JP4413545B2 - 多入力多出力伝搬路信号伝送装置及び受信局 - Google Patents

多入力多出力伝搬路信号伝送装置及び受信局 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は多入力多出力伝搬路信号伝送装置及び受信局に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、図8に示すような多入力多出力伝搬路信号伝送装置が提案されている。送信局100は送信信号を生成する送信信号生成部101、#1〜#Kの送信信号分割部102、#1〜#Kの送信処理部103、#1〜#Nの送信アンテナ105を備えている。そして各送信処理部103は、送信信号変調部111、乗算部1112、既知シンボル付加部113から構成されている。
【0003】
他方、受信局200は#1〜#Lの受信アンテナ201、既知シンボル分離部202、#1〜#Kの等化処理部203、チャネル推定部204、送信ウェイト生成部281、送信ウェイト蓄積部282、受信ウェイト生成部283、受信信号結合部209を備えている。そして各等化処理部203は、乗算部211と受信信号復調部212から構成されている。
【0004】
この提案されている多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、送信局100はフィードバック回線400の利用により、受信局200から送信ウェイト情報を信号送信前に受信する。フィードバック情報は受信アンテナ201の数Lと同じ数の#1〜#Lの組となっており、#1〜#Lの各組には送信アンテナ105の本数Nと同じ数のウェイト情報が含まれている。送信局100の送信信号分割部102では、受信局200からフィードバックされた送信ウェイト情報を参照し、送信ウェイト情報が全て0でない組の数Kと同じ数の系列#1〜#Kに送信信号を分割する。分割された#1〜#Kの各送信信号系列は、それぞれ送信信号変調部111で変調され、乗算部112で対応する送信ウェイト情報と乗算され、受信局200側で等化処理を行うために用いられる既知シンボルを付加される。各送信信号系列は対応する送信アンテナ105毎に加算され、伝搬路300に送信される。
【0005】
いま、K個に分割された送信信号系列(ここでは、「ストリーム」と呼ぶ)のうちk番目のストリームをSk(t)、送信アンテナ本数をN、k番目のストリームに対応する送信ウェイトベクトル(N×1列)をWTkとすると、多重化された送信信号ベクトルX(t)は、
【数1】
Figure 0004413545
となる。
【0006】
受信局200では、無線伝搬路300によって歪んだ送信信号が受信される。送信信号系列の歪の様子は伝搬路300自体の形状と、各送受信アンテナ105、201の位置関係で決定される。
【0007】
いま、伝搬路300は各チャネルにおいて遅延波の影響が無視できるような一様フェージングチャネルを想定する。このとき、既知シンボルを用いて、チャネル推定部204において各送受信間の伝搬路特性を推定することで、この伝搬路特性は、以下のチャネル行列Aによって示される。ただし、Lは受信アンテナ本数とする。
【0008】
【数2】
Figure 0004413545
各受信アンテナ201で受信された受信信号r(t)は、ノイズベクトルをn(t)とすると、
【数3】
Figure 0004413545
のように示される。
【0009】
各受信アンテナ201で受信された信号は、既知シンボル分離部202において既知シンボルと送信情報シンボルとに分離され、送信情報シンボルは#1〜#Kの各送信信号系列と同じ数Kの等化処理部203に入力される。既知シンボルはチャネル推定部204に入力される。チャネル推定部204は、各送受信アンテナ105、201間の伝搬路特性を推定し、チャネル推定情報を出力する。
【0010】
受信局200の送信ウェイト生成部281では、チャネル推定情報を用いて送信ウェイト情報を生成する。この送信ウェイト生成には通常、固有値演算や特異値演算を用いる。具体的には、(4)式のようにチャネル相間行列AHAの固有値分解を行うと、以下の関係を満たすK個(K=min(N,L))の固有ベクトルekが得られる。ただし、Hは複素転置を示している。
【0011】
【数4】
Figure 0004413545
(4)式で、λiはi番目の固有ベクトルに対応する固有値を示す。上記ekを用いてk番目のストリームに対する送信ウェイトベクトルを、
【数5】
Figure 0004413545
のように生成する。この時点で生成された送信ウェイトは、フィードバック回線400を通じて送信局100へ送信され、次回の送信時に使用される。
【0012】
送信ウェイト生成部281で生成された送信ウェイトは、送信ウェイトがフィードバックされ、信号送信に用いられて受信局200で受信されるまで各送信ウェイト蓄積部282において保持される。その後、蓄積されている送信ウェイトは受信ウェイト生成部283に入力される。受信ウェイト生成部283では、蓄積されている送信ウェイト情報とチャネル推定部204からのチャネル推定値とを用いて受信ウェイト情報を算出する。
【0013】
この受信ウェイトベクトル(1行×L列)WRkは、
【数6】
Figure 0004413545
により生成される。
【0014】
各等化処理部203では、乗算部211で受信ウェイト生成部283からの受信ウェイト情報を受信信号と乗算して合成し、さらに受信信号復調部212で復調処理を行う。
【0015】
k番目のストリームに対する合成後出力yk(t)は、
【数7】
Figure 0004413545
となる。
【0016】
そして各等化処理部203での復調処理後の#1〜#Kの受信信号は、受信信号結合部209において送信信号分割部102の分割法と対応した形で結合され、送信信号系列が得られる。
【0017】
このように、提案されている多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、送受信ウェイト情報を生成して用いることにより、多重化された他のストリームからの干渉を全く受けずに所望のストリームのみを抽出することができる。この結果、周波数利用効率を従来の1ストリームのみを伝送する場合と比較して飛躍的に高めることができるのである。
【0018】
しかしながら、上述した多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、受信局で算出したウェイト情報をフィードバック回線を用いて送信局に通知する際に遅延が生じ、通信路チャネルが変動してしまう。このような変動が発生すれば、通信チャネルと送受信ウェイトの整合性が乱れ、伝送特性の劣化が生じてしまう。
【0019】
つまり、従来提案されている技術では、送信ウェイトベクトルを生成したときのチャネル行列をC、実際に通信を行った際のチャネル行列をC′とすると、送信ウェイトベクトルはチャネル行列Cに対して生成されているのに対して、受信ウェイトベクトルWRkは、WRk=(C′ek)Hのように、C′に基づいて生成される。このときの受信局における合成後信号yk(t)は、
【数8】
Figure 0004413545
となる。このときWTkはCHCの固有ベクトルであり、C′HC′の固有値ではないため、他ストリームからの干渉成分を消去できない。この結果、伝送特性の劣化が生じるという問題点があった。
【0020】
また従来例では、(5),(6)式のようにチャネル推定値を基に固有値計算を行い、現在の伝搬路に整合した形で送受信ウェイト情報を算出して伝送時に用いている。しかし、フィードバック情報はフィードバック回線を用いて伝達される関係上、フィードバック回線の情報速度に応じた遅延の後に通知されるため、遅延の影響を受けずに生成された受信ウェイト情報との整合性が乱れ、伝送容量が劣化する事態が起こる問題点があった。
【0021】
【非特許文献1】
宮下、西村、大鐘、小川、鷹取、長著、「MIMOチャネルにおける固有ビーム空間分割多重(E−SDM)方式」、電子情報通信学会技報、RCS2002−53、2002年5月。
【0022】
【非特許文献2】
西村、大鐘、小川、鷹取、長著、「固有ビーム空間分割多重方式におけるチャネル推定誤差を考慮した場合の特性評価」、電子情報通信学会技報、RCS2002−94、2002年7月。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、受信ウェイト生成時に加工後の送信ウェイトを用いることにより、送受信ウェイトの整合性を向上させ、伝送特性の劣化を減少させることができる多入力多出力伝搬路信号伝送技術を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
前記送信局は、送信信号生成部と、送信信号を複数の系列に分割する送信信号分割部と、分割された各信号系列を変調する送信信号変調部と、前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された加工フィードバック情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信信号変調部の変調信号に前記送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部とを具備し、
前記受信局は、前記送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、通信チャネル情報を入力し、フィードバック情報を生成するフィードバック情報生成部と、前記フィードバック情報を前記フィードバック回線の回線状況に応じて加工して前記加工フィードバック情報を生成し、前記フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックするフィードバック情報加工部と、前記加工フィードバック情報を一定期間保持し、蓄積された蓄積フィードバック情報を出力するフィードバック情報蓄積部と、前記通信チャネル情報と前記蓄積フィードバック情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、
