JP4414388B2 - 電力用ブッシングの絶縁栓構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電力用ブッシングの絶縁栓構造に係わり、特に、電力ケーブルの機器直結形終端接続部や分岐接続部等のブッシングの空き課電口に装着される電力用ブッシングの絶縁栓構造に関する。
従来、この種の電力用ブッシングの絶縁栓構造としては、図7に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1)。
同図において、開閉器や変圧器等の電気機器を収容する密閉形の機器ケース100の側板には、T型のブッシング200が気密に取り付けられており、当該ブッシング200の垂直部に設けられた第1の課電口210には電力ケーブル300が接続され、水平部の右側端部に設けられた第2の課電口(以下「空き課電口」という。)220には当該空き課電口220を電気的に絶縁するために絶縁栓400が装着されている。
絶縁栓400は、図8に示すように、ブッシング200の空き課電口220に装着されるコーン状の絶縁ゴム410と、この絶縁ゴム410の小径部側(高圧側)に設けられブッシング200の内部に埋設された高圧電極230に電気的に接続された高圧側金具420と、絶縁ゴム410の大径部側(低圧側)に設けられ高圧側金具420と対向するように配置された低圧側金具430とを備えている。なお、高圧側金具420は、絶縁ゴム410との境界面で低圧側に向かって膨らむ凸部420aを有し、低圧側金具430は絶縁ゴム410との界面で高圧側に向かって膨らむ凸部430aを有している。
このような構成の絶縁栓400においては、低圧側金具430の背面側にスプリング440を配設し、空き課電口220の開口部に配設した固定蓋450でスプリング440を軸方向に圧縮することで、絶縁栓400の絶縁ゴム410がブッシング200の空き課電口220の内壁面に押し付けられ、これにより、空き課電口220の内壁面と絶縁ゴム410間の界面の絶縁性能が確保されることになる。
特許第3192727号公報(段落「0011」〜「0015」、図1参照)
ところで、このような電力用ブッシングの絶縁栓構造においては、導体(高圧側金具420)、空気(高圧側金具420と絶縁ゴム410間の隙間)および誘電体(絶縁ゴム410)とが接する三重接合点(以下「トリプルジャンクション」という。)Pが絶縁栓400の高圧側に存在し、当該トリプルジャンクションPが高圧電極230で十分に遮蔽されていないため、図9(a)、(b)に示すように、耐電圧試験時に電界がトリプルジャンクションP側に回り込み、当該トリプルジャンクションPの空気(隙間)部分において部分放電が発生するという難点があった。例えば、66/77kVの機器直結形終端接続部においては、耐電圧値160kVに対して70kV程度で部分放電が発生するおそれがあった。
本発明は、上述の難点を解決するためになされたもので、絶縁栓のトリプルジャンクションの空気(間隙)部分における部分放電の発生を抑制することができる電力用ブッシングの絶縁栓構造を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様である電力用ブッシングの絶縁栓構造は、硬質絶縁樹脂から成り、高圧電極に連設するテーパ状挿入部を有するブッシングと、テーパ状挿入部に装着された絶縁栓とを備え、ブッシングには高圧電極よりテーパ状挿入部にかけて遮蔽電極が設けられ、絶縁栓は、高圧電極と同電位とされる高圧側金具と、高圧側金具に対向する低圧側金具と、高圧側金具と低圧側金具の間に位置し、長尺のテーパ状挿入部のテーパ内面と対応するテーパ外面を有する絶縁ゴムとを有し、高圧側金具は、絶縁ゴム側に膨らんだ凸部を