JP4404791B2 - 絶縁部材、電力変換装置および車両 - Google Patents

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この発明は、絶縁部材、それを備えた電力変換装置、およびその電力変換装置を搭載した車両に関し、特に、電力変換装置内に配設されるバスバーをその周囲と絶縁する絶縁部材の構造に関する。
特開2001−251089号公報(特許文献1)は、シールド電線の端末を機器内に装備された端子に接続するための端末接続装置を開示する。この端末接続装置においては、シールドケース内に設けられた絶縁性の端子台上において、シールド電線の芯線の端末とバスバーの接続部とが互いに結合される(特許文献1参照)。
特開2001−251089号公報 特開平11−111353号公報 特開平9−69603号公報 発明協会公開技報公技番号2004−503347号
近年、省エネ問題や環境問題を背景に、エンジンに加えて直流電源とインバータとモータとを動力源とするハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)が注目され、既に実用化されている。
このハイブリッド自動車は、従来のエンジンのみを動力源とする自動車に比べて搭載機器が多い。そのため、ハイブリッド自動車においては、インバータなどの電力変換装置をはじめ、各装置の小型化が特に要求される。そして、この小型化の要求により、電力変換装置内において、上記の特開2001−251089号公報に開示された端末接続装置のようには、端子台を確保できない場合が発生し得る。
電力変換装置内に端子台を設置できない場合、電力変換装置内に配設されるバスバーは、端子台を用いることなく他のバスバー等と直接締結されることになる。したがって、バスバーの締結部は、その位置が拘束されず、締結部においてねじ部材に締付トルクが加えられると、その締付トルクによって締結部の位置が可動する。これにより、バスバーをその周囲と絶縁するためにバスバーおよびその締結部を取り囲むように形成されている絶縁部材にバスバーの締結部が接触し、絶縁部材が破損してしまう可能性がある。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、バスバーの締結部との接触による破損を防止する絶縁部材を提供することである。
また、この発明の別の目的は、バスバーの締結部との接触による破損を防止する絶縁部材を備えた電力変換装置を提供することである。
さらに、この発明の別の目的は、バスバーの締結部との接触による破損を防止する絶縁部材を備えた電力変換装置を搭載した車両を提供することである。
この発明によれば、絶縁部材は、ねじ部材によって他の導電路と締結される締結部を有し、かつ、締結部が非拘束状態のバスバーをその周囲と絶縁する絶縁部材であって、締結部を取り囲むように形成される絶縁部と、ねじ部材に加えられるトルクによって移動した締結部が絶縁部と接触し得る部位の近傍に部分的に形成される補強部とを備える。
この発明においては、絶縁部材によって周囲と絶縁されるバスバーは、端子台などの固定された締結補助部品を用いることなく、締結部において他の導電路(バスバーなど)と直接締結される。このため、バスバーの締結部は、その位置が締結補助部品などの固定部に拘束されず、ねじ部材にトルクが加えられると、そのトルクによって締結部の位置が移動し得る。ここで、この絶縁部材においては、締結部の移動によって締結部が絶縁部と接触し得る部位の近傍に部分的に補強部が設けられ、この補強部は、その部位近傍の強度を高める。
したがって、この発明による絶縁部材によれば、締結部においてねじ部材にトルクを加えた際にバスバーの締結部が絶縁部と干渉することによる絶縁部の破損を防止することができる。
好ましくは、補強部の締結部との対向面の形状は、締結部の面形状に沿って形成される。
この絶縁部材においては、補強部は、締結部と面接触する。これにより、締結部と補強部との間に発生する力は、締結部と補強部との接触面内で分散される。
したがって、この絶縁部材によれば、補強部の破損を防止することができる。
好ましくは、補強部は、ねじ部材に加えられる締付トルクによって移動した締結部が絶縁部と接触し得る部位の近傍にのみ部分的に形成される。
