実施の形態1.
本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第1の実施の形態は、特徴量抽出部11と、画像類似度算出部12と、加工確率モデル推定手段(加工確率算出手段の一例)13とを備えている。
加工確率モデル推定手段13は、入力として与えられる加工処理が施された学習画像または加工処理を施す機器の特性から、画像の局所領域ごとに加工処理が施される確率を局所領域加工確率として算出し、算出された局所領域加工確率を画像分割手段111に出力する。局所領域は、後述する画像分割手段111における画像の小領域分割方法を決定する際に参照されるため、画像の各画素を局所領域とするなど、できるだけ小さく分割した領域とするのが望ましいが、任意の大きさや形状に分割した領域としてもよい。加工処理とは、画像の絵柄を部分的に変化させる処理のことをいう。加工処理とは、画像の絵柄を部分的に変化させる処理のことをいう。加工処理の例として、画像に対するテロップ・字幕やキャラクターなどの重畳オブジェクトのオーバーレイ、画像の一部の切り抜き・切り出し、画像の一部に対するモザイク処理、画像の一部に対するぼかし処理などがある。
学習画像とは、加工確率モデル推定手段13が局所領域加工確率を算出するための元になる1つまたは複数の加工処理が施された画像である。例えば、本発明が、映像編集装置に適用される場合には、加工処理が施された任意の映像を構成するフレーム画像を学習画像として用いることができる。また、学習画像は1種類に限られず、例えば、ニュース番組として使用されるニュース画像、スポーツ番組として使用されるスポーツ画像、バラエティ番組として使用されるバラエティ画像など、画面においてテロップ挿入などの加工処理が施される場所に特徴があると想定される種別ごとに分類されていてもよい。例えば、スポーツ画像については、画面における周辺部分に加工処理が施される可能性が高いと想定され、バラエティ番組画像については、画面における中央部分に加工処理が施される可能性が高いと想定される場合などに、スポーツ画像用の学習画像と、バラエティ番組画像用の学習画像とを使い分ければよい。この場合には、加工確率モデル推定手段13は、種別毎の局所領域加工確率を算出する。なお、ユーザが問合せ画像の種別を指定することにより、問合せ画像の種別に対応した局所領域加工確率を使用することができる。
加工処理が施された学習画像が入力として与えられる場合は、学習画像において加工処理が施された領域を特定し、局所領域加工確率を計測する。加工処理が施された領域を特定する方法としては、人手によって行ってもよいし、例えば特開2003−179888号公報に記載されているような画像情報と文字情報とを分離する方法(以下、テロップ検出方法という。)などの加工処理を自動的に検出する方法を用いてもよい。加工処理を施す機器の特性が入力として与えられる場合は、当該機器が画像に対して施す加工パターンおよび各加工パターンの使用頻度の情報にもとづいて、局所領域加工確率を計測する方法がある。
機器特性の一例として、加工処理を施す機器が画像に対して施す加工のパターンおよび各加工パターンの使用頻度の情報がある。例えば、本発明が、映像編集装置に適用される場合には、ある映像編集装置を用いたときに画面における特定の1つまたは複数の領域に加工処理が施される可能性が高いと想定され、他の映像編集装置を用いたときに画面における別の特定の1つまたは複数の領域に加工処理が施される可能性が高いと想定される場合に、それらの領域を加工処理が施される領域として示す情報を、加工のパターンを示す情報として使用することができる。また、例えば、スポーツ画像については、画面における周辺領域に加工処理が施される可能性が高いと想定され、バラエティ番組画像については、画面における中央領域に加工処理が施される可能性が比較的高いと想定される場合などに、それらの領域を加工処理が施される領域として示す情報を加工のパターンを示す情報として使用することができる。つまり、本来的な意味での機器の特性だけでなく、一の機器(例えばテロップ挿入装置)が用いられる場合でも画像の種別に応じて加工のパターンを変えるときには、それぞれの加工パターンおよび各加工パターンの使用頻度の情報は、機器特性に含まれる。
特徴量抽出部11は、画像分割手段111と、小領域特徴量抽出手段112とを含む。
画像分割手段111は、加工確率モデル推定手段13から入力される局所領域加工確率にもとづいて、入力として与えられる加工処理が施された問合せ画像を不均一の大きさの小領域に分割し、小領域に分割された問合せ画像を小領域特徴量抽出手段112に出力する。
画像を小領域に分割する方法として、局所領域加工確率にもとづいて、加工確率が高い画像領域は大きく分割し、加工確率が低い画像領域は細かく分割するのが望ましい。加工確率が高い領域を粗く、加工確率が低い領域を細かく分割することで、加工処理が施された確率の高い領域の影響を軽減し、また加工画像と元画像間の画像類似度を算出するのに有効な加工確率の低い領域から特徴量を多く抽出することができるためである。また、局所領域加工確率にもとづいて、分割して得られる小領域の加工確率が等しくなるように分割する方法もある。この場合、小領域の加工確率は、中に含む局所領域の平均値として算出することができる。また、画像全体を小領域に分割する必要もなく、局所領域加工確率にもとづいて、加工確率の低い画像領域のみを分割する方法もある。小領域の形状は矩形、円形、三角形など任意の形状に分割してよい。また、小領域の一部が重複するように分割してもよい。
小領域特徴量抽出手段112は、画像分割手段111から入力される小領域に分割された問合せ画像から各小領域の特徴量を抽出し、抽出された問合せ画像の小領域特徴量を小領域類似度算出手段121に出力する。抽出する小領域特徴量の例として、色情報、エッジ情報、テクスチャ情報、形状情報、動き情報などがあるが、これらに限ったものではない。
色情報の小領域特徴量の例としては、各小領域内の全画素値の平均値、最頻値、メディアン値などの代表値や、画素値の出現ヒストグラムなどがある。ここでの画素値とはRGB表色空間、HSV表色空間、YUV表色空間、YIQ表色空間、YCbCr表色空間、L*a*b*表色空間、XYZ表色空間などの各種表色空間系の座標値のことである。また、国際標準規格ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structureなどの色情報に関する特徴量を用いてもよい。エッジ情報の小領域特徴量の例としては、各小領域の大局的なエッジパターンを、複数あるエッジパターンの中の最も合致するパターンとして記述する特徴量(以後、エッジ要素特徴量と呼ぶ)を用いてもよいし、各小領域内の局所的なエッジパターンの出現ヒストグラムを用いてもよい。また、ISO/IEC 15938−3に規定されているEdge Histogramを用いてもよい。テクスチャ情報の特徴量の例としては、ISO/IEC 15938−3に規定されているHomogeneous TextureやTexture Browsingなどがある。形状情報の特徴量の例としては、ISO/IEC 15938−3に規定されているReRegion Shape、Contour Shape、Shape3Dなどがある。
また、問合せ画像が動画像のフレーム画像である場合は、小領域特徴量として動き情報を用いてもよい。動き情報の特徴量の例としては、ISO/IEC 15938−3に規定されているParametric MotionやMotion Activityなどがある。
