JP4400947B2 - 媒体印字装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体に印字を行う媒体印字装置の中で、金融機関に設置され、オペレータ等の操作者がセットした通帳や伝票等の媒体を取り込み、磁気ストライプの読み書き処理や、所定の印字処理を行う通帳伝票プリンタに実装される媒体印字装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通帳伝票プリンタに実装される媒体印字装置は、取引金額の印字等に使用されるため、正確かつ明瞭な印字を行う必要があり、また、通帳のように印字するページにより厚みの異なる媒体を扱うため、媒体の厚みに応じて印字ヘッド部と媒体との間のギャップを調整する機構が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
印字ヘッド部と媒体との間のギャップを調整するには、プラテンを上昇させて、媒体が印字ヘッド部に設けたガイド部材に接触すると、その位置を基準にプラテンを所定量下降させギャップを設けるという行程を行う。媒体がガイド部材に接してからのプラテンの下降量は、あらかじめ実験等で決めてあるが、ガイド部材と印字ヘッドのヘッドピンとの寸法精度が悪く、製品毎のばらつきがあると、正確なギャップが調整できないという問題があった。
【0004】
また、ガイド部材はインクリボンの着脱等の際には取り外す必要があり、ガイド部材と印字ヘッドのヘッドピンとの寸法精度を保ちながら、ガイド部材を容易に着脱できるようにするというのは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、印字ヘッド部のガイド部材にプラテン上の媒体を接触させた状態を基準に、ガイド部材と媒体との間に所定のギャップを形成するプラテンギャップ調整機構を備えた媒体印字装置において、前記印字ヘッドのヘッドピン突出面側に、該ヘッドピン突出面と平行な基準面を持つヘッドマウントを一体に設け前記ガイド部材を印字ヘッド部に対して開閉可能に支持する機構を備え、前記ガイド部材は、前記ヘッドピン突出面から突出するヘッドピンを媒体に押し付けるための窓部を設けたハードプロテクタと、バネ部材を介して前記ハードプロテクタを支持するガイド部を有し、 前記ガイド部材を前記印字ヘッド部に対して閉じたときに、前記ハードプロテクタを前記バネ部材により前記ヘッドマウントの基準面に押し付けることを特徴とする。
【0007】
さらに、前記ガイド部材を閉じる方向に力を加える押し上げ部材を印字ヘッド部の移動経路に設け、印字ヘッド部の移動により、前記ガイド部材を押し上げて該ガイド部材を閉じることとしたものである。
また、プラテンをガイド部材方向に移動させて該ガイド部材を押し上げるとともに、印字ヘッド部の移動によりガイド部材を押し上げて該ガイド部材を閉じることとしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の媒体印字装置の実施の形態の一例を示す要部正面図である。この図1は、通帳伝票プリンタの印字ユニットに組み込まれた媒体印字装置であり、以下、本実施の形態では、通帳伝票プリンタを例に説明して行く。図2は図1のA−A線矢視図である。
【0009】
1は印字ヘッド部である。この印字ヘッド部1は、ワイヤドット方式の印字ヘッド2、この印字ヘッド2を支持するキャリッジ3、リボン切り換え動作を行うリボン切換アッセンブリ4、印字ヘッド2の保護や媒体をガイドするガイドアッセンブリ5等で構成される。
6は印字ヘッド部1の移動方向に延びるメインシャフトで、キャリッジ3は、このメインシャフト6に対してスライド移動可能で、かつ、メインシャフト6を支点に回転可能な状態で該メインシャフト6に支持される。
【0010】
7はサブシャフトで、このサブシャフト7はメインシャフト6と平行に設けられる。メインシャフト6とサブシャフト7は、アッパーフレームユニット8を構成する右アッパーフレーム8aと左アッパーフレーム8bにより、それぞれその両端を支持されている。
9はスライドマウントで、このスライドマウント9は、サブシャフト7に対してスライド移動可能に設けられる。9aはスライドマウント9に設けた足部、10は足部9aとキャリッジ3の間に入れたスライドマウントスプリングで、キャリッジ3とスライドマウント9は、このスライドマウントスプリング10を介して接続される。
【0011】
11はキャリッジ3に設けられたベアリング、12はスライドマウント9の上部の一部に設けた窓部で、スライドマウントスプリング10により、キャリッジ3をメインシャフト6を支点に押し下げる方向の力が加わることで、ベアリング11がスライドマウント9の窓部12よりサブシャフト7に接触する。これにより、キャリッジ3は、スペーシング用のパルスモータの駆動力をベルト等を介して受けて、メインシャフト6とサブシャフト7にガイドされて移動可能となっている。
【0012】
13は右アッパーフレーム8aと左アッパフレーム8bの間に実装されるインクリボンカセットで、インクリボンカセット13は左右両側に逆L字状のリボンガイド14を備え、インクリボンのこのリボンガイド14の間に出ている部分がリボン切換アッセンブリ4とガイドアッセンブリ5の間を通るようになっている。
【0013】
15は印字ヘッド部1に対向配置されるプラテンで、プラテン駆動用のパルスモータの駆動力を受けて上下動し、印字ヘッド部1に近づく方向に移動したり、印字ヘッド部1から離れる方向に移動する。
16はロアフレームユニットで、このロアフレームユニット16に、前記プラテン15、このプラテン15を上下動可能に支持する機構、プラテン駆動用のパルスモータ、媒体搬送路を構成するガイドやローラ等が実装されている。また、アッパーフレームユニット8は、メインシャフト6の取り付け部を支点にして、ロアフレームユニット16に対して開閉可能となっている。
【0014】
17はリボン切換アッセンブリ4に設けたスライドバーで、印字ヘッド部1を移動させることで、このスライドバー17を右アッパーフレーム8aか左アッパーフレーム8bに突き当てて、インクリボンをその幅方向に移動させ、印字色の切り換えを行う。このリボン切換アッセンブリ4の詳細は後述する。