有し、遮蔽電極は、テーパ状挿入部の周りを囲む略円筒状の構造を有し、100kV課電時の間隔5kVにて示された等電位線が高圧側金具と絶縁ゴムと隙間部分とが接する三重接合点としてのトリプルジャンクションの隙間部分に回りこまない位置にまで、その端部が高圧側金具の凸部よりも低圧側の位置まで延在され、絶縁ゴムの高圧側金具に接する外周端部近傍は、遮蔽電極により電気的に遮蔽されるものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様である電力用ブッシングの絶縁栓構造において、遮蔽電極はテーパ状挿入部の周りを囲む略円筒状の構造を有し、その端部が絶縁栓の軸方向中央部の周囲まで延在されているものである。
本発明の第1の態様乃至第態様の電力用ブッシングの絶縁栓構造によれば、絶縁ゴムの高圧側金具に接する外周端部近傍を遮蔽電極により電気的に遮蔽することで、絶縁栓の高圧側に存在するトリプルジャンクションが遮蔽電極の内側に回りこむ電界から遠ざかることになり、ひいてはトリプルジャンクションの空気(間隙)部分において部分放電の発生を抑制することができ、製品の信頼性を向上させると共に、不良率の低下を防止することができる。
以下、本発明の電力用ブッシングの絶縁栓構造を適用した好ましい実施の形態例について、図面を参照して説明する。
[実施例1]
図1は本発明の電力用ブッシングの絶縁栓構造を機器直結型ケーブル終端接続部に適用した一実施例を示す縦断面図、図2はブッシングの空き課電口に装着される絶縁栓の縦断面図である。なお、図2において、図1と共通する部分には同一の符号が付されている。
図1において、開閉器や変圧器等の電気機器(不図示)は密閉形の機器ケース1内に収容されており、この機器ケース1の側板にはT型のブッシング2が気密に取り付けられている。
ブッシング2は、エポキシ樹脂等の硬質絶縁樹脂から成るT型のブッシング本体21を備えており、このブッシング本体21内にはブッシング本体21と略相似形状の高圧電極22がブッシング本体21と同心状に埋設されている。また、ブッシング本体21の垂直部には、例えば66/77kVのCVケーブル(架橋ポリエチエン絶縁ビニルシースケーブル)3を接続するための第1の課電口23が設けられ、ブッシング本体21の水平部の一方の端部(この実施例では図中右側端部)には、例えば図2に示すような絶縁栓4を装着するための第2の課電口(以下「空き課電口」という。)24が設けられている。
高圧電極22は、ブッシング本体21の垂直部に第1の課電口23と同心状にかつ第1の課電口23と連通するように設けられた第1の導体挿入部22aと、ブッシング本体21の水平部の右側端部に空き課電口24と同心状にかつ空き課電口24と連通するように設けられた第2の導体挿入孔22bと、水平部の左側端部に第2の導体挿入孔22bと同心状に連設された導体引出棒22cと、第2の導体挿入部22bの回りに第2の導体挿入孔22bと同心状にかつ後述するテーパ状挿入部25にかけて連設された略円筒状の遮蔽電極22dとを備えている。
空き課電口24は、図2に示すように、ブッシング本体21の水平部の右側端部に、当該右側端部から第2の導体挿入孔22bに向かって円錐状に縮径するテーパ内面を有するテーパ状挿入部25と、テーパ状挿入部25の大径部側(低圧側)にテーパ状挿入部25と連通するように設けられた円形の挿入部(以下「大径挿入部」という。)26と、テーパ状挿入部25の小径部側(高圧側)にテーパ状挿入部25と連通するように設けられた円形の挿入部(以下「小径挿入部」という。)27とを備えている。ここで、これらのテーパ状挿入部25、大径挿入部26および小径挿入部27は、第2の導体挿入部22bと同心状に設けられており、また、小径挿入部27の口径は第2の導体挿入部22bの大径部側の口径より大径とされている。
