JP4413971B2 - 画像補間装置、画像補間方法、及び画像補間プログラム - Google Patents
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Description
M. Bertalmio、外3名、"Image inpainting"、ACM Proc. SIGGRAPH.、2000年、p.417-424 V. Kwatra、外4名、"Graphcut textures: image and video synthesis using graph cut"、ACM Proc. SIGGRAPH、2004年 A. Criminisi、外2名、"Region filling and object removal by exemplar-based image inpainting"、IEEE Transactions on Image Processing、2004年、vol. 13、no. 9、p.1200-1212
図1は、本実施の形態における画像補間装置のブロック構成を示すブロック図である。この画像補間装置は、入力部10と、蓄積部11と、検出部12と、検索部13と、第1変形部14と、解析部15と、判定部16と、第2変形部17と、表示部18を備えた構成である。この画像補間装置は、専用のハードウェアとして構成してもよいし、汎用的なコンピュータを用いて構成してもよい。また、各部の処理をコンピュータプログラムによって実行させるようにしてもよい。更に、このコンピュータプログラムを読み取り可能な記録媒体に記録するようにしてもよい。なお、各部が処理した処理結果は、蓄積部11に蓄積される。
図3は、検索部の処理を説明するための説明図である。検索部13は、補間対象領域を有する画像と同じ画像の他の領域から任意の1つの画像のみを検索し、それを補間画像とすることも可能であるが、画像全体を通じて違和感のより少ない補間画像を検索するためには、補間画像の輪郭を形成する各画素の色彩及びテクスチャが、補間対象領域の輪郭を形成する各画素の色彩及びテクスチャに類似する類似画像を補間画像とすることが望ましい。
図5は、第1変形部の処理を説明するための説明図である。ここでは説明の都合上、画像Fの内部にある初期画像g(変形前の補間画像)をデジタル編集などのツールにより切り取って変形し、変形画像f(変形後の補間画像)を別の画像F*の補間対象領域f*に貼り付ける処理について説明する。なお、補間画像の輪郭を形成する各画素値を∂Ωとし、補間画像を構成する各画素値(即ち、∂Ωの内側の領域)をΩとする。また、Ωにおける初期画像gの各画素値の初期値をgとし、Ωにおける変形画像fの各画素値をfとする。以下、2種類の境界条件について説明する。
境界条件がC0級の場合には、初期画像gのテクスチャ情報をなるべく保存しながら∂Ωを目立たなくするため、変形画像fを構成する各画素値の空間1次微分値と初期画像gを構成する各画素値の空間1次微分値との差の2乗和が最小となることを第1境界条件とする。また、補間画像が補間対象領域f*に違和感なく貼り付けられるためには、補間画像の輪郭の色及びテクスチャと、補間対象領域の輪郭の色及びテクスチャとが画素値において連続することが必要であるため、変形画像fの輪郭を形成する各画素値が補間対象領域f*の輪郭を形成する各画素値に一致することを第2境界条件とする。
しかしながら、従来の境界条件C0級の場合、変形画像fと補間対象領域f*との境界における微分係数は連続していない。そこで本発明の境界条件C1級の場合には、第1境界条件及び第2境界条件に加えて、変形画像fの輪郭(以降、「境界」と称する場合もある)を形成する各画素値の微分係数が補間対象領域f*の輪郭を形成する各画素値の微分係数に一致することを更なる境界条件(第3境界条件)とする。この境界条件を上記変数に置き換えると、∂Ωにおいて∇f=∇f*となる。従って、第1〜第3境界条件を満たす式は式(9)となる。なお、式(1)との違いは、第3境界条件を満たすため、∇f|∂Ω=∇f*|∂Ωの条件を含み、更に、ガイダンス場gが、初期値gからg’に変更されている。
第2変形部17は、第1変形部で用いた境界条件の値を時空間的に変形する。具体的には、波の動きベクトルを格納部に予め格納しておき、この動きベクトルu(t)と、補間対象領域の周辺に存在する周辺画像を構成する各画素値c(x(t),y(t))とを式(16)に示す移流方程式に代入し、各画素値の時間発展解を計算して補間対象領域の周辺画像のテクスチャを変形する。
図6は、人為的につくられた1つの補間対象領域を有する雲画像である。また、図7は、図6に示す雲画像を用いて画像補間を行った画像全体である。図7(a)は、C1級の境界条件を用いて本実施の形態で説明した補間方法に従って補間した画像であり(以降、「本願法」と称する)、図7(b)は、非特許文献2に開示された従来のKWATRA法を用いて補間した画像である(以降、「従来法」と称する)。