18はガイドアッセンブリ5に設けた閉じ忘れ防止ガイド、19はロアフレームユニット16の左右両側に設けた押し上げ部材で、後述するように、開閉可能に設けられているガイドアッセンブリ5を閉じ忘れたり、きちんと閉じられていなかった場合に、イニシャル動作時のプラテン15の動作と印字ヘッド部1の動作により、左右の閉じ忘れ防止ガイド18をそれぞれ押し上げ部材19に突き当て、ガイドアッセンブリ5が確実に閉じるようにしてある。このガイドアッセンブリ5の詳細は後述する。
【0015】
20はキャリッジ3に設けた接触端子で、この接触端子20とプラテン15の電位の変化を監視して、プラテンギャップを調整する。このプラテンギャップの調整機構の詳細は後述する。
図3は通帳伝票プリンタの制御ブロック図である。
21は印字ヘッド部1をメインシャフト6に沿った方向に移動させるための第1のパルスモータ、22は第1のパルスモータ21による印字ヘッド部1の移動時に回転するスリットディスクのスリットを検知するスリットセンサである。23はプラテン15を上下動させるための第2のパルスモータである。
【0016】
25はプラテン15の電位の変化を検知する第1の電位検知手段、26は接触端子20の電位の変化を検知する第2の電位検知手段、27は印字ヘッド部1やプラテン15の位置管理情報等を記憶する記憶部である。
28は主制御部で、第1のパルスモータ21、スリットセンサ22、第2のパルスモータ23、第1の電位検知手段25、第2の電位検知手段26、記憶部27が接続してある。なお、主制御部28には、印字ユニットのその他の構成、印字ユニット以外の構成も接続されているが、ここでは図示しない。
【0017】
主制御部28は、第1のパルスモータ21を制御して印字ヘッド部1を移動させる。また、該第1のパルスモータ21への出力から、印字ヘッド部1の位置を管理する。さらに、第1のパルスモータ21を制御して印字ヘッド部1を移動させている場合に、スリットセンサ22の出力から、印字ヘッド部1が移動できなくなる位置まできたことを認識する。そして、印字ヘッド部1を移動できなくなる位置まで移動させた後、そこからどれだけ移動させると、待機位置に移動できるか等の位置管理情報を記憶部27から読み出し、この位置管理情報に従い、第1のパルスモータ21を制御する。
【0018】
また、主制御部28は、第2のパルスモータ23を制御してプラテン15を移動させる。また、該第2のパルスモータ23への出力から、プラテン15の位置を管理する。なお、第1のパルスモータ21と同様に位置管理用のスリットディスクを設けてもよい。
さらに、第1の電位検知手段25と第2の電位検知手段26の出力から電位の変化を検知したときのプラテン15の移動量を第2のパルスモータ23の出力から求めてこれを記憶部27に記憶し、この記憶した移動量に基づいて、プラテンギャップを形成する制御を行う。主制御部28によるこれら制御の詳細は後述する。
【0019】
次に、通帳伝票プリンタの全体の構成の概略を説明する。図4は通帳伝票プリンタの外観斜視図、図5は通帳伝票プリンタの概略構成図である。
通帳伝票プリンタは、その正面側に、種類の異なる媒体を受け入れるため、2段のステージが設けてある。ここでは、上の段が媒体の中の伝票等を受け入れるための伝票ステージ29aで、下の段が媒体の中の通帳等を受け入れるための通帳ステージ29bである。30はオペレータが操作をするボタン等が設けられた操作部である。
【0020】
31aは通帳伝票プリンタ内の正面側に実装されるインサータユニットである。このインサータユニット31aは、オペレータによる通帳や伝票等の媒体のセットを受け、セットされた媒体を取り込んだり、処理の終了した媒体を排出する機能等を備える。
31bは前記インサータユニット31aに続いて該インサータユニット31aの後ろ側に実装される印字ユニットである。この印字ユニット31bは、媒体への印字、および印字のための印字済行の検出等の機能を備える。
【0021】
31cは前記印字ユニット31bに続いて該印字ユニット31bの後ろ側に実装されるオートターンページ(ATP)ユニットである、このATPユニット31cは、取り扱う媒体のうち、通帳のページめくりを行う機能を有する。
次に、インサータユニット31aの説明を行う。
32aは伝票ステージ29aおよび通帳ステージ29bにおいて媒体を搬送する搬送フィードローラ、32bは前記搬送フィードローラ32aに媒体を押し付ける搬送プレッシャローラである。
【0022】
33aは媒体を基準面に突き当てるための搬送を行う幅寄せフィードローラ、33bは前記幅寄せフィードローラ33aに媒体を押し付ける幅寄せプレッシャローラである。
34は前記伝票ステージ29aによる搬送経路と通帳ステージ29bによる搬送経路の合流点に設けられたブレードで、媒体の搬送方向を切り換える。
【0023】
なお、図示しないが、通帳ステージ29bには、磁気ヘッドが設けてある。
次に、印字ユニットの説明を行う。
35は印字ユニット31bに設けられた媒体の搬送路で、媒体を搬送する複数の搬送フィードローラ35aと、これら搬送フィードローラ35aに媒体を押しつける搬送プレッシャローラ35bと、媒体をガイドする上下のガイド部35c等から構成される。この搬送路35の構成は、図1および図2で説明したロアフレームユニット16に組み込まれている。この搬送路35の装置正面側は、前記インサータユニット31aのブレード34の部分と繋がり、印字ユニット31bで処理の終了した媒体を排出する場合、その媒体の種類に応じてブレード34が作動し、搬送路35を搬送される媒体が伝票ステージ29aか通帳ステージ29bに送り込まれる。また、ブレード34を作動させて通帳ステージ29bと搬送路35を接続しておき、通帳ステージ29bにセットされた媒体(通帳)を搬送路35に送り込むか、ブレード34を作動させて伝票ステージ29aと搬送路35を接続しておき、伝票ステージ29bにセットされた媒体(伝票)を搬送路35に送り込むことができるようになっている。
【0024】
36は前記搬送路35に取り込んだ通帳のページマークや印字済行等を読み取る読み取り部である。1は図1および図2で説明した印字ヘッド部、15はプラテンである。
次にATPユニットの説明を行う。
