以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態のドッキングステーション100について説明する。ここで、図1は、ドッキングステーション100にペンノート型PC本体200が装着された状態を示す外観斜視図であり、図1(a)は、PC本体200を縦型又は縦長に使用する場合を示し、図1(b)は、PC本体200を横型又は横長に使用する場合を示している。ドッキングステーション100は、ポートリプリケータの機能を備え、PC本体200を、FDD、CRT、LAN、USBなどの他の外部装置に接続するインターフェースを有する機能拡張装置である。図2は、図1(a)に示すように、PC本体200をPC固定部120に取り付ける様子を示す外観斜視図である。
ドッキングステーション100は、ベース110とPC固定部120から構成され、PC固定部120は、ベース110に対して回転可能に構成されている。
ベース110には、図示しないFDD、CRT、LAN、USBなどの他の外部装置との接続部が設けられている。
PC固定部120は、PC本体200を固定する機能を有し、筐体121内に、コネクタ昇降機構と、ロック機構とを有する。筐体121は、図1(b)に示すように、上カバー122と下カバー123から構成されている。
コネクタ昇降機構は、PC本体200の背面204に設けられたコネクタ210と接続可能なコネクタ132を図3(b)に示すP方向に昇降させる機構である。図3に示すように、コネクタ昇降機構は、コネクタカバー130と、フレーム140と、一対のバランサ149とを有する。ここで、図3(a)は、筐体121の上カバー122と、コネクタ昇降機構、及び、コネクタカバー130の分解斜視図であり、図3(b)は、コネクタカバー130の昇降を説明するための部分断面図である。また、図4(a)に、図3(b)の左側の状態に相当するドッキングステーション100の外観斜視図を示し、図4(b)に、図3(b)の右側の状態に相当するドッキングステーション100の外観斜視図を示す。
筐体121の上カバー122は、中央に開口部122aを有する。開口部122aを介してコネクタ132が筐体121から突出及び退避する。
コネクタカバー130は、コネクタ132を搭載してフレーム140と共に昇降する。図3(a)の右側に示すように、コネクタカバー130は、カバー131と、コネクタ132と、リフト133とを有する。
カバー131は、コネクタ132を保護するように覆う。カバー131は、その中央に、コネクタ132を露出するための開口部131aが形成され、前後左右の端部にはリフト133との接続部131bが形成されている。接続部131bは板ばねとして機能すると共に先端が折り曲げられ、リフト133の固定孔133bに嵌合される。
コネクタ132は、PC本体200の背面204に設けられたコネクタ210と接続することができ、基板132a及び4本のネジ134を介してリフト133に固定される。コネクタ132はリフト133の下の図示しない配線基板に接続される。
リフト133は、前後左右の端部に4つの突起133aと、4つの固定孔133bと、4つの固定部133cとを有する。これらの突起133aは、フレーム140に設けられた溝145aにそれぞれ嵌合し、溝145aに沿って移動することができる。固定孔133bの各々にはカバー131の接続部131bが嵌合される。4つの固定部133cにはネジ孔が設けられ、各ネジ孔にネジ134が挿入されることによってコネクタ132がリフト133に固定される。
フレーム140は、コネクタ昇降機構との関係では、筐体121内をコネクタカバー130とは垂直な方向(図3におけるH方向)に移動し、コネクタカバー130を昇降させる機能を有する。フレーム140は、ロックレバー141と、一対の接続部144と、支持部145とを有する。
ロックレバー141は、図2に示すように、筐体121から露出し、ユーザが把持してフレーム140を移動するのに使用される。ロックレバー141はアンロック位置とロック位置との間を移動することができる。図3(b)に示す左側及び図4(a)に示す位置がフレーム140のアンロック位置で、図3(b)の右側及び図4(b)に示す位置がフレーム140のロック位置である。図4(a)から理解されるように、ロックレバー141は、アンロック位置においては最上位置にあり、図4(b)から理解されるように、ロックレバー141はロック位置においては最下位置にある。ロックレバー141の移動は、後述する図9(b)、(d)及び(f)にも示されている。
一対の接続部144には一対のバランサ149が接続される。接続部144及びバランサ149は、フレーム140ががたつかずに円滑に移動するために設けられている。支持部145はコネクタカバー130を支持する。支持部145は、断面U字形状を有し、その側面にリフト133の突起133aが挿入される4つの溝145aを有する。溝145aは、支持部145の高さ方向から傾斜して延びている。この結果、図3(b)に示すように、フレーム140がH方向に移動すると、突起133aが溝145aに沿って移動し、コネクタカバー130はP方向に移動する。P方向はH方向に直交している。
コネクタ132は、図3(b)の右側に示すように、フレーム140がロック位置にあるときには筐体121から露出し、図3(b)の左側に示すように、フレーム140がアンロック位置にあるときには筐体121内に収納される。フレーム140がアンロック位置にあるときにPC本体200は、PC固定部120に取り付けられる。図4(a)に示すように、フレーム140がアンロック位置にあるときはコネクタ132が筐体121内に退避しているので装着されるPC本体200のコネクタ210とコネクタ132が衝突することはない。
