JP4406764B2 - Gas barrier polyimide film and metal laminate using the same - Google Patents

Gas barrier polyimide film and metal laminate using the same Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高寸法精度を持つポリイミドフィルムにバリアー層を設けることにより、酸素や水蒸気を通過させにくく、そのため高温下においてもポリイミドフィルムと金属層との剥離強度の低下が小さく、高寸法精度を要求されるファインピッチ回路用基板に好適なガスバリアー性ポリイミドフィルム及びその金属積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フレキシブルプリント基板や半導体パッケージの高繊細化に伴い、それらに用いられるポリイミドフィルムへの要求事項も多くなっており、例えば金属との張り合わせによる寸法変化やカールを小さくすること、およびハンドリング性の高いことなどが挙げられ、ポリイミドフィルムの物性として金属並の熱膨張係数を有すること及び高弾性率であること、さらには吸水による寸法変化の小さいフィルムが要求され、それに応じたポリイミドフィルムが開発されてきた。
【0003】
例えば弾性率を高めるためパラフェニレンジアミンを使用したポリイミドフィルムが知られている(特許文献1〜3参照)。また高弾性を保持しつつ吸水による寸法変化を低減させるためパラフェニレンジアミンに加えビフェニルテトラカルボン酸二無水物を使用したポリイミドフィルムも知られている(特許文献4,5参照)。
【0004】
これらにより得られたポリイミドフィルムは、フィルム単体では寸法精度が高く、ファインピッチ基板を作成する工程での寸法変化も小さくなり、要求に見合ったものが得られつつある。一方でチップ実装時などの高温に暴露される工程でポリイミドフィルムを通過した酸素や水分により、ポリイミドフィルム上に積層された金属層が劣化され、結果的にポリイミドフィルムと金属層の剥離強度が著しく低下するといった問題がある。
【0005】
このような高温暴露による金属層とポリイミドフィルムの剥離強度の低下を抑えることを目的とし、ポリイミドフィルムに金属層を積層する面と反対側の面に金属や合金の薄膜を形成させた基板の例が知られている(特許文献6参照)。この方法によると確かに高温暴露による剥離強度の低下は無くなるが、金バリアー層として金属薄膜を形成させているため、ファインピッチ基板用途に必要とされる可撓性や絶縁性を損ねることになる。
【0006】
【特許文献1】
特開昭60−210629号公報
【特許文献2】
特開昭64−16832号公報
【特許文献3】
特開平1−131241号公報
【特許文献4】
特開昭59−164328号公報
【特許文献5】
特開昭61−111359号公報
【特許文献6】
特開平6−29634号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0008】
したがって、本発明の目的は、高寸法安定であり、高温化においてもポリイミドフィルムと金属層との剥離強度の低下が小さく、ファインピッチ回路用基板に好適なガスバリアー性ポリイミドフィルム及びその金属積層体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、高寸法安定のポリイミドフィルムにガスバリアー性を持つSiOx膜を付与させ、酸素透過率を低下させることにより、可撓性や絶縁性を損ねることなく、高寸法精度を持ち、高温暴露時のポリイミドフィルムと金属層との剥離強度の低下を防ぐことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明のガスバリアー性ポリイミドフィルムは、水蒸気透過率が10g/m・24h以上、弾性率が4GPa以上、50〜200℃の線膨張係数が5〜22ppm/℃、200℃1時間の加熱収縮率が0.05%以下であるポリイミドフィルムの片面に、厚さが10〜50nmのSiOx層が形成されたガスバリアー性ポリイミドフィルムであって、水蒸気透過率が2.0g/m・24h以下、耐折回数(MIT)が20000回以上、酸素透過率が5.0×10−15mol/m・s・Pa以下であり、下記の方法で測定したポリイミドフィルムと金属層との剥離強度において、加熱処理後剥離強度が初期剥離強度の2分の1以上を保持することを特徴とする。
(1)得られたガスバリアー性ポリイミドフィルムの、SiOx層形成面と反対側の面に0.1torr圧力下、電力13kW、処理時間10秒の条件で酸素プラズマ処理を施し、その上にスパッタ、めっき法で厚さ10μmの銅層を形成させ、銅積層体サンプルを得る。
(2)このサンプルを用いてJIS−C−6471に基づき、フィルムを固定し、銅側を上方90度に50mm/minで引っ張り、このときの剥離強度を初期剥離強度とする。
(3)残りの銅積層体サンプルを150℃で150時間加熱処理し、同様の方法で測定した剥離強度を加熱処理後剥離強度とする。
【0012】
また本発明のガスバリアー性ポリイミドフィルムを用いた金属積層体は、ポリイミドフィルムの片面にSiOx層が形成されたガスバリアー性ポリイミドにおいて、SiOx層が形成されている面とは反対の面にプラズマ処理を施し金属層が直接積層された金属積層体であることを特徴とする。
【0013】
さらには上記金属積層体において、以下のことを特徴とする金属積層体である。
(1)ポリイミドフィルムの片面にSiOx層が形成されたガスバリアー性ポリイミドにおいて、SiOx層が形成されている面とは反対の面にプラズマ処理を施し接着剤を介して金属層が積層されていること。
(2)ポリイミドフィルムの片面にSiOx層が形成されたガスバリアー性ポリイミドにおいて、SiOx層の上にプラズマ処理を施し金属層が直接積層されていること。
(3)ポリイミドフィルムの片面にSiOx層が形成されたガスバリアー性ポリイミドにおいて、SiOx層の上にプラズマ処理を施し接着剤を介して金属層が積層されていること
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のベースとなるポリイミドフィルムを製造するに際しては、まず芳香族ジアミン成分と酸無水物成分とを有機溶媒中で重合させることにより、ポリアミック酸溶液を得る。
【0015】
上記芳香族ジアミン類の具体例としては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンチジン、パラキシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメトキシベンチジン、1,4−ビス(3メチル−5アミノフェニル)ベンゼンおよびこれらのアミド形成性誘導体が挙げられる。この中でフィルムの引っ張り弾性率を高くする効果のあるパラフェニレンジアミン、ベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミンの量を調整し、最終的に得られるポリイミドフィルムの引っ張り弾性率が4.0GPa以上、50〜200℃の線膨張係数が5〜22ppm/℃にすることが、ファインピッチ基板用として好ましい。
【0016】
上記芳香族酸無水物成分の具体例としては、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンジカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ピリジンー2,3,5,6−テトラカルボン酸およびこれらのアミド形成性誘導体などの酸無水物が挙げられる。この中でピロメリット酸の使用量を全芳香族酸無水物中50モル%以上使用すると得られるポリイミドフィルムの水蒸気透過率が10g/m2・24h以上になる。水蒸気透過率がこの値以上であるとポリイミドフィルムの吸水速度、脱水速度が速くなり、すなわちポリイミドフィルムのコンディショニングが容易となるので好ましい。水蒸気透過率がこの値以下になると吸水速度、脱水速度が遅くなり、すなわち有る条件下でのフィルム寸法がなかなか安定しなく、コンディショニングが困難となるので好ましくない。
【0017】
また、本発明において、ポリアミック酸溶液の形成に使用される有機溶媒の具体例としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−,m−,またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどの非プロトン性極性溶媒を挙げることができ、これらを単独又は混合物として用いるのが望ましいが、さらにはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素の使用も可能である。
【0018】
重合方法は公知のいずれの方法で行ってもよく、例えば
(1)先に芳香族ジアミン成分全量を溶媒中に入れ、その後芳香族テトラカルボン酸類成分を芳香族ジアミン成分全量と当量になるよう加えて重合する方法。
【0019】
(2)先に芳香族テトラカルボン酸類成分全量を溶媒中に入れ、その後芳香族ジアミン成分を芳香族テトラカルボン酸類成分と等量になるよう加えて重合する方法。
【0020】
(3)一方の芳香族ジアミン化合物を溶媒中に入れた後、反応成分に対して芳香族テトラカルボン酸類化合物が95〜105モル%となる比率で反応に必要な時間混合した後、もう一方の芳香族ジアミン化合物を添加し、続いて芳香族テトラカルボン酸類化合物を全芳香族ジアミン成分と全芳香族テトラカルボン酸類成分とがほぼ等量になるよう添加して重合する方法。
【0021】
(4)芳香族テトラカルボン酸類化合物を溶媒中に入れた後、反応成分に対して一方の芳香族ジアミン化合物が95〜105モル%となる比率で反応に必要な時間混合した後、芳香族テトラカルボン酸類化合物を添加し、続いてもう一方の芳香族ジアミン化合物を全芳香族ジアミン成分と全芳香族テトラカルボン酸類成分とがほぼ等量になるよう添加して重合する方法。
