JP4423874B2 - ベース付きフラッシュランプ及びランプアニール装置 - Google Patents

ベース付きフラッシュランプ及びランプアニール装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフラッシュランプ及び半導体製造や薄膜トランジスタ製造に用いるランプアニール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記技術分野に関してフラッシュランプを用いたアニール装置の開発が進められている。例えば、シリコンウエハ表層に浅い拡散層(pn接合)を形成(イオン注入した不純物活性化)する工程においてランプアニール装置が使用される。上述のアニール工程では特にイオン注入した不純物のプロファイルのくずれや形成したパターンの揮発などの問題を回避し、かつ、不純物の良好な活性化状態を得ることが必要である。又、液晶表示パネル用の薄膜トランジスタ製造においても、基板上に形成された半導体膜を確実かつ均一に活性化させる必要がある。特にガラス基板による場合は係るアニール処理を達成しつつ基板への過度の加熱を防止して基板の伸縮や「そり」の発生を抑制しなければならない。このような背景技術は、例えば、特開2002−198322号公報や特開2001−319887号公報などに開示されている。
【0003】
このように、上記技術分野におけるアニール工程では特に、基板表層或いは基板表面上の薄膜を、下部への熱の浸透を抑制し、均一かつ確実に所定温度に加熱する必要がある。例えば、上記特開2002−198322号公報においては、シリコンウエハのアニール処理において、不純物イオンを活性化させる場合はウエハ表面を温度約1100℃、高低差2%以下で加熱するのが良いとされている。しかもその昇温速度は2×10〜2×10℃/sであるのが望ましいとされる。更には、基板上の半導体膜であるアモルファスシリコンを結晶化する場合、1000℃以上、例えば1400℃に加熱する。
【0004】
このようにフラッシュランプを用いたアニール装置では、ランプと基板表面との距離、ランプの配置及び入力など、あらゆる面で厳しい制約があり、特に始動性に関しては、複数ランプの同時点灯が確実に行わなければならない。そこで本出願人は先に特開2002−231488号公報においてランプ装置に関する技術を提案した。係るランプ装置によれば、始動性改善のためのトリガー線が付設されたフラッシュランプを、照度むらを少なくすることが可能でしかもランプ同士を近接配置することが可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−198322号公報
【特許文献2】
特開2001−319887号公報
【特許文献3】
特開2002−231488号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは先に、ランプを近接かつ並行に配置するためランプ固定機構について開発を行った。
図5〜図7を参照して、上記ランプ固定機構について説明する。図5はランプアニール装置におけるランプ固定機構を説明する図である。
固定機構60の主要部は絶縁性部材からなり、ランプが並べられる平面の方向に分割された二つのブロックよりなる。一方の絶縁ブロック61には、ランプを収容する発光管外径に適合した嵌合溝63が設けられている。他方の絶縁ブロック62は略板状であり、これら一方と他方のブロックにランプを挟みこみ、固定する。尚、同図中に示す符号67は、後段で説明するランプを押圧する板バネである。
図6は、ランプが装着された一方のブロック61を紙面において下側からみた要部平面図、図7は図6中のうち1本のランプについてランプ管軸を通る面で切断した縦断面図である。
図6に示すようにランプ70,70・・は、発光管71,71,・・における排気管残部71aよりも外方の端部が一方の絶縁ブロック61の嵌合溝63に嵌合して、略同一平面上に並べられる。嵌合溝63,63・・には、発光管71,71,・・に適合する大径の溝と、ランプの給電用の導出部(75,77)に適合する小径の溝とからなっている。