小領域類似度算出手段121は、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量と、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段122に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と対応しているのが望ましい。対応する小領域を直接比較することができるためである。問合せ画像の小領域と参照画像の小領域が画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段122は、小領域類似度算出手段121から入力される小領域類似度から画像全体の類似度を画像類似度として算出し、算出された画像類似度を出力する。画像類似度の算出方法として、小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。
なお、画像類似度算出システムは、コンピュータで実現可能であり、画像類似度算出システムを構成する各構成要素、すなわち、特徴量抽出部11、画像類似度算出部12、加工確率モデル推定手段13は、コンピュータの処理装置(CPU)に上述した機能を実現させるためのプログラムとして実現可能である。画像類似度算出システムを構成する各構成要素がコンピュータで実現可能であること、およびプログラムとして実現可能であることは、第1の実施の形態に限らず、他の実施の形態でも同様である。
次に、図1のブロック図および図2のフローチャートを参照して、第1の実施の形態の動作について説明する。
学習画像または機器特性が入力として与えられると(ステップA1)、加工確率モデル推定手段13は、入力された学習画像または機器特性から、画像の局所領域ごとに加工処理が施される確率を局所領域加工確率として算出する(ステップA2)。
図3は、加工確率モデル推定手段13による局所領域加工確率の算出の仕方を説明する説明図である。図3に示す例では、画像データに対応する画像の領域は16の局所領域に分けられている。加工確率モデル推定手段13は、複数の学習画像のそれぞれの局所領域について加工処理が施されている場合には「1」とし、施されていない場合には「0」として、局所領域ごとに平均をとるなどの処理によって、局所領域ごとに加工処理が施される確率を算出する。すなわち、局所領域加工確率を示す確率モデルを推定する。なお、ここで説明した確率モデルの推定方法は一例であり、他の方法を用いてもよい。
加工処理が施された問合せ画像が入力として与えられると(ステップA3)、画像分割手段111は、ステップA2において算出された局所領域加工確率にもとづいて入力された問合せ画像を小領域に分割し、小領域分割された画像を小領域特徴量抽出手段112に出力する(ステップA4)。
小領域特徴量抽出手段112は、小領域分割された画像の各小領域の特徴量を問合せ画像小領域特徴量として抽出し、抽出された問い合わせ画像小領域特徴量を小領域類似度算出手段121に出力する(ステップA5)。参照画像の小領域特徴量が入力として与えられると(ステップA6)、小領域類似度算出手段121は、入力された参照画像の小領域特徴量と問合せ画像小領域特徴量を比較して小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段122に出力する(ステップA7)。画像類似度算出手段122は、小領域類似度から問合せ画像と参照画像の画像全体の類似度を画像類似度として算出する(ステップA8)。最後に、算出された画像類似度を出力する(ステップA9)。
本発明の第1の実施の形態では、画像類似度の算出に用いる小領域の特徴量を、画像の局所領域ごとに加工処理が施される確率に応じて画像を適切に分割して得られた小領域から抽出している。このため、画像類似度の算出に用いる小領域の特徴量を、加工処理が施された確率の高い領域の影響を軽減し、加工画像と元画像間の類似度を適切に算出するのに有効な加工確率の低い領域を有効に使用して抽出できるため、加工処理が施された画像と元画像間の画像類似度を高い値として算出することができる。また、本発明の第1の実施の形態では、問合せ画像から加工処理が施された領域を検出する処理を必要とせず、また学習画像または機器特性から局所領域加工確率を算出しているため、あらかじめ別処理において局所領域加工確率を求めておくことができ、画像類似度の算出を高速に行うことができる。
なお、画像類似度算出手段122が、加工確率モデル推定手段13が推定した画像に加工処理が施される確率モデル、具体的には、局所領域ごとに画像に加工処理が施される確率モデルを考慮して画像類似度を算出してもよいし、小領域類似度算出手段121が、確率モデルを考慮しながら、入力された参照画像の小領域特徴量と問合せ画像小領域特徴量を比較して小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出するようにしてもよい。例えば、加工処理が施される確率が高い小領域に対して小領域類似度を低めに調整する等の処理を施すようにしてもよい。また、小領域類似度算出手段121が、確率モデルを考慮しながら小領域類似度を算出してもよいことは、以下の実施の形態でも同様である。
また、加工確率モデル推定手段13は、問合わせ画像の入力のそれぞれに対応したタイミングで局所領域加工確率を算出するという必要はない。例えば、本発明が適用される装置またはシステムの設置時や、その後の定期的な時期等に局所領域加工確率の算出処理を行えばよい。そして、加工確率モデル推定手段13は、算出結果を保持し、問合わせ画像が入力されると、保持している局所領域加工確率を特徴量算出部11に出力する。また、このことは、以下の各実施の形態における加工確率モデル推定手段についても同様である。
従って、あらかじめ局所領域加工確率を算出し、算出された局所領域加工確率をROM等の記憶手段に格納してもよい。図4は、加工確率モデル推定手段13に代えて、局所領域加工確率を記憶する記憶手段が設けられている第1の実施の形態の変形例を示すブロック図である。
図4に示す構成において、加工確率モデル記憶手段139は、局所領域加工確率を記憶している。局所領域は、画像分割手段111において分割される小領域と対応するのが望ましいが、画像分割手段111において分割される小領域を更に小さい複数の領域に分割したものでもよいし、画像の各画素を局所領域としてもよい。また、画像分割手段111における小領域分割方法とは異なる任意の形状や大きさに分割した領域を局所領域としてもよい。局所領域加工確率として、全ての画像に対して共通に使用する値を記憶しておいてもよいし、ニュース画像、スポーツ画像、バラエティ画像など、使用される画像の種別ごとに異なる値を記憶しておいてもよい。後者の場合において、ユーザが問合せ画像の種別を指定することにより、問合せ画像の種別に対応した局所領域加工確率を使用することができる。
図5は、加工確率モデル記憶手段139に記憶される局所領域加工確率の一例を示す説明図である。この例では、ニュース画像、スポーツ画像、バラエティ画像の各種別に応じて、画像の分割された局所領域ごとに加工処理が施される確率が記憶されている。ニュース画像やスポーツ画像では、画像の左上、右上、下部に加工処理が施される確率が高いため、該当する局所領域の局所領域加工確率の値が高くなっている。またバラエティ画像では、画像の中央部に加工処理が施される確率も高くなっている。
なお、図4に示す加工確率モデル記憶手段139以外の各ブロックの構成および動作は、図1に示された各ブロックの構成および動作と同じである。このような変形例によれば、演算機能を持つ加工確率モデル推定手段13を備える必要がなくなる。
また、局所領域加工確率をフラッシュメモリなどの書き換え可能な記憶手段に記憶させ、局所領域加工確率が変更可能になるように構成してもよい。図6は、加工確率モデル推定手段13に代えて、局所領域加工確率を記憶する書き換え可能な記憶手段が設けられている第1の実施の形態の他の変形例を示すブロック図である。
