JP4390907B2 - Nonwoven manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、海成分がポリエチレン系ポリマーからなる極細繊維化が可能な繊維での不織布の製造方法に関する。さらに詳しくは、海成分がポリエチレン系ポリマーで構成され、極細繊維化が可能で、繊維断面が海島型構造からなるステープル繊維からなり、カーデイング、ニードルパンチにより製造され、人工皮革などに用いることのできる高性能不織布の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、極細繊維化可能な多成分繊維、例えば海成分がポリエチレンからなる海島構造の繊維を用いてスエード調人工皮革、特殊起毛織編物、フィルター等を作ることは公知である。かかる海島構造繊維は最終製品となるまでのいずれかの工程で海成分を除去して極細化することができる。このような製品は極細繊維特有の外観と風合いを有し、市場で一定の評価を得ているが、さらに製品に対する要求も強く、高密度で品位の良い不織布を得ることが重要になって来ている。しかし、高密度、高品位の不織布を得るためには、次のような解決すべき課題が残されていた。すなわちカーデイング工程においてはウェッブの不均一、繊維の割れ及びこれに伴うワイヤーへの沈み込み、巻き付き、長時間運転時の安定性、シリンダーからの落綿等の問題がある。
【0003】
一般に、繊維にシリコンを主体とする油剤を付与して繊維の滑り具合を調整することは公知であり、例えば特公昭61−37389号公報には、ポリオルガノシロキサンと鉱物油を併用し、繊維処理剤として用いることが記載されている。また海成分としてポリエチレン系ポリマーを用いた、海島型のステープル繊維においても、特公昭61−37379号公報や特開平10−219554号公報にシリコン系油剤等を用いて繊維の滑り具合を調整する方法が記載されている。しかしこの方法では、大量生産時のカードを長時間に渡って運転する場合に、カードへの油剤付着によるトラブルが生ずる。すなわち従来一般的に用いられてきたシリコン系油剤やその他の油剤を用いて海成分がポリエチレン系ポリマーである海島構造ステープル繊維からの不織布の作製において、長時間連続したカーデイングの運転により、カードのワイヤーに樹脂様の物質が多く付着し、機台を停止して清掃することを余儀なくされたり、極端な場合にはカード機への繊維の巻付きトラブルが起きる等の問題があった。
【0004】
また絡合度が高くかつ表面平滑性に優れた不織布を、少ないニ−ドル針打数で効果的に製造する不織布の製造方法として、特開平5−33253号公報には、ニ−ドルパンチ処理を施して不織布を製造するに際し、針打数の多少、層間剥離強力の高低の不織布においてそれぞれのフェルト針の形状を規定したニ−ドルパンチ処理方法を行うことが開示されている。しかしながら、上記の方法を海成分がポリエチレン系ポリマーからなる海島繊維の不織布に適用した場合は、不織布を製造するに際し、不織布の繊維の割れに起因する繊維の切断、絡合不良、ダンボール構造化による不織布の粗硬化、等の問題がさらに顕著になり、絡合度が高い不織布の製造は困難であった。また不織布の生産時においてフェルト針への樹脂様の物質の付着や、毛羽切れによる浮遊物が多く発生し、連続生産性に問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる現状から、繊維断面が海島構造からなり、海成分がポリエチレン系ポリマーである極細繊維化可能なステープル繊維をカーデイングしてウェッブとし、得られるウェッブを積層してニードルパンチを施し不織布とするに際して、均一で物性の優れた不織布を長時間安定して提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、繊維断面が海島構造からなり、海成分がポリエチレン系ポリマーである極細繊維化可能なステープル繊維をカーデイングしてウェッブとし、得られるウェッブを積層してニードルパンチを施し不織布とするに際し、該ステープル繊維として、分子量80000以上でかつ25℃粘度が60ポイズ以上のシリコン系油剤が純分として0.2重量%以上付与されているものを用いることを特徴とする不織布の製造方法である。
また本発明は、以下の工程(1)〜(5)を、(1)(2)(3)(4)(5)の順序で、又は(1)(2)(3)(5)(4)の順序で行うことにより皮革様シート基体を製造する方法に関するものである。
(1)繊維断面が海島構造からなり、海成分がポリエチレン系ポリマーである極細繊維化可能な繊維を紡糸する工程、
(2)該繊維を延伸、捲縮、カットするいずれかの時点で分子量80000以上でかつ25℃粘度が60ポイズ以上のシリコン系油剤を付与してステープル繊維を製造する工程、
(3)該ステープル繊維をカーデイングし、積層しニードルパンチして絡合不織布を製造する工程、
(4)絡合不織布に弾性重合体を付与する工程、
(5)海島構造繊維から海成分を除去し極細化する工程、
【0007】
発明に用いる海島構造繊維は、海成分としてポリエチレン系ポリマーと、島成分として該ポリエチレン系ポリマーとは相溶性を有していない繊維形成性熱可塑性ポリマーとを複合または混合紡糸することにより、更には混合紡糸と複合紡糸を併用することにより得られる。本発明の海成分ポリマーとしては、島成分ポリマーと溶剤または分解剤に対する溶解性又は分解性を異にし(島成分ポリマーよりも溶解性又は分解性が大きい)、島成分ポリマーとの相溶性の小さいポリマーであり、本発明ではポリエチレン系ポリマーが用いられる。
本発明における海成分のポリエチレン系ポリマーとは、ポリエチレン、変性ポリエチレン、スチレンエチレン共重合体、エチレンプロピレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体等を用いることができるが、紡糸時の熱安定性、流動性、海成分の溶剤または分解剤による抽出又は分解除去の容易さなどの適性からポリエチレンが好ましく、なかでも低密度ポリエチレンとして市販されているものが特に好ましい。
【0008】
一方、島成分ポリマーは十分に強度等の繊維物性を発揮するポリマーであって紡糸条件下で海成分ポリマーより溶融粘度が大きく、かつ表面張力が大きいポリマーが好ましく、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド系ポリマー、ポリエチレンテレフタート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー等の溶融紡糸可能なポリマーが例示される。もちろん島成分ポリマーは、2種以上のポリマーが用いられていてもよい。島成分ポリマーは繊維長さ方向にエンドレスで連なっていても、あるいは不連続の状態であってもよい。後工程で実施される、海成分の溶剤または分解剤での処理により発生する島成分からなる極細繊維は、単繊維繊度0.5デニール以下、特に0.1デニール以下が好ましい。またそのステープル繊維断面における島数としては10〜5000個の範囲が好ましい。とくに好ましい範囲は、溶剤または分解剤での抽出処理の容易さから島数20〜800個の範囲である。
【0009】
また本発明における繊維の好適な海島比率は重量比で海:島=10:90〜70:30の範囲である。さらに好適には30:70〜50:50である。この海島比率の範囲おいては、従来の一般的な油剤を付与した場合には島成分比率が多いほど繊維がカード、ニードル工程で割れやすくなる傾向があるが、本発明の油剤を付与した場合には、この傾向が少なく、また本発明のシリコン系油剤の付着量等を調整することによりカード、ニードル工程での捲き付き、繊維割れ等が容易に解消され、均一で絡合効果の高い不織布となすことが出来る。
【0010】
繊維断面が海島構造からなり極細繊維化が可能な紡糸繊維は、次に、延伸し、太さ1〜10デニール、好ましくは2〜6デニールの繊維とする。延伸の温度は50〜95℃が好ましく、用いるポリエチレンの軟化温度よりも5℃以上低い温度が選択される。また繊維の延伸倍率は2〜5倍が好ましい。さらに、得た延伸繊維に捲縮を付与した後、繊維長20〜100mm、好ましくは30〜70mmにカットしてステープル繊維とする。