絶縁栓4は、図2に示すように、テーパ状挿入部25のテーパ内面と対応するテーパ外面を有するエチレンプロピレンゴム(EPゴム)等から成る絶縁ゴム41と、この絶縁ゴム41の小径部側(高圧側)に埋設され高圧電極22と同電位とされる半球状の高圧側金具42と、絶縁ゴム41の大径部側(低圧側)に埋設され絶縁ゴム41の中央部を挟んで高圧側金具42と対向配置される半球状の低圧側金具43とを備えている。
高圧側金具42は、絶縁ゴム41側に膨らんだ凸部42aと、絶縁ゴム41の小径部側にその外壁面が露出するように設けられかつ当該外壁面が高圧電極22の段差壁22eに当接される小径円板部42bとを備えており、また、低圧側金具43は、絶縁ゴム41側に膨らんだ凸部43aと、絶縁ゴム41の大径部側にその外壁面が露出するように設けられかつ当該外壁面が後述する固定板45の前面側に当接される大径円板部43bとを備えている。ここで、小径円板部42bの外径は小径挿入部27の口径と略同径とされ、大径円板部43bの外径は大径挿入部26の口径よりやや小径とされている。また、低圧側金具43の背面側の外周縁近傍には円周方向に沿って複数個のスプリング収納穴43cが等配するように設けられている。
このような構成の絶縁栓4は、次のようにして、ブッシング2の空き課電口24に装着される。
先ず、各スプリング収納穴43cにそれぞれコイル状のスプリング44を装着し、この状態で絶縁栓4の高圧側金具42を空き課電口24側に向けて装着する。次いで、低圧側金具43の背面側に円盤状の固定板45を配設し、当該固定板45をその外周縁近傍に円周方向に沿って等配させた固定ボルト46を利用してブッシング本体21の水平部の右側端部に締結する。
これにより、スプリング44に第2の導体挿入部22b側に向かうバネ力が付勢され、絶縁ゴム41のテーパ外面はテーパ状挿入部25のテーパ内面に押し付けられ、ひいてはテーパ状挿入部25のテーパ内面と絶縁ゴム41のテーパ外面間の界面の絶縁性能が確保されることになる。なお、図中、符号28はブッシング本体21の水平部の右側端部の外周縁近傍に円周方向に沿って等配するごとく埋設された埋込ネジ、29はOリングを示している。
このような構成の電力用ブッシングの絶縁栓構造によれ、遮蔽電極22dは前述のようにテーパ状挿入部25の周りを囲む略円筒状の構造を有しており、また、遮蔽電極22dの端部22fは高圧側金具42を構成する凸部42aの頂部42c位置よりも低圧側(ブッシング本体21の水平部の右側端部側)に向かって延在されていることから、絶縁栓4を空き課電口24に装着した状態においては、絶縁ゴム41の高圧側金具42に接する外周端部近傍、すなわち高圧側金具42、高圧側金具42と絶縁ゴム41間の隙間(空気)および絶縁ゴム41とが接する三重接合点としてのトリプルジャンクションPが遮蔽電極22dにより電気的に遮蔽されることになる。従って、本発明の電力用ブッシングの絶縁栓構造によれば、絶縁栓4のトリプルジャンクションPを遮蔽電極22dの内側で、かつその端部22fよりも高圧電極22側に位置させることで、すなわちトリプルジャンクションPを耐電圧試験を行なう際に遮蔽電極22dの内側に回りこむ電界から遠ざかる位置に存在させることで、トリプルジャンクションPの隙間(空気)部分における部分放電の発生を抑制することができ、ひいては製品の信頼性を向上させると共に、不良率の低下を防止することができる。
[実施例2]
図3は、本発明の電力用ブッシングの絶縁栓構造を密閉型の電力機器などのブッシングに適用した一例を示す縦断面図である。
