JP4433706B2 - 画像形成装置およびこれに用いるプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いてトナー画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に関する。より詳しくは、クリーニングブレードにより有機感光体の表面から除去されたトナーを少なくとも一時的に貯留するためのトナー貯留ケースの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を用いた画像形成装置は、外周面に有機感光層を有する有機感光体と、この有機感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段と、この現像手段により現像されたトナー像を転写対象である用紙(シート状の記録媒体、以下同じ)等の転写対象に転写させる転写手段と、転写後に感光体の表面に残留しているトナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースとを備えている。
このトナー貯留ケースは、基本的には密閉空間を形成するから、その内部気圧が高まることによるケース内トナー満杯の誤検出を防止する目的で、トナー貯留ケース(1A)の上面にトナーを通さない通気部材(10)を設けた画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−127580号公報(要約、0005,0007,0017,0018、0034段落、図2〜5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の画像形成装置では、次のような問題が生じていた。
それは画像形成装置の設置環境を急激に変化させた後に画像を形成した場合、例えば、高温高湿環境(例えば35℃、65%RH)から低温低湿環境(10℃、15%RH)へと変化させ、またはその逆といったように変化させた後に(例えば12時間程度以内に)画像を形成した場合、形成された一枚の画像中において濃い部分と薄い部分とが生じてしまうという問題であった。
【0005】
本願発明者がその原因を検討した結果、次のようなことが分かった。
すなわち、画像形成装置の設置環境を急激に変化させた場合、有機感光体の周面において、トナー貯留ケース内(密閉空間内)に臨んでいる部位と、ケース外に露出している部位とでは、その状態に差異が生じ、この差異が出力画像に影響を与えているということが分かった。
一般に有機感光体の電気特性(感度)は温度や湿度の影響を受けやすく、高温高湿環境下では感度が上昇し、低温低湿環境下では感度が低下する。
一方、上述したように、有機感光体の表面の一部はクリーニングブレード、トナー貯留ケースとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成している結果として、当該感光体表面の一部は前記密閉空間に臨んでいる。
このような状況下において、画像形成装置の設置環境を急激に変化させた場合、有機感光体の、前記トナー貯留ケース外に露出している部位は、画像形成装置が設置された環境(ないし装置内環境)に即座に晒されて、比較的速やかにそれに応じた電気特性となるが、トナー貯留ケース内に臨んでいる部位は、ケース内が基本的に密閉空間であってその温度湿度は画像形成装置が設置された環境(ないし装置内環境)の温度湿度に即座には追従しないから、一定時間(例えば12時間程度)が経過するまでは、以前の環境下に晒されているに等しい状態となり、その電気特性も一定時間経過するまでは以前の状態のままに維持される。
したがって、画像形成装置の設置環境を急激に変化させた後、上記一定時間が経過する前に画像を形成すると、形成された一枚の画像中において濃い部分と薄い部分とが生じてしまう。
具体的には、高温高湿環境から低温低湿環境へと変化させた場合には、感光体表面における、ケース外に露出している部位の感度低下が、ケース内に臨んでいる部位の感度低下より大きくなるため、出力画像としてはケース内に臨んでいた部位に相当する箇所が濃くなる。見かけ上、ケース内に臨んでいた部位の感度が上がったように見える。
一方、低温低湿環境から高温高湿環境へと変化させた場合には、感光体表面における、ケース外に露出している部位の感度上昇が、ケース内に臨んでいる部位の感度上昇より大きくなるため、出力画像としてはケース内に臨んでいた部位に相当する箇所が薄くなる。見かけ上、ケース内に臨んでいた部位の感度が低下したように見える。
このような現象は、画像形成が開始され、したがって、感光体が回転したとしても(すなわち上記各部位が交互にケース外に露出する状態が繰り返される状態となったとしても)、感光体表面における感度の均一化がなされるまでは(例えば数枚の画像が形成されるまでは)生じる。
【0006】
また、以上のような画像形成装置においては、感光体とクリーニングブレードとトナー貯留ケースとを一括して装置本体に着脱交換可能なユニット(このユニットをプロセスカートリッジという)として構成されることが多い。
このような場合において、交換に供されるべきプロセスカートリッジが保管されていた環境と画像形成装置が設置されている環境とが大きく異なる場合にも、プロセスカートリッジを交換した後上記一定時間が経過する前に画像を形成すると、上記のような現象が生じる。
