JP4425920B2 - 基地局および移動機 - Google Patents

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Description

本発明は、通信方式としてCDMAを採用する基地局および移動機に関するものであり、特に、移動機からの送信データがない場合の送信電力制御を実現する基地局、およびその基地局と対向する移動機に関するものである。
従来技術の一例として、3GPP(3rd Generation Partnership Project)FDD(Frequency Division Duplex)規格のW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)について説明する。
下記非特許文献1のRelease99対応のV3.12.0によると、従来のCDMA無線通信システムは、音声チャネルなどのリアルタイム通信が必要なチャネルに最適化されている。データ通信に関しては、Release5対応のV5.5.0でHS−PDSCH(High Speed Physical Downlink Shared Channel)が設けられ、スループットの向上が図られたが、基地局制御装置と移動機との間の無線リソース制御情報(RRC:Radio Resource Control)は、A−DPCH(Associated Dedicated Physical Channel)と呼ばれるRelease99のチャネルが使われている。
ここで、上記Release99のチャネルの送信電力制御について説明する。基地局における送信スロットは、音声およびパケットを送信するためのデータ部と、レイヤ1の制御信号の一種で送信電力制御コマンドを送信するためのTPC(transmission power control)と、レイヤ1の制御信号の一種でチャネル符号化/復号化に使用するためのTFCI(Transport Format Combination Indicator)と、既知系列のデータで受信側の同期および復調に使われるPilotと、で構成されている。また、移動機における送信スロットは、TPC,TFCI,Pilotで構成されている。TPC,TFCI,Pilotといったレイヤ1の制御情報を送信するチャネルをDPCCH(Dedicated Physical Control Channel)という。
移動機は、下記非特許文献1のAnnex.B B.2に例が記載されているように、基地局が送信したPilot信号の品質を推定し、基準値以下であれば次の送信電力の増加を指示し基準値以上であれば次の送信電力の減少を指示する送信電力制御コマンドを送信する。また、基地局は、移動機が送信したPilot信号のSIR(Signal to Interference Ratio)を測定し、基準値以下であれば次の送信電力の増加を指示し基準値以上であれば次の送信電力の減少を指示する送信電力制御コマンドを送信する。
また、下記非特許文献2によれば、上記基準値は、「UL SIR Target」と呼ばれ、基地局制御装置からNBAP(Node B Application Part)と呼ばれる制御プロトコルの情報で指定される。また、下記非特許文献3によれば、上記基準値は、「fp:frame protocol」と呼ばれるプロトコルの中の「OUTER LOOP POWER CONTROLメッセージ」により変更することができる。
また、上記Release99のチャネルは、たとえば、下記特許文献1で示すように、新しい通信の設定当初に不要波を低減するために低い送信電力にすることが知られているが、送信電力が安定した場合は、予め設定されている回線品質条件に基づいて選択される送信電力で送信するように制御される。たとえば、回線品質は、音声回線でFER(Frame Error Rate)=0.01、64kbpsデータでFER=0.0001とあり、FERが目標の値になるように制御され、エンドユーザへの品質を保証する。また、同一回線品質を達成するために、SIR(Signal to Interference Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、または受信電界強度、といった指標は、伝搬環境によって異なった値が必要となる。
つぎに、送信するデータがないときの従来の送信電力制御について説明する。3GPP−FDD規格では、上記データ部に送信するデータがない場合(振幅=0)であっても、DPCCHにおいて送信処理が行われるが、DPCCHの送信電力については特別の記載がない。
たとえば、送信データがない場合の従来技術としては、下記特許文献2に記載の技術がある。特許文献2では、送信データが存在しないとき、パイロットシンボルおよび送信電力制御用シンボルを含むバーストデータのみからなるバーストフレームを生成し、送信間隔を1スロットのN倍(Nは自然数)にする。これにより、スロット毎にDPCCHを送信するのではなく、Nスロットに1回送信することになり、DPCCHを送信していないスロットにおいて移動機の送信増幅器をOFFすると、消費電力が低減できる。
また、パイロットシンボルおよび送信電力制御用シンボルをそれぞれ連続的に配列するリピティション処理手段を具備することにより、リピティション処理を行ったデータを処理前より低い送信電力で送信することが記載されている。ここでは、送信するフォーマットを変更して同じデータを繰り返し送信するリピティション技術を使い、送信電力をxdB低減している。
特開2000−91985号公報 特開平11−41203号公報 TS25.214「Physical layer procedures(FDD)」 TS25.433「UTRAN Iub interface NBAP signalling」9.1.36、9.1.42 TS25.427「UTRAN Iub/Iur interface user plane protocol for DCH data streams」6.3.3
しかしながら、従来の送信電力制御(3GPP−FDD)では、送信データがない場合におけるDPCCHの送信電力値に関する記載がない。
また、上記特許文献2では、DPCCHの送信間隔を1スロットのN倍にすることで送信回数を削減して消費電力を下げることはできるが、移動機において送信電力増幅部の電源をON/OFFして移動機の送信電力を下げると、補聴器に対して不要波が悪影響を及ぼすケースや、心臓のペースメーカに対する共振作用の影響、が問題となる。
また、DPCCHの送信をランダムタイミングにすると、上記不要波の問題は緩和されるが、移動機と基地局の同期方法など複雑な制御が必要になり、3GPPのRAN(Radio Access Networks)のTSG(Technical Specification Group)においても、DPCCHのgating処理として議題に上がったが、2004年2月現在取り下げられている。
また、HSDPAは、複数のチャネルを多重できるが、A−DPCHが常時必要となり、このRelease99のチャネルは、パケットのユーザデータをHSDPAで使用するときでも常時送信電力制御を行うため、移動機の消費電力が大きくなるとともに、同時に使用できるユーザ数の制限される、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、送信スロットフォーマットを変更することなく、かつ送信電力増幅部の電源をON/OFFすることなく、消費電力を低減可能な送信電力制御方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる基地局は、無線通信によって、移動機送信データがない場合の送信電力制御を実現する基地局であって、たとえば、受信信号に含まれる既知系列を用いて回線品質を測定する回線品質測定手段(後述する実施の形態の回線品質測定部5に相当)と、移動機送信データ部分の受信電力に基づいて、移動機送信データの有無を判定する送信データ有無判定手段(送信データ有無検出部6に相当)と、前記判定結果が移動機送信データ無しの場合に、送信電力制御コマンドを生成するための基準値を、所定の条件により可変のアウターループ調整量に相当する値だけ下げる基準値生成手段(基準値生成部7に相当)と、前記基準値生成手段にて生成した基準値と前記回線品質とを比較して、前者が大きい場合には移動機の送信電力をげるための送信電力制御コマンドを生成し、前者が小さい場合には移動機の送信電力をげるための送信電力制御コマンドを生成する送信電力制御コマンド生成手段(送信電力制御コマンド生成部8に相当)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、移動機の送信信号の回線品質を測定する機能と、移動機からの送信データの有無を検知する機能と、移動機からの送信データがない場合に所定のアウターループ調整量を用いて送信電力制御コマンドを生成するための基準値を調整する機能と、回線品質および調整後の基準値に基づいて送信電力制御コマンドを生成する機能と、を備えることとした。
本発明においては、上記機能により、送信スロットフォーマットを変更することなく、かつ従来のように送信電力増幅部の電源をON/OFFすることなく、装置全体として消費電力を低減するような送信電力制御が可能となる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる無線通信装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態1の構成例を示す図であり、受信部1と、送信部2と、チャネルコーディング/デコーディング処理部3と、上位レイヤ処理部4と、回線品質測定部5と、送信データ有無検出部6と、基準値生成部7と、送信電力制御コマンド生成部8と、を備えている。このCDMA基地局装置は、チャネルコーディング/デコーディング処理部3が、上位レイヤ処理部4から出力されたデータに対して誤り訂正符号化などのチャネルコーディングを行い、送信部2が、拡散後の信号を送信する。また、受信部1が、対向局から送られてくる信号を受信し、逆拡散後の信号を出力し、チャネルコーディング/デコーディング処理部3が、誤り訂正復号などのチャネルデコーディングを行い、復号後のデータを上位レイヤ処理部4に転送する。
つづいて、上記CDMA基地局装置における各部の詳細処理について説明する。ここでは、本実施の形態の特徴となる回線品質測定部5,送信データ有無検出部6,基準値生成部7,送信電力制御コマンド生成部8の処理について説明する。
上記CDMA基地局装置は、回線品質測定部5を備え、この回線品質測定部5がDPCCHを用いて受信品質を測定する。たとえば、DPCCHの中の既知系列であるpilot信号を用いて、理想位相点からの分散を干渉成分として、振幅を信号成分として、下記(1)式のように、SINRを求める方法が知られている。
Figure 0004425920
…(1)
ただし、rは逆拡散後の受信pilot信号であり、多値変調を前提にしているのでベクトル値である。また、Pは既知のpilot位相であり、Nは送信電力コマンドを送信する周期にわたる平均を計算する場合のpilotシンボル数(多値変調で送る場合の基本単位を1シンボルと定義する)である。また、熱雑音が無視できるレベルであれば、上記の計算でSIRが算出できる。また、単一ユーザであることが分かっている通信システムであれば、受信電界強度およびSNRで受信信号の品質を表すことができる。また、干渉が急激に変化しないことが分かっているシステムであれば、干渉については、Nサンプルよりも大きな値の平均をとることが有効である。
送信データ有無検出部6では、移動機において送信データがない場合、データ成分の振幅が0になるので、逆拡散後の移動機送信データと、レイヤ1の既知系列信号またはレイヤ1シグナリング情報と、の2つの入力から、移動機送信データの有無を判定する。具体的には、(2)式に示すように、逆拡散後の移動機送信データとpilot信号の比が特定のしきい値#1を越えたかどうかで判定する。
移動機送信データ受信電力/Pilot信号受信電力 < しきい値#1 …(2)
