JP4429128B2 - 犯罪発生確率提示装置及び犯罪発生確率提示プログラム - Google Patents

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本発明は、犯罪発生確率提示装置及び犯罪発生確率提示プログラムに係り、より詳しくは、所望の地域内における犯罪の発生確率を提示する犯罪発生確率提示装置及び犯罪発生確率提示プログラムに関する。
犯罪発生場所の分布と地域特性の関係を分析することは、各地域における犯罪の発生を未然に防止する上で非常に有効である。
このため、従来、過去の犯罪発生件数を示す犯罪データに基づいて、種別毎に犯罪の発生場所と地域特性の関係を分析することが提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
樋村 恭一、小出 治,「都市空間と犯罪に関する研究−地理情報システムを活用した犯罪発生分布の可視化−」,日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸),2002年8月,p.589−590
しかしながら、上記提案は、過去の犯罪データに基づく分析に留まるものであり、任意の地域における犯罪が発生する確率を容易かつ定量的に把握することはできない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、所望の地域における犯罪発生確率を簡易で、かつ高精度なものとして定量的に提示することのできる犯罪発生確率提示装置及び犯罪発生確率提示プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の犯罪発生確率提示装置は、予め定められた地域を複数に区分して得られた区分エリア毎に前記区分エリア内の特定の位置から最寄駅までの距離を前記区分エリア内に存在する事業所数で除算して得られた第1の値X、及び前記区分エリア毎に前記区分エリア内に居住する人口を前記区分エリア内に存在する前記事業所の従業者数で除算して得られた第2の値Yを説明変数、前記区分エリア毎の面積に対する対応する前記区分エリア内の犯罪発生件数の割合に相当する犯罪発生確率Nを目的変数、a、b及びcを回帰係数とする下記(1)式で示す回帰式に対して前記区分エリア毎の前記犯罪発生確率Nの実際の値、前記区分エリア毎の前記第1の値Xの実際の値、及び区分エリア毎の前記第2の値Yの実際の値を代入して重回帰分析により得られた正値の前記回帰係数a、b及びcを有する前記回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値、及び第2の値Yの実際の値を代入して得られた回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から減じて得られた値を回帰誤差とし、前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値の全組数に対する該全組数のうちの前記回帰誤差が正値になる組数の割合が所定の割合となるように前記回帰式に回帰係数dを加算して得られた下記(2)式の回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値に対応する複数組の前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値を組毎に代入して得られた各回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から各々減じて得られた各値を推定誤差とし、前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値の各々に対応する前記(2)式の回帰式のうちの、対応する前記推定誤差の確率分布を示す確率分布関数の前記推定誤差が負値になる領域の前記推定誤差に関する積分値で最小となる確率分布関数を有する回帰式を前記犯罪発生確率Nの演算で利用する演算用回帰式として記憶した回帰式記憶手段と、前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び第2の値Yを前記区分エリア毎に記憶した説明変数記憶手段と、前記地域に含まれる前記区分エリアから前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアを指定する区分エリア指定手段と、前記区分エリア指定手段によって指定された前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記説明変数記憶手段から読み出し、読み出した前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式に代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率を演算する演算手段と、前記演算手段によって演算された前記犯罪発生確率を提示する提示手段と、を備えている。
N=10 a-bX-cY ・・・・・・・・(1)
N=10 a-bX-cY +d・・・・・・(2)
ここで、本発明の原理について説明する。
本発明の発明者らは、まず、犯罪の発生に相関が高い地域特性を示すパラメータとして、町丁目別の人口、世帯数、事業所数、従業者数、最寄駅までの距離、最寄駅の乗降客数、面積、道路率、空地率、及び可住地面積の10種類のパラメータが存在するものと仮定した。
次に、発明者らは、東京都における町丁目別の1年間の犯罪発生件数を示すデータ(以下、「犯罪情報」という。)を用いて、町丁目別の犯罪発生件数を可住地面積で除算することによって町丁目別の犯罪発生確率Nを求め、当該犯罪発生確率Nを被説明変数とし、上記10種類のパラメータのうちの1つ又は複数を種々組み合わせて得られた2つのパラメータX,Yを説明変数とした回帰分析を行った。
この結果、回帰式を(2)式とし、当該回帰式によって犯罪発生確率Nを最もよく回帰することのできるパラメータXとして上記最寄駅までの距離を上記事業所数で除算して得られた第1の値(以下、「非匿名レベル値」ともいう。)が、パラメータYとして上記人口を上記従業者数で除算して得られた第2の値(以下、「監視レベル値」ともいう。)が、各々見出された
