JP4411736B2 - アクチュエータの駆動方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば回転する円板状のロータや、直進するスライダなどの被駆動部材を駆動するアクチュエータの駆動方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記アクチュエータとしては、圧電素子等で構成された変位部材の基端側を固定部に固定し、先端側を交差するようにしてその交差部分に合成部を取付けてなる駆動部を、加圧部にて被駆動部材に加圧接触させる構成とされたものが知られている。
【0003】
ところで、そのようなアクチュエータを、合成部が楕円軌跡となるように駆動する方式のものが提案されている(特開昭58−148682)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案方式により合成部が動く楕円軌跡は、その長径方向が回転する円板状のロータの法線に対して平行な一定状態となっていて、ロータの回転速度を制御する場合には、電圧出力値を変動させる必要があり、よってロータを高速で駆動させる場合に効率が低下するという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、被駆動部材に対する駆動制御を効率よく行わせ得るトラス型アクチュエータの駆動方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、固定部、各先端側が交差するように各基端側が固定部に固定された複数の変位部、および全変位部の先端に共通して配設された合成部からなる駆動部と、上記合成部を駆動対象の被駆動部材に加圧接触させる加圧部とからなるアクチュエータに対し、上記合成部を楕円運動させて被駆動部材に駆動力を伝達させるアクチュエータの駆動方法であって、上記複数の変位部を、1または2以上の第1グループと、1または2以上の第2グループとに区別し、第1グループの変位部と第2グループの変位部が同じ位相で共振する同相モードの共振周波数fn1と、第1グループの変位部と第2グループの変位部が逆の位相で共振する逆相モードの共振周波数fn2との関係が、下記(A1)式および(A2)式を満足するように一方のグループを駆動制御することを特徴とする。
【0007】
1<fn1/fn2<α+√(α2−1)…(A1)
α=(1−2ζ2)/(1−4ζ2)…(A2)
但し、ζは減衰比
この発明にあっては、上記(A1)式および(A2)式を満足するように一方のグループを駆動制御すると、変位部が2つからなるアクチュエータと同様に制御することが可能となる。
【0008】
請求項2の発明は、固定部、各先端側が交差するように各基端側が固定部に固定された複数の変位部、および全変位部の先端に共通して配設された合成部からなる駆動部と、上記合成部を駆動対象の被駆動部材に加圧接触させる加圧部とからなるアクチュエータに対し、上記合成部を楕円運動させて被駆動部材に駆動力を伝達させるアクチュエータの駆動装置であって、上記複数の変位部が1または2以上の第1グループと1または2以上の第2グループとを有し、第1グループの変位部と第2グループの変位部が同じ位相で共振する同相モードの共振周波数fn 1 と、第1グループの変位部と第2グループの変位部が逆の位相で共振する逆相モードの共振周波数fn 2 との関係が、下記(A1)式および(A2)式を満足するように一方のグループを駆動制御する駆動手段を具備することを特徴とする。
【0009】
1<fn 1 /fn 2 <α+√(α 2 −1)…(A1)
α=(1−2ζ 2 )/(1−4ζ 2 )…(A2)
但し、ζは減衰比
この発明にあっても、請求項1による場合と同様に、上記(A1)式および(A2)式を満足するように一方のグループを駆動制御すると、変位部が2つからなるアクチュエータと同様に制御することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を具体的に説明する。
【0011】
(基本形態)
まず、本発明の基本としての形態につき説明する。図1に、その基本形態に係る駆動方法により駆動されるトラス型アクチュエータの構成を示す。
【0012】
このアクチュエータは、被駆動部材10を駆動する駆動部1と、その駆動部1をローラ10に加圧接触させる加圧部6とからなる。上記駆動部1は、例えば90度の挟み角度で交差された2本の変位部2、3と、その交点に接着された合成部5と、変位部2、3の基端に接着された固定部4とから構成されている。
【0013】
