JP4387111B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶構造を有する半導体膜を用いて構成される半導体装置に係り、絶縁表面上に結晶成長させた結晶質半導体膜を有する電界効果型トランジスタ、特に薄膜トランジスタを用いた半導体装置及び半導体装置の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、基板上にTFTを形成する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリクス型の半導体表示装置への応用開発が進められている。特に、多結晶半導体膜を用いたTFTは、従来の非晶質半導体膜を用いたTFTよりも電界効果移動度(モビリティともいう)が高いので、高速動作が可能である。そのため、従来基板の外に設けられた駆動回路で行っていた画素の制御を、画素と同一の基板上に形成した駆動回路で行うことが可能である。
【0003】
ところで半導体装置に用いる基板は、コストの面から単結晶シリコン基板よりも、ガラス基板が有望視されている。ガラス基板は耐熱性に劣り、熱変形しやすい。そのため、ガラス基板上にポリシリコンTFTを形成する場合において、半導体膜の結晶化にレーザーアニールを用いることは、ガラス基板の熱変形を避けるのに非常に有効である。
【0004】
レーザーアニールの特徴は、輻射加熱或いは伝導加熱を利用するアニール法と比較して処理時間を大幅に短縮できることや、半導体又は半導体膜を選択的、局所的に加熱して、基板に殆ど熱的損傷を与えないことなどが上げられている。
【0005】
なお、ここでいうレーザーアニール法とは、半導体基板又は半導体膜に形成された損傷層を再結晶化する技術や、基板上に形成された半導体膜を結晶化させる技術を指している。また、半導体基板又は半導体膜の平坦化や表面改質に適用される技術も含んでいる。適用されるレーザー発振装置は、エキシマレーザーに代表される気体レーザー発振装置、YAGレーザーに代表される固体レーザー発振装置であり、レーザー光の照射によって半導体の表面層を数十ナノ〜数十マイクロ秒程度のごく短時間加熱して結晶化させるものとして知られている。
【0006】
レーザーはその発振方法により、パルス発振と連続発振の2種類に大別される。パルス発振のレーザーは出力エネルギーが比較的高いため、レーザービームの大きさを数cm2以上として量産性を上げることができる。特に、レーザービームの形状を光学系を用いて加工し、長さ10cm以上の線状にすると、基板へのレーザー光の照射を効率的に行うことができ、量産性をさらに高めることができる。そのため、半導体膜の結晶化には、パルス発振のレーザーを用いるのが主流となりつつあった。
【0007】
しかし近年では、半導体膜の結晶化においてパルス発振のレーザーよりも連続発振のレーザーを用いる方が、半導体膜内に形成される結晶の粒径が大きくなることが見出された。半導体膜内の結晶粒径が大きくなると、該半導体膜を用いて形成されるTFTの移動度が高くなる。そのため、連続発振のレーザーはにわかに脚光を浴び始めている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
パルス発振と連続発振とに大別されるレーザーアニール法を用いて作製される結晶質半導体膜は、一般的に複数の結晶粒が集合して形成される。その結晶粒の位置と大きさはランダムなものであり、結晶粒の位置や大きさを指定して結晶質半導体膜を形成する事は難しい。そのため前記結晶質半導体膜を島状にパターニングすることで形成された活性層中には、結晶粒の界面(粒界)が存在することがある。
【0009】
例えば一般的に、連続発振のレーザー光を用いると、幅1〜2μmの結晶粒をレーザー光の走査方向に沿って数十μmの長さにまで成長させることが可能である。しかし、その結晶粒が形成される位置及び大きさを揃えることは難しく、TFTのチャネル形成領域における粒界の位置を制御するのは非常に難しかった。
【0010】
結晶粒内と異なり、粒界には非晶質構造や結晶欠陥などに起因する再結合中心や捕獲中心が多数存在している。そして、隣り合う結晶粒において結晶の配向が互いに異なると、この再結合中心や捕獲中心の数が増える傾向にある。捕獲中心にキャリアがトラップされると、粒界のポテンシャルが上昇し、キャリアに対して障壁となるため、キャリアの電流輸送特性が低下することが知られている。よって、TFTの活性層、特にチャネル形成領域中に、互いに配向の異なる結晶粒が隣り合って形成された粒界が存在すると、TFTの移動度が著しく低下したり、オン電流が低減したり、また粒界において電流が流れるためにオフ電流が増加したりと、TFTの特性に重大な影響を及ぼす。また同じ特性が得られることを前提に作製された複数のTFTにおいて、活性層中の粒界の有無によって特性がばらついたりする。
【0011】
半導体膜にレーザー光を照射したときに、得られる結晶粒の位置、大きさ及び配向がランダムになるのは、以下の理由による。レーザー光の照射によって完全溶融した液体半導体膜中に固相核生成が発生するまでには、ある程度の時間が掛かる。そして時間の経過と共に、完全溶融領域において無数の結晶核が発生し、該結晶核からそれぞれ結晶が成長する。この結晶核の発生する位置は無作為であるため、不均一に結晶核が分布する。そして、互いの結晶粒がぶつかり合ったところで結晶成長が終了するため、結晶粒の位置、大きさ、及び配向は、ランダムなものとなる。
【0012】
