JP4425322B2 - 情報記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、映画、テレビ番組または音楽などのコンテンツデータを記録するのに適した情報記録媒体に関する。
CSS(Content Scramble System)は、コンテンツデータを暗号化してDVD−ROMに記録するときに使用する暗号化方式である。CSSは、DVD−ROMなどの再生専用型DVDに採用されており、DVD−R、DVD−RWなどの記録可能型DVDには採用されていない。記録可能型DVDには、CPRM(Content Protection for Prerecorded Media)という、CSSとは異なる暗号化方式が採用されている。
さて、現在、2タイプのDVDプレーヤが普及している。1つは、CSSにより暗号化されてDVDに記録されたコンテンツデータは再生できるが、CPRMにより暗号化されてDVDに記録されたコンテンツデータは再生することができないタイプのDVDプレーヤである。以下、このタイプのDVDプレーヤを「第1世代DVDプレーヤ」という。もう一つは、CSSにより暗号化されてDVDに記録されたコンテンツデータも、CPRMにより暗号化されてDVDに記録されたコンテンツデータも再生することができるタイプのDVDプレーヤ(再生機能を備えたDVDレコーダを含む)である。以下、このタイプのDVDプレーヤを「第2世代DVDプレーヤ」という。
ところで、記録可能型DVDやDVDレコーダの普及などにより、ユーザは、DVDレコーダを用いて、著作権保護のルールに違反しない限度で、映画などのコンテンツのデータ(コンテンツデータ)を記録可能型DVDに記録することができるようになった。
しかし、上述したように、記録可能型DVDにはCPRMが採用されている。したがって、コンテンツデータを暗号化して記録可能型DVDに記録する必要がある場合には、このコンテンツデータはCPRMにより暗号化されて記録可能型DVDに記録される。この結果、記録可能型DVDに暗号化されて記録されたコンテンツデータは、第1世代DVDプレーヤで再生することができない。
このような不都合をなくすために、コンテンツデータをCSSにより暗号化して記録可能型DVDに記録することが考えられる。こうすれば、記録可能型DVDに暗号化されて記録されたコンテンツデータを第1世代DVDプレーヤで再生することが可能になる。
しかし、コンテンツデータをCSSにより暗号化して記録可能型DVDに記録すると、このコンテンツデータを第2世代DVDプレーヤで再生することができなくなってしまう。つまり、第2世代DVDプレーヤは、コンテンツデータがCPRM以外の暗号化方式で暗号化されて記録されている記録可能型DVDを、不正に複製された可能性のあるDVDと推測し、再生を拒否(例えばイジェクト)してしまうように設計されている。
このように、DVDレコーダなどの情報記録装置を用いてDVDに暗号化されて記録されたコンテンツデータなどの情報を、第1世代DVDプレーヤおよび第2世代DVDプレーヤの双方で再生することができない。すなわち、DVD−ROMのように、スタンパを用いて基板にエンボスピットを形成することにより情報を記録する記録方式ではなく、DVD−RやDVD−RWのように、光ピックアップから照射される光ビームにより情報を記録層に記録する記録方式(つまりDVDレコーダが採用している記録方式)によりDVDに暗号化されて記録された情報を、第1世代DVDプレーヤおよび第2世代DVDプレーヤの双方で再生することができない。
本発明は上記に例示したような問題点に鑑みなされたものであり、本発明の第1の課題は、光ビームの照射により情報を情報記録媒体に記録する記録方式により暗号化されて記録された情報を、より多くのタイプの情報再生装置で再生することを可能にする情報記録媒体を提供することにある。
本発明の第2の課題は、CSSにより暗号化された情報が、光ビームの照射により情報を情報記録媒体に記録する記録方式により記録された場合であっても、この情報をより多くのタイプの情報再生装置で再生することを可能にする情報記録媒体を提供することにある。
本発明の第3の課題は、CSSにより暗号化された情報が、光ビームの照射により情報をDVDに記録する記録方式により記録された場合であっても、この情報を第1世代DVDプレーヤおよび第2世代DVDプレーヤの双方で再生することを可能にする情報記録媒体を提供することにある。
本発明の第4の課題は、光ビームの照射により情報を情報記録媒体に記録する記録方式により暗号化されて記録された情報を、より多くのタイプの情報再生装置で再生することを可能にすると共に、記録された情報の複製防止を図ることができる情報記録媒体を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の第1情報記録媒体は、ディスク状の基板と、前記基板上に形成された記録層と、前記記録層上に形成されたリードイン領域と、前記リードイン領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記記録層上に形成されたデータ領域と、前記リードイン領域内に形成された第1エンボスピット領域と、前記データ領域内に形成された第1ウォブル領域と、前記第1ウォブル領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記データ領域内に形成された第2エンボスピット領域と、前記第2エンボスピット領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記データ領域内に形成された第2ウォブル領域とを備え、前記第1エンボスピット領域にはエンボスピットが形成されており、前記第1ウォブル領域にはウォブルが形成されており、かつエンボスピットが形成されておらず、前記第2エンボスピット領域にはエンボスピットが形成されており、かつウォブルが形成されておらず、前記第2ウォブル領域にはウォブルが形成されており、かつエンボスピットが形成されていない。
上記課題を解決するために本発明の第2情報記録媒体は、ディスク状の基板と、前記基板上に形成された記録層と、前記記録層上に形成されたリードイン領域と、前記リードイン領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記記録層上に形成されたデータ領域と、前記リードイン領域内に形成された第1エンボスピット領域と、前記データ領域内に形成された第1ウォブル領域と、前記第1ウォブル領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記データ領域内に形成された第2エンボスピット領域と、前記第2エンボスピット領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記データ領域内に形成された第2ウォブル領域とを備え、前記第1エンボスピット領域にはエンボスピットが形成されており、前記第1ウォブル領域にはウォブルが形成されており、かつエンボスピットが形成されておらず、前記第2エンボスピット領域にはウォブルが形成されており、このウォブルが描く波形の位相に対し180度異なる位相を有しかつ振幅が当該ウォブルの振幅に対しておよそ倍となる波形を描くように配列されたエンボスピット列が形成されており、前記第2ウォブル領域にはウォブルが形成されており、かつエンボスピットが形成されていない。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
本発明の実施形態である情報記録媒体の外観、断面および記録領域構造を示す説明図である。 図1中の情報記録媒体の記録領域構造の詳細およびこの情報記録媒体の記録領域に形成されたエンボスピット列およびウォブルを示す説明図である。 第1ウォブル領域に形成されたウォブリンググルーブおよびランドプリピットを示す説明図である。 第1エンボスピット領域のウォブリングエンボスピット領域に形成されたウォブリングエンボスピット列および変形エンボスピット列を示す説明図である。 第1エンボスピット領域のウォブリングエンボスピット領域に形成されたウォブリングエンボスピット列および変形エンボスピットを示す説明図である。 情報記録媒体においてストレートエンボスピット領域が形成された部分を拡大して示す斜視図である。 図6中の矢示A−A方向から見た情報記録媒体1の断面図である。 第1エンボスピット領域および第2エンボスピット領域のそれぞれにエンボスピットとして記録された情報などを示す説明図である。 本発明の実施形態である情報記録媒体の機能を示す説明図である。 本発明の実施形態である情報記録媒体の変形例を示す説明図である。 図10中のエンボスピットを示す断面図である。
符号の説明
1 情報記録媒体