37はATPユニット31cに設けられた媒体の搬送路で、媒体を搬送する搬送フィードローラ37aと、搬送フィードローラ37aに媒体を押しつける搬送プレッシャローラ37bと、媒体をガイドする上下のガイド部37c等から構成される。この搬送路37の装置正面側は、前記印字ユニット31bの搬送路35の装置後ろ側と繋がり、ページめくりが必要と判断された通帳が搬送路35から送り込まれ、ページめくりの終わった通帳を搬送路35に送り込む。
【0025】
37dは通帳のページめくりを行うはね上げローラ、37eはこのはね上げローラ37dに対向配置されたプレッシャローラである。
次に、印字ヘッド部1の各部の構成の詳細について説明する
図6は印字ヘッドの構造を示す説明図で、本実施の形態の印字ヘッドの構造を示す。図6(a)は印字ヘッドの正面図、図6(b)は側面図、図6(c)は底面図である。
【0026】
38は印字ヘッド2の底部の先端に突出形成したノーズで、このノーズ38の先端から、ヘッドピン39が突出するようになっている。
40は印字ヘッド2の底部の先端に突出形成したヘッドマウントで、このヘッドマウント40は、前記ノーズ38の左右に設けられている。41はヘッドマウント40の先端に形成された基準面、42はこの基準面41の間に形成されたリボンガイドで、ヘッドマウント40の先端は、このリボンガイド42の部分が窪んだ形状となっており、このリボンガイド42のところをインクリボンが通る。ここで、ノーズ38とヘッドマウント40は印字ヘッド2と一体のものであり、印字ヘッド2の製造時にノーズ38とヘッドマウント40を作り込み、印字ヘッド2の製造時に基準面41の精度を出すので高い寸法精度を出すことができ、製品毎のばらつきを抑えることができる。そして、ノーズ38のヘッドピン39が突出する面に対して、ヘッドマウント40の基準面41を平行な面としておくことで、ノーズ38のヘッドピン39が突出する面に対するヘッドマウント40の基準面41までの寸法精度が出しやすい。
【0027】
なお、印字ヘッド2の外装は金属製であり、ヘッドマウント40も金属製である。
図7はリボン切換アッセンブリの説明図で、図7(a)は底面図、図7(b)は側面図である。ここで、図7においては、ガイドアッセンブリ5を外した状態である。
【0028】
リボン切換アッセンブリ4は、印字ヘッド2の底部に取り付けられる。そして、リボン切換アッセンブリ4は、印字ヘッド2のノーズ38、左右のヘッドマウント40のそれぞれが露出する形状となっている。
43はリボン切換アッセンブリ4に設けられたリボンスライダで、左右のヘッドマウント40のそれぞれ外側に位置するように設けられる。このリボンスライダ43は、凹部によりインクリボン44をガイドする。
【0029】
リボンスライダ43は、スライドバー17の動作により前後に移動する。そして、リボンスライダ43が前後に移動することで、インクリボン44が幅方向に移動し、ヘッドピン39に対する位置が変わることで、色の切り換えが行えるようになっている。
図8はリボン切換アッセンブリの取り付け構造を示す断面図で、図7のB−B線矢視図である。
【0030】
46はリボン切換アッセンブリ4に設けた固定爪、47はリボン切換アッセンブリ4に設けた位置決め爪である。ここでリボン切換アッセンブリ4は、軽量化とコスト低減のためプラスチック等の樹脂の成形品を組み合わせて構成するもので、リボン切換アッセンブリ4のケースも樹脂製であり、前記固定爪46と位置決め爪47は、ケースに一体に成形されている。48は印字ヘッド2の底部に設けた取付穴、49は印字ヘッド2の底部に設けた位置決め穴である。
【0031】
前記固定爪46は、その断面形状が逆L字状となっており、これに対応して、取付穴48も、その断面形状が逆L字状となっている。このような構造としたことにより、リボン切換アッセンブリ4を印字ヘッド2に取り付けるには、固定爪46の位置を取付穴48に合わせて嵌めていくと、固定爪46が弾性変形しながら取付穴48に引っ掛かることで、リボン切換アッセンブリ4が印字ヘッド2に取り付けられ、取付穴48に固定爪46が引っ掛かると、位置決め穴49に位置決め爪47が嵌り、リボン切換アッセンブリ4は印字ヘッド2に対して位置決めがなされた状態で固定される。また、リボン切換アッセンブリ4を印字ヘッド2から取り外す場合は、リボン切換アッセンブリ4を印字ヘッド2から持ち上げるようにすることで、固定爪46が弾性変形しながら取付穴48から抜け、リボン切換アッセンブリ4を印字ヘッド2から取り外すことができる。
【0032】
このように爪同士のはめ込みでリボン切換アッセンブリ4を印字ヘッド2に固定する構造としたことで、工具を用いることなく、リボン切換アッセンブリ4を印字ヘッド2に対して着脱できるようになっている。
図9はリボン切換アッセンブリの内部構造を示す説明図で、以下に、スライドバー17からリボンスライダ43への駆動力伝達機構を説明する。なお、図9はリボン切換アッセンブリ4のケースからカバーを外した状態として、リボン切換アッセンブリの内部構造を示している。
【0033】
50はリボン切換アッセンブリ4に設けられたガイド部で、このガイド部50により、スライドバー17はキャリッジ3の移動方向と同じ方向に移動可能に支持される。51はリボン切換アッセンブリ4に設けられたガイド部で、このガイド部51により、リボンスライダ43はスライドバー17の移動方向と直交する方向に移動可能に支持される。
【0034】
52はスライドリンクで、このスライドリンク52より、スライドバー17とリボンスライダ43が接続され、スライドバー17の動作を、このスライドバー17の移動方向と直交する方向に移動するリボンスライダ43の動作に変換する。53はリボンスライダ43とスライドリンク52を接続するピンで、このピン53を支点にして、リボンスライダ43に対してスライドリンク52は回転自在に接続してある。
【0035】
54aはスライドバー17に設けたバネ部、54bはこのバネ部54aの先端に設けた長穴で、この長穴54bはリボンスライダ43の移動方向に沿って延びる長穴である。55はスライドリンク52に設けたピンで、前記長穴54bに入る。これにより、スライドバー17に対してスライドリンク52は回転自在に接続される。
【0036】
54cはスライドバー17に設けた押圧部で、バネ部54aのそれぞれ両側に設けられる。
56はスライドバー17に設けた突起、57a,57bはガイド部50に設けた2か所の凹部であり、突起56が凹部57aか凹部57bに嵌まることで、スライドバー17の位置決めがなされる。