よって、TFTの特性に重大な影響を及ぼすチャネル形成領域を、粒界の影響を排除して単一な結晶性を有する結晶粒で形成することが理想的であるが、粒界の存在しない非晶質珪素膜をレーザーアニール法で形成するのは殆ど不可能であった。そのためレーザーアニール法を用いて結晶化された結晶質珪素膜を活性層とするTFTで、単結晶シリコン基板に作製されるMOSトランジスタの特性と同等なものは、今日まで得られていない。
【0013】
本発明は上述した問題に鑑み、TFTのチャネル形成領域に形成された粒界によりTFTの移動度が著しく低下したり、オン電流が低減したり、オフ電流が増加したりするのを防ぐことができるレーザー結晶化法を用いた半導体装置の作製方法及び該作製方法を用いて形成された半導体装置の提供を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、キャリアが移動する方向に対して垂直な方向におけるチャネル形成領域の幅、所謂チャネル幅を、連続発振のレーザー光によって形成される結晶粒の、レーザー光の走査方向と垂直な方向における幅と同じ程度の大きさになるような半導体膜を成膜し、該半導体膜にキャリアが移動する方向と走査方向を合わせてレーザー光を照射することで、チャネル形成領域において単一な結晶性が得られるのではないかと考えた。
【0015】
これは、チャネル幅と結晶粒の幅を同じ大きさにすることで、1つの結晶粒を他の結晶粒とぶつかることなく成長させ、1つのチャネル形成領域を形成することができるためである。なお、結晶粒の幅は、レーザー光のレーザービームの形状やそのエネルギー分布、送り幅、及び走査速度等によって変わってくるが、一般的には1〜2μm程度である。
【0016】
1つの単結晶でチャネル形成領域を形成することで、チャネル形成領域に粒界が形成されるのを防ぐことができるので、粒界によりオン電流が低減したり、オフ電流が増加したり、複数のTFTにおいて特性がばらついたりするのを防ぐことができる。
【0017】
そして本発明ではさらに、複数の上記チャネル形成領域が1つのソース領域と、1つのドレイン領域の間に挟まれるようなTFTを形成することもできる。上記構成によって、チャネル幅(この場合全てのチャネル形成領域のチャネル幅の和)のわりに、チャネル形成領域とゲート絶縁膜とが接している部分の面積を大きくすることができ、より大きなオン電流を得ることができる。また、複数のチャネル形成領域を形成することで、TFTの駆動時にチャネル形成領域において発生した熱を、より効率的に放射することができる。なお本明細書においてゲート絶縁膜とは、活性層とゲート電極の間に設けられた絶縁膜の、活性層及びゲート電極と重なっている部分を意味する。
【0018】
また、1つの単結晶からチャネル形成領域が形成されるため、各チャネル形成領域において結晶の配向が均一になる。よってチャネル形成領域に接して形成されるゲート絶縁膜の膜質も均一になるので、界面準位密度が低くなり、よってTFTの移動度を向上させ、かつ素子の歩留り及びバラツキを抑えて信頼性を著しく向上させることができる。なお、チャネル形成領域のキャリアが移動する方向における長さ、所謂チャネル長が長くなると、結晶粒の結晶軸が回転することで配向が変化する場合も有り得る。しかしこの場合においても、チャネル形成領域内に複数の結晶粒が存在する場合と比べ、配向が均一であると言える。
【0019】
なお、レーザー光の照射の後、基板上から見た半導体膜のエッジの近傍において、微結晶が形成され、結晶の粒界に沿って突起した部分(リッジ)が出現することがある。例えば、パルス発振のエキシマレーザーでは半導体膜の厚さにもよるが、エッジの近傍において粒径が0.1μm未満の微結晶が多く見られ、中心部に形成される結晶粒に比べてその粒径が小さくなる傾向がある。これはエッジの近傍と中心部とで、レーザー光により与えられた熱の、基板への拡散のし方が異なるためではないかと考えられている。
【0020】
よって本発明では、レーザー光による結晶化の後に、エッジの近傍の結晶性が芳しくない部分をパターニングにより取り除き、単一な結晶性を有するチャネル形成領域を形成するようにしても良い。このとき、チャネル形成領域の側面がテーパー形状を有するようにすると、その上に形成されるゲート絶縁膜やゲート電極が段差の部分において膜切れを起こすのを防ぐこそができる。
【0021】
なお、半導体膜のいずれの部分をパターニングで除去して、単一な結晶性を有するチャネル形成領域を形成するのかは、設計者が適宜定めることができる。よって、パターニング後のチャネル形成領域内に、チャネル長方向にまたがって存在している1つの結晶粒の他に、チャネル形成領域のエッジの近傍に多少微結晶が存在していたとしても、チャネル形成領域は単一な結晶性を有しているといえる。
【0022】
なお、レーザー光のレーザービームのエッジの近傍は、中央付近に比べて一般的にエネルギー密度が低く、半導体膜の結晶性も劣る場合が多い。そのためレーザー光を走査する際に、後にTFTのチャネル形成領域となる部分と、その軌跡のエッジとが重ならないようにするのが望ましい。
【0023】
そこで本発明では、まず設計の段階で得られた、基板上面から見た半導体膜の形状のデータ(パターン情報)を記憶手段に記憶する。そしてそのパターン情報と、レーザー光のレーザービームの走査方向と垂直な方向における幅とから、少なくともTFTのチャネル形成領域となる部分と、レーザー光の軌跡のエッジとが重ならないように、レーザー光の走査経路を決定する。そして、マーカーを基準として基板の位置を合わせ、決定された走査経路にしたがってレーザー光を基板上の半導体膜に対して照射する。
