JP4418931B2 - 溶融メッキ浴の磁気封じ込めシステム - Google Patents

溶融メッキ浴の磁気封じ込めシステム Download PDF

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    • C23C2/00Hot-dipping or immersion processes for applying the coating material in the molten state without affecting the shape; Apparatus therefor
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願は、冷却したメッキ金属の栓を使用する溶融メッキ装置及び溶融メッキ方法という名称の08/964,428の特許出願の一部継続出願であり、上記出願に開示されたものは本願に記載されている。
【0002】
本願は、鋼帯のような金属ストリップに、亜鉛またはアルミニウムような金属を溶融メッキすることに関し、さらに詳しくは、溶融メッキ金属の浴中に浸漬した一つ以上のストリップガイドロールが不要である溶融メッキプロセスに関する。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
鋼帯は、亜鉛またはアルミニウムのような金属がメッキされて、耐食性や耐酸化性が改善される。鋼帯にメッキする一つの方法は、溶融メッキ金属の浴に鋼帯を浸漬する方法である。従来の溶融メッキ方法は連続的であり、予備処理として、金属を鋼帯にメッキする前に鋼帯を前処理する必要がある。前処理は鋼帯へのメッキ付着性を改善する。前処理としては制御された雰囲気での予備加熱か、または鋼帯の表面を無機物の融剤で被覆する融剤塗布処理のいずれかが行われる。
【0004】
どのような前処理が行われようとも、従来の溶融メッキ方法では、溶融メッキされるときの鋼帯の方向を変えるか、または鋼帯をガイドするための一つ以上の水中ガイドロールを有する溶融メッキ金属の浴でメッキする必要がある。さらに、鋼帯は、通常、上方から溶融メッキ金属の浴に入り、下方に移動し、下方から上方へ鋼帯の方向を変える一つ以上の水中ガイドロールを通過し、上方へ移動しつつ鋼帯は溶融メッキ金属の浴から引き上げられる。
【0005】
多くの問題は溶融メッキ金属の浴に浸漬したガイドロールを使用することから発生する。これらの問題に関しては、「溶融メッキ方法及びその装置」という名称の特許出願08/822,782に詳細に記載されている。そして、その特許出願に記載されていることは、参考のために本明細書に記載されている。
【0006】
溶融メッキにおける水中ガイドロールの使用を止めようという取り組みがなされている。この場合、鋼帯は浴を保有する容器に設けられたストリップ通過開口を通って溶融メッキ金属中に導入される。その開口は浴表面の下方にあり、鋼帯は実質的に垂直である直線路に沿って開口と浴に導入される。直線路に沿って浴内にストリップを導くことができれば、浴を通過するときにストリップの方向を変えるための水中ガイドロールは不要になる。
【0007】
ストリップ通過開口は、一般的には浴を保有する容器の底部に設けられており、浴内の溶融金属がその開口を通って漏れるのを防止するための手段が施されている。
【0008】
その手段としては、ストリップ通過開口にメカニカルシールを施すものが知られている。このメカニカルシールは、ストリップがストリップ通過開口を通って上方に移動するときにストリップの側面と端部に係合するもので、そのために、シールが摩耗または損傷して、開口を通って溶融メッキ金属が漏れることがある。メカニカルシールに関する他の問題は、メッキ金属浴に大きな熱勾配が生じたり、浴を凝固させたり、メッキ厚さの不均一を含むメッキ品質に関する問題が生じるということである。
【0009】
他の手段としては、ストリップ通過開口に隣接して電磁装置を設けたものがあり、電磁力により強制的に浴内の溶融金属を開口から引き離そうとするものである。電磁装置は、浴内の溶融金属が浴から漏れないようにするためのものである(封じ込め)。しかし、ストリップ通過開口、特にその開口の側端部や長手方向の端部を通って浴内の溶融金属が漏れたり、滴下したりすることがある。この漏れは大きな問題である。
【0010】
本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、水中ガイドロールを不要にし、浴内に溶融メッキ金属を封じ込めるだけでなく、ストリップ通過開口を通って溶融メッキ金属が漏れたり滴下したりするのを実質的に減少する溶融メッキシステムを提供することにある。本システムによって減少される漏れは、上記した電磁装置によって防止できなかった漏れである。本発明によるシステムは、下記の手段の一つ以上を含んでいる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、溶融金属メッキ浴を含む容器は、容器の底部のストリップ通過開口に向かって下方に収束する側壁を備えたトラフ(樋)形状をしている。本発明において、電磁石は一対の相対峙し相互に面する磁極面を有している。各磁極面は容器の側壁に隣接し、各磁極面は隣接する側壁の外形に沿っている。これは、容器の底部を横切る電磁石によって生成する磁束密度を増加する。次いで、溶融メッキ金属の浴の底部を容器の底部の開口部から強制的に押し上げる上方に向かう磁力を増加する。
【0012】
電磁石は浴を攪拌し、その攪拌は漏れ問題の原因となる。本発明によれば、電磁石によって生み出される浴の攪拌を機械的に減衰するための装置が提供される。この減衰装置は、鋼帯が通過する中央の長孔を画定する、水平に配置されるとともに、垂直方向に間隔を置いて配置した複数の平面状部材からなる。
【0013】
上記平面状部材は強磁性体からなり、それらの平面状部材は、相対峙し相互に面する磁極面の間の間隙の磁束ために低い磁気抵抗の経路を画定する。そのように、平面状部材は電磁石の相互に面する磁極面の間の有効間隙を減少し、それによって、間隙における磁束密度を増加し、次いで、容器の底部の開口部において、上方に向いた磁力を増加する。間隙を減少する強磁性平面状部材は、上記した減衰装置に独立して使用できる。
【0014】
鋼帯を容器内の中央に保持するガイド要素がある。ガイド要素は、2つの相対峙し相互に面する磁極面の方に鋼帯を引きつける電磁石の作用を緩和する働きをし、好ましくない動作である容器内を移動するときの鋼帯の横方向への移動を抑制する。
【0015】
浴の底部において溶融メッキ浴と直接接触する一対の端子を有する導電体が設けられている。各端子は、ストリップ通過開口の端部の貯留部に位置している。導電体は、(電磁石が直流によって励磁されるとき)外部電源からの直流か、または(電磁石が時変電流によって励磁されるとき)電磁石からの磁束によって生成するうず電流を伝導する。上記電流は、溶融メッキ金属の浴の底部において、導電体の端子間に流れる。その電流は電磁石の磁束と協同して、浴の底部において、浴の底部を強制的に容器の底部開口から上方に押し上げる磁力を生み出す。導電体を使用すれば、浴の底部の好ましい位置に電流を集中し、導電体が存在しない場合に生み出される磁力に比べて上方への磁力の有効性を高めることができる。
【0016】
一実施例として、電磁石用コイルは、部分的に、いわゆる直列LCR電気回路からなる。この回路は、容器内の底部開口に隣接する溶融金属浴の底部のレベルが低下しても、磁束を生成する電流を自動的に増加するように作用する。このことによって、浴の底部を強制的に上方に向ける磁力を増加する。
