JP4425745B2 - 搬送用ベルト及びこの搬送用ベルトの製造方法 - Google Patents
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「1. 巾方向に伸びる金属棒状体を用いた搬送部と、搬送部の両端にあり巾方向に開口した連結孔を2つ以上有するコマを用いた連結部とによって構成される搬送用ベルトにおいて、コマを長さ方向に組み合わせ、1つのコマの連結孔に他のコマの連結孔を連通させ、2つのコマの連結孔により形成された共通孔に、一端に連結孔よりも大径の頭部を持った連結孔とほぼ同径の外径を有する中空状の樹脂製ジョイントピンを頭部を外側にして挿入し、該ジョイントピンの中空に前記金属棒状体の端部を挿入して結合しエンドレス状としたことを特徴とする搬送用ベルト。
2. 搬送部は巾方向に伸びる金属棒状体が複数本並列しており、該金属棒状体を軸にその周囲にプラスチック製鞘部を配設してなることを特徴とする1項に記載の搬送用ベルト。
3. 金属棒状体間に搬送部構成補助部材を渡設したことを特徴とする1項または2項に記載の搬送用ベルト。
4. 3項に記載の搬送部構成補助部材が、スパイラル線、織物、平板、リンク部材であることを特徴とする搬送ベルト。
5. 樹脂製ジョイントピンと連結する金属棒状体の一端または両端の表面に1または複数の凹凸を配設したことを特徴とする1項ないし4項に記載の搬送用ベルト。
6. 金属棒状体と連結する樹脂製ジョイントピンの中空の内壁に1または複数の凹凸を配設したことを特徴とする1項ないし5項に記載の搬送用ベルト。
7. 金属棒状体の一端または両端の表面、および共通孔に挿入する樹脂製ジョイントピンの中空の内壁に1または複数の凹凸を配設し、金属棒状体の端部に配設された凹凸と、ジョイントピンの中空の内壁に配設された凹凸を噛み合わせることにより金属棒状体とジョイントピンを連結した1項ないし6項に記載の搬送用ベルト。
8. コマの外形がU字型であり、U字型の対向する2つの片の開口側付近にそれぞれ巾方向に開口した連結孔を配設し、2つの片の閉鎖側付近にも巾方向に開口した連結孔を配設した構造であり、1つのコマの2つの片で他のコマの閉鎖側片を挾持するようにして長さ方向に組み合わせ、コマの開口側付近にある2つの連結孔と、他のコマの閉鎖側付近にある連結孔を連通させ、該共通孔に樹脂製ジョイントピンを頭部を外側にして挿入し、ジョイントピンの中空にロッド芯部の金属棒状体を挿入して搬送部と連結部を結合してエンドレス状としたことを特徴とする1項ないし7項に記載の搬送用ベルト。
9. 巾方向に伸びる金属棒状体を用いた搬送部と、搬送部の両端にあり巾方向に開口した連結孔を2つ以上有するコマを用いた連結部とによって構成される搬送用ベルトにおいて、コマを長さ方向に組み合わせ、1つのコマの連結孔に他のコマの連結孔を連通させ、2つのコマの連結孔により形成された共通孔に、一端に連結孔よりも大径の頭部を持った連結孔とほぼ同径の外径を有する中空状の樹脂製ジョイントピンを頭部を外側にして挿入し、該ジョイントピンの中空に前記金属棒状体の端部を挿入し搬送部と連結部を結合してエンドレス状としたことを特徴とする搬送用ベルトの製造方法。」に関する。
搬送部を構成する金属棒状体の長さ、配置間隔は、搬送物や装置の大きさ、連結孔の配置等を考慮して決めればよいが、もし金属棒状体の周りにプラスチック樹脂製の鞘部を設けるようならば、金属棒状体の長さをそれを覆うプラスチック鞘部の長さよりも長くするとよい。金属棒状体の端部はコマの連結孔に軸通するものであるからである。しかし、プラスチック鞘部が短すぎるとコマが走行時に内側に移動してしまうことがあるため、コマとプラスチック鞘部の間に大きな隙間が開かない程度の長さとするのが好適である。芯部と鞘部を適当な長さとしておくことでプラスチック鞘部がストッパーとして機能し、コマが内側に移動することが防止される。適当な長さでないならば、プラスチック鞘部が巾方向に移動しないようなストッパーを設けた方がよい。