本発明のオイリングに用いるシリコン系油剤のシリコン成分としては、ポリオルガノシロキサンが用いられる。さらに詳しくは、ジメチルシリコン、メチルフェニルシリコン、メチルハイドロジェンシリコン、アミノ変性シリコン、エポキシ変性シリコン、アルキル変性シリコン、シリコンポリエーテル共重合体等を用いることができる。これらを単独で、またはこれらのシリコン同士を混合して用いてよい。また本発明の目的を達成しうる範囲でシリコン系以外の鉱物油系、帯電防止剤等の公知の油剤をブレンドして用いることができる。
本発明における、このようなシリコン以外の油剤のブレンド比率の可能な範囲は、ブレンドする油剤の性質によって異なるが、ブレンド後の油剤の25℃における粘度が60ポイズから大きく低下しない範囲が好ましく、全油剤付着量の30重量%以下、さらに好ましい範囲は20重量%以下である。30重量%を超えるブレンド比率では油剤系全体の粘度が下がりやすく好ましくない。
【0011】
本発明におけるシリコンからなる油剤付着量は、シリコン成分の純分付着量として、繊維に対して0.2重量%以上付着している必要がある。0.2重量%未満では本発明における効果が発現しない。油剤の付着率は5.0重量%を超える範囲では付与する量に対して効果が上がらなくなるため、実用上5.0重量%以下が好適である。さらに好ましくは0.3〜1.0%の範囲である。
本発明におけるシリコン系油剤の分子量は80000以上である必要があり、このような分子量の場合に前記した優れた性能を発現する。さらに好ましくは分子量100000〜2000000の場合である。分子量80000未満では、繊維に付着した状態での粘着性があり、大量生産時のカードの長期運転によってカードのワイヤーへの樹脂様物質の付着が顕著で、繊維の沈み込み、ワイヤーへの巻き付きが発生する。
同時に、本発明において、シリコン系油剤の純分の粘度は25℃において60ポイズ以上が好ましく、この条件を満足する場合には更に優れた性能を発現する。特に好ましい範囲は、80〜800ポイズである。60ポイズ未満では、前述の分子量の項と同様に、繊維に付着した状態での粘着性が増大しカードの巻き付きが起きる。
【0012】
本発明においてシリコン系油剤は、前記した分子量範囲を満足するとともに、さらに粘度が前記した条件を満足していることが必要で、どちらがかけてもポリエチレン表面の油膜が破壊されやすく、また粘着性によってカード機のシリンダーやワイヤーへの付着によるロスが著しい。
本発明におけるシリコン系油剤の付与は、延伸の前、途中、あるいは後、捲縮の前、途中あるいは後、あるいはカットしてステープル化した後のいずれでもよい。また、繊維に付与する時の油剤の形態はオイル状であってもエマルジョンであってもよい。付与する方法は、スプレー等で噴霧する方法、油剤溶液の浴中に繊維を含浸搾液する方法等のいずれでもよく、本発明におけるシリコン系油剤を均一に繊維上に分布させることが好ましい。そのため、油剤はスプレーしやすい、あるいは含浸搾液しやすい濃度に水などで希釈して用いることが好ましく、油剤純分が5〜20重量%の範囲が特に好適である。
【0013】
本発明におけるシリコン系油剤は、海成分がポリエチレン系ポリマーからなる海島構造繊維に対して顕著な効果が発現する。その効果の発現の理由はさだかではないが、ポリエチレンはナイロンやポリエステル等に比較して、衝撃強度、表面硬度が低く、そのためポリエチレン系ポリマーを使用した多成分性繊維において、カード、ニードル時に糸割れが発生しやすい。この糸割れ現象はカード工程では巻き付き、ネップと呼ばれる毛玉様の欠点、ウェッブ斑となり、ニードル工程では繊維の絡合不良を引き起こす。これらの現象を防止するには、
(1)カード、ニードル時に、付与した油剤が取り除かれない、または破壊されないこと、
(2)油剤がポリエチレンポリマーとの強固な親和性を持つこと、
(3)カード、ニードルの衝撃をやわらげる作用をもった油剤で繊維表面を覆うこと
が必要である。本発明におけるシリコン系油剤が、海成分がポリエチレン系ポリマーからなる海島構造繊維に対して顕著な効果を現すのはこのような条件のいずれをも満たしているためと推定している
【0014】
カードの通過性の良否は最終的には生産機によって長時間の運転でトラブルの有無をみなければ判断出来ない場合が多いが、試験的に評価しようとする場合には小型のカード試験機を用いて、試験機のカード能力限界に近い秤量のステープル繊維を仕込み、シリンダーへの巻き付き、ウェッブの状態および、ウェッブの光学顕微鏡による糸割れ状態の観察により推定することが出来る。
【0015】
該ステープル繊維はカードおよびウェッバーを通してウェッブを形成し、得られた繊維ウェッブを、所望の重さ、厚さに積層し、次いで、ニードルパンチ法で絡合処理を行って不織布とする。
次にニードルパンチ工程における問題について説明する。該工程においてもカーデイング工程と同様に従来の一般的な油剤を用いた場合には、ポリエチレン表面の油膜が破壊されやすく、とくにパンチ数の高い比重の上がった不織布においてフェルト針への樹脂様の物質の付着が顕著となり、針折れ等を起こしやすくなる。また脱落した油剤が切れた毛羽とともに浮遊して、不織布表面を汚染し連続運転が不可能となり、また作業環境を悪くする等の問題を生ずる。とくに近年のニードルパンチの高速度化に伴い、従来の油剤を用いた場合に、毛羽切れによる浮遊物の増加が顕著である。これに対して本発明におけるシリコン系油剤を、海成分がポリエチレン系ポリマーからなる海島構造繊維に対して適用した場合には、前述の様な現象は実質的に起こらず長時間安定して同じ品質の不織布を製造することが出来る。またニードルパンチは本発明のシリコン系油剤を用いたとき最も効果が上がり、不織布の形態はニードルパンチ数に比例して繊維が絡合して不織布厚み方向に並ぶためタテヨコ方向に収縮し、不織布層間剥離強力は向上する。
【0016】
本発明におけるニードルパンチのパンチ数は使用する針の形状や、ウェッブの厚みにより異なるが、200〜2500パンチ/cm2の範囲で設定される。より好ましくは300〜2000パンチ/cm2の範囲である。一般的に極細繊維発生型繊維のニードルパンチにおいてはニードルパンチ条件が強すぎる場合には繊維の切断や繊維割れがおこり、繊維同士の絡合が向上せず、ニードルパンチ条件が弱すぎる場合には厚み方向に並ぶ繊維の不足によって得られる不織布の物性が向上しない。しかるに、本発明における油剤を海成分がポリエチレン系ポリマーからなる海島構造繊維に対して適用した場合には、パンチ数を多くしても繊維の切断や繊維割れが実質的におこらず、切断された繊維くずの離脱が少なく、繊維同士の絡合は向上する。
【0017】
本発明におけるニードルパンチのフェルト針は公知の物が用いられるが、ウエッブを厚さ方向に縫いつけを行うには、繊維切れが起きにくい1バーブ針が好適に用いられる。また、不織布の表面のみの比重を上げるためには、3バーブ、6バーブ、9バーブ等の多バーブ針が好適に使用される。目的によってはこれらの針を組み合わせても良い。本発明における、不織布の重量は、使用する製品の用途により100〜2000g/m2の範囲で選択され、より好ましくは200〜1200g/m2の範囲である。不織布はさらに必要に応じて加熱ロール等により厚み方向にプレスして表面を平滑化等を実施する。
【0018】
前述のごとくして得られた繊維絡合不織布はさらに皮革様シート基体とするため以下の工程を順次実施する。
【0019】