なお、(3)式に示すように、送信データ受信電力およびpilot信号受信電力を特定期間にわたって積分し、それらの積分結果の比が特定のしきい値#2を越えたかどうかで判定すると、信頼度が向上するとともに、瞬間的な伝送路の変動に左右されにくくなる、という効果がある。
Σ(移動機送信データ受信電力/Pilot信号受信電力) < しきい値#2 …(3)
さらに、積分と同様に、特定回数にわたって連続してしきい値を超えたかどうかを判断する処理や、特定の割合以上でしきい値を超えたかどうかを判断する処理により、送信データの有無を判定することもできる。
また、送信データ有無検出部6では、以下のような処理を行うことが望ましい。たとえば、所要のQoS(Quality of Service)は、受信するデータの中身によって変わってくる。したがって、QoSが、「許容遅延時間=大」、「通信データ=パケット」、または「許容遅延時間=大」かつ「通信データ=パケット」となる場合に、送信データ無しを検出できるように、しきい値(#1,#2)を決定する(第1の方法)。この方法は、インターネットアクセスのようなトラヒックに有効であり、長時間トラヒックがない間に移動機の送信電力を低減できる。パケットなので、再送が可能で、送信データ有無判定を誤ったときの影響が少なく(フェールソフト)、かつ大きな許容遅延時間(下記(4)式参照)を使って送信データ有無判定できるため、判定誤りを少なくできる。
送信データ再開時データ有りと認識するまでの時間<許容遅延時間 …(4)
また、上記と異なる方法(第2の方法)として、QoSが、「許容される誤り率=大」であるとき、「しきい値(#1,#2)=小」または「しきい値を超えた回数=小」とし、「相対的に許容される誤り率=小」であるとき、「しきい値=大」または「しきい値を超えた回数=大」とする。送信データ無しと誤判定したことにより、すなわち、誤った判定による対向局の送信電力の低減により、誤り率が高くなることを回避する。
また、上記と異なる方法(第3の方法)として、複数のQoSを実現する通信(チャネル)を多重した通信データ(多重チャネル)のときは、送信電力がQoS毎に制御できない無線通信方式である場合、最も厳しいチャネルのQoSを多重チャネルのQoSとする。すなわち、許容遅延時間が最も小さいチャネルのQoS、許容される誤り率が最も小さいチャネルのQoS、パケットチャネルとそれ以外のチャネルが多重されているときにはパケット以外のチャネルのQoS、を多重チャネルのQoSとする。
また、上記と異なる方法(第4の方法)として、たとえば、送信データの有無の判定にヒステリシスを持たせることが有効である。図2は、送信データ有無検出部6における第4の方法を示す図であり、上記(2)式による送信データの有無の判定にヒステリシスを適用した場合を示している。グラフは、「移動機送信データ受信電力/Pilot信号受信電力」を折れ線で表している。たとえば、上記比がしきい値#1=aより小さいときには送信データ無しと判定し、上記比がしきい値#1=bより大きい時に送信データ有りと判定することにより、瞬時的に「移動機送信データ受信電力/Pilot信号受信電力」が変動しても安定した判定結果を得ることができる。特にパケットのように、バースト的にトラヒックが発生する場合、送信データの有無が頻繁に変化しないため有効である。
また、上記と異なる方法(第5の方法)として、フェールソフトが重要な通信方式では、判定があやしいときには送信データ有りと判定する方法が有効である。通常、送信データ無しと誤判定した場合であっても、移動機の送信データを下げるように制御するため、これを回避するための方法である。たとえば、上記(2)式が3回連続で成立した場合に送信データ無しと判定し、上記(2)式が成立しないことが1回でも発生した場合には、送信データ有りと判定する。図3は、送信データ有無検出部6における第5の方法を示す図である。ここでは、送信データ有りと判定されやすいことが分かる。
つづいて、基準値生成部7の処理について説明する。まず、基準値生成部7は、送信電力制御コマンドを生成するために、対向局が送信するデータの所要品質に応じた無線回線品質の初期値を、基準値として生成する。
また、基準値生成部7では、送信データ有無検出部6による判定結果が送信データ無しの場合、基準値を、伝送路状況等に応じて設定された所定の値だけ下げる。この値をアウターループ調整量#1と定義する。なお、アウターループ調整量#1は、たとえば、伝送路状況等に応じて、段階的に設定される。アウターループ調整量#1の調整により送信電力が低くなったpilot信号は、復調するための電力には低すぎるが、パス位置を確保する電力としては十分という値に設定する。
ここで、「復調に必要となるpilot信号の受信電力>パス位置確保に必要なpilot信号の受信電力」であることを定性的に説明する。図4は、一般的なCDMA復調回路の構成を示す図であり、図1の受信部に相当する箇所の詳細構成を示している。アナログ部11で受信した信号は、A/D12にてA/D変換され、マッチドフィルタ部13に転送される。マッチドフィルタ部13の出力信号は、サーチ部15に入力され、ここでパス検出に使用される。サーチ部15では、巡回積分を行い、SNを改善する。パス位置は移動機と基地局の距離に依存しており、パス位置の急激な変化は、移動機の移動速度が極めて速いことを示している。たとえば、3.84Mcpsのチップレートで0.5チップだけパス位置が変動した場合は、移動機が下記(5)式だけ移動したことを意味する。
3×108×(1/3.84×106)×0.5=39.0625m …(5)
したがって、100msで0.5チップだけパス位置が移動する場合は、時速1400km以上に相当し、長い時間積分可能であると同時に瞬間的にパスが検出できなくても問題がないことがわかる。
最後に、RAKE受信部14では、急激な位相変動時、変動しているpilot信号の位相情報で復調処理を行うため、その瞬間のpilot情報が不確かになると、受信性能に直接影響が及ぶ(Pilot信号を送る周期は3GPP−FDD規格で666マイクロ秒であり、100msに比べると非常に短い)。また、Pilot情報の確からしさは、pilot信号の受信電力に比例する。以上により、積分が可能なパス検出によるパス位置確保に必要な受信電力が、瞬間的な位相情報を必要とするpilot受信電力より低くなることがわかる。
また、基準値生成部7では、送信データ有無検出部6による判定結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変わった場合、基準値をアウターループ調整量#1に相当する値だけ加算する。アウターループ調整量#1の調整により送信電力が低くなったpilot信号は、復調するには低すぎるため、ここでは、アウターループ調整量#1に相当する値を加算した基準値(=送信電力制御コマンド生成用の基準値)で出力される。これにより、移動機では、送信再開時、速やかに復調に最適な送信電力を回復できる。
つづいて、送信電力制御コマンド生成部8では、基準値生成部7から受け取った基準値と、回線品質測定部5から通知された回線品質と、を比較して、前者が大きい時には対向局の送信電力をげるための送信電力制御コマンドを生成し、前者が小さい時には対向局の送信電力をげるための送信電力制御コマンドを生成する。そして、送信部2では、送信データと共に、送信電力制御コマンドを対向局に送信する。
以上のように、本実施の形態においては、対向局の送信信号の回線品質を測定する機能と、対向局からの送信データの有無を検知する機能と、対向局から送信データがない場合に、所定のアウターループ調整量を用いて、送信電力制御コマンドを生成するための基準値を調整する機能と、上記回線品質および上記調整後の基準値に基づいて送信電力制御コマンドを生成する機能と、を備えることとした。これにより、送信スロットフォーマットを変更することなく、かつ送信電力増幅部の電源をON/OFFすることなく、装置全体として消費電力を低減するような送信電力制御が可能となる。
実施の形態2.
図5は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態2の構成例を示す図であり、送信データ有無検出部6に代えて、送信データ有無メッセージ抽出部21と、送信データ有無メッセージ検出部22と、を備えている。なお、前述した実施の形態1の図1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態1と異なる処理について説明する。
送信データ有無メッセージ抽出部21では、レイヤ1のシグナリング情報から送信データ有無を抽出する。図6は、送信フレームフォーマットの一例を示す図である。なお、Data#1とData#2は、音声およびパケットを送信するデータ部である。TPCは、レイヤ1の制御信号の一種で、送信電力制御コマンドを送信する。TFは、3GPP−FDD規格でTFCIと言われるレイヤ1の制御信号の一種であり、チャネル符号化および復号化に使用する。Pilotは、レイヤ1の制御信号の一種で、既知系列のデータで受信側の同期処理および復調に使われる。送信データ有無メッセージ抽出部21では、図6にてレイヤ1の制御信号とともに受信したEと表記されたビット(以降、Eビットと呼ぶ)を抽出し、そのデータを送信データ有無メッセージ検出部22に対して出力する。なお、Eビットは、送信データの有無を示すか、または近々に送信されるデータの予告であってもよい。近々に送信されるデータの予告ときには、ユーザデータの所要スループットを考慮して固定時間後の出力とするのが望ましい。
送信データ有無メッセージ検出部22では、チャネルコーディングの単位(3GPP−WCDMA−FDDではTTI(Transmission Time Interval)またはフレームと呼ばれる単位)に誤り訂正符号化されている場合、誤り訂正復号を行い、その結果を基準値生成部7に出力する。たとえば、図6におけるEビットが1であれば送信データ有り、0であれば送信データ無し、と判断し、その結果を基準値生成部7に出力する。
また、本実施の形態における送信データ有無判定のヒステリシスは、Eビットが符号化されていない場合に有効である。たとえば、送信データ有無メッセージ検出部22は、3回連続送信データ無しと判断した場合に送信データ無しと判定し、送信データ有りの場合は1回の判断で送信データ有りと判定する。
また、QoSに関しても同様にEビットが符号化されていない場合に有効である。たとえば、送信データ有無メッセージ検出部22は、「許容される誤り率=大」の場合、「許容遅延時間=大」の場合、または「通信データ=パケット」の場合、「送信データ無しの連続回数=小」とし、「相対的に許容される誤り率=小」の場合、「許容遅延時間=小」の場合、または「通信データ=パケット以外」の場合、「送信データ無しの連続回数=大」とする。送信データ無しと誤判定し、対向局の送信電力を低減するため誤り率が高くなること、に対応させる。
また、複数のQoSを実現する通信(チャネル)を多重した通信データ(多重チャネル)のときは、送信電力がQoS毎に制御できない無線通信方式である場合、最も厳しいチャネルのQoSを多重チャネルのQoSとする。すなわち、許容遅延時間が最も小さいQoS、許容される誤り率が最も小さいQoS、パケットチャネルとそれ以外のチャネルが多重されているときにはパケット以外のチャネルのQoS、を多重チャネルのQoSとする。
なお、図7は、レイヤ1の制御信号ではなく、データに送信データ有無メッセージEが含まれている場合のCDMA基地局装置の構成を示す図である。特徴的な動作(送信データ有無メッセージ抽出部21および送信データ有無メッセージ検出部22の処理)については上記と同様である。
以上のように、本実施の形態においても、実施の形態1と同様、対向局の送信信号の回線品質を測定する機能と、対向局からの送信データの有無を検知する機能と、対向局から送信データがない場合に送信電力制御コマンドを生成するための基準値を調整する機能と、上記回線品質および上記調整後の基準値に基づいて送信電力制御コマンドを生成する機能と、を備えることとした。これにより、送信スロットフォーマットを変更することなく、かつ送信電力増幅部の電源をON/OFFすることなく、消費電力を低減するような送信電力制御が可能となる。
実施の形態3.
