JP4388721B2 - ポリフェニレンスルフィドアロイ組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
(発明の背景)
発明の分野
本発明は、電線および被覆の用途に有用な熱可塑性ポリマーアロイ組成物に関する。本発明は具体的には、耐高温性および難燃性を要する電線被覆の用途に有用なポリフェニレンスルフィドアロイ組成物に関する。
【0002】
関連技術の説明
今日の高性能車のフード下で使用される電線およびケーブルの絶縁材料に対する温度要求条件は、増大し続けている。自動車配線に大量に使用される可塑性ポリ塩化ビニル(PVC)は、耐薬品および難燃性、絶縁容量、および適度の靱性を提供するが、高温性能および環境上の問題がある。PVC樹脂の廃棄および再生が困難であることは、今日重大問題として認識されている。焼却の結果、著しい量の塩化水素および重金属残さが生成する。その上、PVCは、自動車の製造に使用される他のプラスチックとの相溶性がなく、再生工程における問題を生じている。
【0003】
今日の自動車配線では、高温性能、良好な耐薬品および難燃性、良好な電気的性質、良好な低温たわみ性、および靱性が必要とされる。1993年4月29日公告された国際公開93/08234号(Hausmann)は、部分的にグラフトされた、柔軟な熱可塑性ブレンドであって、高温および低温性能を有するが、難燃性に乏しい、ポリエステル熱可塑性、エポキシ基含有エチレン共重合体と、酸基含有エチレン共重合体のイオノマーとに基づく熱可塑性ブレンドを提供している。ハロゲンの付加により、難燃性を提供することができるが、上述の環境問題を持ち込んでしまう。
【0004】
水和物充填材を充填した、架橋されたエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)は、ハロゲンなしで難燃性を提供するが、中位の機械的靱性であるため、今日の隙間なく配置されたエンジン室において空間を節減するための薄い自動車用被覆材としては不適当である。過酸化物または照射のいずれかによる架橋を行うと、費用がふえてしまう。過酸化物架橋の場合、熱可塑系とは異なり、連続加硫(CV)管などの資本設備が必要となる。
【0005】
ポリフェニレンスルフィド(PPS)は、優れた耐薬品性、高い熱変形温度、良好な電気絶縁性状、およびハロゲンなしで固有の難燃性を有する高温度、半結晶性、エンジニアリング熱可塑性樹脂である。衝撃強さが低く、また破断伸びが低いことから、たわみ性に乏しい点を見ることができる。したがって、自動車のフード下における配線などの、高温性能、耐衝撃性、およびたわみ性を要する電線およびケーブルの用途には、PPSの使用が制限されてきている。
【0006】
強化されたアロイ組成物であって、あるエチレン共重合体と、エポキシド、イソシアン酸エステル、アジリジン、シラン、ハロゲン化アルキル、アルファ−ハロケトン、アルファ−ハロアルデヒド、またはオキサゾリンの少なくとも1つから選択される、反応性基を含有する、あるポリマーグラフト化剤とを、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれらの共重合体;ポリ(ブテン−1)、ポリ−4−メチルペント−1−エン、ポリスチレンおよびそれらの共重合体;ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、およびポリスルホンから選択されるポリマーとともに溶融混合することにより形成されるアロイ組成物が、米国特許4,871,810号(Saltman)に教示されている。
【0007】
PPSを含有するより高弾性率のアロイ組成物が、米国特許5,625,002号(Toray)中に開示されている。SaltmanもTorayも、電線およびケーブルなどの柔軟な、高温度の、難燃性の用途に対する適切なポリフェニレンスルフィドアロイ組成物には取組んでいない。
【0008】
したがって、当技術分野において、電線およびケーブルの用途、特に自動車のフード下配線向けの、低温および高温性能、良好な電気的性質、および難燃性を有する、好ましくはハロゲンを含有しない、柔軟な、靱性のある熱可塑性組成物が望まれている。
【0009】
(発明の簡単な概要)
本発明は、電線およびケーブル被覆材であって、
(a)約40重量%から約90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
(b)約10重量%から約50重量%のポリマーグラフト化剤であり、エチレン少なくとも約50重量%と、約0.5重量%から約15重量%の、(i)炭素原子4〜11個の不飽和エポキシド、(ii)炭素原子2〜11個の不飽和イソシアン酸エステル、(iii)アルキル基が炭素原子1〜12個からなるアルコキシシランまたはアルキルシラン、および(iv)オキサゾリンからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、約0から約49重量%のアルキル基およびエーテル基が炭素原子1〜12個のものである、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
(c)約1重量%から約20重量%のエチレン共重合体であり、少なくとも約50重量%のエチレンと、約1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、約0から約49重量%の、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される部分とを含み、かつさらに、金属イオンにより酸基が0〜100%中和されているエチレン共重合体と
を含む組成物から製造される被覆材を提供する。
【0010】
本発明はまた、
(a)約40重量%から約90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
