JP4433776B2 - 間取り検索システム - Google Patents
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Description
従来技術に示したようなデータベースは、建物の設計時に、間取り検索用の情報を入力して蓄積しておくことにより実現する。しかしながら、大量の注文住宅を受注して設計施工をした過去の事例は、非常に貴重な財産である。これらの設計データは、新たに別個に構築された間取り検索システムには容易に取り込めない。従って、過去の資産を生かすことができるように、必要な情報を自動的に取り込むことができる、間取り検索システムの開発が望まれる。
本発明は、過去に建設された建物の、設計図面データから、建物の間取りの特徴を表す情報を自動的に抽出して間取り検索用のデータベースを生成する、間取り検索システムを提供することを目的とする。
さらに本発明は、そのデータベースを有効に活用して、新たな間取り設計に利用できるように、効率よく検索することができる、間取り検索用のデータベースを生成するシステムと、そのデータベースの特徴を利用して、効率よく検索ができる間取り検索システムや検索プログラムを提供することを目的とする。
〈構成1〉
建物の設計データを記憶した記憶装置と、上記記憶装置から、上記建物の設計データを読み出して、当該建物の間取り図を表示する情報のリストを、検索対象データとして記憶装置に記憶する検索対象データ生成手段と、上記記憶装置から上記建物の設計データを読み出して、当該建物の輪郭と寸法を示す情報と、建物の室の輪郭と寸法を示す情報とを抽出し、輪郭情報として記憶装置に記憶する輪郭情報生成手段と、上記建物の間取り図上でこの間取り図を覆うサイズの基準格子であって、複数の区画に区分されたものを設定し、上記建物の間取り図に上記基準格子を重ね合わせたとき、当該間取り図に含まれた主要室の輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との重なり合った部分の面積を、上記輪郭情報を使用して算出する、重複面積算出手段と、上記主要室が、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定して、上記間取り図と上記主要室と上記基準格子中の当該区画の位置と上記存在率情報とを関係付けた情報を含む、検索キー情報を生成し、上記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画を選択して、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定し、上記検索キー情報を生成するとともに、当該検索キー情報を生成する処理を、予め定めた全ての種類の主要室であって、上記建物の間取り図に含まれるものについて実行させ、さらに、上記記憶装置に記憶された検索対象データ中の全ての間取り図について実行させて、生成した全ての検索キー情報を集合した検索キー情報リストを生成する検索キー情報リスト生成手段と、を備えたことを特徴とする間取り情報検索システム。
構成1に記載の間取り情報検索システムにおいて、上記輪郭情報生成手段は、上記記憶装置から上記建物の設計データを読み出して、当該建物の輪郭と寸法を示す情報から、上記間取り図の凹みであって基準値以上の寸法のものを検出して、建物の凹みの輪郭と寸法を示す情報を抽出し、輪郭情報として記憶装置に記憶し、上記重複面積算出手段は、上記建物の凹みの輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との重なり合った部分の面積を、上記輪郭情報を使用して算出し、上記検索キー情報リスト生成手段は、上記凹みが、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該凹みが存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定して、上記間取り図と上記凹みと上記基準格子中の当該区画の位置と上記存在率情報とを関係付けた情報を含む、検索キー情報を生成し、上記凹みが、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画を選択して、当該凹みが存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定し、上記検索キー情報を生成するとともに、当該検索キー情報を生成する処理を上記記憶装置に記憶された検索対象データ中の全ての間取り図について実行させて、生成した全ての検索キー情報を集合した検索キー情報リストを生成することを特徴とする間取り情報検索システム。
構成1または2に記載の間取り情報検索システムにおいて、上記検索キー情報リスト生成手段は、上記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で重なり合った部分の面積をsとし、他の区画で重なり合った部分の面積をそれぞれ大きい順にs1、s2・・・としたとき、各区画における存在率情報を上記面積の大きさに応じて数値化し、この数値を、当該主要室のそれぞれの区画の存在率情報とすることを特徴とする間取り情報検索システム。
構成3に記載の間取り情報検索システムにおいて、上記検索エンジンは、予め定めた主要室の中から選択された、任意の種類の主要室が、上記基準格子中の、特定の区画の位置に存在するという検索条件を、数値を用いた重要度情報を含めて入力したとき、上記検索キー情報リスト中から、上記検索キー情報を検索して、上記選択された全ての主要室の存在率情報と上記重要度情報との積を、上記基準格子中の、上記特定の区画の位置において抽出し、上記存在率情報を累積加算した結果を類似度とし、この類似度が大きい所定数の間取り図データを検索結果とすることを特徴とする間取り情報検索システム。