同図において、本発明におけるブッシング5は、エポキシ樹脂等の硬質絶縁樹脂から成るブッシング本体6と、ブッシング本体6の頂部(高圧側)中央部にブッシング本体6と同心状に埋設された高圧電極7と、高圧電極7に連設されブッシング本体6の先端部(高圧側)にブッシング本体6と同心状に埋設された略円筒状の遮蔽電極8とを備えている。
ブッシング本体6は、ブッシング本体6内の略中央部に、ブッシング本体6の高圧電極7側に向かって円錐状に縮径するテーパ内面を有するテーパ状挿入部61と、テーパ状挿入部61の大径部側にテーパ状挿入部61と連通するように設けられた円形の挿入部(以下「大径挿入部」という。)62と、テーパ状挿入部61の小径部側にテーパ状挿入部61と連通するように設けられた円形の挿入部(以下「小径挿入部」という。)63とを備えており、ブッシング本体6の下半部の外周には径方向に突出する環状の取付フランジ64が連設されている。ここで、これらのテーパ状挿入部61、大径挿入部62および小径挿入部63は、ブッシング本体6と同心状に設けられており、また、小径挿入部63の口径は後述する導体挿入孔71aの口径より大径とされている。
高圧電極7は、小径挿入部63と同心状にかつ小径挿入部63と連通する導体挿入孔71aを有する筒状の導体挿入部71と、導体挿入部71の先端部に連設され電気機器(不図示)に接続される半球状の接続部72とを備えており、このような構成の導体挿入部71の上半部はブッシング本体6の頂部中央部から上方に向けて突出されている。
遮蔽電極8は、高圧電極7を構成する導体挿入部71の後端部外周縁に連設された環状の水平部81と、水平部81の外周縁にブッシング本体6と同心状に連設されブッシング本体6の頂部から後端部側に向かって円錐状に拡径する釣鐘状の遮蔽電極本体82とを備えている。ここで、水平部81の内面は小径挿入部63側に露出され、遮蔽電極本体82の端部82aは高圧側金具911を構成する凸部911aの頂部911c位置よりも低圧側(ブッシング本体21の後端部側)に向かって延出されている。
このような構成のブッシング5は、電気機器(不図示)を気密に収容する機器ケ−ス10の底部に、それ自身の先端部(高圧側)が機器ケース10内に位置する如くして気密に装着されている。なお、機器ケ−ス10内には例えばSFガスなどの絶縁ガスが充填されている。
絶縁栓9は、ブッシング本体6のテーパ状挿入部61内に装着される絶縁栓本体91と、絶縁栓本体91の先端部に位置しかつブッシング本体6の小径挿入部63内に小径挿入部63と同心状に装着される円筒状の接触部材92と、絶縁栓本体91の後端部に位置しかつブッシング本体6の大径挿入部62内に大径挿入部62と同心状に装着される円筒状の押圧部材93とを備えている。
絶縁栓本体91は、テーパ状挿入部61のテーパ内面と対応するテーパ外面を有するエチレンプロピレンゴム(EPゴム)等から成る絶縁ゴム910と、この絶縁ゴム910の小径部側(高圧側)に埋設され接触部材92と同電位とされる半球状の高圧側金具911と、絶縁ゴム910の大径部側(低圧側)に埋設され高圧側金具911と絶縁ゴム910の中央部を挟んで対向配置される半球状の低圧側金具912とを備えている。
高圧側金具911は、絶縁ゴム910側に膨らんだ凸部911aと、絶縁ゴム910の小径部側にその外壁面が露出するように設けられかつ当該外壁面が接触部材92の後端部に当接される小径円板部911bとを備えており、また、低圧側金具912は、絶縁ゴム910側に膨らんだ凸部912aと、絶縁ゴム910の大径部側にその外壁面が露出するように設けられかつ当該外壁面が述する押圧部材93の閉鎖部932の前面側に当接される大径円板部912bとを備えている。ここで、小径円板部911bの外径は小径挿入部63の口径と略同径とされ、大径円板部912bの外径は大径挿入部62の口径よりやや小径とされている。また、低圧側金具912の背面側の外周縁近傍には円周方向に沿って複数個のスプリング収納穴913およびねじ孔914が等配するように設けられている。
