12に移り、ここで後述する編集作業用のボタンBEの操作による一連の編集処理により、処理対象のコンテンツにイン点が設定されているか否か判断する。ここで否定結果が得られると、中央処理ユニット12は、ステップSP13に移り、コンテンツである曲の長さを計測する。ここでこの計測は、例えばオーディオデータに設定された時間情報を読み出して実行される。
中央処理ユニット12は、続いてステップSP14に移り、このように読み出した時間情報、テンプレートの再生基準時間を基準にしてランダムにイン点を設定する。この場合、中央処理ユニット12は、曲全体の再生時間より、再生基準時間を減算して得られる再生時間に対して、例えば値0〜値1までの範囲の乱数を乗算してイン点の時間情報を生成し、これにより少なくとも再生基準時間の分はこのコンテンツを再生できるようにイン点を設定する。
このようにしてイン点を設定すると、またステップSP12で否定結果が得られると、中央処理ユニット12は、ステップSP15に移る。ここで中央処理ユニット12は、テンプレートに従って、ランダムに再生時間を計算する。ここでこの再生時間は、例えば値−1〜値1までの範囲の乱数を、対応する再生スタイルの変化時間に乗算し、乗算結果を再生基準時間に加算して計算される。
中央処理ユニット12は、続くステップSP16において、ステップSP14で設定したイン点の時間情報にステップSP15で計算した時間情報を加算し、これによりアウト点の時間情報を計算してアウト点を設定する。中央処理ユニット12は、続くステップSP17において、このアウト点が曲の最後尾を越えて設定されたか否か判断し、ここで肯定結果が得られると、ステップSP12に戻って改めて編集点を設定するのに対し、否定結果が得られると、ステップSP18に移ってこの処理手順を終了する。
これにより中央処理ユニット12は、再生の都度、異なる箇所を切り出して再生対象に設定するようになされ、パーソナルコンピュータ1においては、これにより同一のプレイリストにより繰り返し再生する場合でも、再生の都度異なる印象を与えてユーザーを飽きさせないようになされている。
図16は、このようにして切り出される再生対象との関係について、中央処理ユニット12の処理手順を示すフローチャートである。中央処理ユニット12は、再生が指示されると、ステップSP31からステップSP32に移り、テンプレートに従って再生条件を設定する。ここでこの再生条件の設定は、イコライザの周波数特性、音場生成用のフィルタの設定等である。中央処理ユニット12は、続くステップSP33において、再生対象のコンテンツについて、図15の処理手順により設定したイン点より再生を開始できるように、対応するオーディオデータをロードし、これによりこの曲を頭出しする。
続いて中央処理ユニット12は、ステップSP34に移り、ここでこのコンテンツの再生を開始した後、ステップSP35において、アウト点になったか否か判断する。ここで否定結果が得られると、中央処理ユニット12は、ステップSP36に移り、ここでユーザーによりプレイスタイルの変更が指示されたか否か判断する。ここで否定結果が得られると、中央処理ユニット12は、ステップSP37に移り、ここで停止のボタンBST又は再生/一時停止のボタンBPが操作されたか否か判断し、肯定結果が得られるとステップSP38に移ってこの処理手順を終了するのに対し、否定結果が得られると、ステップSP35に戻る。
これにより中央処理ユニット12は、再生対象の再生を開始した後、この再生対象の再生を完了するまでステップSP35−SP36−SP37−SP35の処理手順を繰り返し、この再生対象のコンテンツをアウト点まで再生すると、ステップSP35で肯定結果が得られることにより、ステップSP39に移る。ここで中央処理ユニット12は、ランダムな選択により対応するテンプレートの効果音1〜10から1つの効果音を選択し、続くステップSP40において、この効果音の再生を開始する。このとき中央処理ユニット12は、テンプレートに設定された遷移時間によりクロスフェードで接続するように、効果音の再生を開始し、またこれとの対比でコンテンツの再生を終了する。