【0022】
(5)溶媒中で一方の芳香族ジアミン成分と芳香族テトラカルボン酸類をどちらかが過剰になるよう反応させてポリアミド酸溶液(A)を調整し、別の溶媒中でもう一方の芳香族ジアミン成分と芳香族テトラカルボン酸類をどちらかが過剰になるよう反応させポリアミド酸溶液(B)を調整する。こうして得られた各ポリアミド酸溶液(A)と(B)を混合し、重合を完結する方法。この時ポリアミド酸溶液(A)を調整するに際し芳香族ジアミン成分が過剰の場合、ポリアミド酸溶液(B)では芳香族テトラカルボン酸成分を過剰に、またポリアミド酸溶液(A)で芳香族テトラカルボン酸成分が過剰の場合、ポリアミド酸溶液(B)では芳香族ジアミン成分を過剰にし、ポリアミド酸溶液(A)と(B)を混ぜ合わせこれら反応に使用される全芳香族ジアミン成分と全芳香族テトラカルボン酸類成分とがほぼ等量になるよう調整する。
【0023】
なお、重合方法はこれらに限定されることはなく、その他公知の方法を用いてもよい。
【0024】
こうして得られるポリアミック酸溶液は、固形分を5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%を含有しており、またその粘度はブルックフィールド粘度計による測定値で10〜2000Pa・s、好ましくは、100〜1000Pa・sのものが、安定した送液のために好ましく使用される。また、有機溶媒溶液中のポリアミック酸は部分的にイミド化されていてもよい。
【0025】
次に、ポリイミドフィルムの製造方法について説明する。
【0026】
ポリイミドフィルムを製膜する方法としては、ポリアミック酸溶液をフィルム状にキャストし熱的に脱環化脱溶媒させてポリイミドフィルムを得る方法、およびポリアミック酸溶液に環化触媒及び脱水剤を混合し化学的に脱環化させてゲルフィルムを作成しこれを加熱脱溶媒することによりポリイミドフィルムを得る方法が挙げられるが、後者の方が得られるポリイミドフィルムの線膨張係数を低く抑えることができるので好ましい。
【0027】
化学的に脱環化させる方法においては、まず上記ポリアミック酸溶液を調製する。
【0028】
なお、このポリアミック酸溶液は、必要に応じて、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウムおよびポリイミドフィラーなどの化学的に不活性な有機フィラーや無機フィラーを、30重量%未満濃度で含有することができる。
【0029】
ここで使用するポリアミック酸溶液は、予め重合したポリアミック酸溶液であっても、またフィラー粒子を含有させる際に順次重合したものであってもよい。
【0030】
上記ポリアミック酸溶液は、環化触媒(イミド化触媒)、脱水剤およびゲル化遅延剤などを含有することができる。
【0031】
本発明で使用される環化触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチレンジアミンなどの脂肪族第3級アミン、ジメチルアニリンなどの芳香族第3級アミン、およびイソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどの複素環第3級アミンなどが挙げられるが、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種類のアミンを使用するのが好ましい。
【0032】
本発明で使用される脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などの脂肪族カルボン酸無水物、および無水安息香酸などの芳香族カルボン酸無水物などが挙げられるが、無水酢酸および/または無水安息香酸が好ましい。
【0033】
ポリアミック酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法としては、環化触媒および脱水剤を含有せしめたポリアミック酸溶液をスリット付き口金から支持体上に流延してフィルム状に成形し、支持体上でイミド化を一部進行させて自己支持性を有するゲルフィルムとした後、支持体より剥離し、加熱乾燥/イミド化し、熱処理を行う。
【0034】
上記ポリアミック酸溶液は、スリット状口金を通ってフィルム状に成型され、加熱された支持体上に流延され、支持体上で熱閉環反応をし、自己支持性を有するゲルフィルムとなって支持体から剥離される。
【0035】
上記支持体とは、金属製の回転ドラムやエンドレスベルトであり、その温度は液体または気体の熱媒によりおよび/または電気ヒーターなどの輻射熱により液体または気体の熱媒によりおよび/または電気ヒーターなどの輻射熱により制御される。
【0036】
上記ゲルフィルムは、支持体からの受熱および/または熱風や電気ヒータなどの熱源からの受熱により30〜200℃、好ましくは40〜150℃に加熱されて閉環反応し、遊離した有機溶媒などの揮発分を乾燥させることにより自己支持性を有するようになり、支持体から剥離される。
【0037】
上記支持体から剥離されたゲルフィルムは、通常回転ロールにより走行速度を規制しながら走行方向に延伸される。機械搬送方向への延伸倍率(MDX)は、140℃以下の温度で1.05〜1.9倍、好ましくは1.1〜1.6倍、さらに好ましくは1.1〜1.5倍で実施される。搬送方向に延伸されたゲルフィルムは、テンター装置に導入され、テンタークリップに幅方向両端部を把持されて、テンタークリップと共に走行しながら、幅方法へ延伸される。この時フィルムの幅方向の延伸倍率(TDX)は、1.05〜1.7倍、好ましくは1.1〜1.5倍で実施される。
【0038】
上記の乾燥ゾーンで乾燥したフィルムは、熱風、赤外ヒーターなどで15秒から10分加熱される。次いで、熱風および/または電気ヒーターなどにより、250〜500の温度で15秒から20分熱処理を行う。
【0039】
また走行速度を調整しポリイミドフィルムの厚みを調整するが、ポリイミドフィルムの厚みとしては3〜250μmが好ましい。これより薄くても厚くてもフィルムの製膜性が著しく悪化するので好ましくない。
【0040】
このようにして得られたポリイミドフィルムをさらに200〜500℃の温度でアニール処理を行うことが好ましい。そうすることによってフィルムの熱リラックスが起こり、200℃1時間の加熱収縮率が0.05%以下に抑えることができる。200℃1時間の加熱収縮率が0.05%より大きくなると、チップ実装時の高温暴露による寸法精度が低下するので好ましくない。具体的には200〜500℃の炉の中を、低張力下にてフィルムを走行させ、アニール処理を行う。炉の中でフィルムが滞留する時間が処理時間となるが、走行速度を変えることでコントロールすることになり、30秒〜5分の処理時間であることが好ましい。これより短いとフィルムに充分熱が伝わらず、また長いと過熱気味になり平面性を損なうので好ましくない。また走行時のフィルム張力は10〜50N/mが好ましく、さらには20〜30N/mが好ましい。この範囲よりも張力が低いとフィルムの走行性が悪くなり、また張力が高いと得られたフィルムの走行方向の加熱収縮率が高くなるので好ましくない。
【0041】
本発明におけるポリイミドフィルムの片面に形成させるSiOx膜の作成法としては、スパッタ法が挙げられる。具体的には、酸化珪素または珪素をターゲットとして、アルゴン・酸素の混合ガスを放電ガスとして用いSiOx膜を形成する。この時の酸素の流入量によりxの数値が変化するが、xは1.0〜2.5の範囲に調整することが好ましい。この範囲よりxが低くなると基板全体の可撓性が低下し、またxがこの範囲より高くなると基板全体の酸素透過率並びに水蒸気透過率が高くなり、ひいてはガスバリアー性を低下させることになるので好ましくない。放電ガスの種類としては、ガスバリアー性を高める目的に合えば、窒素、水素、フッ素などを混合させても良い。
【0042】
その他SiOx膜の作成法として、真空蒸着法、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等などにより作成することも、可能である。
【0043】
SiOx膜の厚さとしては、基板全体の酸素透過率が5.0×10−15mol/m・s・Pa以下、水蒸気透過率が2.0g/m・24h以下に保たれればよく、10〜50nmが好ましい。この範囲以下であれば、バリアー性付与させる効果が無く、この範囲以上だと可撓性を損ない、またコスト高になるので好ましくない。
【0044】
金属積層体を得る方法としては、まずポリイミドフィルムの接着性を高めるため、SiOxが形成された面とは反対の面にプラズマ処理を施し、その上に直接金属層を積層させる方法、またプラズマ処理面に接着剤を介して金属層を積層させる方法により所望の金属積層体を得る。この時のプラズマ処理は、ポリイミド表面を活性化させるのが目的であり、プラズマガス種としては、酸素、窒素、アルゴン、CF4などを単独あるいは混合で用いることができる。また直接金属層を積層させる方法としては、スパッタ法、めっき法が挙げられる。接着剤を介して金属積層体を得る時、使用する接着剤としてはエポキシ系接着剤、ポリイミド系接着剤、アクリル系接着剤等、公知の接着剤を使用して良い。
【0045】
金属積層体を得るもう1つの方法としては、ポリイミドフィルム上に形成されたSiOxの上にプラズマ処理を施し、その上に直接金属層を積層させる方法、またプラズマ処理面に接着剤を介して金属層を積層させる方法により所望の金属積層体を得ることも可能である。
【0046】
このようにして得られる金属積層体は高温暴露でも著しく接着力が低下することなく、加熱処理後においてもポリイミドフィルムと金属層との剥離強度が初期剥離強度の2分の1以上を保持することができ、なおかつ、高い寸法精度を持ち、ファインピッチ回路用基板に好適である。
