JP4399209B2 - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにその他のフォトファブリケーション工程に使用されるポジ型レジスト組成物に関するものである。さらに詳しくは250nm以下の遠紫外線等を露光光源とする場合に好適なポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関するものである。
化学増幅系レジスト組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
化学増幅系レジスト組成物について、種々の添加剤が検討されている。
例えば、特許文献1(特開平9−274318号公報)は、親水性官能基を有するアリサイクリック系低分子化合物または炭素数10以上40以下のナフタレン系低分子化合物を含有する感放射線性樹脂組成物、特許文献2(特開平11−338150号公報)は、分子量が1000以下の環状脂肪族有機カルボン酸及び又はナフタレン環を有する有機カルボン酸を含有するポジ型感光性樹脂組成物、特許文献3(特開2000−66396号公報)は、有機環状炭化水素アルコールを含有するポジ型感光性樹脂組成物を開示している。
しかしながら、いずれにおいても、微細パターン形成時のパターン倒れの点でのさらなる性能向上が望まれていた。
特開平9−274318公報 特開平11−338150号公報 特開2000−66396号公報
本発明の目的は、微細なパターンを解像しようとするときのパターン倒れを抑制したポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明は、下記の構成であり、これにより本発明の上記目的が達成される。
(1)(A)酸の作用により、アルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、
(C)一般式(A)で表される、シアノ基を有する脂環式炭化水素化合物(但し、1−シアノアダマンタンを除く、また、シアノ基を有する脂環式炭化水素を含有する樹脂であることはない。
を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
AR−[L−(CN)m]n (A)
ARは、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素を表す。
Lは単結合又は連結基を表す。
mは1〜5の整数を表す。
nは1〜5の整数を表す。
(1‘)(C)成分が、Lが、単結合、又は、−〔C(Rb)(Rc)〕r−で表されるアルキレン基(Rb及びRcは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。rは1〜10の整数を表す。)である一般式(A)で表されるシアノ基を有する脂環式炭化水素化合物であることを特徴とする上記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
(1”)(C)成分が、Lが単結合、メチレン基、又はエチレン基である一般式(A)で
表されるシアノ基を有する脂環式炭化水素化合物であることを特徴とする上記(1‘)に記載のポジ型レジスト組成物。
(1”’)(A)一般式(AII)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用により、アルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、
(C)シアノ基を有する脂環式炭化水素化合物(但し、シアノ基を有する脂環式炭化水素を含有する樹脂であることはない。)
を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
Figure 0004399209
一般式(AII)中、R1cは、水素原子又はメチル基を表す。
2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基を表す。
(1” ”)(C)成分が、組成物の全固形分に対して、0.1〜10質量%であることを特徴とする上記(1)〜(1”’)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(1” ”’)樹脂(A)が、一般式(V)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする上記(1)〜(1” ”)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 0004399209
一般式(V)中、Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
bは、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれら
を組み合わせた2価の基を表す。
Vは、一般式(V−1)〜(V−5)のうちのいずれかで示される基を表す。
Figure 0004399209
一般式(V−1)〜(V−5)において、R1b〜R6bは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は−COOR7bを表す。R7bはアルキル基を表す。R1b〜R6bの内の2つは、結合して環を形成してもよい。
更に好ましい態様として以下の構成を挙げることができる。
(2)更に、(E)含窒素塩基性化合物を含有することを特徴とする(1)〜(1” ”’)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(3)(A)成分の樹脂が、芳香環を有さず、脂環構造又は有橋脂環構造を有することを特徴とする(1)〜(2)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(4) (A)成分の樹脂が、2−アルキル−2−アダマンチル基又は1−アダマンチル−1−アルキルアルキル基によって保護されたアルカリ可溶基を有する樹脂であることを特徴とする(3)に記載のポジ型レジスト組成物。
(5)(A)成分の樹脂の有橋脂環構造の少なくとも1個が、ジヒドロキシアダマンタンであることを特徴とする(3)または(4)に記載のポジ型レジスト組成物。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のレジスト組成物により、レジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
本発明により、微細なパターンを解像しようとするときのパターン倒れが抑制され改良されたポジ型レジスト組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない標記は、置換基を有さないものとともに置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
特許請求の範囲の補正により、本発明は上記(1)〜(6)に係る発明であるが、以下、それ以外の事項についても記載している。
〔1〕(A)酸の作用により、アルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂
本発明のポジ型レジスト組成物は、酸の作用により、アルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂を含有する。
本発明のポジ型レジスト組成物にArFエキシマレーザー光を照射する場合に、酸の作用により、アルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂は、脂環構造又は有橋脂環構造を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂(以下、「酸分解性樹脂」ともいう)が好ましい。
酸分解性樹脂は、例えば、下記一般式(pI)〜一般式(pVI)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂が好ましい。
Figure 0004399209
式中、R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも
1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(pI)〜(pVI)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよく、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
11〜R25における脂環式炭化水素基あるいはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
本発明においては、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基である。
これらの脂環式炭化水素基の置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基である。アルキル基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることができる。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
上記樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造は、アルカリ可溶性基の保護に使用することができる。アルカリ可溶性基としては、この技術分野において公知の種々の基が挙げられる。具体的には、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール基、チオール基などが挙げられ、好ましくはカルボン酸基、スルホン酸基である。
上記樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基としては、好ましくは下記一般式(pVII)〜(pXI)で表される基が挙げられる。
Figure 0004399209
ここで、R11〜R25ならびにZは、それぞれ前記定義に同じである。
上記樹脂において、一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
Figure 0004399209
ここで、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Raは、上記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
以下、一般式(pA)で示される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を示す。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
酸分解性樹脂は、上記モノマー1〜4、32によって形成される繰り返し単位のような2−アルキル−2−アダマンチル基によって保護されたアルカリ可溶基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
酸分解性樹脂は、上記モノマー5〜8によって形成される繰り返し単位のような1−アダマンチル−1−アルキルアルキル基によって保護されたアルカリ可溶基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
本発明に係わる樹脂は、アルカリに対して不溶性或いは難溶性であり、酸の作用により分解してアルカリ可溶性となる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を含有する。
酸分解性基は、前記一般式(pI)〜一般式(pVI)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位、及び後記共重合成分の繰り返し単位のうち少なくとも1種の繰り返し単位に含有することができる。
酸分解性基の構造としては、−C(=O)−X1−R0 で表される。
式中、R0 としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
酸分解性樹脂は、更に、下記一般式(AI)で表される基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
Figure 0004399209
一般式(AI)中、R2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基を表す。
一般式(AI)で表される基は、好ましくはジヒドロキシ体、モノヒドロキシ体であり、より好ましくはジヒドロキシ体である。
一般式(AI)で表される基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AII)で表される繰り返し単位等を挙げることができる。
Figure 0004399209
一般式(AII)中、R1cは、水素原子又はメチル基を表す。
2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基を表す。
以下に、一般式(AI)で表される基を有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004399209
酸分解性樹脂は、更に下記一般式(IV)で表されるラクトン構造を有する繰り返し単位を含有することができる。
Figure 0004399209
一般式(IV)中、R1aaは、水素原子又はメチル基を表す。
1は、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Ra1,Rb1,Rc1,Rd1,Re1は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。m,nは各々独立に0〜3の整数を表し、m+nは、2以上6以下である。
一般式(IV)において、W1のアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rf)(Rg)〕r1
上記式中、Rf、Rgは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数である。
Ra1〜Re1の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
Ra1〜Re1としてのアルキル基が有していてもよい置換基としては、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アセチルアミド基、アルコキシカルボニル基、アシル基が挙げられる。
ここで、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。尚、アルコキシ基は更にアルコキシ基等の置換基を有していてもよい。
アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
以下、一般式(IV)で示される繰り返し単位の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
上記一般式(IV)の具体例において、露光マージンがより良好になるという点から(IV−17)〜(IV−36)が好ましい。
更に一般式(IV)の構造としては、エッジラフネスが良好になるという点からアクリレート構造を有するものが好ましい。
また、下記一般式(V−1)〜(V−5)のいずれかで表される基を有する繰り返し単位を含有しても良い。
Figure 0004399209
一般式(V−1)〜(V−5)において、R1b〜R6bは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は−COOR7bを表す。R7bはアルキル基を表す。R1b〜R6bの内の2つは、結合して環を形成してもよい。尚、R1b〜R6bが水素原子であるとは、無置換であることを意味する。
一般式(V−1)〜(V−5)において、R1b〜R7bにおけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。
直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