図7において、ランプ70は、発光管71が石英ガラスからなり、外径φ10mm〜φ15mm、肉厚1mm〜2.5mm、発光管全長540mm〜600mmであり、内部には、放電ガスとして、例えばキセノンガス、クリプトン、アルゴン、ネオン等の希ガス、セシウム、カリウム、水銀の単体若しくはこれらの混合物が封入され、一方の電極72が該発光管71の端壁部73より気密に導出されている。尚、他方の電極もこれと同様である。
上記ランプ70における給電用導出部は、電極72に連設されたリード棒74の外部導出部が、発光管71端部から所要距離離間した箇所においてリード線75に銀ロウ76等で電気的に接続されて構成されている。ここで、上記装置においては、ランプ70の間隔が狭小であることに鑑み、発光管71の端部より導出されたリード棒74及びリード線75は絶縁用の熱収縮性の樹脂製チューブ77により被覆されている。
【0007】
上記ランプ70には、始動性改善のためのトリガー管50が配設されている。係るトリガー管50は上述したトリガー線をガラス管内に封装したものであり、ランプにそれぞれ取り付けられる。
【0008】
ランプ固定機構60においては、トリガー管50とランプ70を同時に挟持するため、一方の絶縁ブロック61における嵌合溝63に底壁面にトリガー管50嵌入用の幅狭の溝を設けている。この幅狭の溝には板バネ66が配設され、一方、当該板バネ66の略対向位置にも他方の絶縁ブロック62に板バネ67が配設されている。
トリガー管50は板バネ66と当接してランプ70の方向に押し出す方向に押圧され、ランプ70もまた発光管71がトリガー管50と当接してトリガー50の方向に押圧されて、一方と他方の絶縁ブロック61,62の間において両者の管壁表面が密接した状態で、ランプを固定することが可能となる。
上述した用途、例えば直径約300mm(12インチ)シリコンウエハや幅300mmの液晶パネル用ガラス基板に対応する装置では、ランプは20〜30本必要となる。そして、これらランプは、被処理面における温度と均一性を確保するために、発光管離間距離2mm〜3mm、発光管と被処理面(不図示)との最短距離40mm〜50mmとして並べられてランプ固定機構により固定されるようになる。
【0009】
ところで、ランプは上述した基板等の加熱条件を達成するために短いパルス幅でかつ高いエネルギーで瞬間的に点灯されるので、該ランプはその際に掛かる負荷により発光管自身が振動するといった現象が生じる。このような振動は、例えばランプを複数本並べた装置において、ランプ内部に流れる荷電粒子(電流)が磁界中に置かれ、その荷電粒子に力(以下、ローレンツ力と称す)が作用するために生じる、と考えられている。係る振動による応力は、当該ランプの固定部に集中して、発光管表面が板バネとの接触部において損傷する。1回の点灯による発光管の損傷はごく微小なものであっても、ランプの点灯毎にこれが繰り返されて損傷が蓄積されると、ある時、点灯の衝撃でランプの発光管が割れてしまうといった事態に至る。そして、1本のランプ割れによる衝撃が装置全体に及んで他のランプの割れを誘発するといった問題を招来する。
【0010】
また、このランプは、自身の振動を吸収する際回動することがあり、リード棒に接続した可撓性のリード線にねじれが生じて断線したり、リード棒の導出部近傍のガラスが破損したりするという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、複数のフラッシュランプを同一平面上に密接して並べて固定しても、発光管への付加を少なくして固定することができるランプを提供すること、そして、ランプの早期破損といった事態を招来することなくランプ交換の頻度が少なくてメンテナンスを簡便に行えて、ウエハの表面のみを瞬時に加熱することができるアニール装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、石英ガラスからなる円筒管の両端に端壁部が形成されて密閉された発光管の内部に一対の電極が対向配置され、該電極に連設されたリード棒が前記端壁部より導出されてなるフラッシュランプと、前記発光管の端部に装着された略円筒形のベースと、を具備してなるベース付きフラッシュランプであって、前記発光管の端部には、電極よりも長手方向の外方において、該発光管の電極間領域における外径よりも小さい外径を有する縮径部が形成されており、前記ベースの外径は、前記発光管の電極間領域における外径以下の大きさであり、前記縮径部の外周面と前記ベースの内周面とが接着剤で固定されていることを特徴とする。
