JP4394961B2 - Akt活性の阻害剤としての融合キノキサリン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、セリン/トレオニンキナーゼ、Akt(PKBとしても知られている)の一つ以上のアイソフォームの活性の阻害剤である化合物を含有する環融合キノキサリニルに関する。本発明は、前記化合物を含む医薬組成物および癌の治療における本化合物の使用方法にも関する。
アポトーシス(細胞自己死)は、胚発生ならびに変性神経細胞性疾患、心臓血管疾患および癌などの様々な疾病の病理発生において本質的な役割を果たす。最近の研究は、細胞自己死の調節または実行に関与する様々な前(pro−)および抗(anti−)アポトーシス遺伝子産物の同定を導いた。Bcl2またはBcl−xなどの抗アポトーシス遺伝子の発現は、様々な刺激により誘発されるアポトーシス細胞死を抑制する。他方、BaxまたはBadなどの前アポトーシス遺伝子の発現は、細胞自己死につながる(Aamsら,Science,281:1322−1326(1998))。細胞自己死の実行は、カスパーゼ−3、カスパーゼ−7、カスパーゼ−8およびカスパーゼ−9などを含むカスパーゼ−1関連プロテイナーゼによって媒介される(Thornberryら,Science,281:1312−1316(1998))。
ホスファチジルイノシトール3’−OHキナーゼ(PI3K)/Akt/PKB経路は、細胞生存/細胞死の調節に重要であるようである(Kulikら,Mol.Cell.Biol.17:1595−1606(1997);Frankeら, Cell,88:435−437(1997);Kauffmann−Zehら,Nature 385:544−548(1997);Hemmings,Science,275:628−630(1997);Dudekら,Sciencem,275:661−665(1997))。血小板由来成長因子(PDGF)、神経成長因子(NGF)およびインスリン様成長因子(IGF−1)などの生存因子は、PI3Kの活性を誘発することにより様々な条件下で細胞生存を促進する(Kulikら,1997、Hemmings 1997)。活性化されたPI3Kは、ホスファチジルイノシトール(3,4,5)−三リン酸(PtdIns(3,4,5)−P3)の生産を導き、それが、今度は、プレックストリン相同(PH)ドメインを含むセリン/トレオニンキナーゼAktに結合し、その活性化を促進する(Frankeら,Cell,81:727−736(1995);Hemmings,Scinece,277:534(1997);Downward,Curr.Opin.Cell Biol.10:262−267(1998);Alessiら,EMBO J.15:6541−6551(1996))。PI3Kの特異的阻害剤または優性陰性Akt/PKB変異体は、これらの成長因子またはサイトカインの生存促進活性を完全に破壊する。PI3Kの阻害剤(LY294002またはウォルトマンニン)が上流のキナーゼによりAkt/PKBの活性化を遮断することは、以前に開示されている。加えて、構成活性PI3KまたはAkt/PKB変異体の導入は、細胞が細胞自己死を正常に経験する条件下で細胞生存を促進する(Kulikら,1997、Dudekら,1997)。
人間の腫瘍におけるAktレベルの分析は、Akt2が有意な数の卵巣癌(J.Q.Cheungら,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:9267−9271(1992))および膵臓癌(J.Q.Cheungら,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.93:3636−3641(1996))において過発現されることを示した。同様に、Akt3は、乳癌細胞系および前立腺癌細胞系において過発現されることがわかった(Nakataniら,J.Biol.Chem.274:21528−21532(1999))。
腫瘍抑制遺伝子PTENは、PtdIns(3,4,5)−P3の3’リン酸塩を特異的に除去する蛋白質および脂質ホスファターゼであり、PI3K/Akt経路の陰性調節因子である(Liら,Science 275:1943−1947(1997)、Stambolicら,Cell 95:29−39(1998)、Sunら,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.96:6199−6204(1999))。PTENの生殖細胞系突然変異は、カウデン病などのヒト癌症候群の原因である(Liawら,Nature Genetics 16:64−67(1997))。人間の腫瘍においてPTENが欠失しているパーセンテージは高く、機能性PTENを伴わない腫瘍細胞系は、高レベルの活性化Aktを示す(Liら,上記、Guldbergら,Cancer Research 57:3660−3663(1997)、Risingerら,Cancer Research 57:4736−4738(1997))。
これらの観察は、PI3K/Akt経路が、腫瘍形成における細胞生存またはアポトーシスの調節に重要な役割を果たすことを証明している。
第二メッセンジャー調節型セリン/トレオニンプロテインキナーゼのAkt/PKBサブファミリーの三つのメンバーが、特定されており、それぞれAkt1/PKBα、Akt2/PKBβおよびAkt3/PKBγと呼ばれいている。それらのアイソフォームは、特に、触媒ドメインをコードする領域において相同性である。Akt/PKBは、PI3Kシグナリングに応えて発生するリン酸化事象により活性化される。PI3Kは、膜イノシトールリン脂質をリン酸化し、その結果、第二メッセンジャー、ホスファチジルイノシトール3,4,5−三リン酸およびホスファチジルイノシトール3,4−二リン酸を生じる。これらが、Akt/PKBのPHドメインに結合することは証明されている。Akt/PKB活性化の現モデルは、この酵素が3’−リン酸化ホスホイノシチドにより膜に動員され、そこで上流のキナーゼによるAkt/PKBの調節部位のリン酸化が発生すると提案している(B.A.Hemmings,Science 275:628−630(1997);B.A.Hemmings,Science 276:534(1997);J.Downward,Science 279:673−674(1998))。
Akt1/PKBαのリン酸化は、二つの調節部位、触媒ドメイン活性化ループにおけるThr308およびそのカルボキシ末端付近のSer473で生じる(D.R.Alessiら,EMBO J.15:6541−6551(1996)およびR.Meierら,J.Biol.Chem.272:30491−30497(1997))。同等の調節リン酸化部位が、Akt2/PKBβおよびAkt3/PKBγに発生する。その活性化ループ部位でAkt/PKBをリン酸化する上流のキナーゼは、クローニングされており、3’−ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ(PDK1)と呼ばれている。PDK1は、Akt/PKBばかりでなく、p70リボソームS6キナーゼ、p90RSK、血清およびグルココルチコイド調節性キナーゼ(SGK)、ならびにプロテインキナーゼCもリン酸化する。カルボキシ末端付近のAkt/PKBの調節部位をリン酸化する上流のキナーゼはまだ特定されていないが、最近の報告は、インテグリン結合キナーゼ(ILK−1)、セリン/トレオニンプロテインキナーゼ、または自己リン酸化に対する一定の役割を暗示している。
Akt活性化および活性の阻害は、LY294002およびウォルトマンニンなどの阻害剤でPI3Kを阻害することにより達成することができる。しかし、PI3Kの阻害は、三つすべてのAktアイソザイムばかりでなく、TecファミリーのチロシンキナーゼなどのPdtIns(3,4,5)−P3依存性である他のPHドメイン含有シグナリング分子に対しても無差別に作用する可能性がある。さらに、PI3Kに依存性である成長シグナルによりAktを活性化することができることは、開示されている。
あるいは、Akt活性は、上流のキナーゼPDK1の活性を遮断することにより阻害することができる。特異的PKD1阻害剤は、開示されていない。もう一度言うが、PDK1の阻害は、結果として、非特異的PKCアイソフォーム、SGKおよびS6キナーゼなどの、活性がPDK1に依存する多数のプロテインキナーゼの阻害を生じることとなろう(Williamsら,Curr.Biol.10:439−448(2000)。
Akt/PKBの阻害剤である新規化合物を提供することが、本発明の目的である。
Akt/PKBの阻害剤である新規化合物を含む医薬組成物を提供することも、本発明の目的である。
Akt/PKB活性のそうした阻害剤を投与することを含む癌の治療方法を提供することも、本発明の目的である。
(発明の要約)
本発明は、Akt/PKB活性を阻害する環融合キノキサリニル部分を含む化合物を提供する。詳細には、開示する化合物は、一つまたは二つのAkt/PKBアイソフォームを選択的に阻害する。本発明は、そうした阻害性化合物を含む組成物および癌の治療が必要な患者に前記化合物を投与することによりAkt/PKB活性を阻害する方法も提供する。
(発明の詳細な説明)
本発明の化合物は、セリン/トレオニンキナーゼAktの活性の阻害に有用である。本発明の第一の実施態様において、本Akt活性の阻害剤は、
下記式A:
Figure 0004394961
(式中、
aは、0または1であり;
bは、0または1であり;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2であり;
pは、0、1、2または3であり;
rは、0または1であり;
sは、0または1であり;
tは、2、3、4、5または6であり;
u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
wは、結合、CHおよびNから選択され;
yおよびzは、yおよびzのうちの少なくとも一方がNであることを条件として、CHおよびNから独立して選択され、
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)オキソ、
18)CHO、
19)NO
20)NR(C=O)O
21)O(C=O)O〜C10アルキル、
22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
23)O(C=O)Oアリール、および
24)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)CHO、
18)NO
19)NR(C=O)O
20)O(C=O)O〜C10アルキル、
21)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
22)O(C=O)Oアリール、および
23)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
およびRは、H、C〜C−アルキルおよびC〜C−過フルオロアルキルから独立して選択されるか、
とRとが結合して、−(CH−[この場合、炭素原子のうちの1個は、O、S(O)、−N(R)C(O)−、および−N(COR)−から選択された部分により場合によっては置換されている]を形成しており;
およびRは、
1)H、
2)(C=O)O
3)C〜C10アルキル、
4)アリール、
5)C〜C10アルケニル、
6)C〜C10アルキニル、
7)ヘテロシクリル、
8)C〜Cシクロアルキル、
9)SO、および
10)(C=O)NR
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択されるか、
およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Qで場合によっては置換されており、Rから選択された1個以上の置換基でも場合によっては置換されており;
およびRは、
1)H、
2)(C=O)O〜C10アルキル、
3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
4)(C=O)Oアリール、
5)(C=O)Oヘテロシクリル、
6)C〜C10アルキル、
7)アリール、
8)C〜C10アルケニル、
9)C〜C10アルキニル、
10)ヘテロシクリル、
11)C〜Cシクロアルキル、
12)SO、および
13)(C=O)NR
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択されるか、
およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
は、
1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
3)(C〜C)アルキレン−S(O)
4)オキソ、
5)OH、
6)ハロ、
7)CN、
8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
14)C(O)R
15)(C〜C)アルキレン−CO
16)C(O)H、
17)(C〜C)アルキレン−COH、
18)C(O)N(R
19)S(O)
20)S(O)N(R
21)NR(C=O)O
22)O(C=O)O〜C10アルキル、
23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
24)(C=O)Oアリール、および
25)(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
から選択され;
は、置換もしくは非置換(C〜C)アルキル、置換もしくは非置換(C〜C)アルケニル、置換もしくは非置換(C〜C)アルキニル、置換もしくは非置換(C〜C)シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、(C〜C)過フルオロアルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
は、H、(C〜C)アルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ベンジル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
は、
1)H、
2)C〜C10アルキル、
3)アリール、
4)C〜C10アルケニル、
5)C〜C10アルキニル、
6)ヘテロシクリル、
7)C〜Cシクロアルキル、
8)C〜C過フルオロアルキル
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から選択される)
またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体によって示される。
もう一つの実施態様において、本発明の阻害剤は、
下記式B:
Figure 0004394961
(式中、
aは、0または1であり;
bは、0または1であり;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2であり;
pは、0、1または2であり;
qは、0、1、2、3または4であり
rは、0または1であり;
sは、0または1であり;
tは、2、3、4、5または6であり;
u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
wは、結合、CHおよびNから選択され;
Qは、−NR、アリールおよびヘテロシクリル(この場合、前記アリールおよびヘテロシクリルは、Rから選択された1から3個の置換基で場合によっては置換されている)から選択され;
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)オキソ、
18)CHO、
19)NO
20)NR(C=O)O
21)O(C=O)O〜C10アルキル、
22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
23)O(C=O)Oアリール、および
24)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)CHO、
18)NO
19)NR(C=O)O
20)O(C=O)O〜C10アルキル、
21)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
22)O(C=O)Oアリール、および
23)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
およびRは、H、C〜C−アルキルおよびC〜C−過フルオロアルキルから独立して選択されるか、
とRとが結合して、−(CH−[この場合、炭素原子のうちの1個は、O、S(O)、−N(R)C(O)−、および−N(COR)−から選択された部分により場合によっては置換されている]を形成しており;
およびRは、
1)H、
2)(C=O)O〜C10アルキル、
3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
4)(C=O)Oアリール、
5)(C=O)Oヘテロシクリル、
6)C〜C10アルキル、
7)アリール、
8)C〜C10アルケニル、
9)C〜C10アルキニル、
10)ヘテロシクリル、
11)C〜Cシクロアルキル、
12)SO、および
13)(C=O)NR
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択されるか、
およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
は、
1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
3)(C〜C)アルキレン−S(O)
4)オキソ、
5)OH、
6)ハロ、
7)CN、
8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
14)C(O)R
15)(C〜C)アルキレン−CO
16)C(O)H、
17)(C〜C)アルキレン−COH、
18)C(O)N(R
19)S(O)
20)S(O)N(R
21)NR(C=O)O
22)O(C=O)O〜C10アルキル、
23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
24)(C=O)Oアリール、および
25)(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
から選択され;
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、(C〜C)過フルオロアルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
は、H、(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
は、
1)H、
2)C〜C10アルキル、
3)アリール、
4)C〜C10アルケニル、
5)C〜C10アルキニル、
6)ヘテロシクリル、
7)C〜Cシクロアルキル、
8)C〜C過フルオロアルキル
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から選択される)
またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体によって示される。
もう一つの実施態様において、本発明の阻害剤は、
下記式C:
Figure 0004394961
(式中、
aは、0または1であり;
bは、0または1であり;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2であり;
pは、0、1または2であり;
rは、0または1であり;
sは、0または1であり;
u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
wは、結合、CHおよびNから選択され;
Qは、−NRおよびヘテロシクリル(この場合、前記ヘテロシクリルは、Rから選択された1から3個の置換基で場合によっては置換されている)から選択され;
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)オキソ、
18)CHO、
19)NO
20)NR(C=O)O
21)O(C=O)O〜C10アルキル、
22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
23)O(C=O)Oアリール、および
24)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)CHO、
18)NO
19)NR(C=O)O
20)O(C=O)O〜C10アルキル、
22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
23)O(C=O)Oアリール、および
24)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
およびRは、
1)H、
2)(C=O)O〜C10アルキル、
3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
4)(C=O)Oアリール、
5)(C=O)Oヘテロシクリル、
6)C〜C10アルキル、
7)アリール、
8)C〜C10アルケニル、
9)C〜C10アルキニル、
10)ヘテロシクリル、
11)C〜Cシクロアルキル、
12)SO、および
13)(C=O)NR
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択されるか、
およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
は、
1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
3)(C〜C)アルキレン−S(O)
4)オキソ、
5)OH、
6)ハロ、
7)CN、
8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
14)C(O)R
15)(C〜C)アルキレン−CO
16)C(O)H、
17)(C〜C)アルキレン−COH、
18)C(O)N(R
19)S(O)、および
20)S(O)NR10
21)NR(C=O)O
22)O(C=O)O〜C10アルキル、
23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
24)(C=O)Oアリール、および
25)(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
から選択され;
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、(C〜C)過フルオロアルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
は、H、(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
は、
1)H、
2)C〜C10アルキル、
3)アリール、
4)C〜C10アルケニル、
5)C〜C10アルキニル、
6)ヘテロシクリル、
7)C〜Cシクロアルキル、
8)C〜C過フルオロアルキル