前記受信局は、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0025】
請求項2の発明は、多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、通信チャネル情報を入力し、フィードバック情報を生成するフィードバック情報生成部と、前記フィードバック情報をフィードバック回線の回線状況に応じて加工して加工フィードバック情報を生成し、前記送信局に前記フィードバック回線を通じてフィードバックするフィードバック情報加工部と、前記加工フィードバック情報を一定期間保持し、蓄積された蓄積フィードバック情報を出力するフィードバック情報蓄積部と、前記通信チャネル情報と前記蓄積フィードバック情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信局側の送信信号分割法と対応して結合する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0026】
請求項1の発明の多入力多出力伝搬路信号伝送装置、請求項2の発明の受信局では、送信局側において、送信信号を複数の系列に分割し、分割された各信号系列を変調し、受信局側からのフィードバック回線を通じて通知された加工フィードバック情報を用いて生成された送信ウェイト情報をこの変調信号に乗算し、複数のアンテナから伝搬路に送信する。
【0027】
受信局側においては、送信局の送信信号を複数のアンテナにて受信し、受信信号から通信チャネル情報を推定し、この通信チャネル情報からフィードバック情報を生成し、さらにフィードバック情報をフィードバック回線の回線状況に応じて加工して加工フィードバック情報を生成し、フィードバック回線を通じて送信局側にこの加工フィードバック情報をフィードバックする。また加工フィードバック情報を一定期間保持し、蓄積された蓄積フィードバック情報と前記通信チャネル情報とを用いて受信ウェイト情報を生成し、複数の信号系列毎に受信信号にこの受信ウェイト情報を乗算し、複数の送信信号系列毎に受信信号を復調する。そして送信信号系列毎の復調信号を送信局側の送信信号分割部に対応して結合し、元の送信信号を得て出力する。
【0028】
これにより、多入力多出力伝搬路信号伝送において、送信ウェイトのフィードバックに伴う加工処理による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減し、伝送特性の劣化を低減する。
【0029】
請求項3の発明は、複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
前記送信局は、送信信号生成部と、前記送信信号を複数の信号系列に分割する送信信号分割部と、分割された各送信信号系列を変調する送信信号変調部と、前記送信信号変調部の変調信号に前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された量子化送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部とを具備し、
前記受信局は、前記送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信ウェイト情報に量子化処理を施して前記量子化送信ウェイト情報を生成し、前記フィードバック回線を通じて前記送信局へフィードバックする送信ウェイト量子化部と、前記量子化送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された量子化送信ウェイトを出力する送信ウェイト蓄積部と、前記通信チャネル情報と前記送信ウェイト蓄積部の蓄積された量子化送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、
前記受信局は、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0030】
請求項4の発明は、多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信ウェイト情報に量子化処理を施して量子化送信ウェイト情報を生成し、フィードバック回線を通じて前記送信局へフィードバックする送信ウェイト量子化部と、前記量子化送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された量子化送信ウェイト情報を出力する送信ウェイト送信ウェイト蓄積部と、前記通信チャネル情報と前記送信ウェイト蓄積部の蓄積された量子化送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0031】
請求項3の発明の多入力多出力伝搬路信号伝送装置、請求項4の発明の受信局では、送信局側において、送信信号を複数の信号系列に分割し、分割された各送信信号系列を変調し、受信局側からフィードバック回線を通じて通知された量子化送信ウェイト情報をこの変調信号に乗算し、複数のアンテナを通じて伝搬路に送信する。
【0032】
受信局側においては、送信局からの送信信号を複数のアンテナで受信し、受信信号から通信チャネル情報を推定し、この通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成し、さらに送信ウェイト情報に量子化処理を施して量子化送信ウェイト情報を生成し、フィードバック回線を通じて送信局側へフィードバックする。これと共に、量子化送信ウェイト情報を一定期間保持し、通信チャネル情報と蓄積された量子化送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成し、複数の信号系列毎に受信信号にこの受信ウェイト情報を乗算し、複数の送信信号系列毎に受信信号を復調する。そして送信信号系列毎の復調信号を送信局側の送信信号分割部に対応して結合し、元の送信信号を得て出力する。
【0033】
これにより、多入力多出力伝搬路信号伝送において、送信ウェイトのフィードバックに伴う遅延による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減し、伝送特性の劣化を低減する。
【0034】
請求項5の発明は、複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
前記送信局は、送信信号生成部と、送信信号を複数の系列に分割する送信信号分割部と、分割された各信号系列を変調する送信信号変調部と、前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信信号変調部の変調信号に前記送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部とを具備し、
前記受信局は、前記送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、前記通信チャネル情報に量子化処理を施して前記量子化通信チャネル情報を生成し、前記フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックする通信チャネル量子化部と、前記量子化通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された量子化通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部と、前記チャネル蓄積部の蓄積された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記チャネル推定部の出力する通信チャネル情報と前記送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、
前記受信局は、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0035】
請求項6の発明は、多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、前記通信チャネル情報に量子化処理を施して量子化通信チャネル情報を生成し、フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックする通信チャネル量子化部と、前記量子化通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された量子化通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部と、前記チャネル蓄積部の蓄積された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記チャネル推定部の出力する通信チャネル情報と前記送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0036】
請求項5の発明の多入力多出力伝搬路信号伝送装置、請求項6の発明の受信局では、送信局側において、送信信号を複数の系列に分割し、分割された各信号系列を変調し、受信局側からのフィードバック回線を通じて通知された量子化通信チャネル情報を用いて生成された送信ウェイト情報をこの変調信号に乗算し、複数のアンテナを通じて伝搬路に送信する。
【0037】
受信局側においては、送信局からの送信信号を複数のアンテナで受信し、受信信号から通信チャネル情報を推定し、この通信チャネル情報に量子化処理を施して量子化通信チャネル情報を生成し、フィードバック回線を通じて送信局側にフィードバックする。これと共に、量子化通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成し、前記通信チャネル情報とこの送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイトを生成し、複数の信号系列毎に受信信号にこの受信ウェイト情報を乗算し、複数の送信信号系列毎に受信信号を復調する。そして送信信号系列毎の復調信号を送信局側の送信信号分割部に対応して結合し、元の送信信号を得て出力する。
