JP4427239B2 - 応力均衡層を持つばね構造およびその加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、応力強化金属膜から形成されるばね構造およびその加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のばね構造の一例として、特許文献1,2に開示されているものが挙げられる。
【0003】
【特許文献1】
米国特許3842189号明細書
【特許文献2】
米国特許5613861号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、金属膜の剥離または剥がれに対する耐性を高め、ばね構造の強度および耐久性を改善することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明に係るばね構造は、基板と、該基板に取り付けられ持ち上げられていないアンカ部と、該基板の上に該アンカ部から延長され解放されている爪部と、を含み、該アンカ部に第1内部応力勾配を有するばね金属指と、該ばね金属指のアンカ部上に形成され、第1内部応力勾配とは逆向きの第2内部応力勾配を有する応力均衡パッドと、を含むことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
ここでは、「ばね金属」および「応力均衡」という用語を、逆向きの内部応力勾配を用いて加工した応力強化金属を識別するために使用する。特に、「ばね金属層」という用語は、下部(すなわち、支持基板に近い部分)の内部圧縮応力が上部より高くなるように加工された金属膜のことを表す。逆に、「応力均衡層」という用語は、下部(すなわち、基板101に近い部分)の内部圧縮応力が上部より低くなる(つまり、応力均衡層の内部応力勾配が、ばね金属層の内部応力勾配と逆になる)ように加工された金属膜のことを表す。ただ、いずれの層でも固有応力部分は、張力を持っていてもよい。さらに、「島」という用語は、解放工程以前のパターン化された層部分を表現するために用いられる。たとえば、「ばね金属島」は、解放されていない(持ち上げられていない)爪部分およびアンカ部分を含むばね金属層のパターン化された部分を表す用語であるのに対し、「ばね金属指」という用語は、その同じパターン化された部分について爪が解放された後の状態を表す。同様に、「応力均衡島」および「解放物質島」とは、ばね金属島の上下にそれぞれ設けられた応力均衡層および解放物質層のパターン化された部分を表す用語である。
【0007】
本発明の第1実施形態に係るばね構造100を、図1、2、3、および4に示す。ばね構造100は、通常、基板101、保持パッド110、ばね金属指120、および応力均衡パッド130を有する。基板101(例えば、ガラス基板)には、任意選択ではあるが導体105を追加してもよい。この導体105にはいくつかの形式(すなわち、基板上に配した金属線、またはパシベーション層の開口部から接触させる埋め込み式の導体)を利用できる。導体を追加する場合は、導体105を利用して、集積回路の電子的構成部品とばね構造100を電気的に接続してもよい。あるいは、基板101がプリント回路板、プリント配線板、シリコンデバイス、またはインターポーザ(interposer)である場合は、再分散トレース、基板貫通ビア、はんだバンプ、はんだボール、積載型電気的構成部品、集積型受動構成部品、または連係パッドと電気的に接続された導電物質の露出部分を導体105としてもよい。
【0008】
保持パッド110は、基板101の上面に、導体105と接触するように形成される(導体105が存在する場合)。一実施形態では、保持パッド110を解放物質層から形成するが、この解放物質層の一部を犠牲にして、ばね金属指120の爪部125を解放する。解放物質から形成する場合は、保持パッド110にチタンを用いて、約50nm以上の厚さにスパッタリングし、基板101上に配置してもよい。チタンは、その可塑性(すなわち、割れに対する耐性)によって、解放物質層として理想的な特性を提供するが、別の解放物質であっても、チタンと同等の可塑特性を有するものであれば利用できる。別の実施形態では、保持パッド110が、別の金属、たとえば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、またはコバルト(Co)などを含んでいる。導電解放物質を選択することによって、保持パッド110は、ばね金属指120および導体105(存在する場合)の間に電気的な接続を提供する。別の実施形態では、保持パッド110を非導電の解放物質から形成し、露出している導体とばね金属指の間にストラップまたは別の導電構造を形成してもよい。さらに、別の実施形態では、保持部110を解放物質とは異なる物質から形成し、周知の技術を使用して、解放物質と保持部110を個別にパターン化してもよい。
