JP4387862B2 - 薬用人参カルスの継代培養方法 - Google Patents

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Description

本発明は薬用人参カルスの継代培養方法に関し、詳しくは、長期間継代培養を行っても薬用人参カルス培養物の収穫量が低下しにくく、また、薬用人参カルス培養物の内部に生産されるサポニン等の二次代謝産物の含有量も低下しにくい薬用人参カルスの継代培養方法に関する。
薬用人参、例えばおたね人参(Panax ginseng)、チクセツ人参(Panax japonicus)、アメリカ人参(Panax quinquefolium)、三七人参(田七人参とも呼ばれる;Panax notoginseng)、シベリア人参(Eleutherococcus senticosus)などは、二次代謝産物としてサポニン、パナキサン、サポゲニンなどの成分を含み、これら成分により強壮作用や長生作用、血糖値降下作用、鎮静作用、興奮作用、利尿作用などの薬効を示すことが知られている。
これら薬効のために、薬用人参は古来より漢方薬として珍重されており、また、近年では薬用人参から抽出されたエキスが医薬品や食品、化粧品等の原料として利用されている。
これら薬用人参エキスとしては、かつては畑などで栽培した薬用人参を原料として抽出したエキスが用いられていたが、利用分野の広がりとともに一定品質の薬用人参エキスを大量に生産することが必要となってきた。
そのため、現在では薬用人参のカルスを液体培地で培養し、得られた薬用人参カルス培養物を原料にして薬用人参エキスを生産することも行われており、これにより良質の薬用人参エキスを短期間で大量に生産することが可能となった。
薬用人参エキスを長期間にわたって安定的に生産するには、原料となる薬用人参カルスの種株の品質管理が非常に重要であり、増殖能力に優れるとともに二次代謝産物の生産能力にも優れた種株を選抜して用いることにより、長期間にわたって良質の薬用人参エキスを安定的に生産できる。
しかし、このような良質の種株を用いても、継代培養条件の設定を誤った場合には、継代培養中に種株の特性が変化して継代培養後の薬用人参カルス培養物の収穫量が低下したり、収穫した薬用人参カルス培養物内部のサポニン等の二次代謝産物の含有量が低下してしまうことがあり、このような場合には、良質の薬用人参エキスを大量に生産することが困難となる。
よって、長期間にわたって良質の薬用人参エキスを大量に生産するには、継代培養条件の最適化を行い、種株の特性変化を最低限に抑えるとともに、種株を活性の高い状態に維持することが重要となる。
継代培養条件の最適化については種々の方法が検討されており、例えば培地組成を調節する方法(例えば、特許文献1参照)や、培地組成の大きく異なる複数種類の培地を用い、交換しながら継代培養を行う方法(例えば、特許文献2参照)などが一般的に知られている。
しかし、植物細胞の培養の分野では、一種類の培地に繰り返し植え継いでいくと、種株が馴化して種株の活性が低下することが知られており、前者の方法のように培地組成を調節したとしても、いずれは二次代謝産物の生産効率が低下してしまうことが予想される。
一方、後者の方法のように組成の異なる複数種類の培地を交換しながら植え継ぐ場合、上記のような種株の馴化は比較的起きにくいと思われるものの、組成の大きく異なる複数種類の培地で交互に培養を繰り返すと、培地組成の変化が種株にとって過大なストレスとなり、その結果として種株の特性が変わってしまう懸念がある。
そこで発明者らは、培地組成を変更せずに種株の特性を長期間にわたって維持する方法について検討を重ねた結果、液体培養の際の使用培地量を調節することにより、培地組成を変更しなくても薬用人参カルスの特性を維持して培養できることを見出し、特願2003−086887号として特許出願した。
この方法によれば、継代培養を行った後で、継代培養条件とは使用培地量の異なる条件で培養を行うことにより、培地組成を変更しなくても、種株の特性を維持したまま長期間の培養を行うことが可能であった。
しかし、その後の発明者らの検討の結果、長期間にわたって継代培養を行う際には、上記のように使用培地量を変更するだけでは薬用人参カルス培養物の収穫量の低下や薬用人参カルス培養物内部の二次代謝産物の含有量の低下が起きることがまれにあり、さらなる改良が求められた。