まずニードルパンチにより得られた繊維絡合不織布に弾性重合体を含浸、凝固する工程を行う。繊維絡合不織布に含浸する弾性重合体としては、ポリウレタンが好ましく、このようなポリウレタンとして、例えば、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエーテルエステルジオール、ポリカーボネートジオールなどから選ばれた少なくとも1種類の平均分子量500〜3000のポリマージオールと、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの芳香族系、脂環族系、または脂肪族系のジイソシアネートなどから選ばれた少なくとも1種のジイソシアネートと、エチレングリコール、エチレンジアミン等の2個以上の活性水素原子を有する少なくとも1種の低分子化合物とを所定のモル比で反応させて得たポリウレタンが挙げられる。また必要に応じて、合成ゴム、ポリエステルエラストマーなどの重合体をポリウレタンに添加した重合体組成物として使用してもよい。また含浸する重合体液には、必要に応じて耐光安定剤、酸化防止剤、着色剤、凝固調節剤、等の添加剤等を配合して用いてよい。
これらポリウレタンで代表される弾性重合体をジメチルホルムアミドで代表される溶媒に溶解し溶液としてまたはエマルジョン液として不織布に含浸、凝固する。
【0020】
極細繊維化処理後の繊維質基体に占める弾性重合体の量は、固型分として、含浸させる不織布中に含まれる極細繊維成分に対して重量割合で20〜60%の範囲が好ましい。この範囲を外れると、繊維と弾性重合体とのバランスが悪くなり、製品の腰がなくなったり、ふくらみ感が得られなくなったりする。
【0021】
次にポリウレタンを主体とした重合体を含浸して凝固させた繊維質基体を、極細繊維および含浸させた弾性重合体の非溶剤であり、かつ極細繊維発生型繊維の海成分の溶剤または分解剤で処理する工程を行う。溶剤としては、60℃以上に加熱したトルエンが、抽出の際に不織布に悪影響を与えないことから好ましい。この処理により、極細繊維発生型繊維から海成分ポリマー、すなわちポリエチレンが除去されて、極細繊維発生型繊維は、極細繊維束に変成される。この工程は、前記したポリウレタン含浸工程に先だって行ってもよい。
【0022】
以上の工程により本発明の人工皮革基体シートは製造される。本発明の方法により得られた不織布は繊維同士が均一によく絡合しているため、該不織布より得た人工皮革基体は物性が優れ、柔軟で均一な風合いとなる。該基体は必要により起毛処理、染色処理、もみ処理、グラビアによる表面樹脂層の形成、エンボス処理、フィルムコートなどの仕上げ処理等を行って、スエード調や銀付き調人工皮革の製品とすることが出来る。
【0023】
【実施例】
次に本発明を具体的に実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部及び%はことわりのない限り重量に関するものである。以下の実施例および比較例においてカード通過性、不織布の層間剥離強力、その他の評価は以下の方法に従った。
【0024】
[カード通過性]京和機械製作所製500mm幅サンプルカード試験機を用いて仕込み量60g/分で30分間運転し、巻き付き等のトラブルの有無を評価した。
【0025】
[繊維割れ]前述のカード通過性評価においてカードより出たウェッブを光学顕微鏡で観察し、分割して細くなった繊維の出現度合いを、1を出現が多い、5を出現がないとして5段階で評価した。
【0026】
[不織布の層間剥離強力]不織布をたて方向に1インチ巾で23cm長さに切取り、厚さのほぼ真中にカミソリで切れ目を入れ長さ約10cm程度を剥離させた後に、チャック間隔10cm、引張り速度10cm/minで剥離させ、剥離に要する平均応力を求め、不織布の厚み方向の絡合度合いの目安とした。
【0027】
[付着油剤量]不織布を秤量しソックスレー抽出装置を用いて先にメタノールで2時間抽出し、続いてクロロホルムで2時間抽出し、抽出液を別個に濃縮してそれぞれメタノール抽出分、クロロホルム抽出分として算出した。このクロロホルム抽出分をシリコン系油剤の付着油剤量とした。
【0028】
[シリコン系油剤の濃縮の粘度]シリコン系油剤を濃縮し、純分のみとし、E型粘度計で25℃で測定した。
【0029】
[シリコン系油剤の分子量]シリコン系油剤を濃縮し、純分のみとし、GPCを用いて測定した。
【0030】
実施例1
2基のエクストルーダ溶融系で溶融したポリマー流を紡糸頭部で合流させ、分割、統合を繰り返す静的混合方式で混合流を形成し、溶融紡糸する多成分繊維の製造装置を用いて、島成分が6−ナイロンで、海成分が高流動性低密度ポリエチレンを原料として紡糸温度280℃で紡糸し、島成分/海成分比率=70/30、50島の海島型繊維を得た。得られた未延伸糸を温水中(温度84℃)で、2.9倍に延伸、クリンプさせ、カットし、3d×51mmのステープル繊維を得た。このステープル繊維に、分子量100000、25℃における純分粘度720ポイズのジメチルシリコン(松本油脂製薬製)を純分10%水溶液に調製して、ステープル繊維に対してジメチルシリコンの純分が0.7%になるようスプレーで付与した。また同時に帯電防止剤(リン酸エステル系)溶液を純分10%溶液に調製してステープル繊維に対して帯電防止剤の純分が0.1%になるようスプレーで付与し、付与したステープル繊維を乾燥した。
このステープル繊維のカード性評価は巻き付き等もなく良好で、光学顕微鏡によりステープル繊維を観察したところ、割れて細くなった繊維は見られなかった。このステープルをカーデイングし、クロスラッパー方式によりウエッブとした。得られたウエッブ目付は600g/m2であった。次に1バーブのニードルを使用して両面から交互に980P/cm2ニードルパンチしたところ、繊維の絡合度合いの指標である層間剥離強力の高い均一な不織布が得られ、目付の減少、へたりがなくニードル性が良好であった。ニードル工程での巻き付き、繊維割れなども観察されなかった。
【0031】
比較例1〜4
実施例1と同一の、油剤を付与していないステープル繊維に、表1に示す油剤をスプレーで付与した。
比較例1は、純分粘度は本発明の範囲内であるが分子量が低いシリコン系油剤を付与したステープル繊維の場合であり、カード性の評価が悪かった。光学顕微鏡による観察で割れて細くなった繊維が見られた。ウェッブは取れたが、実施例1と同様のパンチ数にてニードルパンチしたところ、ニードルパンチ時に不織布の形態が広がり、繊維の絡合度合いの指標である層間剥離強力の低い不織布が得られた。
比較例2は、分子量は本発明の範囲内であるが25℃における純分粘度が低いシリコン系油剤を付与したステープル繊維の場合であり、カード性の評価が悪く、ウェッブは取れたが、光学顕微鏡による観察で割れて細くなった繊維が見られた。ウェッブを重ね合わせ、実施例1と同様のパンチ数にてニードルパンチしたところ、ニードルパンチ時に不織布の形態が広がり、繊維の絡合度合いの指標である層間剥離強力の低い不織布が得られた。
比較例3は、分子量、純分の粘度、ともに本発明の範囲外であるシリコン系油剤を付着したステープル繊維の場合であり、カードに繊維が巻き付きウェッブがとれなかった。
比較例4は、シリコンの分子量および純分の粘度がともに本発明の範囲にあるが、油剤の付着量の少ないステープル繊維の場合である。カード性の評価が悪く、ウェッブは取れたが、光学顕微鏡観察で割れて細くなった繊維が見られた。ウェッブを重ね合わせ、実施例1と同様のパンチ数にてニードルパンチしたところ、ニードルパンチ時に不織布の形態が広がり、繊維の絡合度合いの指標である層間剥離強力の低い不織布が得られた。
以上の実施例1および比較例1〜4の結果をを表にまとめて示す。
【0032】
【表1】
【0033】
実施例2
実施例1と同一の、油剤を付与していないステープル繊維に分子量200000、25℃における純分粘度750ポイズのアミノ変性シリコン(松本油脂製薬製)を純分15%の水溶液に調製して、ステープル繊維に対してジメチルシリコンの純分が0.7%になるようスプレーで付与した。また同時に帯電防止剤(リン酸エステル系)溶液を純分10%溶液に調製してステープル繊維に対して帯電防止剤の純分が0.1%になるようスプレーで付与し、付与したステープル繊維を乾燥した。このステープル繊維のカード性評価は良好であった。このステープル繊維をカードに通し、クロスラッパー方式により積層ウエッブとした。光学顕微鏡観察で割れて細くなった繊維は見られなかった。得られたウエッブ目付は600g/m 2 であった。次に1バーブのニードルを使用して両面から交互に600、1200、1800P/cm2のニードルパンチ密度のニードルパンチを行い、その後にサンプリングして層間剥離強力を測定した。不織布はニードルパンチにより終始、面積が収縮しており、繊維の絡合度合いの指標である層間剥離強力がパンチ数が上がるにつれて高くなり、ニードル性は良好であった。また1800P/cm2のニードルパンチ後の不織布のシリコン油剤の付着量を分析したところ、ほぼ付与した量のシリコンが検出された。