【0037】
スライドバー17が図9(a)の位置にある場合は、リボンスライダ43はスライドリンク52によりスライドバー45方向に引き寄せられた状態となっている。そして、突起56が凹部57aに嵌まっていることで、スライドバー17の位置が決められている。
この状態から、スライドバー17のリボン切換アッセンブリ4から突出している部分を押すと、該スライドバー17が移動することで、突起56が凹部57aから外れるとともに、バネ部54aがたわみながら押圧部54cに押されることでスライドリンク52が回転し、リボンスライダ43をスライドバー45から離れる方向に移動させる。そして、突起56が凹部57bに嵌ると、スライドバー45の移動は停止して、図9(b)に示す状態となる。
【0038】
この図9(b)に示す状態からスライドバー17の突出部分を押すと、該スライドバー17が移動することで、突起56が凹部57bから外れるとともに、バネ部54aがたわみながら押圧部54cに押されることでスライドリンク52が回転し、リボンスライダ43をスライドバー17に引き寄せる方向に移動させる。そして、突起56が凹部57aに嵌ると、バネ部54aのたわみが解消されて、リボンスライダ43がスライドバー17方向に引き寄せられ、かつ、該スライドバー17の移動は停止して、図9(a)に示す状態となる。なお、スライドバー17を移動させる力は、該スライドバー17の移動方向端部から、この移動方向に沿った方向の力を加わえるので、スライドバー17の変形を防ぎ、確実にリボンスライダ43を作動させることができる。
【0039】
図10はリボン切換アッセンブリ4によるリボン切換動作の説明図、図11は印字ヘッド部の動作を示す説明図であり、印字ヘッド部1の移動によるリボン切り換え動作を説明する。
主制御部28が、第1のパルスモータ21を制御して、印字ヘッド部1を移動させると、そのときの移動方向によって、印字ヘッド部1は右アッパーフレーム8aか左アッパーフレーム8bに突き当たり、それ以上の移動はできなくなる。主制御部28は、スリットセンサ22の出力から、印字ヘッド部1が移動できなくなったことを検知すると、第1のパルスモータ21を制御して、印字ヘッド部1の移動を停止する。
【0040】
スライドバー17の突出している方向に印字ヘッド部1を移動させて、上述したように、印字ヘッド部1を、移動できなくなる位置まで移動させると、スライドバー17の突出している部分が右アッパーフレーム8aもしくは左アッパーフレーム8bに突き当たり、さらに押し込まれた状態となる。この印字ヘッド部1が移動できなくなる位置を、印字ヘッド部1が移動し得る位置の中のリボン切換位置とする。このリボン切換位置は、印字ヘッド部1の移動方向である左右両側に存在する。主制御部28は、印字ヘッド部1がリボン切換位置にきたことを、上述したように、スリットセンサ22の出力から検知することができる。
【0041】
図10において、インクリボン44は、斜線の部分が赤、白抜きの部分が黒であるとする。図10(a)においては、ヘッドピン39の前に、インクリボン44の黒の部分が来ているので、印字をすると黒い文字が印字される。この図10(a)に示す状態を、図1に示す状態とする。この状態から、印字ヘッド部1をスライドバー17の突出している方向、図1における矢印C方向に移動させて、図11(a)に示す右リボン切換位置まで移動させる。すると、スライドバー17の突出している部分は右アッパーフレーム8aに突き当たり、さらに押し込まれる。これにより、図9で説明した構成から、リボンスライダ43が移動し、インクリボン44はリボンスライダ43の凹部でガイドされているので、リボンスライダ43の移動に伴ってインクリボン44も移動する。そして、図10(a)に示す状態からスライドバー17の突出している部分を完全に押し込むと、図10(b)に示すように、ヘッドピン39の前に、インクリボン44の赤の部分が来て、印字をすると赤い文字を印字できるようになる。また、スライドバー17は、ヘッドピン39の前にインクリボン44の黒の部分が来ていたときと反対側に突出する。
【0042】
この図10(b)に示す状態から、印字ヘッド部1を図1の矢印D方向に移動させて、図11(b)に示す左リボン切換位置まで移動させる。すると、スライドバー17の突出している部分は左アッパーフレーム8bに突き当たり、さらに押し込まれる。これにより、図9で説明した構成から、リボンスライダ43が移動し、インクリボン44はリボンスライダ43の凹部でガイドされているので、リボンスライダ43の移動に伴ってインクリボン44も移動する。そして、図10(b)に示す状態からスライドバー17の突出している部分を完全に押し込むと、図10(a)に示すように、ヘッドピン39の前に、インクリボン44の黒の部分が来て、印字をすると黒い文字を印字できるようになる。このように、印字ヘッド部1をリボン切換位置まで移動させて、スライドバー17の突出している部分を右アッパーフレーム8aもしくは左アッパーフレーム8bに突き当て、押し込むことで、印字色の切り換えが行える。
【0043】
なお、主制御部28は、第1のパルスモータ21を制御する際、印字ヘッド部1の移動方向を認識しており、図1の矢印C方向に印字ヘッド部1を移動させるように、第1のパルスモータ21を制御しているとき、スリットセンサ22の出力から、印字ヘッド部1が停止したことを検知すると、主制御部28は、印字ヘッド部1が右リボン切換位置まできて印字色がここでは赤に切り換わったと判断し、この情報を記憶部27に記憶しておいて、現在の印字色を認識可能にしておく。同様に、図1の矢印D方向に印字ヘッド部1を移動させるように、第1のパルスモータ21を制御しているとき、スリットセンサ22の出力から、印字ヘッド部1が停止したことを検知すると、主制御部28は、印字ヘッド部1が左リボン切換位置まできて印字色がここでは印字色が黒に切り換わったと判断し、この情報を記憶部27に記憶しておいて、現在の印字色を認識可能にしておく。
【0044】
また、主制御部28は、印字ヘッド部1をリボン切換位置まで移動させた後、色の切り換えが必要ない場合は、印字ヘッド部1をリボン切換位置まで移動させない所定の範囲で左右に移動させるよう、第1のパルスモータ21を制御する。なお、この所定の範囲は、突出しているスライドバー17が右アッパーフレーム8aか左アッパーフレーム8bに突き当たらない範囲の中で決められる。