また、コネクタカバー130は、H方向及びH方向に直交するW方向に微小で移動することができる。このため、PC本体200のコネクタ210の位置ずれをコネクタ132は吸収することができる。
ロック機構は、フレーム140が図3(b)の右側にあるロック位置にあるときにPC本体200をロックし、フレーム140が図3(a)の左側にあるアンロック位置にあるときにPC本体200のロックを解除する。ロック機構は、本実施形態では、2つ存在する。
以下、第1のロック機構について説明する。第1のロック機構は、PC本体200の側面202をロックする機構である。第1のロック機構は、サイドガイド150に設けられた仮止めロック152及びバネ154と、フレーム140のリブ142とから構成される。
図3(a)に示すように、フレーム140は、筐体121に収納される一対のリブ142を更に有する。リブ142は、仮止めロック152による仮ロック又は仮止めを本ロックに変更する機能を有する。「仮ロック」、「本ロック」については後述する。リブ142は、フレーム140からサイドガイド150内に突出している。
サイドガイド150は、開口部122aを囲むように設けられている。サイドガイド150は、右側サイドガイド150Aと左側サイドガイド150Bとから構成され、筐体121の側面に設けられる。サイドガイド150Aとサイドガイド150Bは、サイドガイド150A側に開口151dと151eを有する点以外は同様の構造を有する。開口151dからは、フレーム140のロックレバー141が突出する。開口151eからは後述するロック解除ボタン172が突出する。なお、特に断らない限り、参照番号150は150A、150Bを総括するものとする。
各サイドガイド150は、第1のロック機構との関係では、保持部151と、仮止めロック152と、バネ154とを有する。
保持部151は、図1及び図2に示す、PC本体200の一対の側面202を把持する。保持部151は、内側に垂直面151aと水平面151bを有し、垂直面151aに開口151cを有する。開口151cを介して仮止めロック152が突出及び退避する。サイドガイド150Aには、図3(a)に示すように、開口151dが設けられており、開口151dを介してフレーム140からロックレバー141が突出する。
仮止めロック152とバネ154の関係を図5に示す。ここで、図5(a)は、仮止めロック152とバネ154の分解断面図である。図5(b)は、PC固定部120にPC本体200を挿入し始めた様子を示す部分断面図である。図5(c)は、PC固定部120にPC本体200を挿入している様子又はPC本体をPC固定部120から分離している様子を示す部分断面図である。図5(d)は、PC本体200の側面202に設けられた凹部203に仮止めロック152の突出部152aが挿入された様子を示す部分断面図である。図5(e)は、PC本体200がPC固定部120に装着された後でフレーム140がロック位置に移動した状態を示す部分断面図である。図5(f)は、サイドガイド150Aにおける図5(e)の状態を示す断面図である。
図5(a)に示すように、仮止めロック152は、軸153周りに回転可能に筐体121に設けられており、開口151cから突出する突出部152aと、斜面152bと、背面153cとを有する。バネ154は、仮止めロック152を開口151cから突出する方向に弾性力を付加している。従って、仮止めロック152は、通常バネ154による弾性力により、図5(b)に示す突出位置に配置されているが、図5(c)に示すように、PC本体200がPC固定部120に装着又は分離される際に突出部152aは開口151cから退避する退避位置に移動することができる。即ち、図5(b)において、PC本体200が矢印方向に下降すると、PC本体200の側面202の端部202aが斜面152bに当接し、図5(c)に示すように、時計回りに仮止めロック152を回転させる。
図5(d)に示すように、仮止めロック152が突出位置にあるときに、突出部152aはPC本体200の側面202に設けられた凹部203に係合する。この時点では、PC本体200は、仮ロックされている。即ち、バネ154が仮止めロック152を突出方向に付勢して突出部152aが凹部203に係合しているため、PC本体200はPC固定部120に固定されている。しかし、かかる固定は確実ではなく、ユーザが力を加えれば、図5(c)に示すように、PC本体200をPC固定部120から分離することができる。このように、「仮ロック又は仮止め」とは、PC本体200を固定してはいるが、固定は完全ではなく、ユーザが所定の力を加えればPC本体200をPC固定部120から分離することができる状態をいう。即ち、図5(c)に示す状態からユーザが上方向にバネ154の弾性力に抗する力を加えると、図5(c)に示すように、時計回りに仮止めロック152を回転させる。
しかし、図5(e)に示すように、仮止めロック152の背面152cにリブ142が当接すればユーザが力を加えても仮止めロック152は退避位置に退避できなくなり、仮ロックは本ロックに変わる。「本ロック」とは、通常のロックの意味であり、PC本体200を完全に固定してPC固定部120から分離することができない状態をいう。
仮ロック状態は、フレーム140がロック位置に移動すると本ロック状態に変化する。この状態は、図4(b)で示すように、コネクタ132が筐体121から露出する状態でもある。本ロック状態は、図5(e)に示すように、PC本体200をPC固定部120から分離することができないだけでなく、本ロック状態にされたPC固定部120にはPC本体200を装着できないことも意味する。即ち、図4(b)に示す状態ではPC本体200を装着することができない。かかる構成は、PC本体200のコネクタ210とコネクタ132との衝突を防止することにつながるために好ましい。
