JP4387527B2 - Railway vehicle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両に関し、特に、通勤輸送に利用される鉄道車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
わが国、とりわけ大都市圏において、鉄道は、通勤通学の足として極めて重要な役割を担うものであり、主として通勤通学用として用いられる鉄道車両には、短時間に多数の乗客を輸送可能なものであることが求められる。しかしながら、本来、乗客全員が着座した状態で運行されるのが理想的であるにも拘わらず、朝夕のラッシュ時等には、座席定員数を遥かに超えた乗客を載せた鉄道車両を運行せざるを得ないのが現状である。この場合、設備面、コスト面の問題から、鉄道車両の座席定員数を増大化させるのには限界があり、混雑を解消して少しでも快適性を向上させるためには、列車の評定速度と運転頻度とを高めることが必要とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、朝夕のラッシュ時等において、列車は出発駅から終着駅までの間における途中主要駅に停車し、これら各途中主要駅にて比較的多数の乗客が乗降車する。従って、乗降に要する時間、特に、降車時間を短縮化して、途中主要駅での停車時間を必要最小限としなければ、列車の評定速度と運転頻度とを高めることは困難である。この点で、鉄道車両の乗降性、特に、降車容易性を向上させることは極めて重要となる。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、混雑時における乗降性、とりわけ乗客が降車する際の降車容易性を向上させた鉄道車両の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明による鉄道車両は、背部を乗降扉側に向けた状態で当該乗降扉の近傍に配置された横形腰掛を備える鉄道車両であって、横形腰掛の背部には、乗降扉から中央通路側に向かうにつれて有効通行面積が拡大されるように形成されたテーパ部が含まれることを特徴とする。
【0006】
本発明者らは、列車の評定速度と運転頻度とを高めるという観点から、鉄道車両の乗降性、特に、降車容易性を向上させることを主眼として鋭意研究を進めた。その結果、降車容易性を決定する要因となる降車時間は、車内の混雑状況(乗客密度)が一定の度合いを超えた場合、もはや、乗降扉の数や座席の配置に依存せず、専ら乗降扉付近における乗客の移動速度に依存するという知見を得た。そして、乗降扉付近における乗客の移動速度を如何にして高めるか更なる研究を進めた。この研究に際しては、座席定員数を低減させることに起因して鉄道車両の快適性が低下してしまうことがないよう配慮を加えた。
【0007】
このような研究を経てなされた本発明による鉄道車両は、乗降扉の近傍に配置された横形腰掛を備えており、当該横形腰掛に加えて、横形腰掛や縦形腰掛を適宜組み合わせることにより、座席定員数を従来のオールロングシート車両よりも多く確保することが可能となる。また、横形腰掛は、背部を乗降扉側に向けた状態で配置されると共に、背部には、乗降扉から中央通路側に向かうにつれて有効通行面積が拡大されるように形成されたテーパ部が含まれる。
【0008】
テーパ部は、例えば、背部の中央通路側の部位を切欠いたり、背部の厚さを中央通路側で漸減させたりすることにより、平坦な又は曲面状の斜面として形成される。これにより、乗降扉付近の乗降通路に対する中央通路からのアクセスが容易となり、降車容易性を決定する要因となる乗降扉付近における降車速度を向上させることができる。この結果、この鉄道車両を通勤通学用として適用すれば、列車の評定速度と運転頻度とを容易に高めることができる。
【0009】
また、横形腰掛は、乗降扉の両脇に1体ずつ配置されており、各横形腰掛同士の間に画成される乗降通路を中央通路から乗降扉に向けて狭まる細まり管であるとみなすと共に、細まり管の圧力損失係数が乗降通路の乗降抵抗係数に相当すると仮定した上で、テーパ部は、乗降抵抗係数を最小にする乗降通路の狭まり角を規定するように背部に形成されていると好ましい。
【0010】
上述したように、車内が混雑して乗客密度が高まった場合、車内の乗客は、自らの意志に拘わらず、前方の乗客に追従して降車せざるを得ないが、本発明者らは、乗降扉付近における乗客の移動速度を如何にして高めるかという課題について研究を進める過程で、乗客の降車行動、すなわち、中央通路から乗降扉に向かう乗客の流れは、チャンバ内等(中央通路)から管路(乗降通路)を介して流出する流体の運動として置き換え可能であることを見出した。
【0011】
そして、中央通路と乗降扉との間の乗降通路を、中央通路から乗降扉に向けて狭まる細まり管とみなすと共に、当該細まり管の圧力損失係数が乗降通路の乗降抵抗係数に相当すると仮定し、従来の座席配置について検討した。この際、細まり管として、通常、乗降扉の脇には袖部が存在することを踏まえて、内径が急激に狭まる細まり管を検討すると共に、通常、袖部は乗客が立つスペースとして機能することを踏まえて、内径が緩やかに狭まる細まり管とを検討した。