【0007】
この発明の目的は、以上のような問題を解決し、環境が急激に変化した後に画像を形成してもその形成された一枚の画像中において濃い部分と薄い部分とが生じにくい画像形成装置およびこれに用いるプロセスカートリッジを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本願発明の画像形成装置ないしプロセスカートリッジは、回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体と、この有機感光体の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースとを備え、前記トナー像が最終的に転写される用紙が、その中心線を基準として供給され、あるいは、前記トナー像が前記有機感光体の長手方向中心部を基準として形成される装置ないしカートリッジであって、前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材を設け、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における両側に設けることを特徴とする。
また、前記トナー像が最終的に転写される用紙が、その一側縁を基準として供給され、あるいは、前記トナー像が前記有機感光体の一側端を基準として形成される場合には、前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材を設け、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記一側縁側あるいは前記一側端とは反対側に設けることを特徴とする。
また、前記トナー貯留ケース内に配置されていてこのトナー貯留ケース内のトナーを一方向へ搬送する搬送部材を備えている場合には、前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材を設け、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記トナーの搬送方向とは反対側に設けることを特徴とする。
望ましくは、前記通気部材は前記トナー貯留ケースの内面側に設ける。
また望ましくは、前記トナー貯留ケースには、その内面側に突出する筒状突出部を設け、この筒状突出部の突出端に前記通気部材を設ける。この場合、さらに望ましくは、筒状突出部の内部に、フィン状のガイド片を設ける。
また望ましくは、前記通気部材には、メッシュ状の補強材を添える。
【0009】
【作用効果】
本願発明の画像形成装置ないしプロセスカートリッジは、回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体と、この有機感光体の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースとを備え、
前記トナー貯留ケースの上面または前記有機感光体の回転軸線方向に伸びる側面に、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向に沿って単数または複数の、トナーを通さない通気部材が設けられているので、この画像形成装置ないしプロセスカートリッジによれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、画像形成装置の設置環境が急激に変化し、あるいは、交換に供されるべきプロセスカートリッジの保管環境と画像形成装置の設置環境とが大きく異なっている状況下においてプロセスカートリッジが交換されたとしても、前記トナー貯留ケース(以下単にケースとも言う)の上面または側面に、トナーを通さない通気部材が設けられているので、ケース内の雰囲気は前記通気部材を通じた空気の流通によって比較的短時間でケース外環境に追従する。したがって、有機感光体の、ケース内に臨んでいる部位と、ケース外に露出している部位との間における電気特性(感度)の均一化が比較的短時間でなされ、結果として、画像形成装置の設置環境が急激に変化し、あるいは、交換に供されるべきプロセスカートリッジの保管環境と画像形成装置の設置環境とが大きく異なっている状況下においてプロセスカートリッジが交換された後に、画像を形成してもその形成された一枚の画像中において濃い部分と薄い部分とが生じなくなる(少なくとも著しく生じにくくなる)。
しかも、前記通気部材は、前記トナー貯留ケースの上面または前記有機感光体の回転軸線方向に伸びる側面において、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向に沿って設けられているので、ケース内においてトナーが有機感光体の回転軸線方向に関して不均一に貯留され、このトナーによってケース内空間が部分的に仕切られてしまうような状況が仮に生じたとしても、ケース内の雰囲気の通気部材を通じたケース外環境への追従は確実になされることになる。
したがって、有機感光体の、ケース内に臨んでいる部位と、ケース外に露出している部位との間における電気特性(感度)の均一化は比較的短時間で確実になされる。