この絶縁部材においては、一旦締付けたねじ部材を緩めることはないとして、ねじ部材の締付時に締結部が絶縁部に接触し得る部位の近傍にのみ補強部が形成される。
したがって、この絶縁部材によれば、必要最小限の部位のみに補強部が設けられ、低コスト化かつ省スペース化を図ることができる。
好ましくは、絶縁部および補強部は、絶縁樹脂により一体成型される。
したがって、この絶縁部材によれば、部品点数を削減できる。
また、この発明によれば、電力変換装置は、電力変換器と、電力変換器を格納する筐体と、筐体内に格納され、電力変換器と電力を送受するバスバーと、バスバーをその周囲に配設される電力変換器の各構成部品および筐体と絶縁する絶縁部材とを備え、バスバーは、筐体外または筐体内に敷設される他の導電路とねじ部材によって締結される非拘束状態の締結部を含み、絶縁部材は、締結部を取り囲むように形成される絶縁部と、ねじ部材に加えられるトルクによって移動した締結部が絶縁部と接触し得る部位の近傍に部分的に形成される補強部とを含む。
この発明による電力変換装置においては、省スペース化および低コスト化の観点から、端子台などの固定された締結補助部品は設けられていない。そこで、上述したように、バスバーの締結部は、ねじ部材にトルクが加えられると、そのトルクによって締結部の位置が移動し得る。ここで、この電力変換装置においては、絶縁部材において、締結部の移動によって締結部が絶縁部と接触し得る部位の近傍に部分的に補強部が設けられ、この補強部は、その部位近傍の強度を高める。
したがって、この発明による電力変換装置によれば、省スペース化および低コスト化を図りつつ、締結部と絶縁部との接触による絶縁部の破損を防止することができる。
また、この発明によれば、車両は、直流電源と、駆動輪に連結され、駆動輪を駆動する交流モータと、直流電源からの直流電力を受け、その受けた直流電力を交流電力に変換して交流モータへ出力する上述した電力変換装置とを備える。
この発明による車両においては、上述した電力変換装置を備えるので、電力変換装置の省スペース化および低コスト化を図りつつ、バスバーの締結部と絶縁部との接触による絶縁部の破損が防止される。
したがって、この発明による車両によれば、車両の小型化および低コスト化を阻害することなく、車両の信頼性を向上することができる。
この発明によれば、バスバーの締結部との接触による絶縁部材の破損を防止することができる。
また、端子台などの締結補助部品が用いられないので、電力変換装置の省スペース化および低コスト化を図ることができる。
さらに、車両の小型化および低コスト化を阻害することなく、車両の信頼性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による車両の一例として示されるハイブリッド自動車の概略構成図である。図1を参照して、このハイブリッド自動車10は、バッテリ12と、パワーコントロールユニット(Power Control Unit、以下「PCU」と称する。)14と、動力出力装置16と、前輪18R,18Lと、後輪20R,20Lとを備える。
バッテリ12は、充放電可能な電池であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池からなる。バッテリ12は、車両後方に搭載される。そして、バッテリ12は、発生した直流電力をPCU14へ供給し、また、PCU14から出力される直流電力を蓄電する。
PCU14は、車両前方のエンジンルーム22内に配設される。PCU14は、バッテリ12から受ける直流電圧を交流電圧に変換し、その変換した交流電圧を動力出力装置16に含まれるモータジェネレータ(図示せず、以下同じ。)へ出力する。また、PCU14は、動力出力装置16に含まれるモータジェネレータが発電した交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をバッテリ12へ出力する。
動力出力装置16は、エンジン(図示せず、以下同じ。)およびモータジェネレータを含み、車両前方のエンジンルーム22内に配設される。動力出力装置16は、モータジェネレータおよび/またはエンジンにより動力を発生し、その発生した動力を駆動軸へ出力して前輪18R,18Lを駆動する。また、動力出力装置16は、前輪18R,18Lからの回転力およびエンジンの出力を用いてモータジェネレータにより発電し、その発電した電力をPCU14へ出力する。
