JP4413643B2 - 楽曲検索再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、CD・DVD等を用いた民生・業務用途における鑑賞用のパッケージ音楽の制作分野において好適な音楽データの加工技術に関する。
音楽は主体的に鑑賞することを目的として指定の楽曲を流す場合と、その場の雰囲気づくりや映像等の他のメディアを補足する目的で流すBGMがあるが、特に後者の場合では選択する楽曲が特定されていないため、かえって楽曲選択に苦労することがある。そこで、「元気が出る音楽」といったタイトルで音楽CDセットが提供される等している。
一方、楽曲選択を行うために楽曲データベースを感性的な項目で分類したり、感性的なキーワードを付与することにより感性的に楽曲を選択することが行われている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平11−184467号公報 特開2001−282847号公報 特開2003−15666号公報
上記特許文献1に記載の発明は、覚えているメロディーから検索したり、感性キーワードを付与して検索できるようにしたもので、検索対象の楽曲が特定されている場合を主対象としており、検索対象の楽曲が特定されていない場合には利用できない。また、上記特許文献2に記載の発明は、利用者のスケジュール、環境センサ、利用者の生体信号センサから利用者の現在の気分を算出し、目標気分に近付けるような楽曲を選択させるものであるが、現気分はセンサ系により客観的に算出されるが、目標気分に近付けるための楽曲選別は設計者の主観で決められるため、利用者によっては所望の効果が得られない可能性がある。また、上記特許文献3に記載の発明は、明るい−暗い、激しい−穏やかといった2次元印象座標系に各楽曲をプロットし、音楽を再生する順番が2次元座標系で連続して遷移するようにコントロールすることで最適なプレイリストを生成するものであり、印象座標系へのプロットにおいて設計者の主観が入ってしまう。
上記のような点に鑑み、本発明は、設計者の主観が入っていない客観的な感性キーワードに基づいて、目的とする楽曲を検索することが可能な楽曲検索再生装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、楽曲をデジタルデータ化した楽曲データを複数記憶した楽曲データ記憶手段と、前記複数の楽曲データを組み合わせた合成データに対して音響解析を実施して算出された感性パラメータを、楽曲データの組み合わせを特定する情報と対応づけて記録した感性パラメータ記憶手段と、利用者が希望する楽曲を検索するための感性パラメータの条件を設定する感性パラメータ設定手段と、前記感性パラメータ設定手段により設定された感性パラメータの条件を基に、前記感性パラメータ記憶手段を検索し、該当する楽曲データの組み合わせを1以上検索して、利用者に提示する検索実行手段と、前記検索実行手段により提示された楽曲データの組み合わせの中から利用者により選択された楽曲データの組み合わせに対応する複数の楽曲データを前記楽曲データ記憶手段から抽出し、抽出された複数の楽曲データを合成して再生する楽曲再生手段を有する楽曲検索再生装置を提供する。
本発明によれば、楽曲データを音響解析することにより得られた感性パラメータを利用して、楽曲を検索して再生するようにしたので、楽曲制作者の主観に偏ることなく、万人に比較的共通な感性の楽曲を検索して再生することが可能となる。
(1.第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、楽曲が記録された音響信号をデジタル化した楽曲データについて説明する。まず、時系列信号として与えられたアナログ音響信号を従来の一般的なPCMの手法を用いてデジタル化する。具体的には、所定のサンプリング周波数でアナログ音響信号をサンプリングし、振幅を所定の量子化ビット数を用いてデジタルデータに変換する処理を行う。このようにしてデジタル化した音響信号は、量子化ビット数に応じた値をもつサンプルの時系列の集合となる。例えば、サンプリング周波数を44.1kHz、量子化ビット数を16ビットとした場合、1秒間のアナログ音響信号は、−32768〜32767の値をとるサンプル44100個からなるデジタル音響信号に変換されることになる。このようにして得られたデジタル音響信号の各サンプルi(i=0〜S−1)の値をX(i)とする。例えば、3分間のステレオ音楽の場合、サンプリング周波数を44.1kHzとすると、サンプル数S=15876000(=44100×2×180)となる。なお、ステレオ音楽の場合、元の左右の信号から得られたサンプルは、交互に記録されることになる。
(1.1.感性パラメータの作成)
上記のようなデジタル音響信号すなわち楽曲データに対して、検索用の各感性パラメータを算出する。具体的には、専用のソフトウェアが搭載されたコンピュータに、対象とする楽曲データを読み込ませ、読み込んだ楽曲データに対して、以下の各数式に従った処理を行うことにより算出される。音楽のダイナミックレンジを表す音量パラメータPvは以下の〔数式1〕により算出される。
〔数式1〕
Pv=20・log10(Σi=0,S-1|X(i)|/S)
上記〔数式1〕においては、楽曲データを構成するS個のサンプルの絶対値の平均の対数をとり、それに20を乗じることにより音量パラメータPvを算出している。すなわち、この音量パラメータPvが大きいほど全体として音量が大きい楽曲であるということになる。
また、音楽の左右空間的な広がりを示すステレオパラメータPsは以下の〔数式2〕により算出される。
〔数式2〕
Ps=20・log10(Σi=0,S/2-1|R(i)|・2/S)
但し、|x(2i)|≧|x(2i+1)|のときR(i)=x(2i)/x(2i+1)
|x(2i)|<|x(2i+1)|のときR(i)=x(2i+1)/x(2i)