11…蓄積部
12…検出部
13…検索部
14…第1変形部
15…解析部
16…判定部
17…第2変形部
18…表示部
S101〜S108…ステップ
Claims (7)
- 各画素に画素値を有する画像を蓄積する蓄積手段と、
前記画像を前記蓄積手段から読み出して、前記画素値が欠落した補間対象領域を検出する検出手段と、
前記補間対象領域と同じ大きさの形状であって当該補間対象領域に補間する補間画像を前記画像から検索する検索手段と、
変形後の前記補間画像を構成する各画素値の空間1次微分値と変形前の前記補間画像を構成する各画素値の空間1次微分値との差の2乗和が最小であって、変形後の前記補間画像の輪郭を形成する各画素値が前記補間対象領域の輪郭を形成する各画素値に一致し、変形後の前記補間画像の輪郭を形成する各画素値の微分係数が前記補間対象領域の輪郭を形成する各画素値の微分係数に一致することを境界条件とし、当該境界条件下でポアソン方程式を用いて前記補間画像を変形する第1の変形手段と、
前記補間対象領域の周辺画像を特徴付ける周辺画像特徴量を解析する解析手段と、
変形された前記補間画像を特徴付ける補間画像特徴量を解析し、当該補間画像特徴量と前記周辺画像特徴量との類似度を計算して、当該類似度が所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、
前記類似度が所定の範囲外の場合に、前記補間対象領域の周辺画像を変形する第2の変形手段と、を有し、
前記第1の変形手段は、当該補間対象領域の周辺画像が変形されるに伴って変形した補間対象領域の輪郭を形成する各画素値を用いて、変形された前記補間画像を更に変形することを特徴とする画像補間装置。 - 前記境界条件を満たす式には、所定の条件により前記補間画像の透明度を可変可能な式が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の画像補間装置。
- 前記第2の変形手段は、
前記補間対象領域の周辺画像を構成する各画素値に対して所定の動きベクトルを与えた時間発展的に計算可能な移流方程式を用いて、前記補間対象領域の周辺画像を変形することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像補間装置。 - 各画素に画素値を有する画像を蓄積手段に蓄積する第1のステップと、
前記画像を前記蓄積手段から読み出して、前記画素値が欠落した補間対象領域を検出する第2のステップと、
前記補間対象領域と同じ大きさの形状であって当該補間対象領域に補間する補間画像を前記画像から検索する第3のステップと、
変形後の前記補間画像を構成する各画素値の空間1次微分値と変形前の前記補間画像を構成する各画素値の空間1次微分値との差の2乗和が最小であって、変形後の前記補間画像の輪郭を形成する各画素値が前記補間対象領域の輪郭を形成する各画素値に一致し、変形後の前記補間画像の輪郭を形成する各画素値の微分係数が前記補間対象領域の輪郭を形成する各画素値の微分係数に一致することを境界条件とし、当該境界条件下でポアソン方程式を用いて前記補間画像を変形する第4のステップと、
前記補間対象領域の周辺画像を特徴付ける周辺画像特徴量を解析する第5のステップと、
変形された前記補間画像を特徴付ける補間画像特徴量を解析し、当該補間画像特徴量と前記周辺画像特徴量との類似度を計算して、当該類似度が所定の範囲内であるか否かを判定する第6のステップと、
前記類似度が所定の範囲外の場合に、前記補間対象領域の周辺画像を変形する第7のステップと、を有し、
前記第4のステップは、当該補間対象領域の周辺画像が変形されるに伴って変形した補間対象領域の輪郭を形成する各画素値を用いて、変形された前記補間画像を更に変形することを特徴とする画像補間方法。 - 前記境界条件を満たす式には、所定の条件により前記補間画像の透明度を可変可能な式が含まれていることを特徴とする請求項4に記載の画像補間方法。
- 前記第7のステップは、
前記補間対象領域の周辺画像を構成する各画素値に対して所定の動きベクトルを与えた時間発展的に計算可能な移流方程式を用いて、前記補間対象領域の周辺画像を変形することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像補間方法。 - 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の画像補間方法における各ステップをコンピュータによって実行させることを特徴とする画像補間プログラム。
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