【0045】
このため、記憶部27には、例えばリボン切換位置を基準にここからリボン切換位置に入らない印字ヘッド部1の移動量の情報を位置管理情報として記憶しておくことで、主制御部28は印字ヘッド部1をリボン切換位置まで移動させた後、これを基準位置として、色の切り換えが必要ない場合は、記憶部27の位置管理情報を参照して、印字ヘッド部1をリボン切換位置まで移動させない所定の範囲で左右に移動させる制御を行う。
【0046】
そして、色の切り換えが必要のない印字時に、印字ヘッド部1に何らかの負荷がかかる等の原因で、第1のパルスモータ21に過電流が流れ、印字ヘッド部1がリボン切換位置に入ってしまったことを該第1のパルスモータ21の出力から検知すると、主制御部28は、第1のパルスモータ21を制御して、印字ヘッド部1をリボン切換位置まで移動させて、それまでの印字色がヘッドピン39の前にくるようにし、印字を再開する。
【0047】
このように、リボン切換アッセンブリ4には印字色の切り換えのための駆動源を持つ必要がなく、リボン切換アッセンブリ4はプラスチック等の樹脂の成形品の組み合わせで構成するので、構造が簡単で、軽量かつ低コストのリボンリボン切換アッセンブリ4を提供することができる。また、印字ヘッド部1の移動量を管理することで印字色の切り換えが行えるので、印字色切換のための制御プログラムを開発する必要がなく、コスト低減につなげることができる。さらに、印字ヘッド部1がリボン切換位置にこない限り、スライドバー17は右アッパーフレーム8aあるいは左アッパーフレーム8aに接触しないので、印字色の切り換えが必要ない印字時に、その印字の途中で印字色が変わることを確実に防止できる。
【0048】
なお、図10におけるインクリボンの構成が、赤黒反対の場合は、印字ヘッド部1の移動方向とリボンの色の切り換わる関係も、反対となる。
図12はガイドアッセンブリの構造を示す説明図で、図12(a)は正面から見た斜視図、図12(b)は正面から見た断面図である。なお、ガイドアッセンブリ5は、インクリボン44の交換のため、後述するように開閉できる機構を備えており、図12(a)はガイドアッセンブリ5を開いた状態を示している。
【0049】
58はハードプロテクタで、このハードプロテクタ58は金属で構成する。59はこのハードプロテクタ58を支持するガイド部で、このガイド部59はプラスチック等の樹脂の成形品で構成することで、ガイドアッセンブリ5の軽量化とコスト低減を図る。
ハードプロテクタ58は、板ばねあるいはコイルばね等のバネ部材60を介して、ガイド部59に取り付けられている。61はガイド部59に設けられたローラ、62はハードプロテクタ58に設けられたローラで、これらローラにより、インクリボン44をガイドする。
【0050】
ガイドアッセンブリ5を閉じた状態にあっては、図12(b)に示すように、ハードプロタクタ58は印字ヘッド2のヘッドマウント40の基準面41に接触する。ヘッドマウント40の高さとハードプロタクタ58の関係は、ガイドアッセンブリ5を閉じたとき、ハードプロタクタ58がヘッドマウント40の基準面41に接触し、かつバネ部材60を押し込めるようにしてあり、これにより、ハードプロタクタ58は、バネ部材60の弾性力で、ヘッドマウント40の基準面41に確実に押し付けられるようになっている。また、このとき、ハードプロテクタ58は、ガイド部59から若干突出した状態となるようにしてある。
【0051】
ハードプロテクタ58は、後述するプラテンギャップ調整のときにプラテン15に押圧されるが、ハードプロテクタ58はヘッドマウント40の基準面41に押し付けられており、このヘッドマウント40は印字ヘッド2に一体に形成したもので、基準面41は、ノーズ38のヘッドピン39が突出する面に対して平行な面で、ハードプロテクタ58のプラテン15側の面もノーズ38のヘッドピン39が突出する面に対して平行な面であるので、ハードプロテクタ58のプラテン15側の面からノーズ38のヘッドピン39が突出する面までの寸法精度が出しやすく、製品毎のばらつきを抑えることができ、かつ、プラテン15に押圧されてもハードプロテクタ58のプラテン15側の面からノーズ38のヘッドピン39が突出する面までの距離が変化せず、正確なプラテンギャップの調整が行える。
【0052】
インクリボン44は、ヘッドマウント40のリボンガイド42とローラ62にガイドされて、ノーズ38のヘッドピン39の前を通る。ハードプロテクタ58には、ヘッドピン39により押されたインクリボン44を媒体に押しつけるための窓部63が設けられている。
図13はガイドアッセンブリの取り付け構造を示す説明図で、次に、ガイドアッセンブリ5の取り付け構造を説明する。なお、図13はアッパーフレームユニット8を開けた状態を示している。
【0053】
64はキャリッジ3に設けた軸で、該キャリッジ3の移動方向に沿った方向に突出させてある。65はガイドアッセンブリ5のガイド部59に形成した爪部で、この爪部を軸64に引っ掛けることで、ガイドアッセンブリ5はキャリッジ3に対して軸64を支点に回転自在に支持される。なお、ガイドアッセンブリ5はこの軸64を支点に開閉可能となっているが、この軸64をアッパーフレームユニット8の開閉の際の支点となるメインシャフト6側に設けて、アッパーフレームユニット8の開く側と、アッパーフレームユニット8を開いたときのガイドアッセンブリ5の開く側を同じとして、インクリボンの交換を行いやすくしてある。
【0054】
66はガイドアッセンブリ5のガイド部59に設けた2本の腕部、67は前記腕部66の途中に形成した凹部である。68は前記凹部67に対応してリボン切換アッセンブリ4に設けた突起である。