【0009】
ばね金属指120は、アンカ部122および爪(すなわち、片持ち部分)125を有する。アンカ部122は、保持パッド110を介して基板101に取り付けられている(つまり、保持パッド110は、アンカ部122と基板101との間に挟まれた位置に設けられている)。爪125は、先端部125−Tを有し、基板101の上部でアンカ部122から延長されている。ばね金属指120は、応力強化金属膜からエッチングされる。応力強化金属膜は、1種類以上の金属の直流磁電管スパッタリングによって付着されるが、その際、膜が成長している間のスパッタリング環境でガス(たとえば、アルゴンガス)圧変動を利用する。このガス圧変動を周知の技術を用いて制御し、内部応力勾配を発生させる。その結果、下部の解放物質が除去されると、爪125が基板101から離れる方向に曲げられる。この内部応力勾配のほとんどは、基本的に、持ち上げられた爪125内から除去されているが、アンカ部122はかなりの量の内部応力を保持していることを明記しておく。
【0010】
また、本発明者の認識によれば、ばね構造の損傷(すなわち、層間剥離または剥がれによってばね構造が下部の基板から分離すること)の多くは、加工後かなりの時間が経過してから発生する。
【0011】
本発明の一特性では、応力均衡パッド130をばね金属指120のアンカ部122の上に形成し、アンカ部122を保持パッド110から分離させる(たとえば、層間剥離または剥がれを発生させる)ように作用する内部応力勾配と均衡させる。ばね金属指120と同様、応力均衡パッド130は応力強化金属膜を使用して形成される。この応力強化金属膜も、膜の成長時におけるガス圧変動を利用して、1種類以上の金属の直流磁電管スパッタリングによって付着される。ただし、応力均衡パッド130は、ばね金属指120の生成に使用する場合と逆の順序の圧力変動を使用して形成される。これにより、応力均衡パッド130は、ばね金属指120とは逆向きの内部応力を有する。一実施形態では、逆向きの応力勾配を得るために、引張応力を生むことが知られている条件下で付着工程を開始し、後に、1つ以上のステップ内で付着スパッタ圧を下げ、より圧縮力のある層を1層以上追加する。理想的には、追加の層を強化して、有効応力および有効モーメントがゼロの金属積層を生成する。したがって、応力均衡パッド130によって下向きの(つまり、基板101に向かう)力をアンカ部122の先端に作用させ、ばね金属指120の内部応力勾配によって生成され上向きの力と均衡させる。これにより、アンカ部122に基板101からの層間剥離または剥がれが生じないようにする。
【0012】
図4の部分側面図には、アンカ部122および応力均衡パッド130の一部に重ねて内部応力勾配が示されている。図4の下部に示すように、アンカ部122は、正の応力勾配Δσ+(すなわち、アンカ部122の先端を基板101から離れる方向に曲げようとする傾向)を持つ応力強化金属膜からエッチングされる一方、応力均衡パッド130は、負の応力勾配Δσ−(すなわち、応力均衡パッド130を基板101に向かって下側に曲げようとする傾向)を持つ応力強化金属膜からエッチングされる。本発明の一実施形態によれば、応力均衡パッド130の負の応力勾配(およびその結果生じる応力モーメント)の大きさは、アンカ部122の正の応力勾配(およびその結果生じる応力モーメント)の大きさと等しいか、またはそれよりも大きくなる。そのため、応力均衡パッド130の上面131では、応力勾配が打ち消されるか、または若干負の値にふれるため、上面131に存在する有効応力(およびゼロのピーリング(peeling)モーメント)はゼロになり、アンカ部122の分離が確実に回避される。ただし、別の実施形態では、応力均衡パッド130の応力勾配の大きさはアンカ部122の応力勾配より小さくなる場合もあるが、それでも、ばね構造100の動作寿命は、応力均衡パッド130を設けずに作成される従来の構造よりも長い。