【0038】
これにより、多入力多出力伝搬路信号伝送において、送信ウェイトのフィードバックに伴う遅延による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減し、伝送特性の劣化を低減する。
【0039】
請求項7の発明は、複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
前記送信局は、送信信号生成部と、前記送信信号を複数の信号系列に分割する送信信号分割部と、分割された各送信信号系列を変調する送信信号変調部と、前記送信信号変調部の変調信号に前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された補正送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部とを具備し、
前記受信局は、前記送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信ウェイト生成部が過去に出力した前記送信ウェイト情報を保存する送信ウェイト保存部と、前記送信ウェイト保存部に保存された過去の送信ウェイト情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて前記送信ウェイト生成部の出力する送信ウェイト情報を補正して前記補正送信ウェイト情報を生成し、前記送信局に前記フィードバック回線を通じてフィードバックする送信ウェイト補正部と、前記送信ウェイト補正部からの補正送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された補正送信ウェイト情報を出力する送信ウェイト蓄積部と、前記通信チャネル情報と前記送信ウェイト蓄積部の蓄積された補正送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、
前記受信局は、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0040】
請求項8の発明は、多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信ウェイト生成部が過去に出力した前記送信ウェイト情報を保存する送信ウェイト保存部と、前記送信ウェイト保存部に保存された過去の送信ウェイト情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて前記送信ウェイト生成部の出力する送信ウェイト情報を補正して補正送信ウェイト情報を生成し、前記送信局にフィードバック回線を通じてフィードバックする送信ウェイト補正部と、前記送信ウェイト補正部からの補正送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された補正送信ウェイト情報を出力する送信ウェイト蓄積部と、前記通信チャネル情報と前記送信ウェイト蓄積部の蓄積された補正送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0041】
請求項7の発明の多入力多出力伝搬路信号伝送装置、請求項8の発明の受信局では、送信局側において、送信信号を複数の信号系列に分割し、分割された各送信信号系列を変調し、受信局側からのフィードバック回線を通じて通知された補正送信ウェイト情報をこの変調信号に乗算し、複数のアンテナを通じて伝搬路に送信する。
【0042】
受信局側においては、送信局からの送信信号を複数のアンテナで受信し、受信信号から通信チャネル情報を推定し、この通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する。そして、保存されている過去の送信ウェイト情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて、新たに生成された送信ウェイト情報を補正して補正送信ウェイト情報を生成し、送信局側にフィードバック回線を通じてフィードバックする。これと共に、補正送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された補正送信ウェイト情報と前記通信チャネル情報とを用いて受信ウェイト情報を生成し、複数の信号系列毎に受信信号にこの受信ウェイト情報を乗算し、複数の送信信号系列毎に受信信号を復調する。そして送信信号系列毎の復調信号を送信局側の送信信号分割部に対応して結合し、元の送信信号を得て出力する。
【0043】
これにより、多入力多出力伝搬路信号伝送において、送信ウェイト補正時の誤差による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減し、伝送特性の劣化を低減する。
【0044】
請求項9の発明は、複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
前記送信局は、送信信号生成部と、送信信号を複数の系列に分割する送信信号分割部と、分割された各信号系列を変調する送信信号変調部と、前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された補正通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信信号変調部の変調信号に前記送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部とを具備し、
前記受信局は、前記送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、前記チャネル推定部が過去に出力した前記通信チャネル情報を保存するチャネル情報保存部と、前記チャネル情報保存部に保存された過去の通信チャネル情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて前記通信チャネル情報を補正して前記補正通信チャネル情報を生成し、前記フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックするチャネル情報補正部と、前記補正通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された補正通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部と、前記チャネル蓄積部の蓄積された補正通信チャネル情報を入力し、送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、
前記受信局は、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0045】
請求項10の発明は、多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、前記チャネル推定部が過去に出力した前記通信チャネル情報を保存するチャネル情報保存部と、前記チャネル情報保存部に保存された過去の通信チャネル情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて前記通信チャネル情報を補正して補正通信チャネル情報を生成し、フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックするチャネル情報補正部と、前記補正通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された補正通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部と、前記チャネル蓄積部の蓄積された補正通信チャネル情報を入力し、送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、前記送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部と、複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部とを具備し、かつ、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部を具備することを特徴とするものである。
【0046】
請求項9の発明の多入力多出力伝搬路信号伝送装置、請求項10の発明の受信局では、送信局側においては、送信信号を複数の系列に分割し、分割された各信号系列を変調し、受信局側からのフィードバック回線を通じて通知された補正通信チャネル情報を用いて生成された送信ウェイト情報をこの変調信号に乗算し、複数のアンテナを通じて伝搬路に送信する。
【0047】
受信局側においては、送信局からの送信信号を複数のアンテナで受信し、受信信号から通信チャネル情報を推定し、チャネル情報保存部に保存されている過去の通信チャネル情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて新たに得た通信チャネル情報を補正して補正通信チャネル情報を生成し、フィードバック回線を通じて送信局側にフィードバックする。また、補正通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された補正通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を算出し、さらに送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを算出し、複数の信号系列毎に受信信号にこの受信ウェイト情報を乗算し、複数の送信信号系列毎に受信信号を復調する。そして送信信号系列毎の復調信号を送信局側の送信信号分割部に対応して結合し、元の送信信号を得て出力する。
【0048】