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から選択される)
またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体によって示される。
もう一つの実施態様において、本発明の阻害剤は、
下記式C:
Figure 0004394961
(式中、
aは、0または1であり;
bは、0または1であり;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2であり;
pは、0、1または2であり;
rは、0または1であり;
sは、0または1であり;
u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
wは、結合、CHおよびNから選択され;
Qは、−NR、フェニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾロニル、キノリニルおよびイソキノリニル(この場合、前記ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾロニル、キノリニルおよびイソキノリニルは、Rで場合によっては置換されている)から選択され;
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)オキソ、
18)CHO、
19)NO
20)NR(C=O)O
21)O(C=O)O〜C10アルキル、
22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
23)O(C=O)Oアリール、および
24)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)CHO、
18)NO
19)NR(C=O)O
20)O(C=O)O〜C10アルキル、
21)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
22)O(C=O)Oアリール、および
23)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
およびRは、
1)H、
2)(C=O)O〜C10アルキル、
3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
4)(C=O)Oアリール、
5)(C=O)Oヘテロシクリル、
6)C〜C10アルキル、
7)アリール、
8)C〜C10アルケニル、
9)C〜C10アルキニル、
10)ヘテロシクリル、
11)C〜Cシクロアルキル、
12)SO、および
13)(C=O)NR
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択されるか、
およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
は、
1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
3)(C〜C)アルキレン−S(O)
4)オキソ、
5)OH、
6)ハロ、
7)CN、
8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
14)C(O)R
15)(C〜C)アルキレン−CO
16)C(O)H、
17)(C〜C)アルキレン−COH、
18)C(O)N(R
19)S(O)
20)S(O)NR10
21)NR(C=O)O
22)O(C=O)O〜C10アルキル、
23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
24)(C=O)Oアリール、および
25)(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
から選択され;
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、アリールまたはヘテロシクリルであり;
は、H、(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
は、
1)H、
2)C〜C10アルキル、
3)アリール、
4)C〜C10アルケニル、
5)C〜C10アルキニル、
6)ヘテロシクリル、
7)C〜Cシクロアルキル、
8)C〜C過フルオロアルキル
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から選択される)
またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体によって示される。
もう一つの実施態様において、本発明の阻害剤は、
下記式D:
Figure 0004394961
(式中、
aは、0または1であり;
bは、0または1であり;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2であり;
pは、0、1または2であり;
rは、0または1であり;
sは、0または1であり;
u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
wは、結合、CHおよびNから選択され;
Qは、−NR
Figure 0004394961
から選択され;
は、
1)(C=O)〜C10アルキル、
2)(C=O)アリール、
3)C〜C10アルケニル、
4)C〜C10アルキニル、
5)(C=O)ヘテロシクリル、
6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
7)COH、
8)ハロ、
9)CN、
10)OH、
11)O〜C過フルオロアルキル、
12)O(C=O)NR
13)NR(C=O)NR
14)S(O)
15)S(O)NR
16)NRS(O)
17)オキソ、
18)CHO、
19)NO
20)NR(C=O)O
21)O(C=O)O〜C10アルキル、
22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
23)O(C=O)Oアリール、および
24)O(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
は、
1)C〜Cアルキル、
2)アリール、
3)ヘテロシクリル、
4)COH、
5)ハロ、
6)CN、
7)OH、
8)S(O)NR
(この場合、前記アルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択され;
およびRは、
1)H、
2)(C=O)O〜C10アルキル、
3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
4)(C=O)Oアリール、
5)(C=O)Oヘテロシクリル、
6)C〜C10アルキル、
7)アリール、
8)C〜C10アルケニル、
9)C〜C10アルキニル、
10)ヘテロシクリル、
11)C〜Cシクロアルキル、
12)SO、および
13)(C=O)NR
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から独立して選択されるか、
およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
は、
1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
3)(C〜C)アルキレン−S(O)
4)オキソ、
5)OH、
6)ハロ、
7)CN、
8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
14)C(O)R
15)(C〜C)アルキレン−CO
16)C(O)H、
17)(C〜C)アルキレン−COH、
18)C(O)N(R
19)S(O)
20)S(O)N(R
21)NR(C=O)O
22)O(C=O)O〜C10アルキル、
23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
24)(C=O)Oアリール、および
25)(C=O)O−複素環
(この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
から選択され;
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、アリールまたはヘテロシクリルであり;
は、H、(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
は、
1)H、
2)C〜C10アルキル、
3)アリール、
4)C〜C10アルケニル、
5)C〜C10アルキニル、
6)ヘテロシクリル、
7)C〜Cシクロアルキル、
8)C〜C過フルオロアルキル
(この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
から選択される)
またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体によって示される。
本発明の具体的なTFA塩には、
1−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン;
N,N−ジメチル−1−[4−(6−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−7−イル)フェニル]メタナミン;
1−{1−[4−(3−フェニルベンゾ[g]キノキサリン−2−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン;
N−{(3R)−1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピロリジン−3−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド;
1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]アゼチジン−3−イルカルバミン酸t−ブチル;
9−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−9H−プリン−6−アミン;
6−(4−{[4−(3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]メチル}フェニル)−7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン;
Figure 0004394961
Figure 0004394961
Figure 0004394961
またはそれらの立体異性体が挙げられる。
本発明の具体的な化合物には、
1−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン;
N,N−ジメチル−1−[4−(6−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−7−イル)フェニル]メタナミン;
1−{1−[4−(3−フェニルベンゾ[g]キノキサリン−2−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン;
N−{(3R)−1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピロリジン−3−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド;
1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]アゼチジン−3−イルカルバミン酸t−ブチル;
9−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−9H−プリン−6−アミン;
6−(4−{[4−(3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]メチル}フェニル)−7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン;
Figure 0004394961
Figure 0004394961
またはそれらの医薬適合性の塩もしくは立体異性体が挙げられる。
本発明の化合物は、(E.L.ElielおよびS.H.Wilen,Stereochemistry of Carbon Compounds,Johon Wiley & Son,New York,1994,1119−1190頁に記載されているような)不斉中心、キラル軸およびキラルプレートを有することがあり、また、ラセミ体、ラセミ混合物としておよび個々のジアステレオマーとして発生することがあり、光学異性体、すべてのそうした立体異性体を含む可能なすべての異性体およびそれらの混合物は、本発明に包含される。
加えて、本明細書に開示されている化合物は、互変異性体として存在することがあり、片方の互変異性構造しか描かれていなかったとしても、両方の互変異性型が本発明の範囲に包含されるものと解釈する。例えば、下の化合物Aに対する一切の特許請求は、互変異性構造B、およびその逆、ならびにそれらの混合物を包含すると理解される。ベンズイミダゾロニル部分の二つの互変異性型も本発明の範囲内である。
Figure 0004394961
いずれかの可変項(例えば、R、R、Rなど)がいずれかの構成要素の中に一回以上出現する時、各出現時のその定義は、他のいずれの出現時のものとも独立である。また、置換基および可変項の組み合わせは、そうした組合わせが結果的に安定な化合物を生じる場合にのみ許される。置換基から環構造の中へと描かれている線は、示されている結合が、置換可能な環原子のいずれにも結合可能であることを表している。その環構造が多環式である場合、その結合は、最も近い環上のみ存在する適する炭素原子のいずれかに結合していると解釈する。
本発明の化合物の置換基および置換パターンは、化学的に安定な化合物であって、容易に入手可能な出発原料から当該技術分野において知られている技術ならびに下に記載する方法により容易に合成することができる化合物を生じるように、通常の当業者が選択できるとものと理解される。置換基が、それ自体、1個以上の基で置換されている場合、これらの複数の基は、結果的に構造が安定であれば、同じ炭素原子上にあってもよいし、または異なる炭素上にあってもよいと理解される。「1個以上の置換基で場合によっては置換されている」という言い回しは、「少なくとも1個の置換基で場合によっては置換されている」という言い回しと同等であるとお考えいただきたく、そうした場合、好ましい実施態様は、0から3個の置換基を有する。
本明細書中で用いられる場合、「アルキル」は、指定された数の炭素原子を有する分枝鎖飽和脂肪族炭化水素基と直鎖飽和脂肪族炭化水素基の両方を包含するものと解釈する。例えば、「C〜C10アルキル」の場合のようなC〜C10は、直鎖または分枝鎖配列で炭素原子を1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個有する基を包含するものと定義される。例えば、「C〜C10アルキル」は、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、i−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどが挙げられる。用語「シクロアルキル」は、指定された数の炭素原子を有する単環式飽和脂肪族炭化水素基を意味する。例えば、「シクロアルキル」には、シクロプロピル、メチル−シクロプロピル、2,2−ジメチル−シクロブチル、2−エチル−シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
「アルコキシ」は、酸素架橋によって結合されている指示された炭素原子数の環状または非環状アルキル基を表す。従って、「アルコキシ」は、上記アルキルおよびシクロアルキルの定義を包含する。
炭素原子数が指定されていない場合、用語「アルケニル」は、炭素原子を2から10個と炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ含む、直鎖、分枝鎖または環状の非芳香族炭化水素ラジカルを指す。好ましくは、一つの炭素−炭素二重結合が存在し、4以下の非芳香族性炭素−炭素二重結合が存在し得る。故に、「C〜Cアルケニル」は、炭素原子を2〜6個有するアルケニルラジカルを意味する。アルケニル基には、エテニル、プロペニル、ブテニル、2−メチルブテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。アルケニル基の直鎖、分枝鎖または環状部分は、二重結合を含有していてもよく、置換アルケニル基が示されている場合には置換されていてもよい。
用語「アルキニル」は、炭素原子を2から10個と炭素−炭素三重結合を少なくとも一つ含む、直鎖、分枝鎖または環状の炭化水素ラジカルを指す。三つ以下の三重結合が存在できる。故に、「C〜Cアルキニル」は、炭素原子を2から6個有するアルキニルラジカルを意味する。アルキニル基には、エチニル、プロピニル、ブチニル、3−メチルブチニルなどが挙げられる。アルキニル基の直鎖、分枝鎖または環状部分は、三重結合を含有していてもよく、置換アルキニル基が示されている場合には置換されていてもよい。
一定の例では、置換基は、(C〜C)アルキレン−アリールなど、零を含む炭素数範囲を伴って定義することができる。アリールが、フェニルであると考えられる場合、この定義は、フェニルそれ自体ならびに、−CHPh、−CHCHPh、CH(CH)CHCH(CH)Phなどを包含する。
本明細書中で用いられる場合、「アリール」は、少なくとも一方の環が芳香族である、各環の原子数が7以下のあらゆる安定な単環式または二環式の炭素環を意味するものと解釈する。そうしたアリール要素の例には、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニルおよびビフェニルが挙げられる。アリール置換基が二環式であり、一方の環が非芳香族である場合、結合は、芳香族環経由であると理解される。
本明細書中で用いられる場合、用語「ヘテロアリール」は、少なくとも一方の環が芳香族であり、O、NおよびSから成る群より選択されたヘテロ原子を1から4個含有する、各環の原子数が7以下の安定な単環式または二環式の環を表す。この定義の範囲内のヘテロアリール基には、アクリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、キノキサリニル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラヒドロキノリンが挙げられるが、それらに限定されない。下の複素環の定義と同様に、「ヘテロアリール」も、あらゆる窒素含有ヘテロアリールのN−オキシド誘導体を包含すると理解される。ヘテロアリール置換基が二環式であり、一方の環が非芳香族であるか、へテロ原子を含有しない場合、結合は、それぞれ、芳香族環経由であるか、へテロ原子を含有する環経由であると理解される。置換基Qについてのそうしたヘテロアリール部分には、2−ベンズイミダゾリル、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル、1−イソキノリニル、3−イソキノリニルおよび4−イソキノリニルが挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書中で用いられる場合、用語「複素環」または「ヘテロシクリル」は、O、NおよびSから成る群より選択されたヘテロ原子を1から4個含有する5から10員の芳香族または非芳香族複素環を意味すると解釈され、二環式の基を包含する。従って、「ヘテロシクリル」は、上述のヘテロアリールならびにそれらのジヒドロおよびテトラヒドロ類似体を包含する。「ヘテロシクリル」のさらなる例には、ベンゾイミダゾリル、ベンズイミダゾロニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、シンノリニル、フラニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、インドラジニル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ナフトピリジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、オキサゾリン、イソオキサゾリン、オキサタニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドピリジニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、テトラヒドロピラニル、テトラゾリル、テトラゾロピリジル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、アゼチジニル、1,4−ジオキサニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピリジン−2−オニル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソオキサゾリル、ジヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロテトラゾリル、ジヒドロチアジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロチエニル、ジヒドロトリアゾリル、ジヒドロアゼチジニル、メチレンジオキシベンゾイル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニル、ならびにそれらのN−オキシドが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクリル置換基の結合は、炭素原子経由で、またはヘテロ原子経由で発生し得る。
好ましくは、複素環は、2−アゼピノン、ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾロニル、2−ジアザピノン、イミダゾリル、2−イミダゾリジノン、インドリル、イソキノリニル、モルホリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリジル、ピロリジニル、2−ピペリジノン、2−ピリミジノン、2−ピロリジノン、キノリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニルおよびチエニルから選択される。
当業者にはご理解いただけるように、本明細書中で用いられる場合、「ハロ」または「ハロゲン」は、クロロ、フルオロ、ブロモおよびヨードを包含するものと解釈する。