また、前記トナー像が最終的に転写される用紙が、その中心線を基準として供給され、あるいは、前記トナー像が前記有機感光体の長手方向中心部を基準として形成される場合には、前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材を設け、かつこの通気部材を、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における両側に設けることによって次のような作用効果が得られる。
すなわち、前記トナー像が最終的に転写される用紙が、その中心線を基準として供給され、あるいは、前記トナー像が前記有機感光体の長手方向中心部を基準として形成される場合には、前記トナー貯留ケースの長手方向中央部にトナーがたまりやすく、このトナーによってケース内が左右に仕切られるおそれがある。
これに対し、通気部材を、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における両側に設けることにより、仮にケース内がトナーで左右に仕切られたとしても、その左右空間を上記両側に設けられた通気部材によってそれぞれ確実にケース外環境に追従させることができる。
したがって、有機感光体の、ケース内に臨んでいる部位と、ケース外に露出している部位との間における電気特性(感度)の均一化を比較的短時間で確実に行うことができる。
また、前記トナー像が最終的に転写される用紙が、その一側縁を基準として供給され、あるいは、前記トナー像が前記有機感光体の一側端を基準として形成される場合には、前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材を設け、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記一側縁側あるいは前記一側端とは反対側に設けることによって次のような作用効果が得られる。
すなわち、前記トナー像が最終的に転写される用紙が、その一側縁を基準として供給され、あるいは、前記トナー像が前記有機感光体の一側端を基準として形成される場合には、ケース内の前記一側縁ないし一側端側にトナーが貯まりやすくなる。
これに対し、通気部材を、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記一側縁側あるいは前記一側端とは反対側に設けることによって、通気部材によるケース内外の通気を確保し、ケース内雰囲気を確実にケース外環境に追従させることができる。
したがって、有機感光体の、ケース内に臨んでいる部位と、ケース外に露出している部位との間における電気特性(感度)の均一化を比較的短時間で確実に行うことができる。
また、前記トナー貯留ケース内に配置されていてこのトナー貯留ケース内のトナーを一方向へ搬送する搬送部材を備えている場合には、前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材を設け、かつこの通気部材を、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記トナーの搬送方向とは反対側に設けることによって次のような作用効果が得られる。
すなわち、前記トナー貯留ケース内に配置されていてこのトナー貯留ケース内のトナーを一方向へ搬送する搬送部材を備えている場合には、ケース内において前記トナーの搬送方向側にトナーが貯まりやすくなる。
これに対し、通気部材を、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記トナーの搬送方向とは反対側に設けることによって、通気部材によるケース内外の通気を確保し、ケース内雰囲気を確実にケース外環境に追従させることができる。
したがって、有機感光体の、ケース内に臨んでいる部位と、ケース外に露出している部位との間における電気特性(感度)の均一化を比較的短時間で確実に行うことができる。
また、前記通気部材を前記トナー貯留ケースの内面側に設けることにより、ケースの着脱作業時における通気部材の破損を防止することができる。
また、前記トナー貯留ケースに、その内面側に突出する筒状突出部を設け、この筒状突出部の突出端に前記通気部材を設けることにより、ケースの着脱作業時における通気部材の破損をより確実に防止することができる。この場合、さらに筒状突出部の内部に、フィン状のガイド片を設けることによって、通気部材の破損をより確実に防止することができる。
また、前記通気部材に、メッシュ状の補強材を添えることによって、ケースの着脱作業時における通気部材の破損をさらに確実に防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るプロセスカートリッジの一実施の形態を用いた画像形成装置の一実施の形態の内部構造を示す概略側面図である。
この画像形成装置は、最大ほぼA3サイズの用紙の両面にフルカラー画像を形成することのできるカラー画像形成装置であり、本体ケース10と、この本体ケース10内に収容された、プロセスカートリッジ20、露光ユニット30、現像器40、中間転写体ユニット50、および定着器である定着ユニット60を有する画像形成部と、この画像形成部により片面(または後述するように両面)に画像が形成された用紙を用紙排出部である排紙トレイ15に向けて搬送する搬送路16と、この搬送路16により用紙排出部15に向けて搬送された用紙をスイッチバックさせて他面にも画像を形成すべく前記画像形成部に向けて返送する返送路17とを備えている。排紙トレイ15の手前には排紙ローラ部70が設けられている。