変位部2、3には、圧電効果により電気信号を変位に変換する積層型の圧電素子が用いられている。合成部5には、安定して高い摩擦係数が得られ、摩耗しにくいタングステンなどの金属材料が用いられる。固定部4には、製造し易く強度が得られるステンレスなどの金属材料が用いられる。また、これらの接着には接着力や強度に優れたエポキシ系樹脂の接着剤が用いられる。加圧部6は、コイルばねなどで構成され、固定部4を被駆動部材である円板状のロータ10の中心方向(矢印A方向)に加圧する。ロータ10は、アルミニウムなどの金属で作製され、合成部5との接触による摩耗を防ぐため、その側面にはアルマイトなどの表面処理が施されている。
【0014】
図2(a)に、上記変位部2、3として用いる積層型圧電素子の構造を示す。
【0015】
この圧電素子2(または3)は、例えばPZTなどの圧電効果を有する材料を薄く延ばした圧電材料層7を積み重ねるとともに、各圧電材料層7の間には電界を与えるための金属製の電極8が挟まれており、各接触部分が接着剤などを用いて接着された構成となっている。なお、両端の圧電材料層7は保護層として機能する。
【0016】
上記電極8は積層方向に交互に信号線9a、9bに接続され、これら信号線9a、9bが外部の駆動電源9に接続されている。信号線9a、9bに所定の電圧を与えると、圧電材料層7には積層方向に交互の電界が発生する。各圧電材料層7は、電界に合せて分極の向きが反対になるように積み重ねられている。
【0017】
かかる圧電素子2(または3)に、例えば外部より直流の駆動電圧を加えると、全圧電材料層7は一致して、伸びまたは縮み方向に変位する。外部より加えられる電界の大きさと変位とは、電界が小さく変位の履歴が無視できる領域では、図2(b)に示すように、ほぼ直線的な関係とみなすことができる。一方、圧電素子2(または3)に、例えば外部より交流電圧を加えると、その電界に応じて全圧電材料層7は伸縮を繰り返す。
【0018】
圧電素子2、3には、その構造や電気的特性で決まる固有の共振周波数が存在し、駆動信号の周波数がこれに一致すると、インピーダンスが低下して変位が増大する共振現象を起こす。圧電素子2、3は、外形寸法に対してその変位が少ないため、低い電圧で駆動するためには、この共振現象を用いることが好ましい。
【0019】
上記アクチュエータにおいて、2つの変位部2、3を各々駆動する駆動信号の振幅や位相を変化させると、楕円振動の式(Lissajousの式)に従った合成部5の軌跡が得られる。
【0020】
図3は、2つの変位部2、3を各々駆動する2つの駆動信号の位相を変化させたときに得られる合成部5の軌跡形状を示す図であり、(a)は両駆動信号の位相差が60゜の場合、(b)は両駆動信号の位相差が90゜の場合、(c)は両駆動信号の位相差が120゜の場合である。
【0021】
この図3から理解されるように、このアクチュエータは両駆動信号の位相差を90°にすると合成部5の軌跡が円となり、位相差を90°より小さくすると合成部5の軌跡が被駆動部材の法線方向Aに長径方向が揃った楕円軌跡となり、位相差を90°より大きくすると合成部5の軌跡が被駆動部材の接線方向Bに長径方向が揃った楕円軌跡になる。
【0022】
図4は、位相に加えて両駆動信号の振幅を変化させたときに得られる軌跡形状を示す図であり、(a)は前記位相差が60゜で、変位部2の駆動信号の振幅が変位部3の駆動信号の振幅より小さい場合で、(b)は位相差が60゜で、変位部2の駆動信号の振幅が変位部3の駆動信号の振幅より大きい場合で、(c)は位相差が120゜で、変位部2の駆動信号の振幅が変位部3の駆動信号の振幅より小さい場合で、(d)は位相差が120゜で、変位部2の駆動信号の振幅が変位部3の駆動信号の振幅より大きい場合である。
【0023】
この図4から理解されるように、60°の位相差においては、変位部2の駆動信号の振幅を変位部3の駆動信号の振幅に比べて小さくすると、合成部5の楕円軌跡はその長径方向が被駆動部材の法線方向Aから変位部2側へ傾き、逆に変位部3の駆動信号の振幅を変位部2の駆動信号の振幅に比べて小さくすると、合成部5の楕円軌跡はその長径方向が被駆動部材の法線方向Aから変位部3側に傾く。
【0024】
一方、120°の位相差においては、変位部2の駆動信号の振幅を変位部3の駆動信号の振幅に比べて小さくすると、合成部5の楕円軌跡はその短径方向が被駆動部材の法線方向Aから変位部3側に傾き、逆に変位部3の駆動信号の振幅を変位部2の駆動信号の振幅に比べて小さくすると、合成部5の楕円軌跡はその短径方向が被駆動部材の法線方向Aから変位部2側に傾く。
【0025】
したがって、本発明にあっては、振幅を変えると合成部5の楕円軌跡を被駆動部材の法線方向Aに対して傾けることができ、加えて位相差を変えることにより合成部5の楕円軌跡の長径方向(または短径方向)を変えることができることとなる。