上記〔数式2〕においては、連続する偶数番目と奇数番目のサンプル値の絶対値の大きさに応じてR(i)の算出を異ならせており、|R(i)|の値が必ず1以上の値をとるようにしている。なお、連続する偶数番目のサンプルと奇数番目のサンプルは同時刻における左右のチャンネルのサンプルを表している。すなわち、このステレオパラメータPsが大きいほど全体として広がりのある楽曲であるということになる。
音高パラメータPp、音符数パラメータPn、和声パラメータPh、倍音パラメータPoの算出のためには、元の楽曲データの周波数成分の特徴が必要となる。このため、上記楽曲データに対して、所定のサンプル数からなる解析フレーム単位で周波数解析を行い、スペクトルZ(n)を算出する。本実施形態では、nをMIDI符号におけるノートナンバーに対応させている。MIDI符号におけるノートナンバーは、0〜127までの128通りの値をとり、それぞれピアノの鍵盤の1つのキーを示すことになる。すなわち、Z(n)は各音階における音の強度を表すことになる。
具体的には、あらかじめ周波数の異なる128個の周期関数を調和信号として用意しておき、あらかじめ用意された128個の周期関数と、単位区間内の区間信号との相関を求める演算を行うことになる。本実施形態では、周期関数として三角関数を用意している。これらの三角関数は、同一周波数をもった正弦関数sin(2πf(n)i/F)と余弦関数cos(2πf(n)i/F)との対から構成されており、128通りの標準周波数f(0)〜f(127)のそれぞれについて、正弦関数および余弦関数の対が定義されていることになる。ここでは、同一の周波数をもった正弦関数および余弦関数からなる一対の関数を、当該周波数についての周期関数として定義することにする。すなわち、ある特定の周波数についての周期関数は、一対の正弦関数および余弦関数によって構成されることになる。このように、一対の正弦関数と余弦関数とにより周期関数を定義するのは、信号に対する周期関数の相関値を求める際に、相関値が位相の影響を受ける事を考慮するためである。なお、各三角関数内の変数Fおよびiは、音響信号Xについてのサンプリング周波数F(例えば、44.1kHz)およびサンプル番号iに相当する変数である。例えば、周波数f(0)についての正弦波は、sin(2πf(0)i/F)で示され、任意のサンプル番号iを与えると、区間信号を構成する第i番目のサンプルと同一時間位置における周期関数の振幅値が得られる。ここでは、128通りの標準周波数f(0)〜f(127)を以下に示す〔数式3〕で定義する。
〔数式3〕
f(n)=440×2γ(n)
γ(n)=(n−69)/12
ただし、n=0,1,2,・・・,127
このような式によって標準周波数を定義しておくと、MIDIデータに対応した音高が得られることになる。なぜなら、このような定義によって設定される128通りの標準周波数f(0)〜f(127)は、等比級数をなす周波数値をとることになり、MIDIデータで利用されるノートナンバーに対応した周波数になるからである。したがって、128通りの標準周波数f(0)〜f(127)は、対数尺度で示した周波数軸上に等間隔(MIDIにおける半音単位)に設定した周波数ということになる。
続いて、任意の区間の区間信号に対する各周期関数の相関の求め方について、具体的な説明を行う。ここでは、区間長Tをもった解析フレームkについて、サンプリング周波数Fでサンプリングが行なわれており、全部でT組(ステレオの場合2T個)のサンプル値が得られているものとする。この場合、任意のサンプル番号iについては、X(i)なる振幅値がデジタルデータとして与えられていることになる。
このような音響信号X(i)に対して、上記の周期関数を利用して、以下の〔数式4〕により周波数解析が行われることになる。
〔数式4〕
Zk(n)=[{Σi=kT,kT+T-1 (X(2i)+X(2i+1)) /(2・cos (2πf(n)i/F)) }2 +{Σi=kT,kT+T-1 (X(2i)+X(2i+1)) /(2・sin (2πf(n)i/F)) }2 ]1/4
上記〔数式4〕において、X(2i)、X(2i+1)は、デジタル音響信号Xにおけるサンプル番号iの振幅値であり、sin(2πf(n)i/F)、cos(2πf(n)i/F)は、時間軸上での同位置における正弦関数、余弦関数の振幅値である。
上記のような周波数解析を楽曲データの全区間に渡って行う。すなわち、各解析フレームを2Tサンプルとした場合、K(=S/(2T))個の解析フレームについて行うことになる。この結果、k(k=0,…,K−1)番目の解析フレームについて各周波数(ここではノートナンバーn)に対応した強度値Zk(n)が得られることになる。
周波数解析の結果であるZk(n)を利用して、音楽の平均的な音域を示す音高パラメータPpは以下の〔数式5〕により算出される。
〔数式5〕
Pp=[Σk=0,K-1{Σn=0,N-1n・Zk(n)/Σn=0,N-1Zk(n) }]/K
また、合奏されている楽器数に比例して音色の豊かさを示す音符数パラメータPnは以下の〔数式6〕により算出される。
〔数式6〕
Pn={Σk=0,K-1C(k)}/K
ただし、C(k)はフレームkにおいて、Zk(n)>閾値となるnの総数
また、音楽の調性・明るさ、短調系・長調系を示す和声パラメータPhは以下の〔数式7〕により算出される。
〔数式7〕
Ph=[Σk=0,K-1{Zk(m+4) −Zk(m+3)+Zk(m+16)−Zk(m+15)+Zk(m−8)−Zk(m−9)}/6]/K
上記〔数式7〕中、mはフレームkにおいてn=0〜N−1の中でZk(n)が最大となる場合のnを意味する。すなわち、mは強度が最大となる音階を示している。また、上記〔数式7〕中、Zk(m+4)はmの長三度の音程(+4半音)、Zk(m+3) はmの短三度の音程(+3半音)を示し、Zk(m+16)はmの1オクターブ上の音程の長三度の音程(+12+4半音)、Zk(m+15) はmの1オクターブ上の音程の短三度の音程(+12+3半音)を示し、Zk(m−8) はmの1オクターブ下の音程の長三度の音程(−12+4半音)を示し、Zk(m−9) はmの1オクターブ上の音程の短三度の音程(−12+3半音)を示している。つまり、上記〔数式7〕は、最大強度となるmの上下オクターブ音を含めて長三度の音程が短三度の音程よりどの程度大きいのかを算出することになる。