図8は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態3の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1の構成に加えて、送信データ有無検出応答生成部23を備えている。なお、前述した実施の形態1の図1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態1と異なる処理について説明する。
送信データ有無の判定結果を受け取った送信データ有無検出応答生成部23では、たとえば、判定結果が送信データ有りの場合、送信データ有りと判定した旨の応答を返信し、一方で、判定結果が送信データ無しの場合、送信データ無しと判定した旨の応答を返信する。図9は、上記応答する情報のフォーマットの一例を示す図である。受信スロットの判定による送信データ有無を、図9に示すR(以降、Rビットと呼ぶ)と表記した箇所で伝送する。たとえば、データ有りのときに“11”とし、それ以外のとき“00”とする。
これにより、移動機は、基地局が送信データ有りと判定したことを確認し、データ送信を開始することができる。したがって、移動機の送信再開時、データ先頭が欠落するなどの無駄が発生しない効率的な伝送を行うことができる。
なお、本実施の形態においては、送信データ有無検出応答生成部23による処理を実施の形態1の構成に適用したが、これに限らず、実施の形態2の構成に適用することも可能である。
実施の形態4.
図10は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態4の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1の構成に加えて、同期検出部24を備え、基準値生成部7aが、送信データ有無の判定結果および同期検出部24の出力に基づいて送信電力制御コマンド生成用の基準値を生成している。なお、前述した実施の形態1の図1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態1と異なる処理について説明する。
まず、受信部1のマッチドフィルタの出力の扱いについて説明する。図11は、受信部1の詳細構成例を示す図であり、動作概要は図4を同一である。ここでは、受信部1の動作を詳細に説明する。マッチドフィルタ13では、サーチ部15と同期検出部24に対して相関情報を出力する。サーチ部15が、まず、メモリ32に第1巡の遅延プロファイルを記憶する。つぎに、忘却定数乗算部33が、記憶された遅延プロファイルに忘却定数を乗算し、加算部31が、その乗算結果を第2巡の遅延プロファイルに加算する。そして、以上の動作を、第3巡,第4巡…の遅延プロファイルに対して繰り返し実行する(巡回加算)。また、判定部34では、上記巡回加算結果と、想定される受信信号のSIR,SINR,またはSNに対応して規定されるしきい値と、の大小比較を行い、パスを検出する。複数のパスが検出された場合は、マルチパス伝送路による各パスが受信部1に到達したことになる。RAKE受信部14では、検出されたパスの到達時間に対応したマッチドフィルタ13の出力信号を、位相を合わせて加算し、その加算結果として、DPCCHのような既知系列またはレイヤ1シグナリング情報を回線品質測定部5や送信データ有無検出部6に出力するとともに、ユーザデータをチャネルコーディング/デコーディング部3や送信データ有無検出部6に出力する。
図12は、忘却定数=0(忘却しない)時のマッチドフィルタ13の出力と、サーチ部15における巡回加算およびしきい値比較と、を説明するための図である。第1〜3巡の波形は、BPSK(Binary Phased Shift Keying)変調されたマッチドフィルタ13の出力例を示している。マッチドフィルタ13の出力だけでは、マルチパスによる到来波の到達時間差を予測することは困難であるが、積分することにより相関値が高くなり、2つのパスが見えてくることがわかる。巡回加算された値が特定のしきい値以上の場合、パス有りと判定する。
なお、図11および図12では、忘却定数乗算を行う場合のサーチ部について説明したが、これに限らず、たとえば、巡回加算において特定の回数の移動平均をとることとしてもよい。また、無線伝送路が変化する通信方式では、長時間加算すると位相が回転してしまうので、特定の時間毎に2乗して巡回加算することとしてもよい。これらの場合、しきい値は、上記処理により異なるが、受信SIR,SINR,SNの値に応じて設定される。
つづいて、上記同期検出部24の動作について説明する。たとえば、同期検出部24では、マッチドフィルタ出力の相関情報を使用して同期検出処理(自局の同期が確保できているかどうかを検出する処理)を行う(第1の例)。なお、同期検出部24における「同期」の定義は、無線通信方式における同期の定義と同一である必要はない。
図13は、同期検出部24の構成を示す図であり、上記サーチ部15と同一である。ただし、RAKE受信に必要となるパス検出レベルと同期検出部24に必要となるパス検出レベルは一般に異なる。たとえば、おおよそのパス位置が把握できていればよい同期検出部24のパス検出は、瞬時的にパス検出を誤ると情報の誤り率などの復調特性が劣化するサーチ部15のパス検出に対して、相対的にしきい値を低くすることができる。また、サーチ部15よりも同期検出部24の忘却定数を小さく(忘れにくく)することも、パス検出のしきい値を低くすることと同様に有効である。
なお、上記同期検出処理の第1の例では、サーチ部15と同期検出部24の構成が同一である場合について説明したが、サーチ部15が図12に示す巡回加算を行ってパス検出しているとき、同期検出部24ではより長時間の積分を行うため、1巡毎に2乗してから加算することとしてもよい。また、サーチ部15では、ユーザデータを使って巡回加算する(ユーザデータの0,1が不明であるため、1巡毎に2乗して加算する)方法も使われているが、同期検出部24では、ユーザデータが存在しないときの同期を確保するのが目的であるため、ユーザデータを使用しない方がノイズを含まないで正確に判定できる。
また、同期検出部24では、上記同期検出処理の第1の例とは異なる処理で、同期検出処理を行うこととしてもよい(第2の例)。
図14は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態4の構成例を示す図であり、たとえば、同期検出部24aに、レイヤ1の既知系列(同期ワードあるいはプリアンブルに相当)、またはレイヤ1シグナリング情報(3GPPのWCDMA−FDDではTFCI、TPCに相当)が入力されている。
同期検出部10では、たとえば、0,1のデータの並びが予め既知のレイヤ1の既知系列が、何ビット誤っているかをカウントし、しきい値との比較を行う。なお、上記第一の例と同様に、忘却定数をかけながら巡回加算する方法、または移動平均をとる方法、が有効である。また、レイヤ1シグナリング情報が想定される範囲外になる割合をカウントして同期判定する方法も有効である。たとえば、3GPPのWCDMA−FDDの「TS25.212V3.12. 4.3.3」によると、符号化される前のTFCIは10bitで0〜1023まで取り得るが、設定された通信が0,1,2,3しか定義がないときは、0,1,2,3以外のときが一定の割合以内であれば同期と判定する。TPCにおいても「上げる」を意味するデータが“00”で、「下げる」を意味するデータが“11”となっている。“01”と“10”はありえないケースであり、このありえないケースが一定の割合以内であれば同期と判定する。
つづいて、以上のように構成される同期検出部24または24aの出力が「同期」であることを示し、かつ移動機からの送信データがない場合、基準値生成部7aでは、送信電力制御コマンドを生成するための基準値を徐々に低減させる。一方、「同期外れ」であることを示し、かつ移動機からの送信データがない場合は、基準値を徐々に増加させる。また、巡回加算する忘却定数が大きい時(忘却が速い)は、基準値を低減させる速度を速くし、巡回加算する忘却定数が小さい時(忘却が遅い)は、基準値を低減させる速度を遅くする。
ここで、基準値生成部7aの動作を具体的に説明する。図15は、BPSKのマッチドフィルタ部13の出力を示す図である。ここでは、同期検出部24または24aで「同期」状態であることを想定し、1巡毎に1dBずつ基準値を低減し、それに追随して移動機の送信電力が1dBずつ下がる場合を示している。移動機が遠くに離れていっているため、パス検出位置が1巡毎に1サンプル時間長くなっていることがわかる。
図16,図17は、図15の信号を同期検出部24または24aで忘却定数を乗じながら巡回加算した結果を示す図である。ここでは、同期検出部24または24aが巡回加算するときの忘却定数も同一の周期である場合を示している。図16では、忘却定数は忘れる速度が速い0.75(乗数0.25)の場合を、図17では、忘れる速度が遅い0.125(乗数0.875)の場合を、一例として示している。できるだけ忘却定数を小さくして移動機の送信電力の低減を図りたいが、基準値をあまりに速く変化させた場合、忘却定数を小さくしすぎるとパスが正確に検出できなくなることがわかる。
図18は、図15の比較対象となるマッチドフィルタ部13の出力を示す図である。ここでは、同期検出部24または24aで「同期」状態であることを想定し、1巡毎に0.25dBずつ基準値を低減し、それに追随して移動機の送信電力が0.25dBずつ下がる場合を示している。移動機が遠くに離れていっているため、パス検出位置が1巡毎に1サンプル時間長くなっていることがわかる。
図19,図20は、図18の信号を同期検出部24または24aで忘却定数を乗じながら巡回加算した結果を示す図である。上記同様、同期検出部24または24aが巡回加算するときの忘却定数も同一の周期である場合を示している。図19では、忘却定数が0.75(乗数0.25)の場合を、図20では、忘却定数が0.125(乗数0.875)の場合を、一例として示している。図17とは異なり、忘却定数0.125まで小さくしても、基準値の変更量が小さいため、パスが近隣のタイミングとして検出でき、追随できていることがわかる。
以上のように、本実施の形態においては、移動機からの送信データが無い場合、同期検出部の処理による同期検出結果に基づいて、基準値を調整することとした。これにより、送信電力制御コマンドを生成するための最適な基準値が設定できる。
実施の形態5.
図21は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態5の構成例を示す図であり、前述した実施の形態4の構成に加えて、移動速度検出部41を備え、同期検出部24bが、受信部1の出力および移動速度検出部41の出力に基づいて同期検出処理を行っている。具体的には、移動速度検出部41が、レイヤ1の既知系列情報またはレイヤ1のシグナリング情報から移動速度を検出する処理と、同期検出部24bが、移動速度検出部41の出力結果で同期検出判定を調整する処理と、が前述した実施の形態4と異なっている。なお、前述した実施の形態4の図10,図14と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態4と異なる処理について説明する。
まず、移動速度検出部41の動作について詳細に説明する。たとえば、移動速度検出部41では、既知系列から周波数オフセットを算出し、「周波数オフセットが大きい=移動速度が速い」と判断する(第1の例)。移動機がΔvで接近している場合は、波長がその分だけ短くなるので、基地局では、下記(6)式に示すように、受信周波数をドップラー周波数分だけオフセットする。
Figure 0004425920
…(6)
なお、上記周波数オフセットは、受信部1にて逆拡散後のレイヤ1の既知系列のデータの位相面の回転として見えてくる。図22は、時間あたりの位相回転量の算出処理を示す図である。たとえば、図22に従って、レイヤ1の既知系列の位相情報を何回か連続して蓄積すると、時間あたりの位相回転量が算出でき、移動速度が推定できる。ただし、既知系列を使わずに、上記移動速度推定処理を、変調方式の特性を用いてユーザデータで行うことも有効である。たとえば、QPSK変調が行われている場合には、逆拡散後のデータが特定の4箇所になり、符号ビットを正に置き換えると、図23のように表現することできる。図23は、ユーザデータを用いて時間あたりの位相回転量を算出する場合を示す図である。従って、レイヤ1の既知系列と同様に、ユーザデータを何回か連続して蓄積すると、時間あたりの位相回転量が算出でき、移動速度が推定できる。
また、移動速度検出部では、上記移動速度検出処理の第1の例とは異なる処理で、移動速度検出処理を行うこととしてもよい(第2の例)。図24は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態5の構成例を示す図であり、図25に示すように、移動速度検出部41aが、受信部1内のサーチ部15の出力(「受信部1内のサーチ部15の出力=パス位置情報」)に基づいて移動速度検出処理を行っている。図25は、受信部1の構成例を示す図である。
また、移動速度検出部では、その他に、GPS(Global Positioning System)を用いて移動速度を算出することとしてもよい。たとえば、移動機にGPSを搭載し、移動機が、位置情報をメッセージとして基地局に送信する。そして、基地局または上位装置が、位置の変化速度から移動機の移動速度を算出し、同期検出部24bに対して出力する。また、移動機が移動速度を算出し、その算出結果をメッセージにて基地局に送信することとしてもよい。
つづいて、同期検出部24bの動作を詳細に説明する。同期検出部24bでは、入力された移動速度情報に基づいて、たとえば、予め規定された速度よりも速い場合は、同期検出部24bの忘却定数を大きくし(忘れやすい)、上記規定速度よりも遅い場合は、忘却定数を小さくする(忘れにくい)。これにより、移動機の送信電力を下げても正確にパスを検出でき、移動速度に最適化した同期検出を実現でき、ひいては、最適な送信電力制御コマンドを生成することができる。また、移動平均を用いて同期検出を行う場合は、たとえば、予め規定された速度よりも移動速度が速い場合は、移動平均を行う母数を小さくし(忘れやすい)、上記規定速度よりも遅い場合は、母数を大きくする(忘れにくい)。これにより、上記忘却定数を調整する場合と同様の効果を得ることができる。なお、前述した図17は、忘却定数が小さすぎる場合の一例として、実施の形態4にて使用したが、見方を変えると、特定の忘却定数(0.125)に対して移動速度が速すぎるためパス検出を誤っているとも見ることができる。
実施の形態6.