本明細書中で用いられる場合、特に別様に定義されていなければ、置換アルキル、置換シクロアルキル、置換アロイル、置換アリール、置換ヘテロアロイル、置換ヘテロアリール、置換アリールスルホニル、置換ヘテロアリールスルホニルおよび置換複素環は、化合物の残部への結合点に加えて1から3個の置換基を含有する部分を含む。好ましくは、そうした置換基は、F、Cl、Br、CF、NH、N(C〜Cアルキル)、NO、CN、(C〜Cアルキル)O−、(アリール)O−、−OH、(C〜Cアルキル)S(O)−、(C〜Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、(C〜Cアルキル)C(O)−、(C〜Cアルキル)OC(O)−、(C〜Cアルキル)OC(O)NH−、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チエニル、フリル、イソチアゾリルおよびC〜C20アルキルを含む(しかし、これらに限定されない)基から選択される。例えば、(C〜C)アルキルは、OH、オキソ、ハロゲン、アルコキシ、ジアルキルアミノ、またはヘテロシクリル(モルホリニル、ピペリジニルなど)などから選択された1、2または3個の置換基で置換されていてもよい。この場合、1個の置換基がオキソであり、その他がOHであるならば、以下のものがその定義に包含される:−C=O)CHCH(OH)CH、−(C=O)OH、−CH(OH)CHCH(O)など。
下記式:
Figure 0004394961
によって示される部分には、以下の構造:
Figure 0004394961
が挙げられるが、これらは単に例示的な意味を有するものであり、限定ではない。
好ましくは、下記式:
Figure 0004394961
によって示される部分は、
Figure 0004394961
から選択される。
がオキソである時の前記部分の形には、以下の構造:
Figure 0004394961
が挙げられるが、これらは単に例示的な意味を有するものであり、限定ではない。
およびRの定義において、同じ炭素上のRとRが結合して−(CH−を形成している時、形成される部分は、以下:
Figure 0004394961
によって示される。
加えて、そうした環状部分は、へテロ原子(複数を含む)を場合によっては含むことがある。そうしたヘテロ原子含有環状部分の例には、
Figure 0004394961
が挙げられるが、これらに限定されない。
一定の例では、RおよびRを、ならびにRおよびRをそれらをそれらが結合している窒素原子と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されていると定義される。こうして形成され得る複素環の例には、以下のものが挙げられるが、それらに限定されず、また、前記複素環は、Rから選択された1個以上(好ましくは、1、2または3個)の置換基で場合によっては置換されていることもお忘れなきように:
Figure 0004394961
好ましくは、こうして形成され得る複素環の例には、以下のものが挙げられるが、それらに限定されず、また、前記複素環は、Rから選択された1個以上(好ましくは、1、2または3個)の置換基で場合によっては置換されていることもお忘れなきように:
Figure 0004394961
好ましくは、yおよびzは、Nである。
好ましくは、wが結合でる時、u、vおよびxのうちの2つは、Nである。
好ましくは、Rは、Rから選択された1から3個の置換基で場合によっては置換されている、−OH、−OC〜Cアルキル、C〜Cアルキル、アリール、ヘテロシクリル、SO〜Cアルキル、−COH、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)NR、SOアリールおよびSONRから選択される。より好ましくは、Rは、−OH、−OC〜CアルキルおよびC〜Cアルキルから選択される。
好ましくは、Rは、Rから選択された1個の置換基で場合によっては置換されている、C〜Cアルキル、−OH、−OC〜Cアルキル、−CF、CNおよびハロゲンから選択される。
Hおよび−CHから選択されるRおよびRの定義も好ましい。さらに好ましいRおよびRは、Hである。
好ましくは、RおよびRは、Rから選択された1から2個の置換基で場合によっては置換されている、H、C〜Cアルキルおよびアリールから選択される。さらに好ましくは、RおよびRは、HまたはC〜Cアルキルから選択される。
好ましくは、Qは、下記:
Figure 0004394961
(これらの式中、Rは、C〜Cアルキルおよびハロゲンから選択される)
から選択される。
式Aの化合物の遊離形ならびにその医薬適合性の塩および立体異性体も、本発明に包含される。本明細書に例示されている特定の単離化合物の一部は、アミン化合物のプロトン化塩である。用語「遊離形」は、塩でない形のアミン化合物を指す。包含される医薬適合性の塩には、本明細書に記載されている特定の化合物を例示する単離塩ばかりでなく、式Aの化合物の遊離形のすべての典型的な医薬適合性の塩も含まれる。記載されている特定の塩化合物の遊離形は、当該技術分野において知られている技術を使用して単離することができる。例えば、前記遊離形は、NaOH、炭酸カリウム、アンモニアおよび重炭酸ナトリウム希薄水溶液などの適する塩基希薄水溶液で前記塩を処理することにより、再生することができる。遊離形は、極性溶媒への溶解度などの一定の物理的性質においては多少それらそれぞれの塩の形態と異なることがあるが、本発明のために、他の点では、それらの酸性および塩基性の塩は、それぞれの遊離形と製薬学的に等価である。
本化合物の医薬適合性の塩は、塩基性または酸性部分を含有する本発明の化合物から、通常の化学的方法によって合成することができる。一般に、塩基性化合物の塩は、イオン交換クロマトグラフィーによるか、適する溶媒中または様々な組み合わせの溶媒中で遊離塩基と化学量論量または過剰の望ましい塩形成性無機または有機酸とを反応させることにより調製される。同様に、酸性化合物の塩は、適切な無機または有機塩基との反応によって生成される。
故に、本発明の化合物の医薬適合性の塩には、塩基性の本化合物と無機または有機酸を反応させることによって生成されるような本発明の化合物の通常の非毒性塩が挙げられる。例えば、通常の非毒性塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸およびこれらに類するものなどの無機酸から誘導されたもの、ならびに、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ−安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、トリフルオロ酢酸およびこれらに類するものなどの有機酸から調製された塩が挙げられる。
本発明の化合物が酸性である時、適する「医薬適合性の塩」は、無機塩基および有機塩基を含む医薬適合性で非毒性の塩基から調製された塩を指す。無機塩基から誘導された塩には、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第二マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩およびこれらに類するものが挙げられる。アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩およびナトリウム塩が、特に好ましい。医薬適合性の有機非毒性塩基から誘導された塩には、第一、第二および第三アミンの塩、天然置換アミンを含む置換アミンの塩、環状アミンの塩、ならびにアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンおよびこれらに類するものなどの塩基性イオン交換樹脂が挙げられる。
上に記載した医薬適合性の塩および他の典型的な医薬適合性の塩の調製は、Bergら,「Pharmaceutical Salts」,J.Phram.Sci.,1977:66:1−19により、さらに充分に記載されている。
本発明の化合物は、生理条件下ではカルボキシル基などの本化合物中の脱プロトン化酸性部分がアニオン性であり得るため、分子内塩または両性イオンである可能性があること、それにまた、この電子電荷が、第四級窒素原子などのプロトン化またはアルキル化塩基性部分のカチオン電荷に対してバランスを失うことがあることにも注目されよう。
本発明の化合物は、Aktの活性の阻害剤であり、故に、癌、特に、Aktおよび/またはGSK3の活性の不整に関連した癌の治療に有用である。そうした癌には、卵巣癌、膵臓癌および乳癌が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の実施態様において、本化合物は、その阻害効率がPHドメインに依存する選択的阻害剤である。この実施態様において、本化合物は、PHドメインを欠くトランケーテッドAkt蛋白質に対してインビトロで阻害活性の低下を示すか、またはインビトロで阻害活性を示さない。
さらなる実施態様において、本化合物は、Akt1の選択的阻害剤、Akt2の選択的阻害剤、およびAkt1とAkt2両方の選択的阻害剤から成る群より選択される。
もう一つの実施態様において、本化合物は、Akt1の選択的阻害剤、Akt2の選択的阻害剤、Akt3の選択的阻害剤、およびこれら三つのAktアイソフォームのうちの二つの選択的阻害剤から成る群より選択される。
もう一つの実施態様において、本化合物は、三つすべてのAktアイソフォームの選択的阻害剤であるが、PHドメイン、ヒンジ領域またはPHドメインとヒンジ領域の両方を欠失するように修飾されているようなAktアイソフォーム一つ、二つおよびすべてに対する阻害剤ではない。
さらに、本発明は、製薬学的有効量の本化合物をその必要がある哺乳動物に投与することを含む、Akt活性の阻害方法に関する。
本発明の化合物は、標準的な製薬学的実践に従って、医薬組成物中、単独でまたは好ましくは医薬適合性の担体、賦形剤または希釈剤と併用で、哺乳動物、好ましくはヒトに投与することができる。本化合物は、経口投与または非経口投与(静脈内経路、筋肉内経路、腹腔内経路、皮下経路、直腸内経路および局所経路の投与を含む)することができる。
本活性成分を含有する医薬組成物は、例えば、錠剤、トローチ、ローゼンジ、水性もしくは油性懸濁液、分散性粉末もしくは顆粒、乳剤、硬質もしくは軟質カプセルまたはシロップもしくはエリキシルのような、経口使用に適する形態であり得る。経口使用を目的とした組成物は、医薬組成物の製造のための当該技術分野において公知のあらゆる方法に従って調製することができ、そうした組成物は、薬剤として洗練されている、味のよい製剤を提供するために、甘味剤、着香剤、着色剤および保存薬から成る群より選択された一つ以上の薬剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適する非毒性で医薬適合性の賦形剤との混合物で活性成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤および崩壊剤、例えば、微結晶性セルロース、ナトリウムクロスカルメロース、コーンスターチまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン、ポリビニル−ピロリドンまたはアラビアゴム;および滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであり得る。これらの錠剤は、コーチングされていなくてもよいし、または薬物の不快な味を隠蔽するために、もしくは胃腸管の中での崩壊および吸収を遅らせ、その結果、長期にわたる持続作用を提供するために、公知の手法によりコーチングされていてもよい。例えば、ヒドロキシプロピルメチル−セルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性味隠蔽材料、またはエチルセルロース、酢酸酪酸セルロースなどの時間遅延材料を利用することができる。
経口使用のための調合物は、活性成分を不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合する硬質ゼラチンカプセルとして、あるいは活性成分をポリエチレングリコールまたは油性媒体、例えば、ラッカセイ油、液体パラフィンもしくはオリーブ油と混合する軟質ゼラチンカプセルとして提供することもできる。
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適する賦形剤との混合物で活性材料を含有する。そうした賦形剤は、懸濁化剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムであり、分散または湿潤剤は、天然ホスファチド、例えば、レシチンであるか、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレンであるか、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノールであるか、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物(モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールなど)であるか、エチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリエチレンソルビタンであり得る。水性懸濁液は、一つ以上の保存薬、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn−プロピル、一つ以上の着色剤、一つ以上の着香剤、およびスクロース、サッカリンまたはアスパルテームなどの一つ以上の甘味剤を含有することもできる。
油性懸濁液は、植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油に、または液体パラフィンなどの鉱物油に活性成分を懸濁させることにより調製することができる。油性懸濁液は、増粘剤、例えば、蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含有することができる。上に記載したものなどの甘味剤、および着香剤を添加して、味のよい経口製剤を生じることができる。これらの組成物は、ブチルヒドロキシアニソールまたはα−トコフェロールなどの酸化防止剤を添加することにより保存することができる。
水の添加による水性懸濁液の調製に適する分散性粉末および顆粒は、分散または湿潤剤、懸濁化剤および一つ以上の保存薬との混合物で活性成分を提供する。適する分散または湿潤剤および懸濁化剤の例は、すでに上で述べたものである。追加の賦形剤、例えば、甘味剤、着香剤および着色剤が存在してもよい。これらの組成物は、アルコルビン酸などの酸化防止剤を添加することにより保存することができる。
本発明の医薬組成物は、水中油乳剤の形態であることもできる。油性相は、植物油、例えばオリーブ油またはラッカセイ油であってもよいし、鉱物油、例えば液体パラフィンであってもよいし、またはこれらの混合物であってもよい。適する乳化剤は、天然ホスファチド、例えば、大豆レシチン、および脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導されるエステルまたは部分エステル、例えば、モノオレイン酸ソルビタン、および前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであり得る。前記乳剤は、甘味剤、着香剤および保存薬も含有し得る。
シロップおよびエリキシルは、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースを用いて調合することができる。そうした調合物は、粘滑剤、保存薬、着香剤、着色剤および酸化防止剤も含有し得る。
本医薬組成物は、無菌注射用水溶液の形態であることもできる。利用することができる許容可能なビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液および等張食塩液などがある。
無菌注射用製剤は、活性成分が油性相に溶解している無菌注射用水中油型マイクロエマルジョンであることもできる。例えば、活性成分は、最初に大豆油とレシチンの混合物に溶解することができる。その後、その油性溶液を水とグリセロールの混合物に導入し、処理して、マイクロエマルジョンを生成する。
前記注射用溶液またはマイクロエマルジョンは、局所ボーラス注射により患者の血流に導入することができる。あるいは、本化合物の循環濃度を一定に保つような方法で前記溶液またはマイクロエマルジョンを投与すると有利であり得る。そうした一定濃度を保つために、持続性静脈送達装置を利用することができる。そうした装置の一例は、Deltec CADD−PLUS(商標)モデル5400静脈ポンプである。
本医薬組成物は、筋肉内投与および皮下投与のための無菌注射用水性または油性懸濁液の形態であることもできる。この懸濁液は、上で述べた適する分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用し、公知の技術に従って調合することができる。無菌注射用製剤は、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液のような、非毒性で非経口投与に許容される希釈剤または溶媒中の無菌注射用溶液または懸濁液であり得る。加えて、無菌固定油が、溶媒または懸濁化媒体として適便に利用される。このために、合成モノまたはジグリセリドを含むあらゆる無菌固定油を利用することができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸が、注射用の製剤に使用される。
式Aの化合物は、薬物を直腸内投与するための坐剤の形態で投与することもできる。これらの組成物は、常温では固体であるが、直腸温度では液体であり、そのため直腸内で溶融して薬物を放出する適切な無刺激性賦形剤と薬物を混合物することにより調製することができる。そうした材料には、カカオ脂、グリセリンゼラチン、硬化植物油、様々な分子量のポリエチレングリコールの混合物、およびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルが挙げられる。
局所使用には、式Aの化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁液などが利用される(この適用のために、局所適用は、口内洗浄およびうがいを包含するものとする)。
本発明の化合物は、適する鼻腔内ビヒクルおよび送達装置の局所使用により、または通常の当業者によく知られている経皮パッチの形態を使用する経皮経路により、鼻腔内形態で投与することができる。経皮送達系の形態で投与するために、その投薬量の投与は、勿論、その薬剤投与形核を通して間欠的ではなく継続的である。
本明細書中で用いられる場合、用語「組成物」は、指定された成分を特定の量で含む製品、ならびに特定の成分を指定された量で組合わせることによって直接または間接的に得られるあらゆる製品を包含するものと解釈する。
加えて、本発明の化合物は、1990年12月11日出願の米国特許第4,976,697号に記載されているものなどのゲル押出機構(GEM)装置を使用して、その必要がある哺乳動物に投与することができる。前記特許は、本明細書に参照して組み込まれる。
本化合物は、治療する状態に対してそれらが特に有用であるため選択される他のよく知られている治療薬と共同投与することもできる。
本化合物は、公知の治療薬および抗癌剤との併用にも有用である。例えば、本化合物は、公知の抗癌剤との併用に有用である。本開示化合物と他の抗癌剤または化学療法薬との併用は、本発明の範囲内である。そうした薬剤の例は、Cancer Principles and Practice of Oncology、V.T.DevitaおよびS.Hellman編集、第6版(2001年2月15日)、Lippincott Williams & Wilkins Publishersにおいて見出すことができる。通常の当業者は、薬物の個々の性質および関係する癌を基に、薬物の併用が有用であることを識別することができる。そうした抗癌剤には、以下のものが挙げられる:エストロゲン受容体モジュレータ、アンドロゲン受容体モジュレータ、レチノイド受容体モジュレータ、細胞毒性剤/細胞増殖抑制剤、増殖抑制剤、プレニル−蛋白質転移酵素阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤および他の脈管形成抑制剤、細胞増殖および生存シグナリングの阻害剤、ならびに細胞周期チェックポイントに干渉する薬剤。本化合物は、放射線療法とともに施すと、特に有用である。
一つの実施態様において、本化合物は、以下のものを含む公知の抗癌剤と併用にも有用である:エストロゲン受容体モジュレータ、アンドロゲン受容体モジュレータ、レチノイド受容体モジュレータ、細胞毒性剤、増殖抑制剤、プレニル−蛋白質転移酵素阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、および他の脈管形成抑制剤。
「エストロゲン受容体モジュレータ」は、メカニズムにかかわらず、エストロゲンのその受容体への結合に干渉するか、そうした結合を阻害す化合物を指す。エストロゲン受容体モジュレータの例には、タモキシフェン、ラロキシフェン、イドキシフェン、LY353381、LY117081、トレミフェン、フルベストラント、4−[7−(2,2−ジメチル−1−オキソプロポキシ−4−メチル−2−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]−2H−1−ベンゾピラン−3−イル]−フェニル−2,2−ジメチルプロパノエート、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン−2,4−ジニトロフェニル−ヒドラゾン、および3H646が挙げられるが、これらに限定されない。
「アンドロゲン受容体モジュレータ」は、そのメカニズムにかかわらず、アンドロゲンのその受容体への結合に干渉するか、そうした結合を阻害する化合物を指す。アンドロゲン受容体モジュレータの例には、フィナステリドおよび他の5・−レダクターゼ阻害剤、ニルタミド、フルタミド、ビカルタミド、リアロゾール、および酢酸アビラテロンが挙げられる。
「レチノイド受容体モジュレータ」は、そのメカニズムにかかわらず、レチノイドのその受容体への結合に干渉するか、そうした結合を阻害する化合物を指す。そうしたレチノイド受容体モジュレータの例には、ベキサロテン、トレチノイン、13−シス−レチノイン酸、9−シス−レチノイン酸、α−ジフルオロメチルオルニチン、ILX23−7553、トランス−N−(4’−ヒドロキシフェニル)レチンアミド、およびN−4−カルボキシフェニルレチンアミドが挙げられる。
「細胞毒性剤/細胞増殖抑制剤」は、アルキル化剤、腫瘍壊死因子、インターカレータ、低酸素活性化性化合物、微小管抑制剤/微小管安定剤、有糸分裂キネシンの阻害剤、代謝拮抗物質;成体応答調節物質;ホルモン性/抗ホルモン性治療薬、造血性成長因子、モノクローナル抗体を標的にした治療薬、トポイソメラーゼ阻害剤、プロテオソーム阻害剤およびユビキチンリガーゼ阻害剤を含む、細胞死の原因となる、または主として細胞の機能化に直接干渉することにより細胞増殖を抑制する、または細胞収縮を抑制するか、細胞収縮に干渉する化合物を指す。
細胞毒性剤の例には、セルテネフ、カケクチン、イホスファミド、タソネルミン、ロニダミン、カルボプラチン、アルトレタミン、プレドニムスチン、ジブロモダルシトール、ラミムスチン、ホテムスチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、テモゾロミド、ヘプタプラチン、エストラムスチン、トシル酸インプロスルファン、トロホスファミド、ニムスチン、塩化ジブロスピジウム、プミテパ、ロバプラチン、サトラプラチン、プロフィロマイシン、シスプラチン、イロフルベン、デキシホスファミド、シス−アミンジクロロ(2−メチル−ピリジン)白金、ベンジルグアニン、グルホスファミド、GPX100、四塩化(トランス、トランス、トランス)−ビス−mu−(ヘキサン−1,6−ジアミン)−mu−[ジアミン−白金(II)]ビス[ジアミン(クロロ)白金(II)]、ジアリジジニルスペルミン、三酸化砒素、1−(11−ドデシルアミノ−10−ヒドロキシウンデシル)−3,7−ジメチルキサンチン、ゾルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、ビサントレン、ミトキサントロン、ピラルビシン、ピナフィド、バルルビシン、アンルビシン、アンチネオプラストン、3’−デアミノ−3’−モルホリノ−13−デオキソ−10−ヒドロキシカルミノマイシン、アンナマイシン、ガラルビシン、エリナフィド、MEN10755、および4−デメトキシ−3−デアミノ−3−アジリジニル−4−メチルスルホニル−ダウノルビシン(国際公開公報第00/50032号参照)が挙げられるが、これらに限定されない。
