JP4419724B2 - Icカードリーダ及びicカードリーダの送信出力制御方法 - Google Patents
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Description
尚、このようなリーダライタの一例は、例えば特許文献1などに記載されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、周囲に通信を妨げそうな設置物がある場合でも、適切な通信状態を確保することが可能であるICカードリーダ及びそのICカードリーダの送信出力制御方法を提供することにある。
そして、ユーザによって第1の動作モードが設定されると、補正動作を禁止すると共に、検出された出力レベルを記憶手段に記憶させ、第2の動作モードが設定されると、補正動作を実行可能にすると共に記憶手段に対する記憶処理を禁止する。従って、ユーザは、ICカードリーダの動作モードを適宜設定することで、想定した基準環境下における送信信号の出力レベルを記憶させる処理と、実際の設置環境下における補正動作とを夫々実行させることができる。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図3を参照して説明する。図1は、非接触型のICカードと磁気信号を介して通信を行うリーダライタについて、本発明の要旨に係る送信回路部分の電気的構成を示す機能ブロック図である。リーダライタ(ICカードリーダ)1の送信回路部(通信手段)20は、CPU(マイクロコンピュータ,制御手段)2に接続される送信符号生成部3,送信出力部4,送信フィルタ部(補正手段)5,アンテナ6などで構成されている。
続いて、CPU2は、振幅検出回路11を介してアンテナ6の端子電圧、即ちキャリアの振幅を検出し(ステップS3)、その振幅値と、メモリ12に記憶されている基準環境下で測定された振幅値との差を演算する(ステップS4)。
それから、CPU2はステップS3に戻り、ステップS4において双方の振幅値の差が所定値未満になったと判断されるまで同様の処理を繰り返す。以上のように処理を行なう結果、リーダライタ1によって送信される磁界信号の出力レベルは、想定した基準環境下における出力レベルと略同等になる。
従って、実際にリーダライタ1が設置された環境の条件が予め想定した基準環境の条件と異なり、送信回路部20によって送信される信号の出力レベルに差が生じたとしても、その差は最小となるように補正され、ICカードとの間における通信を常に基準環境と同様の安定した状態で行なうことが可能となる。
図4は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。図4は、図1の一部相当図であり、アンテナ6部分を示すものである。送信フィルタ部5の出力端子の一方とアンテナ6との間には、アンテナ6のインピーダンスを整合させるため、コンデンサ21及び抵抗22が直列に挿入されている。また、両者の共通接続点と前記出力端子の他方との間に、コンデンサ23が接続されている。コンデンサ21,23は容量が可変に(即ち、第1実施例と同様に、複数の素子の接続形態を変更可能に)構成されている。
以上のように第2実施例によれば、CPU2は、アンテナ6の入力インピーダンスを変化させることでリーダライタ1の送信出力を補正するようにしたので、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
第1実施例において、送信出力部4,送信フィルタ部5の何れか一方のみを、素子定数が変更可能となるように構成しても良い。
また、送信フィルタ部5については、コイル9,コンデンサ10の何れか一方の定数だけを変更可能に構成しても良い。
その場合、上記各部を変更する際の優先順位を設定しておき、何れか1つを調整した段階でステップS3〜S5を実行し、その結果「YES」と判断された場合に他の1つを調整するように構成しても良い。
ICカードに記憶されているデータの読取り機能だけを有する、ICカードリーダに適用しても良い。
Claims (14)
- 非接触型ICカードと電磁結合方式により通信を行うための通信手段と、
この通信手段を介して前記ICカードに送信される電磁信号の出力レベルを検出する送信出力検出手段と、
前記通信手段によって送信される信号の出力レベルを補正するための補正手段と、
想定した基準環境下における前記送信信号の出力レベルが記憶される記憶手段と、
この記憶手段に記憶されている出力レベルと、前記送信出力検出手段によって検出された出力レベルとの差を縮小するように前記補正手段を制御する制御手段と、
ユーザが複数の動作モードを設定するためのモード設定手段とを備え、