本体ケース10内には装置本体の図示しないフレームが設けられており、このフレームに各ユニット等が取り付けられている。
【0011】
プロセスカートリッジ20は、装置本体の図示しない駆動機構により回転駆動される、外周面に有機感光層を有する有機感光体(像担持体であり、以下単に感光体とも言う)21と、この感光体21の外周面を一様に帯電させる帯電手段(スコロトロン帯電器)22とを有しており、この帯電手段22により一様に帯電させられた感光体21の外周面を露光ユニット30からのレーザー光Lで選択的に露光して静電潜像を形成し、この静電潜像に現像器40で現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とし、このトナー像を中間転写体ユニット50の中間転写ベルト51に一次転写部t1で一次転写し、さらに、二次転写部t2で、転写対象である用紙に二次転写させるようになっている。
プロセスカートリッジ20には、一次転写後に感光体21の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段(クリーニングブレード)23と、このクリーニング手段23で除去された廃トナーを収容するトナー貯留ケース24からなる廃トナー収容部Aが設けられている。
【0012】
本体ケース10内には、後述する給紙トレイ18からの用紙を上記二次転写部t2に搬送し、二次転写部t2で片面に画像が形成された用紙を本体ケース10上面の排紙ローラ部70により排紙トレイ部15に向けて搬送する搬送路16と、この搬送路16により排紙ローラ部70および排紙トレイ部15に向けて途中まで搬送された用紙をスイッチバックさせて他面にも画像を形成すべく前記二次転写部t2に向けて返送する返送路17とが設けられている。
本体ケース10の下部には、複数枚の用紙を積層保持する給紙トレイ18と、その用紙を一枚ずつ上記二次転写部t2に向けて給送する給紙ローラ19とが設けられている。
また、搬送路16および返送路17から二次転写部t2に至る経路内には、二次転写部t2への用紙の供給タイミングを制御するためのゲートローラ10gが設けられている。
【0013】
現像器40はロータリ現像器であり、回転体本体41に対して、それぞれトナーが収容された複数の現像器カートリッジが着脱可能に装着されている。この実施の形態では、イエロー用の現像器カートリッジ42Yと、マゼンタ用の現像器カートリッジ42Mと、シアン用の現像器カートリッジ42Cと、ブラック用の現像器カートリッジ42Kとが設けられていて(図ではイエロー用の現像器カートリッジ42Yのみを直接描いてある)、回転体本体41が矢印方向に90度ピッチで回転することによって、感光体21に現像ローラ43を選択的に当接させ、感光体21の表面を選択的に現像することが可能となっている。
露光ユニット30は、板ガラス等で構成された露光窓31から上記レーザー光Lを感光体21に向けて照射するようになっている。
【0014】
中間転写体ユニット50は、図示しないユニットフレームと、このフレームで回転可能に支持された駆動ローラ54,従動ローラ55,一次転写ローラ56、一次転写部t1でのベルト51の状態を安定させるためのガイドローラ57,およびテンションローラ58と、これらローラに掛け回されて張架された前記中間転写ベルト51とを備えており、ベルト51が図示矢印方向に循環駆動される。感光体21と一次転写ローラ56との間において前記一次転写部t1が形成されており、駆動ローラ54と本体側に設けられた二次転写ローラ10bとの圧接部において前記二次転写部t2が形成される。
二次転写ローラ10bは、前記駆動ローラ54に対して(したがって中間転写ベルト51に対して)接離可能であり、接触した際に二次転写部t2が形成される。
したがって、カラー画像を形成する際には、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51から離間している状態で中間転写ベルト51上において複数色のトナー像が重ね合わされてカラー画像が形成され、その後、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51に当接し、その当接部(二次転写部t2)に用紙が供給されることによって用紙上にカラー画像(トナー像)が転写されることとなる。
トナー像が転写された用紙は、定着ユニット(定着器)60の定着ローラ対61,62の圧接部を通ることでトナー像が溶融定着され、搬送ローラ対14で搬送されて上記排紙ローラ部70および排紙トレイ部15に向けて排出される。
【0015】
例えば以上のような画像形成装置にあっては、クリーニングブレード13により除去された残留トナー(廃トナー)を貯留するための廃トナー収容部Aは、感光体21の表面の一部とクリーニングブレード23とトナー貯留ケース24とで、少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間として構成される。