(b)約10重量%から約50重量%のポリマーグラフト化剤であり、エチレン少なくとも約50重量%と、約0.5重量%から約15重量%の、(i)炭素原子4〜11個の不飽和エポキシド、(ii)炭素原子2〜11個の不飽和イソシアン酸エステル、(iii)アルキル基が炭素原子1〜12個からなるアルコキシシランまたはアルキルシラン、および(iv)オキサゾリンからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、約0から約49重量%の、アルキル基およびエーテル基が炭素原子1〜12個のものである、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
(c)約1重量%から約20重量%のエチレン共重合体であり、少なくとも約50重量%のエチレンと、約1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、約0から約49重量%の、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される部分とを含み、かつさらに、金属イオンにより酸基が0〜100%中和されるエチレン共重合体と
を含む組成物であって、(b)の第1の反応性部分対(c)の酸のモル比が約1.0から約5.5の範囲にある組成物を提供する。
【0011】
さらに、本発明は、ポリマー組成物で電線またはケーブルを被覆する方法であり、
(a)ポリマー組成物を加熱して、ポリマー溶融物を形成するステップと、
(b)ポリマー溶融物を電線またはケーブルを取囲んで押出し、被覆された電線またはケーブルを形成するステップと
を含む方法であって、このポリマー組成物が、
(I)約40重量%から約90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
(II)約10重量%から約50重量%のポリマーグラフト化剤であり、エチレン少なくとも約50重量%と、約0.5重量%から約15重量%の、(i)炭素原子4〜11個の不飽和エポキシド、(ii)炭素原子2〜11個の不飽和イソシアン酸エステル、(iii)アルキル基が炭素原子1〜12個からなるアルコキシシランまたはアルキルシラン、および(iv)オキサゾリンからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、約0から約49重量%の、アルキル基およびエーテル基が炭素原子1〜12個のものである、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
(III)約1重量%から約20重量%のエチレン共重合体であり、少なくとも約50重量%のエチレンと、約1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、約0から約49重量%の、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される部分とを含み、かつさらに、金属イオンにより酸基が0〜100%中和されるエチレン共重合体と
を含む組成物である方法を提供する。
【0012】
定義
「部分的にグラフトした」とは、本発明の組成物においてエチレン共重合体(c)が制約的成分であり、したがってエチレン共重合体の酸官能性の総量が、グラフト化剤(b)とエチレン共重合体(c)との間のグラフト化反応を制限すること、すなわち、本明細書における特許請求が許容するよりも多く、エチレン共重合体を使用すると、成分間の架橋レベルが増加する結果になり、それが本発明の利点である性状に悪影響を及ぼすであろうことをいう。
【0013】
本明細書において、「共重合体」の語は、2つ以上のモノマーから重合されたポリマーをいい、ターポリマーを含む。より特定的な「エチレンアクリル酸共重合体」、「エチレンメタクリル酸共重合体」などの記述は、第3のモノマーをも存在させ得る共重合体を含むことを意図する。
【0014】
エチレン/酸共重合体、すなわち「酸共重合体」およびその対応するイオノマーは、アクリル酸もしくはメタクリル酸、またはマレイン酸もしくはフマル酸またはそれらの酸無水物などの、オレフィン的に不飽和な有機一塩基酸または二塩基酸とのエチレンの共重合体であり、酸(または酸無水物)が、全ポリマー材料の約0.5から50モルパーセントを構成することが、当技術分野においてよく知られている。エチレン/酸共重合体およびそれらの調製方法は、当技術分野においてよく知られており、例えば、米国特許第3264272号、第3404134号、第3355319号、および第4321337号に開示されている。共重合体は、その酸が全体的にまたは部分的に中和されて塩を生成するとき、イオノマーと呼ばれる。前記酸についてのカチオンは通常、ナトリウム、カリウム、亜鉛などのアルカリ金属である。本明細書においていう「酸共重合体」または「イオノマー」は、直接共重合体またはグラフト共重合体とすることができる。
【0015】
エチレン/酸/アクリル酸エステルターポリマーは、エチレンと、アクリル酸またはメタクリル酸などのオレフィン的に不飽和な有機酸と、アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルターモノマー(例えば、アクリル酸n−ブチルもしくはメタクリル酸n−ブチル、またはアクリル酸イソブチル)との共重合体であることが、当技術分野においてよく知られている。
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明は、とりわけ電線およびケーブルの用途に有用な、ポリフェニレンスルフィド(PPS)に基づく、熱可塑性アロイを提供する。このように、本出願は、組成物、ならびに電線およびケーブル被覆材をともに特許請求するものである。この組成物は、部分的にグラフトした、柔軟な、ハロゲン非含有の熱可塑性アロイである。これらのPPSアロイは、要求のきびしい自動車のフード下配線の用途に使用するため、優れた機械的な、低温および高温性能と、耐薬品および難燃性とを有する。これらの被覆材は、150℃における21日間の経時試験後において、最小の変色、および性状の保持を示しており、例えば少なくとも50%の破断伸びが保持されるが、この結果はアロイに混合される安定剤の量およびタイプに依存している。
【0017】
