JP4414038B2 - 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔およびその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム箔およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解コンデンサの電極として使用されるアルミニウム箔およびその製造方法に関するものである。
【0002】
なお、この明細書において、「アルミニウム」の語はアルミニウムおよびその合金の両者を含む意味で用いられる。
【0003】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化に伴い、電子機器に組み込まれる電解コンデンサ電極用アルミニウム箔についても静電容量の向上が要望されている。
【0004】
通常、電解コンデンサ電極に使用されるアルミニウム材は、拡面率を高めて静電容量を向上させるためにエッチング処理される。そして、エッチング処理により形成されるエッチングピットの深さが深いほど拡面率が高くなるため、エッチング適性を改善すべくエッチング処理の前工程としてアルミニウム材に様々な処理が行われている。例えば、(100)結晶方位の調整、アルミニウム材へのPb、Bi等微量不純物の添加による組成の調整、最終焼鈍前の脱脂洗浄、最終焼鈍前の水和処理と最終焼鈍での結晶性酸化膜の形成処理、最終焼鈍前の酸化処理等である(特公昭58−34925号、特開平3−122260号他)。
【0005】
また、単に各エッチングピットの深さを深くするだけではアルミニウム箔の拡面率の向上が十分ではなく、さらに拡面率を向上させるためには局部エッチング、未エッチング、表面溶解を少なくして、エッチングピットをエッチング面で均一に、かつ高密度に発生させる必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述されたような種々の方法は、均一かつ高密度にエッチングピットを発生させるという点で十分ではなく、増大しつつある高静電容量化への要望に応えることができない。
【0007】
この発明は、このような技術背景に鑑みて、深いエッチングピットを均一かつ高密度に発生させて確実に拡面率を高め、静電容量のさらなる増大を図ることができる電解コンデンサ電極用アルミニウム箔およびその製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明の第1の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔は、箔基材表面に、少なくとも亜鉛およびリンを含有するリン酸亜鉛複合粒子が付着していることを基本要旨とする。
【0009】
また、第2の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔は、箔基材表面に、少なくとも亜鉛およびリンを含有し、さらに鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムから選ばれる1種以上を含有するリン酸亜鉛複合粒子が付着していることを基本要旨とする。
【0010】
また、この発明の第1の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法は、箔基材に対し、該箔基材を、リン酸、フッ素化合物、亜鉛または亜鉛化合物、および酸化促進剤を含有する処理液に浸漬することにより、箔基材表面に少なくとも亜鉛およびリンを含有するリン酸亜鉛複合粒子を析出させる化成処理を施すことを特徴とする。
【0011】
また、この発明の第2の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法は、箔基材に対し、該箔基材を、リン酸、フッ素化合物、亜鉛または亜鉛化合物、および酸化促進剤を含有し、さらに鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムまたはこれらの化合物のうちから1種以上を含有する処理液に浸漬することにより、箔基材表面に少なくとも亜鉛およびリンを含有し、さらに鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムから選ばれる1種以上を含有するリン酸亜鉛複合粒子を析出させる化成処理を施すことを特徴とする。
【0012】
この発明の第1および第2の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔は、いずれも箔基材表面に少なくとも亜鉛およびリンを含有するリン酸亜鉛複合粒子が付着している。リン酸亜鉛複合粒子はpH3以下の酸性液中で容易に溶解するため、塩酸等の酸性溶液中でエッチングを施すと優先的に溶解してエッチピットの発生核となる。そして、このようなリン酸亜鉛複合粒子が微細かつ高密度に付着している箔では、多数のエッチピットを形成して拡面率の向上を図り高い静電容量を得ることができる。また、エッチング時の反応速度(溶解速度)が速いため、低いエッチング電気量でも所要のエッチピットが形成され、省エネルギーの観点からも有利である。また、前記リン酸亜鉛複合粒子には、亜鉛およびリンの他、リン酸亜鉛複合粒子付与処理に用いる処理液や箔基材に由来するAlF3等のフッ素化合物やアルミニウム化合物の粒子の存在が許容される。