このため、仮に何らの方策も講じないとしたならば、前述したように、画像形成装置の設置環境を急激に変化させ、あるいは、交換に供されるべきプロセスカートリッジの保管環境と画像形成装置の設置環境とが大きく異なっている状況下においてプロセスカートリッジ20が交換された後に、画像を形成すると、その形成された一枚の画像中において濃い部分と薄い部分とが生じるという問題が発生する。
具体的には、高温高湿環境から低温低湿環境へと変化させた場合には、図7(a)に示すように、感光体21表面における、ケース24外に露出している部位21a(図4参照)の感度低下が、ケース24内に臨んでいる部位21bの感度低下より大きくなるため、図7(b)に示すように出力画像Pとしてはケース内に臨んでいた部位21bに相当する箇所P1が濃くなる。
一方、低温低湿環境から高温高湿環境へと変化させた場合には、図7(c)に示すように、感光体表面における、ケース24外に露出している部位21aの感度上昇が、ケース24内に臨んでいる部位21bの感度上昇より大きくなるため、図7(d)に示すように、出力画像Pとしてはケース内に臨んでいた部位21bに相当する箇所P1が薄くなる。このような濃淡は、感光体21の回転周期に対応して横すじ状に現れる。
そこで、この実施の形態では、プロセスカートリッジ20を以下のように構成する。
【0016】
図2は、プロセスカートリッジ20を示す図で、(a)は正面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図、(c)は左側面図である。図3は同じく背面図、図4(a)は図3におけるIV−IV断面図、(b)は図(a)の部分拡大図、(c)は図(b)の部分拡大図である。
これらの図に示すように、プロセスカートリッジ20は、表面にトナー像が形成される有機感光体21と、この有機感光体21の表面からトナー像が転写対象である中間転写ベルト51へ転写された後に有機感光体21の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレード23と、このクリーニングブレード23により除去された残留トナーTを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体21の表面の一部21bとクリーニングブレード23とともに少なくともトナーTが漏れ出さない程度の密閉空間Aを形成するトナー貯留ケース24とを備え、画像形成装置本体に対して着脱可能なユニットとして構成されている。
図2および図4に示すように、トナー貯留ケース24の、感光体21の回転軸線方向(図2において左右方向)に伸びる側面24aには、感光体21がケース24内に露出している領域(図4aの符号21b参照)の長手方向(図2において左右方向)に沿って複数の、空気は通すがトナーを通さない通気部材25が設けられている。
この通気部材25は、ケース形状に応じてその上面24bまたは上記側面24a以外の両側面24c、24dに設けることも可能であるし、上面24bまたは上記側面24aに設ける場合には、後述するように、感光体21がケース24内に露出している領域の長手方向に沿って単数(一本)だけ設けることもできる。
【0017】
通気部材25は、ケース24の内面側に設けてある。より詳しくは、ケース24には、その内面側に突出する筒状突出部(この実施の形態では全体として横長角筒状の突出部)としての通気口24eが設けてあり、この筒状突出部24eの突出端24fに通気部材25が設けられている。通気口ケース24にはフィン状のガイド片24gが設けられている。
図4(c)に示すように、通気部材25には、メッシュ状の補強材26が添えられている。より詳しくは、筒状突出部24eの突出端24fに先ず補強材26を接着し、次いでその上に通気部材25を接着する、あるいは、予め補強材26に通気部材25を接着しておいたものを筒状突出部24eの突出端24fに接着する。
通気部材25は、ケース24内の廃トナーTの量が所定量に達したことが装置本体によって検出された時点においても、通気が阻害されない位置に配置されている。
通気部材25として通気度10cm3/cm2/s(JIS L 1096)、気孔率91%のフィルタ部材を用いた場合、感光体21のケース24内部への露出面積の2倍以上に通気部面積を設定すると、良好な効果が得られる。
通気部材25および補強材26としては、日東電工製のミクロテックスS−NTF10033−N06が最適である。この部材は通気性を持つPTFE膜とそれをシート状に保つためのバッキング材(メッシュ材)からなっており、PTFE膜の公称穴径は3μm以下であり、トナー(通常平均粒径は7μm)を通さずに空気のみを通すことが可能である。
【0018】
図5(a)に示すように、トナー像が最終的に転写される用紙Pが、その中心線Poを基準として供給され(あるいは、トナー像が感光体21の長手方向中心部を基準として形成され)る場合には、通気部材25は、感光体21がトナー貯留ケース24内に露出している領域の長手方向(図5において左右方向)に沿って1つ設ける。あるいは、図5(b)に示すように、上記長手方向における両側に設ける。
【0019】
