JP4410521B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法に係り、特に、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体面の傾き算出処理に関する。
従来より、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、物体の三次元位置を認識する画像処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この画像処理装置では、撮像画像が複数の小領域に分割され、分割された小領域毎に、ステレオマッチングを用いて視差が算出される。そして、小領域毎に算出された視差群(距離データ)に基づいて、撮像画像に写し出された物体の三次元認識、例えば、道路形状認識や立体物認識といった車両の前方認識が行われる。
また、特許文献2には、ステレオカメラを用いて地表を含む景色を撮像し、一対の撮像画像に基づいて、距離データを算出することにより、地表の起伏形状を認識する装置が開示されている。この装置では、距離データにおいて、互いに隣接した地表部分で、かつ、平坦な地表と見なせるほどに距離(すなわち、視差)が接近した地表部分をグループ化することにより、実空間における平坦な地表が特定される。また、この装置によれば、距離データに基づいて、特定された地表の平面性や傾斜の度合いといった地表状態を評価することができる。
特開平11−213138号公報 特開2001−328600号公報
撮像画像において、遠方に存在する物体は、近傍に存在する物体よりも画像領域に占める割合が小さくなる。したがって、遠方に存在する物体に該当する視差の数も、近傍に存在する物体に該当する視差の数よりも少なくなるため、遠方に存在する物体ほど、認識における分解能が低くなる。例えば、車両の前方認識において、自車両の遠方に、離散的な電柱が道路に沿って連続的に存在するといったケースでは、これらを個別に認識することが難しく、例えば、ガードレールのような連続した物体として誤認識される可能性がある。また、山道を走行しているといったケースでは、道路面と、路肩側の山肌とを切り分けて認識することが困難となり、道路形状の認識精度が低下する可能性がある。
そこで、特許文献2に開示されているように、視差のグループ化を行った上で、このグループの平面性や傾斜の度合から、例えば、平坦な道路面と、道路面に対して傾いた山肌とを切り分け、認識の精度向上を図ることも考えられる。しかしながら、特許文献2では、グループ化された領域が面として見なされるので、視差の算出単位、すなわち、小領域レベルで物体の面の傾きを求めることが難しい。そのため、遠方の景色などのように、グループ化できるだけの数の視差が存在しない場合には、物体の面の傾きを算出できないという問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、撮像画像に写し出される物体の面の傾きを小領域レベルで算出することである。
かかる課題を解決するために、第1の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置を提供する。この画像処理装置は、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、設定された小領域をエピポーラライン方向に伸縮する変形部と、輝度特性の相関を評価することにより、伸縮された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、伸縮パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高い伸縮パラメータを特定するとともに、特定された伸縮パラメータに基づいて、ステレオカメラの垂直軸回りにおける物体の面の傾きを算出する算出部とを有する。
ここで、第1の発明において、変形部は、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、伸縮された小領域に対して、エピポーラライン方向にせん断変形を行い、第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、他方の撮像画像において特定し、算出部は、せん断パラメータを変化させることにより特定される第2の相関先のそれぞれにおいて、第2の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いせん断パラメータを特定するとともに、特定されたせん断パラメータと、特定された伸縮パラメータとに基づいて、垂直軸を含む三次元空間における物体の面の傾きを算出することが好ましい。
また、第1の発明において、変形部は、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、他方の撮像画像を処理対象として、エピポーラライン方向にせん断変形を行い、第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、伸縮された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、せん断変形が行われた他方の撮像画像において特定し、算出部は、せん断パラメータを変化させることにより特定される第2の相関先のそれぞれについて、第2の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いせん断パラメータを特定するとともに、特定されたせん断パラメータと、特定された伸縮パラメータとに基づいて、垂直軸を含む三次元空間における物体の面の傾きを算出することが好ましい。
さらに、第1の発明において、画像処理装置は、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部をさらに有していてもよい。この場合、変形部は、他方の撮像画像において、第3の相関先を含み、かつ、第3の相関先のエピポーラライン方向に延在する複数の画素列を含む中領域に対して、せん断変形を行い、第1のマッチング処理部は、せん断変形が行われた中領域において、第3の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、第2の相関先を特定することが好ましい。
第2の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置を提供する。この画像処理装置は、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、他方の撮像画像を処理対象として、エピポーラライン方向に伸縮する変形部と、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、伸縮された他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、伸縮パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高い伸縮パラメータを特定するとともに、特定された伸縮パラメータに基づいて、ステレオカメラの垂直軸回りにおける物体の面の傾きを算出する算出部とを有する。
ここで、第2の発明において、変形部は、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、伸縮された他方の撮像画像を対象として、エピポーラライン方向にせん断変形を行い、第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、せん断変形が行われた他方の撮像画像において特定し、算出部は、せん断パラメータを変化させることにより特定される第2の相関先のそれぞれにおいて、第2の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いせん断パラメータを特定するとともに、特定されたせん断パラメータと、特定された伸縮パラメータとに基づいて、垂直軸を含む三次元空間における物体の面の傾きを算出することが好ましい。
この場合、画像処理装置は、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部をさらに有していてもよい。この場合、変形部は、他方の撮像画像において、特定された第3の相関先を処理対象として、他方の撮像画像を伸縮するとともに、伸縮された他方の撮像画像に対して、せん断変形を行うことが好ましい。
さらに、第2の発明において、変形部は、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、設定された小領域に対して、エピポーラライン方向にせん断変形を行い、第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、伸縮された他方の撮像画像において特定し、算出部は、せん断パラメータを変化させることにより特定される第2の相関先のそれぞれについて、第2の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いせん断パラメータを特定するとともに、特定されたせん断パラメータと、特定された伸縮パラメータとに基づいて、垂直軸を含む三次元空間における物体の面の傾きを算出することが好ましい。
第3の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置を提供する。この画像処理装置は、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、設定された小領域に対して、エピポーラライン方向にせん断変形を行う変形部と、輝度特性の相関を評価することにより、せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、せん断パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いせん断パラメータを特定するとともに、特定されたせん断パラメータに基づいて、ステレオカメラの水平軸回りにおける物体の面の傾きを算出する算出部とを有する。
ここで、第3の発明において、変形部は、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、せん断変形が行われた小領域を、エピポーラライン方向に伸縮し、第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、伸縮された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、他方の撮像画像において特定し、算出部は、伸縮パラメータを変化させることにより特定される第2の相関先のそれぞれにおいて、第2の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高い伸縮パラメータを特定するとともに、特定された伸縮パラメータと、特定されたせん断パラメータとに基づいて、水平軸を含む三次元空間における物体の面の傾きを算出することが好ましい。