特開昭59-169487号公報(請求項1) 特開平8-196269号公報(請求項1)
本発明は上記課題を解決するために為されたものであり、長期間にわたって継代培養を行っても種株の特性の変化を最低限に抑えることができるとともに、活性が高い状態で種株を維持することができ、その結果として、継代培養後の薬用人参カルス培養物の収穫量が低下したり、薬用人参カルス培養物の内部に生産されるサポニン等の二次代謝産物の含有量が低下する等の問題を抑えることのできる薬用人参カルスの継代培養方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために薬用人参カルスの継代培養条件を種々検討した。
その結果、使用培地量および液体培地中の植物ホルモン濃度の異なる培養条件Aおよび培養条件Bで交互に液体培養を繰り返すことが、上記課題を解決するのに効果的であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、培養条件Aでの液体培養および培養条件Bでの液体培養を交互に繰り返すことにより薬用人参カルスを継代培養する方法であり、培養条件Bが、培養条件Aに比べて使用培地量が110〜200容量%であるとともに、液体培地中のオーキシン類の濃度が1/7〜1/2倍であることを特徴とする薬用人参カルスの継代培養方法である。
本発明の薬用人参カルスの継代培養方法は、培養条件Aでの液体培養および培養条件Bでの液体培養を交互に繰り返す継代培養方法であり、これらの培養条件における液体培地の植物ホルモン濃度を特定の範囲で相違させるとともに、使用培地量も相違させている。
そのため、これらの培養条件で交互に継代培養を行うことにより、培養条件を変更した際に、種株に化学的ストレスと物理的ストレスの両方を与えることができる。
そして、本発明では、上記化学的ストレスおよび物理的ストレスを、ともに種株の性質を変えない程度の範囲に調節しているため、これらストレスがかかっても種株の特性は変化せず、むしろこれらストレスが種株に対する適度な刺激となって種株の馴化が起こりにくくなる。
この結果、長期間にわたって継代培養を行っても薬用人参カルス培養物の収穫量が低下しにくくなり、また、薬用人参カルス培養物の内部に生産されるサポニン等の二次代謝産物の含有量も低下しにくい、優れた継代培養方法となるのである。
そして、本発明の薬用人参カルス培養物の製造方法によれば、上記のとおり種株である薬用人参カルス培養物の増殖能力やサポニン等の二次代謝産物を生産する能力の低下が最低限に抑えられているため、サポニン等の二次代謝産物を多量に含む良質の薬用人参カルス培養物を多量に製造することができるのである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明における薬用人参とは、サポニン、パナキサン、サポゲニンなどの二次代謝産物を多く含有する人参を指し、具体例としては、おたね人参やチクセツ人参、アメリカ人参、三七人参、シベリア人参などを挙げることができる。
本発明の継代培養方法では、これら薬用人参のカルスから分化を誘導したものを種株とする。
この薬用人参カルスの分化を誘導する際に用いる培地としては、薬用人参の組織培養に一般的に用いられる培地を使用する。
培地の具体例としては、MS(ムラシゲ−スクーグ)培地、ホワイト培地、ガンボルグB5培地、ニッチェ培地、ヘラー培地、モーレル培地、あるいはこれらの培地成分をそれぞれ至適濃度に修正した修正培地などを挙げることができ、さらに必要であればこれらの培地にカゼイン分解酵素、コーンスティープリカー、ビタミン類などを配合しても良い。
また、分化を誘導する際には、培地に各種の植物ホルモン、例えばオーキシン類やサイトカイニン類なども配合し、オーキシン類として4,3−インドール酪酸(IBA)やβ−インドール酢酸(IAA)、α−ナフタリン酢酸(NAA)など、サイトカイニン類としてカイネチンやゼアチン、ジベレリン、ベンジルアデニンなどを使用する。
これら薬用人参や培地、植物ホルモンを用いて薬用人参カルスの分化を誘導するには、例えば以下の操作を行えば良い。
ビーカー等の培養容器に培地や植物ホルモン、寒天を入れて寒天固形培地を作製し、そこに薬用人参の組織を接種して静置培養を行う。