鞘部のプラスチック樹脂の内径は金属棒状体の直径よりもやや大きくすればよく、隙間が大き過ぎない方が異音や内部への浸水等がなく好ましい。鞘部は単に金属棒状体のカバーとして使用されるため、それ程厚みをもたせる必要もなく材質や搬送物、芯部の径を考慮して選択すればよい。
また、搬送部は上記のようなプラスチック製鞘部を組み合わせたものであっても構わないが、その他搬送物に合わせて金属棒状体間に搬送部構成補助部材を渡設した物であっても構わない。搬送部構成補助部材としては、例えばスパイラル線、織物、平板、リンク部材がある。これらを金属棒状体間に渡設することで空間を小さくすることができるため、小さな搬送物の搬送等に好適である。このように、搬送部として金属棒状体を有していればその他どのようなものを用いてもよい。
本発明のコンベアベルトを使用したコンベア装置としては、コンベアベルトをロール等の間に掛け渡して使用していればよく、その他は特に限定されないが、ロッドのピッチと噛み合うスプロケットで駆動させるとスリップが発生しなくてよい。このようなコンベア装置は、大きな空間を得ることができ、洗浄、乾燥、冷却等の用途に広く利用できる。例えば、パンの冷却搬送用コンベアに好適である。
実施例1
次に本発明を実施例について具体的に説明する。
図1は本発明のコンベアベルトの一部を示す平面図であり、1はコンベアベルト、2はコマ、3はロッドである。コマは外形がU字型であり、1つのコマの開口側の2つの片で他のコマの閉鎖側片を挾持するようにして長さ方向に組み合わせ、4のジョイントピンにより連結している。
図2はコマの1つを上面から見た平面図である。下向きに開口したU字型であるが、完全なるU字ではなく、2つのクランク状の片を一部でつなぎ合わせたような階段状になっている。そして、U字型の開口側の2つの片にそれぞれ巾方向に開口した連結孔5a、5bを有し、開口側の2つの片に対して垂直方向にあるU字型の閉鎖側の片にも巾方向に開口した連結孔6を有する。2つの連結孔5、6には同形、同径の樹脂製ジョイントピンを挿通するため同じ形状、大きさとするとよい。
そして、図3はロッドの芯部である金属棒状体7であり、その両端部8にジョイントピンとしっかりと連結させるための連続した複数の凹凸9がネジ状に設けられている。
図4はジョイントピンを縦方向に割った断面図であり、ジョイントピン自体は連結孔と同じ断面円形の外形を有しており、大きさは連結孔とほぼ同径かそれよりも若干小さめとした。そして円柱状のピンの一端には連結孔よりも大径の頭部10を設けた。ジョイントピンの頭部はコマがそれよりも外側に移動してはずれないためのストッパーとして機能するものである。そしてジョイントピンの内部は中空状になっており、内壁には金属棒状体の連結端部8の凹凸9に対応した連続する複数の凹凸11がネジ状にあり、ジョイントピンの中空の内径は連結端部8の直径よりも若干小さいか同等とした。ジョイントピンの内径を金属棒状体7の連結端部の径よりも小さくすることでベルト使用時にははずれにくくし、ジョイントピンの外形をコマ2の連結孔5、6よりも若干小さくすることでコマが回動しやすくなる。本実施例において、金属棒状体7の連結端部8と、ジョイントピン4の中空の内壁に複数のネジ状の凹凸9と凹凸11が設けられているが、その他にも使用時に係止できる構造であればどのようなものであっても構わない。
図5は芯部の金属棒状体7にプラスチック製鞘部を被せ、そして金属棒状体の一端の連結端部にジョイントピン4を嵌め込んだものである。通常は2つのコマの共通孔に樹脂製ジョイントピンの頭部を外側にして挿入するのであるが、図5では接続状況がわかりやすいようにコマは省略してある。