【0017】
他の特徴と利点は、特許請求の範囲に記載され且つ開示された方法と装置が備えており、添付図面とともに、以下の詳細な説明から当業者にとって明らかである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1において、30が本発明の溶融メッキシステムの一実施例を示す。図1の装置30は、鋼のような金属の連続したストリップ(帯板)に亜鉛または亜鉛合金からなる金属をメッキするために使用される。本発明に係る溶融メッキシステムの他の実施例は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の他の金属を連続した金属ストリップにメッキするために使用できる。錫、鉛およびそれらの合金は、本発明の溶融メッキシステムで使用できる他のメッキ金属の代表例である。 図1と図3において連続した鋼帯(金属ストリップ)32はコイル(図示せず)から巻き戻され、一般的な前処理装置で(図示せず)で前処理される。前処理後、鋼帯32はガイドロール36、37によりガイドされて、この場合は亜鉛である溶融メッキ金属の浴40を保有する、長く伸びた樋状容器38の底部にある長溝状の開口部43を通って伸びる経路に沿って移動する。浴40は上表面41を有しており、容器の底部の開口部43は、浴40の上表面41の下方に位置している。開口部43を通って鋼帯32は浴40内に導入され、鋼帯はそれから浴40内に伸びる経路に沿って移動する。鋼帯32が浴40内を移動することによって、鋼帯に浴40を構成する金属がメッキされる。メッキされた鋼帯31は浴40を出て上表面41の下流側に達する。
【0019】
容器38は、メッキされた鋼帯31が浴40内を通過して上方に移動するための開放された上端42を有している。容器38の上方には、鋼帯31に加熱または非加熱の空気もしくは窒素のジェットを吹き付けることによって、鋼帯31へのメッキ厚を調整するために一般的に使用される、いわゆるエアナイフ44、44(図1)が一対設置されている。エアナイフ44、44の下流側には、メッキされた鋼帯31をコイルとして巻き取るための巻取リール(図示せず)があり、コイルはその巻取リールから取り出し可能である。
【0020】
容器38については、図3〜8において、より詳細に記載する。
【0021】
図3に明らかなように、容器38は、鋼帯32の平面に対して直角方向の垂直平面に沿って、実質的に漏斗状の縦断面を有している。図3に示されているように、容器38は、開口部43から下流側に伸びる比較的狭い部分58と狭い部分の下流側に位置する比較的広い部分59とを有している。
【0022】
図4〜8において、容器38は2個の半割り容器52、52からなり、これらの半割り容器は、端部にある垂直フランジ53、53に沿って結合される。2個の半割り容器が結合されると、それは長く伸びた樋状容器38になる。
【0023】
容器38は一対の側壁55、55と、側壁55、55の端部の間に伸びる一対の端部壁56、56とからなる。側壁55、55は図3と図8〜9に示すように、漏斗状の垂直断面を有している。容器38とその漏斗状断面は上記した比較的狭い下部58と比較的広い上部59とを有している。中間容器部分60は広い上部59と狭い下部58との間にあり、広い上部59から狭い下部58に至る上流方向に収束する一対の側壁部分61、61を有している。
【0024】
容器38の材料は、非磁性のステンレス鋼と耐火材料で構成されている。
【0025】
容器38の内部を示す図6において、狭い部分58は容器の底部の開口43から下流側に伸びる通路62を含んでいる。通路62は、相対峙する一対の側壁63、63(図6には一つの側壁しか示されていない)と、側壁63、63の間に伸びる一対の端部64、64によって画定される。
【0026】
電磁石50については、図2と図10〜12を参照しながら説明する。
【0027】
電磁石50は、磁気材料からなる矩形の外側部材100を有し、外側部材は、一対の相対峙する側壁101、101と、側壁101、101の端部の間に伸びる一対の端部壁102、102を有している。側壁101、101と端部壁102、102によって、開放上端105と開放下端106を有する内部空間104を画定する。
【0028】
電磁石50は、磁気材料からなる一対の磁極部材108、108を有し、各磁極部材は内部空間104において、外側部材100の側壁101に装着されている。各磁極部材108は、もう一方の磁極部材に向かって内部空間104内を伸びており、各磁極部材108は磁極面109で終わっている。その磁極面は、他の磁極部材108の磁極面109に対峙し且つ面している(図10と図12)。磁極面109、109は、容器38の外形に沿うようにして容器との間に間隙110を画定する。
【0029】
図11に示すように、各磁極部材108を包囲しているのは、電流を流すためのコイル112である。本発明において、電源113からの時変電流がコイル112を通って流れ、そのコイル112によって包囲された磁極部材108内に磁場を生成する。電源113は、コイル112に導入される時変電流のアンペア数を変えるために調節可能である。このようにして、電磁石50によって生成される磁場の強さを制御することができる。
【0030】
別の実施例として、時間とともに変化しない直流をコイル112に流して磁場を生成することもできる。この場合も、電流を調節することは可能である。
【0031】
コイル112は、磁極部材108の周りに巻き付けられている多数の巻コイル115からなる。巻コイルは銅のような導電性材料からなる。巻コイル115は互いに絶縁され、磁極部材108との間には一般的な電気絶縁性材料(図示せず)が介装されている。図11に示す実施例において、コイル112は中実ワイヤからなるが、他の実施例として、コイルは銅管、例えば、冷却流体がその中を循環しているものを用いることができる。
【0032】
磁極部材108、108と外側部材100は、コイル112を流れる電流によって生成される磁場のための経路116を供給する。経路116は、図12において、矢印を付した点線で示されている。さらに、磁極部材108の磁極面109から間隙110を経て他の磁極部材108の磁極面109まで磁場が伸びている。磁場は他の磁極部材108を通って他の磁極部材108が装着されている側壁101を経て反対方向に伸び、それから外側部材100の端部壁102、102を経て、一方の磁極部材108が装着されている側壁101と一方の磁極部材108を通ってその磁極部材の磁極面109に達する。
【0033】
各磁極部材108の各コイル112を流れる電流の方向は、各磁極部材の各コイルによって生成される磁場が、同じ方向に間隙110を経て伸びるように制御される。
【0034】
電磁石50は、フェライトまたは電磁鋼の積層体のような一般的な磁気材料からなるものである。
【0035】
図10と図12に明らかなように、電磁石50は、E型水平断面を有する2個の半割り磁石114、114からなる。
【0036】
図3において、磁極部材108の磁極面109は、容器の狭い下部58と収束する側壁部分61において、側壁に実質的に接触するほど容器38の側壁58に隣接して配置されている。各磁極面109は、本実施例において、収束する側壁部分61と容器の下部58に沿って側壁55の外形に追随するような外形を有している。
【0037】