また、倍音の豊かさ、音色の豊かさを示す倍音パラメータPoは以下の〔数式8〕により算出される。
〔数式8〕
Po=[Σk=0,K-1{Σn=0,N-1(Zk(n)+Zk(n+12) +Zk(n+19) +Zk(n+24)}/4]/K
上記〔数式8〕において、n+12 、n+19、n+24は、それぞれnの2倍、3倍、4倍の周波数となる音階を示している。
テンポパラメータPt、リズムパラメータPrの算出のためには、元のデジタル音響信号を間引いたものについての周波数成分の特徴が必要となる。そのため、デジタル音響信号を構成するサンプルを1/60に間引く処理を行う。具体的には、{X(i)+X(i+2)+,…,+X(i+118)}/60からなる60サンプルごとの平均値を新たなサンプルの値Y1(j)とし、{X(i+1)+X(i+3)+,…,+X(i+119)}/60からなる60サンプルごとの平均値を新たなサンプルの値Y2(j)とする処理を行う。この場合、左右のチャンネル別に行う必要があるので、偶数番目の60サンプルを1サンプルに、奇数番目の60サンプルを1サンプルにそれぞれ間引くことになる。この結果、Sサンプルあったデジタル音響信号は、S/60サンプルとなる。続いて、間引き後の楽曲データY1(j)、Y2(j)に対して上記と同様に周波数解析を行う。具体的には、間引き処理と周波数解析は、以下の〔数式9〕により算出されることになる。なお、〔数式9〕におけるY(j)としては、Y1(j)、Y2(j)の2つについて算出を行う。
〔数式9〕
Zk(n)=[{Σj=kT,kT+T-1 Y(j) ・cos (2πf(n)j/F)} 2 +{Σj=kT,kT+T-1Y(j) ・sin (2πf(n)j/F) }2 ]1/4
この場合も解析フレームは間引き後の2Tサンプルとしているので、全体の解析フレーム数が減り、L(=K/60)個となる。このため、上記楽曲データに対して、所定のサンプル数からなる解析フレームk(k=0〜L−1)単位で周波数解析を行い、スペクトルZk(n)が算出される。テンポパラメータPt、リズムパラメータPrの算出には、各解析フレームkにおいて値が大きい最上位2つのZk(n)のノートナンバーM1(k)、M2(k)(M1(k)<M2(k))を用いる。
周波数解析の結果であるM1(k)、M2(k)を利用して、平均的な基本ビート・テンポを示すテンポパラメータPtは以下の〔数式10〕により算出される。
〔数式10〕
Pt={Σk=0,L-1440・2(M2(k)-64)/12}/L
ただし、単位はBPM(1分あたりの拍数)
また、平均的なリズム・拍子を示すリズムパラメータPrは以下の〔数式11〕により算出される。
〔数式11〕
Pr={Σk=0,L-1100・2(M1(k)-M2(k))/12}/L
上記〔数式1〕〜〔数式11〕を利用して算出したパラメータは、楽曲データとは独立した感性パラメータ記憶手段20に記録される。この場合、1つの楽曲データに対応して前記一連のパラメータが1セット記録される場合もあるし、幾つかの楽曲データの複数の組み合わせに対応して前記一連のパラメータが複数セット記録される場合もある。
感性パラメータ記憶手段20には、前記各パラメータを記憶するが、さらに、各パラメータについて、感性パラメータ記憶手段に記録されている全同一パラメータ項目における順位を算出し、記憶する。これは、登録された楽曲の中から相対的な感性特徴に基づいて検索するために用意される。
(1.2.楽曲の検索再生装置)
次に、楽曲の検索再生装置について説明する。図1は第1の実施形態における楽曲の検索再生装置の構成図である。図1において、10は楽曲データ記憶手段、20は感性パラメータ記憶手段、30は感性キーワード記憶手段、40は検索パラメータ設定手段、50は検索実行手段、60は楽曲再生手段である。図1に示す検索再生装置は、ハードウェアとしてはコンピュータ本体およびその周辺機器で構成され、これらのハードウェアに各手段として機能するための専用のソフトウェアを搭載することにより実現される。
楽曲データ記憶手段10は、再生対象とする楽曲データを記憶するためのものである。楽曲データとしては、アナログ音響信号をPCM等の手法によりデジタル化した非圧縮のデジタル音響信号の形式で記録しても良いし、デジタル音響信号をさらにロスレス型圧縮で符号化した符号化データの形式で記録しても良い。いずれにしても楽曲データは、楽曲データを特定するための楽曲IDをもたせて記録される。
感性パラメータ記憶手段20は、上述のようにして、各楽曲データに対して算出された8つの感性パラメータを記憶するためのものである。具体的には、各楽曲データの楽曲IDと対応付けて記録される。上述のように、各パラメータの全楽曲中の順位も記録されている。図2に感性パラメータ記憶手段に記憶された情報の一例を示す。3000曲の楽曲データが記録されている場合、「0001」〜「3000」の各楽曲IDに対応して各楽曲データについて算出した感性パラメータが記録される。図2において、各パラメータ値の記録欄には、/を境にしてパラメータ値と順位が記録されている。
感性キーワード記憶手段30は、各パラメータの条件の組み合わせと感性キーワードを対応付けて記憶するためのものである。図3に感性キーワード記憶手段に記憶された情報の一例を示す。図3に示す例では、8つの感性キーワードが登録されており、各感性キーワードについて8つの感性パラメータの条件が記録されている。感性キーワードによって8つのうち、いくつの感性パラメータが設定されるか異なっている。例えば、図3の例では、「闘争心がでる音楽」については、「和声」「テンポ」「リズム」の3つの感性パラメータについて設定されている。なお、図3の例では、「闘争心がでる音楽」以外の感性キーワードについての感性パラメータの設定は省略してある。なお、感性キーワードは必ずしも利用されるものではなく、利用者の指示に応じて利用される。なお、楽曲データ記憶手段10と感性パラメータ記憶手段20は、1枚もしくか複数枚のCD−ROM、DVD等の記録媒体に記録されて、これらの読取部で読み取られることで実現されるが、感性キーワード記憶手段30は、前記楽曲データ記憶手段や感性パラメータ記憶手段とは独立させ、エンドユーザ側でカスタマイズ可能なように、ハードディスク等の書き換え可能な記録媒体に記録される。