【0034】
比較例5〜6
実施例1と同一の、シリコン系油剤を付与していないステープル繊維に表2に示すアミノ変性シリコン系油剤10%溶液をスプレーで付与した。このステープル繊維のカード性評価は不良であった。光学顕微鏡観察を行ったところ、割れて細くなった繊維が多数見られた。実施例2と同様に、このステープル繊維をカードに通し、ウエッブとし、積層してニードルパンチしたところ、不織布は形態が拡がる傾向が強く、繊維の絡合度合いの指標である層間剥離強力の低い不織布が得られた。またニードルパンチ密度1800P/cm2のニードルパンチ後の不織布のシリコン油剤の付着量を分析したところ比較例5〜6ではともに少なくなっていた。
【0035】
【表2】
【0036】
実施例3
実施例1で用いた分子量100000、25℃おける純分粘度が720ポイズのシリコン油剤の10%溶液をスプレーで純分0.7%となるよう付与した実施例1と同じステープル繊維を、生産ラインで実質約10時間連続して運転し目付600g/m 2 の不織布を得た。カーデイング工程においてはシリンダーへの巻き付きなく、終始均一なウェッブが得られた。光学顕微鏡観察で割れて細くなった繊維は見られなかった。実施例2と同様に、このステープル繊維をカードに通し、ウエッブとし、ウェッブを積層しニードルパンチする工程においても針折れなどのトラブルはなかった。パンチ打数1200p/cm2のニードルパンチした後の不織布の層間剥離強力は9Kg/25mmであった。また、この不織布のシリコン量を測定したところ0.65%であった。この不織布を140℃で10分間熱処理した後不織布の見かけ比重が0.3になるようプレスし、ポリウレタン濃度13%のジメチルホルムアミド溶液を含浸し、ジメチルホルムアミドの水溶液中にて凝固し、水洗し、乾燥し、さらに90℃加熱トルエンにて海成分のポリエチレンを除去してナイロンの極細繊維とポリウレタンからなるシートを得た。風合いは柔軟で均一なシートとなった。このシートの表面をサンドペーパーで毛羽立て、更に金属錯塩染料により茶色に染色したところ、極めて天然皮革に類似したスエード調の皮革様シートが得られた。
【0037】
比較例7
比較例2で用いたと同じ油剤を付与した同じステープル繊維を生産ラインで実質約10時間連続して運転し目付600g/m2の不織布を得た。カーデイング工程においては運転8時間ごろからシリンダーの白化が認められ、ウェッブには毛玉様の欠点が出現した。この時点でのステープル繊維の光学顕微鏡観察では割れて細くなった繊維が多数見られた。このウェッブを積層してパンチ打数1200p/cm2のニードルパンチした後の不織布の層間剥離強力は3kg/25mmであった。また、この不織布のシリコン純分量を測定したところ純分で0.7%付与したものがカード、ニードル工程で脱落して0.45%となっていた。この不織布を140℃で10分間熱処理した後不織布の見かけ比重が0.3になるようプレスし、ポリウレタン13%のジメチルホルムアミド溶液を含浸し、ジメチルホルムアミド水溶液にて凝固し、水洗し、乾燥し、さらに90℃加熱トルエンにて海成分を除去してナイロンの極細繊維とポリウレタンからなるシートを得た。このシートの風合いは硬くボキボキとした触感となった。このシートの表面を実施例3と同様に毛羽立て、染色したところ、立毛が不均一で、見栄えの悪いスエード調シートが得られた。
【0038】
【発明の効果】
以上に詳述した本発明の方法によれば、繊維断面が海島構造からなり、海成分がポリエチレン系ポリマーである極細繊維化可能なステープル繊維をカーデイングしてウェッブとし、さらにウェッブを積層してニードルパンチを施し、均一で物性の優れた不織布を長時間安定して提供することが出来る。本発明により得られる不織布は人工皮革基体として極めて均一で物性が優れておりスエード調や銀付き調人工皮革として好ましく用いられる。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a method for producing a non-woven fabric with fibers that can be made into ultrafine fibers whose sea component is made of a polyethylene polymer. More specifically, the sea component is composed of a polyethylene-based polymer, can be made into ultrafine fibers, and the fiber cross section is made of staple fibers having a sea-island structure, manufactured by carding and needle punch, and can be used for artificial leather and the like. The present invention relates to a method for producing a high-performance nonwoven fabric.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, it is known to produce suede-like artificial leather, special raised knitted fabrics, filters, and the like using multi-component fibers that can be made into ultrafine fibers, for example, sea-island structure fibers made of polyethylene as a sea component. Such sea-island structure fibers can be made ultrafine by removing sea components in any process until they become final products. Such products have the appearance and texture peculiar to ultrafine fibers and have a certain reputation in the market. However, there is a strong demand for products, and it is important to obtain high-density and high-quality nonwoven fabrics. ing. However, in order to obtain a high-density and high-quality nonwoven fabric, the following problems to be solved remain. That is, in the carding process, there are problems such as non-uniformity of the web, cracking of the fiber and accompanying sinking into the wire, winding, stability during long-time operation, and cotton falling from the cylinder.