【0012】
この結果、一の乗降扉の両脇に、それぞれの背部が互いに対向し合う状態で1体ずつ横形腰掛を配置し、各横形腰掛の背部に、有効通行領域として機能しない袖部と連なり、かつ、中央通路側に向かうにつれて互いに離間する状態で対向し合うテーパ部を形成すると、乗降抵抗係数の面で極めて良好な結果が得られることを見出した。
【0013】
このような構成のもとでは、各横形腰掛同士の間に画成される乗降通路は、中央通路から乗降扉に向けて緩やかに狭まると共に、車内(中央通路)と車外(プラットホーム)とを連通する細まり管とみなせる。また、流体力学的見地からは、内径が緩やかに狭まる細まり管の圧力損失係数ζは、細まり管の等価内径をdとし、管路長をlとし、細まり管の狭まり角をθとした場合、l/dの値ごとに、狭まり角θを変数とする特性曲線から容易に求めることが可能である。
【0014】
そして、乗客の流れを流体とし、乗降通路を細まり管として考えた場合には、乗降扉の幅を等価内径dと、背部の幅を管路長lと、両テーパ部によって規定される狭まり角を細まり管の狭まり角θとしてみなすことができる。これにより、乗降通路における乗降抵抗係数は、乗降扉の幅及び背部の幅から、両テーパ部の狭まり角を変数とする特性曲線として表すことができる。従って、乗降抵抗係数を最小にする狭まり角を規定するように、テーパ部を各横形腰掛の背部に形成すれば、乗降扉付近の乗降通路に対する中央通路からのアクセスを容易にして乗降扉付近における降車速度を向上させることができる。
【0015】
この場合、狭まり角αが、30°≦α≦50°を満たすと好ましく、これにより、実用上、極めて良好な結果が得られる。
【0016】
更に、横形腰掛の正面に配置されて当該横形腰掛と共に対面式座席を構成する第2の横形腰掛を更に備え、第2の横形腰掛に含まれる座部のうち、中央通路側に位置する座部は、窓側に位置する座部よりも着座面積が狭小化されていると好ましい。
【0017】
乗降扉近傍に配置された横形腰掛の背部中央通路側にテーパ部を形成した場合、当該横形腰掛の中央通路側の座部では、背部にテーパ部が形成されている関係上、背ずりのクッション性等が低下し、窓側の座部と比較して着座時の快適性が若干低下することになる。この点を踏まえ、この鉄道車両では、当該横形腰掛と共に対面式座席を構成する第2の横形腰掛の中央通路側に位置する座部、すなわち、テーパ部と対面する座部の着座面積を、例えば、座の前縁部を中央通路側に向けて切り欠く等して狭小化させている。この結果、第2の横形腰掛に含まれる中央通路側の座部においても、着座面積が狭小化されていることに起因して着座時の快適性が若干低下することになる。
【0018】
ここで、従来の対面式座席に対して、乗客は、何れか一方の窓側の座部、当該座部の斜向かいに位置する中央通路側の座部の順に着座するのが一般的であった。この場合、通路側の座部に着座している乗客が空席となっている窓側の座部に対するアクセスを遮ってしまう、いわゆるブロッキング現象が生じることから、従来の対面式座席には、着座容易性が低いという問題が指摘されていた。
【0019】
これに対して、この鉄道車両に含まれることになる対面式座席では、窓側の座部と比較して、中央通路側の座部の着座時における快適性が低下している。従って、乗降扉の近傍に配置された横形腰掛と第2の横形腰掛とから構成される対面式座席に対しては、先ず、窓側の座部に対して、乗客が着座していくことになり、後から乗車してきた乗客は、中央通路側の座部に対して容易にアクセス可能となる。この結果、いわゆるブロッキング現象の発生が防止されるので、乗車性、すなわち、着座容易性をより向上させることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明による鉄道車両の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明による鉄道車両を示す座席平面図である。同図に示す鉄道車両10は、全長20m級の片側4扉車として構成されており、通勤通学用列車として運用するのに好適なものである。すなわち、鉄道車両10の第1側面11には、両開き式の乗降扉11a,11b,11c,11dが4箇所に設けられており、第2側面12には、第1側面11に設けられている各乗降扉11a〜11dと対向するように、乗降扉12a、12b,12c,12dが4個所に設けられている。
【0022】
図1に示すように、鉄道車両10の一方の妻13と図中最も左側に位置する乗降扉11a,12aとの間には、第1側面11又は第2側面12に沿うように、3人掛けの縦形腰掛15,16が配置されている。同様に、他方の妻14と図中最も右側に位置する乗降扉11d,12dとの間にも、第1側面11又は第2側面12に沿うように、3人掛けの縦形腰掛15,16が配置されている。第1側面11側の縦形腰掛15と第1側面12側の縦形腰掛16とは、中央通路CPを挟んで互いに対向し合う。ここで、鉄道車両10の座席配置は、中央通路CPを挟んで左右対称であることから、以下の説明では、主として第1側面11側を中心に説明する。
【0023】
