JP4395436B2 - 染毛剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、酵素を用いて効率的に製造されたメラニン前駆体を含有し、染色性、安定性、安全性に優れる染毛剤組成物、特に一剤式空気酸化型染毛剤組成物に関する。
5,6-ジヒドロキシインドールや5,6-ジヒドロキシインドリンなどのメラニン前躯体は、空気中の酸素によりメラニン色素に変換することが知られており、これを利用して空気酸化型染毛剤に使用されている。
5,6-ジヒドロキシインドールや5,6-ジヒドロキシインドリンの入手方法として、化学合成反応による製造例が知られている(非特許文献1及び特許文献1)。ただし、副反応による収率の低下、目的反応性生物の単離等による時間的負担、コスト高、溶剤の残留による影響の懸念などの問題がある。また、酵素反応によるメラニン前駆体の製造技術として、ラッカーゼを用いた製造方法が知られている(特許文献2)。しかし、酸化重合によりメラニンが生じるなどの生成物の収率、回収方法などの問題があり、使用するラッカーゼは、漆等の植物から精製等することも必要であった。
一方、染毛剤としての性能面において、例えば5,6-ジヒドロキシインドリン、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸等の5,6-ジヒドロキシインドリン誘導体は、結晶又は臭素酸、塩酸塩等の塩の状態では比較的安定であるものの、酸素が存在しない嫌気状態でも水溶液状態では安定性が低く、長期保管が困難という問題があった。そのため、より安定な状態で染毛剤に用いるためには、5,6-ジヒドロキシインドリン誘導体を5,6-ジヒドロキシインドール誘導体に変換する必要があった。しかしながら、例えば、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸を5,6-ジヒドロキシインドール、5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸等に変換しようとした場合、酸化触媒などによる化学合成法では、ヒドロキシ基の保護の煩雑な工程を必要とし、経済的ではない。また、酵素による酸化反応では、メラニン生成を生じ収率が低くなる、製造後メラニンとの分画が必要となる等の問題を生じてしまう。そこで、より温和な変換方法が求められていた。
HELVETICA CHIMICA ACTA, 1968年, 51巻, 1476頁 欧州特許第1530229号明細書 特開2002-291496号公報
従って本発明は、5,6-ジヒドロキシインドリン又はその誘導体から、効率良く5,6-ジヒドロキシインドールを製造し、これを染毛剤に配合することによって、染色性、安定性等に優れる染毛剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の方法を用いて5,6-ジヒドロキシインドリン誘導体より製造したメラニン前駆体を含有する染毛剤が、安定でかつ優れた性能を示すことを見出した。
すなわち本発明は、一般式(1)で表される5,6-ジヒドロキシインドリン誘導体を0.01重量%以上含有する水溶液を、pH5〜11に調整する工程〔工程(I)〕により製造された一般式(2)で表される5,6-ジヒドロキシインドール誘導体を1種又は2種以上含有する染毛剤組成物を提供するものである。
〔式中、R1及びR2は、水素原子、カルボキシ基又は直鎖若しくは分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
本発明の染毛剤組成物は、効率良く製造でき、染色性、安定性等に優れるものである。
本発明で使用する5,6-ジヒドロキシインドール誘導体(2)は、工程(I)を含む方法により製造される。
−工程(I)−
本工程は、5,6-ジヒドロキシインドリン誘導体(1)(以下、「インドリン誘導体(1)」という)を0.01重量%以上含有する水溶液をpH5〜11とすることにより、5,6-ジヒドロキシインドール誘導体(2)(以下、「インドール誘導体(2)」という)に変換する工程である。
本発明で使用するインドリン誘導体(1)は、化学合成により製造したもの(例えば、非特許文献1記載の方法により製造された5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸、特許文献1記載の方法により製造された5,6-ジヒドロキシインドリン)、チロシン又はその誘導体を出発材料として酵素を利用して製造されたもの(例えば、特許文献2記載の方法により製造されたインドリン誘導体)、あるいは酵素反応と化学合成方法を併用したもの(例えば特許文献2の実施例1に示されるアセチル体)などのいずれも使用可能である。このうち、一連の操作で反応を制御でき、経済的であることから、酵素反応を利用して製造されたインドリン誘導体を使用することが好ましい。