また、第3の発明において、変形部は、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、他方の撮像画像を処理対象として、エピポーラライン方向に伸縮し、第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、伸縮された他方の撮像画像において特定し、算出部は、伸縮パラメータを変化させることにより特定される第2の相関先のそれぞれについて、第2の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高い伸縮パラメータを特定するとともに、特定された伸縮パラメータと、特定されたせん断パラメータとに基づいて、水平を含む三次元空間における物体の面の傾きを算出することが好ましい。
この場合、画像処理装置は、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部をさらに有していてもよい。この場合、変形部は、他方の撮像画像において、第3の相関先を伸縮し、第1のマッチング処理部は、伸縮された第3の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、第2の相関先を特定することが好ましい。
第4の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置を提供する。この画像処理装置は、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、他方の撮像画像を処理対象として、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する伸縮処理、または、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、エピポーラライン方向にせん断変形を行うせん断変形処理の少なくとも一方の処理を行う変形部と、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、少なくとも一方の処理が行われた他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部と、伸縮パラメータまたはせん断パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いパラメータを特定するとともに、特定されたパラメータに基づいて、ステレオカメラの垂直軸回りまたはステレオカメラの水平軸回りにおける物体の面の傾きを算出する算出部とを有する。この場合、変形部は、他方の撮像画像において、特定された第2の相関先を含み、かつ、第2の相関先のエピポーラライン方向に延在する複数の画素列を含む中領域に対して処理を行うことを特徴とする。
第5の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置を提供する。この画像処理装置は、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、設定された小領域に対して、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する伸縮処理、または、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、エピポーラライン方向にせん断変形を行うせん断変形処理の少なくとも一方の処理を行う変形部と、輝度特性の相関を評価することにより、少なくとも一方の処理が行われた小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部と、伸縮パラメータまたはせん断パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いパラメータを特定するとともに、特定されたパラメータに基づいて、ステレオカメラの垂直軸回りまたはステレオカメラの水平軸回りにおける物体の面の傾きを算出する算出部とを有する。この場合、第1のマッチング処理部は、他方の撮像画像において、特定された第2の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、第1の相関先を特定する。
第6の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法を提供する。この画像処理方法は、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、設定された小領域をエピポーラライン方向に伸縮する第2のステップと、輝度特性の相関を評価することにより、伸縮された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第3のステップと、伸縮パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高い伸縮パラメータを特定するとともに、特定された伸縮パラメータに基づいて、ステレオカメラの垂直軸回りにおける物体の面の傾きを算出する第5のステップとを有する。
第7の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法を提供する。この画像処理方法は、コンピュータが、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、コンピュータが、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、他方の撮像画像を処理対象として、エピポーラライン方向に伸縮する第2のステップと、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、伸縮された他方の撮像画像において特定する第3のステップと、コンピュータが、伸縮パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高い伸縮パラメータを特定するとともに、コンピュータが、特定された伸縮パラメータに基づいて、ステレオカメラの垂直軸回りにおける物体の面の傾きを算出する第4のステップとを有する。
第8の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法を提供する。この画像処理方法は、コンピュータが、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、コンピュータが、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、設定された小領域に対して、エピポーラライン方向にせん断変形を行う第2のステップと、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第3のステップと、コンピュータが、せん断パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いせん断パラメータを特定するとともに、コンピュータが、特定されたせん断パラメータに基づいて、ステレオカメラの水平軸回りにおける物体の面の傾きを算出する第4のステップとを有する。
第9の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法を提供する。この画像処理方法は、コンピュータが、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、コンピュータが、他方の撮像画像を処理対象として、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する伸縮処理、または、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、エピポーラライン方向にせん断変形を行うせん断変形処理の少なくとも一方の処理を行う第2のステップと、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、少なくとも一方の処理が行われた他方の撮像画像において特定する第3のステップと、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、他方の撮像画像において特定する第4のステップと、コンピュータが、伸縮パラメータまたはせん断パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いパラメータを特定するとともに、コンピュータが、特定されたパラメータに基づいて、ステレオカメラの垂直軸回りまたはステレオカメラの水平軸回りにおける物体の面の傾きを算出する第5のステップとを有する。この場合、第2のステップは、コンピュータが、他方の撮像画像において、特定された第2の相関先を含み、かつ、第2の相関先のエピポーラライン方向に延在する複数の画素列を含む中領域に対して処理を行う。
第10の発明は、ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法を提供する。この画像処理方法は、コンピュータが、一方の撮像画像に面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、コンピュータが、設定された小領域に対して、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する伸縮処理、または、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、エピポーラライン方向にせん断変形を行うせん断変形処理の少なくとも一方の処理を行う第2のステップと、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、少なくとも一方の処理が行われた小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第3のステップと、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、他方の撮像画像において特定する第4のステップと、コンピュータが、伸縮パラメータまたはせん断パラメータを変化させることにより特定される第1の相関先のそれぞれにおいて、第1の相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いパラメータを特定するとともに、コンピュータが、特定されたパラメータに基づいて、ステレオカメラの垂直軸回りまたはステレオカメラの水平軸回りにおける物体の面の傾きを算出する第5のステップとを有する。この場合、第3のステップは、コンピュータが、他方の撮像画像において、特定された第2の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、第1の相関先を特定する。