【0026】
図5は、図4(a)に対応するもので、60°の位相差で変位部2の駆動信号の振幅を変位部3の駆動信号の振幅に比べて小さくした場合の駆動態様の説明図である。
【0027】
この駆動による場合には、上述したように、合成部5の楕円軌跡の長径方向は被駆動部材の法線方向Aに対して角度θだけ傾く。そして、このようにアクチュエータを駆動した時において、合成部5は加圧部6の押圧力により被駆動部材に加圧接触しているため、被駆動部材はδだけ変形を受けている。このときに、合成部5が被駆動部材に与える力Frは、下記(1)式となる。
【0028】
Fr=kr×δ …(1)
但し、kr:被駆動部材の弾性率から求まるばね定数
ここで、被駆動部材を駆動する被駆動部材の外表面に沿った力Ftは、下記(2)式となる。
【0029】
Ft=Fr×sinθ …(2)
よって、駆動力Ftはθの関数であり、上述したように変位部2、3に与える両駆動信号の位相差と振幅を変化させて角度θを可変することによって、アクチュエータの駆動力をコントロールすることが可能である。
【0030】
図6に、基本形態の駆動方法を実現する駆動装置のブロック図を示す。
【0031】
この駆動装置は、発振器15からの駆動信号を直接入力して増幅し変位部2に出力する増幅器16と、発振器15からの駆動信号を遅延回路14を経た後で増幅し変位部3に出力する増幅器17と、被駆動部材の速度を検出する速度検出部11と、速度検出部11の検出信号を入力し遅延回路14を制御する位相制御部12と、速度検出部11の検出信号を入力し増幅器16および17を制御する振幅制御部13とを備える。なお、速度検出部11は、パルスエンコーダやMRセンサなどが用いられる。
【0032】
速度検出部11により検出された被駆動部材の速度信号は位相制御部12および振幅制御部13に入力される。位相制御部12は、不図示の速度指令部より与えられた指令値と現在の被駆動部材の速度とを比較し、最適な位相差を算出し、遅延回路14に入力する。遅延回路14では命令値分位相を遅らせ、2つの変位部2、3に与える駆動信号に位相差を生じさせる。そして、増幅器16、17はそれぞれ駆動信号を増幅して変位部2、3に供給する。また、振幅制御部13は、不図示の速度指令部より与えられた指令値と現在の被駆動部材の速度とを比較し、変位部2、3それぞれについての最適な振幅を算出し、各振幅値をそれぞれの増幅器16、17に入力する。増幅器16、17は、振幅制御部13からの命令値に従い振幅を変化させ、各変位部2、3に供給する。
【0033】
この駆動装置により、アクチュエータの駆動力をコントロールすることが可能となる。
【0034】
また、駆動装置としては、図7や図8に示す構成のものを用いることができる。
【0035】
図7に示す駆動装置は、図6の駆動装置における速度検出部11に代えて、メモリ21およびタイマー22からの信号を入力するコントローラ20を用いている。
【0036】
この駆動装置においては、メモリ21には、複数の情報が記憶されている。各情報は、位相差情報と振幅情報とからなる駆動パターンであり、低速高トルクから高速低トルクまでの種々の段階のものである。タイマー22は、起動時からの時間を計測するようになっていて、コントローラ20は予め決められた時間が経過する度に、メモリ21から該当時間に応じた駆動パターンを読み出して位相差制御部12および振幅制御部13のうちの該当するものを制御する。
【0037】
図8に示す駆動装置は、図6の駆動装置における速度検出部11に代えて、メモリ21および速度検出部11からの信号を入力するコントローラ23を用いている。
【0038】
この駆動装置におけるメモリ21には、前同様に複数の情報が記憶されている。各情報は、位相差情報と振幅情報とからなる駆動パターンであり、低速高トルクから高速低トルクまでの種々の段階のものである。速度検出部11は、ロータの回転速度を計測するようになっていて、コントローラ23は予め決められた速度に達すると、メモリ21から該当速度に応じた駆動パターンを読み出して位相差制御部12および振幅制御部13のうちの該当するものを制御する。
【0039】
これら駆動装置による場合は、駆動開始後の立ち上がりをスムーズに行うことが可能になる。
【0040】
なお、上記基本形態では位相差と振幅を変化させて、合成部5の楕円軌跡の傾き具合を調整しているが、これに限らず、振幅のみを変化させて合成部5の楕円軌跡の傾き具合を調整してもよい。但し、駆動トルクをも調整する場合は、位相差も変化させるようにするのが好ましい。
【0041】