図6(a)に示すように、トナー像が最終的に転写される用紙Pが、その一側縁Psを基準として供給され(あるいは、トナー像が感光体21の一側端21cを基準として形成され)る場合には、通気部材25は、感光体21がトナー貯留ケース24内に露出している領域の長手方向における、前記一側縁側あるいは前記一側端とは反対側24hに設ける。
【0020】
図6(b)に示すように、トナー貯留ケース24内に配置されていてこのトナー貯留ケース24内のトナーTを一方向Rへ搬送する搬送部材(例えばオーガ)27を備えている場合には、通気部材25は、感光体21がトナー貯留ケース24内に露出している領域の長手方向における、前記トナーの搬送方向R側とは反対側24Lに設ける。
【0021】
以上のような画像形成装置、ないしプロセスカートリッジ20は、回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体21と、この有機感光体21の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体21の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレード23と、このクリーニングブレード23により除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体21の表面の一部21bとクリーニングブレード23とともに少なくともトナーTが漏れ出さない程度の密閉空間Aを形成するトナー貯留ケース24とを備え、トナー貯留ケース24の上面または有機感光体21の回転軸線方向に伸びる側面24aに、有機感光体21がトナー貯留ケース24内に露出している領域の長手方向に沿って単数または複数の、トナーを通さない通気部材25が設けられているので、この画像形成装置ないしプロセスカートリッジによれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、画像形成装置の設置環境が急激に変化し、あるいは、交換に供されるべきプロセスカートリッジ20の保管環境と画像形成装置の設置環境とが大きく異なっている状況下においてプロセスカートリッジ20が交換されたとしても、トナー貯留ケース24の上面または側面に、トナーを通さない通気部材25が設けられているので、ケース24内の雰囲気は通気部材25を通じた空気の流通によって比較的短時間でケース外環境に追従する。したがって、有機感光体21の、ケース24内に臨んでいる部位21bと、ケース外に露出している部位21aとの間における電気特性(感度)の均一化が比較的短時間でなされ、結果として、画像形成装置の設置環境が急激に変化し、あるいは、交換に供されるべきプロセスカートリッジ20の保管環境と画像形成装置の設置環境とが大きく異なっている状況下においてプロセスカートリッジ20が交換された後に、画像を形成してもその形成された一枚の画像中において濃い部分と薄い部分とが生じなくなる(少なくとも著しく生じにくくなる)。
しかも、通気部材25は、トナー貯留ケース24の上面または有機感光体21の回転軸線方向に伸びる側面24aにおいて、有機感光体21がトナー貯留ケース24内に露出している領域の長手方向に沿って設けられているので、ケース24内においてトナーが有機感光体21の回転軸線方向に関して不均一に貯留され、このトナーTによってケース内空間Aが部分的に仕切られてしまうような状況が仮に生じたとしても、ケース内の雰囲気の通気部材25を通じたケース外環境への追従は確実になされることになる。
したがって、有機感光体21の、ケース内に臨んでいる部位21bと、ケース外に露出している部位21aとの間における電気特性(感度)の均一化は比較的短時間で確実になされる。
また、トナー像が最終的に転写される用紙が、その中心線Poを基準として供給され、あるいは、トナー像が有機感光体21の長手方向中心部を基準として形成される場合には、トナー貯留ケース24の上面または側面に、トナーを通さない通気部材25を設け、かつこの通気部材25を、有機感光体21がトナー貯留ケース24内に露出している領域の長手方向における両側に設けることによって次のような作用効果が得られる。
すなわち、トナー像が最終的に転写される用紙が、その中心線Poを基準として供給され、あるいは、トナー像が有機感光体21の長手方向中心部を基準として形成される場合には、トナー貯留ケース24の長手方向中央部24i(図5(b)参照)にトナーTがたまりやすく、このトナーTによってケース24内が左右に仕切られるおそれがある。
これに対し、通気部材25を、有機感光体がトナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における両側に設けることにより、仮にケース24内がトナーTで左右に仕切られたとしても、その左右空間を上記両側に設けられた通気部材25,25によってそれぞれ確実にケース外環境に追従させることができる。
したがって、有機感光体21の、ケース24内に臨んでいる部位21bと、ケース外に露出している部位21aとの間における電気特性(感度)の均一化を比較的短時間で確実に行うことができる。
また、トナー像が最終的に転写される用紙が、その一側縁Psを基準として供給され、あるいは、トナー像が有機感光体の一側端21cを基準として形成される場合には、トナー貯留ケース24の上面または側面に、トナーを通さない通気部材25を設け、かつこの通気部材25を、有機感光体21がトナー貯留ケース24内に露出している領域の長手方向における、前記一側縁側Psあるいは前記一側端21cとは反対側24hに設けることによって次のような作用効果が得られる。