低酸素活性化性化合物の一例は、チラパザミンである。
プロテオソーム阻害剤の例には、ラクタシスチンおよびMLN−341(Velcade)が挙げられるが、これらに限定されない。
微小管抑制剤/微小管安定剤の例には、パクリタキセル、硫酸ビンデシン、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ−8’−ノルビンカロイコブラスチン、ドセタキソール、リゾキシン、ドラスタチン、イセチオン酸ミボブリン、オーリスタチン、セマドチン、RPR109881、BMS184476、ビンフルニン、クリプトフィシン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ−N−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、アンヒドロビンブラスチン、N,N−ジメチル−L−バリル−L−バリル−N−メチル−L−バリル−L−プロピル−L−プロリン−t−ブチルアミド、TDX258、エポチロン類(例えば、米国特許第6,284,781号および同第6,288,237号参照)およびBMS188797が挙げられる。
トポイソメラーゼ阻害剤の幾つかの例は、トポテカン、ヒカプタミン、イリノテカン、ルビテカン、6−エトキシプロピオニル−3’,4’−O−エキソ−ベンジリデン−シャールトルーシン、9−メトキシ−N,N−ジメチル−5−ニトロピラゾロ[3,4,5−kl]アクリジン−2−(6H)プロパンアミン、1−アミノ−9−エチル−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−4−メチル−1H,12H−ベンゾ[de]ピラノ[3’,4’:b,7]−インドリジノ[1,2b]キノリン−10,13(9H,15H)ジオン、ルトテカン、7−[2−(N−イソプロピルアミノ)エチル]−(20S)カンプトテシン、BNP1350、BNPI1100、BN80915、BN80942、リン酸エトポシド、テニポシド、ソブゾキサン、2’−ジメチルアミノ−2’−デオキシ−エトポシド、GL331、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−9−ヒドロキシ−5,6−ジメチル−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール−1−カルボキサミド、アスラクリン、(5a,5aB,8aa,9b)−9−[2−[N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−N−メチルアミノ]エチル]−5−[4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル]−5,5a,6,8,8a,9−ヘキソヒドロフロ(3’,4’;6,7)ナフト(2,3−d)−1,3−ジオキソール−6−オン、2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−7−ヒドロキシ−8−メトキシベンゾ[c]−フェナントリジニウム、6,9−ビス[(2−アミノエチル)アミノ]ベンゾ[g]イソギノリン−5,10−ジオン、5−(3−アミノプロピルアミノ)−7,10−ジヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)−6H−ピラゾロ[4,5,1−de]アクリジン−6−オン、N−[1−[2(ジエチルアミノ)エチルアミノ]−7−メトキシ−9−オキソ−9H−チオキサンテン−4−イルメチル]ホルムアミド、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)アクリジン−4−カルボキサミド、6−[[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ]−3−ヒドロキシ−7H−インデノ[2,1−c]キノリン−7−オン、およびジメスナである。
有糸分裂カイネシン、特にヒト有糸分裂キネシンKSPの阻害剤の例は、PCT国際公開公報第01/30768号および同第01/98278号、ならびに係属中の米国特許出願第60/338,779号(2001年12月6日出願)、同第60/338,344号(2001年12月6日出願)、同第60/338,383号(2001年12月6日出願)、同第60/338,380号(2001年12月6日出願)、同第60/338,379号(2001年12月6日出願)および同第60/344,453号(2001年11月7日出願)に記載されている。一つの実施態様において、有糸分裂キネシンの阻害剤には、KSPの阻害剤、MKLP1の阻害剤、CENP−Eの阻害剤、MCAKの阻害剤、オーロラキナーゼの阻害剤およびRab6−KIFLの阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。
「増殖抑制剤」には、G3139、ODN698、RVASKRAS、GEM231およびINX3001などのアンチセンスRNAおよびDNAオリゴヌクレオチド、ならびにエノシタビン、カルモフール、テガフール、ペントスタチン、ドキシフルリジン、トリメトレキセート、フルダラビン、カペシタビン、ガロシタビン、シタラビンオクホスフェート、ホステアビンナトリウム水和物、ラルチトレキセド、パルチトレキシド、エミテフール、チアゾフリン、デシタビン、ノラトレキセド、ペメトレキセド、ネルザラビン、2’−デオキシ−2’−メチリデンシチジン、2’−フルオロメチレン−2’−デオキシシチジン、N−[5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾフリル)スルホニル]−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、N6−[4−デオキシ−4−[N2−[2(E),4(E)−テトラデカジエノイル]グリシルアミノ]−L−グリセロ−B−L−マンノ−ヘプトピラノシル]アデニン、アプリジン、エクテイナスシジン、トロキサシタビン、4−[2−アミノ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロ−3H−ピリミジノ[5,4−b][1,4]チアジン−6−イル−(S)−エチル]−2,5−チエノイル−L−グルタミン酸、アミノプテリン、5−フルオロウラシル、アナノシン、11−アセチル−8−(カルバモイルオキシメチル)−4−ホルミル−6−メトキシ−14−オキサ−1,11−ジアザテトラシクロ(7.4.1.0.0)−テトラデカ−2,4,6−トリエン−9−イル酢酸エステル、スワインソニン、ロメトレキソール、デキサロゾキサン、メチオニナーゼ、2’−シアノ−2’−デオキシ−N4−パルミトイル−1−B−D−アラビノフラノシルシトシン、3−アミノピリジン−2−カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾンおよびトラスツズマブなどの代謝拮抗物質が挙げられる。
モノクローナル抗体を標的にした治療薬の例には、癌細胞特異的または標的細胞特異的モノクローナル抗体に結合した細胞毒性剤または放射性同位元素を有する治療薬が挙げられる。例として、Bexxarが含まれる。
「HMG−CoAレダクターゼ阻害剤」は、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoAレダクターゼの阻害剤を指す。HMG−CoAレダクターゼの阻害活性を有する化合物は、当該技術分野においてよく知られているアッセイを使用して容易に特定することができる。例えば、米国特許第4,231,938号のカラム6および国際公開公報第84/02131号の30から33頁に記載されているまたは挙げられているアッセイを参照のこと。用語「HMG−CoAレダクターゼ阻害剤」と「HMG−CoAレダクターゼの阻害剤」は、本明細書中で用いられる時、同じ意味である。
HMG−CoAレダクターゼ阻害剤の例には、ロバスタチン(MEBACOR(登録商標);米国特許第4,231,938号、同第4,294,926号および同第4,319,039号参照)、シムバスタチン(ZOCOR(登録商標);米国特許第4,444,784号、同第4,820,850号および同第4,916,239号参照)、プラバスタチン(PRAVACHOL(登録商標);米国特許第4,346,227号、同第4,537,859号、同第4,410,629号、同第5,030,447号および同第5,180,589号参照)、フルバスタチン(LESCOL(登録商標);米国特許5,354,772号、同第4,911,165号、同第、4,929,437号、同第5,189,164号、同第5,118,853号、同第5,290,946号および同第5,356,896号参照)、アトルバスタチン(LIPITOR(登録商標);米国特許第5,273,995号、同第4,681,893号、同第5,489,691号および同第5,342,952号参照)およびセリバスタチン(リバスタチンおよびBAYCHOL(登録商標)としても知られている;米国特許第5,177,080号参照)を挙げることができるが、これらに限定されない。本方法に使用することができるこれらおよび追加のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の構造式は、M.Yalpani,「コレステロール低下剤(Cholesterol Lwering Drugs)」,Chemistry & Industry,85−89頁(1996年2月5日)の87頁ならびに米国特許第4,782,084号および同第4,885,314号に記載されている。本明細書中で用いられる場合、用語「HMG−CoAレダクターゼ阻害剤」は、HMG−CoAレダクターゼ阻害活性を有する化合物のすべての医薬適合性のラクトンおよび開環酸形(すなわち、ラクトン環が開環されて遊離酸を形成している場合)ならびに塩およびエステル形を包含し、それ故、そうした塩、エステル、開環酸およびラクトン形の使用は、本発明の範囲に包含される。ラクトン部分およびその対応する開環酸形の実例を構造IおよびIIとして下に示す。
Figure 0004394961
開環酸形が存在し得るHMG−CoAレダクターゼ阻害剤では、塩およびエステル形をその開環酸から生成することができ、そうしたすべての形が、本明細書中で用いられる場合の用語「HMG−CoAレダクターゼ阻害剤」に包含される。一つの実施態様において、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、ロバスタチンおよびシムバスタチンから選択され、さらなる実施態様では、シムバスタチンである。本明細書において、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤に関しての用語「医薬適合性の塩」は、遊離酸と適する有機または無機塩基とのの反応によって一般に調製される本発明において利用される化合物の非毒性塩、特に、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛およびテトラメチルアンモニウムなどのカチオンから形成されるもの、ならびにアンモニア、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、リシン、アルギニン、オルニチン、クロリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、1−p−クロロベンジル−2−ピロリジン−1’−イル−メチルベンズ−イミダゾール、ジエチルアミン、ピペラジンおよびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどのアミンから形成される塩を意味するものとする。塩形のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤のさらなる例には、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム塩、樟脳スルホン酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エディシル酸塩、エストール酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、スズ酸塩、酒石酸塩、テオクレート、トシル酸塩、トリエチオダイド、および吉草酸塩を挙げることができるが、これらに限定されない。
記載したHMG−CoAレダクターゼ阻害剤化合物のエステル誘導体は、温血動物の血流に吸収されるとその薬物形を放出するように分解し、その薬物に改善された治療効力を生じさせるプロドラッグとして作用することができる。
「プレニル−蛋白質転移酵素阻害剤」は、ファルネシル−蛋白質転移酵素(FPTアーゼ)、ゲラニルゲラニル−蛋白質転移酵素I型(GGPTアーゼ−I)およびゲラニルゲラニル−蛋白質転移酵素II型(GGPTアーゼ−II。Rab GGPTアーゼとも呼ばれる)を含むプレニル−蛋白質転移酵素のいずれか一つまたはあらゆる組み合わせを阻害する化合物を指す。プレニル−蛋白質転移酵素阻害化合物の例には、(±)−6−[アミノ(4−クロロフェニル)(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−4−(3−クロロフェニル)−1−メチル−2(1H)−キノリノン、(−)−6−[アミノ(4−クロロフェニル)(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−4−(3−クロロフェニル)−1−メチル−2(1H)−キノリノン、(+)−6−[アミノ(4−クロロフェニル)(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−4−(3−クロロフェニル)−1−メチル−2(1H)−キノリノン、5(S)−n−ブチル−1−(2,3−ジメチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン、(S)−1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリルメチル]−5−[2−(エタンスルホニル)メチル)−2−ピペラジノン、5(S)−n−ブチル−1−(2−メチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン、1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−2−メチル−5−イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン、1−(2,2−ジフェニルエチル)−3−[N−(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルエチル)カルバモイル]−ピペリジン、4−{5−[4−ヒドロキシメチル−4−(4−クロロピリジン−2−イルメチル)−ピペリジン−1−イルメチル]−2−メチルイミダゾール−1−イルメチル}ベンゾニトリル、4−{5−[4−ヒドロキシメチル−4−(3−クロロベンジル)−ピペリジン−1−イルメチル]−2−メチルイミダゾール−1−イルメチル}ベンゾニトリル、4−{3−[4−(2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)ベンジル]−3H−イミダゾール−4−イルメチル}ベンゾニトリル、4−{3−[4−(5−クロロ−2−オキソ−2H−[1,2’]ビピリジン−5’−イルメチル]−3H−イミダゾール−4−イルメチル}ベンゾニトリル、4−{3−[4−(2−オキソ−2H−[1,2’]ビピリジン−5’−イルメチル]−3H−イミダゾール−4−イルメチル}ベンゾニトリル、4−[3−(2−オキソ−1−フェニル−1,2−ジヒドロピリジン−4−イルメチル)−3H−イミダゾール−4−イルメチル}ベンゾニトリル、18,19−ジヒドロ−19−オキソ−5H,17H−6,10:12,16−ジメテノ−1H−イミダゾ[4,3−c][1,11,4]ジオキサアザシクロ−ノナデシン−9−カルボニトリル、(±)−19,20−ジヒドロ−19−オキソ−5H−18,21−エタノ−12,14−エテノ−6,10−メテノ−22H−ベンゾ[d]イミダゾ[4,3−k][1,6,9,12]オキサトリアザ−シクロオクタデシン−9−カルボニトリル、19,20−ジヒドロ−19−オキソ−5H,17H−18,21−エタノ−6,10:12,16−ジメテノ−22H−イミダゾ[3,4−h][1,8,11,14]オキサトリアザシクロエイコシン−9−カルボニトリル、および(±)−19,20−ジヒドロ−3−メチル−19−オキソ−5H−18,21−エタノ−12,14−エテノ−6,10−メテノ−22H−ベンゾ[d]イミダゾ[4,3−k][1,6,9,12]オキサ−トリアザシクロオクタデシン−9−カルボニトリルが挙げられる。
プレニル−蛋白質転移酵素阻害剤の他の例は、以下の公報および特許において見出すことができる:国際公開公報第96/30343号、同第97/18813号、同第97/21701号、同第97/23478号、同第97/38665号、同第98/28980号、同第98/29119号、同第95/32987号、米国特許第5,420,245号、同第5,523,430号、同第5,532,359号、同第5,510,510号、同第5,589,485号、同第5,602,098号、欧州特許公開第0 648 221号、同第0 675 112号、同第0 604 181号、同第0 696 593号、国際公開公報第94/19357号、同第95/08542号、同第95/11917号、同第95/12612号、同第95/12572号、同第95/10514号、米国特許第5,661,152号、国際公開公報第95/10515号、同第95/10516号、同第95/24612号、同第95/34535号、同第95/25086号、同第96/05529号、同第96/06138号、同第96/06193号、同第96/16443号、同第96/21701号、同第96/21456号、同第96/22278号、同第96/24611号、同第96/24612号、同第96/05168号、同第96/05169号、同第96/00736号、米国特許第5,571,792号、国際公開公報第96/17861号、同第96/33159号、同第96/34850号、同第96/34851号、同第96/30017号、同第96/30018号、同第96/30362号、同第96/30363号、同第96/31111号、同第96/31477号、同第96/31478号、同第96/31501号、同第97/00252号、同第97/03047号、同第97/03050号、同第97/04785号、同第97/02920号、同第97/17070号、同第97/23478号、同第97/26246号、同第97/30053号、同第97/44350号、同第98/02436号、および米国特許第5,532,359号。脈管形成におけるプレニル−蛋白質転移酵素阻害剤の役割の例については、European J.of Cancer、35巻、9号、1394−1401頁(1999)を参照のこと。
「脈管形成抑制剤」は、メカニズムにかかわらず、新しい血管の形成を抑制する化合物を指す。脈管形成抑制剤の例には、チロシンキナーゼ受容体Flt−1(VEGFR1)およびFlk−1/KDR(VEGFR2)の阻害剤などのチロシンキナーゼ阻害剤、表皮由来、線維芽細胞由来または血小板由来成長因子の阻害剤、MMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)阻害剤、インテグリン遮断薬、インターフェロン−α、インターロイキン−12、ペントサン多硫酸エステル、シクロオキシゲナーゼ阻害剤[アスポリンおよびイブプロフェンのような非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)ならびにセレコキシブおよびロフェコキシブのような選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤(PNAS、89巻、7384頁(1992);JNCI、69巻、475頁(1982);Arch.Opthalmol.、108巻、573頁(1990);Anat.Rec.、238巻、68頁(1994);FEBS Letters、372巻、83頁(1995);Clin.Orthop.、313巻、76頁(1995);J.Mol.Endocrinol.、16巻、107頁(1996);Jpn.J.Pharmacol.、75巻、105頁(1997);Cancer Res.、57巻、1625頁(1997);Cell、93巻、705頁(1998);Intl.J.Mol.Med.、2巻、715頁(1998);J.Biol.Chem.、274巻、9116頁(1999))を含む]、ステロイド性抗炎症薬(コルチコステロイド、鉱質コルチコイド、デキサメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレド、ベタメタゾンなど)、カルボキシアミドトリアゾール、コンブレタスタチンA−4、スクアラミン、6−O−(クロロアセチル−カルボニル)−フマギロール、サリドマイド、アンギオスタチン、トロポニン−1、アンギオテンシンII拮抗薬(Fernandezら,J.Lab.Chin.Med.105:141−145(1985)参照)、およびVEGFに対する抗体(Nature Biotechnology、17巻、963−968頁(1999年10月);Kimら,Nature,362,841−844(1993);国際公開公報第00/44777号および同第00/61186号参照)が挙げられるが、これらに限定されない。
脈管形成を調節または抑制し、本発明の化合物と併用することもできる他の治療薬には、凝固およびフィブリン溶解系を調節または抑制する薬剤が挙げられる(Clin.Chem.La.Med.38:679−692(2000)における論評を参照のこと)。凝固およびフィブリン溶解経路を調節または阻害する薬剤の例には、ヘパリン(Thromb.Haemost.80:10−23(1998)参照)、低分子量ヘパリンおよびカルボキシペプチダーゼU阻害剤(活性トロンビン活性化性フィブリン溶解阻害剤[TAFIa]の阻害剤としても知られている)(Thrombosis.Rs.101:329−354(2001)参照)が挙げられるが、これらに限定されない。TAFIa阻害剤は、米国特許出願第60/310,927号(2001年8月8日出願)および同第60/349,925号(2002年1月18日出願)に記載されている。