本発明は、ポリフェニレンスルフィド約40重量%から約90重量%を含む組成物と、電線およびケーブル被覆材をともに特許請求する。ポリフェニレンスルフィド(PPS)は、当技術分野において知られており、比較的不活性であると報告されている。例えば、米国特許5,625,002号、第1欄を参照されたい。しかし、PPSが、−C64Clおよび−C64-Na+(または、反応混合物を酸性にする場合、C64SH)などの反応性の末端基を含有できることが、文献中に示唆されている。Polymeric Materials Encyclopedia,ed.J.C.Salamone,vol.8,p.6510中の、Darryl R.FaheyおよびJon F.Geibel、「ポリ(フェニレンスルフィド)(p−ジクロロベンゼンおよび硫化ナトリウムによる合成)」を参照されたい。これらの末端基は、存在する場合、グラフト化剤(b)とPPS(a)の連続相との間における付加グラフト化を可能にするので、本発明が記述する組成物の性状に有利な効果を有するはずである。実際に、本発明に使用するPPS中に存在する反応性末端基の数を増加させることができれば、本発明において概説する組成物が提供する、有利な性状をさらに向上させることができるはずである。その上、PPSの末端基の化学的性質を変化させてグラフト化剤(b)と反応可能な基を強化することにより、本発明が記述する、グラフト化剤(b)の、エチレン共重合体(c)に対する最適な比率を変更することができる可能性がある。
【0018】
本発明において有用なPPS系熱可塑性樹脂(a)は高い融点(265℃溶融開始)を有し、また実質的に線状ポリマーであり、比較的高い分子量を有する。このような樹脂は市販されている。好ましいPPS樹脂は、Phillips Petroleum製のRyton GR02、高流動性/低粘度等級、である。組成物は、PPS約50重量%から約70重量%を含有することが好ましく、約60重量%が最も好ましい。約90重量%を超えてPPSを有する組成物は通常固過ぎて、伸びが不足し自動車のフード下配線にとって魅力的ではない。
【0019】
この組成物と、電線およびケーブル被覆材はまた、約10重量%から約50重量%、好ましくは約20重量%から約40重量%、最も好ましくは約30重量%から約37重量%のポリマーグラフト化剤を含み、最適値約33重量%が示唆されるが、これらは他の成分の性質および含量に依存する。
【0020】
本発明の組成物において有用なポリマーグラフト化剤(b)は、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル(GMA)、アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、およびイタコン酸グリシジルなどの炭素原子4〜11個の不飽和エポキシド;イソシアン酸ビニルおよびイソシアナトエチルメチルアクリレートなどの炭素原子2〜11個の不飽和イソシアン酸エステル;アジリジン;シラン;またはオキサゾリンから選択される1つまたは複数の反応性基と共重合するエチレン共重合体であり、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、一酸化炭素、二酸化硫黄、および/またはビニルエーテルなどの第2の反応性部分を追加的に含有でき、その場合アルキル基は炭素原子1〜12個からなる。
【0021】
具体的には、ポリマーグラフト化剤は、少なくとも50重量%のエチレンと、0.5〜15重量%の、(i)炭素原子4〜11個の不飽和エポキシド、(ii)炭素原子2〜11個の不飽和イソシアン酸エステル、(iii)アルキル基が炭素原子1〜12個からなるアルコキシシランまたはアルキルシラン、および(iv)オキサゾリンからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、0〜49重量%の、下記におけるアルキル基およびエーテル基が炭素原子1〜12個である、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体である。
【0022】
本発明の組成物における使用のため有用な、好ましいポリマーグラフト化剤には、エチレン/アクリル酸グリシジル、エチレン/アクリル酸n−ブチル/アクリル酸グリシジル、エチレン/アクリル酸メチル/アクリル酸グリシジル、エチレン/メタクリル酸グリシジル(E/GMA)、エチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸グリシジル(E/nBA/GMA)、およびエチレン/アクリル酸メチル/メタクリル酸グリシジル共重合体が含まれる。本発明の組成物における使用のため有用な、最も好ましいグラフト化剤は、エチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸グリシジル、およびエチレン/メタクリル酸グリシジルに由来する共重合体である。
【0023】
特に好ましいポリマーグラフト化剤は、少なくとも55重量%のエチレンと、1〜10重量%の、炭素原子4〜11個の不飽和エポキシドと、0〜35重量%の、アルキル基が炭素原子1〜8個を含有する、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、またはそれらの混合物の少なくとも1つとの共重合体である。好ましい不飽和エポキシドは、メタクリル酸グリシジルおよびアクリル酸グリシジルであり、それらは1〜7重量%のレベルで共重合体中に存在する。エチレン含量が60重量%を超え、かつ第3の部分がアクリル酸メチル、アクリル酸イソ−ブチル、およびアクリル酸n−ブチルから選択されることが好ましい。
【0024】
特許請求する組成物と電線およびケーブル被覆材はまた、約1重量%から約20重量%、好ましくは約5重量%から約15重量%、またより好ましくは約7重量%のエチレン共重合体を含む。本発明において有用なエチレン共重合体(c)は、少なくとも50重量%のエチレンと、1〜35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、0〜49重量%の、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される部分とを含み、かつさらに、共重合体において金属イオンにより酸基が0〜100%中和される。
