JP4388194B2 - 混合物の分配方法及び分配装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,例えば果肉入り飲料の如き液体と固形物の混合物や,その他液体と気体の混合物,液体と固形物と気体の混合物などを搬送パイプから複数の分岐パイプに分配して流動させる方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばジュースやスープなどの飲料を工業的に製造する場合,オーミック加熱やマイクロ波を利用した加熱殺菌機などにより飲料を加熱殺菌するのが一般的である。しかしながら,これらの加熱殺菌機は正確な殺菌温度の制御が困難であり,殺菌の対象となる飲料の種類が限定されてしまう。一方,シェルアンドチューブなどと呼ばれる外胴内に複数の分岐パイプを配置した構成の多管式熱交換器は,正確な殺菌温度の制御が容易にでき,また連続的に送液しながら殺菌できるので,飲料などの殺菌には多管式熱交換器が広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,例えば果肉入りジュースなどのように液体と固形物の混合物を多管式熱交換器の分岐パイプに流動させる場合,複数の各分岐パイプに固形物を均等に分配させて流動させるのは困難である。例えば横向きに送液させる場合,搬送パイプ中を送液される間に混合物中の固形物が沈殿したり,逆に浮上したりして,固形物が上下どちらかに偏った状態で送液されることとなる。そして,そのままの状態で搬送パイプから複数の分岐パイプに混合物を送液すると,上方に位置する分岐パイプと下方に位置する分岐パイプのいずれか一方に固形物が多く偏って流入してしまう。こうして固形物が多く流入した分岐パイプは,固形物が円滑に流動できなくなって詰まったり,あるいは詰まらないまでも流動速度が低下するため分岐パイプ内を流れる時間が長くなって,固形物が焦げる等の熱変性を受けてしまう結果となる。また例えば搬送中などにおいて,混合物中に空気が混入する場合がある。かかる場合,そのまま送液すると,空気が搬送パイプ内で浮上し,上方に配置された分岐パイプには空気が多く入り込むこととなってしまう。
【0004】
かかる事態を避けるため,搬送パイプにフィンや撹拌プロペラなどを設置し,強制的に送液させることも考えられるが,このようなフィンや撹拌プロペラなどの設置だけでは,分岐パイプ中での固形物の詰まりを完全に防止することは非常に困難である。一方,詰まりが生じた場合に送液を一時中断し,分岐パイプ中に逆向きの流れを生じさせて詰まった固形物を除去する方法は,分岐パイプごとに逆流させる手段が必要であり,かつ無菌仕様にする必要があることから実用的でない。また,殺菌中にこのような逆向きの流れを分岐パイプ内に発生させると,送液量の変動によって殺菌条件が不安定となり,所定の殺菌効果が得られない可能性がある。
【0005】
従って本発明の目的は,例えば多管式熱交換器の外胴内などに配置される複数の各分岐パイプに対し,混合物を均一化させた状態で分配できる方法と装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために,本発明によれば,液体と固形物の混合物もしくは液体と固形物と気体の混合物を搬送パイプから複数の分岐パイプに分配して流動させるに際し,前記搬送パイプの内面から中心に向うように立設され,パイプ本体の中心までは達しない高さで,混合物の流動方向に対して螺旋状に配置されるフィンを備え,フィンの前端は,パイプ本体の内面からパイプ本体の中心に向かうに従い混合物の流動方向に傾斜する形状に構成され, 前記フィンは,前記搬送パイプの内面の複数箇所に設けられており,かつ複数のフィンは搬送パイプの中心の周りに互いに間隔をもって放射状に配置され,複数のフィンの先端同士の間には,前記搬送パイプの中心に位置する空間が混合物の流動方向に向かって連続して形成され,前記複数の分岐パイプに分配して流動させる前に,前記搬送パイプにおいて,前記混合物を旋回させながら流動させることにより,前記混合物を攪拌して均一化させることを特徴とする,混合物の分配方法が提供される。この分配方法で運転すると,混合物の大きな螺旋状の流れが形成されるが,さらに流体の粘度が小さい場合には,この螺旋状の流れを回転軸とする小さな螺旋状の流れの発生が観察される。このような2重の螺旋状の流れは,流動物の攪拌効果を更に高める作用をする。
【0007】