N=10a-bX-cY+d (1)
次に、上記回帰分析の具体的な手順について説明する。
まず、犯罪発生確率Nの上位m個をとり、上記10種類のパラメータのうちの1つ又は複数を種々組み合わせて得られたパラメータX及びパラメータYの各値を用いて、回帰分析において広く一般的に用いられている(1)式に回帰する、回帰係数a,b,cの値を算出する。なお、ここで、回帰データ数mを連続的に変化させ、各回帰データ数mについて回帰係数a,b,cを求める。
N=10a-bX-cY (2)
図8には、これによって得られた回帰データ数mと回帰係数a,b,cの各値の関係を示すグラフの一例が示されている。
次に、回帰係数a,b,cの全ての値が正値となる回帰データ数mを抽出する。なお、図8に示す例では、回帰データ数mが20から30までの間の回帰係数a,b,cが示されているが、この回帰データ数mの範囲内では、全ての回帰係数a,b,cの値が正値となるため、全ての回帰データ数mが抽出されることになる。
次に、抽出した各回帰データ数mについて、対応する回帰係数a,b,cと、上記10種類のパラメータのうちの1つ又は複数を種々組み合わせて得られたパラメータX及びパラメータYとを用いて、回帰誤差(「犯罪発生確率の実データ」−「(1)式によって得られる回帰値」)を算出し、回帰誤差が正値となるデータ数が全データ数の所定割合(ここでは、0.2%)となるように回帰式に回帰係数dを加えた上記(2)式を、犯罪発生確率を示す回帰式とする。なお、上記回帰係数dは、犯罪発生確率Nの分布における最大値付近のバラツキによる悪影響を回避するためのものであり、上記所定割合として0.2%を適用したのは、地震による建物に対する予想最大損失率を示すPML(Probable Maximum Loss)にて適用されている値に由来するものである。
次に、回帰データ数m毎で、かつ上記10種類のパラメータのうちの1つ又は複数を種々組み合わせて得られたパラメータX及びパラメータY毎の犯罪発生確率の推定誤差(「犯罪発生確率の実データ」−「(2)式によって得られる犯罪発生確率(推定値)」)の確率分布を示すグラフを作成する。なお、図9に、当該グラフの一例を示す。
そして、作成した各グラフにおける確率分布の形状を比較し、推定誤差が負値となる部分の零軸との間の面積(図9における斜線部分の面積)が最小となるものを最良の回帰式として選択する。
以上によって選択された回帰式におけるパラメータXが非匿名レベル値であり、パラメータYが監視レベル値であった。
なお、次の(3)式は、以上の手順により導出された、犯罪の種類として建物への侵入を伴う窃盗を適用した場合の回帰式の一例である。
N=100.421-0.0230X-0.126Y+0.476 (3)
図10には、(3)式による回帰結果が示されている。同図からも明らかなように、当該犯罪種別の犯罪発生確率と非匿名レベル値及び監視レベル値とは高い相関を示すと共に、(3)式によって当該犯罪種別の犯罪発生確率を高精度に算出することができる。
一方、次の(4)式は、以上の手順により導出された、犯罪の種類として建物への侵入を伴わない窃盗で、かつ自動車、オートバイ、自転車に関するものを除く窃盗を適用した場合の回帰式の一例である。
N=101.62-0.0320X-0.576Y+6.87 (4)
図11には、(4)式による回帰結果が示されている。同図からも明らかなように、当該犯罪種別の犯罪発生確率と非匿名レベル値及び監視レベル値とは高い相関を示すと共に、(4)式によって当該犯罪種別の犯罪発生確率を高精度に算出することができる。
以上の原理に基づいて、請求項1記載の犯罪発生確率提示装置は、予め定められた地域を複数に区分して得られた区分エリア毎に前記区分エリア内の特定の位置から最寄駅までの距離を前記区分エリア内に存在する事業所数で除算して得られた第1の値X、及び前記区分エリア毎に前記区分エリア内に居住する人口を前記区分エリア内に存在する前記事業所の従業者数で除算して得られた第2の値Yを説明変数、前記区分エリア毎の面積に対する対応する前記区分エリア内の犯罪発生件数の割合に相当する犯罪発生確率Nを目的変数、a、b及びcを回帰係数とする1)式で示す回帰式に対して前記区分エリア毎の前記犯罪発生確率Nの実際の値、前記区分エリア毎の前記第1の値Xの実際の値、及び区分エリア毎の前記第2の値Yの実際の値を代入して重回帰分析により得られた正値の前記回帰係数a、b及びcを有する前記回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値、及び第2の値Yの実際の値を代入して得られた回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から減じて得られた値を回帰誤差とし、前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値の全組数に対する該全組数のうちの前記回帰誤差が正値になる組数の割合が所定の割合となるように前記回帰式に回帰係数dを加算して得られた(2)式の回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値に対応する複数組の前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値を組毎に代入して得られた各回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から各々減じて得られた各値を推定誤差とし、前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値の各々に対応する前記(2)式の回帰式のうちの、対応する前記推定誤差の確率分布を示す確率分布関数の前記推定誤差が負値になる領域の前記推定誤差に関する積分値で最小となる確率分布関数を有する回帰式を前記犯罪発生確率Nの演算で利用する演算用回帰式として記憶した回帰式記憶手段と、前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び第2の値Yを前記区分エリア毎に記憶した説明変数記憶手段と、前記地域に含まれる前記区分エリアから前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアを指定する区分エリア指定手段と、を備えたものであり、前記区分エリア指定手段によって指定された前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記説明変数記憶手段から読み出し、読み出した前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式に代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率演算手段によって演算され、演算された前記犯罪発生確率が提示手段によって提示される。