「細胞サイクルチェックポイントに干渉する薬剤」は、細胞サイクルチェックポイントシグナルを変換し、それによって癌細胞をDNA損傷薬に感作させるプロテインキナーゼを阻害する化合物を指す。そうした薬剤には、ATR、ATM、Chk1およびChk2キナーゼならびにcdkおよびcdcキナーゼ阻害剤が挙げられ、具体的な例は、7−ヒドロキシスタウロスポリン、フラボピリドール、CYC202(Cyclasel)およびBMS−387032である。
「細胞増殖および生存シグナリング経路の阻害剤」は、細胞表面受容体の下流のシグナル変換カスケードを阻害する化合物を指す。そうした薬剤には、セリン/トレオニンキナーゼの阻害剤、Rafキナーゼの阻害剤(例えば、BAY−43−9006)、MEKの阻害剤(例えば、CI−1040およびPD−098059)、mTORの阻害剤(例えば、Wyeth CCI−779)およびPI3Kの阻害剤(例えば、LY294002)が挙げられる。本発明は、国際公開公報第02/083064号、同第02/083139号、同第02/083140号および同第02/083138号に記載されているような様々なAktアイソザイム特異的阻害剤との併用も包含する。
NSAIDとの併用は、効力あるCOX−2阻害剤であるNSAIDの使用に関するものである。本明細書の意図として、NSAIDは、細胞またはミクロソームアッセイにより測定した時にCOX−2の阻害についてのIC50が1μM以下であるならば、効力がある。
本発明は、選択的COX−2阻害剤であるNSAIDとの併用も包含する。本明細書の意図として、COX−2の選択的阻害剤であるNSAIDは、細胞またはミクロソームアッセイにより評価されるCOX−1についてのIC50に対するCOX−2についてのIC50の比率により判断した時、少なくとも100倍、COX−1よりCOX−2を阻害する特異性を有するものと定義される。そうした化合物には、1995年12月12日発行の米国特許第5,474,995号、1999年1月19日発行の同第5,861,419号、1999年12月14日発行の同第6,001,843号、2000年2月1日発行の同第6,020,343号、1995年4月25日発行の同第5,409,944号、1995年7月25日発行の同第5,436,265号、1996年7月16日発行の同第5,536,752号、1996年8月27日発行の同第5,550,142号、1997年2月18日発行の同第5,604,206号、1997年12月16日発行の同第5,698,584号、1998年1月20日発行の同第5,710,140号、1994年7月21日発行の国際公開公報第94/15932号、1994年6月6日発行の米国特許第5,344,991号、1992年7月28日発行の同第5,134,142号、1995年1月10日発行の同第5,380,738号、1995年2月20日発行の同第5,393,790号、1995年11月14日発行の同第5,466,823号、1997年5月27日発行の同第5,633,272号および1999年8月3日発行の同第5,932,598号に開示されているものが挙げられるが、これらに限定されない。これらはすべて、本明細書に参照して組み込まれる。
本治療方法に特に有用であるCOS−2の阻害剤は、
下記3−フェニル−4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(5H)−フラノン:
Figure 0004394961
および下記5−クロロ−3−(4−メチルスルホニル)フェニル−2−(2−メチル−5−ピリジニル)ピリジン:
Figure 0004394961
またはそれらの医薬適合性の塩である。
上に記載したCOX−2阻害剤化合物の調製についての一般的および具体的な合成手順は、1995年12月12日発行の米国特許第5,474,995号、1999年1月19日発行の同第5,861,419号および1999年12月14日発行の同第6,001,843号において見出せる。これらはすべて、本明細書に参照して組み込まれる。
特異的COX−2阻害剤として記載されており、従って、本発明に有用である化合物には、以下のものまたはそれらの医薬適合性の塩が挙げられるが、これらに限定されない:
Figure 0004394961
Figure 0004394961
特異的COX−2阻害剤として記載されており、従って、本発明において有用である化合物、およびそれらの合成方法は、以下の特許、係属出願および公報において見出すことができる:1994年7月21日発行の国際公開公報第94/15932号、1994年6月6日発行の米国特許第5,344,991号、1992年7月28日発行の同第5,134,142号、1995年1月10日発行の同第5,380,738号、1995年2月20日発行の同第5,393,790号、1995年11月14日発行の同第5,466,823号、1997年5月27日発行の同第5,633,272号、および1999年8月3日発行の同第5,932,598号。これらは、本明細書に参照して組み込まれる。
特異的COX−2阻害剤であり、従って、本発明に有用である化合物、およびそれらの合成方法は、以下の特許、係属出願および公報において見出すことができる:1995年12月12日発行の米国特許第5,474,995号、1999年1月19日発行の同第5,861,419号、1999年12月14日発行の同第6,001,843号、2000年2月1日発行の同第6,020,343号、1995年4月25日発行の同第5,409,944号、1995年7月25日発行の同第5,436,265号、1996年7月16日発行の同第5,536,752号、1996年8月27日発行の同第5,550,142号、1997年2月18日発行の同第5,604,260号、1997年12月16日発行の同第5,698,584号、および1998年1月20日発行の同第5,710,140号。これらは、本明細書に参照して組み込まれる。
脈管形成抑制剤の他の例には、エドスタチン、ウクライン、ランピルナーゼ、IM862、5−メトキシ−4−[2−メチル−3−(3−メチル−2−ブテニル)オキシラニル]−1−オキサスピロ[2,5]オクト−6−イル(クロロアセチル)カルバメート、アセチルジナナリン、5−アミノ−1−[[3,5−ジクロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル]メチル]−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキサミド、CM101、スクアラミン、コンブレタスタチン、RPI4610、NX31838、硫酸化マンノペンタノースリン酸、7,7−(カルボニル−ビス[イミノ−ビス[イミノ−N−メチル]−4,2−ピロロカルボニルイミノ[N−メチル−4,2−ピロール]−カルボニルイミノ]−ビス−(1,3−ナフタレンジスルホネート)、および3−[(2,4−ジメチルピロール−5−イル)メチレン]−2−インドリノン(SU5416)が挙げられるが、これらに限定されない。
上で用いられているような「インテグリン遮断薬」は、αβインテグリンへの生理学的リガンドの結合に選択的に拮抗する、前記結合を選択的に抑制するまたは妨げる化合物、αβインテグリンへの生理学的リガンドの結合に選択的に拮抗する、前記結合を選択的に抑制するまたは妨げる化合物、αβインテグリンとαβインテグリン両者への生理学的リガンドの結合に選択的に拮抗する、前記結合を選択的に抑制するまたは妨げる化合物、および毛細血管内皮細胞で発現された特定のインテグリン(複数を含む)の活性に拮抗する、前記活性を抑制するまたは妨げる化合物を指す。この用語は、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αβおよびαβインテグリンの拮抗作用も指す。この用語は、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αβおよびαβインテグリンのあらゆる組み合わせに対する拮抗作用も指す。
チロシンキナーゼ阻害剤の幾つかの具体的な例には、N−(トリフルオロメチルフェニル)−5−メチルイソオキサゾール−4−カルボキサミド、3−[(2,4−ジメチルピロール−5−イル)メチリデニル)インドリン−2−オン、17−(アリルアミノ)−17−デメトキシゲルダナマイシン、4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルアミノ)−7−メトキシ−6−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]キナゾリン、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)−4−キナゾリンアミン、BIBX1382、2,3,9,10,11,12−ヘキサヒドロ−10−(ヒドロキシメチル)−10−ヒドロキシ−9−メチル−9,12−エポキシ−1H−ジインドロ[1,2,3−fg:3’,2’,1’−kl]ピロロ[3,4−i][1,6]ベンゾジアゾシン−1−オン、SH268、ゲニステイン、STI571、CEP2563、スルホン酸4−(3−クロロフェニルアミノ)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンメタン、4−(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン、4−(4’−ヒドロキシフェニル)アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン、SU6668、STI571A、N−4−クロロフェニル−4−(4−ピリジルメチル)−1−フタラジンアミンおよびEMD121974が挙げられる。
抗癌化合物以外の化合物との併用も、本方法に包含される。例えば、本特許請求化合物とPPAR−γ(すなわち、PPAR−ガンマ)作動薬およびPPAR−デルタ(すなわち、PPAR−デルタ)作動薬との併用は、一定の悪性疾患の治療に有用である。PPAR−γおよびPPAR−δは、核ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γおよびδである。内皮細胞におけるPPAR−γの発現および脈管形成へのその関与は、文献で報告されている(J.Cardiovasc.Pharmacol.1998;31:909−913;J.Biol.Chem.1999;274:9116−9121;Invest.Ophthalmol Vis.Sci.2000;41:2309−2317)。さらに最近では、PPAR−γ作動薬が、インビトロでVEGFに対する脈管形成性応答を阻害することが証明された。マウスにでは、マレイン酸トログリタゾンとマレイン塩酸ロシグリタゾンの両方が、網膜新生血管形成の発現を阻害する(Arch.Ophthamol.2001;119:709−717)。PPAR−γ作動薬およびPPAR−γ/α作動薬の例には、チアゾリジンジオン(DRF2725、CS−011、トログリタゾン、ロシグリタゾンおよびピログリタゾンなど)、フェノフィブレート、ゲムフィブロジル、クロフィブレート、GW2570、SB219994、AR−H039242、JTT−501、MCC−555、GW2331、GW409544、NN2344、KRP297、NP0110、DRF4158、NN622、GI262570、PNU182716、DRF552926、2−[(5,7−ジプロピル−3−トリフルオロメチル−1,2−ベンズイソオキサゾール−6−イル)オキシ]−2−メチルプロピオン酸(米国特許出願第09/782,856号に開示されているもの)、および2(R)−7−(3−(2−クロロ−4−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ)プロポキシ)−2−エチルクロマン−2−カルボン酸(米国特許出願第60/235,708号および同第60/244,697号に開示されているもの)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のもう一つの実施態様は、癌を治療するための本開示化合物と遺伝子療法との併用である。癌の治療に対する遺伝学的戦略の概要については、Hallら(Am J Hum Genet 61:785−789,1997)およびKufeら(Cancer Medicine,第5版,876−889頁,BC Decker,Hamilton 2000)を参照のこと。遺伝子療法は、何らかの腫瘍抑制遺伝子を送達するために使用することができる。そうした遺伝子の例には、組換えウイルス媒介遺伝子伝達により送達することができるp53(例えば、米国特許第6,069,134号参照)、uPA/uPAR拮抗薬(「uPA/uPAR拮抗薬のアデノウイルス媒介送達は、マウスにおける脈管形成依存性腫瘍成長および播種を抑制する(Adenovirus−Mediated Delivery of a uPA/uPAR Antagonist Suppresses Angiogenesis−Dependent Tumor Growth and Dissemination in Mice)」,Gene Therapy,1998年8月;5(8):1105−13)、およびインターフェロン・ガンマ(J Immunol 2000:164:217−222)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、固有多剤耐性(MDR)、特に、高レベルのトランスポーター蛋白質の発現を随伴するMDRの阻害剤と併用で投与することもできる。そうしたMDR阻害剤には、LY335979、XR9576、OC144−093、R101922、VX853およびPSC833(バルスポダール)などのp−糖蛋白(P−gp)が挙げられる。
本発明の化合物は、制吐薬と併用して、本発明の化合物の単独での使用または放射線療法との併用により生じうる急性、遅発性、晩期および先行嘔吐を含む悪心または嘔吐を治療することができる。嘔吐の予防または治療のために、本発明の化合物は、他の制吐薬、特に、ニューロキニン−1受容体拮抗薬;オンダンセトロン、グラニセトロン、トロピセトロンおよびザチセトロンなどの5HT3受容体拮抗薬;バクロフェンなどのGABAB受容体作動薬;Decadron(デキサメタゾン)、Kenalog、Aristocort、Nasalide、Preferid、Benecorten、または米国特許第2,789,118号、同第2,990,401号、同第3,048,581号、同第3,126,375号、同第3,929,768号、同第3,996,359号、同第3,928,326号および同第3,749,712号に開示されているような他のものなどのコルチコステロイド;フェノチアジン(例えば、プロクロルペラジン、フルフェナジン、チオリダジンおよびメソリダジン)、メトクロプラミドまたはドロナビノールなどの抗ドーパミン作動薬と併用することができる。本化合物の投与によって生じ得る嘔吐の治療または予防には、ニューロキニン−1受容体拮抗薬、5HT3受容体拮抗薬およびコルチコステロイドから選択される制吐薬との併用療法が好ましい。
本発明の化合物との併用に有用なニューロキニン−1受容体拮抗薬は、例えば、米国特許5,162,339号、同第5,232,929号、同第5,242,930号、同第5,373,003号、同第5,387,595号、同第5,459,270号、同第5,494,926号、同第5,496,833号、同第5,637,699号、同第5,719,147号;欧州特許公開第0 360 390号、同第0 394 989号、同第0 428 434号、同第0 429 366号、同第0 430 771号、同第0 436 334号、同第0 443 132号、同第0 482 539号、同第0 498 069号、同第0 499 313号、同第0 512 901号、同第0 512 902号、同第0 514 273号、同第0 514 274号、同第0 514 275号、同第0 514 276号、同第0 515 681号、同第0 517 589号、同第0 520 555号、同第0 522 808号、同第0 528 495号、同第0 532 456号、同第0 533 280号、同第0 536 817号、同第0 545 478号、同第0 558 156号、同第0 577 394号、同第0 585 913号、同第0 590 152号、同第0 599 538号、同第0 610 793号、同第0 634 402号、同第0 686 629号、同第0 693 489号、同第0 694 535号、同第0 699 655号、同第
0 699 674号、同第0 707 006号、同第0 708 101号、同第0 709 375号、同第0 709 376号、同第0 714 891号、同第0 723 959号、同第0 733 632号および同第0 776 893号;PCT国際特許公開公報第90/05525号、同第90/05729号、同第91/09844号、同第91/18899号、同第92/01688号、同第92/06079号、同第92/12151号、同第92/15585号、同第92/17449号、同第92/20661号、同第92/20676号、同第92/21677号、同第92/22569号、同第93/00330号、同第93/00331号、同第93/01159号、同第93/01165号、同第93/01169号、同第93/01170号、同第93/06099号、同第93/09116号、同第93/10073号、同第93/14084号、同第93/14113号、同第93/18023号、同第93/19064号、同第
93/21155号、同第93/21181号、同第93/23380号、同第93/24465号、同第94/00440号、同第94/01402号、同第94/02461号、同第94/02595号、同第94/03429号、同第94/03445号、同第94/04494号、同第94/04496号、同第94/05625号、同第94/07843号、同第94/08997号、同第94/10165号、同第94/10167号、同第94/10168号、同第94/10170号、同第94/11368号、同第94/13639号、同第94/13663号、同第94/14767号、同第94/15903号、同第94/19320号、同第94/19323号、同第94/20500号、同第94/26735号、同第94/26740号、同第94/29309号、同第95/02595号、同第95/04040号、同第95/04042号、同第95/06645号、同第95/07886号、同第95/07908号、同第95/08549号、同第95/11880号、同第95/14017号、同第95/15311号、同第95/16679号、同第95/17382号、同第95/18124号、同第95/18129号、同第95/19344号、同第95/20575号、同第95/21819号、同第95/22525号、同第95/23798号、同第95/26338号、同第95/28418号、同第95/30674号、同第95/30687号、同第95/33744号、同第96/05181号、同第96/15193号、同第96/05203号、同第96/06094号、同第96/07649号、同第96/10562号、同第96/16939号、同第96/18643号、同第96/20197号、同第96/21661号、同第96/29304号、同第96/29137号、同第96/29326号、同第96/29328号、同第96/31214号、同第96/32385号、同第96/37489号、同第97/01553号、同第97/01554号、同第97/03066号、同第97/08144号、同第97/14671号、同第97/17362号、同第97/18206号、同第97/19084号、同第97/19942号および同第97/21702;ならびに英国特許公開第2 266 529号、同第2 268 931号、同第2 269 170号、同第2 269 590号、同第2 271 774号、同第2 292 144号、同第2 293 168号、同第2 293 169号および同第2 302 689号に充分に記載されている。そうした化合物の調製は、上述の特許および公報に充分に記載されている。これらの特許および公報は、本明細書に参照して組み込まれる。
一つの実施態様において、本発明の化合物と併用するためのニューロキニン−1受容体拮抗薬は、米国特許第5,719,147号に記載されている2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリンまたはその医薬適合性の塩から選択される。
本発明の化合物は、貧血に治療に有用な薬剤とともに投与することもできる。そうした貧血治療薬は、例えば、継続的赤血球生成受容体アクチベータ(continuous erythropoiesis receptor activator)(エポエチンアルファなど)である。
本発明の化合物は、好中球減少症の治療に有用な薬剤とともに投与することもできる。そうした好中球減少症治療薬は、例えば、ヒト顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)などの好中球の生産および機能を調節する造血細胞成長因子である。G−CSFの例には、フィルグラスチンが挙げられる。
本発明の化合物は、レバミソール、イソプリノシンおよびザダキシン(Zadaxin)などの免疫強化薬とともに投与することもできる。
故に、本発明の範囲は、
1)エストロゲン受容体モジュレータ、
2)アンドロゲン受容体モジュレータ、
3)レチノイド受容体モジュレータ、
4)細胞毒性剤、
5)増殖抑制剤、
6)プレニル−蛋白質転移酵素阻害剤、
7)HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、
8)HIVプロテアーゼ阻害剤、
9)逆転写酵素阻害剤、
10)脈管形成抑制剤、
11)PPAR−γ作動薬、
12)PPAR−δ作動薬、
13)固有多剤耐性の抑制剤、
14)制吐薬、
15)貧血の治療に有用な薬剤、
16)好中球減少症の治療に有用な薬剤、
17)免疫強化剤、
18)細胞増殖および生存シグナリングの阻害剤、および
19)細胞周期チェックポイントに干渉する薬剤
から選択される第二化合物と本特許請求化合物のとの併用を包含する。
一つの実施態様において、前記第二化合物として使用することができる脈管形成抑制剤は、チロシンキナーゼ阻害剤、表皮由来成長因子の阻害剤、線維芽細胞由来成長因子の阻害剤、血小板由来成長因子の阻害剤、MMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)阻害剤、インテグリン遮断薬、インターフェロン−α、インターロイキン−12、ペントサン多硫酸エステル、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、カルボキシアミドトリアゾール、コンブレタスタチンA−4、スクアラミン、6−O−(クロロアセチル−カルボニル)−フマギロール、サリドマイド、アンギオスタチン、トロポニン−1、またはVEGFに対する抗体から選択される。一つの実施態様において、エストロゲン受容体モジュレータは、タモキシフェンまたはラロキシフェンである。
放射線療法と併用で、および/または
1)エストロゲン受容体モジュレータ、
2)アンドロゲン受容体モジュレータ、
3)レチノイド受容体モジュレータ、
4)細胞毒性剤、
5)増殖抑制剤、
6)プレニル−蛋白質転移酵素阻害剤、
7)HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、
8)HIVプロテアーゼ阻害剤、
9)逆転写酵素阻害剤、
10)脈管形成抑制剤、
11)PPAR−γ作動薬、
12)PPAR−δ作動薬、
13)固有多剤耐性の抑制剤、
14)制吐薬、
15)貧血の治療に有用な薬剤、
16)好中球減少症の治療に有用な薬剤、
17)免疫強化剤、
18)細胞増殖および生存シグナリングの阻害剤、および