静置培養は、薬用人参カルスの分化誘導において一般的に採用される温度範囲、例えば20〜28℃の温度条件で行い、通常は2〜4週間程度の静置培養により薬用人参カルスの分化が誘導される。そして、直径5〜15mm程度まで培養して本発明の種株として用いる。
この種株を用いて継代培養を行う場合、培養容器に植物ホルモンを含有する液体培地を入れ、そこに上記種株を接種して20〜28℃の温度範囲で振盪培養を行う。
継代培養に用いる培養容器としては、例えば三角フラスコやビーカー等が使用でき、取扱い性や入手の容易さなどの点から、容量0.1〜1.5Lのガラス製三角フラスコが好ましく、容量0.3L〜1Lのガラス製三角フラスコが特に好ましい。
継代培養に用いる液体培地も、薬用人参カルスの組織培養に一般的に用いられる培地を用いることができ、そこに適宜必要な植物ホルモン、添加物等を配合して使用する。
本発明では、培養条件Aおよび培養条件Bの両方の液体培地が、植物ホルモンとしてオーキシン類を含むことを必須とする。オーキシン類としては、IBAやIAA、NAAなどを使用できる。
そして、本発明では培養条件Aにおける液体培地中のオーキシン類濃度と、培養条件Bにおける液体培地中のオーキシン類濃度との比率が特定の範囲になるように調節することを一つの特徴とする。
オーキシン類濃度の比率の具体的な範囲は、培養条件Bの液体培地中のオーキシン類濃度が培養条件Aの液体培地中のオーキシン類濃度に比べて1/7〜1/2倍の濃度となる範囲、好ましくは1/4〜1/2倍の濃度となる範囲、より好ましくは1/3〜1/2倍の濃度となる範囲である。
培養条件Bの液体培地中のオーキシン類濃度を培養条件Aの液体培地中のオーキシン類濃度の1/7倍未満とした場合には、培養条件Aと培養条件Bのオーキシン類濃度の差が大きすぎ、培養条件Aから培養条件B、もしくは培養条件Bから培養条件Aに培養条件を変えた際に、種株の特性が変わってしまうことがある。
一方、培養条件Bの液体培地中のオーキシン類濃度を培養条件Aの液体培地中のオーキシン類濃度と比べて1/2倍を超えるようにした場合には、これらの培養条件でのオーキシン類濃度の差が小さいために、両培養条件でオーキシン類濃度が相違しても種株に化学的ストレスがあまりかからず、種株の生育にほとんど影響しない場合がある。
なお、本発明では培養条件Aおよび培養条件Bの液体培地中のオーキシン類濃度の比率を上記のとおりに設定するが、いずれの培養条件でもオーキシン類濃度は0.1〜10ppmの範囲、特に0.5〜5ppmの範囲となるように設定するのが好ましい。
オーキシン類の濃度がこの範囲を外れたとしても、種株の継代培養はできるものの、0.1ppm未満の濃度では植物ホルモンとしての作用を十分に発揮し得ない場合があり、また、10ppmを超える濃度では、オーキシン類の濃度が高すぎて種株が過剰な化学的ストレスを受け、種株の特性が変化してしまうことがある。
また、本発明では培養条件Aおよび培養条件Bの液体培地中にサイトカイニン類を配合してもよく、その場合には、オーキシン類濃度の比率を上記特定の範囲に調節するとともに、サイトカイニン類濃度の比率も特定の範囲に調節することが好ましい。
具体的には、培養条件Bの液体培地中のサイトカイニン類濃度が培養条件Aの液体培地中のサイトカイニン類濃度に対して2〜5倍の濃度となる範囲にサイトカイニン類の濃度を調節するのが好ましい。
サイトカイニン類としては、カイネチンやゼアチン、ジベレリン、ベンジルアデニンなどを使用できる。
これらサイトカイニン類の濃度の比率を上記の範囲とすることにより、オーキシン類の濃度のみを調節した場合よりもさらに種株の馴化が起こりにくくなり、継代培養時における種株の増殖能力の低下が起こりにくくなる。
さらに、培養条件Bの液体培地中のサイトカイニン類濃度が培養条件Aの液体培地中のサイトカイニン類濃度に対して2〜3倍の濃度となる範囲に設定すれば、種株の増殖能力とともに二次代謝産物の生産能力の低下も防止され、薬用人参カルスの特性をより好ましい状態で維持できる。
それに対し、培養条件Aおよび培養条件Bの液体培地中のサイトカイニン類濃度の比率が5倍を超えると、サイトカイニン類濃度の差が大きすぎるために、培養条件Aから培養条件B、もしくは培養条件Bから培養条件Aに培養条件を変えた際に、種株の特性が変化してしまうことがある。
そして、このような場合には、種株の特性変化により種株が軟化して薬用人参カルス培養物の収穫量が低下したり、収穫した薬用人参カルス培養物の内部に生産される二次代謝産物の含有量が低下することがある。