すなわち、トナー像が最終的に転写される用紙が、その一側縁Psを基準として供給され、あるいは、トナー像が有機感光体の一側端21cを基準として形成される場合には、ケース24内の前記一側縁Psないし一側端側21cにトナーが貯まりやすくなる。
これに対し、通気部材25を、有機感光体がトナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記一側縁側Psあるいは前記一側端21cとは反対側24hに設けることによって、通気部材25によるケース内外の通気を確保し、ケース内雰囲気を確実にケース外環境に追従させることができる。
したがって、有機感光体の、ケース内に臨んでいる部位21bと、ケース外に露出している部位21aとの間における電気特性(感度)の均一化を比較的短時間で確実に行うことができる。
また、トナー貯留ケース24内に配置されていてこのトナー貯留ケース24内のトナーTを一方向Rへ搬送する搬送部材27を備えている場合には、トナー貯留ケース24の上面または側面に、トナーを通さない通気部材25を設け、かつこの通気部材25を、有機感光体がトナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記トナーの搬送方向Rとは反対側24Lに設けることによって次のような作用効果が得られる。
すなわち、トナー貯留ケース24内に配置されていてこのトナー貯留ケース24内のトナーTを一方向Rへ搬送する搬送部材27を備えている場合には、ケース24内においてトナーの搬送方向R側にトナーTが貯まりやすくなる。
これに対し、通気部材25を、有機感光体21がトナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、トナーの搬送方向Rとは反対側24lに設けることによって、通気部材25によるケース24内外の通気を確保し、ケース内雰囲気を確実にケース外環境に追従させることができる。
したがって、有機感光体21の、ケース内に臨んでいる部位21bと、ケース外に露出している部位21aとの間における電気特性(感度)の均一化を比較的短時間で確実に行うことができる。
また、通気部材25はトナー貯留ケース24の内面側に設けてあるので、ケース24(すなわちプロセスカートリッジ20)の着脱作業時における通気部材25の破損を防止することができる。
しかも、トナー貯留ケース24に、その内面側に突出する筒状突出部24eを設け、この筒状突出部24eの突出端24fに通気部材25を設けることにより、ケース24の着脱作業時における通気部材25の破損をより確実に防止することができる。さらに筒状突出部24eの内部には、フィン状のガイド片24gが設けられているので、通気部材25の破損をより確実に防止することができる。
またさらに、通気部材25には、メッシュ状の補強材26を添えられているので、ケース24の着脱作業時における通気部材25の破損をより確実に防止することができる。
【0022】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロセスカートリッジの一実施の形態を用いた画像形成装置の一実施の形態の内部構造を示す概略側面図。
【図2】プロセスカートリッジ20を示す図で、(a)は正面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図、(c)は左側面図。
【図3】同じく背面図。
【図4】(a)は図3におけるIV−IV断面図、(b)は図(a)の部分拡大図、(c)は図(b)の部分拡大図。
【図5】(a)(b)はそれぞれトナー像が最終的に転写される用紙が、その中心線を基準として供給され(あるいは、トナー像が感光体の長手方向中心部を基準として形成され)る場合の実施の形態の例を示す正面図。
【図6】トナー像が最終的に転写される用紙が、その一側縁を基準として供給され(あるいは、トナー像が感光体の一側端を基準として形成され)る場合の実施の形態の例を示す正面図。
【図7】(a)〜(d)は課題の説明図。
【符号の説明】
20:プロセスカートリッジ、21:有機感光体、23:クリーニングブレード、A:密閉空間、24:トナー貯留ケース、21b:トナー貯留ケース内に露出している領域、25:通気部材、27:搬送部材、24e:筒状突出部、24f:突出端、24g:ガイド片、26:補強材。
Claims (10)
- 回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体と、この有機感光体の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースとを備え、前記トナー像が最終的に転写される用紙が、その中心線を基準として供給される装置であって、