図26は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態6の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1の構成に加えて、自局送信電力制御コマンド抽出部42と、送信電力制御部43と、を備え、自局送信電力制御コマンド抽出部42が、レイヤ1のシグナリング情報から自局の送信電力制御コマンドを抽出し、送信電力制御部43が、抽出されたコマンドから送信電力を決定する。なお、前述した実施の形態1の図1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態1と異なる処理について説明する。
本実施の形態では、移動機送信データ無しの場合に、送信電力制御部43が、自局送信電力制御コマンド抽出部42にて抽出されたコマンドに基づいて送信電力を決定する処理について詳細に説明する。
送信電力制御部43では、移動機送信データ無しの場合、対向局からの送信電力が小さくなるので、確からしさを向上させるために、n(2以上の整数)回の送信電力制御コマンドで1回の送信電力制御を行う。
具体的には、送信電力制御部43では、レイヤ1のシグナリング情報から抽出したn回分の自局の送信電力制御コマンドの平均をとり、その平均化結果が予め規定されたしきい値以上であった場合に、対向局の送信電力を所定の送信電力値分だけ増加させ、上記しきい値以下の場合に、対向局の送信電力を所定の送信電力値分だけ減少させる。なお、抽出した送信電力制御コマンドのSIR、SNR、SINR、または受信電界強度、を信頼度情報としてn回の平均をとり、しきい値判定を行うこととしてもよい。特に、対向局が、屋内での動作や低速度移動などに限られる場合には、急速な送信電力制御が不要となるので、nを大きくすることが有効である。
また、送信電力制御部43は、前述したアウターループ調整量#1にあわせてnを決定することとしてもよい。たとえば、「アウターループ調整量#1=−3dB」の場合、n=2とし、「アウターループ調整量#1=−5dB」の場合、n=3とする。
また、送信電力制御部43は、QoSに応じてnを増減することとしてもよい。たとえば、「許容遅延時間=小」の場合、または「自局から対向局への送信データの許容数=小」の場合は、アウターループ調整量#1によりn回の平均をとらないと送信電力制御コマンドの受信品質が劣化するが、送信データ無し時については、対向局からの送信電力制御コマンドの部分のみ送信電力を下げないことで、nを小さくすることができる。図27は、送信データ無し時の対向局の送信電力を示す図である。なお、ここでは、対向局が送信する送信電力制御コマンドが、少なくともn回以上にわたって連続して同じメッセージを送ることが望ましい。
以上により、基地局では、対向局からのレイヤ1送信フォーマットが従来と同一であっても送信電力制御を実現できるため、たとえば、pilot受信,TPC受信の変化タイミングを知らなくても復調処理を行うことができる。
実施の形態7.
図28は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態7の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1の構成に加えて、自局送信データ有無検出部44を備え、基準値生成部7bが、送信データ有無検出部6の出力と自局送信データ有無検出部44の出力に基づいて送信電力制御コマンド生成用の基準値を生成する。なお、前述した実施の形態1の図1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態1と異なる処理について説明する。
本実施の形態の基準値生成部7bは、対向局からの送信データがなく、かつ自局から対向局への送信データがないときに(自局から当該対向局以外への通信の有無には依存しない)、アウターループ調整量#1を有効とする。すなわち、対向局からの送信データがなく、かつ自局の送信データがない場合に、アウターループ調整量#1に相当する値だけ基準値を減少させ、その後、自局の送信データ有りを検出した場合に、アウターループ調整量#1に相当する値だけ基準値を増加させる。
つづいて、自局送信データ有無検出部44の動作について説明する。アウターループ調整量#1に相当する分だけ目標とする受信品質を落とすことによって対向局の送信電力が実際に低くなるまでの応答時間、送信データが再開されたことを検出するまでの遅延時間、およびアウターループ調整量#1に相当する分だけ目標とする受信品質を上げることによって対向局の送信電力が実際に高くなるまでの応答時間、において、短時間で自局の送信データの有無を判定すると、誤判定につながり、スループットを低下させる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、自局送信データ有無検出部44が、送信データ無しの連続した時間(無送信連続時間)がある特定の時間(無送信判定しきい値)に達した場合に、自局の送信データを無しと判定する。なお、上記特定時間内に送信データが1つでも発生した場合には、自局の送信データを有りと判定する。これにより、誤判定を回避できる。
なお、上記無送信判定しきい値は、送受信しているユーザデータの内容によって左右される。たとえば、自局送信データのQoSに相当する許容遅延時間、許容誤り率、またはその両者に応じて、無送信判定しきい値を決定する。また、無線区間において送信データが複数のQoSを多重したデータの場合は、たとえば、QoSに相当する許容遅延時間、許容誤り率、またはその両者、に対応した無送信判定しきい値の最大値を、多重したデータの無送信判定しきい値とする。
さらに、自局送信データ有無検出部44は、送信データが複数のQoSを多重したデータであり、かつ自局送信データ無しの状態で送信データが発生した場合、次の送信データ無しの状態になるまでの期間で送信された各送信データの、QoSに相当する許容遅延時間、許容誤り率、またはその両者、に応じた無送信判定しきい値の最大値を、次回の無送信判定しきい値とする。これにより、次回の送信データ発生時においても、誤判定を回避することができる。
さらに、自局送信データ有無検出部44は、以下の処理を行うことも可能である。たとえば、パケットデータ(データ毎に求められる無送信判定しきい値が大きいデータ)と無線制御用チャネル(データ毎に求められる無送信判定しきい値が小さいデータ)が無線多重されている場合、インターネットアクセスのようなバースト的なトラヒックになるパケットは、一度無送信になると秒単位で間隔が空く場合が多い。また、インターネットアクセスがなくなり、自局送信データ無しが無送信判定しきい値を超えた場合、自局送信データ有無検出部14では、送信データ無しの判定信号を基準値生成部7に出力するが、データ毎に求めた無送信判定しきい値の大きい方を多重チャネルの無送信判定しきい値とすると、送信データ無しの判定信号を基準値生成部7に出力する機会が減り、送信電力の低減が促進されない。
そこで、自局送信データ有無検出部14では、自局に送信データが発生した場合、無線制御用チャネルであるか、パケットデータであるか、を識別し、たとえば、無線制御用チャネルである場合、データ送信後、現在の無送信判定しきい値をさらに小さくする。これにより、無送信と判定される機会が多くなるので、移動機の送信電力をさらに低減することができる。
実施の形態8.
図29は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態8の構成例を示す図であり、たとえば、前述した実施の形態6における自局送信電力制御コマンド抽出部42および送信電力制御部43と、実施の形態7における自局送信データ有無検出部44と、を併せ持つ構成とし、さらに、送信電力制御部43の出力および自局送信データ有無検出部44の出力に基づいて自局送信データの送信タイミングを制御する送信タイミング制御部45を備えることとした。なお、前述した実施の形態6および7と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態6および7と異なる処理について説明する。
たとえば、移動機送信データ無しの状態で、かつ送信電力制御コマンド生成部8の処理により対向局からの送信電力が低減されている場合、送信電力が低くなりすぎると、基地局では、対向局からの送信電力制御コマンドが正しく受信できず、自局から対向局への送信電力制御が不安定になる可能性がある。このような場合に、たとえば、自局送信データ有無検出部44の検出結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変化し、ただちに自局送信データを送信すると、下りの送信電力が低すぎてデータ先頭が対向局で受信できない事態や、送信電力が過剰すぎて他装置への干渉が増大する事態、が発生する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、送信タイミング制御部45が、たとえば、自局送信データ有無検出部44から送信データ再開を通知された場合、送信電力制御コマンド生成部8での出力が安定するのを待って送信するように、送信タイミングを制御する。なお、ここでいう「安定」とは、たとえば、15回の送信電力制御の差の累積が±3dB以内になった場合を表している。図30は、送信電力制御コマンド生成部8の出力が安定するまでの処理を示す図である。
これにより、送信再開時の遅延を低減しつつ、かつ最適な送信電力で、対向局にデータを送信することができる。
また、図31は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態8の他の構成例を示す図である。図29では、自局の送信電力が安定しているかどうかを判定していたが、これに限らず、たとえば、3GPPのWCDMA−FDDのように送信電力制御が高速に行われている場合には、図31に示すように、対向局からの回線品質を用いて、自局の送信電力が安定しているかどうかを判定することとしてもよい。これにより、上記と同様の効果を得ることができる。その理由としては、対向局からの回線品質が十分であれば、対向局からの送信電力制御コマンドも正しく受信できる状態になっているからである。
なお、上記図31の構成の場合、送信タイミング制御部45では、レイヤ1の既知系列、またはレイヤ1のシグナリング情報を用いて回線品質(SIR、SNR、SINR、または受信電界強度)を測定する。具体的には、回線品質の分散(母集合の平均からの距離の2乗)を測定し、特定のしきい値内になることを検出する。
実施の形態9.