[0003]
In general, it is known to adjust the sliding condition of the fiber by applying an oil mainly composed of silicon to the fiber. For example, in Japanese Patent Publication No. 61-37389, a polyorganosiloxane and a mineral oil are used in combination. It is described to be used as an agent. In addition, a sea-island type staple fiber using a polyethylene-based polymer as a sea component is also a method for adjusting the slipping condition of a fiber using a silicon-based oil or the like in Japanese Patent Publication Nos. 61-37379 and 10-219554. Is described. However, in this method, when the card at the time of mass production is operated for a long time, a trouble due to the oil agent adhering to the card occurs. That is, in the production of non-woven fabric from sea-island structure staple fibers whose sea component is a polyethylene-based polymer using silicon-based oil agents and other oil agents that have been generally used in the past, the card wire is operated by carding operation for a long time. There are many problems such as a lot of resin-like substances adhering to the machine, and it is forced to stop and clean the machine base, and in extreme cases, there is a problem of winding the fiber around the card machine.
[0004]
In addition, as a method for producing a nonwoven fabric having a high degree of entanglement and excellent surface smoothness with a small number of needle stitches, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-33253 performs a needle punching process. In producing a nonwoven fabric, it is disclosed to perform a needle punching method in which the shape of each felt needle is defined in a nonwoven fabric having a high number of delamination strengths and a high degree of delamination strength. However, when the above method is applied to a sea-island fiber nonwoven fabric in which the sea component is made of a polyethylene polymer, when the nonwoven fabric is produced, the fiber is cut due to cracks in the nonwoven fabric, entanglement failure, and corrugated cardboard structure. Problems such as rough curing of the nonwoven fabric became more prominent, and it was difficult to produce a nonwoven fabric with a high degree of entanglement. Also, during the production of non-woven fabrics, resin-like substances adhered to the felt needles, and many floating substances were generated due to fuzz cutting, which caused problems in continuous productivity.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is based on the present situation, carding staple fibers that can be made into ultrafine fibers whose fiber cross section has a sea-island structure and whose sea component is a polyethylene-based polymer into a web, and laminating the obtained web to give a needle punch, and then nonwoven fabric It is an object of the present invention to provide a uniform nonwoven fabric having excellent physical properties stably for a long time.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, when the fiber cross-section has a sea-island structure and the sea component is a polyethylene polymer, the staple fiber that can be made into ultrafine fibers is carded into a web, and the resulting web is laminated to form a nonwoven fabric by needle punching, A method for producing a non-woven fabric, characterized in that the staple fiber is provided with a silicone oil having a molecular weight of 80000 or more and a viscosity at 25 ° C. of 60 poise or more, to which 0.2% by weight or more is applied as a pure component.
Moreover, this invention performs the following process (1)-(5) in order of (1) (2) (3) (4) (5) or (1) (2) (3) (5) ( The present invention relates to a method for producing a leather-like sheet substrate by carrying out in the order of 4).
(1) spinning a fiber that can be made into ultrafine fibers in which the fiber cross-section has a sea-island structure and the sea component is a polyethylene polymer;
(2) a step of producing a staple fiber by applying a silicone-based oil agent having a molecular weight of 80000 or more and a viscosity at 25 ° C. of 60 poise or more at any time of drawing, crimping or cutting the fiber;
(3) carding the staple fibers, laminating and needle punching to produce an entangled nonwoven fabric;
(4) A step of applying an elastic polymer to the entangled nonwoven fabric,
(5) A process of removing sea components from the sea-island structure fibers and making them ultrafine,
[0007]
The sea-island structure fiber used in the invention is obtained by combining or mixing spinning a polyethylene-based polymer as a sea component and a fiber-forming thermoplastic polymer that is not compatible with the polyethylene-based polymer as an island component. It is obtained by using mixed spinning and composite spinning together. As the sea component polymer of the present invention, the solubility or decomposability of the island component polymer and the solvent or decomposing agent is different (more soluble or degradable than the island component polymer), and the compatibility with the island component polymer is small. In the present invention, a polyethylene polymer is used.
As the polyethylene-based polymer of the sea component in the present invention, polyethylene, modified polyethylene, styrene ethylene copolymer, ethylene propylene copolymer, ethylene vinyl acetate copolymer and the like can be used, but thermal stability during spinning, Polyethylene is preferable from the viewpoints of fluidity, ease of extraction or decomposition removal with a solvent or a decomposing agent of sea components, and particularly, commercially available as low-density polyethylene is particularly preferable.
[0008]
On the other hand, the island component polymer is a polymer that sufficiently exhibits fiber properties such as strength, and is preferably a polymer having a higher melt viscosity and higher surface tension than the sea component polymer under the spinning conditions, such as nylon 6, nylon 66, Examples thereof include polyamide polymers such as nylon 610, polyester polymers such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate, and melt-spinnable polymers such as polyurethane polymers. Of course, two or more kinds of polymers may be used as the island component polymer. The island component polymer may be continuous or endless in the fiber length direction. The ultrafine fibers composed of island components generated by the treatment with a solvent or a decomposing agent of the sea component, which is carried out in a subsequent step, preferably have a single fiber fineness of 0.5 denier or less, particularly 0.1 denier or less. The number of islands in the staple fiber cross section is preferably in the range of 10 to 5000. A particularly preferable range is a range of 20 to 800 islands because of easy extraction with a solvent or a decomposition agent.
[0009]
Moreover, the suitable sea island ratio of the fiber in this invention is the range of sea: island = 10: 90-70: 30 by weight ratio. More preferably, it is 30: 70-50: 50. In the range of this sea island ratio, when the conventional general oil agent is applied, the fiber tends to break in the card and needle process as the island component ratio increases, but when the oil agent of the present invention is applied In the non-woven fabric with a uniform and high entanglement effect, this tendency is small, and by adjusting the adhesion amount etc. of the silicone-based oil of the present invention, carding, stitching in the needle process, fiber cracking, etc. are easily eliminated Can be
[0010]
A spun fiber having a sea cross-section having a sea-island structure and capable of being made into an ultrafine fiber is then drawn into a fiber having a thickness of 1 to 10 denier, preferably 2 to 6 denier. The stretching temperature is preferably 50 to 95 ° C., and a temperature that is 5 ° C. or more lower than the softening temperature of the polyethylene used is selected. The fiber draw ratio is preferably 2 to 5 times. Furthermore, after crimping the obtained drawn fiber, it is cut into a fiber length of 20 to 100 mm, preferably 30 to 70 mm, to obtain a staple fiber.
