JP4430848B2 - Light emitting device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体光集積素子を備える発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体光集積素子は、光通信のための光信号を生成するために利用されている。半導体光集積素子は、光を発生する発光素子部と、この発光素子部からの光を変調するための光変調素子部と備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
発明者は、半導体光集積素子の開発に従事している。発明者の研究によれば、半導体光集積素子においては、電界吸収(EA)型変調素子部の屈折率変化により光信号にチャーピングが生じている。光変調素子部により生じたチャーピングは、この光信号が光伝送路を伝搬する際に信号劣化を引き起こしている。
【0004】
また、発明者は、光出射端面からの戻り光も信号劣化を引き起こしていることを発見した。発明者の研究によれば、この戻り光による影響は、光変調素子部および発光素子部の両端面の位相条件により、負チャーピングおよび正チャーピングのいずれも生じる可能性があることが明らかになった。
【0005】
動的な負チャーピングはパルス圧縮を引き起こすけれども、静的な負チャーピングおよび正チャーピングはパルス信号の劣化を引き起こす。故に、求められていることは、戻り光の静的なチャーピングの影響を低減することである。
【0006】
そこで、本発明の目的は、戻り光の静的なチャーピングの影響を低減可能な半導体光集積素子を備える発光装置を提供することとした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面は、静的チャーピングの影響を低減可能な発光装置に関する。発光装置は、第1および第2の端面を備える半導体光集積素子と、前記第1の端面によって反射された戻り光の位相を変更するための直流バイアスの制御信号を提供する電源とを備える。
半導体光集積素子は、第1および第2の端面と、発光素子部と、光変調素子部と、第1〜第3の電極と、制御素子部とを備える。第1の電極は、発光素子部のために設けられている。第2の電極は、変調信号をうけるように設けられている。第3の電極は、制御信号を受けるように設けられている。発光素子部は、第1の端面と第2の端面との間に設けられ、第1の電極に加えられた電力に応答して光を発生可能なIII−V半導体層を含む。光変調素子部は、発光素子部と第1の端面との間に設けられ、変調信号に応答して発光素子部からの光を変調可能なIII−V半導体層を有する。制御素子部は、発光素子部と第1の端面との間に設けられ、制御信号に応答して屈折率が変わるIII−V半導体層を有する。発光素子部はDFBレーザであり、制御素子部、光変調素子部および発光素子部のIII−V半導体層は、互いに異なるMQW構造を有し、制御素子部のMQW構造は、発光素子部において発生された光の波長においてQCSE効果により屈折率が変更可能なように構成されており、発光素子部において発生された光の波長において、制御素子部のMQW構造における光吸収係数の電圧依存性は、光変調素子部の活性層における光吸収係数の電圧依存性より小さい。制御素子部のIII−V半導体層は制御信号に応答する屈折率の変化により、第1の端面から発光素子部へ向かう戻り光の位相が変更される。
【0008】
この半導体光集積素子は、制御素子部が発光素子部と光変調素子部との間に位置する形態を有することができる。この形態の半導体光集積素子は、第1および第2の分離素子部を有することができる。第1の分離素子部は、制御素子部と光変調素子部との間に配置され、これらの素子部の素子分離を可能にする。第2の分離素子部は、制御素子部と発光素子部との間に配置され、これらの素子部の素子分離を可能にする。
【0009】
また、この半導体光集積素子は、制御素子部が前記第1の端面と前記光変調素子部との間に位置する形態を有することができる。この形態の半導体光集積素子は、第1および第2の分離素子部を有することができる。第1の分離素子部は、制御素子部と光変調素子部との間に配置され、これらの素子部の素子分離を可能にする。第2の分離素子部は、光変調素子部と発光素子部との間に配置され、これらの素子部の素子分離を可能にする。
【0010】
半導体光集積素子では、制御素子部は、第1導電型半導体層および第2導電型半導体層を含むように構成されている。制御素子部のIII−V半導体層は、第1導電型III−V半導体層と第2導電型III−V半導体層との間に設けられている。
【0011】
半導体光集積素子では、制御素子部のIII−V半導体層はMQW構造を有しており、発光素子部のIII−V半導体層はMQW構造を有しており、また、光変調素子部のIII−V半導体層はMQW構造を有している。制御素子部、光変調素子部および発光素子部のIII−V半導体層のMQW構造は互いに異なるように構成できる。
【0012】
この発光装置は、変調信号を提供する別の電源を更に備えることができる。電源は、直流バイアスに加えて、変調信号の位相からπだけシフトされた駆動信号を提供する。
【0013】
また、この発光装置は、発光素子部を順方向にバイアスするための更なる別の電源を備えることができる。
【0014】
半導体光集積素子では、制御素子部のMQW構造は、発光素子部において発生された光の波長においてQCSE効果により屈折率が変更可能なように構成できる。
【0015】
本発明の別の側面は半導体光集積素子に関する。半導体光集積素子は、第1および第2の端面と、発光素子部と、光変調素子部と、第1〜第3の電極と、位相変更手段とを備える。位相変更手段は、半導体発光部からの光が第1の端面において反射された反射光成分の位相を制御信号に応答して変更するように設けられている。この位相変更手段は、制御信号に応答する屈折率の変化により第1の端面から発光素子部へ向かう戻り光の位相を変更するように動作する。
【0016】
上記形態の半導体光集積素子は、第1の端面から提供される光が通過する窓領域を更に備えるようにしてもよい。
【0017】
上記形態の半導体光集積素子では、発光素子部は、第1導電型半導体層および第2導電型半導体層を有するようにしてもよい。発光素子部のIII−V半導体層は、第1導電型III−V半導体層と第2導電型III−V半導体層との間に設けられている。また、半導体光集積素子では、発光素子部は回折格子を更に有するようにしてもよい。回折格子は、発光素子部のIII−V半導体層と光学的に結合されるように設けられている。
【0018】
上記形態の半導体光集積素子では、光変調素子部は、第1導電型半導体層および第2導電型半導体層を有している。光変調素子部のIII−V半導体層は、第1導電型III−V半導体層と第2導電型III−V半導体層との間に設けられている。
【0019】
発光装置は、上記形態の半導体光集積素子と、第1の電極に発光電力を提供する電源と、第2の電極に変調信号を提供する電源と、第3の電極に接続された可変電源とを備える。
【0020】
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述からより容易に明らかになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明は、添付図面と共に以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解される。図面に共通な同一要素を示すために、可能な場合には、同一の参照番号が使用される。
【0022】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係わる半導体光集積素子を示す斜視図である。図2は、I−I線で示された断面図である。図1および図2を参照しながら、第1の実施の形態に係わる半導体光集積素子を説明する。この半導体光集積素子1aは、半導体発光素子部2a、半導体変調素子部2bおよび半導体制御素子部2cを備える。この半導体光集積素子1aは、一対の端面3a及び3bを有している。半導体発光素子部2a、半導体変調素子部2bおよび位相変更素子部2cは、端面3aと端面3bとの間に設けられている。半導体変調素子部2bは、半導体発光素子部2aと半導体制御素子部2cとの間に位置している。半導体発光素子部2aと半導体変調素子部2bとの間には、第1の分離素子部2dが位置している。半導体変調素子部2bと半導体制御素子部2cとの間には、第2の分離素子部2eが位置している。半導体制御素子部2cと端面3aとの間には、窓素子部2fが設けられている。半導体発光素子部2aは、第1の分離素子部2dを介して半導体変調素子部2bに結合されている。半導体変調素子部2bは、第2の分離素子部2eを介して位相変更素子部2cに結合されている。半導体発光素子部2aは、所定の波長の光を発生できる。半導体変調素子部2bは、半導体発光素子部2aから受けた光を変調できる。半導体制御素子部2cは、端面3aにおいて反射された戻り光の位相を変更できる。第1の分離素子部2dは、半導体発光素子部2aと半導体変調素子部2bとの間の分離抵抗を高めるように設けられている。第2の分離素子部2eは、半導体変調素子部2bと半導体制御素子部2cとの間の分離抵抗を高めるように設けられている。半導体発光素子部2a、半導体変調素子部2b、分離素子部2c、第1の分離素子部2dおよび第2の分離素子部2eは、n型InP半導体基板といった半導体基板4に設けられている。
【0023】
半導体発光素子部2aは、半導体メサ部12を備えている。半導体メサ部12は、活性層6と、n型クラッド層といったn型半導体層8と、p型クラッド層といったp型半導体層10を備えている。活性層6は、基板4の主面4a上に設けられている。活性層6は、III−V系化合物半導体を含む。活性層6は、III−V系化合物半導体を含むn型半導体層8とIII−V系化合物半導体を含むp型半導体層10との間に設けられている。n型半導体部8およびp型半導体層10は、基板4上に設けられている。活性層6は、単一の半導体層から成ることができ、またSQW構造あるいはMQW構造を備えることもできるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
また、活性層6とn型半導体層8との間には、n型光ガイド層といったn型半導体層7が設けられている。活性層6とp型半導体層10との間には、p型光ガイド層といったp型半導体層9が設けられている。活性層6、n型半導体層7及びp型半導体層9の屈折率は、n型半導体層8およびp型半導体層10の屈折率より大きいので、これらの半導体層6〜10は光導波路12aを構成する。n型半導体層7及びp型半導体層9は、活性層にキャリアを閉じ込めるように働く。
【0025】
半導体メサ部12は、光導波路12aの両側面に電流狭窄部12bを有する。電流狭窄部12bは、光導波路12aの半導体層に比べて比抵抗が大きい半導体層14を有する。半導体層14上には、p型半導体層10と異なる導電型のn型半導体層16が設けられている。半導体層16は、半導体層14を伝導してしまうホールをトラップするように働く。このような構造により、電流狭窄部12bは、電流を光導波路12aに導くように働く。