また、上記基本形態における2つの変位部2、3の駆動モードは、共振モード、非共振モードのどちらでもよいが、共振モードの方がより効率がよく、低電圧で駆動できるという利点がある。但し、2つの変位部2、3を共振モードで駆動する場合には、共振周波数付近で電圧と変位の位相が大きく変化するので、圧電素子の共振周波数にずれが生じているときなどでは、変位と比例関係にある電流の値を検出し、各変位部に流れる電流の位相が所定値になるように電圧の位相を制御するのが好ましい。
【0042】
また、上記基本形態では、変位部に積層型圧電素子を使用しているが、これに限らず、圧電素子の他に弾性体を含んだ構成のものを変位部として用いることも可能である。
【0043】
図9は、圧電素子の他に弾性体を含んだ構成のものを変位部に用いたトラス型アクチュエータを示す模式的正面図である。このアクチュエータの変位部2、3は、単層の圧電素子2a、3aと金属製の弾性体2b、3bとを直列に接続した構成である。
【0044】
この構成のアクチュエータを用いる場合には、変位部に積層型圧電素子を使用したものと同様の効果が得られることに加えて、以下のような利点がある。即ち、一般に、圧電素子はセラミックス材料で作られており、金属などと比べると振動の減衰が大きく、共振時の変位拡大率が小さい。また、セラミックスは圧縮力には強いが引張力には弱く、特に積層型圧電素子ではその接着面が多数存在するので剥がれる可能性が高くなるなどの課題があるが、その課題の解決を図ることができるという利点がある。
【0045】
(実施形態)
上記基本形態においては、2つの変位部2と変位部3の両方に駆動信号を与え、それらの変位を合成することで合成部5において楕円軌跡を得ていた。これに対し、本発明の実施形態は、片側の変位部を駆動して合成部において所望の軌跡を得る場合である。
【0046】
この実施形態では、変位部の共振を利用しなければ達成できないが、反面駆動するのは片側の変位部のみであるので駆動回路の簡略化を図ることができる。以下に、実施形態の駆動方法の数値的な取り扱い及び実験結果を示す。
【0047】
(アクチュエータのモデル化)
トラス型アクチュエータの固有振動モードには、図10(a)に示すように、共に圧電素子からなる両変位部2、3が同じ位相で伸縮する同位相モードと、図10(b)に示すように逆の位相で伸縮する逆位相モードが存在する。
【0048】
ここで、各モードは、図11に示すように、バネ、重りおよびダッシュポットを備えた1自由度の粘性減衰振動系で表すことができる。但し、ダッシュポットの表示は省略してある。
【0049】
そして、同位相モードを、被駆動部材の法線方向Aに振動する第1振動系とし、逆位相モードを、被駆動部材の接線方向Bに振動する第2振動系とすると、1本の変位部2を駆動するときの振動モデルは、図11で表される。両モードの変位方向は直交し、その対称軸方向(矢印方向)に圧電素子(変位部)2の励振力が加えられる。
【0050】
1自由度の振動系(バネ定数:k、重りの質量:m、粘性:η)に、正弦波の励振力:f(t)=F0cosωtを加えたときの変位:χ(t)は、下記(3)式で表される。
【0051】
χ(t)=Xcos(ωt−φ) …(3)
【0052】
【数1】
【0053】
但し、固有振動数:ωn=√(k/m)、減衰比:ζ=η/2√(mk)、静的変位:X0=F0/kであり、共振周波数:fn=ωn/2πである。
【0054】
そして、圧電素子2が発生させる駆動力:F0cosωtを、法線方向Aと接線方向Bとの2方向成分に分解すると、各成分である第1、第2振動系の励振力f1(t)、f2(t)は、下記(4)式で表される。
【0055】
f1(t)=f2(t)=(F0/√2)cosωt …(4)
これらを上記(3)式に代入すると、第1振動系の変位:χ1(t)は下記(5)式で表され、第2振動系の変位:χ2(t)は下記(6)式で表される。
【0056】
χ1(t)=X1cos(ωt−φ1) …(5)
χ2(t)=X2cos(ωt−φ2) …(6)
【0057】
【数2】
【0058】
但し、固有振動数:ωn1=√(k1/m1)
ωn2=√(k2/m2)
減衰比:ζ1=η1/2√(m1k1)
ζ2=η2/2√(m2k2)
静的変位:X01=F0/(√2×k1)
X02=F0/(√2×k2)
共振周波数:fn1,2=ωn1,2/2πである。
【0059】
このように、第1、第2振動系の固有振動数:ωn1,2、減衰比:ζ1,2、静的変位:X01,02が得られると、駆動周波数:f=ω/2πと第1、第2振動系の変位:χ1,2(t)(すなわち合成部の軌跡)の関係を求めることができる。
【0060】
(軌跡が円形となる条件)