本発明において,混合物とは,例えば果肉入りジュースなどのような飲料であり,その他飲料以外の液体と固形物の混合物液体と固形物と気体の混合物なども含む。この分配方法にあっては,混合物を攪拌して均一化させてから複数の分岐パイプに分配して流動させているので,攪拌により固形物や気体の沈降や浮上を防ぎ,均一に混合した状態を保ちながら各分岐パイプに送液することが可能となる。これにより,分岐パイプ中での固形物による閉塞などが回避でき,また分岐パイプ中での流動速度の低下も防止できるようになる。また混合物中に混入した気体も撹拌分散され,各分岐パイプに均一に分配されるようになる。
【0008】
また,本発明にあっては,液体と固形物の混合物もしくは液体と固形物と気体の混合物を流動させる搬送パイプと,この搬送パイプの下流側に接続された複数の分岐パイプとを備えた混合物の分配装置であって,前記搬送パイプの内面から中心に向うように立設され,搬送パイプの中心までは達しない高さで,混合物の流動方向に対して螺旋状に配置されるフィンを備え,フィンの前端は,パイプ本体の内面からパイプ本体の中心に向かうに従い混合物の流動方向に傾斜する形状に構成され,前記フィンは,前記搬送パイプの内面の複数箇所に設けられており,かつ複数のフィンは搬送パイプの中心の周りに互いに間隔をもって放射状に配置され,複数のフィンの先端同士の間には,前記搬送パイプの中心に位置する空間が混合物の流動方向に向かって連続して形成されていることを特徴としている。また,前記複数の分岐パイプは,多管式熱交換器の外胴内に配置されている。
【0009】
本発明の分配装置にあっては,搬送パイプ内を流動させられる混合物に対し,螺旋状に配置されたフィンにより回転を加えることができ,混合物は搬送パイプ内を旋回しながら流動していく。このように混合物を流動中に旋回させて攪拌させ,均一化させることにより,固形物や気体の沈降や浮上を防ぎ,混合物を均一に混合した状態を保ちながら各分岐パイプに送液することが可能となる。これにより,分岐パイプ中での固形物による閉塞などが回避でき,また分岐パイプ中での流動速度の低下も防止できるようになる。また混合物中に混入した気体も撹拌分散され,各分岐パイプに均一に分配されるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は,本発明の実施の形態にかかる混合物の分配装置1の説明図である。
【0011】
搬送パイプ10の上流側(図示の例では左端側)に接続されたタンク11内には,例えば果肉入りジュースなどの如き液体と固形物の混合物aが溜められている。搬送パイプ10の最上流端はタンク11の下面に接続されており,タンク11内の混合物aが搬送パイプ10内に流入するようになっている。搬送パイプ10にはポンプ12が介装されており,このポンプ12の稼働により,タンク11内の混合物aは,搬送パイプ10内を図1中の右向きに送液されるようになっている。
【0012】
また,こうして搬送パイプ10内を図1中の右向きに送液された混合物aは,搬送パイプ10の下流側(図示の例では右端側)に形成された攪拌機構15及びレジューサ16を経て,複数の分岐パイプ17に分配されて供給されるようになっている。ここで,図2は分岐パイプ17の側面図であり,図3は分岐パイプ17の正面図である。両側に配置された一対のプレート18,19によって複数の分岐パイプ17が互いに隙間をあけた状態で平行に支持されている。各分岐パイプ17は,熱伝導に優れた材料で構成された両端が開口した中空の円筒チューブからなり,前述のように搬送パイプ10内を送液されて分岐パイプ17に供給された混合物aは,これら各分岐パイプ17内を図1中の右向きにそれぞれ送液された後,図1に示すように,分岐パイプ17の下流側(図示の例では右端側)に接続されたレジューサ20にて再び合流させられて,次の搬送パイプ21に送液されるようになっている。
【0013】
これら複数の分岐パイプ17は,多管式熱交換器25を構成している外胴26内に配置されている。この外胴26の下面には熱媒の供給口27が形成されており,上面には熱媒の出口28が形成されている。そして,これら供給口27と出口28を通じて熱媒を外胴26内に流通させることにより,外胴26内は常に所望の温度の熱媒で満たされており,分岐パイプ17の表面には常に熱媒が接触して分岐パイプ17は高温に加熱されている。これにより,混合物aは各分岐パイプ17内を流れる間に所望の温度に加熱されて殺菌されるようになっている。
【0014】
次に図4は,搬送パイプ10の下流側に形成された攪拌機構15の斜視図である。この攪拌機構15は,搬送パイプ10の一部を構成する両端開口の中空円筒形状をなすパイプ本体30を備えており,前述のように搬送パイプ10内を流動する混合物aは,パイプ本体30の入口側(図4においてパイプ本体30の前側)30aからパイプ本体30内に流入した後,パイプ本体30内を通って,パイプ本体30の出口側(図4においてパイプ本体30の後側)30bに流出するようになっている。