これにより、前記第1の値及び第2の値として所望の地域に対応するものを適用することにより、所望の地域における犯罪発生確率を簡易で、かつ高精度なものとして定量的に提示することができる。なお、上記提示手段による犯罪発生確率の提示には、ディスプレイ装置を用いた表示による提示や、プリンタを用いた印刷による提示の他、ローカル・エリア・ネットワーク、インターネット、イントラネット等の通信回線を介した外部装置による提示が含まれる。
ところで、上記非特許文献1でも示されているように、犯罪は、その種類に応じて発生する地域に偏りがある。
そこで、請求項1記載の犯罪発生確率提示装置は、請求項2記載の発明のように、前記回帰式記憶手段が、前記演算用回帰式を犯罪のジャンル毎に記憶し、前記ジャンルから前記演算対象とするジャンルを指定するジャンル指定手段を更に含み、前記演算手段が、前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式のうち、前記ジャンル指定手段により指定された前記ジャンルに対応する前記演算用回帰式に対して、前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率Nを演算するものとしてもよい。これにより、犯罪発生確率を、より高精度なものとして提示することができる。
特に、請求項記載の発明は、請求項に記載の発明のように、前記予め定められた種類に、粗暴犯、建物への侵入を伴う窃盗、及び建物への侵入を伴わない窃盗の3種類を含めることが好ましい。これにより、これらの犯罪の種類別に、高精度な犯罪発生確率を提示することができる。
また、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の犯罪発生確率提示装置は、請求項に記載の発明のように、前記地域を指定する地域指定手段を更に含み、前記演算手段が、前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式に対して、前記地域指定手段によって指定された前記地域に含まれる全ての前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記区分エリア毎に代入することにより、前記地域指定手段によって指定された前記地域に含まれる全ての前記区分エリア毎の前記特定の位置の前記犯罪発生確率Nを演算するものとしてもよい。これにより、地域を指定するのみによって、複数の位置における犯罪発生確率を提示することができ、利便性を向上させることができる。なお、上記地域指定手段による位置情報の入力は、キーボード、ポインティング・デバイス、タッチ・パネル、タブレット等の入力装置を介した入力の他、ローカル・エリア・ネットワーク、インターネット、イントラネット等の通信回線を介した外部装置からの入力が含まれる。
一方、上記目的を達成するために、請求項記載の犯罪発生確率提示プログラムは、予め定められた地域を複数に区分して得られた区分エリア毎に前記区分エリア内の特定の位置から最寄駅までの距離を前記区分エリア内に存在する事業所数で除算して得られた第1の値X、及び前記区分エリア毎に前記区分エリア内に居住する人口を前記区分エリア内に存在する前記事業所の従業者数で除算して得られた第2の値Yを説明変数、前記区分エリア毎の面積に対する対応する前記区分エリア内の犯罪発生件数の割合に相当する犯罪発生確率Nを目的変数、a、b及びcを回帰係数とする(1)式で示す回帰式に対して前記区分エリア毎の前記犯罪発生確率Nの実際の値、前記区分エリア毎の前記第1の値Xの実際の値、及び区分エリア毎の前記第2の値Yの実際の値を代入して重回帰分析により得られた正値の前記回帰係数a、b及びcを有する前記回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値、及び第2の値Yの実際の値を代入して得られた回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から減じて得られた値を回帰誤差とし、前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値の全組数に対する該全組数のうちの前記回帰誤差が正値になる組数の割合が所定の割合となるように前記回帰式に回帰係数dを加算して得られた(2)式の回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値に対応する複数組の前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値を組毎に代入して得られた各回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から各々減じて得られた各値を推定誤差とし、前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値の各々に対応する前記(2)式の回帰式のうちの、対応する前記推定誤差の確率分布を示す確率分布関数の前記推定誤差が負値になる領域の前記推定誤差に関する積分値で最小となる確率分布関数を有する回帰式を前記犯罪発生確率Nの演算で利用する演算用回帰式として記憶した回帰式記憶手段と、前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び第2の値Yを前記区分エリア毎に記憶した説明変数記憶手段と、を備えたコンピュータを、前記地域に含まれる前記区分エリアから前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアを指定する区分エリア指定手段によって指定された前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記説明変数記憶手段から読み出し、読み出した前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記回帰式記憶手段に記憶されている演算用回帰式に代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率Nを演算する演算手段、及び提示装置に対して、前記演算手段によって演算された前記犯罪発生確率Nを提示させる提示手段として機能させるためのものである。