【0047】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみによって限定されるものではない。
【0048】
なお、実施例中のPPDはパラフェニレンジアミン、4,4’−ODAは4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ODAは3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、PMDAはピロメリット酸二無水物、BPDAは3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、DMAcはN,N−ジメチルアセトアミドを、それぞれ表す。
【0049】
また、各種特性の評価、試験は、以下に説明する方法により行なった。
(1)弾性率
機器:RTM−250を使用し、引張速度:100mm/minの条件で測定した。
(2)線膨張係数
機器:TMA−50を使用し、測定温度範囲:50〜200℃、昇温速度:10℃/minの条件で測定した。
(3)加熱収縮率
25℃、60%RHに調整された部屋に2日間放置した後のフィルム寸法(L1)を測定し、続いて200℃60分間加熱した後再び25℃、60%RHに調整された部屋に2日間放置した後フィルム寸法(L2)を測定し、下記式計算により評価した。
【0050】
加熱収縮率 = −(L2−L1)/L1×100
(4)酸素透過率
23℃、絶乾下においてJIS K7126のB法に準拠して測定した。
(5)水蒸気透過率
40℃,90%RHにおいてJIS K7129のB法(赤外センサー法)にしたがって測定した。
(6)耐折回数(MIT)
JIS P 8115に準じた方法にて測定した。
(7)SiOx層厚
試料を超薄切片法により薄膜化し、サンプルの断面をTEM観察して、10万倍での写真によりSiOx膜層の厚みを求めた。TEM観察の装置としては透過型電子顕微鏡(日立製H−7100FA)を用い、測定条件は加速電圧100kVにて観察した。
(8)剥離強度
JIS−C−6471に基づき、90度引き剥がし法により評価した。引き剥がしは、フィルム側を固定し、銅側を上方に50mm/minで引っ張ることにより行った。
【0051】
[参考例1]
500mlのセパルブルフラスコにDMAc239.1gを入れ、ここにPPD3.116g(0.029モル)、4,4’−ODA23.076g(0.115モル)、BPDA12.715g(0.043モル)、PMDA21.994g(0.101モル)を投入し、常温常圧中で5時間攪拌させ、均一になるまで撹拌して30℃での粘度が3500poiseのポリアミック酸溶液を得た。
【0052】
このポリアミック酸溶液から15gを採って、マイナス5℃で冷却した後、無水酢酸1.5gとβ−ピコリン1.6gを混合することにより、ポリアミック酸のイミド化を行った。
【0053】
こうして得られたポリイミドポリマーを、90℃の回転ドラムに30秒流延させた後、得られたゲルフィルムを100℃で5分間加熱しながら、走行方向に1.1倍延伸した。次いで幅方向両端部を把持して、270℃で2分間加熱しながら幅方向に1.3倍延伸した後、表1および表2に示す最高温度にて5分間加熱し、25μm厚みのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの水蒸気透過率を測定したところ18g/m2・24hであった。
【0054】
[参考例2]
500mlのセパルブルフラスコにDMAc239.1gを入れ、ここにPPD3.293g(0.030モル)、4,4’−ODA24.393g(0.122モル)、PMDA33.214g(0.152モル)を投入し、常温常圧中で5時間攪拌させ、均一になるまで撹拌して30℃での粘度が3500poiseのポリアミック酸溶液を得た。
【0055】
あとは、参考例1と同じ要領にてイミド化、延伸、加熱し25μm厚みのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの水蒸気透過率を測定したところ60g/m2・24hであった。
【0056】
[参考例3]
500mlのセパルブルフラスコにDMAc239.1gを入れ、ここに3,4’−ODA13.117g(0.066モル)、4,4’−ODA16.032g(0.080モル)、PMDA31.751g(0.146モル)を投入し、常温常圧中で5時間攪拌させ、均一になるまで撹拌して30℃での粘度が3500poiseのポリアミック酸溶液を得た。
【0057】
あとは、参考例1と同じ要領にてイミド化、延伸、加熱し25μm厚みのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの水蒸気透過率を測定したところ24g/m2・24hであった。
【0058】
[参考例4]
500mlのセパルブルフラスコにDMAc239.1gを入れ、ここに4,4’−ODA29.149g(0.146モル)、PMDA31.751g(0.146モル)を投入し、常温常圧中で5時間攪拌させ、均一になるまで撹拌して30℃での粘度が3500poiseのポリアミック酸溶液を得た。
【0059】
あとは、参考例1と同じ要領にてイミド化、延伸、加熱し25μm厚みのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの水蒸気透過率を測定したところ55g/m2・24hであった。
【0060】
[実施例1〜4]
参考例1で得たポリイミドフィルムを220℃に設定された炉の中で20N/mの張力をかけて1分間アニール処理を行った後、スパッタ法によりポリイミドフィルム上にSiOx層を形成させた。スパッタ速度を変えることにより、SiOx層の厚みを調整し、10nm(実施例1)、20nm(実施例2)、50nm(実施例3)、100nm(実施例4)の4種を作成した。それぞれの特性結果を表1に示す。
【0061】
[実施例5]
参考例2で得たポリイミドフィルムを220℃に設定された炉の中で20N/mの張力をかけて1分間アニール処理を行った後、スパッタ法によりポリイミドフィルム上に20nm厚のSiOx層を形成させた。これの特性を表1に示す。
【0062】
[実施例6]
参考例3で得たポリイミドフィルムを220℃に設定された炉の中で20N/mの張力をかけて1分間アニール処理を行った後、スパッタ法によりポリイミドフィルム上に20nm厚のSiOx層を形成させた。これの特性を表1に示す。
【0063】
【表1】

Figure 0004406764
【0064】
[比較例1]
参考例1で得たポリイミドフィルムを220℃に設定された炉の中で20N/mの張力をかけて1分間アニール処理を行った後、スパッタ法によるSiOx層形成は行わなかった。これの特性結果を表2に示す。
【0065】
[比較例2〜3]
参考例1で得たポリイミドフィルムを220℃に設定された炉の中で20N/mの張力をかけて1分間アニール処理を行った後、スパッタ法によりポリイミドフィルム上にそれぞれ3nm厚(比較例2)、150nm厚(比較例3)のSiOx層を形成させた。これらの特性を表2に示す。
【0066】
[比較例4]
参考例4で得たポリイミドフィルムを220℃に設定された炉の中で20N/mの張力をかけて1分間アニール処理を行った後、スパッタ法によりポリイミドフィルム上に20nm厚のSiOx層を形成させた。これの特性を表2に示す。
【0067】
[比較例5]
参考例1で得たポリイミドフィルムにアニール処理を行わず、スパッタ法によりポリイミドフィルム上に20nm厚のSiOx層を形成させた。これの特性を表2に示す。
【0068】
【表2】
Figure 0004406764
【0069】
[剥離強度・寸法変化評価]
実施例1〜6及び比較例2〜5それぞれSiOx層を形成させた面と反対側の面に0.1torr圧力下、電力13kW、処理時間10秒の条件で酸素プラズマ処理を施し、その上にスパッタ、めっき法で厚さ10μmの銅層を形成させた。比較例1については片面に前述の酸素プラズマ処理を施し、その上にスパッタ、めっき法で厚さ10μmの銅層を形成させた。これらをJIS−C−6471に基づき積層体の初期剥離強度を測定した。この後150℃、150時間加熱した後の積層体の剥離強度も測定した。結果を表3、表4に示す。尚比較例3は加熱時にクラックが生じた。
【0070】
またそれぞれ銅層を形成させる前の段階で加熱収縮率を寸法変化指標として評価した。併せて表3、表4に示す。
【0071】
【表3】
Figure 0004406764
【0072】
【表4】
Figure 0004406764
【0073】
[比較例6]
実施例1で得たポリイミドフィルムのSiOx層が形成された面と反対側の面に前述の酸素プラズマ処理を施さずにスパッタ、めっき法により10μm厚の銅層を形成させて、初期剥離強度を測定したが、2.5N/cmと低い値であった。
【0074】
[実施例7]
実施例1で得たポリイミドフィルムのSiOx層が形成された面と同一面に前述の酸素プラズマ処理を施し、その上にスパッタ、めっき法により10μm厚の銅層を形成させて、初期剥離強度及び長期加熱後剥離強度(150℃、150h)を測定した。下記の通り長期加熱後の剥離強度が初期剥離強度の2分の1以上を保持した。
【0075】
初期剥離強度 :5.0N/cm
長期加熱後剥離強度:5.4N/cm
[実施例8]
実施例1で得たポリイミドフィルムのSiOx層が形成された面と反対側の面に前述の酸素プラズマ処理を施し、その上に接着剤としてパイララックス(デュポン製)を介して12μm厚銅を積層させ、180℃・4.0MPa・1時間プレスした。これの初期剥離強度及び長期加熱後剥離強度(150℃、150h)を測定した。下記の通り長期加熱後の剥離強度が初期剥離強度の2分の1以上を保持した。
【0076】
初期剥離強度 :9.0N/cm
長期加熱後剥離強度:6.5N/cm
[実施例9]