【0026】
半導体メサ部12は、光導波路12aおよび電流狭窄部12b上に設けられp型半導体層20を備える。p型半導体層20は第2のクラッド層として働く。半導体メサ部12はp型半導体層20上にコンタクト層22を更に備える。
【0027】
また、半導体発光素子部2aは、半導体メサ部12を形成するように設けられた凹部18を有する。凹部18は、半導体層14、16、20、22を貫通して基板4に到達している。なお、凹部18内に埋込部を設けるようにしてもよい。埋込部は、例えば、ポリイミド樹脂により形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0028】
半導体発光素子部2aは、半導体メサ部12上に設けられたオーミック電極28を備える。電極28は、アノードのためのために設けられている。半導体発光素子部2aは、電極28と半導体層との間に、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜またはシリコン酸窒化膜といった絶縁性シリコン無機化合物層26を備える。絶縁層26はコンタクト層22に通じる開口部を有する。電極28は、この開口部を介してコンタクト層22に電気的に接続されている。また、半導体発光素子部2aは、基板4の裏面4b上に設けられたオーミック電極32を備える。電極32は、裏面4bの全面にカソードのためのために設けられている。
【0029】
好適な実施例としては、下記のものが例示される。
活性層6:GaInAsP層(膜厚115ナノメートル)
n型半導体層7:GaInAsP層(膜厚800ナノメートル)
n型半導体層8:InP層(膜厚550ナノメートル)
p型半導体層9:GaInAsP層(膜厚800ナノメートル)
p型半導体層10:InP層(膜厚200ナノメートル)
高抵抗半導体層14:FeドープInP層(膜厚1000ナノメートル)
n型ホールトラップ層16:InP層(膜厚1000ナノメートル)
第2のp型半導体層20:InP層(膜厚200ナノメートル)
p型コンタクト層22:GaInAs層(膜厚500ナノメートル)
無機絶縁膜層26:シリコン窒化物層(膜厚350ナノメートル)
本実施の形態では、半導体変調素子部2bは、半導体制御素子部2cと同一の構造の半導体メサ部52を備える。
【0030】
半導体変調素子部2bにおいては、半導体メサ部52は、活性層46、n型クラッド層といったn型半導体層48及びp型クラッド層といったp型半導体層50を備えている。活性層46は基板4の主面4a上に設けられている。活性層46はIII−V系化合物半導体を含む。活性層46は、III−V系化合物半導体を含むn型半導体層48とIII−V系化合物半導体を含むp型半導体層50との間に設けられている。n型半導体部48及びp型半導体層50は基板4上に設けられている。活性層46は、単一の半導体層から成ることができ、またSQW構造あるいはMQW構造を備えることもできるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
また、活性層46とn型半導体層48との間には、n型光ガイド層といったn型半導体層47が設けられている。活性層46とp型半導体層50との間には、p型光ガイド層といったp型半導体層49が設けられている。活性層46、n型半導体層47およびp型半導体層49の屈折率は、n型半導体層48およびp型半導体層50の屈折率より大きいので、これらの半導体層46〜50は光導波路52aを構成する。
【0032】
半導体メサ部52は、電気絶縁部12bと同じ構造の電気絶縁部52bを光導波路52aの側面に有する。電気絶縁部52bは、光導波路52aの半導体層に比べて比抵抗が大きい半導体層14を有する。半導体層14上には、n型半導体層16が設けられている。半導体変調素子部2bにおいては、光導波路52aは、光導波路12aと同様に、電流狭窄部12bと同じ構造である電気絶縁部52bにより挟まれている。
【0033】
また、半導体変調素子部2bは、半導体メサ部52を形成するように設けられた凹部18を有する。凹部18は、半導体層14、16、20、54、56を貫通して基板4に到達している。凹部18内には、半導体発光素子部2aと同様に埋込部が設けられていてもよい。
【0034】
半導体メサ部52は、光導波路52aおよび電気絶縁部52b上に設けられp型半導体層20を備える。p型半導体層20は第2のクラッド層として働く。半導体メサ部52は、半導体変調素子部2bのためのコンタクト層54をp型半導体層20上に更に備える。
【0035】
半導体変調素子部2bは、半導体メサ部52上に設けられたオーミック電極58を備える。電極58は、アノード用に設けられている。半導体変調素子部2bは、電極58と半導体層との間に、絶縁性シリコン無機化合物層といった絶縁層26を備える。無機絶縁層26は、コンタクト層22と分離されているコンタクト層54に通じる開口部を有する。電極58は、この開口部を介してコンタクト層54に電気的に接続されている。また、半導体変調素子部2bは、基板4の裏面4b上に設けられたオーミック電極32を備える。また、半導体変調素子部2bは、半導体発光素子2aと共用されるオーミック電極32を備える。電極32は、半導体変調素子部2bのカソードとして利用できる。
【0036】
半導体制御素子部2cは、半導体メサ部52上に設けられたオーミック電極60を備える。電極60は、アノード用に設けられている。半導体制御素子部2cは、電極60と半導体層との間に、シリコン系絶縁性無機化合物層といった無機絶縁層26を備える。無機絶縁層26は、コンタクト層54と分離されているコンタクト層56に通じる開口部を有する。電極60は、この開口部を介してコンタクト層56に電気的に接続されている。また、半導体制御素子部2cは、半導体発光素子2aと共用されるオーミック電極32を備える。電極32は、半導体制御素子部2cのカソードとして利用できる。
【0037】
好適な実施例としては、下記のものが例示される。
活性層6:GaInAsP層(膜厚150ナノメートル)
アンドープ半導体層47:(膜厚10ナノメートル)
n型半導体層48:InP層(膜厚550ナノメートル)
アンドープ半導体層49:GaInAsP層(膜厚10ナノメートル)
p型半導体層50:InP層(膜厚200ナノメートル)
p型コンタクト層54:GaInAs層(膜厚500ナノメートル)
p型コンタクト層56:GaInAs層(膜厚500ナノメートル)
半導体光集積素子1aにおいて、活性層46は、n型半導体層48およびp型半導体層50により挟まれており、活性層46のフォトルミネッセンス波長は、活性層6のフォトルミネッセンス波長よりわずかに小さい(活性層46が単一の半導体層から成る場合には、活性層46のバンドギャップは、活性層6のバンドギャップよりも大きい)。活性層6と活性層46とのフォトルミネッセンス波長差は、40ナノメートル以上60ナノメートル以下といった程度である。この素子構造は、半導体変調素子部2bが電界吸収型変調素子として動作するために好適であり、半導体制御素子部2cが半導体発光素子部において発生された光の波長においてQCSE効果により屈折率が変更可能な位相変調素子として動作するために好適である。
【0038】
図1を参照すると、分離素子部2dは、半導体発光素子部2aを半導体変調素子部2bから電気的に分離するように働く。このために、分離素子部2dにおいては、コンタクト層が除かれて分離部62aが形成されている。分離部62aにおいては、コンタクト層22をコンタクト層54から分離できるように凹部が形成され。この構造により、半導体発光素子部2aがコンタクト層を介して半導体変調素子部2bと電気的に接続されることが防止されている。分離素子部2eは、半導体変調素子部2bを半導体制御素子部2cから電気的に分離するように働く。このために、分離素子部2eにおいては、コンタクト層が除かれて分離部62bが形成されている。分離部62bにおいては、コンタクト層54をコンタクト層56から分離できるように凹部が形成されている。この構造により、半導体変調素子部2bがコンタクト層を介して半導体制御素子部2cと電気的に接続されることが防止されている。素子分離のための構造は、本実施形態の構造に限定されるものではない。本実施の形態では、分離素子部2d及び2eの光導波路の構造は、半導体発光素子部2aまたは半導体変調素子部2bのものと同一であるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0039】
半導体発光素子部2aは、半導体層9と半導体層10との境界に形成された回折格子34を備えることができる。回折格子34は、半導体基板9と半導体層10との界面の形状を周期的に変化させることにより構成される。回折格子34は、活性層6と光学的に結合されるように設けられている。この構成により、半導体発光素子部2aは、分布帰還型半導体レーザ素子として動作するために好適である。
【0040】
半導体変調素子部2b、半導体制御素子部2cおよび分離素子部2eの光導波路52aは、半導体発光素子部2aおよび分離素子部2dの光導波路12aに境界面64において突き当てられており、この突き当てにより、光導波路12aは光導波路52aに光学的に結合される。
【0041】
半導体光集積素子1aは、放出光の広がりを調整するための窓領域30を有する窓素子部2fを備えている。窓領域30は、半導体メサ部52の端部と端面3aとの間に設けられており、電流狭窄部12bと同じ半導体材料により構成されている。
【0042】
図3は、半導体光集積素子と電源とを示す模式図である。図3においては、端面3aには、発光波長において相対的に低い反射率を有する低反射膜5aが設けられており、例えば低反射膜5aの反射率は0.1%以下である。端面3bには、発光波長において相対的に高い反射率を有する高反射膜5bが設けられており、例えば高反射膜5bの反射率は80%〜95%である。
【0043】
半導体発光素子部2aは、電源70により順方向にバイアスされている。半導体変調素子部2bは、電源72により逆方向にバイアスされている。電源72は、外部信号に応じて変調された駆動信号を半導体変調素子部2bに提供する。この構造により、半導体変調素子部2bは、半導体発光素子部2aから連続的に提供される光を外部信号74に応答して変調する。半導体制御素子部2cは、電源76により逆方向にバイアスされている。電源76は、外部信号78に応じた制御信号を半導体制御素子部2cに提供する。半導体制御素子部2cは、この制御信号に応答して、活性層部分の屈折率が変わる。この屈折率の変化により、端面3aからの戻り光Rの位相が所望の値に変更された後に発光素子部2aに戻る。これにより、静的なチャーピングが低減される。
【0044】