従って、請求項記載の犯罪発生確率提示プログラムによれば、コンピュータに対して請求項1記載の発明と同様に作用させることができるので、請求項1記載の発明と同様に、所望の地域における犯罪発生確率を簡易で、かつ高精度なものとして定量的に提示することができる。
なお、請求項記載の発明の前記演算手段は、請求項に記載の発明のように、前記回帰式を犯罪のジャンル毎に記憶した前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式のうち、前記ジャンルから前記演算対象とするジャンルを指定する前記ジャンル指定手段により指定された前記ジャンルに対応する前記演算用回帰式に対して、前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率を演算することが好ましい
また、請求項に記載の発明の演算手段は、請求項に記載の発明のように、粗暴犯、建物への侵入を伴う窃盗、及び建物への侵入を伴わない窃盗の3種類を含めた前記ジャンルに記憶した前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式のうち、前記ジャンル指定手段により指定された前記ジャンルに対応する前記演算用回帰式に対して、前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率を演算することが好ましい
また、請求項5〜請求項7の何れか1項に記載の発明の演算手段は、請求項8に記載の発明のように、前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式に対して、前記地域を指定する前記地域指定手段によって指定された前記地域に含まれる全ての前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記区分エリア毎に代入することにより、前記地域指定手段によって指定された前記地域に含まれる全ての前記区分エリア毎の前記特定の位置の前記犯罪発生確率Nを演算することが好ましい。
本発明によれば前記第1の値及び第2の値として所望の地域に対応するものを適用することにより、所望の地域における犯罪発生確率を簡易で、かつ高精度なものとして定量的に提示することができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明が適用された犯罪発生確率提示装置10の構成を説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置10は、本装置の全体的な動作を制御する制御部12と、ユーザからの各種情報等の入力に使用するキーボード14及びマウス16と、本装置による処理結果や各種メニュー画面、メッセージ等を表示するディスプレイ18と、を含んで構成されている。すなわち、本実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置10は、市販のパーソナル・コンピュータにより構成されている。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置10の電気系の主要構成を説明する。
同図に示すように、犯罪発生確率提示装置10は、犯罪発生確率提示装置10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)22と、CPU22による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)24と、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)26と、各種情報を記憶するために用いられるハードディスク28と、前述のキーボード14、マウス16、及びディスプレイ18と、外部に接続された装置との間の各種情報の授受を司る外部インタフェース30と、がシステムバスBUSにより相互に接続されて構成されている。なお、外部インタフェース30にはプリンタ50(図1では図示省略。)が接続されている。
従って、CPU22は、RAM24、ROM26、及びハードディスク28に対するアクセス、キーボード14及びマウス16を介した各種情報の取得、ディスプレイ18に対する各種情報の表示、及び外部インタフェース30を介したプリンタ50による各種情報の印刷、を各々行うことができる。
図3には、犯罪発生確率提示装置10に備えられたハードディスク28の主な記憶内容が模式的に示されている。同図に示すように、ハードディスク28には、各種データベースを記憶するためのデータベース領域DTと、各種処理を行うためのプログラムを記憶するためのプログラム領域PGと、が設けられている。
また、データベース領域DTには、後述する犯罪発生確率提示プログラムの実行時に用いられるパラメータデータベースDT1が予め記憶されている。
本実施の形態に係るパラメータデータベースDT1は、図4に示すように、日本全国の町丁目が記憶されると共に、各町丁目に対応する前述した非匿名レベル値X及び監視レベル値Yが町丁目別に記憶されて構成されている。なお、本実施の形態に係るパラメータデータベースDT1では、非匿名レベル値Xにおいて適用する最寄駅までの距離として、対応する町丁目の中心位置から最寄駅までの距離を適用している。