【0025】
好ましいエチレン共重合体は、少なくとも60重量%のエチレンと、5〜15重量%のアクリル酸またはメタクリル酸と、0〜25重量%の、アクリル酸メチル、アクリル酸イソ−ブチル、およびアクリル酸n−メチルの少なくとも1つから選択される部分とを含み、かつさらに、リチウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、およびカルシウムから選択される金属イオンにより酸基が0〜70%、好ましくは30〜70%中和される。
【0026】
適切な好ましいエチレン共重合体には、エチレン/アクリル酸、エチレン/メタクリル酸(E/MAA)、エチレン/アクリル酸/アクリル酸n−ブチル、エチレン/メタクリル酸/アクリル酸n−ブチル、エチレン/メタクリル酸/アクリル酸イソ−ブチル、エチレン/アクリル酸/アクリル酸イソ−ブチル、エチレン/メタクリル酸/メタクリル酸n−ブチル、エチレン/アクリル酸/メタクリル酸メチル、エチレン/アクリル酸/エチルビニルエーテル、エチレン/アクリル酸/ブチルビニルエーテル、エチレン/アクリル酸/アクリル酸メチル、エチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチル、エチレン/メタクリル酸/メタクリル酸メチル、エチレン/アクリル酸/メタクリル酸n−ブチル、エチレン/メタクリル酸/エチルビニルエーテル、およびエチレン/アクリル酸/ブチルビニルエーテルが含まれる。本発明の組成物における使用のため最も好ましいエチレン共重合体は、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸/アクリル酸n−ブチルターポリマー、およびエチレン/メタクリル酸/アクリル酸メチルターポリマーである。
【0027】
本明細書において記述する本発明の組成物は、成分(a)〜(c)100%に基づくものである。もちろん、この組成物は、従来の熱可塑性樹脂をコンパウンド化する際に通例使用されるような他の成分を含むことができるが、それはこのような他の成分が、成分(a)〜(c)100重量部当り、100重量部以下であるという条件においてである。このような他の成分の例には、カーボンブラック、金属失活剤、ガラス繊維、グラファイト繊維、デュポンKevler(登録商標)アラミド繊維、ガラス球、可塑剤、滑剤、シリカ、二酸化チタン、顔料、粘土、マイカ、および他の鉱物質充填材、難燃剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、熱安定剤、加工助剤、接着剤、および粘着付与剤が含まれる。
【0028】
出願人は、上述の組成物および被覆材の範囲内にある特定の組成物ならびに電線およびケーブル被覆材が、他の性状の中でも耐薬品および難燃性、およびたわみ性を要する高温度の用途に特に適することを発見している。このような組成物への鍵は、ポリマーグラフト化剤重量の、エチレン共重合体重量に対する比率、ならびにこのような成分の相対的な量、にある。具体的には、出願人は、ポリマーグラフト化剤(b)の、エチレン共重合体(c)に対する重量比が約3:1から約20:1の範囲にある場合、得られたポリマーアロイが良好な曲げモジュラス、引張り強さ、ならびに改良された破断伸び、および改良された老化における破断伸び保持性を示すことを特定している。
【0029】
より具体的には、各ポリマーのコモノマー含量を変更することにより(b):(c)の重量比を変化させることができるので、出願人はまた、ポリマーグラフト化剤(b)の第1の反応性部分の、エチレン共重合体(c)の酸部分に対する最適なモル比をも特定しており、このモル比が好ましい組成物のより良い指標であろう。このモル比は、グラフト化剤(b)中の反応性部分、例えばGMA、のモル数を、エチレン共重合体(c)中の酸部分、例えばMAA、のモル数で割った商として、簡単に計算される。(b)の第1の反応性部分対(c)の酸の最適なモル比は約1.0から約5.5、好ましくは約1.0から約5.25、より好ましくは約1.7から約4、また最も好ましくは約1.7から約1.9の範囲にある(比率1.74、1.83、および1.88を示している実施例に基づく)。
【0030】
成形時の破断伸び(ELO)のレベル約150以上が、電線およびケーブルの用途向けに重要である。約3:1から約20:1の範囲にある(b):(c)重量比を有する、または好ましくは、約1.0から約5.5の範囲にある、(b)の第1の反応性部分対(c)の酸のモル比を有する、本明細書において記述する組成物はまた、限界酸素指数(LOI)として示される優れた難燃性、優れた体積膨潤性および電気的性質を示しており、これらの性質によって、この組成物は、同様な性状のバランスを要する他の用途をも想定しているが、電線およびケーブルの用途に特に適したものとなっている。
【0031】
特許請求する組成物と電線およびケーブル被覆材における、ポリマーグラフト剤(b)対エチレン共重合体(c)の好ましい重量比は、約4:1から約18:1の範囲にあり、約5:1から約15:1がより好ましい。その上、これらの組成物は少なくとも約30重量%の(b)および(c)を組合せて含有することが好ましく、約40重量%の(b)および(c)を組合せて含有することがより好ましい。重量比(b):(c)が約5:1であり、かつ/または(b)の第1の反応性部分対(c)の酸のモル比が約1.8であり、特に好ましい組成物は、下記の通りである。
(a)PPS 60重量%、
(b)ポリマーグラフト化剤、例えば、EnBAGMA(GMA5.25重量%)、33.3重量%、
(c)エチレン共重合体、例えばイオノマー(MAA9.0重量%)、6.7重量%。
【0032】
本明細書において記述する組成物と電線およびケーブル被覆材の3つの成分を、高いせん断力のもとで互いに溶融混合する。これらの成分は最初、「ソルトアンドペパ」ブレンドとして、すなわち各々の成分をペレットでブレンドして互いに組合せることができ、または各成分を、異なった成分を同時にもしくは別個に計量することを経て、互いに組合せることができ、または、各成分を分割し、1つまたは複数の経路で、押出機、Banbury、Buss Kneader、Farrell連続混合機、または他の混合装置などの混合装置の、1つまたは複数の区画に投入し混合することができる。例えば、2つ以上の供給ゾーンを有し、それらの中に1つまたは複数の成分を順次添加できる押出機を使用することができる。