リブ142と仮止めロック152との位置関係を、図6を参照して説明する。ここで、図6(a)は、フレーム140がアンロック位置にあるサイドガイド150A近傍を示す部分透過平面図である。図6(b)は、フレーム140がアンロック位置とロック位置の途中にあるサイドガイド150A近傍を示す部分透過平面図である。図6(c)は、フレーム140がロック位置にあるサイドガイド150A近傍を示す部分透過平面図である。
図6(a)に示すように、フレーム140がアンロック位置にある場合は、リブ142は仮止めロック152とは離れており、仮止めロック152は図5(c)に示すように自由に回動することができる。図6(b)に示すように、フレーム140がアンロック位置とロック位置の中間にある場合は、リブ142は仮止めロック152の背面にあり、仮止めロック152は図5(e)に示すようにもはや回動することができない。図6(c)に示すように、フレーム140がロック位置の中間にある場合は、リブ142は仮止めロック152の近傍でバネ154の背面にあり、仮止めロック152は図5(e)に示すようにもはや回動することができない。
このように、第1のロック機構によれば、フレーム140がロック位置に移動すると仮止めロック152がPC本体200をロックする。
以下、図3、図4、図24及び図25を参照して、第2のロック機構について説明する。ここで、図24は、第2のロック機構を説明するための外観斜視図である。図25は、第2のロック機構の動作を説明するための断面図であり、図25(a)は、図3(b)の左側に示すように、フレーム140がアンロック位置にあるときの状態を示す断面図で、図25(b)は、図3(b)の右側に示すように、フレーム140がロック位置にあるときの状態を示す断面図である。
第2のロック機構は、PC本体200の背面204をロックする機構である。第2のロック機構は、コネクタカバー130に設けられた4つの突起135と、一対の爪部160と、係合部161と、載置部162と、係合部163とを有するロック部材と、一対のバネ167と、フレーム140をロック位置にロックする第3のロック機構を有する。
図24に示すように。各爪部160には、二股の係合部161が設けられ、係合部161の二股の間に載置部162が設けられ、載置部162の他端に係合部163が設けられる。かかるロック部材は、一枚の板金を折り曲げ及び切断することによって形成することができる。爪部160は、PC本体200の背面204に形成されたロック孔212に係合してPC本体200をロックする金属製タブであり、垂直部と折り曲げ部とを有する。各係合部161は垂直部164から傾斜しており、フレーム140がアンロック位置にあるときは突起135に当接する。図25に示すように、載置部162はバネ167を載置する。係合部163はバネ167の他端と係合する。バネ167は、一端が上カバー122の係合部122cに係合し、他端は係合部163に係合する圧縮バネである。このため、各バネ167は、爪部160に対して突出位置から退避位置に向かって、即ち、爪部160が復帰するように、弾性力を加える。
図3(a)に示すように、筐体121の上カバー122には、開口部122bが設けられ、各爪部160が開口部122bから突出する。図4(a)に示す退避位置又はアンロック位置と図4(b)に示す突出位置又はロック位置の間で、各爪部160はフレーム140と共に移動可能に構成されている。
以下、図4及び図25を参照して、かかる様子を説明する。図4(a)及び図25(a)に示す状態では、フレーム140はアンロック位置にあり、爪部160は互いに最も離れる位置に配置される。この状態では、図25(a)に示すように、バネ167が係合部163に弾性力を加えている。突起135は、係合部161に当接している。
次に、図3(b)に示すように、フレーム140がロック位置に移動し、コネクタ132が露出する。コネクタカバー130の上昇に伴い、突起135が上昇し、係合部161に内側方向の力を加えてバネ167の弾性力に抗して一対の爪部160を内側に移動させる。突起135は、係合部161に沿って移動した後、垂直部164に沿って移動する。図4(b)及び図25(b)に示す状態では、爪部160は互いに最も近接する位置に配置されている。
一対のロック孔212は、それらが接近している面の内側に係合部213を形成している。爪部160は、それが退避位置にあるときに、ロック孔212に分離可能に嵌合し、それが突出位置にあるときに、ロック孔212内の係合部213と係合する。
第3のロック機構は、フレーム140をロック位置にロックする。第3のロック機構は、図7に示す下カバー123に設けられた軸124と、ストッパー125と、フレーム140の係合部143と、図7に示す係合部材170と、バネ179とを有する。ここで、図7(a)は、筐体の下カバー123と、係合部材170の分解斜視図である。図7(b)は、筐体121の下カバー123に取り付けられた係合部材170の斜視図である。図7(c)は、図7(b)とは別の角度から見た係合部材170の斜視図である。
図7に示すように、下カバー123には、軸124とストッパー125が設けられている。また、サイドガイド150Aを構成する部分に開口123aを有する。開口123aには、後述するロック解除ボタン172が突出及び退避可能に配置される。軸124は、係合部材170の孔171aに嵌合し、係合部材170が軸124の周りに回転することを可能にする。ストッパー125は、図7(b)に示すように、係合部材170の垂直部171bと当接して、係合部材170の図7における反時計回りを規制する。