Polyorganosiloxane is used as the silicon component of the silicone-based oil used in the oiling of the present invention. More specifically, dimethyl silicon, methyl phenyl silicon, methyl hydrogen silicon, amino-modified silicon, epoxy-modified silicon, alkyl-modified silicon, silicon polyether copolymer, and the like can be used. You may use these individually or in mixture of these silicon. Also, known oil agents such as mineral oils other than silicon and antistatic agents can be blended and used within a range that can achieve the object of the present invention.
In the present invention, the possible range of the blend ratio of such oils other than silicon varies depending on the properties of the oils to be blended, but the range where the viscosity at 25 ° C. of the oils after blending does not greatly decrease from 60 poise is preferable. 30% by weight or less of the oil agent adhesion amount, and more preferably 20% by weight or less. When the blend ratio exceeds 30% by weight, the viscosity of the entire oil system tends to decrease, which is not preferable.
[0011]
In the present invention, the amount of the oil agent made of silicon needs to be 0.2% by weight or more with respect to the fiber as the net amount of silicon component. If it is less than 0.2% by weight, the effect in the present invention is not exhibited. Since the adhesion rate of the oil agent does not increase with respect to the applied amount in the range exceeding 5.0% by weight, 5.0% by weight or less is suitable for practical use. More preferably, it is 0.3 to 1.0% of range.
The molecular weight of the silicon-based oil in the present invention needs to be 80,000 or more, and the above-described excellent performance is exhibited in the case of such a molecular weight. More preferably, the molecular weight is 100,000 to 2,000,000. If the molecular weight is less than 80000, there is stickiness when attached to the fiber, and the adhesion of the resin-like substance to the wire of the card is remarkable due to the long-term operation of the card at the time of mass production. appear.
At the same time, in the present invention, the viscosity of the pure component of the silicone-based oil is preferably 60 poise or more at 25 ° C. A particularly preferable range is 80 to 800 poise. If it is less than 60 poise, like the above-mentioned molecular weight term, the adhesiveness in the state of adhering to the fiber increases and the card is wound.
[0012]
In the present invention, the silicone-based oil must satisfy the above-described molecular weight range, and further the viscosity must satisfy the above-described conditions. Either of them tends to break the oil film on the polyethylene surface, Loss due to adhesion to the cylinder and wire of the card machine is significant.
In the present invention, the silicone oil may be applied before, during, or after stretching, before, during or after crimping, or after being cut and stapled. Moreover, the form of the oil agent applied to the fiber may be oily or emulsion. The applying method may be any one of a method of spraying with a spray or the like, a method of impregnating and squeezing the fiber in a bath of the oil solution, and it is preferable that the silicon-based oil in the present invention is uniformly distributed on the fiber. Therefore, the oil agent is preferably used after being diluted with water or the like so that it can be easily sprayed or impregnated and squeezed, and the range of 5 to 20% by weight of the oil agent is particularly suitable.
[0013]
The silicone-based oil in the present invention exhibits a remarkable effect on sea-island structure fibers whose sea component is made of a polyethylene-based polymer. The reason for this effect is not obvious, but polyethylene has lower impact strength and surface hardness than nylon and polyester, etc. Therefore, in multicomponent fibers using polyethylene polymers, yarn breaks at the time of card and needle Is likely to occur. This yarn cracking phenomenon is wound in the card process, becomes a dull-like defect called web, and web spots, and causes a fiber entanglement defect in the needle process. To prevent these phenomena,
(1) At the time of card and needle, the applied oil agent is not removed or destroyed.
(2) The oil agent has a strong affinity with the polyethylene polymer,
(3) Cover the fiber surface with an oil agent that acts to soften the impact of the card and needle.
is required. It is presumed that the silicon-based oil agent in the present invention exhibits a remarkable effect on sea-island structure fibers whose sea component is made of a polyethylene-based polymer because it satisfies both of these conditions.
[0014]
In many cases, it is often impossible to judge whether or not the card can pass through the production machine without checking for troubles over long periods of operation, but if you want to evaluate it on a trial basis, use a small card testing machine. It can be estimated by using a staple fiber having a weight close to the card capacity limit of the testing machine and observing the winding around the cylinder, the state of the web, and the yarn cracking state with an optical microscope of the web.
[0015]
The staple fiber forms a web through a card and a webber, the obtained fiber web is laminated to a desired weight and thickness, and then entangled by a needle punch method to obtain a nonwoven fabric.
Next, problems in the needle punching process will be described. In this process as well as in the carding process, when a conventional general oil agent is used, the oil film on the polyethylene surface is easily broken, and in particular, a resin-like substance for felt needles in a nonwoven fabric with a high specific gravity and a high punch number. Is prominent and needle breakage or the like is likely to occur. Also, the dropped oil agent floats along with the cut fluff, contaminating the nonwoven fabric surface, making continuous operation impossible, and causing problems such as worsening the working environment. In particular, along with the recent increase in the speed of needle punches, the increase in suspended matter due to fluff is noticeable when conventional oils are used. On the other hand, when the silicone oil in the present invention is applied to the sea-island structure fiber whose sea component is made of a polyethylene-based polymer, the above-mentioned phenomenon does not substantially occur and the quality is stable for a long time. Can be produced. The needle punch is most effective when the silicone oil of the present invention is used, and the form of the nonwoven fabric shrinks in the vertical direction because the fibers are intertwined with each other in the thickness direction of the nonwoven fabric in proportion to the number of needle punches. Peel strength is improved.
[0016]
The number of punches of the needle punch in the present invention varies depending on the shape of the needle used and the thickness of the web, but is 200 to 2500 punches / cm.2It is set in the range. More preferably 300-2000 punch / cm2Range. In general, in the needle punch of ultra fine fiber generation type fiber, if the needle punch condition is too strong, the fiber is cut or broken, and the entanglement between the fibers does not improve, and the needle punch condition is too weak The physical properties of the non-woven fabric obtained due to the shortage of fibers arranged in the thickness direction are not improved. However, when the oil agent in the present invention is applied to the sea-island structure fiber in which the sea component is made of a polyethylene-based polymer, even if the number of punches is increased, the fiber is not substantially cut or broken, and the fiber is cut. There is little detachment of the fiber waste, and the entanglement between the fibers is improved.
[0017]
As the felt needle of the needle punch in the present invention, a known one is used, but in order to sew the web in the thickness direction, a 1 barb needle which is less likely to cause fiber breakage is preferably used. Moreover, in order to raise only the specific gravity of the surface of a nonwoven fabric, multibarb needles, such as 3 barb, 6 barb, and 9 barb, are used suitably. Depending on the purpose, these needles may be combined. In the present invention, the weight of the nonwoven fabric is 100 to 2000 g / m depending on the use of the product to be used.2And more preferably 200 to 1200 g / m.2Range. If necessary, the nonwoven fabric is pressed in the thickness direction with a heating roll or the like to smooth the surface.
[0018]
The fiber-entangled nonwoven fabric obtained as described above is further subjected to the following steps in order to make a leather-like sheet substrate.
