JP4404038B2 - リニアテープおよびリニアテープのドライブ装置およびリニアテープのサーボパターン書き込み装置 - Google Patents

リニアテープおよびリニアテープのドライブ装置およびリニアテープのサーボパターン書き込み装置 Download PDF

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本発明は、磁気テープ長手方向に沿う複数のサーボトラックを有したサーボバンドと、磁気テープ長手方向に沿う複数の記録トラックを有したデータバンドとが、テープ幅方向に交互に形成されたリニアテープおよびリニアテープのドライブ装置およびリニアテープのサーボパターン書き込み装置に関する。
リニアテープにおいては、サーボパターンとして例えば所定傾斜角を有したバースト信号を配置し、サーボトラッキング用再生ヘッドがサーボパターンのバースト信号を再生し、この再生出力に基づいてトラッキング制御を行うトラッキングサーボ方式が採用されている。
例えばリニアテープオープン(Linear Tape Open;以下LTOと称する)フォーマットのサーボトラックパターンは各ジェネレーションのデータ領域の記録・再生トラック幅を任意に選択しても一つのサーボパターンで対応できるメリットが有る反面、テープ長手方向(時間軸方向)の変動をその傾斜角の逆正接(Arctangent)で求まる値に相当する変化を受け、トラック幅が大きいジェネレーションではこのトラック位置誤差は問題にはならないが、トラック幅が小さくなってくるとトラッキング誤差が無視できなくなる。
尚LTOのサーボフレームパターン(Servo Frames Pattern;以下サーボパターンと称する)の構成は、例えば下記特許文献1に記載されている。
米国特許US6762900B2
図4にLTOのサーボパターンを示す。このサーボパターンのセンターは下記のように定義されている。各ストライプ(第1のパルス信号)のかたまりを左から順にA,B,C,Dバーストと称する。
Aバーストは2.1μm±0.4の幅を有しテープ幅方向垂線に対して6°±5′傾いて所定間隔隔てて形成された5本のパルスを備え、BバーストはAバーストに隣接して配置され、Aバーストと同一の配置、配置間隔で且つAバーストとは逆向きに傾いて形成された5本のパルスを備えている。
CバーストはBバーストに隣接して配置され、Aバーストと同一の幅、配置間隔、傾きで形成された4本のパルスを備え、DバーストはCバーストに隣接配置され、Cバーストと同一の幅、配置間隔で且つCバーストとは逆向きに傾いて形成された4本のパルスを備えている。
これらAバーストからDバーストまでのかたまりを1サーボフレームとし、このサーボフレームを連続して36採り、Aバーストの前縁からCバーストの前縁までの距離を計測して、平均化し、その時のAバーストの前縁からBバーストの前縁までの距離が50μmになる高さをサーボパターンセンターとする。
この36サーボフレームの長さは200μm * 36 =7200μmである。テープスピードは5.5m/sであるので、5500/7.2 =764Hz毎にセンターラインの位置が異なることを意味している。トラッキングアクチュエータのサーボ帯域はこれより遙かに低いので平均の平均で定義せざるを得ない。
また速度がセンター値よりオフセットしていれば当然センター値もオフセットし、例えば0.1%の速度偏差ではAバーストの前縁からBバーストの前縁までの距離50μmは50nmシフトし、トラッキング方向では6°の逆正接で10倍に相当し、500nmの高さずれに相当する。
尚図5(a)はエンコーディング「1」の場合のピークジッターを、図5(b)はエンコーディング「0」の場合のピークジッターを各々示している。
図6(a),(b)にAバーストの前縁からCバーストの前縁までの距離(図5(a)のS1寸法)実測値を示す。図より0.04μsecの振幅が認められる。5500mm/s * 0.04 μs =220 nmに達する。当然トラッキング高さ方向では10倍の2200 nmになる。
図6(a)は第1の変動例、図6(b)は第2の変動例を示しており、両者を比較すると容易にわかるように時間軸方向の変動の仕方が異なる。図6(b)は回転むらと思われる約50msec.の変動とこれよりはるかに高い周波数のジッターが重畳している。約50msec.の変動は巻きムラによるものと考えられるが、まき直して再び同じ状態に巻かれるとは限らない。従って平均の平均で補正しても再現性には問題がある。経時変化が加わればこれ以上になることは容易に想像できる。