ところで、本実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置10では、次の表1に示される罪種・手口の分類に基づき、Aグループ(建物への侵入を伴う窃盗)、Bグループ(建物への侵入を伴わない窃盗で、かつ自動車を対象とした窃盗)、B’グループ(建物への侵入を伴わない窃盗で、かつオートバイ及び自転車を対象とした窃盗)、Cグループ(建物への侵入を伴わない窃盗で、かつ自動車、オートバイ、自転車を対象とした窃盗を除く窃盗)、及びDグループ(粗暴犯)の5種類のジャンル(分類グループ)別に犯罪発生確率を算出し、提示するものとして構成されている。
Figure 0004429128
そして、本実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置10では、犯罪のジャンル別の犯罪発生確率を算出する回帰式(一例として、(3)式及び(4)式の回帰式)が、前述した回帰分析の手順に従って予め導出され、ハードディスク28の所定領域に記憶されている。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置10の作用を説明する。なお、図5は、ユーザによりキーボード14、マウス16の操作によって犯罪発生確率の提示の実行指示が入力された際にCPU22により実行される犯罪発生確率提示プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはハードディスク28のプログラム領域PGに予め記憶されている。
まず、同図のステップ100では、ユーザに対して犯罪発生確率の提示対象とする地域と、犯罪のジャンルを入力させるための初期画面をディスプレイ18に表示し、次のステップ102にて所定情報の入力待ちを行う。
図6には、本実施の形態に係る初期画面の表示状態が示されている。同図に示すように、当該画面では、犯罪発生確率の提示対象とする地域を入力するための矩形枠が表示されると共に、犯罪発生確率提示装置10において対応可能とされた犯罪のジャンル名(ここでは、「粗暴犯」、「建物への侵入を伴う窃盗」、「自動車盗及び車上狙い」、「オートバイ盗及び自転車盗」、及び「その他の非侵入窃盗」の5種類のジャンル名)が、指定された際にチェック・マークが付される矩形枠と共に表示される。同図に示すような初期画面がディスプレイ18に表示されると、ユーザは、犯罪発生確率の提示対象とする地域を入力するための矩形枠に所望の地域の名称(ここでは、町名までの地域名)をキーボード14及びマウス16を用いて入力すると共に、提示させたい犯罪のジャンル名の表示領域か、又は当該ジャンル名に対応する矩形枠をマウス16にてポインティング指定した後、当該画面の最下部に表示されている「終了」ボタンをマウス16にてポインティング指定する。これに応じて、上記ステップ102が肯定判定となってステップ104に移行する。なお、図6では、ユーザによって所望の地域の名称として「○○県△△市□□町」が、提示させたい犯罪のジャンルとして「建物への侵入を伴う窃盗」が、各々指定された状態が示されている。
ステップ104では、初期画面上でユーザによって入力ないし指定された情報に基づいて犯罪発生確率を演算する。なお、ここでは、当該演算を次のように行う。
まず、ユーザによって入力された地域に含まれる全ての町丁目に対応する非匿名レベル値X及び監視レベル値YをパラメータデータベースDT1から読み出すと共に、ユーザによって指定された犯罪のジャンルに対応する犯罪発生確率の回帰式をハードディスク28から読み出す。
そして、読み出した回帰式に対して、読み出した町丁目毎の非匿名レベル値X及び監視レベル値Yを町丁目別に代入することにより、各町丁目における犯罪発生確率を算出する。
次のステップ106では、上記ステップ104の処理による演算結果に基づいて、当該演算結果を示す提示画面を構成してディスプレイ18により表示し、その後に本犯罪発生確率提示プログラムを終了する。
図7には、上記ステップ106の処理によってディスプレイ18に表示された提示画面の表示状態が示されている。同図に示すように、当該画面では、ユーザによって入力された地域に存在する全ての町丁目(同図に示す例では、ユーザによって‘○○県△△市□□町’が入力されたことに対応して、当該町に存在する全ての丁目(ここでは、1丁目〜3丁目))について、ユーザによって指定されたジャンルの犯罪に対する犯罪発生確率が表示されている。従って、ユーザは、当該提示画面を参照することによって、入力した地域内の全ての町丁目における、指定したジャンルの犯罪発生確率を把握することができる。
本犯罪発生確率提示プログラムのステップ104の処理が本発明の演算ステップに、ステップ106の処理が本発明の提示ステップに、各々相当する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、所望の地域について、演算対象位置から最寄駅までの距離を前記演算対象位置が含まれる予め定められた区分エリア(ここでは、町丁目)内の事業所数で除算して得られた第1の値(ここでは、非匿名レベル値X)と、前記区分エリア内の人口を前記区分エリア内の従業者数で除算して得られた第2の値(ここでは、監視レベル値Y)と、の2つの値に基づいて前記演算対象位置における犯罪発生確率(ここでは、犯罪発生密度)を演算し、演算した前記犯罪発生確率を提示しているので、所望の地域における犯罪発生確率を簡易で、かつ高精度なものとして定量的に提示することができる。
また、本実施の形態では、前記区分エリアを町丁目としているので、犯罪発生確率を町丁目単位で提示することができる。
また、本実施の形態では、a,b,c,dを所定領域内の前記区分エリア別の犯罪発生件数を示す犯罪情報を被説明変数とすると共に前記第1の値及び前記第2の値を説明変数とした回帰分析によって得られた回帰係数とし、Xを前記第1の値とし、Yを前記第2の値とし、Nを犯罪発生確率として、N=10a-bX-cY+dの回帰式によって前記犯罪発生確率を演算しているので、所望の地域における犯罪発生確率を、より高精度なものとして提示することができる。