図6に示す構成において、加工確率モデル推定手段13は、随時追加で入力される加工処理が施された学習画像または加工処理を施す機器の特性から、画像の局所領域ごとに加工処理が施される確率を局所領域加工確率として算出し、算出された局所領域加工確率を加工確率モデル更新手段149に出力する。なお、加工確率モデル推定手段13には、例えば、定期的に、または、加工確率モデルが大きく変わる可能性がある何らかの事象が生じたときなどに学習画像または加工処理を施す機器の特性が入力される。
加工確率モデル更新手段149は、加工確率モデル記憶手段139にあらかじめ記憶されている局所領域加工確率を読み込み、加工確率モデル記憶手段139から読み込んだ局所領域加工確率と、加工確率モデル推定手段13から入力される局所領域加工確率とを用いて、局所領域加工確率を更新し、更新した局所領域加工確率を加工確率モデル記憶手段139に記憶させる。また、加工確率モデル更新手段149は、加工確率モデル記憶手段139から読み込んだ新たな局所領域加工確率を、そのまま加工確率モデル記憶手段139に記憶させることによって、局所領域加工確率を更新するようにしてもよい。
なお、図6に示す加工確率モデル更新手段149および加工確率モデル記憶手段139以外の各ブロックの構成および動作は、図1に示された各ブロックの構成および動作と同じである。このような変形例によれば、加工確率モデル記憶手段139に記憶されている局所領域加工確率を、適切な内容に維持することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。図7のブロック図に示すように、本発明の第2の実施の形態は、図1に示された第1の実施の形態における画像類似度算出部12が、画像類似度算出部22に置き換わり、それに加えて参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する点が第1の実施の形態とは異なる。なお、この実施の形態のように参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する画像類似度算出システムは、画像検索システムを実現する。
参照画像群小領域特徴量記憶部24は、事前に登録された複数の参照画像である参照画像群の小領域特徴量を記憶している。参照画像群小領域特徴量記憶部24に記憶されている各参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、画像分割手段111において分割される問合せ画像の小領域と対応しているのが望ましいが、問合せ画像の小領域とは異なる形状や大きさに分割されたものでもよい。
画像類似度算出部22は、小領域類似度算出手段221と、画像類似度算出手段222とを含む。
小領域類似度算出手段221は、参照画像群小領域特徴量記憶部24から複数の参照画像の小領域特徴量を1画像分ずつ読み込み、読み込んだ各参照画像の小領域特徴量と、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとに特徴量の類似度を小領域類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度を画像類似度算出手段222に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と対応しているのが望ましい。対応する小領域を直接比較することができるためである。問合せ画像の小領域と参照画像の小領域が画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段222は、小領域類似度算出手段221から入力される参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度から画像全体の類似度を画像類似度として算出する。そして、算出された参照画像群の各参照画像に対する画像類似度を検索結果出力手段25に出力する。
画像類似度の算出方法として、小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。検索結果出力手段25は、画像類似度算出手段222から入力される参照画像群の各参照画像に対する画像類似度にもとづいて、参照画像群の中から問合せ画像に対する検索結果を出力する。検索結果としては、参照画像群の全参照画像の中から、最も画像類似度が大きい値を持つ参照画像を出力する方法がある。また参照画像群の各参照画像に対する画像類似度と、あらかじめ設定した閾値を比較し、画像類似度が閾値以上である参照画像を全て出力してもよい。
次に、図7のブロック図および図8のフローチャートを参照して、第2の実施の形態の動作について説明する。
学習画像または機器特性が入力として与えられると(ステップB1)、加工確率モデル推定手段13は、入力された学習画像または機器特性から、画像の局所領域ごとに加工処理が施される確率を局所領域加工確率として算出する(ステップB2)。
加工処理が施された問合せ画像が入力として与えられると(ステップB3)、画像分割手段111は、ステップA2において算出された局所領域加工確率にもとづいて入力された問合せ画像を小領域に分割し、小領域分割された画像を小領域特徴量抽出手段112に出力する(ステップB4)。次に、小領域特徴量抽出手段112は、小領域分割された画像の各小領域の特徴量を問合せ画像小領域特徴量として抽出し、抽出された問い合わせ画像小領域特徴量を小領域類似度算出手段121に出力する(ステップB5)。次に、参照画像群小領域特徴量記憶部25から、1画像分の参照画像の小領域特徴量を読み込む(ステップB6)。
小領域類似度算出手段221は、読み込まれた1画像分の参照画像の小領域特徴量と問合せ画像小領域特徴量を比較して小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段222に出力する(ステップB7)。画像類似度算出手段222は、小領域類似度から読み込まれた1画像分の参照画像と問合せ画像の画像全体の類似度を画像類似度として算出する(ステップB8)。次に、参照画像群小領域特徴量記憶部25に記憶されている全ての参照画像に対する画像類似度を算出したか否かを調べる(ステップB9)。画像類似度を算出していない参照画像が残っている場合は、ステップB6へ戻る。全ての参照画像に対する画像類似度が算出されている場合は、ステップB10へ進む。最後に、検索結果出力手段25は、全ての参照画像に対する画像類似度にもとづいて、参照画像群の中から問合せ画像に対する検索結果を出力する(ステップB10)。
次に、本発明の第2の実施の形態の効果について説明する。本発明の第2の実施の形態では、本発明の第1の実施の形態の効果を有する画像類似度の算出方法を利用して画像の検索を行う。このため、加工処理が施された画像から元画像を精度良く検索することができる。まだ第1の実施の形態と同様に、問合せ画像から加工領域を検出する処理を必要とせず、あらかじめ局所領域加工確率を求めておくことができるため、画像検索を高速に行うことができる。
なお、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態についての各変形例を適用することができる。すなわち、加工確率モデル推定手段13に代えて加工確率モデル記憶手段139を設けてもよいし、加工確率モデル更新手段149と加工確率モデル記憶手段139とを設けてもよい。このことは、加工確率モデル推定手段を備えている他の実施の形態についても同様である。
実施の形態3.