1b〜R6bにおけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8個のものが好ましい。
1b〜R6bにおけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R1b〜R6bの内の2つが結合して形成する環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、一般式(V−1)〜(V−5)におけるR1b〜R6bは、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
また、上記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基が有してもよい好ましい置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
一般式(V−1)〜(V−5)で表される基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(V)で表される繰り返し単位等を挙げることができる。
Figure 0004399209
一般式(V)中、Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、前記一般式(V−1)〜(V−5)におけるR1bとしてのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基として先に例示したものが挙げられる。
b0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rb0は水素原子が好ましい。
bは、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
Vは、一般式(V−1)〜(V−5)のうちのいずれかで示される基を表す。
bにおいて、該組み合わせた2価の基としては、例えば下記式のものが挙げられる。
Figure 0004399209
上記式において、Rab及びRbbは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基等を挙げることができる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数を表す。mは1〜3の整数、好ましくは1又は2を表す。
以下に、一般式(V)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
本発明の酸分解性樹脂は、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
Figure 0004399209
一般式(III)中、
1aは、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
2aは、水素原子、アルキル基又はCOOR3aを表す。R3aはアルキル基を表す。
1a〜R3aとしてのアルキル基は、炭素数1〜5個のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
1a〜R3aとしてのアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
1aのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例としては、例えば、下記の繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
また、本発明の酸分解性樹脂は、更に下記一般式(VI)で表される繰り返し単位を含有することができる。
Figure 0004399209
一般式(VI)において、A6は単結合、アルキレン基、シクロアルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
6aは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、又はハロゲン原子を表す。
一般式(VI)において、A6のアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rnf)(Rng)〕r−
上記式中、Rnf、Rngは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数である。
一般式(VI)において、A6のシクロアルキレン基としては、炭素数3から10個のものが挙げられ、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等を挙げることができる。
6を含む有橋式脂環式環は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数1〜5)、アシル基(例えば、ホルミル基、ベンゾイル基)、アシロキシ基(例えば、プロピルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、カルボキシル基、水酸基、アルキルスルホニルスルファモイル基(-CONHSO2CH3等)が挙げられる。尚、置換基としてのアルキル基は、更に水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等で置換されていてもよい。
一般式(VI)において、A6に結合しているエステル基の酸素原子は、Z6を含む有橋式脂環式環構造を構成する炭素原子のいずれの位置で結合してもよい。
以下に、一般式(VI)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004399209
酸分解性樹脂は、上記の繰り返し単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し単位を含有することができる。
このような繰り返し単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
具体的には、以下の単量体を挙げることができる。
アクリル酸エステル類(好ましくはアルキル基の炭素数が1〜10のアルキルアクリレート):
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート
等。
メタクリル酸エステル類(好ましくはアルキル基の炭素数が1〜10のアルキルメタアクリレート):
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等。
アクリルアミド類:
アクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ヒドロキシエチル基等がある。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミド等。
メタクリルアミド類:
メタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基等がある)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル基、ブチル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド等。
アリル化合物:
アリルエステル類(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル等)、アリルオキシエタノール等。
ビニルエーテル類:
アルキルビニルエーテル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル等。
ビニルエステル類:
ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート等。
イタコン酸ジアルキル類:
イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等。
フマール酸のジアルキルエステル類又はモノアルキルエステル類;ジブチルフマレート等。