【0013】
図5〜7、図8〜10および図11〜13の側面断面図に、本発明の応力均衡パッドを組み込んだばね構造を作成する3種類の方法を示す。
【0014】
図5〜7に示す第1の方法では、ばね金属層および応力均衡層の両方が付着または成長した後で、ばね金属指を加工(たとえば、マスキング、エッチング、解放)する。第1方法では最小限の加工ステップ数しか必要としないが、通常は、組成の異なる物質を使用してばね金属層および応力均衡層を生成し、ばね金属指の爪部分に設けられる応力均衡層の一部を選択的にエッチングする必要がある。
【0015】
図5(A)を参照しながら、第1の製造方法を説明する。まず、基板101(たとえば、シリコン基板)上に解放物質層210を生成することから始める。一実施形態では、解放物質層210は、電気的な伝導性のある物質から生成され、解放物質層210の部分210Aを、基板101の上面に露出している導体105と接触させる。一実施形態では、解放物質層210をチタン(Ti)として、基板101の上面に約0.2ミクロン以上の厚さにスパッタリングして付着させる。
【0016】
図5(B)に示す応力強化ばね金属層220は、周知の加工技術を使用して解放物質層210の上に形成され、成長方向(すなわち、図4に示す方向)に内部応力変動を有するようにする。ばね金属層220にこのような内部応力変動を発生させる方法は、たとえば、米国特許第3,842,189号(内部応力の異なる2種類の金属を付着させる方法)および米国特許第5,613,861号(たとえば、加工パラメータを変化させながら単一の金属をスパッタリングする方法)に開示されている。0.2ミクロンのチタン製解放物質層を使用する一実施形態において、ばね金属層220は、1ミクロンの厚さにスパッタリングして付着されたモリブデンクロム(MoCr)を有する。
【0017】
図5(C)を参照すると、次に、ばね金属層220の上に応力均衡層230が形成される。形成には、ばね金属層220と逆向きの内部応力勾配を発生させるガス圧変動を使用する。応力均衡層230は、組成が単一の物質(たとえば、厚さ1ミクロンのモリブデン)で、ばね金属層220の形成に利用したものとは異なる材料から形成することが好ましい。下記に説明するように、応力均衡層230およびばね金属層220を組成の異なる物質から生成することによって、選択的エッチングを利用して、応力均衡層230の一部を排除することもできるため、ばね金属層220に不必要なエッチングを行わずにすむ。
【0018】
図5(D)に示すばね金属マスク(第1マスク)240(たとえば、フォトレジスト)は、応力均衡層230の選択部分の上にパターン化される。ばね金属マスク240は、対応する導体105の上に展開する(導体105が存在する場合)。
【0019】
次に、図6(A)に示すように、マスク240を取り巻く応力均衡層およびばね金属層の露出部分をエッチングするが、このとき、1種類以上のエッチング材料242を使用して積層構造を形成する。この積層構造は、ばね金属島220−1の上の応力均衡島230−1を含んでいる。このエッチング工程は選択的に実行し、ばね金属島220−1を取り巻く解放物質層210のエッチングを最小限に留める。一実施形態では、Crエッチングを使用して、Moの応力均衡層とMoCrのばね金属層をエッチングする。Crエッチングは、下部のTi解放物質層のエッチングに大きな影響を与えない。
【0020】
この後の異方性エッチング工程を図6(B)に示す。この工程の実行中に、ばね金属島220−1を取り巻く解放物質層の露出部分を除去して、解放物質島210−1を形成する。Ti解放物質層を使用する場合は、フッ素プラズマを使用して異方性エッチングを実行してもよい。
【0021】
図6(C)および図6(D)を参照して説明する。ここで、ばね金属マスクを除去し、解放マスク(第2マスク)250を形成する。その結果、解放物質島の第1部分210−1A、ばね金属島の第1部分(爪部)220−1A、および応力均衡島の第1部分230−1Aが露出する。特に、解放マスク250は、解放物質島の第2部分210−1B、ばね金属島の第2部分(アンカ部)220−1B、および応力均衡島の第2部分230−1Bの上に形成される。これらの部分が、次に説明するように、本発明の応力均衡パッドを形成する部分となる。
【0022】