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。図9のブロック図に示すように、本発明の第3の実施の形態は、特徴量抽出部31と、画像類似度算出部12と、加工領域検出手段(加工確率算出手段の一例)33とを備えている。画像類似度算出部12は、第1の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、画像類似度算出部12は、第1の実施の形態におけるそれと同様に動作する。
加工領域検出手段33は、入力として与えられる加工処理が施された問合せ画像に対して、テロップ検出方法などの加工領域を自動的に検出する方法により、問合せ画像の局所領域ごとに加工処理が施された確率を局所領域加工確率として算出し、算出された局所領域加工確率を画像分割手段311に出力する。局所領域は、後述する画像分割手段111における画像の小領域分割方法を決定する際に参照されるため、画像の各画素を局所領域とするなど、できるだけ小さく分割した領域とするのが望ましいが、任意の大きさや形状に分割した領域としてもよい。局所領域加工確率は、任意の確率値としてもよいし、1,0の2値の確率値としてもよい。
特徴量抽出部31は、画像分割手段311と、小領域特徴量抽出手段312とを含む。
画像分割手段311は、加工領域検出手段33から入力される局所領域加工確率にもとづいて、入力として与えられる加工処理が施された問合せ画像を不均一の大きさの小領域に分割し、小領域分割された問合せ画像を小領域特徴量抽出手段312に出力する。
画像を小領域に分割する方法として、局所領域加工確率にもとづいて、加工確率が高い画像領域は大きく分割し、加工確率が低い画像領域は細かく分割するのが望ましい。加工確率が高い領域を粗く、加工確率が低い領域を細かく分割することで、加工処理が施された確率の高い領域の影響を軽減し、また加工画像と元画像間の画像類似度を算出するのに有効な加工確率の低い領域から特徴量を多く抽出することができるためである。また、局所領域加工確率にもとづいて、分割して得られる小領域の加工確率が等しくなるように分割する方法もある。この場合、小領域の加工確率は、中に含む局所領域の平均値として算出することができる。また、画像全体を小領域に分割する必要もなく、局所領域加工確率にもとづいて、加工確率の低い画像領域のみを分割する方法もある。局所領域加工確率が、1,0の2値の確率値として与えられている場合は、局所領域加工確率が0である領域のみを分割する方法がある。
小領域に分割する方法の例として、画像を、矩形、円形、三角形など任意の形状に分割してよい。また、小領域の一部が重複するように分割してもよい。
小領域特徴量抽出手段312は、画像分割手段311から入力される小領域分割された問合せ画像から各小領域の特徴量を抽出し、抽出された問合せ画像の小領域特徴量を小領域類似度算出手段121に出力する。抽出する小領域特徴量の例としては、色情報、エッジ情報、テクスチャ情報、形状情報、動き情報などがあるが、これらに限ったものではない。
色情報の小領域特徴量の例としては、各小領域内の全画素値の平均値、最頻値、メディアン値などの代表値や、画素値の出現ヒストグラムなどがある。画素値とはRGB表色空間、HSV表色空間、YUV表色空間、YIQ表色空間、YCbCr表色空間、L*a*b*表色空間、XYZ表色空間などの各種表色空間系の座標値のことである。また、国際標準規格ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structureなどの色情報に関する特徴量を用いてもよい。
エッジ情報の小領域特徴量の例としては、エッジ要素特徴量を用いてもよいし、各小領域内の局所的なエッジパターンの出現ヒストグラムを用いてもよい。また、ISO/IEC 15938−3に規定されているEdge Histogramを用いてもよい。テクスチャ情報の特徴量の例としては、ISO/IEC 15938−3に規定されているHomogeneous TextureやTexture Browsingなどがある。形状情報の特徴量の例としては、ISO/IEC 15938−3に規定されているReRegion Shape、Contour Shape、Shape3Dなどがある。
また、問合せ画像が動画像のフレーム画像である場合は、小領域特徴量として動き情報を用いてもよい。動き情報の特徴量の例としては、ISO/IEC 15938−3に規定されているParametric MotionやMotion Activityなどがある。
本発明の第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、局所領域加工確率に応じて画像を適切に分割して得られた小領域から抽出した特徴量を用いて画像類似度を算出するが、局所領域加工確率を問合せ画像から直接算出している。学習画像または機器特性から学習的に局所領域加工確率を平均値として求める第1の実施の形態とは異なり、問合せ画像ごとに局所領域加工確率を算出するため、加工処理が施された画像と元画像間の画像類似度をより高い値として算出することができる。また、本実施の形態では、学習画像または機器特性の入力を必要としない。
実施の形態4.
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。図10のブロック図に示すように、本発明の第4の実施の形態は、図9に示された第3の実施の形態における画像類似度算出部12が、画像類似度算出部22に置き換わり、それに加えて参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する点が第3の実施の形態とは異なる。参照画像群小領域特徴量記憶部25、画像類似度算出部22および検索結果出力手段25は、第2の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、それらの動作は、第2の実施の形態におけるそれらの動作と同じである。また、加工領域検出手段33は、第3の実施の形態におけるそれと同様に動作する。
本発明の第4の実施の形態では、第3の実施の形態の効果を有する画像類似度の算出方法を利用して画像の検索を行う。第2の実施の形態とは異なり、問合せ画像ごとに局所領域加工確率を算出するため、加工処理が施された画像から元画像をより高精度に検索することができる。また、第3の実施の形態と同様に、本実施の形態では学習画像または機器特性の入力を必要としない。
実施の形態5.
次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。図11のブロック図に示すように、本発明の第5の実施の形態は、図1に示された第1の実施の形態における画像類似度算出部12が画像類似度算出部52に置き換わり、それに加えて局所領域重み値算出手段54を有し、加工確率モデル推定手段13から出力される局所領域加工確率が局所領域重み値算出手段54にも供給される点が第1の実施の形態とは異なる。
局所領域重み値算出手段54は、加工確率モデル推定手段13から入力される局所領域加工確率にもとづいて、画像の各局所領域から抽出される特徴量が画像全体の類似度の算出にどの程度有効であるかを数値化した重み値を局所領域重み値として算出し、算出された局所領域重み値を画像類似度算出手段522に出力する。局所領域重み値は、当該局所領域の局所領域加工確率が低いほど、高い値に設定するのが有効である。局所領域重み値の算出方法の一例として、
局所領域重み値=1−局所領域加工確率
として求める方法があるが、これに限ったものではなく、局所領域重み値を、局所領域加工確率が高い場合には低い値、局所領域加工確率が低い場合には高い値とするなど、画像類似度算出処理において、加工処理が施された確率の高い領域の影響を排除することができる他の算出方法を用いてもよい。
局所領域は、画像分割手段111において分割される小領域と対応するのが望ましいが、画像分割手段111において分割される小領域を更に小さい複数の領域に分割したものでもよいし、画像の各画素を局所領域としてもよい。また、画像分割手段111における小領域分割方法とは異なる任意の形状や大きさに分割した領域を局所領域としてもよい。
画像類似度算出部52は、小領域類似度算出手段521と、画像類似度算出手段522とを含む。
小領域類似度算出手段521は、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量と、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段522に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と対応しているのが望ましい。対応する小領域を直接比較することができるためである。
問合せ画像の小領域と参照画像の小領域が画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段522は、小領域類似度算出手段521から入力される小領域類似度に対して、局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値を用いて重み付けをし、求められた重み付けされた小領域類似度から画像全体の類似度を画像類似度として算出し、算出された画像類似度を出力する。
画像類似度の算出方法として、重み付けされた小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度算出手段521から入力される小領域類似度の小領域と対応する場合は、局所領域重み値を直接小領域ごとの重み値として用いることができる。
小領域類似度の小領域と、局所領域重み値の局所領域が対応していない場合には、局所領域重み値から小領域類似度の小領域に対応した重み値を補完すればよい。例えば、局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度の小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、複数の局所領域重み値の平均値を算出することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。また、局所領域重み値の局所領域分割方法が、小領域類似度の小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、小領域と重複する複数の局所領域の重み値を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
実施の形態6.