第1側面11側において、乗降扉11aの近傍(図中右側)には、2人掛けの第1横形腰掛17が配置されている。この第1横形腰掛17は、背部18を乗降扉11a側に向けた状態で、乗降扉11aの側縁部から所定距離(例えば、220mm程度)を隔てて第1側面11に沿うように配置されている。これにより、乗降扉11aと第1横形腰掛17の背部18との間には、乗客が立つスペースとして機能する袖部21が画成される。
【0024】
また、第1横形腰掛17の正面には、所定距離を隔てて、2人掛けの第2横形腰掛19が第1側面11に沿うように配置されている。この第2横形腰掛19は、対向する第1横形腰掛17と共に、4人掛けの対面式座席20を構成する。このように構成された対面式座席20は、第1側面11側の乗降扉11aと乗降扉11bとの間に2組配置される。この場合、各対面式座席20を構成する第2横形腰掛19同士は、互いに背中合わせにして配置される。そして、乗降扉11bの近傍に位置する第1横形腰掛17と、乗降扉11bの側縁部との間にも、乗客が立つスペースとして機能する袖部21が画成される。
【0025】
同様に、第1側面11側の乗降扉11bと乗降扉11cとの間、乗降扉11cと乗降扉11dとの間、並びに、第2側面12側の乗降扉12aと乗降扉12bとの間、乗降扉12bと乗降扉12cとの間、乗降扉12cと乗降扉12dとの間にも、それぞれ2組の対面式座席20が配置される。このように横形腰掛17,19と縦形腰掛15,16とが組み合わされて配置されている鉄道車両10の座席定員は60名であり、通勤通学車両として最も広く適用されているオールロングシート片側4扉車の54名よりも多い座席定員数が確保されることになる。
【0026】
このような座席配置を有する鉄道車両10では、第1側面11の中央寄りに位置する乗降扉11b,11c、及び、第1側面12の中央寄りに位置する乗降扉12b,12cの両脇には、それぞれ袖部21を介して1体ずつの第1横形腰掛17が背部18を互いに対向させた状態で位置することになる。従って、各第1横形腰掛17の背部18同士の間には、中央通路CPと各乗降扉11a〜12dとを繋ぐ乗降通路VPが画成される。更に、この鉄道車両10では、各第1横形腰掛17の背部18にテーパ部18aが含まれている。
【0027】
図2に示すように、第1側面11側の乗降扉11bを例にとれば、背部18に含まれるテーパ部18aは、横形腰掛17の中央通路CP側に位置する座部S2の背後に位置する平坦な斜面として形成されており、背部18の中央通路CP側における部位を切り欠いたり、背部18の厚さを中央通路CP側で漸減させたりすることにより容易に形成可能である。
【0028】
各第1横形腰掛17のテーパ部18同士は、互いに対向し合うと共に、乗降扉11bから中央通路CPに向かうにつれて狭まり角αをもって互いに離間する。従って、乗降扉11b側から見れば、乗客が通行する乗降通路VPの有効通行面積は中央通路CP側に向かうにつれて拡大されることになる。ここで、狭まり角αは、各テーパ部18に接すると共に近い側の乗降扉の側縁部を通る平面同士がなす角度をいうものとする。
【0029】
このように、横形腰掛17の背部18にテーパ部18aを設ければ、乗降扉11b(11a及び、11c〜12d)付近の乗降通路VPに対する中央通路CPからのアクセスが容易となり、降車容易性を決定する要因となる乗降扉11a〜12dの付近における降車速度を向上させることができる。この結果、この鉄道車両10を通勤通学用として適用すれば、列車の評定速度と運転頻度とを容易に高めることが可能となる。
【0030】
一方、鉄道車両10は、複数の対面式座席20を備えるが、従来、対面式座席に関しては、次のような問題点が指摘されていた。すなわち、対面式座席に対して、乗客は、何れか一方の窓側の座部、当該座部の斜向かいに位置する中央通路側の座部の順に着座するのが一般的であった。この場合、通路側の座部に着座している乗客が空席となっている窓側の座部に対するアクセスを遮ってしまう、いわゆるブロッキング現象が生じ、着座容易性が低下してしまう。
【0031】
これを踏まえて、この鉄道車両10では、図2に示すように、対面式座席20を構成する第2横形腰掛19の座部S3,S4のうち、中央通路CP側に位置する座部S4の着座面積が、窓側(第1側面11又は第2側面12側)に位置する座部S3よりも狭小化されている。すなわち、中央通路CP側に位置して、テーパ部18aと対面する座部S4では、座の前縁部が中央通路側に向けて切り欠かれており、中央通路CP側に向かうにつれて座面の着座長が漸減している。
【0032】
この場合、第2横形腰掛19の中央通路CP側に位置する座部S4は、乗降扉11b近傍に配置された第1横形腰掛17の座部S2と対向するが、上述したように、この座部S2の背後には、テーパ部18aが位置している。従って、第1横形腰掛17の中央通路CP側の座部S2では、背部18にテーパ部18が形成されている関係上、背ずりのクッション性等が低下し、窓側の座部S3と比較して着座時の快適性が若干低下することになる。同様に、第2横形腰掛19の中央通路CP側に位置する座部S4においても、着座面積が狭小化されていることに起因して着座時の快適性が若干低下することになる。
【0033】