その他クロトン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル等。
その他にも、上記種々の繰り返し単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
酸分解性樹脂において、各繰り返し単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
酸分解性樹脂中、一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中30〜70モル%が好ましく、より好ましくは35〜65モル%、更に好ましくは40〜60モル%である。
また、上記更なる共重合成分の単量体に基づく繰り返し単位の樹脂中の含有量も、所望のレジストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般的に、上記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位のモル数に対して99モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは80モル%以下である。
本発明の組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
酸分解性樹脂中、酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中15〜50モル%が好ましく、20〜40モル%がより好ましい。
本発明に用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括であるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような本発明の組成物を溶解する溶媒に溶解させ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。
反応の濃度は通常20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。反応温度は10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。
上記具体例で表される繰り返し構造単位は、各々1種で使用してもよいし、複数を混合して用いてもよい。
また、酸分解性樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
酸分解性樹脂の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、通常1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000である。
分子量分布(Mw/Mn)は通常1〜10であり、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜4の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状、及びレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
本発明のポジ型レジスト組成物において、本発明に係わる全ての樹脂の組成物全体中の配合量は、全レジスト固形分中40〜99.99質量%が好ましく、より好ましくは50〜99.97質量%である。
〔2〕(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)
本発明で使用される活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームなどの活性光線又は放射線の照射により酸を発生により酸を発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
特に好ましくは、スルホニウム塩であり、トリアリールスルホニウム塩、フェナシルスルホニウム塩、2−オキソアルキル基を有するスルホニウム塩が最も好ましい。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3、849、137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3、779、778号、欧州特許第126、712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の内で特に好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0004399209
上記一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
-は、非求核性アニオンを表す。
-の非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、アルキルスルホン酸アニオン、シクロアルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
シクロアルキルスルホン酸アニオンにおけるシクロアルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
上記アルキルスルホン酸アニオン、シクロアルキルスルホン酸アニオン及びアリールスルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、弗素原子、沃素原子等を挙げることができる。
アルキル基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
アルコキシ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
アルキルチオ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、トリデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基、ノナデシルチオ基、エイコシルチオ基等を挙げることができる。尚、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基は、更にハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよい。
アルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基としては、アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基と同様のものを挙げることができる。
アリールカルボン酸アニオンにおけるアリール基としては、アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基と同様のものを挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
上記アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、アリール基及びアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリールスルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
-の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換されたアルカンスルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換されたアリールスルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましく、特に好ましくは炭素数1〜8個のパーフロロアルカンスルホン酸アニオン、最も好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオンである。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、及び(ZI−3)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)の各R201〜R203がアリール基である、トリアリールスルホニム化合物、即ち、トリアリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
トリアリールスルホニウムカチオンのアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。トリアリールスルホニムカチオンが有する3つのアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
各アリール基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状アルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は3つのアリール基のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、最も好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203としてのアルキル基は、直鎖、分岐のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)である。
201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10の環状アルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)である。
より好ましくは、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基であり、2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
また、アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 0004399209
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)又は(ZII)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルキル基は、直鎖、分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルキル基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖、分岐、環状アルキル基、又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
6c及びR7cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基については、R1c〜R5cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。アリール基としては、例えば、炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基)を挙げることができる。
Rx及びRyとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。
好ましくは、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基であり、
2−オキソアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx及びRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
一般式(ZII)及び(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
204〜R207としてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)である。
204〜R207としてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)である。
204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)又は(ZII)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
光酸発生剤の添加量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.001〜30質量%の範囲で用いられ、好ましくは0.3〜20質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%の範囲で使用される。即ち、光酸発生剤の添加量は、感度の点で、0.001質量%以上が好ましく、レジストの良好な光吸収、良好なプロファイル、プロセス(特にベーク)マージンの点で30質量%以下が好ましい。
〔3〕(C)シアノ基を有する脂環式炭化水素化合物
シアノ基を有する脂環式炭化水素化合物(以降、化合物Cともいう)は、シアノ基を少なくとも一つ有する脂環式炭化水素化合物であればよい。
例えば、以下の一般式(A)で表される。
AR−[L−(CN)m]n (A)
ARは、脂環式炭化水素を表す。
Lは単結合又は連結基を表す。
mは1〜5の整数を表す。
nは1〜5の整数を表す。
一般式(A)は、ARとしての脂環式炭化水素にn個の−L−(CN)mで表される基が置換している化合物を表す。nが2以上のとき、n個のL及びmは同一でも異なっていてもよい。
ARとしての脂環式炭化水素としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は5〜30個が好ましく、特に炭素数6〜25個が好ましい。
例えば、以下のものを挙げることができる。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
脂環式炭化水素は、−L−(CN)mで表される基以外に、他の置換基を有していてもよい。他の置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜5、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜6、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基)が挙げられる。これらの置換基は、更に、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等で置換されていてもよい。
Lとしての連結基は、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
上記アルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Rb )(Rc )〕r
式中、Rb 及びRc は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数を表す。
Lとしては、単結合又はアルキレン基が好ましく、単結合、メチレン基、又はエチレン基がより好ましい。
m及びnは、各々好ましく1〜3、より好ましくは1又は2である。
以下に、化合物Cの具体例を挙げるが、これらに限定するものではない。
Figure 0004399209
化合物Cは、一般的には、ハロゲン化アルキル化合物とシアンアニオンの求核置換反応により合成することができる。
化合物Cの添加量は、組成物の全固形分に対して通常0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜5質量%、より好ましくは0.5〜2.5質量%である。
〔4〕含窒素塩基性化合物
本発明のポジ型レジスト組成物は、含窒素塩基性化合物を含有することが好ましい。含窒素塩基性化合物としては、有機アミン、塩基性のアンモニウム塩、塩基性のスルホニウム塩などが用いられ、昇華やレジスト性能を劣化させないものであればよい。