引き続いて、第1の実施の形態に係わる半導体光集積素子1aの動作原理を説明する。以下の説明において、比較用の半導体光集積素子は、半導体発光素子部2aと半導体変調素子部2bとを備える。比較用半導体光集積素子では、直接変調方式の半導体発光素子に比べてチャーピングを小さくできる。しかしながら、発明者の実験によれば、このような構造の半導体光集積素子においてもわずかなチャーピングが観測された。発明者の理解によれば、このチャーピングには動的なチャーピングと静的なチャーピングとがあるということである。動的なチャーピングは、半導体変調素子部の屈折率変化により引き起こされる。静的なチャーピングは、半導体光集積素子の端面からの戻り光によって半導体発光素子部における共振波長が変動することに起因して生じる。詳述すれば、半導体変調素子部に電気信号を印加して半導体変調素子部をスイッチングさせたとき、半導体変調素子部の端面からの戻り光の位相および強度が変化してしまう。この戻り光が半導体発光素子部に入射すると、レーザ光の共振波長が変化してしまう。このチャーピングは、光変調信号が変化しないとき(光変調信号が定常のとき)にも生じるので、発明者は、静的チャーピングと呼んでいる。
【0045】
このチャーピングを低減するためには、半導体変調素子部の端面における反射率をできるだけ小さくすることが有効と考えられてきた。しかしながら、発明者の検討によれば、光出射端面からの戻り光の位相を調整することにより、半導体発光素子部におけるレーザ光の共振波長の変化を低減できることを発見した。
【0046】
発明者は、この検討に計算機実験の手法を用いた。この手法を用いた理由は、静的チャーピングの影響を動的チャーピングの影響から分離して検討できるからである。この手法により、半導体変調素子部の端面からの戻り光が半導体発光素子部の発振状態に与える影響を得られる。
【0047】
図4は。計算機実験のモデルを示す模式図である。このモデルにおいて、半導体変調素子部におけるαパラメータおよびキャリア密度が一定とした。モデルは、EA変調器とDFB−LD素子とを含んでいる。EA変調器は、10GbpsのNRZパターン信号(τrise=τfall=30psec)により駆動されている。EA変調器の透過率(ON)は−3dBであり、透過率(OFF)は−13dBであるとした。DFB−LD素子には、直流電流75mAが流れている。EA変調器とDFB−LD素子との分離抵抗は5kΩである。DFB−LD素子の端面においては、反射率RDFBは80%であり、位相φDFBはゼロである。
【0048】
図5は、計算機実験の結果を示す図面である。図5においては、EA変調器の端面における反射率は、1.0%及び0.1%における共振周波数のずれ(Bragg条件からのずれ)、ミラーロス(cm-1)、及びEA変調器の端面における位相φMODの関係を示している。図6は、共振周波数のずれと位相φMODとの関係を示すグラフである。図6は、反射率RMOD=0.1%における結果を示す。
【0049】
これらの結果によれば、共振周波数のずれは、発振周波数の変化において最大でも2GHz程度であり、位相φMODにより変化することが明らかになった。故に、位相φMODを調整することにより、共振周波数のずれ(以下、チャーピング1と呼ぶ)を小さくできる。
【0050】
発明者の検討によれば、戻り光が半導体発光素子部に入射すると、半導体発光素子部内のキャリア密度が変化する。この変化により、半導体発光素子部の屈折率が変化する。故に、この屈折率変化によっても共振周波数が変化(以下、チャーピング2と呼ぶ)する。したがって、静的チャーピングを低減するためには、チャーピング1およびチャーピング2の和を低減する必要がある。
【0051】
図7(a)は、所定の駆動信号により生じるチャーピング1の過渡特性を示すグラフである。横軸は時間を示しており、縦軸はチャーピング1を示す。図7(b)は、所定の駆動信号により生じるチャーピング2の過渡特性を示すグラフである。横軸は時間を示しており、縦軸はチャーピング2を示す。図7(c)は、所定の駆動信号により生じるチャーピング和の過渡特性を示すグラフである。横軸は時間を示しており、縦軸はチャーピング和を示す。特性線A1、A2、A3、A4は、それぞれ、位相φ MOD =1.5π、1.0π、0.5π、0(ラジアン)の特性を示している。これらの数値実験の結果によれば、位相φMODを調整することによりチャーピング和が変化することを示している。
【0052】
図8(a)は、所定の駆動信号により所定の時刻において生じるチャーピング1を示すグラフである。横軸はラジアン単位で位相φMODを示し、縦軸はチャーピング1を示す。特性線C1800は、チャーピング1の位相φMODに対する依存性を示しており、図7(a)における時刻800nsecにおけるチャーピング量を表している。図8(b)は、所定の駆動信号により所定の時刻において生じるチャーピング2を示すグラフである。横軸はラジアン単位で位相φMODを示しており、縦軸はチャーピング1を示す。特性線C2rise、C2fall、C2800は、チャーピング2の位相φMODに対する依存性を示しており、図7(b)におけるパルスの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジ、並びに時刻800nsecにおけるチャーピング量を表している。図8(c)は、所定の駆動信号により所定の時刻において生じるチャーピング和を示すグラフである。横軸はラジアン単位で位相φを示しており、縦軸はチャーピング和を示す。特性線C12800、C12maxは、チャーピング和の位相φMODに対する依存性を示しており、特性線C12800は図7(c)における時刻800nsecにおけるチャーピング量を表しており、特性線C12maxは時間軸上でのチャーピング量の最大値を表している。
【0053】
これらの数値実験の結果によれば、位相φMODを調整することによりチャーピング和が変化することを示している。また、図8(c)に示された数値実験の結果によれば、位相φMODを調整することによりチャーピング和を小さくできることが理解される。
【0054】
そこで、発明者は、戻り光の位相φMODを変化させる方法を検討し、半導体光集積素子に位相変更手段を設けるという着想に至った。位相変更手段としては、半導体制御素子部が例示される。
【0055】
図9は、半導体変調素子部2bおよび半導体制御素子部2cの光導波路の光吸収係数および屈折率の波長依存性を示すグラフである。横軸は光の波長を示しており、縦軸は光吸収率の相対変化および屈折率の相対変化を示している。測定値は、電圧を0ボルトから−1ボルトに変化させた際における相対変化を表している。この屈折率の変化はQCSE効果により引き起こされている。
【0056】
このグラフよれば、半導体変調素子部2bおよび半導体制御素子部2cへの印加電圧により光吸収係数および屈折率をそれぞれ変更できるが理解される。半導体制御素子部2cは、電圧を加えたときに光吸収係数があまり変化せず屈折率が変化するような波長領域において使用される。
【0057】
(第2の実施の形態)
図10は、半導体光集積素子と電源とを示す模式図である。半導体光集積素子1bは、半導体発光素子部2a、半導体変調素子部2b、および半導体制御素子部2cを備える。半導体発光素子部2a、半導体制御素子部2c、および半導体変調素子部2bは所定の軸方向に順に配置されている。図10においては、端面3aには、発光波長において相対的に低い反射率を有する低反射膜が設けられており、端面3bには、発光波長において相対的に高い反射率を有する高反射膜が設けられている。
【0058】
半導体発光素子部2aは、電源70により順方向にバイアスされている。半導体変調素子部2bは、電源72により逆方向にバイアスされている。電源72は、駆動信号を提供する半導体変調素子部2bに提供する。電源72は、また、外部信号73に応じて変調された駆動回路79から駆動信号75aを受ける。この構造により、半導体変調素子部2bは、半導体発光素子部2aから連続的に提供される光を外部信号75aに応答して変調する。半導体制御素子部2cは、電源76により逆方向にバイアスされている。電源77は、外部信号73に応じて変調された駆動回路79から駆動信号75bを受ける。電源77は、駆動信号75bに応じた制御信号を半導体制御素子部2cに提供する。半導体制御素子部2cは、駆動信号75bに応答して活性層部分の屈折率が変わる。この屈折率の変化により端面3aからの戻り光Rの位相が所望の値に変更された後に、位相が変更された光が発光素子部2aに戻る。これにより、静的なチャーピングが低減される。駆動信号75aの位相は、駆動信号75bの位相からπだけシフトされている。
【0059】
(第3の実施の形態)
図11は、別の実施の形態に係わる半導体光集積素子を示す模式図である。半導体光集積素子1cにおいては、半導体発光素子部2a、半導体変調素子部2b、および半導体制御素子部2cは所定の軸方向に順に配置されている。半導体発光素子部2aと半導体変調素子部2bとの間には、分離素子部2dが配置されている。半導体変調素子部2bと半導体制御素子部2cとの間には、分離素子部2eが配置されている。
【0060】
本実施の形態では、半導体発光素子部2a、半導体変調素子部2bおよび半導体制御素子部2cの各々は、それぞれ、別の複数の半導体層から構成されている。半導体制御素子部2cについて例示すれば、
半導体変調素子部2b
活性層6a:GaInAsP層(膜厚150ナノメートル)
アンドープ半導体層7a:GaInAsP層(膜厚10ナノメートル)
n型半導体層8a:InP層(膜厚550ナノメートル)
アンドープ半導体層9a:GaInAsP層(膜厚10ナノメートル)
p型半導体層10a:InP層(膜厚2100ナノメートル)
半導体制御素子部2c
活性層6b:GaInAsP層(膜厚150ナノメートル)
n型半導体層7b:GaInAsP層(膜厚10ナノメートル)
n型半導体層8b:InP層(膜厚550ナノメートル)
p型半導体層9b:GaInAsP層(膜厚10ナノメートル)
p型半導体層10b:InP層(膜厚2100ナノメートル)
となる。
【0061】
半導体光集積素子1cでは、半導体発光素子部2aの活性層6、半導体光変調素子部2bの活性層6a、および位相制御素子部2cの活性層6bは互いに異なるMQW構造を有している。半導体発光素子部2aの活性層6は信号光波長に好適なMQW構造を有しており、半導体光変調素子部2bの活性層6aは信号光の変調に好適なMQW構造を有しており、位相制御素子部2cの活性層6cは戻り光の位相調整に好適なMQW構造を有している。特に、位相制御素子部2cのMQW構造は、半導体発光素子部2aにおいて発生された光の波長においてQCSE効果により屈折率が変更可能なように構成できる。
【0062】
図12は、半導体光変調素子部2bの活性層6a及び位相制御素子部2cの活性層6bにおける光吸収率変化および屈折率変化の波長依存性を示す特性図である。半導体光集積素子1cでは、半導体光変調素子部2bの活性層6aの光吸収率変化と位相制御素子部2cの活性層6bの屈折率変化とをそれぞれ独立に決定できる。図12を参照すると、波長λ1とλ2との範囲の波長領域が好適な範囲である。この波長領域では、半導体光変調素子部2bの活性層6aにおいて光吸収係数の電圧依存性が比較的大きく、位相制御素子部2cの活性層6bにおいて屈折率の電圧依存性が比較的大きく且つ光吸収係数の電圧依存性が比較的小さい。
【0063】