このように、鉄道車両10に配置されている対面式座席20では、窓側の座部S1,S3と比較して、中央通路CP側の座部S2,S4の着座時における快適性が低下している。従って、乗降扉11b(11a,11c〜12d)の近傍に配置された第1横形腰掛17と第2横形腰掛19とから構成される対面式座席20に対しては、先ず、窓側の座部S1,S3に対して、乗客が着座していくことになり、後から乗車してきた乗客は、中央通路CP側の座部S2,S4に対して容易にアクセス可能となる。この結果、いわゆるブロッキング現象の発生が防止されるので、乗車性、すなわち、着座容易性をより向上させることができる。
【0034】
次に、鉄道車両10において、乗降扉11a〜12d近傍に横形腰掛17を配置すると共に、背部18にテーパ部18aを設けた理由について詳述する。
【0035】
本発明者らは、列車の評定速度と運転頻度とを高めるという観点から、鉄道車両の乗降性、特に、降車容易性を向上させることを主眼として鋭意研究を進めた。この研究に際しては、座席定員数が低減することに起因して鉄道車両の快適性が低下してしまうことがないように、縦形腰掛の代わりに、横形腰掛を積極的に採用するものとした。その結果、まず、次のような知見が見出された。
【0036】
(1)降車容易性を決定する要因となる降車時間は、車内の混雑状況(乗客密度)が一定の度合いを超えた場合、もはや、乗降扉の数や座席の配置に依存せず、専ら乗降扉付近における乗客の移動速度に依存する。
(2)車内が混雑して乗客密度が高まった場合、車内の乗客は、自らの意志に拘わらず、前方の乗客に追従して降車せざるを得ないが、この場合、乗客の降車行動、すなわち、中央通路から乗降扉に向かう乗客の流れは、チャンバ内等(中央通路)から管路(乗降通路)を介して流出する流体の運動として置き換え可能である。
(3)中央通路と乗降扉との間には、両者を繋ぐ乗降通路が画成されるが、このような乗降通路は、車内(中央通路)と車外(プラットホーム)とを連通する管路であると考えることができる。そして、当該乗降通路を管路とみなした場合、乗降通路の乗降抵抗係数は、管路の圧力損失係数に相当すると考えることができる。
【0037】
これらの知見を得た上で、本発明者らは、降車する乗客の流れを流体と、中央通路から乗降扉に向かう乗降通路を管路とみなした上で、既存の鉄道車両(全長20m級)における座席配置を用いて各種検討を行った。この解析に際して取り上げた座席配置を図4(a)〜図4(d)に示す。
【0038】
図4(a)に示す座席配置AL4は、広く採用されているオールロングシート片側4扉車の座席配置であり、乗降扉間に7人掛けの縦形腰掛を配置したものである。図4(b)に示す座席配置SB4は、片側4扉車の乗降扉間に4人掛け対面式座席を配置すると共に、その両脇に2人掛け縦形腰掛を配置したものである。図4(c)に示す座席配置AC4は、片側4扉車の乗降扉間に、背部を乗降扉側に向けた状態で2体の2人掛け横形腰掛を配置すると共に、これらの横形腰掛の間に更に1体の横形腰掛を配置したものである。図4(d)に示す座席配置AB4は、片側4扉車の乗降扉間に、4人掛け対面式座席を2組配置したものである。
【0039】
解析に際しては、先ず、乗降扉の脇には、通常、袖部が存在することから、中央通路から乗降扉に向かう乗降通路を、内径が急激に狭まる細まり管とみなした(「モデルA」という)。内径が急激に狭まる細まり管では、圧力損失係数ζAは、小内径をd0とし、大内径をd1とすると
ζA=ζ1×(d0/d1)4+ζ2
但し、ζ1=0.5,ζ2=0.5×{1−(d0/d1)2}
として表すことができる。そして、鉄道車両の場合、小内径d0は、乗降扉の幅D0にて、大内径d1は、乗降扉の両脇に配置されている腰掛の背部若しくは袖板同士間の距離(袖寸法)D1にて、それぞれ置き換えることができる。
【0040】
次に、乗降扉脇の袖部は、実際には、降車しない乗客が立つスペースとなり、有効通行領域としては機能しないと考えられることを踏まえて、中央通路から乗降扉に向かう乗降通路を、内径が緩やかに狭まる細まり管とみなした(「モデルB」という)。この場合、圧力損失係数ζBは、細まり管の管路長lと等価内径dとの比であるl/dごとに、細まり管の狭まり角θを変数とする特性曲線から求めることができる。
【0041】
そして、鉄道車両の場合、管路長lは、縦形腰掛に乗客が着座した際の専有奥行長L、若しくは、横形腰掛の幅Lにて、等価内径dは、乗降扉の幅D0にて、それぞれ置き換えることができる。ここで、一般的な通勤通学用車両では、乗降扉の幅は、1300mm程度でほぼ一定であり、また、長さLも 800〜900mmの範囲でほぼ一定であることから、l/d=L/Dは0.6程度となる。従って、圧力損失係数を示す特性曲線としては、図3に示すl/d=0.6に対応するものが利用できる。
【0042】
このようにして得られた解析結果を、各座席配置における諸元と共に次の表1に示す。
【表1】
【0043】
表1に示す結果からわかるように、4種類の比較例の中では、通勤通学用車両の座席配置として最も広く適用されているAL4がモデルA,B何れの場合においても、圧力損失係数、すなわち、乗降抵抗係数が小さい値となっている。従って、この結果から、乗客の降車行動を流体力学的に近似する上述した手法が極めて実情に沿う有効なものであることがわかる。