これらの含窒素塩基性化合物の中でも、有機アミンが画像性能が優れる点で好ましい。
例えば特開昭63-149640号、特開平5-249662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特開平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706号、特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-242606号、特開平6-266100号、特開平6-266110 号、特開平6-317902号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特開平7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844号、特開平7-219217号、特開平7-92678号、 特開平7-28247号、特開平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-123030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開平9-292708号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、USP5525453号、USP5629134号、USP5667938号等に記載の塩基性化合物を用いることができる。
含窒素塩基性化合物としては、好ましくは、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ピリジニウムp−トルエンスルホナート、2,4,6−トリメチルピリジニウムp−トルエンスルホナート、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホナート、及びテトラブチルアンモニウムラクテート、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。
これらの中でも、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の有機アミンが好ましい。
含窒素塩基性化合物の含有量は、ポジ型レジスト組成物(固形分)100質量部に対し、通常0.001〜10質量部、好ましくは0.001〜5質量部、より好ましくは0.001〜0.5質量部である。
〔5〕フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明のポジ型レジスト組成物は、更にフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物が上記界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
界面活性剤の使用量は、ポジ型レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔6〕溶剤
本発明に於いては、上記各成分を溶剤に溶解させてポジ型レジスト組成物を調製する。尚、本発明に於いて、溶剤とは、25℃、760mmHgの条件下で、液体であり、且つ沸点が250℃以下のものを指す。
本発明のポジ型レジスト組成物は、溶剤として混合溶剤を使用することが好ましい。この混合溶剤として、プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートの内の少なくとも1種(A群の溶剤ともいう)と、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキル及びアルコキシプロピオン酸アルキルの内の少なくとも1種(B群の溶剤ともいう)及び/又はγ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びシクロヘキサノンの内の少なくとも1種(C群の溶剤ともいう)とを含有する混合溶剤を挙げることができる。即ち、混合溶剤としては、A群の溶剤とB群の溶剤との組み合わせ、A群の溶剤とC群の溶剤との組み合わせ、A群の溶剤とB群の溶剤とC群の溶剤との組み合わせを用いることができる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネートを好ましく挙げることができる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げることができる。乳酸アルキルとしては、乳酸メチル、乳酸エチルを好ましく挙げることができる。アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチルを好ましく挙げることができる。
上記A群の溶剤とB群の溶剤の使用質量比率(A:B)は、90:10〜15:85が好ましく、より好ましくは85:15〜20:80であり、更に好ましくは80:20〜25:75である。
上記A群の溶剤とC群の溶剤の使用質量比率(A:C)は、99.9:0.1〜30:70が好ましく、より好ましくは99:1〜40:60であり、更に好ましくは97:3〜50:50である。
この3種の溶剤を組み合わせる場合には、C群の溶剤の使用質量比率は、全溶剤に対して0.1〜50質量%が好ましく、より好ましくは1〜48質量%、更に好ましくは3〜45質量%である。
本発明において、上記各成分を含む組成物の固形分を、上記混合溶剤に固形分濃度として3〜25質量%溶解することが好ましく、より好ましくは5〜22質量%であり、更に好ましくは7〜20質量%である。
本発明におけるプロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートを含有する混合溶剤の好ましい組み合わせとしては、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+乳酸エチル プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+3−エトキシエチルプロピオネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+γ−ブチロラクトン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+エチレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+シクロヘキサノン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル+γ−ブチロラクトン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+乳酸エチル+γ−ブチロラクトン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+3−エトキシエチルプロピオネート+γ−ブチロラクトン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル+エチレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+乳酸エチル+エチレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+3−エトキシエチルプロピオネート+エチレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル+プロピレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+乳酸エチル+プロピレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+3−エトキシエチルプロピオネート+プロピレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル+シクロヘキサノン
である。