このようにして効果音の再生を開始すると、中央処理ユニット12は、ステップSP41に移り、ここで効果音の再生の終了か否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP41を繰り返すのに対し、肯定結果が得られると、ステップSP33に移って次のコンテンツを頭出しする。これらの処理の繰り返しにより、中央処理ユニット12は、図17に示すように、ハードな雰囲気による再生が選択された場合には、19秒から21秒の範囲で、各コンテンツよりランダムに再生対象を切り出し(図17(A1))、この切り出した再生対象を短い時間Tによる効果音で接続して再生する(図17(A2))。またこのときこの効果音を10種類の効果音1〜10(H1〜H10)よりランダムに選択して介挿する。
これによりこの場合、中央処理ユニット12は、ユーザーに飽きさせないようにして、派手な雰囲気により2つのプレイリストによるコンテンツを順次交互に再生するようになされている。
これに対して標準の雰囲気による再生が選択された場合には、35秒から45秒の範囲で、各コンテンツよりランダムに再生対象を切り出し(図17(B1))、この切り出した再生対象を2秒の遷移時間tによるクロスフェードで効果音と接続して再生する(図17(B2))。またこのときこの効果音を10種類の効果音1〜10(ST1〜ST10)よりランダムに選択する。これによりこの場合、中央処理ユニット12は、ユーザーに飽きさせないようにして、やや落ち着いた雰囲気により2つのプレイリストによるコンテンツを順次交互に再生するようになされている。
またソフトな雰囲気による再生が選択された場合には、50秒から70秒の範囲で、各コンテンツよりランダムに再生対象を切り出し(図17(C1))、この切り出した再生対象を5秒の遷移時間tによるクロスフェードで効果音と接続して再生する(図17(C2))。またこのときこの効果音を10種類の効果音1〜10(SF1〜SF10)よりランダムに選択し、これによりこの場合もユーザーに飽きさせないようにして、落ち着いた雰囲気により2つのプレイリストによるコンテンツを順次交互に再生するようになされている。
これに対して再生中にユーザーによりプレイスタイルの変更が指示されると、中央処理ユニット12は、ステップSP36からステップSP42に移る(図16)。ここで中央処理ユニット12は、ユーザーにより選択されたプレイスタイルに対応するテンプレートより各種パラメータ、情報をロードし、対応する設定を切り換える。すなわち中央処理ユニット12は、イコライザ、音量、音場の設定の変更により再生結果の雰囲気をプレイスタイルに対応するように切り換える。またGUI情報、動画の設定を切り換え、これにより表示画面の雰囲気をプレイスタイルに対応するように切り換える。
続いて中央処理ユニット12は、ステップSP43に移り、ここで対応する切換時の効果音の再生を開始し、ステップSP41に移る。これにより中央処理ユニット12は、再生中にユーザーによりプレイスタイルの変更が指示されると、即座に再生の雰囲気を切り換えると共に、この切り換えを理解できるように長い時間による効果音を再生する。さらにその後、変更されたプレイスタイルに応じて2つのプレイリストによるコンテンツを順次交互に再生する。
図18は、プレイリストの状態表示領域ARSを周辺構成と共に示す平面図であり、中央処理ユニット12は、編集作業用のボタンBEが操作されると、プレイリストの状態表示領域ARSにこの編集用のメニューを表示する。パーソナルコンピュータ1は、この編集用のメニューを表示した状態で、プレイリストP1及びP2、ストックトレイST1及びST2においてユーザーにより何れかの曲が選択されると、この曲を編集対象に設定し、この曲にイン点の設定を受け付ける。
ここでこの編集用のメニューにおいては、曲全体の長さを示す棒状の表示H1に重ねて、現在の再生位置を示す矩形の表示H2が表示される。またイン点が設定されている場合には、イン点の設定箇所を示す旗のマークM1が表示される。なおこの旗のマークM1は、プレイリストP1及びP2において、編集点が設定されている曲名に表示されるマークと同一形状であり、これによりパーソナルコンピュータ1では、ユーザーの理解を容易とするようになされている。