検索パラメータ設定手段40は、目的とする楽曲を検索するための検索パラメータを設定する機能を有している。具体的には、表示装置(図示省略)の画面上にパラメータ設定画面を表示させて利用者にパラメータの指定を促し、利用者の指定に従って検索用のパラメータの設定を行う。検索実行手段50は、設定された検索用パラメータに従って、感性パラメータ記憶手段20を検索して該当する楽曲IDを取得するとともに、取得した楽曲IDを用いて楽曲データ記憶手段10から楽曲データを抽出する機能を有している。楽曲再生手段60は、抽出された楽曲データを音響信号として再生する機能を有している。
次に、図1に示した検索再生装置の処理動作について説明する。まず、利用者は再生する楽曲を検索する場合、検索パラメータ設定手段40により図4に示すような感性パラメータ設定画面を表示させ、各項目について指定する。図4の例では、感性項目として、[音量][ステレオ][音高][音符数][和声][倍音][テンポ][リズム]の8項目が指定可能となっている。各項目とも3段階で指定可能となっており、例えば、[音量]であれば、静か〜騒がしいの間の3段階で指定可能となっている。どの項目を感性検索に利用するかについては、左端のチェック欄にチェックすることにより決定される。例えば、図4の例では3項目が対象となっている。
図4に示すような指定を行った後、検索実行ボタンをクリックして検索を実行すると、検索実行手段50が指定された項目に対応したパラメータ条件を利用して楽曲の検索を行う。例えば、図4の例では、[和声][テンポ][リズム]の3項目が指定されているので、これらのパラメータ条件を用いた検索が行われることになる。具体的には、これらのパラメータ条件で感性パラメータ記憶手段20を検索することになる。例えば、3000曲の楽曲の中から検索する場合、図4において[和声]の項目は「長調」が指定されているので、和声パラメータの順位が1位〜1000位のものを検索する。また、[テンポ]の項目は「速い」が指定されているので、テンポパラメータの順位が1位〜1000位のものを検索する。また、[リズム]の項目は「普通(中位)」が指定されているので、リズムパラメータの順位が1001位〜2000位のものを検索する。そして、この3つのパラメータの条件全てを満たす楽曲IDが抽出される。
抽出された結果は感性パラメータ設定画面に表示される。具体的には、候補数の欄に抽出された楽曲の数が表示される。選択値の欄には、候補となった楽曲の楽曲IDが表示される。次候補、前候補のボタンは、次候補、前候補に移動するためのものであり、これに伴って、選択値の欄に表示されている楽曲IDも変化することになる。OKボタンをクリックすると、1つの楽曲が決定され、再生が行われることになる。
具体的には、決定された楽曲IDの楽曲を再生すべき旨の情報が楽曲再生手段60に伝達され、音響信号は指定された楽曲IDに対応する楽曲データを楽曲データ記憶手段10から抽出して再生する。
楽曲検索用のパラメータを設定する際、直接各パラメータを設定するのではなく、感性的なキーワードから設定することもできる。この場合、まず、表示画面に図5に示すような感性キーワード選択画面が表示される。例えば、図5に示す例では、8つの感性キーワードが用意されており、いずれかの感性キーワードが選択可能になっている。利用者がこのうち1つの感性キーワードを選択すると、検索パラメータ設定手段40が、選択された感性キーワードで感性キーワード記憶手段30を検索してパラメータ条件を抽出し、図4に示す画面が表示される。例えば、図5に示した「闘争心がでる音楽」という感性キーワードを選択すると、図3に示したような感性キーワード記憶手段から感性パラメータの設定を抽出し、図4に示すような3つのパラメータについての設定がパラメータ条件として抽出される。パラメータ条件が抽出された後は、図4の感性パラメータ設定画面において直接パラメータ条件を設定した場合と同様にして楽曲データの検索、再生が行われる。
(1.3.楽曲データの再生)
上記のようにして抽出された楽曲データは、楽曲再生手段60により再生される。楽曲再生手段60は、デジタルの楽曲データをアナログ変換した後、音声として再生できるものであれば公知の種々のものを用いることができるが、ここではその一例について説明する。
図6は、本実施形態における楽曲再生手段60の詳細を示す機能ブロック図である。図6に示す楽曲再生手段60は、楽曲データとしてロスレス型圧縮された符号化データを読み込んで再生するものである。図6において、61は圧縮ブロック読込手段、62はブロック復号手段、63は非圧縮ブロック蓄積手段、64はサウンドデバイスドライバ、65はサウンドデバイス、66はタイマーである。
圧縮ブロック読込手段61は、圧縮された符号化データから、圧縮ブロック単位でデータの読み込みを行う機能を有している。ここで、圧縮ブロックとは、元のデジタル音響信号を圧縮する際に、処理単位としたデータブロック(非圧縮ブロック)に対応したものである。ブロック復号手段2は、読み込んだ圧縮ブロックを復号して、圧縮符号化前の状態である非圧縮ブロックに復元する機能を有している。非圧縮ブロック蓄積手段3は、復号された非圧縮ブロックを蓄積するバッファメモリを複数有しており、これらのバッファメモリに蓄積された非圧縮ブロックを、FIFO(ファーストイン・ファーストアウト)方式、すなわち、先に入ってきた情報が、先に出ていく方式で処理する機能を有している。すなわち、非圧縮ブロック蓄積手段3は、ブロック復号手段2から投入された非圧縮ブロックを投入された順序で蓄積し、その順序でサウンドデバイスドライバ4に渡す機能を有することとなる。サウンドデバイスドライバ4は、サウンドデバイス5を駆動させて非圧縮ブロックを音響再生する機能を有しており、サウンドデバイス5は、デジタルデータである非圧縮ブロックをD/A変換して音声として再生する機能を有している。すなわち、サウンドデバイスドライバ4およびサウンドデバイス5は非圧縮ブロック再生手段として機能することになる。タイマー6は、サウンドデバイスによる音響信号の再生と、外部機器の音響信号の再生とのタイミングをとるために利用するタイマーであり、コンピュータにおいて時刻管理を行うタイマーと共用されている。