【0044】
また、これを踏まえて、更に解析結果を検討すれば、車両の長手方向における袖部の寸法が他と比較して大きい座席配置AC4は、モデルA,B何れの場合においても、圧力損失係数、すなわち、乗降抵抗係数が大きい値となっている。この結果から、車両の長手方向における袖部の寸法を過剰に大きくすることは、乗降性を阻害する要因となることがわかる。一方、座席配置AB4の車両の長手方向における袖部の寸法は、座席配置AL4のものとほぼ同等であるが、この場合、長さLが座席配置AL4と比べて大きいことから、圧力損失係数、すなわち、乗降抵抗係数が増大していることがわかる。
【0045】
このような研究結果のもと、本発明者らは、鉄道車両10において、一の乗降扉11a〜12dの両脇に、それぞれの背部18が互いに対向し合う状態で1体ずつ横形腰掛17を配置し、各横形腰掛17の背部18に、有効通行領域として機能しない袖部21と連なり、かつ、中央通路CP側に向かうにつれて互いに離間する状態で対向し合うテーパ部18aを形成することとした。すなわち、鉄道車両10では、車両長手方向における袖部の寸法を抑えると共に、横形腰掛の幅Lが大きいことに起因する乗降抵抗係数の増大を抑えるべく、テーパ部18aを形成している。
【0046】
表1に示すように、この鉄道車両10の乗降抵抗係数は、通勤通学用車両の座席配置として最も広く適用されているAL4と等しくなり、この点から、鉄道車両10では、乗降扉11a〜12d付近の乗降通路VPに対する中央通路CPからのアクセスが容易となり、乗降扉11a〜12d付近における降車速度が向上すると考えられる。この場合、図3からわかるように、テーパ部18aの狭まり角αを40°近傍に設定すれば、乗降抵抗係数を最小とすることができるが、これに限られるものではなく、狭まり角αが、30°≦α≦50°を満たす範囲であれば、実用上、極めて良好な結果が得られる。
【0047】
すなわち、上述した構成のもとでは、乗降扉11a〜12dの幅D0を等価内径dと、背部18の幅Lを管路長lと、両テーパ部18aによって規定される狭まり角αを細まり管の狭まり角θとしてみなせば、乗降通路VPにおける乗降抵抗係数は、乗降扉11a〜12dの幅D0及び背部18の幅Lから、両テーパ部18aによって規定される狭まり角αを変数とする特性曲線として表すことができる。従って、各種鉄道車両において、乗降抵抗係数を最小にする狭まり角を規定するように、テーパ部を各横形腰掛の背部に形成すれば、乗降扉付近の乗降通路に対する中央通路からのアクセスを容易にして乗降扉付近における降車速度を向上させることができる。
【0048】
なお、上述した鉄道車両10では、横形腰掛17の背部18に平坦な斜面からなるテーパ部18aを形成しているが、これに限られるものではない。すなわち、図Xに示すように、テーパ部18aを曲面上の斜面として形成してもよい。
【0049】
また、一方の妻13と図中最も左側に位置する乗降扉11a,12aとの間、並びに、他方の妻14と図中最も右側に位置する乗降扉11d,12dとの間に配置する腰掛は、3人掛けの縦形腰掛15,16に限られるものではない。すなわち、妻13と乗降扉11a,12aとの間、妻14と乗降扉11d,12dとの間には、背部18にテーパ部18aを含む第1横形腰掛17と第2横形腰掛19とから構成される対面式座席20を配置してもよい。これにより、鉄道車両10の座席定員数をより増大化させることができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明による鉄道車両は、以上説明したように構成されているため、次のような効果を得る。すなわち、鉄道車両の乗降扉近傍に、背部を当該乗降扉側に向けた状態の横形腰掛を配置すると共に、横形腰掛の背部に、乗降扉から中央通路側に向かうにつれて有効通行面積が拡大されるように形成されたテーパ部を設けることにより、混雑時における乗降性、とりわけ乗客が降車する際の降車容易性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による鉄道車両を示す座席平面図である。
【図2】図2は、図1に示す鉄道車両の要部拡大図である。
【図3】図3は、細まり管の狭まり角と圧力損失係数との関係を示す図表である。
【図4】図4(a)、図4(b)、図4(c)、及び、図4(d)は、本発明に関わる研究に際して、比較例として取り上げた座席配置を示す座席平面図である。
【図5】テーパ部の他の態様を示す拡大平面図である。
【符号の説明】
10…鉄道車両、11…第1側面、12…第2側面、11a,11b,11c,11d,12a,12b,12c,12d…乗降扉、13,14…妻、17…第1横形腰掛、18…背部、18a…テーパ部、19…第2横形腰掛、20…対面式座席、21…袖部、CP 中央通路、S1,S2,S3,S4…座部、VP…乗降通路。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a railway vehicle, and more particularly, to a railway vehicle used for commuting transportation.