相対峙し相互に面する磁極面109と109の間の距離(間隙)は、容器の底部の開口部43に隣接する狭い容器の部分58において最も短くなる。磁極面の間隙110の幅は狭い容器の部分58において最も短いため、磁場の強さ(磁束密度)は、間隙110がより広くなる容器の狭い部分58の下流側の位置に比べて狭い容器の部分58で最も大きくなる。さらに、磁束通路に対する抵抗(すなわち、磁気抵抗)は、浴40の溶融金属内よりも自由空間の方が低くなるので、磁極面109、109の間を通過する磁束は通路62内の浴40の底部の直下において、容器の底部の開口部43に隣接する箇所に集中するようになる。従って、コイル112、112を通って任意の時変電流を流すために、電磁石50によって浴40に働く磁力は、溶融金属浴40内よりも、容器の下部58であって、底部の開口43に隣接する箇所の方が大きくなる。一般的に、磁力(および磁束)は磁石を励起するための時変電流のアンペア数を調節することによって変えることができる。
【0038】
時変電流によって生成される磁場は、図3の間隙110を横切って伸び、浴40内にうず電流を誘導する。図6において、うず電流の経路45は浴40の底部に沿って容器38に対して水平方向に開口部43に隣接して伸びる部分46を含んでいる。その位置のうず電流の方向は、その位置の磁束の方向に対して直角である。その結果、図3と図6で示すように、磁束とうず電流が水平面内で交差し、上方に向いた磁力を発生させる。この磁力は、底部の開口部43に隣接する浴40の部分(すなわち、浴40の底部)を、開口部43から上方へ(すなわち、図3の下流側に)強制的に押し上げるように作用する。これは、磁気浮揚として知られている作用である。
【0039】
底部の開口部43に隣接する溶融金属浴の部分に対して作用する上方への力によって生じる磁気浮揚は、溶融金属を封じ込める要因となる。上記した磁気浮揚は、磁石50の効果を高める他の手段(下記)が磁石と協同するとき、約98%以上の浴40を封じ込める。上記したような種類の磁気浮揚による封じ込めは、浴40内の殆どの溶融メッキ金属がストリップ通過開口43を通って漏れるのを防止する。そして、通路62の側面63、63や端面64、46からの滴下または下方への漏れを減少することができる(図6)。
【0040】
電磁石50によって浴40が攪拌され、垂直成分を有する循環または揺動する攪拌流れを生み出す。この攪拌によって、容器38の底部の開口43を通って滴下したり、漏れたりする。この攪拌を減衰する装置は、図13〜15において、70として示されている。装置70は、実質的に平行な複数の平面状部材71、72の対を有している。各平面状部材71、72は、溶融金属浴40における熱的条件に耐えることのできるステンレス鋼のような材料で構成するのが好ましい。平面状部材71、72は 非熱伝導性材料(図示せず)で被覆することもできる。
【0041】
各平面状部材71、72は、鋼帯32の経路に沿って垂直方向に離れて配置されており、各平面状部材71、72は、鋼帯の経路を横断する方向に浴40を横切って伸びている。各平面状部材71、72は、それらの間に長孔73を画定する。各長孔73は、他の平面状部材71、72によって画定される長孔に対して整列した状態にあり、経路に沿って鋼帯32が移動するときに、長孔73は鋼帯32の移動を妨げることはない。各平面状部材71、72は電磁石50によって生み出される攪拌流れの経路を横切って伸びており、それによって攪拌を減衰する作用をする。
【0042】
図14に示すように、平面状部材71、72の幾らかは、下方に向かって収束する容器の側壁部分61、61の間の容器38内に位置している。これらの平面状部材の横方向の長さは、側壁部分61、61の間において下方にいくほど短くなっている。平面状部材71、71と平面状部材72、72は、それぞれ垂直方向で隣接する平面状部材71、71または72、72との間に垂直方向に間隙を保持するようにスペーサ75が介装されている。
【0043】
一実施例として、減衰装置70内のすべての平面状部材71、71は、スペーサ75によって一体に保持され、各スペーサはその上下の平面状部材に固着されている。減衰装置70内のすべての平面状部材72、72は、同様に、スペーサ75によって一体に保持されている。別の実施例として、すべての平面状部材は、平面状部材とスペーサに一列に揃えて設けられた開口を通る縦方向のロッド(図示せず)によって一体に保持される。減衰装置70の各端部に位置し、水平方向に配置されるとともに垂直方向に間隔を置いて配置されているクロスメンバー76、77、78、79は減衰装置70の各端部に位置し、減衰装置70内の垂直方向に間隔を置いて配置した平面状部材71、71のユニットと垂直方向に間隔を置いて配置した平面状部材72、72のユニットとを接続し、各平面状部材71、72を水平方向にきちんと整列させる。
【0044】
減衰装置70は、容器38内の溶融メッキ金属の浴40の深さに対応した垂直方向の大きさを有しているのが好ましい。
【0045】
図13〜15の実施例において、減衰装置70は端部のブラケット80、80によって上方から懸垂され、各ブラケットは減衰装置70の端部に位置しており、そこから上方に垂直に伸びている。各端部のブラケット80は、図13の実施例における減衰装置70のための取付けフレームとして機能する装置83のアーム84にブラケット80を取りつけるための螺子部材81を受けるための長孔82を有している。装置83は詳細に後記するような別の機能を有している。
【0046】
減衰装置70の平面状部材を連結し、容器38内に減衰装置70を取りつけるための上記した手段は図示されている。そのようにするための他の手段を使用することもできる。ある実施例において、各平面状部材71、72は、平面状部材71、72の横方向の大きさを合計した大きさを有し、長孔73の代わりに完全に中央に位置する長い孔を有する一枚の平面状部材に置換することもできる。
【0047】
図3に関して記載したように、磁石50の2つの相対峙し相互に面する磁極面109、109の間には、間隙110がある。図3と図14の比較から分かるように、各平面状部材71、72は容器38の狭い下部58上の間隙110において、相対峙し相互に面する磁極面109、109の間において水平に伸びている。上記した間隙110は、狭い下部58の部分の間隙よりも広い。磁極面109、109の間の間隙が広くなればなるほど、その間隙の部分を横切る磁束密度は低くなる。磁束密度を増加することは好ましく、磁束密度は磁極面109、109の間の間隙を減少することによって増加する。そのようにするため手段が以下に記載されている。
【0048】
平面状部材71、72は炭素鋼または電磁ステンレス鋼のような強磁性材料で構成するのが好ましい。溶融金属の浴40(例えば、亜鉛)に比べて、上記した両材料は磁束に対する透磁性に優れ、磁極面109、109の間に伸びる磁束に対して比較的低い磁気抵抗を有している。これら材料で平面状部材71、72を構成することによって、磁極面109、109の間の有効間隙は減少する。さらに、有効間隙は、長孔73の幅と、平面状部材71の外端部74aと隣接する磁極面109との間の距離と、平面状部材72の外端部74bと隣接する磁極面109との間の距離を加算したものになる。
【0049】