一方図6(a)はこのほかに異なる周波数の振動成分が加わっておりさらに複雑である。764Hz = 1.3msec.ごとの変動は非常に短時間の変動であることがわかる。従って7.2mm(36サーボフレーム分の長さ)にわたってA-Cバースト距離を平均化しても平均速度を表し得ない。
例えば7.2mmの平均でのA-Cバースト距離をAC 72とする。そしてAC 72/100 = AB 72/50 となるAB 72(7.2mm平均でのA-Bバースト距離)を求め、その位置をトラックセンターとする方法が考えられる。
このAB 72に含まれる変動にはどういう要素があるか以下に列挙する。
図5のS1( AC 72)寸法の変動要因を考える。これに含まれる要因は下記が考えられる。
(1)サーボライターでの速度変動
(2)ドライブでの速度変動
(3)ラテラルテープモーション(Lateral Tape Motion;以下LTMと称する)による速度変動。
この内(3)のLTMによる速度変動は以下のように考えると無視できる。5.5m/sで100μmのピッチの変動周波数は5500 * 10 *e3 =55KHzであり、LTMは高々数KHz以下なので55KHzの振動は無視できる。従って S1( AC 72)には前記(1),(2)を考えれば良い。
(2) ドライブでの速度変動は、(2-1)リール巻き径ムラと、(2-2)速度ムラとがある。
(2-1)リール巻き径ムラ
リールの回転周期は予測できるのでその分を補正することは可能、しかし、回転周期以上の変動はドライブの変動要因が加わってくるので判断が難しい。
(2-2)速度ムラ
平均速度は算出可能だがそれ以上の解析は難しい。またドライブにはVTR(Video Tape Recorder)の様にキャプスタン軸を備えていないのでテープ速度の精度はVTRに比べて低い。
(1)サーボライターでの速度変動
ドライブが正確な速度で再生できればサーボライターの速度変動を計測することが出来るがそれは前記(2)より難しいのでサーボライターの速度変動を把握することは困難である。
サーボライター上でA,Cバーストのストライプ(パルス)とB,Dバーストのそれぞれ相当するストライプ(パルス)の距離はヘッド面に形成されており、着磁時には時間軸変動を受けにくい。従ってA-Cバースト間の距離の変動分からA-Bバースト間の距離の変動分の差分を計算するとサーボライターでの速度変動が求まりそうであるがA-B間の距離の変動分にはLTMによる速度変動が含まれるので分離できない。
7.2mm平均におけるA-Cバースト距離S1( AC 72)には前記(1),(2)を考えれば良いが、A-Bバースト距離AB 72には前記(3)のLTM(Lateral Tape Motion)による速度変動が加わってくる。LTMによる変動分を加味して強引に、AC 72/100 = AB 72/50 となるAB 72を求めトラッキングセンターのその時点での目標値とせざるを得ない。LTMの再現性に関しては同じドライブで走行する分にはサブミクロンに収まる。しかしドライブが変わるとテープの走行状態がかわり互換性は無い。またテープの状態も経時変化するので同じドライブでも再現性は保証できない。
以上よりLTOのサーボパターン方式ではトラッキングの基本である絶対位置の検出方法に精度の点で問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものでその目的は、速度ムラや絶対速度偏差による計測誤差を最小にしてトラッキング精度を向上させたリニアテープおよびリニアテープのドライブ装置およびリニアテープのサーボパターン書き込み装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のリニアテープは、磁気テープ長手方向に沿う複数のサーボトラックを有したサーボバンドと、磁気テープ長手方向に沿う複数の記録トラックを有したデータバンドとが、テープ幅方向に交互に形成されたリニアテープであって、前記サーボバンドに各々形成され、磁気テープの長手方向に所定幅を有するとともに、テープエッジに直交する線に対して所定角度傾斜し、且つテープ長手方向に各々所定間隔隔