実施例1で得たポリイミドフィルムのSiOx層が形成された面と同一の面に前述の酸素プラズマ処理を施し、その上に接着剤としてパイララックス(デュポン製)を介して12μm厚銅を積層させ、180℃・4.0MPa・1時間プレスした。これの初期剥離強度及び長期加熱後剥離強度(150℃、150h)を測定した。下記の通り長期加熱後の剥離強度が初期剥離強度の2分の1以上を保持した。
【0077】
初期剥離強度 :7.5N/cm
長期加熱後剥離強度:6.0N/cm
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガスバリアー性ポリイミドフィルムは高寸法安定のポリイミドフィルムにガスバリアー性を持つSiOx層が形成されており、酸素や水蒸気を通過させにくく、そのため高温下においてもポリイミドフィルムと金属層との剥離強度の低下が小さく、なおかつ寸法変化が小さく、可撓性を損ねることもなく、高寸法精度を要求されるファインピッチ回路用基板に好適に用いることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, by providing a barrier layer on a polyimide film having high dimensional accuracy, it is difficult for oxygen and water vapor to pass through. Therefore, even at high temperatures, the decrease in peel strength between the polyimide film and the metal layer is small, and high dimensional accuracy is achieved. The present invention relates to a gas barrier polyimide film suitable for a required fine pitch circuit substrate and a metal laminate thereof.
[0002]
[Prior art]
As flexible printed circuit boards and semiconductor packages become highly fine, the requirements for polyimide films used in them have increased. For example, dimensional changes and curling due to bonding with metal are reduced, and handling is high. As a physical property of a polyimide film, a film having a thermal expansion coefficient comparable to that of a metal and a high elastic modulus and a film with small dimensional change due to water absorption are required, and a polyimide film corresponding to the film has been developed. .
[0003]
For example, a polyimide film using paraphenylenediamine for increasing the elastic modulus is known (see Patent Documents 1 to 3). Also known is a polyimide film using biphenyltetracarboxylic dianhydride in addition to paraphenylenediamine in order to reduce dimensional change due to water absorption while maintaining high elasticity (see Patent Documents 4 and 5).
[0004]
The polyimide film obtained by these has high dimensional accuracy with a single film, and the dimensional change in the process of producing a fine pitch substrate is reduced, and a film meeting the requirements is being obtained. On the other hand, the metal layer laminated on the polyimide film is deteriorated by oxygen or moisture that has passed through the polyimide film in the process of being exposed to high temperature such as chip mounting. As a result, the peel strength between the polyimide film and the metal layer is remarkably increased. There is a problem that it falls.
[0005]
An example of a substrate in which a thin film of metal or alloy is formed on the surface opposite to the surface on which the metal layer is laminated on the polyimide film for the purpose of suppressing a decrease in the peel strength of the metal layer and the polyimide film due to such high temperature exposure. Is known (see Patent Document 6). Although this method certainly eliminates the decrease in peel strength due to high temperature exposure, the metal thin film is formed as the gold barrier layer, which impairs the flexibility and insulation required for fine pitch substrate applications. .
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-60-210629
[Patent Document 2]
JP-A 64-16832
[Patent Document 3]
JP-A-1-131241
[Patent Document 4]
JP 59-164328 A
[Patent Document 5]
JP-A-61-111359
[Patent Document 6]
JP-A-6-29634
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been achieved as a result of studying the solution of the problems in the prior art described above as an issue.
[0008]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a gas barrier polyimide film suitable for a fine pitch circuit substrate and its metal laminate, which is highly dimensional stable, has a small decrease in peel strength between the polyimide film and the metal layer even at high temperatures. Is to provide.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above-mentioned problems, the inventors of the present invention have added a SiOx film having a gas barrier property to a highly dimensionally stable polyimide film, thereby reducing the oxygen permeability, thereby improving flexibility. The present invention has been completed by finding that it has high dimensional accuracy without impairing the insulation properties and prevents a decrease in the peel strength between the polyimide film and the metal layer when exposed to high temperatures.