【0033】
添加順序は、本発明が記述する高温度性状になんら影響を及ぼさない。高せん断力により、グラフト化反応を実行するのに必要な程度に、全成分の適正な分散が保証される。さらに、本発明の組成物に必要なモルホロジを達成するため、十分な混合が必須である。本発明の組成物が必要とするモルホロジは、連続相が熱可塑性樹脂、すなわち成分(a)、でなければならないことである。
【0034】
本発明はまた、本明細書において特許請求する電線およびケーブル被覆材で、電線を被覆する方法を提供する。このような被覆材の好ましい実施形態についての前述の考察は、このような被覆材を使用する特許請求する本方法にも同様に等しくあてはまる。本方法は、ポリマーアロイ組成物を加熱して、本明細書において記述されるようなポリマー溶融物を形成すること、および、このようなポリマー溶融物を電線またはケーブルを取囲んで押出し、被覆された電線またはケーブルを形成することを含む。種々の加熱および押出しの方法が、当分野における技術者に知られているであろう。
【0035】
本発明は、特に表示のない限り部および百分率が重量部および重量百分率であり、温度が摂氏度である下記の実施例により、さらに理解することができる。
【0036】
(実施例)
本発明によって作製するポリマーアロイは、ポリ(フェニレンスルフィド)樹脂、ポリマーグラフト化剤、およびエチレン共重合体の3つの主要成分を、他の添加剤とともに、30mmの二軸スクリュ押出機を使用して、表1に略述する装置条件のもとで溶融混合することにより製造する。二軸スクリュ押出機により、許容できるアロイを生成させるため必要とする混合を得るのに要する高せん断力、および溶融状態における滞留時間が提供される。同様な高せん断力混合を提供することができる、ポリマー溶融物での使用向けに設計された、他の混合装置も、本発明のためのアロイを製造することが可能となろう。この混合装置には、Banbury混合機、Buss同時混練機、および2本ロール機が含まれるが、これらに限定されない。
【0037】
本発明が記述する電線被覆材を製造するステップは、下記の通りである。
1)種々のポリマー成分のペレットによるブレンドを、任意の添加剤とともにタンブル混合するステップ。
2)ステップ1からの混合物を二軸スクリュ押出機または同様な装置を使用して溶融混合するステップ。
3)押出機から出るポリマーのストランドを冷水浴中で急冷し、乾燥後そのストランドを造粒するステップ。
4)ステップ2および3において形成した、造粒化アロイを、溶融状態において電線上に押出し、引続いて冷水浴中で急冷するステップ。
【0038】
表2は、本発明が記述するアロイの物理的性状を略述し、非改質PPS樹脂についてのこれらの性状と対比させている。表2における比較例Aは、Phillips Chemical CompanyによってRyton(登録商標)PR09−60として販売される、市販のPPSが100%のものであり、上記ステップ1から3により調製する。実施例1、2、4から6および比較例C3までに使用した特定のイオノマーは、エチレン67.5重量%、アクリル酸n−ブチル23重量%、およびメタクリル酸9重量%のターポリマーであり、亜鉛塩を使用して酸コモノマーを51%中和している。使用したイオノマーは、デュポンによってSurlyn(登録商標)9320として販売されている、市販の製品である。実施例1、2、4から6および比較例C3までに使用したグラフト化剤は、エチレン71.75重量%、アクリル酸n−ブチル23重量%、およびメタクリル酸グリシジル5.25重量%のターポリマーであり、E/nBA/GMA−5と略記する。
【0039】
厚さ0.125インチ(0.32cm)を有する射出成形試料について材料性状を試験した。ノッチ付きアイゾット衝撃強さ、引張り性状、曲げ弾性率、限界酸素指数(LOI)、および電気的性質を全て、表2に掲げる、適合するアメリカ材料試験協会(ASTM)規格によって試験した。ASTM D−1708によって、試験速度2.0インチ/分(5.1cm/分)で破断伸び(ELO)を試験した。表2に示す性状から、本発明によって作製したアロイが、電線被覆材としての使用に良く適合しており、改良された衝撃強さおよび破断伸びを有する一方、耐油および難燃性を維持していることがわかる。
【0040】
衝撃強さの改良により、ノッチ付きアイゾット値は比較例Aについての0.3フィートポンド/インチ(160N−m/m)から実施例1についての11.5フィートポンド/インチ(614N−m/m)まで増加している。実施例1および2はともに、比較例Aにまさる改良された破断伸びを与えており、この性質が30重量%から、160%を超える所まで増進している。この伸びの増大は、油膨潤性の増進、LOIの低下、および引張り強さの低下を伴うが、これらの3つの性状は全て、許容できる電線被覆材料として必要なこれらの性状を、依然として十分に凌駕するものである。
【0041】
これらアロイの物理的性状をエチレン/酢酸ビニル系電線およびケーブル被覆材の典型的な性状と比較することにより、電線被覆材料としてのこれらアロイの価値をさらに例示する。表2における比較例B(原データは国際公開98/58019号(Arhart)の表2に示される)は、このエチレン/酢酸ビニル共重合体電線被覆材の難燃性等級品についての性状を略述している。この比較材料は、油膨潤値103%、LOI 28、および引張り強さ1.4kpsi(9.65MPa)を与えている。このデータを実施例1および2のデータと比較することによりわかるように、本発明は、LOIにより測定した難燃性において同等であるが、熱可塑性成分を架橋することなく、耐油膨潤性および引張り強さにおいて遥かに優れた電線およびケーブル被覆材を提供している。したがって、実施例1は、比較例Bの約4倍の耐油性、および3倍を超える引張り強さを与えている。
【0042】