酵素反応を利用する場合、出発材料として使用されるチロシン又はその誘導体としては、(1)D体又はL体のチロシン、(2)D体又はL体のドーパ〔DOPA;3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)アラニン〕、(3)ドーパミン(Dopamine;3,4-ジヒドロキシフェネチルアミン)、(4)チロシンの低級(C1-4)アルキルエステル、(5)DOPAの低級(C1-4)アルキルエステル、(6)N-アルコキシ(例;アセトキシ)化又はN-アルキル(例;エチル)化されたDOPA又はチロシン等が挙げられる。また、これらの異性体であってもよい。中でも、天然型メラニン前駆体が得られる点で、L-チロシン及びL-DOPAが好ましく、酵素に対する親和性の点で、L-DOPAがより好ましい。これらチロシン又はその誘導体は、いずれかを単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、酵素としては、カテコールオキシダーゼ活性を有するもの、例えばモノフェノールオキシダーゼ活性を有するカテコールオキシダーゼ、モノフェノールオキシダーゼ、ジフェノールオキシダーゼ、o-ジフェノラーゼ、チロシナーゼ等;ポリフェノールオキシダーゼ活性を有するラッカーゼ、ペルオキシダーゼ等が挙げられる。これらのうち、L-DOPAに対して親和性が高いために天然型メラニン前駆体を効率よく製造できる点で、チロシナーゼを使用することが好ましい。なお、基質化合物としてチロシンを用いる場合は、チロシナーゼを用いる。カテコールオキシダーゼは、どのような生物に由来する酵素であってもよいが、特に、発現効率が良く、かつ宿主細胞内で安定であることから、糸状菌由来のチロシナーゼが好ましい。このような糸状菌としては、アスペルギルス(Aspergillus)属、ニューロスポラ(Neurospora)属、リゾムコール(Rhizomucor)属、トリコデルマ(Trichoderma)属及びペニシリウム(Penicillium)属等が挙げられる。中でも、熱に対して比較的安定であり、かつ安全性が確かめられている点で、アスペルギルス属糸状菌のチロシナーゼが好ましく、具体的には、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のmelB遺伝子(特開2002-191366号公報)、melD遺伝子(特開2004-201545号公報)又はmelO遺伝子(Molecular cloning and nucleotide sequence of the protyrosinase gene, melO, from Aspergillus oryzae and expression of the gene in yeast cells.Biochim Biophys Acta. 1995 Mar 14;1261(1):151-154)にコードされるチロシナーゼを挙げることができる。
インドリン誘導体(1)としては、副生成物の量などから、チロシン又はその誘導体を出発物質とし、これにカテコールオキシダーゼ活性を有する細胞又は酵素を作用させることにより製造されたインドリン誘導体(1)が好ましく、特にDOPA誘導体を出発材料としてカテコールオキシダーゼ活性を有する細胞又は酵素を作用させることにより製造された5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸又は5,6-ジヒドロキシインドリンが好ましい。最も好ましいものは、DOPAを出発物質としてカテコールオキシダーゼ活性を有する細胞又は酵素を作用させることにより製造された5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸である。
チロシン又はDOPAからチロシナーゼ等により5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸を生ずる反応の一時的な中間体として得られるものはドーパクロムであるが、実質的に生産物として取り出せる物質は、その還元状態である5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸(ロイコドーパクロム)である。従って、本発明においては、ドーパクロムと5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸を厳密に区別することなく5,6-ジヒドロキシインドリン誘導体として取り扱う。5,6-ジヒドロキシインドリンも同様にインドリンキノンと同義で取り扱う。実際、本発明において用いる定量方法では、還元剤を加えることにより、ドーパクロムは、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸として定量される。
なお、ドーパクロムから一段酸化した5,6-ジヒドロキシインドール類は、アスコルビン酸などの通常の還元剤ではドーパクロムに変化しない。また、本化合物はメラニン生成の重合開始のモノマーでもあり、酵素又は細胞によって直接的に酸化して5,6-ジヒドロキシインドール類を製造しようとすると、メラニン生成が起こるため収率が低くなる、製造後メラニンとの分画が必要となるなどのデメリットを生じてしまう。