前輪18R,18Lは、このハイブリッド自動車10の駆動輪であり、後輪20R,20Lは、従属輪である。
図2は、図1に示したPCU14の平面図である。なお、この図2では、PCU14の一部のみが拡大されて示されている。図2を参照して、このPCU14は、電力変換部24と、筐体26と、正極バスバー30と、負極バスバー32と、ねじ部材34,36と、絶縁部材38とを含む。
電力変換部24は、インバータやコンバータなどの電力変換器を総括的に示す。電力変換部24は、筐体26内の限られたスペース内に効率的なレイアウトで配置される。筐体26は、電力変換部24、正極バスバー30、負極バスバー32、ねじ部材34,36、および絶縁部材38の各部品を格納する。
正極バスバー30および負極バスバー32の各々は、導電性に優れた金属部材からなり、たとえば銅からなる。正極バスバー30および負極バスバー32の各々は、板形状を有し、正極バスバー30および負極バスバー32には、端部においてそれぞれ締結部31,33が形成されている。具体的には、正極バスバー30および負極バスバー32は、幅広面が側方を向くように筐体26内に並設される。そして、正極バスバー30の端部において、正極バスバー30の幅広面から側方に突出し、かつ、締結面が下方向(紙面奥方向)に向けられた締結部31が形成されている。また、負極バスバー32の端部においても、負極バスバー32の幅広面から正極バスバー30の締結部31と同方向に突出し、かつ、締結面が下方向に向けられた締結部33が形成されている。そして、正極バスバー30および負極バスバー32は、それぞれの締結部31,33において、他の正極バスバーおよび負極バスバー(いずれも図示せず、以下同じ。)とねじ部材34,36によってそれぞれ締結される。
ねじ部材34,36の各々は、ねじ式の締結部材であり、たとえば六角ボルトおよび六角ナットからなる。ねじ部材34は、正極バスバー30の締結部31において正極バスバー30を他の正極バスバーと締結する。ねじ部材36は、負極バスバー32の締結部33において負極バスバー32を他の負極バスバーと締結する。
絶縁部材38は、たとえば絶縁特性や成形性に優れたポリブチレンテレフタレート(以下「PBT」とも称する。)などの絶縁樹脂からなり、筐体26に固設される。絶縁部材38は、正極バスバー30および負極バスバー32に沿って、正極バスバー30および負極バスバー32の各々を取り囲むように形成される。また、絶縁部材38は、正極バスバー30の締結部31および負極バスバー32の締結部33においても、締結部31,33の各々を側方から取り囲むように形成される。そして、絶縁部材38は、正極バスバー30および負極バスバー32を互いに、かつ、その周囲と絶縁する。
このPCU14においては、省スペース化の要請から、正極バスバー30(負極バスバー32)を他のバスバーと接続するための端子台が設けられていない。このため、正極バスバー30(負極バスバー32)は、ねじ部材34(36)によって他のバスバーと直接締結される。すなわち、締結部31(33)は、その位置が端子台などに拘束されず、ねじ部材34(36)にトルクが加えられると、そのトルクによって締結部31(33)の位置が移動し得る。
具体的には、ねじ部材34(36)に時計回りの締付トルクが加えられると、締結部31(33)は、正極バスバー30(負極バスバー32)が延線されている方向(紙面下方向)に移動する。そして、締結部31(33)が移動することにより、締結部31(33)が絶縁部材38と干渉して絶縁部材38が破損し得るところ、この実施の形態1では、その干渉部位の近傍に補強部が設けられる。
図3は、図2に示した絶縁部材38の平面図であり、図4は、図2に示した絶縁部材38の側面図である。図3,図4を参照して、絶縁部材38は、絶縁部40と、補強部42,44とを含む。絶縁部40は、正極バスバー30および負極バスバー32の形状に沿って、正極バスバー30および負極バスバー32を取り囲むように形成される。すなわち、絶縁部40は、正極バスバー30の締結部31および負極バスバー32の締結部33の形状に沿って、締結部31,32を取り囲むように形成される。