接触部材92はアルミニウム合金等の金具で形成され、その外径はブッシング本体6の小径挿入部63の口径よりも若干小径とされ、また、その軸方向の長さは小径挿入部63の軸方向の長さよりも若干短くされている。具体的には、接触部材92の軸方向の長さは、絶縁栓9がブッシング5内に正規位置に装着された状態において、接触部材92の先端部(高圧側)が高圧電極7を構成する導体挿入部71の後端部(または遮蔽電極8の水平部81の内面)に電気的に接触し、後端部が後述する高圧側金具911の小径円形部911bに電気的に接触するような長さとされている。
押圧部材93は、大径挿入部62に同心状に装着される円筒部931と、円筒部931の先端部に開口部を閉塞するように設けられた閉鎖部932とを備えており、円筒部931の一部には軸方向に沿って厚肉部931aが設けられ、閉鎖部932の外周縁近傍には円周方向に沿って複数個のボルト挿通孔932aが等配する如く設けられている。なお、押圧部材93は、アルミニウム合金等の金具で形成され、その外径はブッシング本体6の大径挿入部62の口径よりも若干小径とされている。
このように構成された絶縁栓9は、次のようにしてブッシング本体6の挿入部(大径挿入部62、テーパ状挿入部61および小径挿入部63)に着脱自在に装着される。
先ず、低圧側金具912のスプリング収納孔913にスプリング95をその下半部がスプリング収納孔913から突出する如くして配設し、次いで、押圧部材93を構成する閉鎖部932の背面側から配設したボルト96をボルト挿通孔932aに挿通しその先端部を低圧側金具912のねじ孔914に取り付ける。これにより、押圧部材93がボルト96の軸部を介して進退自在に低圧側金具912に取り付けられる。そして、スプリング95にバネ力が付勢されていない状態で、接触部材92、絶縁栓本体91および押圧部材93をブッシング本体6の挿入部に挿入し、接触部材92の先端部が高圧電極7を構成する導体挿入部71の後端部(または遮蔽電極8の水平部81の内面)に当接するまで押し込む。これにより、絶縁栓本体91の絶縁ゴム910のテーパ外面がテーパ状挿入部61のテーパ内面に当接する。
次いで、ブッシング本体6の後端部(低圧側)の下面に、図示しない固定板を当接し締結する。これにより、押圧部材93を構成する閉鎖部932の前面側がボルト96の軸部を介して低圧側金具912の後端面に当接する位置まで押し込まれ、これと共に、スプリング95が軸方向に押圧され当該スプリング95に軸方向のバネ力が付勢される。
そして、スプリング95に軸方向のバネ力が付勢されると、絶縁栓9を構成する押圧部材93がブッシング本体6の先端部に向かって押圧されることで、絶縁栓本体91を構成する絶縁ゴム910のテーパ外面とテーパ状挿入部61のテーパ内面との嵌合部に所定の面圧が付与される。これにより、絶縁ゴム910のテーパ外面とテーパ状挿入部61のテーパ内面との嵌合部に所定の面圧が付与されることで、テーパ状挿入部61のテーパ内面と絶縁ゴム910間の界面の絶縁性能が確保されることになる。
このような電力用ブッシングの絶縁栓構造においては、遮蔽電極8を構成する遮蔽電極本体82は前述のようにテーパ状挿入部61の周りを囲む略円筒状の構造を有しており、また、遮蔽電極本体82の端部82aは絶縁栓9の高圧側金具911を構成する凸部911aの頂部911c位置よりも低圧側(ブッシング本体21の後端部側)に向かって延出されていることから、絶縁栓9がテーパ状挿入部61に装着された状態においては、絶縁ゴム910の高圧側金具911に接する外周端部近傍、すなわち高圧側金具911、高圧側金具911と絶縁ゴム910間の隙間(空気)および絶縁ゴム910とが接する三重接合点としてのトリプルジャンクションPが遮蔽電極本体82により電気的に遮蔽されることになる。