本発明によれば、一対の撮像画像に対して、伸縮またはせん断変形を行った上で、輝度特性の相関を評価し、小領域に相当する相関元と、他方の画像における相関先とが特定される。そして、輝度特性の相関が最も高くなる伸縮率を示す伸縮パラメータ、または、輝度特性の相関が最も高くなるせん断変形量を示すせん断パラメータを特定することにより、物体の傾きを求めることができる。また、小領域を最小単位として、面方向を算出することができるので、従来よりも高い分解能で面の傾きを算出することができる。
図1は、本実施形態にかかる画像処理装置1のブロック構成図である。ステレオカメラ2は一対のカメラ2a,2bで構成されており、それぞれのカメラ2a,2bには、イメージセンサ(例えば、CCDまたはCMOSセンサ等)が内蔵されている。メインカメラ2aは、ステレオ画像処理を行う際に必要な基準画像を撮像し、サブカメラ2bは、比較画像を撮像する。互いの同期が取れている状態において、カメラ2a,2bから出力された各アナログ画像は、A/Dコンバータ3,4により、所定の輝度階調(例えば、256階調のグレースケール)のデジタル画像に変換される。
デジタル化された一対の画像データは、画像補正部5において、輝度の補正や画像の幾何学的な変換等が行われる。通常、一対のカメラ2a,2bの取付位置は、程度の差はあるものの誤差が存在するため、それに起因したずれが左右の各画像に生じている。このずれを補正するために、アフィン変換等を用いて、画像の回転や平行移動等の幾何学的な変換が行われる。これにより、一対のカメラの取付位置は、等価的に平行等位とみなすことができる。
このような画像処理を経て、メインカメラ2aより基準画像データが得られ、サブカメラ2bより比較画像データが得られる。画像データは、各画素の輝度値(0〜255)の集合である。ここで、画像データによって規定される画像平面は、x−y座標系で表現され、それぞれのカメラ2a,2bのカメラの光学中心線との交点をそれぞれの画像平面における原点として、水平方向をx座標軸、垂直方向をy座標軸とする。一フレーム相当のステレオ画像データは、画像データメモリ6に格納される。
マイクロコンピュータ7は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等で構成されている。このマイクロコンピュータ7は、画像データメモリ6に格納されている基準画像データおよび比較画像データを読み込む。そして、一フレーム相当のステレオ画像データに基づいて、基準画像を構成する所定面積の小領域内に写し出された物体の面の傾き(以下「面方向」という)を算出する。マイクロコンピュータ7は、これを機能的に捉えた場合、設定部8と、通常マッチング処理部9と、変形部10と、変形マッチング処理部11と、算出部12とで構成される。
設定部8は、基準画像データによって規定される画像平面において、小領域SAxyを設定する。通常マッチング処理部9は、輝度特性の相関を評価することにより、小領域SAxyと輝度的に対応する相関先を、比較画像データによって規定される画像平面において特定する。一方、変形部10は、伸縮率を示す伸縮パラメータβに基づいて、設定された小領域SAxyを、エピポーラライン方向に伸縮する。これとともに、変形部10は、せん断変形量を示すせん断パラメータαに基づいて、比較画像を処理対象として、エピポーラライン方向にせん断変形を行う。これらの処理が行われると、変形マッチング処理部11は、輝度特性の相関を評価することにより、伸縮された小領域SA'xyと輝度的に対応する相関先を、せん断変形した比較画像において特定する。伸縮された小領域SA'xyに関する相関先を特定する場合、この変形マッチング処理部11は、通常マッチング処理部9によって特定された相関先の位置を参照する。
算出部12は、伸縮パラメータβおよびせん断パラメータαを変化させることにより、変形マッチング処理部11によって特定される相関先のそれぞれにおいて、この相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高い伸縮パラメータβおよびせん断パラメータαを特定する。そして、この特定された伸縮パラメータβに基づいて、ステレオカメラ2の垂直軸回りにおける物体の面の傾きが算出されるとともに、せん断パラメータαに基づいて、ステレオカメラ2の水平軸回りにおける物体の面の傾きが算出される。
ここで、「ステレオカメラの垂直軸」とは、撮像面に平行で、かつ、エピポーララインに直行する方向の軸をいい、「ステレオカメラの水平軸」とは、エピポーラライン方向の軸をいう。これらの軸は、ステレオ画像認識において、実空間を規定する三次元軸の一つの軸として機能し、水平面に対して平行等位にステレオカメラ2を配置した場合、垂直軸は水平面の鉛直方向と一致し、水平軸はカメラ基線方向と一致する。本実施形態において、ステレオカメラ2の垂直軸は後述するY軸に相当し、水平軸は後述するX軸に相当する。
図2は、本実施形態にかかる面方向の算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップ1では、基準画像において、小領域SAxyが設定される。この小領域SAxyはこの領域内に写し出される物体に関する面方向の算出対象となる領域であり、この小領域SAxyが面方向が算出される算出単位となる。面方向は、小領域SAxyに写し出された物体の面を三次元の平面式で定義することにより、この平面の法線ベクトル(a,b,c)で表される。そのため、小領域SAxyは、この領域内に写し出された物体の面が平面と見なせる程度にまで小さな面積に設定されることが好ましい。ただし、この小領域SAxyは、ステレオマッチングの処理対象領域としても機能するため、ある程度の大きさが確保されていることが望ましい。なぜならば、小領域SAxy内の画素数が多いほど、輝度情報が増えるため、マッチング精度が向上するからである。そこで、本実施形態では、小領域SAxyとして、8×4画素の領域を用いる。図3は、基準画像に設定される小領域SAxyの説明図である。例えば、基準画像が512×200画素で構成されている場合、一フレーム相当の基準画像から、小領域SAxyの個数相当(64×50個)の面方向が算出され得る。
ステップ2において、設定された小領域SAxyを処理対象として、視差dxyが算出される(通常マッチング処理)。周知のように、視差dxyは、その算出単位である小領域SAxyに関する水平方向のずれ量であり、小領域SAxyに写し出された対象物までの距離と大きな相関がある。すなわち、小領域SAxy内に写し出されている対象物がカメラ2a,2bに近いほど、この小領域SAxyの視差dxyは大きくなり、対象物が遠いほど視差dxyは小さくなる(無限に遠い場合、視差dは0になる)。
ある小領域SAxy(相関元)に関する視差dxyを算出する場合、この小領域SAxyの輝度特性と相関を有する領域(相関先)を比較画像において特定する。上述したように、カメラ2a,2bから対象物までの距離は、基準画像と比較画像との間における水平方向のずれ量として現れる。したがって、比較画像において相関先を探索する場合、相関元となる小領域SAxyのy座標と同じ水平線(エピポーラライン)上を探索すればよい。通常マッチング処理部9は、相関元のx座標を基準に設定された所定の探索範囲内において、エピポーラライン上を一画素ずつシフトしながら、相関元と相関先の候補との間の相関性を順次評価する(ステレオマッチング)。そして、原則として、最も相関が高いと判断される相関先(相関先の候補の内のいずれか)の水平方向のずれ量を、その小領域SAxyの視差dxyとする。算出された視差dxyは、小領域SAxyを構成する各画素の画像平面上の位置(x,y)と対応付けられる。
2つの画素ブロックの相関は、例えば、シティブロック距離CBを算出することにより評価することができる。数式1は、シティブロック距離CBの基本形を示す。同数式において、p1xyは一方の小領域のxy番目の画素の輝度値であり、p2xyは他方の小領域のxy番目の輝度値である。シティブロック距離CBは、位置的に対応した輝度値p1xy,p2xyの差(絶対値)の小領域全体における総和であって、その差が小さいほど両小領域の相関が高いことを意味している。
(数式1)
CB=Σ|p1xy−p2xy|
基本的に、エピポーラライン上に存在する小領域毎に算出されたシティブロック距離CBのうち、その値が最小となる小領域が相関先と判断される。このようにして特定された相関先と相関元との間のずれ量が視差dxyとなる。
ステップ3では、小領域SAxyについて算出された視差dxyが有効であるか否か、すなわち、値としての信頼性が高いか否かが判断される。この判断を設ける理由は、ステレオマッチングによって算出される視差dxyには、ミスマッチング等の影響によって、誤差が含まれていることがあるからである。そこで、算出された視差dxyの信頼性を評価し、信頼性が高い視差dxyについて有効との判定を行う。この有効判定は、以下に示す条件を具備した視差dxyについて、行われる。
(条件1) シティブロック距離CBの最小値が第1のしきい値CBth1以下である。
(条件2) 探索範囲内において算出されたシティブロック距離CBのうち、最大値と最小値との差が第2の判定値CBth2以上である。
条件1により、最も相関性が高いと評価されたものの、相関元と相関先との輝度特性が大きく異なっている状況において算出された視差dxyが無効となる。また、条件2により、探索範囲内における輝度にバラツキが少なく、ミスマッチングが生じやすい状況において算出された視差dxyが無効となる。このステップ3において肯定判定された場合、すなわち、視差dxyが有効である場合には、ステップ4における面方向算出処理に進む。一方、ステップ3において否定判定された場合、すなわち、視差dxyが無効である場合には、ステップ4における面方向算出処理を行わず、本ルーチンを抜ける。
図4は、面方向算出処理の手順を示すフローチャートである。まず、ステップ10において、初期化作業が行われ、各種パラメータの値が初期値にリセットされる。
ステップ11において、伸縮パラメータβが設定される。この伸縮パラメータβは、基準画像に設定された小領域SAxyをエピポーラライン方向に伸縮させる程度、すなわち、伸縮率を示すパラメータである。図5は、伸縮パラメータβの説明図である。例えば、伸縮パラメータβが「0.5」に設定されるケースでは、小領域SAxyはその大きさが半分に縮小され、伸縮パラメータβが「2」に設定されるケースでは、小領域SAxyはその大きさが2倍に伸張される。この伸縮パラメータβは、所定のステップ値ΔA刻みで変化し、所定の初期値βsから終了値βfまでの範囲の値が段階的に設定される。上述したステップ10の初期化作業により、初期的には、伸縮パラメータβが初期値βs(本実施形態では「0.5」)に設定される。そして、ステップ12において、設定された伸縮パラメータβに基づいて、小領域SAxyの伸縮処理が行われる。この伸縮処理では、線形補間等の手法を用いて、小領域SAxyが伸縮される(以下、「伸縮小領域SA'xy」という)。
ステップ12に続くステップ13において、せん断パラメータαが設定される。このせん断パラメータαは、比較画像をエピポーラライン方向にせん断変形させる程度、すなわち、せん断変形量を示すパラメータである。このせん断パラメータαは、所定のステップ値ΔB刻みで変化し、所定の初期値αsから終了値αfまでの範囲の値が段階的に設定される。上述したステップ10の初期化作業により、初期的には、せん断パラメータαが初期値αs(本実施形態では「-3」)に設定される。