なお、培養条件Aおよび培養条件Bの液体培地中のサイトカイニン類の濃度を決める際には、いずれの培養条件でもサイトカイニン類の濃度が0.01〜5ppmの範囲、特に0.1〜3ppmの範囲となるように決めるのが好ましい。
この濃度範囲を外れたとしても種株を継代培養できるものの、0.01ppm未満の濃度では植物ホルモンとしての作用を発揮しない場合があり、また、5ppmを超える濃度では、サイトカイニン類の濃度が高すぎて種株が過剰な化学的ストレスを受け、種株の特性が変化してしまうことがある。
本発明の継代培養方法では、また、継代培養時の各培養条件の使用培地量を相違させる点にも一つの特徴を有し、培養条件Bの使用培地量を培養条件Aに比べて110〜200容量%となるように調節して継代培養を行う。
薬用人参をはじめとする植物細胞を継代培養する場合、同一形状、同一容量の培養容器を用いて、さらに振盪条件も同じに設定して繰り返し培養を行う。そして、このような条件で継代培養を行う場合、培養容器内の培地量が多ければ培地の撹拌が穏やかになり、反対に培養容器内の培地量が少なければ培地の撹拌が強くなる。
よって、培養条件Bの使用培地量を培養条件Aの使用培地量に比べて110〜200容量%となるように調節している本発明の継代培養方法では、培養条件Aおよび培養条件Bにおいて種株が受ける物理的ストレスの程度に違いが生じ、この物理的ストレスの程度の差が種株に対する適度な刺激となって馴化が起こりにくくなるのである。
なお、培養条件Bの使用培地量を培養条件Aの110容量%未満とした場合には、培養条件Aと培養条件Bの間の使用培地量の差が小さいために、これらの培養条件下で種株が受ける物理的ストレスの程度の差が非常に小さくなる。
そのため、これら培養条件で使用培地量が相違していたとしても、種株に十分な刺激を与えることができなくなる。そしてこの場合、単に植物ホルモン濃度を調節した場合と変わらなくなる。
一方、培養条件Bの使用培地量を培養条件Aに比べて200容量%を超えるものとした場合には、これらの培養条件で種株が受ける物理的ストレスの程度に過大な差が生じ、その結果、培養条件Aから培養条件B、もしくは培養条件Bから培養条件Aに培養条件を変えた際に、種株の特性が変化してしまうことがある。
培養条件Aおよび培養条件Bの使用培地量を決める際には、どちらも使用する培養容器の容量の1/5〜1/2倍の範囲となるように使用培地量を調節するのが好ましい。
使用培地量が培養容器の容量の1/5倍より少なくなると、培養容器内で培地が移動する自由度が大きいために、振盪により液体培地が大きく動き過ぎ、種株に強いせん断力がかかる場合がある。そして、このせん断力により種株に過大な物理的ストレスが作用し、種株の特性が変化してしまうことがある。
一方、使用培地量が培養容器の容量の1/2倍より多くなると、培養容器内で培地が十分に撹拌されずに、種株にかかる物理的ストレスが過少となる場合がある。
このような場合、増殖能力や二次代謝産物の生産能力などの活性が高い状態で種株を維持するという本発明の効果が十分に発揮されないおそれがある。
また、あまりに使用培地量を多くすると、振盪の際に液体培地が飛散し、培養容器の開口部周辺の壁面や、開口部に設けた蓋部材に付着して微生物汚染を引き起こすことがある。
これらの培養条件における使用培地量を決めるには、培養条件Aもしくは培養条件Bのいずれかの使用培地量を決定し、その使用培地量を基に、本発明の特定の使用培地量の比率となるように他方の使用培地量を逆算すればよい。
振盪培養を行う際には、市販の振盪培養装置等を用いればよく、振盪速度等の条件は適宜設定する。
薬用人参カルスの継代培養に適した振盪速度は、培養容器の形状や容量、使用培地量、振盪装置の振盪方式等によっても変化するが、例えば、容量1Lの三角フラスコに500mLの液体培地を入れて、高崎科学機械株式会社製TA−216振盪装置を用いて振盪を行う場合を例に挙げれば、毎分70〜100ストロークの振盪速度で振盪培養を行うのが好ましい。
毎分100ストロークを超える強い振盪では、飛散した液体培地が培養容器の開口部周辺の壁面や開口部に設けた蓋部材に付着し、微生物汚染を引き起こすおそれがある。
一方、毎分70ストローク未満では振盪が弱すぎて培地が充分に撹拌されず、その結果、種株が十分に増殖しなかったり、薬用人参カルス培養物の内部に生産される二次代謝産物、例えばサポニンなどの含有量が低くなったりする。