図21は、磁極面109、109の間の有効間隙を減少するための手段の別の実施例を示す。この実施例において、水平方向に間隔を置いて配置されて垂直方向に整列している平面状要素171、172はそれらの間にスペース173を定め、そのスペースを通って鋼帯32のための経路が伸びている。各平面状要素171、172は、磁極面109、109の間であって、容器38の狭い下部58上の間隙110の部分に配置されている(図3と図21を同時に参照のこと)。一対の平面状要素は同一水平面内にある。各平面状要素は、鋼帯経路を横断するように、収束する側壁部分61、61の内側側面174、175から他の平面状要素に向けて浴40を横切って伸びている。平面状要素171、172は電磁ステンレス鋼のような強磁性材料からなり、それによって、平面状部材71、72の場合と同じように、相互に面する磁極面109、109の間の有効間隙を減少する(上記参照)。
【0050】
図21に示す実施例においては、平面状要素171、172は容器38の側壁部分61、61に部分的に埋め込まれている。平面状要素171、172をこれら側壁部分に取りつけるための他の手段も使用できる。
【0051】
図6〜8と図13において、上記したように、通路62は一対の相対峙する端部64、64を有しており、各々は容器38の隣接する端部壁56から離れている。容器の端部壁56と通路の端部64との間にはスペース67がある。ダム65が各通路の端部64上に伸びており、容器の中間部分60の相対峙し収束する側壁61、61の間の容器内を横切っている(図7〜8参照)。各ダム65は、容器の端部壁56と通路の端部64との間の空間の一部を占めている。容器38の端部であって、容器の端部壁56とダム56との間に貯留部66がある。各貯留部66は溶融金属のプールを閉じ込めるための構造を有している。貯留部66は、通路62の端部64と容器38の隣接する端部壁56との間に伸びる容器の底部の壁部分68の頂上にある。
【0052】
図3と図13に示す実施例において、各磁極部材108(およびその磁極面109)は、(容器の下部の開口43に対応するように)通路62の底部の下流側および容器38の隣接する各端部スペース67に対して縦方向に伸びている。従って、磁束が磁極面109、109の間を通るとき、通路62の底部と端部スペース67、67に磁束がある。
【0053】
図13と図16〜18において、底部の開口43を通る溶融金属の漏れまたは滴下を減少するための別の手段が図示されている。この手段は、導電体であり、一実施例は図13において83として示されている。
【0054】
上記したように、電磁石50が時変電流(交流または脈動直流)とともに共同して作用するとき、電磁石50によって生まれる磁束は溶融金属浴40にうず電流を生成する。このうず電流は、図6において45で示され、容器38の浴40の底部に沿って流れる部分46を誘導するループ状経路を呈する。導電体83は、浴40の底部に沿って流れる部分46以外の部分にうず電流を生起する低い抵抗の導電経路を定める。
【0055】
図13において、導電体83は銅のような導電材料からなるU字状を呈している。導電体83は、容器38の端壁56に隣接して配置された一対の垂直アーム84、84とクロスメンバー86を有している。各アーム84は、クロスメンバー86によって他のアームの上端部85に接続された上端部85を有している。導電体83は、一対の端子部分87、87を有しており、各端子部分はそれぞれアーム84と接続されており、各端子部分は容器の壁部分68上の容器38の端部スペース67内に位置しており、貯留部66内に位置する浴40と電気的に接続されている。図13には示されていないけれども、導電体83は減衰装置70と浴40の各々に対して電気的に絶縁されている(貯留部66内の浴40の部分を除いて)。
【0056】
図13の実施例において、うず電流は、経路45に沿って浴40内を循環するよりも(図6)、むしろ導電体83内を流れ、うず電流は、導電体83によって容器38の端部スペース67、すなわち貯留部66内の溶融金属浴40の部分に導かれる。
【0057】
上記したように、電磁石50によって生まれる磁場と浴40内に生起するうず電流とが共同して生み出す磁力は、溶融金属浴40を容器の底部の開口部43から強制的に引き離し、浴40の底部を容器の底部の開口部43上に保持する。
【0058】
容器38の長さ方向の任意の位置において浴40の底部に作用する上方への磁力は、その位置の磁場の量とその位置のうず電流の量の両方の関数である。磁極面109、109は、端部スペース67、67を横切って互いに面しており、それによってその位置に磁束を生じる。上記したように、導電体83は電磁石50によって生まれるうず電流を容器38の底部に隣接する端部スペース67、67内に導く。導電体83がないと、少なくともうず電流のいくらかは、端部スペース67、67をバイパスする経路45を呈する(図6参照)。貯留部66、66内の端部スペース67、67に位置する非絶縁端子部分87、87を有する導電体83を使用すると、うず電流は導電体83がないときよりも端部スペース67、67内に集中する。これは端部スペース67、67における上方への磁力を増加し、特に通路63の端部64、64に沿って容器の底部の開口43を通る滴下や漏れを減少することに寄与する。
【0059】
導電体83は、浴40の頂面に沿った循環うず電流を実質的に減少するように作用する。浴40の頂面に沿ったうず電流は、浴40を下方に押し下げる磁力を生成するために電磁石50によって生成される磁場と共同するので、浴40の頂面に沿ったうず電流が減少することは好ましいことである。導電体83は浴の頂面に沿った循環うず電流を実質的に減少するため、浴を下方に押し下げる磁力も実質的に減少する。その結果、浴の底面において浴を上方に押し上げる磁力の有効性が増加し、容器の底部の開口部43から浴が滴下したり、漏れたりするのが防止される。
【0060】
上記したように、電磁石50によって生成される磁束密度は、電磁石50の相対峙する磁極面109、109の間の間隙110が最も狭くなるところで最大になる。同様に、浴40において生成するうず電流は、浴40の底部に隣接する間隙110が比較的狭いところで比較的高くなる。さらに、導電体83は、通路63の頂部に隣接する浴40の底部に沿ってうず電流を集中させる。
【0061】
上記したように、導電体83は垂直に配置されたアーム84、84を有しており、アームの大部分は浴40内に位置している。一方、図16に示す実施例においては、183で示されたU字状導電体は、完全に浴40の外側に垂直に配置されたアーム184、184を有しており、アーム184、184はクロスメンバー186で接続されている。導電体183の端子部分187、187のみが浴40内の貯留部66、66の端部スペース67、67に位置している。各端子部分187から連結部分188が伸びて容器38の側壁55を経て各アーム184に接続されている。
【0062】
上記した説明は、時変電流、交流または脈動直流とともに作用する電磁石50に関するものであった。そのような場合、磁束は浴40にうず電流を生成し、これらのうず電流は導電体83または183によって得られる低抵抗経路を流れる。
【0063】
本発明の別の実施例として、電磁石50は、時間とともに変化しない電流、例えば、非脈動直流によって働く。そのような場合、磁石50の磁極部材108上の各コイル112(図11)は、コイル112を間断なく流れる直流源に接続され、磁極面109、109の間の浴40を通って流れる磁場を生成する(図3参照)。このようにして生成する磁場は、浴40にうず電流を生起しない。その代わりに、磁極面109、109の間の浴40に直流を誘導するように、外部電源が使用される。そのような実施例は図20に示されている。
【0064】