補強部42は、正極バスバー30の締結部31およびその締結部31に締結される他の正極バスバー46の締結部47(締結部31と同形状)と絶縁部40との隙間において、正極バスバー30が延線されている方向に形成される。すなわち、正極バスバー30の締結部31を他の正極バスバー46の締結部47と締結するためのねじ部材34(図示せず)に時計回りの締付トルクが加えられると、締結部31,47は、正極バスバー30が延線されている方向に移動するところ、補強部42は、締結部31,47の移動によって締結部31,47が絶縁部40と接触し得る部位の近傍に部分的に形成されている。
補強部42の締結部31,47との対向面の形状は、締結部31,47の側面形状に沿って形成されている。これにより、締結部31,47が補強部42と接触した場合、締結部31,47は補強部42と面接触する。したがって、補強部42が締結部31,47から受ける力は、接触面内において分散され、補強部42の破損が防止される。
補強部44は、負極バスバー32の締結部33およびその締結部33に締結される他の負極バスバー48の締結部49(締結部33と同形状)と絶縁部40との隙間において、負極バスバー32が延線されている方向に形成される。すなわち、負極バスバー32の締結部33を他の負極バスバー48の締結部49と締結するためのねじ部材36(図示せず)に時計回りの締付トルクが加えられると、締結部33,49は、負極バスバー32が延線されている方向に移動するところ、補強部44は、締結部33,49の移動によって締結部33,49が絶縁部40と接触し得る部位の近傍に部分的に形成されている。
補強部44の締結部33,49との対向面の形状は、締結部33,49の側面形状に沿って形成されている。これにより、締結部33,49が補強部44と接触した場合、締結部33,49は補強部44と面接触する。したがって、補強部44が締結部33,49から受ける力は、接触面内において分散され、補強部44の破損が防止される。
この絶縁部材38は、上述したようにPBTなどの絶縁樹脂からなり、絶縁部40および補強部42,44の形状を形取った型に絶縁樹脂を流し込み、熱硬化させるなどして容易に成型することができる。
図5は、図1に示したハイブリッド自動車10のパワートレーンを示す全体ブロック図である。図5を参照して、PCU14は、昇圧コンバータ52と、インバータ54,56と、平滑コンデンサCとを含む。また、動力出力装置16は、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構58と、ギヤ60と、エンジンENGとを含む。
昇圧コンバータ52は、バッテリ12からの直流電圧を昇圧し、その昇圧した直流電圧をインバータ54,56へ出力する。また、昇圧コンバータ52は、インバータ54,56から受ける直流電圧を降圧してバッテリ12を充電する。
インバータ54は、昇圧コンバータ52からの直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMG1を駆動する。また、インバータ54は、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧を整流し、その整流した直流電圧を昇圧コンバータ52へ出力する。
インバータ56は、昇圧コンバータ52からの直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMG2を駆動する。また、インバータ56は、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を整流し、その整流した直流電圧を昇圧コンバータ52へ出力する。
モータジェネレータMG1は、エンジンENGによって駆動される発電機として動作するものとしてこのハイブリッド自動車10に組み込まれる。また、モータジェネレータMG2は、ハイブリッド自動車10の駆動輪である前輪18R,18Lを駆動する電動機としてハイブリッド自動車10に組み込まれる。
モータジェネレータMG1,MG2は、回転電機であり、たとえば、3相交流同期電動発電機からなる。そして、モータジェネレータMG1は、エンジンENGの出力を用いて3相交流電圧を発生し、その発生した3相交流電圧をインバータ54へ出力する。また、モータジェネレータMG1は、インバータ54から受ける3相交流電圧によって駆動力を発生し、エンジンENGの始動も行なう。モータジェネレータMG2は、インバータ56から受ける3相交流電圧によってハイブリッド自動車10の駆動トルクを発生する。また、モータジェネレータMG2は、ハイブリッド自動車10の回生制動時、3相交流電圧を発生してインバータ56へ出力する。