更に、前記ベースがセラミックスよりなることを特徴とする。
更に、前記リード棒にはリード線が接続されており、前記ベース内部において該リード線が該ベースに固定されていることを特徴とする。
更に、前記縮径部に排気管残部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
そして、本発明に係るアニール装置は、上記ベース付きフラッシュランプのいずれかを複数具備し、該複数のフラッシュランプの端部が、一方の絶縁性ブロックと他方の絶縁性ブロックにより挟圧されて同一平面上に並べて配設されたランプアニール装置において、前記一方の絶縁ブロックには嵌合溝が形成され、前記ベースが該嵌合溝に嵌合して他方の絶縁ブロックにより押圧されていることを特徴とする。
更に、前記アニール装置において、前記一方若しくは他方の絶縁ブロックには前記ベースに当接して対向方向に押圧する板バネが装着されていることを特徴とする。
更に、前記ベースと前記嵌合溝にはランプの周方向及び/又はランプ管軸方向の移動を規制するための係合部が形成されていることを特徴とする。
【0013】
又、上記系合部が形成されたアニール装置用のベース付きフラッシュランプにおいては、前記ベースに該係合部に係合する係合溝が形成されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るベース付フラッシュランプの全体を示す管軸方向断面図である。
フラッシュランプ1は、発光管10が石英ガラスからなり、発光管の外径φ10mm〜φ15mm、肉厚1mm〜2.5mm、発光管全長540mm〜600mmであり、内部にはキセノンガスが27kPa〜80kPa(200Torr〜600Torr)(25℃換算)封入されている。係る発光管10内部において陰極21と陽極22(以下簡単に電極ともいう。)が対向配置され、各電極21,22に連設されたリード棒23,23が前記発光管10の端壁部11を介して気密に導出されている。またこの発光管10には、陽極22側の縮径部12における内端近傍に排気管残部10aが形成されている。リード棒23,23の外端部にはリード線24,24が接続されており、ランプの給電用の導出部が形成され、樹脂製チューブ等により被覆されている。このランプ1において、電極間距離即ちアークの長さは例えば360mm〜560mmである。
【0015】
発光管10の両端には電極後端面21a,22aより外方において縮径部12,12が所定領域形成されており、当該縮径部12,12に絶縁性のセラミックスよりなる略円筒形状のベース40A,40Bが装着されている。
【0016】
ベース40A,40Bは、外径がφ10mm〜φ15mm、発光管挿入部内径φ9〜φ13mm、リード棒通過部内径φ5〜8mm、全長50〜70mmであり、底部に貫通孔41が形成されてリード線24が導出されている。尚、一方のベース40Bの側面には対向する箇所に切欠き状の溝42,42が形成されている。
【0017】
ランプ発光管10における縮径部12,12は、例えば、発光管10の外径がφ13である場合、外径φ9mmであり、各電極21,22の後端より3mm〜10mm後退した位置から該発光管の端部に至るまで形成されている。尚この縮径部12,12の全長は、端壁部11,11後端を含めて20mm〜30mmである。ベース40A,40Bは、縮径部12,12の先端より5mm〜15mmの離間部分を有して装着される。縮径部12,12における外周面と、前記ベース40A,40Bの内周面内との間には、略全周に亘って隙間が形成されており、当該隙間に絶縁性の接着剤30,30が充填されている。又、リード線24,24はベース40A,40Bの筒孔内において接着剤30’,30’により該ベース40A,40Bに固定されている。これにより、リード線24,24の取り回しに際して、リード棒23,23の導出部やリード棒23,23とリード線24,24との接続部に負荷や張力が掛かることが防止される。
【0018】
以上のフラッシュランプは例えば20〜30本用意され、陰極21側端部と陽極22側端部が交互になるよう並列配置される。このように陰極21側の端部と陽極22側の端部とを互い違いに配置すると、隣接するランプ同士でランプに流れる電流の向きが交互になるので、ランプ点灯時に発光管10管壁に掛かるローレンツ力が軽減される。