特に好ましい溶剤の組み合わせとしては、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+シクロヘキサノン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル+γ−ブチロラクトン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+乳酸エチル+γ−ブチロラクトン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+3−エトキシエチルプロピオネート+γ−ブチロラクトン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル+エチレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+乳酸エチル+エチレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+3−エトキシエチルプロピオネート+エチレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル+プロピレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+乳酸エチル+プロピレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+3−エトキシエチルプロピオネート+プロピレンカーボネート
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル+シクロヘキサノン
である。
上記の各混合溶剤は、他の溶剤を添加してもよい。このような他の溶剤の添加量は、一般的には、本発明の各混合溶剤100質量部に対し、30質量部以下である。他の溶剤としては、上記の各混合溶剤に必須な溶剤として例示した溶剤に加え、エチレンジクロライド、シクロペンタノン、メチルエチルケトン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記の混合溶剤を使用することが好ましいが、必要に応じてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノン等を単独の溶剤として使用することもできる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、必要に応じて、分子量が2000以下であって、酸の作用により分解し得る基を有し、アルカリ溶解性が酸の作用により増大する低分子酸分解性化合物を含むことができる。
例えばProc.SPIE,2724, 355(1996)、特開平8-15865号、USP5310619号、USP−5372912号、J.Photopolym.Sci.,Tech.,Vol.10,No.3,511(1997))に記載されている酸分解性基を含有する、コール酸誘導体、デヒドロコール酸誘導体、デオキシコール酸誘導体、リトコール酸誘導体、ウルソコール酸誘導体、アビエチン酸誘導体等の脂環族化合物、酸分解性基を含有するナフタレン誘導体などの芳香族化合物を上記低分子酸分解性化合物として用いることができる。
さらに、特開平6-51519号記載の低分子の酸分解性溶解阻止化合物も220nmの透過性を悪化させないレベルの添加範囲で用いることもできるし、1,2−ナフトキノンジアジト化合物も使用できる。
本発明のレジスト組成物に上記低分子酸分解性溶解阻止化合物を使用する場合、その含有量はレジスト組成物の100質量部(固形分)を基準として、通常0.5〜50質量部の範囲で用いられ、好ましくは0.5〜40質量部、更に好ましくは0.5〜30質量部、特に好ましくは0.5〜20.0質量部の範囲で使用される。
これらの低分子酸分解性溶解阻止化合物を添加すると、前記現像欠陥がさらに改良されるばかりか耐ドライエッチング性が改良される。
本発明のポジ型レジスト組成物には、必要に応じて、さらに現像液に対する溶解促進性化合物、ハレーション防止剤、可塑剤、界面活性剤、光増感剤、接着助剤、架橋剤、光塩基発生剤等を含有することができる。
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物の例としては、例えば特開平3-206458号記載のフェノール性水酸基を2個以上含有する化合物、1−ナフトールなどのナフトール類又はカルボキシル基を1個以上有する化合物、カルボン酸無水物、スルホンアミド化合物やスルホニルイミド化合物などの分子量1000以下の低分子化合物等を挙げることができる。
これらの溶解促進性化合物の配合量としては、組成物全質量(固形分)に対して、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
好適なハレーション防止剤としては、照射する放射線を効率よく吸収する化合物が好ましく、フルオレン、9−フルオレノン、ベンゾフェノンのような置換ベンゼン類;アントラセン、アントラセン−9−メタノール、アントラセン−9−カルボキシエチル、フェナントレン、ペリレン、アジレンのような多環式芳香族化合物などが挙げられる。なかでも、多環式芳香族化合物が特に好ましい。これらのハレーション防止剤は基板からの反射光を低減し、レジスト膜内の多重反射の影響を少なくさせることで、定在波改良の効果を発現する。
また露光による酸発生率を向上させるために、光増感剤を添加することができる。好適な光増感剤として、ベンゾフェノン、p,p'−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアントラセン、ピレン、フェノチアジン、ベンジル、ベンゾフラビン、アセトフェノン、フェナントレン、ベンゾキノン、アントラキノン、1,2−ナフトキノン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの光増感剤は前記ハレーション防止剤としても使用可能である。
≪使用方法≫
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記の成分を溶剤に溶解し、フィルターで濾過し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
すなわち、上記ポジ型レジスト組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布し、加熱してレジスト膜を形成する。
次いで、所定のマスクを通して露光し、加熱を行い現像する。このようにすると、良好なレジストパターンを得ることができる。ここで露光光としては、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外線である。具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
ポジ型レジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
合成例(1) 樹脂(1)の合成
2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、ブチロラクトンメタクリレートを55/45(モル比)の割合で仕込みプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=7/3(質量比)に溶解し、固形分濃度20質量%の溶液100mLを調製した。この溶液に和光純薬工業製重合開始剤V−601を1mol%加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて60℃に加熱したメチルエチルケトン10mLに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘプタン2Lに晶析、析出した白色粉体である樹脂(1)を回収した。
13NMRから求めたポリマー組成比(モル比)は46/54であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は10700であった。
上記合成例(1)と同様の操作で樹脂(2)〜(12)を合成した。
以下に樹脂(2)〜(10)の組成比、分子量を示す。(繰り返し単位1、2、3、4は構造式の左からの順番である。)