先に示した振盪条件は、このような問題が生じない条件の一例として示したものであり、上記例とは異なる培養容器や振盪装置等を用いる場合、また、使用培地量等の条件を変更する場合にも、これら問題を解消できる程度の振盪条件に設定する。
本発明の継代培養方法では、培養条件Aでの液体培養および培養条件Bでの液体培養を交互に行うが、通常、種株の植え継ぎは数週間ごと、好ましくは2〜4週間ごとに行う。
そして、植え継ぎを行う場合、必ずしも1回植え継ぐ毎に培養条件を変更する必要は無く、1つの培養条件で複数回連続して植え継いで培養を行った後に、他方の培養条件に変更しても良い。
種株の特性変化を抑制するという目的から言えば、なるべく培養条件は変化しないほうが好ましく、1回植え継ぐ毎に異なる培養条件に変更するよりも、むしろ1つの培養条件で2〜3回連続して液体培養を行うのが好ましい。
このようにして、1つの培養条件で複数回、好ましくは2〜3回連続して液体培養を行い、その後、培養条件を変えて同様に2〜3回の液体培養を行うというサイクルを繰り返すことにより、長期間にわたって種株の特性を維持したまま継代培養を行うことができる。
上記のように本発明は、培養条件Aでの液体培養および培養条件Bでの液体培養を交互に繰り返す継代培養方法であり、これらの培養条件における液体培地中の植物ホルモン濃度を特定の範囲で相違させるとともに、これらの培養条件で使用する使用培地量も相違させている。そのため、培養条件を変更した際に化学的ストレスと物理的ストレスの両方を種株に与えることができる。
そして本発明では、これら化学的ストレスおよび物理的ストレスの両方を、種株の性質を変えない程度の変化に調節しているため、化学的ストレスもしくは物理的ストレスの一方のみを調節して継代培養を行う場合に比べ、種株の特性を変化させずに継代培養を行うことができるのである。
なお、本発明の継代培養方法では、種株の特性変化を最低限に抑えつつ種株の活性を高い状態に維持するという本発明の効果を阻害しない限り、培養条件Aおよび培養条件B以外の培養条件で種株を培養する工程を設けても良い。
このような培養条件の例としては、例えば培養条件Aもしくは培養条件Bを基本条件として培地中の特定成分を増減したり、任意成分を追加するなどして培地組成の一部を変更した培養条件や、培地の振盪の程度を加減することにより物理的ストレスを調節した条件、また、ごく微弱な電気的ストレスの付与などにより先に説明した化学的ストレスや物理的ストレスとは異なるストレスを与えた条件などが挙げられる。
上記薬用人参カルスの継代培養方法により得られた種株を用いて薬用人参カルス培養物を製造することにより、サポニン等の二次代謝産物を多く含む良質な薬用人参カルス培養物を多量に製造することができる。
具体的な薬用人参カルス培養物の製造方法としては、上記本発明の薬用人参カルスの継代培養方法により種株の継代培養を行い、得られた種株を多数本の培地に植え継いでそれらを合わせることにより、薬用人参カルス培養物を製造したり、継代培養よりも大きなスケールで培養を行うことにより一度の培養で多量の薬用人参カルス培養物を製造する方法などが挙げられる。そして、より好ましくは、このような培養を多段階で行う。
このうち、継代培養より大きなスケールで培養を行う場合には、その培養容器として撹拌装置や温度制御装置などを有する培養装置を用いることが好ましく、例えば容量数L〜数十万L程度の培養タンクに撹拌羽根等の撹拌装置、ヒーターやクーラー等の温度制御装置、その他必要に応じて各種の制御装置などを設けた培養装置を用いることができ、耐久性等を考えれば、上記培養タンクとしては金属製、特にステンレス製の培養タンクを用いるのが好ましい。
このような培養装置を用いて薬用人参カルス培養物を製造する場合、継代培養後の種株をいきなり数百〜数万倍のスケールにスケールアップして培養を行うのではなく、多段培養により徐々にスケールアップするのが好ましい。
例えば、1L程度の三角フラスコで継代培養を行い、得られた薬用人参カルス培養物を、三角フラスコ数本分まとめて数L程度の小容量の培養装置に移し、必要量の液体培地を加えて培養し、そこで得られた薬用人参カルス培養物の一部もしくは全量を新たな種株として、さらに大容量の培養装置で培養を行う。これを繰り返して最終的に数百〜数万倍程度の容量で培養するのである。