【0013】
さらに、第2の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔においては、前記リン酸亜鉛複合粒子として、亜鉛およびリンの他、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムのうちから選ばれた1種以上を含有している。
【0014】
また、前記リン酸亜鉛複合粒子は、粒子径や付着量を規定することにより、エッチングによる拡面率を顕著に向上させることができる。即ち、リン酸亜鉛複合粒子を構成する粒子は、平均円相当直径0.1μm以上のものが70000個/mm2以上存在することが好ましい。0.1μm未満の極微小粒子ではエッチピットの発生核になり得ず、粒子数が70000個/mm2未満では発生核の数が不足して高い拡面率を得ることができない。特に好ましい平均円相当直径は0.3μm以上であり、特に好ましい粒子数は200000個/mm2以上である。なお、この発明は、粒子径および粒子数の上限値を定めるものではないが、巨大ピットの生成や全面溶解を回避するために、粒子径は10μm以下、粒子数は1000000個/mm2以下が好ましい。また、付着量を重量で表すと0.01〜5g/m2が好ましい。0.01g/m2未満ではエッチピット発生核の数が不足し、5g/m2を超えると全面溶解を起こすおそれがある。付着量の好ましい下限値は0.1g/m2であり、好ましい上限値は3g/m2である。
【0015】
前記リン酸亜鉛複合粒子の箔基材表面への付着は、この発明の第1および第2の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法に基づく化成処理により達成される。
【0016】
化成処理の処理液として、リン酸、フッ素化合物、亜鉛または亜鉛化合物および酸化促進剤の混合酸性溶液を用い、この処理液中に箔基材を浸漬し、箔基材表面にリン酸亜鉛複合粒子を析出させる。この処理液中では、リン酸亜鉛(Zn3(PO42)またはその水和物(Zn3(PO42・4H2O)が生成されて箔基材表面に析出するとともに、基材表面がフッ素化合物に由来するフッ素イオン(F-)にエッチングされて、溶出したアルミニウムイオン(Al3+)と反応してフッ化アルミニウム(AlF3)を生成し、その一部は箔基材表面に析出してリン酸亜鉛複合粒子の一部を構成する。
【0017】
また、前記リン酸亜鉛複合粒子として、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムが含まれる場合は、前記化成処理の処理液に鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムまたはこれらの化合物を添加することにより、これらの金属(M)を含むリン酸塩(M3(PO42)またはその水和物(M3(PO42・4H2O)を箔基材表面に析出させることができる。
【0018】
前記処理液において、各成分としてそれぞれ次のものを好適に使用できる。
【0019】
フッ素化合物として、HF、H2SiF、NaF、KF、NH4F、HFNaF、HFKF,HFNH4F等、亜鉛またはその化合物として、亜鉛、亜鉛酸化物、Zn(NO32,ZnCO3、ZnSO4、Zn(OH)2,ZnCl2、あるいはこれらの水和物等を推奨できる。また、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムの亜鉛以外の金属(M)またはその化合物として、各金属単体(M)、金属(M)酸化物、M(NO32,MCO3、MSO4、M(OH)2,MCl2、あるいはこれらの水和物等を推奨できる。また、酸化促進剤として、硝酸、亜硝酸、塩素酸、臭素酸またはこれらの塩を推奨できる。
【0020】
また、前記化成処理に先だって、箔基材表面のゴミや油等の汚染物を除去するとともに箔基材表面のエッチング性の均一化を行う前処理、リン酸亜鉛複合粒子を緻密に析出させるための表面調整処理を行うことが好ましい。前処理の処理液はアルカリ、アルカリ脱脂洗浄における箔基材表面のエッチング性の均一化を促進するためのキレート剤、界面活性剤等の混合液を用いることが好ましく、表面調整処理の処理液はチタンコロイド等を用いることが好ましい。
【0021】
また、箔基材は、一般にアルミニウムスラブの均質化処理、面削、熱間圧延、中間焼鈍を含む冷間圧延、箔圧延、洗浄、最終焼鈍の各工程を経て製作される。リン酸亜鉛複合粒子を付与する化成処理、あるいは化成処理前の前処理および表面調整処理を含む一連のリン酸亜鉛複合粒子付与処理は、箔圧延後または最終焼鈍後のいずれかに行う。箔圧延後にリン酸亜鉛複合粒子付与処理を行う場合は、処理後に最終焼鈍を行っても良いし、また最終焼鈍を行わずに硬質箔としてそのままエッチングに供しても良い。