【0015】
パイプ本体30の内面には,複数枚(図示の形態では4枚)のフィン31が装着されている。図5に示すように,フィン31は,所定の幅(後述する「高さh」)の板部材の前端(図5においてフィン31の左端)31aと後端(図5においてフィン31の右端)31bとを互いに捻ったように湾曲した形状を有しており,図示の形態では,フィン31の前端31aに対し,フィン31の後端31bが相対的に90゜捻られた形状になっている。
【0016】
ここで図6は,パイプ本体30の内面にフィン31を1枚だけ装着した状態のパイプ本体30の正面図であり,図7は,図6中のA−A断面図であり,図8(a)は図7中のB−B断面図,図8(b)は図7中のC−C断面図,図8(c)は図7中のD−D断面図である。フィン31は,フィン31の基端(パイプ本体30の内面に取り付けられる端部)をパイプ本体30の内面に溶接等することにより固定されており,フィン31の先端(パイプ本体30の内方に向かう先端)31cをパイプ本体30の中心Oに向けて配置されている。パイプ本体30の内面(フィン31の基端)からフィン31の先端31cまでの高さhは,パイプ本体30の内径の半分よりも低い高さhに設定されている。これにより,図6及び図8(a)(b)(c)にそれぞれ示されるように,フィン31の前端31aから後端31bまでの間のいずれの位置においても,フィン31の先端31cは,パイプ本体30の中心Oまでは達しないように構成されている。
【0017】
前述のようにフィン31は捻られた形状を有しており,そのように捻られた形状のフィン31をパイプ本体30の内面に沿って螺旋状に配置することにより,パイプ本体30の入口側30aとパイプ本体30の出口側30bとでは,フィン31の前端31aと後端31bが異なる角度(パイプ本体30の中心角において異なる角度)の位置に配置される。図示の例では,パイプ本体30の入口側30aに取り付けられるフィン31の前端31aの位置に対して,パイプ本体30の出口側30bに取り付けられるフィン31の後端31bが,90゜ずれるように設定されている。
【0018】
また図7に示すように,フィン31の前端31aは,パイプ本体30の内面(フィン31の基端)からパイプ本体30の中心O(フィン31の先端31c)に向かうに従い混合物aの流動方向に傾斜する形状に構成されている。更に,フィン31の前端31aとフィン31の先端31cとが交差する角部は滑らかな凸曲面に削られた形状になっている。
【0019】
図6〜8にはパイプ本体30の内面に1枚のフィン31だけを装着した状態を示したが,実際にはこの実施の形態においては図4に示すようにパイプ本体30の内面に4枚のフィン31が装着されている。各フィン31は,パイプ本体30の中心Oの周りに,中心角が90゜ずつとなる等間隔をもって放射状に配置されている。
【0020】
ここで図9は,攪拌機構15をパイプ本体30の入口側30aから見た正面図である。この図9に示されるように,パイプ本体30の内面には,中心角90゜ずつの間隔をもって4枚のフィン31が装着された状態となっている。そして,各フィン31の高さhがいずれもパイプ本体30の内径の半分よりも低くて,各フィン31の先端31cがパイプ本体30の中心Oまでは達していないことにより,各フィン31の先端31c同士の間には,パイプ本体30の中心Oに位置する円柱形状の空間32が,混合物aの流動方向に向かって連続して形成されている。
【0021】
さて,以上のように構成された分配装置1において,ポンプ12の稼働により,タンク11内の混合物aは,搬送パイプ10内を図1中の右向きに送液される。そして混合物aは,攪拌機構15を通る際に攪拌される。
【0022】
即ち攪拌機構15において,パイプ本体30の入口側30aからパイプ本体30内に流入し,パイプ本体30内を流動していく混合物aに対し,螺旋状に配置されたフィン31によって回転が加えられる。これにより,混合物aはパイプ本体30内を旋回しながら流動していくこととなり,その旋回流に伴って混合物aが攪拌されて均一化される。
【0023】
こうして攪拌により均一化された混合物aは,パイプ本体30の出口側30bから流出し,レジューサ16を経て,複数の分岐パイプ17に分配されて供給される。そして各分岐パイプ17に供給された混合物aは,これら各分岐パイプ17内を図1中の右向きにそれぞれ送液された後,レジューサ20にて再び合流させられて,次の搬送パイプ21に送液される。また,このように各分岐パイプ17内を流れる間に,多管式熱交換器25の外胴26内に流通させられた熱媒により高温に加熱されて,混合物aの殺菌が行われる。