係合部材170は、フレーム140をロック位置にロック及びロック解除する機能を有する。係合部材170は、ほぼT字形状の基材171と、ロック解除ボタン172と、係合部174とを有する。基材171は、軸124が嵌合する孔171aと、ストッパー125と当接する垂直部171bとを有する。ロック解除ボタン172は、ユーザがロック位置にロックされたフレーム140のロックを解除する際に押圧するのに使用され、下カバー123に設けられた開口123aから突出する。係合部174は、フレーム140の係合部143と係合し、斜辺174aと水平部174bとを有する。
バネ179は、係合部材170に対して図7に示す反時計回りに、即ち、ストッパー125へ向かう方向に弾性力を加えている。このため、通常は、係合部材170は、図7(b)に示すように、ストッパー125と接触し、ロック解除ボタン172は開口123aから飛び出している。
図3(a)に示すように、フレーム140は、細長く突出している係合部143を更に有する。また、図8に示すように、係合部143は、斜辺143aと水平部143bを有する。ここで、図8(a)は、フレーム140がアンロック位置にある状態の係合部143と174との配置を示す部分透過平面図である。図8(b)は、フレーム140がアンロック位置からロック位置に移動している状態の係合部143と174との配置を示す部分透過平面図である。図8(c)は、フレーム140がほぼロック位置にあるとき、又は、図8(d)においてロック解除ボタン172押圧されたときの係合部143と174との配置を示す部分透過平面図である。図8(d)は、フレーム140がロック位置に移動し、係合部143と174が係合している状態を示す部分透過平面図である。
図8(a)に示すように、フレーム140がアンロック位置にあるときは、係合部材170は、図7(b)に示す状態にあり、係合部174と143は離れている。図8(b)に示すように、フレーム140がアンロック位置からロック位置に向かって移動すると、係合部143の斜辺143aが係合部174の斜辺174aに当接し、図8(b)において係合部材170を反時計回りに回動させ、図8(c)に示すように、係合部143の斜辺143aは係合部174の斜辺174aを滑りながら下降することができる。フレーム140がロック位置に移動すると、図8(d)に示すように、係合部174の水平部174bが係合部143の水平部143bと当接して係合部143及びフレーム140のH1方向の移動を規制するのでフレーム140はロック位置にロックされることになる。係合部143を移動させるためには、図8(c)に示すように、ロック解除ボタン172を押せばよい。これにより、係合部174が時計回りに退避して係合部143がH1方向に移動可能となる。
以上の第2のロック機構の動作について、図9を参照して説明する。ここで、図9(a)及び図9(b)は、フレーム140がアンロック位置にあるサイドガイド150A近傍を示し、図9(a)は内側から外側に向かう断面図、図9(b)は外側から見た側面図である。図9(c)及び図9(d)は、フレーム140がアンロック位置とロック位置の途中にあるサイドガイド150A近傍を示し、図9(c)は内側から外側に向かう断面図、図9(d)は外側から見た側面図である。図9(e)及び図9(f)は、フレーム140がロック位置にあるサイドガイド150A近傍を示し、図9(e)は内側から外側に向かう断面図、図9(f)は外側から見た側面図である。
図9に示すように、フレーム140がアンロック位置からロック位置に移動すると、一対の爪部160の間隔が狭くなる。このため、図9(a)において爪部160がPC本体200のロック孔212に嵌合するとすれば、図9(c)においては、爪部160は係合部213と係合することが理解される。これだけでは爪部160は図9(a)の状態に復帰する可能性があるのでPC本体200をロックしているとはいえない。しかし、本実施形態では、これに加えて、フレーム140が係合部材170によってロック位置でロックされるので、爪部160は図9(a)の状態には復帰できなくなる。この結果、PC本体200は爪部160によってロックされる。
以下、図9(a)、図9(c)及び図9(e)を参照して、フレーム140をアンロック位置に移動可能に保持する保持機構について説明する。即ち、アンロック位置でフレーム140が自由に移動することができるとすれば、重力で図4(b)に示すロック位置に移動してコネクタ132が露出するのでこれを傷つけるおそれがあり好ましくない。そこで、保持機構は、フレーム140がアンロック位置に移動可能に保持することにしている。代替的に、フレーム140をアンロック位置でロックすることもできるが、ロック解除ボタンが複数となり、ユーザの操作が煩雑になるので、本実施形態では移動可能に保持することにしている。
保持機構は、筐体121の下カバー123に設けられた係合部126と、フレーム140に設けられ、係合部126と弾性的にかつ分離可能に係合する係合部148とを有する。本実施形態では、係合部126は板金で、係合部148は弾性変形可能な樹脂製板ばねである。図9(a)に示すように、フレーム140がアンロック位置にあるときは係合部126と148は係合し、図9(b)に示すように、フレーム140がアンロック位置から移動すると両者の係合は解除される。このように、両者の係合は、フレーム140の移動を妨げない程度のものであるが、図4(a)に示す状態でフレーム140が重力で下に落ちることはない程度の結合力は有する。
次に、本実施形態の位置決め機構について説明する。位置決め機構は、PC本体200のコネクタ210に、コネクタ132を接続する際に、コネクタ同士を水平に位置合わせするための機構である。コネクタ210及び132が水平に係合しないと、コネクタの根元に負荷をかかってはんだ剥れなどの破損が発生するからである。