これは、継代培養後の種株を、いきなり数百〜数万倍のスケールで培養しようとしても種株がうまく増殖しない場合や種株の特性が変わってしまう場合があり、確実に増殖させるためには、段階的に徐々にスケールアップさせるのが好ましいためである。
なお、この段階では、継代培養時のような培地中のホルモン類濃度の変更は行わないようにするのが好ましい。
薬用人参カルス培養物をこのような多段工程で多量に製造する場合は、先述の各段階ごとに使用培地量が大きく相違するため、継代培養時と比べた場合の物理的ストレスの変化が比較的大きいものとなっている。そのため、この条件にさらにホルモン類の濃度変更を行うと、種株にかかるストレスが過大になって種株の特性を変えてしまう場合がまれに生じるのである。
以下、薬用人参としてアメリカ人参を用いて継代培養を行った実施例1〜4および比較例1〜3、そして薬用人参としておたね人参を用いて継代培養を行った実施例5〜8および比較例4〜6を示して本発明を説明するが、本発明はこれらの例示によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<薬用人参カルスの分化誘導>水洗いしたアメリカ薬用人参を70%エタノール水溶液に30秒間浸漬した後、2%次亜塩素酸ナトリウム水溶液に10分間浸漬して滅菌した。
滅菌後の薬用人参を滅菌水でよく洗浄して根の部分を無菌的に切断し、その切断片を寒天固形培地に接種して植物組織培養を行い、薬用人参カルスの分化を誘導した。
このようにして得られた薬用人参カルス培養物を培養条件Aで数ヶ月間液体培養し、液体培養に馴れさせて種株とした。
ここで、培養条件Aの液体培地として、オーキシン類であるIAAを4ppm、そしてサイトカイニン類であるカイネチンを0.1ppm含む修正MS培地300mLを用いた。
<薬用人参カルスの継代培養>1L容量用として市販されているガラス製三角フラスコ(実容量1.2L)に培養条件Aの液体培地、ならびに液体培地に対して8%(wt/vol)の種株を入れ、25℃の恒温室内で振盪培養を行った。振盪培養には高崎科学機械株式会社製TA−216振盪装置を用い、毎分70〜100ストロークの速度で振盪しながら培養を行った。
振盪培養を始めて1ヶ月後および2ヶ月後に同じ培養条件で植え継ぎを行い、合計3ヶ月間、同じ培養条件で継代培養を行った。
この培養条件Aでの継代培養に続き、培養条件Bとして、オーキシン類であるIAAを0.57ppmおよびサイトカイニン類であるカイネチンを0.1ppm含む修正MS培地400mLを用いて継代培養を3ヶ月間行い、さらに培養条件Aでの継代培養を3ヶ月間、培養条件Bでの継代培養を3ヶ月間ずつ繰り返し、合計12ヶ月間の継代培養を行った。上記培養条件BにおけるIAA濃度は、培養条件Aに対して1/7倍の濃度であり、使用した修正MS培地の容量は培養条件Aに対して133容量%である。
12ヶ月間の継代培養が終了した時点で、使用培地量1Lあたり得られた薬用人参カルス培養物の乾燥収量(g)、薬用人参カルス培養物の乾燥物1gあたりのサポニン含量(mg)を測定し、その測定値より、継代培養開始時と比較した乾燥収量比(下記数1)、およびサポニン含量比(下記数2)を計算した。
なお、サポニン含量の測定にあたっては、サポニンの一種であるジンセノサイド類の含量を高速液体クロマトグラフィーにより測定し、その総和をサポニン含量とみなした。
Figure 0004387862
Figure 0004387862
(実施例2〜4)
培養条件Bにおける液体培地中のIAA濃度を表1に記載した濃度に変更した以外は実施例1と同様にして培養し、乾燥収量比、およびサポニン含量比を計算した。実施例2〜4における培養条件BのIAAの濃度は、それぞれ培養条件Aに対して1/4、1/3、1/2倍の濃度である。
(比較例1)
培養条件Bにより培養する工程を設けず、培養条件Aでの継代培養を12ヶ月間行った後に、実施例1と同様にして培養し、乾燥収量比、およびサポニン含量比を計算した。
(比較例2)
培養条件Bを、培養条件Aと同じ組成の液体培地を400mL使用する条件に変更した以外は実施例1と同様にして培養し、乾燥収量比およびサポニン含量比を計算した。
(比較例3)
培養条件Bにおける液体培地中のIAA濃度を0.5ppmに変更した以外は実施例1と同様にして培養し、乾燥収量比およびサポニン含量比を計算した。培養条件BのIAAの濃度は、培養条件Aに対して1/8倍の濃度である。