2 基板
3 記録層
11 リードイン領域
12 ユーザーデータ領域(データ領域)
21 第1エンボスピット領域
21A、23A ストレートエンボスピット領域
21B、23B ウォブリングエンボスピット領域
22 第1ウォブル領域
23 第2エンボスピット領域
24 第2ウォブル領域
31、34 ストレートエンボスピット列
32、35 ウォブリングエンボスピット列
33、36 ウォブリンググルーブ
43 変形エンボスピット列
44 変形エンボスピット
51 エンボスピット
61 ECCブロック
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施形態毎に順に図面に基づいて説明する。
(情報記録媒体の概要)
図1は本発明の実施形態である情報記録媒体を示している。
図1中の情報記録媒体1は、コンテンツデータおよび制御情報などの情報を記録し、これを保持することができる。情報記録媒体1は、情報の追記または書き換えを行うことができない再生専用領域と、情報の追記を行うことができる記録可能領域とを備えている。この点で、情報記録媒体1は、いわゆるハイブリッド型の情報記録媒体である。
再生専用領域において、情報はエンボスピットとして記録される。エンボスピットは、情報記録媒体1の製造過程の中で例えばスタンパを用いて形成される。したがって、情報記録媒体1の出荷時において、再生専用領域にはすでに何らかの情報が記録されている。そして、再生専用領域においては、すでに記録されている情報以外の情報を追記することも、すでに記録された情報を消去することも、すでに記録された情報を書き換えることもできない。後述の第1エンボスピット領域21および第2エンボスピット領域23が再生専用領域に当たる。
一方、記録可能領域においては、情報はマークとして記録することができる。マークは、DVDレコーダなどの情報記録装置の光ピックアップから光ビームを情報記録媒体1の記録層3に照射することにより形成することができる。情報記録媒体1の出荷時においては、記録可能領域には、通常、このようなマークは何も記録されていない。もっとも、情報記録媒体1の出荷時において、記録可能領域には、ウォブルおよびランドプリピット(LPP)が形成されている。後述の第1ウォブル領域22および第2ウォブル領域24が記録可能領域に当たる。
(情報記録媒体の物理的構造)
図1の中段は、情報記録媒体1の断面を情報記録媒体1の中心部から外周端部にかけて示している。図1の中段に示すように、情報記録媒体1は、ディスク状の基板2と、基板2上に形成された記録層3と、記録層3上に形成されたダミー基板4とを備えている。
基板2の材料、形状、半径および厚さは、DVDの基板の材料、形状、半径および厚さとそれぞれ同じである。
記録層3は、再生専用領域および記録可能領域のいずれにおいても、有機色素層により形成されている。有機色素層の具体的な材料、半径および厚さは、再生専用領域および記録可能領域のいずれにおいても、DVD−Rの色素層の材料、半径および厚さとそれぞれ同じである。
ダミー基板4の材料、形状、半径および厚さは、DVDの基板の材料、形状、半径および厚さとそれぞれ同じである。
なお、記録層3とダミー基板4との間には、DVD−Rと同様に、反射層、保護層および接着層などが形成されているが、図1ではこれらの図示を省略している。
また、本実施形態では、情報記録媒体1の記録層3を有機色素層により形成し、記録可能領域において、DVD−Rのように、情報の追記を行うことができるが情報の書き換えを行うことができない場合を例にあげる。しかし、本発明はこれに限られない。情報記録媒体1の記録層3を相変化層により形成し、記録可能領域において、DVD−RWのように、情報の追記も書き換えも行うことができるようにしてもよい。
図1中の下段は、情報記録媒体1の記録層3上に形成された記録領域の構造を示している。図1中の下段に示すように、記録層3上には、リードイン領域11、ユーザーデータ領域12およびリードアウト領域13が形成されている。リードイン領域11は、基板2の半径方向内側に位置する。ユーザーデータ領域12は、リードイン領域11よりも基板2の半径方向外側に位置する。リードアウト領域13は、ユーザーデータ領域12よりも基板2の半径方向外側に位置する。リードイン領域11とユーザーデータ領域12とは互いに隣接しており、ユーザーデータ領域12とリードアウト領域13とは互いに隣接している。
リードイン領域11は、情報記録媒体自体に関する情報、情報暗号化に関する情報、および情報記録装置または情報再生装置の制御に関する情報などを記録するための領域である。情報記録媒体自体に関する情報には、情報記録媒体の種類を示す情報(例えばメディアID)が含まれる。また、情報暗号化に関する情報には、ユーザーデータ領域12に記録すべきコンテンツデータなどの情報をCSSにより暗号化するのに必要な情報が含まれる。情報記録装置または情報再生装置の制御に関する情報には、例えばDVDレコーダに設けられたディスクドライブの光ピックアップから照射される光ビームの最適パワーを設定するための情報が含まれる。
ユーザーデータ領域12は、ユーザがDVDレコーダなどを用いて、コンテンツデータなどの情報を記録するための領域である。ファイルシステムも、通常、ユーザーデータ領域12に記録される。
リードアウト領域13は、制御情報ないし管理情報を記録するための領域である。
さらに、図1中の下段に示すように、リードイン領域11内には第1エンボスピット領域21が形成されている。ユーザーデータ領域12内には、第1ウォブル領域22、第2エンボスピット領域23および第2ウォブル領域24が形成されている。第1エンボスピット領域21、第1ウォブル領域22、第2エンボスピット領域23および第2ウォブル領域24は記録層3上において連続的に形成されている。
第1ウォブル領域22は、ユーザーデータ領域12の先頭部分に位置する。また、第1ウォブル領域22は、リードイン領域11とユーザーデータ領域12との境界位置P1を跨ぎ、リードイン領域11側に向けて拡張されており、第1ウォブル領域22の先頭部分はリードイン領域11内に形成されている。つまり、第1ウォブル領域22は、リードイン領域11の末尾部分からユーザーデータ領域12の先頭部分にわたって形成されている。第1ウォブル領域22においてリードイン領域11内に形成された部分のサイズは、例えば1ECC(Error Correcting Code)ブロックのサイズ(32キロバイト)に等しい。また、リードイン領域11内において、第1エンボスピット領域21と第1ウォブル領域22とは互いに隣接している。
第2エンボスピット領域23は、第1ウォブル領域22よりも基板2の半径方向外側に位置する。第1ウォブル領域22と第2エンボスピット領域23とは互いに隣接している。
第2ウォブル領域24は、第2エンボスピット領域23よりも基板2の半径方向外側に位置する。第2エンボスピット領域23と第2ウォブル領域24とは互いに隣接している。
図2中の上段は、情報記録媒体1の記録領域構造を示している。これは図1中の下段に示した記録領域構造と同じである。図2中の中段は、図2中の上段に示した記録領域構造をさらに詳細に示している。
図2中の中段に示すように、第1エンボスピット領域21は、ストレートエンボスピット領域21Aとウォブリングエンボスピット領域21Bとを備えている。ウォブリングエンボスピット領域21Bは、第1ウォブル領域22の直前部分に形成されている。つまり、ウォブリングエンボスピット領域21Bは、第1エンボスピット領域21の末尾部分に位置し、ウォブリングエンボスピット領域21Bと第1ウォブル領域22とは互いに隣接している。ウォブリングエンボスピット領域21Bのサイズは、例えば1ECCブロックのサイズに等しい。第1エンボスピット領域21内においてウォブリングエンボスピット領域21B以外の領域は、ストレートエンボスピット領域21Aである。
また、図2中の中段に示すように、第2エンボスピット領域23は、ストレートエンボスピット領域23Aとウォブリングエンボスピット領域23Bとを備えている。ウォブリングエンボスピット領域23Bは、第2ウォブル領域24の直前部分に形成されている。つまり、ウォブリングエンボスピット領域23Bは、第2エンボスピット領域23の末尾部分に位置し、ウォブリングエンボスピット領域23Bと第2ウォブル領域24とは互いに隣接している。ウォブリングエンボスピット領域23Bのサイズは、例えば1ECCブロックのサイズに等しい。第2エンボスピット領域23内においてウォブリングエンボスピット領域23B以外の領域は、ストレートエンボスピット領域23Aである。