【0024】
上記構成により、基板全体にレーザー光を照射するのではなく、少なくとも必要不可欠な部分にのみレーザー光を走査するようにすることができる。よって、不必要な部分にレーザー光を照射するための時間を省くことができ、よって、レーザー光照射にかかる時間を短縮化することができ、なおかつ基板の処理速度を向上させることができる。また不必要な部分にレーザー光を照射し、基板にダメージが与えられるのを防ぐことができる。
【0025】
なお、マーカーは、基板を直接レーザー光等によりエッチングすることで形成しても良いし、半導体膜を形成する際に、同時に絶縁膜の一部にマーカーを形成するようにしても良い。また、実際に形成された半導体膜の形状をCCD等の撮像素子を用いて読み取り、データとして第1の記憶手段に記憶し、第2の記憶手段に設計の段階で得られた半導体膜のパターン情報を記憶し、第1の記憶手段に記憶されているデータと、第2の記憶手段に記憶されているパターン情報とを照合することで、基板の位置合わせを行うようにしても良い。
【0026】
絶縁膜の一部にマーカーを形成したり、絶縁膜の形状をマーカーとして用いることで、マーカー用のマスクを1枚減らすことができ、なおかつ基板にレーザー光で形成するよりもよりも、正確な位置にマーカーを形成することができ、位置合わせの精度を向上させることができる。
【0027】
なお、レーザー光のエネルギー密度は、一般的には完全に均一ではなく、レーザービーム内の位置によりその高さが変わる。本発明では、最低限チャネル形成領域となる部分全体に、一定のエネルギー密度のレーザー光を照射することが必要である。よって本発明では、レーザー光の走査により、均一なエネルギー密度を有する領域が、最低限チャネル形成領域となる部分、より好ましくは活性層となる半導体膜全体と完全に重なるような、エネルギー密度の分布を有するレーザービームを用いることが必要である。上記エネルギー密度の条件を満たすためには、レーザービームの形状を、矩形または線形等にすることが望ましいと考えられる。
【0028】
さらにスリットを介し、レーザービームのうちエネルギー密度の低い部分を遮蔽するようにしても良い。スリットを用いることで、比較的均一なエネルギー密度のレーザー光をチャネル形成領域全体に照射することができ、結晶化を均一に行うことができる。またスリットを設けることで、絶縁膜または半導体膜のパターン情報によって部分的にレーザービームの幅を変えることができ、チャネル形成領域、さらにはTFTの活性層のレイアウトにおける制約を小さくすることができる。なおレーザービームの幅とは、走査方向と垂直な方向におけるレーザービームの長さを意味する。
【0029】
また複数のレーザー発振装置から発振されたレーザー光を合成することで得られた1つのレーザービームを、レーザー結晶化に用いても良い。上記構成により、各レーザー光のエネルギー密度の弱い部分を補い合うことができる。
【0030】
また半導体膜を成膜した後、大気に曝さないように(例えば希ガス、窒素、酸素等の特定されたガス雰囲気または減圧雰囲気にする)レーザー光の照射を行い、半導体膜を結晶化させても良い。上記構成により、クリーンルーム内における分子レベルでの汚染物質、例えば空気の清浄度を高めるためのフィルター内に含まれるボロン等が、レーザー光による結晶化の際に半導体膜に混入するのを防ぐことができる。
【0031】
なお、本発明は、サブミクロン単位の半導体素子にも応用することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
次に、図1を用いて、本発明で用いられる半導体装置の作製方法について説明する。
【0033】
まず、図1(A)に示すように基板100上に絶縁膜101を形成する。絶縁膜101は酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜、窒化珪素膜等を用いることができる。なお、アルカリ金属などの不純物が後に形成される半導体膜内に取り込まれるのを防ぐことができ、後の処理温度に耐え得る絶縁性を有する膜であれば、これらの他の絶縁膜を用いても良い。また2つ以上の膜の積層構造であってもよい。
【0034】
基板100は、後の工程の処理温度に耐えうる材質であれば良く、例えば石英基板、シリコン基板、バリウムホウケイ酸ガラスまたはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成した基板を用いることができる。また、処理温度に耐えうる程度に耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0035】
次に、絶縁膜101を覆うように25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで半導体膜を形成する。半導体膜は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等)により成膜することができる。なお、半導体膜は非晶質半導体膜であっても良いし、微結晶半導体膜、結晶質半導体膜であっても良い。また珪素だけではなくシリコンゲルマニウムを用いるようにしても良い。そして半導体膜をパターニングし、後にチャネル形成領域となる幅1〜2μm程度の領域を有する格子状の半導体膜(サブアイランド)102を形成する。
【0036】