Figure 0004387862
本発明の実施態様である実施例1〜4では、いずれも乾燥収量比およびサポニン含量比ともに100%以上の値を示し、継代培養開始時に比べて増殖能力、サポニン生産能力ともに活性低下が起きていないことが示された。
特に、培養条件Bの液体培地中のIAA濃度を培養条件Aに対して1/2〜1/3倍とした実施例3〜4では、培養条件AおよびBの間のIAAの濃度変化が比較的小さいにも関わらず乾燥収量比およびサポニン含量比が良好に維持されており、薬用人参の種株を長期間継代培養するのに適した条件であった。
実施例1〜4の結果から、本発明の要件を満たす継代培養方法で培養したことにより、適度な物理的刺激および化学的刺激が種株に作用し、種株の活性が高められたのだと考えられる。
これに対し、培養条件Bに相当する培養工程を設けず、培養条件Aで12ヶ月間継代培養を行った比較例1では、継代培養12ヶ月後の薬用人参カルスの乾燥収量比は98%であり、継代培養開始時と比べてとほぼ同等であったものの、サポニン含量比については67%と、継代培養開始時に比べて大幅に低下していた。
比較例1では、一定の条件で長期間継代培養を行ったことにより、種株が馴化してサポニン生産活性が落ちてしまったものと考えられる。
また、培養条件Bとして、培養条件Aと同じ組成の液体培地を用いて、使用培地量を増加させて継代培養を行った比較例2では、サポニン含量比については継代培養開始時と同程度の値を示していたものの、乾燥収量比については継代培養開始時と比べて若干低下しており、本発明の実施態様である実施例1〜4に比べると、明らかにその収量が低下していた。
この結果から、液体培地量の変更のみでもサポニン含量の低減はある程度抑えられるものの、実施例1〜4に比べるとその効果は低く、長期的にはサポニン含量が低下する可能性があると思われた。
比較例3は、実施例1〜4と同様に、培養条件Bにおける使用培地量を培養条件Aに比べて増量するとともに、培養条件Bのオーキシン類の濃度を培養条件Aに比べて低下させて継代培養を行った結果であるが、この比較例では、培養条件Bのオーキシン類の濃度が培養条件Aの1/8倍であり、本発明の範囲から外れている。
そして、比較例3の結果では、薬用人参カルス培養物の乾燥収量比は実施例1〜4に比べて低く、さらにサポニン含量比に至っては、実施例1〜4だけでなく、全期間を培養条件Aで培養した比較例1と比べても著しく低いという結果であった。
この比較例3では、培養条件A,B間のオーキシン類の濃度の違いが非常に大きいために、種株に過大な化学的ストレスが与えられて種株の特性が変化し、その結果、薬用人参カルス培養物中のサポニン含量が低下してしまったものと考える。
これらの結果から明らかなように、本発明の効果を得るためには、培養条件Aと培養条件Bの条件を単に相違させるだけではなく、オーキシン類の濃度比を特定の範囲とすることが非常に重要であり、具体的な範囲として、培養条件Aに対する培養条件Bのオーキシン類の濃度を1/7〜1/2倍の範囲、特に1/2〜1/3倍の範囲とするのが好ましいのである。
(実施例5)
薬用人参としておたね人参を使用した点、培養条件Aおよび培養条件Bの条件を表2に記載した培地組成および使用培地量とした点、そして、培養条件A、培養条件Bでの継代培養を、培養条件A、培養条件B、培養条件A、培養条件Bの順にそれぞれ2ヶ月間交互に培養を行って合計8ヶ月間の継代培養とした点以外は実施例1と同じ操作を行い、おたね人参カルス培養物の継代培養を行った。
実施例5における培養条件BのIBAの濃度は培養条件Aの1/2倍であり、培地量は培養条件Aの150容量%である。また、カイネチンの濃度は培養条件Aと同じである。
(実施例6〜8)
培養条件Bにおけるカイネチン濃度を表2に記載した濃度に変更した以外は実施例5と同様にして培養し、乾燥収量比、およびサポニン含量比を計算した。実施例6〜8における培養条件Bのカイネチンの濃度は、それぞれ培養条件Aの2、3、5倍の濃度である。
(比較例4)
培養条件Bによる培養工程を設けず、培養条件Aでの継代培養を8ヶ月間行った以外は実施例5と同様にして培養し、乾燥収量比、およびサポニン含量比を計算した。
(比較例5)
培養条件Bを、培養条件Aと同じ組成の液体培地を450mLに変更した以外は実施例5と同様にして培養し、乾燥収量比、およびサポニン含量比を計算した。
(比較例6)