図6は1本のロッドの両端で2つのコマを配置した図である。まだ共通孔にジョイントピンが挿入されていないため連結はしていない。この後、図5のように2つのコマで形成された共通孔にジョイントピンを挿入して回動自在に連結する。このように全ての部品が独立であるため、修理や処分の場合には簡単に分解して交換、処分することができ、それぞれのパーツも特別な技術や工具を用いることなく容易に組み合わせることができる。
2 コマ
3 ロッド
4 ジョイントピン
5a 開口側の連結孔
5b 開口側の連結孔
6 閉鎖側の連結孔
7 金属棒状体
8 連結端部
9 凹凸
10 頭部
11 凹凸
12 鞘部
Claims (9)
- 巾方向に伸びる金属棒状体を用いた搬送部と、搬送部の両端にあり巾方向に開口した連結孔を2つ以上有するコマを用いた連結部とによって構成される搬送用ベルトにおいて、コマを長さ方向に組み合わせ、1つのコマの連結孔に他のコマの連結孔を連通させ、2つのコマの連結孔により形成された共通孔に、一端に連結孔よりも大径の頭部を持った連結孔とほぼ同径の外径を有する中空状の樹脂製ジョイントピンを頭部を外側にして挿入し、該ジョイントピンの中空に前記金属棒状体の端部を挿入して結合しエンドレス状としたことを特徴とする搬送用ベルト。
- 搬送部は巾方向に伸びる金属棒状体が複数本並列しており、該金属棒状体を軸にその周囲にプラスチック製鞘部を配設してなることを特徴とする請求項1に記載の搬送用ベルト。
- 金属棒状体間に搬送部構成補助部材を渡設したことを特徴とする請求項1または2に記載の搬送用ベルト。
- 請求項3に記載の搬送部構成補助部材が、スパイラル線、織物、平板、リンク部材であることを特徴とする搬送ベルト。
- 樹脂製ジョイントピンと連結する金属棒状体の一端または両端の表面に1または複数の凹凸を配設したことを特徴とする請求項1ないし4に記載の搬送用ベルト。
- 金属棒状体と連結する樹脂製ジョイントピンの中空の内壁に1または複数の凹凸を配設したことを特徴とする請求項1ないし5に記載の搬送用ベルト。
- 金属棒状体の一端または両端の表面、および共通孔に挿入する樹脂製ジョイントピンの中空の内壁に1または複数の凹凸を配設し、金属棒状体の端部に配設された凹凸と、ジョイントピンの中空の内壁に配設された凹凸を噛み合わせることにより金属棒状体とジョイントピンを連結した請求項1ないし6に記載の搬送用ベルト。
- コマの外形がU字型であり、U字型の対向する2つの片の開口側付近にそれぞれ巾方向に開口した連結孔を配設し、2つの片の閉鎖側付近にも巾方向に開口した連結孔を配設した構造であり、1つのコマの2つの片で他のコマの閉鎖側片を挾持するようにして長さ方向に組み合わせ、コマの開口側付近にある2つの連結孔と、他のコマの閉鎖側付近にある連結孔を連通させ、該共通孔に樹脂製ジョイントピンを頭部を外側にして挿入し、ジョイントピンの中空にロッド芯部の金属棒状体を挿入して搬送部と連結部を結合してエンドレス状としたことを特徴とする請求項1ないし7に記載の搬送用ベルト。
- 巾方向に伸びる金属棒状体を用いた搬送部と、搬送部の両端にあり巾方向に開口した連結孔を2つ以上有するコマを用いた連結部とによって構成される搬送用ベルトにおいて、コマを長さ方向に組み合わせ、1つのコマの連結孔に他のコマの連結孔を連通させ、2つのコマの連結孔により形成された共通孔に、一端に連結孔よりも大径の頭部を持った連結孔とほぼ同径の外径を有する中空状の樹脂製ジョイントピンを頭部を外側にして挿入し、該ジョイントピンの中空に前記金属棒状体の端部を挿入し搬送部と連結部を結合してエンドレス状としたことを特徴とする搬送用ベルトの製造方法。
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