次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照して説明する。図12のブロック図に示すように、本発明の第6の実施の形態は、図11に示された第5の実施の形態における画像類似度算出部52が、画像類似度算出部62に置き換わり、それに加えて参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する点が第5の実施の形態とは異なる。参照画像群小領域特徴量記憶部24および検索結果出力手段25は、本発明の第2の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、参照画像群小領域特徴量記憶部24は、第2の実施の形態におけるそれと同様の役割を果たす。
画像類似度算出部62は、小領域類似度算出手段621と、画像類似度算出手段622とを含む。
小領域類似度算出手段621は、参照画像群小領域特徴量記憶部24から複数の参照画像の小領域特徴量を1画像分ずつ読み込み、読み込んだ各参照画像の小領域特徴量と、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとに特徴量の類似度を小領域類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度を画像類似度算出手段622に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と、参照画像群小領域特徴量記憶部24から読み込んだ参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段622は、小領域類似度算出手段621から入力される参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度に対して、局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値を用いて重み付けをし、求められた重み付けされた小領域類似度から画像全体の類似度を画像類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する画像類似度を検索結果出力手段25に出力する。
画像類似度の算出方法として、重み付けされた小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度算出手段621から入力される小領域類似度の小領域と対応する場合は、局所領域重み値を直接小領域ごとの重み値として用いることができる。
小領域類似度の小領域と、局所領域重み値の局所領域が対応していない場合には、局所領域重み値から小領域類似度の小領域に対応した重み値を補完すればよい。例えば、局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度の小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、複数の局所領域重み値の平均値を算出することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
また、局所領域重み値の局所領域分割方法が、小領域類似度の小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、小領域と重複する複数の局所領域の重み値を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
そして、検索結果出力手段25は、第2の実施の形態の場合と同様に、検索結果を出力する。
実施の形態7.
次に、本発明の第7の実施の形態について図面を参照して説明する。図13のブロック図に示すように、本発明の第7の実施の形態は、図9に示された第3の実施の形態における画像類似度算出部12が画像類似度算出部72に置き換わり、それに加えて局所領域重み値算出手段74を有し、加工領域検出手段33から出力される局所領域加工確率が局所領域重み値算出手段74にも供給される点が第3の実施の形態とは異なる。
局所領域重み値算出手段74は、加工領域検出手段33から入力される局所領域加工確率にもとづいて、画像の各局所領域から抽出される特徴量が画像全体の類似度の算出にどの程度有効であるかを数値化した重み値を局所領域重み値として算出し、算出された局所領域重み値を画像類似度算出手段722に出力する。
局所領域は、画像分割手段311において分割される小領域と対応するのが望ましいが、画像分割手段311において分割される小領域を更に小さい複数の領域に分割したものでもよいし、画像の各画素を局所領域としてもよい。また、画像分割手段311における小領域分割方法とは異なる任意の形状や大きさに分割した領域を局所領域としてもよい。局所領域重み値の算出方法の一例として、
局所領域重み値=1−局所領域加工確率
として求める方法がある。また、加工領域検出手段33から入力される局所領域加工確率が1,0の2値の確率値として与えられる場合は、複数の局所領域を統合した領域を新たな局所領域とし、局所領域重み値を統合後の局所領域内に含まれる局所領域加工確率が0である統合前の局所領域の面積の割合として求める方法がある。
画像類似度算出部72は、小領域類似度算出手段721と、画像類似度算出手段722とを含む。
小領域類似度算出手段721は、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量と、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段722に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と対応しているのが望ましい。対応する小領域を直接比較することができるためである。
問合せ画像の小領域と参照画像の小領域が画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段722は、小領域類似度算出手段721から入力される小領域類似度に対して、局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値を用いて重み付けをし、求められた重み付けされた小領域類似度から画像全体の類似度を画像類似度として算出し、算出された画像類似度を出力する。
画像類似度の算出方法として、重み付けされた小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度算出手段721から入力される小領域類似度の小領域と対応する場合は、局所領域重み値を直接小領域ごとの重み値として用いることができる。
小領域類似度の小領域と、局所領域重み値の局所領域が対応していない場合には、局所領域重み値から小領域類似度の小領域に対応した重み値を補完すればよい。例えば、局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度の小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、複数の局所領域重み値の平均値を算出することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。また、局所領域重み値の局所領域分割方法が、小領域類似度の小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、小領域と重複する複数の局所領域の重み値を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
実施の形態8.
次に、本発明の第8の実施の形態について図面を参照して説明する。図14のブロック図に示すように、本発明の第8の実施の形態は、図13に示された第7の実施の形態における画像類似度算出部72が、画像類似度算出部82に置き換わり、それに加えて参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する点が第7の実施の形態とは異なる。参照画像群小領域特徴量記憶部24および検索結果出力手段25は、第2の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、参照画像群小領域特徴量記憶部24は、第2の実施の形態におけるそれと同様の役割を果たす。
画像類似度算出部82は、小領域類似度算出手段821と、画像類似度算出手段822とを含む。
小領域類似度算出手段821は、参照画像群小領域特徴量記憶部24から複数の参照画像の小領域特徴量を1画像分ずつ読み込み、読み込んだ各参照画像の小領域特徴量と、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとに特徴量の類似度を小領域類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度を画像類似度算出手段822に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と、参照画像群小領域特徴量記憶部24から読み込んだ参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段822は、小領域類似度算出手段821から入力される参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度に対して、局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値を用いて重み付けをし、求められた重み付けされた小領域類似度から画像全体の類似度を画像類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する画像類似度を検索結果出力手段25に出力する。
画像類似度の算出方法として、重み付けされた小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度算出手段821から入力される小領域類似度の小領域と対応する場合は、局所領域重み値を直接小領域ごとの重み値として用いることができる。
小領域類似度の小領域と、局所領域重み値の局所領域が対応していない場合には、局所領域重み値から小領域類似度の小領域に対応した重み値を補完すればよい。例えば、局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度の小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、複数の局所領域重み値の平均値を算出することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。また、局所領域重み値の局所領域分割方法が、小領域類似度の小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、小領域と重複する複数の局所領域の重み値を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
そして、検索結果出力手段25は、第2の実施の形態の場合と同様に、検索結果を出力する。
実施の形態9.