さらにこの棒状の表示H1の下に、再生箇所を示す時間情報の表示、イン点設定用のボタンBE1、イン点設定箇所を示す時間情報の表示が配置され、さらにこれらの下側に、停止のボタンBE2、再生ボタンBE3、イン点からの再生ボタンBE4、イン点設定の解除ボタンBE5が配置される。さらにこれらの下側に、OKのボタンBE6、キャンセルのボタンBE7が配置される。
中央処理ユニット12は、ユーザーにより曲が選択されて再生ボタンBE3が操作されると、この曲の先頭より再生を開始し、矩形の表示H2を順次移動させる。またこの矩形の表示H2がマウスにより掴まれて移動されると、この移動により現在の再生箇所を変化させる。さらに停止のボタンBE2が操作されると、再生を停止するのに対し、イン点設定用のボタンBE1が操作されると、現在の再生位置をイン点に設定する。
これに対してイン点からの再生ボタンBE4が操作されると、このように設定されたイン点より再生を開始し、旗のマークM1がマウスにより掴まれて移動されると、この移動によりイン点の位置を変化させ、イン点設定の解除ボタンBE5が操作されると、イン点の設定を解除する。これによりパーソナルコンピュータ1は、ユーザーによりイン点を設定し、さらにイン点の設定を確認できるようになされている。中央処理ユニット12は、このようにしてイン点を設定してユーザーによりOKのボタンBE6が操作されると、対応するプレイリストにイン点の設定を登録するのに対し、キャンセルのボタンBE7が操作されると、このようにして設定したイン点の登録を無効とする。
これによりパーソナルコンピュータ1では、自動的に切り出した再生に代えて、ユーザーの意図する箇所からの再生を個別に設定できるようになされている。
(2)実施の形態の動作
以上の構成において、パーソナルコンピュータ1においては(図1及び図2)、例えばインターフェースの接続により、またコンパクトディスクの再生により、種々のオーディオデータがハードディスク装置50にダウンロードされ、さらにこのようなダウンロード時の設定により、また所定のアプリケーションプログラムによるダウンロードしたオーディオデータの選択操作により、例えばユーザーの所望するジャンル、アーティスト毎にコンテンツをリスト化してなるプレイリストが作成される。
パーソナルコンピュータ1においては、アプリケーションプログラムの1つであるミュージックシェーカーが起動されると、中央に動画の表示領域ARM、ストックトレイST1及びST2、ボタンB等が配置されて、他の部分をカバーにより覆ったデザインによるメニュー画面が表示され(図3)、このメニュー画面における所定のボタンB1、B2の操作により、カバーの表示が取り除かれてプレイリストP1、P2の表示が現れる(図4)。
この状態でオートローディングのボタンBAUが操作されると(図6)、このアプリケーションプログラム上で、ハードディスク装置50に記録されたコンテンツがランダムにグループ化されてプレイリストが作成され(図7)、このプレイリストによる曲名がプレイリストP1又はP2、ストックトレイST1又はST2に順次表示される(図6及び図8)。またコンボボックスBX等の操作により、事前に登録されているプレイリストが選択されると、このプレイリストによる曲名がプレイリストP1又はP2、ストックトレイST1又はST2に順次表示される。またこのようにして曲名を表示した状態におけるシェイクのボタンBSHの操作、マウスのドロップアンドドラッグ等の各種操作により、さらには編集メニューを開くボタンBELを操作して実行される処理により、プレイリストが更新、作成され、又はプレイリストP1又はP2、ストックトレイST1又はST2における曲名の表示が変更、更新される。
このような表示において、パーソナルコンピュータ1は、現在再生中のコンテンツを示す表示である曲情報表示エリアARPと、少なくとも再生の開始を指示する操作子の表示であり、また再生の停止を指示する操作子の表示であるボタンBPとに対して、現在再生中のコンテンツより再生する順序で順次連続するように、プレイリストのコンテンツを示す表示を配列して表示する。