また、ストレートエンボスピット領域23Aの始端P2は、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けておよそ24mm離れた位置よりも基板2の半径方向内側に位置する。ストレートエンボスピット領域23Aの末端P3は、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けておよそ28mm離れた位置よりも基板2の半径方向外側に位置する。
なお、始端P2は、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けてちょうど24mm離れた位置よりも基板2の半径方向内側に位置することが望ましく、末端P3は、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けてちょうど28mm離れた位置よりも基板2の半径方向外側に位置することが望ましい。しかし、ディスクの偏芯などを考慮すると、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けてちょうど24mm離れた位置、または基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けてちょうど28mm離れた位置を精密に決めることが難しい場合がある。この場合には、始端P2の位置または末端P3の位置が基板2の半径方向にわずかにずれることがあり得る。
図2中の下段は、記録層3上の記録領域に形成されたエンボスピット列およびウォブリンググルーブを示している。
図2中の下段に示すように、第1エンボスピット領域21にはエンボスピットが形成されている。
より詳しく述べると、第1エンボスピット領域21内のストレートエンボスピット領域21Aには、ストレートエンボスピット列31が形成されている。つまり、ストレートエンボスピット領域21Aには、エンボスピットが形成されており、かつウォブルが形成されていない。ストレートエンボスピット列31はトラックに沿って実質的に直線状に(つまりトラックの曲率と常に同じ曲率で緩やかにカーブするように)伸張している。
第1エンボスピット領域21内のウォブリングエンボスピット領域21Bには、ウォブリングエンボスピット列32が形成されている。つまり、ウォブリングエンボスピット領域21Bには、エンボスピットが形成されており、かつウォブルが形成されている。ウォブリングエンボスピット列32は、トラックに沿って伸張しているものの、基板2の半径方向に所定周期および所定振幅で振動(蛇行)している。ウォブリングエンボスピット列32のウォブルの周期は、ウォブル領域22に形成されたウォブリンググルーブ33のウォブルの周期と同じである。また、ウォブリングエンボスピット列32のウォブルの振幅はウォブリンググルーブ33のウォブルの振幅の2倍である。さらに、ウォブリングエンボスピット列32とウォブリンググルーブ33とは、両者のウォブルが連続するように接続されている。
一方、第1ウォブル領域22には、ウォブリンググルーブ33が形成されている。つまり、第1ウォブル領域22には、ウォブルが形成されており、かつエンボスピットが形成されていない。ウォブリンググルーブ33は、トラックに沿って伸張しているものの、基板2の半径方向に所定周期および所定振幅で振動(蛇行)している。
他方、第2エンボスピット領域23にはエンボスピットが形成されている。
より詳しく述べると、第2エンボスピット領域23内のストレートエンボスピット領域23Aには、ストレートエンボスピット列34が形成されている。つまり、ストレートエンボスピット領域23Aには、ストレートエンボスピット領域21Aとほぼ同様に、エンボスピットが形成されており、かつウォブルが形成されていない。
第2エンボスピット領域23内のウォブリングエンボスピット領域23Bには、ウォブリングエンボスピット列35が形成されている。つまり、ウォブリングエンボスピット領域23Bには、ウォブリングエンボスピット領域21Bとほぼ同様に、エンボスピットが形成されており、かつウォブルが形成されている。ウォブリングエンボスピット列35のウォブルの周期は、ウォブル領域24に形成されたウォブリンググルーブ36のウォブルの周期と同じである。また、ウォブリングエンボスピット列35のウォブルの振幅はウォブリンググルーブ36のウォブルの振幅の2倍である。さらに、ウォブリングエンボスピット列35とウォブリンググルーブ36とは、両者のウォブルが連続するように接続されている。
他方、第2ウォブル領域24には、ウォブリンググルーブ36が形成されている。つまり、第2ウォブル領域24にはウォブルが形成されており、かつエンボスピットが形成されていない。ウォブリンググルーブ36のウォブルの周期および振幅は、ウォブル領域22に形成されたウォブルリンググルーブ33のウォブルの周期および振幅とそれぞれ同じである。
図3は、第1ウォブル領域22に形成されたウォブリンググルーブおよびランドプリピットを示している。図3に示すように、第1ウォブル領域22において、基板2の半径方向に互い隣接する2つのウォブリンググルーブ33の間にはランド41が形成されている。このランド41にはランドプリピット42が形成されている。ランドプリピット42の配置に関する規則、構造および機能は、DVD−Rにおけるランドプリピットの配置に関する規則、構造および機能と同じである。
また、第2ウォブル領域24においても、基板2の半径方向に互いに隣接する2つのウォブリンググルーブ36の間にはランドが形成されており、このランドにはランドプリピットが形成されている。
図4は、ウォブリングエンボスピット領域21Bに形成されたウォブリングエンボスピット列および変形エンボスピット列を示している。図4に示すように、ウォブリングエンボスピット領域21には、変形エンボスピット列43が形成されている。変形エンボスピット列43は、ウォブリングエンボスピット列32の一部を構成する1つまたは複数個のエンボスピットの位置を、基板2の半径方向に例えばトラックピッチよりも小さい距離移動させることによって形成されている。つまり、変形エンボスピット列43は、ウォブリングエンボスピット列32の一部を構成する1つまたは複数個のエンボスピットを、互いに隣接する2つのウォブリングエンボスピット列32間における所定の位置(例えば中間位置)に移動させることにより形成されている。変形エンボスピット列43は、ランドプリピットとして認識可能な再生波形を作り出すように形成されており、ランドプリピットと同様の機能を果たす。変形エンボスピット列43の配置に関する規則は、DVD−Rにおけるランドプリピットの配置に関する規則と同じである。
また、ウォブリングエンボスピット領域23Bにも、ウォブリングエンボスピット領域21Bと同様に変形エンボスピット列が形成されている。
なお、図4に示す変形エンボスピット列43は、上述したようにランドプリピットとして機能する構造体であるが、ランドプリピットとして機能する構造体はこれに限られない。例えば、図5に示すように、ウォブリングエンボスピット列32の一部を構成する1つまたは複数個のエンボスピットの形状を変形させることにより変形エンボスピット44を形成し、これをランドプリピットとして機能する構造体として用いてもよい。
図6は、情報記録媒体1においてストレートエンボスピット領域21Aが形成された部分を拡大して示している。図7は、図6中の矢示A−A方向から見た情報記録媒体1の当該部分の断面を示している。
図6または図7に示すように、情報記録媒体1の基板2上には、記録層3、反射層5、保護層6および接着層7が順次積層され、接着層7上にはダミー基板4が設けられている。記録層3は、有機色素材料からなる有機色素層により形成されている。この構造はDVD−Rの構造と同じである。
ストレートエンボスピット領域21Aにおいては、記録層3にストレートエンボスピット列31が形成されている。ストレートエンボスピット列31は、エンボスピット51、51、…の配列である。トラックTの伸張方向において互いに隣接する2つのエンボスピット51間には非ピット部52が形成されている。図7に示すように、非ピット部52の内部は記録層3の有機色素材料で充たされている。
ウォブリングエンボスピット領域21Bにおけるウォブリングエンボスピット列32および変形エンボスピット列43、ストレートエンボスピット領域23Aにおけるストレートエンボスピット列34、ウォブリングエンボスピット領域23Bにおけるウォブリングエンボスピット列35および変形エンボスピット列についても、配列の態様は異なるものの、個々のエンボスピットおよび個々の非ピット部の構造は、ストレートエンボスピット列31におけるエンボスピット51および非ピット部52と同じである。
情報記録媒体1は例えば次のように製造される。まず、ストレートエンボスピット列31、ウォブリングエンボスピット列32、変形エンボスピット列43、ウォブリンググルーブ33、ストレートエンボスピット列34、ウォブリングエンボスピット列35、変形エンボスピット、ウォブリンググルーブ36のそれぞれに対応する凹凸を、基板2において記録層3と接触する接触面に、スタンパを用いて形成する。