【0024】
このように,図示の分配装置1にあっては,搬送パイプ10内を送液されてきた混合物aを攪拌機構15にて攪拌して均一化させてから複数の分岐パイプ17に分配して流動させているので,攪拌によって混合物a中での固形物や気体の沈降や浮上を防ぎ,均一に混合した状態を保ちながら各分岐パイプ17に混合物aを送液することが可能となる。これにより,分岐パイプ17中での固形物による閉塞などを回避でき,また分岐パイプ17中での流動速度の低下も防止できるようになる。また混合物a中に混入した空気などの気体も撹拌分散され,各分岐パイプ17に均一に分配されるようになる。
【0025】
また図示の形態の攪拌機構15にあっては,パイプ本体30内に設けられている各フィン31の前端31aが,フィン31の先端31cに向かうに従い混合物aの流動方向に傾斜するように構成され,フィン31の前端31aと先端31cとが交差する角部も滑らかな凸曲面に削られた形状になっている。これにより,混合物aはパイプ本体30内に円滑に流入できるようになる。また,各フィン31の先端31c同士の間には,パイプ本体30の中心Oに位置する円柱形状の空間32が形成されているので,混合物a中に含まれた固形物をこの空間32に通して円滑に流動させることが可能である。
【0026】
以上,本発明の好ましい実施の形態を例示したが,本発明はここに説明した形態に限定されない。例えば,搬送パイプ10の複数箇所に攪拌機構15を設けることも可能である。また攪拌機構15において,フィン31の枚数は4枚に限られず,1枚もしくは任意の複数枚であっても良い。また図10に示すように,レジューサ16の内面に複数枚(図示の形態では4枚)のフィン31を装着することにより,レジューサ16にて混合物aを攪拌して均一化させてから複数の分岐パイプ17に分配して流動させる構成としても良い。更にフィン31の形状は,必ずしも90゜捻られた形状に限られず,捻り角度は任意である。フィン31はパイプ本体30の内面に沿って螺旋状に配置されていればよい。また混合物aは,果肉入りジュースなどの他,任意の液体と固形物を混合させたものや,その他液体と気体の混合物や液体と固形物と気体の混合物などであっても良い。
【0027】
【実施例】
次に本発明の実施例を説明する。
(実施例1)角切りリンゴの均一分配
水に3.5mm角切りのリンゴを10%分散させた混合物を送液し,図4〜9で説明した撹拌機構(直径2インチ,全長100mm)を組み込んだ図1の分配装置を設置し,毎分80リットルの流量(平均流速0.68m/s)で搬送した。比較例として撹拌部なしで同様に搬送した。
【0028】
その結果,攪拌機構を設けた場合,各分岐パイプの出口側から排出される混合物の配合量はいずれも固形物を10%分散させたものであった。また,搬送中に混合物中に混入した空気は撹拌分散され,各分岐パイプに均一に分配された。なお搬送後,攪拌機構を取り外し,目視したが固形物の詰まりは見られなかった。
【0029】
一方,撹拌機構がない比較例は,各分岐パイプの出口側での配合量は,中心に配置された分岐パイプでは固形物が他の分岐パイプの1.5〜2倍程度多くなった。また,搬送中に混合物中に混入した空気が上部に配置された分岐パイプに流れ込み,固形物の混合量や流量が各分岐パイプ間で変動した。
【0030】
(実施例2)ミックスベジタブルの均一分配
カルボキシメチルセルロース(CMC)の0.5%水溶液に,ミックスベジタブル(ダイスキャロット,コーン,グリーンピース)を3%分散させた混合物を送液し,図4〜9で説明した撹拌機構(直径2インチ,全長100mm)を組み込んだ図1の分配装置を設置し,毎分80リットルの流量(平均流速0.68m/s)で搬送した。比較例として撹拌部なしで同様に搬送した。
【0031】
その結果,攪拌機構を設けた場合,各分岐パイプの出口側から排出される混合物の配合量は均一であった。なお搬送後,攪拌機構を取り外し,目視したが固形物の詰まりは見られなかった。
【0032】
一方,撹拌機構がない比較例は,各分岐パイプの出口側での配合量は,中心に配置された分岐パイプでは固形物が他の分岐パイプの1.5〜2倍程度多くなった。また,搬送中に混合物中に混入した空気が上部に配置された分岐パイプに流れ込み,固形物の混合量や流量が各分岐パイプ間で変動した。
【0033】
(実施例3)ナタデココの均一分配