[0010]
  That is, the gas barrier polyimide film of the present invention has a water vapor transmission rate of 10 g / m.2On one side of a polyimide film having a thickness of 24 h or more, an elastic modulus of 4 GPa or more, a linear expansion coefficient of 50 to 200 ° C. of 5 to 22 ppm / ° C., and a heat shrinkage of 200 ° C. for 1 hour of 0.05% or less. A gas barrier polyimide film having a SiOx layer of 10 to 50 nm having a water vapor transmission rate of 2.0 g / m2-24h or less, folding endurance (MIT) of 20000 times or more, oxygen permeability is 5.0 × 10-15mol / m2· S · Pa or less,Measured by the following methodPeel strength between polyimide film and metal layerIn, peel strength after heat treatmentInitial peel strengthDegreeIt is characterized by holding more than half.
(1) The surface of the obtained gas barrier polyimide film opposite to the SiOx layer forming surface was subjected to oxygen plasma treatment under conditions of 0.1 torr pressure, power of 13 kW, and treatment time of 10 seconds, and sputtered thereon. A copper layer having a thickness of 10 μm is formed by plating to obtain a copper laminate sample.
(2) Based on JIS-C-6471 using this sample, the film is fixed, the copper side is pulled upward at 90 ° at 50 mm / min, and the peel strength at this time is defined as the initial peel strength.
(3) The remaining copper laminate sample is heat-treated at 150 ° C. for 150 hours, and the peel strength measured by the same method is defined as the peel strength after the heat treatment.
[0012]
Further, the metal laminate using the gas barrier polyimide film of the present invention is a plasma treatment on the surface opposite to the surface on which the SiOx layer is formed in the gas barrier polyimide in which the SiOx layer is formed on one surface of the polyimide film. It is a metal laminated body which gave the metal layer and laminated | stacked directly.
[0013]
  Furthermore, in the metal laminate, the metal laminate is characterized by the following.
  (1) In a gas barrier polyimide in which a SiOx layer is formed on one side of a polyimide film, a metal layer is laminated via an adhesive by performing plasma treatment on the surface opposite to the surface on which the SiOx layer is formed. thing.
  (2) In a gas barrier polyimide having a SiOx layer formed on one side of a polyimide film, the metal layer is directly laminated on the SiOx layer by plasma treatment.
  (3) In a gas barrier polyimide having a SiOx layer formed on one side of a polyimide film, a plasma treatment is applied on the SiOx layer and a metal layer is laminated via an adhesive..
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In producing the polyimide film as the base of the present invention, first, an aromatic diamine component and an acid anhydride component are polymerized in an organic solvent to obtain a polyamic acid solution.
[0015]
Specific examples of the aromatic diamines include paraphenylenediamine, metaphenylenediamine, benzidine, paraxylylenediamine, 4,4′-diaminodiphenyl ether, 3,4′-diaminodiphenyl ether, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 4,4′-diaminodiphenylsulfone, 3,3′-dimethyl-4,4′-diaminodiphenylmethane, 1,5-diaminonaphthalene, 3,3′-dimethoxybenzidine, 1,4-bis (3methyl-5 Aminophenyl) benzene and amide-forming derivatives thereof. Among them, the amount of diamine such as paraphenylenediamine, benzidine, 3,4'-diaminodiphenyl ether, which has an effect of increasing the tensile modulus of the film, is adjusted, and the finally obtained polyimide film has a tensile modulus of 4. It is preferable for the fine pitch substrate that the linear expansion coefficient at 0 GPa or more and 50 to 200 ° C. is 5 to 22 ppm / ° C.
[0016]
Specific examples of the aromatic acid anhydride component include pyromellitic acid, 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic acid, 2,3 ′, 3,4′-biphenyltetracarboxylic acid, 3,3 ', 4,4'-benzophenone tetracarboxylic acid, 2,3,6,7-naphthalenedicarboxylic acid, 2,2-bis (3,4-dicarboxyphenyl) ether, pyridine-2,3,5,6-tetra Examples include acid anhydrides such as carboxylic acids and amide-forming derivatives thereof. Among these, when the amount of pyromellitic acid used is 50 mol% or more in the wholly aromatic acid anhydride, the water vapor permeability of the polyimide film obtained is 10 g / m 2 · 24 h or more. A water vapor transmission rate equal to or higher than this value is preferred because the water absorption rate and dehydration rate of the polyimide film are increased, that is, the polyimide film can be easily conditioned. If the water vapor transmission rate is less than this value, the water absorption rate and the dehydration rate become slow, that is, the film dimensions under certain conditions are not very stable and conditioning becomes difficult.
[0017]
In the present invention, specific examples of the organic solvent used for forming the polyamic acid solution include sulfoxide solvents such as dimethyl sulfoxide and diethyl sulfoxide, N, N-dimethylformamide, N, N-diethylformamide and the like. Formamide solvents, N, N-dimethylacetamide, acetamide solvents such as N, N-diethylacetamide, pyrrolidone solvents such as N-methyl-2-pyrrolidone and N-vinyl-2-pyrrolidone, phenol, o-, Examples thereof include phenolic solvents such as m- or p-cresol, xylenol, halogenated phenol and catechol, or aprotic polar solvents such as hexamethylphosphoramide and γ-butyrolactone, and these may be used alone or as a mixture. It is desirable to use But further xylene, the use of aromatic hydrocarbons such as toluene are also possible.
[0018]
The polymerization method may be performed by any known method, for example,
(1) A method in which the entire amount of the aromatic diamine component is first put in a solvent, and then the aromatic tetracarboxylic acid component is added so as to be equivalent to the total amount of the aromatic diamine component and polymerized.
[0019]
(2) A method in which the whole amount of the aromatic tetracarboxylic acid component is first put in a solvent, and then the aromatic diamine component is added in an amount equal to the amount of the aromatic tetracarboxylic acid component for polymerization.
[0020]
(3) After one aromatic diamine compound is put in a solvent, the aromatic tetracarboxylic acid compound is mixed with the reaction component at a ratio of 95 to 105 mol% for the time required for the reaction, A method in which an aromatic diamine compound is added, and then an aromatic tetracarboxylic acid compound is added and polymerized so that the total aromatic diamine component and the total aromatic tetracarboxylic acid component are approximately equal.
[0021]
(4) After placing the aromatic tetracarboxylic acid compound in the solvent, the aromatic tetracarboxylic acid compound is mixed for a time required for the reaction at a ratio of 95 to 105 mol% of one aromatic diamine compound with respect to the reaction component, and then the aromatic tetracarboxylic acid compound is mixed. A method in which a carboxylic acid compound is added, and then the other aromatic diamine compound is added and polymerized so that the total aromatic diamine component and the total aromatic tetracarboxylic acid component are approximately equal.
[0022]
(5) A polyamic acid solution (A) is prepared by reacting one aromatic diamine component with an aromatic tetracarboxylic acid in a solvent so that either one becomes excessive, and the other aromatic diamine in another solvent. The polyamic acid solution (B) is prepared by reacting the component and the aromatic tetracarboxylic acid so that either one becomes excessive. A method of mixing the polyamic acid solutions (A) and (B) thus obtained to complete the polymerization. At this time, when adjusting the polyamic acid solution (A), if the aromatic diamine component is excessive, the polyamic acid solution (B) contains excessive aromatic tetracarboxylic acid component, and the polyamic acid solution (A) contains aromatic tetracarboxylic acid. When the acid component is excessive, the polyamic acid solution (B) makes the aromatic diamine component excessive, and the polyamic acid solutions (A) and (B) are combined to form the wholly aromatic diamine component and wholly aromatic compound used in these reactions. Adjustment is made so that the amount of the tetracarboxylic acid component is approximately equal.
[0023]
The polymerization method is not limited to these, and other known methods may be used.
[0024]
The polyamic acid solution thus obtained contains a solid content of 5 to 40% by weight, preferably 10 to 30% by weight, and its viscosity is 10 to 2000 Pa · s as measured by a Brookfield viscometer, preferably 100-1000 Pa · s is preferably used for stable liquid feeding. Moreover, the polyamic acid in the organic solvent solution may be partially imidized.