次に、チャネル形成領域のキャリアが移動する方向(矢印に示した方向)と走査方向とが平行になるように、レーザー光をサブアイランド102に照射し、結晶性が高められた半導体膜(LC後)103を形成する。レーザー光のエネルギー密度は、レーザービーム104のエッジの近傍において低くなっており、そのためエッジの近傍は結晶粒が小さく、結晶の粒界に沿って突起した部分(リッジ)が出現する。よって、サブアイランド102とレーザービーム103の軌跡のエッジとが重ならないようにすることが重要である。
【0037】
本発明では公知の連続発振型のレーザーを用いることができる。連続発振のレーザーは、気体レーザーであっても固体レーザーであっても良い。気体レーザーとして、エキシマレーザー、Arレーザー、Krレーザーなどがあり、固体レーザーとして、YAGレーザー、YVO4レーザー、YLFレーザー、YAlO3レーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライドレーザー、Ti:サファイアレーザー、Y23レーザーなどが挙げられる。固体レーザーとしては、Cr、Nd、Er、Ho、Ce、Co、Ti、Yb又はTmがドーピングされたYAG、YVO4、YLF、YAlO3などの結晶を使ったレーザーが適用される。当該レーザーの基本波はドーピングする材料によって異なり、1μm前後の基本波を有するレーザー光が得られる。基本波に対する高調波は、非線形光学素子を用いることで得ることができる。
【0038】
またさらに、固体レーザーから発せられらた赤外レーザー光を非線形光学素子でグリーンレーザー光に変換後、さらに別の非線形光学素子によって得られる紫外レーザー光を用いることもできる。
【0039】
もちろん、レーザー結晶化法だけでなく、他の公知の結晶化法(RTAやファーネスアニール炉を用いた熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法等)と組み合わせて行ってもよい。触媒元素を用いる場合、特開平7−130652号公報、特開平8−78329号公報で開示された技術を用いることが望ましい。
【0040】
なお、図1(A)のチャネル形成領域となる領域におけるA−A’の断面図を、図1(B)に示す。A−A’におけるサブアイランド102のチャネル形成領域となる領域における幅Wi1は、連続発振のレーザー光を用いて形成される結晶粒の、走査方向と垂直な方向における幅と同じ程度の大きさにする。一般的には幅Wi1を1〜2μm程度にするのが望ましい。チャネル形成領域を上記幅に設定することで、単一な結晶性を有するチャネル形成領域を形成することが可能になる。
【0041】
次に、図2(A)に示すように、粒界が多く形成されていると考えられるサブアイランドのエッジ近傍を除去するように、結晶化後のサブアイランドをパターニングし、アイランド104を形成する。図2(B)に、図2(A)のチャネル形成領域のA−A’における断面図を示す。アイランド104の幅Wi2はWi1と同じかそれ以下の大きさになる。なお、エッジ近傍の除去はアイランド用のマスクを形成し、半導体膜を等方性エッチングすることで行うようにしても良いし、サブアイランド用のマスクを再び形成し、半導体膜と同時にマスクもエッチングされるような等方性のエッチングを行うことで行うようにしても良い。図2(A)、(B)では、アイランド104のチャネル形成領域の側面は、テーパー状になっている。
【0042】
ソース領域またはドレイン領域となる部分はチャネル形成領域ほど半導体膜の結晶性によるTFTの特性への影響が大きくない。そのため、半導体膜の結晶性が芳しくない部分をソース領域またはドレイン領域として用いても然程問題にはならない。
【0043】
そして、図2(A)、(B)に示したアイランドを用いて、以下TFTを作製する工程を行う。本実施の形態では、図3(A)に示すように、少なくともアイランド104のチャネル形成領域となる部分を覆うように、ゲート絶縁膜105を形成する。なお図3(A)では、ソース領域またはドレイン領域となる部分が露出しているが、ゲート絶縁膜105でアイランド140全体を覆うようにしても良い。
【0044】
次に、導電性を有する膜を成膜しパターニングすることで、ゲート電極106を形成する。なお、図3(A)のA−A’における断面図を図3(B)に示す。ゲート電極106は全てのチャネル形成領域と重なっている。
【0045】
上記工程によりTFTが完成する。なお、アイランドを形成後のTFTの作製工程は、TFTによって異なるので、本発明の半導体装置が有するTFTは図3(A)、(B)に示した構造に限定されない。ただし本発明の半導体装置が有するTFTは、そのチャネル形成領域のチャネル幅が、レーザー光の走査方向と垂直な方向における幅と同じかそれ以下の大きさになるようにする。なお、結晶粒の幅は、レーザー光のレーザービームの形状やそのエネルギー分布、送り幅、及び走査速度等によって変わってくるが、一般的には1〜2μm程度である。そして、チャネル形成領域のチャネル長方向にまたがって単一な結晶性を有している。
【0046】
なお、本実施の形態ではサブアイランドのエッジ近傍を除去し、アイランドを形成しているが、本発明はこれに限定されない。エッジ近傍における微結晶が然程問題にならないと判断すればサブアイランドをそのままアイランドとしてTFTの活性層に用いることも可能である。
【0047】
このように単一な結晶性を有するチャネル形成領域を形成することで、チャネル形成領域に粒界が形成されるのを防ぐことができるので、粒界によりオン電流が低減したり、オフ電流が増加したり、複数のTFTにおいて特性がばらついたりするのを防ぐことができる。