構成3または4に記載の間取り情報検索システムにおいて、上記検索キー情報リスト生成手段は、上記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で重なり合った部分の面積をsとし、他の区画で重なり合った部分の面積をそれぞれs1、s2・・・としたとき、重なり合った部分の面積が最も広い区画の存在率情報をs/sとし、他の区画で重なり合った部分の存在率情報をs1/s、s2/s、・・・とすることを特徴とする間取り情報検索システム。
構成1に記載の間取り情報検索システムにおいて、上記検索対象データに含まれた建物の間取り図を表示する情報のリストを、建物の間取り図の面積もしくは形状を基準にして複数の群に分割し、各群ごとに、それぞれ異なるサイズでそれぞれ異なる数の区分に分割された、基準格子を使用して、上記重複面積算出処理と、上記検索キー情報リスト生成処理と、上記検索処理とを実行させる、基準格子選択手段を備えたことを特徴とする間取り情報検索システム。
建物の間取り図を表示する情報のリストを、検索対象データとして記憶する記憶装置と、上記建物の間取り図上でこの間取り図を覆うサイズの基準格子であって、複数の区画に区分されたものを設定する手段と、上記建物の間取り図に上記基準格子を重ね合わせたとき、当該間取り図に含まれた主要室の輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との関係で、上記主要室が、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報と、上記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で、当該主要室が存在する確率が最大であることを示す存在率情報とを含み、検索対象データの中の上記建物の間取り図を識別する情報と、この間取り図中に含まれる全ての主要室と、上記基準格子中の区画の位置と、その区画における主要室の存在率情報とを関係付けた検索キー情報リストを記憶する記憶装置と、予め定めた主要室の中から選択された特定の種類の主要室が、上記基準格子中の特定の区画の位置に存在するという検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、上記基準格子と上記検索キー情報リストを使用して、上記検索条件が与えられたとき、上記特定された全ての主要室の存在率情報が、上記基準格子中の、上記特定の区画の位置において、確率最大を示すものを抽出する検索エンジンと、当該検索エンジンの検索結果を、表示出力手段を制御して出力する表示出力制御手段を備えたことを特徴とする間取り情報検索システム。
構成7に記載の間取り情報検索システムにおいて、上記検索キー情報リストには、間取り図の輪郭の凹みであって基準値以上の寸法のものの輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との関係で、上記凹みが、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該凹みが存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を含み、検索対象データの中の上記建物の間取り図を識別する情報と、この間取り図中に含まれる全ての凹みと、上記基準格子中の区画の位置と、その区画における凹みの存在率情報とを関係付けた情報が含まれており、上記検索エンジンは、上記基準格子と上記検索キー情報リストを使用して、上記検索条件が与えられたとき、上記特定された全ての主要室と上記凹みの存在率情報が、上記基準格子中の、上記特定の区画の位置において、確率最大を示すものを抽出することを特徴とする間取り情報検索システム。
構成7または8に記載の間取り情報検索システムにおいて、上記検索キー情報リストには、上記上記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で重なり合った部分の面積をsとし、他の区画で重なり合った部分の面積をそれぞれ大きい順にs1、s2・・・としたとき、各区画における存在率情報を上記面積の大きさに応じて数値化し、この数値を、当該主要室のそれぞれの区画の存在率情報としたものが含まれており、上記検索エンジンは、上記基準格子と上記検索キー情報リストを使用して、上記検索条件が与えられたとき、上記特定された全ての主要室と上記凹みの存在率情報を、上記基準格子中の、上記特定の区画の位置において抽出し、抽出した存在率情報を累積加算して類似度を算出し、この類似度が相対的に大きい間取り図を表示する情報を検索結果とすることを特徴とする間取り情報検索システム。
構成7または8に記載の間取り情報検索システムにおいて、上記検索キー情報リストには、上記上記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で重なり合った部分の面積をsとし、他の区画で重なり合った部分の面積をそれぞれ大きい順にs1、s2・・・としたとき、各区画における存在率情報を上記面積の大きさに応じて数値化し、この数値を、当該主要室のそれぞれの区画の存在率情報としたものが含まれており、検索条件受付手段は、予め定めた主要室の中から選択された特定の種類の主要室が、上記基準格子中の特定の区画の位置に存在するという検索条件に、存在する必要性の度合いを示す重要度情報を付加したものを受け付け、上記検索エンジンは、上記基準格子と上記検索キー情報リストを使用して、上記検索条件が与えられたとき、上記特定された全ての主要室と上記凹みの存在率情報を、上記基準格子中の、上記特定の区画の位置において抽出し、抽出した存在率情報と上記重要度情報の積とを累積加算して類似度を算出し、この類似度が相対的に大きい間取り図を表示する情報を検索結果とすることを特徴とする間取り情報検索システム。