Figure 0004399209
以下、樹脂(1)〜(10)の構造を示す。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
Figure 0004399209
樹脂(11)及び(12)の構造、組成比、重量平均分子量を示す。
Figure 0004399209
Figure 0004399209
特許請求の範囲の補正により、以下、実施例6は参考例である。
〔実施例1〜14及び比較例1〜3〕
(ポジ型レジスト組成物の調製と評価)
樹脂 2g、
酸発生剤(表2に記載の添加量)
化合物C(表2に記載の添加量)
塩基性化合物 5mg及び
界面活性剤 レジスト溶液中の100ppm
を表2に示すように配合し、それぞれ固形分が10質量%になるように表2に示す溶剤に溶解した後、0.1μmのミクロフィルター(ポリエチレン製)で濾過し、実施例1〜14と比較例1〜3のポジ型レジスト組成物を調製した。
表2に示す記号は以下のとおりである。
Figure 0004399209
R1: 4,8−ビス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.026]デカン
R2: 1−アダマンタンカルボン酸
〔含窒素塩基性化合物〕
N1: N,N−ジブチルアニリン
N2: トリエタノールアミン
N3: 4−ジメチルアミノピリジン
N4: トリフェニルイミダゾール
N5: 2,6−ジイソプロピルアニリン
N6: ヒドロキシアンチピリン
N7: トリオクチルアミン
〔界面活性剤〕
W1: メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)
(フッ素系)
W2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
(フッ素及びシリコン系)
W3: ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
W4: トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
〔溶剤〕
S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S2:乳酸エチル
S3:酢酸ブチル
S4:2−ヘプタノン
S5:プロピレングリコールモノメチルエーテル
S6:γ−ブチロラクトン
S7:プロピレンカーボネート
S8:シクロヘキサノン
〔パターン倒れ抑制評価〕
スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防止膜ARC−29Aを78nm均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した後、205℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、各ポジ型レジスト組成物をスピンコーターで塗布し、表2に示すPB温度で90秒乾燥を行い360nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100、NA=0.75(σ=0.80/0.50)で露光し、露光後直ぐに表2に示すPEB温度で90秒間ホットプレート上で加熱した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、ラインパターンを得た。
120nmのラインパターン(ピッチ280nm)が再現する露光量を最適露光量(Eopt)とし露光量オーバー(約5〜15%)にした際にパターンが倒れずに残る最小線幅(nm単位)を測長SEM(S−9260 日立ハイテクノロジー社製)を使用して測長した。より細い線幅までラインパターンが残る方がパターン倒れが良好である。
評価結果を表2に示す。
Figure 0004399209
表2から、本発明のポジ型レジスト組成物は、微細なパターンを解像しよ
うとするときのパターン倒れが抑制され、改良されていることが明らかである。

Claims (7)

  1. (A)酸の作用により、アルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂、
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、
    (C)一般式(A)で表される、シアノ基を有する脂環式炭化水素化合物(但し、1−シアノアダマンタンを除く、また、シアノ基を有する脂環式炭化水素を含有する樹脂であることはない。
    を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
    AR−[L−(CN)m]n (A)
    ARは、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素を表す。
    Lは単結合又は連結基を表す。
    mは1〜5の整数を表す。
    nは1〜5の整数を表す。
  2. (C)成分が、Lが単結合、又は、−〔C(Rb)(Rc)〕r−で表されるアルキレン基(Rb及びRcは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。rは1〜10の整数を表す。)である一般式(A)で表されるシアノ基を有する脂環式炭化水素化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
  3. (C)成分が、Lが単結合、メチレン基、又はエチレン基である一般式(A)で表されるシアノ基を有する脂環式炭化水素化合物であることを特徴とする請求項2に記載のポジ型レジスト組成物。
  4. (A)一般式(AII)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用により、アルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂、
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、
    (C)シアノ基を有する脂環式炭化水素化合物(但し、シアノ基を有する脂環式炭化水素を含有する樹脂であることはない。)
    を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004399209
    一般式(AII)中、R1cは、水素原子又はメチル基を表す。
    2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基を表す。
  5. (C)成分が、組成物の全固形分に対して、0.1〜10質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
  6. 樹脂(A)が、一般式(V)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004399209
    一般式(V)中、Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    bは、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれら
    を組み合わせた2価の基を表す。
    Vは、一般式(V−1)〜(V−5)のうちのいずれかで示される基を表す。
    Figure 0004399209
    一般式(V−1)〜(V−5)において、R1b〜R6bは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は−COOR7bを表す。R7bはアルキル基を表す。R1b〜R6bの内の2つは、結合して環を形成してもよい。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のレジスト組成物により、レジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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