図32は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態9の構成例を示す図であり、たとえば、前述した実施の形態6における自局送信電力制御コマンド抽出部42および送信電力制御部43と、実施の形態7における自局送信データ有無検出部44と、を併せ持つ構成とし、さらに、送信タイミング制御部45aが、自局送信データ有無検出部44の出力のみに基づいて自局送信データの送信タイミングを制御することとした。なお、前述した実施の形態8と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態8と異なる処理について説明する。
そこで、本実施の形態では、送信タイミング制御部45aが、たとえば、自局送信データ有無検出部44から送信データ再開を通知された場合、予め規定された固定時間の遅延を付加してデータを送信する。この固定時間は、実施の形態8の自局送信電力が安定するのを待つ時間に相当し、たとえば、システムを簡易化するために、予めシミュレーションを行い、マージンを持たせた固定値とする。これにより、簡易な構成で、前述した実施の形態8と同様の効果を得ることができる。なお、送信データ再開時以外に、上記固定時間の遅延を付加することとしてもよい。
また、本実施の形態においては、上記固定時間を、アウターループ調整量#1の大きさに応じて制御することとしてもよい。たとえば、アウターループ調整量#1が大きい場合には、自局送信電力が安定するまでに時間がかかるので固定時間も大きくする。
また、送信タイミング制御部45aは、上記予め規定された固定時間または上記アウターループ調整量#1の大きさに応じた時間、にかかわらず、たとえば、送信中のユーザデータの許容遅延時間に応じて、自局送信電力が安定する前にデータ送信を開始することとしてもよい。また、上記予め規定された固定時間または上記アウターループ調整量#1の大きさに応じた時間、を制御する方法において、たとえば、送信中のユーザデータの許容誤り率に応じて、より慎重に自局送信電力が安定するのを待って送信を開始することとしてもよい。
実施の形態10.
図33は、本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態10の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1の構成に加えて、誤り率測定部47と、基準値生成部48と、基準値合成部46と、を備え、送信電力制御コマンド生成部8が、基準値合成部46が出力する基準値を用いて送信電力制御コマンドを生成している。なお、前述した実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態1と異なる処理について説明する。
誤り率測定部47では、たとえば、チャネルコーディング/デコーディング処理部3によるCRC(Cyclic Redundancy Check code)チェックの結果をカウントし、BLER(Block Error Rate)またはFER(Frame Error Rate)と呼ばれる誤り率を測定する。一例として、BLERは、下記(7)式のように求めることができる。
BLER=CRCNGの数/受信したblock数 …(7)
また、誤り率測定部47は、上記とは異なる下記の処理で誤り率を測定することとしてもよい。たとえば、誤り率測定部47では、誤り訂正復号後のデータを、対向局での誤り訂正符号化処理と同一の処理で再符号化し、その結果を誤り訂正前の符号と比較し、誤り訂正を行ったビット数をカウントする。3GPPのWCDMA−FDDでは、TrCH−BER(Transport Channel BER)という表現で定義されている((8)式参照)。
再符号化BER=誤り訂正ビット数/誤り訂正前のデータ数 …(8)
基準値生成部48では、いわゆる従来のアウターループを行う。すなわち、ユーザデータが目標とする誤り率と、誤り率測定部47の出力と、を比較し、許容誤り率の方が小さければ送信電力制御コマンド生成用の基準値を下げ、許容誤り率の方が大きければ当該基準値を上げて対向局の送信電力を上げるように動作する。なお、上記処理による基準値の調整量を、アウターループ調整量#2と呼ぶ。
なお、3GPPのWCDMA−FDDのTS25.101および104にあるように、無線伝搬環境によってSIRが同じ値であっても、ユーザデータは同一のBLERにならない。たとえば、TS25.104のB.2にあるように、case1という無線試験モデルでは、遅延パス拡がりが、0ns遅延:0dB、976ns遅延:−10dBとなっており、そのとき、12.2kbpsのユーザデータは、Eb/N0=11.9dB(BLER<10-2)が規格となっている。一方、case2という無線試験モデルでは、遅延パス拡がりが、0ns遅延:0dB、976ns遅延:0dB、20000ns遅延:0dBとなっており、そのとき、12.2kbpsのユーザデータは、Eb/N0=9.0dB(BLER<10-2)が規格となっている。従って、アウターループは、これらの伝搬環境の差異によらず一定の品質を確保するためにユーザデータの誤り率を使用するので、一般に回線品質測定部5による品質測定周期より長周期の制御になる。
基準値合成部46では、基準値生成部7の出力と準値生成部48の出力に基づいて送信電力制御コマンドを生成するための実際の基準値を生成する。基準値合成部46の最も簡単な例は、下記(9)式のように、単純に調整量を加算する方法である。
無線回線品質<送信電力制御コマンド生成基準初期値
+アウターループ調整量#1+アウターループ調整量#2
…(9)
なお、アウターループ調整量#1は、送信データ有無検出部6にて移動機送信データ無いと判定された場合のみ有効である(アウターループ調整量2は対向局送信データの有無に依存しない)。
送信電力制御コマンド生成部8では、基準値合成部46から受け取った基準値と、回線品質測定部5から通知された回線品質と、を比較し、前者が大きい時には対向局の送信電力をげるための送信電力制御コマンドを生成し、前者が小さい時には対向局の送信電力をげるための送信電力制御コマンドを生成する。そして、送信部2では、送信データと共に、送信電力制御コマンドを対向局に送信する。
以上のように、本実施の形態においては、実施の形態1の機能に加え、さらに、ユーザデータの誤り率を測定する機能と、当該誤り率に基づいて送信電力制御コマンドを生成するための基準値を生成する機能と、を備え、実施の形態1の処理(移動機送信データ無し時)にて生成した基準値と、本実施の形態の処理で生成した基準値と、を合成することとした。これにより、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、より安定的な送信電力制御が可能となる。
なお、本実施の形態においては、説明の便宜上、特徴的な処理を実施の形態1の構成に適用する場合について説明したが、これに限らず、実施の形態2〜9のいずれかに適用することとしてもよい。
実施の形態11.
図34は、本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態11の構成例を示す図であり、前述した実施の形態1〜10のいずれかのCDMA基地局装置と対向する装置として、たとえば、受信部51と、送信部52と、チャネルコーディング/デコーディング処理部53と、上位レイヤ処理部54と、送信データ有無検出部55と、送信電力制御コマンド抽出部56と、送信電力制御部57と、を備えている。
このCDMA移動機装置は、チャネルコーディング/デコーディング処理部53が、上位レイヤ処理部54から出力されたデータに対して誤り訂正符号化などのチャネルコーディングを行い、送信部52が、拡散後の信号を送信する。また、受信部51が、対向局から送られてくる信号を受信し、逆拡散後の信号を出力し、チャネルコーディング/デコーディング処理部53が、誤り訂正復号などのチャネルデコーディングを行い、復号後のデータを上位レイヤ処理部54に転送する。
また、上記CDMA移動機装置は、送信電力制御コマンド抽出部56を備え、レイヤ1シグナリング情報から送信電力制御コマンドを抽出する。送信電力制御部57では、抽出された送信電力制御コマンドに基づいて、送信部52における送信電力を制御する。
また、上記CDMA移動機装置は、送信データ有無検出部55が、自機の送信データ有無をチャネルコーディング/デコーディング処理部53に入力する。たとえば、チャネルコーディング/デコーディング処理部53では、送信データ有無検出部55による検出結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変化した場合、CRCNG(CRCチェック結果がNGとなる)となるデータを送信する。すなわち、QoSを満たす範囲で、かつ基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間が経過するまで、有意なデータを送らないこととする。これにより、基地局が、移動機からのデータの取りこぼす確率を大幅に低減できる。
なお、図34では、送信データ有無検出部55が、チャネルコーディング/デコーディング処理部53の出力を用いて有無判定を行っているが、これに限らず、上位レイヤからデータが発生した直後、または上位装置からのデータが到着した直後に、自局の送信データを有りと判定することとしてもよい。この場合、送信再開時の遅延を低減できる。
また、「送信データ無し」から「送信データ有り」への変化が検出された場合、チャネルコーディング/デコーディング処理部53では、上記CRCNGとなるデータの代わりに、レイヤ2においてヘッダ不正となるデータとするか、または組み立て不可となるデータ(dummyデータ)とすることとしてもよい。これは、上記のようにCRCNGとなるデータにすると、基地局にてアウターループの誤制御が発生する可能性がある場合に特に有効である。
実施の形態12.
図35は、本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態12の構成例を示す図であり、前述した実施の形態11の構成に加えて、さらに、基地局との間の受信回線品質を測定する回線品質測定部58と、測定された回線品質の良否を判定する回線品質判定部59と、を備え、チャネルコーディング/デコーディング処理部53aが、回線品質の良否を考慮した処理を行っている。なお、前述した実施の形態11の図34と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態11と異なる処理について説明する。
回線品質測定部58では、受信回線品質として、たとえば、SIR、SINR、または単一ユーザ、であることが分かっている通信システムであれば、受信電界強度またはSNRを測定する。
回線品質判定部59では、上記回線品質の測定結果の積分値、または複数回の測定結果の平均値と、予め記載されたしきい値と、を比較し、しきい値以下になったかどうかを出力する。または、上記回線品質の測定結果が、複数回連続して予め規定されたしきい値以下になったかどうかを出力する。
また、回線品質判定部59では、上記判定結果にヒステリシスをもたせることも可能である。上記判定結果にヒステリシスをもたせると、基地局の送信データの回線品質が伝搬環境に応じて短時間で変化しつづける場合に、不要な処理を軽減できる。図36は、回線品質判定部59の判定処理にヒステリシスをもたせる場合を示す図である。ヒステリシスを設けることにより、異常と正常の切り替え回数を減少させることができる。
また、上記ヒステリシスを有する判定処理は、基地局でアウターループ調整量#1が有効になっている場合(上り送信電力が低減している場合)、かつ基地局からの送信データの電力(下り送信電力)が十分でない場合、のフェールセーフ機能を実現するため処理である。そのため、しきい値は、上記の場合を想定して、シミュレーション等で事前に決定される。たとえば、レイヤ1シグナリング情報やレイヤ1既知系列が受信できないレベルであっても、基地局から報知されているチャネル、または3GPPのWCDMA−FDDにおいてCPICH(Common Pilot Channel)と呼ばれるようなビーコンチャネル、が見えている場合には、回線品質がしきい値以上であるとみなすことができる。なお、一般にCPCIHは、基地局のエリア内で移動機からモニタできる十分な送信電力で送信されているので、本フェールセーフ機能が働きすぎて、移動機の送信電力が低減できなくなることはない。
チャネルコーディング/デコーディング処理部53aでは、移動機での送信データがない場合、かつ回線品質判定結果がしきい値以下になった場合に、CRCNGとなるデータを送信する。すなわち、本実施の形態においても、前述同様、QoSを満たす範囲で、かつ基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間が経過するまで、有意なデータを送らないこととする。これにより、基地局が、移動機からのデータの取りこぼす確率を大幅に低減できる。
なお、図35では、送信データ有無検出部55が、チャネルコーディング/デコーディング処理部53aの出力を用いて有無判定を行っているが、これに限らず、上位レイヤからデータが発生した直後、または上位装置からのデータが到着した直後に、自局の送信データを有りと判定することとしてもよい。この場合、送信再開時の遅延を低減できる。また、「送信データ無し」から「送信データ有り」への変化が検出された場合、チャネルコーディング/デコーディング処理部53aでは、上記CRCNGとなるデータの代わりに、レイヤ2においてヘッダ不正となるデータとするか、または組み立て不可となるデータ(dummyデータ)とすることとしてもよい。これは、上記のようにCRCNGとなるデータにすると、基地局にてアウターループの誤制御が発生する可能性がある場合に特に有効である。
実施の形態13.