てて形成された複数本の第1のパルス信号を有したバーストを、テープ長手方向に所定間隔で形成し、前記テープエッジに直交する線に対して平行であり、且つ前記第1のパルス信号のテープ幅方向両端間の、前記テープエッジに直交する線に沿う間隔と略等しい長さの第2のパルス信号を、前記バーストのテープ長手方向両側に、各々バーストから所定間隔隔てて形成したサーボパターンを備え、前記第2のパルス信号は、テープエッジと平行なサーボパターンの仮想センターライン上でテープ幅方向に2分割され、該分割された一方の信号が他方の信号に対して、前記第1のパルス信号の幅と同一間隔テープ長手方向にずれて形成された一組のパルス信号から成ることを特徴としている。
また前記バーストの第1のパルス信号とこれに隣接する第2のパルス信号との間隔は、テープエッジと平行なサーボパターンの仮想センターライン上で、隣接する2つの第2のパルス信号の間隔を、1m平均で50μm±0.1、7.2mm平均で50μm±0.15としたときに、15μmであることを特徴としている。
また、本発明のリニアテープのドライブ装置は、前記のリニアテープを再生するドライブ装置であって、サーボ信号再生ヘッドによってサーボトラックに沿って前記サーボパターンを再生し、前記第2のパルス信号の分割された一方の信号の再生信号と他方の信号の再生信号との差に基づいてトラッキングサーボ制御を行うことを特徴としている。
また前記ドライブ装置は、サーボ信号再生ヘッドによってサーボトラックに沿って前記サーボパターンを再生し、前記第2のパルス信号の再生時刻から当該第2のパルス信号に隣接するバーストの第1のパルス信号の再生時刻までの時間Taと、前記第1のパルス信号の再生時刻から次に再生される第2のパルス信号の再生時刻までの時間Tbとの比に基づいてトラッキングサーボ制御を行うことを特徴としている。
また、本発明のリニアテープのサーボパターン書き込み装置は、前記のリニアテープのサーボパターンを書き込む装置であって、前記磁気テープ走行方向に沿って互いに所定間隔隔てて配設された、前記バーストの第1のパルス信号を発生する第1のパルス発生ヘッドと、前記第2のパルス信号を発生する第2のパルス発生ヘッドと、前記第1のパルス発生ヘッドと第2のパルス発生ヘッドとの間に配設され、前記第2のパルス信号を再生する第2のパルス再生ヘッドとを備えたことを特徴としている。
より具体的には、LTOフォーマットに垂直補助パルスを追加することによりタイミングベースサーボパターン時間軸方向の変動情報を既存のサーボリードヘッドで検出し、時間軸方向変動を比較的容易に補正することによりメディア幅方向の位置情報の精度を上げ、結果としてトラッキング密度を向上することができるようにした。
すなわち、
(1)LTOサーボパターン(第1のパルス信号を有したバースト)に、第2のパルス信号としての補助パルスを追加することにより、テープジッターや巻き径変動による速度ムラや、絶対速度偏差による計測誤差を最小にすることができ、トラッキング精度が著しく向上する。
上記補助パルスは現行サーボパターン形成装置に補助パルス記録・再生ヘッドを追加することで可能になり、大幅な装置変更をすることなく実現できるメリットを有する。
また現行LTOサーボパターンの基本的な寸法を変更しなくてもマイグレーションのアップが可能になる。さらにドライブのサーボトラックリードヘッドに変更を加えることなく上記補助パルス追加LTOサーボパターンを再生することが出来る。(2)上記補助パルスは、メディアの下エッジを結ぶ仮想線をリファレンスライン(センターライン)としてこれに対して垂直なアジマスを有する。また上記補助パルスの垂直方向の幅は各サーボパターンに一致する。また上記補助パルスはLTOサーボパターンの上下間のセンターで2分割し、その分割した上側と下側とをメディア長手方向に2.1μmずらして配置する。
また上記ペアーの補助パルスにおけるセンターの水平方向位置はLTOサーボパターンの仮想センターライン上でA,B,C,D各バーストの最初のパルス前縁までの距離を15μmとする。これによってLTOサーボパターン全幅に渡って双方が干渉することはない。
また上記ペアーの補助パルスのセンターの水平方向間隔は50μm±0.1 (1m平均),50μm±0.15 (7.2mm平均)とする。