図20において、直流電源119は、配線117によって一対の端子部分118、118に接続され、各端子部分は、底部の壁部分68上の容器38の端部スペース67内にあって、その位置の貯留部66の浴と電気的に接触している(図6参照)。直流は、一方の端子部分118から浴40の底部に沿って容器38の縦方向に流れる。この直流は、電磁石50の磁極部材108上のコイル112を間断なく流れる直流によって生成される磁場と協同する。上記したような直流と磁場の協同作用によって、容器38の底部の開口部43から溶融金属浴40を強制的に上方に押し上げる磁力を生成する。
【0065】
本発明のすべての実施例において、端子部分(87、187または118)は、溶融金属浴40よりも低電気抵抗の導電体からなる。例えば、溶融メッキ金属が亜鉛からなる場合、端子部分は銅製である。端子部分の銅は、浴内の溶融亜鉛と金属的に結合して浴内に吸収される銅と亜鉛の合金(真鍮)を形成する。最終的には端子部分は浸食される。本発明の観点に立てば、先行した2つの文章に記載した現象が好ましくない。従って、浴40の溶融亜鉛内の銅製端子部分の浸食を防止するための手段が採用される。
【0066】
図17と図18において、各端子部分187には、連結部分188内の内部流路190と通じている内部流路189が備えられている。内部流路190は、冷凍水のような冷却流体源192と通じている入口導管191に接続されている。冷却流体は、冷却流体源192から入口導管191と流路190を経て流路189内に流れ、端子部分187を冷却する。それによって、端子部分187の回りに外皮または層194を形成するように、貯留部66内の亜鉛メッキ金属のいくらかを凝固する(図17)。外皮194は、銅製端子部分187を溶融亜鉛浴40による浸食から防止する。使用済みの冷却流体は、流路189から出口導管193を経て引き抜かれる(図18)。
【0067】
図17において、ダム65と容器の底壁部分68は、図6と図13における対応する要素の厚さに比べて比較的小さい厚さである。別の例も可能である。
【0068】
図20において、非脈動直流を使用するとき、端子部分118は、入口導管291と出口導管293に接続された流路289を有している。入口導管291は、管路294によって冷却流体源(図示せず)と接続されている。出口導管293は、管路295によって使用済み冷却流体の排水路(図示せず)と接続されている。流路289を通って冷却流体が循環することによって、銅製端子部分118の回りに凝固した亜鉛メッキ金属の保護層または外皮を生成し、端子部分118を浴40の溶融亜鉛による浸食から防御する。
【0069】
上記したように、導電体183は、浴40内の溶融メッキ金属の外側に位置するアーム184、184とクロスメンバー186を有している(図16参照)。上記した実施例の変形例が図19に示されている。図19において、各アーム184の少なくとも一部は溶融金属メッキ浴40内に浸漬されている。浸漬したアーム部分184を溶融金属メッキ浴40から電気的および熱的に絶縁するために、絶縁層196が浴40に浸漬したアーム部分184を保護する。端子部分187とアーム184の連結部に隣接しているアーム184の部分は、凝固したメッキ金属の外皮194によって溶融メッキ浴から保護されている(図17に関する上記説明参照)。
【0070】
図19の層196に類似する、電気的および熱的な絶縁層は、浴40に浸漬したアーム部分84を保護するために、図13の実施例においても使用することができる。導電体83の端子部分84は図13に示す実施例においては冷却されていないが、溶融メッキ金属浴に露出されている。87のような保護されていない端子部分は、溶融メッキ金属が端子部分87を構成する導電材料(例えば、銅)と合金を形成しない状況下で使用することができる。端子部分87の頂部89を除いて、(図19の層196のような)絶縁層で端子部分87を保護するのはそれほど好ましくない。
【0071】
図21〜22において、通路62の端部64にガイド要素120がある。上記したように、通路62は容器38の狭い下部58に位置している(図6と13参照)。各ガイド要素120は、開放端123を有する水平方向に配置された切欠き121を有しており、開放端123は通路62の反対側の端部64のガイド要素120内の対応する切欠きの開放端に面している。各切欠き121は、鋼帯が通路62を移動するとき、鋼帯32の端部122と係合するための構造を有している。切欠き121、121は、鋼帯32を、磁石50の相対峙する磁極面109、109の間の実質的に中心に保持し、鋼帯32が容器38内を移動するとき、鋼帯32の横方向への移動を拘束する。これは、2つの相対峙し相互に面する磁極109、109の一方に向けて鋼帯32を引き寄せ、好ましくない動作である、鋼帯が容器内を移動するときに鋼帯32を横方向に動かそうとする電磁石50の作用を抑える働きをする。
【0072】
図23、24において、図23は電磁石50の直列LCR回路を示し、図24は電磁石50の並列LCR回路を示している。各LCR回路は、時変電流を供給する電源113、コンデンサ125、磁石50の磁極部材108のためのコイル112及び抵抗127を有している。両図において、Cは回路の静電容量を表し、Lは回路のインダクタンス(各磁極部材108のコイル112を含む)を表し、RL はコイルの抵抗を表す。インダクタンスは、コイルによって生成される磁束とコイルの巻数に比例して変化し、電流レベル(アンペア数)に逆比例して変化する。インダクタンスは電源の周波数に対する周波数の遅れを生む。静電容量は、周波数のリードを生む。
【0073】
図23に示す直列LCR回路は、溶融金属浴40の底部のレベルが低下するときは回路内の電流が自動的に増加し、それによって浴の底部に作用して上方への磁力を増すように作用する。この特徴は、以下の4つの段落において説明される。
【0074】
図25において、この図は図23の直列LCR回路を使用するシステムのインダクタンスと電流の関係を表している。図25の共振と記載された縦線は、回路の静電容量による周波数のリードが、回路のインダクタンスによる周波数の遅れに釣り合うかまたはバランスし、回路の本来の周波数が電源の周波数に等しくなるように、図23の直列LCR回路の作動に関係している。任意の電源に対して、共振条件は非共振条件よりも回路によって励起される磁力を増す。
【0075】
図23の直列LCR回路がその共振点近くで働くとき、回路の電流レベルは、いかに共振点近くで作動しているかを示す関数で表される。もし、静電容量(C)と抵抗(R)が固定されていれば、電流(I)はインダクタンス(L)の関数として表される(図25)。このように、インダクタンス(L)の変化は電流に影響を与える。
【0076】
システム30と磁石50は、浴40の底部が容器38の底部の開口部43上に保持されるように正常に働く(図3参照)。磁極面109、109の間の任意の位置において、自由空間(大気)を横切る磁束密度は、同じ位置における溶融金属浴40を横切る磁束密度よりも大きい。もし、浴40の容量が、例えば、浴に溶融メッキ金属を添加することによって増加すれば、増加した容量は浴の底部を容器の底部43に向けて押し下げる。これが起きると、空気(自由空間)によって占有されていた間隙110の一部が溶融メッキ金属で満たされるようになる。従って、下降した溶融金属が間隙110の部分における磁束通路を減少する磁気遮蔽として作用するため、システムのインダクタンス(L)が減少する。遮蔽はその位置における磁束と間隙110を横切る全磁束を減少する。全磁束が減少すれば、インダクタンスが減少する。
【0077】