前記モード設定手段を介して第1の動作モードが設定されると、前記制御手段による補正動作を禁止すると共に、前記送信出力検出手段によって検出された出力レベルを前記記憶手段に記憶させ、
前記モード設定手段を介して第2の動作モードが設定されると、前記制御手段による補正動作を実行可能にすると共に、前記記憶手段に対する記憶処理を禁止することを特徴とするICカードリーダ。 - 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている出力レベルと、前記送信出力検出手段によって検出された出力レベルとの差が所定値以上の場合に、当該差を縮小するように前記補正手段を制御することを特徴とする請求項1記載のICカードリーダ。
- 前記補正手段は、前記送信信号の出力電力を調整することで出力レベルを補正するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のICカードリーダ。
- 前記補正手段は、前記通信手段を構成する送信回路の出力インピーダンスを調整することで出力レベルを補正するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のICカードリーダ。
- 前記補正手段は、前記通信手段を構成するアンテナの入力インピーダンスを調整することで出力レベルを補正するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のICカードリーダ。
- 制御手段は、電磁信号を送信した場合に、前記送信出力検出手段によって検出された出力レベルと前記記憶手段に記憶されている出力レベルとを比較して前記補正手段に対する制御の要否を決定し、前記制御が必要な場合は当該制御を実行した後に前記比較を再度実行することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のICカードリーダ。
- 前記モード設定手段を介して第3の動作モードが設定されると、前記制御手段による補正動作及び前記記憶手段に対する記憶処理を何れも禁止することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のICカードリーダ。
- 想定した基準環境下において、非接触型ICカードと電磁結合方式により通信を行うための通信手段を介して前記ICカードに送信される電磁信号の出力レベルを予め記憶手段に記憶し、実際に前記ICカードに送信される電磁信号の出力レベルを検出して、その出力レベルと前記記憶手段に記憶されている出力レベルとの差を縮小するように、前記通信手段によって送信される信号の出力レベルを補正する場合に、
ユーザによって第1の動作モードが設定されると、前記補正を禁止すると共に、検出された電磁信号の出力レベルを前記記憶手段に記憶させ、
ユーザによって第2の動作モードが設定されると、前記補正を実行可能にすると共に、前記記憶手段に対する記憶処理を禁止することを特徴とするICカードリーダの送信出力制御方法。 - 前記記憶手段に記憶されている出力レベルと、検出された電磁信号の出力レベルとの差が所定値以上の場合に、当該差を縮小するように補正することを特徴とする請求項8記載のICカードリーダの送信出力制御方法。
- 前記送信信号の出力電力を調整することで出力レベルを補正することを特徴とする請求項8又は9記載のICカードリーダの送信出力制御方法。
- 前記通信手段を構成する送信回路の出力インピーダンスを調整することで出力レベルを補正することを特徴とする請求項8乃至10の何れかに記載のICカードリーダの送信出力制御方法。
- 前記通信手段を構成するアンテナの入力インピーダンスを調整することで出力レベルを補正することを特徴とする請求項8乃至11の何れかに記載のICカードリーダの送信出力制御方法。
- 電磁信号を送信する第1ステップと、
検出された前記電磁信号の出力レベルと前記記憶手段に記憶されている出力レベルとを比較する第2ステップと、
この第2ステップの比較結果に応じて前記補正の要否を決定する第3ステップとを有し、
前記第3ステップにおいて、補正が必要であると決定した場合は、前記第2ステップを再度実行することを特徴とする請求項8乃至12の何れかに記載のICカードリーダの送信出力制御方法。 - ユーザによって第3の動作モードが設定されると、前記補正及び前記記憶手段に対する記憶処理を何れも禁止することを特徴とする請求項8乃至13の何れかに記載のICカードリーダの送信出力制御方法。
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