[0002]
[Prior art]
In Japan, especially in metropolitan areas, railways play an extremely important role as a foot for commuting to and from the commuter school. It is required to be. However, although it is ideal to operate with all passengers seated, in the morning and evening rush hours, train cars carrying passengers far exceeding the seat capacity are operated. The current situation is unavoidable. In this case, there is a limit to increasing the seat capacity of railway vehicles due to problems in facilities and costs, and in order to eliminate congestion and improve comfort as much as possible, the train rating speed and There is a need to increase driving frequency.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, during morning and evening rush hours, the train stops at a main station on the way from the departure station to the end station, and a relatively large number of passengers get on and off at each of the main stations on the way. Therefore, it is difficult to increase the train evaluation speed and the operation frequency unless the time required for getting on and off, in particular, the getting-off time is shortened and the stopping time at the main station on the way is minimized. In this respect, it is extremely important to improve the ease of getting on and off the railway vehicle, in particular the ease of getting off.
[0004]
The present invention has been made in view of such circumstances, and an object of the present invention is to provide a railway vehicle that has improved boarding / exiting ability at the time of congestion, in particular, ease of getting off when a passenger gets off.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The railway vehicle according to the first aspect of the present invention is a railway vehicle including a horizontal seat disposed in the vicinity of the passenger door in a state where the back portion is directed toward the passenger door. The taper part formed so that an effective traffic area may be expanded as it goes to the center channel | path side from a door is characterized by the above-mentioned.
[0006]
The inventors of the present invention have made extensive studies with a focus on improving the ease of getting on and off the railway vehicle, in particular, ease of getting off from the viewpoint of increasing the rated speed and driving frequency of the train. As a result, when getting in and out of a vehicle exceeds a certain degree of congestion (passenger density), the getting-off time, which determines the ease of getting off, no longer depends on the number of passenger doors and the arrangement of seats. The knowledge that it depends on the moving speed of the passenger in the vicinity of the door was obtained. Further research was conducted on how to increase the speed of passenger movement near the passenger door. In this research, consideration was given to avoiding a drop in the comfort of railway vehicles due to a reduction in seat capacity.
[0007]
The railway vehicle according to the present invention made through such research has a horizontal stool arranged in the vicinity of the passenger door, and in addition to the horizontal stool, the seat capacity can be increased by appropriately combining the horizontal stool and the vertical stool. It becomes possible to secure a larger number than conventional all-long seat vehicles. In addition, the horizontal seat is arranged with the back portion facing the entrance door, and the back portion includes a tapered portion formed so that the effective traffic area is enlarged from the entrance door toward the central passage side. It is.
[0008]
The tapered portion is formed as a flat or curved slope by, for example, notching a portion on the central passage side of the back portion or gradually decreasing the thickness of the back portion on the central passage side. This facilitates access from the central passage to the entrance / exit passage near the entrance / exit door, and can improve the getting-off speed in the vicinity of the entrance / exit door, which is a factor that determines the ease of getting off. As a result, if this railway vehicle is applied for commuting to and from school, the rated speed and driving frequency of the train can be easily increased.
[0009]
In addition, one horizontal stool is placed on each side of the passenger door, and the passenger passage defined between the horizontal passengers is regarded as a narrow pipe that narrows from the central passage toward the passenger door. In addition, on the assumption that the pressure loss coefficient of the narrowed pipe corresponds to the entrance / exit resistance coefficient of the entrance / exit passage, the tapered portion is formed on the back so as to define the narrowing angle of the entrance / exit passage that minimizes the entrance / exit resistance coefficient. It is preferable.
[0010]
As described above, when the passenger density is increased due to congestion in the vehicle, the passengers in the vehicle are forced to get off following the passengers ahead, regardless of their will, the present inventors, In the process of researching how to increase passenger movement speed in the vicinity of the passenger door, the passenger's getting-off behavior, that is, the flow of passengers from the central passage to the passenger door is from the inside of the chamber (central passage). It has been found that the movement of fluid flowing out through a pipeline (entrance / exit passage) can be replaced.
[0011]
It is assumed that the entrance / exit passage between the central passage and the entrance / exit door is a narrow pipe that narrows from the central passage toward the entrance / exit door, and that the pressure loss coefficient of the narrow pipe corresponds to the entrance / exit resistance coefficient of the entrance / exit passage. Then, the conventional seat arrangement was examined. At this time, considering the fact that there is a sleeve part on the side of the entrance door, the narrow part whose inner diameter is abruptly narrowed is considered, and the sleeve part usually functions as a space where passengers can stand. Based on this, a narrowed tube with a narrowed inner diameter was studied.
[0012]
As a result, a horizontal stool is placed on each side of one passenger door with the backs facing each other, and the back of each horizontal stool is connected to a sleeve that does not function as an effective traffic area, and It has been found that if taper portions that face each other in a state of being separated from each other toward the central passage side are formed, extremely good results can be obtained in terms of a boarding resistance coefficient.
[0013]
Under such a configuration, the entrance / exit passage defined between the horizontal seats gradually narrows from the central passage toward the entrance / exit door, and the interior (central passage) communicates with the outside (platform). It can be regarded as a narrow pipe. From the hydrodynamic point of view, the pressure loss coefficient ζ of the narrowed tube whose inner diameter is gradually narrowed is expressed as follows. The equivalent inner diameter of the narrowed tube is d, the pipe length is l, and the narrowing angle of the narrowed tube is θ. In this case, for each value of 1 / d, it can be easily obtained from a characteristic curve with the narrowing angle θ as a variable.