表2のデータはさらに、この記載のアロイが、曲げモジュラスにより測定して、いかに非改質PPS(比較例A)よりも柔軟な材料を提供しているかを示している。実施例1のデータは、このアロイの曲げモジュラスが801MPaと測定され、比較例Aについて測定された3105MPaから、74%の低減を与えることを示している。その上、実施例1および2について得られた上述の特性は、熱変形温度(HDT)または電気的性質における損失がほとんど、または全くなくて得られている。実施例1について、HDTは、非改質PPS樹脂について測定した値から僅か4℃低下しているに過ぎない。
【0043】
表3は、グラフト化剤の、イオノマーに対する比率が異なる本発明により作製したアロイについて、成形時の物理的性状を提示している。表3中に略述する組成物は、実施例4から6が、電線被覆用途向けに有用な、好ましい高流動性/低粘度PPS樹脂(Ryton(登録商標)GR02)に基づくことを示している。電線被覆材の重要な性質の1つは、その材料の破断伸びである。破断伸びの値がより高いと、被覆材料が、その場合、破壊が起るまでに大きな変形を受けることができるので、有利である。
【0044】
表3のデータは、本発明が記述するアロイについて、またPPS 60重量%に基づいて、グラフト化剤(E/nBA/GMA−5)のエチレン共重合体(イオノマー)に対する重量比として5、または好ましくはモル比として1.74を用いるとき、破断伸びにおける最大値が得られることを示している。この最適な比率によって、実施例5が本発明の好ましいアロイ組成物を表わしていることが示される。
【0045】
上記の実施例は、本発明が記述するアロイが、電線およびケーブル被覆材としての使用に十分に適合した、独特の性状のバランスを有する材料を提供することを示している。これらのアロイは、要求のきびしい電線およびケーブルの用途に必要とされる固有の難燃性、耐油性、耐衝撃性、たわみ性、および高温耐久性を有している。
【0046】
【表1】
Figure 0004388721
【0047】
押出機条件:150RPM、および製造速度12ポンド/時(5.44kg/時)
【0048】
【表2】
Figure 0004388721
【0049】
注:
*PPS−60は、PPS(Ryton(登録商標)PR09−60)60重量%、Irganox1010 0.3重量%を有し、Surlyn9320を、E/nBA/GMAとともに、1:3の比率で含む。PPS−50は、PPS(Ryton(登録商標)PR09−60)50重量%、Irganox1010 0.3重量%を有し、Surlyn9320を、E/nBA/GMAとともに、1:4の比率で含む。
EVA/ATHは、難燃剤としてアルミナ三水和物(ATH)を含有する、架橋したエチレン酢酸ビニル(EVA)組成物である。原データおよびさらなる詳細は、国際公開98/58019号(表2中の比較例1、Arhart)中に提示される。
【0050】
【表1】
Figure 0004388721
【0051】
比較例C〜G
比較例C〜Gを、上記のように調製した。表4における例は全て、配合物中にRyton(登録商標)GR02のPPS 60重量パーセント、およびIrganox1010安定剤0.3重量%を使用した。表4は、全て150%未満の破断伸びを呈した比較例C〜Gを示す。これらの組成物は典型的に、電線およびケーブルの用途向けの適合性がより低いものである。
【0052】
【表4】
Figure 0004388721
【0053】
実施例7〜9および比較例H〜L:最適な組成物を決定するための重量比およびモル比の比較
【0054】
【表5】
Figure 0004388721
【0055】
表5における例は全て、配合物中にRyton(登録商標)GR02のPPS 60重量パーセント、およびIrganox1010安定剤0.3重量%を使用した。表5に示す例は、GMA9.2%を有するE/GMAポリマーを使用した実施例9、および、GMA5.25%を含有するポリマーを使用した例MおよびNを除いて、アロイにおいてGMA1.4%を含有するポリマーを使用して、上述のように実施した。
【0056】
これらの例および実施例5から、使用したエチレン共重合体の系によって、GMA含有ポリマーのイオノマーに対する最適な重量比が実質的に変動し得るのを見ることができる(実施例9では3:1、実施例5では5:1、また実施例7では20:1)。これらの最適な組成物は、電線およびケーブルの用途向けに優れている、200%レベル周辺の破断伸びを有するポリマーアロイを提供するものである。GMA含有ポリマーの、イオノマーに対するモル比は、これらの実施例において、よりばらつきがなく、決して1.7から1.9の範囲から逸脱せず、したがって、最適な組成物をより良く予測する指標であると思われる。
【0057】
実施例10〜14: 追加試験したGMA:MAAモル比
下記のコンパウンドは全て、Ryton(登録商標)GR02のPPS、先行する実施例に使用したPPSと同一のもの、に基づいており、上に記述したように調製し、試験した。各コンパウンドは、GR02 60重量%、およびIrganox1010安定剤0.3重量%を含有しており、EnBAGMA−5対イオノマー含量だけが異なっていた。それぞれについて破断伸びを測定した。
【0058】
【表6】
Figure 0004388721
【0059】
上記実施例からのデータを、図1にプロットしている。
【0060】
このデータが示すように、GMA:MAA比率が、基剤としてGR02樹脂を使用するアロイについて破断伸びを最大にするための、重要なパラメータである。(破断伸びは、電線およびケーブル用配合物のための重要なパラメータであり、ある仕様では最小値150%を必要とする。)このデータは、GMA:MAA比率については約1.0から約5.5の広い範囲が好ましいことを示している。
以下に、本発明の好ましい態様を示す。
[1] 電線およびケーブル被覆材であって、
(a)40重量%から90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