構成7または8に記載の間取り情報検索システムにおいて、予め定めた主要室の中から選択された特定の種類の主要室が、上記基準格子中の特定の区画の位置に存在するという検索条件に、建物の輪郭が縦長もしくは横長であることを示す形状情報を付加したものを受付け、上記検索エンジンは、上記形状情報が、建物の輪郭が縦長であることを示すもののときは、上記基準格子の縦方向に配列された区画のうち、中心付近の列の区画を無視し、建物の輪郭が横長であることを示すもののときは、上記基準格子の横方向に配列された区画のうち、中心付近の列の区画を無視して、検索結果を得ることを特徴とする間取り情報検索システム。
構成1乃至10のいずれかに記載の間取り情報検索システムにおいて、上記基準格子は、建物の輪郭を表す図形にほぼ外接する四辺形で当該図形との面積差が最小に近いものであって、それぞれ、予め定めた一定の比率で縦方向をN分割し、横方向M分割して、NxMの区画に区分した、建物の間取り図毎にサイズを調整された不定形のものとすることを特徴とする間取り情報検索システム。
コンピュータを、建物の設計データを記憶した記憶装置と、上記記憶装置から、上記建物の設計データを読み出して、当該建物の間取り図を表示する情報のリストを、検索対象データとして記憶装置に記憶する検索対象データ生成手段と、上記記憶装置から上記建物の設計データを読み出して、当該建物の輪郭と寸法を示す情報と、建物の室の輪郭と寸法を示す情報とを抽出し、輪郭情報として記憶装置に記憶する輪郭情報生成手段と、上記建物の間取り図上でこの間取り図を覆うサイズの基準格子であって、複数の区画に区分されたものを設定し、上記建物の間取り図に上記基準格子を重ね合わせたとき、当該間取り図に含まれた主要室の輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との重なり合った部分の面積を、上記輪郭情報を使用して算出する、重複面積算出手段と、上記主要室が、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定して、上記間取り図と上記主要室と上記基準格子中の当該区画の位置と上記存在率情報とを関係付けた情報を含む、検索キー情報を生成し、上記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画を選択して、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定し、上記検索キー情報を生成するとともに、当該検索キー情報を生成する処理を、予め定めた全ての種類の主要室であって、上記建物の間取り図に含まれるものについて実行させ、さらに、上記記憶装置に記憶された検索対象データ中の全ての間取り図について実行させて、生成した全ての検索キー情報を集合した検索キー情報リストを生成する検索キー情報リスト生成手段、として機能させるための間取り情報検索プログラム。
コンピュータを、建物の間取り図を表示する情報のリストを、検索対象データとして記憶する記憶装置と、上記建物の間取り図上でこの間取り図を覆うサイズの基準格子であって、複数の区画に区分されたものを設定する手段と、上記建物の間取り図に上記基準格子を重ね合わせたとき、当該間取り図に含まれた主要室の輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との関係で、上記主要室が、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報と、上記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で、当該主要室が存在する確率が最大であることを示す存在率情報とを含み、検索対象データの中の上記建物の間取り図を識別する情報と、この間取り図中に含まれる全ての主要室と、上記基準格子中の区画の位置と、その区画における主要室の存在率情報とを関係付けた検索キー情報リストを記憶する記憶装置と、予め定めた主要室の中から選択された特定の種類の主要室が、上記基準格子中の特定の区画の位置に存在するという検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、上記基準格子と上記検索キー情報リストを使用して、上記検索条件が与えられたとき、上記特定された全ての主要室の存在率情報が、上記基準格子中の、上記特定の区画の位置において、確率最大を示すものを抽出する検索エンジンと、当該検索エンジンの検索結果を、表示出力手段を制御して出力する表示出力制御手段、として機能させるための間取り情報検索プログラム。
本発明のシステムは、データベースを生成する部分と、そのデータベースを利用して間取り検索を実行する部分とを備える。データベースを生成する部分は、ホストコンピュータ等に設けられている。また、間取り検索を実行する部分は、例えば、住宅展示場や住宅販売代理店に設けられるとよい。さらに、ASP(Application Service Provider)を利用して、サーバに検索システムを設け、インターネットを通じて顧客が直接検索できるようにすることもできる。以下、この両方のシステムを備えたコンピュータを例にとって説明する。
建物の設計データを記憶した記憶装置11は、例えば、ネットワークを通じて接続された、他の任意のコンピュータに接続された記憶装置である。広く過去の事例をデータベースに取り込むために、複数のコンピュータから建物の設計データを収集するとよい。データベース生成に利用できる建物の設計データ13は、間取り図を表示する情報を含むものであればよい。
図2(a)は、検索対象データの例を示す説明図である。
