JP4414305B2 - 中継装置および中継装置の再起動方法並びに中継装置用ソフトウェアプログラム - Google Patents

中継装置および中継装置の再起動方法並びに中継装置用ソフトウェアプログラム Download PDF

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Description

本発明は、データの通信を中継する中継装置に関し、特に、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)といったコンピュータネットワークに利用される中継装置に関する。
例えば無線LANといったコンピュータネットワークにはいわゆるアクセスポイントといった中継装置が利用される。アクセスポイントには無線通信によって例えば複数のパソコンが接続される。こうしてパソコン同士はデータの通信を確立することができる。その一方で、アクセスポイントには例えばサーバコンピュータ装置が有線で接続される。サーバコンピュータ装置は例えばインターネットといった通信網に接続される。こうしてパソコンはアクセスポイントを介してサーバコンピュータ装置やインターネットに接続することができる。
特開2003−196100号公報 特開2000−31998号公報
こういったアクセスポイントでは無線通信にあたって例えば通信チャンネルが設定される。通信チャンネルの設定の変更にあたってアクセスポイントの再起動処理が必要とされる。再起動処理の実行中、データの通信は切断されてしまう。通信の切断のために通信中のデータは破壊されてしまう。したがって、再起動処理に先立って、アクセスポイントの管理者は通信中のデータの有無を確認しなければならない。その結果、通常の業務時間帯では管理者は再起動処理を実行することができない。管理者は業務時間外例えば真夜中に再起動処理を実行しなければならない。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、管理者の負担を大幅に軽減することができる中継装置および中継装置の再起動方法並びに中継装置用ソフトウェアプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1発明によれば、データの通信を中継する通信制御回路と、通信中のデータの不存在を確認すると再起動処理を実行する制御回路とを備えることを特徴とする中継装置が提供される。こうした中継装置では、再起動処理は通信中のデータの不存在が確認された後に自動的に実行される。通信中のデータの破壊は確実に回避される。しかも、比較的に簡単に再起動処理が実行されることができる。加えて、中継装置の管理者は、データの通信の途絶を待たずに例えば中継装置の設定変更の作業を完了することができる。管理者は業務時間中に作業を終えることができる。管理者の負担は大幅に軽減される。
こういった中継装置では、制御回路は、再起動処理の開始を要求する開始要求信号の受信に応じて通信中のデータの有無を監視し始めればよい。管理者は例えばサーバコンピュータから開始要求信号を中継装置に送り出しておけば、中継装置は開始要求信号の受信に応じて通信中のデータの有無を監視し始める。制御回路で通信中のデータの不存在が確認されると再起動処理が実行される。中継装置の管理者は、データの通信の途絶を待たずに例えば中継装置の設定変更の作業を完了することができる。管理者は業務時間中に作業を終えることができる。管理者の負担は大幅に軽減される。
以上のような中継装置では、制御回路は、再起動処理の実行を予告する予告信号を発信してもよい。例えば中継装置との間でデータの通信を確立する通信装置に向けて予告信号が送り出されれば、通信装置の利用者は再起動処理の実行を認識することができる。こうして利用者がデータの通信を終了すれば、中継装置では早期に通信中のデータの不存在が確立される。例えば中継装置の設定変更はすぐさま実現される。こうした中継装置では、制御回路は、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信し、通信中のデータの存在を確認した場合に再起動処理の実行を待機した後、通信中のデータの不存在を確認すると再起動処理を実行すればよい。
第2発明によれば、通信中のデータの不存在を確認する手順と、不存在の確認に応じて再起動処理を実行する手順とを備えることを特徴とする中継装置の再起動方法が提供される。こうした中継装置の再起動方法によれば、再起動処理は通信中のデータの不存在が確認された後に自動的に実行される。通信中のデータの破壊は確実に回避される。しかも、比較的に簡単に再起動処理が実行されることができる。加えて、中継装置の管理者は、データの通信の途絶を待たずに例えば中継装置の設定変更の作業を完了することができる。管理者は業務時間中に作業を終えることができる。管理者の負担は大幅に軽減される。