[0014]
When the passenger flow is a fluid and the entrance / exit passage is considered to be a narrow pipe, the width of the entrance / exit door is the equivalent inner diameter d, the width of the back portion is the pipe length l, and the narrowing is defined by both tapered portions. The angle can be regarded as the narrowing angle θ of the tube. Thereby, the boarding / alighting resistance coefficient in the boarding / alighting passage can be expressed as a characteristic curve using the narrowing angle of both tapered portions as a variable from the width of the passenger door and the width of the back part. Therefore, if the tapered portion is formed on the back of each horizontal seat so as to define the narrowing angle that minimizes the entrance / exit resistance coefficient, the access from the central passage to the entrance passage near the entrance door is facilitated, and in the vicinity of the entrance door. Alighting speed can be improved.
[0015]
In this case, it is preferable that the narrowing angle α satisfies 30 ° ≦ α ≦ 50 °, whereby extremely good results are obtained in practical use.
[0016]
Further, the seat further includes a second horizontal seat that is arranged in front of the horizontal seat and forms a face-to-face seat together with the horizontal seat, and is located on the central passage side among seats included in the second horizontal seat. The seating area is preferably narrower than the seat located on the window side.
[0017]
When a taper portion is formed on the back center passage side of the horizontal stool disposed in the vicinity of the passenger door, the seat portion on the central passage side of the horizontal stool has a taper portion on the back, so the back cushion As a result, the comfort at the time of sitting is slightly lowered as compared with the window side seat. In view of this point, in this railway vehicle, the seat located on the central passage side of the second horizontal stool that constitutes the facing seat together with the horizontal stool, that is, the seating area of the seat facing the taper portion, for example, The front edge of the seat is narrowed by notching it toward the central passage. As a result, even in the seat portion on the central passage side included in the second horizontal seat, the seating comfort is slightly reduced due to the narrowed seating area.
[0018]
Here, with respect to the conventional face-to-face seat, the passenger is generally seated in the order of either one of the window side seat portion and the central passage side seat portion located diagonally opposite the seat portion. . In this case, since a so-called blocking phenomenon occurs in which a passenger seated in the aisle seat blocks the access to the window seat where the seat is vacant, a conventional face-to-face seat has ease of seating. The problem of being low was pointed out.
[0019]
On the other hand, in the face-to-face seat to be included in this railway vehicle, the comfort when the seat portion on the central passage side is seated is lower than that on the seat portion on the window side. Therefore, for a face-to-face seat composed of a horizontal seat and a second horizontal seat arranged in the vicinity of the passenger door, the passenger will first sit on the seat on the window side. The passengers who have boarded later can easily access the seat on the central passage side. As a result, the occurrence of a so-called blocking phenomenon is prevented, so that the riding performance, that is, the ease of seating can be further improved.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of a railway vehicle according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0021]
FIG. 1 is a seat plan view showing a railway vehicle according to the present invention. The
[0022]
As shown in FIG. 1, between one
[0023]
On the
[0024]
Further, on the front surface of the first
[0025]
Similarly, between the
[0026]
In the
[0027]
As illustrated in FIG. 2, when the
[0028]
The
[0029]
In this way, if the
[0030]
On the other hand, the
[0031]
Based on this, in this
[0032]
In this case, the seat part S4 located on the central passage CP side of the second
[0033]
Thus, in the face-to-
[0034]
Next, in the
[0035]
The inventors of the present invention have made extensive studies with a focus on improving the ease of getting on and off the railway vehicle, in particular, ease of getting off from the viewpoint of increasing the rated speed and driving frequency of the train. In this study, we decided to use a horizontal seat instead of a vertical seat so that the comfort of the railway vehicle does not deteriorate due to the reduced seat capacity. As a result, the following knowledge was first found.
[0036]
(1) When getting in and out of the vehicle, the getting-off time, which is a factor that determines the ease of getting off, will no longer depend on the number of passenger doors and the arrangement of seats. Depends on the speed of passenger movement near the door.
(2) When the passenger density increases due to the crowded interior of the vehicle, the passenger in the vehicle must follow the passenger in front of the vehicle regardless of their will, but in this case, That is, the flow of passengers from the central passage toward the passenger door can be replaced with the movement of fluid flowing out from the inside of the chamber or the like (central passage) through the pipeline (entrance / exit passage).
(3) Between the central passage and the entrance door, there is an entrance passage that connects the two. Such an entrance passage is a conduit that connects the inside (the central passage) and the outside (the platform). You can think of it. And when the said boarding / alighting passage is considered as a pipe line, the boarding / alighting resistance coefficient of a boarding / alighting path can be considered to correspond to the pressure loss coefficient of a pipe line.
[0037]
After obtaining these findings, the present inventors considered the flow of passengers to get off as fluid and the entrance / exit passage from the central passage to the entrance / exit door as a pipeline, and the existing railway vehicle (total length 20 m class). Various studies were conducted using the seat arrangement in (1). The seat arrangement taken up in this analysis is shown in FIGS. 4 (a) to 4 (d).