【0048】
また、複数のチャネル形成領域が1つのソース領域と、1つのドレイン領域の間に挟まれるようなTFTを形成することで、チャネル幅(この場合全てのチャネル形成領域のチャネル幅の和)のわりに、チャネル形成領域とゲート絶縁膜とが接している部分の面積を大きくすることができ、より大きなオン電流を得ることができる。また、複数のチャネル形成領域を形成することで、TFTの駆動時にチャネル形成領域において発生した熱を、より効率的に放射することができる。
【0049】
また、1つの単結晶からチャネル形成領域が形成されるため、各チャネル形成領域において結晶の配向が均一になる。よってチャネル形成領域に接して形成されるゲート絶縁膜の膜質も均一になるので、界面準位密度が低くなり、よってTFTの移動度を向上させ、かつ素子の歩留り及びバラツキを抑えて信頼性を著しく向上させることができる。
【0050】
次に、本発明で用いられる生産システムについて説明する。図4に本実施例の生産システムのフローチャートを示す。まずアイランドのマスクを設計し、次にサブアイランドのマスクを設計する。なお、サブアイランドをアイランドとして用いる場合は、アイランドのマスクを形成しなくとも良い。そして、アイランドをTFTの活性層として用いる場合、レーザー光の走査方向と、特性がばらついて欲しくない複数のTFTのチャネル形成領域のキャリアが移動する方向とが揃うようにアイランドをレイアウトするのが望ましいが、用途に応じて意図的に方向を揃えない様にしても良い。
【0051】
そして、設計されたサブアイランドの形状に関する情報(パターン情報)を、レーザー照射装置が有するコンピューターに入力し、その記憶手段に記憶する。コンピューターでは、入力されたサブアイランドのパターン情報と、レーザービームの走査方向に対して垂直な方向における幅とに基づき、レーザー光の走査経路を定める。このとき、レーザー光の軌跡のエッジと、サブアイランドとが重ならないように、走査経路を定める。なお、サブアイランドのパターン情報に加えて、アイランドのパターン情報をコンピュータの記憶手段に記憶させ、レーザー光の軌跡のエッジとアイランドまたはアイランドのチャネル形成領域とが重ならないように、走査経路を定めるようにしても良い。
【0052】
なお、スリットを設けてレーザービームの幅を制御する場合、コンピューターでは入力されたサブアイランドのパターン情報に基づき、走査方向に対して垂直方向における、サブアイランドの幅を算出する。そして、レーザー光の軌跡のエッジと、サブアイランド、より望ましくはアイランドまたはチャネル形成領域とが重ならないように、走査方向に対して垂直方向におけるスリットの幅を設定する。
【0053】
一方、設計したパターン情報に従って基板の絶縁膜表面上にサブアイランドを形成し、該基板をレーザー照射装置のステージに設置し、基板の位置合わせを行なう。図3ではCCDカメラを用いてマーカーを検出し、基板の位置合わせを行う。なおCCDカメラとは、CCD(電荷結合素子)を撮像素子として用いたカメラを意味する。
【0054】
なお、ステージに設置された基板上のサブアイランドのパターン情報をCCDカメラ等により検出し、コンピュータにおいてCADによって設計されたサブアイランドのパターン情報と、CCDカメラによって得られる、実際に基板上に形成されたサブアイランドのパターン情報とを照らし合わせ、基板の位置合わせを行うようにしても良い。
【0055】
そして、定められた走査経路にしたがってレーザー光を照射し、サブアイランドを結晶化する。
【0056】
次に、レーザー光を照射した後、レーザー光照射により結晶性が高められたサブアイランドをパターニングし、アイランドを形成する。以下、アイランドからTFTを作製する工程が行われる。TFTの具体的な作製工程はTFTの形状によって異なるが、代表的にはゲート絶縁膜を成膜し、アイランドに不純物領域を形成する。そして、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆うように層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜にコンタクトホールを形成し、不純物領域の一部を露出させる。そして該コンタクトホールを介して不純物領域に接するように層間絶縁膜上に配線を形成する。
【0057】
次に、本発明で用いるレーザー照射装置の構成について説明する。
【0058】
次に、本発明において用いられるレーザー照射装置の構成について、図5を用いて説明する。151はレーザー発振装置である。図5では4つのレーザー発振装置を用いているが、レーザー照射装置が有するレーザー発振装置はこの数に限定されない。
【0059】
なお、レーザー発振装置151は、チラー152を用いてその温度を一定に保つようにしても良い。チラー152は必ずしも設ける必要はないが、レーザー発振装置151の温度を一定に保つことで、出力されるレーザー光のエネルギーが温度によってばらつくのを抑えることができる。
【0060】
また154は光学系であり、レーザー発振装置151から出力された光路を変更したり、そのレーザービームの形状を加工したりして、レーザー光を集光することができる。さらに、図5のレーザー照射装置では、光学系154によって、複数のレーザー発振装置151から出力されたレーザー光のレーザービームを互いに一部を重ね合わせることで、合成することができる。
【0061】