こうした中継装置の再起動方法は、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、開始要求信号の受信に応じて前記通信中のデータの有無を監視し始める手順とをさらに備えてもよい。管理者は例えばサーバコンピュータから開始要求信号を中継装置に送り出しておけば、中継装置は通信中のデータの有無を監視し始める。制御回路で通信中のデータの不存在が確認されると再起動処理が実行される。中継装置の管理者は、データの通信の途絶を待たずに例えば中継装置の設定変更の作業を完了することができる。管理者は業務時間中に作業を終えることができる。管理者の負担は大幅に軽減される。
こうした中継装置の再起動方法は、再起動処理の実行を予告する予告信号を発信する手順をさらに備えてもよい。前述と同様に、例えば中継装置との間でデータの通信を確立する通信端末に向けて予告信号が送り出されれば、通信端末の利用者は再起動処理の実行を認識することができる。したがって、利用者はデータの通信を終了する。こうして中継装置では早期に通信中のデータの不存在が確立される。例えば中継装置の設定変更はすぐさま実現される。こういった中継装置の再起動方法は、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、通信中のデータが存在する場合に再起動処理の実行を待機する手順とをさらに備えてもよい。
第3発明によれば、通信中のデータの不存在を確認する手順と、不存在の確認に応じて再起動処理を実行する手順とをプロセッサに実行させることを特徴とする中継装置用ソフトウェアプログラムが提供される。こういった中継装置用ソフトウェアプログラムは例えば中継装置に組み込まれる。中継装置のプロセッサは中継装置用ソフトウェアプログラムに従って一連の手順を実行する。
こうした中継装置用ソフトウェアプログラムによれば、前述と同様に、再起動処理は通信中のデータの不存在が確認された後に自動的に実行される。通信中のデータの破壊は確実に回避される。しかも、比較的に簡単に再起動処理が実行されることができる。加えて、中継装置の管理者は、データの通信の途絶を待たずに例えば中継装置の設定変更の作業を完了することができる。管理者は業務時間中に作業を終えることができる。管理者の負担は大幅に軽減される。
こうした中継装置用ソフトウェアプログラムは、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、開始要求信号の受信に応じて通信中のデータの有無を監視し始める手順とをさらにプロセッサに実行させればよい。管理者は例えばサーバコンピュータから開始要求信号を中継装置に送り出しておけば、中継装置は通信中のデータの有無を監視し始める。制御回路で通信中のデータの不存在が確認されると再起動処理が実行される。中継装置の管理者は、データの通信の途絶を待たずに例えば中継装置の設定変更の作業を完了することができる。管理者は業務時間中に作業を終えることができる。管理者の負担は大幅に軽減される。
こうした中継装置用ソフトウェアプログラムは、再起動処理の実行を予告する予告信号を発信する手順をさらにプロセッサに実行させてもよい。前述と同様に、例えば中継装置との間でデータの通信を確立する通信装置に向けて予告信号が送り出されれば、通信装置の利用者は再起動処理の実行を認識することができる。したがって、利用者はデータの通信を終了する。こうして中継装置では確実に通信中のデータの不存在が確立される。例えば中継装置の設定変更はすぐさま実現される。こうした中継装置用ソフトウェアプログラムは、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、通信中のデータが存在する場合に再起動処理の実行を待機する手順とをさらにプロセッサに実行させてもよい。
以上のように本発明によれば、管理者の負担を大幅に軽減することができる中継装置および中継装置の再起動方法並びに中継装置用ソフトウェアプログラムを提供することができる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るコンピュータネットワーク11の構成を概略的に示す。このコンピュータネットワーク11は中継装置すなわちアクセスポイント12を備える。アクセスポイント12は、所定の範囲にわたって広がるセル13内の通信装置すなわちパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」)14a、14b、14cとの間で無線通信を確立する。アクセスポイント12とパソコン14a、14b、14cとの間では無線通信によりデータのやり取りが実施される。
アクセスポイント12にはサーバコンピュータ15が接続される。サーバコンピュータ15はアクセスポイント12との間で有線通信を確立する。アクセスポイント12とサーバコンピュータ15との間では有線通信によりデータのやり取りが実施される。アクセスポイント12は、パソコン14a、14b、14cおよびサーバコンピュータ15の間でデータの通信を中継する。こうしてアクセスポイント12、パソコン14a、14b、14cおよびサーバコンピュータ15は無線LANを構成する。サーバコンピュータ15には、例えばハブを介してサーバコンピュータ15との間で有線通信を実現する複数のパソコン(図示されず)が接続されてもよい。こうしてサーバコンピュータ15およびパソコンは有線LANを構成してもよい。