まず、図2、図10乃至図13を参照して、位置決め機構の一つとしてのガイド180について説明する。ここで、図10は、図2に示すように、ガイド180を利用してPC本体200を取り付ける様子を説明する概略断面図である。図11(a)はガイド180の左側面図、図11(b)はガイド180の正面図、図11(c)はガイド180の右側面図、図11(d)はガイド180の底面図、図11(e)はガイド180の上面図、図11(f)は上カバー122に取り付けられたガイド180の透過図である。図12(a)は、上カバー122からガイド180を取り外した状態と、ガイド180の表面を示す外観斜視図、図12(b)は、ガイド180の背面の外観斜視図である。図13(a)乃至図13(f)は、ガイド180と上カバー122との係合を説明する断面図であり、図13(a)乃至図13(d)は、図11(f)におけるGG線から見たガイド180と上カバー122との係合を説明するための断面図であり、図13(d)乃至図13(f)は、それぞれ、図13(a)乃至図13(d)に対応し、図11(f)におけるFF線に沿った断面図である。
ガイド180は、PC本体200を粗く位置決めする機能を有する。ガイド180は載置部181と、段差部182と、一対の突起183と、複数の係合部184とを有する。
図2及び図10に示すように、ユーザはPC本体200の底面206を載置部181上に載置し、底面206を中心に背面204をPC固定部120に倒すことによって、PC本体200をPC固定部120に装着する。このため、本実施形態では、従来例のように、PC本体200をドッキングステーション100に対して摺動することはない。
段差部182は、図13(e)及び図13(h)に示すように、全部又は一部が上カバー122の裏面に配置されて、ガイド180を上カバー122内で支持する。一対の突起183は、図12(a)に示す上カバー122内の縦長の凹部127aに嵌合し、凹部127aに沿って移動することができる。複数の係合部184は、同じく上カバー122内の複数の係合部127bと係合する。
本実施形態のガイド180は移動可能に構成されている。これは、PC本体200がバッテリ部230を有し、例えば、6本バッテリ対応や9本バッテリ対応など異なる長さのバッテリ部がバッテリ部230に装着された場合に対応するためである。図13(a)及び図13(e)は、例えば、6本バッテリ対応のガイド180の位置を示している。この状態では、段差部182は上カバー122の裏面にほぼ全部隠れており、突起183は凹部127aのほぼ最上部に位置している。次に、9本バッテリをバッテリ部230に有するPC本体200に対しては、図13(b)及び図13(f)に示すように、突起183を中心としてガイド180を傾けて、図13(c)及び図13(g)に示すように、突起183を凹部127aに沿って凹部127aの最下部まで降下させ、その後、図13(d)及び図13(h)に示すように、傾斜を元の状態に戻す。
次に、図14及び図15を参照して、位置決め機構の別の一つとしてのサイドガイド150について説明する。ここで、図14は、サイドガイド150を利用してPC本体200をPC固定部120に装着する方法を説明するための分解斜視図である。図15は、サイドガイド150に載置されたPC本体200をPC固定部120に装着する方法を説明するための外観斜視図である。図14及び図15に示すように、本実施形態では、ガイド180のみならずサイドガイド150を利用してPC本体200をPC固定部120に装着することもできる。従来例はPC本体10をPC固定部20A上で摺動しなければならなかったために、仮に横型に構成できたとしてもその装着は非常に困難である。これに対して、本実施形態はPC本体200の摺動を必要とせずにガイドに立てかけて倒すだけであるから作業性は向上している。なお、図14及び図15においては、サイドガイド150だけでなくガイド180も同時に利用してもよい。図14及び図15においては、ユーザはPC本体200の側面202を、サイドガイド150Aの保持部151の垂直面151aに載置し、側面202を中心に背面204をPC固定部120側に倒すことによって、PC本体200をPC固定部120に装着する。
なお、図14及び図15において、240は、LANコネクタである。本実施形態では、図1(b)に示すように、サイドガイド150Bは、LANコネクタ240を覆う位置に配置されている。PC本体200は、LANコネクタ240を有するために、それ自身が、LANとケーブル及びLANコネクタ240を介して接続可能である。一方、ドッキングステーション100のベース110にも図16(b)に示すようにLANコネクタ111が設けられており、PC本体200をLANに接続したままドッキングステーション100に装着すると、一台のコンピュータに対して2つのネットワーク接続を行うことになり、ハブなどのネットワーク機器の故障や誤動作を招く。そこで、本実施形態では、サイドガイド150BがPC本体200のLANコネクタ240を覆うことにより、PC本体200にLANケーブルが接続されたままPC本体200がドッキングステーション100に装着されることを防止している。この結果、ユーザはLANコネクタ240からケーブルを取り外してドッキングステーション100に装着し、ドッキングステーション100のLANコネクタ111を介してLANに接続することになる。
なお、本実施形態では、サイドガイド150BがLANコネクタ240を覆っているが、本発明はサイドガイド150A又はガイド180がLANコネクタ240を覆うことを妨げるものではない。また、本実施形態では、LANコネクタ240にはUTP(非シールドより対線:Unshielded Twisted Pair Cable)が接続されるが、LANコネクタ240が無線LANコネクタを有している場合には、PC本体200に無線LANの機能をオフにするリセットボタンを設け、ガイド180又はサイドガイド150に当該リセットボタンを押圧する突起を設けてもよい。