図37は、本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態13の構成例を示す図であり、前述した実施の形態11の構成に加えて、さらに、チャネルコーディング/デコーディング処理部53bの出力を使ってユーザデータの誤り率を測定する誤り率測定部60と、求めた誤り率を所定のしきい値と比較して正常または異常を判定する誤り率判定部61と、を備え、チャネルコーディング/デコーディング処理部53bが、誤り率判定部61の判定結果に基づいた処理を行う。なお、前述した実施の形態11の図34と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態11と異なる処理について説明する。
チャネルコーディング/デコーディング処理部53bでは、一般にCRCチェックを行っている。この場合、誤り率測定部60では、複数のCRCチェック判定結果を集計し、その集計結果を誤り率判定部61に出力する。そして、誤り率判定部61では、CRCNGが予め規定されたしきい値以上発生している場合に、「誤り率異常」をチャネルコーディング/デコーディング処理部53bに報告する。たとえば、1つでもCRCNGとなった場合に「誤り率異常」と判断することとしてもよい。この報告を受けて、チャネルコーディング/デコーディング処理部53bでは、CRCNGとなる送信データや、レイヤ2においてヘッダ不正となる送信データや、組み立て不可となる送信データ、を生成する。
なお、チャネルコーディング/デコーディング処理部53bにて誤り訂正復号を行っている場合は、誤り率測定部60が、誤り訂正復号後のデータを、対向局での誤り訂正符号化処理と同一の処理で再符号化し、再符号化結果を誤り訂正前の符号と比較し、誤り訂正したビット数をカウントすることとしてもよい。そして、誤り率判定部61が、カウント値のしきい値判定に基づいて「誤り率異常」かどうかを判断し、その旨をチャネルコーディング/デコーディング処理部53bに報告することとしてもよい。
また、本実施の形態において用いられる上記しきい値は、たとえば、実施の形態12の図36に示すように、ヒステリシスを持たせることとしてもよい。
本実施の形態における追加機能は、基地局でアウターループ調整量#1が有効になっている場合(上り送信電力が低減している場合)、かつ基地局からの送信データの電力(下り送信電力)が十分でない場合、のフェールセーフ機能として有効である。
実施の形態14.
図38は、本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態14の構成例を示す図であり、前述した実施の形態11の構成に加えて、さらに、送信データ有無検出部55の出力と移動機の送信電力制御値に基づいて送信タイミングを制御する送信タイミング制御部62を備え、送信部52が、上記送信タイミングに基づいた処理を行う。なお、前述した実施の形態11の図34と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態11と異なる処理について説明する。
たとえば、チャネルコーディング/デコーディング処理部53cでは、送信データ有無検出部55の検出結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変化した場合、CRCNGとなる送信データ、レイヤ2においてヘッダ不正となる送信データ、または組み立て不可となる送信データ、を生成する。
また、送信タイミング制御部62では、送信データ有無検出部55の検出結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変化した場合、QoSを満たす範囲で、かつ基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間、を推測する。本実施の形態では、「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を自装置の送信電力の安定具合から推測する。ここでいう「安定」とは、たとえば、15回分の送信電力値の差の累積が±3dB以内の場合とする。なお、システム的に簡易化するため、たとえば、「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を、予めシミュレーションで求め、特定の固定値とすることも可能である。
したがって、送信部52では、QoSを満たす範囲で、かつ基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間が経過するまで、上記チャネルコーディング/デコーディング処理部53cにて生成した、CRCNGとなる送信データ、レイヤ2においてヘッダ不正となる送信データ、または組み立て不可となる送信データ、を送信し、その後、所望の送信データを送信する。これにより、基地局が、移動機からのデータの取りこぼす確率を大幅に低減できる。
また、図39は、本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態14の他の構成を示す図であり、上記図38の構成に加えて、さらに、基地局が送信するデータの回線品質を測定する回線品質測定部63を備え、送信タイミング制御部62aが、送信データ有無検出部55の出力と回線品質測定部63の出力に基づいて送信タイミングを制御する。なお、上記図38と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、上記図38と異なる処理について説明する。
回線品質測定部63では、レイヤ1の既知系列データ、またはレイヤ1シグナリング情報から受信品質を測定する。たとえば、3GPPのWCDMA−FDDのDPCCHの中の既知系列であるpilot信号を使って、理想位相点からの分散を干渉成分として、振幅を信号成分として、SIRを求める。また、単一ユーザであることが分かっている通信システムであれば、受信電界強度、SNRで受信信号の品質を表すことができる。
送信タイミング制御部62aでは、上記回線品質の安定具合から「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を推定し、その後、送信を再開させる。ここでいう「安定」とは、たとえば、15回分のSIR測定結果の差の累積が±3dB以内の場合とする。なお、システム的に簡易化するため、たとえば、「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を、予めシミュレーションで求め、特定の固定値とすることも可能である。これにより、図38の場合と同様、基地局が移動機からのデータの取りこぼす確率を大幅に低減できる。
なお、上記以外に、移動機が送信するデータの許容遅延時間、許容誤り率、またはそれら両方に応じて、「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を調整する方法も有効である。たとえば、許容遅延時間が小さい場合には、移動機の送信電力または移動機における回線品質が完全に安定していなくても、送信タイミング制御部62または62aが、遅延が発生しないように送信を開始させる。また、許容誤り率が低く許容遅延時間が大きいときには、移動機の送信電力または移動機における回線品質が十分安定してから送信を開始させる。また、送信データが複数のQoSを多重したデータである場合は、許容遅延時間が最も短いデータのQoS、許容誤り率が最も低いデータのQoS、を多重したデータのQoSとする。
実施の形態15.
図40は、本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態15の構成例を示す図であり、前述した実施の形態11の構成に加えて、さらに、レイヤ1シグナリング情報生成部64を備えている。なお、前述した実施の形態11の図34と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態11と異なる処理について説明する。
たとえば、送信データ有無検出部55の検出結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変化した場合、レイヤ1シグナリング情報生成部64は、「送信予告」を送信する。これは、図6におけるEビットに相当する。たとえば、Eビットが1であれば送信データ有り、0であれば送信データ無し、と定義する。複数のビットを使用して誤り訂正符号化を行うと、誤検出が少なくなり好ましい。
また、上記「送信予告」を行ってから送信データを送るまでの時間は、実施の形態14と同様に、「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を推定し、送信部52は、その時間経過後の送信を再開する。なお、「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を推定する場合の一例としては、たとえば、実施の形態14の送信タイミング制御部62および62aと同様の処理を実行する。
また、レイヤ1シグナリング情報生成部64では、基地局でアウターループ調整量#1が有効になっている場合(上り送信電力が低減している場合)、かつ基地局からの送信データの電力(下り送信電力)が十分でない場合、レイヤ1シグナリング情報を利用して、実際には送信データがない場合でも「送信予告」を送信する。これにより、アウターループ調整量#1が無効になり、通常の送信電力で通信を行うことができる(フェールセーフ機能)。なお、基地局からの送信データの電力(下り送信電力)が十分でないことを検出する場合の一例としては、たとえば、前述した実施の形態12の回線品質判定部59と同様の処理を実行する。また、下り送信電力が十分でないことを検出する他の例として、たとえば、前述した実施の形態13の誤り率測定部60および誤り率判定部61と同様の処理を実行することとしてもよい。
また、図40では、チャネルコーディング/デコーディング処理部53dの出力で送信データ有無検出部55が有無判定を行っているが、これに限らず、上位レイヤからデータが発生した直後、または上位装置からのデータが到着した直後に、自局の送信データを有りと判定することとしてもよい。この場合、送信再開時の遅延を低減できる。
実施の形態16.
図41は、本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態16の構成例を示す図であり、送信電力制御部57aが、送信データ有無検出部55の出力および送信電力制御コマンド抽出部56の出力に基づいて送信電力制御を行う。なお、前述した実施の形態11の図34と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態11と異なる処理について説明する。
たとえば、送信データ有無検出部55の検出結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変化した場合、送信電力制御部57aでは、移動機の送信電力を予め規定した特定量を増加した値にする。送信電力増加分の特定量は、基地局が設定するアウターループ調整量#1の値と同一にする。従って、この場合は、アウターループ調整量#1をシステム的に固定値としておくのが望ましい。
本実施の形態では、チャネルコーディング/デコーディング処理部53が、前述した実施の形態11と同様に、ユーザデータよりも先に空データ(CRCNGとなる送信データ、レイヤ2においてヘッダ不正となる送信データ、または組み立て不可となる送信データ)を生成するが、送信電力制御部57aでは、その空データの送信電力を上記特定量だけ増加させる制御を行う。送信電力を増加してレイヤ1既知系列またはレイヤ1シグナリング情報を送信してからユーザデータを送るまで時間については、前述した実施の形態14と同様に、「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を推定し、その後、送信を再開する。なお、「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を推定する場合の一例としては、たとえば、実施の形態14の送信タイミング制御部62および62aと同様の処理を実行する。
また、上記とは異なる送信電力制御として、送信電力制御部57aでは、送信データ有無検出部55の検出結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変化した場合、たとえば、予め規定された特定量に達するまで段階的に送信電力を増加させる制御を行う。移動機が急激に送信電力を増加すると、干渉量が大きくなりすぎ、その他のユーザの通信に影響がでる。そこで、本実施の形態では、他のユーザの送信電力制御も考慮して、たとえば、1回の制御について1dBずつ、5回連続の送信電力増加制御を行う。
また、送信電力制御部57aでは、たとえば、基地局でアウターループ調整量#1が有効になっている場合(上り送信電力が低減している場合)、かつ基地局からの送信データの電力(下り送信電力)が十分でない場合、上記特定量だけ送信電力を増加させる制御、または予め規定された特定量に達するまで段階的に送信電力を増加させる制御、を行う。これにより、アウターループ調整量#1が無効になることはないが、送信電力制御が適正なレベルに復旧する(フェールセーフ機能)。なお、基地局からの送信データの電力(下り送信電力)が十分でないことを検出する場合の一例としては、たとえば、前述した実施の形態12の回線品質判定部59と同様の処理を実行する。また、下り送信電力が十分でないことを検出する他の例として、たとえば、前述した実施の形態13の誤り率測定部60および誤り率判定部61と同様の処理を実行することとしてもよい。
また、図41では、チャネルコーディング/デコーディング処理部53の出力で送信データ有無検出部55が有無判定を行っているが、これに限らず、上位レイヤからデータが発生した直後、または上位装置からのデータが到着した直後に、自局の送信データを有りと判定することとしてもよい。この場合、送信再開時の遅延を低減できる。
実施の形態17.