次に、図7(A)に示すように、エッチング材料252を使用して、露出している応力均衡島の第1部分を選択的にエッチングする。その結果、応力均衡パッド130が生成される。応力均衡層にMo、ばね金属層にMoCrを使用している場合は、異方性フッ素プラズマのエッチング材料252を使用し、爪部分220−1Bのエッチングは行わない。
【0023】
続いて、図7(B)に示すように、解放エッチング材料254(たとえば、Ti解放物質を除去する緩衝酸化エッチング)を使用して、ばね金属島の爪部分の下から解放物質層の第1部分を選択的に除去することによって、保持パッド110、爪125、およびアンカ部122を形成する。すなわち、露出している解放物質を除去すると、爪125は、ばね金属層の形成中に生じる内部応力変動によって基板101から離れる方向に曲げられる。このとき、アンカ部122は、保持パッド110を介して基板101と結合された状態のまま残る。保持パッド110および応力均衡パッド130は、解放工程の間、解放マスク250によって保護される。
【0024】
最後に、図7(C)に示すように、解放マスクが除去され、ばね構造100の加工が完了する。この点については、図1から図4を参照した説明に既に記載してある。
【0025】
図5〜7を参照しながら説明した前記第1の方法に代わる別の方法として、ニッケルジルコニウム(NiZr)を使用してばね金属層220(図5(B))を形成し、シリコンで硬化させたTi溶液(Ti:Si)を使用して応力均衡層230(図5(C))を形成する方法がある。この別の実施形態では、応力均衡層のエッチング(図7(A))と解放工程(図7(B))を同時に、単一のTiエッチング材料(たとえば、緩衝酸化エッチング)を使用して実行できるので、製造コストが削減される。Tiエッチング材料は、ばね金属指のNiZr爪部をエッチングしない。
【0026】
図8〜10に第2の製造方法を示す。この方法では、第1の方法と同様に、解放物質層310(図8(A))、ばね金属層320(図8(B))、および応力均衡層330(図8(D))を付着および成長させてからばね金属指を加工する。ただし、第2の方法では、応力均衡層330およびばね金属層320を同一の物質から形成するため、付着装置に必要な設備の数を減らせる一方で、図8(C)に示すようにばね金属層320の上にエッチング防止層325を付着させる必要がある。エッチング防止層325は、後の工程で形成される応力均衡層330とばね金属層320の間に挟まれた位置に設けられる(図8(D)参照)。第2方法の一実施形態では、Ti解放層310、Moばね金属層320、Crエッチング防止層325、およびMo応力均衡層330を利用する。
【0027】
第2方法における後続の処理は、第1方法と同様で、ばね金属マスク(第1マスク)340を応力均衡層330の上に形成する(図8(E))。そして、第1エッチング材料(たとえば、Crエッチング)342を使用して、ばね金属島320−1、エッチング防止島325−1、および応力均衡島330−1を形成する(図9(A))。続いて、第2エッチング材料344(たとえば、フッ素プラズマを使用した異方性エッチング)を使用して、解放物質層をエッチングし、解放物質島310−1を形成する(図9(B))。その後、ばね金属マスクを除去する(図9(C))。次に、解放マスク350を形成すると、応力均衡層の一部(第1部分)330−1が露出する(図9(D))ので、エッチング材料352(たとえば、フッ素プラズマを使用した異方性エッチング)を使用してこの第1部分を除去する(図10(A))。任意に追加できるエッチング材料353を必要に応じて使用して、爪部320−1Aを形成するためにエッチング防止物質の一部325−1Aを除去する(図10(A)および図10(B))。そして、解放エッチング材料354を使用して、爪125−Aを解放する(図10(C))。ここで、ばね構造100−Aが形成される(図10(D))が、このばね構造100−Aは、図1から図4を参照して説明した前述の特性と基本的に同じ特性を持っている。
【0028】
さらに、第2の方法とは別の方法では、単一のステップで島を形成するエッチング(図9(A))に代えて、次に示す3つのステップで加工を行う。まず、Mo応力均衡島330−1を形成するため、フッ素プラズマを使用して応力均衡層を異方的にエッチングする。次に、Crエッチングを使用してCrエッチング防止島325−1を形成し、最後に、フッ素プラズマを使用してばね金属層を異方的にエッチングして、Moばね金属島320−1を形成する。この方法によってエッチングステップの数は増えるが、作成結果のばね構造に定義される特性は、単一のステップで島を形成する前述の工程よりも向上する。