工程(I)で処理するインドリン誘導体(1)の水溶液の濃度は、効率良く処理を行い、安定なインドール誘導体(2)を得る観点から、0.01重量%以上であるが、0.1重量%以上、特に0.2重量%以上が、また50重量%以下が好ましい。なお、インドール誘導体(1)は、単一物質であることが望ましいが、種々の酸化状態のメラニン前駆体の混合物であってもよい。
工程(I)におけるpHの調整範囲としては、pH5〜11、更にはpH5〜10、特にpH6〜9が好ましく、この範囲であると効率良くインドール誘導体への変換が進行する。それに対し、強酸性では沈殿がおこり、強アルカリ性では酸化重合が加速されメラニンが生成してしまう。
また、処理は嫌気条件下で行うことが好ましいが、工程(I)において十分な収量が得られるのであれば、必ずしも酸素の存在は否定されるものではない。
ここで、pHを中性〜弱酸性側に、又はアルカリ側に調整することによって、得られるインドール誘導体(2)の種類を調整することができる。例えば、インドリン誘導体(1)として5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸を使用した場合、pH5以上8未満であれば5,6-ジヒドロキシインドールへの変換が起こりやすく、pH8以上11以下であれば5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸への変換が起こりやすい。すなわち、中性〜酸性領域では5,6-ジヒドロキシインドールが生成し、アルカリ領域では5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸が効率良く生成する。また、インドリン誘導体(1)として5,6-ジヒドロキシインドリンを使用した場合、pH5〜11の領域で、5,6-ジヒドロキシインドールのみが主に生成する。効率面(速度、収率等)から、pH7〜10が好ましい。
工程(I)の処理温度は、5〜40℃、特に15〜30℃が好ましく、通常室温状態で工程(I)を行えばよい。処理時間もインドリン誘導体(1)が変化する時間を指標に保持すればよい。温度にもよるが30分以上であれば、比較的安定にインドール誘導体(2)を得ることができる。工程(I)の処理後、酸素遮断状態であれば長期間、例えば1週間以上放置しても差し支えない。
本発明においては、工程(I)pH調整の際に、更にインドリン誘導体(1)の水溶液へ(i)水溶性有機溶媒、(ii)無機塩、(iii)緩衝剤、(iv)酸化防止剤等の成分の1種以上を併用することにより、より効率的にインドリン誘導体(1)をインドール誘導体(2)に変換することができる。
(i) 水溶性有機溶媒としては、水に10重量%以上相溶性を有する(水90gに10g以上溶解する)有機溶媒を用いることができ、例えばメタノール、エタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;アセトン等のケトン類;乳酸、クエン酸等の有機酸類;酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸類;アルキルアミン類;モノエタノールアミン等のアルカノールアミン類などが使用できる。特に、エタノール、アセトンが好ましい。
特にアルコール類、多価アルコール類、ケトン類、有機酸類又は脂肪酸類を添加することにより、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸から5,6-ジヒドロキシインドールへの変換を促進することができる。例えば、エタノールを50重量%添加することにより、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸から5,6-ジヒドロキシインドールへの変換が促進される。また、アルキルアミン類又はアルカノールアミン類は、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸から5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸への変換を促進することができる。例えば、モノエタノールアミンを5〜50重量%添加することにより、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸から5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸へ選択的に変換することが可能となる。
水溶液有機溶媒は、反応液に全量中の70重量%以下、更には5〜70重量%、特に30〜60重量%程度の濃度となるように添加することが好ましい。溶媒添加量を多くしても特に問題はなく、逆に変換速度が速くなる、生成してしまったメラニンを除去できるという効果があるが、上記範囲であれば、実用上十分にインドール誘導体(2)の比率を向上させることができるとともに安全に後処理を行うことができる。