これにより、多入力多出力伝搬路信号伝送において、送信ウェイトのフィードバックに伴う遅延による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減し、伝送特性の劣化を低減する。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
【0050】
[第1の実施の形態]図1に、本発明の第1の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置を示す。本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置は、大きく分けて、送信局100、受信局200、伝搬路300の3つから構成されている。
【0051】
送信局100は送信信号を生成する送信信号生成部101、#1〜#Kの送信信号分割部102、#1〜#Kの送信処理部103、#1〜#Nの加算部104、#1〜#Nの送信アンテナ105、送信ウェイト生成部106を備えている。そして各送信処理部103は、送信信号変調部111、乗算部112、既知シンボル付加部1113から構成されている。
【0052】
他方、受信局200は#1〜#Lの受信アンテナ201、既知シンボル分離部202、#1〜#Kの等化処理部203、チャネル推定部204、フィードバック情報生成部205、フィードバック情報加工部206、フィードバック情報蓄積部207、受信ウェイト生成部208、受信信号結合部209を備えている。そして各等化処理部203は、乗算部211と受信信号復調部212から構成されている。
【0053】
本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、送信局100はフィードバック回線400の利用により、受信局200からフィードバック情報を受信し、送信ウェイト生成部106によって送信ウェイト情報を生成する。フィードバック情報は受信アンテナ201の数Lと同じ数の#1〜#Lの組となっており、#1〜#Lの各組には送信アンテナ102の本数Nと同じ数のウェイト情報が含まれている。
【0054】
送信局100の送信ウェイト生成部106は、受信局200からフィードバックされた情報に基づき生成された送信ウェイト情報を生成する。この送信ウェイト情報の生成には通常、固有値演算や特異値演算を用いる。具体的にはチャネル行列をAとすると、チャネル相関行列AHAの固有値分解を行うことで以下の関係を満たすK個(K=min(N,L))の固有ベクトルekを得る。
【0055】
【数9】
Figure 0004413545
ただし、記号Hは複素転置を示している。また、λiはi番目の固有ベクトルに対応する固有値を示す。
【0056】
上記固有ベクトルekを用いてk番目のストリームに対する送信ウェイトベクトルを
【数10】
Figure 0004413545
のように生成する。
【0057】
送信局100の送信信号分割部102では送信ウェイト情報を参照し、送信ウェイト情報が全て0でない組の数と同じ数の系列に送信信号を分割する。分割された各送信信号系列は、それぞれ送信信号変調部111で変調され、対応する送信ウェイトと乗算され、受信局200側で等化処理を行うために用いられる既知シンボルを付加される。各送信信号系列は加算部104にて対応する送信アンテナ105毎に加算され、送信アンテナ105から伝搬路300に送信される。いま、K個に分割された送信信号系列(ストリーム)のうちk番目のストリームをSk(t)、送信アンテナ本数をN、k番目のストリームに対応する送信ウェイトベクトル(N行×1列)をWTkとすると、多重化された送信信号ベクトルX(t)は、
【数11】
Figure 0004413545
となる。
【0058】
送信された信号は無線伝搬路300によって歪んだ後、受信局200で受信される。送信信号系列の歪の様子は伝搬路300自体の形状と、各送受信アンテナ105,201の位置関係で決定される。いま、伝搬路300は各チャネルにおいて遅延波の影響が無視できるような一様フェージングチャネルを想定する。
【0059】
受信局200では、受信信号が既知シンボル分割部202で既知シンボルと送信情報シンボルとに分離される。送信情報シンボルは各送信信号系列と同じ数の等化処理部203に入力され、既知シンボルはチャネル推定部204に入力される。既知シンボルを用いてチャネル推定部204において各送受信間の伝搬路特性を推定し、通信チャネル情報を出力する。
【0060】
この伝搬路特性は以下のチャネル行列Aによって示される。ただし、Lは受信アンテナ201の本数とする。
【0061】
【数12】
Figure 0004413545
各受信アンテナ201で受信された受信信号r(t)は、ノイズベクトルをn(t)とすると、
【数13】
Figure 0004413545
のように示される。
【0062】
チャネル推定部204の出力する通信チャネル情報を用いて、フィードバック情報生成部205においてフィードバック情報が生成される。このフィードバック情報として送信ウェイト情報を用いる場合は、フィードバック情報生成部205にて上述した送信ウェイト生成部106と同様の処理が行われる。したがって、この場合、送信局100側には送信ウェイト生成部106が不要となる。他方、フィードバック情報として通信チャネル情報をフィードバックする場合、フィードバック情報生成部205はスルーとなる。
【0063】
生成されたフィードバック情報はフィードバック情報加工部206とフィードバック情報蓄積部207に入力される。フィードバック情報加工部206ではフィードバック情報に対して、フィードバック回線400の帯域、フィードバック情報量等に応じた加工を施した後、加工フィードバック情報を出力する。この加工フィードバック情報はフィードバック回線400を通じて送信局100に通知される。フィードバック情報蓄積部207では、加工フィードバック情報が送信局100に通知され、通知情報を用いて送信された信号が受信局200で受信されるまでの一定期間フィードバック情報を保持する。フィードバック情報生成部205がスルーだった場合は、保持終了後に送信局100側の送信ウェイト生成部106と同様の処理が施され、送信ウェイト情報が蓄積フィードバック情報として出力される。
【0064】
前記一定期間が経過した後、フィードバック情報蓄積部207から蓄積フィードバック情報が受信ウェイト生成部208へ出力される。受信ウェイト生成部208では、通信チャネル情報と蓄積フィードバック情報を用いて受信ウェイト情報を生成する。このとき、受信ウェイトベクトル(1行×L列)WRkは、
【数14】
Figure 0004413545
のように生成される。
【0065】
生成された受信ウェイト情報は受信信号と乗算される。k番目のストリームに対する合成後出力yk(t)は、
【数15】
Figure 0004413545
となる。
【0066】
このように送受信ウェイトを生成して用いることにより、多重化された他のストリームからの干渉を全く受けずに所望のストリームのみを抽出することができる。この結果、本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、周波数利用効率を従来の1ストリームのみを伝送する場合と比較して飛躍的に高めることが可能となる。
【0067】
[第2の実施の形態]次に、本発明の第2の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置について、図2を用いて説明する。
【0068】
図1に示した第1の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、フィードバック情報をフィードバック回線を用いて送信局に通知する際、フィードバック回線の帯域、フィードバック情報量に応じた加工による劣化が生じことがあり得る。この結果、送受信ウェイト間の整合性が乱れ、伝送特性の劣化が生じてしまう場合がある。つまり、加工前の送信ウェイト情報、加工後の送信ウェイト情報それぞれを
【数16】
Figure 0004413545
とすると、第1の実施の形態の技術では、受信ウェイトを
【数17】
Figure 0004413545
として生成する。
【0069】
このときの受信局200における合成後信号yk(t)は、
【数18】
Figure 0004413545
となる。このとき、
【数19】
Figure 0004413545
の加工前の送信ウェイト情報と加工後の送信ウェイト情報との間には加工に伴う誤差が生じているために送受信ウェイト間の整合性が乱れることがあり、その場合には他ストリームからの干渉成分を十分消去できず、この結果として伝送特性の劣化が生じ得ることが予想される。
【0070】
図2に示した本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置において、図1に示した第1の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置と共通する構成要素については同一の符号を付して示している。第1の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、受信局200において受信ウェイトの生成時に加工を施さない状態のフィードバック情報を用いていたのに対して、本実施の形態では、受信局200のフィードバック情報加工部206において加工した後の加工フィードバック情報をフィードバック情報蓄積部221で一定時間保持し、受信ウェイト生成部208に出力し、受信ウェイトを生成するようにした点を特徴とする。
【0071】
【表1】
Figure 0004413545
表1に第1の実施の形態と第2の実施の形態との関係を示す。第1の実施の形態では、(10)式のようにチャネル推定値を基に固有値計算を行い、現在の伝搬路に整合した形で送受信ウェイトを算出して伝送時に用いているが、フィードバック情報はフィードバック回線を用いて伝達される関係上、フィードバック回線の情報速度に応じた加工処理が施されるため、加工処理の影響を受けずに生成された受信ウェイトとの整合性が乱れ、伝送容量が劣化するといった事態が起こり得た。
【0072】