次に、凹凸が形成された基板2の接触面に有機色素材料を塗布する。これにより、接触面上には記録層3が形成され、接触面の凸部はエンボスピットとなり、接触面の凹部は、その内部に有機色素材料が充填されることにより非ピット部となる。
次に、記録層3上に、反射層5および保護層6を形成する。
次に、保護層6上に接着層7を塗布し、基板2、記録層3、反射層5および保護層6が形成された構造体とダミー基板4とを接着層7により接着する。
次に、このようにして組み立てられた情報記録媒体1のエンボスピット領域21、23に、直流波形の光ビームを照射することによりDCライトを行う。これによりエンボスピット領域21、23の有機色素材料(記録層3)の屈折率を大きくすることができ、有機色素材料により形成されたエンボスピットの読み取り精度を高めることができる。
なお、図6では、記録層3、反射層5、保護層6、接着層7およびダミー基板4を透視した状態で示している。また、図6および図7のそれぞれにおいて、光ピックアップからの光ビームは矢示B方向に照射される。図6および図7では、情報記録媒体1において光ビームが照射される面が下に向いているため、エンボスピット51が凸であり、非ピット部52が凹である。
(エンボスピット領域に記録されている情報)
図8中の上段は、情報記録媒体1の記録領域構造の詳細を示しており、これは図2中の中段に示した記録領域構造とほぼ同じである。図8中の下段は、第1エンボスピット領域21および第2エンボスピット領域23のそれぞれにエンボスピットとして記録された情報を示している。
第1エンボスピット領域21および第2エンボスピット領域23において、情報はエンボスピットとして記録される。エンボスピットは、情報記録媒体1の製造過程の中で例えばスタンパを用いて形成される。したがって、情報記録媒体1の出荷時において、第1エンボスピット領域21および第2エンボスピット領域22には情報がすでに記録されている。
第1エンボスピット領域21にエンボスピットとして記録されている情報には、情報暗号化に関する情報の一部が少なくとも含まれている。
なお、第1エンボスピット領域21にエンボスピットとして記録する情報には、情報暗号化に関する情報の全部を含めてもよい。また、第1エンボスピット領域21にエンボスピットとして記録する情報には、情報記録媒体自体に関する情報(例えばメディアID)や、情報記録装置または情報再生装置の制御に関する情報など、リードイン領域11に記録すべき情報の一部または全部を含めてもよい。
第1エンボスピット領域21は、1ECCブロックのサイズの整数倍のサイズを有している。情報暗号化に関する情報などは、図8中の下段に示すように、複数のECCブロック61、61、…に分割された状態で第1エンボスピット領域21に記録されている。つまり、第1エンボスピット領域21には、複数のECCブロック61、61、…が連続して配列されている。
もっとも、図8の下段に示すように、第1エンボスピット領域21の先頭部分に記録された情報のブロックは、完全なECCブロックではない。第1エンボスピット領域21の先頭部分に記録された情報のブロックは、完全なECCブロック61からその先頭部分61Aを取り除いた残余部分61Bのみである。つまり、第1エンボスピット領域21の先頭部分に記録された情報は、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報に続く情報である。
さらに、第1エンボスピット領域21の末尾部分に記録された情報のブロックも、完全なECCブロックではない。第1エンボスピット領域21の末尾部分に記録された情報のブロックは、ECCブロック61の先頭部分61Aのみである。つまり、第1エンボスピット領域21の末尾部分(第1ウォブル領域22の直前に位置する第1エンボスピット領域21内の部分領域)にエンボスピットとして記録された情報は、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報である。
ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報には、セクタIDが少なくとも含まれている。より具体的には、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報には、例えばセクタID、IED(ID Error Detection code)およびCPR_MAI(Copyright Management Information)などが含まれている。また、ECCブロック61の先頭部分61Aのサイズm(図8参照)は、例えば16バイトである。
他方、第2エンボスピット領域23にエンボスピットとして記録されている情報は、ほぼゼロデータである。つまり、第2エンボスピット領域23には、例えばSyncコード、セクタID、エラー訂正符号などの管理情報ないし制御情報をゼロデータに付加したデータがエンボスピットとして記録されている。
なお、第2エンボスピット領域23には、ゼロデータに代えて、利用価値のある何らかのコンテンツデータを記録してもよい。
第2エンボスピット領域23は、1ECCブロックのサイズの整数倍のサイズを有している。ゼロデータなどは、図8中の下段に示すように、複数のECCブロック61、61、…に分割された状態で第2エンボスピット領域23に記録されている。つまり、第2エンボスピット領域23には、複数のECCブロック61、61、…が連続して配列されている。
もっとも、図8の下段に示すように、第2エンボスピット領域23の先頭部分に記録された情報のブロックは、完全なECCブロック61からその先頭部分61A(例えば16バイト)を取り除いた残余部分61Bのみである。つまり、第2エンボスピット領域23の先頭部分に記録された情報は、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報に続く情報である。
さらに、第2エンボスピット領域23の末尾部分に記録された情報のブロックは、ECCブロック61の先頭部分61A(例えば16バイト)のみである。つまり、第2エンボスピット領域23の末尾部分(第2ウォブル領域24の直前に位置する第2エンボスピット領域23内の部分領域)にエンボスピットとして記録された情報は、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報である。この所定の情報には、セクタIDが少なくとも含まれており、より具体的には、例えばセクタID、IEDおよびCPR_MAIなどが含まれている。
(情報記録媒体にプリレコードされたアドレス情報)
第1エンボスピット領域21、第1ウォブル領域22、第2エンボスピット領域23および第2ウォブル領域24にそれぞれ形成されたトラックには、第1エンボスピット領域21の始端から第2ウォブル領域24の末端にかけて、CLV(Constant Linear Velocity)フォーマットに従って、アドレス情報が予め記録されている。アドレス情報は、第1エンボスピット領域21および第2エンボスピット領域23においてはエンボスピットとして記録されており、第1ウォブル領域22および第2ウォブル領域24においてはランドプリピットとして記録されている。
(情報記録媒体の機能)
図9は、情報記録媒体1の機能を、分割された記録領域ごとに示している。
図9中の下段に示すように、第1エンボスピット領域21は複製防止機能を有する。第1ウォブル領域22はファイルシステム追記機能を有する。ストレートエンボスピット領域23Aはメディアタイプ判別機能を有する。第2ウォブル領域24はコンテンツデータ追記機能を有する。ウォブリングエンボスピット領域21B、23Bはそれぞれ記録制御補助機能を有する。
以下、情報記録媒体1の利用態様の一例をあげ、この利用態様の一例を説明する中で、上述した情報記録媒体1の機能について説明する。
まず、第1ウォブル領域22のファイルシステム追記機能、第2ウォブル領域24のコンテンツデータ追記機能、およびストレートエンボスピット領域23Aのメディアタイプ判別機能について説明する。
ここで取り上げる情報記録媒体1の利用態様の概要は次の通りである。すなわち、少なくとも第1ウォブル領域22および第2ウォブル領域24に情報(ウォブルおよびランドプリピットにより形成される情報を除く)が何も記録されていない状態の情報記録媒体1をユーザに販売する。ユーザは、この情報記録媒体1を購入し、DVDレコーダを用いて、映画やテレビ番組などのコンテンツデータを情報記録媒体1に記録する。このコンテンツデータが情報記録媒体1に記録されるときには、コンテンツデータがCSSにより暗号化される。つまり、CSSにより暗号化されたコンテンツデータが情報記録媒体1に記録される。情報記録媒体1に記録されたコンテンツデータは、情報記録媒体1の有するメディア判別機能などにより、例えば上述した第1世代DVDプレーヤでも第2世代DVDプレーヤでも再生することが可能になる。しかも、CSSによる暗号化により、情報記録媒体1に記録されたコンテンツデータが他の情報記録媒体に複製されるのを防止することができる。