【0029】
第2方法のさらに別の方法では、Siを使用して解放物質層310(図6(A))を形成し、MoCrを使用してばね金属層320(図6(B))を形成する。さらに、Tiを使用してエッチング防止層325(図6(C))を形成し、MoCrを使用して応力均衡層330(図6(D))を形成する。第1の代替実施形態と同様に、3つのステップで島を形成する加工方法(Crエッチング、Tiエッチング、Crエッチング)を利用して、応力均衡島330−1、エッチング防止島325−1、およびばね金属島320−1を各ステップで形成する。応力均衡島320−1の一部330−1Aは、その後で、Crエッチングを使用してエッチングする。解放は、フッ化キセノン(XeF2)エッチング材料354を使用して行われる。
【0030】
図11〜13に第3の製造方法を示す。この方法では、(たとえば、Ti)解放物質層410(図11(A))および(たとえば、MoCr)ばね金属層420(図11(B))の形成、マスク設置(図11(C))、エッチング(図11(D)および図12(A))を行ってから、(たとえば、MoCr)応力均衡層を付着させる。すなわち、ばね金属島420−1および解放物質島410−1(図11(D)および図12(A))を形成した後で、ばね金属マスク440を除去する(図12(B))。その後、(第2)マスク446を形成して爪部420−1Aを覆い、アンカ部420−1B(図12(C))を露出させる。次に、応力均衡層を付着させるが、これは、第1部分430−1Aをマスク446の上に形成し、第2部分430−1Bをアンカ部420−1Bの上に形成して行う。さらに、周知の技術を使用して、マスク446を第1部分430−1A(図13(A))とともに取り外して、応力均衡パッド130−Bをパターン化する。次に、解放マスク450を形成し(図13(B))、この解放マスクを利用して爪125−B(図13(C))を解放し、その後で解放マスク450を除去する(図13(D))。これで、図1から図4を参照して説明した前述の特性と基本的に同じ特性を持つばね構造100−Bの製造が完了する。
【0031】
利用可能なさらに別の実施形態では、3つのマスクを利用してばね構造を形成するが、この実施形態では、応力均衡パッドを形成した後で、ばね金属島をエッチングする。すなわち、開放物質層、ばね金属層、および応力均衡層を順次付着する(つまり、図5(C)および図8(C)と同様の構造を形成する)。次に、第1マスクをパターン形成する。形成されたマスクを利用して、周知の技術で応力均衡層のみをエッチングすることによって、応力均衡パッドが形成される。さらに、第2マスクを使用してばね金属層および解放層をエッチングし(つまり、図5(D)および図8(D)と同様)、ばね金属および解放物質島を形成する。その後、解放マスク(図6(D)および図9(D)と同様)を使用して爪部の下の解放物質をエッチングし、爪を解放する。中間エッチング防止層を形成してもよく、中間エッチング防止層は、ばね金属層と応力均衡層の間に前述した方法で形成される。
【0032】
本発明を特定の実施形態について説明したが、本発明の発明的特性は別の形態にも同様に適用できるものであり、適用可能な対象はすべて本発明の範囲に入るものであることは、当業者であれば容易に理解できるであろう。たとえば、ここで開示した工程の例は、特定の製造工程および材料構成には限定されない。ほかの構造、たとえば、パシベーション層、キャッピング層、デバイス、バイアスなども、本発明の範囲内で工程の流れに組み込むことができる。また、前述の実施形態では、逆向きの勾配を持つ2種類の層(すなわち、ばね金属層と応力均衡層)を利用しているが、別の応力特性を用いて、開示した実施形態と同様に応力を打ち消す効果を持つばね構造(たとえば、圧縮性、伸縮性、圧縮性で構成される一連の応力強化層)を製造してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るばね構造を示す平面図である。
【図2】 図1に示すばね構造の2−2断面における横断面図である。
【図3】 図1に示すばね構造の切断図である。
【図4】 図1に示すばね構造の各層における内部応力を示す側面図である。