続いて、図6に示した楽曲再生手段60の処理動作について説明する。まず、圧縮ブロック読込手段61が符号化データをブロック単位で読み込む。次に、ブロック復号手段62が読み込んだ符号化データをブロック単位で復号する。具体的には、符号化方式に対応した復号処理を行って行くことにより、符号化前の楽曲データのサンプルが各ブロック単位で復元され、非圧縮ブロックが得られる。
ブロック復号手段62により復号されて得られた非圧縮ブロックは、非圧縮ブロック蓄積手段63に蓄積されていく。本実施形態では、非圧縮ブロック蓄積手段に4ブロックまで蓄積可能となっているため、4ブロック蓄積されるまでは、サウンドデバイスドライバによる処理は開始されない。図7に示すように、非圧縮ブロック蓄積手段63に非圧縮ブロックが4ブロック蓄積されると、サウンドデバイスドライバ64が、非圧縮ブロック蓄積手段3に蓄積された非圧縮ブロックのうち先頭のブロックを音響再生する。具体的には、サウンドデバイス65が非圧縮ブロックのデータをD/A変換してスピーカに出力することになる。音響再生された非圧縮ブロックは、非圧縮ブロック蓄積手段63から削除される。
非圧縮ブロックが削除されて、非圧縮ブロック蓄積手段63内に余裕ができると、ブロック復号手段62により復号された非圧縮ブロックが非圧縮ブロック蓄積手段63に投入される。これにより、非圧縮ブロック蓄積手段63内は再び最大容量まで蓄積されることになる。ブロック復号手段62により復号された非圧縮ブロックは、現実には、CPUが非圧縮ブロック投入手段として機能することにより、実現される。この非圧縮ブロック投入手段は、非圧縮ブロックを非圧縮ブロック蓄積手段63に単純に投入するだけでなく、非圧縮ブロック蓄積手段63に空きが無い場合は、圧縮ブロック読込手段1およびブロック復号手段2に対して処理を中断するメッセージを送り、非圧縮ブロック蓄積手段63への非圧縮ブロックの投入を制御している。
一方、サウンドデバイスドライバ64は、非圧縮ブロック蓄積手段63に蓄積された非圧縮ブロックのうち先頭のブロックを順次音響再生していく。この際、サウンドデバイスドライバ64は、1つの非圧縮ブロックの音響再生を終了する度に、非圧縮ブロック投入手段、圧縮ブロック読込手段61、ブロック復号手段62に対して各処理の実行を許可するメッセージを送る。
ここで、上記楽曲再生手段60における処理の概要を整理して図8のフローチャートに示す。まず、非圧縮ブロック投入手段が、非圧縮ブロック蓄積手段63内に空いているバッファメモリが存在するかどうかを探索する(ステップS1)。空いているバッファメモリが存在しない場合は、圧縮ブロック読込手段61およびブロック復号手段62に対して処理を中断するメッセージを送り、サウンドデバイスドライバ64からの再生終了メッセージの受信待ちとする(ステップS2)。サウンドデバイスドライバ64からの再生終了メッセージがあった場合には、再生が終了した非圧縮ブロックを格納していたバッファメモリから削除する(ステップS3)。サウンドデバイスドライバ64からの再生終了メッセージは、同時に非圧縮ブロック投入手段、圧縮ブロック読込手段61、ブロック復号手段62にも送信されるため、圧縮ブロック読込手段61、ブロック復号手段62が処理を再開し、非圧縮ブロックの復号が行われる(ステップS4)。続いて、空いているバッファメモリに非圧縮ブロックが格納される(ステップS5)。一方、サウンドデバイスでは、常に、非圧縮ブロック蓄積手段63内のバッファメモリを探索しており(ステップS6)、非圧縮ブロックが存在する場合には、非圧縮ブロックを再生する(ステップS7)。1つの非圧縮ブロックの再生を待ち(ステップS8)、再生が終了したら、再生終了メッセージを非圧縮ブロック投入手段、圧縮ブロック読込手段61、ブロック復号手段62に送信する(ステップS9)。
以上のようにして、各手段が互いに制御し合って動作することにより、シームレスに音響信号を再生することが可能となる。また、タイマーを利用して外部の演奏装置と同期させて演奏することも可能である。具体的には、タイマーのクロック信号を、本装置の外部の演奏装置からの同期信号として供給することにより、サウンドデバイス65による音響再生と外部の演奏装置の音響再生のタイミングを合わせることになる。タイミングをハードウェア的に合わせる方法としては、サウンドデバイス65のD/A変換を駆動するタイマー66のクロック信号を自律オシレータで発生させる代わりに、前記同期信号を供給する方法が挙げられる。また、ソフトウェア的にタイミングを合わせる方法としては、サウンドデバイスドライバ64が再生する非圧縮ブロックの推奨される再生開始時刻と、タイマーのクロック信号から得られる実時間のタイムコードと比較を行い、当該非圧縮ブロックにおいて推奨される再生開始時刻が実時間に比べ遅れている場合、遅れた時間だけ非圧縮ブロックのデータを削減し、当該非圧縮ブロックにおいて推奨される再生開始時刻が実時間に比べ進んでいる場合、非圧縮ブロックの再生開始時刻が実時間のタイムコードと一致するように再生開始を待たせるように制御する方法が挙げられる。本方法では、遅れや進み時間が顕著に大きい場合には、演奏のシームレス性が阻害されるが、一般には各非圧縮ブロックごとに調整する時刻はブロック長に比べ微小なため、殆ど再生品質に支障はでない。
(2.第2の実施形態)
続いて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、複数の素材となる楽曲データを抽出し、これらを再生時に合成再生することにより楽曲として再生する場合について説明する。本実施形態では、5つの楽曲データを合成して1つの楽曲として再生する場合を例にとって説明する。