エンジンENGは、動力分割機構58およびギヤ60を介して前輪18R,18Lを駆動するとともに、モータジェネレータMG1に回転力を与える。また、エンジンENGは、モータジェネレータMG1からの駆動力を受けて始動する。
動力分割機構は58は、エンジンENGからの出力を前輪18R,18Lの駆動力およびモータジェネレータMG1に与える回転力に分割する。また、動力分割機構は58は、エンジンENGの始動時、モータジェネレータMG1からの駆動力をエンジンENGへ伝達する。ギヤ60は、モータジェネレータMG2および動力分割機構58からの回転数を減速して前輪18R,18Lへ出力する。
なお、上記の絶縁部材38は、昇圧コンバータ52とバッテリ12との間のバスバー締結部、昇圧コンバータ52とインバータ54,56との間のバスバー締結部、インバータ54とモータジェネレータMG1との締結部、およびインバータ56とモータジェネレータMG2との締結部において用いられる。
以上のように、この実施の形態1によれば、絶縁部材38に補強部42,44を設けたので、締結部31,33においてねじ部材32,34に締付トルクを加えた際に締結部31,33が絶縁部40と干渉することによる絶縁部材38の破損を防止することができる。
また、補強部42,44の締結部31,33との対向面の形状をそれぞれ締結部31,33の面形状に沿って形成したので、補強部42,44における応力が緩和され、その結果、補強部42,44の破損を防止することができる。
さらに、絶縁部材38は、絶縁樹脂からなり、補強部42,44を絶縁部40と一体成型するようにしたので、部品点数を削減することができる。
[実施の形態2]
図6は、この発明の実施の形態2における絶縁部材の平面図である。図6を参照して、この絶縁部材38Aは、図3,図4に示した実施の形態1における絶縁部材38の構成において、補強部43,45をさらに備える。
補強部43は、正極バスバー30の締結部31を他の正極バスバーの締結部(図示せず、以下同じ。)と締結するためのねじ部材(図示せず、以下同じ。)を緩める際、または、他の正極バスバーの締結部側からねじ部材を締付ける際に、締結部31の移動によって締結部31が絶縁部40と接触し得る部位の近傍に部分的に形成される。具体的には、補強部43は、締結部31を挟んで補強部42と反対側に形成される。補強部43の形状も、補強部42と同様に、締結部31の側面形状に沿って形成されている。
補強部45は、負極バスバー32の締結部33を他の負極バスバーの締結部(図示せず、以下同じ。)と締結するためのねじ部材(図示せず、以下同じ。)を緩める際、または、他の負極バスバーの締結部側からねじ部材を締付ける際に、締結部33の移動によって締結部33が絶縁部40と接触し得る部位の近傍に部分的に形成される。具体的には、補強部45は、締結部33を挟んで補強部44と反対側に形成される。補強部45の形状も、補強部44と同様に、締結部33の側面形状に沿って形成されている。
なお、この実施の形態2によるハイブリッド自動車の全体構成およびパワートレーンの構成は、実施の形態1によるハイブリッド自動車10と同じである。
以上のように、この実施の形態2によれば、ねじ部材を緩める際にも配慮し、ねじ部材を緩める際に加えられるトルクによる絶縁部材38Aの破損が防止される。また、ねじ部材の締付方向に拘わらず、絶縁部材38Aの破損を防止することができる。
なお、上記において、正極バスバー30、負極バスバー32、および絶縁部材38、38Aの形状は、上記の各実施の形態1,2における形状に限定されるものではなく、この発明の技術的思想は、その他の形状にも適用できるものである。
また、上記においては、正極バスバー30および負極バスバー32は、互いに併設され、絶縁部材38,38Aは、正極バスバー30および負極バスバー32を一体的に扱って周囲と絶縁するものとしたが、絶縁部材は、正極バスバーまたは負極バスバーを個別に周囲と絶縁するものであってもよい。