これに対して、本実施の形態では送信ウェイトと受信ウェイトとの整合性を保持することを目的に、フィードバック情報に加工を施した後の加工フィードバック情報を用いて受信ウェイトを生成する。これにより、送信ウェイトのフィードバックに伴う加工処理による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減することができる。つまり、加工前のフィードバック情報を用いて生成した送信ウェイト情報を
【数20】
Figure 0004413545
とし、加工後のフィードバック情報を用いて生成した加工送信ウェイト情報を
【数21】
Figure 0004413545
とすると、第1の実施の形態の方法では受信ウェイトを
【数22】
Figure 0004413545
として生成していたところを、
【数23】
Figure 0004413545
として生成することになる。このときの合成後信号yk(t)は、
【数24】
Figure 0004413545
となる。
【0073】
以上の動作により、本第2の実施の形態による多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、フィードバック時の加工による誤差が生じた際の影響を低減することが可能となり、伝送特性の劣化を低減することができる。
【0074】
[第3の実施の形態]図3に本発明の第3の実施の形態を示す。本実施の形態ではフィードバックに伴って生じる誤差として、量子化に伴う誤差を低減することを目的としている。図1に示した第1の実施の形態の技術では受信ウェイトの生成時に量子化を施さない状態の送信ウェイト情報を用いていたのに対して、本実施の形態では、送信ウェイト情報を送信ウェイト量子化部において量子化した後の量子化送信ウェイト情報を用いて受信ウェイト生成を行う点が異なる。
【0075】
図3に示すように本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置は、複数のアンテナ105を備えた送信局100と複数のアンテナ201を備えた受信局200と、無線伝搬路300から構成される。
【0076】
送信局100は図1の第1の実施の形態の送信局とほぼ同様の構成であるが、送信ウェイト生成部を備えておらず、受信局200側からフィードバックされる量子化送信ウェイト情報を利用するようにしている。
【0077】
一方、受信局200は、複数の信号系列毎のアンテナ201による受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部204と、通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部231と、送信ウェイト情報に量子化処理を施して量子化送信ウェイト情報を生成し、フィードバック回線400を通じて送信局100へフィードバックする送信ウェイト量子化部232と、量子化送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された量子化送信ウェイトを出力する送信ウェイト蓄積部233と、通信チャネル情報と送信ウェイト蓄積部233の蓄積された量子化送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部234と、受信信号に受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部211と、受信信号を復調する受信信号復調部212を備えている。受信局200はさらに、複数の送信信号系列毎の等化処理部203の受信信号復調部212それぞれからの復調出力を送信局100側の送信信号分割部102の分割法と対応して結合して受信信号を出力する受信信号結合部209を備えている。
【0078】
第1の実施の形態では、(10)式のようにチャネル推定値を基に固有値計算を行い、現在の伝搬路に整合した形で送受信ウェイトを算出して伝送時に用いたが、送信ウェイト情報はフィードバック回線を用いて伝達される関係上、送信ウェイトはフィードバック回線の情報速度に応じた量子化が施されるため、量子化の影響を受けずに生成された受信ウェイトとの整合性が乱れ、伝送容量が劣化する事態が起こることが予想される。
【0079】
このような状況に対応するために、本実施の形態では送信ウェイトと受信ウェイトとの整合性を保持することを目的に、送信ウェイト情報に量子化を施した後の量子化送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを生成する。これにより、送信ウェイトのフィードバックに伴う遅延による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減することができる。
【0080】
つまり、量子化前の送信ウェイト情報、量子化後の送信ウェイト情報それぞれを
【数25】
Figure 0004413545
とすると、第1の実施の形態では受信ウェイトを
【数26】
Figure 0004413545
として生成していたところを、
【数27】
Figure 0004413545
として生成することになる。このときの合成後信号yk(t)は、
【数28】
Figure 0004413545
となる。
【0081】
以上の動作により、本実施の形態による多入力多出力伝搬路信号伝送では、フィードバックによる量子化誤差が生じた際の影響を低減することが可能となり、伝送特性の劣化を低減することができる。
【0082】
[第4の実施の形態]図4に本発明の第4の実施の形態を示す。図3に示した第3の実施の形態では受信局200で算出した送信ウェイト情報をフィードバック回線400によって送信局100に通知していたのに対して、本実施の形態では量子化通信チャネル情報を送信局100にフィードバック回線400を用いて通知し、送信局100側で送信ウェイト情報を生成するようにしたことを特徴とする。
【0083】
本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置は、複数のアンテナ105を備えた送信局100と複数のアンテナ201を備えた受信局200と、無線伝搬路300から構成される。なお、図1に示した第1のの実施の形態と共通する構成要素には同一の符号を付している。
【0084】
送信局100は、送信信号生成部101と、送信信号を複数の系列に分割する送信信号分割部102と、分割された各信号系列を変調する送信信号変調部111と、受信局200からのフィードバック回線400を通じて通知された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部121と、送信信号変調部111の変調信号に送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部112と、既知シンボル付加部113と、加算部104を備えている。
【0085】
一方、受信局200は、複数の信号系列毎のアンテナ201による受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部204と、通信チャネル情報に量子化処理を施して量子化通信チャネル情報を生成し、フィードバック回線400を通じて送信局100にフィードバックする通信チャネル量子化部241と、量子化通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された量子化通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部242と、チャネル蓄積部242の蓄積された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部243と、チャネル推定部204の出力する通信チャネル情報と送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部244と、受信信号に受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部211と、受信信号を復調する受信信号復調部212を備えている。受信局200はさらに複数の送信信号系列毎の等化処理部203それぞれの受信信号復調部212から出力される復調信号を送信局100側の送信信号分割部102の分割法と対応して結合し、受信信号を出力する受信信号結合部209を備えている。
【0086】
このような構成においては、送信ウェイト情報はフィードバック回線の情報速度に応じた量子化が施された通信チャネル情報を用いて生成されるため、量子化の影響を受けずに生成された受信ウェイトとの整合性が乱れ、伝送容量が劣化するといった事態が起こることが予想されるが、このような状況に対応するために、本実施の形態では送信ウェイトと受信ウェイトとの整合性を保持することを目的にして、通信チャネル情報に量子化を施した後の量子化通信チャネル情報を用いて受信ウェイトを生成する。
【0087】
これにより、本実施の形態による多入力多出力伝搬路信号伝送方式では、送信ウェイトのフィードバックに伴う遅延による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減することができる。つまり、量子化前の通信チャネル情報、量子化後の送信ウェイト情報をそれぞれ
【数29】
Figure 0004413545
とすると、送信ウェイトは
【数30】
Figure 0004413545
の特異値分解若しくは固有値分解を行うことで得られる固有ベクトル
【数31】
Figure 0004413545
を用いて以下のように表せる。
【0088】
【数32】
Figure 0004413545
これに対して第1の実施の形態では受信ウェイトを
【数33】
Figure 0004413545
として生成していたところを、本実施の形態によれば
【数34】
Figure 0004413545
として生成することになる。このときの合成後信号yk(t)は、
【数35】
Figure 0004413545
となる。
【0089】
以上の動作により、本実施の形態による多入力多出力伝搬路信号伝送方式では、フィードバックによる量子化誤差が生じた際の影響を低減することが可能となり、伝送特性の劣化を低減することができる。