ステップ14において、設定されたせん断パラメータαに基づいて、比較画像を処理対象として、せん断変形処理が行われる。この変形処理では、周知の幾何学的な手法を用いることができる。比較画像の全域を対象としてせん断変形を行った場合、比較画像を構成する小領域を対象としてそれを行った場合と比べ、演算量が増えるため、マイクロコンピュータ7の処理負荷が大きい。また、このせん断変形処理は、伸縮小領域SA'xyの相関先を比較画像において特定するマッチング処理の前提として行われるにすぎない。さらに、図3に示すステップ2における視差dxyの算出処理において、小領域SAxyの相関先は比較画像において特定されている。以上の理由から、このせん断変形処理は、比較画像全体を対象に行う必要はなく、ステレオマッチングを行う上で必要とされる程度の領域(以下「中領域」という)に対して、せん断変形を行えば足りる。本実施形態では、視差dxyに対応する相関先を含み、かつ、この相関先の左右にそれぞれ存在する複数の画素列を中領域として用いる。
図6は、せん断変形処理の説明図である。せん断パラメータαが「-3」に設定されるケースでは、このせん断変形処理により、中領域の上辺を基準に、下辺が-3画素、すなわち、左方向に3画素分ずれるように、中領域全体が変形される。これに対して、せん断パラメータαが「3」に設定されるケースでは、このせん断変形処理により、中領域の上辺を基準に、下辺が3画素、すなわち、右方向に3画素分ずれるように、中領域全体が変形される。
ステップ15において、伸縮小領域SA'ijと中領域とのマッチング処理が行われる(変形マッチング処理)。具体的には、せん断変形された中領域において、エピポーライン上を所定のステップ値ずつシフトしながら、伸縮小領域SA'ijを基準とした8×4画素の領域(相関元)と、相関先の候補との相関性が順次評価される(ステレオマッチング)。マッチングを取る範囲は、通常マッチング処理における小領域SAxyの相関先(視差dxy)を基準に設定されている。図7は、マッチング処理の説明図である。本実施形態では、この視差dxy(そのx座標「x1c」)の前2画素の位置から視差dxyの後2画素の位置までの間において、相関元を0.25画素ずつシフトしながら、相関性がそれぞれ評価される。なお、同図は、説明の便宜上、変形小領域SA'ijと中領域とをオフセットさせて示している。相関性の評価には、上述したシティブロック距離CBを用いることができる。そして、原則として、最も相関が高いと判断される相関先(相関先の候補のうちのいずれか)のシフト量を、小領域SAijの視差dxyに加味することにより、伸縮小領域SA'xyの視差d'xyとする。この場合、伸縮小領域SA'xyと、視差d'xyに対応する相関先との間で算出されるシティブロック距離CBの値は、最小となる。以下、この最小値となるシティブロック距離を、最小シティブロック距離CBminという。
なお、伸縮パラメータβによっては、伸縮小領域SA'ijが、相関元に相当する8×4画素の領域よりも小さかったり、逆に、8×4画素の領域よりも大きかったりすることがある。例えば、図5に示すように、伸縮パラメータβが「0.5」に設定されているケースでは前者の状況が発生し、伸縮パラメータβが「2」に設定されているケースでは後者の状況が発生する。この場合、前者の状況では、相関元が8×4画素の領域となるように、伸縮前の小領域SAijの右側、すなわち、x座標x2sよりも右側に存在する画素列が伸縮小領域SA'ijに追加される。一方、後者の状況では、相関元が8×4画素の領域となるように、伸縮小領域SA'ijにおけるx座標x1s〜x2sまでの画素列が、相関元として選択される。
ステップ16において、算出された最小シティブロック距離CBminが、最小値を更新したか否かが判断される。具体的には、現在設定されている伸縮パラメータβとせん断パラメータαとの組合わせにおいて算出された最小シティブロック距離CBminが、このタイミング以前に算出された最小シティブロック距離CBminと比較される。そして、以前に算出された最小シティブロック距離CBminよりも、現在の最小シティブロック距離CBminが小さい場合に、最小値が更新されたと判断される。ステップ16において否定判定された場合、すなわち、算出された最小シティブロック距離CBminが最小値を更新しない場合には、ステップ17をスキップして、ステップ18に進む。一方、このステップ16において肯定判定された場合、すなわち、算出された最小シティブロック距離CBminが最小値を更新した場合には、ステップ17に進む。
ステップ17において、面方向を算出するための演算パラメータが、以下に示す如く設定・更新される。具体的には、種々のパラメータが設定された伸縮小領域SA'xyと中領域の相関先とにおいて、最も相関が高いと判断された両者の組合わせに設定されている伸縮パラメータβとせん断パラメータαとが演算パラメータに設定・更新される。これとともに、最も相関が高いと判断された両者の組合わせにおける視差d'xyも演算パラメータに設定される。
Wc1/Ws ← β
Wcd ← α
d0 ← d'xy
ステップ17に続くステップ18において、せん断パラメータαが、この値の取り得る範囲の上限値αf(本実施形態では「3」)に到達したか否かが判断される。ステップ18において否定判定された場合、すなわち、せん断パラメータαが終了値αfに相当する3に到達していない場合には、ステップ13に戻る。そして、ステップ13において、現在のせん断パラメータαにステップ値ΔBを加算することにより、新たなせん断パラメータαが設定される。本実施形態において、このステップ値ΔBは、せん断パラメータαが初期値-3から終了値3の範囲を16段階で変化するような値に設定されている。したがって、ステップ18において否定判定されることにより、せん断パラメータαが、それぞれが異なるせん断変形量を示す複数の値に設定されることとなる。一方、このステップ18において肯定判定された場合、すなわち、せん断パラメータαが3に到達した場合には、ステップ19に進む。
ステップ19において、伸縮パラメータβが、この値の取り得る範囲の上限値βf(本実施形態では「2」)に到達したか否かが判断される。ステップ19において否定判定された場合、すなわち、伸縮パラメータβが終了値βfに相当する2に到達していない場合には、ステップ11に戻る。そして、ステップ11において、現在の伸縮パラメータβにステップ値ΔAを加算することにより、新たな伸縮パラメータβが設定される。本実施形態において、このステップ値ΔAは、伸縮パラメータβが初期値0.5から終了値2.0の範囲を32段階で変化するような値に設定されている。したがって、ステップ19において否定されることにより、伸縮パラメータβが、それぞれが異なる伸縮率を示す複数の値に設定されることとなる。一方、このステップ19において肯定判定された場合、すなわち、伸縮パラメータβが2に到達した場合には、ステップ20に進む。
ステップ20において、設定された演算パラメータが有効であるか否かが判定される。この有効判定は、図3におけるステップ3に示す視差dxyの有効判定と同様の手法が用いられる。具体的には、演算パラメータd0の現在値に設定されている視差d'xyを処理対象として、この視差d'xyの算出にあたり算出されたシティブロック距離CBの最小値および最大値に基づいて、有効判定が行われる。このステップ20において肯定判定された場合、すなわち、視差d'xyが有効である場合には、ステップ20に進む。一方、ステップ20において否定判定された場合、すなわち、視差d'xyが無効である場合には、ステップ21をスキップして、本ルーチンを抜ける。
ステップ21において、設定されている演算パラメータに基づいて、面方向が一義的に算出される。なお、Bはカメラ基線長、fは焦点距離、hは小領域SAxyとする。
a ← (Wc1/Ws−1)/B
b ← Wcd/(h・B)
c ← (d0/B−a・xs−b・ys)/f
マイクロコンピュータ7は、小領域SAxyを二次元的に移動させながら、基準画像の全域に亘り、上述した処理を実行する。これにより、基準画像に設定された各小領域SAxyについて、面方向(法線ベクトル(a,b,c))が算出される。
以下、伸縮パラメータβおよびせん断パラメータαの詳細について説明する。図8は、伸縮パラメータβの原理を説明する図である。距離方向(撮像面垂直方向)をZ軸、カメラの基線長方向をX軸、ステレオカメラの垂直方向をY軸とするXYZ空間において、この三次元座標の原点位置Oに、メインカメラ2aの焦点が位置するように、一対のカメラを平行等位で設置する。同図(a)は、設置されたステレオカメラSCをY軸上方より眺めた二次元平面図である。このステレオカメラSCから所定距離だけ離間した位置には、XY軸を含む平面と平行な矩形物体O1が、Y軸回りに所定の角度θ1だけ回転させた上で配置されている。カメラ側から眺めた場合、物体O1は、回転角θ1により、物体O1の左辺がその右辺よりも遠方に位置する。同図(b)には、物体O1を含む前方の景色をステレオカメラSCで撮像することにより出力された基準画像と比較画像とが示されている。同図(b)から分かるように、カメラの幾何学的な性質に起因して、比較画像に写し出された物体O1は、基準画像に写し出された物体O1よりも水平方向に伸張する。ステレオ法の原理は、いわゆる、この幾何学的な性質を利用したものであり、それ故に、物体O1の左辺の視差は、その右辺の視差よりも小さくなる。そのため、比較画像では、視差に応じたずれ量が水平方向に生じているので、物体O1が伸張して写し出される。なお、一対のカメラが平行等位で配置されている場合、画像上の水平方向とエピポーラライン方向とは一致する。
基準画像における物体O1の水平方向幅Wsに対する比較画像における物体O1の水平方向幅Wcとの比(W1c/W1s)、いわゆる、伸縮率は、物体O1のY軸回りの回転角θ1に起因する値である。したがって、伸縮率と回転角θ1との相関関係が分かっていれば、この伸縮率を適切に特定することにより、物体O1の回転角θ1を求めることができる。伸縮率の算出手法としては、基準画像において物体O1が写し出された領域(以下「物体領域」という)を水平方向に伸縮させつつ、比較画像に対してステレオマッチングを行う。この場合、ある伸縮率において、物体領域の水平方向幅W1sが、比較画像に写し出された物体O1の水平方向幅W1cと一致し、かつ、物体領域が比較画像に写し出された物体O1と位置的に対応した場合に、両者の輝度特性の相関は最も高くなる。そこで、このステレオマッチング処理により、シティブロック距離CBが最も小さくなることを条件として、適切な伸縮率を求めることができる。