検索対象データ14は、建物の間取り図を表示する情報のリストである。建物の間取り図を表示する情報は、検索結果として表示出力するための、図形データ15aである。その一例を図示した。ネットワークを通じてブラウザ等により表示出力をするには、bmp,jpeg,といった形式のイメージデータが適する。検索エンジン26は、この建物の間取り図を表示する情報リスト15を検索して、検索条件に合致した情報を表示する。検索には、各建物の間取り図を表示する情報と対応させて生成された検索キー情報が利用される。なお、検索対象データ14中には、各建物の間取り図を表示する情報の他に、その情報はどの建物の設計データから取得されたものかを示す情報を含めるとよい。これにより、間取り図の検索結果から、建物の設計データを参照して、設計の具体的な内容まで検討をすることができる。
図2(b)は、輪郭情報の説明図である。
輪郭情報生成手段22は、建物の設計データ13から、この輪郭情報16を取得する。建物の設計データ13は、CADデータのように間取り図を構成する各室の輪郭線の長さや位置座標をそのまま取り出すことができるデータ構造のものが最も好ましい。もし、建物の設計データ13中の間取り図を表示する情報が、スキャナ等を用いて読み取られたイメージデータのみから成るものであるならば、建物の輪郭線や各室の輪郭線に相当する部分をドロー系のデータに変換する既存のアプリケーションプログラムを利用すればよい。
図2(c)、(d)は、基準格子の説明図である。
基準格子は、例えば、図の(d)に示したように、輪郭17aがほぼ長方形で、縦方向と横方向にほぼ等間隔で区画17cの境界線17bを引いたものがよい。しかしながら、輪郭が円形でも楕円形でも多角形でも構わない。境界線の方向も自由である。境界線は直線でなくても構わない。例えば、実施例のように碁盤の目状でもよいし、特許文献1に示されたように、放射状でもよい。全体として各区画17cの面積はほぼ等しいことが好ましい。基準格子のサイズは、建物の間取り図上でこの間取り図を覆う程度のものが好ましい。大きすぎても小さすぎても良くない。基準格子データ17は、図のように、例えば、基準格子の縦横の境界線17bの交点の位置座標を、基準格子の中心を原点としたx,y座標値で表す。基準格子の輪郭と間取り図の輪郭が一致しないときは、基準格子の中心(原点)を、間取り図の中心(原点)に一致させるようにすれば、基準格子により、建物の間取り図全体を覆うことができる。
図3(a)は、主要室の具体例を示す説明図である。
建物には様々な用途の部屋が存在する。しかし、建物の間取りを検討するときに、この場所にあってほしいと希望する部屋は、比較的限定されている。また、既存の設計データにも、主要な部屋の位置情報は必ず明記されている。そこで、玄関、居間、キッチン、洋室、和室、階段等の主要な部屋のみを検索対象とすることで、既存の設計データを加工したり修正したりする手間なく、ほぼ自動的にデータベースが作成できるようにした。これらを、主要室と呼ぶことにする。建物の設計データがCADデータの場合には、建物の各室の輪郭情報を取得するときに、各室の部品の属性データ中に含まれる主要室名に相当するデータを取得する。これにより、図2(b)に示すようなデータが得られる。建物の設計データ13がCADデータ以外の場合には、間取り図中の各室の輪郭の内側に記入された文字情報を取得すればよい。リビングとか居間といった文字が認識できれば、その文字を取り囲む輪郭は、居間の輪郭である。こうして、人手を介することなく自動的に主要室の輪郭情報を取得できる。なお、主要室には、それぞれ検索処理のために図のように識別コードを付与して区別しておく。
建物の間取り図の凹みであって基準値以上の寸法のものは、駐車場やアプローチあるいはテラス等のスペースとして利用されることが多い。具体例は図5を用いて説明するが、凹みは、主要室と同様に、間取りの検討に重要な役割を果たす。そこで、建物の凹みについても、主要室と同様にして輪郭情報を生成し、図3(a)に示したように、主要室と同様に検索の対象とした。なお、有効な凹みかどうかは予め、縦横のサイズの閾値を定めて区別するとよい。
もし、建物の設計データ13から上記の他に様々なデータを自動取得できるならば、この図に示すような情報を検索対象データ14に含めておくとよい。図の各項目の右側の(xx)には、「有り」または「無し」といった情報が書き込まれる。また、この情報は、検索キー情報リスト18にも含めて、検索条件にできるとよい。例えば、二世帯住宅に限定して検索をするとか、リビングの中に階段が据え付けられている間取りを探すとか、リビングの中に畳コーナーが設けられているものを探すとか、特定のキッチンのタイプに限定した検索をするといった、建物の特徴に応じて適切な間取りを選択することが可能になる。さらに、図のように、建物の向きとか、建坪とかいった、他の情報を付加しても構わない。施主の年齢、家族構成、対面式キッチンを備えた住宅といった情報を付加して、それも検索キーに含まれるようにして構わない。
図4は、検索キー情報の具体例を示す説明図である。
検索エンジン26(図1)は、この検索キー情報リスト18を利用して、検索条件に合致した建物の間取りを表示する情報を抽出する。図のような検索キー情報リスト18は、1つの建物の間取りを表示する情報に対して、1組ずつ生成される。一番左側に主要室のリストが標示されている。右上は、基準格子の位置座標を示す。図2(d)に示したものに対応する。各桝目には、それぞれ存在率情報が書き込まれている。検索キー情報は、重複面積算出手段23と検索キー情報リスト生成手段24が生成する。
この図(a)に示すように、建物の1階の間取り図に対して基準格子31を重ね、上記の説明の通りに存在率情報を取得すると、図の(b)に示すようになる。キッチンやL又はDなどは、必ずしも1つの区画32に収まらず、隣接する区画にまたがっている。これらの区画との重なり面積に応じて、図に示すように存在率情報が生成される。図5に示すような処理によって、図4に示すような、部屋ごとの区画の位置情報ごとのデータが得られて、検索処理に利用される検索キー情報が生成される。