上記第1、第2振動系は互いに直交しているので、Lissajousの式より、両者の振幅が等しく位相差が90度になる条件で、合成部の軌跡が円形を描くことが解る。そして、上述した(5)式および(6)式より、この条件は下記(7)式および(8)式で表される。
【0061】
【数3】
【0062】
上記(7)式および(8)式を簡略化すべく、ζ1=ζ2、X01=X02と仮定し、上記(7)式および(8)式を整理してωを消去すると、fn1、fn2およびζの関係は下記(9)式で表される。
【0063】
共振周波数の比率:
fn1/fn2=(α±√(α2−1)…(9)
但し、(1−2ζ2)/(1−4ζ4)=α
このように、振動系の減衰率:ζが得られると、片側駆動で円形の軌跡を得るための共振周波数:fn1,2の比率を求めることができる。
【0064】
また、このときの駆動周波数:f3は、
駆動周波数:f3=ω3/2π …(10)
で表される。但し、ω3 2=[(2ωn1 2ωn2 2)/(ωn1 2+ωn2 2)](1−2ζ2)である。
【0065】
(共振周波数の比率と合成部の軌跡)
上記図11のモデルにおいて、共振周波数の比率と軌跡との関係を調べる。
【0066】
図12に、共振周波数の比率が(9)式を満たし、円形の軌跡が得られる状態を、図13に共振周波数が離れた例を、図14に共振周波数が近づいた例を示す。図12〜図14のいずれも、変位部2を駆動した場合であり、減衰比:ζ1,2=0.025とし、共振周波数の値は適宜決定している。
【0067】
図12(a)において、同位相の共振周波数:fn1をf1=64kHzとすると、(9)式および(10)式より逆位相の共振周波数:fn2はf2=67kHzとなり、駆動周波数:f3はf3=65.4kHzとなる。
【0068】
駆動周波数f3が65.4kHzと等しい場合には、図12(a)に示すように両振動系の振幅が一致し、図12(b)に示すように位相差が90度となるため、合成部の軌跡は図12(e)に示すように円形となる。同位相の振動系においては、図12(a)に示すように駆動周波数が共振周波数より大きいため、振幅はピークを過ぎてやや小さくなり、図12(b)に示すように位相遅れは90度より大きくなる。一方、逆位相の振動系においては、図12(a)に示すように駆動周波数が共振周波数より小さいため、振幅はピークに達さずやや小さくなり、図12(b)に示すように位相遅れは90度より小さくなる。また、同位相の位相遅れが逆位相の位相遅れより大きいため、交点の合成部は反時計方向に回転する。
【0069】
また、駆動周波数が各振動系の共振周波数より十分に小さい場合には、図12(a)に示すように振幅は等しくかつ小さくなり、図12(b)に示すように位相差は0度に近づくため、図12(c)に示すように合成部の軌跡は駆動方向に伸びた小さな楕円形となる。共振周波数より十分に大きい場合も同じである(図12(g)参照)。また、駆動周波数が共振周波数と等しい場合には、振幅の比、位相差とも大きいため、図12(d)や(f)に示すように合成部の軌跡は各振動系の方向に伸びた大きい楕円形となる。
【0070】
ところで、図13(a)に示すように共振周波数が離れると、変位のピークはほとんど重ならず、図13(b)に示すように位相差は0度と180度との間を連続的に変化する。この場合において、駆動周波数が共振周波数より十分に小さい、または十分に大きい場合には、図13(c)または図13(g)に示すように合成部の軌跡は、図12の場合とほぼ一致する。また、駆動周波数が共振周波数と等しい場合には、振幅の差が十分に大きいため、図13(d)や(f)に示すように合成部の軌跡は振動系の変位方向に伸びた大きく細い楕円形となる。また、駆動周波数が共振周波数の中間にある場合には、振幅は等しくかつ小さくなり、位相差は180度に近づくため、図13(e)に示すように合成部の軌跡は駆動方向と直交した方向に伸びる小さく細い楕円形となる。
【0071】
また、図14(a)に示すように共振周波数が近づくと、図14(a)および(b)に示すように振幅と位相のカーブはほぼ重なり、位相差はピークの低い山形となる。駆動周波数が共振周波数より十分に小さい、または十分に大きい場合には、図14(c)または(g)に示すように合成部の軌跡は図12の場合とほぼ一致する。また、駆動周波数が共振周波数と等しいと、振幅はほぼ等しくなり、位相差はやや小さくなるため、図14(d)や(f)に示すように合成部の軌跡は駆動方向に伸びる大きい楕円形となる。また、駆動周波数が共振周波数の中間にある場合には、振幅は等しくかつ大きくなり、位相差はやや小さくなるため、図14(e)に示すように合成部の軌跡は駆動方向に伸びる大きい楕円形となる。