もし、図23の直列LCR回路が、図25のグラフのインダクタンス(L)が共振と表された縦線の右側で作動すれば、インダクタンス(L)が減少すれば、電流(I)は増加する。そこで、間隙110を通る全磁束が増加し、それによって浴40の底部を上方に押し上げようとする磁力を増加する。その結果、図23の直列LCR回路を使用し、上記のように作用するシステムは、浴40の底部の低下の補償を自己調整する。
【0078】
連続したストリップ32は、代表的には、薄い平らな平面状要素、例えば、鋼板である。しかし、上記した形態のストリップは、本発明を実施するための連続したストリップの一実施例を示したものに過ぎない。ロッド状のものや、棒状のものや、ワイヤ状のものや管状のものなど、他の形態のストリップも、本発明に従って溶融メッキ浴からの溶融メッキ金属の漏れを最小にすることができる限り使用することができる。
【0079】
本発明の実施例としては、溶融金属メッキ浴を保有する容器の下部にあるストリップ通過開口について説明した。しかし、本発明は、ストリップ通過開口が容器の側壁にあり、ストリップ通過開口のレベルの上に位置する頂面を有する溶融金属メッキ浴を容器が保有するシステムにも適用できる。
【0080】
上記した詳細な説明は、本発明の理解を容易にするためにのみなされたものであり、何らの限定もされるべきでなく、変形は当業者にとって容易である。
【0081】
【発明の効果】
本発明は上記のとおり構成されているので、水中ガイドロールを不要にし、浴内に溶融メッキ金属を封じ込めるだけでなく、ストリップ通過開口を通って溶融メッキ金属が漏れたり滴下したりするのを実質的に減少する溶融メッキシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融メッキシステムの一実施例の概略構成図であり、部分的に断面を示す。
【図2】システムで使用される容器と電磁石の斜視図である。
【図3】システムの一部の拡大縦断面図である。
【図4】システムで使用される容器の一実施例の斜視図である。
【図5】図4の容器を逆さまにした斜視図である。
【図6】図4、5の容器の内部を示す、分離可能な容器の半分の立側面図である。
【図7】容器の両半分を接合した状態を示す、図6の線7−7に沿った容器の破断縦断面図である。
【図8】図6の線8−8に沿った、図7に類似する縦断面図である。
【図9】図6の線9−9に沿った、図8に類似する縦断面図である。
【図10】システムで使用される電磁石の一実施例の斜視図である。
【図11】図10の電磁石の一部を示す端面図であり、部分的に断面を示す。
【図12】図10の線12−12に沿った横断面図である。
【図13】漏れを減少するためにシステムで使用される内部の付属物の実施例を示す容器の半分の内面図である。
【図14】容器内の溶融金属の攪拌を減衰するための装置の実施例を示す、容器の内部の拡大縦断面図である。
【図15】攪拌減衰装置の斜視図である。
【図16】システムで使用される容器と導電体の一実施例を示す斜視図である。
【図17】導電体の端子部分を示す拡大破断断面図である。
【図18】導電体の他の部分を示す、図17に示す断面を横切る方向の拡大破断断面図である。
【図19】導電体の他の実施例を示す容器の半分の破断内面図である。
【図20】直流回路を使用する導電体を示す回路図である。
【図21】容器の外側で相対峙し相互に面する磁極面の間の有効間隙を減少するための容器内の付属物を示す破断縦断面図である。
【図22】一対の切欠きを有するストリップガイド要素の一方を示す底面図であり、各ガイド要素は容器の底部の反対側の端部に位置している。
【図23】電磁石の直列電気回路の回路図である。
【図24】電磁石の並列電気回路の回路図である。
【図25】図23の直列回路のインダクタンス(L)に対する電流(I)の関係を示す図である。
【符号の説明】
30…溶融メッキシステム
32…鋼帯
38…容器
40…浴
43…開口部
50…電磁石
55、101…側壁
56、102…端部壁
58…狭い下部
59…広い上部
61…側壁部分
62…通路
64…端部
65…ダム
66…貯留部
67…端部スペース
70…減衰装置
71、72…平面状部材
73…長孔
83…導電体
84…垂直アーム
86、186…クロスメンバー
87、118、187…端子部分
100…外側部材
104…内部空間
105…開放上端
106…開放下端
108…磁極部材
109…磁極面
110…間隙
112…コイル
113…電源
125…コンデンサ
127…抵抗
171、172…平面状要素
184…アーム
188…連結部分

Claims (29)

  1. 鋼帯に溶融メッキをするためのシステムであって、該システムが、溶融メッキ金属の浴を保持するために長く伸びた樋状の容器を有し、該容器が容器の長手方向に延びた一対の側壁と一対の端壁を有し、上記容器は比較的広い上部と比較的狭い下部を有し、上記側壁は上記下部に向かって下方に収束し、上記容器は上記下部の底部に長く伸びた開口部を有し、上記底部の開口部と上記浴を通って下流方向に伸びる経路に沿って鋼帯を移動させるための手段を備え、上記容器に並んで電磁石が配置され、該電磁石は上記開口部を通って上記浴から溶融金属が漏れるのを防止する手段を有し、上記電磁石は相対峙する一対の磁極部材を有し、各磁極部材は磁性材料からなり、各磁極部材は上記容器の側壁に沿って配置され、上記磁極部材は、相対峙し相互に面する磁極面を有し、各磁極面は容器の下部の側壁に実質的に接触する程度に近接して容器の側壁に隣接して配置され且つ一方の側壁は他方の側壁に向かって収束し、上記各磁極面は、他方の側壁に向かい且つ容器の下部に沿って収束する側壁の部分に沿って実質的に側壁の外形に沿った外形を有しているシステムにおいて、
    電磁石が浴を攪拌する手段を有し、システムが電磁石によって起こされる攪拌を減衰する手段を有するシステム
  2. 減衰手段が、複数の実質的に平行な平面状部材の対を有し、該複数の平面状部材が鋼帯の経路に沿って垂直方向に間隔を置いて配置され、且つ複数の平面状部材は鋼帯の経路の方向を横断する方向に浴を横切って伸び、平面状部材の対の各々は細長い孔を画定し、該細長い孔は鋼帯が経路に沿って移動するとき鋼帯が孔を通過するのを妨げないように、平面状部材の各々によって画定される孔が整列されている請求項1記載のシステム。
  3. 平面状部材の少なくともいくらかは、下方に収束する容器側壁の間の容器内に位置し、側壁の間において、積極的に下方に減少するような横方向の大きさを有する請求項1記載のシステム。
  4. 2つの相対峙し、相互に面する磁極面の間に間隙を有し、複数の平面状部材の対が上記間隙内であって上記容器の収束する側壁の間に配置され、少なくとも平面状部材の1対が上記磁極面の間の有効間隙を減少するような強磁性体である請求項2記載のシステム。
  5. 一対の強磁性体の平面状部材が、容器の狭い下部に隣接している請求項4記載のシステム。
  6. 鋼帯に溶融メッキをするためのシステムであって、該システムが、溶融メッキ金属の浴を保持するために長く伸びた樋状の容器を有し、該容器が容器の長手方向に延びた一対の側壁と一対の端壁を有し、上記容器は比較的広い上部と比較的狭い下部を有し、上記側壁は上記下部に向かって下方に収束し、上記容器は上記下部の底部に長く伸びた開口部を有し、上記底部の開口部と上記浴を通って下流方向に伸びる経路に沿って鋼帯を移動させるための手段を備え、上記容器に並んで電磁石が配置され、該電磁石は上記開口部を通って上記浴から溶融金属が漏れるのを防止する手段を有し、上記電磁石は相対峙する一対の磁極部材を有し、各磁極部材は磁性材料からなり、各磁極部材は上記容器の側壁に沿って配置され、上記磁極部材は、相対峙し相互に面する磁極面を有し、各磁極面は容器の下部の側壁に実質的に接触する程度に近接して容器の側壁に隣接して配置され且つ一方の側壁は他方の側壁に向かって収束し、上記各磁極面は、他方の側壁に向かい且つ容器の下部に沿って収束する側壁の部分に沿って実質的に側壁の外形に沿った外形を有しているシステムにおいて、