【0090】
[第5の実施の形態]図5に本発明の第5の実施の形態を示す。本実施の形態ではフィードバックに伴い生じる誤差として、フィードバック遅延の補償を目的に行うウェイト補正時に生じる補正誤差を問題としている。図1の第1の実施の形態では、(10)式のようにチャネル推定値を基に固有値計算を行い、現在の伝搬路に整合した形で送受信ウェイトを算出して伝送時に用いているが、送信ウェイト情報はフィードバック回線を用いて伝達される関係上、送信ウェイトはフィードバック回線の情報速度に応じた遅延の後に受信されるため、送信ウェイトと通信チャネルとの整合性が乱れ、伝送容量が劣化するといった事態が起こる。
【0091】
このような状況に対応するために、フィードバックによる遅延に伴う送信ウェイト及び通信チャネル間の不整合性を低減させることを目的とし、送信ウェイト補正部を用いることができ、その場合、例えば遅延時間情報と送信ウェイト保存部に保存された過去に使用された送信ウェイト情報を基に、一次外挿処理を用いることによって送信ウェイトを補正することが考えられる。上記遅延時間情報は例えば、送信局、受信局それぞれにおいてウェイト生成及び補正に必要な時間と、送信ウェイト情報を受信してから実際の通信に用いられるまでの所要時間を計測することで算出することができる。しかし、遅延時間情報の精度及び送信ウェイト補正時の誤差により送受信ウェイトと通信チャネル間に不整合が発生すると考えられる。
【0092】
そこで本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、送信ウェイトと受信ウェイトとの整合性を保持することを目的に、送信ウェイト情報に補正を施した後の補正送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを生成するようにしている。
【0093】
図5を用いて、本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置の構成を説明する。本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置は、複数のアンテナ105を備えた送信局100と複数のアンテナ201を備えた受信局200と、無線伝搬路300から構成される。送信局100は、図3に示した第3の実施の形態と同様の構成であるので、共通する構成要素に同一の符号を付して示し、その説明は省略する。
【0094】
一方、受信局200は、複数の信号系列毎のアンテナ201による受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部204と、通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部231と、送信ウェイト生成部231が過去に出力した送信ウェイト情報を保存する送信ウェイト保存部251と、送信ウェイト保存部251に保存された過去の送信ウェイト情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報253を用いて送信ウェイト生成部231の出力する送信ウェイト情報を補正して補正送信ウェイト情報を生成し、送信局100にフィードバック回線400を通じてフィードバックする送信ウェイト補正部252と、送信ウェイト補正部252からの補正送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された補正送信ウェイト情報を出力する送信ウェイト蓄積部233と、通信チャネル情報と送信ウェイト蓄積部233の蓄積された補正送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部234と、受信信号に受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部211と、受信信号を復調する受信信号復調部212を備えている。受信局200はさらに、複数の送信信号系列毎の等化処理部203の受信信号復調部212それぞれからの復調出力を送信局100側の送信信号分割部102の分割法と対応して結合して受信信号を出力する受信信号結合部209を備えている。
【0095】
以上の構成により、本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置では、送信ウェイトと受信ウェイトとの整合性を保持することを目的に、受信局200において送信ウェイト情報に補正を施した後の補正送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを生成する。これにより、本実施の形態による多入力多出力伝搬路信号伝送では、送信ウェイト補正時の誤差による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減することができる。
【0096】
つまり、補正前の送信ウェイト情報、補正後の送信ウェイト情報それぞれを
【数36】
Figure 0004413545
とすると、第1の実施の形態では受信ウェイトを
【数37】
Figure 0004413545
として生成していたところを、本実施の形態では
【数38】
Figure 0004413545
として生成することになる。このときの合成後信号yk(t)は、
【数39】
Figure 0004413545
となり、補正誤差の影響をも考慮して送受信ウェイト間の整合性を保つことが可能となる。
【0097】
以上により、本実施の形態による多入力多出力伝搬路信号伝送方式では、フィードバックによる誤差が生じた際の影響を低減することが可能となり、伝送特性の劣化を低減することができる。
【0098】
[第6の実施の形態]図6に本発明の第6の実施の形態を示す。第5の実施の形態による伝送方式では、受信局で算出した送信ウェイト情報をフィードバック回線によって送信局に通知していたのに対して、本実施の形態では補正通信チャネル情報を送信局にフィードバック回線を用いて通知し、送信局側で送信ウェイト情報を生成する点を特徴とする。
【0099】
図6を用いて本実施の形態の構成を説明する。本実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置は、複数のアンテナ105を備えた送信局100と複数のアンテナ201を備えた受信局200と、無線伝搬路300から構成される。
【0100】
送信局100は、図2、図4に示した実施の形態とほぼ共通であるが、送信ウェイト生成部131は受信局200からフィードバックされる補正通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する点が他のものとは異なっている。
【0101】
また受信局200は、複数の信号系列毎に、送信信号を受信する複数のアンテナ201と、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部204と、チャネル推定部204が過去に出力した通信チャネル情報を保存するチャネル情報保存部261と、チャネル情報保存部261に保存された過去の通信チャネル情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報253を用いて通信チャネル情報を補正して補正通信チャネル情報を生成し、フィードバック回線400を通じて送信局100にフィードバックするチャネル情報補正部262と、補正通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された補正通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部242と、チャネル蓄積部242の蓄積された補正通信チャネル情報を入力し、送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部243と、送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部244と、受信信号に受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部211と、受信信号を復調する受信信号復調部212を備えている。受信局200はまた、複数の送信信号系列毎の等化処理部203の受信信号復調部212それぞれからの復調出力を送信局100側の送信信号分割部102の分割法と対応して結合し、受信信号を出力する受信信号結合部209を備えている。
【0102】
送信ウェイト情報をフィードバック回線400の情報速度に応じた遅延の影響を受けた通信チャネル情報を用いて生成する場合、遅延の影響を受けずに生成された受信ウェイトとの整合性が乱れ、伝送容量が劣化するといった事態が起こり得る。
【0103】
このような状況に対応するために、本実施の形態では、送信ウェイトと受信ウェイトとの整合性を保持することを目的に、通信チャネル情報に補正処理を施した後の補正通信チャネル情報を用いて受信ウェイトを生成する。これにより、本実施の形態では、送信ウェイトのフィードバックに伴う遅延による送信ウェイトと受信ウェイトとの不整合性を低減することができる。
【0104】
つまり、補正前の通信チャネル情報、補正後の通信チャネル情報それぞれを
【数40】
Figure 0004413545
とすると、送信ウェイトは、
【数41】
Figure 0004413545
の特異値分解若しくは固有値分解を行うことで得られる固有ベクトル
【数42】
Figure 0004413545
を用いて以下のように表せる。
【0105】
【数43】
Figure 0004413545
これに対して、第1の実施の形態では、受信ウェイトを
【数44】
Figure 0004413545
として生成していた。このときの合成後信号yk(t)は、
【数45】
Figure 0004413545
となる。
【0106】
一方、本実施の形態では、
【数46】
Figure 0004413545