【0072】
以上の説明では、水平方向に配置された変位部2を駆動しているが、これとは反対に鉛直方向に配置された変位部3を駆動する場合には、上記とは対称的なモデルとなり、合成部の軌跡は時計方向に回転する。また、同位相の共振周波数が逆位相の共振周波数より大きい場合には、逆位相の位相遅れが同位相の位相遅れより大きくなり、同じく合成部の軌跡は時計方向に回転する。
【0073】
(実施形態の駆動方法)
上述したとおり、同位相と逆位相の共振周波数の大小及び各々の離れ具合によって、片側の変位部のみの駆動で種々の楕円軌跡を得ることができる。
【0074】
実施形態では、同位相の共振周波数fn1を逆位相の共振周波数fn2より大きく設定することで、図15および図16に示すような合成部の軌跡を得ている。図15、図16では変位部3のみを駆動する例を示している。
【0075】
具体的には、楕円軌跡を作るためには、合成部の軌跡が円形となる条件である上記(9)式を考慮して、下記(11)式を満足させる必要がある。
【0076】
fn1/fn2<(α±√(α2−1)…(11)
また、合成部が楕円軌跡で動くときの駆動方向と被駆動部材であるロータが回転する方向との逆転現象が発生するのを防止するためには、下記(12)式を満足させる必要がある。
【0077】
1<fn1/fn2…(12)
したがって、実施形態のように2つの変位部の片側のみを駆動させて合成部を楕円軌跡で動かす場合は、下記(13)式を満足させる必要がある。
【0078】
1<fn1/fn2<(α±√(α2−1)…(13)
より詳細に説明すると、上記(13)式を満足する場合には、合成部が楕円軌跡で動くときの駆動方向と被駆動部材であるロータが回転する方向とを揃えることができるが、上記(12)式を満足せず、つまりfn1/fn2<1となると、合成部が楕円軌跡で動くときの駆動方向と被駆動部材であるロータが回転する方向とが逆方向になり、ロータの駆動が困難になるからである。
【0079】
また、同位相と逆位相の共振周波数の離れ具合や駆動周波数を適宜決めることで、図15に示すようにロータ10の法線方向に対して斜めに傾いた楕円軌跡を作ることも、図16に示すようにロータ10の法線方向に対して傾いていない楕円軌跡を作ることも可能である。なお、図15および図16においては、被駆動部材を時計回りに駆動しているが、反時計回りに駆動したい場合は駆動側変位部と従動側変位部を入れ替えればよい。
【0080】
(実験結果)
図17に、上記実施形態の駆動方法で得られたアクチュエータの駆動軌跡と特性図を示す。
【0081】
図17(a)および(b)は、合成部の楕円軌跡におけるロータに対する接線方向(縦軸方向)及び法線方向(横軸方向)の楕円中心からの距離がほぼ等しくなるように合成部の楕円軌跡を変化させた場合の軌跡形状である。図中の数字の単位はμmである。
【0082】
図17(c)は、そのように軌跡形状を変化させた場合の特性図であり、横軸にアクチュエータの駆動力(F)をとり、縦軸にロータの速度をとっている。なお、加圧部6による押圧方向は、図17(a)および(b)における横軸の右方向である。また、図17(d)も、そのように軌跡形状を変化させた場合の特性図であり、横軸にアクチュエータの駆動力(F)をとり、縦軸に効率をとっている。なお、図17(c)および(d)中の「あ」の箇所が図17(a)に示す軌跡形状のときであり、「い」の箇所が図17(b)に示す軌跡形状のときである。また、図17(a)〜(d)のA、B、C、D及びEは違う駆動条件であることを示す。
【0083】
図17より理解されるように、図中の駆動条件B、Cに示すように、ロータの法線方向に対して短径方向が斜めに傾いた楕円軌跡形状となるように駆動した方が、駆動条件Aのようにロータの接線方向に長径方向が向いた楕円軌跡形状とするときよりも、出力および効率がともに向上する場合があることが確認できる。但し、図中の駆動条件Eに示すように楕円軌跡の短径が小さくなり過ぎると、合成部が楕円駆動と言うより直線状に振動するようになり、被駆動部材を突っつくような駆動方法に近くなり、出力および効率の特性が下がってしまう。
【0084】
したがって、楕円軌跡の短径が小さくなり過ぎない程度で、ロータの法線方向に対して短径方向が斜めに傾いた楕円軌跡形状となるように、位相差および振幅の少なくとも一方を調整して駆動することが好ましい。このことは、実施形態による場合も同様である。
【0085】
図18に、合成部が楕円軌跡となるように、2つの変位部の片側を駆動した場合の合成部の軌跡形状に応じた特性図を示す。なお、図18(a)(b)の右側のTS48等は駆動条件を、vはロータの速度を、ηは効率を示す。