    二つの相対峙し、相互に面する磁極面の間に間隙が形成され、システムが相互に面する磁極面の間の有効間隙を減少するための手段を有するシステム
  7. 容器が容器の各側壁に内面を有し、間隙減少手段が、同一平面内にあるように、水平方向に互いに間隔を置いて配置された一対の平面状要素を有し、各平面状要素は、鋼帯の経路の方向を横断する方向に他の平面状要素に向かって容器を横切って側壁内面から伸びており、上記平面状要素はそれらの間に空間を画定し、鋼帯経路は平面状要素の間の空間を通って伸びており、上記平面状要素は上記間隙内であって且つ容器の収束する側壁の間に配置されており、平面状要素は強磁性体からなる請求項6記載のシステム。
  8. 鋼帯に溶融メッキをするためのシステムであって、該システムが、溶融メッキ金属の浴を保持するために長く伸びた樋状の容器を有し、該容器が容器の長手方向に延びた一対の側壁と一対の端壁を有し、上記容器は比較的広い上部と比較的狭い下部を有し、上記側壁は上記下部に向かって下方に収束し、上記容器は上記下部の底部に長く伸びた開口部を有し、上記底部の開口部と上記浴を通って下流方向に伸びる経路に沿って鋼帯を移動させるための手段を備え、上記容器に並んで電磁石が配置され、該電磁石は上記開口部を通って上記浴から溶融金属が漏れるのを防止する手段を有し、上記電磁石は相対峙する一対の磁極部材を有し、各磁極部材は磁性材料からなり、各磁極部材は上記容器の側壁に沿って配置され、上記磁極部材は、相対峙し相互に面する磁極面を有し、各磁極面は容器の下部の側壁に実質的に接触する程度に近接して容器の側壁に隣接して配置され且つ一方の側壁は他方の側壁に向かって収束し、上記各磁極面は、他方の側壁に向かい且つ容器の下部に沿って収束する側壁の部分に沿って実質的に側壁の外形に沿った外形を有しているシステムにおいて、
    容器の狭い下部は底部の開口部から下流側に向かって伸びる通路を含み、上記通路は相対峙する一対の縦長側面と上記側面の間に伸びる一対の端部によって画定され、通路の各端部は容器の端部壁から離れており、容器は通路の各端部にダムを有し、各ダムは通路の各端部から上方に伸び且つ容器の相対峙する側壁の間の容器内面を横切って横方向に伸びているシステム
  9. 容器は、容器の端部壁と隣接するダムとの間の容器の端部に貯留部を有する請求項8記載のシステム。
  10. 各貯留部は溶融金属のプールを閉じこめる請求項9記載のシステム。
  11. 鋼帯に溶融メッキをするためのシステムであって、該システムが、溶融メッキ金属の浴を保持するために長く伸びた樋状の容器を有し、該容器が容器の長手方向に延びた一対の側壁と一対の端壁を有し、上記容器は比較的広い上部と比較的狭い下部を有し、上記側壁は上記下部に向かって下方に収束し、上記容器は上記下部の底部に長く伸びた開口部を有し、上記底部の開口部と上記浴を通って下流方向に伸びる経路に沿って鋼帯を移動させるための手段を備え、上記容器に並んで電磁石が配置され、該電磁石は上記開口部を通って上記浴から溶融金属が漏れるのを防止する手段を有し、上記電磁石は相対峙する一対の磁極部材を有し、各磁極部材は磁性材料からなり、各磁極部材は上記容器の側壁に沿って配置され、上記磁極部材は、相対峙し相互に面する磁極面を有し、各磁極面は容器の下部の側壁に実質的に接触する程度に近接して容器の側壁に隣接して配置され且つ一方の側壁は他方の側壁に向かって収束し、上記各磁極面は、他方の側壁に向かい且つ容器の下部に沿って収束する側壁の部分に沿って実質的に側壁の外形に沿った外形を有しているシステムにおいて、
    電磁石は、相対峙し相互に面する磁極面の間に伸びる磁場を生成するための手段を有し、システムは、容器の縦長方向において浴の底部に沿って流れ且つ電磁石によって生成された磁場と協同して底部の開口部から浴内の溶融金属を押し上げるような磁力を生成する部分を有する電流を供給するための手段を有し、上記システムは浴の底部に沿って流れる電流以外の電流も流す低抵抗導電体を有するシステム
  12. 容器の狭い下部は、底部の開口部から下流側に向かって伸びる通路を有し、上記通路は相対峙する一対の側面と該側面の間に伸びる一対の端部を有し、通路の各端部は容器の端部壁から離れており、上記容器は通路の端部と容器の端部壁との間に伸びる底壁部分を有し、上記導電体はさらに通路の端部と容器の端部壁との間の端部空間に電流を流すための手段を有する請求項11記載のシステム。
  13. 上記電磁石はコイル手段を有し、上記システムは磁場を生成するために上記コイル手段に時変電流を流すための手段を有し、上記電磁石は上記コイル手段に流れる時変電流に応答する手段を有し、それらの手段によって磁極面の間の溶融金属浴に沿って流れる磁場であって、浴の底部に沿って流れる電流部分を含むうず電流を浴内に生み出す磁場を生成するものである請求項12記載のシステム。
  14. 上記導電体は、浴の頂部に沿ったうず電流の流れを実質的に減少するための手段を有する請求項13記載のシステム。
  15. 上記導電体は導電材料からなり、上記導電体は容器の各端部壁に隣接して配置された一対のアームを有し、各アームは他のアームに通電可能に接続され、上記導電体は一対の端子部分を有し、各端子部分はアームに接続され、各端子部分は容器の底壁部分の上方であって容器の端部スペース内に配置されて浴と通電状態にある請求項13記載のシステム。
  16. 各アームは容器内に位置する部分を含み、上記システムは溶融金属浴からアーム部分を電気的且つ熱的に絶縁するための手段を有する請求項15記載のシステム。
  17. 上記アームの両方は容器の外側にあって、上記導電体は、容器の壁を通って各端子部分からアームに伸びる連結部分を有する請求項15記載のシステム。
  18. 上記端子部分が銅からなり、メッキ金属が亜鉛であり、上記システムが、上記端子部分の銅が溶融メッキ金属浴内の亜鉛と金属的に結合するのを防止するための手段を有する請求項15記載のシステム。
  19. 防止手段が、端子部分を冷却して端子部分の周囲のメッキ金属を凝固することによって浴内の溶融メッキ金属による端子部分の浸食を防止するための手段を有する請求項18記載のシステム。
  20. 冷却手段が、端子部分内の流路と、上記流路に沿って冷却流体を流すための手段を有する請求項19記載のシステム。
  21. 上記電磁石がコイル手段を有し、上記システムが磁極面の間の浴内に磁場を生成するために上記コイル手段を通って中断することなく直流電流を流すための手段を有し、上記導電体が一対の端子部分を有し、各端子部分が浴と通電しうるように容器の底壁部分上であって容器の端部スペース内に位置し、上記システムは各端子部分を直流電流源に接続するための手段を有する請求項12記載のシステム。
  22. 上記容器は上記通路の各端部にダムを有し、上記ダムは通路の端部において上方に伸び且つ容器の相対峙する側壁の間において容器内を横切るように横方向に伸び、上記容器は容器の端部壁とダムとの間の容器の端部において貯留部を有し、上記貯留部は溶融メッキ金属のプールを閉じ込め、上記導電体は一対の端子部分を有し、各端子部分は貯留部内の溶融金属と通電しうるように容器の底壁部分上であって、容器の貯留部内に位置するものである請求項12記載のシステム。