(3)上記ペアーの補助パルスの互いに向き合う縁同士を結ぶ線は、上記(2)で記すメディアの下エッジを結ぶ仮想線をリファレンスラインと平行とし、上記(2)で記すLTOサーボパターンの仮想センターライン上と一致するよう記録する。
上記(2)で記すペアーの補助パルスをサーボリードヘッドによりまたがって再生し、両方の補助パルスの出力が等しくなる点をLTOサーボパターンのセンターラインとすることにより、現行LTOドライブのように36フレームに亘って平均するという過程を踏むことなく、精度が良く仮想ではない真のセンターラインを決定することが可能になる。
上記補助パルスはアクチュエータがどの位置に可変しても常に同時刻(同位相)で再生でき、従来のトラッキング位置情報のA-Bパルス幅,C-Dパルス幅に加えて上記補助パルスから各パルスまでの時間差情報が加わり、精度が増す利点を有する。
現行サーボパターン形成装置の速度ムラの精度を落としても速度補正が可能なため、現行サーボパターン形成装置の維持コストや新規制作の仕様を下げることが可能になり新規制作コストの削減が可能になる。
(4)サーボトラック上(下)半分では上記補助パルスの上側パルス信号の後ろ(下側パルス信号の前)エッジからAバースト初めまでの時間Taを分子にして、Aバースト初めから次の補助パルスの上側パルス信号の後ろ(下側パルス信号の前)エッジまでの時間Tbを分母にしたときの比をトラッキング位置情報とする。
このトラッキング方式によれば、テープスピード偏差やテープジッターがあっても分母、分子にそれぞれ比例した影響を及ぼすため、比の値には影響が無視出来るレベルになり絶対位置情報が得られる利点を有する。
(1)請求項1〜4に記載の発明によれば、第1のパルス信号を有したバーストとして、例えば既存のリニアテープオープンのサーボパターンが用いられる場合、これに第2のパルス信号を追加することにより、テープジッターや巻き径変動による速度ムラや、絶対速度偏差による計測誤差を最小にすることができ、トラッキング精度が著しく向上する。
特に第2のパルス信号は、サーボアクチュエータがどの位置に可変しても常に同時刻(同位相)で再生することができ、従来のバーストからのトラッキング位置情報に加えて、第2のパルス信号からの時間差情報が得られるため、非常にトラッキング精度が増す。
(2)請求項2に記載の発明によれば、サーボパターン全域にわたって第1のパルス信号を有したバースト(例えばリニアテープオープンのサーボパターン)と第2のパルス信号が干渉することはない。
(3)請求項3、4に記載の発明によれば、現行のドライブ装置のサーボトラックリードヘッドを変更しなくても第1のパルス信号を有したバーストおよび第2のパルス信号から成るサーボパターンを再生することが可能であり、大幅な装置変更をすることなくトラッキング精度の高い装置を実現することができる。
(4)請求項5に記載の発明によれば、現行のサーボパターン形成装置に第2のパルス発生ヘッドを追加することで、大幅な装置変更をすることなく、トラッキング誤差要因を排除した品質の良いサーボパターンを書き込むことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。図1は本実施形態例による補助パルス(第2のパルス信号)追加LTOサーボパターンの1サーボフレーム分を示している。図1において図4と同一部分は同一符号をもって示している。
A,B,C,Dの各バーストの長手方向(時間軸方向)両側には、A〜D各バーストのテープ幅方向両端間の、テープエッジに直交する線に沿う間隔と等しい長さ(186μm±60)の補助パルス(第2のパルス信号)10が、各バーストから所定距離隔てて配置されている。
A〜D各バーストと補助パルス10の各部の寸法関係は図示のとおりであり、互いに隣接する補助パルス10間の距離は1m平均で50.0μm±0.1、7.2mm(36サーボフレーム分の長さ)平均で50.0μm±0.15である。
また補助パルス10の幅(テープ長手方向距離)は、A〜D各バーストの各パルス信号(第1のパルス信号)の幅と同じく2.1μm±0.4であり、LTOサーボパターンの仮想センターライン(テープエッジの線と平行な線)上における、補助パルス10からA〜Dバーストの最初のパルス前縁までの距離は15μmである。
補助パルス10の記録は、現行サーボライターの記録ヘッド部の上流もしくは下流に出来るだけ近接して配置する。補助パルス10はLTOサーボパターンのセンターラインに相当する位置で2分されており、上半分の補助パルス10uの下エッジと下半分の補助パルス10bの上エッジの高さは一致させる。