[0019]
First, a step of impregnating and solidifying an elastic polymer in a fiber-entangled nonwoven fabric obtained by needle punching is performed. As the elastic polymer impregnated into the fiber-entangled nonwoven fabric, polyurethane is preferable, and as such polyurethane, for example, at least one average molecular weight selected from polyester diol, polyether diol, polyether ester diol, polycarbonate diol and the like is used. 500 to 3000 polymer diols, and at least one diisocyanate selected from aromatic, alicyclic or aliphatic diisocyanates such as 4,4′-diphenylmethane diisocyanate, isophorone diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, and the like And polyurethane obtained by reacting at least one low molecular weight compound having two or more active hydrogen atoms such as ethylene glycol and ethylenediamine in a predetermined molar ratio. Moreover, you may use as a polymer composition which added polymers, such as a synthetic rubber and a polyester elastomer, to the polyurethane as needed. Moreover, you may mix | blend and use additives, such as a light-resistant stabilizer, antioxidant, a coloring agent, and a coagulation regulator, for the polymer liquid to impregnate as needed.
These elastic polymers typified by polyurethane are dissolved in a solvent typified by dimethylformamide and impregnated and solidified on the nonwoven fabric as a solution or an emulsion.
[0020]
The amount of the elastic polymer in the fibrous base body after the ultrafine fiber treatment is preferably in the range of 20 to 60% by weight with respect to the ultrafine fiber component contained in the nonwoven fabric to be impregnated as a solid component. If it is out of this range, the balance between the fiber and the elastic polymer is deteriorated, and the product is lost or the bulging feeling cannot be obtained.
[0021]
Next, the fibrous base material impregnated and solidified with a polymer mainly composed of polyurethane is a non-solvent for the ultrafine fibers and the impregnated elastic polymer, and a solvent or decomposition agent for the sea component of the ultrafine fiber-generating fibers. The process of processing is performed. As the solvent, toluene heated to 60 ° C. or higher is preferable because it does not adversely affect the nonwoven fabric during extraction. By this treatment, the sea component polymer, that is, polyethylene is removed from the ultrafine fiber generating fiber, and the ultrafine fiber generating fiber is transformed into an ultrafine fiber bundle. This step may be performed prior to the aforementioned polyurethane impregnation step.
[0022]
The artificial leather base sheet of the present invention is manufactured through the above steps. In the nonwoven fabric obtained by the method of the present invention, the fibers are intertwined uniformly and well, so that the artificial leather substrate obtained from the nonwoven fabric has excellent physical properties and a flexible and uniform texture. The substrate may be made into a suede-like or silver-like artificial leather product by performing brushing treatment, dyeing treatment, fumigation treatment, surface resin layer formation by gravure, embossing treatment, film coating, etc. as necessary. I can do it.
[0023]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited to these Examples. In the examples, “part” and “%” relate to weight unless otherwise specified. In the following examples and comparative examples, card permeability, non-woven fabric delamination strength, and other evaluations were in accordance with the following methods.
[0024]
[Card Passability] Using a 500 mm width sample card testing machine manufactured by Kyowa Kikai Seisakusho, it was operated for 30 minutes at a charging amount of 60 g / min, and the presence or absence of troubles such as winding was evaluated.
[0025]
[Fiber cracking] In the aforementioned card passability evaluation, the web coming out of the card is observed with an optical microscope, and the appearance degree of the fibers that are divided and thinned is determined in five stages, with 1 being more frequently appearing and 5 being not appearing. evaluated.
[0026]
[Strength of delamination of nonwoven fabric] Cut the nonwoven fabric into 1cm wide and 23cm length in the vertical direction, make a slit with a razor in the middle of the thickness and peel about 10cm length, then pull the chuck 10cm, pull Peeling was performed at a speed of 10 cm / min, and the average stress required for peeling was obtained and used as a measure of the degree of entanglement in the thickness direction of the nonwoven fabric.
[0027]
[Adhesive oil amount] Weigh the non-woven fabric and extract it with methanol using a Soxhlet extractor for 2 hours, then extract with chloroform for 2 hours. Concentrate the extract separately to obtain methanol extract and chloroform extract, respectively. Calculated. This chloroform extract was defined as the amount of oil attached to the silicone oil.
[0028]
[Concentration Viscosity of Silicone Oil] Silicon oil was concentrated to a pure component, and measured at 25 ° C. with an E-type viscometer.
[0029]
[Molecular Weight of Silicone Oil] Silicone oil was concentrated to a pure component and measured using GPC.
[0030]
Example 1
Island components using a multicomponent fiber manufacturing device that melts and spins a polymer stream melted in two extruder melt systems at the spinning head to form a mixed stream by repeating split and integration. Was 6-nylon, and the sea component was spun at a spinning temperature of 280 ° C. using a high-fluidity low-density polyethylene as a raw material to obtain an island-in-sea fiber with an island component / sea component ratio of 70/30 and 50 islands. The obtained undrawn yarn was drawn 2.9 times in warm water (temperature 84 ° C.), crimped and cut to obtain 3d × 51 mm staple fibers. To this staple fiber, a dimethyl silicon (manufactured by Matsumoto Yushi Seiyaku Co., Ltd.) having a molecular weight of 100,000 and a net viscosity of 720 poise at 25 ° C. was prepared as a 10% pure aqueous solution. % Was applied by spraying. At the same time, an antistatic agent (phosphate ester) solution is prepared to a 10% pure solution and applied to the staple fiber by spraying so that the pure content of the antistatic agent is 0.1%. Dried.
The card property evaluation of the staple fiber was good without wrapping or the like, and when the staple fiber was observed with an optical microscope, no cracked and thin fibers were found. This staple was carded and made into a web by a cross wrapping method. The obtained web weight is 600 g / m.2Met. Next, 980 P / cm alternately from both sides using a 1 barb needle2As a result of needle punching, a uniform nonwoven fabric having high delamination strength, which is an index of the degree of fiber entanglement, was obtained, and there was no decrease in basis weight or sag and good needle properties. Neither winding nor fiber cracking in the needle process was observed.
[0031]
Comparative Examples 1-4
The oil agents shown in Table 1 were applied by spray to the same staple fibers as in Example 1 but without the oil agent.
Comparative Example 1 is a case of a staple fiber to which a silicone oil having a pure molecular weight within the range of the present invention but having a low molecular weight was applied, and the evaluation of card properties was poor. Fibers that were cracked and thinned were observed with an optical microscope. Although the web was removed, needle punching was performed with the same number of punches as in Example 1. As a result, the shape of the nonwoven fabric spread at the time of needle punching, and a nonwoven fabric with low delamination strength as an index of the degree of fiber entanglement was obtained.
Comparative Example 2 is a case of a staple fiber to which a silicone oil agent having a molecular weight within the range of the present invention but having a low net viscosity at 25 ° C. was applied. The card property was poorly evaluated and the web was removed. Fibers that were cracked and thinned were observed under a microscope. When the webs were overlapped and needle punched with the same number of punches as in Example 1, the form of the nonwoven fabric spread at the time of needle punching, and a nonwoven fabric with low delamination strength, which is an index of the degree of fiber entanglement, was obtained.
Comparative Example 3 is a case of staple fibers to which a silicone-based oil that is out of the scope of the present invention is attached in both molecular weight and pure viscosity, and the fibers were wound around the card and the web could not be taken.