さらにこのようにして2つのプレイリストP1及びP2、対応するストックトレイST1及びST2に曲名を表示した状態で、再生のボタンBPの操作により再生が指示されると、この表示順にコンテンツを切り換えて再生し、またこのコンテンツの切り換えに応動してプレイリストP1及びP2、対応するストックトレイST1及びST2におけるコンテンツを示す表示を切り換える(図9)。またこのとき再生対象のプレイリストを交互に切り換え、再生の終了したコンテンツについては、プレイリストの最後尾に色彩を切り換えて目立たないように表示し、これにより再生の処理をユーザーにイメージさせる曲情報表示エリアARP、ボタンBSTを中心にしてそれぞれプレイリストP1側及びP2側で循環するように、曲の切り換えに連動して曲名の表示が切り換えられる(図10)。
これによりユーザーにおいては、現在、何れの曲を現在再生しているのか、続いて何れの曲を再生するのか、さらは何曲目に自分の好みの曲が再生される等の、再生処理との関係を従来に比して一段と容易に把握することができ、その分使い勝手を一段と向上することができる。
また再生の終了した曲を最後尾に配置することにより、繰り返し再生でき、このとき再生の終了した曲名の表示が切り換えられることにより、プレイリストの先頭を間違いなく把握することができる。
またこのように2種類のプレイリストを交互に再生することにより、限られたプレイリストを種々に組み合わせて再生することができる。これによりユーザーの全く意図しないような曲が連続して再生される場合も発生し、これにより意外性の高い再生方法であって、また高い自由度により種々の曲を組み合わせて再生することができる。
またこのような2つのプレイリスト、ストックトレイの配置により、少なくとも現在再生中のコンテンツと続いて再生するコンテンツとをそれぞれ他のコンテンツより識別可能に表示することにより、効果音を間に挟んだクロスフェードのミキシングにより再生を切り換えるようにして、何れの曲を処理しているのかを明確に表示することができ、その分ユーザーにおける視認性を高めて操作性を向上することができる。またそれぞれのプレイリストでイン点等の設定作業をできるようにして自由度の高い編集作業を実行することもできる。
このようにして2つのプレイリストのコンテンツを交互の再生するにつき、パーソナルコンピュータ1においては、プレイスタイル変更ボタンBPS1〜BPS3が操作されると(図5)、操作ボタンに対応するテンプレートの記録より(図11)、信号処理系の動作条件が切り換えられ、これによりハードな雰囲気による再生スタイルが選択された場合には、比較的大きな音量により、高音、低音を強調し、かつ小さな部屋で試聴しているかの雰囲気により各コンテンツが再生される。またソフトな再生スタイルが選択された場合には、比較的小さな音量により、高音、低音を抑圧し、かつ大きなホールで試聴しているかの雰囲気により各コンテンツが再生される。また標準の場合には、これらの中間の雰囲気により各コンテンツが再生され、これらにより信号処理系の各パラメータの設定を1つの操作により簡易かつ確実に実行することが可能となる。
またこれらの切り換えに連動して、各テンプレートに設定されたGUI情報、動画情報により表示画面のデザインが切り換えられる。(図13及び図14)。これによりパーソナルコンピュータ1では、表示画面の設定についても、簡易に変更することができる。またユーザーにおいては、再生結果を試聴するだけでなく、表示画面を介しても自己の選択した再生スタイルを確認することができ、使い勝手を向上することができる。またパーソナルコンピュータの操作に不慣れなユーザーにおいても、簡易にデザインを変更し、再生の雰囲気を種々の切り換えることができ、これにより自分のイメージに合致した環境を簡易かつ確実に作成することが可能となる。
このようにして各コンテンツを再生するにつき、パーソナルコンピュータ1では、この再生スタイルのテンプレートに記録された切り出しのパターンに従って、各コンテンツにイン点及びアウト点が設定されて再生対象が切り出される(図15及び図16)。これによりパーソナルコンピュータ1では、プレイリストによるコンテンツ群の各コンテンツに部分的に再生する部位を設定し、この再生する部位である切り出された再生対象が順次連続して再生される。これによりパーソナルコンピュータ1では、従来とは異なる方法によりコンテンツを再生することが可能となる。