19)細胞周期チェックポイントに干渉する薬剤
から選択される化合物と併用で治療有効量の式Aの化合物を投与することを含む癌の治療方法も、本特許請求の範囲に包含される。
また、本発明のさらにもう一つの実施態様は、治療有効量の式Aの化合物をパクリタキセルまたはトラスツズマブと併用で投与することを含む癌の治療方法である。
本発明は、治療有効量の式Aの化合物をCOX−2阻害剤と併用で投与することを含む癌の治療または予防方法をさらに包含する。
本発明は、治療有効量の式Aの化合物および
1)エストロゲン受容体モジュレータ、
2)アンドロゲン受容体モジュレータ、
3)レチノイド受容体モジュレータ、
4)細胞毒性剤、
5)増殖抑制剤、
6)プレニル−蛋白質転移酵素阻害剤、
7)HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、
8)HIVプロテアーゼ阻害剤、
9)逆転写酵素阻害剤、
10)脈管形成抑制剤、
11)PPAR−γ作動薬、
12)PPAR−δ作動薬、
13)細胞増殖および生存シグナリングの阻害剤、ならびに
14)細胞周期チェックポイントに干渉する薬剤
から選択される化合物を含む、癌の治療または予防に有用な医薬組成物も包含する。
本発明の組成物をヒト被験者に投与する時、その日用量は、通常は処方する医師によって決定され、それは、一般に、個々の患者の年齢、体重および応答、ならびにその患者の症状の重症度に従って変化する。
一つの例示的な適用では、適量のAkt/PKB阻害剤が、癌の治療を受けている哺乳動物に投与される。投与は、1日に体重1kgあたり約0.1mgから約60mgの間、好ましくは一日に体重1kgあたり約0.5mgから約40mgの間の阻害剤量で行われる。本組成物を含む特定の治療用量には、Akt/PKBの阻害剤約0.01mgから約1000mgが挙げられる。好ましくは、その用量は、Akt/PKBの阻害剤約1mgから約1000mgを含む。
確認したすべての特許、公報および係属特許出願は、本明細書に参照して組み込まれる。
後続の化学作用の説明および実施例において使用されている略記は、次のとおりである:
PS−DIEA ポリスチレンジイソプロピルエチルアミン;
THF テトラヒドロフラン;
TFA トリフルオロ酢酸。
本発明の化合物は、文献において知られているか、それらの実験手順に例示されている他の標準的な操作に加えて、後続の反応図式に示されているような反応を利用することにより調製することができる。従って、下の具体例としての反応図式は、挙げられている化合物による制限を受けず、また、説明のために用いられているあらゆる特定の置換基による制限を受けない。必然的に、それらの反応図式に示されているような置換基の番号付けは、特許請求の範囲で使用されているものとは相関せず、また、多くの場合、明瞭にするために、本明細書中上記の式Aの定義のもとで複数の置換基が許される場合でもその化合物に単一の置換基を結合させて示されている。
本発明の化合物を生じるために使用される反応物は、文献で知ることができるか、その実験手順に例示されているような、エステルの加水分解、保護基の切断などの他の標準的な操作に加えて、反応図式IからIIIに示されているような反応を利用することにより調製される。反応図式に示されているような置換基RおよびRは、置換基RおよびRを表すが、環へのそれらの結合点は、単に実例となるものであって、限定を意味しない。
これらの反応を直線的な順番で用いて、本発明の化合物を生じることができ、またはそれらを用いて、反応図式に記載されているアルキル化反応により後程結合されるフラグメントを合成することができる。
反応図式IからIIIの概要
必要な中間体は、市販されている場合もあり、または文献手順に従って調製することができる。反応図式Iに示されているように、適切に置換されたフェニルアセチリドをヨウ化銅と反応させて、対応する銅アセチリドI−1を生成することができる(例えば、Songashira,K.;Toda,Y.;Hagihara,N.Tetrahedron Lett.1975,4467参照)。その後、中間体I−1を適切に置換された求電子性フェニル部分と反応させて、非対照的に置換されたジフェニルアセチレンI−2を生じることができる。NBSとの反応、その後の加水分解によって、置換ベンジルI−3を生じる(例えば、Yusybov,M.S.;Filimonov,V.D.;Synthesis 1991,2,131参照)。様々な置換および非置換ベンジルを購入することもできる。
反応図式IIは、適切に置換されたブロモメチルベンジルII−1で出発する本発明の化合物の調製を示している。この中間体を適切に置換されたアミンと反応させて、中間体II−2を生じることができ、それを適切な芳香族ジアミンと反応させて、本ピラジニル化合物の位置異性体混合物を生じることができ、これは、通常、クロマトグラフィーによって分離することができる。
反応図式IIIは、反応図式IIに類似しているが、ふさわしい芳香族ジアミンを代用している。
Figure 0004394961
Figure 0004394961
Figure 0004394961
(実施例)
本発明のさらなる理解を助けるために実施例を提供する。使用されている特定の材料、種および条件は、本発明をさらに説明するためのものであって、本発明の妥当な範囲を制限するためのものではない。
Figure 0004394961
段階1:1−(4−{[4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]メチル}フェニル−2−フェニルエタン−1,2−ジオン(1−3)
8mLバイアルに、ブロモメチルベンジル(1−1)(Toronto Research chemcals、500mg、1.65mmol)、4−(2−ケト−1−ベンズイミダゾリル)ピペリジン(1−2)(Aldrich、358mg、1.65mmol)、FS−DIEA(887mg、3.3mmol、3.72mmL/g)および乾燥THF(6mL、0.3M)を入れた。そのバイアルをGlasCol回転器に配置し、2時間回転させた。この後、そのバイアルの内容物を10mLのBioRad管に通して濾過し、THFで洗浄して、真空下で濃縮した。その後、その粗製材料をAgilent 1100シリーズMass Guided HPLC精製システムで精製して、(1−3)のTFA塩を薄黄色の固体として得た。解析LCMS:2.487分に単一ピーク(214nm)(CHCN/HO/1%TFA、傾斜4分)。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ10.9(s,1H)、8.05(m,2H)、7.93(m,2H)、7.79(m,2H)、7.63(m,2H)、7.24(s,1H)、6.98(s,4H)、4.47(s,2H)、3.5(m,2H)、3.2(m,3H)、2.61(q,J=11Hz,2H)、1.9(d,J=11Hz,2H)。HRMS,C2726(M+H)についての計算値440.1965;実測値440.1968。
段階2:1−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(1−5)
8mLバイアルに、1−(4−{[4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]メチル}フェニル−2−フェニルエタン−1,2−ジオン(1−3)(56mg、0.10mmol)、三塩酸5,6−ジアミノベンズイミダゾール(1−4)(25mg、0.10mmol)を入れ、EtOh(2mL)に溶解した。そのバイアルをJ−KEM加熱器/振盪器ブロックに配置し、9時間90度に温めた。この後、そのバイアルを冷却し、真空下で濃縮した。その後、その粗製材料をAgilent 1100シリーズMass Guided HPLC精製システムで精製して、(1−5)のTFA塩を褐色の固体として得た。解析LCMS:2.066分に単一ピーク(214nm)(CHCN/HO/1%TFA、傾斜4分)。H NMR(600MHz、CDOD):δ9.32(s,1H)、8.52(m,2H)、7.71(d,J=8.1Hz,1H)、7.58(d,J=8.1Hz,2H)、7.55(d,J=7.7Hz,2H)、7.43(t,J=7.0Hz,1H)、7.38(t,J=7.0Hz,2H)、7.28(m,1H)、7.07(m,3H)、4.59(m,1H)、4.43(s,2H)、3.66(d,J=12.1Hz,2H)、3.28(t,J=12.0Hz,2H)、2.82(q,J=11.8Hz,2H)、2.08(d,J=13.9Hz,2H)。HRMS,C3429O(M+H)についての計算値552.2503;実測値552.2503。
Figure 0004394961
N,N−ジメチル−1−[4−(6−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−7−イル)フェニル]メタンアミン(2−2)
8mLバイアルに、p−ブロモメチルベンジル(1−1)(57mg、0.19mmol)およびTHF(4mL)を入れた。その後、ジメチルアミン(200μL、0.38mmol)を添加し、そのバイアルをGlasCol回転器に3時間据えた。濃縮することにより、50mgの純粋な材料(LCMS(214nm)により純度>98%)、4−N,N−ジメチルアミノメチルベンジルを得た。その後、この材料をEtOHで希釈し、三塩酸5,6−ジアミノベンズイミダゾール(1−4)(28mg、0.19mmol)を添加した。そのバイアルをJ−KEM加熱器/振盪器ブロック内で9時間90度に加熱した。この後、そのバイアルを冷却し、真空下で濃縮した。その後、その粗製材料をAgilent 1100シリーズMass Guided HPLC精製システムで精製して、(2−2)のTFA塩を赤褐色の固体として得た。解析LCMS:2.081分に単一ピーク(214nm)(CHCN/HO/1%TFA、傾斜4分)。H NMR(400MHz、DMSO−d):δ11.09(s,1H)、8.65(s,1H)、8.44(s,1H)、8.19(s,1H)、7.51(m,4H)、7.32(m,5H)、3.48(s,2H)、2.27(s,6H)。HRMS,C2422(M+H)についての計算値380.1870;実測値380.1856。
Figure 0004394961
1−{1−[4−(3−フェニルベンゾ[g]キノキサリン−2−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(3−1)
8mLのバイアルに、1−(4−{[4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル]メチル}フェニル−2−フェニルエタン−1,2−ジオン(1−3)(56mg、0.10mmol)、2,3−ジアミノナフタレン(16mg、0.10mmol)を入れ、EtOH(2mL)に溶解した。そのバイアルをJ−KEM加熱器/振盪器ブロックにに配置し、9時間90度に温めた。この後、そのバイアルを冷却し、真空下で濃縮した。その後、その粗製材料をAgilent 1100シリーズMass Guided HPLC精製システムで精製して、(3−1)のTFA塩を褐色の固体として得た。解析LCMS:2.636分に単一ピーク(214nm)(CHCN/HO/1%TFA、傾斜4分)。H NMR(600MHz、CDOD):δ8.75(s,2H)、8.19(m,2H)、7.70(d,J=7.8Hz,2H)、7.64(m,2H)、7.56(m,4H)、7,43(m,1H)、7.37(m,2H)、7.27(m,1H)、7.08(m,3H)、4,58(m,1H)、4.43(s,2H)、3.66(d,J=12.4Hz,2H)、3,28(t,J=12.4Hz,2H)、2.82(q,J=14.5Hz,2H)、2.08(d,J=14.5Hz,2H)。HRMS,C3731O(M+H)についての計算値562.2602;実測値562.2615。
表1の化合物は、図式1の化合物(1−2)の代わりに適切に置換された環状アミンを使用することにより、または図式1および2のベンズイミダゾールジアミンの代わりに適切に置換された芳香族ジアミンを使用することにより、図式1から3に示されているとおりに合成した。別様に述べられていない限り、示されている化合物のTFA塩は、Mass Guided HPLC精製により単離した。
Figure 0004394961
Figure 0004394961
Figure 0004394961
表2の化合物は、図式1から3に示されているとおりに合成した。別様に述べられていない限り、示されている化合物のTFA塩は、Mass Guided HPLC精製によって単離した。
Figure 0004394961
Figure 0004394961
ヒトAktアイソフォームおよびΔPH−Akt1のクローニング
pS2neoベクター(2001年4月3日にATCCにATCC PTA−3253として寄託されたもの)を次のように作成した:pRmHA3ベクター(Nucl.Acid Res.16:1043−1061(1998)に記載されているとおり作成したもの)をBglIIで切断し、2734bpのフラグメントを単離した。pUChsneoベクター(EMBO J.4:167−171(1985)に記載されているとおり作成したもの)もBglIIで切断し、4029bpのバンドを単離した。これらの二つの単離フラグメントを互いにライゲーションして、pS2neo−1と呼ばれるベクターを生じた。このプラスミドは、メタロチオネインプロモータとアルコールデヒドロゲナーゼポリA付加部位の間にポリリンカーを含有する。それは、熱ショックプロモータにより誘導される新たな耐性遺伝子も有する。そのpS2neo−1ベクターをPsp5IIおよびBsiWIで切断した。二つの相補的オリゴマーを合成し、その後、アニーリングした(CTGCGGCCGC(配列番号1)とGTACGCGGCCGCAG(配列番号2))。その切断されたpS2neo−1およびアニーリングされたオリゴヌクレオチドを一緒にライゲーションして、第二のベクター、pS2neoを得た。この変換では、S2細胞へのトランスフェクションの前に、NotI部位を付加して、線形化を助長した。
ヒトAkt1遺伝子を、ヒト脾臓cDNA(Clontech)から、その5’プライマー:
Figure 0004394961
およびその3’プライマー:
Figure 0004394961
を使用してPCR(Clontech)により増幅した。その5’プライマーは、EcoRIおよびBglII部位を含んでいた。その3’プライマーは、クローニングを目的としてXbaIおよびBamHI部位を含んでいた。得られたPCR産物をEcoRI/SbaIフラグメントとしてpGEM3Z(Promega)にサブクローニングした。発現/精製を目的として、PCRプライマー:
Figure 0004394961
を使用してミドルT標識を完全長Akt1遺伝子の5’末端に付加させた。得られたPCR産物は、5’KpnI部位および3’BamHI部位を含んでおり、これらを使用して、ビオチン標識含有昆虫細胞発現ベクター、pS2neoでフレーム内においてフラグメントをサブクローニングした。
Akt1のプレックストリン相同ドメイン(PH)欠失バージョン(Δaa 4−129、これは、Akt1ヒンジ領域の一部の欠失を含む)の発現のために、テンプレートとしてpS2neoベクター中の完全長Akt1遺伝子を使用して、PCR欠失突然変異誘発を行った。前記PCRは、欠失を含む内部プライマー:
Figure 0004394961
と、5’末端にKpnI部位およびミドルT標識を含む5’および3’フランキングプライマーとのオーバーラップを利用して、二段階で行った。最終PCR産物をKpnIおよびSmaIで消化し、pS2neo完全長Akt1 KpnI/Sma I切断ベクターにライゲーションして、そのクローンの5’末端を前記欠失バージョンで有効に置換した。
アミノ末端オリゴプライマー:
Figure 0004394961
およびカルボキシ末端オリゴプライマー:
Figure 0004394961
を使用して、成人脳cDNA(Clontech)からPCRによりヒトAkt3遺伝子を増幅した。これらのプライマーは、クローニングを目的として5’EcoRI/BglII部位および3’XbaI/BalII部位を含んでいた。得られたPCR産物をpGEM4Z(Promega)のEcoRIおよびXbaI部位にクローニングした。発現/精製を目的として、PCRプライマー:
Figure 0004394961
を使用して、ミドルT標識を完全長Akt3クローンの5’末端に付加させた。得られたPCR産物は、フレーム内においてビオチン標識含有昆虫細胞発現ベクター、pS2neoでクローニングすることができる5’KpnI部位を含んでいた。
アミノ末端オリゴプライマー:
Figure 0004394961
およびカルボキシ末端オリゴプライマー:
Figure 0004394961
を使用して、ヒト胸腺cDNA(Clontech)からPCRによりヒトAkt2遺伝子を増幅した。これらのプライマーは、クローニングを目的として5’HindlII/BglII部位および3’EcoRI/BamHI部位を含んでいた。得られたPCR産物をpGem3Z(Promega)のHindIII/EcoRI部位にサブクローニングした。発現/精製を目的として、PCRプライマー:
Figure 0004394961
を使用して、ミドルT標識を完全長Akt2の5’末端に付加させた。得られたPCR産物を上に記載したようにpS2neoにサブクローニングした。
ヒトAktアイソフォームおよびΔPH−Akt1の発現
pS2neo発現ベクターにおけるクローン化Akt1、Akt2、Akt3およびΔPH−Akt1遺伝子を含有するDNAを精製し、それを用いて、リン酸カルシウム法によりショウジョウバエ(Drosophila)S2細胞(ATCC)をトランスフェクトした。抗生物質(G418、500μg/mL)耐性細胞のプールを選択した。細胞を1.0L量(〜7.0x10/mL)に拡張し、ビオチンおよびCuSOをそれぞれ最終濃度50μMおよび50mMになるまで添加した。細胞を72時間、27℃で増殖させ、遠心分離によって回収した。その細胞ペーストは、必要となるまで−70℃で冷凍しておいた。
ヒトAktアイソフォームおよびΔPH−Akt1の精製
実施例13に記載されているS2細胞1リットルからの細胞ペーストを、バッファA(50mMのTris(pH7.4)、1mMのEDTA、1mMのEGTA、0.2mMのAEBSF、10μg/mLのベンズアミジン、各5μg/mLのロイペプチン、アプトシニンおよびペプスタチン、10%のグリセロールならびに1mMのDTT)中1%のCHAPS 50mLとともに超音波処理することにより溶解した。その可溶性画分を、9mg/mLの抗ミドルTモノクローナル抗体が充填されており、25%のグリセロールを含有するバッファA中75μMのEYMPME(配列番号14)ペプチドで溶離するProtein GSepharose fast flow(Pharmacia)カラムで精製した。Akt/PKB含有画分をプールし、その蛋白質の純度をSDS−PAGEによって評価した。その精製蛋白質を、標準的なブラッドフォードプロトコルを用いて定量した。精製蛋白質は、液体窒素で急速冷凍して、−70℃で保管した。
AktおよびAktプレックストリン相同ドメイン欠失部分を活性化に必要なS2細胞から精製した。10nMのPDK1(Upstate Biotechnology,Inc.)、脂質小胞(10μMのホスファチジルイノシトール−3,4,5−三リン酸 − Metreya,Inc.、100μMのホスファチジルコリンおよび100μMのホスファチジルセリン − Avanti Polar lipids,Inc.)および活性化バッファ(50mMのTris(pH7.4)、1.0mMのDTT、0.1mMのEGTA、1.0μMのMicrocystin−LR、0.1mMのATP、10mMのMgCl、333μg/mLのBSAおよび0.1mMのEDTA)を含む反応において、AktおよびAktプレックストリン相同ドメイン欠失部分を活性化した(Alessiら,Current Biology 7:261−269)。その反応を22℃で4時間インキュベートした。アリコートを液体窒素中で急速冷凍した。
Aktキナーゼアッセイ
GSK誘導ビオチニル化ペプチド基質を利用して、活性化Aktアイソフォームおよびプレックストリン相同ドメイン欠失構築体をアッセイした。ペプチドのリン酸化度は、ペプチドのビオチン部分に結合することとなるストレプタビジン結合アロフィコシアニン(SA−APC)蛍光体とホスホペプチドに特異的なランタニドキレート(Lance)結合モノクローナル抗体とを併用して、均等時間分解蛍光法(Homogeneous Time Resolved Fluorescence:HTRF)により決定した。LanceおよびAPCが近接している(すなわち、同じホスホペプチド分子に結合している)時、LanceからAPCへの非放射性エネルギー移動が発生し、その後、665nmでAPCからの光の放射が発生する。
このアッセイのために必要な材料:
A.活性化Aktアイソザイムまたはプレックストリン相同ドメイン欠失構築物。
B.Aktペプチド基質:GSK3α(S21)ペプチド#3928 ビオチン−GGRARTSSFAEPG(配列番号15)、Macromolecular Resources。
C.Lance標識抗ホスホGSK3αモノクローナル抗体(Cell Signaling Technology、クローン#27)。
D.SA−APC(Prozymeカタログ番号PJ25S ロット#896067)。
E.Microfluor(登録商標)B U底マイクロタイタープレート(Dynex Technologies、カタログ番号7205)。
F.Discovery(登録商標)HTRFマイクロプレート分析器、Packard Instrument Company。
G.100Xプロテアーゼ阻害剤カクテル(PIC):1mg/mLのベンズアミジン、0.5mg/mLのペプスタチン、0.5mg/mLのロイペプチン、0.5mg/mLのアプロチニン。
H.10Xアッセイバッファ:500mMのHEPES(pH7.5)、1%のPEG、mMのEDTA、1mMのEGTA、1%のBSA、20mMのβ−グリセロールリン酸。
I.クエンチングバッファ:50mMのHEPES(pH7.3)、16.6mMのEDTA、0.1%のBSA、0.1%のTriton X−100、0.17nMのLance標識モノクローナル抗体クローン#27、0.0067mg/mLのSA−APC。
J.ATP/MgCl使用溶液:1Xアッセイバッファ、1mMのDTT、1X PIC、125mMのKCl、5%のグリセロール、25mMのMgCl、375μMのATP。
K.酵素使用液:1Xアッセイバッファ、1mMのDTT、1X PIC、5%のグリセロール、活性Akt。最終酵素濃度は、そのアッセイが線形応答範囲内であるように選択した。
L.ペプチド使用液:1Xアッセイバッファ、1mMのDTT、1X PIC、5%のグリセロール、2μMのGSK3ビオチニル化ペプチド#3928。
96ウエルマイクロタイタープレートの適切なウエルに16μLのATP/MgCl使用溶液を添加することにより反応をアセンブルする。阻害剤またはビヒクル(1.0μL)を添加し、その後、10μLのペプチド使用溶液を添加する。13μLの酵素使用溶液を添加して混合することによってその反応を開始させる。反応を50分間進行させ、その後、60μLのHTRFクエンチングバッファの添加により停止させる。停止させた反応溶液を室温で少なくとも30分インキュベートし、その後、Discovery装置で読みとる。
ストレプタビジンフラッシュプレートアッセイの手順:
段階1:
100%DMSO中の試験化合物の溶液1μLを20μLの2X基質溶液(20uMのGSK3ペプチド、300μMのATP、20mMのMgCl、20μCi/mL[γ33P]ATP、1Xアッセイバッファ、5%のグリセロール、1mMのDTT、1X PIC、0.1%のBSAおよび100mMのKCl)に添加した。19μLの2X酵素溶液(6.4nMの活性Akt/PKB、1Xアッセイバッファ、5%のグリセロール、1mMのDTT、1X PICおよび0.1%のBSA)を添加することによって、リン酸化反応を開始させた。その後、その反応を室温で45分間インキュベートした。
段階2:
125mMのEDTAを170μL添加することによって反応を停止させた。停止させた反応溶液200μLをStreptavidin Flashplate(登録商標)PLUS(NEN Life Science、カタログ番号SMP103)に移した。プレートシェーカーを用いてそのプレートを室温で10分間以上インキュベートした。各ウエルの内容物を吸引し、1ウエルあたり200μLのTBSでウエルを2回すすいだ。その後、1ウエルあたり200μLのTBSでウエルを5分間3回洗浄し、洗浄段階の間、プラットフォームシェーカーを用い室温でプレートをインキュベートした。
プレートをシールテープで覆い、Flashplate内の[33P]の計数に適する設定でPackard TopCountを使用してそれらを計数した。
ストレプタビジンフィルタープレートアッセイの手順:
段階1:
上のストレプタビジンフラッシュプレートアッセイの段階1に記載したように酵素反応を行った。
段階2:
7.5Mの塩酸グアニジン20μLを添加することによって反応を停止させた。停止させた反応溶液50μLをストレプタビジンフィルタープレート(SMA(商標)Biotin Capture Plate、Promega、カタログ番号V7542)に移し、そのフィルターを用いて反応を1から2分間インキュベートした後、真空にした。
その後、次のような真空マニホールドを使用してプレートを洗浄した:1)2MのNaCl:4x200μL/ウエル、2)1%HPOを含有する2MのNaCl:6x20μL/ウエル、3)diHO:2x200μL/ウエル、および4)95%エタノール:2x100μL/ウエル。その後、それらの膜を放置して完全に空気乾燥させた後、シンチレータを添加した。
プレートの底部を白色のバッキングテープで封止し、30μL/ウエルのMicroscint20(Packard Instruments、カタログ番号6013621)を添加した。プレートの頂部を透明なシールテープで封止し、その後、[33P]と液体シンチレータに適する設定でPackard TopCountを使用してプレートを計数した。
ホスホセルロースフィルタープレートアッセイの手順:
段階1:
ビオチン−GGRARTSSFAEPGの代わりに基質としてKKGGRARTSSFAEPG(配列番号16)を使用し、(上記)ストレプタビジンフラッシュプレートアッセイの段階1に記載したように酵素反応を行った。
段階2:
0.75%のHPOを20μL添加することによって反応を停止させた。停止させた反応溶液50μLをフィルタープレート(UNIFILTER(商標)、Whatman P81 Strong Cation Exchanger、White Polystyrene 96 Well Plates、Polyfiltronics、カタログ番号7700−3312)に移し、そのフィルターを用いて反応を1から2分間インキュベートした後、真空にした。
その後、次のような真空マニホールドを使用してプレートを洗浄した:1)0.75%HPO:9x200μL/ウエル、2)diHO:2x200μL/ウエル。プレートの底部を白色のバッキングテープで封止し、その後、30μL/ウエルのMicroscint 20を添加した。プレートの頂部を透明なシールテープで封止し、その後、[33P]および液体シンチレータに適する設定でPackard TopCountを使用してプレートを計数した。
PKAアッセイ:
各個のPKAアッセイは、以下の成分から成る:
A.5X PKAアッセイバッファ(200mMのTris(pH7.5)、100mMのMgCl、5mMのβ−メルカプトエタノール、0.5mMのEDTA)
B.水で希釈したKemptide(Sigma)の50μM保存溶液
C.1.0μLの33P−ATP[10mCi/mL]を非標識ATPの50μM保存溶液200μLに入れて希釈することにより調製した33P−ATP
D.0.5mg/mLのBSAで希釈したPKA触媒サブユニット(UBIカタログ#14−114)の70nM保存溶液10μL
E.PKA/Kemptide使用溶液:等量の5X PKAアッセイバッファ、Kmptide溶液およびPKA触媒サブユニット。
96ディープウエルアッセイプレート内で反応をアセンブルする。阻害剤またはビヒクル(10μL)を10μLの前記33P−ATP溶液に添加する。30μLのPKA/Kemptide使用溶液を各ウエルに添加することによってその反応を開始させる。反応溶液を混合し、室温で20分間インキュベートした。100mMのEDTAおよび100mMのピロリン酸ナトリウムを50μL添加して混合することによりそれらの反応を停止させた。
その酵素反応生成物(リン酸化Kemptide)をp81ホスホセルロース96ウエルフィルタープレート(Millipore)で回収した。そのプレートを準備するために、p81フィルタープレートの各ウエルに75mMのリン酸を満たした。真空の適用により、それらのウエルの中身ををフィルターを通してプレートの底部に移した。リン酸(75mM、170μL)を各ウエルに添加した。リン酸が入ったフィルタープレートの対応するウエルに、停止させたPKA反応各々からのアリコート30μLを添加した。真空の適用後、そのペプチドをそのフィルターに捕捉し、75mMのリン酸で5回洗浄した。最終洗浄後、フィルターを空気乾燥させた。シンチレーション液(30μL)を各ウエルに添加し、TopCount(Packard)でフィルターを計数した。
PKCアッセイ:
各PKCアッセイは、次の成分から成る:
A.10X PKC共活性化バッファ:2.5mMのEGTA、4mMのCaCl
B.5X PKC活性化バッファ:1.6mg/mLのホスファチジルセリン、0.16mg/mLのジアシルグリセロール、100mMのTris(pH7.5)、50mMのMgCl、5mMのβ−メルカプトエタノール
C.1.0μLの33P−ATP[10mCi/mL]を非標識ATPの100μM保存溶液100μLに入れて希釈することにより調製した33P−ATP
D.水で希釈したミエリン塩基性蛋白質(350μg/mL、UBI)
E.0.5mg/mLのBSAに入れて希釈したPKC(50ng/mL、UBIカタログ#14−115)
F.PKC/ミエリン塩基性蛋白質使用溶液:各々5容量のPKC共活性化バッファおよびミエリン塩基性蛋白質と各々10容量のPKC活性バッファおよびPKCを混合することにより調製したもの。
このアッセイは、96ディープウエルアッセイプレート内でアセンブルした。阻害剤またはビヒクル(10μL)を5.0uLの33P−ATPに添加した。PKC/ミエリン塩基性蛋白質使用溶液を添加し、混合することによってその反応を開始させた。反応を30℃で20分間インキュベートした。100mMのEDTAおよび100mMのピロリン酸ナトリウムを50μL添加して混合することによりそれらの反応を停止させた。リン酸化したミエリン塩基性蛋白質を96ウエルフィルタープレート内のPVDF膜に回収し、シンチレーション計数法により定量した。
本発明の特定の化合物を上に記載したアッセイで試験し、Akt1、Akt2およびAkt3の一つ以上に対して20μM以下のIC50を有することがわかった。
Akt/PKBの阻害を判定するための細胞ベースのアッセイ
細胞(例えば、活性化したAkt/PKBを有するLnCaPまたはPTEN(−/−)腫瘍細胞系)を100mMでシャーレにプレーティングした。細胞が集密度約70から80%になったら、細胞に5mLの新しい培地を再び供給し、試験化合物を溶液に添加した。対照は、未処理の細胞、ビヒクルで処理した細胞およびLy294002(Sigma)かウォルトマンニン(Sigma)、それぞれ20μMまたは200μMで処理した細胞を含有していた。細胞を2、4または6時間インキュベートし、培地を除去した。細胞をPBSで洗浄し、掻爬して、遠心分離管に移した。それらをペレット化し、再びPBSで洗浄した。最後に、細胞ペレットを再び溶解バッファ(20mMのTris(pH8)、140mMのNaCl、2mMのEDTA、1%のTriton、1mMのピロリン酸ナトリウム、10mMのリン酸β−グリセロール、10mMのNaF、0.5mmのNaVO、1μMのミクロシスチンおよび1xプロテアーゼ阻害剤カクテル)に浮遊させ、氷の上に15分間置き、穏やかに渦攪拌して、細胞を溶解した。その溶解産物をBeckman tabletop ultra cntrifugeにおいて4℃で10分間、100,000xgで回転させた。その上清蛋白質を標準Bradfordプロトコル(BioRad)により定量し、必要となるまで−70℃で保管した。
蛋白質を以下のように透明溶解産物から免疫沈降(IP)させた:Akt1/PKBαについては、溶解産物をNETN(100mMのNaCl、20mMのTris(pH8.0)、1mMのEDTA、0.5%のNP−40)中のSanta Cruz sc−7126(D−17)と混合し、プロテインA/Gアガロース(Sant Cruz sc−2003)を添加した。Akt2/PKBβについては、溶解産物をNETN中の抗Akt−2アガロース(Upstate Biotechnology #16−174)と混合し、Akt3/PKBγについては、溶解産物をNETN中の抗Akt3アガロース(Upstate Biotechnology #16−175)と混合した。IPを一晩4℃でインキュベートし、洗浄して、SDS−PAGEにより分離した。
特異的抗体(Cell Signaling Technology):Anti−Total Akt(cat.no.9272)、抗ホスホAktセリン473(cat.no.9271)および抗ホスホAktトレオニン308(cat.no.9275)を使用し、全Akt、pThr308 Akt1、pSer473 Akt1、ならびにAkt2およびAkt3の対応するリン酸化部位、ならびにAktの下流ターゲットを、ウエスタンブロット法を用いて分析した。PBS+0.5%脱脂粉乳(NFDM)で希釈した適切な一次抗体とともに4℃で一晩インキュベートした後、ブロットを洗浄し、PBS+0.5%NFDM中、1時間、室温で、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)標識二次抗体とともにインキュベートした。蛋白質をECL試薬(Amersham/Pharmacia Biotech RPN2134)で検出した。
ヘレグリン刺激Akt活性化
MCF7細胞(PTEN+/+であるヒト乳癌系)を100mMのプレートあたり細胞数1x10でプレーティングした。細胞が集密度70から80%になったら、それらに再び5mLの血清非含有培地を供給し、一晩インキュベートした。翌朝、化合物を添加して、細胞を1から2時間インキュベートした。その後、ヘレグリンを30分間添加して(Aktの活性化を誘発し)、上に記載したように細胞を分析した。
腫瘍成長の阻害
癌細胞成長阻害剤のインビボでの有効度は、当該技術分野においてよく知られている幾つかのプロトコルによって確認することができる。
PI3K経路のレギュレーション喪失を示すヒト腫瘍細胞系(LnCaP、PC3、C33a、OVCAR−3、MDA−MB−468またはその種の他のものなど)を0日目に週齢6から10週の雌ヌードマウス(Harlan)の左側腹部に皮下注射する。マウスを、ビヒクル治療グループ、化合物治療グループまたは併用治療グループにランダムに割り当てる。1日目に毎日の皮下投与を開始し、その実験の継続期間にわたって継続する。あるいは、阻害剤試験化合物を持続注入ポンプによって投与することができる。化合物、化合物の組み合わせまたはビヒクルを全量0.2mLで送達する。ビヒクルで治療している動物が直径0.5から1.0cmの病変を示したら(典型的には、細胞を注射した4から5.5週後)、腫瘍を切除し、計量する。各細胞系についての各治療グループにおける腫瘍の平均重量を計算する。
配列表
Figure 0004394961
Figure 0004394961
Figure 0004394961
Figure 0004394961

Claims (7)

  1. 下記式A:
    Figure 0004394961
    (式中、
    aは、0または1であり;
    bは、0または1であり;
    mは、0、1または2であり;
    nは、0、1または2であり;
    pは、0、1、2または3であり;
    rは、0または1であり;
    sは、0または1であり;
    tは、2、3、4、5または6であり;
    u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
    wは、結合、CHおよびNから選択され;
    yおよびzは、yおよびzのうちの少なくとも一方がNであることを条件として、CHおよびNから独立して選択され、
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)オキソ、
    18)CHO、
    19)NO
    20)NR(C=O)O
    21)O(C=O)O〜C10アルキル、
    22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    23)O(C=O)Oアリール、および
    24)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)CHO、
    18)NO
    19)NR(C=O)O
    20)O(C=O)O〜C10アルキル、
    21)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    22)O(C=O)Oアリール、および
    23)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    およびRは、H、C〜C−アルキルおよびC〜C−過フルオロアルキルから独立して選択されるか、
    とRとが結合して、−(CH−[この場合、炭素原子のうちの1個は、O、S(O)、−N(R)C(O)−、および−N(COR)−から選択された部分により場合によっては置換されている]を形成しており;
    およびRは、
    1)H、
    2)(C=O)O
    3)C〜C10アルキル、
    4)アリール、
    5)C〜C10アルケニル、
    6)C〜C10アルキニル、
    7)ヘテロシクリル、
    8)C〜Cシクロアルキル、
    9)SO、および
    10)(C=O)NR
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択されるか、
    およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Qで場合によっては置換されており、Rから選択された1個以上の置換基でも場合によっては置換されており;
    およびRは、
    1)H、
    2)(C=O)O〜C10アルキル、
    3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    4)(C=O)Oアリール、
    5)(C=O)Oヘテロシクリル、
    6)C〜C10アルキル、
    7)アリール、
    8)C〜C10アルケニル、
    9)C〜C10アルキニル、
    10)ヘテロシクリル、
    11)C〜Cシクロアルキル、
    12)SO、および
    13)(C=O)NR
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択されるか、
    およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
    は、
    1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
    2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
    3)(C〜C)アルキレン−S(O)
    4)オキソ、
    5)OH、
    6)ハロ、
    7)CN、
    8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
    9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
    10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
    11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
    12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
    13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
    14)C(O)R
    15)(C〜C)アルキレン−CO
    16)C(O)H、
    17)(C〜C)アルキレン−COH、
    18)C(O)N(R
    19)S(O)
    20)S(O)N(R
    21)NR(C=O)O
    22)O(C=O)O〜C10アルキル、
    23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    24)(C=O)Oアリール、および
    25)(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択され;
    は、置換もしくは非置換(C〜C)アルキル、置換もしくは非置換(C〜C)アルケニル、置換もしくは非置換(C〜C)アルキニル、置換もしくは非置換(C〜C)シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、(C〜C)過フルオロアルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
    は、H、(C〜C)アルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ベンジル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
    は、
    1)H、
    2)C〜C10アルキル、
    3)アリール、
    4)C〜C10アルケニル、
    5)C〜C10アルキニル、
    6)ヘテロシクリル、
    7)C〜Cシクロアルキル、
    8)C〜C過フルオロアルキル
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択される)
    の化合物またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体。
  2. 下記式B:
    Figure 0004394961
    (式中、
    aは、0または1であり;
    bは、0または1であり;
    mは、0、1または2であり;
    nは、0、1または2であり;
    pは、0、1または2であり;
    qは、0、1、2、3または4であり
    rは、0または1であり;
    sは、0または1であり;
    tは、2、3、4、5または6であり;
    u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
    wは、結合、CHおよびNから選択され;
    Qは、−NR、アリールおよびヘテロシクリル(この場合、前記アリールおよびヘテロシクリルは、Rから選択された1から3個の置換基で場合によっては置換されている)から選択され;
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)オキソ、
    18)CHO、
    19)NO
    20)NR(C=O)O
    21)O(C=O)O〜C10アルキル、
    22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    23)O(C=O)Oアリール、および
    24)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)CHO、
    18)NO
    19)NR(C=O)O
    20)O(C=O)O〜C10アルキル、
    21)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    22)O(C=O)Oアリール、および
    23)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    およびRは、H、C〜C−アルキルおよびC〜C−過フルオロアルキルから独立して選択されるか、
    とRとが結合して、−(CH−[この場合、炭素原子のうちの1個は、O、S(O)、−N(R)C(O)−、および−N(COR)−から選択された部分により場合によっては置換されている]を形成しており;
    およびRは、
    1)H、
    2)(C=O)O〜C10アルキル、
    3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    4)(C=O)Oアリール、
    5)(C=O)Oヘテロシクリル、
    6)C〜C10アルキル、
    7)アリール、
    8)C〜C10アルケニル、
    9)C〜C10アルキニル、
    10)ヘテロシクリル、
    11)C〜Cシクロアルキル、
    12)SO、および
    13)(C=O)NR
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択されるか、
    およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
    は、
    1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
    2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
    3)(C〜C)アルキレン−S(O)
    4)オキソ、
    5)OH、
    6)ハロ、
    7)CN、
    8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
    9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
    10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
    11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