では、このような情報記録媒体1の利用態様についてさらに詳細に説明する。
まず、情報記録媒体1の出荷前ないし販売前において、情報記録媒体1の分割された各記録領域には例えば次のような状態が設定される。すなわち、第1エンボスピット領域21には、メディアIDおよび情報暗号化に関する情報が少なくとも記録されている。このメディアIDは、メディアタイプがDVD−ROMであることを示している。また、情報暗号化に関する情報には、当該情報記録媒体1に固有の暗号化情報が含まれている。
一方、第1ウォブル領域22にはウォブルおよびランドプリピットが形成されているものの、情報は何も記録されていない(つまりウォブリンググルーブ上にはマークが全く形成されていない)。第2エンボスピット領域22には例えばゼロデータが記録されている。第2ウォブル領域24にはウォブルおよびランドプリピットが形成されているものの、情報は何も記録されていない(つまりウォブリンググルーブ上にはマークが全く形成されていない)。
このような状態が設定された情報記録媒体1が販売され、この情報記録媒体1をユーザが購入する。そして、ユーザは、DVDレコーダを用いて、映画やテレビ番組などのコンテンツデータをこの情報記録媒体1に記録する。
すなわち、ユーザが情報記録媒体1をDVDレコーダに挿入し、コンテンツデータの記録開始の指示をDVDレコーダに入力する。これに応じ、DVDレコーダは、外部から入力されたコンテンツデータを情報記録媒体1の第2ウォブル領域24に記録する処理(以下、これを「コンテンツデータ記録処理」という。)を開始する。
第2ウォブル領域24は記録可能領域である。コンテンツデータ記録処理において、DVDレコーダはコンテンツデータを第2ウォブル領域24に記録することができる。また、第2ウォブル領域24に予め形成されたウォブルおよびランドプリピットは、DVDレコーダによるコンテンツデータ記録処理において、情報記録媒体1の回転制御、情報記録のための位置決め、アドレス情報取得などのために利用される。これが第2ウォブル領域24のコンテンツデータ追記機能である。
また、このDVDレコーダは、コンテンツデータをCSSにより暗号化して情報記録媒体1に記録する機能を備えている。コンテンツデータ記録処理において、DVDレコーダは、第1エンボスピット領域21に予め記録された暗号化情報を読み取り、この暗号化情報を用いてCSSによりコンテンツデータを暗号化する。これにより、第2ウォブル領域24には、情報記録媒体1に固有の暗号化情報を用いてCSSにより暗号化されたコンテンツデータが記録(追記)される。
コンテンツデータ記録処理が完了し、ユーザが情報記録媒体1をファイナライズすべき旨の指示をDVDレコーダに入力すると、DVDレコーダは、情報記録媒体1をファイナライズする処理(以下、これを「ファイナライズ処理」という。)を開始する。
第1ウォブル領域22は記録可能領域である。また、第1ウォブル領域22はユーザーデータ領域12の先頭部分に位置する。この位置は、DVD−Rにおいてファイルシステムを記録すべき位置と一致する。例えば、リードイン領域11とユーザーデータ領域12との境界位置P1には、30000h(16進数表示)のアドレスが設定されている。第1ウォブル領域21は、この位置P1を内部に含んでいる。したがって、ファイナライズ処理において、DVDレコーダは、ファイルシステムを生成し、このファイルシステムを第1ウォブル領域22内の位置P1から記録(追記)することができる。また、第1ウォブル領域22に予め形成されたウォブルおよびランドプリピットは、DVDレコーダによるファイナライズ処理(ファイルシステムの記録処理)において、情報記録媒体1の回転制御、情報記録のための位置決め、アドレス情報取得などのために利用される。これが第1ウォブル領域22のファイルシステム追記機能である。
第1ウォブル領域22は、ファイルシステム追記機能に関する特徴をさらに有する。それは、第1ウォブル領域22が、リードイン領域11とユーザーデータ領域12との境界位置P1を跨ぎ、リードイン領域11側に向けて拡張されていることである。DVDレコーダは、ファイルシステムを記録するとき、図9中の位置P1から第1ウォブル領域22の末端に向けてファイルシステムを記録する。しかし、情報記録媒体1の傾きなどにより異常事態が発生し、ファイルシステムの記録開始位置が位置P1よりも基板2の半径方向内側にずれることが考えられる。このような異常事態が生じたときでも、第1ウォブル領域22が基板2の半径方向内側に拡張されているので、DVDレコーダは、ずれた記録開始位置からファイルシステムを記録することができる。つまり、異常事態が生じたことによりファイルシステムの記録開始位置が位置P1よりも基板2の半径方向内側にずれても、このずれた記録開始位置が第1エンボスピット領域21に入ってしまうことがない。なお、第1ウォブル領域22の始端からファイルシステムの記録が開始される位置(正常時では位置P1)の直前までの間には、ファイルシステムの記録開始時直前にゼロデータが記録される。
さて、情報記録媒体1についてファイナライズ処理が終了した後、ユーザは、情報記録媒体1をDVDレコーダから取り出す。そして、情報記録媒体1に記録されたコンテンツデータを再生するために、情報記録媒体1を第2世代DVDプレーヤに挿入する。
第2世代DVDプレーヤは、挿入された情報記録媒体に対してメディアタイプ判別処理を行う。そして、第2世代DVDプレーヤは、メディアタイプ判別処理の結果、挿入された情報記録媒体の種類(メディアタイプ)が記録可能型DVDであり、かつこの情報記録媒体に記録されているコンテンツデータがCPRM以外の暗号化方式で暗号化されているときには、この情報記録媒体を、不正に複製された可能性のあるDVDと推測し、この情報記録媒体に記録されたコンテンツデータの再生を拒否(例えばイジェクト)してしまう。また、第2世代DVDプレーヤは、メディアタイプ判別処理の結果、挿入された情報記録媒体の種類が再生専用型DVD(DVD−ROM)であり、かつこの情報記録媒体に記録されたコンテンツデータがCSSの暗号化方式で暗号化されているときには、この情報記録媒体に記録されたコンテンツデータの再生を許可する。
第2世代DVDプレーヤは、メディアタイプ判別処理を例えば次のような手順で行う。情報記録媒体が第2世代DVDプレーヤに挿入されると、まず、第2世代DVDプレーヤは、挿入された情報記録媒体からメディアIDを読み取る。続いて、第2世代DVDプレーヤは、挿入された情報記録媒体の記録層の所定領域(以下、これを「メディアタイプ判別領域」という。)に光ビームを照射し、当該メディアタイプ判別領域にウォブルが形成されているか否かを検出する。このメディアタイプ判別領域は、情報記録媒体の中心から情報記録媒体の半径方向外側に向けておよそ24mm離れた位置から、情報記録媒体の中心から情報記録媒体の半径方向外側に向けておよそ28mm離れた位置までの範囲内に配置される。
そして、メディアIDがDVD−ROMを示しており、かつメディアタイプ判別領域にウォブルが形成されていないときには、第2世代DVDプレーヤは、挿入された情報記録媒体がDVD−ROMであると判断する。一方、メディアIDが記録可能型DVD(DVD−R、DVD−RWなど)を示しており、かつメディアタイプ判別領域にウォブルが形成されているときには、第2世代DVDプレーヤは、挿入された情報記録媒体が記録可能型DVDであると判断する。
さて、ユーザにより情報記録媒体1が第2世代DVDプレーヤに挿入されると、第2世代DVDプレーヤは、情報記録媒体1に対してメディアタイプ判別処理を行う。すなわち、第2世代DVDプレーヤは、まず、情報記録媒体1の第1エンボスピット領域21に記録されたメディアIDを読み取る。次に、第2世代DVDプレーヤは、光ビームを情報記録媒体1のメディアタイプ判別領域に照射し、メディアタイプ判別領域にウォブルが形成されているか否かを検出する。
第1エンボスピット領域21に記録されたメディアIDは、メディアタイプがDVD−ROMであることを示している。