[0025]
Next, the manufacturing method of a polyimide film is demonstrated.
[0026]
As a method for forming a polyimide film, a polyamic acid solution is cast into a film and thermally decyclized and desolvated to obtain a polyimide film, and a polyamic acid solution is mixed with a cyclization catalyst and a dehydrating agent. The method of obtaining a polyimide film by preparing a gel film by decyclization and heating it to remove the solvent is mentioned, but the latter is preferable because the linear expansion coefficient of the obtained polyimide film can be kept low. .
[0027]
In the method of chemically decyclizing, first, the polyamic acid solution is prepared.
[0028]
In addition, this polyamic acid solution may contain a chemically inert organic filler or inorganic filler such as titanium oxide, silica, calcium carbonate, calcium phosphate, calcium hydrogen phosphate and polyimide filler, if necessary, at a concentration of less than 30% by weight. Can be contained.
[0029]
The polyamic acid solution used here may be a polyamic acid solution polymerized in advance, or may be polymerized sequentially when filler particles are contained.
[0030]
The polyamic acid solution can contain a cyclization catalyst (imidization catalyst), a dehydrating agent, a gelation retarder, and the like.
[0031]
Specific examples of the cyclization catalyst used in the present invention include aliphatic tertiary amines such as trimethylamine and triethylenediamine, aromatic tertiary amines such as dimethylaniline, and heterocyclic rings such as isoquinoline, pyridine and betapicoline. Although a tertiary amine etc. are mentioned, it is preferable to use at least 1 sort (s) of amine chosen from a heterocyclic tertiary amine.
[0032]
Specific examples of the dehydrating agent used in the present invention include aliphatic carboxylic acid anhydrides such as acetic anhydride, propionic anhydride, and butyric anhydride, and aromatic carboxylic acid anhydrides such as benzoic anhydride, Acetic anhydride and / or benzoic anhydride are preferred.
[0033]
As a method for producing a polyimide film from a polyamic acid solution, a polyamic acid solution containing a cyclization catalyst and a dehydrating agent is cast on a support from a base with a slit and formed into a film, and an imide is formed on the support. The gel film is partially advanced to form a gel film having self-supporting properties, and then peeled off from the support, heat-dried / imidized, and subjected to heat treatment.
[0034]
The polyamic acid solution is formed into a film shape through a slit-shaped die, cast on a heated support, undergoes a thermal ring-closing reaction on the support, and is supported as a gel film having self-supporting properties. It is peeled from the body.
[0035]
The above-mentioned support is a metal rotating drum or endless belt, and the temperature thereof is a liquid or gas heat medium and / or a liquid or gas heat medium by radiant heat such as an electric heater and / or an electric heater or the like. Controlled by radiant heat.
[0036]
The gel film is heated to 30 to 200 ° C., preferably 40 to 150 ° C. by receiving heat from the support and / or receiving heat from a heat source such as hot air or an electric heater, and causes a ring-closing reaction to volatilize the free organic solvent or the like. By drying the part, it becomes self-supporting and is peeled off from the support.
[0037]
The gel film peeled off from the support is usually stretched in the running direction while regulating the running speed with a rotating roll. The draw ratio (MDX) in the machine conveyance direction is 1.05 to 1.9 times, preferably 1.1 to 1.6 times, more preferably 1.1 to 1.5 times at a temperature of 140 ° C. or lower. To be implemented. The gel film stretched in the conveying direction is introduced into a tenter device, and both ends in the width direction are gripped by the tenter clip, and stretched in the width method while running with the tenter clip. At this time, the stretching ratio (TDX) in the width direction of the film is 1.05 to 1.7 times, preferably 1.1 to 1.5 times.
[0038]
The film dried in the drying zone is heated for 15 seconds to 10 minutes with hot air, an infrared heater or the like. Next, heat treatment is performed for 15 seconds to 20 minutes at a temperature of 250 to 500 with hot air and / or an electric heater.
[0039]
Moreover, although a running speed is adjusted and the thickness of a polyimide film is adjusted, as thickness of a polyimide film, 3-250 micrometers is preferable. If it is thinner or thicker than this, the film-forming property of the film is remarkably deteriorated.
[0040]
The polyimide film thus obtained is preferably further annealed at a temperature of 200 to 500 ° C. By doing so, thermal relaxation of the film occurs, and the heat shrinkage rate at 200 ° C. for 1 hour can be suppressed to 0.05% or less. If the heat shrinkage at 200 ° C. for 1 hour is larger than 0.05%, the dimensional accuracy due to high temperature exposure during chip mounting is lowered, which is not preferable. Specifically, the film is run in a furnace at 200 to 500 ° C. under low tension, and annealing treatment is performed. The time during which the film stays in the furnace is the processing time, but it is controlled by changing the running speed, and the processing time is preferably 30 seconds to 5 minutes. If it is shorter than this, heat is not sufficiently transmitted to the film, and if it is longer, it becomes overheated and the flatness is impaired. The film tension during running is preferably 10 to 50 N / m, more preferably 20 to 30 N / m. When the tension is lower than this range, the running property of the film is deteriorated, and when the tension is high, the heat shrinkage rate in the running direction of the obtained film is increased, which is not preferable.
[0041]
Examples of the method for producing the SiOx film formed on one surface of the polyimide film in the present invention include a sputtering method. Specifically, a SiOx film is formed using silicon oxide or silicon as a target and a mixed gas of argon and oxygen as a discharge gas. Although the numerical value of x varies depending on the amount of oxygen flowing at this time, it is preferable to adjust x to a range of 1.0 to 2.5. If x is lower than this range, the flexibility of the entire substrate will decrease, and if x is higher than this range, the oxygen transmission rate and water vapor transmission rate of the entire substrate will increase, and as a result, gas barrier properties will be reduced. It is not preferable. As the type of discharge gas, nitrogen, hydrogen, fluorine, or the like may be mixed as long as the purpose is to improve gas barrier properties.
[0042]
In addition, as a method for forming the SiOx film, it can be formed by a vacuum deposition method, a thermal CVD method, a plasma CVD method, a photo CVD method, or the like.
[0043]
  Regarding the thickness of the SiOx film, the oxygen transmission rate of the entire substrate is 5.0 × 10 −15 mol / m.2・ S · Pa or less, water vapor transmission rate is 2.0 g / m2・ It only needs to be kept below 24h10-50 nm is preferable. If it is below this range, there is no effect of imparting barrier properties, and if it is above this range, flexibility is impaired and the cost is not preferred.
[0044]
As a method for obtaining a metal laminate, first, in order to improve the adhesion of the polyimide film, a plasma treatment is performed on the surface opposite to the surface on which the SiOx is formed, and a metal layer is directly laminated thereon, or a plasma treatment. A desired metal laminate is obtained by a method of laminating a metal layer on the surface via an adhesive. The plasma treatment at this time is intended to activate the polyimide surface, and as plasma gas species, oxygen, nitrogen, argon, CFFourEtc. can be used alone or in combination. Examples of a method for directly laminating a metal layer include a sputtering method and a plating method. When the metal laminate is obtained via an adhesive, a known adhesive such as an epoxy adhesive, a polyimide adhesive, or an acrylic adhesive may be used as the adhesive to be used.
[0045]
As another method of obtaining a metal laminate, a plasma treatment is performed on SiOx formed on a polyimide film, and a metal layer is laminated directly on the SiOx, or a metal is bonded to the plasma treatment surface via an adhesive. It is also possible to obtain a desired metal laminate by a method of laminating layers.
[0046]
  The metal laminate obtained in this way does not significantly decrease the adhesive strength even when exposed to high temperatures.,Even after the heat treatment, the peel strength between the polyimide film and the metal layer can be maintained at one-half or more of the initial peel strength, and has high dimensional accuracy and is suitable for a fine pitch circuit substrate.