図42は、本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態17の構成例を示す図であり、前述した実施の形態11の構成に加えて、さらに、回線品質測定部65と、送信電力制御コマンド生成部66と、を備えている。なお、前述した実施の形態11の図34と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態11と異なる処理について説明する。
まず、回線品質測定部65では、受信したレイヤ1既知系列またはレイヤ1シグナリング情報を用いてSIR、SINR、SNR、受信電界強度、またはレイヤ1シグナリング情報が取り得る値の範囲内かどうか、といった情報を生成する。
そして、たとえば、送信データ有無検出部55の検出結果が「送信データ無し」から「送信データ有り」に変化した場合、送信電力制御コマンド生成部66では、回線品質測定部65の出力に基づいて、空データ送信時に、複数回(n)の送信電力制御コマンドの情報ビットで1回の送信電力制御を行うように、送信電力制御コマンドを生成する。ここでは、確からしさを向上させるために、n回の送信電力制御コマンドで1回の送信電力制御を行う。また、基地局側でも同様の処理をしている場合には、基地局のタイミングとあわせてn回にわたって同一コマンドを送信すると、確からしさはさらに向上する。また、特に基地局からもユーザデータがない場合、基地局から送信しつづけているレイヤ1既知系列またはレイヤ1シグナリング情報は、ユーザデータがあるときに比べて送信電力が低いので、他ユーザへの干渉が少ない。そのため、正確な送信電力制御を行う必要性が低い。
また、図27のように、スロットフォーマットを変えないでTPCビットのみ送信電力を高くすると、nを少なくすることができる。また、許容遅延時間、許容誤り率またはその両者によってnを決定することとしてもよい。すなわち、QoSに応じてnを増減する。たとえば、「許容遅延時間=小」である場合、または「自局から対向局への送信データの目標許容数=小」である場合、アウターループ調整量#1によりn回の平均を取らないと送信電力制御コマンドの受信品質が通常と同レベルを確保できないが、基地局からの送信電力を、送信電力制御コマンドのみ送信電力を下げないようにすることで、n回を小さくすることができる。
なお、前述した実施の形態11〜17までの送信データ有無検出部55は、移動機のユーザデータの有無を検出しているが、それらは、基地局からの送信データがない場合、かつ、移動機のユーザデータがない場合に、「送信データ無し」と判定することとしてもよい。送信データの有無は、前述した実施の形態1、2の判定方法を用いる。
また、前述した実施の形態11〜17では、移動機で送信データを再開する場合、送信するデータが発生してから実際に送信するまでの時間を、移動機での送信電力値や基地局からの信号の受信品質の安定度に基づいて求めていたが、たとえば、前述した実施の形態3のように、基地局でRビット(移動機が送信状態であると基地局が認識していることを示すレイヤ1シグナリング情報)を送っている場合、その値を用いることとしてもよい。
以上のように、本発明にかかる基地局および移動機は、CDMAを採用する無線通信システムに有用であり、特に、送信するデータがない場合において最適な送信電力制御を行う無線通信装置として適している。
本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態1の構成例を示す図である。 送信データ有無検出部の処理の一例を示す図である。 送信データ有無検出部の処理の一例を示す図である。 一般的なCDMA復調回路の構成を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態2の構成例を示す図である。 送信フレームフォーマットの一例を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態2の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態3の構成例を示す図である。 応答する情報のフォーマットの一例を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態4の構成例を示す図である。 受信部の詳細構成例を示す図である。 忘却定数=0時のマッチドフィルタの出力と、サーチ部における巡回加算およびしきい値比較と、を説明するための図である。 同期検出部の構成を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態4の構成例を示す図である。 BPSKのマッチドフィルタ部の出力を示す図である。 図15の信号を同期検出部で忘却定数を乗じながら巡回加算した結果を示す図である。 図15の信号を同期検出部で忘却定数を乗じながら巡回加算した結果を示す図である。 図15の比較対象となるマッチドフィルタ部の出力を示す図である。 図18の信号を同期検出部で忘却定数を乗じながら巡回加算した結果を示す図である。 図18の信号を同期検出部で忘却定数を乗じながら巡回加算した結果を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態5の構成例を示す図である。 時間あたりの位相回転量の算出処理を示す図である。 ユーザデータを用いて時間あたりの位相回転量を算出する場合を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態5の構成例を示す図である。 受信部の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態6の構成例を示す図である。 送信データ無し時の対向局の送信電力を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態7の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態8の構成例を示す図である。 送信電力制御コマンド生成部の出力が安定するまでの処理を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態8の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態9の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA基地局装置の実施の形態10の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態11の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態12の構成を示す図である。 回線品質判定部の判定処理にヒステリシスをもたせる場合を示す図である。 本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態13の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態14の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態14の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態15の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態16の構成例を示す図である。 本発明にかかるCDMA移動機装置の実施の形態17の構成例を示す図である。
符号の説明
1 受信部
2 送信部
3 チャネルコーディング/デコーディング処理部
4 上位レイヤ処理部
5 回線品質測定部
6 送信データ有無検出部
7,7a,7b 基準値生成部
8 送信電力制御コマンド生成部8
11 アナログ部
12 A/D
13 マッチドフィルタ部
14 RAKE受信部
15 サーチ部
21 送信データ有無メッセージ抽出部
22 送信データ有無メッセージ検出部
23 送信データ有無検出応答生成部
24,24a,24b 同期検出部
31 加算部
32 メモリ
33 忘却定数乗算部
34 判定部
41,41a 移動速度検出部
42 自局送信電力制御コマンド抽出部
43 送信電力制御部
44 自局送信データ有無検出部
45,45a 送信タイミング制御部
46 基準値合成部
47 誤り率測定部
48 基準値生成部
51 受信部
52 送信部
53,53a,53b,53c,53d チャネルコーディング/デコーディング処理部
54 上位レイヤ処理部
55 送信データ有無検出部
56 送信電力制御コマンド抽出部
57,57a 送信電力制御部
58 回線品質測定部
59 回線品質判定部
60 誤り率測定部
61 誤り率判定部
62,62a 送信タイミング制御部
63 回線品質測定部
64 レイヤ1シグナリング情報生成部
65 回線品質測定部
66 送信電力制御コマンド生成部

Claims (53)

  1. 無線通信によって、移動機送信データがない場合の送信電力制御を実現する基地局において、
    受信信号に含まれる既知系列を用いて回線品質を測定する回線品質測定手段と、
    移動機送信データ部分の受信電力に基づいて、移動機送信データの有無を判定する送信データ有無判定手段と、
    前記判定結果が移動機送信データ無しの場合に、送信電力制御コマンドを生成するための基準値を、所定の条件により可変のアウターループ調整量に相当する値だけ下げる基準値生成手段と、
    前記基準値生成手段にて生成した基準値と前記回線品質とを比較して、前者が大きい場合には移動機の送信電力を上げるための送信電力制御コマンドを生成し、前者が小さい場合には移動機の送信電力を下げるための送信電力制御コマンドを生成する送信電力制御コマンド生成手段と、
    を備えることを特徴とする基地局。
  2. 前記回線品質測定手段は、
    回線品質として、SIR(Signal to Interference Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、または受信電界強度、を測定することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 前記送信データ有無判定手段は、
    移動機送信データの受信電力と前記既知系列の受信電力との比が所定のしきい値を越えたかどうかを判断する処理、前記比の特定回数分の平均値がしきい値を越えたかどうかを判断する処理、特定回数にわたって連続してしきい値を超えたかどうかを判断する処理、または、特定の割合以上でしきい値を超えたかどうかを判断する処理、によって移動機送信データの有無を判定することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  4. 所要のQoS(Quality of Service)に相当する許容遅延時間、許容誤り率、パケットであるかどうか、またはこれらの組合せ、に応じて、移動機送信データの有無を判定できるように前記しきい値を決定することを特徴とする請求項3に記載の基地局。
  5. 複数のQoSを実現する通信(チャネル)を多重した通信データ(多重チャネル)の場合、許容遅延時間が最も小さいチャネルのQoS、許容誤り率が最も小さいチャネルのQoS、パケットチャネルとそれ以外のチャネルが多重されているときにはパケット以外のチャネルのQoS、を多重チャネルのQoSとすることを特徴とする請求項4に記載の基地局。
  6. 前記移動機送信データの有無のしきい値判定に、ヒステリシスを持たせることを特徴とする請求項3に記載の基地局。
  7. 前記移動機送信データの有無のしきい値判定において、誤判定の可能性がある場合には移動機送信データ有りと判定することを特徴とする請求項3に記載の基地局。
  8. 前記基準値生成手段は、
    前記送信データ有無判定手段による判定結果が「移動機送信データ無し」から「移動機送信データ有り」に変わった場合、基準値を前記アウターループ調整量に相当する値だけ上げることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  9. 前記送信データ有無判定手段は、
    前記受信信号に含まれる、移動機送信データの有無に関するメッセージを抽出するメッセージ抽出手段と、
    前記メッセージに基づいて移動機送信データの有無を判定する送信データ有無判定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  10. さらに、前記送信データ有無判定手段による移動機送信データ有無の判定結果を移動機に返信する送信データ有無検出応答手段、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  11. さらに、CDMA方式における受信処理にて既知のマッチドフィルタ出力(相関情報)を用いて、巡回加算によるパス検出を行うことにより、自局の同期が確保できているかどうかを検出する同期検出手段、
    を備え、
    前記基準値生成手段は、自局の同期が確保できていることを示し、かつ移動機送信データ無しの場合、基準値を前記アウターループ調整量に相当する値だけ下げ、一方、同期外れであることを示し、かつ移動機送信データ無しの場合、基準値を前記アウターループ調整量に相当する値だけ上げることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  12. さらに、前記基準値生成手段は、前記巡回加算時の忘却定数が大きい場合、基準値を下げる速度を速くし、前記巡回加算時の忘却定数が小さい場合、基準値を下げる速度を遅くすることを特徴とする請求項11に記載の基地局。
  13. さらに、移動機の移動速度を検出する移動速度検出手段、
    を備え、
    前記同期検出手段が、前記移動速度に基づいて、予め規定された速度よりも速い場合は前記巡回加算時の忘却定数を大きくし、前記規定速度よりも遅い場合は忘却定数を小さくすることを特徴とする請求項11に記載の基地局。
  14. さらに、移動機の移動速度を検出する移動速度検出手段、
    を備え、