サーボリードヘッドはこの両補助パルス10u、10bをまたがって再生し、両補助パルス10u、10bの再生出力が同一になるヘッド高さをLTOサーボパターンのセンターラインとする。
カセットをドライブにロードすると、テープがある速度で走行する。サーボリードヘッドは目的のデータバンドに相当するサーボトラックのセンターラインを探しに行く。図1に示すように補助パルス10からAバースト最初のエッジまでの距離Taとこの最初のエッジから次の補助パルス10までの距離Tbの比を計算し0.428571より大きい場合は、サーボリードヘッドがトラックセンターより上に位置し、小さい場合は下に位置するという情報が得られる。
サーボリードヘッドがこの両補助パルス10u、10bをまたがって再生した場合は両補助パルス10u、10bの再生出力が同一になるようにアクチュエータの高さを変位させる。
サーボトラックセンターが求まった時に補助パルス間隔(Ta + Tb),Ta ,Tbを計測する。LTOのサーボパターンの傾きは6°と定義されている。しかし、補助パルス発生ヘッドのLTOサーボパターン発生ヘッドとの距離はサーボトラックライターにより異なる。従ってTaの値は速度変動にプラスして位置偏差も含む。この時のTa/Tbを目標値とすることにより位置偏差を加味したトラックセンター値が求まる。
次に速度偏差が有る場合を考える。Taの長さ偏差分をδTaとし、同様にTbの長さ偏差分をδTbとする。δTa =k*Ta、δTb =k*Tb、kは定数である。
(Ta +δTa)/(Tb +δTb)
=(Ta + k*Ta)/(Tb + k*Tb)
=((1 + k)*Ta)/((1 + k)*Tb)
=Ta/Tbとなる。
つまりTa/Tbの値は速度偏差の影響を受けにくい。このことを利用してサーボトラックセンターの位置をゼロとして上下に1ミクロンずつずれた時のTa/Tbの値の一部を表1に示す。
Figure 0004404038
尚表1および図1においてHuはセンターラインからトラック幅上方向への距離を示し、Hbはセンターラインからトラック幅下方向への距離を示している。
表1からわかるように、Hu,Hbが1ミクロン変化したときのTa/Tbはほぼ1%以上の変化がある。従って0.1ミクロンのトラッキング誤差を検出する為には4桁の有効数字が得られるクロックを有する必要がある。LTOでは数十nmまで公差を定義しておりほぼ同等のクロックで検出できる。
次にLTMによりテープが幅方向に変動した場合を考える。図1でテープがθだけ傾いて走行した場合を考える。目標とする幅方向位置HuでAバーストの最初のパルスと交差する点を Pとする。P点を通るθ傾いた線Lを引くとその線Lがサーボリードヘッドのトレースする軌跡である。
Taに相当する長さは Ta*secθに、Tbに相当する長さは Tb*secθになる。Ta*secθ/ Tb*secθ =Ta/Tb となりθ傾いた影響は無い。またテープが垂直方向に変動しても補助パルスの位置は変化しないので影響は無い。
以上の様に垂直の補助パルス10と絶対トラックセンター位置をテープサーボパターンに配置することにより精度の良いトラッキング情報が得られる利点を有する。
図2は本発明の補助パルス発生(記録)ヘッド21およびLTOサーボパターン発生(記録)ヘッド22の模式図を示す。サーボパターンライターのLTOサーボパターン発生ヘッド22のテープ上流側に本発明の補助パルス発生ヘッド21を配置する。LTOサーボパターン発生ヘッド22から比較的近い距離に配置することが好ましいが何ミリメートル以下という制約は無い。また従来のLTOサーボパターン発生ヘッド22のテープ進入側の前縁にギャップ23を介して補助パルス再生ヘッド24を配置する。
本発明の図1のパターンを形成するためにブランクテープにまず初めに補助パルス10を記録する。この補助パルス10の間隔は従来のサーボパターンライター装置の持つ速度変動成分に応じて変動する。
ドライブの可変ヘッドアクチュエータのサーボ帯域や従来測定されている変動周波数帯域は2KHz以下である。5.5m/sで走行するドライブでは2KHzに相当するピッチは5500mm/s/2000s=2.75mmである。補助パルスの間隔は50μmであるので2.75mm/0.05mm=55パルスになる。従って時間軸方向の変動は55パルスの半分ごとの平均を取っても良い。