(b)10重量%から50重量%のポリマーグラフト化剤であり、少なくとも50重量%のエチレンと、0.5重量%から15重量%の、(i)炭素原子4〜11個の不飽和エポキシド、(ii)炭素原子2〜11個の不飽和イソシアン酸エステル、(iii)アルキル基が炭素原子1〜12個からなるアルコキシシランまたはアルキルシラン、および(iv)オキサゾリンからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、0から49重量%の、アルキル基およびエーテル基が炭素原子1〜12個のものである、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
(c)1重量%から20重量%のエチレン共重合体であり、少なくとも50重量%のエチレンと、1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、0から49重量%の、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される部分とを含み、かつさらに、金属イオンにより酸基が0〜100%中和されているエチレン共重合体と
を含む組成物から製造されることを特徴とする電線およびケーブル被覆材。
[2] (b)の第1の反応性部分対(c)の酸のモル比が1.0から5.5の範囲にあることを特徴とする[1]に記載の電線およびケーブル被覆材。
[3] (b)の第1の反応性部分対(c)の酸のモル比が1.7から4の範囲にあり、かつ(b)がエチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸グリシジルのターポリマーであり、成分(c)がイオノマーであることを特徴とする[1]に記載の電線およびケーブル被覆材。
[4] (b):(c)の重量比が3:1から約20:1の範囲にあることを特徴とする[3]に記載の電線およびケーブル被覆材。
[5] 成分(b)および(c)を組合せた重量が約30重量パーセントを超え、(b)の第1の反応性部分対(c)の酸のモル比が約1.7から約4の範囲にあり、かつ(b)がエチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸グリシジルのターポリマーであり、成分(c)がイオノマーであることを特徴とする[1]に記載の電線およびケーブル被覆材。
[6] 成分(b)がエチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸グリシジルのターポリマーであり、かつ成分(c)がイオノマーであることを特徴とする[1]または2のいずれかに記載の電線およびケーブル被覆材。
[7] (a)40重量%から90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
(b)10重量%から50重量%のポリマーグラフト化剤であり、少なくとも50重量%のエチレンと、0.5重量%から15重量%の、(i)炭素原子4〜11個の不飽和エポキシド、(ii)炭素原子2〜11個の不飽和イソシアン酸エステル、(iii)アルキル基が炭素原子1〜12個からなるアルコキシシランまたはアルキルシラン、および(iv)オキサゾリンからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、0から49重量%の、アルキル基およびエーテル基が炭素原子1〜12個のものである、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
(c)1重量%から20重量%のエチレン共重合体であり、少なくとも50重量%のエチレンと、1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、0から49重量%の、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される部分とを含み、かつさらに、金属イオンにより酸基が0〜100%中和されるエチレン共重合体と
を含む組成物であり、(b)の第1の反応性部分対(c)の酸のモル比が1.0から5.5の範囲にあることを特徴とする組成物。
[8] [7]の組成物から作製することを特徴とする物品。
[9] ポリマー組成物で電線またはケーブルを被覆する方法であり、前記方法が、
(a)ポリマー組成物を加熱して、ポリマー溶融物を形成するステップと、
(b)ポリマー溶融物を電線またはケーブルを取囲んで押出し、被覆された電線またはケーブルを形成するステップと
を含む方法であって、このポリマー組成物が、
(I)40重量%から90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
(II)10重量%から50重量%のポリマーグラフト化剤であり、少なくとも50重量%のエチレンと、0.5重量%から15重量%の、(i)炭素原子4〜11個の不飽和エポキシド、(ii)炭素原子2〜11個の不飽和イソシアン酸エステル、(iii)アルキル基が炭素原子1〜12個からなるアルコキシシランまたはアルキルシラン、および(iv)オキサゾリンからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、0から49重量%の、アルキル基およびエーテル基が炭素原子1〜12個のものである、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
(III)1重量%から20重量%のエチレン共重合体であり、少なくとも50重量%のエチレンと、1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、0から49重量%の、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエーテル、一酸化炭素、および二酸化硫黄の少なくとも1つから選択される部分とを含み、かつさらに、金属イオンにより酸基が0〜100%中和されるエチレン共重合体と
を含む組成物であることを特徴とする方法。