図12(a)および図13に示す開いている状態のガイドアッセンブリ5を、軸64を支点に回転させながら閉じて行くと、ガイドアッセンブリ5の凹部67がリボン切換アッセンブリ4の突起68に嵌まり、これにより、ガイドアッセンブリ5は閉じた状態を保持する。インクリボン44の交換等でガイドアッセンブリ5を開ける場合は、腕部66をたわませることで凹部67を突起68から外し、軸64を支点に回転させながら図12(a)および図13に示すような開いている状態にする。このように、ガイドアッセンブリ5は、工具を用いることなく、印字ヘッド部1に着脱できる。そして、リボン切換アッセンブリ4も工具を用いることなく印字ヘッド2に着脱できるので、製造工程では、着脱の手間を省きコストの低減を図れる。また、運用時のインクリボン交換の時に、工具を用いることなくガイドアッセンブリ5を開閉できるので、保守作業が容易に行える。さらに、ガイドアッセンブリ5を閉じると、ハードプロテクタ58がバネ部材60によりヘッドマウント40の基準面41に押し付けられるので、ガイドアッセンブリ5を開閉しても印字ヘッド2のヘッドピン39の突出する面からハードプロテクタ58のプラテン15側の面までの寸法精度は保たれ、インクリボンの交換時等、ガイドアッセンブリ5を開閉するとき、その都度印字ヘッド2のヘッドピン39の突出する面からハードプロテクタ58のプラテン15側の面までの距離を調整する必要はない。
【0055】
69はハードプロテクタ58に設けたリボンガイドである。このリボンガイド69は、ガイドアッセンブリ5を閉じた状態でインクリボン44の軸64に近い方の端部側に位置する3角形状の突起である。インクリボン44をセットするとき、リボンスライダ43およびヘッドマウント40のリボンガイド42を通るようにインクリボン44をセットした後、ガイドアッセンブリ5を閉じるが、アッパーフレームユニット8を開いた状態では、図13に示すように、インクリボン44がセットされる部分は、斜めになっており、下方にずれやすい。インクリボン44にこのようなずれがあっても、ガイドアッセンブリ5の閉じる動作に従いリボンガイド69によりインクリボン44は押し上げられ、リボンスライダ43およびヘッドマウント40のリボンガイド42を通るように案内される。これにより、インクリボン44の位置がずれたままガイドアッセンブリ5を閉じてしまい、インクリボン44を挟み込んでしまうような障害を発生を防ぐ。
【0056】
閉じ忘れ防止ガイド18は、腕部66の先端に、下端が斜めに切り落とされた斜面を形成したもので、印字ヘッド部1の移動方向左側に位置する腕部66には、左側の下端を斜めに切り落とした形状の閉じ忘れ防止ガイド18が形成され、印字ヘッド部1の移動方向右側に位置する腕部66には、右側の下端を斜めに切り落とした形状の閉じ忘れ防止ガイド18が形成してある。
【0057】
押し上げ部材19は、印字ヘッド部1を上述したリボン切換位置まで移動させたとき、閉じ忘れ防止ガイド18の斜面に接触する位置に設けてある。閉じ忘れ防止ガイド18の斜面は、印字ヘッド部1の移動方向の下端を斜めに切り落として形成してあるので、押し上げ部材19に閉じ忘れ防止ガイド18の斜面が接触すると、腕部66を押し上げる力が生じる。
【0058】
ガイドアッセンブリ5を閉じ忘れた状態でアッパーフレームユニット8を閉めても、アッパーフレームユニット8とガイドアッセンブリ5は開く方向が同じなので、ある程度アッセンブリ5は閉じた状態となる。また、ガイドアッセンブリ5をきちんと閉じていない状態で、アッパーフレームユニット8を閉じてしまうことも考えられる。アッパーフレームユニット8を閉じた後、所定の操作を行ってイニシャル動作を開始させると、主制御部28は、まず、第2のパルスモータ23を制御して、プラテン15の動作確認のため、該プラテン15を上昇させる。イニシャル動作の詳細は後述するが、プラテン15が上昇すると該プラテン15によりガイドアッセンブリ5のハードプロテクタ58を押圧する。ガイドアッセンブリ5がきちんと閉じられていない場合、この動作で、印字ヘッド部1の移動の妨げにならない程度までガイドアッセンブリ5は閉じる。
【0059】
プラテン15の動作確認が終わると、主制御部28はプラテン15をホームポジション等の所定の位置まで下げた後、第1のパルスモータ21を制御して、印字ヘッド部1を左右両側ともリボン切換位置まで移動させ、初期状態として、例えば黒が印字できるようにインクリボン44の位置を切り換えておく。さらに、後述するプラテンギャップ調整を行い、イニシャル動作を終了する。
【0060】
この、印字ヘッド部1を左右のリボン切換位置まで移動させる動作で、図11に示すように、左右の押し上げ部材19に閉じ忘れ防止ガイド18の斜面が接触する。これにより、腕部66が押し上げられ、腕部66に凹部67を設けてあるので、ガイドアッセンブリ5の凹部67がリボン切換アッセンブリ4の突起68に嵌まり、閉め忘れやきちんと閉められていなかったガイドアッセンブリ5を閉じることができる。これにより、ガイドアッセンブリ5の閉じ忘れに起因する障害の発生を防ぐことができる。
【0061】
図14はプラテンギャップ調整機構を示す説明図である。
76は接触端子20をキャリッジ3に対して絶縁した状態で支持するための端子ホルダである。
77は接触端子20に+5Vを供給するための端子、78はこの端子77とキャリッジ3の間を絶縁するワッシャ、79は端子77を接触端子20に固定するためのナットである。80は端子ホルダ76を介して接触端子20をサブシャフト7方向に押し上げる力を加えているホルダスプリングである。
【0062】
81はスライドマウント9をサブシャフト7に支持するブッシュ、82はスライドマウント9のブッシュ81のそれぞれ内側にあって、サブシャフト7に接触するフェルトであり、このフェルト82には油が染み込ませてある。
通常、キャリッジ3はスライドマウントスプリング10により押し下げられ、ベアリング11がサブシャフト7に接している。この状態では、接触端子20はサブシャフト7に接していない。プラテン15を上昇させて行くと、該プラテン15がハードプロテクタ58に直接接触するか、媒体を介して接触し、さらにプラテン15を上昇させると、キャリッジ3はメインシャフト6を支点に回転し、スラインドマウントスプリング10に抗して押し上げられる。すると、ベアリング11はサブシャフト7から離れるとともに、接触端子20がサブシャフト7に接触する。ホルダスプリング80を設けておくことで、この接触時に、サブシャフト7に負荷がかからないようにしてある。
【0063】
ここで、キャリッジ3、印字ヘッド2は金属製であり、ヘッドマウント40も金属製で、ヘッドマウント40に接触させてあるハードプロテクタ58も金属製である。これにより、ハードプロテクタ58とキャリッジ3は電気的に導通している。そして、キャリッジ3を0Vを接地しておくことで、ハードプロタクタ58を0Vとしておく。また、サブシャフト7も0Vに接地しておく。