また、本実施の形態では、前記所定領域を東京都としているので、犯罪発生確率を、大都市部、田園地帯、沿岸部、山間部等の種々の地域特性を加味したものとして演算することができ、東京都以外の地域における犯罪発生確率を提示する場合でも、高精度なものとして提示することができる。
また、本実施の形態では、犯罪を予め定められた種類別に分類した各分類グループ別に前記犯罪発生確率を演算しているので、犯罪発生確率を、より高精度なものとして提示することができる。
特に、本実施の形態では、前記予め定められた種類に、粗暴犯、建物への侵入を伴う窃盗、及び建物への侵入を伴わない窃盗の3種類を含めているので、これらの犯罪の種類別に、高精度な犯罪発生確率を提示することができる。
また、本実施の形態では、前記演算対象位置を示す位置情報を入力する入力手段(ここでは、キーボード14及びマウス16)を備えると共に、前記入力手段によって入力された前記位置情報によって示される演算対象位置に基づいて前記第1の値及び前記第2の値を導出しているので、当該第1の値及び第2の値を入力する場合に比較して、より簡易に犯罪発生確率を提示することができる。
更に、本実施の形態では、前記入力手段により、前記位置情報として複数の前記区分エリアが含まれた領域を示す領域情報を入力し、前記入力手段によって入力された前記領域情報によって示される前記領域に含まれる前記複数の区分エリアの各々について前記犯罪発生確率を演算しているので、1つの領域情報を入力するのみによって、複数の位置における犯罪発生確率を提示することができ、利便性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、パラメータデータベースDT1が予め記憶されたハードディスク28を内蔵した単体のパーソナル・コンピュータによって本発明を実現した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、当該ハードディスク28を内蔵しないパーソナル・コンピュータに、パラメータデータベースDT1が予め記憶された記憶媒体又は記憶装置が設けられた外部装置を、通信回線を介してネットワーク接続することにより、パーソナル・コンピュータと外部装置とによって本発明を実現する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態では、非匿名レベル値X及び監視レベル値Yを予めデータベースとして保持しておき、これを利用して犯罪発生確率を導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、犯罪発生確率の導出対象とする実際の位置から最寄駅までの距離を入力するか、又は当該実際の位置の番地や号まで入力することにより、より厳密な最寄駅までの距離を適用して犯罪発生確率を導出する形態とすることもできる。この場合、導出される犯罪発生確率を、本実施の形態に比較して、より高精度なものとすることができる。
また、本実施の形態では、町丁目別に非匿名レベル値X及び監視レベル値Yを予めデータベースとして保持しておき、ユーザによって入力された地域に対応するものを読み出して用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、町丁目別に最寄駅までの距離、事業所数、人口、及び従業者数を予めデータベースとして保持しておき、ユーザによって入力された地域に対応するものを読み出して前記第1の値及び前記第2の値を演算して用いる形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態で適用した回帰式は(3)式及び(4)式に示されるものに限定されるものではなく、前述した回帰分析の手順によって導出された回帰式であれば、如何なるものでも適用することができる。
また、本実施の形態では、犯罪発生確率を、ディスプレイ18を用いた表示によって提示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、プリンタ50を用いた印刷によって提示する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態では、本発明の区分エリアとして町丁目を適用し、ユーザによって犯罪発生確率の提示対象とする地域として町名までの地域名を入力して、当該町に含まれる全ての町丁目の犯罪発生確率を提示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、本発明の区分エリアとして市町村や都道府県等の町丁目より広いエリアを適用し、ユーザによって犯罪発生確率の提示対象とする地域として当該エリアまでの地域名を入力して、当該地域に含まれる全ての市町村ないし都道府県等の犯罪発生確率を提示する形態とすることもでき、本発明の区分エリアとして番地や号等の町丁目より狭いエリアを適用し、ユーザによって犯罪発生確率の提示対象とする地域として当該エリアまでの地域名を入力して、当該地域に含まれる全ての番地ないし号等の犯罪発生確率を提示する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
その他、本実施の形態で説明した犯罪発生確率提示装置10の構成(図1〜図3参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態で示した犯罪発生確率提示プログラムの処理の流れ(図5参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態で示した初期画面及び提示画面の構成(図6、図7参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態で示したパラメータデータベースDT1の構成(図4参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
更に、表1に示した犯罪のジャンル分けも一例であり、用途等に応じて適宜変更できることは言うまでもない。