また、上記においては、絶縁部材38,38Aが適用されるPCU14は、ハイブリッド自動車に搭載されるものとしたが、この発明の適用範囲は、ハイブリッド自動車に適用されるものに限定されるものではなく、電気自動車や燃料電池車などに適用することもできる。
なお、上記において、昇圧コンバータ52およびインバータ52,54は、この発明における「電力変換器」に対応する。また、バッテリ12は、この発明における「直流電源」に対応し、モータジェネレータMG2は、この発明における「交流モータ」に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による車両の一例として示されるハイブリッド自動車の概略構成図である。 図1に示すPCUの平面図である。 図2に示す絶縁部材の平面図である。 図2に示す絶縁部材の側面図である。 図1に示すハイブリッド自動車のパワートレーンを示す全体ブロック図である。 この発明の実施の形態2における絶縁部材の平面図である。
符号の説明
10 ハイブリッド自動車、12 バッテリ、14 PCU、16 動力出力装置、18R,18L 前輪、20R,20L 後輪、22 エンジンルーム、24 電力変換部、26 筐体、30,46 正極バスバー、31,33,47,49 締結部、32,48 負極バスバー、34,36 ねじ部材、38 絶縁部材、40 絶縁部、42〜45 補強部、52 昇圧コンバータ、54,56 インバータ、58 動力分割機構、60 ギヤ、C 平滑コンデンサ、MG1,MG2 モータジェネレータ、ENG エンジン。

Claims (8)

  1. ねじ部材によって他の導電路と締結される締結部を有し、かつ、前記締結部が非拘束状態のバスバーをその周囲と絶縁する絶縁部材であって、
    前記締結部を取り囲むように形成される絶縁部と、
    前記ねじ部材に加えられるトルクによって移動した前記締結部が前記絶縁部と接触し得る部位の近傍において、前記締結部と前記絶縁部との間に設けられる隙間に前記絶縁部の一部から突出するように形成される補強部とを備える絶縁部材。
  2. 前記絶縁部は、前記締結部の形状に沿って、前記締結部を取り囲むように形成される、請求項1に記載の絶縁部材。
  3. 前記補強部の前記締結部との対向面の形状は、前記締結部の面形状に沿って形成される、請求項1または請求項2に記載の絶縁部材。
  4. 前記補強部は、前記ねじ部材に加えられる締付トルクによって移動した前記締結部が前記絶縁部と接触し得る部位の近傍にのみ部分的に形成される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の絶縁部材。
  5. 前記絶縁部および前記補強部は、絶縁樹脂により一体成型される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の絶縁部材。
  6. 電力変換器と、
    前記電力変換器を格納する筐体と、
    前記筐体内に格納され、前記電力変換器と電力を送受するバスバーと、
    前記バスバーをその周囲に配設される前記電力変換器の各構成部品および前記筐体と絶縁する絶縁部材とを備え、
    前記バスバーは、前記筐体外または前記筐体内に敷設される他の導電路とねじ部材によって締結される非拘束状態の締結部を含み、
    前記絶縁部材は、
    前記締結部を取り囲むように形成される絶縁部と、
    前記ねじ部材に加えられるトルクによって移動した前記締結部が前記絶縁部と接触し得る部位の近傍において、前記締結部と前記絶縁部との間に設けられる隙間に前記絶縁部の一部から突出するように形成される補強部とを含む、電力変換装置。
  7. 前記絶縁部は、前記締結部の形状に沿って、前記締結部を取り囲むように形成される、請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 直流電源と、
    駆動輪に連結され、前記駆動輪を駆動する交流モータと、
    前記直流電源からの直流電力を受け、その受けた直流電力を交流電力に変換して前記交流モータへ出力する請求項6または請求項7に記載の電力変換装置とを備えた車両。
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