このときパーソナルコンピュータ1では、再生スタイルに応じた時間設定により切り出しの都度、異なる部位を切り出すようにランダムにイン点、アウト点が設定され、また再生対象間に効果音が介挿されて再生されることにより、この効果音の設定によってラジオ等におけるダイジェストのように、これらのコンテンツ群を再生することができ、これによりユーザーを飽きさせないようにすることができる。
また複数種類の効果音1〜10からのランダムな選択により各コンテンツ間に介挿する効果音が決定され、さらに切り出す時間においても、テンプレートに従って不規則に可変し、これによってもユーザーを飽きさせないようにすることができる。
また再生スタイルに応じて、切り出し時間の設定が異なることにより、再生スタイルに応じて切り出しのパターンが選択可能とされ、またこの切り出しパターンの選択に応じて、効果音が切り換わり、これによりユーザーの選択した雰囲気に応じた再生のスタイルにより連続するコンテンツを切り出して再生することができる。
パーソナルコンピュータ1では、このような再生対象と効果音との接続がクロスフェードによるミキシングにより接続されて再生され、これによりこのようにダイジェスト形式により各コンテンツを再生する際における違和感が防止される。またこのクロスフェエードにより遷移時間が各再生スタイルにより切り換えられ、ユーザーの選択した再生スタイルに適した接続により効果音、コンテンツを接続して再生することができる。
かくするにつき、このようにして再生すれば、何度繰り返し聞いても、同じ箇所を、同じ効果音により、同じコンテンツとの前後関係により試聴しなくて済み、これによりユーザーを飽きさせないようにすることができる。またユーザーにおいては、何ら曲毎に操作することなく、曲の途中から試聴することもでき、効果音の介挿により音を途絶させることなく連続して再生して、テレビ、ラジオ等の番組における演出効果をも期待することができる。
このようにして再生するにつき、ユーザーにおいては、このような不規則な切り出しよる再生を望まない場合も考えられ、この場合には、編集作業用のボタンBEを操作して編集のメニューを開くことにより(図18)、所望の箇所にイン点を設定し、このイン点から種々に変化する再生時間により各コンテンツを再生することができ、これによりこのようなユーザーに対しても、ユーザーの意図を反映してユーザーを飽きさせないようにすることができる。
また所定の再生スタイルで再生している際に、再生スタイルが切り換えられた場合には、この切り換えに対応するように信号処理系、表示が切り換えられ、このような切換時に特別な、他の効果音に比して再生時間の長い切換時効果音がコンテンツ間に介挿される。これによりユーザーにおいては、再生スタイルの切り換えを耳で聞いて確認することができる。
(3)実施の形態の効果
以上の構成によれば、少なくとも再生時間が設定された所定の切り出しのパターンに基づいて、各コンテンツを切り出して連続して再生することにより、従来とは異なる方法によりコンテンツを再生することができ、その分使い勝手を向上することができる。
さらにこのようにして切り出した部分的に再生する部位間に所定の効果音を介挿して再生することにより、この効果音の設定によってあたかもラジオ等におけるダイジェストのように、これらのコンテンツを再生することができ、これによりユーザーを飽きさせないようにすることができる。
またこのとき効果音をランダムに選択することにより、ユーザーを飽きさせないようにすることができる。
またコンテンツ毎に、切り出しに供する時間を不規則に可変することによっても、ユーザーを飽きさせないようにすることができる。
またこの切り出しのパターンを選択可能としたことにより、ユーザーの好みに応じてコンテンツを切り出すことができる。
またこの切り出しのパターンの選択に応じて、効果音を切り換えることにより、また効果音との接続を切り換えることにより、さらには音場等の再生時の効果を切り換えることにより、ユーザーの好みに応じてコンテンツを再生することができる。