例えば、表1では、Aグループ(建物への侵入を伴う窃盗)、Bグループ(建物への侵入を伴わない窃盗で、かつ自動車を対象とした窃盗)、B’グループ(建物への侵入を伴わない窃盗で、かつオートバイ及び自転車を対象とした窃盗)、Cグループ(建物への侵入を伴わない窃盗で、かつ自動車、オートバイ、自転車を対象とした窃盗を除く窃盗)、及びDグループ(粗暴犯)の5種類のジャンルに分類していたが、Bグループ、B’グループ、及びCグループを1つのグループ(建物への侵入を伴わない窃盗)とし、これにAグループ及びDグループを加えた3つのグループに分類する形態とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、表1に示したジャンル分けでは、「凶悪犯」と、「粗暴犯」、「侵入窃盗」、及び「非侵入窃盗」の一部については、犯罪発生確率の算出対象とするジャンルが割り振られていないものとなっていたが、これらのものについてもジャンルを割り振るようにして、犯罪発生確率の算出対象とすることもできる。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置の電気系の主要構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る犯罪発生確率提示装置に備えられたハードディスクの主な記憶内容を示す模式図である。 実施の形態に係るパラメータデータベースの構成を示す模式図である。 実施の形態に係る犯罪発生確率提示プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る初期画面の表示状態を示す概略図である。 実施の形態に係る提示画面の表示状態を示す概略図である。 本発明の原理の説明に供する図であり、(2)式に示される回帰式における回帰係数値の回帰データ数による変動の一例を示すグラフである。 本発明の原理の説明に供する図であり、(1)式に示される回帰式による推定誤差の確率分布の一例を示す示すグラフである。 本発明の原理の説明に供する図であり、(3)式による回帰結果を示すグラフである。 本発明の原理の説明に供する図であり、(4)式による回帰結果を示すグラフである。
符号の説明
10 犯罪発生確率提示装置
14 キーボード(入力手段)
16 マウス(入力手段)
18 ディスプレイ(提示手段)
22 CPU(演算手段、導出手段)
28 ハードディスク
DT1 パラメータデータベース

Claims (8)

  1. 予め定められた地域を複数に区分して得られた区分エリア毎に前記区分エリア内の特定の位置から最寄駅までの距離を前記区分エリア内に存在する事業所数で除算して得られた第1の値X、及び前記区分エリア毎に前記区分エリア内に居住する人口を前記区分エリア内に存在する前記事業所の従業者数で除算して得られた第2の値Yを説明変数、前記区分エリア毎の面積に対する対応する前記区分エリア内の犯罪発生件数の割合に相当する犯罪発生確率Nを目的変数、a、b及びcを回帰係数とする下記(1)式で示す回帰式に対して前記区分エリア毎の前記犯罪発生確率Nの実際の値、前記区分エリア毎の前記第1の値Xの実際の値、及び区分エリア毎の前記第2の値Yの実際の値を代入して重回帰分析により得られた正値の前記回帰係数a、b及びcを有する前記回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値、及び第2の値Yの実際の値を代入して得られた回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から減じて得られた値を回帰誤差とし、前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値の全組数に対する該全組数のうちの前記回帰誤差が正値になる組数の割合が所定の割合となるように前記回帰式に回帰係数dを加算して得られた下記(2)式の回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値に対応する複数組の前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値を組毎に代入して得られた各回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から各々減じて得られた各値を推定誤差とし、前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値の各々に対応する前記(2)式の回帰式のうちの、対応する前記推定誤差の確率分布を示す確率分布関数の前記推定誤差が負値になる領域の前記推定誤差に関する積分値で最小となる確率分布関数を有する回帰式を前記犯罪発生確率Nの演算で利用する演算用回帰式として記憶した回帰式記憶手段と、
    前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び第2の値Yを前記区分エリア毎に記憶した説明変数記憶手段と、
    前記地域に含まれる前記区分エリアから前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアを指定する区分エリア指定手段と、
    前記区分エリア指定手段によって指定された前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記説明変数記憶手段から読み出し、読み出した前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式に代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率を演算する演算手段と、
    前記演算手段によって演算された前記犯罪発生確率を提示する提示手段と、
    を含む犯罪発生確率提示装置。
    N=10 a-bX-cY ・・・・・・・・(1)
    N=10 a-bX-cY +d・・・・・・(2)
  2. 前記回帰式記憶手段は、前記演算用回帰式を犯罪のジャンル毎に記憶し、
    前記ジャンルから前記演算対象とするジャンルを指定するジャンル指定手段を更に含み、
    前記演算手段は、前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式のうち、前記ジャンル指定手段により指定された前記ジャンルに対応する前記演算用回帰式に対して、前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率Nを演算する請求項1記載の犯罪発生確率提示装置。