サーバコンピュータ15は例えばルータを介してインターネット16に接続される。サーバコンピュータ15は、パソコン14a、14b、14cから受け取るデータをインターネット16に向けて送り込むことができる。同様に、サーバコンピュータ15は、インターネット16から受け取るデータをパソコン14a、14b、14cに向けて送り出すことができる。こういったデータは、例えばHTTPといったプロトコルに基づき生成されればよい。データのやり取りにはパケット通信が用いられればよい。ただし、パケット通信に代えてその他の形式の通信が用いられてもよい。
図2に示されるように、パソコン14a、14b、14cは、CPU(中央演算処理装置)17と、CPU17に接続されるメモリ18およびハードディスク駆動装置(HDD)19とを備える。HDD19にはOS(オペレーティングシステム)21といった基本ソフトウェアやアプリケーションソフトウェア、様々なデータが格納される。CPU17は、例えばメモリ18に一時的に取り込まれるOS21やアプリケーションソフトウェアに従って所定の手順を実行することができる。こういったOS21やアプリケーションソフトウェアの実行にあたってメモリ18には様々なデータが一時的に取り込まれる。
CPU17にはアクセスポイント12との間で通信を確立する通信制御回路22がさらに接続される。通信制御回路22には無線通信を確立する無線LANカード23が接続される。無線LANカード23は例えばパソコン14a、14b、14cのカードスロットに差し込まれればよい。通信制御回路22は無線LANカード23を介してアクセスポイント12との間で無線通信を確立する。通信制御回路22は、アクセスポイント12から受け取るパケットからデータを抽出することができる。抽出されたデータはCPU17に受け渡される。反対に、通信制御回路22は、CPU17から受け取るデータからパケットを生成する。生成されたパケットはアクセスポイント12に向けて送り出される。
周知の通り、例えばパソコン14a、14b、14cおよびアクセスポイント12の間ではデータはパケット単位でやり取りされる。こうしたパケットは、例えば図3に示されるように、ヘッダ24とデータ本体25とを備える。ヘッダ24には、発信先情報26や発信元情報27が書き込まれる。発信先情報26や発信元情報27には、例えばパソコン14a、14b、14cやアクセスポイント12、サーバコンピュータ15に個別に割り当てられるMACアドレスおよびIPアドレスが含まれる。データ本体23には様々なデータが含まれる。
図4に示されるように、アクセスポイント12は、パソコン14a、14b、14cやサーバコンピュータ15との間で通信を確立する通信制御回路28を備える。通信制御回路28には無線通信を確立する無線LANカード29が接続される。無線LANカード29は例えばアクセスポイント12のカードスロットに差し込まれればよい。こうして通信制御回路28はパソコン14a、14b、14cとの間で無線通信を確立することができる。同様に、通信制御回路28には有線通信を確立する有線LANボード31が接続される。有線LANボード31には例えばコネクタ(図示されず)によりLANケーブルが接続されればよい。こうして通信制御回路28はサーバコンピュータ15との間で有線通信を確立することができる。
通信制御回路28は、パソコン14a、14b、14cから受け取るパケットをサーバコンピュータ15に向けて送り出す。反対に、通信制御回路28は、サーバコンピュータ15から受け取るパケットをパソコン14a、14b、14cに向けて送り出す。加えて、通信制御回路28はパソコン14a、14b、14cのうちのいずれかから受け取るパケットをパソコン14a、14b、14cのうちのいずれかに向けて送り出すこともできる。こうして通信制御回路28はパソコン14a、14b、14cおよびサーバコンピュータ15の間でデータの通信を中継する。
通信制御回路28にはCPU32が接続される。CPU32にはRAM(ランダムアクセスメモリ)33や不揮発性メモリ34が接続される。不揮発性メモリ34には例えばフラッシュメモリが利用されればよい。不揮発性メモリ34にはソフトウェアプログラム35および設定画面データ36が格納される。CPU32は、例えばRAM33といった作業領域を利用しつつソフトウェアプログラム35を実行することができる。ソフトウェアプログラム35には本発明に係る中継装置用ソフトウェアプログラムが含まれる。中継装置用ソフトウェアプログラムの詳細は後述される。
設定画面データ36は、アクセスポイント12の各種設定の変更に利用されるデータを特定する。こうした設定画面データ36は例えばウェブブラウザ上に表示されることができる。こうした設定画面データ36の表示に従ってアクセスポイント12の各種設定は変更される。設定画面データ36にはアクセスポイント12の設定データ37が反映される。設定データ37は不揮発性メモリ34に格納される。設定データ37には、例えば周波数帯域すなわち通信チャンネルといった無線LANのシステムに関連するデータやMACアドレスおよびIPアドレスといったネットワークに関連するデータ、WEPやMACアドレスフィルタリングといったセキュリティに関連するデータが含まれる。