また、図2に示すように、ストレートエンボスピット領域23Aの始端P2は、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けておよそ24mm離れた位置よりも基板2の半径方向内側に位置する。ストレートエンボスピット領域23Aの末端P3は、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けておよそ28mm離れた位置よりも基板2の半径方向外側に位置する。このように、ストレートエンボスピット領域23Aは、メディア判別領域をその内部に完全に含んでいる。そして、ストレートエンボスピット領域23Aにはウォブルが形成されていない。この結果、情報記録媒体1のメディア判別領域にはウォブルが形成されていないことになる。
したがって、第2世代DVDプレーヤは、情報記録媒体1に対するメディアタイプ判別処理の結果、メディアIDがDVD−ROMを示しており、かつメディアタイプ判別領域にウォブルが形成されていないという結果を得る。そして、この結果に基づき、第2世代DVDプレーヤは、情報記録媒体1がDVD−ROMであると判断する。つまり、情報記録媒体1は記録可能領域(第1ウォブル領域22および第2ウォブル領域24)を有しており、DVD−ROMではないが、第2世代DVDプレーヤのメディアタイプ判別処理によりDVD−ROMであると判断されるのである。
情報記録媒体1において、ストレートエンボスピット領域23Aがメディアタイプ判別領域を完全に包含するような場所に配置され、かつストレートエンボスピット領域23A内にウォブルが形成されていない。このような構成により、第2世代DVDプレーヤに情報記録媒体1をDVD−ROMと認識させるための条件の1つが作り出される。これがストレートエンボスピット領域23Aのメディアタイプ判別機能である。
続いて、ユーザが、コンテンツデータの再生を開始する旨の指示を第2世代DVDプレーヤに入力すると、これに応じ、第2世代DVDプレーヤは、情報記録媒体1に記録されたコンテンツデータを再生する。情報記録媒体1に記録されたコンテンツデータを再生するとき、第2世代DVDプレーヤは、CSSにより暗号化されたコンテンツデータを解読(復号化)する。DVD−ROMに記録されたコンテンツデータがCSSにより暗号化されていることは正常な状態なので、第2世代DVDプレーヤは、情報記録媒体1にCSSにより暗号化されて記録されているコンテンツデータの適切な再生を許可するのである。
次に、ウォブリングエンボスピット領域21Bの記録制御補助機能について説明する。
図9に示すように、ウォブリングエンボスピット領域21Bを設けることにより、コンテンツデータ記録処理などにおいて、DVDレコーダが光ビームを用いて第1エンボスピット領域21から第1ウォブル領域22に向けてトラックを走査するとき、ウォブルに基づく情報記録媒体1の回転制御や、ウォブルおよびランドプリピットにも基づく情報記録のための位置決めなどを高精度に行うことが可能になる。
つまり、図2に示すように、ストレートエンボスピット領域21Aにはエンボスピットが形成されているが、ウォブルが形成されていない。このため、DVDレコーダは、ストレートエンボスピット領域21Aでは、ストレートエンボスピット列31として記録された制御情報などに基づいて情報記録媒体1の回転制御などを行う。一方、第1ウォブル領域22には、エンボスピットが形成されていないが、ウォブルが形成されている。このため、DVDレコーダは、第1ウォブル領域22では、ウォブルに基づいて情報記録媒体1の回転制御や情報記録のための位置決めなどを行う。このように、DVDレコーダは、ストレートエンボスピット領域21Aと第1ウォブル領域22とで異なる方式により回転制御などを行う。この結果、DVDレコーダが、ストレートエンボスピット領域21Aから第1ウォブル領域22へ連続的に走査を行うときには、回転制御方式などを切り替えるための準備期間(助走期間)が存在することが望ましい。ウォブリングエンボスピット領域21Bは、この準備期間を作り出すための領域である。
すなわち、ウォブリングエンボスピット領域21Bには、ウォブリングエンボスピット列32および変形エンボスピット列43が形成されている。したがって、DVDレコーダは、ウォブリングエンボスピット列32のウォブルおよび変形エンボスピット列43に基づいて、回転制御用のクロック信号や、情報記録用のタイミングパルス信号などを作り出すことができる。さらに、ウォブリングエンボスピット列32のウォブルの周期とウォブリンググルーブ33のウォブルの周期とは同じであり、かつウォブリングエンボスピット列32とウォブリンググルーブ33とは両者のウォブルが連続的に接続されている。したがって、ウォブリングエンボスピット列32のウォブルおよび変形エンボスピット列43に基づいて作り出された回転制御用のクロック信号や情報記録用のタイミングパルス信号は、ウォブリンググルーブ33のウォブルおよびランドプリピットに基づいて作り出される回転制御用のクロック信号や情報記録用のタイミングパルスと同期したものとなる。これにより、DVDレコーダが光ビームを用いて第1エンボスピット領域21から第1ウォブル領域22に向けてトラックを走査するとき、ウォブルに基づく情報記録媒体1の回転制御や、ウォブルおよびランドプリピットにも基づく情報記録のための位置決めなどを高精度に行うことが可能になる。これがウォブリングエンボスピット領域21Bの記録制御補助機能である。ウォブリングエンボスピット領域23Bの記録制御補助機能も、ウォブリングエンボスピット領域21Bの記録制御補助機能と同じである。
なお、ウォブリングエンボスピット列32のウォブルの振幅は、ウォブリンググルーブ33のウォブルの振幅の2倍である。これにより次のような効果を得ることができる。DVDレコーダは、ウォブルを検出するために、プッシュプル法を用いている。プッシュプル法では、トラックの伸張方向に対して平行な直線を境にして一方側と他方側に配置された少なくとも2つの受光素子を用い、これら2つの受光素子により得られる光ビームの反射光の強度に対応する信号の差を演算し、この演算結果に基づいてウォブルの検出を行う。ウォブリングエンボスピット列32において、エンボスピットと非ピット部との比は1:1である(つまりエンボスピットと非ピット部とからなる凹凸をパルス信号に例えるとデューティ比が50%である)。したがって、仮にウォブリングエンボスピット列32のウォブルの振幅とウォブリンググルーブ33のウォブルの振幅とが同じであるとすると、ウォブリングエンボスピット列32から得られるウォブル検出信号の振幅は、ウォブリンググルーブ33から得られるウォブル検出信号の振幅の2分の1になる。とすれば、ウォブリングエンボスピット列32のウォブルの振幅をウォブリンググルーブ33のウォブルの振幅の2倍にすると、ウォブリングエンボスピット列32から得られるウォブル検出信号の振幅は、ウォブリンググルーブ33から得られるウォブル検出信号の振幅と同じになる。このような考え方に基づき、ウォブリングエンボスピット列32のウォブルの振幅は、ウォブリンググルーブ33のウォブルの振幅の2倍に設定されている。これにより、DVDレコーダが光ビームを用いて第1エンボスピット領域21から第1ウォブル領域22に向けてトラックを走査するとき、ウォブル検出信号の振幅が大きく変動することがない。したがって、ウォブルに基づく情報記録媒体1の回転制御や、ウォブルおよびランドプリピットにも基づく情報記録のための位置決めなどを高精度に行うことが可能になる。ウォブリングエンボスピット列35についても同じである。
次に、第1ウォブル領域21の複製防止機能について説明する。
第1ウォブル領域21を設けることにより、情報記録媒体1を用いてコンテンツデータなどが不正に複製されるのを防止することができる。
すなわち、情報記録媒体1には、ユーザがDVDレコーダを用いてCSSにより暗号化されたコンテンツデータを記録することができる。そして、情報記録媒体1にCSSにより暗号化されて記録されたコンテンツデータは、第1世代DVDでも第2世代DVDでも再生することができる。したがって、仮に、リードイン領域11内において、情報暗号化に関する情報(暗号化情報)を記録すべき領域が記録可能領域であるとすると、暗号化情報とこの暗号化情報を用いてCSSにより暗号化されたコンテンツデータとを情報記録媒体1に記録することが可能になってしまい、かつ、このコンテンツデータを第1世代DVDでも第2世代DVDでも再生することが可能になってしまう。この結果、例えば、映画のコンテンツデータがCSSにより暗号化されて記録されている市販のDVD−ROMの複製を、情報記録媒体1を用いて簡単に作り出すことが可能になってしまう。
しかし、実際には、情報記録媒体1のリードイン領域11には第1エンボスピット領域21が形成されており、第1エンボスピット領域21内に、情報暗号化に関する情報(暗号化情報)がエンボスピットとして記録されている。このため、ユーザはこの暗号化情報を書き換えることも、この暗号化情報を消去することも、他の暗号化情報を追記することもできない。したがって、暗号化情報とこの暗号化情報を用いてCSSにより暗号化されたコンテンツデータとを情報記録媒体1に記録することができない。それゆえ、映画のコンテンツデータがCSSにより暗号化されて記録されている市販のDVD−ROMの複製を、情報記録媒体1を用いて作り出すことはできない。これが第1ウォブル領域21の複製防止機能である。