  3. 前記ジャンルに、粗暴犯、建物への侵入を伴う窃盗、及び建物への侵入を伴わない窃盗の3種類を含めた請求項2記載の犯罪発生確率提示装置。
  4. 前記地域を指定する地域指定手段を更に含み、
    前記演算手段は、前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式に対して、前記地域指定手段によって指定された前記地域に含まれる全ての前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記区分エリア毎に代入することにより、前記地域指定手段によって指定された前記地域に含まれる全ての前記区分エリア毎の前記特定の位置の前記犯罪発生確率Nを演算する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の犯罪発生確率提示装置。
  5. 予め定められた地域を複数に区分して得られた区分エリア毎に前記区分エリア内の特定の位置から最寄駅までの距離を前記区分エリア内に存在する事業所数で除算して得られた第1の値X、及び前記区分エリア毎に前記区分エリア内に居住する人口を前記区分エリア内に存在する前記事業所の従業者数で除算して得られた第2の値Yを説明変数、前記区分エリア毎の面積に対する対応する前記区分エリア内の犯罪発生件数の割合に相当する犯罪発生確率Nを目的変数、a、b及びcを回帰係数とする(1)式で示す回帰式に対して前記区分エリア毎の前記犯罪発生確率Nの実際の値、前記区分エリア毎の前記第1の値Xの実際の値、及び区分エリア毎の前記第2の値Yの実際の値を代入して重回帰分析により得られた正値の前記回帰係数a、b及びcを有する前記回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値、及び第2の値Yの実際の値を代入して得られた回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から減じて得られた値を回帰誤差とし、前記重回帰分析の対象とした対応する前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値の全組数に対する該全組数のうちの前記回帰誤差が正値になる組数の割合が所定の割合となるように前記回帰式に回帰係数dを加算して得られた(2)式の回帰式に対して前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値に対応する複数組の前記第1の値Xの実際の値及び第2の値Yの実際の値を組毎に代入して得られた各回帰値を対応する前記犯罪発生確率Nの実際の値から各々減じて得られた各値を推定誤差とし、前記重回帰分析の対象とした前記犯罪発生確率Nの実際の値の各々に対応する前記(2)式の回帰式のうちの、対応する前記推定誤差の確率分布を示す確率分布関数の前記推定誤差が負値になる領域の前記推定誤差に関する積分値で最小となる確率分布関数を有する回帰式を前記犯罪発生確率Nの演算で利用する演算用回帰式として記憶した回帰式記憶手段と、
    前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び第2の値Yを前記区分エリア毎に記憶した説明変数記憶手段と、を備えたコンピュータを、
    前記地域に含まれる前記区分エリアから前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアを指定する区分エリア指定手段によって指定された前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記説明変数記憶手段から読み出し、読み出した前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記回帰式記憶手段に記憶されている演算用回帰式に代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率Nを演算する演算手段、
    及び提示装置に対して、前記演算手段によって演算された前記犯罪発生確率Nを提示させる提示手段として機能させるための犯罪発生確率提示プログラム。
  6. 前記演算手段は、前記回帰式を犯罪のジャンル毎に記憶した前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式のうち、前記ジャンルから前記演算対象とするジャンルを指定する前記ジャンル指定手段により指定された前記ジャンルに対応する前記演算用回帰式に対して、前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率Nを演算する請求項5記載の犯罪発生確率提示プログラム。
  7. 前記演算手段は、粗暴犯、建物への侵入を伴う窃盗、及び建物への侵入を伴わない窃盗の3種類を含めた前記ジャンルに記憶した前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式のうち、前記ジャンル指定手段により指定された前記ジャンルに対応する前記演算用回帰式に対して、前記犯罪発生確率Nの演算対象とする前記区分エリアに対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを代入することにより、前記演算対象とする前記区分エリアの前記特定の位置の犯罪発生確率Nを演算する請求項6記載の犯罪発生確率提示プログラム。
  8. 前記演算手段は、前記回帰式記憶手段に記憶されている前記演算用回帰式に対して、前記地域を指定する前記地域指定手段によって指定された前記地域に含まれる全ての前記区分エリアの各々に対応する前記第1の値X及び前記第2の値Yを前記区分エリア毎に代入することにより、前記地域指定手段によって指定された前記地域に含まれる全ての前記区分エリア毎の前記特定の位置の前記犯罪発生確率Nを演算する請求項5〜請求項7の何れか1項に記載の犯罪発生確率提示プログラム。
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