ここで、例えば通信チャンネルはアクセスポイント12およびパソコン14a、14b、14cの間で同一に合わせられなければならない。一般に、アクセスポイント12は複数の通信チャンネルを設定することができる。例えば、アクセスポイント12やパソコン14a、14b、14cの周囲で他の無線LANが構築されている場合、その無線LANとの干渉は回避されなければならない。このとき、アクセスポイント12およびパソコン14a、14b、14cでは、その無線LANと異なる通信チャンネルが設定されればよい。
RAM33には通信確立データ38が一時的に格納される。通信確立データ38は、パソコン14a、14b、14cやサーバコンピュータ15との間でデータの通信が確立されたことを特定する。ここでは、通信確立データ38は、パケットの発信元情報27に含まれる発信元のMACアドレスに相当する。通信制御回路28は、所定のソフトウェアプログラムに従ってパソコン14a、14b、14cやサーバコンピュータ15との間でやり取りされるパケットから発信元のMACアドレスを抽出する。抽出されたMACアドレスは通信確立データ38としてRAM33に格納される。
ソフトウェアプログラム35で実現されるソフトウェアに基づきCPU32は、RAM33に格納される通信確立データ38の有無を監視することができる。こうした監視に基づきCPU32は通信中のパケットの有無を確認することができる。RAM33に通信確立データ38が格納されていれば、CPU32はパソコン14a、14b、14cやサーバコンピュータ15との間でパケットの通信中と判断する。RAM33に通信確立データ38が格納されていなければ、CPU32はパソコン14a、14b、14cやサーバコンピュータ15との間では通信の途絶中と判断する。
図5に示されるように、サーバコンピュータ15は、例えばCPU39と、CPU39に接続されるメモリ41およびHDD42とを備える。HDD42にはOS43といった基本ソフトウェアやアプリケーションソフトウェア、様々なデータが格納される。CPU39は、例えばメモリ41に一時的に取り込まれるアプリケーションソフトウェアに従って所定の手順を実行することができる。こういったアプリケーションソフトウェアの実行にあたってメモリ41には様々なデータが一時的に取り込まれる。
HDD42には、例えばウェブブラウザといったアプリケーションソフトウェアが格納される。CPU39は、ウェブブラウザのソフトウェアに従ってサーバコンピュータ15のディスプレイ(図示されず)の画面上に様々な情報を表示することができる。ここでは、CPU39は、アクセスポイント12から受け取る設定画面データ36や通信確立データ38をウェブブラウザ上に表示することができる。こうしてアクセスポイント12の管理者は通信確立データ38や各種の設定データ37を参照することができる。
CPU39にはさらに通信制御回路44が接続される。通信制御回路44には有線通信を確立する有線LANボード45が接続される。こうして通信制御回路44はアクセスポイント12との間で有線通信を確立する。同時に、通信制御回路44は例えばルータ46に基づきインターネット16に接続される。通信制御回路44は、アクセスポイント12やインターネット16から受け取るパケットからデータを抽出することができる。抽出されたデータはCPU39に受け渡される。反対に、通信制御回路44は、CPU39から受け取るデータからパケットを生成する。生成されたパケットはアクセスポイント12やインターネット16に向けて送り込まれる。
いま、パソコン14aの電源が入れられる場面を想定する。パソコン14aでは、所定のソフトウェアの働きでOS21がメモリ18に一時的に取り込まれる。こうしてOS21が起動する。同時に、無線LANカード23に電力が供給される。通信制御回路22は、OS21の働きで通信の許可を要求する通信許可要求信号を生成する。通信許可要求信号にはパソコン14aのSSIDやMACアドレスが含まれればよい。こうして生成された通信許可要求信号は無線LANカード23からアクセスポイント12に向けて送り出される。
アクセスポイント12では、通信制御回路28は、通信許可要求信号の受信に応じて通信許可信号を生成する。生成された通信許可信号は無線LANカード29からパソコン14aに向けて送り出される。パソコン14aでは、通信制御回路22は通信許可信号を受け取る。こうしてパソコン14aおよびアクセスポイント12の間で通信の接続状態すなわちリンクが確立される。こういった通信許可要求信号および通信許可信号のやり取りは定期的に実施されてもよい。