図13(a)及び13(b)は、半導体光集積素子と、このためのバイアス源とを含む発光装置を示す模式図である。これらの図面は、また、本明細書に開示された半導体光集積素子に対するバイアス印加方式を示す。
【0064】
図13(a)を参照すると、直流バイアス印加方式が適用された発光装置200aが示されている。発光装置200aは、半導体光集積素子1と、DFB用バイアス源71aと、EA用バイアス源71bと、位相変更素子用バイアス源71cとを備える。この方式では、静的な制御であり、信号の“1”−“0”間のチャーピングが最小になるように位相変更素子部に対する電圧を調整できる。
【0065】
図13(b)を参照すると、直流バイアス印加に加えて変調信号を印加する方式が適用される発光装置200bが示されている。発光装置200bは、半導体光集積素子1と、DFB用バイアス源73aと、EA用バイアス源73bと、位相変更素子用バイアス源73cとを備える。この方式では、動的な制御であり、位相変更素子部への印加電圧を変調信号に同期させて、“1”レベルのチャーピング量と“0” レベルのチャーピング量が最小になるように位相変更素子部に対する直流電圧および変調信号を調整できる。
【0066】
(第4の実施の形態)
別の実施の形態は、半導体光集積素子を製造する方法に関する。図14(a)、図14(b)、図15(a)、図15(b)、図16(a)、図16(b)、図17(a)、図17(b)を参照しながら半導体光集積素子を製造する方法について説明する。
【0067】
(第1の半導体多層膜形成工程)
図14(a)を参照すると、n型InP基板80a上には、n型InPバッファ層80bが形成されている。n型InP基板80aとn型InPバッファ層80bとは、基板82を構成する。半導体基板82は、半導体発光素子部領域82a、半導体変調素子部領域82b、位相制御素子部領域82c、および窓領域82dを備える。これらの領域82a〜82dは、所定の軸方向に沿って配置されている。基板82の半導体発光素子部領域82aには、n型InP半導体膜84、半導体活性層膜86およびp型InP半導体膜88が、例えば有機金属気相成長(OMVPE)法により、順にエピタキシャルに成長されている。これらの半導体膜は、バッファ層80bの全面に所定の多層半導体膜およびマスク90a(例えば、絶縁性シリコン無機絶縁膜マスク)を形成した後に、半導体変調素子部領域82b、位相制御素子部領域82cおよび窓領域82dの多層膜を選択的に除去することにより形成される。半導体多層膜の形成に先立って、半導体発光素子部領域82aには回折格子92として機能する周期的に凹部が形成されている。
【0068】
(第2及び第3の半導体多層膜形成工程)
図14(b)を参照すると、n型InPバッファ層80b上には、n型InP半導体膜83、半導体活性層膜85およびp型InP半導体膜87が、例えばOMVPE法により、順にエピタキシャルに形成される。これらの半導体多層膜は、半導体変調素子部領域82b、位相制御素子部領域82cおよび窓領域82dに、マスク90aを用いて選択的に形成される。この後に、マスク90aを除去する。
【0069】
次いで、半導体発光素子部領域82a及び位相制御素子部領域82cを覆うマスク(例えば、絶縁性シリコン無機化合物膜マスク)90bを用いて、半導体変調素子部領域82bおよび窓領域82dの半導体多層膜を選択的に除去する。次いで、n型InPバッファ層80b上に、n型InP半導体膜94、半導体活性層膜96およびp型InP半導体膜98が、例えばOMVPE法により、順にエピタキシャルに形成される。これらの半導体多層膜は、半導体変調素子部領域82cおよび窓領域82dに、マスク90bを用いて選択的に形成される。この後に、マスク90bを除去する。
【0070】
(光導波路メサ形成工程)
図15(a)を参照すると、光導波路メサ100a、100b、100cが形成されている。光導波路メサ100a、100b、100cを形成するために、導波路用マスク102を形成する。マスク102は、マスク(例えば、絶縁性シリコン無機化合物膜マスク)である。マスク102は、光導波路メサ100cの一端部に窓領域82dを形成するために、他端からある距離だけ離れた位置まで、半導体多層膜の一端から所定の方向に伸びている。マスク102を用いて、半導体発光素子部領域82a、半導体変調素子部領域82b、位相制御素子部領域82cおよび窓領域82dに形成された半導体多層膜をエッチングする。このエッチングは、好適な実施例ではウエットエッチングにより行われる。エッチング溶液は、ブロムメタノ−ル液である。このエッチングは、n型InP半導体膜84、半導体活性層膜86、p型InP半導体膜88、n型InP半導体膜83、半導体活性層膜85、p型InP半導体膜87、n型InP半導体膜94、半導体活性層膜96およびp型InP半導体膜98が除去され基板82が露出するまで行われる。エッチング工程の結果、光導波路部メサ100aは、n型InP半導体層(n型クラッド層)84a、半導体活性層86a、p型InP半導体層(p型クラッド層)88aを備える。光導波路部メサ100bは、n型InP半導体層(n型クラッド層)83a、半導体活性層85aおよびp型InP半導体層(p型クラッド層)87aを備える。光導波路部メサ100cは、n型InP半導体層(n型クラッド層)94a、半導体活性層96aおよびp型InP半導体層(p型クラッド層)98aを備える。
【0071】
(埋込半導体膜形成工程)
図15(b)を参照すると、光導波路メサ100a、100b、100cを埋め込むように、高抵抗InP半導体膜104及びn型InP半導体膜106が形成されている。半導体膜104及び106は、半導体発光素子部領域82a、半導体変調素子部領域82b、および位相制御素子部領域82c、および窓領域82dにマスク102を用いて選択的に形成される。好適な実施例では、半導体膜104及び106は、有機金属気相成長(OMCVD)法により形成される。高抵抗InP半導体膜104は、例えばFeドープInP半導体から成り、光導波路部メサ100aの側面と、光導波路部メサ100b、光導波路部メサ100cの側面とに接触するように形成されている。n型InP半導体膜は、InP半導体膜104上に形成されており、p型InP半導体層88a、p型InP半導体層87a及びp型InP半導体層98aの側面に接触するように形成されている。埋込半導体部が形成された後に、マスク102を除去する。
【0072】
光導波路メサ100aにおいて、n型InP半導体膜106は、FeドープInP半導体内を伝導してしまうホールを捕獲するホールトラップ層として機能するように形成されており、また、高抵抗InP半導体膜104は、電子を阻止すると共に光導波路メサ100aに電流をガイドするように構成されている。
【0073】
(コンタクト半導体膜形成工程)
図16(a)を参照すると、光導波路メサ100a、100b及び100c並びに埋込半導体部108上に、p型InP半導体膜110及びp型GaInAs半導体膜112が形成されている。p型InP半導体膜110は、光導波路メサ100a、100b及び100c上に形成されるので、光導波路メサ100aと光導波路メサ100bとの境界部および光導波路メサ100bと光導波路メサ100cとの境界部を覆っている。p型GaInAs半導体膜112もまた、光導波路メサ100a、100b及び100c上に形成されている。p型GaInAs半導体膜112は、半導体発光素子部領域82a、半導体変調素子部領域82b及び位相制御素子部領域82cのためのコンタクト層として利用されると共に、後の工程において分離素子部領域のコンタクト層は除去される。
【0074】
(トレンチマスク形成工程)
図16(a)を参照すると、p型InP半導体膜110及びp型GaInAs半導体膜112上に、トレンチマスク114が形成されている。トレンチマスク114は、所定の方向に伸びており、光導波路メサ100a、100b及び100cを含む半導体メサ部を形成するために用いられる。
【0075】
(トレンチ形成工程)
図16(b)を参照すると、トレンチ溝116が形成されている。トレンチ溝116は、埋込半導体部108、p型InP半導体膜110及びp型GaInAs半導体膜112を貫通して基板82に到達するように形成されている。トレンチ溝116により、半導体メサ部118が形成される。半導体メサ部118は、光導波路メサ100a、100b、100c、埋込半導体部108a、第2のクラッド層110a、並びにコンタクト層112aを備える。半導体メサ部118は、半導体発光素子部領域82aのための半導体メサ部118a、半導体変調素子部領域82bのための半導体メサ部118b、および位相制御素子部領域82cのための半導体メサ部118c、窓領域82dのためのメサ部118dから構成される。トレンチ溝116を形成した後に、トレンチマスク114を除去する。
【0076】
(オーミック電極形成工程)
図17(a)に示されるように、2つの分離素子部領域のコンタクト層112aをエッチングして、半導体発光素子部、半導体変調素子部及び位相制御素子部の各々のためのコンタクト層136a、136b、136cを形成する。
【0077】
コンタクト層を分離した後、絶縁性シリコン無機化合物膜124を形成する。次いで、半導体メサ部118上の絶縁膜124に開口部を形成する。これらの開口部は、素子部毎のコンタクト層に到達するコンタクト孔として利用される。
【0078】
コンタクト孔を形成した後に、ポジレジストマスクを形成する。このポジレジストマスクは、電極のためのパターンを有する。この上に金属を蒸着した後に、リフトオフ法を用いてポジレジストマスクを溶剤で溶かして、pオーミック電極138a、138b、138cを形成する。また、基板82の裏面には、その全面にnオーミック電極140が形成される。これらの工程により、図17(b)に示されるような半導体光集積素子142が完成した。
【0079】
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更されることができることは、当業者によって認識される。以上、説明した半導体素子は特定の半導体材料から形成されているけれども、必要なように変更され得る。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、戻り光の静的なチャーピングの影響を低減可能な半導体光集積素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施の形態に係わる半導体光集積素子を示す斜視図である。
【図2】図2は、I−I線で示された断面図である。
【図3】図3は、半導体光集積素子と電源とを示す模式図である。
【図4】図4は。計算機実験のモデルを示す模式図である。
【図5】図5は、計算機実験の結果を示す図面である。
【図6】図6は、反射率0.1%における計算機実験の結果を示すグラフである。
【図7】図7(a)は、所定の駆動信号により生じるチャーピング1を示すグラフであり、図7(b)は、所定の駆動信号により生じるチャーピング2を示すグラフであり、図7(c)は、所定の駆動信号により生じるチャーピング和を示すグラフである。