水にナタデココを10%分散させた混合物を送液し,図10で説明したレジューサ(入口直径1.5インチ,出口直径2インチ,全長100mm)を組み込んだ図1の分配装置(但し,攪拌機構15は省略)を設置し,毎分80リットルの流量(平均流速0.68m/s)で搬送した。比較例として撹拌部なしで同様に搬送した。
【0034】
その結果,攪拌機構を設けた場合,各分岐パイプの出口側から排出される混合物の配合量は均一であった。また,搬送中に混合物中に混入した空気は撹拌分散され,各分岐パイプに均一に分配された。なお搬送後,攪拌機構を取り外し,目視したが固形物の詰まりは見られなかった。
【0035】
一方,撹拌機構がない比較例は,各分岐パイプの出口側での配合量は,中心に配置された分岐パイプでは固形物が他の分岐パイプの1.5〜2倍程度多くなった。また,搬送中に混合物中に混入した空気が上部に配置された分岐パイプに流れ込み,固形物の混合量や流量が各分岐パイプ間で変動した。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば,攪拌により固形物や気体の沈降や浮上を防ぎ,均一に混合した状態を保ちながら各分岐パイプに送液することが可能となる。これにより,分岐パイプ中での固形物による閉塞などが回避でき,また分岐パイプ中での流動速度の低下も防止できるようになる。更にまた,混合物中に混入した空気などの気体も撹拌分散され,各分岐パイプに均一に分配されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる分配装置の説明図である。
【図2】分岐パイプの側面図である。
【図3】分岐パイプの正面図である。
【図4】攪拌機構の斜視図である。
【図5】フィンの斜視図である。
【図6】パイプ本体の内面にフィンを1枚だけ装着した状態のパイプ本体の正面図である。
【図7】図6中のA−A断面図である。
【図8】(a)は図7中のB−B断面図,(b)は図7中のC−C断面図,(c)は図7中のD−D断面図である。
【図9】攪拌機構をパイプ本体の入口側から見た正面図である。
【図10】内面にフィンを装着したレジューサの斜視図である。
【符号の説明】
a 混合物
1 分配装置
10,21 搬送パイプ
11 タンク
12 ポンプ
15 攪拌機構
16,20 レジューサ
17 分岐パイプ
18,19 プレート
25 多管式熱交換器
26 外胴
27 供給口
28 出口
30 パイプ本体
31 フィン
32 空間

Claims (3)

  1. 液体と固形物の混合物もしくは液体と固形物と気体の混合物を搬送パイプから複数の分岐パイプに分配して流動させるに際し,
    前記搬送パイプの内面から中心に向うように立設され,パイプ本体の中心までは達しない高さで,混合物の流動方向に対して螺旋状に配置されるフィンを備え,
    フィンの前端は,パイプ本体の内面からパイプ本体の中心に向かうに従い混合物の流動方向に傾斜する形状に構成され,
    前記フィンは,前記搬送パイプの内面の複数箇所に設けられており,かつ複数のフィンは搬送パイプの中心の周りに互いに間隔をもって放射状に配置され,複数のフィンの先端同士の間には,前記搬送パイプの中心に位置する空間が混合物の流動方向に向かって連続して形成され,
    前記複数の分岐パイプに分配して流動させる前に,前記搬送パイプにおいて,前記混合物を旋回させながら流動させることにより,前記混合物を攪拌して均一化させることを特徴とする,混合物の分配方法
  2. 液体と固形物の混合物もしくは液体と固形物と気体の混合物を流動させる搬送パイプと,この搬送パイプの下流側に接続された複数の分岐パイプとを備えた混合物の分配装置であって,
    前記搬送パイプの内面から中心に向うように立設され,パイプ本体の中心までは達しない高さで,混合物の流動方向に対して螺旋状に配置されるフィンを備え
    フィンの前端は,パイプ本体の内面からパイプ本体の中心に向かうに従い混合物の流動方向に傾斜する形状に構成され,
    前記フィンは,前記搬送パイプの内面の複数箇所に設けられており,かつ複数のフィンは搬送パイプの中心の周りに互いに間隔をもって放射状に配置され,複数のフィンの先端同士の間には,前記搬送パイプの中心に位置する空間が混合物の流動方向に向かって連続して形成されていることを特徴とする,混合物の分配装置。
  3. 前記複数の分岐パイプは,多管式熱交換器の外胴内に配置されていることを特徴とする,請求項2の混合物の分配装置。
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