その他、通信許可要求信号は、アクセスポイント12を経由してサーバコンピュータ15に送り出されてもよい。サーバコンピュータ15では、例えばHDD42にパソコン14aのSSIDやMACアドレスが予め格納されていればよい。通信許可要求信号の受信に応じて、OS43は、通信許可要求信号に含まれるSSIDやMACアドレスがHDD42に格納されるSSIDやMACアドレスと一致するか否かを確認する。一致が確認されれば、OS43はパソコン14aに向けて通信許可信号を送り出せばよい。こうした通信の接続状態すなわちリンクの確立にあたってサーバコンピュータ15の認証が実施されてもよい。
次に、パソコン14aからサーバコンピュータ15に向けてデータが送り出される場面を想定する。パソコン14aでは、CPU17は、所定のソフトウェアプログラムに従って、送り出されるべきデータ、発信先情報26および発信元情報27を生成する。生成されたデータ、発信先情報26および発信元情報27は通信制御回路22に受け渡される。発信先情報26にはサーバコンピュータ15のIPアドレスおよびMACアドレスが含まれる。発信元情報27にはパソコン14aのIPアドレスおよびMACアドレスが含まれる。通信制御回路22は、CPU17から受け取るデータに基づき複数のパケットを生成する。各パケットのヘッダには、前述されるように、発信先情報26および発信元情報27が書き込まれる。こうして通信制御回路22は無線LANカード23からアクセスポイント12に向けてパケットを送り出す。
アクセスポイント12では、通信制御回路28は、パソコン14aから受け取るパケットの発信先情報26を参照する。ここでは、発信先情報26にはサーバコンピュータ15のMACアドレスが書き込まれていることから、通信制御回路28は有線LANボード31からサーバコンピュータ15に向けてパケットを送り出す。このとき、通信制御回路28は、パケットから発信元情報27のMACアドレスを抽出する。通信制御回路28は、所定のソフトウェアプログラムに従って、抽出されたMACアドレスを通信確立データ38としてRAM33に格納する。こうした処理動作は例えばパケットを受け取るたびに実施されればよい。
サーバコンピュータ15では、通信制御回路44は、アクセスポイント12から受け取るパケットに書き込まれる発信先情報26を参照する。発信先情報26にはサーバコンピュータ15のIPアドレスおよびMACアドレスが書き込まれていることから、通信制御回路44はアクセスポイント12から受け取るパケットからデータ本体25を抽出する。CPU39は所定のソフトウェアプログラムに従って、抽出されたデータ本体25からデータを生成する。こうしてパソコン14aからサーバコンピュータ15にデータが送られる。
アクセスポイント12では、通信制御回路28は、所定のソフトウェアプログラムに従って、RAM33に格納される通信確立データ38を所定の時間の経過後に消去する。ここでは、通信確立データ38は、例えばRAM33に格納されてから5分後に消去されればよい。消去までの時間は、所定のソフトウェアプログラムに基づき任意に設定されればよい。
次に、アクセスポイント12の電源が入れられる場面を想定する。アクセスポイント12では、無線LANカード29および有線LANボード31に電力が供給される。通信制御回路28は、パソコン14a、14b、14cやサーバコンピュータ15から送り出されるパケットを待ち受ける。通信制御回路28は、不揮発性メモリ34に格納される設定データ37に則ってパケットをやり取りする。パケットのやり取りにあたって前述の動作処理が繰り返される。
次に、アクセスポイント12の設定が変更される場面を想定する。ここでは、アクセスポイント12のRAM33に通信確立データ38が格納されている場面を想定する。例えばパソコン14aおよびサーバコンピュータ15の間でパケットの通信状態が確立されている。アクセスポイント12のCPU32は、不揮発性メモリ34に格納されるソフトウェアプログラム35すなわち中継装置用ソフトウェアプログラムを実行する。中継装置用ソフトウェアプログラムで実現されるソフトウェアに基づきCPU32は様々な動作処理を実行することができる。
アクセスポイント12の管理者は、サーバコンピュータ15でウェブブラウザを起動する。ウェブブラウザのアドレスバーにアクセスポイント12のIPアドレスが入力されると、サーバコンピュータ15のCPU39はアクセスポイント12に向けて設定画面データ36の送信要求信号を送り出す。図6に示されるように、アクセスポイント12では、ステップS1で、CPU32は送信要求信号の受信に応じてサーバコンピュータ15に向けて設定画面データ36を送り出す。こうしてサーバコンピュータ15では、例えば図7に示されるように、ウェブブラウザ上に設定画面47が表示される。
続いて、管理者は例えば入力装置の操作に基づき設定画面47上で各種の設定を変更する。ここでは、管理者は例えば通信チャンネルを変更する。通信チャンネルが変更されると、サーバコンピュータ15のCPU39はアクセスポイント12に向けて通信チャンネルの変更要求信号を送り出す。アクセスポイント12のCPU32は、ステップS2で、変更要求信号の受信に応じて設定データ37変更処理を実行する。CPU32は、変更された設定データ37をRAM33に一時的に格納する。このとき、不揮発性メモリ34に格納される変更前の設定データ37はそのまま保持される。こうして通信制御回路28は、変更前の設定データ37が変更後の設定データ37に書き換えられるまで、変更前の設定データ37に則ってパケットをやり取りする。