【図8】図8(a)は、所定の駆動信号により所定の時刻において生じるチャーピング1を示すグラフである。図8(b)は、所定の駆動信号により所定の時刻において生じるチャーピング2を示すグラフである。図8(c)は、所定の駆動信号により所定の時刻において生じるチャーピング和を示すグラフである。
【図9】図9は、半導体変調素子部及び半導体制御素子部の光導波路の光吸収係数変化および屈折率変化の波長依存性を示すグラフである。
【図10】図10は、半導体光集積素子と電源とを示す模式図である。
【図11】図11は、別の実施の形態に係わる半導体光集積素子を示す模式図である。
【図12】図12は、半導体光変調素子部および位相制御素子部の活性層における光吸収率変化および屈折率変化の波長依存性を示す特性図である。
【図13】図13(a)及び13(b)は、半導体光集積素子に対するバイアス印加方式を示す模式図である。
【図14】図14(a)は、第1の半導体多層膜形成工程を示す斜視図である。図14(b)は、第2及び第3の半導体多層膜形成工程を示す斜視図である。
【図15】図15(a)は、光導波路メサ形成工程を示す斜視図である。図15(b)は、埋込半導体膜形成工程を示す斜視図である。
【図16】図16(a)は、トレンチマスク形成工程を示す斜視図である。図16(b)は、トレンチ形成工程を示す斜視図である。
【図17】図17(a)は、オーミック電極形成工程を示す斜視図である。図17(b)は、半導体光集積素子の完成品を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c…半導体光集積素子、2a…半導体発光素子部領域、2b…半導体変調素子部領域、2c…位相制御素子部領域、4…半導体基板、6、46…活性層、8、10、48、50…クラッド層、12…半導体メサ部、14…埋込半導体層、16…ホールトラップ層、18…シリコン系無機絶縁膜、20…クラッド層、22、54…コンタクト層、28、32、58…電極、34…回折格子、1b…半導体光集積素子、152a…半導体発光素子部領域、152b…半導体変調素子部領域、152c…位相制御素子部領域、154…半導体基板、156、176…活性層、158、160、178…クラッド層、162…半導体メサ部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor optical integrated device.Light emitting device comprisingAbout.
[0002]
[Prior art]
A semiconductor optical integrated device is used to generate an optical signal for optical communication. The semiconductor optical integrated device includes a light emitting element portion that generates light and a light modulation element portion for modulating light from the light emitting element portion.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The inventor is engaged in the development of a semiconductor optical integrated device. According to the inventor's research, in the semiconductor optical integrated device, chirping occurs in the optical signal due to the change in the refractive index of the electroabsorption (EA) type modulation device section. Chirping caused by the light modulation element section causes signal degradation when this optical signal propagates through the optical transmission line.
[0004]
The inventor has also found that the return light from the light emitting end face also causes signal deterioration. According to the inventor's research, it is clear that the influence of this return light may be caused by both negative chirping and positive chirping depending on the phase conditions of both end faces of the light modulation element portion and the light emitting element portion. became.
[0005]
While dynamic negative chirping causes pulse compression, static negative and positive chirping causes pulse signal degradation. Therefore, what is needed is to reduce the effects of static chirping of the return light.
[0006]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a semiconductor optical integrated device capable of reducing the influence of static chirping of return light.Light emitting device comprisingIt was decided to provide.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
One aspect of the present invention relates to a light-emitting device capable of reducing the influence of static chirping. The light emitting device includes a semiconductor optical integrated device having first and second end faces, and a power source for providing a DC bias control signal for changing the phase of the return light reflected by the first end face.
The semiconductor optical integrated device includes first and second end faces, a light emitting element portion, a light modulation element portion, first to third electrodes, and a control element portion. The first electrode is provided for the light emitting element portion. The second electrode is provided to receive a modulation signal. The third electrode is provided to receive a control signal. The light emitting element portion includes a III-V semiconductor layer provided between the first end face and the second end face and capable of generating light in response to electric power applied to the first electrode. The light modulation element portion is provided between the light emitting element portion and the first end surface,modulationA III-V semiconductor layer capable of modulating light from the light emitting element portion in response to a signal is provided. The control element unit includes a III-V semiconductor layer that is provided between the light emitting element unit and the first end surface, and whose refractive index changes in response to a control signal. The light emitting element part is a DFB laser,The III-V semiconductor layers of the control element section, light modulation element section, and light emitting element section have different MQW structures.The MQW structure of the control element unit is configured so that the refractive index can be changed by the QCSE effect at the wavelength of the light generated in the light emitting element unit, and the control element at the wavelength of the light generated in the light emitting element unit The voltage dependence of the light absorption coefficient in the MQW structure of the part is smaller than the voltage dependence of the light absorption coefficient in the active layer of the light modulation element part. In the III-V semiconductor layer of the control element part, the phase of the return light from the first end face to the light emitting element part is changed by the change in the refractive index in response to the control signal.