以上説明した通り、情報記録媒体1は、第2ウォブル領域24(記録可能領域)を有し、第2ウォブル領域24にはウォブリンググルーブ36およびランドプリピットが形成されている。この構成はDVD−Rと互換性を有する。したがって、DVD−Rにコンテンツデータを記録する機能を備えたDVDレコーダを用いて、コンテンツデータを情報記録媒体1に記録(追記)することができる。
また、第1エンボスピット領域21には、CSSに用いられる暗号化情報が記録されている。これにより、DVDレコーダにコンテンツデータをCSSにより暗号化する機能を持たせることにより、このDVDレコーダを用いてCSSにより暗号化されたコンテンツデータを情報記録媒体1に記録することができる。
また、情報記録媒体1は、第1ウォブル領域22(記録可能領域)を有し、この第1ウォブル領域22にはウォブリンググルーブ33およびランドプリピット42が形成されている。さらに、第1ウォブル領域22は、ユーザーデータ領域12の先頭部分に配置されている。つまり、DVD−Rにおいてファイルシステムが記録されるべき領域と同じ領域に第1ウォブル領域22が配置されている。これにより、ファイナライズ処理において生成されるファイルシステムを情報記録媒体1に記録することができ、かつファイルシステムが記録される位置を、DVD−Rにおいてファイルシステムが記録される位置と同じにすることができる。したがって、ファイナライズ処理によって、DVDの記録フォーマットに適合する記録フォーマットを情報記録媒体1上に作り出すことができる。これにより、DVD規格に準拠したDVDプレーヤおよびDVDレコーダにより、情報記録媒体1に記録されたコンテンツデータを再生することが可能になる。
また、第1ウォブル領域22は、リードイン領域11とユーザーデータ領域12との境界位置P1を跨ぎ、リードイン領域11側に向けて拡張されている。これにより、情報記録媒体1の傾きなどにより異常事態が発生し、ファイルシステムの記録開始位置が図2中の位置P1よりも基板2の半径方向内側にずれたとしても、ずれた位置からファイルシステムを記録することが可能になる。これにより、ファイルシステムを情報記録媒体1に確実に記録することが可能になる。
また、情報記録媒体1は、ストレートエンボスピット領域23Aを有し、ストレートエンボスピット領域23Aにはウォブルが形成されていない。さらに、図2に示すように、ストレートエンボスピット領域23Aの始端は、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けておよそ24mm離れた位置よりも基板2の半径方向内側に位置し、ストレートエンボスピット領域23Aの末端P3は、基板2の中心P0から基板2の半径方向外側に向けておよそ28mm離れた位置よりも基板2の半径方向外側に位置する。この結果、ストレートエンボスピット領域23Aは、第2世代DVDプレーヤにおけるメディアタイプ判別領域を完全に含んでいる。これにより、第2世代DVDプレーヤに情報記録媒体1をDVD−ROMと認識させることができる。したがって、CSSにより暗号化されて情報記録媒体1に記録されたコンテンツデータを第2世代DVDプレーヤにより再生することが可能となる。よって、情報記録媒体1によれば、CSSにより暗号化されたコンテンツデータが、光ビームの照射によりコンテンツデータを情報記録媒体に記録する記録方式(つまりDVDレコーダが採用している記録方式)により記録された場合であっても、このコンテンツデータを第1世代DVDプレーヤおよび第2世代DVDプレーヤで再生することが可能になる。つまり、情報記録媒体1によれば、CSSにより暗号化されたコンテンツデータが、光ビームの照射によりコンテンツデータを情報記録媒体に記録する記録方式により記録された場合であっても、このコンテンツデータをより多くのタイプの情報再生装置で再生することが可能になる。
また、情報記録媒体1は、ウォブリングエンボスピット領域21Bを有し、ウォブリングエンボスピット領域21Bには、ウォブリングエンボスピット32および変形エンボスピット列43が形成されている。これにより、コンテンツデータ記録処理などにおいて、DVDレコーダが光ビームを用いて第1エンボスピット領域21から第1ウォブル領域22に向けてトラックを走査するとき、ウォブルに基づく情報記録媒体1の回転制御や、ウォブルおよびランドプリピットにも基づく情報記録のための位置決めなどを高精度に行うことが可能になる。
また、情報記録媒体1は、ウォブリングエンボスピット領域23Bを有し、ウォブリングエンボスピット領域23Bには、ウォブリングエンボスピット35および変形エンボスピット列が形成されている。これにより、コンテンツデータ記録処理などにおいて、DVDレコーダが光ビームを用いて第2エンボスピット領域23から第2ウォブル領域24に向けてトラックを走査するとき、ウォブルに基づく情報記録媒体1の回転制御や、ウォブルおよびランドプリピットにも基づく情報記録のための位置決めなどを高精度に行うことが可能になる。
また、情報記録媒体1は第1ウォブル領域21を有し、第1ウォブル領域21には、少なくとも、情報暗号化に関する情報(暗号化情報)の一部がエンボスピットとして記録されている。これにより、上述したような第1ウォブル領域21の複製防止機能が実現される。したがって、情報記録媒体1を用いてコンテンツデータなどが不正に複製されるのを防止することができる。
また、図8に示すように、第2エンボスピット領域23の先頭部分に記録された情報は、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報(セクタIDなど)に続く情報、つまり残余部分61Bを構成する情報である。これにより、第1ウォブル領域22に記録される情報と第2エンボスピット領域23に記録された情報との連続性を確保することができる。また、第2エンボスピット領域23の末尾部分にエンボスピットとして記録された情報は、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報である。これにより、第2エンボスピット領域23に記録された情報と第2ウォブル領域24に記録される情報との連続性を確保することができる。
つまり、DVD−Rに例えば情報αを記録するとき、情報αの末尾部分には、次のECCブロックΦの先頭部分を構成する所定の情報(セクタIDなど)を記録する。そして、このDVD−Rにさらに情報βを追記するときには、情報βの先頭部分には、ECCブロックΦの先頭部分を構成する所定の情報に続く情報、つまりECCブロックΦの残余部分を構成する情報を記録する。これら2回のコンテンツデータ記録処理が終了した後においてDVD−Rには、情報αの末尾部分に記録されたECCブロックΦの先頭部分と、情報βの先頭部分に記録されたECCブロックΦの残余部分とが連結され、1つのECCブロックΦが形成される。このようにしてDVD−Rにおいて第1回目に記録された情報と第2回目に記録された情報との連続性が確保される。
このようなDVD−Rに関するコンテンツデータ記録処理のルールを情報記録媒体1にも適用することができようにすれば、情報記録媒体1とDVD−Rとの互換性を図ることができる。そこで、第1ウォブル領域22と第2エンボスピット領域23との境界付近で情報の連続性を確保するために、第2エンボスピット領域23の先頭部分には、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報に続く情報、つまりECCブロック61の残余部分61Bを構成する情報を予め記録しておく。また、第2エンボスピット領域23と第2ウォブル領域24との境界付近で情報の連続性を確保するために、第2エンボスピット領域の末尾部分には、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報を予め記録しておく。
また、図8に示すように、第1エンボスピット領域21の先頭部分に記録された情報は、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報に続く情報、つまりECCブロック61の残余部分61Bを構成する情報である。これにより、第1エンボスピット領域21よりも基板2の半径方向内周側に位置する領域に記録された情報と第1エンボスピット領域21に記録された情報との連続性を確保することができる。
また、第1エンボスピット領域21の末尾部分にエンボスピットとして記録された情報は、ECCブロック61の先頭部分61Aを構成する所定の情報である。これにより、第1エンボスピット領域21に記録された情報と第1ウォブル領域22に記録される情報との連続性を確保することができる。