次に、図2乃至図4、図9、図16を参照して、位置決め機構の別の例としての位置決めボス190及び191について説明する。ここで、図16(a)及び図16(b)は、フレーム140がアンロック位置にあるときのドッキングステーション100を異なる角度から見た外観斜視図である。
位置決めボス190及び191は、PC本体200を位置決めする機能を有する。特に、位置決めボス190は、コネクタカバー130が突出及び退避するための開口部122aの周囲に設けられ、コネクタ132の近傍でPC本体200を位置決めする機能を有する。
本実施形態においては、位置決めボス190は、爪部160の外側に、一対のボス190と一対の爪部160は一直線上に整列するように配置されているが、一対の爪部160を結ぶ直線と一対の位置決めボス190を結ぶ直線は直交又は傾斜していてもよい。図9に示すように、上カバー122の表面からの高さについては、位置決めボス190は、爪部160よりも若干高く設定されている。位置決めボス190は、PC本体200の背面204の位置決め孔214に嵌合する。後述するように、位置決めボス190が位置決め孔214と係合した後でコネクタ132及び210が接続される。コネクタ132の近傍でPC本体200を位置決めすることによって、コネクタ132及び210の位置合わせを適当に行うことができる。
位置決めボス191は、サイドガイド150の保持部151の水平面151bに形成される。一対の位置決めボス191を結ぶ直線と一対の位置決めボス190を結ぶ直線とはほぼ直交しているのでPC本体200を2次元的に位置決めするのに効果的である。また、位置決めボス191が設けられているサイドガイド150は開口部122aを囲むように設けられているのでコネクタ132及び210に負荷が加わることを効果的に防止している。位置決めボス191は、サイドガイド150Aに形成される位置決めボス191Aと、サイドガイド150Bに形成される位置決めボス191Bとを有し、水平方向において、位置決めボス191Aは位置決めボス191Bよりも低い位置に配置されている。なお、参照番号191は特に断らない限り、191A及び191Aを総括するものとする。位置決めボス191Aは、PC本体200の背面204に設けられた位置決め孔217Aに嵌合し、位置決めボス191Bは、PC本体200の背面204に設けられた位置決め孔217Bに嵌合する。なお、参照番号217は特に断らない限り、217A及び217Bを総括するものとする。
次に、図2乃至図4、図16を参照して、位置決め機構の別の例としての一対のゴム脚192と一対の係合孔193について説明する。ゴム脚192と係合孔193は、上カバー122とPC本体200との距離を一定に保つために設けられるスペーサーである。上カバー122とPC本体200との距離を一定に保つことによって、コネクタ132及び210に負荷がかかることを防止している。ゴム脚192は、上カバー122の上部に設けられ、係合孔193は、上カバー122の下部にゴム脚192よりも広い間隔で設けられる。PC本体200の背面204に設けられた係合孔216に嵌合する。係合孔193はPC本体200の背面204に設けられたゴム脚218に嵌合される。
以下、図17を参照して、コネクタ132と210が接続する前に行われるロック及び位置決め方法について説明する。ここで、図17は、本実施形態のロック及び位置決め方法を説明するためのフローチャートである。
まず、図2及び図15に示すように、ガイド180の載置部181又はサイドガイド150Aの垂直面151aにPC本体200を載置して粗く位置決めをし(ステップ1002)、その後、側面202を支点にPC本体200をPC固定部120側に倒すことによってPC本体200をPC固定部120に装着する。
装着時には、PC本体200の背面204の一対の位置決め孔214に位置決めボス190が嵌合して位置決めを行うと共に、爪部160をロック孔212に嵌合する(ステップ1004)。次いで、仮止めロック152がPC本体200の側面202の凹部203に嵌合して仮止めを行うと共にPC本体200の背面204の位置決め孔217A及び217Bに位置決めボス191A及び191Bをそれぞれ嵌合して位置決めを行う(ステップ1006)。次いで、フレーム140をロック位置に移動することによって爪部160を係合部213に係合し、仮止めロック152による仮止めを本ロックに変更し、係合部材によってフレーム140をロック位置にロックする(ステップ1008)。
その後、フレーム140の移動に伴って上昇したコネクタカバー130のコネクタ132がPC本体200の背面204に設けられているコネクタ210と接続される(1010)。ステップ1010の前に、コネクタ132と210は水平に位置合わせがなされているので、負荷がかからずに接続することができる。
以下、図18及び図19を参照して、ドッキングステーション100の回転機構について説明する。ここで、図18(a)は回転機構の分解斜視図であり、図18(b)は回転機構に使用されるスタンド115の外観斜視図である。図18(c)は、図18(b)に示す突起116の拡大平面図である。図19(a)は、スタンド115に対して縦型に配置されたPC固定部120を示す一部透過平面図であり、図19(b)は、スタンド115に対して横型に配置されたPC固定部120を示す一部透過平面図である。
回転機構は、コネクタ132の周りにPC固定部120をベース110に対して、図19に示すJ1又はJ2方向に、本実施形態では、90度回転させるための機構である。図20に示すように、コネクタ132の近傍に回転軸を設けることによってケーブル長を図31に示す構成よりも短くすることができる。ここで、図20は、図31の構成に対してケーブルの長さを比較するための外観斜視図である。図20に点線で示すように、ケーブルの長さが短くなると、ケーブル費用を削減することができ、ケーブルがノイズの影響を受けることを低減することができる。