【0086】
図18(a)は、図15に示すように合成部の楕円軌跡における短径方向が、ロータの法線方向に対して斜めに傾けた状態で、その楕円軌跡の短径長さが変化するように駆動する実施形態による場合の特性図であり、図18(b)は図16に示すように合成部の軌跡が楕円になる条件を満たし、かつその楕円軌跡の短径方向がロータの法線方向に向いた、つまり傾いていない状態で駆動する場合の特性図である。
【0087】
この図18から明らかなように、実施形態による場合のように楕円軌跡がロータの法線方向に対して斜めに傾けた軌跡になるように片側駆動した方が、出力および効率ともに向上する。よって、このような条件で、位相差や振幅を制御するのが好ましい。
【0088】
なお、上述した実施形態においては、変位部の数が、変位部2と変位部3との2つからなる場合を示した。しかし、本発明は変位部の数を2つに限るものではなく、3つ以上の場合においても適用することができる。
【0089】
図19は、変位部が4つの場合を示す斜視図である。このアクチュエータにおいて、x方向の振動を行わせる場合には、変位部アとイを第1グループとし、変位部ウとエを第2グループとして、各々のグループが前述の変位部2や変位部3に相当するものと考えればよい。一方、y方向の振動を行わせる場合には、同様に変位部アとエを第1グループとし、変位部イとウを第2グループとして、各々のグループが前述の変位部2や変位部3に相当するものと考えればよい。
【0090】
また、上述した実施形態では被駆動部材として回転する円形のロータを例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限らず、楕円等のロータや直進するスライダなどにも同様に適用することができる。被駆動部材が楕円等のロータである場合に、合成部の楕円軌跡の短径方向または長径方向を前記ロータの法線方向に対して傾けるようにすればよい。また、上記スライダが板状のものである場合には、合成部の楕円軌跡の短径方向または長径方向を前記スライダの厚み方向に対して傾けるようにすればよい。また、スライダが合成部と接する面が平面である場合には、その平面に対して垂直な方向に対して合成部の楕円軌跡の短径方向または長径方向を傾けるようにすればよい。
【0091】
また、上述した実施形態では変位部として圧電素子を用いた例を挙げて説明しているが、本発明はこれに限らず、磁歪素子や他の電気・機械エネルギー変換素子を用いることもできる。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明による場合には、合成部の楕円軌跡における短径方向または長径方向の被駆動部材に対する傾きが変化するので、出力特性を低速高トルクから高速低トルクまでの任意値となるように調整することが可能となり、これにより効率アップを図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本形態に係る駆動方法により駆動されるトラス型アクチュエータの構成を示す模式的正面図である。
【図2】 (a)は本発明の基本形態に係る駆動方法により駆動されるトラス型アクチュエータを構成する変位部として用いる積層型圧電素子の構造を示す正面図、(b)はほぼ直線的な関係の合成部の軌跡を示す図である。
【図3】 本発明の基本形態に係る駆動方法により駆動されるトラス型アクチュエータを構成する2つの変位部を各々駆動する2つの駆動信号の位相を変化させたときに得られる合成部の軌跡形状を示す図であり、(a)は両駆動信号の位相差が60゜の場合、(b)は両駆動信号の位相差が90゜の場合、(c)は両駆動信号の位相差が120゜の場合である。
【図4】 本発明の基本形態に係る駆動方法により駆動されるトラス型アクチュエータを構成する2つの変位部を各々駆動する2つの駆動信号の振幅を変化させたときに得られる軌跡形状を示す図であり、(a)は前記位相差が60゜で、一方の変位部の駆動信号の振幅が他方の変位部の駆動信号の振幅より小さい場合で、(b)は位相差が60゜で、一方の変位部の駆動信号の振幅が他方の変位部の駆動信号の振幅より大きい場合で、(c)は位相差が120゜で、一方の変位部の駆動信号の振幅が他方の変位部の駆動信号の振幅より小さい場合で、(d)は位相差が120゜で、一方の変位部の駆動信号の振幅が他方の変位部の駆動信号の振幅より大きい場合である。
【図5】 図4(a)に対応するもので、60°の位相差で一方の変位部の駆動信号の振幅を他方の変位部の駆動信号の振幅に比べて小さくした場合の駆動態様の説明図である。
【図6】 本発明の駆動方法を実現する駆動装置のブロック図を示す。