従って、このように構成された電力用ブッシングの絶縁栓構造においては、前述の第1の実施例と同様に、絶縁栓9のトリプルジャンクションPを遮蔽電極本体82の内側で、かつその端部82aよりも高圧電極7側に位置させることで、すなわちトリプルジャンクションPを耐電圧試験を行なう際に遮蔽電極本体82の内側に回りこむ電界から遠ざかる位置に存在させることで、トリプルジャンクションPの隙間(空気)部分における部分放電の発生を抑制することができ、ひいては製品の信頼性を向上させると共に、不良率の低下を防止することができる。
[実施例3]
図4は、本発明の電力用ブッシングの絶縁栓構造を66/77kV級の密閉型の開閉器などの他のブッシングに適用した一例を示す縦断面図である。なお、同図において、図3と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施例においては、ブッシング本体6の上半部内に、図3に示す接触部材92を装着するための小径挿入部63に代えて、図3に示すテーパ状挿入部61よりもテーパ長の長いテーパ状挿入部(以下「長尺テーパ状挿入部」という。)61´が設けられている。具体的には、ブッシング本体6の挿入部の奥部に、すなわち図3に示す小径挿入部63の先端部近傍(遮蔽電極8を構成する水平部81の内面近傍)に後述する高圧側金具911´の小径円板部911b´を装着するための円形の挿入部(以下「短尺小径挿入部」という。)63´が設けられており、この短尺小径挿入部63´の後端部位置T1から、図3に示す大径挿入部62の先端部位置T2に至るまで緩やかなテーパを形成することで、テーパ長の長いテーパ状挿入部61´が形成されている。また、この実施例においては、図3に示す絶縁栓9に代えて、長尺テーパ状挿入部61´のテーパ内面と対応するテーパ外面を有する絶縁ゴム(以下「長尺絶縁ゴム」という。)910´を有する絶縁栓9´が用いられ、長尺絶縁ゴム910´の小径部側(高圧側)には、第2の実施例よりも軸方向の長さが大きくされた高圧側金具911´が埋設されている。ここで、高圧側金具911´は、長尺絶縁ゴム910´側に膨らんだ凸部911a´と、長尺絶縁ゴム910´の小径部側にその外壁面が露出するように設けられかつ当該外壁面が遮蔽電極8を構成する水平部81の内面に当接される小径円板部911b´とを備えており、このような構成の高圧側金具911´は、その小径円板部911b´が短尺小径挿入部63´に装着されることで高圧電極7に電気的に接続されることになる。
このような電力用ブッシングの絶縁栓構造においては、遮蔽電極8を構成する遮蔽電極本体82は前述のようにテーパ状挿入部61´の周りを囲む略円筒状の構造を有しており、また、遮蔽電極8を構成する遮蔽電極本体82の端部82aが絶縁栓9´の軸方向中央部の周囲を覆う位置まで延在されていることから、すなわち、絶縁ゴム910´の高圧側金具911´に接する外周端部近傍が第2の実施例よりもブッシング本体6の挿入部の奥部側(先端部側)に存在することから、絶縁栓9´が長尺テーパ状挿入部61´に装着された状態においては、図5および図6に示すように、高圧側金具911´、高圧側金具911´と絶縁ゴム910´間の隙間(空気)および絶縁ゴム910´とが接する三重接合点としてのトリプルジャンクションPが遮蔽電極本体82により電気的に完全に遮蔽されることになる。従って、このように構成された電力用ブッシングの絶縁栓構造においては、第2の実施例と同様に、トリプルジャンクションPを耐電圧試験を行なう際に遮蔽電極本体82の内側に回りこむ電界から遥かに遠ざかる位置に存在させることで、トリプルジャンクションPの隙間(空気)部分における部分放電の発生を抑制することができ、ひいては製品の信頼性を向上させると共に、不良率の低下を防止することができる。