次に、本発明の第9の実施の形態について図面を参照して説明する。図15のブロック図に示すように、本発明の第9の実施の形態は、図1に示された第1の実施の形態における画像類似度算出部12が画像類似度算出部92に置き換わり、それに加えて一致判定閾値算出手段94を有し、加工確率モデル推定手段13から出力される局所領域加工確率が一致判定閾値算出手段94にも供給される点が第1の実施の形態とは異なる。
一致判定閾値算出手段94は、加工確率モデル推定手段13から入力される局所領域加工確率にもとづいて、後述する画像類似度算出手段922で求められる画像全体の類似度に対して、比較している2つの画像が一致するか否かを判定する最適な閾値を一致判定閾値として算出し、算出された一致判定閾値を画像類似度算出手段922に出力する。
最適な閾値の算出方法として、局所領域加工確率にもとづいて加工処理が施され部分的に絵柄の変化した加工画像と元の画像間で、画像類似度算出手段922において画像の小領域ごとの類似度から求められる画像全体の類似度の生起確率分布を推定し、推定された画像全体の類似度の生起確率分布にもとづいて加工が像と元画像を不一致と判定する確率が十分に小さいと判断できる閾値に設定する方法がある。画像全体の類似度の生起確率分布を推定する際に、加工処理による絵柄の変化の影響の他に、画像の再エンコードに起因するノイズ発生による特徴量の変動の影響も考慮してもよい。
画像類似度算出部92は、小領域類似度算出手段921と、画像類似度算出手段922とを含む。
小領域類似度算出手段921は、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量と、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段922に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と対応しているのが望ましい。対応する小領域を直接比較することができるためである。
問合せ画像の小領域と参照画像の小領域が画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段922は、小領域類似度算出手段921から入力される小領域類似度から画像全体の類似度を算出し、算出された画像全体の類似度を一致判定閾値算出手段94から入力される一致判定閾値を用いて修正し、修正された類似度を画像類似度として出力する。
画像全体の類似度の算出方法として、小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。画像全体の類似度を一致判定閾値を用いて修正する方法として、画像全体の類似度が一致判定閾値以上であれば類似度を1に、画像全体の類似度が一致判定閾値未満であれば類似度を0に修正する方法がある。
実施の形態10.
次に、本発明の第10の実施の形態について図面を参照して説明する。図16のブロック図に示すように、本発明の第10の実施の形態は、図15に示された第9の実施の形態における画像類似度算出部92が、画像類似度算出部1020に置き換わり、それに加えて参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する点が第9の実施の形態とは異なる。参照画像群小領域特徴量記憶部24および検索結果出力手段25は、第2の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、参照画像群小領域特徴量記憶部24は、第2の実施の形態におけるそれと同様の役割を果たす。
画像類似度算出部1020は、小領域類似度算出手段1021と、画像類似度算出手段1022とを含む。
小領域類似度算出手段1021は、参照画像群小領域特徴量記憶部24から複数の参照画像の小領域特徴量を1画像分ずつ読み込み、読み込んだ各参照画像の小領域特徴量と、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとに特徴量の類似度を小領域類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度を画像類似度算出手段1022に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と、参照画像群小領域特徴量記憶部24から読み込んだ参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段1022は、小領域類似度算出手段1021から入力される参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度から画像全体の類似度を算出し、算出された画像全体の類似度を一致判定閾値算出手段94から入力される一致判定閾値を用いて修正する。修正された参照画像群の各参照画像に対する類似度を画像類似度として検索結果出力手段25に出力する。
画像全体の類似度の算出方法として、小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。画像全体の類似度を一致判定閾値を用いて修正する方法として、画像全体の類似度が一致判定閾値以上であれば類似度を1に、画像全体の類似度が一致判定閾値未満であれば類似度を0に修正する方法がある。
検索結果出力手段25は、第2の実施の形態の場合と同様に、検索結果を出力する。
実施の形態11.
次に、本発明の第11の実施の形態について図面を参照して説明する。図17のブロック図に示すように、本発明の第11の実施の形態は、図9に示された第3の実施の形態における画像類似度算出部12が画像類似度算出部1120に置き換わり、それに加えて一致判定閾値算出手段114を有し、加工領域検出手段33から出力される局所領域加工確率が一致判定閾値算出手段114にも供給される点が第3の実施の形態とは異なる。
一致判定閾値算出手段114は、加工領域検出手段33から入力される局所領域加工確率にもとづいて、後述する画像類似度算出手段1122で求められる画像全体の類似度に対して、比較している2つの画像が一致するか否かを判定する最適な閾値を一致判定閾値として算出し、算出された一致判定閾値を画像類似度算出手段1122に出力する。
最適な閾値の算出方法として、局所領域加工確率にもとづいて加工処理が施され部分的に絵柄の変化した加工画像と元の画像間で、画像類似度算出手段1122において画像の小領域ごとの類似度から求められる画像全体の類似度の生起確率分布を推定し、推定された画像全体の類似度の生起確率分布にもとづいて加工が像と元画像を不一致と判定する確率が十分に小さいと判断できる閾値に設定する方法がある。画像全体の類似度の生起確率分布を推定する際に、加工処理による絵柄の変化の影響の他に、画像の再エンコードに起因するノイズ発生による特徴量の変動の影響も考慮してもよい。
画像類似度算出部1120は、小領域類似度算出手段1121と、画像類似度算出手段1122とを含む。
小領域類似度算出手段1121は、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量と、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段1122に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と対応しているのが望ましい。対応する小領域を直接比較することができるためである。
問合せ画像の小領域と参照画像の小領域が画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段1122は、小領域類似度算出手段1121から入力される小領域類似度から画像全体の類似度を算出し、算出された画像全体の類似度を一致判定閾値算出手段114から入力される一致判定閾値を用いて修正し、修正された類似度を画像類似度として出力する。
画像全体の類似度の算出方法として、小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。画像全体の類似度を一致判定閾値を用いて修正する方法として、画像全体の類似度が一致判定閾値以上であれば類似度を1に、画像全体の類似度が一致判定閾値未満であれば類似度を0に修正する方法がある。
実施の形態12.
次に、本発明の第12の実施の形態について図面を参照して説明する。図18のブロック図に示すように、本発明の第12の実施の形態は、図17に示された第11の実施の形態における画像類似度算出部1120が、画像類似度算出部1220に置き換わり、それに加えて参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する点が第11の実施の形態とは異なる。参照画像群小領域特徴量記憶部24および検索結果出力手段25は、第2の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、参照画像群小領域特徴量記憶部24は、第2の実施の形態におけるそれと同様の役割を果たす。
画像類似度算出部1220は、小領域類似度算出手段1221と、画像類似度算出手段1222とを含む。
小領域類似度算出手段1221は、参照画像群小領域特徴量記憶部24から複数の参照画像の小領域特徴量を1画像分ずつ読み込み、読み込んだ各参照画像の小領域特徴量と、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとに特徴量の類似度を小領域類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度を画像類似度算出手段1222に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と、参照画像群小領域特徴量記憶部24から読み込んだ参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段1222は、小領域類似度算出手段1221から入力される参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度から画像全体の類似度を算出し、算出された画像全体の類似度を一致判定閾値算出手段114から出力される一致判定閾値を用いて修正する。修正された参照画像群の各参照画像に対する類似度を画像類似度として検索結果出力手段25に出力する。
画像全体の類似度の算出方法として、小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。画像全体の類似度を一致判定閾値を用いて修正する方法として、画像全体の類似度が一致判定閾値以上であれば類似度を1に、画像全体の類似度が一致判定閾値未満であれば類似度を0に修正する方法がある。
そして、検索結果出力手段25は、第2の実施の形態の場合と同様に、検索結果を出力する。
実施の形態13.