【0064】
これに対し、プラテン15と接触端子20は、+5Vの電圧を加えておく。
図15および図16はプラテンギャップ調整動作を示す説明図で、次に、プラテンギャップの調整動作を説明する。
主制御部28は、イニシャル動作で、まず、プラテン15の動作確認のため、第2のパルスモータ23を制御して、媒体が無い状態でプラテン15を上昇させて行く。媒体が無い状態でプラテン15を上昇させて行くと、図14に示す状態から、図15に示すように、プラテン15はハードプロテクタ58に接触する。ハードプロテクタ58は0Vに接地してあるので、この時点でプラテン15の電位は+5Vから0Vになる。なお、ガイドアッセンブリ5がきちんと閉じられていない場合でも、ハードプロテクタ58はバネ部材60によりヘッドマウント40の基準面41に押し付けられているので、プラテン15がハードプロテクタ58に接触すると、プラテン15の電位は+5Vから0Vになる。
【0065】
主制御部28は、第1の電位検知手段25の出力から、プラテン15の電位が0Vとなったことを検知すると、第2のパルスモータ23を制御してプラテン15の上昇を停止させ、該プラテン15をホームポジションに戻す。このプラテン15の動作確認で、上述したように、ガイドアッセンブリ5がきちんと閉じられていなかった場合でも、印字ヘッド部1の移動の妨げにならない程度までガイドアッセンブリ5は閉じる。なお、プラテン15の動作確認のためでなく、閉じ忘れやきちんと閉じていないガイドアッセンブリ5を閉じるためにプラテン15を上昇させる動作をイニシャル動作に組み入れてもよい。
【0066】
次に、主制御部28は、上述したように、第1のパルスモータ21を制御して、印字ヘッド部1を左右のリボン切換位置に移動させ、インクリボン44の色を初期状態として設定されている色に切り換えた後、印字ヘッド部1をホームポジションに移動させる。この印字ヘッド部1を左右のリボン切換位置まで移動させる動作で、上述したように、左右の押し上げ部材19に閉じ忘れ防止ガイド18の斜面が接触し、腕部66を押し上げるので、ガイドアッセンブリ5がきちんと閉じられておらず、該ガイドアッセンブリ5の凹部67がリボン切換アッセンブリ4の突起68に嵌まっていなくとも、この動作で凹部67が突起68に嵌まり、閉じ忘れやきちんと閉められていなかったガイドアッセンブリ5を閉じることができる。
【0067】
次に、主制御部28は、プラテンギャップ調整のため、第2のパルスモータ23を制御して、媒体が無い状態でプラテン15を上昇させて行く。媒体が無い状態でプラテン15を上昇させて行くと、図14に示す状態から、図15に示すように、プラテン15はハードプロテクタ58に接触する。ハードプロテクタ58は0Vに接地してあるので、この時点でプラテン15の電位は+5Vから0Vになる。なお、プラテンギャップ調整時は、ガイドアッセンブリ5はきちんと閉じているので、プラテン15がハードプロテクタ58に接触したことを、電位の変化から確実に検知できる。
【0068】
主制御部28は、第1の電位検知手段25の出力から、プラテン15の電位が0Vとなったことを検知すると、第2のパルスモータ23を制御してプラテン15をさらに上昇させながら、該第2のパルスモータ23の出力から、プラテン15の電位が0Vとなったときからのプラテン15の移動量を計測する。
プラテン15がハードプロテクタ58に接触した後、さらにプラテン15を上昇させて行くと、キャリッジ3はメインシャフト6を支点に回転し、スラインドマウントスプリング10に抗して押し上げられる。すると、図16に示すように、ベアリング11はサブシャフト7から離れるとともに、接触端子20がサブシャフト7に接触する。サブシャフト7は0Vに接地してあるので、この時点で接触端子20の電位は+5Vから0Vになる。
【0069】
主制御部28は、第2の電位検知手段26の出力から、接触端子20の電位が0Vとなったことを検知すると、第2のパルスモータ23を制御してプラテン15の上昇を停止させるとともに、該第2のパルスモータ23の出力から、プラテン15の電位が0Vとなったときから接触端子20の電位が0Vとなるまでのプラテン15の移動量を求め、記憶部27に記憶しておく。この移動量は、接触端子20の上端からサブシャフト7までの距離Eとなる。
【0070】
そして、主制御部28は第2の電位検知手段の出力から接触端子20の電位が+5Vから0Vに変化したことを検知すると、第2のパルスモータ23を制御して、プラテン15の上昇を停止し、ホームポジションに戻して、イニシャル動作を終了する。
媒体への印字時は、主制御部28は、図5で説明した搬送フィードローラ35aを駆動するモータ等を制御して、媒体を所定のプラテンギャップ調整位置まで搬送する。この搬送動作により、プラテン15上に、媒体のプラテンギャップ調整位置がくる。
【0071】
次に、主制御部28は第2のパルスモータ23を制御して、プラテン15を上昇させて行く。媒体が有る状態で、プラテン15を上昇させて行くと、媒体がハードプロテクタ58に接触する。媒体は絶縁部材なので、プラテン15の電位は+5Vのままで変化はない。
媒体がハードプロテクタ58に接触した後、さらにプラテン15を上昇させて行くと、キャリッジ3はメインシャフト6を支点に回転し、スラインドマウントスプリング10に抗して押し上げられる。すると、ベアリング11はサブシャフト7から離れるとともに、接触端子20がサブシャフト7に接触する。サブシャフト7は0Vに接地してあるので、この時点で接触端子20の電位は+5Vから0Vになる。
【0072】
主制御部28は、第2の電位検知手段26の出力から、接触端子20の電位が0Vとなったことを検知すると、第2のパルスモータ23を制御してプラテン15の上昇を停止させるとともに、イニシャル動作時に記憶部27に記憶しておいた、プラテン15の電位が0Vとなったときから接触端子20の電位が0Vとなるまでのプラテン15の移動量分、プラテン15を下降させる。これにより、プラテン15は接触端子20の上端からサブシャフト7までの距離分下降し、ちょうど媒体がハードプロテクタ58に接触する高さとなる。そして、この位置からさらにあらかじめ決められている所定のギャップ分、プラテン15を下降させれば、媒体とハードプロテクタ58の間に、所定のプラテンギャップが形成される。以後、主制御部28は、第1のパルスモータ21を制御して、印字ヘッド部1を移動させながら、印字を行って行く。そして、印字色の切り換えが必要な場合は、印字ヘッド部1を切り換える色に応じて左右いずれかのリボン切換位置まで搬送して、色を切り換えた後、印字を行う。