(ii) 無機塩としては、塩酸、硝酸、硫酸及び炭酸から選ばれる酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は銅(II)塩を使用することができる。これらのうち、銅(II)塩は5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸の5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸への変換を促進することができ、また銅(II)塩以外の無機塩は5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸の5,6-ジヒドロキシインドールへの変換を促進することができる。反応液中の無機塩濃度は、変換の効率性、塩やメラニンの析出防止の点から、40重量%以下、更には0.1〜20重量%、特に1〜5重量%が好ましい。また、銅(II)塩を用いる場合は、0.1〜20mM、特に5〜10mMが好ましく、例えば10〜30分間程度保存することにより、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸の5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸への変換が促進される。
(iii) 緩衝剤としては、リン酸緩衝液が挙げられる。リン酸緩衝液としては、リン酸ナトリウム緩衝液、リン酸カリウム緩衝液、クエン酸−リン酸ナトリウム緩衝液、トリス−リン酸緩衝液が挙げられる。リン酸緩衝液による処理で、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸の5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸への変換を促進することができる。
(iv) 酸化防止剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等が使用でき、アスコルビン酸ナトリウムを反応液中に2.5重量%添加すると5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸から5,6-ジヒドロキシインドールへの変換速度が促進される。
以上のようにして得られたインドール誘導体を染毛剤組成物の原料として用いる場合、濃縮工程、例えば、逆浸透幕による濃縮を行うことができる。逆浸透による濃縮工程は、例えば、海水から純水を製造するのに用いられるクロスフロー型逆浸透濃縮装置(日東電工マテックス社製等)を用いて行うことができる。
本発明において、酵素や細胞を利用して生成したインドリン誘導体を用いる場合には、工程(I)以外の工程として、除タンパク、濃縮あるいは脱塩、精製、乾燥等の操作を常法により行うことができる。特に濃縮操作として逆浸透膜による濃縮が操作性から好ましく、工程により混入したタンパク質などを除去するために分子量1万程度の膜による限外ろ過が好ましい。また、工程(I)の後に限外ろ過を行うと生じた高分子メラニンを除去することにも有効である。
−染毛剤組成物−
以上のようにして得られたインドール誘導体(2)を染毛剤に配合することによって、容器から出して髪に着けてしばらく放置するだけの簡便な一剤式の空気酸化型の染毛剤が可能となり、染めた白髪はメラニンの自然な色合いで染めることができる。
本発明の染毛剤組成物中のインドール誘導体(2)の含有量は、染毛性能の観点から、0.01〜10重量%、更には0.05〜5重量%、特に0.1〜1重量%が好ましい。ここでインドール誘導体(2)の含有量は、染毛剤の使用方法によって調整することができ、例えば一回の染毛で目的のレベルまで濃く(黒く)染毛する場合は、0.5〜1重量%程度が好ましく、繰り返し染毛することにより、白髪を目立たせなくするような染毛剤の場合には、0.1〜0.4重量%が好ましい。また、含有量が0.01重量%以上あれば、ごくわずかずつではあるが染毛が可能であるため、手で扱う様な染毛剤あるいはカラーリンス用染料、毛髪用化粧料の場合等に使用できる。
本発明の染毛剤組成物のpHは6〜11、特に7〜10.5に調整することが好ましい。pH調整には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、グアニジン、アルカノールアミン、塩基性アミノ酸、炭酸塩等のアルカリ剤が用いられる。アルカノールアミンとしてはモノエタノールアミンが挙げられ、塩基性アミノ酸の具体例としては、アルギニン、リジン、ヒスチジン等が挙げられ、炭酸塩の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸グアニジン、炭酸水素ナトリウムが挙げられる。また、アルカリ剤と併用して、塩酸、硫酸、リン酸、クエン酸、乳酸等の無機あるいは有機酸を適宜用いることができる。pH調整剤は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、全組成の0.01〜20重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。