この図の処理は、図1に示した各手段が分担して実行する。まず、ステップS1では、データベース生成の対象になる建物の設計データを選択する。この選択はオペレータが行うが、検索対象データ生成手段21(図1)は、この選択指示を受け付けた後、自動的にデータベースの生成を行う。もちろん、建物の設計データのデータ構造とデータ抽出手順は、事前にモジュールを生成して、検索対象データ生成手段21に組み込んでおくものとする。ステップS2で、検索対象データ生成手段21は、建物の設計データ13から、1件分のデータ読み取り処理を実行する。次のステップS3で、建物の間取り図を表示する情報リスト15から該当する情報を抽出する。ステップS4で、これを検索対象データ14へ書き込む。
検索処理は、例えば、建物の間取り図を3x3の合計9個の区画に等分に区切ったとき、このあたりに居間があって、このあたりに玄関がある間取りを見たいといった検索条件の入力により実行される。検索処理には、検索対象データ14(図1)と、検索キー情報リスト18を使用する。データの検索は検索キー情報リスト18のみを使用すればよいから、高速検索が可能である。従って、検索処理では輪郭情報16や基準格子データ17は使用しない。もちろん、検索結果を出力するときに、参考情報として利用することはさしつかえない。また、上記のように生成された検索キー情報を用いて検索を行うと、後で説明するように、各間取り図の形状や広さや寸法の違いに影響されずに、類似した間取りを選択できる。また、存在率情報を使用しているので、例えば、実施例のように存在率情報が「1」ならそこに居間があるとし、存在率情報が「0.5」なら、居間の一部がそこにあるという情報が得られる。また、存在率情報を累積加算することで、検索条件と抽出した間取り図との類似度が算出できるという効果がある。さらに、各部屋の位置の重要度も検索条件に含めることができる。
この画面40は、検索を実行する端末装置のディスプレイに表示され、検索条件の入力に使用される。この図を用いて実際の間取り検索処理を説明する。図の画面の左側は、検索対象となる建物の性格を絞り込むためのもので、補助的な検索条件を入力するために利用される。欄41は、建物の階数を示す情報入力に使用される。オプションボタンを選択することによって2階建の建物、3階建の建物といったように対象を絞り込む。欄42には、延床面積を入力する。比較的広い敷地を持った建物か、敷地の狭い建物かにより間取りプランが異なるため、こうして絞り込みを行う。また、欄43を用いて、既に説明したように、畳コーナーがあるとか、リビング階段があるといった建物の間取りの特徴にマークを施す。検索対象データが膨大な場合に検索結果の絞り込みが可能になる。この他に、欄44において、建築費用も指定できる。欄43や欄44の指定は自由であって、全く指定がなくても構わない。
この画面60は、図7の画面の左側部分が異なる。即ち、建物の階数だけでなく、延床面積や建築面積と、各階の床面積、部屋数などを入力する欄61、62を設けている。各面積は、その右側に表示したスライダー63を用いて、具体的に指定できる。その他の指定は、画面をスクロールすることにより、図7の例と同様にすることも可能である。画面60のその他の部分は、画面40と同様である。検索処理において、主要室の配列を指定する方法は任意であるが、こうした様々な方法により検索条件を指定することができる。
間取り検索においては、一般に、「このへんに居間があって、このへんに玄関があり、このへんにキッチンがある」という検索条件を入力する。検索エンジン26(図1)は、その間取りと合致するか、あるいは類似する間取りの間取り図を表示する情報を選択して出力する。このとき、例えば、玄関とキッチンの場所は動かせないが、居間の位置は若干変更が可能という場合、検索条件に主要室毎の配置の重要度を含める。検索エンジン側では、数値を用いて表した重要度情報を使用する。重要度が高いほど大きな数値になるように重要度情報を決めておけば、検索条件と検索対象データとの類似度を数値で求めることができる。例えば、検索条件に含まれている室であって、どこにもその室のない間取り図は、類似度を下げる要素としておくとよい。この類似度の数値が大きいものから順に間取り図を表示する情報を並べて、例えば、上位の10個とか、類似度が閾値以上のものを表示出力することで、検索条件に合致するかそれに近い間取り図を適当な数だけ出力表示することができる。
図のように、最も配置が重要な室については30点、配置の重要性が普通のものについては10点、できればこのへんにあればいいという程度のものは、1点という重み付けをする。図7で説明をした検索条件指定の際に、図の(b)に示すように、例えば、凹みと玄関の配置を「重要」とし、和室とL又はDの配置を「普通」とする。キッチンは「できれば」という指定にする。
この図は、図8に示すような画面を用いて検索条件を入力した検索結果を示す。図の左側の欄91に、検索条件がリストアップされている。主要室の配置以外に、各階の床面積や部屋数等が絞り込みの条件に加えられている。その右側の欄92に、最も類似度が高い間取り図から順番に、例えば、上位10例をスクロールしながら表示させることができる。このような画面90を、利用者の端末装置のディスプレイに表示したり、プリンタに印刷出力させることができる。
まず、検索開始時には、ステップS21で、図7や図8に示した検索条件設定画面を表示して、検索条件の受付けを行なう。さらにステップS22で、その画面を利用して重要度の選択を受付ける。例えば、図10(b)のようにして重要度が選択されると、検索実行ボタンがクリックされたタイミングで検索を実行する(ステップS23)。ステップS24では、検索キー情報リスト18を使用して、図3(b)等に示した条件を満たすものの中から、検索キー情報を検索して、各主要室の存在率情報を抽出する。ステップS25で、指定した位置においてゼロで無いものを検出すると、ステップS26に進み、図10で説明をした要領で。類似度を算出する。そして、ステップS27で、間取り図を識別する間取り図識別コードとともに、その類似度をバッファメモリに一時記憶しておく。ステップS28では、全ての検索キー情報の検索が済んだかどうかを調べて、まだ残りがあれはステップS23に戻る。ヒットするものが無くなり、全部の検索が終了するとステップS29に進み、一時記憶されたデータを重要度順にソートする。そして、ステップS10で、上位10件の間取り図を抽出する。ステップS11では、図10で説明をしたような、出力画面の編集を行い、ステップS12でその検索結果出力画面をディスプレイ等に表示出力する。