図9は、せん断パラメータαの原理を説明する図である。同図(a)は、ステレオカメラSCをX軸方向より眺めた二次元平面図であり、図8(a)と同様のレイアウトでステレオカメラSCが配置されている。同図(a)に示すように、このステレオカメラSCから所定距離だけ離間した位置には、XY軸を含む平面と平行な矩形物体O2が、X軸回りに所定の角度θ2だけ回転させた上で配置されている。同図(b)には、物体O2を含む前方の景色をステレオカメラSCで撮像することにより出力された基準画像と比較画像とが示されている。同図(b)から分かるように、カメラの光学的な性質に起因して、比較画像では、基準画像に写し出された物体O2が水平方向にせん断変形されて写し出される。カメラ側から眺めた場合、物体O2は、回転角θ2により、物体O2上辺がその下辺よりも遠方に存在する。すなわち、物体O2の上辺の視差は、その下辺の視差よりも小さくなる。そのため、比較画像では、視差に応じたずれ量が水平方向に生じているので、物体O2がせん断変形して写し出される。
比較画像における物体O2の上辺に対する下辺とのずれ量Wd、いわゆる、せん断変形量は、物体O2のX軸回りの回転角θ2に起因する値である。したがって、せん断変形量と回転角θ2との相関関係が予め分かっていれば、このせん断変形量を適切に特定することにより、物体O2の回転角θ2を求めることができる。せん断変形量の算出手法としては、基準画像において物体O2が写し出された領域(以下「物体領域」という)をせん断変形させつつ、比較画像に対してステレオマッチングを行う。この場合、あるせん断変形量において、物体領域における上辺と下辺とのずれ量Wdが、比較画像に写し出された物体O2における上辺と下辺とのずれ量Wdと一致し、かつ、物体領域が比較画像に写し出された物体O2と位置的に対応した場合に、両者の輝度特性の相関は最も高くなる。そこで、このステレオマッチング処理により、シティブロック距離CBが最も小さくなることを条件として、適切なせん断変形量を求めることができる。
このようなステレオ画像の特性を踏まえた上で、小領域における面方向、すなわち、法線ベクトル(a,b,c)の算出原理を説明する。図10は、法線ベクトルの算出原理の説明図である。三次元空間上の点P(X,Y,Z)における基準画像での投影点psを(xs,ys)、比較画像での投影点pcを(xc,yc)とする。一対のカメラが平行等位に配置されている場合、点Pおよび両投影点ps,pcの間には、以下に示す数式2の関係が成立する。なお、dは投影点psの視差、Bはカメラ基線長、fは焦点距離とする。
(数式2)
xc = xs+d,yc=ys
X = B/d×xs,Y=B/d×ys,Z=B/d×f
点Pが、法線ベクトル(a,b,c)の平面上に存在する場合、数式3に示す関係が成立する。
(数式3)
aX+bY+cZ=1
図11は、小領域SAxyに関する説明図である。基準画像に設定される小領域SAxyの水平方向における幅をw1とする。基準画像で投影されている物体の面(小領域SAxy相当)について、比較画像での投影像の上辺の幅をWc1、下辺の幅をWc2とする。また、小領域SAxyの上辺における視差と、下辺における視差との差、すなわち、せん断変形量をWcdとする。なお、小領域SAxyの高さhは、基準画像と比較画像とで等しい。ここで、小領域SAxyにおける4つの頂点(0,1,2,3)の視差をdi(i=0,1,2,3)とすると、各視差diは以下に示す数式4で表すことができる。
(数式4)
d0=a・xs・B+b・ys・B+c・B・f
d1=d0+a・ws・B
d2=d0+b・h・B
d3=d0+a・ws・B+b・h・B
また、比較画像における上辺の幅Wc1は数式5で表すことができる。
(数式5)
Wc1=Ws+d1−d0
比較画像における上辺の幅Wclおよび下辺の幅Wc2、さらには、せん断変形量Wcdは、数式4および数式5に基づいて、数式6で表すことができる。
(数式6)
Wc1=Ws(1+a・B)
Wcd=h・b・B
Wc2=Ws(1+a・B)+h・b・B=Wcl+Wcd
また、基準画像の小領域SAxyに対する比較画像での投影像の横方向の伸縮率は、縦方向には無関係で、Wc1/Wsで表される。したがって、法線ベクトルは、この伸縮率Wc1/Ws、せん断変形量Wcd、小領域SAxyの頂点0における基準画像における位置(xs,ys)、およびその視差dに基づいて、下式で算出される。
(数式7)
a=(Wc1/Ws−1)/B
b=Wcd/(h・B)
c=(d0/B−a・xs−b・ys)/f
本実施形態によれば、このような原理を踏襲し、ステレオマッチングを用いて伸縮パラメータβおよびせん断パラメータαを適切に設定することにより、法線ベクトル(面方向)を求めることができる。本発明者らが検討を行った結果、伸縮率、すなわち、伸縮パラメータβが1.5まで検出できれば、Y軸回りに概ね70°まで回転した物体面の法線ベクトルを求めることができる。また、せん断変形量、すなわち、せん断パラメータαが3まで検出できれば、X軸回りに概ね70°まで回転した物体面の法線ベクトルを求めることができる。これらのパラメータβ,αは、面方向の算出レベル、すなわち、どの程度の範囲までで面方向を算出したいのかに応じて、カメラパラメータ、例えば、焦点距離f、画素ピッチ、カメラ基線長Bまたは対象物までの距離を考慮した上で、その適切な値の範囲が設定される。一般な面検出であれば、Y軸またはX軸回りに概ね70°となるように、これらのパラメータβ,αの値の範囲を設定することが好ましい。
また、例えば、8×4画素といった小領域を最小単位として、面方向を算出することができる。この小領域の大きさは、視差dxyの算出単位と同等のレベルであり、従来よりも高い分解能で面方向の算出を行うことができる。そのため、物体の三次元認識に対して、この面方向算出処理を適用し、物体の傾きまでも考慮することで、認識精度の向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、伸縮処理とせん断変形処理とを別個の撮像画像、すなわち、基準画像と比較画像とに対して行ったが、伸縮された小領域SA'xyに対してさらにせん断変形処理を行い、基準画像のみにおいて変形を行ってもよい。ただし、この手法によれば、8×4画素程度の小領域では、変形を重ねて行うことで、小領域SAxyの画像劣化(画像のぼけ)に繋がり、マッチング精度が低下してしまう可能性がある。そのため、本実施形態のように、伸縮処理とせん断変形処理とを別個の撮像画像に対して行うことで、このような問題が発生することを抑制することができる。なお、基準画像の小領域SAxyのみ伸縮・せん断変形する場合には、せん断パラメータαに基づいて、伸縮小領域SA'xyに対して、エピポーラライン方向にせん断変形が行われる。また、ステレオマッチングを用いて、せん断変形が行われた伸縮小領域SA'xyと輝度的に対応する相関先を、比較画像において特定する。そして、せん断パラメータαを変化させることにより特定される相関先のそれぞれにおいて、相関が最も高い伸縮パラメータβと、せん断パラメータαとを特定することにより、面方向が算出される。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、基準画像に小領域SAxyを設定し、これとは異なる撮像画像、すなわち、比較画像を処理対象として、伸縮・せん断変形処理を行うことにより、面方向を算出する。具体的には、まず、比較画像を処理対象として、伸縮パラメータβに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する。輝度特性の相関を評価することにより、設定された小領域SAxyと輝度的に対応する相関先を、伸縮された他方の撮像画像において特定する。伸縮パラメータβを変化させることにより特定される相関先のそれぞれにおいて、相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高い伸縮パラメータβを特定する。また、伸縮された比較画像を処理対象として、せん断パラメータαに基づいてせん断変形がさらに行われる。そして、せん断パラメータαを変化させることにより特定される相関先のそれぞれにおいて、この相関先に対して評価された輝度特性の相関が最も高いせん断パラメータαを特定することにより、垂直軸を含む三次元空間における面方向が算出される。
なお、比較画像の伸縮・せん断変形を行う場合には、画像領域のすべてを処理対象とする必要はなく、第1の実施形態のように、通常マッチングにおいて特定された相関先を参照し、その相関先、或いは相関先を含む領域に対して変形を行えば足りる。また、伸縮・せん断変形処理の両者を行うのであれば、比較画像を処理対象として両処理を実行するのみならず、比較画像を伸縮させた上で、小領域SAxyに対してせん断変形を行うことで、面方向を算出してもよい。
なお、第1または第2の実施形態では、面方向を法線ベクトル、すなわち、三次元空間内における傾きとして求めたが、伸縮パラメータβに基づいて、ステレオカメラ2の垂直軸回りの傾きのみを求めてもよい。また、せん断パラメータαに基づいて、ステレオカメラ2の水平軸回りの傾きのみを求めることもできる。具体的には、基準画像に面の傾きの算出対象となる小領域SAxyを設定し、せん断パラメータαに基づいて、設定された小領域SAxyに対して、エピポーラライン方向にせん断変形が行われる。そして、輝度特性の相関を評価することにより、せん断変形が行われた小領域SAxyと輝度的に対応する相関先が、比較画像において特定される。この場合、算出部は、せん断パラメータαを変化させることにより特定される相関先のそれぞれにおいて、輝度特性の相関が最も高いせん断パラメータαを特定し、この特定されたせん断パラメータαに基づいて、平軸回りにおける物体の面の傾きを算出する。
また、本実施形態によれば、各パラメータα,βが適切に設定された小領域SAxyの視差d'xyが算出されているため、この視差d'xyを用いて、通常マッチング処理で算出された小領域SAxyの視差dxyを調整してもよい。上述したように、小領域SAxyについて算出された視差dxyは、この小領域SAxyの位置(x,y)と対応付けられている。そこで、例えば、伸縮やせん断変形の影響を受けづらい小領域SAxyの中心近傍の視差dxyを視差d'xyで更新するといった如くである。
本実施形態では、画像の全域に亘り、小領域SAxyを設定して、面方向を算出している。ただし、これ以外にも、画像平面上の所定の領域、例えば、複数の小領域で構成される小領域群や、単一の小領域を対象として、面方向を特定してもよい。このケースでは、オプティカルフローやパターンマッチング等の手法を用いて、面方向の算出対象となる物体が写し出された領域を予め特定しておくことにより、効率的に面方向の算出を行うことができる。
また、本実施形態では、面方向の算出処理とともに、小領域SAxyの視差dxyを求めたが、事前にハードウェア構成によって、各小領域SAxyにおける視差dxyを算出しておいてもよい。なお、ハードウェア構成で実現されたステレオ画像処理部の詳細については、特開平5−114099号公報に開示されているので、必要ならば参照されたい。
本実施形態にかかる画像処理装置のブロック構成図 本実施形態にかかる面方向の算出処理を示すフローチャート 基準画像に設定される小領域SAxyの説明図 面方向算出処理の手順を示すフローチャート 伸縮パラメータβの説明図 せん断変形処理の説明図 マッチング処理の説明図 伸縮パラメータβの原理を説明する図 せん断パラメータαの原理を説明する図 法線ベクトルの算出原理の説明図 小領域SAxyに関する説明図
符号の説明
1 画像処理装置
2 ステレオカメラ
2a メインカメラ