なお、レーザー光の進行方向を極短時間で変化させるAO変調器153を、被処理物である基板156とレーザー発振装置151との間の光路に設けても良い。また、AO変調器の代わりに、アテニュエイター(光量調整フィルタ)を設けて、レーザー光のエネルギー密度を調整するようにしても良い。
【0062】
また、被処理物である基板156とレーザー発振装置151との間の光路に、レーザー発振装置151から出力されたレーザー光のエネルギー密度を測定する手段(エネルギー密度測定手段)165を設け、測定したエネルギー密度の経時変化をコンピューター160において監視するようにしても良い。この場合、レーザー光のエネルギー密度の減衰を補うように、レーザー発振装置160からの出力を高めるようにしても良い。
【0063】
合成されたレーザービームは、スリット155を介して被処理物である基板156に照射される。スリット155は、レーザー光を遮ることが可能であり、なおかつレーザー光によって変形または損傷しないような材質で形成するのが望ましい。そして、スリット155はスリットの幅が可変であり、該スリットの幅によってレーザービームの幅を変更することができる。
【0064】
なお、スリット155を介さない場合の、レーザー発振装置151から発振されるレーザー光の基板156におけるレーザービームの形状は、レーザーの種類によって異なり、また光学系により成形することもできる。
【0065】
基板156はステージ157上に載置されている。図5では、位置制御手段158、159が、被処理物におけるレーザービームの位置を制御する手段に相当しており、ステージ157の位置が、位置制御手段158、159によって制御されている。
【0066】
図5では、位置制御手段158がX方向におけるステージ157の位置の制御を行っており、位置制御手段159はY方向におけるステージ157の位置制御を行う。
【0067】
また図5のレーザー照射装置は、メモリ等の記憶手段及び中央演算処理装置を兼ね備えたコンピューター160を有している。コンピューター160は、レーザー発振装置151の発振を制御し、レーザー光の走査経路を定め、なおかつレーザー光のレーザービームが定められた走査経路にしたがって走査されるように、位置制御手段158、159を制御し、基板を所定の位置に移動させることができる。
【0068】
なお図5では、レーザービームの位置を、基板を移動させることで制御しているが、ガルバノミラー等の光学系を用いて移動させるようにしても良いし、その両方であってもよい。
【0069】
さらに図5では、コンピューター160によって、該スリット155の幅を制御し、マスクのパターン情報に従ってレーザービームの幅を変更することができる。なおスリットは必ずしも設ける必要はない。
【0070】
さらにレーザー照射装置は、被処理物の温度を調節する手段を備えていても良い。また、レーザー光は指向性およびエネルギー密度の高い光であるため、ダンパーを設けて、反射光が不適切な箇所に照射されるのを防ぐようにしても良い。ダンパーは、反射光を吸収させる性質を有していることが望ましく、ダンパー内に冷却水を循環させておき、反射光の吸収により隔壁の温度が上昇するのを防ぐようにしても良い。また、ステージ157に基板を加熱するための手段(基板加熱手段)を設けるようにしても良い。
【0071】
なお、マーカーをレーザーで形成する場合、マーカー用のレーザー発振装置を設けるようにしても良い。この場合、マーカー用のレーザー発振装置の発振を、コンピューター160において制御するようにしても良い。さらにマーカー用のレーザー発振装置を設ける場合、マーカー用のレーザー発振装置から出力されたレーザー光を集光するための光学系を別途設ける。なおマーカーを形成する際に用いるレーザーは、代表的にはYAGレーザー、CO2レーザー等が挙げられるが、無論この他のレーザーを用いて形成することは可能である。
【0072】
またマーカーを用いた位置合わせのために、CCDカメラ163を1台、場合によっては数台設けるようにしても良い。なおCCDカメラとは、CCD(電荷結合素子)を撮像素子として用いたカメラを意味する。
【0073】
なお、マーカーを設けずに、CCDカメラ163によって絶縁膜または半導体膜のパターンを認識し、基板の位置合わせを行うようにしても良い。この場合、コンピューター160に入力されたマスクによる絶縁膜または半導体膜のパターン情報と、CCDカメラ163において収集された実際の絶縁膜または半導体膜のパターン情報とを照らし合わせて、基板の位置情報を把握することができる。この場合マーカーを別途設ける必要がない。
【0074】
また、基板に入射したレーザー光は該基板の表面で反射し、入射したときと同じ光路を戻る、いわゆる戻り光となるが、該戻り光はレーザの出力や周波数の変動や、ロッドの破壊などの悪影響を及ぼす。そのため、前記戻り光を取り除きレーザの発振を安定させるため、アイソレータを設置するようにしても良い。
【0075】
なお、図5では、レーザー発振装置を複数台設けたレーザー照射装置の構成について示したが、レーザー発振装置は1台であってもよい。図6にレーザー発振装置が1台の、レーザー照射装置の構成を示す。図6において、201はレーザー発振装置、202はチラーである。また215はエネルギー密度測定装置、203はAO変調器、204は光学系、205はスリット、213はCCDカメラである。基板206はステージ207上に設置し、ステージ207の位置はX方向位置制御手段208、Y方向位置制御手段209によって制御されている。そして図5に示したものと同様に、コンピューター210によって、レーザー照射装置が有する各手段の動作が制御されており、図5と異なるのはレーザー発振装置が1つであることである。また光学系204は図5の場合と異なり、1つのレーザー光を集光する機能を有していれば良い。