その後、CPU32は、通信制御回路28からサーバコンピュータ15に向けて再起動処理の実行の可否を問う可否信号を送り出す。サーバコンピュータ15では、例えば図8に示されるように、設定画面47上に可否信号の内容が表示される。管理者は再起動処理の実行を促される。管理者が入力装置に基づき設定画面47上の「YES」ボタンをクリックすると、サーバコンピュータ15のCPU35は、通信制御回路44からアクセスポイント12に向けて、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を送り出す。アクセスポイント12のCPU32は、サーバコンピュータ15から開始要求信号を受け取る。
続いて、アクセスポイント12のCPU32は、ステップS3で、通信中のパケットの有無を監視し始める。すなわち、アクセスポイント12のCPU32は、ステップS4で、RAM33に通信確立データ38が格納されているか否かを確認する。ここでは、RAM33には通信確立データ38が格納されていることから、CPU32はパケットの通信中と判断する。通信中のパケットの存在が確認されると、CPU32はステップS3に移行する。開始要求信号はCPU32で保持される。すなわち、CPU32は再起動処理の実行を待機する。所定時間の経過後、CPU32は、ステップS4で、RAM33に通信確立データ38が格納されているか否かを再び確認する。こうしてCPU32はステップS3およびステップS4の処理動作を繰り返す。
前述されるように、通信確立データ38は所定の時間経過後にRAM33から消去される。CPU32は、RAM33に対して通信確立データ38が消去されるまで確認を繰り返す。RAM33に通信確立データ34が格納されていなければ、CPU32は通信の途絶中と判断する。CPU32は、前述の開始要求信号に基づきアクセスポイント12の再起動処理を実行する。再起動処理の実行にあたって、CPU32は、RAM33に一時的に格納された設定データ37に基づき不揮発性メモリ34に格納された設定データ37を書き換える。その後、アクセスポイント12はシャットダウンされる。アクセスポイント12は立ち上がる。再起動処理は実行される。こうして通信チャンネルの設定の変更は有効に実現される。その後、CPU32は、ステップS6で、パソコン14a、14b、14cやサーバコンピュータ15からのパケットの受け取りを待ち受ける。こうしてアクセスポイント12は通常の動作処理に復帰する。
次に、アクセスポイント12のRAM33に通信確立データ38が格納されていない場面を想定する。例えばパソコン14aやサーバコンピュータ15との間ではパケットの通信状態は確立されていない。アクセスポイント12の管理者は、サーバコンピュータ15で入力装置の操作に基づきウェブブラウザを起動する。アクセスポイント12のCPU32は、ステップS1で、通信制御回路28に基づきサーバコンピュータ15に向けて設定画面データ36を送り出す。こうしてサーバコンピュータ15ではウェブブラウザ上に設定画面47が表示される。
続いて、管理者は設定画面47上で入力装置の操作に基づき各種の設定を変更する。前述と同様に、管理者は例えば通信チャンネルを変更する。サーバコンピュータ15のCPU39は、通信制御回路44からアクセスポイント12に向けて通信チャンネルの変更要求信号を送り出す。アクセスポイント12のCPU32は、ステップS2で、変更要求信号の受信に応じて設定データ37の変更処理を実行する。CPU32は、変更された設定データ37をRAM33に一時的に格納する。このとき、不揮発性メモリ34に格納される変更前の設定データ37はそのまま保持される。こうして通信制御回路28は、変更前の設定データ37が変更後の設定データ37に書き換えられるまで、変更前の設定データ37に則ってパケットをやり取りする。
その後、CPU32は、前述と同様に、通信制御回路28からサーバコンピュータ15に向けて再起動処理の実行の可否を問う可否信号を送り出す。サーバコンピュータ15では設定画面47上に可否信号の内容が表示される。管理者は再起動処理の実行を促される。管理者が入力装置に基づき再起動処理の実行を指示すると、サーバコンピュータ15のCPU35は、通信制御回路44からアクセスポイント12に向けて、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を送り出す。アクセスポイント12のCPU32は、サーバコンピュータ15から開始要求信号を受け取る。