【図7】 本発明の駆動方法を実現する他の駆動装置のブロック図を示す。
【図8】 本発明の駆動方法を実現する更に他の駆動装置のブロック図を示す。
【図9】 本発明の基本形態に係る駆動方法により駆動される他のトラス型アクチュエータの構成を示す模式的正面図である。
【図10】 トラス型アクチュエータの固有振動モードを示す図であり、(a)は両変位部が同じ位相で伸縮する同位相モード、(b)は逆の位相で伸縮する逆位相モードを示す。
【図11】 同位相モードを第1振動系とし、逆位相モードを第2振動系とした場合において、1本の変位部を駆動するときの振動モデルを示す図である。
【図12】 図11の振動モデルにおいて、共振周波数の比率が(9)式を満たし、円形の軌跡が得られる状態の共振周波数の比率と軌跡との関係を示す図である。
【図13】 図11の振動モデルにおいて、共振周波数が離れた状態の共振周波数の比率と軌跡との関係を示す図である。
【図14】 図11の振動モデルにおいて、共振周波数が近づいた状態の共振周波数の比率と軌跡との関係を示す図である。
【図15】 本発明の実施形態によりロータの法線方向に対して斜めに傾いた楕円軌跡を作る場合の駆動状態を示す正面図である。
【図16】 本発明の実施形態によりロータの法線方向に対して傾いていない楕円軌跡を作る場合の駆動状態を示す正面図である。
【図17】 本発明の実施形態の駆動方法で得られたアクチュエータの駆動軌跡と特性図を示し、(a)は楕円軌跡のロータに対する接線方向及び法線方向の距離がほぼ等しくなるように合成部の軌跡を変化させた結果であり、(b)はそのときの特性図である。
【図18】 (a)および(b)は共に合成部が楕円軌跡となるように、2つの変位部の片側を駆動した場合の合成部の軌跡形状に応じた特性図を示し、(a)は、図15に示すように合成部の楕円軌跡における短径方向が、ロータの法線方向に対して斜めに傾けた状態、(b)は図16に示すように合成部の軌跡が楕円になる条件を満たし、かつその楕円軌跡の短径方向がロータの法線方向に向いた、つまり傾いていない状態である。
【図19】 本発明が適用可能な、変位部が4つの場合のアクチュエータを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 駆動部
2、3 変位部
4 固定部
5 合成部
6 加圧部
10 被駆動部材
11 速度検出部
12 位相制御部
13 振幅制御部
14 遅延回路
15 発振器
16、17 増幅器
20、23 コントローラ
21 メモリ
22 タイマー
Claims (2)
- 固定部、各先端側が交差するように各基端側が固定部に固定された複数の変位部、および全変位部の先端に共通して配設された合成部からなる駆動部と、上記合成部を駆動対象の被駆動部材に加圧接触させる加圧部とからなるアクチュエータに対し、上記合成部を楕円運動させて被駆動部材に駆動力を伝達させるアクチュエータの駆動方法であって、
上記複数の変位部を、1または2以上の第1グループと、1または2以上の第2グループとに区別し、第1グループの変位部と第2グループの変位部が同じ位相で共振する同相モードの共振周波数fn 1 と、第1グループの変位部と第2グループの変位部が逆の位相で共振する逆相モードの共振周波数fn 2 との関係が、下記(A1)式および(A2)式を満足するように一方のグループを駆動制御することを特徴とするアクチュエータの駆動方法。
1<fn 1 /fn 2 <α+√(α 2 −1)…(A1)
α=(1−2ζ 2 )/(1−4ζ 2 )…(A2)
但し、ζは減衰比 - 固定部、各先端側が交差するように各基端側が固定部に固定された複数の変位部、および全変位部の先端に共通して配設された合成部からなる駆動部と、上記合成部を駆動対象の被駆動部材に加圧接触させる加圧部とからなるアクチュエータに対し、上記合成部を楕円運動させて被駆動部材に駆動力を伝達させるアクチュエータの駆動装置であって、
上記複数の変位部が1または2以上の第1グループと1または2以上の第2グループとを有し、
第1グループの変位部と第2グループの変位部が同じ位相で共振する同相モードの共振周波数fn 1 と、第1グループの変位部と第2グループの変位部が逆の位相で共振する逆相モードの共振周波数fn 2 との関係が、下記(A1)式および(A2)式を満足するように一方のグループを駆動制御する駆動手段を具備することを特徴とするアクチュエータの駆動装置。
1<fn 1 /fn 2 <α+√(α 2 −1)…(A1)
α=(1−2ζ 2 )/(1−4ζ 2 )…(A2)
但し、ζは減衰比
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