  23. 鋼帯に溶融メッキをするためのシステムであって、該システムが、溶融メッキ金属の浴を保持するために長く伸びた樋状の容器を有し、該容器が容器の長手方向に延びた一対の側壁と一対の端壁を有し、上記容器は比較的広い上部と比較的狭い下部を有し、上記側壁は上記下部に向かって下方に収束し、上記容器は上記下部の底部に長く伸びた開口部を有し、上記底部の開口部と上記浴を通って下流方向に伸びる経路に沿って鋼帯を移動させるための手段を備え、上記容器に並んで電磁石が配置され、該電磁石は上記開口部を通って上記浴から溶融金属が漏れるのを防止する手段を有し、上記電磁石は相対峙する一対の磁極部材を有し、各磁極部材は磁性材料からなり、各磁極部材は上記容器の側壁に沿って配置され、上記磁極部材は、相対峙し相互に面する磁極面を有し、各磁極面は容器の下部の側壁に実質的に接触する程度に近接して容器の側壁に隣接して配置され且つ一方の側壁は他方の側壁に向かって収束し、上記各磁極面は、他方の側壁に向かい且つ容器の下部に沿って収束する側壁の部分に沿って実質的に側壁の外形に沿った外形を有しているシステムにおいて、
    鋼帯が容器内の経路に沿って移動するとき、相互に面する磁極面は鋼帯を追いやって横方向に移動させ、上記システムは相互に面する磁極面の間の実質的に中央に位置する経路に沿って鋼帯が移動するように鋼帯を保持するための手段であって、容器内を鋼帯が移動するとき鋼帯の横方向の動きを抑制する手段を有するシステム
  24. 上記鋼帯が一対の相対峙する端部を有し、容器の狭い下部が底部の開口部から下流側に伸びる通路を含み、上記通路は一対の相対峙する縦長側面と該側面の間に伸びる一対の端面とによって画定され、上記通路の端面は容器の端部壁から離れており、鋼帯を実質的に中央に保持するための手段が、一対の相互に面する水平に配置した切り欠きを有し、各切り欠きは通路の端部に配置され、各切り欠きは経路に沿って移動する鋼帯の端部と係合するための手段を有する請求項23記載のシステム。
  25. 鋼帯に溶融メッキをするためのシステムであって、該システムが、溶融メッキ金属の浴を保持するために長く伸びた樋状の容器を有し、該容器が容器の長手方向に延びた一対の側壁と一対の端壁を有し、上記容器は比較的広い上部と比較的狭い下部を有し、上記側壁は上記下部に向かって下方に収束し、上記容器は上記下部の底部に長く伸びた開口部を有し、上記底部の開口部と上記浴を通って下流方向に伸びる経路に沿って鋼帯を移動させるための手段を備え、上記容器に並んで電磁石が配置され、該電磁石は上記開口部を通って上記浴から溶融金属が漏れるのを防止する手段を有し、上記電磁石は相対峙する一対の磁極部材を有し、各磁極部材は磁性材料からなり、各磁極部材は上記容器の側壁に沿って配置され、上記磁極部材は、相対峙し相互に面する磁極面を有し、各磁極面は容器の下部の側壁に実質的に接触する程度に近接して容器の側壁に隣接して配置され且つ一方の側壁は他方の側壁に向かって収束し、上記各磁極面は、他方の側壁に向かい且つ容器の下部に沿って収束する側壁の部分に沿って実質的に側壁の外形に沿った外形を有しているシステムにおいて、
    電磁石を含む、浴の底部に上方への磁力を働かす手段と、電磁石の各磁極部材のためのコイルと、上記コイルを含む直列電気回路を有し、上記直列電気回路は上記コイルと直列に接続された電力源とコンデンサを有し、上記直列電気回路は固定静電容量と固定抵抗とインダクタンスを有し、上記直列電気回路は共振点の近くで該回路を作動させる手段を有し、上記直列電気回路は回路に共振点を生み出すインダクタンスより僅かに大きなインダクタンスでの作動に応答する手段であって、その手段によって溶融金属の浴の底部のレベルが低下するときはいつでも上記コイルに流れる電流を増加し、それによって浴の底部における上方への磁力を増加するものであるシステム
  26. 鋼帯に溶融メッキをするためのシステムであって、該システムが、溶融メッキ金属の浴を保持するために長く伸びた樋状の容器を有し、該容器が容器の長手方向に延びた一対の側壁と一対の端壁を有し、上記容器は比較的広い上部と比較的狭い下部を有し、上記側壁は上記下部に向かって下方に収束し、上記容器は上記下部の底部に長く伸びた開口部を有し、上記底部の開口部と上記浴を通って下流方向に伸びる経路に沿って鋼帯を移動させるための手段を備え、上記容器に並んで電磁石が配置され、該電磁石は上記開口部を通って上記浴から溶融金属が漏れるのを防止する手段を有し、上記電磁石は相対峙する一対の磁極部材を有し、各磁極部材は磁性材料からなり、各磁極部材は上記容器の側壁に沿って配置され、上記磁極部材は、相対峙し相互に面する磁極面を有し、各磁極面は容器の下部の側壁に実質的に接触する程度に近接して容器の側壁に隣接して配置され且つ一方の側壁は他方の側壁に向かって収束し、上記各磁極面は、他方の側壁に向かい且つ容器の下部に沿って収束する側壁の部分に沿って実質的に側壁の外形に沿った外形を有しているシステムにおいて、
    電磁石が容器を囲み、上記電磁石が、磁性材料からなる一対の相対峙する縦長側壁を有する外側部材を有し、各側壁が一対の端部を有し、一対の端部壁の各々が上記側壁の対応する端部の間に伸び、上記側壁と端部壁は容器を受けるために垂直に配置された空間を画定し、該空間は開放された上端と下端を有し、電磁石の各磁極部材は垂直に配置された空間内であって外側部材の側壁上に装着され、各磁極部材は他の磁極部材に向かって空間内を伸びて相対峙し相互に面する磁極面の一方で終わり、各磁極面は容器に沿うようにして容器との間に間隙を定め、電流を流すための一対のコイルの各々が磁極部材の一つを囲み、各コイルがコイル内を流れる電流に反応してコイルによって囲まれる磁極材内に磁場を生成するための手段を有するシステム
  27. 上記電磁石が、磁極部材と外側部材を含む、上記磁場が上記間隙を横切って一方の磁極部材上の磁極面から他方の磁極材上の磁極面に向かって伸び、さらに、他方の磁極部材と、他方の磁極部材が装着されている縦長側壁と、外側部材の端部壁と、一方の磁極部材が装着されている縦長側壁とを経て、一方の磁極部材から一方の磁極面に戻る経路を供給するための手段を有する請求項26記載のシステム。
  28. 上記電磁石が2つの半割部分から構成され、各半割部分が容器の長手方向に沿って伸び、各半割部分がE形状水平断面を有する請求項26記載のシステム。
  29. 鋼帯に溶融メッキをするためのシステムであって、該システムが、溶融メッキ金属の浴を保持するために長く伸びた樋状の容器を有し、該容器が容器の長手方向に延びた一対の側壁と一対の端壁を有し、上記容器は比較的広い上部と比較的狭い下部を有し、上記側壁は上記下部に向かって下方に収束し、上記容器は上記下部の底部に長く伸びた開口部を有し、上記底部の開口部と上記浴を通って下流方向に伸びる経路に沿って鋼帯を移動させるための手段を備え、上記容器に並んで電磁石が配置され、該電磁石は上記開口部を通って上記浴から溶融金属が漏れるのを防止する手段を有し、上記電磁石は相対峙する一対の磁極部材を有し、各磁極部材は磁性材料からなり、各磁極部材は上記容器の側壁に沿って配置され、上記磁極部材は、相対峙し相互に面する磁極面を有し、各磁極面は容器の下部の側壁に実質的に接触する程度に近接して容器の側壁に隣接して配置され且つ一方の側壁は他方の側壁に向かって収束し、上記各磁極面は、他方の側壁に向かい且つ容器の下部に沿って収束する側壁の部分に沿って実質的に側壁の外形に沿った外形を有しているシステムにおいて、
    容器が非磁性ステンレス鋼からなるシステム
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