染毛剤の補完成分として、水相溶性有機溶剤を含有させることができる。水相溶性有機溶剤としては、エタノール、プロパノール等の低級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノエーテル;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のカルビトール類;ベンジルオキシエタノール、ベンジルアルコール等が挙げられ、なかでも上記低級アルコール及びグリコール類が好ましい。水相溶性有機溶剤は、2種以上を併用することもでき、特にベンジルオキシエタノール、ベンジルアルコールを使用する場合は、他の溶剤、特に低級アルコール、グリコール類と併用するのが好ましい。水相溶性有機溶剤の含有量は、染色性の点から、全組成の5〜50重量%、更には10〜40重量%、特に15〜30重量%が好ましい。
本発明の染毛剤組成物は、更に増粘剤の添加による粘度の調整によってクリーム、ゲル、ローション、フォーム等の形態をとることができる。増粘剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースとグリシジルトリメチルアンモニウムクロリドとのエーテル、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体;キサンタンガム、グアーガム等の天然ガム類;ポリビニルピロリドン、架橋型ポリアクリル酸又はその塩、ポリアクリル酸又はその塩、ポリアクリルアミド等の合成高分子が挙げられる。これらの配合する種類や配合量は、目的粘度によって決定することができ、粘度は100〜50000mPa・sが好ましい。本発明の染毛剤組成物は、増粘しない場合には軽い使用感が得られるが、増粘剤を添加して増粘させることにより、染色力を損なうことなく、また液だれの心配なく使用することができる。
また、本発明の染毛剤組成物には、起泡剤及び/又は均一化剤として、非イオン界面活性剤を含有させることができる。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリオキシエチレン-sec-テトラデシルエーテル等が挙げられる。非イオン界面活性剤の含有量は、0.01〜30重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。
更に、本発明の染毛剤組成物には、染毛剤の安定性確保のためには酸化防止剤の添加が望ましい。酸化防止剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸エステル等のアスコルビン酸類、亜硫酸ナトリウム等の無機塩類、システイン、Nアセチルシステイン等のシステイン誘導体、ローズマリーエキス、茶エキス等の抗酸化作用を示す植物エキス、トコフェロール、酢酸トコフェロール等のビタミン類、BHT等のラジカルトラップ作用剤が挙げられる。なかでも、アスコルビン酸類が好ましく、使用pHを考慮すると、特にアスコルビン酸ナトリウムが好ましい。そのほか安定性を向上させる成分として、EDTA又はその塩、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸又はその塩等のキレート剤を使用することもできる。
本発明の染毛剤組成物には、上記成分以外に、通常の染毛剤に用いられる成分、例えば上記以外の界面活性剤、安定化剤、緩衝剤、香料、感触向上剤、キレート剤、可溶化剤、防腐剤等を、目的に応じ、適宜配合することができる。
本発明の染毛剤組成物の好ましい形態としては、繰り返し使用する徐染型染毛剤が挙げられる。また、エアゾールの形態が好ましい。
本発明の染毛剤組成物をエアゾール型とするには、耐圧容器(エアゾール缶等)に、染毛剤組成物と共に噴射剤を充填すればよい。噴射剤としては、一般にエアゾール製品に用いられる圧縮ガス、液化ガス等が使用でき、圧縮ガスとしては、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス等が、液化ガスとしては、液化石油ガス、低級飽和炭化水素類、ジメチルエーテル等が挙げられる。これらの噴射剤は、2種以上を併用することもでき、適度な噴射速度を得るために、全組成中に1〜20重量%、特に3〜15重量%含有させるのが好ましい。また充填後のエアゾール缶の内圧が3〜5kg/cm2G(25℃)となるように調整するのが好ましい。
<インドリン誘導体及びインドール誘導体(メラニン前駆体)の定量方法>
メラニン前駆体は、Waters社製HPLC Alliance2695-2996を用いて、以下の条件で各成分を検出及び定量した。
成分の分離にはImtakt社製逆相カラムUnison UK-C18(4.6×150mm)を用い、移動相として1.5%リン酸溶液(A液)及び99.9%メタノール(B液)を用い、移動相中のB液が初発0%、5分後に50%となるようにグラジエントを設けた。流速は1.0mL/minとした。
注入するサンプルは、サンプル10μLに対し、20mMの亜二チオン酸ナトリウム(Na2S2O4)を100μL及び1.5%のリン酸(H3PO4)溶液を890μL添加し、0.45μmのフィルターで濾過することにより調製した。これを上記カラムに20μL注入して測定を行った。