[0047]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically by way of examples. However, the present invention is not limited only to these examples.
[0048]
In the examples, PPD is paraphenylenediamine, 4,4'-ODA is 4,4'-diaminodiphenyl ether, 3,4'-ODA is 3,4'-diaminodiphenyl ether, and PMDA is pyromellitic dianhydride. , BPDA represents 3,3′-4,4′-diphenyltetracarboxylic dianhydride, and DMAc represents N, N-dimethylacetamide, respectively.
[0049]
In addition, various properties were evaluated and tested by the methods described below.
(1) Elastic modulus
Equipment: RTM-250 was used, and measurement was performed under the conditions of a tensile speed of 100 mm / min.
(2) Linear expansion coefficient
Equipment: TMA-50 was used, and measurement was performed under the conditions of a measurement temperature range: 50 to 200 ° C and a heating rate: 10 ° C / min.
(3) Heat shrinkage rate
The film size (L1) after being left in a room adjusted to 25 ° C. and 60% RH for 2 days was measured, followed by heating at 200 ° C. for 60 minutes, and then again in a room adjusted to 25 ° C. and 60% RH. After standing for days, the film dimension (L2) was measured and evaluated by the following formula calculation.
[0050]
Heat shrinkage rate = − (L2−L1) / L1 × 100
(4) Oxygen permeability
The measurement was performed in accordance with JIS K7126, Method B, at 23 ° C. under absolutely dry conditions.
(5) Water vapor transmission rate
The measurement was conducted at 40 ° C. and 90% RH according to JIS K7129 method B (infrared sensor method).
(6) Folding resistance (MIT)
It measured by the method according to JISP8115.
(7) SiOx layer thickness
The sample was thinned by an ultrathin section method, the cross section of the sample was observed with a TEM, and the thickness of the SiOx film layer was determined from a photograph at a magnification of 100,000 times. A transmission electron microscope (Hitachi H-7100FA) was used as the TEM observation apparatus, and the measurement conditions were observed at an acceleration voltage of 100 kV.
(8) Peel strength
Based on JIS-C-6471, it evaluated by 90 degree peeling method. The peeling was performed by fixing the film side and pulling the copper side upward at 50 mm / min.
[0051]
[Reference Example 1]
In a 500 ml separable flask, 239.1 g of DMAc was put, and here, 3.116 g (0.029 mol) of PPD, 23.76 g (0.115 mol) of 4,4′-ODA, 12.715 g (0.043 mol) of BPDA, PMDA21 .994 g (0.101 mol) was added, and the mixture was stirred at room temperature and normal pressure for 5 hours. The mixture was stirred until it became uniform to obtain a polyamic acid solution having a viscosity at 30 ° C. of 3500 poise.
[0052]
After taking 15 g from this polyamic acid solution and cooling at minus 5 ° C., 1.5 g of acetic anhydride and 1.6 g of β-picoline were mixed to imidize the polyamic acid.
[0053]
The polyimide polymer thus obtained was cast on a rotary drum at 90 ° C. for 30 seconds, and then the obtained gel film was stretched 1.1 times in the running direction while heating at 100 ° C. for 5 minutes. Next, both ends in the width direction are gripped and stretched 1.3 times in the width direction while heating at 270 ° C. for 2 minutes, and then heated for 5 minutes at the maximum temperature shown in Tables 1 and 2, and a polyimide film having a thickness of 25 μm Got. When the water vapor transmission rate of this polyimide film was measured, it was 18 g / m.2・ It was 24 hours.
[0054]
[Reference Example 2]
Into a 500 ml separable flask, 239.1 g of DMAc was added, and 3.293 g (0.030 mol) of PPD, 24.393 g (0.122 mol) of 4,4′-ODA, and 33.214 g (0.152 mol) of PMDA were added thereto. The mixture was stirred for 5 hours at room temperature and normal pressure, and stirred until it became uniform to obtain a polyamic acid solution having a viscosity at 30 ° C. of 3500 poise.
[0055]
Thereafter, imidization, stretching and heating were performed in the same manner as in Reference Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 25 μm. When the water vapor transmission rate of this polyimide film was measured, it was 60 g / m.2・ It was 24 hours.
[0056]
[Reference Example 3]
In a 500 ml separable flask, 239.1 g of DMAc was placed, and 13.117 g (0.066 mol) of 3,4′-ODA, 16.032 g (0.080 mol) of 4,4′-ODA, 31.751 g of PMDA (0. 146 mol), and stirred for 5 hours at room temperature and normal pressure. The mixture was stirred until it became uniform to obtain a polyamic acid solution having a viscosity of 3500 poise at 30 ° C.
[0057]
Thereafter, imidization, stretching and heating were performed in the same manner as in Reference Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 25 μm. When the water vapor transmission rate of this polyimide film was measured, it was 24 g / m.2・ It was 24 hours.
[0058]
[Reference Example 4]
Into a 500 ml separable flask, 239.1 g of DMAc was added, 29.149 g (0.146 mol) of 4,4′-ODA and 31.751 g (0.146 mol) of PMDA were added thereto, and the mixture was stirred at normal temperature and pressure for 5 hours. The mixture was stirred until uniform and a polyamic acid solution having a viscosity at 30 ° C. of 3500 poise was obtained.
[0059]
Thereafter, imidization, stretching and heating were performed in the same manner as in Reference Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 25 μm. The water vapor transmission rate of this polyimide film was measured to be 55 g / m.2・ It was 24 hours.
[0060]
[Examples 1 to 4]
The polyimide film obtained in Reference Example 1 was annealed for 1 minute in a furnace set at 220 ° C. under a tension of 20 N / m, and then a SiOx layer was formed on the polyimide film by sputtering. By changing the sputtering rate, the thickness of the SiOx layer was adjusted, and four types of 10 nm (Example 1), 20 nm (Example 2), 50 nm (Example 3), and 100 nm (Example 4) were prepared. Each characteristic result is shown in Table 1.
[0061]
[Example 5]
The polyimide film obtained in Reference Example 2 was annealed for 1 minute in a furnace set at 220 ° C. with a tension of 20 N / m, and then a 20 nm thick SiOx layer was formed on the polyimide film by sputtering. I let you. The characteristics are shown in Table 1.
[0062]
[Example 6]
The polyimide film obtained in Reference Example 3 was annealed for 1 minute in a furnace set at 220 ° C. with a tension of 20 N / m, and then a 20 nm thick SiOx layer was formed on the polyimide film by sputtering. I let you. The characteristics are shown in Table 1.
[0063]
[Table 1]
Figure 0004406764
[0064]
[Comparative Example 1]
The polyimide film obtained in Reference Example 1 was annealed for 1 minute in a furnace set at 220 ° C. with a tension of 20 N / m, and no SiOx layer was formed by sputtering. The characteristic results are shown in Table 2.
[0065]
[Comparative Examples 2-3]
The polyimide film obtained in Reference Example 1 was annealed for 1 minute in a furnace set at 220 ° C. under a tension of 20 N / m, and then 3 nm thick on the polyimide film by sputtering (Comparative Example 2). ), An SiOx layer having a thickness of 150 nm (Comparative Example 3) was formed. These characteristics are shown in Table 2.
[0066]
[Comparative Example 4]
The polyimide film obtained in Reference Example 4 was annealed for 1 minute in a furnace set at 220 ° C. with a tension of 20 N / m, and then a 20 nm thick SiOx layer was formed on the polyimide film by sputtering. I let you. The characteristics are shown in Table 2.
[0067]
[Comparative Example 5]
The polyimide film obtained in Reference Example 1 was not annealed, and a 20 nm thick SiOx layer was formed on the polyimide film by sputtering. The characteristics are shown in Table 2.