として生成することになる。このときの合成後信号yk(t)は、
【数47】
Figure 0004413545
となる。送信ウェイトは
【数48】
Figure 0004413545
の固有ベクトルであるから、(24)式の方が不整合性に伴う影響は小さくなる。
【0107】
以上の動作により、本実施の形態による多入力多出力伝搬路信号伝送では、フィードバックによる遅延が生じた際の影響を低減することが可能となり、伝送特性の劣化を低減することができる。
【0108】
【実施例】
本発明の第3の実施の形態に示す構成での改善効果評価を目的に、計算機シミュレーションを行った。シミュレーション条件を以下に示す。
【0109】
送受信アンテナ105,201の本数は共に4本とし、変調方式はBPSK、QPSK、16QAM、64QAMを伝搬路品質に応じて適応的に切り替える構成とした。チャネル符号化は行っていない。各送信信号系列は等電力で送信されるものとした。伝搬路300は各送受信アンテナ間で1波レイリーフェージングを想定し、送信ブランチ間及び受信ブランチ間の相関特性は下記の参考文献のCase IIを参考に設定した。平均信号電力対雑音電力比は20dBとした。
【0110】
本発明の第1の実施の形態及び第3の実施の形態による伝送方式について、横軸を1フレーム当たりに使用する総量子化ビット数、縦軸を平均スループットとして評価した結果を図7に示す。両方式共に横軸の値が小さくなるほどスループットが減少しているが、第3の実施の形態による伝送方式では第1の実施の形態による伝送方式と比較してより良好な特性が維持できているのが確認できた。
【0111】
[参考文献]
“Joint 3GPP 3GPP2 Spatial Channel Modeling AHG Status Report”, RAN1 #27, July2-5, 2002.
【0112】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、送受信ウェイトの整合性を考慮してウェイトを設定できるため、フィードバックに伴う量子化による特性の劣化を低減することができ、その結果として、良好な伝送特性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置のブロック図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置のブロック図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置のブロック図。
【図4】本発明の第4の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置のブロック図。
【図5】本発明の第5の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置のブロック図。
【図6】本発明の第6の実施の形態の多入力多出力伝搬路信号伝送装置のブロック図。
【図7】本発明の第1の実施の形態による伝送方式と第3の実施の形態による伝送方式との伝送特性を比較するグラフ。
【図8】従来例の多入力多出力伝搬路信号伝送装置のブロック図。
【符号の説明】
100 送信局
101 送信信号生成部
102 送信信号分割部
103 信号処理部
104 加算部
105 アンテナ
106 送信ウェイト生成部
111 送信信号変調部
112 送信ウェイト乗算部
113 既知シンボル付加部
121 送信ウェイト生成部
131 送信ウェイト生成部
200 受信局
201 アンテナ
202 既知シンボル分離部
203 等化処理部
204 チャネル推定部
205 フィードバック情報生成部
206 フィードバック情報加工部
208 受信ウェイト生成部
209 受信信号結合部
211 受信ウェイト乗算部
212 受信信号復調部
221 フィードバック情報蓄積部
231 送信ウェイト生成部
232 送信ウェイト量子化部
233 送信ウェイト蓄積部
234 受信ウェイト生成部
241 通信チャネル量子化部
242 チャネル蓄積部
243 送信ウェイト生成部
244 受信ウェイト生成部
251 送信ウェイト保存部
252 送信ウェイト補正部
253 遅延時間情報
261 チャネル情報保存部
262 チャネル情報補正部
300 伝搬路
400 フィードバック回線

Claims (10)

  1. 複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
    前記送信局は、
    送信信号生成部と、
    送信信号を複数の系列に分割する送信信号分割部と、
    分割された各信号系列を変調する送信信号変調部と、
    前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された加工フィードバック情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記送信信号変調部の変調信号に前記送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部と
    を具備し、
    前記受信局は、
    前記送信信号を受信する複数のアンテナと、
    受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    通信チャネル情報を入力し、フィードバック情報を生成するフィードバック情報生成部と、
    前記フィードバック情報を前記フィードバック回線の回線状況に応じて加工して前記加工フィードバック情報を生成し、前記フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックするフィードバック情報加工部と、
    前記加工フィードバック情報を一定期間保持し、蓄積された蓄積フィードバック情報を出力するフィードバック情報蓄積部と、
    前記通信チャネル情報と前記蓄積フィードバック情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする多入力多出力伝搬路信号伝送装置。
  2. 多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、
    送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、
    受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    通信チャネル情報を入力し、フィードバック情報を生成するフィードバック情報生成部と、
    前記フィードバック情報をフィードバック回線の回線状況に応じて加工して加工フィードバック情報を生成し、前記送信局に前記フィードバック回線を通じてフィードバックするフィードバック情報加工部と、
    前記加工フィードバック情報を一定期間保持し、蓄積された蓄積フィードバック情報を出力するフィードバック情報蓄積部と、
    前記通信チャネル情報と前記蓄積フィードバック情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする受信局。
  3. 複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
    前記送信局は、
    送信信号生成部と、
    前記送信信号を複数の信号系列に分割する送信信号分割部と、
    分割された各送信信号系列を変調する送信信号変調部と、
    前記送信信号変調部の変調信号に前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された量子化送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部と
    を具備し、
    前記受信局は、
    前記送信信号を受信する複数のアンテナと、
    受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記送信ウェイト情報に量子化処理を施して前記量子化送信ウェイト情報を生成し、前記フィードバック回線を通じて前記送信局へフィードバックする送信ウェイト量子化部と、
    前記量子化送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された量子化送信ウェイトを出力する送信ウェイト蓄積部と、
    前記通信チャネル情報と前記送信ウェイト蓄積部の蓄積された量子化送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記受信局は、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする多入力多出力伝搬路信号伝送装置。
  4. 多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、
    送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、
    受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記送信ウェイト情報に量子化処理を施して量子化送信ウェイト情報を生成し、フィードバック回線を通じて前記送信局へフィードバックする送信ウェイト量子化部と、
    前記量子化送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された量子化送信ウェイト情報を出力する送信ウェイト送信ウェイト蓄積部と、
    前記通信チャネル情報と前記送信ウェイト蓄積部の蓄積された量子化送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする受信局。
  5. 複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
    前記送信局は、
    送信信号生成部と、
    送信信号を複数の系列に分割する送信信号分割部と、