図2〜4は、本発明に係るアニール装置のランプ固定機構を説明する図である。尚、ランプ固定機構の主要部とされるブロック部分は、細部を除いて概略図5で示したものと同様であるので、前図を参照して説明する。尚、図2は前記一方の絶縁ブロック上にベース付きランプを配置した様子を示す平面図、図3は、本発明に係る固定機構における図2中のX−X’で切断した要部切断図、図4はランプ固定機構要部をランプ管軸を通りランプの並列方向と垂直な平面で切断した断面図である。
【0019】
固定機構60の主要部は、ランプの並列方向に分割された絶縁性のブロック61,62からなり(図5参照)これらはランプを配設後、不図示のネジ等を用いて結合される。
図2〜5に示すように、一方の絶縁ブロック61には前記ランプ1,1・・を収容する発光管10,10,・・の外径に適合した嵌合溝63,63・・が設けられており、図2で詳細に示すように、ランプ1に固定されたベース40A,40B・・が嵌合溝63,63・・に嵌合することによりランプ1,1・・が並列配置され、ベース40A,40B・・の底部から導出したリード線24,24・・が該ブロック61,62の外部に導出される。尚、このように密接配置したときにも、排気管残部10aが縮径部に形成されているので当該排気管残部10aが隣接するランプに当接することがなく、破損の発生を防止することができる。
【0020】
一方のブロック61の嵌合溝63内面には、ランプ中心方向に凸状に突出する凸部64が形成され、図2、図3に示すように当該突部64とベース側面の溝42が係合することにより、当該ランプ1の周方向の移動及びランプ軸方向の移動が抑止されている。この係合部はランプの管軸方向に2mm〜5mm程度遊嵌しているのが望ましく、これによりランプ点灯時の衝撃を効果的に吸収することができる。
【0021】
以上の係合関係によって、ベース付きランプが回動することなく安定的に固定機構に固定され、更にランプの軸方向の移動が規制されるので、リード棒に接続されたリード線がねじれて断線したり、リード棒の導出部近傍のガラスが破損したりするといった不具合を回避することができる。又、ランプの軸方向の移動が規制されるのでランプにおける発光部が著しくずれるようなこともない。
【0022】
上記ランプ1には始動性改善用のトリガー管50が発光管10の管壁に沿って配設される。係るトリガー管50は、例えば外径φ3mm〜φ5mmの細長いガラス管51に、金属よりなるトリガー線52を挿入してガラス管51の一端に形成した封着部53を介して、トリガー線52を電気的に導出させたものである。トリガー線52の導出側はランプの陰極21側とされており、これにはランプ1とは別に独立した電圧が印加されるようになる。
【0023】
ブロック61のランプ嵌合溝63の底部には、図3に示すように、トリガー管50に嵌合する細溝65が設けられている。そして、図4に示すように、一方のブロックと他方のブロックにはそれぞれ、内方に向けて押圧力を有する板バネ66,67が、各ブロック61,62に係合して装着されている。ランプ1及びトリガー管50を挟んでブロック61,62を固定すると、対向する板バネ66,67の協同作用によりランプ1とトリガー管50とが密接した状態で挟持される。
【0024】
ここで、本発明に係るベース付きフラッシュランプによれば、ランプ固定機構により挟持する箇所がベースであるため、ランプの発光管に金属部材が直接接触することがなく、当該発光管が損傷するような問題がなくなる。そして、ランプ点灯時に発光管が受ける振動は、発光管におけるベース接着面、即ち、発光管縮径部の外表面の略全周において伝達されるため、直接発光管に衝撃の負荷が集中することが防止され、該発光管が損傷することを効果的に防止することができる。
そして、本発明によればベースを板バネに接触させているが、当該ベースはセラミックスにより構成されているので、発光管を構成するガラスに比較して格段に損傷しにくく、仮にベース表面が損傷したとしても当該ベースの破損の発生率が格段に低く、万一ベースが割れたとしても発光管が割れるような事態には至らない。
【0025】
又、上記実施形態のように、トリガー管をランプに沿って付設している場合、内在するトリガー線に導電性部材が電気的に接していると、トリガー線への印加電圧がその導電性部材に奪われて十分に始動性補助機能を果たすことができなくなるという不具合を生じるが、本願発明に係るベースつきフラッシュランプによれば、ベースが絶縁性のセラミックスからなるので、トリガー管がベースと接触していてもトリガー線への印加電圧を低下させることが無く、ランプの点灯信頼性を損なうような問題がない。