次に、本発明の第13の実施の形態について図面を参照して説明する。図19のブロック図に示すように、本発明の第13の実施の形態は、図11に示された第5の実施の形態における画像類似度算出部52が、画像類似度算出部1320に置き換わり、それに加えて一致判定閾値算出手段135を有し、局所領域重み値算出手段54から出力される局所領域重み値が一致判定閾値算出手段135にも供給される点が第5の実施の形態とは異なる。
一致判定閾値算出手段135は、局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値にもとづいて、後述する画像類似度算出手段1322で求められる画像全体の類似度に対して、比較している2つの画像が一致するか否かを判定する最適な閾値を一致判定閾値として算出し、算出された一致判定閾値を画像類似度算出手段1322に出力する。画像類似度算出手段1322では、局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値により小領域ごとの類似度を重み付けして、加工処理の影響を排除したうえで画像全体の類似度を算出しているので、一致判定閾値は局所領域重み値を考慮して算出する。
最適な閾値の算出方法として、加工処理が施された画像と元の画像間で、画像類似度算出手段1322において局所領域重み値を作用させて加工処理の影響を排除して求められる画像全体の類似度の推定値を、局所領域重み値にもとづいて算出し、推定された画像全体の類似度にもとづいて、加工画像と元画像を不一致と判定する可能性が十分に低いと判断できる閾値に設定する方法がある。またこの際に、画像の再エンコードに起因するノイズ発生による特徴量の変動の影響も考慮してもよい。
画像類似度算出部1320は、小領域類似度算出手段1321と、画像類似度算出手段1322とを含む。
小領域類似度算出手段1321は、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量と、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段1322に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、小領域特徴量抽出手段121から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と対応しているのが望ましい。対応する小領域を直接比較することができるためである。
問合せ画像の小領域と参照画像の小領域が画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段1322は、小領域類似度算出手段1321から入力される小領域類似度に対して、局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値を用いて重み付けをし、求められた重み付けされた小領域類似度から画像全体の類似度を算出し、算出された画像全体の類似度を一致判定閾値算出手段135から入力される一致判定閾値を用いて修正し、修正された類似度を画像類似度として出力する。
画像全体の類似度の算出方法として、重み付けされた小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度算出手段1321から入力される小領域類似度の小領域と対応する場合は、局所領域重み値を直接小領域ごとの重み値として用いることができる。
小領域類似度の小領域と、局所領域重み値の局所領域が対応していない場合には、局所領域重み値から小領域類似度の小領域に対応した重み値を補完すればよい。例えば、局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度の小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、複数の局所領域重み値の平均値を算出することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。また、局所領域重み値の局所領域分割方法が、小領域類似度の小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、小領域と重複する複数の局所領域の重み値を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
また、画像全体の類似度を一致判定閾値を用いて修正する方法として、画像全体の類似度が一致判定閾値以上であれば類似度を1に、画像全体の類似度が一致判定閾値未満であれば類似度を0に修正する方法がある。
実施の形態14.
次に、本発明の第14の実施の形態について図面を参照して説明する。図20のブロック図に示すように、本発明の第14の実施の形態は、図19に示された第13の実施の形態における画像類似度算出部1320が、画像類似度算出部1420に置き換わり、それに加えて参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する点が第13の実施の形態とは異なる。参照画像群小領域特徴量記憶部24および検索結果出力手段25は、本発明の第2の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、参照画像群小領域特徴量記憶部24は、第2の実施の形態におけるそれと同様の役割を果たす。
画像類似度算出部1420は、小領域類似度算出手段1421と、画像類似度算出手段1422とを含む。
小領域類似度算出手段1421は、参照画像群小領域特徴量記憶部24から複数の参照画像の小領域特徴量を1画像分ずつ読み込み、読み込んだ各参照画像の小領域特徴量と、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとに特徴量の類似度を小領域類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度を画像類似度算出手段1422に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、小領域特徴量抽出手段112から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と、参照画像群小領域特徴量記憶部24から読み込んだ参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段1422は、小領域類似度算出手段1421から入力される参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度に対して、局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値を用いて重み付けをし、求められた重み付けされた小領域類似度から画像全体の類似度を算出し、算出された画像全体の類似度を一致判定閾値算出手段135から入力される一致判定閾値を用いて修正する。修正された参照画像群の各参照画像に対する類似度を画像類似度として検索結果出力手段25に出力する。
画像全体の類似度の算出方法として、重み付けされた小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。局所領域重み値算出手段54から入力される局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度算出手段1421から入力される小領域類似度の小領域と対応する場合は、局所領域重み値を直接小領域ごとの重み値として用いることができる。小領域類似度の小領域と、局所領域重み値の局所領域が対応していない場合には、局所領域重み値から小領域類似度の小領域に対応した重み値を補完すればよい。例えば、局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度の小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、複数の局所領域重み値の平均値を算出することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
また、局所領域重み値の局所領域分割方法が、小領域類似度の小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、小領域と重複する複数の局所領域の重み値を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
また、画像全体の類似度を一致判定閾値を用いて修正する方法として、画像全体の類似度が一致判定閾値以上であれば類似度を1に、画像全体の類似度が一致判定閾値未満であれば類似度を0に修正する方法がある。
そして、検索結果出力手段25は、第2の実施の形態の場合と同様に、検索結果を出力する。
実施の形態15.