また、情報記録媒体1の第1エンボスピット領域21、第1ウォブル領域22、第2エンボスピット領域23および第2ウォブル領域24にそれぞれ形成されたトラックには、第1エンボスピット領域21の始端から第2ウォブル領域24の末端にかけて、CLVフォーマットに従って、アドレス情報が予め記録されている。これにより、第1エンボスピット領域21の始端から第2ウォブル領域24の末端にかけて記録された情報の連続性を確保することができると共に、CLVを採用したDVDプレーヤおよびDVDレコーダにより情報記録媒体1に記録された情報を再生することが可能になる。
なお、上述した実施形態によれば、図2に示すように、第2エンボスピット領域23内のストレートエンボスピット領域23Aには、ストレートエンボスピット列34が形成されている。つまり、ストレートエンボスピット領域23Aには、エンボスピットが形成されており、かつウォブルが形成されていない。しかし、この構成に代え、図10に示すような構成を採用することもできる。すなわち、図10に示すように、当該領域23Aに、ウォブリンググルーブ71およびエンボスピット列72を形成し、ウォブリンググルーブ71が描く波形の位相に対し180度異なる位相を有し、かつその振幅がウォブリンググルーブ71の振幅に対しておよそ倍となる波形を描くように、エンボスピット列72中のエンボスピット72Aを配列してもよい。すなわち、ウォブリンググルーブ71が図10中の右側に振られたとき、エンボスピット列72はそれを打ち消すように左側へ重心をシフトする。同様に、ウォブリンググルーブ71が図10中の左側に振られたとき、エンボスピット列72はそれを打ち消すように右側へ重心をシフトする。なお、図10では、説明の便宜上、ウォブリンググルーブ71およびエンボスピット列72などを情報記録媒体1のトラックの周方向に縮めた状態で示している。また、図11は、図10中の矢示B−Bから見たエンボスピット72Aの断面形状を拡大して示している。このような構成によれば、DVDレコーダあるいはDVDプレーヤなどが当該領域23Aに形成されたウォブリンググルーブ71のウォブルを検出することができなくなるようにすることができる。つまり、この構成によれば、実際にはウォブルが形成されているのにもかかわらず、ウォブルが形成されていないのと実質的に同じ状態を作り出すことができる。さらに、この構成をストレートエンボスピット領域21Aに採用してもよい。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う情報記録媒体もまた本発明の技術思想に含まれる。
本発明に係る情報記録媒体は、例えば、映画、テレビ番組または音楽などのコンテンツデータを記録するのに適した情報記録媒体に利用可能である。

Claims (13)

  1. ディスク状の基板と、
    前記基板上に形成された記録層と、
    前記記録層上に形成されたリードイン領域と、
    前記リードイン領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記記録層上に形成されたデータ領域と、
    前記リードイン領域内に形成された第1エンボスピット領域と、
    前記データ領域内に形成された第1ウォブル領域と、
    前記第1ウォブル領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記データ領域内に形成された第2エンボスピット領域と、
    前記第2エンボスピット領域よりも前記基板の半径方向外側に位置し前記データ領域内に形成された第2ウォブル領域とを備え、
    前記第1エンボスピット領域にはエンボスピットが形成されており、
    前記第1ウォブル領域にはウォブルが形成されており、かつエンボスピットが形成されておらず、
    前記第2エンボスピット領域にはエンボスピットが形成されており、かつウォブルが形成されておらず、
    前記第2ウォブル領域にはウォブルが形成されており、かつエンボスピットが形成されていないことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記第1エンボスピット領域と前記第1ウォブル領域とは互いに隣接しており、
    前記第1エンボスピット領域の末尾部分には第1ウォブリングエンボスピット領域が形成されており、
    前記第1ウォブリングエンボスピット領域にはエンボスピットが形成されており、かつウォブルが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 前記第2エンボスピット領域と前記第2ウォブル領域とは互いに隣接しており、
    前記第2エンボスピット領域の末尾部分には第2ウォブリングエンボスピット領域が形成されており、
    前記第2ウォブリングエンボスピット領域にはエンボスピットが形成されており、かつ例外的にウォブルが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  4. 前記第2エンボスピット領域と前記第2ウォブル領域とは記録層上において互いに隣接しており、前記第2ウォブル領域の直前に位置する前記第2エンボスピット領域内の部分領域にエンボスピットとして記録された情報は、ECCブロックの先頭部分を構成する所定の情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  5. 前記第1ウォブル領域と前記第2エンボスピット領域とは記録層上において互いに隣接しており、前記第2エンボスピット領域の先頭部分にエンボスピットとして記録された情報は、ECCブロックの先頭部分を構成する所定の情報に続く情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  6. 前記第1ウォブル領域は、前記リードイン領域の末尾部分から前記データ領域の先頭部分にわたって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  7. 前記第2エンボスピット領域の始端は、前記基板の中心から前記基板の半径方向外側に向けておよそ24mm離れた位置よりも前記基板の半径方向内側に位置することを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  8. 前記第2エンボスピット領域の末端は、前記基板の中心から前記基板の半径方向外側に向けておよそ28mm離れた位置よりも前記基板の半径方向外側に位置することを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  9. 前記第2エンボスピット領域のうち、前記第2ウォブリングエンボスピット領域を除く領域の末端は、前記基板の中心から前記基板の半径方向外側に向けておよそ28mm離れた位置よりも前記基板の半径方向外側に位置することを特徴とする請求項3に記載の情報記録媒体。
  10. 前記第1エンボスピット領域、前記第1ウォブル領域、前記第2エンボスピット領域および前記第2ウォブル領域は記録層上に連続的に形成されており、
    前記第1エンボスピット領域、前記第1ウォブル領域、前記第2エンボスピット領域および前記第2ウォブル領域にそれぞれ形成されたトラックには、前記第1エンボスピット領域の始端から前記第2ウォブル領域の末端にかけて、CLV(Constant Linear Velocity)フォーマットに従って、アドレス情報が予め記録されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  11. 前記第1ウォブリングエンボスピット領域には、ランドプリピットとして認識可能な再生波形を作り出す変形エンボスピットまたは変形エンボスピット列が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の情報記録媒体。
  12. 前記第2ウォブリングエンボスピット領域には、ランドプリピットとして認識可能な再生波形を作り出す変形エンボスピットまたは変形エンボスピット列が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の情報記録媒体。
  13. 前記第2エンボスピット領域と前記第2ウォブル領域との間にはウォブルとエンボスピットが形成された第2ウォブリングエンボスピット領域が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
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