培養条件Bにおける培地中のカイネチン濃度を2ppmとした以外は実施例5と同様にして培養し、乾燥収量比、およびサポニン含量比を計算した。この培養条件Bにおけるカイネチンの濃度は、培養条件Aに対して10倍である。
実施例5〜8および比較例4〜6の培養条件および乾燥収量比、サポニン含量比を表2に示した。
Figure 0004387862
培養条件Aで8ヶ月間系継培養を行った比較例4では、継代培養後の乾燥収量比が74%、サポニン含量比が21%と、ともに継代培養開始時に比べて著しく低い値となり、このような薬用人参カルス培養物を種株として用いて薬用人参カルスの大量培養を行ったとしても、得られる薬用人参カルスの量は少量となり、また、得られる薬用人参カルスも、サポニン含量の低い低品質のものとなってしまうことが予想された。
これは、一定条件で継代培養を続けたために、継代培養の間に種株が馴化して活性が低下してしまったものと考えられた。
また、培養条件Aと同じ組成の培地を用い、使用培地量を増加させて継代培養Bを行った比較例5では、乾燥収量比、サポニン含量比ともに比較例4に比べて大きな値を示しており、培地量の増加が種株の増殖能力、サポニン生産能力の向上に寄与していることが示された。
しかし、サポニン含量比については継代培養開始時と比べて明らかに低下しており、これを種株にして薬用人参カルスを製造し、エキスを得ても、有効成分であるサポニンの含量がやや低い低品質のエキスになってしまうと思われた。
これら比較例に対し、本発明の実施態様である実施例5〜8では、乾燥収量比は最低でも96%、サポニン含量比は最低でも92%となり、継代培養開始時と同程度、もしくはそれ以上の乾燥収量比およびサポニン含量比を有する種株が得られた。
特に、培養条件Bのオーキシン類の濃度を培養条件Aに比べて1/2倍とし、サイトカイニン類の濃度を培養条件Aに比べて2〜3倍とした実施例6および7では、乾燥収量比、サポニン含量比ともに継代培養開始時と比べて大きな値となっており、これら種株を用いて薬用人参の大量培養を行えば、有効成分であるサポニン類の含量が高い高品質の薬用人参カルス培養物を、多量に製造できると考えられる。
ただし、実施例5の培養条件を基に、培養条件Bにおけるカイネチンの濃度を培養条件Aの10倍とした比較例6についても測定を行った結果、一定条件で培養を行った比較例4に比べると乾燥収量比、サポニン含量比ともに高い値ではあったものの、実施例5〜8と比べると明らかにこれら値が低下しており、特にサポニン含量比については40%と、著しく低下してしまっていた。
この結果から明らかなように、培養条件Aと培養条件Bのサイトカイニン類の濃度を変化させることにより種株の乾燥収量比およびサポニン含有比を向上させることが可能であるが、そのためには、サイトカイニン類の濃度比を所定の範囲、具体的には培養条件Bのサイトカイニン類を培養条件Aに対して1〜8倍、より好ましくは2〜5倍の範囲に調節することが好ましく、比較例6では、両培養条件でのサイトカイニン類の濃度比が10倍と大きいため、この培養条件の違いが種株に過大な化学的ストレスを与え、種株の特性を変化させたものと考えられる。

Claims (5)

  1. 培養条件Aでの液体培養および培養条件Bでの液体培養を交互に繰り返すことにより薬用人参カルスを継代培養する方法であり、培養条件Bが、培養条件Aに比べて使用培地量が110〜200容量%であるとともに、液体培地中のオーキシン類の濃度が1/7〜1/2倍であることを特徴とする薬用人参カルスの継代培養方法。
  2. 培養条件Aおよび培養条件Bのオーキシン類の濃度が0.1〜10ppmの範囲である請求項1記載の薬用人参カルスの継代培養方法。
  3. 培養条件Aおよび培養条件Bの液体培地がともにサイトカイニン類を含有しており、培養条件Bのサイトカイニン類の濃度が培養条件Aのサイトカイニン類の濃度に比べて2〜5倍である請求項1記載の薬用人参カルスの継代培養方法。
  4. 培養条件Aおよび培養条件Bのサイトカイニン類の濃度が0.01〜5ppmの範囲である請求項3記載の薬用人参カルスの継代培養方法。
  5. 薬用人参カルスがオタネ人参、チクセツ人参、アメリカ人参、三七人参、シベリア人参から選ばれる薬用人参のカルスである請求項1〜4のいずれか1項記載の薬用人参カルスの継代培養方法。
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