【0073】
なお、サブシャフト7に接触端子20を接触させることとしたのは、スライドマウント9にフェルト82を設けることで、印字等の通常の動作で印字ヘッド部1を移動させると、フェルト82がサブシャフト7の表面を清掃して、汚れやゴミ等の付着物を除去することができ、常時サブシャフト7をきれいにしておくことができるためであり、このため、接触端子20がサブシャフト7に接触したとき、電気的導通が悪く、接触を検知できないということがない。
【0074】
従来、上述したプラテンギャップの形成は、プラテンを上下動させるパルスモータにスリットディスクを設け、媒体が有る状態でプラテンを上昇させたとき、スリットディスクのスリットを検知するスリットセンサの出力から、プラテンが上昇できなくなったことを検知すると、媒体が印字ヘッド部のガイド部材に接触したものとして、そこから所定量プラテンを下降させ、プラテンギャップを形成していた。しかしながら、この方式であると、媒体が印字ヘッド部のガイド部材に接触してから、プラテンの上昇を停止させるまでのタイムラグがあり、キャリッジを支持するシャフトにたわみが発生して、正確なプラテンギャップを得ることが難しかった。
【0075】
そこで、接触端子20を用いて電気的接続の有無を検知する方式としたことで、単価の安い部品の組み合わせで構成することができ、コストを低減できるとともに、電気的接続の有無を検知すればよいので応答性がよく、正確な検知が行えることから、プラテンギャップの精度を高めることが可能となる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、印字ヘッド部のガイド部材に媒体を接触させた状態を基準に、ガイド部材と媒体との間に所定のギャップを形成するプラテンギャップ調整機構を備えた媒体印字装置において、印字ヘッドのヘッドピン突出面側に一体に設けられ、ヘッドピン突出面と平行な基準面を持つヘッドマウントに、前記ガイド部材を前記基準面に押圧した状態で取り付けることとしたものである。これにより、ヘッドピン突出面とガイド部材との間の寸法精度を高め、製品間のばらつきを抑えることができ、正確なプラテンギャップの調整が行える。
【0077】
また、前記ガイド部材を印字ヘッド部に対して開閉可能に支持する機構を備えるとともに、前記ガイド部材は、基準面に接触するハードプロテクタと、前記ハードプロテクタを支持するガイド部と、ガイド部材を印字ヘッド部に対して閉じたときに、前記ハードプロテクタを基準面に押し付けるバネ部材とより構成したので、インクリボンの交換等でガイド部材を開閉しても、印字ヘッド部に対してガイド部材を閉じると、ハードプロテクタが基準面に押し付けられ、ヘッドピン突出面とガイド部材との間の寸法精度が保たれる。
【0078】
さらに、前記ガイド部材に、印字ヘッド部に対して閉じた状態を保持するロック機構を備え、印字ヘッド部を移動させると、前記ロック機構に接触してガイド部材を閉じる方向に力を加える押し上げ部材を印字ヘッド部の移動経路に設けたので、ガイド部材を閉じ忘れたり、きちんと閉じていなくても、例えばイニシャル動作で印字ヘッド部を移動させればガイド部材はきちんと閉じ、プラテンギャップの調整の妨げになることはなく、さらに、イニシャル動作でプラテンを上昇させる動作があれば、印字ヘッドの移動との組み合わせで、より確実にガイド部材を閉じることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の媒体印字装置の実施の形態の一例を示す要部正面図
【図2】図1のA−A線矢視図
【図3】通帳伝票プリンタの制御ブロック図
【図4】通帳伝票プリンタの外観斜視図
【図5】通帳伝票プリンタの概略構成図
【図6】印字ヘッドの構造を示す説明図
【図7】リボン切換アッセンブリの説明図
【図8】リボン切換アッセンブリの取り付け構造を示す断面図
【図9】リボン切換アッセンブリの内部構造を示す説明図
【図10】リボン切換動作の説明図
【図11】印字ヘッド部の動作を示す説明図
【図12】ガイドアッセンブリの構造を示す説明図
【図13】ガイドアッセンブリの取付構造を示す説明図
【図14】プラテンギャップ調整機構を示す説明図
【図15】プラテンギャップ調整動作を示す説明図
【図16】プラテンギャップ調整動作を示す説明図
【符号の説明】
1 印字ヘッド部
5 ガイドアッセンブリ
15 プラテン
18 閉じ忘れ防止ガイド
19 押し上げ部材

Claims (3)

  1. 印字ヘッド部のガイド部材にプラテン上の媒体を接触させた状態を基準に、ガイド部材と媒体との間に所定のギャップを形成するプラテンギャップ調整機構を備えた媒体印字装置において、
    前記印字ヘッドのヘッドピン突出面側に、該ヘッドピン突出面と平行な基準面を持つヘッドマウントを一体に設け
    前記ガイド部材を印字ヘッド部に対して開閉可能に支持する機構を備え、
    前記ガイド部材は、前記ヘッドピン突出面から突出するヘッドピンを媒体に押し付けるための窓部を設けたハードプロテクタと、バネ部材を介して前記ハードプロテクタを支持するガイド部を有し、
    前記ガイド部材を前記印字ヘッド部に対して閉じたときに、前記ハードプロテクタを前記バネ部材により前記ヘッドマウントの基準面に押し付けることを特徴とする媒体印字装置。
  2. 請求項1において、
    ガイド部材を閉じる方向に力を加える押し上げ部材を印字ヘッド部の移動経路に設け、印字ヘッド部の移動により、前記ガイド部材を押し上げて該ガイド部材を閉じることを特徴とする媒体印字装置。
  3. 請求項において、
    プラテンをガイド部材方向に移動させて該ガイド部材を押し上げるとともに、印字ヘッド部の移動によりガイド部材を押し上げて該ガイド部材を閉じることを特徴とする媒体印字装置。
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