[10] (II)の第1の反応性部分対(III)の酸のモル比が1.0から5.5の範囲にあることを特徴とする[17]に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1、比較例C3および実施例4〜14について、破断伸び 対 GMA:MAAモル比を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 電線およびケーブル被覆材であって、
    (a)40重量%から90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
    (b)10重量%から50重量%のポリマーグラフト化剤であり、少なくとも50重量%のエチレンと、0.5重量%から15重量%の、炭素原子4〜11個の不飽和エポキシドからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、0から49重量%の、1〜12炭素原子のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルの少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
    (c)1重量%から20重量%のエチレン共重合体イオノマーであり、少なくとも50重量%のエチレンと、1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、0から49重量%の、アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルの少なくとも1つから選択される部分とを含み、および、さらに、金属イオンにより酸基が30〜70%中和されているエチレン共重合体と
    を含む組成物から製造され、[(b)の第1の反応性部分]対[(c)のモノカルボン酸の酸]のモル比が1.0から5.5の範囲にあり、[(b)のポリマーグラフト化剤]対[(c)のエチレン共重合体イオノマー]のモル比が3:1から20:1の範囲にあることを特徴とする電線およびケーブル被覆材。
  2. [(b)の第1の反応性部分]対[(c)のモノカルボン酸の酸]のモル比が1.7から4の範囲にあり、成分(b)がエチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸グリシジルのターポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の電線およびケーブル被覆材。
  3. 成分(b)および(c)の総合重量が30重量パーセントより大きいことを特徴とする請求項2に記載の電線およびケーブル被覆材。
  4. 電線およびケーブル被覆材組成物であって、
    (a)40重量%から90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
    (b)10重量%から50重量%のポリマーグラフト化剤であり、少なくとも50重量%のエチレンと、0.5重量%から15重量%の、炭素原子4〜11個の不飽和エポキシドからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、0から49重量%の、1〜12炭素原子のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルの少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
    (c)1重量%から20重量%のエチレン共重合体イオノマーであり、少なくとも50重量%のエチレンと、1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、0から49重量%の、アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルの少なくとも1つから選択される部分とを含み、および、さらに、金属イオンにより酸基が30〜70%中和されているエチレン共重合体と
    を含み、[(b)の第1の反応性部分]対[(c)のモノカルボン酸の酸]のモル比が1.0から5.5の範囲にあり、[(b)のポリマーグラフト化剤]対[(c)のエチレン共重合体イオノマー]のモル比が3:1から20:1の範囲にあることを特徴とする電線およびケーブル被覆材組成物。
  5. 請求項4の組成物から作製することを特徴とする物品。
  6. ポリマー組成物で電線またはケーブルを被覆する方法であり、前記方法が、
    (a)ポリマー組成物を加熱して、ポリマー溶融物を形成するステップと、
    (b)ポリマー溶融物を電線またはケーブルを取囲んで押出し、被覆された電線またはケーブルを形成するステップと
    を含む方法であって、このポリマー組成物が、
    (I)40重量%から90重量%のポリフェニレンスルフィドと、
    (II)10重量%から50重量%のポリマーグラフト化剤であり、少なくとも50重量%のエチレンと、0.5重量%から15重量%の、炭素原子4〜11個の不飽和エポキシドからなるグループから選択される少なくとも1つの第1の反応性部分と、0から49重量%の、1〜12炭素原子のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルの少なくとも1つから選択される第2の部分との共重合体であるポリマーグラフト化剤と、
    (III)1重量%から20重量%のエチレン共重合体イオノマーであり、少なくとも50重量%のエチレンと、1重量%から35重量%の酸含有不飽和モノカルボン酸と、0から49重量%の、アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルの少なくとも1つから選択される部分とを含み、および、さらに、金属イオンにより酸基が30〜70%中和されているエチレン共重合体と
    を含み、[(b)の第1の反応性部分]対[(c)のモノカルボン酸の酸]のモル比が1.0から5.5の範囲にあり、[(b)のポリマーグラフト化剤]対[(c)のエチレン共重合体イオノマー]のモル比が3:1から20:1の範囲にあることを特徴とする方法。
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