Comparative Example 4 is a case of a staple fiber in which both the molecular weight of silicon and the viscosity of the pure component are within the range of the present invention, but the amount of oil applied is small. Evaluation of card property was bad, and the web was removed, but fibers that were cracked and thinned were observed with an optical microscope. When the webs were overlapped and needle punched with the same number of punches as in Example 1, the form of the nonwoven fabric spread at the time of needle punching, and a nonwoven fabric with low delamination strength, which is an index of the degree of fiber entanglement, was obtained.
The results of Example 1 and Comparative Examples 1 to 4 are summarized in a table.
[0032]
[Table 1]
[0033]
Example 2
The same staple fiber as in Example 1 with no oil added thereto was prepared by preparing amino-modified silicon (manufactured by Matsumoto Yushi Seiyaku Co., Ltd.) having a molecular weight of 200000 and a viscosity of 750 poise at 25 ° C. in a 15% pure aqueous solution. Spray was applied so that the pure content of dimethyl silicon was 0.7% with respect to the fibers. At the same time, an antistatic agent (phosphate ester) solution is prepared to a 10% pure solution and applied to the staple fiber by spraying so that the pure content of the antistatic agent is 0.1%. Dried. The card property evaluation of this staple fiber was good. This staple fiber was passed through a card to obtain a laminated web by a cross wrapper method. Fibers cracked and thinned with an optical microscope were not observed. The obtained web weight is 600.g / m 2 Met. Next, use a 1 barb needle alternately from both sides 600, 1200, 1800 P / cm2The needle punch density of the needle punch density was performed, and then the delamination strength was measured by sampling. The area of the nonwoven fabric was always shrunk by needle punching, and the delamination strength, which is an index of the degree of fiber entanglement, increased as the number of punches increased, and the needle property was good. 1800P / cm2When the amount of silicon oil adhered to the nonwoven fabric after needle punching was analyzed, a substantially applied amount of silicon was detected.
[0034]
Comparative Examples 5-6
The same 10% solution of amino-modified silicone oil as shown in Table 2 was applied to the staple fibers not applied with silicone oil as in Example 1 by spraying. The card property evaluation of this staple fiber was poor. When observed with an optical microscope, a large number of cracked and thin fibers were observed. As in Example 2, when this staple fiber was passed through a card, made into a web, laminated and needle punched, the nonwoven fabric had a strong tendency to expand in shape, and the nonwoven fabric had a low delamination strength as an index of the degree of fiber entanglement was gotten. Needle punch density 1800P / cm2When the adhesion amount of the silicone oil on the nonwoven fabric after the needle punching was analyzed, both of Comparative Examples 5 to 6 were reduced.
[0035]
[Table 2]
[0036]
Example 3
The same staple fiber as in Example 1 to which a 10% solution of a silicone oil having a molecular weight of 100,000 and a net viscosity at 25 ° C. of 720 poise used in Example 1 was applied to a pure content of 0.7% by spraying was produced. Drive for approximately 10 hours in real time and have a basis weight of 600g / m 2 A non-woven fabric was obtained. In the carding process, a uniform web was obtained from start to finish without winding around the cylinder. Fibers cracked and thinned with an optical microscope were not observed. Similarly to Example 2, there was no trouble such as needle breakage in the process of passing this staple fiber through a card to form a web, laminating the web and needle punching. Number of punches 1200p / cm2The delamination strength of the nonwoven fabric after the needle punching was 9 kg / 25 mm. Moreover, it was 0.65% when the silicon content of this nonwoven fabric was measured. The nonwoven fabric was heat-treated at 140 ° C. for 10 minutes and then pressed so that the apparent specific gravity of the nonwoven fabric became 0.3, impregnated with a dimethylformamide solution having a polyurethane concentration of 13%, solidified in an aqueous solution of dimethylformamide, washed with water, After drying, the sea component polyethylene was removed with 90 ° C. heated toluene to obtain a sheet made of nylon ultrafine fibers and polyurethane. The texture became a flexible and uniform sheet. When the surface of this sheet was fluffed with sandpaper and further stained brown with a metal complex dye, a suede-like leather-like sheet very similar to natural leather was obtained.
[0037]
Comparative Example 7
The same staple fiber to which the same oil agent used in Comparative Example 2 was applied was continuously run for about 10 hours on the production line, and the basis weight was 600 g / m.2A non-woven fabric was obtained. In the carding process, whitening of the cylinder was observed around 8 hours of operation, and a fuzzy ball-like defect appeared on the web. At this time, many optical fibers were observed in the staple fibers, and many fibers were cracked and thinned. This web is laminated and punched at 1200p / cm2The delamination strength of the nonwoven fabric after the needle punching was 3 kg / 25 mm. Moreover, when the silicon | silicone pure content of this nonwoven fabric was measured, what gave 0.7% by pure content fell out by the card | curd and needle process, and was 0.45%. The nonwoven fabric was heat treated at 140 ° C. for 10 minutes and then pressed so that the apparent specific gravity of the nonwoven fabric became 0.3, impregnated with a 13% polyurethane dimethylformamide solution, coagulated with a dimethylformamide aqueous solution, washed with water, dried, Further, sea components were removed with toluene heated at 90 ° C. to obtain a sheet made of nylon ultrafine fibers and polyurethane. The texture of this sheet was hard and crisp. When the surface of this sheet was fluffed and dyed in the same manner as in Example 3, a suede-like sheet with uneven napping and poor appearance was obtained.
[0038]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention described in detail above, staple fibers that can be made into ultrafine fibers whose fiber cross section has a sea-island structure and whose sea component is a polyethylene-based polymer are carded to form a web, and the webs are further laminated to form a needle. A non-woven fabric having a uniform and excellent physical property can be stably provided for a long time by punching. The nonwoven fabric obtained by the present invention is extremely uniform and excellent in physical properties as an artificial leather substrate, and is preferably used as a suede-like or silver-like artificial leather.
Claims (2)
(1)繊維断面が海島構造からなり、海成分がポリエチレン系ポリマーである極細繊維化可能な繊維を紡糸する工程
(2)該繊維を延伸、捲縮、カットするいずれかの時点で分子量80000以上でかつ25℃粘度が60ポイズ以上のシリコン系油剤を付与してステープル繊維を製造する工程、
(3)該ステープル繊維をカーデイングし、積層し、ニードルパンチして絡合不織布を製造する工程、
(4)絡合不織布に弾性重合体を付与する工程(5)ステープル繊維から海成分を除去し極細化する工程The process of the following (1) (5), in the order of (1) (2) (3) (4) The order of (5), or (1) (2) (3) (5) (4) A method for producing a leather-like sheet substrate, comprising:
(1) A step of spinning a fiber capable of forming an ultrafine fiber having a sea cross-section having a sea-island structure and a sea component being a polyethylene polymer. (2) Molecular weight of 80000 or more at any time when the fiber is drawn, crimped or cut. And a step of producing a staple fiber by applying a silicone oil having a viscosity at 25 ° C. of 60 poise or more,
(3) carding, laminating, and punching the staple fibers to produce an entangled nonwoven fabric by needle punching;
(4) A step of imparting an elastic polymer to the entangled nonwoven fabric (5) A step of removing sea components from the staple fiber and making it ultrafine
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