次に、本発明の第15の実施の形態について図面を参照して説明する。図21のブロック図に示すように、本発明の第15の実施の形態は、図13に示された第7の実施の形態における画像類似度算出部72が、画像類似度算出部1520に置き換わり、それに加えて一致判定閾値算出手段155を有し、局所領域重み値算出手段74から出力される局所領域重み値が一致判定閾値算出手段155にも供給される点が第7の実施の形態とは異なる。一致判定閾値算出手段114は、第11の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、一致判定閾値算出手段114は、第1の実施の形態におけるそれと同様に動作する。
一致判定閾値算出手段155は、局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値にもとづいて、後述する画像類似度算出手段1622で求められる画像全体の類似度に対して、比較している2つの画像が一致するか否かを判定する最適な閾値を一致判定閾値として算出し、算出された一致判定閾値を画像類似度算出手段1622に出力する。画像類似度算出手段1622では、局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値により小領域ごとの類似度を重み付けして、加工処理の影響を排除したうえで画像全体の類似度を算出しているので、一致判定閾値は局所領域重み値を考慮して算出する。
最適な閾値の算出方法として、加工処理が施された画像と元の画像間で、画像類似度算出手段1622において局所領域重み値を作用させて加工処理の影響を排除して求められる画像全体の類似度の推定値を、局所領域重み値にもとづいて算出し、推定された画像全体の類似度にもとづいて、加工画像と元画像を不一致と判定する可能性が十分に低いと判断できる閾値に設定する方法がある。またこの際に、画像の再エンコードに起因するノイズ発生による特徴量の変動の影響も考慮してもよい。
画像類似度算出部1520は、小領域類似度算出手段1521と、画像類似度算出手段1522とを含む。
小領域類似度算出手段1521は、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量と、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとの特徴量の類似度を小領域類似度として算出し、算出された小領域類似度を画像類似度算出手段1522に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、入力として与えられる参照画像の小領域特徴量に関する小領域は、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と対応しているのが望ましい。対応する小領域を直接比較することができるためである。
問合せ画像の小領域と参照画像の小領域が画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段1522は、小領域類似度算出手段1521から入力される小領域類似度に対して、局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値を用いて重み付けをし、求められた重み付けされた小領域類似度から画像全体の類似度を算出し、算出された画像全体の類似度を一致判定閾値算出手段155から入力される一致判定閾値を用いて修正し、修正された類似度を画像類似度として出力する。
画像全体の類似度の算出方法として、重み付けされた小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度算出手段1521から入力される小領域類似度の小領域と対応する場合は、局所領域重み値を直接小領域ごとの重み値として用いることができる。
小領域類似度の小領域と、局所領域重み値の局所領域が対応していない場合には、局所領域重み値から小領域類似度の小領域に対応した重み値を補完すればよい。例えば、局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度の小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、複数の局所領域重み値の平均値を算出することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。また、局所領域重み値の局所領域分割方法が、小領域類似度の小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、小領域と重複する複数の局所領域の重み値を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
また、画像全体の類似度を一致判定閾値を用いて修正する方法として、画像全体の類似度が一致判定閾値以上であれば類似度を1に、画像全体の類似度が一致判定閾値未満であれば類似度を0に修正する方法がある。
実施の形態16.
次に、本発明の第16の実施の形態について図面を参照して説明する。図22のブロック図に示すように、本発明の第16の実施の形態は、図21に示された第15の実施の形態における画像類似度算出部1520が、画像類似度算出部1520に置き換わり、それに加えて参照画像群小領域特徴量記憶部24と検索結果出力手段25を有する点が第15の実施の形態とは異なる。参照画像群小領域特徴量記憶部24および検索結果出力手段25は、第2の実施の形態において備えられていたものと同じものである。従って、参照画像群小領域特徴量記憶部24は、第2の実施の形態におけるそれと同様の役割を果たす。
画像類似度算出部1620は、小領域類似度算出手段1621と、画像類似度算出手段1622とを含む。
小領域類似度算出手段1621は、参照画像群小領域特徴量記憶部24から複数の参照画像の小領域特徴量を1画像分ずつ読み込み、読み込んだ各参照画像の小領域特徴量と、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量を比較し、小領域ごとに特徴量の類似度を小領域類似度として算出する。算出された参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度を画像類似度算出手段1622に出力する。
小領域類似度の算出方法は、使用する小領域特徴量に応じて任意に定められる。例えば、小領域の色の平均値、最頻度値、メディアン値などの代表値を小領域特徴量として用いた場合は、使用している表色空間における距離値や相関値にもとづいて類似度を算出する方法がある。色やエッジ要素の出現ヒストグラムを小領域特徴量として用いる場合は、ヒストグラム間の類似度を算出する方法がある。
また、ISO/IEC 15938−3に規定されているDominant Color、Color Layout、Scalable Color、Color Structure、Edge Histogram、Homogeneous Texture、Texture Browsing、Region Shape、Contour Shape、Shape 3D、Parametric Motion、Motion Activityなどを小領域特徴量として用いた場合には、ISO/IEC 15938−3で推奨されている距離(類似度)計算法に従って類似度を算出することができる。
また、類似度を1,0の2値判定結果としてもよい。例えば、エッジ要素特徴量を小領域特徴量として用いる場合は、エッジ要素が一致する場合には類似度を1、一致しない場合には類似度を0とする方法がある。ここで、小領域特徴量抽出手段312から入力される問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域と、参照画像群小領域特徴量記憶部24から読み込んだ参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、画像分割方法が異なるために対応していない場合には、どちらかの画像の小領域特徴量から、もう一方の画像の小領域に対応した特徴量を補完したうえで、類似度を算出すればよい。例えば、参照画像の小領域特徴量に関する小領域が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、参照画像の複数の小領域特徴量の平均値を算出することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
また、参照画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法が、問合せ画像の小領域特徴量に関する小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、問合せ画像の各小領域と重複する参照画像の複数の小領域の小領域特徴量を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、問合せ画像の小領域に対応した特徴量を生成することができる。
画像類似度算出手段1622は、小領域類似度算出手段1621から入力される参照画像群の各参照画像に対する小領域類似度に対して、局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値から求められる小領域ごとの重み値を用いて重み付けをし、求められた重み付けされた小領域類似度から画像全体の類似度を算出し、算出された画像全体の類似度を一致判定閾値算出手段155から入力される一致判定閾値を用いて修正する。修正された参照画像群の各参照画像に対する類似度を画像類似度として検索結果出力手段25に出力する。
画像全体の類似度の算出方法として、重み付けされた小領域類似度の全小領域の総和として求める方法や、平均値として求める方法などがある。局所領域重み値算出手段74から入力される局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度算出手段1621から入力される小領域類似度の小領域と対応する場合は、局所領域重み値を直接小領域ごとの重み値として用いることができる。
小領域類似度の小領域と、局所領域重み値の局所領域が対応していない場合には、局所領域重み値から小領域類似度の小領域に対応した重み値を補完すればよい。例えば、局所領域重み値の局所領域が、小領域類似度の小領域をより小さい複数の領域に分割したものであるならば、複数の局所領域重み値の平均値を算出することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。また、局所領域重み値の局所領域分割方法が、小領域類似度の小領域分割方法と全く異なる形状や大きさの分割方法である場合は、小領域と重複する複数の局所領域の重み値を、重複する面積に比例した重み付けをして総和することで、小領域類似度の小領域に対応した重み値を生成することができる。
また、画像全体の類似度を一致判定閾値を用いて修正する方法として、画像全体の類似度が一致判定閾値以上であれば類似度を1に、画像全体の類似度が一致判定閾値未満であれば類似度を0に修正する方法がある。
そして、検索結果出力手段25は、第2の実施の形態の場合と同様に、検索結果を出力する。