【0022】
また、箔材料となるアルミニウムは、純度99.6%以上の高純度のものが好ましいが、これに限定されるものではなく、電解コンデンサ電極材料として使用されるものであれば良い。
【0023】
【実施例】
次に、この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の具体的実施例について説明する。
【0024】
実験例1〜3において、アルミニウム純度および箔厚の異なる複数種の箔基材を製作し、これらの箔基材表面に異なる条件でリン酸亜鉛複合粒子付与処理を施した。
【0025】
各実験例において、箔基材は、常法によりアルミニウムスラブを均質化処理、面削、熱間圧延、中間焼鈍を含む冷間圧延を行い、さらに所定厚さに箔圧延し、洗浄後最終焼鈍することにより製作するものとした。これらの一連の箔製作工程において、リン酸亜鉛複合粒子付与処理は、最終焼鈍後または箔圧延後のどちらかで行った。実験例1,3は最終焼鈍後にリン酸亜鉛複合粒子付与処理を行い、エッチングに供した。また、実験例2は箔圧延後にリン酸亜鉛複合粒子付与処理を行い、最終焼鈍を行わずにエッチングに供した。最終焼鈍は、何れの場合も不活性雰囲気中で500℃または300℃で5時間の加熱とした。
【0026】
前記リン酸亜鉛複合粒子付与処理の工程を図1に示すとともに、処理条件の詳細を表1〜3に示す。
【0027】
【表1】
Figure 0004414038
【0028】
【表2】
Figure 0004414038
【0029】
【表3】
Figure 0004414038
【0030】
図1および表3に示す前処理において、処理液は表1に示すI,IIの2種類の組成のものを表3に示す濃度に調製して使用し、箔基材表面を洗浄した。また、表面調整処理において、処理液として濃度の異なるTiコロイドを用い、緻密なリン酸亜鉛複合粒子を析出させるための表面調整を行った。また、化成処理において、表2に示すA〜Hの8種類の組成のものを用いた。なお、処理液に用いたフッ素化合物および各金属化合物は次のとおりである。
【0031】
フッ素化合物:HF
亜鉛 :ZnO
ニッケル :Ni(OH)2
マンガン :MnCO3・nH2
コバルト :CoSO4・7H2
マグネシウム:MgCO3・Mg(OH)2・nH2
鉄 :Fe(NO32・9H2
カルシウム :CaCl2・2H2
【0032】
〔実験例1〕
アルミニウム純度99.99%のスラブより厚さ100μmの箔基材を製造し、表3のa〜hの条件でリン酸亜鉛複合粒子付与処理を施した後に、最終焼鈍を500℃で行った。
【0033】
リン酸亜鉛複合粒子処理箔について、走査型電子顕微鏡による2000倍拡大像を画像解析して、付着しているリン酸亜鉛複合粒子の平均円相当直径および円相当直径0.1μm以上の粒子数を求めるとともに、無水クロム酸の5%液に常温で5分間浸漬して粒子を溶解させ、浸漬前後の重量差により付着重量を求めた。
【0034】
一方、リン酸亜鉛複合粒子処理箔に対し、70℃、5%塩酸中で、電流密度0.1A/cm2とし、箔の溶解率が40%となるように電気量を調節して直流電解エッチングを行った。次いで、このエッチング箔を80℃の5%硼酸+0.1%硼酸アンモニウム中で250Vの化成処理を行い、さらに3%硼酸アンモニウム中で静電容量を測定した。また、リン酸亜鉛複合粒子付与処理をしない箔を比較例とし、処理箔と同様に直流電解エッチングおよび化成処理を行い、静電容量を測定した。
【0035】
各測定結果を表4に示す。なお、静電容量は比較例を100%としたときの相対値で示す。
【0036】
【表4】
Figure 0004414038
【0037】
〔実験例2〕
アルミニウム純度99.98%のスラブより厚さ90μmの箔基材を製造し、表3のb〜eの条件でリン酸亜鉛複合粒子付与処理を施した。最終焼鈍は行わなかった。
【0038】
リン酸亜鉛複合粒子処理箔について、上述の実験例1と同様に画像解析を行うとともに、付着粒子の重量を求めた。
【0039】
一方、リン酸亜鉛複合粒子処理箔に対し、50℃、10%塩酸+0.1%硫酸中で、電流密度0.2A/cm2とし、箔の溶解率が40%となるように電気量を調節して交流電解エッチングを行った。次いで、このエッチング箔を80℃の10%アジピン酸アンモニウム中で20Vの化成処理を行い、さらに3%硼酸アンモニウム中で静電容量を測定した。また、リン酸亜鉛複合粒子付与処理をしない箔を比較例とし、処理箔と同様に交流電解エッチングおよび化成処理を行い、静電容量を測定した。
【0040】
各測定結果を表5に示す。なお、静電容量は比較例を100%としたときの相対値で示す。
【0041】
【表5】
Figure 0004414038
【0042】
〔実験例3〕
アルミニウム純度99.8%のスラブより厚さ50μmの箔基材を製造し、表3のb〜eの条件でリン酸亜鉛複合粒子付与処理を施した後に、最終焼鈍を300℃で行った。
【0043】