2b サブカメラ
3 A/Dコンバータ
4 A/Dコンバータ
5 画像補正部
6 画像データメモリ
7 マイクロコンピュータ
8 設定部
9 通常マッチング処理部
10 変形部
11 変形マッチング処理部
12 算出部

Claims (28)

  1. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置において、
    一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、
    伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、前記設定された小領域をエピポーラライン方向に伸縮する変形部と、
    輝度特性の相関を評価することにより、前記伸縮された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、
    前記伸縮パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記伸縮パラメータを特定するとともに、当該特定された伸縮パラメータに基づいて、前記ステレオカメラの垂直軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する算出部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記変形部は、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記伸縮された小領域に対して、エピポーラライン方向にせん断変形を行い、
    前記第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、前記せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記他方の撮像画像において特定し、
    前記算出部は、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれにおいて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、当該特定されたせん断パラメータと、前記特定された伸縮パラメータとに基づいて、前記垂直軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出することを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
  3. 前記変形部は、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記他方の撮像画像を処理対象として、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行い、
    前記第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、前記伸縮された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記せん断変形が行われた他方の撮像画像において特定し、
    前記算出部は、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれについて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、当該特定されたせん断パラメータと、前記特定された伸縮パラメータとに基づいて、前記垂直軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出することを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
  4. 輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部をさらに有し、
    前記変形部は、前記他方の撮像画像において、前記第3の相関先を含み、かつ、当該第3の相関先の前記エピポーラライン方向に延在する複数の画素列を含む中領域に対して、前記せん断変形を行い、
    前記第1のマッチング処理部は、前記せん断変形が行われた中領域において、前記第3の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、前記第2の相関先を特定することを特徴とする請求項3に記載された画像処理装置。
  5. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置において、
    一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、
    伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、前記他方の撮像画像を処理対象として、エピポーラライン方向に伸縮する変形部と、
    輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、前記伸縮された他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、
    前記伸縮パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記伸縮パラメータを特定するとともに、当該特定された伸縮パラメータに基づいて、前記ステレオカメラの垂直軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する算出部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  6. 前記変形部は、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記伸縮された他方の撮像画像を対象として、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行い、
    前記第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記せん断変形が行われた他方の撮像画像において特定し、
    前記算出部は、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれにおいて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、当該特定されたせん断パラメータと、前記特定された伸縮パラメータとに基づいて、前記垂直軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出することを特徴とする請求項5に記載された画像処理装置。
  7. 輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部をさらに有し、
    前記変形部は、前記他方の撮像画像において、前記特定された第3の相関先を処理対象として、前記他方の撮像画像を伸縮するとともに、当該伸縮された他方の撮像画像に対して、せん断変形を行うことを特徴とする請求項6に記載された画像処理装置。
  8. 前記変形部は、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記設定された小領域に対して、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行い、
    前記第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、前記せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記伸縮された他方の撮像画像において特定し、
    前記算出部は、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれについて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、当該特定されたせん断パラメータと、前記特定された伸縮パラメータとに基づいて、前記垂直軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出することを特徴とする請求項5に記載された画像処理装置。
  9. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置において、
    一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、
    せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記設定された小領域に対して、エピポーラライン方向にせん断変形を行う変形部と、
    輝度特性の相関を評価することにより、前記せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、
    前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、当該特定されたせん断パラメータに基づいて、前記ステレオカメラの水平軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する算出部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  10. 前記変形部は、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、前記せん断変形が行われた小領域を、エピポーラライン方向に伸縮し、
    前記第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、前記伸縮された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記他方の撮像画像において特定し、
    前記算出部は、前記伸縮パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれにおいて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記伸縮パラメータを特定するとともに、当該特定された伸縮パラメータと、前記特定されたせん断パラメータとに基づいて、前記水平軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出することを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
  11. 前記変形部は、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、前記他方の撮像画像を処理対象として、前記エピポーラライン方向に伸縮し、