[0068]
[Table 2]
Figure 0004406764
[0069]
[Peel strength and dimensional change evaluation]
Examples 1 to 6 and Comparative Examples 2 to 5 were each subjected to an oxygen plasma treatment on the surface opposite to the surface on which the SiOx layer was formed under the conditions of 0.1 torr pressure, power of 13 kW, and treatment time of 10 seconds. A copper layer having a thickness of 10 μm was formed by sputtering or plating. In Comparative Example 1, the above-described oxygen plasma treatment was performed on one surface, and a copper layer having a thickness of 10 μm was formed thereon by sputtering or plating. The initial peel strength of the laminate was measured based on JIS-C-6471. Thereafter, the peel strength of the laminate after heating at 150 ° C. for 150 hours was also measured. The results are shown in Tables 3 and 4. In Comparative Example 3, cracks occurred during heating.
[0070]
In addition, the heat shrinkage rate was evaluated as a dimensional change index in each stage before forming the copper layer. These are also shown in Tables 3 and 4.
[0071]
[Table 3]
Figure 0004406764
[0072]
[Table 4]
Figure 0004406764
[0073]
[Comparative Example 6]
The surface of the polyimide film obtained in Example 1 opposite to the surface on which the SiOx layer is formed is not subjected to the above-described oxygen plasma treatment, and a copper layer having a thickness of 10 μm is formed by sputtering or plating, thereby providing an initial peel strength. Although measured, it was a low value of 2.5 N / cm.
[0074]
[Example 7]
The same surface as the surface on which the SiOx layer of the polyimide film obtained in Example 1 was formed was subjected to the above-described oxygen plasma treatment, and a copper layer having a thickness of 10 μm was formed thereon by sputtering or plating, and the initial peel strength and The peel strength (150 ° C., 150 h) after long-term heating was measured. As described below, the peel strength after long-term heating was maintained at half or more of the initial peel strength.
[0075]
Initial peel strength: 5.0 N / cm
Peel strength after long-term heating: 5.4 N / cm
[Example 8]
The surface of the polyimide film obtained in Example 1 opposite to the surface on which the SiOx layer is formed is subjected to the above-described oxygen plasma treatment, and 12 μm thick copper is laminated thereon as an adhesive via Piralux (manufactured by DuPont). And pressed at 180 ° C. · 4.0 MPa · 1 hour. The initial peel strength and the peel strength after long-term heating (150 ° C., 150 h) were measured. As described below, the peel strength after long-term heating was maintained at half or more of the initial peel strength.
[0076]
Initial peel strength: 9.0 N / cm
Peel strength after long-term heating: 6.5 N / cm
[Example 9]
The same surface as the surface on which the SiOx layer of the polyimide film obtained in Example 1 is formed is subjected to the oxygen plasma treatment described above, and 12 μm thick copper is laminated thereon as an adhesive via Pyralax (manufactured by DuPont). , 180 ° C. · 4.0 MPa · 1 hour. The initial peel strength and the peel strength after long-term heating (150 ° C., 150 h) were measured. As described below, the peel strength after long-term heating was maintained at half or more of the initial peel strength.
[0077]
Initial peel strength: 7.5 N / cm
Peel strength after long-term heating: 6.0 N / cm
[0078]
【The invention's effect】
As described above, the gas barrier polyimide film of the present invention is formed of a highly dimensionally stable polyimide film having an SiOx layer having a gas barrier property, which makes it difficult for oxygen and water vapor to pass therethrough. It can be suitably used for a fine pitch circuit substrate that requires high dimensional accuracy without causing a decrease in peel strength between the metal layer and the metal layer, and with a small dimensional change and without impairing flexibility.

Claims (5)

水蒸気透過率が10g/m・24h以上、弾性率が4GPa以上、50〜200℃の線膨張係数が5〜22ppm/℃、200℃1時間の加熱収縮率が0.05%以下であるポリイミドフィルムの片面に、厚さが10〜50nmのSiOx層が形成されたガスバリアー性ポリイミドフィルムであって、水蒸気透過率が2.0g/m・24h以下、耐折回数(MIT)が20000回以上、酸素透過率が5.0×10−15mol/m・s・Pa以下であり、下記の方法で測定したポリイミドフィルムと金属層との剥離強度において、加熱処理後剥離強度が初期剥離強度の2分の1以上を保持することを特徴とするガスバリアー性ポリイミドフィルム。
(1)得られたガスバリアー性ポリイミドフィルムの、SiOx層形成面と反対側の面に0.1torr圧力下、電力13kW、処理時間10秒の条件で酸素プラズマ処理を施し、その上にスパッタ、めっき法で厚さ10μmの銅層を形成させ、銅積層体サンプルを得る。
(2)このサンプルを用いてJIS−C−6471に基づき、フィルムを固定し、銅側を上方90度に50mm/minで引っ張り、このときの剥離強度を初期剥離強度とする。
(3)残りの銅積層体サンプルを150℃で150時間加熱処理し、同様の方法で測定した剥離強度を加熱処理後剥離強度とする。
Polyimide having a water vapor transmission rate of 10 g / m 2 · 24 h or more, an elastic modulus of 4 GPa or more, a linear expansion coefficient of 50 to 200 ° C. of 5 to 22 ppm / ° C., and a heat shrinkage rate of 200 ° C. for 1 hour of 0.05% or less. A gas barrier polyimide film having a SiOx layer having a thickness of 10 to 50 nm formed on one side of the film, having a water vapor transmission rate of 2.0 g / m 2 · 24 h or less and a folding endurance (MIT) of 20000 times The oxygen permeability is 5.0 × 10 −15 mol / m 2 · s · Pa or less, and the peel strength between the polyimide film and the metal layer measured by the following method is the initial peel strength after heat treatment. gas barrier polyimide film characterized in that hold one or more half intensity level.
(1) The surface of the obtained gas barrier polyimide film opposite to the SiOx layer forming surface was subjected to oxygen plasma treatment under conditions of 0.1 torr pressure, power of 13 kW, and treatment time of 10 seconds, and sputtered thereon. A copper layer having a thickness of 10 μm is formed by plating to obtain a copper laminate sample.
(2) Based on JIS-C-6471 using this sample, the film is fixed, the copper side is pulled upward at 90 ° at 50 mm / min, and the peel strength at this time is defined as the initial peel strength.
(3) The remaining copper laminate sample is heat-treated at 150 ° C. for 150 hours, and the peel strength measured by the same method is defined as the peel strength after the heat treatment.
請求項1に記載のガスバリアー性ポリイミドフィルムの、SiOx層が形成されている面とは反対の面にプラズマ処理を施し、その面に金属層が直接積層された金属積層体。The metal laminated body which gave the plasma process to the surface opposite to the surface in which the SiOx layer of the gas barrier polyimide film of Claim 1 was formed, and the metal layer was directly laminated | stacked on the surface. 請求項1に記載のガスバリアー性ポリイミドフィルムの、SiOx層が形成されている面とは反対の面にプラズマ処理を施し、その面に接着剤を介して金属層が積層された金属積層体。The metal laminated body by which the surface opposite to the surface in which the SiOx layer of the gas-barrier polyimide film of Claim 1 was formed was plasma-processed, and the metal layer was laminated | stacked through the adhesive agent on the surface. 請求項1に記載のガスバリアー性ポリイミドフィルムの、SiOx層の上にプラズマ処理を施し、その上に金属層が直接積層された金属積層体。The metal laminated body of the gas barrier property polyimide film of Claim 1 which performed the plasma processing on the SiOx layer, and the metal layer was directly laminated | stacked on it. 請求項1に記載のガスバリアー性ポリイミドフィルムの、SiOx層の上にプラズマ処理を施し、その上に接着剤を介して金属層が積層された金属積層体。The metal laminated body of the gas-barrier polyimide film of Claim 1 which performed the plasma processing on the SiOx layer, and the metal layer was laminated | stacked through the adhesive agent on it.
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