【0076】
このように半導体膜全体にレーザー光を走査して照射するのではなく、少なくとも必要不可欠な部分を最低限結晶化できるようにレーザー光を走査することで、半導体膜を結晶化させた後パターニングにより除去される部分にレーザー光を照射する時間を省くことができ、基板1枚あたりにかかる処理時間を大幅に短縮することができる。
【0077】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0078】
(実施例1)
本実施例では、1つのチャネル形成領域が形成されたアイランドを用いて、TFTを作製する例について説明する。
【0079】
図8(A)に、本実施例のTFTの構造を示す。図8(A)では、基板150上に絶縁膜151が形成されている。そして、絶縁膜151上に、互いに分離された複数のアイランド152が形成されている。複数のアイランド152のチャネル幅は、レーザー光によって形成される結晶粒の、レーザー光の走査方向と垂直な方向における幅と同じ程度またはそれ以下の大きさになるようにする。具体的には、1〜2μm程度が望ましい。アイランド152は、そのチャネル形成領域のキャリアが移動する方向と同じ方向に、レーザー光が走査されている。
【0080】
上記アイランド152を活性層として用いたTFTを、図8(B)に示す。図8(C)は、図8(B)のA−A’における断面図に相当する。アイランド152上にゲート絶縁膜153が形成されており、該ゲート絶縁膜153上にゲート電極154が形成されている。なお、ゲート絶縁膜153は、図8(A)ではアイランドの不純物領域となる部分を露出するように形成されているが、アイランド152全体を覆うように形成されていても良い。ゲート電極154は、回路構成によっては互いに接続されていても良い。
【0081】
ゲート電極154は、ゲート絶縁膜153を間に挟んでアイランド152のチャネル形成領域と重なっている。図示しないが、チャネル形成領域は同じくアイランド152に含まれる2つの不純物領域に挟まれている。
【0082】
(実施例2)
本実施例では、複数のチャネル形成領域を有するアイランドを用いて形成された、TFTと、そのTFTに電気的に接続される配線の構造について説明する。
【0083】
図9(A)に本実施例のTFTの上面図を示す。図9(A)に示すTFTは、複数のチャネル形成領域を有したアイランド161を用いている。アイランド161は、後に形成されるチャネル形成領域のキャリアが移動する方向に沿ってサブアイランドにレーザー光を走査し、該サブアイランドをパターニングすることで得られる。なお、アイランド161のチャネル幅は、レーザー光によって形成される結晶粒の、レーザー光の走査方向と垂直な方向における幅と同じ程度またはそれ以下の大きさになるようにする。具体的には、1〜2μm程度が望ましい。
【0084】
なおアイランドの結晶化に際し、連続発振が可能な固体レーザーを用い、基本波の第2高調波〜第4高調波を用いることができる。代表的には、Nd:YVO4レーザー(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いるのが望ましい。具体的には、連続発振のYVO4レーザーから射出されたレーザー光を非線形光学素子により高調波に変換し、出力10Wのレーザー光を得る。また、共振器の中にYVO4結晶と非線形光学素子を入れて、高調波を射出する方法もある。そして、好ましくは光学系により照射面にて矩形状または楕円形状のレーザー光に成形して、被処理体に照射する。このときのエネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、10〜2000cm/s程度の速度でレーザー光に対して相対的にアイランドを移動させて照射する。
【0085】
そして、該アイランド161に接するようにゲート絶縁膜162を形成する。なお、図9(A)のA−A’における断面図を図9(B)に、B−B’における断面図を図9(C)に、C−C’における断面図を図9(D)に示す。
【0086】
そしてゲート絶縁膜162上に導電性を有する膜を成膜し、該導電膜をパターニングすることでゲート電極163が形成されている。なおゲート電極163は、ゲート絶縁膜162を間に挟んで、アイランド161のチャネル形成領域164と重なっており、チャネル形成領域164はアイランド161に含まれる2つの不純物領域165に挟まれている。
【0087】
そしてゲート電極163、アイランド161及びゲート絶縁膜162を覆うように、第1の層間絶縁膜166が形成されている。第1の層間絶縁膜166は無機絶縁膜からなり、アイランド161にアルカリ金属などのTFTの特性に悪影響を与える物質が混入するのを防ぐ効果がある。
【0088】
そして、第1の層間絶縁膜166上に有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜167が形成されている。そして第2の層間絶縁膜167、第1の層間絶縁膜166及びゲート絶縁膜162は、エッチングにより開口部が形成されており、該開口部を介して2つの不純物領域165と、ゲート電極163とにそれぞれ接続された配線168、169、170が第2の層間絶縁膜167上に形成されている。