[0008]
This semiconductor optical integrated device may have a configuration in which the control element portion is located between the light emitting element portion and the light modulation element portion. The semiconductor optical integrated device of this form can have first and second separation element portions. The first separation element unit is disposed between the control element unit and the light modulation element unit, and enables element separation of these element units. The second separation element portion is disposed between the control element portion and the light emitting element portion, and enables element separation of these element portions.
[0009]
The semiconductor optical integrated device may have a configuration in which the control element unit is located between the first end surface and the light modulation element unit. The semiconductor optical integrated device of this form can have first and second separation element portions. The first separation element unit is disposed between the control element unit and the light modulation element unit, and enables element separation of these element units. The second separation element portion is disposed between the light modulation element portion and the light emitting element portion, and enables element separation of these element portions.
[0010]
In the semiconductor optical integrated device, the control element unit is configured to include a first conductivity type semiconductor layer and a second conductivity type semiconductor layer. The III-V semiconductor layer of the control element unit is provided between the first conductivity type III-V semiconductor layer and the second conductivity type III-V semiconductor layer.
[0011]
In the semiconductor optical integrated device, the III-V semiconductor layer of the control element section has an MQW structure, and the III-V semiconductor layer of the light emitting element section has an MQW structure,The III-V semiconductor layer of the light modulation element portion has an MQW structure. The MQW structures of the III-V semiconductor layers of the control element portion, the light modulation element portion, and the light emitting element portion can be different from each other.
[0012]
The light emitting device may further comprise another power source that provides the modulation signal. In addition to the DC bias, the power supply provides a drive signal that is shifted by π from the phase of the modulation signal.
[0013]
The light emitting device can further include another power source for biasing the light emitting element portion in the forward direction.
[0014]
In the semiconductor optical integrated device, the MQW structure of the control element unit can be configured such that the refractive index can be changed by the QCSE effect at the wavelength of the light generated in the light emitting element unit.
[0015]
Another aspect of the present invention relates to a semiconductor optical integrated device. The semiconductor optical integrated device includes first and second end faces, a light emitting element portion, a light modulation element portion, first to third electrodes, and phase changing means. The phase changing means is provided so as to change the phase of the reflected light component of the light from the semiconductor light emitting unit reflected at the first end face in response to the control signal. The phase changing means operates so as to change the phase of the return light from the first end face toward the light emitting element portion by changing the refractive index in response to the control signal.
[0016]
The semiconductor optical integrated device of the above aspect may further include a window region through which light provided from the first end surface passes.
[0017]
In the semiconductor optical integrated device of the above aspect, the light emitting element portion may have a first conductivity type semiconductor layer and a second conductivity type semiconductor layer. The III-V semiconductor layer of the light emitting element portion is provided between the first conductivity type III-V semiconductor layer and the second conductivity type III-V semiconductor layer. In the semiconductor optical integrated device, the light emitting device portion may further include a diffraction grating. The diffraction grating is provided so as to be optically coupled to the III-V semiconductor layer of the light emitting element portion.