[0038]
The seat arrangement AL4 shown in FIG. 4 (a) is a seat arrangement of an all-long seat one-sided four-door car that is widely adopted, and a seven-seat vertical seat is arranged between the passenger doors. In the seat arrangement SB4 shown in FIG. 4B, a four-seat facing seat is arranged between the entrance doors of a four-door car on one side, and a two-seat vertical seat is arranged on both sides thereof. In the seat arrangement AC4 shown in FIG. 4 (c), two two-seat horizontal stools are arranged between the entrances and exits of the four-door car on one side with the back part facing the entrance / exit doors. In addition, one horizontal stool is arranged between them. Seat arrangement AB4 shown in FIG. 4 (d) is an arrangement in which two sets of four-seat face-to-face seats are arranged between the entrances and exits of a four-door car on one side.
[0039]
In the analysis, first, since there is usually a sleeve on the side of the entrance / exit door, the entrance / exit passage from the central passage to the entrance / exit door is regarded as a narrowed pipe whose inner diameter sharply narrows (“Model A”). Called). For narrow pipes where the inner diameter suddenly narrows, the pressure loss coefficient ζAD0And the large inner diameter is d1If
ζA= Ζ1X (d0/ D1)Four+ Ζ2
However, ζ1= 0.5, ζ2= 0.5 × {1- (d0/ D1)2}
Can be expressed as And in the case of a railway vehicle, a small inner diameter d0Is the width D of the passenger door0Large inner diameter d1Is the distance (sleeve size) D between the backs of the seats or the sleeves that are arranged on both sides of the entrance door1Can be replaced respectively.
[0040]
Next, the sleeve part beside the passenger door is actually a space where passengers who do not get off stand, and it is considered that it does not function as an effective traffic area. Was regarded as a narrowed tube that gradually narrowed (referred to as “Model B”). In this case, the pressure loss coefficient ζBCan be obtained from a characteristic curve with the narrowing angle θ of the narrowing pipe as a variable for each l / d which is the ratio of the pipe length l of the narrowing pipe to the equivalent inner diameter d.
[0041]
In the case of a railway vehicle, the pipe length l is the exclusive depth L when the passenger is seated on the vertical seat or the width L of the horizontal seat, and the equivalent inner diameter d is the width D of the passenger door.0Can be replaced respectively. Here, in a general commuting school vehicle, the width of the passenger door is approximately constant at about 1300 mm, and the length L is also substantially constant in the range of 800 to 900 mm. Therefore, l / d = L / D is about 0.6. Therefore, as the characteristic curve indicating the pressure loss coefficient, one corresponding to 1 / d = 0.6 shown in FIG. 3 can be used.
[0042]
The analysis results obtained in this way are shown in the following Table 1 together with the specifications in each seat arrangement.
[Table 1]
[0043]
As can be seen from the results shown in Table 1, among the four types of comparative examples, even when AL4, which is the most widely applied seat arrangement for commuting vehicles, is either model A or B, the pressure loss coefficient, The boarding resistance coefficient is a small value. Therefore, it can be seen from this result that the above-described method for approximating the passenger's getting-off behavior hydrodynamically is very effective in line with the actual situation.
[0044]
Further, if the analysis result is further examined based on this, the seat arrangement AC4 in which the dimension of the sleeve portion in the longitudinal direction of the vehicle is larger than the other is the pressure loss coefficient, That is, the boarding resistance coefficient is a large value. From this result, it can be seen that excessively increasing the size of the sleeve in the longitudinal direction of the vehicle is a factor that hinders getting on and off. On the other hand, the size of the sleeve portion in the longitudinal direction of the vehicle of the seat arrangement AB4 is almost the same as that of the seat arrangement AL4. In this case, the length L is larger than that of the seat arrangement AL4. That is, it turns out that the boarding / alighting resistance coefficient is increasing.
[0045]
Based on such research results, the present inventors in the
[0046]
As shown in Table 1, the entry / exit resistance coefficient of the
[0047]
That is, under the configuration described above, the width D of the
[0048]
In the
[0049]
Further, the seats arranged between one
[0050]
【The invention's effect】
Since the railway vehicle according to the present invention is configured as described above, the following effects are obtained. In other words, a horizontal stool with the back facing the passenger door of the railway vehicle is disposed near the passenger door, and the effective traffic area is expanded on the back of the horizontal stool from the passenger door toward the central passage. By providing the tapered portion formed as described above, it is possible to improve the boarding / exiting performance at the time of congestion, in particular, the ease of getting off when the passenger gets off.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a seat plan view showing a railway vehicle according to the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of a main part of the railway vehicle shown in FIG.
FIG. 3 is a chart showing a relationship between a narrowing angle of a narrowing tube and a pressure loss coefficient.
4 (a), 4 (b), 4 (c), and 4 (d) are seat plan views showing a seat arrangement taken up as a comparative example in the research related to the present invention. It is.
FIG. 5 is an enlarged plan view showing another aspect of the tapered portion.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記横形腰掛における中央通路側の座席の背部には、乗降通路の有効通行面積が前記乗降扉から前記中央通路側に向かうにつれて左右対称に拡大されるようにテーパ部が形成されていることを特徴とする鉄道車両。A railway vehicle having fixed two- seat horizontal seats arranged on both sides of the passenger door with the back facing the passenger door,
Wherein the back of the seat of the central aisle of the horizontal seat, characterized in that the tapered portion is formed so as to be expanded symmetrically as effective way area of the passenger passage toward the center aisle from the passenger door Railway vehicle.
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