【0026】
上述した本発明に係るベースは、外径がランプ発光管の外径以下の大きさであるので、従来のベースを装着していないランプと同程度にランプピッチを小さくして配置することが可能である。
【0027】
本願発明に係るベース付きフラッシュランプ或いはアニール装置においては、上記構成に限定されるものではなく種々の変更が可能である。例えばベースと固定機構における係合関係は上記形態に限定されるものではなく適宜である。
【0028】
又、上記トリガーによらずランプに対して他の始動性改善策が取られるような場合は、ベースの材質のみ変更して金属で構成することも可能である。又、トリガー線への給電部とベースとの間において確実に絶縁性を確保できる場合も同様である。金属製のベースを用いても発光管の破損を防止する効果が絶大であることはいうまでもない。
【0029】
以上説明したように、本発明に係るベース付きフラッシュランプによれば、発光管の端部に縮径部が形成されており、当該縮径部にベースを装着したので、発光管にはランプ点灯時の振動や衝撃が、ベース及び接着剤を介してその周面全域においてが伝達されるため、当該発光管に局所的に負荷が集中するようなことがなく、点灯の衝撃で発光管が破損することが防止される。
【0030】
又、上記フラッシュランプに装着されるベースは、外径が発光管の外径以下であるので、ランプを密に配置でき、ランプ間の距離を、従来品のベースを装着していないものと同様に小さくすることが可能となる。
従って、本半導体製造や薄膜トランジスタ製造に用いられるランプアニール装置として使用してもランプ使用寿命が短くなるといった問題を効果的に回避することが可能なベース付きフラッシュランプを提供できる。
【0031】
そして、本発明に係るベース付きフラッシュランプ及び固定機構を用いたアニール装置によれば、複数本のランプを同一平面上に密に配置させることが可能であり、基板表層或いは基板表面上の薄膜を下部への熱の浸透を抑制し、均一かつ確実に所定温度に加熱することが可能である。そして、加熱源であるランプの使用寿命が従来に比較して格段に長いので、ランプ破損に伴う交換作業を少なくできて、メンテナンスが簡便で、高信頼性を有するアニール装置を提供することができるようになる。
このベース付きフラッシュランプにトリガー管を付設する場合においても、ベース外径が発光管外径を超えていないので、トリガー管発光管との隙間を形成させることなく配設可能であり、ランプの点灯特性においても高信頼性を維持することができる。更に、フラッシュランプに装着されるベースをセラミックスで構成することによりトリガー線への印加電圧が低下するような問題が生じず、特別な絶縁対策が不要であって簡便に使用できる。
【0032】
【実施例】
前述した図1にランプと同仕様のベース付きフラッシュランプを製作した。即ち電極間距離(アークの長さ)500mmであり、発光管は縮径部を除いて外径がφ13mm、内径がφ10mmであった。このような仕様のランプを30本用意して、発光管の離間距離2.2mmとして、図2〜4で示したランプ固定機構を有するランプアニール装置に搭載し、ランプへの投入エネルギー5500Jで点灯した。
【0033】
その結果、30万回点灯しても、ランプ発光管が割れることなく点灯した。更に点灯を続けると、50万回目の点灯でベースが破損したものがあったが係るベース付きフラッシュランプは発光管が破損することなく、又1本のランプのベースの破損に起因してその他のランプが破損するような問題は生じなかった。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明に係るベース付きフラッシュランプによれば、ランプが点灯の衝撃で振動しても、ベースの内面と発光管の縮径部外周面とが接着剤で固定されているので、発光管が受ける衝撃は当該発光管の全周方向に分散されたものとなり、発光管への負荷を格段に低減することができる。又、発光管が金属部材と直接接触していないので、発光管外表面が損傷するようなことがなくなる。更にこのベースは、外径が発光管の外径を超えていないので、複数のフラッシュランプを同一平面上に例えば3mm以下の距離で密接させて配設することができる。