[0018]
In the semiconductor optical integrated device of the above aspect, the light modulation element portion has a first conductivity type semiconductor layer and a second conductivity type semiconductor layer. The III-V semiconductor layer of the light modulation element portion is provided between the first conductivity type III-V semiconductor layer and the second conductivity type III-V semiconductor layer.
[0019]
A light emitting device includes a semiconductor optical integrated device of the above form, a power source that provides light emission power to the first electrode, a power source that provides a modulation signal to the second electrode, and a variable power source connected to the third electrode. Is provided.
[0020]
The above and other objects, features, and advantages of the present invention will become more readily apparent from the following detailed description of preferred embodiments of the present invention, which proceeds with reference to the accompanying drawings.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be readily understood by considering the following detailed description in conjunction with the accompanying drawings, in which: Wherever possible, the same reference numbers will be used to identify the same elements in the drawings.
[0022]
(First embodiment)
FIG. 1 is a perspective view showing a semiconductor optical integrated device according to the first embodiment. FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line II. The semiconductor optical integrated device according to the first embodiment will be described with reference to FIGS. The semiconductor optical
[0023]
The semiconductor light emitting
[0024]
Further, an n-
[0025]
The
[0026]
The
[0027]
Further, the semiconductor light emitting
[0028]
The semiconductor light emitting
[0029]
The following are illustrated as preferred examples.
Active layer 6: GaInAsP layer (film thickness 115 nanometers)
n-type semiconductor layer 7: GaInAsP layer (
n-type semiconductor layer 8: InP layer (film thickness 550 nm)
p-type semiconductor layer 9: GaInAsP layer (
p-type semiconductor layer 10: InP layer (
High-resistance semiconductor layer 14: Fe-doped InP layer (thickness 1000 nm)
n-type hole trap layer 16: InP layer (thickness 1000 nm)
Second p-type semiconductor layer 20: InP layer (
p-type contact layer 22: GaInAs layer (film thickness 500 nanometers)
Inorganic insulating film layer 26: silicon nitride layer (thickness 350 nanometers)
In the present embodiment, the semiconductor
[0030]
In the semiconductor
[0031]
Further, an n-
[0032]
The
[0033]
Further, the semiconductor
[0034]
The
[0035]
The semiconductor
[0036]
The semiconductor
[0037]
The following are illustrated as preferred examples.
Active layer 6: GaInAsP layer (thickness 150 nm)
Undoped semiconductor layer 47:((
n-type semiconductor layer 48: InP layer (film thickness 550 nanometers)
Undoped semiconductor layer 49: GaInAsP layer (
p-type semiconductor layer 50: InP layer (thickness: 200 nm)
p-type contact layer 54: GaInAs layer (film thickness 500 nanometers)
p-type contact layer 56: GaInAs layer (film thickness 500 nanometers)
In the semiconductor optical
[0038]
Referring to FIG. 1, the
[0039]
The semiconductor light emitting
[0040]
The
[0041]
The semiconductor optical
[0042]
FIG. 3 is a schematic diagram showing a semiconductor optical integrated device and a power source. In FIG. 3, a
[0043]
The semiconductor light emitting
[0044]
Subsequently, the operation principle of the semiconductor optical
[0045]
In order to reduce this chirping, it has been considered effective to make the reflectance at the end face of the semiconductor modulation element portion as small as possible. However, according to the inventors' investigation, it has been found that the change in the resonance wavelength of the laser light in the semiconductor light emitting element portion can be reduced by adjusting the phase of the return light from the light emitting end face.
[0046]
The inventor used the method of the computer experiment for this examination. The reason for using this method is that the effect of static chirping can be examined separately from the effect of dynamic chirping. By this method, it is possible to obtain an influence that the return light from the end face of the semiconductor modulation element portion has on the oscillation state of the semiconductor light emitting element portion.
[0047]
FIG. It is a schematic diagram which shows the model of a computer experiment. In this model, the α parameter and the carrier density in the semiconductor modulation element portion are constant. The model includes an EA modulator and a DFB-LD element. The EA modulator uses a 10 Gbps NRZ pattern signal (τrise= Τfall= 30 psec). The transmittance (ON) of the EA modulator is −3 dB, and the transmittance (OFF) is −13 dB. A DC current of 75 mA flows through the DFB-LD element. The separation resistance between the EA modulator and the DFB-LD element is 5 kΩ. On the end face of the DFB-LD element, the reflectance RDFBIs 80% and the phase φDFBIs zero.
[0048]
FIG. 5 is a diagram showing the results of a computer experiment. In FIG. 5, the reflectance at the end face of the EA modulator is the resonance frequency deviation (deviation from the Bragg condition) at 1.0% and 0.1%, mirror loss (cm-1), And the phase φ at the end face of the EA modulatorMODShows the relationship. FIG. 6 shows resonance frequency shift and phase φ.MODIt is a graph which shows the relationship. FIG. 6 shows the reflectance RMOD= Shows the result at 0.1%.
[0049]
According to these results, the deviation of the resonance frequency is about 2 GHz at the maximum in the change of the oscillation frequency, and the phase φMODIt became clear that it changed. Therefore, phase φMODBy adjusting this, the shift in resonance frequency (hereinafter referred to as chirping 1) can be reduced.
[0050]
According to the inventor's study, when return light is incident on the semiconductor light emitting element portion, the carrier density in the semiconductor light emitting element portion changes. Due to this change, the refractive index of the semiconductor light emitting element portion changes. Therefore, the resonance frequency also changes (hereinafter referred to as chirping 2) due to this refractive index change. Therefore, in order to reduce static chirping, it is necessary to reduce the sum of chirping 1 and chirping 2.
[0051]
FIG. 7A is a graph showing transient characteristics of chirping 1 caused by a predetermined drive signal. The horizontal axis indicates time, and the vertical axis indicates chirping 1. FIG. 7B is a graph showing the transient characteristics of chirping 2 caused by a predetermined drive signal. The horizontal axis indicates time, and the vertical axis indicates chirping 2. FIG. 7C is a graph showing the transient characteristic of the chirping sum generated by a predetermined drive signal. The horizontal axis indicates time, and the vertical axis indicates the chirping sum. Characteristic lines A1, A2, A3, A4 are respectively phaseφ MOD =The characteristics of 1.5π, 1.0π, 0.5π, and 0 (radian) are shown. The results of these numerical experiments indicate that the chirping sum is changed by adjusting the phase φMOD.
[0052]
FIG. 8A is a graph showing chirping 1 that occurs at a predetermined time by a predetermined driving signal. Horizontal axis is phase in radiansMODAnd the vertical axis represents chirping 1. Characteristic line C1800Is the phase φ of chirping 1MODThe chirping amount at
[0053]
According to the results of these numerical experiments, the phase φMODIt is shown that the chirping sum is changed by adjusting. Further, according to the result of the numerical experiment shown in FIG.MODIt is understood that the chirping sum can be reduced by adjusting.
[0054]
Therefore, the inventors have determined that the return light phase φMODAs a result, the inventors have come up with the idea of providing phase change means in a semiconductor optical integrated device. As the phase changing means, a semiconductor control element unit is exemplified.
[0055]
FIG. 9 is a graph showing the wavelength dependence of the light absorption coefficient and refractive index of the optical waveguide of the semiconductor
[0056]
According to this graph, it is understood that the light absorption coefficient and the refractive index can be changed by the voltage applied to the semiconductor
[0057]
(Second embodiment)
FIG. 10 is a schematic diagram showing a semiconductor optical integrated device and a power source. The semiconductor optical
[0058]
The semiconductor light emitting
[0059]
(Third embodiment)
FIG. 11 is a schematic diagram showing a semiconductor optical integrated device according to another embodiment. In the semiconductor optical
[0060]
In the present embodiment, each of the semiconductor light emitting
Semiconductor
n-
p-
Semiconductor
n-
n-
p-
p-
It becomes.
[0061]
In the semiconductor optical
[0062]
FIG. 12 is a characteristic diagram showing the wavelength dependence of the change in optical absorptance and the change in refractive index in the
[0063]
FIGS. 13A and 13B are schematic views showing a light-emitting device including a semiconductor optical integrated device and a bias source for this purpose. These drawings also show a bias application method for the semiconductor optical integrated device disclosed in this specification.