    12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
    13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
    14)C(O)R
    15)(C〜C)アルキレン−CO
    16)C(O)H、
    17)(C〜C)アルキレン−COH、
    18)C(O)N(R
    19)S(O)
    20)S(O)N(R
    21)NR(C=O)O
    22)O(C=O)O〜C10アルキル、
    23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    24)(C=O)Oアリール、および
    25)(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択され;
    は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、(C〜C)過フルオロアルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
    は、H、(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
    は、
    1)H、
    2)C〜C10アルキル、
    3)アリール、
    4)C〜C10アルケニル、
    5)C〜C10アルキニル、
    6)ヘテロシクリル、
    7)C〜Cシクロアルキル、
    8)C〜C過フルオロアルキル
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択される)
    の化合物またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体。
  3. 下記:
    Figure 0004394961
    (式中、
    aは、0または1であり;
    bは、0または1であり;
    mは、0、1または2であり;
    nは、0、1または2であり;
    pは、0、1または2であり;
    rは、0または1であり;
    sは、0または1であり;
    u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
    wは、結合、CHおよびNから選択され;
    Qは、−NRおよびヘテロシクリル(この場合、前記ヘテロシクリルは、Rから選択された1から3個の置換基で場合によっては置換されている)から選択され;
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)オキソ、
    18)CHO、
    19)NO
    20)NR(C=O)O
    21)O(C=O)O〜C10アルキル、
    22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    23)O(C=O)Oアリール、および
    24)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)CHO、
    18)NO
    19)NR(C=O)O
    20)O(C=O)O〜C10アルキル、
    21)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    22)O(C=O)Oアリール、および
    23)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    およびRは、
    1)H、
    2)(C=O)O〜C10アルキル、
    3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    4)(C=O)Oアリール、
    5)(C=O)Oヘテロシクリル、
    6)C〜C10アルキル、
    7)アリール、
    8)C〜C10アルケニル、
    9)C〜C10アルキニル、
    10)ヘテロシクリル、
    11)C〜Cシクロアルキル、
    12)SO、および
    13)(C=O)NR
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択されるか、
    およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
    は、
    1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
    2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
    3)(C〜C)アルキレン−S(O)
    4)オキソ、
    5)OH、
    6)ハロ、
    7)CN、
    8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
    9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
    10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
    11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
    12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
    13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
    14)C(O)R
    15)(C〜C)アルキレン−CO
    16)C(O)H、
    17)(C〜C)アルキレン−COH、
    18)C(O)N(R
    19)S(O)、および
    20)S(O)NR10
    21)NR(C=O)O
    22)O(C=O)O〜C10アルキル、
    23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    24)(C=O)Oアリール、および
    25)(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択され;
    は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、(C〜C)過フルオロアルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、または置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
    は、H、(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
    は、
    1)H、
    2)C〜C10アルキル、
    3)アリール、
    4)C〜C10アルケニル、
    5)C〜C10アルキニル、
    6)ヘテロシクリル、
    7)C〜Cシクロアルキル、
    8)C〜C過フルオロアルキル
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択される)
    である、請求項1に記載の化合物またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体。
  4. 下記:
    Figure 0004394961
    (式中、
    aは、0または1であり;
    bは、0または1であり;
    mは、0、1または2であり;
    nは、0、1または2であり;
    pは、0、1または2であり;
    rは、0または1であり;
    sは、0または1であり;
    u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
    wは、結合、CHおよびNから選択され;
    Qは、−NR、フェニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾロニル、キノリニルおよびイソキノリニル(この場合、前記ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾロニル、キノリニルおよびイソキノリニルは、Rで場合によっては置換されている)から選択され;
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)オキソ、
    18)CHO、
    19)NO
    20)NR(C=O)O
    21)O(C=O)O〜C10アルキル、
    22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    23)O(C=O)Oアリール、および
    24)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)CHO、
    18)NO
    19)NR(C=O)O
    20)O(C=O)O〜C10アルキル、
    21)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    22)O(C=O)Oアリール、および
    23)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    およびRは、
    1)H、
    2)(C=O)O〜C10アルキル、
    3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    4)(C=O)Oアリール、
    5)(C=O)Oヘテロシクリル、
    6)C〜C10アルキル、
    7)アリール、
    8)C〜C10アルケニル、
    9)C〜C10アルキニル、
    10)ヘテロシクリル、
    11)C〜Cシクロアルキル、
    12)SO、および
    13)(C=O)NR
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択されるか、
    およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
    は、
    1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
    2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
    3)(C〜C)アルキレン−S(O)
    4)オキソ、
    5)OH、
    6)ハロ、
    7)CN、
    8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
    9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
    10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
    11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
    12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
    13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
    14)C(O)R
    15)(C〜C)アルキレン−CO
    16)C(O)H、
    17)(C〜C)アルキレン−COH、
    18)C(O)N(R
    19)S(O)
    20)S(O)NR10
    21)NR(C=O)O
    22)O(C=O)O〜C10アルキル、
    23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    24)(C=O)Oアリール、および
    25)(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択され;
    は、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、アリールまたはヘテロシクリルであり;
    は、H、(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
    は、
    1)H、
    2)C〜C10アルキル、
    3)アリール、
    4)C〜C10アルケニル、
    5)C〜C10アルキニル、
    6)ヘテロシクリル、
    7)C〜Cシクロアルキル、
    8)C〜C過フルオロアルキル
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択される)
    である、請求項2に記載の化合物またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体。
  5. 下記式D:
    Figure 0004394961
    (式中、
    aは、0または1であり;
    bは、0または1であり;
    mは、0、1または2であり;
    nは、0、1または2であり;
    pは、0、1または2であり;
    rは、0または1であり;
    sは、0または1であり;
    u、vおよびxは、CHおよびNから独立して選択され;
    wは、結合、CHおよびNから選択され;
    Qは、−NR
    Figure 0004394961
    および
    Figure 0004394961
    から選択され;
    は、
    1)(C=O)〜C10アルキル、
    2)(C=O)アリール、
    3)C〜C10アルケニル、
    4)C〜C10アルキニル、
    5)(C=O)ヘテロシクリル、
    6)(C=O)〜Cシクロアルキル、
    7)COH、
    8)ハロ、
    9)CN、
    10)OH、
    11)O〜C過フルオロアルキル、
    12)O(C=O)NR
    13)NR(C=O)NR
    14)S(O)
    15)S(O)NR
    16)NRS(O)
    17)オキソ、
    18)CHO、
    19)NO
    20)NR(C=O)O
    21)O(C=O)O〜C10アルキル、
    22)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    23)O(C=O)Oアリール、および
    24)O(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリルおよびシクロアルキルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    は、
    1)C〜Cアルキル、
    2)アリール、
    3)ヘテロシクリル、
    4)COH、
    5)ハロ、
    6)CN、
    7)OH、
    8)S(O)NR
    (この場合、前記アルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、Rから選択された1、2または3個の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択され;
    およびRは、
    1)H、
    2)(C=O)O〜C10アルキル、
    3)(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    4)(C=O)Oアリール、
    5)(C=O)Oヘテロシクリル、
    6)C〜C10アルキル、
    7)アリール、
    8)C〜C10アルケニル、
    9)C〜C10アルキニル、
    10)ヘテロシクリル、
    11)C〜Cシクロアルキル、
    12)SO、および
    13)(C=O)NR
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から独立して選択されるか、
    およびRをそれらが結合している窒素と一緒にして、各環に5から7員を有し、窒素に加えてN、OおよびSから選択された1個または2個の追加のへテロ原子を場合によっては含有する単環式または二環式の複素環を形成していると考えることができ、この場合、前記単環式または二環式の複素環は、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されており;
    は、
    1)(C=O)(C〜C10)アルキル、
    2)O(C〜C)過フルオロアルキル、
    3)(C〜C)アルキレン−S(O)
    4)オキソ、
    5)OH、
    6)ハロ、
    7)CN、
    8)(C=O)(C〜C10)アルケニル、
    9)(C=O)(C〜C10)アルキニル、
    10)(C=O)(C〜C)シクロアルキル、
    11)(C=O)(C〜C)アルキレン−アリール、
    12)(C=O)(C〜C)アルキレン−ヘテロシクリル、
    13)(C=O)(C〜C)アルキレン−N(R
    14)C(O)R
    15)(C〜C)アルキレン−CO
    16)C(O)H、
    17)(C〜C)アルキレン−COH、
    18)C(O)N(R
    19)S(O)
    20)S(O)N(R
    21)NR(C=O)O
    22)O(C=O)O〜C10アルキル、
    23)O(C=O)O〜Cシクロアルキル、
    24)(C=O)Oアリール、および
    25)(C=O)O−複素環
    (この場合、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロシクリルは、R、OH、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、COH、CN、O(C=O)C〜Cアルキル、オキソおよびN(Rから選択された3個以下の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択され;
    は、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、アリールまたはヘテロシクリルであり;
    は、H、(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロシクリル、(C〜C)シクロアルキル、(C=O)OC〜Cアルキル、(C=O)C〜CアルキルまたはS(O)であり;
    は、
    1)H、
    2)C〜C10アルキル、
    3)アリール、
    4)C〜C10アルケニル、
    5)C〜C10アルキニル、
    6)ヘテロシクリル、
    7)C〜Cシクロアルキル、
    8)C〜C過フルオロアルキル
    (この場合、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルケニルおよびアルキニルは、Rから選択された1個以上の置換基で場合によっては置換されている)
    から選択される)
    の請求項4に記載の化合物またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体。
  6. 1−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン;
    N,N−ジメチル−1−[4−(6−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−7−イル)フェニル]メタナミン;
    1−{1−[4−(3−フェニルベンゾ[g]キノキサリン−2−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン;
    N−{(3R)−1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピロリジン−3−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド;
    1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]アゼチジン−3−イルカルバミン酸t−ブチル;
    9−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−9H−プリン−6−アミン;
    6−(4−{[4−(3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]メチル}フェニル)−7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン;
    Figure 0004394961
    Figure 0004394961
    から選択される、請求項1に記載の化合物のTFA塩またはその立体異性体。
  7. 1−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン;
    N,N−ジメチル−1−[4−(6−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−7−イル)フェニル]メタナミン;
    1−{1−[4−(3−フェニルベンゾ[g]キノキサリン−2−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン;
    N−{(3R)−1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピロリジン−3−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド;
    1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]アゼチジン−3−イルカルバミン酸t−ブチル;
    9−{1−[4−(7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}−9H−プリン−6−アミン;
    6−(4−{[4−(3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]メチル}フェニル)−7−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−g]キノキサリン;
    Figure 0004394961
    Figure 0004394961
    Figure 0004394961
    から選択される化合物またはその医薬適合性の塩もしくは立体異性体。
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