    前記第1のマッチング処理部は、輝度特性の相関を評価することにより、前記せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記伸縮された他方の撮像画像において特定し、
    前記算出部は、前記伸縮パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれについて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記伸縮パラメータを特定するとともに、当該特定された伸縮パラメータと、前記特定されたせん断パラメータとに基づいて、前記水平軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出することを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
  12. 輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部をさらに有し、
    前記変形部は、前記他方の撮像画像において、前記第3の相関先を伸縮し、
    前記第1のマッチング処理部は、前記伸縮された第3の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、前記第2の相関先を特定することを特徴とする請求項11に記載された画像処理装置。
  13. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置において、
    一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、
    前記他方の撮像画像を処理対象として、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する伸縮処理、または、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行うせん断変形処理の少なくとも一方の処理を行う変形部と、
    輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、前記少なくとも一方の処理が行われた他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、
    輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部と、
    前記伸縮パラメータまたは前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高いパラメータを特定するとともに、当該特定されたパラメータに基づいて、前記ステレオカメラの垂直軸回りまたは前記ステレオカメラの水平軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する算出部とを有し、
    前記変形部は、前記他方の撮像画像において、前記特定された第2の相関先を含み、かつ、当該第2の相関先の前記エピポーラライン方向に延在する複数の画素列を含む中領域に対して前記処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  14. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理装置において、
    一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する設定部と、
    前記設定された小領域に対して、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する伸縮処理、または、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行うせん断変形処理の少なくとも一方の処理を行う変形部と、
    輝度特性の相関を評価することにより、前記少なくとも一方の処理が行われた小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第1のマッチング処理部と、
    輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第2のマッチング処理部と、
    前記伸縮パラメータまたは前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記パラメータを特定するとともに、当該特定されたパラメータに基づいて、前記ステレオカメラの垂直軸回りまたは前記ステレオカメラの水平軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する算出部とを有し、
    前記第1のマッチング処理部は、前記他方の撮像画像において、前記特定された第2の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、前記第1の相関先を特定することを特徴とする画像処理装置。
  15. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法において、
    コンピュータが、一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、
    コンピュータが、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、前記設定された小領域をエピポーラライン方向に伸縮する第2のステップと、
    コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記伸縮された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第3のステップと、
    コンピュータが、前記伸縮パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記伸縮パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定された伸縮パラメータに基づいて、前記ステレオカメラの垂直軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する第5のステップと
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  16. 前記第2のステップは、コンピュータが、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記伸縮された小領域に対して、エピポーラライン方向にせん断変形を行うステップを含み、
    前記第3のステップは、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記他方の撮像画像において特定するステップを含み、
    前記第4のステップは、コンピュータが、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される第2の相関先のそれぞれにおいて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定されたせん断パラメータと、前記特定された伸縮パラメータとに基づいて、前記垂直軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載された画像処理方法。
  17. 前記第2のステップは、コンピュータが、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記他方の撮像画像を処理対象として、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行うステップを含み、
    前記第3のステップは、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記伸縮された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記せん断変形が行われた他方の撮像画像において特定するステップを含み、
    前記第4のステップは、コンピュータが、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれについて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定されたせん断パラメータと、前記特定された伸縮パラメータとに基づいて、前記垂直軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載された画像処理方法。
  18. コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第5のステップをさらに有し、
    前記第2のステップは、コンピュータが、前記他方の撮像画像において、前記第3の相関先を含み、かつ、当該第3の相関先の前記エピポーラライン方向に延在する複数の画素列を含む中領域に対して、前記せん断変形を行い、
    前記第3のステップは、コンピュータが、前記せん断変形が行われた中領域において、前記第3の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、前記第2の相関先を特定することを特徴とする請求項17に記載された画像処理方法。
  19. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法において、
    コンピュータが、一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、
    コンピュータが、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、前記他方の撮像画像を処理対象として、エピポーラライン方向に伸縮する第2のステップと、
    コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、前記伸縮された他方の撮像画像において特定する第3のステップと、
    コンピュータが、前記伸縮パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記伸縮パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定された伸縮パラメータに基づいて、前記ステレオカメラの垂直軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する第4のステップと
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  20. 前記第2のステップは、コンピュータが、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記伸縮された他方の撮像画像を対象として、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行うステップを含み、