(2.1.楽曲データの加工)
複数の楽曲データを合成して1つの楽曲として再生するためには、合成対象とする楽曲データの各再生時間が同一となるように加工する必要がある。これは、1つの楽曲データを基準として、他の楽曲データの各サンプルが、基準とした楽曲データに時間的かつ音楽的に同期するように調整する処理を行う。また、本実施形態では、再生する利用者が、自由に音楽の構成を変化させることが可能なように、各楽曲データをメロディ、コード、リズム等のパートに分けて作成している。各楽曲データは、上記第1の実施形態における楽曲データの場合と同様、アナログ音響信号をPCM等の手法でデジタルデータ化したものである。
楽曲データが準備できたら、上記第1の実施形態と同様にパラメータの算出を行う。ただし、本実施形態では、利用者は5つの楽曲データを合成した状態の音を楽曲として聴くことになるので、合成後の合成データに対してパラメータの算出を行う必要がある。本実施形態では、上述のように5つのトラックに楽曲データを割り当てて合成して再生することになるが、各トラックについて5つの楽曲データが選択可能であるとすると、全部で25個の楽曲データを用意しておけば良いことになる。ところが、この組み合わせは、55=3125通りにもなる。したがって、ここでは、3125通りの合成データを作成し、各合成データについてパラメータの算出を行う。パラメータの算出は、上記第1の実施形態と同様、〔数式1〕〜〔数式11〕を利用して行う。
パラメータが算出されたら、算出したパラメータを5つの楽曲データの組み合わせと対応づけて記録する。具体的には、楽曲データ記憶手段10には25点の楽曲データが楽曲データIDをもたせて記録されており、そのうち選択された5点の楽曲データIDとともに前記パラメータが記録される。
(2.2.楽曲の検索再生装置)
第2の実施形態における検索再生装置の構成は、基本的には第1の実施形態と同様であり、図9に示したようなものとなる。第1の実施形態と異なるのは、楽曲データ記憶手段10に記憶されるのが楽曲データが完成された音楽ではなく、音楽素材データの位置付けである点と、感性パラメータ記憶手段20に記憶された感性パラメータが複数の楽曲データの組み合わせごとに記憶されている点と、楽曲再生手段70の機能である。なお、感性パラメータ記憶手段20において、各パラメータの値だけでなく順位を算出して記憶する点は第1の実施形態と同様である。
感性パラメータ記憶手段20から実際に楽曲データの組み合わせを検索する場合には、上記第1の実施形態と同様、図4に示すような感性指定画面を表示させ、各項目について指定する。図4に示すような指定を行った後、検索を実行すると、第1の実施形態と同様[和声][テンポ][リズム]の3項目が指定されているので、これらのパラメータを用いた検索が行われることになる。本例では、3125通りの組み合わせから検索するため、各項目について1位〜1041位までを上位、1042位〜2084位までを中位、2085位〜3125位までを下位と設定しておけば、図4において[和声]の項目は、「長調」が指定されているので、和声パラメータの順位が1位〜1041位のものを検索する。また、[テンポ]の項目は、「速い」が指定されているので、テンポパラメータの順位が1位〜1041位のものを検索する。また、[リズム]の項目は、「中位」が指定されているので、リズムパラメータの順位が1042位〜2084位のものを検索する。そして、この3つのパラメータの条件全てを満たす組み合わせが抽出されることになる。
抽出された結果は指定画面に表示される。具体的には、候補数の欄に抽出された組み合わせの数が表示される。選択値の欄には、候補となった組み合わせに通し番号が付けられ、選択されている組み合わせの通し番号が表示される。次候補、前候補のボタンは、次候補、前候補に移動するためのものであり、これに伴って、選択値の欄に表示されている通し番号も変化することになる。また、マトリックスの欄には、選択値の欄に表示されている通し番号に対応した組み合わせが表示される。OKボタンをクリックすると、1つの組み合わせが決定され、決定された組み合わせに含まれる楽曲データの指定画面が表示される。
この際、表示される楽曲データの指定画面を図10に示す。図10においては、楽曲データがマトリックス状に指定可能となっており、5トラックが選択できるようになっている。トラック名の左側にはチェック欄が設けられると共に、トラック名の右側には、楽曲データ選択領域、レベル(音量)指定欄が設けられている。上述の検索の結果、5トラック全てにチェックが付いた状態となるが、利用者がチェックを外して4トラック以下で合成して演奏することも可能である。また、図10の例では、レベル指定が5トラック全て最大値「100」となっており、5つの符号化データが同比率で合成されることになる。レベル指定についても利用者が変更可能である。設定されたトラック別のレベルは、各トラックとして設定された楽曲データの合成比率として楽曲再生手段70に与えられることになる。
上記のようにして抽出された楽曲データは、第1の実施形態における楽曲データと同様、楽曲再生手段70により再生される。ただし、第2の実施形態における楽曲再生手段70は、第1の実施形態における楽曲再生手段60とは多少異なっており、複数の楽曲データを合成した後、アナログに復号して音声として再生することになる。このような機能を有していれば公知の種々のものを用いることができるが、ここではその一例について説明する。
(2.3.楽曲データの再生)
図11は、本実施形態における楽曲再生手段70の詳細を示す機能ブロック図である。図11に示す楽曲再生手段70は、楽曲データとしてロスレス型圧縮された符号化データを読み込んで復号・合成し、再生するものである。図11において、71は圧縮ブロック読込手段、72はブロック復号手段、73は合成比率設定手段、74は波形合成処理手段、75は合成ブロック蓄積手段、76はサウンドデバイスドライバ、77はサウンドデバイス、78はタイマーである。