リン酸亜鉛複合粒子処理箔について、上述の実験例1と同様に画像解析を行うとともに、付着粒子の重量を求めた。
【0044】
一方、リン酸亜鉛処理箔に対し、50℃、10%塩酸+0.1%リン酸+0.2%硝酸中で、電流密度0.2A/cm2とし、箔の溶解率が30%となるように電気量を調節して交流電解エッチングを行った。次いで、このエッチング箔を3%硼酸アンモニウム中で静電容量を測定した。また、複合粒子付与処理をしない箔を比較例とし、処理箔と同様に交流電解エッチングおよび化成処理を行い、静電容量を測定した。
【0045】
各測定結果を表6に示す。なお、静電容量は比較例を100%としたときの相対値で示す。
【0046】
【表6】
Figure 0004414038
【0047】
表4〜6の結果から、リン酸複合粒子付与処理を施した箔は、施さない比較例の箔よりも約60%のエッチング電気量で高い静電容量が得られることを確認した。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔は、箔基材表面に、少なくとも亜鉛およびリンを含有するリン酸亜鉛複合粒子、あるいは少なくとも亜鉛およびリンを含有し、さらに鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムから選ばれる1種以上を含有するリン酸亜鉛複合粒子が付着しており、エッチング時にこのリン酸亜鉛複合粒子が優先的に溶解してエッチピットの発生核となり、深いエッチングピットを均一かつ高密度に発生させて確実に拡面率を高め、静電容量の増大を図ることができる。また、エッチングにおける反応速度が速いため、エッチングに要する電気量が少なくて済み、エッチングのエネルギーコストを低減できる。
【0049】
また、前記リン酸亜鉛複合粒子は、平均円相当直径0.1μm以上の粒子が70000個/mm2以上付着し、かつ付着量が0.01〜5g/m2である場合は、前記効果が顕著である。
【0050】
また、この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法は、箔基材に対し、該箔基材を、リン酸、フッ素化合物、亜鉛または亜鉛化合物、および酸化促進剤を含有する処理液、あるいはリン酸、フッ素化合物、亜鉛または亜鉛化合物、および酸化促進剤を含有し、さらに鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムまたはこれらの化合物のうちから1種以上を含有する処理液に浸漬して化成処理を施すものであるから、前記リン酸亜鉛複合粒子の析出により、該リン酸亜鉛複合粒子を箔基材表面に容易に付着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法において、リン酸亜鉛複合粒子付与処理工程を示すフロー図である。
ある。

Claims (5)

  1. 箔基材表面に、少なくとも亜鉛およびリンを含有するリン酸亜鉛複合粒子が付着していることを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
  2. 箔基材表面に、少なくとも亜鉛およびリンを含有し、さらに鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムから選ばれる1種以上を含有するリン酸亜鉛複合粒子が付着していることを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
  3. 前記リン酸亜鉛複合粒子は、平均円相当直径0.1μm以上の粒子が70000個/mm2以上付着し、かつ付着量が0.01〜5g/m2である請求項1または2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
  4. 箔基材に対し、該箔基材を、リン酸、フッ素化合物、亜鉛または亜鉛化合物、および酸化促進剤を含有する処理液に浸漬することにより、箔基材表面に少なくとも亜鉛およびリンを含有するリン酸亜鉛複合粒子を析出させる化成処理を施すことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法。
  5. 箔基材に対し、該箔基材を、リン酸、フッ素化合物、亜鉛または亜鉛化合物、および酸化促進剤を含有し、さらに鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムまたはこれらの化合物のうちから1種以上を含有する処理液に浸漬することにより、箔基材表面に少なくとも亜鉛およびリンを含有し、さらに鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、カルシウム、マグネシウムから選ばれる1種以上を含有するリン酸亜鉛複合粒子を析出させる化成処理を施すことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法。
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