図8(a)に示すような縦長の間取り図があるとする。この場合に、図の(b)に示すように、全体として正方形の基準格子82を用いると、主要室の配置の特徴を検索キー情報に取り込むことができない。そこで、図の(c)に示すように、基準格子82の横幅を縮めて、ちょうど(a)に示す間取り図81に基準格子が外接するように変形するとよい。即ち、建物の輪郭を表す図形に外接する四辺形であって、それぞれ、予め定めた一定の比率で縦方向をN分割し、横方向M分割して、NxMの区画に区分した、不定形の基準格子を使用する。各建物の間取り図の形状に合わせて伸縮し、基準格子のサイズや形を固定しない。これにより、建物のどの部分にどのような主要室が存在するという検索キー情報を自動的にしかも一律に生成できる。横長の間取り図についても同様である。
11 記憶装置
12 記憶装置
13 建物の設計データ
14 検索対象データ
15 建物の間取り図を表示する情報リスト
16 輪郭情報
17 基準格子データ
18 検索キー情報リスト
21 検索対象データ生成手段
22 輪郭情報生成手段
23 重複面積算出手段
24 検索キー情報リスト生成手段
25 検索条件入力手段
26 検索エンジン
27 表示出力制御手段
Claims (14)
- 建物の設計データを記憶した記憶装置と、
前記記憶装置から、前記建物の設計データを読み出して、当該建物の間取り図を表示する情報のリストを、検索対象データとして記憶装置に記憶する検索対象データ生成手段と、
前記記憶装置から前記建物の設計データを読み出して、当該建物の輪郭と寸法を示す情報と、建物の室の輪郭と寸法を示す情報とを抽出し、輪郭情報として記憶装置に記憶する輪郭情報生成手段と、
前記建物の間取り図上でこの間取り図を覆うサイズの基準格子であって、複数の区画に区分されたものを設定し、前記建物の間取り図に前記基準格子を重ね合わせたとき、当該間取り図に含まれた主要室の輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との重なり合った部分の面積を、前記輪郭情報を使用して算出する、重複面積算出手段と、
前記主要室が、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定して、前記間取り図と前記主要室と前記基準格子中の当該区画の位置と前記存在率情報とを関係付けた情報を含む、検索キー情報を生成し、前記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画を選択して、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定し、前記検索キー情報を生成するとともに、当該検索キー情報を生成する処理を、予め定めた全ての種類の主要室であって、前記建物の間取り図に含まれるものについて実行させ、さらに、前記記憶装置に記憶された検索対象データ中の全ての間取り図について実行させて、生成した全ての検索キー情報を集合した検索キー情報リストを生成する検索キー情報リスト生成手段と、を備えたことを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項1に記載の間取り情報検索システムにおいて、
前記輪郭情報生成手段は、
前記記憶装置から前記建物の設計データを読み出して、当該建物の輪郭と寸法を示す情報から、前記間取り図の凹みであって基準値以上の寸法のものを検出して、建物の凹みの輪郭と寸法を示す情報を抽出し、輪郭情報として記憶装置に記憶し、
前記重複面積算出手段は、
前記建物の凹みの輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との重なり合った部分の面積を、前記輪郭情報を使用して算出し、
前記検索キー情報リスト生成手段は、
前記凹みが、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該凹みが存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定して、前記間取り図と前記凹みと前記基準格子中の当該区画の位置と前記存在率情報とを関係付けた情報を含む、検索キー情報を生成し、前記凹みが、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画を選択して、当該凹みが存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定し、前記検索キー情報を生成するとともに、当該検索キー情報を生成する処理を前記記憶装置に記憶された検索対象データ中の全ての間取り図について実行させて、生成した全ての検索キー情報を集合した検索キー情報リストを生成することを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項1または2に記載の間取り情報検索システムにおいて、
前記検索キー情報リスト生成手段は、
前記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で重なり合った部分の面積をsとし、他の区画で重なり合った部分の面積をそれぞれ大きい順にs1、s2・・・としたとき、各区画における存在率情報を上記面積の大きさに応じて数値化し、この数値を、当該主要室のそれぞれの区画の存在率情報とすることを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項3に記載の間取り情報検索システムにおいて、