上記補助パルス発生ヘッド21上でのテープ速度偏差は局部的なテープテンションが一定であれば55/2パルス離れていても同位相、同速度、同変位の偏差であると言える。実際は局部的なテープテンションはガイド材やヘッドの影響を受けるのでこの仮定は成り立たないと言える。
速度変動を含んだ補助パルス10が記録され、補助パルス再生ヘッド24上を通過し、基準テープスピードで走行した場合図1で示されるサーボパターンの位置関係になる様、再生ヘッド通過後の時間ThでLTOサーボパターンのABバースト、及びCDバーストを従来通り記録する。補助パルス一つおきにLTOサーボパターンを書き込む。
速度変動がある時の関係は前述の通りである。

Taの長さ偏差分をδTaとし、同様にTbの長さ偏差分をδTbとし、δTa =k*Ta、δTb =k*Tb、kは定数であるから、
(Ta +δTa)/(Tb +δTb) =(1 + k)Ta/(1 + k)/Tb =Ta/Tbとなる。
ここで1パルス間隔内の速度変動は55/2パルスに比較して十分に小さいのでこのパルス間では速度変動は線形であると言える。従ってδTa =k*Ta、δTb =k*Tbの関係が成り立つ。
補助パルス再生ヘッド24とLTO サーボパターン発生ヘッド22間の距離は1から55パルスの間で少ない方が好ましいのは言うまでもない。前記時間Thの発生トリガーは補助パルス再生ヘッド24であるので、補助パルス発生ヘッド21が補助パルス再生ヘッド24から十分離れていても両ヘッド上でのテープ速度が等しければ本発明には影響は無い。しかし速度偏差方向が逆相では補正が逆になるので好ましくない。従って速度偏差がほぼ等しい範囲内で補助パルス発生ヘッド21と補助パルス再生ヘッド24の距離が決定される。両ヘッド間にテープテンション変動や速度変動を引き起こすガイド類等の配置は好ましくない。
補助パターン発生ヘッド21はLTOサーボパターン発生ヘッド22と同様の構造でも良い。図2でサーボバンド一つのみについて模式図が描かれているが、実際にはテープ幅方向にサーボバンド数に相当する数量のヘッドがテープ幅方向に等間隔で配置されている。
補助パルス再生ヘッド24は例えば積層構造のMRヘッドでも良い。LTOサーボパターンが着磁されるとき漏洩フラックスがこの補助パルス再生ヘッド24に影響するので、検出区間にウインドウを設ける等の工夫が必要である。サーボパターンライターのテープスピードが既知であるのでこのウインドウパルスを決めるのは容易である。
補助パルス発生ヘッド21と補助パルス再生ヘッド24及びLTOサーボパターン発生ヘッド22とのテープ幅方向の位置はテープを現像処理等可視化して調整することが容易である。
あるサーボパターンライターで記録したテープをLTOのドライブで再生して、PES(Position Error Signal)を測定すると図3の様なスペクトルが得られた。このテープのACパルス間距離(A、Cバーストのパルス間距離)の変動のスペクトルを求めるとほぼ図3のスペクトルと一致する結果が得られた。上記の例ではPESはσ=0.8ミクロンであった。スペクトラムからも1KHzの変動成分が0.8ミクロンの主要な成分を占めるのは容易にわかる。
サーボパターンを書き込む速度は記録メディアを生産する上で生産性を大きく左右する。書き込み速度は速ければ速いほど良いが、テープの変動も速度に呼応して大きくなり、その変動を抑制するためテープをエッジで規制する。しかしこの規制によるテープに及ぼす外乱の周波数は速度に呼応して高くなる。上記の例では1KHz付近であるが書き込み速度をさらに上げようとすればさらに周波数は高くなる。
上記の例ではサーボパターン上でACパルス時間差がほぼ1KHzを中心とするスペクトルで変動し、PESの算出式PES = ref-ABパルス距離/ACパルス距離、における分母が変動し、一方分子は着磁パターンで決まる一定値であるためPESが時間軸方向変動と同期して悪くなる。更にこの1KHzという周波数はヘッドアクチュエータのサーボ帯域外であるのでヘッドアクチュエータで補正出来ない残差のPESが正常な記録・再生が出来ないレベルになる。
このようなケースで補助パルスジッター補正サーボパターン方式の本発明においては、1KHzでのテープ長手方向変動は上記の補助パルス数では、5500mm/s/1000s = 5.5mm 5.5mm/0.05 = 110パルスで十分補正出来る。