回転機構は、図18(a)に示すように、PC固定部120に固定される摩擦板195と、スタンド115とを有する。
摩擦板195は、PC固定部120の下カバー123の背面123cに設けられた4つの軸128に、軸孔195aを介して回転不能に固定される。また、摩擦板195は、円環形状を有して中空部195bにはコネクタ132に接続されて図20に点線で示すケーブルが通る。下カバー123の背面には6つのストッパー129a乃至129fが設けられる。図19(a)に示すように、ストッパー129aと129bとの間の角度は90度に設定されている。ストッパー129cと129dとの間の角度は90度に設定されている。ストッパー129eと129fとの間の角度は90度に設定されている。下カバー123の背面123cは、例えば、板金製であり、摩擦板195は、例えば、樹脂製である。なお、参照番号129は、特に断らない限り、参照番号129a乃至129fを総括するものとする。
摩擦板195は、図19(a)に示すように、6つの突起196a乃至196fを有している。突起196a乃至196cは120度の等間隔で配置されている。突起196d乃至196fは120度の等間隔で配置されている。なお、参照番号196は、特に断らない限り、参照番号196a乃至196fを総括する。各突起196の下には空隙197が設けられている。このため、各突起196は板バネを構成する。
スタンド115は、図18(a)に示すE方向に傾斜可能にベース110に固定され、上カバー115aと下カバー115bとを有する。また、上カバー115aは、円形開口115cを有する。上カバー115aの表面には突起116が設けられ、スタンド115は、その内部に、リング117と押えリング118を収納する。スタンド115は、例えば、樹脂性である。開口115cを介してリング117及び118は摩擦板195に固定される一方、コネクタ132に接続されて図20に点線で示すケーブルが開口115cを通過することを許容する。ケーブルはスタンド115を介してベース110に導出される。
突起116は、図18(c)に示すように、ネジ孔116aを介して上カバー115aにネジ止めされ、突起196が嵌合するための凹部116bを有する。上述のように、突起196は弾性部材として機能するので、凹部116bに嵌合した突起196は移動可能に固定され、ユーザが力を加えれば回転することができる。
リング117は、例えば、板金製であり、押えリング118は、例えば、樹脂製である。このように異なる材料を交互に配置することによって回転時の削りなどを防止して円滑な回転を確保することができる。リング117と118は、ネジ119によって上カバー115aと軸孔195aを介して軸128のネジ孔に固定される。
かかる構成において、図19(a)に示す状態からJ1方向にPC本体200を回転すると、一番上の突起116にストッパー129bが接触するまで、PC本体200は回転する。同様に、右側の突起116にはストッパー129dが接触し、左側の突起116にはストッパー129fが接触する。かかる状態が図19(b)である。この場合、突起196dが一番上の突起116の凹部116bに嵌合し、突起196eが右側の突起116の凹部116bに嵌合し、突起196fが左側の突起116の凹部116bに嵌合する。
同様に、図19(b)に示す状態からJ2方向にPC本体200を回転すると、一番上の突起116にストッパー129aが接触するまで、PC本体200は回転する。同様に、右側の突起116にはストッパー129cが接触し、左側の突起116にはストッパー129eが接触する。かかる状態が図19(a)である。この場合、突起196aが一番上の突起116の凹部116bに嵌合し、突起196bが右側の突起116の凹部116bに嵌合し、突起196cが左側の突起116の凹部116bに嵌合する。
図19(a)及び図19(b)に示す各状態では、突起196の弾性力が、ユーザが回転力を加えない限りその状態を維持しようと働く。
次に、図21を参照して、PC本体200について説明する。ここで、図21は、PC本体200の背面204を示す外観斜視図である。PC本体200は、ペンノート型PCであり、携帯型電子機器の典型例である。但し、本発明は、電子機器をペンノート型PCに限定するものではなく、PDA、ハンドヘルドパソコン、パームサイズパソコン、ウェアラブルコンピュータ、その他の携帯型電子機器や携帯端末であることを妨げる者ではない。また、その大きさもA4サイズ、B5サイズ、サブノートサイズ、ミニノートサイズなどをカバーする。PC本体200は、前面201にディスプレイ250を、側面202にLANコネクタ240を、底面206にバッテリ部230を有する。しかし、これは単なる例示であり、PC本体200は、図示しないペン、USBポート、無線通信アンテナ、LED、Ir受信部、スピーカー、電源スイッチ、リセットスイッチ、外部マイク用コネクタ、ヘッドホン用コネクタ、IrDAポート、ACアダプタ端子、有する。例えば、ユーザは、ペンを使用してディスプレイ250を通じてPC本体200に情報を入力することができる。これらの機能については、当業界で既知のいかなる技術をも適用することができるので、ここでは説明は省略する。
また、図21に示すように、PC本体200は、背面204に、コネクタ210、一対のロック孔212、一対の位置決め孔214、217A及び217B、係合孔216、ゴム脚218を有する。コネクタ210が背面204の中央に形成されている点は従来のPC本体10と異なる。
以下、PC本体200の装着動作について説明する。
まず、PC本体200のバッテリ部230の長さに応じてガイド180の位置を図13に示すように調節する。また、必要があれば、この時点で、図19に示すように、PC固定部120をベース110に対してJ1又はJ2方向に回転することによってPC固定部120の所望の姿勢を確保する。