[0064]
Referring to FIG. 13A, a
[0065]
Referring to FIG. 13 (b), there is shown a
[0066]
(Fourth embodiment)
Another embodiment relates to a method of manufacturing a semiconductor optical integrated device. 14 (a), 14 (b), 15 (a), 15 (b), 16 (a), 16 (b), 17 (a), and 17 (b). A method for manufacturing a semiconductor optical integrated device will now be described.
[0067]
(First semiconductor multilayer film forming step)
Referring to FIG. 14A, an n-type
[0068]
(Second and third semiconductor multilayer film forming steps)
Referring to FIG. 14B, on the n-type
[0069]
Next, a semiconductor multilayer film of the semiconductor modulation element part region 82b and the
[0070]
(Optical waveguide mesa formation process)
Referring to FIG. 15A,
[0071]
(Embedded semiconductor film formation process)
Referring to FIG. 15B, a high-resistance
[0072]
In the
[0073]
(Contact semiconductor film formation process)
Referring to FIG. 16A, a p-type
[0074]
(Trench mask formation process)
Referring to FIG. 16A, a
[0075]
(Trench formation process)
Referring to FIG. 16B, a
[0076]
(Ohmic electrode formation process)
As shown in FIG. 17A, the
[0077]
After the contact layer is separated, an insulating silicon
[0078]
After the contact hole is formed, a positive resist mask is formed. The positive resist mask has a pattern for electrodes. After metal is deposited thereon, the positive resist mask is dissolved with a solvent using a lift-off method to form
[0079]
While the principles of the invention have been illustrated and described in the preferred embodiment, it will be appreciated by those skilled in the art that the invention can be modified in arrangement and detail without departing from such principles. Although the semiconductor element described above is made of a specific semiconductor material, it can be modified as necessary. We therefore claim all modifications and changes that come within the scope and spirit of the following claims.
[0080]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a semiconductor optical integrated device capable of reducing the influence of static chirping of return light is provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a semiconductor optical integrated device according to a first embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line II.
FIG. 3 is a schematic diagram showing a semiconductor optical integrated device and a power source.
FIG. It is a schematic diagram which shows the model of a computer experiment.
FIG. 5 is a drawing showing the results of a computer experiment.
FIG. 6 is a graph showing the results of a computer experiment at a reflectance of 0.1%.
7A is a graph showing chirping 1 caused by a predetermined drive signal, and FIG. 7B is a graph showing chirping 2 caused by a predetermined drive signal. (c) is a graph showing a chirping sum generated by a predetermined drive signal.
FIG. 8A is a graph showing chirping 1 that occurs at a predetermined time by a predetermined drive signal. FIG. 8B is a graph showing chirping 2 that occurs at a predetermined time by a predetermined drive signal. FIG. 8C is a graph showing a chirping sum generated at a predetermined time by a predetermined driving signal.
FIG. 9 is a graph showing the wavelength dependence of the change in the light absorption coefficient and the change in the refractive index of the optical waveguide of the semiconductor modulation element part and the semiconductor control element part.
FIG. 10 is a schematic diagram showing a semiconductor optical integrated device and a power source.
FIG. 11 is a schematic view showing a semiconductor optical integrated device according to another embodiment.
FIG. 12 is a characteristic diagram showing the wavelength dependence of the change in optical absorptance and the change in refractive index in the active layers of the semiconductor light modulation element part and the phase control element part.
FIGS. 13A and 13B are schematic diagrams illustrating a bias application method for a semiconductor optical integrated device. FIGS.
FIG. 14A is a perspective view showing a first semiconductor multilayer film formation step. FIG. 14B is a perspective view showing the second and third semiconductor multilayer film forming steps.
FIG. 15 (a) is a perspective view showing an optical waveguide mesa formation process; FIG. 15B is a perspective view showing the embedded semiconductor film forming step.
FIG. 16A is a perspective view showing a trench mask formation step. FIG. 16B is a perspective view showing a trench formation step.
FIG. 17 (a) is a perspective view showing an ohmic electrode forming step. FIG. 17B is a perspective view showing a completed product of the semiconductor optical integrated device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
第1および第2の端面を備える半導体光集積素子と、前記第1の端面によって反射された戻り光の位相を変更するための直流バイアスの制御信号を提供する電源とを備え、
前記半導体光集積素子は、さらに、
第1の電極と、
変調信号を受けるための第2の電極と、
前記制御信号を受けるための第3の電極と、
前記第1の端面と前記第2の端面との間に設けられ前記第1の電極に加えられる電力に応答して光を発生可能なIII−V半導体層を有する発光素子部と、
前記発光素子部と前記第1の端面との間に設けられ前記変調信号に応答して前記発光素子部からの光を変調可能なIII−V半導体層を有する光変調素子部と、
前記発光素子部と前記第1の端面との間に設けられ前記制御信号に応答して屈折率が変わるIII−V半導体層を有する制御素子部と
を備え、
前記発光素子部はDFBレーザであり、
前記制御素子部、前記光変調素子部および前記発光素子部のIII−V半導体層は、互いに異なるMQW構造を有し、
前記制御素子部の前記MQW構造は、前記発光素子部において発生された光の波長においてQCSE効果により屈折率が変更可能なように構成されており、
前記発光素子部において発生された光の波長において、前記制御素子部の前記MQW構造における光吸収係数の電圧依存性は、前記光変調素子部の前記III−V半導体層における光吸収係数の電圧依存性より小さい、発光装置。A light emitting device capable of reducing the influence of static chirping,
A semiconductor optical integrated device having first and second end faces, and a power source for providing a DC bias control signal for changing the phase of the return light reflected by the first end face,
The semiconductor optical integrated device further includes:
A first electrode;
A second electrode for receiving the modulation signal;
A third electrode for receiving the control signal;
A light emitting element portion having a III-V semiconductor layer provided between the first end face and the second end face and capable of generating light in response to electric power applied to the first electrode;
A light modulation element portion having a III-V semiconductor layer provided between the light emission element portion and the first end face and capable of modulating light from the light emission element portion in response to the modulation signal;
A control element unit having a III-V semiconductor layer provided between the light emitting element unit and the first end surface and having a refractive index that changes in response to the control signal;
The light emitting element unit is a DFB laser,
The control element unit, the light modulation element unit and the light emitting element unit III-V semiconductor layers have different MQW structures ,
The MQW structure of the control element unit is configured such that a refractive index can be changed by a QCSE effect at a wavelength of light generated in the light emitting element unit,
The voltage dependence of the light absorption coefficient in the MQW structure of the control element part is the voltage dependence of the light absorption coefficient in the III-V semiconductor layer of the light modulation element part at the wavelength of light generated in the light emitting element part. Light-emitting device smaller than the characteristics.
前記制御素子部と前記発光素子部との間に配置された別の分離素子部と
を更に備える請求項2に記載の発光装置。A separation element portion disposed between the control element portion and the light modulation element portion;
The light emitting device according to claim 2, further comprising another separation element unit disposed between the control element unit and the light emitting element unit.
前記光変調素子部と前記発光素子部との間に配置された別の分離素子部と
を更に備える請求項4に記載の発光装置。A separation element portion disposed between the control element portion and the light modulation element portion;
The light emitting device according to claim 4, further comprising another separation element unit disposed between the light modulation element unit and the light emitting element unit.
前記制御素子部の前記MQW構造は、前記第1導電型III−V半導体層と第2導電型III−V半導体層との間に設けられている、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発光装置。The control element unit has a first conductivity type semiconductor layer and a second conductivity type semiconductor layer,
The MQW structure of the control element unit is provided between the first conductive type III-V semiconductor layer and a second conductive type III-V semiconductor layer. The light-emitting device of description.
前記電源は、前記直流バイアスに加えて、前記変調信号の位相からπだけシフトされた駆動信号を提供する、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発光装置。Further comprising another power supply for providing the modulated signal;
The light-emitting device according to claim 1, wherein the power supply provides a drive signal shifted by π from the phase of the modulation signal in addition to the DC bias.
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