    前記同期検出手段が、移動平均を用いて同期検出を行う場合、予め規定された速度よりも移動速度が速いときは平均化処理の母数を小さくし、前記規定速度よりも遅いときは平均化処理の母数を大きくすることを特徴とする請求項11に記載の基地局。
  15. さらに、前記送信データ有無判定手段による判定結果が移動機送信データ無しの場合、受信信号に含まれる送信電力制御コマンドをn(2以上の整数)回にわたって抽出し、当該n回の抽出結果を用いて1回の送信電力制御を行う送信電力制御手段、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  16. 前記送信電力制御手段は、
    前記アウターループ調整量に応じて前記抽出回数nの値を増減することを特徴とする請求項15に記載の基地局。
  17. 前記送信電力制御手段は、
    所要のQoS(Quality of Service)に相当する許容遅延時間、許容誤り率、またはその両方に応じて前記抽出回数nの値を増減することを特徴とする請求項15に記載の基地局。
  18. さらに、自局送信データの有無を判定する自局送信データ有無判定手段、
    を備え、
    前記基準値生成手段は、前記送信データ有無判定手段による判定結果が移動機送信データ無しの場合で、かつ前記自局送信データ有無判定手段による判定結果が自局送信データ無しの場合、前記基準値を前記アウターループ調整量に相当する値だけ下げることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  19. 前記自局送信データ有無判定手段は、
    送信データ無しの連続した時間(無送信連続時間)が特定の時間(無送信判定しきい値)に達した場合に、自局送信データを無いと判定することを特徴とする請求項18に記載の基地局。
  20. 前記無送信判定しきい値を、自局送信データのQoSに相当する許容遅延時間、許容誤り率、またはその両方、に応じて決定することを特徴とする請求項19に記載の基地局。
  21. 複数のQoSを実現する通信(チャネル)を多重した通信データ(多重チャネル)の場合は、各QoSに相当する許容遅延時間、許容誤り率、またはその両方、に対応した無送信判定しきい値の最大値を、多重チャネルの無送信判定しきい値とすることを特徴とする請求項19に記載の基地局。
  22. 複数のQoSを実現する通信(チャネル)を多重した通信データ(多重チャネル)で、かつ自局送信データ無しの状態で送信データが発生した場合(条件)、次の送信データ無しの状態になるまでの期間において送信された各送信データの、QoSに相当する許容遅延時間、許容誤り率、またはその両方、に対応した無送信判定しきい値の最大値を、前記条件を次に満たした場合の無送信判定しきい値とすることを特徴とする請求項19に記載の基地局。
  23. 前記自局送信データ有無判定手段は、
    自局に送信データが発生した場合、「求められる無送信判定しきい値が小さい送信データ」であるか、「求められる無送信判定しきい値が大きい送信データ」であるか、を識別し、「求められる無送信判定しきい値が小さい送信データ」である場合、データ送信後、現在の無送信判定しきい値をさらに小さくすることを特徴とする請求項19に記載の基地局。
  24. さらに、前記自局送信データ有無判定手段による判定結果が自局送信データ有りから自局送信データ無しに変化した場合、前記送信電力制御コマンド生成手段の出力の安定を待って、その後、安定の条件を満たした段階でデータを送信する送信タイミング制御手段、
    を備えることを特徴とする請求項18に記載の基地局。
  25. さらに、前記自局送信データ有無判定手段による判定結果が自局送信データ有りから自局送信データ無しに変化した場合、固定の遅延時間経過後にデータを送信する送信タイミング制御手段、
    を備えることを特徴とする請求項18に記載の基地局。
  26. さらに、前記自局送信データ有無判定手段による判定結果が自局送信データ有りから自局送信データ無しに変化した場合、前記アウターループ調整量に応じた遅延時間経過後にデータを送信する送信タイミング制御手段、
    を備えることを特徴とする請求項18に記載の基地局。
  27. 前記アウターループ調整量に応じた遅延時間にかかわらず、送信データの許容遅延時間に応じて、自局送信電力が安定する前にデータ送信を開始することを特徴とする請求項26に記載の基地局。
  28. 前記アウターループ調整量に応じた遅延時間経過後にデータを送信する場合であっても、送信データの許容誤り率に応じて、さらなる自局送信電力の安定を待ってデータ送信を開始することを特徴とする請求項26に記載の基地局。
  29. 前記基準値生成手段を、第1のアウターループ調整量を用いて第1の基準値を生成する第1の基準値生成手段とし、
    さらに、移動機送信データ復号時の誤り率を測定する誤り率測定手段と、
    移動機送信データの許容誤り率と、前記誤り率測定手段にて測定した誤り率と、を比較し、許容誤り率の方が小さければ送信電力制御コマンド生成用の第2の基準値を第2のアウターループ調整量だけ下げ、許容誤り率の方が大きければ当該第2の基準値を第2のアウターループ調整量だけ上げる第2の基準値生成手段と、
    前記第1の基準値と前記第2の基準値に基づいて送信電力制御コマンドを生成するための実際の基準値を生成する基準値合成手段と、
    を備え、
    前記送信電力制御コマンド生成手段は、
    前記基準値合成手段にて生成した実際の基準値に基づいて送信電力制御コマンドを生成することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  30. 無線通信によって、移動機送信データが無いと判断した場合に移動機の送信電力を下げる送信電力制御(送信電力低減制御)を実現する基地局、と対向する移動機において、
    基地局から送られてくる信号(受信信号)から送信電力制御コマンドを抽出し、当該送信電力制御コマンドに基づいて送信電力を制御する送信電力制御手段と、
    自機の送信データ有無を判定する送信データ有無判定手段と、
    前記送信データ有無判定手段による判定結果が送信データ無しから送信データ有りに変化した場合(送信データの再開)、QoS(Quality of Service)を満たす範囲で、かつ基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間が経過するまで、所定の空データを送信し、その後、前記送信データを送信するデータ送信手段と、
    を備えることを特徴とする移動機。
  31. 前記空データを、CRC(Cyclic Redundancy Check)チェック結果がNGとなるデータ、レイヤ2においてヘッダ不正となるデータ、または組み立て不可となるデータ、とすることを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  32. さらに、受信信号に含まれる既知系列を用いて回線品質を測定し、その良否を判定する回線品質判定手段、
    備え、
    前記データ送信手段は、送信データが再開され、かつ回線品質が所定の基準を満たしていない場合、QoS(Quality of Service)を満たす範囲で、かつ前記基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間が経過するまで、所定の空データを送信し、その後、前記送信データを送信することを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  33. 前記回線品質判定手段は、
    回線品質として、SIR(Signal to Interference Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、または受信電界強度、を測定することを特徴とする請求項32に記載の移動機。
  34. 前記回線品質判定手段は、
    特定回数にわたって連続して所要の回線品質を満たさなかった場合、回線品質異常とすることを特徴とする請求項33に記載の移動機。
  35. 前記回線品質の良否判定に、ヒステリシスを持たせることを特徴とする請求項32に記載の移動機。
  36. さらに、基地局送信データ復号時の誤り率を測定し、その良否を判定する誤り率判定手段、
    備え、
    前記データ送信手段は、送信データが再開され、かつ誤り率が所定の基準を満たしていない場合、QoS(Quality of Service)を満たす範囲で、かつ前記基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間が経過するまで、所定の空データを送信し、その後、前記送信データを送信することを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  37. 前記誤り率の良否判定に、ヒステリシスを持たせることを特徴とする請求項36に記載の移動機。
  38. 前記データ送信手段は、
    前記「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を自機の送信電力の安定具合から推測することを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  39. さらに、受信信号に含まれる既知系列を用いて回線品質を測定する回線品質測定手段、
    を備え、
    前記データ送信手段は、
    前記「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を回線品質の安定具合から推測することを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  40. 前記回線品質測定手段は、
    回線品質として、SIR(Signal to Interference Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、または受信電界強度、を測定することを特徴とする請求項39に記載の移動機。
  41. 前記データ送信手段は、
    QoSに相当する許容遅延時間、許容誤り率、またはそれらの両方に応じて「基地局が移動機送信データ有りと判定できる十分な時間」を調整することを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  42. さらに、前記送信データ有無判定手段による判定結果が送信データ無しから送信データ有りに変化した場合に、基地局に対して送信予告情報を送信する送信予告手段、
    を備えることを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  43. 前記送信予告手段は、
    前記基地局による送信電力低減制御により上り送信電力が低減している場合、かつ基地局からの下り送信電力が十分でない場合、送信データの有無にかかわらず前記送信予告情報を送信することを特徴とする請求項42に記載の移動機。
  44. 前記送信予告手段は、
    回線品質の測定結果または基地局送信データ復号時の誤り率に基づいて、基地局からの下り送信電力が十分でないことを認識することを特徴とする請求項43に記載の移動機。
  45. 前記送信電力制御手段は、さらに、
    前記送信データ有無判定手段による判定結果が送信データ無しから送信データ有りに変化した場合、自機の送信電力を予め規定した特定量だけ増加させる制御を行うことを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  46. 前記送信電力制御手段は、さらに、
    前記基地局による送信電力低減制御により上り送信電力が低減している場合、かつ基地局からの下り送信電力が十分でない場合、前記特定量だけ送信電力を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項45に記載の移動機。
  47. 前記送信電力制御手段は、
    回線品質の測定結果または基地局送信データ復号時の誤り率に基づいて、基地局からの下り送信電力が十分でないことを認識することを特徴とする請求項46に記載の移動機。
  48. 前記送信電力制御手段は、さらに、
    前記送信データ有無判定手段による判定結果が送信データ無しから送信データ有りに変化した場合、予め規定された特定量に達するまで段階的に自機の送信電力を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  49. 前記送信電力制御手段は、さらに、
    前記基地局による送信電力低減制御により上り送信電力が低減している場合、かつ基地局からの下り送信電力が十分でない場合、予め規定された特定量に達するまで段階的に自機の送信電力を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項48に記載の移動機。
  50. 前記送信電力制御手段は、
    回線品質の測定結果または基地局送信データ復号時の誤り率に基づいて、基地局からの下り送信電力が十分でないことを認識することを特徴とする請求項49に記載の移動機。
  51. さらに、受信信号に含まれる既知系列を用いて回線品質を測定する回線品質測定手段と、
    前記送信データ有無判定手段による判定結果が送信データ無しから送信データ有りに変化した場合に、前記回線品質に基づいて、空データ送信時に、n回の送信電力制御コマンドの情報ビットで1回の送信電力制御を行うように送信電力制御コマンドを生成する送信電力制御コマンド生成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項30に記載の移動機。
  52. 前記回線品質測定手段は、
    回線品質として、SIR(Signal to Interference Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、または受信電界強度、を測定することを特徴とする請求項51に記載の移動機。
  53. 前記nを、QoSに相当する許容遅延時間、許容誤り率またはそれらの両方によって決定することを特徴とする請求項51に記載の移動機。
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