    分割された各信号系列を変調する送信信号変調部と、
    前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記送信信号変調部の変調信号に前記送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部と
    を具備し、
    前記受信局は、
    前記送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    前記通信チャネル情報に量子化処理を施して前記量子化通信チャネル情報を生成し、前記フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックする通信チャネル量子化部と、
    前記量子化通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された量子化通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部と、
    前記チャネル蓄積部の蓄積された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記チャネル推定部の出力する通信チャネル情報と前記送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記受信局は、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする多入力多出力伝搬路信号伝送装置。
  6. 多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、
    送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、
    受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    前記通信チャネル情報に量子化処理を施して量子化通信チャネル情報を生成し、フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックする通信チャネル量子化部と、
    前記量子化通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された量子化通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部と、
    前記チャネル蓄積部の蓄積された量子化通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記チャネル推定部の出力する通信チャネル情報と前記送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする受信局。
  7. 複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
    前記送信局は、
    送信信号生成部と、
    前記送信信号を複数の信号系列に分割する送信信号分割部と、
    分割された各送信信号系列を変調する送信信号変調部と、
    前記送信信号変調部の変調信号に前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された補正送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部と
    を具備し、
    前記受信局は、
    前記送信信号を受信する複数のアンテナと、
    受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記送信ウェイト生成部が過去に出力した前記送信ウェイト情報を保存する送信ウェイト保存部と、
    前記送信ウェイト保存部に保存された過去の送信ウェイト情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて前記送信ウェイト生成部の出力する送信ウェイト情報を補正して前記補正送信ウェイト情報を生成し、前記送信局に前記フィードバック回線を通じてフィードバックする送信ウェイト補正部と、
    前記送信ウェイト補正部からの補正送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された補正送信ウェイト情報を出力する送信ウェイト蓄積部と、
    前記通信チャネル情報と前記送信ウェイト蓄積部の蓄積された補正送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする多入力多出力伝搬路信号伝送装置。
  8. 多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、
    送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、
    受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記送信ウェイト生成部が過去に出力した前記送信ウェイト情報を保存する送信ウェイト保存部と、
    前記送信ウェイト保存部に保存された過去の送信ウェイト情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて前記送信ウェイト生成部の出力する送信ウェイト情報を補正して補正送信ウェイト情報を生成し、前記送信局にフィードバック回線を通じてフィードバックする送信ウェイト補正部と、
    前記送信ウェイト補正部からの補正送信ウェイト情報を一定期間保持し、蓄積された補正送信ウェイト情報を出力する送信ウェイト蓄積部と、
    前記通信チャネル情報と前記送信ウェイト蓄積部の蓄積された補正送信ウェイト情報とを用いて受信ウェイト情報を生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする受信局。
  9. 複数のアンテナを備えた送信局と複数のアンテナを備えた受信局から成る多入力多出力伝搬路信号伝送装置であって、
    前記送信局は、
    送信信号生成部と、
    送信信号を複数の系列に分割する送信信号分割部と、分割された各信号系列を変調する送信信号変調部と、
    前記受信局からのフィードバック回線を通じて通知された補正通信チャネル情報を用いて送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記送信信号変調部の変調信号に前記送信ウェイト情報を乗算する送信ウェイト乗算部と
    を具備し、
    前記受信局は、
    前記送信信号を受信する複数のアンテナと、受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    前記チャネル推定部が過去に出力した前記通信チャネル情報を保存するチャネル情報保存部と、
    前記チャネル情報保存部に保存された過去の通信チャネル情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて前記通信チャネル情報を補正して前記補正通信チャネル情報を生成し、前記フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックするチャネル情報補正部と、
    前記補正通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された補正通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部と、
    前記チャネル蓄積部の蓄積された補正通信チャネル情報を入力し、送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記チャネル情報補正部が出力する前記補正通信チャネル情報と、前記送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記受信局は、前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を前記送信信号分割部に対応して結合する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする多入力多出力伝搬路信号伝送装置。
  10. 多入力多出力伝搬路信号伝送に用いられる、複数のアンテナを備えた受信局であって、
    送信局からの送信信号を受信する複数のアンテナと、
    受信信号から通信チャネル状況を推定し、通信チャネル情報を出力するチャネル推定部と、
    前記チャネル推定部が過去に出力した前記通信チャネル情報を保存するチャネル情報保存部と、
    前記チャネル情報保存部に保存された過去の通信チャネル情報とあらかじめ与えられているフィードバックに伴う遅延時間情報を用いて前記通信チャネル情報を補正して補正通信チャネル情報を生成し、フィードバック回線を通じて前記送信局にフィードバックするチャネル情報補正部と、
    前記補正通信チャネル情報を一定期間保持し、蓄積された補正通信チャネル情報を出力するチャネル蓄積部と、
    前記チャネル蓄積部の蓄積された補正通信チャネル情報を入力し、送信ウェイト情報を生成する送信ウェイト生成部と、
    前記チャネル情報補正部が出力する前記補正通信チャネル情報と、前記送信ウェイト情報を用いて受信ウェイトを生成する受信ウェイト生成部と、
    複数の信号系列毎に前記受信信号に前記受信ウェイト情報を乗算する受信ウェイト乗算部と、
    前記複数の信号系列毎に前記受信信号を復調する受信信号復調部と
    前記複数の送信信号系列毎の前記受信信号復調部からの出力を結合して元の送信信号を復元する受信信号結合部
    を具備することを特徴とする受信局。
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