例えばLTO-4ではPESはσ=0.1〜0.2ミクロンに抑える必要があり、それはドライブのトラッキング能力よりもサーボパターンの品質に左右されると言って良い。よって本発明はサーボパターンライターに起因するトラッキング誤差要因を効果的に排除出来るものである。
本発明の一実施形態例のリニアテープのサーボパターンを示す説明図。 本発明の一実施形態例のリニアテープのサーボパターン書き込み装置の構成を示す模式図。 テープ速度偏差によるPESへの影響を説明するための周波数対PESの特性図。 従来のLTOサーボパターンを示す説明図。 LTOサーボパターンのピークジッターを示す説明図。 LTOサーボパターンにおけるバースト間距離の時間軸方向の変動を示す特性図。
符号の説明
10…補助パルス、10u…上側の補助パルス、10b…下側の補助パルス、A〜D…バースト、21…補助パルス発生ヘッド、22…LTOサーボパターン発生ヘッド、23…ギャップ、24…補助パルス再生ヘッド。

Claims (5)

  1. 磁気テープ長手方向に沿う複数のサーボトラックを有したサーボバンドと、磁気テープ長手方向に沿う複数の記録トラックを有したデータバンドとが、テープ幅方向に交互に形成されたリニアテープであって、
    前記サーボバンドに各々形成され、磁気テープの長手方向に所定幅を有するとともに、テープエッジに直交する線に対して所定角度傾斜し、且つテープ長手方向に各々所定間隔隔てて形成された複数本の第1のパルス信号を有したバーストを、テープ長手方向に所定間隔で形成し、
    前記テープエッジに直交する線に対して平行であり、且つ前記第1のパルス信号のテープ幅方向両端間の、前記テープエッジに直交する線に沿う間隔と略等しい長さの第2のパルス信号を、前記バーストのテープ長手方向両側に、各々バーストから所定間隔隔てて形成したサーボパターン
    を備え
    前記第2のパルス信号は、テープエッジと平行なサーボパターンの仮想センターライン上でテープ幅方向に2分割され、該分割された一方の信号が他方の信号に対して、前記第1のパルス信号の幅と同一間隔テープ長手方向にずれて形成された一組のパルス信号から成る
    ことを特徴とするリニアテープ。
  2. 前記バーストの第1のパルス信号とこれに隣接する第2のパルス信号との間隔は、テープエッジと平行なサーボパターンの仮想センターライン上で、隣接する2つの第2のパルス信号の間隔を、1m平均で50μm±0.1、7.2mm平均で50μm±0.15としたときに、15μmである
    ことを特徴とする請求項1に記載のリニアテープ。
  3. 前記請求項1に記載のリニアテープを再生するドライブ装置であって、
    サーボ信号再生ヘッドによってサーボトラックに沿って前記サーボパターンを再生し、前記第2のパルス信号の分割された一方の信号の再生信号と他方の信号の再生信号との差に基づいてトラッキングサーボ制御を行う
    ことを特徴とするリニアテープのドライブ装置。
  4. 前記ドライブ装置は、サーボ信号再生ヘッドによってサーボトラックに沿って前記サーボパターンを再生し、前記第2のパルス信号の再生時刻から当該第2のパルス信号に隣接するバーストの第1のパルス信号の再生時刻までの時間Taと、前記第1のパルス信号の再生時刻から次に再生される第2のパルス信号の再生時刻までの時間Tbとの比に基づいてトラッキングサーボ制御を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載のリニアテープのドライブ装置。
  5. 前記請求項1に記載のリニアテープのサーボパターンを書き込む装置であって、
    前記磁気テープ走行方向に沿って互いに所定間隔隔てて配設された、前記バーストの第1のパルス信号を発生する第1のパルス発生ヘッドと、
    前記第2のパルス信号を発生する第2のパルス発生ヘッドと、
    前記第1のパルス発生ヘッドと第2のパルス発生ヘッドとの間に配設され、前記第2のパルス信号を再生する第2のパルス再生ヘッドと
    を備えたことを特徴とするリニアテープのサーボパターン書き込み装置。
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