圧縮ブロック読込手段71は、圧縮された符号化データファイルから、圧縮ブロック単位でデータの読み込みを行う機能を有している。ブロック復号手段72は、読み込んだ圧縮ブロックを復号して、圧縮符号化前の状態である非圧縮ブロックに復元する機能を有している。合成比率設定手段73は、複数の非圧縮ブロックをどの程度の比率で合成するかを設定する機能を有している。波形合成処理手段4は、ブロック復号手段72で復号された複数の非圧縮ブロック、いわゆるデジタルの波形データを合成比率設定手段73で設定された合成比率で合成する機能を有している。合成ブロック蓄積手段75は、合成された合成ブロックを蓄積するバッファメモリを複数有しており、これらのバッファメモリに蓄積された合成ブロックを、FIFO(ファーストイン・ファーストアウト)方式、すなわち、先に入ってきた情報が、先に出ていく方式で処理する機能を有している。すなわち、合成ブロック蓄積手段75は、波形合成処理手段74から投入された合成ブロックを投入された順序で蓄積し、その順序でサウンドデバイスドライバ76に渡す機能を有することとなる。サウンドデバイスドライバ76は、サウンドデバイス77を駆動させて合成ブロックを音響再生する機能を有しており、サウンドデバイス77は、デジタルデータである合成ブロックをD/A変換して音声として再生する機能を有している。すなわち、サウンドデバイスドライバ76およびサウンドデバイス77は合成ブロック再生手段として機能することになる。タイマー78は、サウンドデバイスによる音響信号の再生と、外部機器の音響信号の再生とのタイミングをとるために利用するタイマーであり、コンピュータにおいて時刻管理を行うタイマーと共用されている。
続いて、図11に示した楽曲再生手段70の処理動作について説明する。まず、圧縮ブロック読込手段1が各符号化データをブロック単位で読み込む。次に、ブロック復号手段72が読み込んだ符号化データをブロック単位で復号する。具体的には、第1の実施形態と同様、符号化方式に対応した復号処理を行って行くことにより、原デジタル音響信号のサンプルが各ブロック単位で復元され、非圧縮ブロックが得られる。
本実施形態に係る楽曲再生手段70では、第1の実施形態と異なり、上記復号処理を、読み込まれた各符号化データに対して複数回に渡って行うことになる。この結果、ほぼ同時に複数の非圧縮ブロックが得られることになる。
続いて、得られた複数の非圧縮ブロックを、波形合成処理手段74が合成して合成ブロックを生成する。具体的には、各非圧縮ブロックを構成する各サンプルに合成比率を乗じたものを加算することにより行われる。この合成比率は、合成比率設定手段73で設定されたものである。具体的には、図10に示した画面において設定された各トラックのレベルの比率が合成比率として設定されることになる。この合成の結果、合成ブロックが得られることになる。
波形合成処理手段74により合成されて得られた合成ブロックは、合成ブロック蓄積手段75に蓄積されていく。本実施形態では、合成ブロック蓄積手段に4ブロックまで蓄積可能となっているため、4ブロック蓄積されるまでは、サウンドデバイスドライバ76による処理は開始されない。図12に示すように、合成ブロック蓄積手段75に合成ブロックが4ブロック蓄積されると、サウンドデバイスドライバ76が、合成ブロック蓄積手段75に蓄積された合成ブロックのうち先頭のブロックを音響再生する。具体的には、サウンドデバイス77が合成ブロックのデータをD/A変換してスピーカに出力することになる。音響再生された合成ブロックは、合成ブロック蓄積手段75から削除される。
合成ブロックが削除されて、合成ブロック蓄積手段75内に余裕ができると、波形合成処理手段74により合成された合成ブロックが合成ブロック蓄積手段75に投入される。これにより、合成ブロック蓄積手段75内は再び最大容量まで蓄積されることになる。波形合成処理手段74により合成された合成ブロックは、現実には、CPUが合成ブロック投入手段として機能することにより、合成ブロック蓄積手段75内に投入される。この合成ブロック投入手段は、合成ブロックを合成ブロック蓄積手段75に単純に投入するだけでなく、合成ブロック蓄積手段75に空きが無い場合は、圧縮ブロック読込手段71、ブロック復号手段72、波形合成処理手段74に対して処理を中断するメッセージを送り、合成ブロック蓄積手段75への合成ブロックの投入を制御している。
一方、サウンドデバイスドライバ76は、合成ブロック蓄積手段75に蓄積された合成ブロックのうち先頭のブロックを順次音響再生していく。この際、サウンドデバイスドライバ76は、1つの合成ブロックの音響再生を終了する度に、合成ブロック投入手段、圧縮ブロック読込手段71、ブロック復号手段72に対して各処理の実行を許可するメッセージを送る。
ここで、上記再生装置における処理の概要を整理して図13のフローチャートに示す。まず、合成ブロック投入手段が、合成ブロック蓄積手段75内に空いているバッファメモリが存在するかどうかを探索する(ステップS11)。空いているバッファメモリが存在しない場合は、圧縮ブロック読込手段71およびブロック復号手段72、波形合成処理手段74に対して処理を中断するメッセージを送り、サウンドデバイスドライバ76からの再生終了メッセージの受信待ちとする(ステップS12)。サウンドデバイスドライバ76からの再生終了メッセージがあった場合には、再生が終了した合成ブロックを格納していたバッファメモリから削除する(ステップS13)。サウンドデバイスドライバ76からの再生終了メッセージは、同時に合成ブロック投入手段、圧縮ブロック読込手段71、ブロック復号手段72、波形合成処理手段74にも送信されるため、圧縮ブロック読込手段71、ブロック復号手段72、波形合成処理手段74が処理を再開し、非圧縮ブロックの復号および非圧縮ブロックの合成が行われる(ステップS14)。続いて、空いているバッファメモリに合成ブロックが格納される(ステップS15)。一方、サウンドデバイスでは、常に、合成ブロック蓄積手段75内のバッファメモリを探索しており(ステップS16)、合成ブロックが存在する場合には、合成ブロックを再生する(ステップS17)。1つの合成ブロックの再生を待ち(ステップS18)、再生が終了したら、再生終了メッセージを合成ブロック投入手段、圧縮ブロック読込手段71、ブロック復号手段72、波形合成処理手段74に送信する(ステップS19)。