    前記第3のステップは、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記せん断変形が行われた他方の撮像画像において特定するステップを含み、
    前記第4のステップは、コンピュータが、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれにおいて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定されたせん断パラメータと、前記特定された伸縮パラメータとに基づいて、前記垂直軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載された画像処理方法。
  21. コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第5のステップをさらに有し、
    前記第2のステップは、コンピュータが、前記他方の撮像画像において、前記特定された第3の相関先を処理対象として、前記他方の撮像画像を伸縮するとともに、コンピュータが、当該伸縮された他方の撮像画像に対して、せん断変形を行うことを特徴とする請求項20に記載された画像処理方法。
  22. 前記第2のステップは、コンピュータが、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記設定された小領域に対して、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行うステップを含み、
    前記第3のステップは、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記伸縮された他方の撮像画像において特定するステップを含み、
    前記第4のステップは、コンピュータが、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれについて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定されたせん断パラメータと、前記特定された伸縮パラメータとに基づいて、前記垂直軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載された画像処理方法。
  23. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法において、
    コンピュータが、方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、
    コンピュータが、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記設定された小領域に対して、エピポーラライン方向にせん断変形を行う第2のステップと、
    コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第3のステップと、
    コンピュータが、前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記せん断パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定されたせん断パラメータに基づいて、前記ステレオカメラの水平軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する第4のステップと
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  24. 前記第2のステップは、コンピュータが、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、前記せん断変形が行われた小領域を、エピポーラライン方向に伸縮するステップを含み、
    前記第3のステップは、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記伸縮された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記他方の撮像画像において特定するステップを含み、
    前記第4のステップは、コンピュータが、前記伸縮パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれにおいて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記伸縮パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定された伸縮パラメータと、前記特定されたせん断パラメータとに基づいて、前記水平軸を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出するステップを含むことを特徴とする請求項23に記載された画像処理方法。
  25. 前記第2のステップは、コンピュータが、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、前記他方の撮像画像を処理対象として、前記エピポーラライン方向に伸縮するステップを含み、
    前記第3のステップは、コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記せん断変形が行われた小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記伸縮された他方の撮像画像において特定するステップを含み、
    前記第4のステップは、コンピュータが、前記伸縮パラメータを変化させることにより特定される前記第2の相関先のそれぞれについて、当該第2の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記伸縮パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定された伸縮パラメータと、前記特定されたせん断パラメータとに基づいて、前記水平を含む三次元空間における前記物体の面の傾きを算出するステップを含むことを特徴とする請求項23に記載された画像処理方法。
  26. コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第3の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第5のステップをさらに有し、
    前記第2のステップは、コンピュータが、前記他方の撮像画像において、前記第3の相関先を伸縮し、
    前記第3のステップは、コンピュータが、前記伸縮された第3の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、前記第2の相関先を特定することを特徴とする請求項25に記載された画像処理方法。
  27. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法において、
    コンピュータが、一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、
    コンピュータが、前記他方の撮像画像を処理対象として、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する伸縮処理、または、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行うせん断変形処理の少なくとも一方の処理を行う第2のステップと、
    コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、前記少なくとも一方の処理が行われた他方の撮像画像において特定する第3のステップと、
    コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第4のステップと、
    コンピュータが、前記伸縮パラメータまたは前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高いパラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定されたパラメータに基づいて、前記ステレオカメラの垂直軸回りまたは前記ステレオカメラの水平軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する第5のステップとを有し、
    前記第2のステップは、コンピュータが、前記他方の撮像画像において、前記特定された第2の相関先を含み、かつ、当該第2の相関先の前記エピポーラライン方向に延在する複数の画素列を含む中領域に対して前記処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  28. ステレオカメラから出力される一対の撮像画像に基づいて、撮像画像に写し出された物体の面の傾きを算出する画像処理方法において、
    コンピュータが、一方の撮像画像に前記面の傾きの算出対象となる小領域を設定する第1のステップと、
    コンピュータが、前記設定された小領域に対して、伸縮率を示す伸縮パラメータに基づいて、エピポーラライン方向に伸縮する伸縮処理、または、せん断変形量を示すせん断パラメータに基づいて、前記エピポーラライン方向にせん断変形を行うせん断変形処理の少なくとも一方の処理を行う第2のステップと、
    コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記少なくとも一方の処理が行われた小領域と輝度的に対応する第1の相関先を、他方の撮像画像において特定する第3のステップと、
    コンピュータが、輝度特性の相関を評価することにより、前記設定された小領域と輝度的に対応する第2の相関先を、前記他方の撮像画像において特定する第4のステップと、
    コンピュータが、前記伸縮パラメータまたは前記せん断パラメータを変化させることにより特定される前記第1の相関先のそれぞれにおいて、当該第1の相関先に対して評価された前記輝度特性の相関が最も高い前記パラメータを特定するとともに、コンピュータが、当該特定されたパラメータに基づいて、前記ステレオカメラの垂直軸回りまたは前記ステレオカメラの水平軸回りにおける前記物体の面の傾きを算出する第5のステップとを有し、
    前記第3のステップは、コンピュータが、前記他方の撮像画像において、前記特定された第2の相関先を基準に設定される所定範囲を処理対象として、前記第1の相関先を特定することを特徴とする画像処理方法。
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