続いて、アクセスポイント12のCPU32は、ステップS3で、通信中のパケットの有無を監視し始める。すなわち、CPU32は、ステップS4で、RAM33に通信確立データ38が格納されているか否かを確認する。ここでは、RAM33には通信確立データ38は格納されていないことから、CPU32は通信の途絶中と判断する。こうして通信中のパケットの不存在が確認されると、CPU32は、ステップS5で、前述の開始要求信号に基づきアクセスポイント12の再起動処理を実行する。再起動処理の実行にあたって、CPU32は、RAM33に一時的に格納された設定データ37に基づき不揮発性メモリ34に格納された設定データ37を書き換える。その後、アクセスポイント12はシャットダウンされる。アクセスポイント12は立ち上がる。再起動処理は実行される。こうして通信チャンネルの設定の変更は有効に実現される。その後、CPU32は、ステップS6で、パソコン14a、14b、14cやサーバコンピュータ15からのパケットの受け取りを待ち受ける。こうしてアクセスポイント12は通常の動作処理に復帰する。
以上のようなアクセスポイント12では、アクセスポイント12の再起動処理の実行に先立って、CPU32は通信中のパケットすなわちデータの有無を監視する。こうして再起動処理は、通信中のデータの不存在が確認された後に実行される。したがって、通信中のデータの破壊は確実に回避される。しかも、アクセスポイント12の管理者は、再起動処理の開始要求信号をアクセスポイント12に送り出しておけば、アクセスポイント12では自動的に再起動処理が実行される。比較的に簡単に再起動処理が実行されることができる。データの通信の途絶を待たずに、管理者は設定変更の作業を完了することができる。管理者は業務時間中に作業を終えることができる。管理者の負担は軽減される。
以上のようなアクセスポイント12では、CPU32は、所定のソフトウェアプログラムに従って、開始要求信号の受信に応じてパソコン14a、14b、14cに向けて再起動処理の実行を予告する予告信号を送り出してもよい。予告信号には例えばパケット通信の停止を求める通知や再起動処理の開始予定時間、再起動処理にかかる予定時間といった情報が含まれればよい。こうした予告信号は例えばサーバコンピュータ15に向けて同時に送り出されてもよい。
パソコン14a、14b、14cでは、こういった予告信号はCPU17に受け渡される。CPU17は、所定のソフトウェアプログラムに従って予告信号をディスプレイ装置の画面上に表示すればよい。予告信号に含まれる情報の表示に従ってパソコン14a、14b、14cの利用者がパケットの通信を終了すれば、アクセスポイント12では確実に通信確立データ38の不存在が確立される。アクセスポイント12の各種設定の変更はすぐさま実現される。
その他、以上のようなアクセスポイント12では、パソコン14a、14b、14cとの間で定期的にやり取りされる通信許可要求信号および通信許可信号に基づき通信中のデータの不存在が確認されてもよい。通信制御回路28は、例えば通信許可要求信号に含まれるMACアドレスを通信確立データ38としてRAM33に格納してもよい。こういったアクセスポイント12によれば、再起動処理の実行にあたって、パソコン14a、14b、14cとの間で通信の接続状態すなわちリンクが確立されているか否かが監視される。こうしてリンクが確立されていない状態で再起動処理が実行されることができる。
(付記1) データの通信を中継する通信制御回路と、通信中のデータの不存在を確認すると再起動処理を実行する制御回路とを備えることを特徴とする中継装置。
(付記2) 付記1に記載の中継装置において、前記制御回路は、再起動処理の開始を要求する開始要求信号の受信に応じて前記通信中のデータの有無を監視し始めることを特徴とする中継装置。
(付記3) 付記1に記載の中継装置において、前記制御回路は、前記再起動処理の実行を予告する予告信号を発信することを特徴とする中継装置。
(付記4) 付記1に記載の中継装置において、前記制御回路は、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信し、前記通信中のデータの存在を確認した場合に再起動処理の実行を待機した後、前記通信中のデータの不存在を確認すると再起動処理を実行することを特徴とする中継装置。
(付記5) 通信中のデータの不存在を確認する手順と、不存在の確認に応じて再起動処理を実行する手順とを備えることを特徴とする中継装置の再起動方法。
(付記6) 付記5に記載の中継装置の再起動方法において、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、開始要求信号の受信に応じて前記通信中のデータの有無を監視し始める手順とをさらに備えることを特徴とする中継装置の再起動方法。
(付記7) 付記5に記載の中継装置の再起動方法において、前記再起動処理の実行を予告する予告信号を発信する手順をさらに備えることを特徴とする中継装置の再起動方法。
(付記8) 付記5に記載の中継装置の再起動方法において、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、通信中のデータが存在する場合に再起動処理の実行を待機する手順とをさらに備えることを特徴とする中継装置の再起動方法。