次に、図2及び図10に示すように、ドッキングステーション100のPC固定部120をガイド180が下になるようにして配置する。次いで、PC本体200の底面206をガイド180の載置部181上に載置し、次いで、底面206を中心にPC本体200をPC固定部120側に倒すことによって装着する。代替的に、図14及び図15に示すように、ドッキングステーション100のPC固定部120をサイドガイド150Aが下になるようにして配置する。次いで、PC本体200の側面202をサイドガイド150Aの垂直面151a上に載置し、次いで、側面202を中心にPC本体200をPC固定部120側に倒すことによって装着する。
このように、本実施形態では、PC本体200は、従来のPC本体10のようにドッキングステーション100上を摺動しないため、PC本体200の背面204に傷がつきにくい。また、PC固定部120に載置して倒すだけであるから装着作業も簡単であり、特に、PC固定部120が、図14及び図15に示すように、横型に配置されてあってもユーザは簡単にPC本体200をPC固定部120に装着することができる。かかる特徴は、図17のステップ1002に関連して説明したように、ガイド180及びサイドガイド150にPC本体200の位置決め機能があるからである。
上述したように、PC本体200のLANコネクタ240にケーブルが装着されたままであれば、サイドガイド150Bと衝突するために、PC本体200をPC固定部120に装着することはできない。この場合は、ユーザは、ケーブルをLANコネクタ240から抜く必要がある。これにより、ハブなどのネットワーク機器が、ドッキングステーション100に装着されたPC本体200を2つのコンピュータとして認識する事態を回避することができる。
また、フレーム140がロック位置にあり、コネクタ132が露出した状態では、仮止めロック152が本ロックに変わっており、PC本体200をドッキングステーション100に装着することができない。これにより、露出したコネクタ132がPC本体200と衝突して破損することを防止することができる。
次に、図17のステップ1004及び1006で説明したように、コネクタ132及び210が接続する前に、PC本体200の位置決めがなされる。位置決めは、位置決めボス190及び191とPC本体200の位置決め孔214及び217によってなされる。また、仮止めロック152がPC本体200の振動を防止する。
図17のステップ1008で説明したように、位置決め終了後に、ユーザはロックレバー141を移動することによって、フレーム140をアンロック位置からロック位置に移動する。この結果、図9(a)、(c)及び(e)に示すように、係合部148が係合部126から離れ、爪部160がロック孔212の中で係合部213に係合する。また、図5(d)及び(e)に示すように、仮止めロック152が仮ロックを本ロックに変更する。更に、図8(a)乃至(c)に示すように、フレーム140の係合部143が係合部174と係合し、図8(d)に示すように、係合部材170がフレーム140をロック位置にロックする。また、図17のステップ1010で説明したように、図3(b)の左側から右側に示すように、コネクタ132が上昇してコネクタ210に接続する。なお、コネクタ132がコネクタ210と接続するのはフレーム140のロック位置におけるロックの終了直後である。このように、コネクタ132と210が接続される前にPC本体200の位置決めとロックが終了するためにコネクタ132及び210には負荷がかからずに安定した接続を提供することができる。
次に、ユーザはドッキングステーション100に装着されたPC本体200にマウスやキーボードを接続したり、FDD、USB、LANなどを接続したりして機能を拡張して情報を入力、編集及び出力することができる。必要があれば、図19に示すように、PC固定部120をベース110に対してJ1又はJ2方向に回転することによってPC固定部120の所望の姿勢を確保する。PC本体200には、回転にしたOSが予めインストールされており、画面に表示された文字や画像は自動的に90度回転される。この結果、例えば、図1(a)に示すように、縦型にPC固定部120を配置することによって、A4サイズの原稿を一枚の画面に表示することができる。
PC本体200をドッキングステーション100から分離するには上述と逆の動作を行えばよい。まず、ユーザは、ロック解除ボタン172を押して図8(c)の状態して係合部174による係合部143のロックを解除し、次いで、ロックレバー141を移動して、フレーム140をロック位置からアンロック位置に移動させる。これにより、コネクタ132は、図3(b)の右側から左側の状態に移行する。また、仮止めロック152が、図5(e)に示す本ロック状態から図5(d)に示す仮ロック状態に移行する。また、一対の爪部160は、図9(a)に示すように、その間隔が広がるように移動して、係合部213から係合を解除してロック孔212に移動する。また、係合部148が係合部126に係止される。
次に、ユーザは、PC本体200をPC固定部120から分離する。分離の際は、ユーザは、図2及び図10、又は、図14及び図15に示すように、PC本体200の上側(即ち、上面又は側面)を把持して手前に引けばよい。これにより、仮止めロック152は、図5(d)及び図5(c)に示すように、PC本体200の分離を許容する。爪部160は単にロック孔212に挿入されているだけであるのでPC本体200の分離を妨げない。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はその要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。