【0035】
そして、発光管にランプと固定機構との関係で破損が生じにくいため、半導体製造や薄膜トランジスタ製造工程で使用されるアニール装置用途として好適なベース付きフラッシュランプを提供できる。よって、本願発明によれば、ランプ発光管の早期破損を抑制できるので、ランプに掛かるメンテナンス等が簡便なランプアニール装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベース付きフラッシュランプの管軸方向断面図である。
【図2】前記一方の絶縁ブロック上にベース付きランプを配置した様子を示す平面図である。
【図3】図2のX−X’で切断した固定機構要部の切断面図である。
【図4】ランプ管軸を通りランプの並列方向と垂直な平面で切断した断面図である。
【図5】先に本出願人が開発したランプ固定機構におけるブロック部材の斜視図である。
【図6】従来技術に係るランプと、その固定機構を説明する要部平面図である。
【図7】従来技術に係るランプと、その固定機構を説明するランプ管軸を通る断面図である。
【符号の説明】
1 フラッシュランプ
10 発光管
10a 排気管残部
11 端壁部
12 縮径部
21 陰極(電極)
22 陽極(電極)
21a,22a 後端面
23 リード棒
24 リード線
30、30’ 接着剤
40A,40B ベース
41 貫通孔
42 溝
43 嵌合溝
50 トリガー管
51 管
52 トリガー線
53 封着部
54 導出部
60 ランプ固定機構
61 一方の絶縁ブロック
62 他方の絶縁ブロック
63 嵌合溝
64 凸部
65 細溝
66、67 板バネ

Claims (8)

  1. 石英ガラスからなる円筒管の両端に端壁部が形成されて密閉された発光管の内部に一対の電極が対向配置され、該電極に連設されたリード棒が前記端壁部より導出されてなるフラッシュランプと、前記発光管の端部に装着された略円筒形のベースと、を具備してなるベース付きフラッシュランプであって、
    前記発光管の端部には、電極よりも長手方向の外方において、該発光管の電極間領域における外径よりも小さい外径を有する縮径部が形成されており、
    前記ベースの外径は、前記発光管の電極間領域における外径以下の大きさであり、
    前記縮径部の外周面と前記ベースの内周面とが接着剤で固定されていることを特徴とするベース付きフラッシュランプ。
  2. 前記ベースがセラミックスよりなることを特徴とする請求項1記載のベース付きフラッシュランプ。
  3. 前記リード棒にはリード線が接続されており、前記ベース内部において該リード線が該ベースに固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のベース付きフラッシュランプ。
  4. 前記縮径部に排気管残部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のベース付きフラッシュランプ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかのベース付きフラッシュランプを複数具備し、該複数のフラッシュランプの端部が、一方の絶縁性ブロックと他方の絶縁性ブロックにより挟圧されて同一平面上に並べて配設されたランプアニール装置において、
    前記一方の絶縁ブロックには嵌合溝が形成され、前記ベースが該嵌合溝に嵌合して他方の絶縁ブロックにより押圧されていることを特徴とするランプアニール装置。
  6. 前記アニール装置において、前記一方若しくは他方の絶縁ブロックには前記ベースに当接して対向方向に押圧する板バネが装着されていることを特徴とする請求項記載のランプアニール装置。
  7. 前記ベースと前記嵌合溝にはランプの周方向及び/又はランプ管軸方向の移動を規制するための係合部が形成されていることを特徴とする請求項5又は6記載のランプアニール装置
  8. 請求項7記載のランプアニール装置用のベース付きフラッシュランプであって、前記係合部において前記ベースに係合溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のベース付きフラッシュランプ。
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