また、この実施例における電力用ブッシングの絶縁栓構造においては、図3に示す小径挿入部63が存在しないことから、接触金具を使用する必要がなくなり、第2の実施例における電力用ブッシングの絶縁栓構造よりも、絶縁栓の軽量化および低コスト化を図ることができる。
本発明は、特許請求の範囲内で、次のように、変更、修正を加えることができる。
第1に、前述の実施例においては、66/77kV用絶縁栓の構造について説明しているが、系統の電圧が66kV未満の電力用ブッシングの絶縁栓構造若しくは77kVを超える電力用ブッシングの絶縁栓構造に適用しても同様の効果を奏する。
第2に、前述の実施例においては、CVケーブルの機器直結型終端接続部などについて述べているが、本発明はこれに限定されず、空き課電口を有するブッシング、たとえばCVケーブルのT分岐、Y分岐接続部等に適用してもよく、また、空き課電口を有するブッシンは、機器ケースの側壁に取付けたものに限定されず、機器ケースの底板や頂部等に取付けてもよい。
本発明の第1の実施例における電力用ブッシングの絶縁栓構造を示す縦断面図。 本発明の第1の実施例における電力用ブッシングの空き課電口に装着される絶縁栓の縦断面図。 本発明の第2の実施例における電力用ブッシングの絶縁栓構造を示す縦断面図。 本発明の第3の実施例における電力用ブッシングの絶縁栓構造を示す縦断面図。 図4に示す絶縁栓上部における等電位線間隔が5kVの等電位分布図。 図4に示す絶縁栓上部における等電位線間隔が1kVの等電位分布図。 従来の電力用ブッシングの絶縁栓構造を示す縦断面図。 従来における絶縁栓の縦断面図。 従来における絶縁栓の等電位分布図で、分図(a)は、絶縁栓上部における等電位線間隔が5kVの等電位分布図、分図(b)は、絶縁栓上部における等電位線間隔が1kVの等電位分布図。
2・・・ブッシング
22・・・高圧電極
22d・・・遮蔽電極
25・・・テーパ状挿入部
4・・・絶縁栓
41・・・絶縁ゴム
42・・・高圧側金具
42a・・・凸部
43・・・低圧側金具

Claims (2)

  1. 硬質絶縁樹脂から成り、高圧電極に連設するテーパ状挿入部を有するブッシングと、前記テーパ状挿入部に装着された絶縁栓とを備え、
    前記ブッシングには前記高圧電極より前記テーパ状挿入部にかけて遮蔽電極が設けられ、
    前記絶縁栓は、前記高圧電極と同電位とされる高圧側金具と、前記高圧側金具に対向する低圧側金具と、前記高圧側金具と前記低圧側金具の間に位置し、長尺の前記テーパ状挿入部のテーパ内面と対応するテーパ外面を有する絶縁ゴムとを有し、
    前記高圧側金具は、前記絶縁ゴム側に膨らんだ凸部を有し、
    前記遮蔽電極は、前記テーパ状挿入部の周りを囲む略円筒状の構造を有し、100kV課電時の間隔5kVにて示された等電位線が前記高圧側金具と前記絶縁ゴムと隙間部分とが接する三重接合点としてのトリプルジャンクションの前記隙間部分に回りこまない位置にまで、その端部が前記高圧側金具の凸部よりも低圧側の位置まで延在され、
    前記絶縁ゴムの前記高圧側金具に接する外周端部近傍は、前記遮蔽電極により電気的に遮蔽されることを特徴とする電力用ブッシングの絶縁栓構造。
  2. 前記遮蔽電極は前記テーパ状挿入部の周りを囲む略円筒状の構造を有し、その端部が前記絶縁栓の軸方向中央部の周囲まで延在されていることを特徴とする請求項1記載の電力用ブッシングの絶縁栓構造。
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