予め定めた主要室の中から選択された、任意の種類の主要室が、前記基準格子中の、特定の区画の位置に存在するという検索条件を、数値を用いた重要度情報を含めて入力したとき、前記検索キー情報リスト中から、前記検索キー情報を検索して、前記選択された全ての主要室の存在率情報と前記重要度情報との積を、前記基準格子中の、前記特定の区画の位置において抽出し、前記存在率情報を累積加算した結果を類似度とし、この類似度が大きい所定数の間取り図データを検索結果とする検索エンジンを備えたことを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項3または4に記載の間取り情報検索システムにおいて、
前記検索キー情報リスト生成手段は、
前記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で重なり合った部分の面積をsとし、他の区画で重なり合った部分の面積をそれぞれs1、s2・・・としたとき、重なり合った部分の面積が最も広い区画の存在率情報をs/sとし、他の区画で重なり合った部分の存在率情報をs1/s、s2/s、・・・とすることを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項1に記載の間取り情報検索システムにおいて、
前記検索対象データに含まれた建物の間取り図を表示する情報のリストを、建物の間取り図の面積もしくは形状を基準にして複数の群に分割し、各群ごとに、それぞれ異なるサイズでそれぞれ異なる数の区分に分割された、基準格子を使用して、前記重複面積算出処理と、前記検索キー情報リスト生成処理と、前記検索処理とを実行させる、基準格子選択手段を備えたことを特徴とする間取り情報検索システム。 - 建物の間取り図を表示する情報のリストを、検索対象データとして記憶する記憶装置と、
前記建物の間取り図上でこの間取り図を覆うサイズの基準格子であって、複数の区画に区分されたものを設定する手段と、
前記建物の間取り図に前記基準格子を重ね合わせたとき、当該間取り図に含まれた主要室の輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との関係で、前記主要室が、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報と、前記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で、当該主要室が存在する確率が最大であることを示す存在率情報とを含み、検索対象データの中の前記建物の間取り図を識別する情報と、この間取り図中に含まれる全ての主要室と、前記基準格子中の区画の位置と、その区画における主要室の存在率情報とを関係付けた検索キー情報リストを記憶する記憶装置と、
予め定めた主要室の中から選択された特定の種類の主要室が、前記基準格子中の特定の区画の位置に存在するという検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、
前記基準格子と前記検索キー情報リストを使用して、前記検索条件が与えられたとき、前記特定された全ての主要室の存在率情報が、前記基準格子中の、前記特定の区画の位置において、確率最大を示すものを抽出する検索エンジンと、
当該検索エンジンの検索結果を、表示出力手段を制御して出力する表示出力制御手段を備えたことを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項7に記載の間取り情報検索システムにおいて、
前記検索キー情報リストには、
間取り図の輪郭の凹みであって基準値以上の寸法のものの輪郭と、前記基準格子中のいずれかの区画との関係で、前記凹みが、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該凹みが存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を含み、検索対象データの中の前記建物の間取り図を識別する情報と、この間取り図中に含まれる全ての凹みと、前記基準格子中の区画の位置と、その区画における凹みの存在率情報とを関係付けた情報が含まれており、
前記検索エンジンは、
前記基準格子と前記検索キー情報リストを使用して、前記検索条件が与えられたとき、前記特定された全ての主要室と前記凹みの存在率情報が、前記基準格子中の、前記特定の区画の位置において、確率最大を示すものを抽出することを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項7または8に記載の間取り情報検索システムにおいて、
前記検索キー情報リストには、
前記前記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で重なり合った部分の面積をsとし、他の区画で重なり合った部分の面積をそれぞれ大きい順にs1、s2・・・としたとき、各区画における存在率情報を上記面積の大きさに応じて数値化し、この数値を、当該主要室のそれぞれの区画の存在率情報としたものが含まれており、
前記検索エンジンは、
前記基準格子と前記検索キー情報リストを使用して、前記検索条件が与えられたとき、前記特定された全ての主要室と前記凹みの存在率情報を、前記基準格子中の、前記特定の区画の位置において抽出し、抽出した存在率情報を累積加算して類似度を算出し、この類似度が相対的に大きい間取り図を表示する情報を検索結果とすることを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項7または8に記載の間取り情報検索システムにおいて、