ドーパの検出は、極大吸収波長である280nmにおける吸光度でモニターした。ドーパクロムは上記測定条件では還元されたロイコドーパクロム(5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸)として定量される。5,6-ジヒドロキシインドールは標準物質(5,6-ジアセトキシインドールのアルカリ加水分解物)を元に定量し、5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸は280nmにおけるピークエリア面積で比較した。5,6-ジヒドロキシインドールの極大吸収波長は300nmであり、5,6-ジヒドロキシインドールカルボン酸の極大吸収波長は320nmである。
なお、以下に示すメラニン前駆体の存在比率は、HPLC分析による280nmにおける吸光度の面積比によるものである。
製造例1
<5,6-ジヒドロキシインドリンから5,6-ジヒドロキシインドールへの変換>
5,6-ジヒドロキシインドリン・臭素酸塩0.1gに、100gの0.25Mリン酸緩衝液を加え、pH7に調整した(臭素酸によりpHが酸性側とならないようpHを中性に調整するため)。
開始から90分まで室温、開放系にて攪拌しながら、メラニン前躯体の組成の経時変化を上記の定量方法(HPLC)で調べた。30分後に、5,6-ジヒドロキシインドリンの90%以上が5,6-ジヒドロキシインドールとなり、60分後には、ほとんどすべてが5,6-ジヒドロキシインドールとなった。60分後から90分後までその量は変化せず比較的安定であった。
製造例2
<5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸から5,6-ジヒドロキシインドール及び5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸の変換>
5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸・塩酸塩0.1gに、100gの0.25Mリン酸緩衝液を加え、pH7に調整した(塩酸によりpHが酸性側とならないようpHを中性に調整するため)。
開始から90分まで室温、開放系にて攪拌しながら、メラニン前躯体の組成の経時変化を上記の定量方法(HPLC)で調べた。30分後に、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸の70%程度が5,6-ジヒドロキシインドールと5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸となり、その比は約9:1であった。60分後には、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸はほとんど消失し、約95%の5,6-ジヒドロキシインドールと5%の5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸となった。60分後から90分後までその量は変化せず比較的安定であった。
製造例3
<5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸から5,6-ジヒドロキシインドール及び5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸の変換>
5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸・塩酸塩0.1gに、100gの水及びアンモニア水を加えpHを10とした。
開始から90分まで室温、開放系にて攪拌しながら、メラニン前躯体の組成の経時変化を上記の定量方法(HPLC)で調べた。30分後には、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸のほとんどが消失し、5,6-ジヒドロキシインドールと5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸が生成し、その比は約4:6であった。60分後には、その比率が3:7となった。
製造例4
<チロシナーゼによるインドリン誘導体の製造、酵素との分離、インドール誘導体への変換反応>
アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のmelB遺伝子(特開2002-191366号公報)を大腸菌で発現させたチロシナーゼ活性により約20mMのL-DOPAから約10mMドーパクロムを生成した(0.1Mリン酸緩衝液pH6、室温、30分間、反応液10mL)。酵素を限外ろ過により除去した後、水酸化ナトリウムにてpHを7.5に調製し、開放系で、そのドーパクロムを含めたメラニン前躯体の組成の経時変化を上記の定量方法(HPLC)で調べた。5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸と同様、60分までに、元のピークは消失し、約90%の5,6-ジヒドロキシインドールと約10%の5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸となった。
実施例1
<染毛剤組成物の調製>
(1) メラニン前駆体溶液の調製
製造例1〜4で得られた水溶液を以下の逆浸透による方法で濃縮し、1重量%のメラニン前躯体溶液1〜4を調製した。
濃縮装置は、海水から純水を製造するのに用いられるクロスフロー型逆浸透濃縮装置(日東電工マテックス社製)を用いた。この装置は、メラニン前駆体溶液を入れた密閉タンクと逆浸透濃縮モジュールNTR7410-HG-S4Fとの間で溶液を循環させるものであり、逆浸透濃縮モジュールにより生成する純水は、このモジュールから透過水タンクに導かれる。純水の生成に伴い、タンク内にメラニン前駆体が濃縮される。循環はポンプにより圧力2MPaで行った。
(2) 染毛剤組成物の調製
(1)で得られたメラニン前駆体溶液1〜4 30g(メラニン前駆体として約0.3g)、ソフタノール90 0.5g、キサンタンガム0.2g、アンモニア水0.5g、エタノール10g及び残部の水よりなる染毛剤100gを調製した。調製に当たっては酸素の混入を防ぐため、嫌気条件下で行った。これを原液とし、噴射剤(LPG)と共にエアゾール容器に充填し(原液:噴射剤=90:10,重量比)、それぞれ本発明品1〜4とした。
なお、メラニン前駆体溶液1を配合することによる「本発明品1」の染毛剤の製造については、参考例であって、特許請求の範囲の範囲外である。
(3) 染毛試験(測色計による評価)
本発明品2の1gを白髪トレス1gに適用し、30℃で15分間染色した。その後、水洗、シャンプー、ヘアリンス、次いで乾燥した。7日おきにこの操作を計5回繰り返した。染色したトレスを分光測色計(ミノルタ社製CM-2002)により測色し、下式に従って算出した色差(ΔE)により評価した。
ΔE={(L1−L0)2+(a1−a0)2+(b1−b0)21/2
(L0,a0,b0):染色前の白髪トレスの測色値
(L1,a1,b1):染色後の白髪トレスの測色値
白髪トレスのΔE値は、1回目:15、3回目:28、5回目:38となり、徐々に黒くなった。
(4) 安定性
本発明品2及び3を40℃で2週間保存した後のHPLCによるメインピークの定量値はほとんど変化せず、高い安定性が確認された。
実施例2 染毛剤組成物(フォームタイプ)
製造例1〜4で得られたメラニン前駆体溶液5g(メラニン前駆体として約0.05gを含む)、ソフタノール90 0.5g、キサンタンガム0.1g、カチオン化セルロース0.4g、エタノール10g及び残部の水よりなる染毛剤100gを調製した。調製に当たっては酸素の混入を防ぐため、嫌気条件下で行った。これを原液とし、それぞれを噴射剤(LPG)と共にエアゾール容器に充填した(原液:噴射剤=90:10,重量比)。
なお、製造例1で得られたメラニン前駆体溶液を配合することによる染毛剤の製造については、参考例であって、特許請求の範囲の範囲外である。

Claims (7)

  1. 5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸を0.01重量%以上含有する水溶液を、pH5〜10に調整し5〜40℃で30分以上処理する工程〔工程(I)〕により5,6-ジヒドロキシインドール及び5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸を含むメラニン前駆体溶液を調製し、このメラニン前駆体水溶液を染毛剤組成物に配合する一剤式空気酸化型染毛剤組成物の製造方法。
  2. 工程(I)が、水溶性有機溶媒、無機塩、緩衝剤及び酸化防止剤から選ばれる1種又は2種以上の化合物を添加した水溶液中で行われるものである請求項1記載の染毛剤組成物の製造方法。
  3. 工程(I)が、水に10重量%以上相溶性を有する水溶性有機溶媒を反応液中5〜70重量%の濃度で添加した水溶液中で行われるものである請求項2記載の染毛剤組成物の製造方法。
  4. 工程(I)が、無機塩として塩酸、硝酸、硫酸及び炭酸から選ばれる酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は銅(II)塩を反応液中0.1〜40重量%の濃度で添加した水溶液中で行われるものである請求項2記載の染毛剤組成物の製造方法。
  5. 工程(I)が、緩衝剤としてリン酸緩衝液を添加した水溶液中で行われるものである請求項2記載の染毛剤組成物の製造方法。
  6. 工程(I)が、酸化防止剤としてアスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム又は亜硫酸ナトリウムを添加した水溶液中で行われるものである請求項2記載の染毛剤組成物の製造方法。
  7. 5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸が、チロシン又はその誘導体を出発物質とし、カテコールオキシダーゼ活性を有する細胞又は酵素を作用させて製造されたものである請求項1〜6のいずれかに記載の染毛剤組成物の製造方法。
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