(付記9) 通信中のデータの不存在を確認する手順と、不存在の確認に応じて再起動処理を実行する手順とをプロセッサに実行させることを特徴とする中継装置用ソフトウェアプログラム。
(付記10) 付記9に記載の中継装置用ソフトウェアプログラムにおいて、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、開始要求信号の受信に応じて前記通信中のデータの有無を監視し始める手順とをさらにプロセッサに実行させることを特徴とする中継装置用ソフトウェアプログラム。
(付記11) 付記9に記載の中継装置用ソフトウェアプログラムにおいて、前記再起動処理の実行を予告する予告信号を発信する手順をさらにプロセッサに実行させることを特徴とする中継装置用ソフトウェアプログラム。
(付記12) 付記9に記載の中継装置用ソフトウェアプログラムにおいて、再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、通信中のデータが存在する場合に再起動処理の実行を待機する手順とをさらにプロセッサに実行させることを特徴とする中継装置用ソフトウェアプログラム。
コンピュータネットワークの構成を概略的に示す概念図である。 パソコンの構成を概略的に示すブロック図である。 パケットの構造を概略的に示す概念図である。 アクセスポイントの構成を概略的に示すブロック図である。 サーバコンピュータの構成を概略的に示すブロック図である。 アクセスポイントで中継装置用ソフトウェアの処理工程の一具体例を示すフローチャートである。 アクセスポイントの設定画面を概略的に示す図である。 アクセスポイントの設定画面を概略的に示す図である。
符号の説明
14 中継装置(アクセスポイント)、28 通信制御回路、32 制御回路、プロセッサ(CPU)。

Claims (9)

  1. データの通信を中継する通信制御回路と、通信中のデータの不存在を確認すると再起動処理を実行する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記再起動処理の開始を要求する開始要求信号の受信に応じて前記通信中のデータの有無を監視し始めることを特徴とする中継装置。
  2. データの通信を中継する通信制御回路と、通信中のデータの不存在を確認すると再起動処理を実行する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記再起動処理の実行を予告する予告信号を発信することを特徴とする中継装置。
  3. 請求項1または2に記載の中継装置において、前記制御回路は、前記再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信し、前記通信中のデータの存在を確認した場合に前記再起動処理の実行を待機した後、前記通信中のデータの不存在を確認すると前記再起動処理を実行することを特徴とする中継装置。
  4. 再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、前記開始要求信号の受信に応じて通信中のデータの有無を監視し始める手順と、前記通信中のデータの不存在を確認する手順と、前記不存在の確認に応じて前記再起動処理を実行する手順とを備えることを特徴とする中継装置の再起動方法。
  5. 再起動処理の実行を予告する予告信号を発信する手順と、通信中のデータの不存在を確認する手順と、前記不存在の確認に応じて再起動処理を実行する手順とを備えることを特徴とする中継装置の再起動方法。
  6. 請求項4または5に記載の中継装置の再起動方法において、前記再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信し、前記通信中のデータが存在する場合に前記再起動処理の実行を待機した後、前記通信中のデータの不存在を確認すると前記再起動処理を実行することを特徴とする中継装置の再起動方法。
  7. 再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信する手順と、前記開始要求信号の受信に応じて前記通信中のデータの有無を監視し始める手順と、前記通信中のデータの不存在を確認する手順と、前記不存在の確認に応じて前記再起動処理を実行する手順とをプロセッサに実行させることを特徴とする中継装置用ソフトウェアプログラム。
  8. 再起動処理の実行を予告する予告信号を発信する手順と、通信中のデータの不存在を確認する手順と、前記不存在の確認に応じて前記再起動処理を実行する手順とをプロセッサに実行させることを特徴とする中継装置用ソフトウェアプログラム。
  9. 請求項7または8に記載の中継装置用ソフトウェアプログラムにおいて、前記再起動処理の開始を要求する開始要求信号を受信し、前記通信中のデータが存在する場合に前記再起動処理の実行を待機した後、前記通信中のデータの不存在を確認すると前記再起動処理をプロセッサに実行させることを特徴とする中継装置用ソフトウェアプログラム。
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