前記検索キー情報リストには、
前記前記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で重なり合った部分の面積をsとし、他の区画で重なり合った部分の面積をそれぞれ大きい順にs1、s2・・・としたとき、各区画における存在率情報を上記面積の大きさに応じて数値化し、この数値を、当該主要室のそれぞれの区画の存在率情報としたものが含まれており、
検索条件受付手段は、
予め定めた主要室の中から選択された特定の種類の主要室が、前記基準格子中の特定の区画の位置に存在するという検索条件に、存在する必要性の度合いを示す重要度情報を付加したものを受け付け、
前記検索エンジンは、
前記基準格子と前記検索キー情報リストを使用して、前記検索条件が与えられたとき、前記特定された全ての主要室と前記凹みの存在率情報を、前記基準格子中の、前記特定の区画の位置において抽出し、抽出した存在率情報と前記重要度情報の積とを累積加算して類似度を算出し、この類似度が相対的に大きい間取り図を表示する情報を検索結果とすることを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項7または8に記載の間取り情報検索システムにおいて、
予め定めた主要室の中から選択された特定の種類の主要室が、前記基準格子中の特定の区画の位置に存在するという検索条件に、建物の輪郭が縦長もしくは横長であることを示す形状情報を付加したものを受付け、
前記検索エンジンは、
前記形状情報が、建物の輪郭が縦長であることを示すもののときは、前記基準格子の縦方向に配列された区画のうち、中心付近の列の区画を無視し、建物の輪郭が横長であることを示すもののときは、前記基準格子の横方向に配列された区画のうち、中心付近の列の区画を無視して、検索結果を得ることを特徴とする間取り情報検索システム。 - 請求項1乃至10のいずれかに記載の間取り情報検索システムにおいて、
前記基準格子は、建物の輪郭を表す図形にほぼ外接する四辺形で当該図形との面積差が最小に近いものであって、それぞれ、予め定めた一定の比率で縦方向をN分割し、横方向M分割して、NxMの区画に区分した、建物の間取り図毎にサイズを調整された不定形のものとすることを特徴とする間取り情報検索システム。 - コンピュータを、
建物の設計データを記憶した記憶装置と、
前記記憶装置から、前記建物の設計データを読み出して、当該建物の間取り図を表示する情報のリストを、検索対象データとして記憶装置に記憶する検索対象データ生成手段と、
前記記憶装置から前記建物の設計データを読み出して、当該建物の輪郭と寸法を示す情報と、建物の室の輪郭と寸法を示す情報とを抽出し、輪郭情報として記憶装置に記憶する輪郭情報生成手段と、
前記建物の間取り図上でこの間取り図を覆うサイズの基準格子であって、複数の区画に区分されたものを設定し、前記建物の間取り図に前記基準格子を重ね合わせたとき、当該間取り図に含まれた主要室の輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との重なり合った部分の面積を、前記輪郭情報を使用して算出する、重複面積算出手段と、
前記主要室が、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定して、前記間取り図と前記主要室と前記基準格子中の当該区画の位置と前記存在率情報とを関係付けた情報を含む、検索キー情報を生成し、前記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画を選択して、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報を決定し、前記検索キー情報を生成するとともに、当該検索キー情報を生成する処理を、予め定めた全ての種類の主要室であって、前記建物の間取り図に含まれるものについて実行させ、さらに、前記記憶装置に記憶された検索対象データ中の全ての間取り図について実行させて、生成した全ての検索キー情報を集合した検索キー情報リストを生成する検索キー情報リスト生成手段、
として機能させるための間取り情報検索プログラム。 - コンピュータを、
建物の間取り図を表示する情報のリストを、検索対象データとして記憶する記憶装置と、
前記建物の間取り図上でこの間取り図を覆うサイズの基準格子であって、複数の区画に区分されたものを設定する手段と、
前記建物の間取り図に前記基準格子を重ね合わせたとき、当該間取り図に含まれた主要室の輪郭と、上記基準格子中のいずれかの区画との関係で、前記主要室が、1つの区画のみと重なり合っているときには、当該主要室が存在する確率がその区画で最大であることを示す存在率情報と、前記主要室が、複数の区画と重なり合っているときは、重なり合った部分の面積が最も広い区画で、当該主要室が存在する確率が最大であることを示す存在率情報とを含み、検索対象データの中の前記建物の間取り図を識別する情報と、この間取り図中に含まれる全ての主要室と、前記基準格子中の区画の位置と、その区画における主要室の存在率情報とを関係付けた検索キー情報リストを記憶する記憶装置と、
予め定めた主要室の中から選択された特定の種類の主要室が、前記基準格子中の特定の区画の位置に存在するという検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、
前記基準格子と前記検索キー情報リストを使用して、前記検索条件が与えられたとき、前記特定された全ての主要室の存在率情報が、前記基準格子中の、前記特定の区画の位置において、確率最大を示すものを抽出する検索エンジンと、
当該検索エンジンの検索結果を、表示出力手段を制御して出力する表示出力制御手段、
として機能させるための間取り情報検索プログラム。
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