以上のようにして、各手段が互いに制御し合って動作することにより、シームレスに音響信号を再生することが可能となる。また、本実施形態においても、第1の実施形態と同様にして、タイマーを利用して外部の演奏装置と同期させて演奏することも可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、相対的な感性特徴に基づいて検索するために各感性パラメータの順位を検索するようにしたが、絶対的な感性特徴に基づいて検索するために各感性パラメータ値を直接検索するようにしても良い。また、上記実施形態では、複数の感性パラメータを利用して検索するようにしたが、1つの感性パラメータのみによる検索であっても良い。上記実施形態は、例示であるため、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するもの、または、それらの均等物は、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
第1の実施形態における楽曲検索再生装置の構成図である。 感性パラメータ記憶手段20に記憶された情報の一例を示す図である。 感性キーワード記憶手段30に記憶された情報の一例を示す図である。 感性パラメータ設定画面を示す図である。 感性キーワード選択画面を示す図である。 楽曲再生手段60の詳細を示す機能ブロック図である。 ブロックが蓄積された状態の楽曲再生手段60の様子を示す図である。 楽曲再生手段60の処理動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態における楽曲検索再生装置の構成図である。 音楽素材データの指定画面を示す図である。 楽曲再生手段70の詳細を示す機能ブロック図である。 ブロックが蓄積された状態の楽曲再生手段70の様子を示す図である。 楽曲再生手段70の処理動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10・・・楽曲データ記憶手段
20・・・感性パラメータ記憶手段
30・・・感性キーワード記憶手段
40・・・検索パラメータ設定手段
50・・・検索実行手段
60、70・・・楽曲再生手段
61、71・・・圧縮ブロック読込手段
62、72・・・ブロック復号手段
63、75・・・合成ブロック蓄積手段
64、76・・・サウンドデバイスドライバ
65、77・・・サウンドデバイス
66、78・・・タイマー
73・・・合成比率設定手段
74・・・波形合成処理手段

Claims (6)

  1. 楽曲をデジタルデータ化した楽曲データを複数記憶した楽曲データ記憶手段と、
    前記複数の楽曲データを組み合わせた合成データに対して音響解析を実施して算出された感性パラメータを、楽曲データの組み合わせを特定する情報と対応づけて記録した感性パラメータ記憶手段と、
    利用者が希望する楽曲を検索するための感性パラメータの条件を設定する感性パラメータ設定手段と、
    前記感性パラメータ設定手段により設定された感性パラメータの条件を基に、前記感性パラメータ記憶手段を検索し、該当する楽曲データの組み合わせを1以上検索して、利用者に提示する検索実行手段と、
    前記検索実行手段により提示された楽曲データの組み合わせの中から利用者により選択された楽曲データの組み合わせに対応する複数の楽曲データを前記楽曲データ記憶手段から抽出し、抽出された複数の楽曲データを合成して再生する楽曲再生手段と、
    を有することを特徴とする楽曲検索再生装置。
  2. 請求項1において、
    楽曲の感性的なイメージを表現した感性キーワードを前記感性パラメータの条件と対応付けて記録した感性キーワード記憶手段をさらに有し、
    前記感性パラメータ設定手段が、利用者に選択された感性キーワードに基づいて感性パラメータの条件を抽出する機能を有するものであることを特徴とする楽曲検索再生装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記感性パラメータとして、音量、ステレオ、音高、音符数、和声、倍音、テンポ、リズムの8つがあり、前記合成データの解析により前記各合成データごとの平均値を算出することを特徴とする楽曲検索再生装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかにおいて、
    前記感性パラメータに対して、前記合成データの解析により算出された値を基に順位付けを行い、前記楽曲データ記憶手段に記録された全楽曲データの組み合わせ中の順位を、前記感性パラメータ記憶手段に保存し、
    前記検索実行手段は、前記設定された感性パラメータの条件に対応する順位の楽曲データの組み合わせを検索することを特徴とする楽曲検索再生装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかにおいて、
    前記合成データの音響解析は、前記合成データの波形データ解析、周波数解析、時間軸を間引いた周波数解析の3手法で構成され、前記感性パラメータの中で、波形データ解析により音量、ステレオの各パラメータが算出され、周波数解析により、音高、音符数、和声、倍音の各パラメータが算出され、時間軸を間引いた周波数解析により、テンポ、リズムの各パラメータが算出されるものであることを特徴とする楽曲検索再生装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の楽曲検索再生装置として、コンピュータを機能させるためのプログラム。
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