前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材が設けられており、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における両側に設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体と、この有機感光体の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースとを備え、前記トナー像が最終的に転写される用紙が、その一側縁を基準として供給される装置であって、
前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材が設けられており、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記一側縁側とは反対側に設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体と、この有機感光体の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースと、このトナー貯留ケース内に配置されていてこのトナー貯留ケース内のトナーを一方向へ搬送する搬送部材とを備えた装置であって、
前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材が設けられており、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記トナーの搬送方向とは反対側に設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体と、この有機感光体の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースとを備え、前記トナー像が前記有機感光体の長手方向中心部を基準として形成されるカートリッジであって、
前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材が設けられており、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における両側に設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体と、この有機感光体の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースとを備え、前記トナー像が前記有機感光体の一側端を基準として形成されるカートリッジであって、
前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材が設けられており、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記一側端とは反対側に設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 回転駆動され、表面にトナー像が形成される有機感光体と、この有機感光体の表面からトナー像が転写対象へ転写された後に有機感光体の表面に残留している残留トナーを除去するクリーニングブレードと、このクリーニングブレードにより除去された残留トナーを少なくとも一時的に貯留するために上記有機感光体の表面の一部とクリーニングブレードとともに少なくともトナーが漏れ出さない程度の密閉空間を形成するトナー貯留ケースと、このトナー貯留ケース内に配置されていてこのトナー貯留ケース内のトナーを一方向へ搬送する搬送部材とを備えたカートリッジであって、
前記トナー貯留ケースの上面または側面に、トナーを通さない通気部材が設けられており、かつこの通気部材は、前記有機感光体が前記トナー貯留ケース内に露出している領域の長手方向における、前記トナーの搬送方向とは反対側に設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記通気部材は前記トナー貯留ケースの内面側に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の画像形成装置または請求項4〜6のうちいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記トナー貯留ケースには、その内面側に突出する筒状突出部が設けられており、この筒状突出部の突出端に前記通気部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の画像形成装置または請求項4〜6のうちいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記筒状突出部の内部には、フィン状のガイド片が設けられていることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置またはプロセスカートリッジ。
- 前記通気部材には、メッシュ状の補強材が添えられていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の画像形成装置または請求項4〜6のうちいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
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