【図5】 第1の方法による図1に示すばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【図6】 第1の方法による図1に示すばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【図7】 第1の方法による図1に示すばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【図8】 第2の方法による別のばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【図9】 第2の方法による別のばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【図10】 第2の方法による別のばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【図11】 第3の方法による図1に示すばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【図12】 第3の方法による図1に示すばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【図13】 第3の方法による図1に示すばね構造の加工工程を説明する横断面図である。
【符号の説明】
100 ばね構造、101 基板、105 導体、110 保持パッド、120 ばね金属指、122 アンカ部、125 爪部、130 応力均衡パッド、131 上面、210 解放物質層、240 ばね金属マスク、242 エッチング材料、325 エッチング防止層。
Claims (8)
- 基板と、
該基板に取り付けられ持ち上げられていないアンカ部と、該基板の上に該アンカ部から延長され解放されている爪部と、を含み、該アンカ部に第1内部応力勾配を有するばね金属指と、
該ばね金属指のアンカ部上に形成され、第1内部応力勾配とは逆向きの第2内部応力勾配を有する応力均衡パッドと、
を含むことを特徴とするばね構造。 - 請求項1に記載のばね構造であって、
前記アンカ部は、正の応力勾配を持ち、前記応力均衡パッドは、負の応力勾配を持つ場合、
前記応力均衡パッドの第2内部応力勾配の大きさが、前記アンカ部の第1内部応力勾配の大きさと等しいか、または前記アンカ部の第1内部応力勾配の大きさより大きいことを特徴とするばね構造。 - 請求項1に記載のばね構造であって、
前記ばね金属指および前記応力均衡パッドは、いずれも、基本的に単一の物質組成で構成されていることを特徴とするばね構造。 - 請求項3に記載のばね構造であって、
前記単一の物質組成は、モリブデン(Mo)およびモリブデンクロム(MoCr)のいずれかであることを特徴とするばね構造。 - 請求項1に記載のばね構造であって、
前記ばね金属指が第1物質で構成され、前記応力均衡パッドが第1物質とは異なる第2物質で構成されることを特徴とするばね構造。 - 請求項5に記載のばね構造であって、
前記第1物質は、基本的にモリブデンクロム合金(MoCr)で構成され、前記応力均衡パッドは基本的にモリブデン(Mo)で構成されることを特徴とするばね構造。 - 基板と、
該基板に保持されたアンカ部および該基板上に該アンカ部から延長された爪部を有するばね金属指と、
該ばね金属指のアンカ部上に形成された応力均衡パッドと、
を有し、
前記ばね金属指が第1応力強化物質から形成され、該第1応力強化物質に基板から離れる方向に爪部を曲げる第1内部応力モーメントが存在し、
前記応力均衡パッドが第2応力強化物質から形成され、該第2応力強化物質に第1内部応力モーメントとは逆向きの第2内部モーメントが存在することを特徴とするばね構造。 - 基板上にばね構造を加工する加工方法であって、
該基板上に生成された解放物質島上に第1内部応力を有するばね金属島を形成するステップと、
該ばね金属島の一端にあるアンカ部上にのみ、第1内部応力とは逆向きの第2内部応力を有する応力均衡パッドを形成するステップと、
該アンカ部に隣接し、そこから該ばね金属島の他端までの範囲である爪部の下に設けられた解放物質島の一部を選択的に除去するステップであって、該爪部が基板から離れる方向に曲げられ、前記アンカ部が基板に取り付けられたまま残るステップと、
を含むことを特徴とする加工方法。
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