【0089】
本実施例では、実施例1と組み合わせて実施することが可能である。
【0090】
(実施例3)
本実施例では、複数のレーザービームを重ね合わせることで合成される、レーザービームの形状について説明する。
【0091】
図10(A)に、複数のレーザー発振装置からそれぞれ発振されるレーザー光の、スリットを介さない場合の被処理物におけるレーザービームの形状の一例を示す。図10(A)に示したレーザービームは楕円形状を有している。なお本発明において、レーザー発振装置から発振されるレーザー光のレーザービームの形状は、楕円に限定されない。レーザービームの形状はレーザーの種類によって異なり、また光学系により成形することもできる。例えば、ラムダ社製のXeClエキシマレーザー(波長308nm、パルス幅30ns)L3308から射出されたレーザー光の形状は、10mm×30mm(共にビームプロファイルにおける半値幅)の矩形状である。また、YAGレーザーから射出されたレーザー光の形状は、ロッド形状が円筒形であれば円状となり、スラブ型であれば矩形状となる。このようなレーザー光を光学系により、さらに成形することにより、所望の大きさのレーザー光をつくることもできる。
【0092】
図10(B)に図10(A)に示したレーザービームの長軸L方向におけるレーザー光のエネルギー密度の分布を示す。図10(A)に示すレーザービームは、図10(B)におけるエネルギー密度のピーク値の1/e2のエネルギー密度を満たしている領域に相当する。レーザービームが楕円形状であるレーザー光のエネルギー密度の分布は、楕円の中心Oに向かうほど高くなっている。このように図10(A)に示したレーザービームは、中心軸方向におけるエネルギー密度がガウス分布に従っており、エネルギー密度が均一だと判断できる領域が狭くなる。
【0093】
次に、図10(A)に示したレーザービームを有するレーザー光を合成したときの、レーザービームの形状を、図10(C)に示す。なお図10(C)では4つのレーザー光のレーザービームを重ね合わせることで1つの線状のレーザービームを形成した場合について示しているが、重ね合わせるレーザービームの数はこれに限定されない。
【0094】
図10(C)に示すように、各レーザー光のレーザービームは、各楕円の長軸が一致し、なおかつ互いにレーザービームの一部が重なることで合成され、1つのレーザービーム360が形成されている。なお以下、各楕円の中心Oを結ぶことで得られる直線をレーザービーム360の中心軸とする。
【0095】
図10(D)に、図10(D)に示した合成後のレーザービームの、中心軸y方向におけるレーザー光のエネルギー密度の分布を示す。なお、図10(C)に示すレーザービームは、図10(B)におけるエネルギー密度のピーク値の1/e2のエネルギー密度を満たしている領域に相当する。合成前の各レーザービームが重なり合っている部分において、エネルギー密度が加算される。例えば図示したように重なり合ったビームのエネルギー密度E1とE2を加算すると、ビームのエネルギー密度のピーク値E3とほぼ等しくなり、各楕円の中心Oの間においてエネルギー密度が平坦化される。
【0096】
なお、E1とE2を加算するとE3と等しくなるのが理想的だが、現実的には必ずしも等しい値にはならない。E1とE2を加算した値とE3との値のずれの許容範囲は、設計者が適宜設定することが可能である。
【0097】
レーザービームを単独で用いると、エネルギー密度の分布がガウス分布に従っているので、アイランドまたはチャネル形成領域全体に均一なエネルギー密度のレーザー光を照射することが難しい。しかし、図10(D)からわかるように、複数のレーザー光を重ね合わせてエネルギー密度の低い部分を互いに補い合うようにすることで、複数のレーザー光を重ね合わせないで単独で用いるよりも、エネルギー密度が均一な領域が拡大され、半導体膜の結晶性を効率良く高めることができる。
【0098】
なお、計算によって求めた図10(C)のB−B’、C−C’におけるエネルギー密度の分布を、図11に示す。なお、図11は、合成前のレーザービームの、ピーク値の1/e2のエネルギー密度を満たしている領域を基準としている。合成前のレーザービームの短軸方向の長さを37μm、長軸方向の長さを410μmとし、中心間の距離を192μmとしたときの、B−B’、C−C’におけるエネルギー密度は、それぞれ図11(A)、図11(B)に示すような分布を有している。B−B’の方がC−C’よりも弱冠小さくなっているが、ほぼ同じ大きさとみなすことができ、合成前のレーザービームのピーク値の1/e2のエネルギー密度を満たしている領域における、合成されたレーザービームの形状は、線状と言い表すことができる。
【0099】
図12(A)は、合成されたレーザービームのエネルギー分布を示す図である。361で示した領域はエネルギー密度が均一な領域であり、362で示した領域はエネルギー密度が低い領域である。図12において、レーザービームの中心軸方向の長さをWTBWとし、エネルギー密度が均一な領域361における中心軸方向の長さをWmaxとする。WTBWがWmaxに比べて大きくなればなるほど、結晶化に用いることができるエネルギー密度が均一な領域361に対する、半導体膜の結晶化に用いることができないエネルギー密度が均一ではない領域362の割合が大きくなる。エネルギー密度が均一ではない領域362のみが照射された半導体膜は、微結晶が生成し結晶性が芳しくない。よって半導体膜のアイランドとなる領域と、領域362のみを重ねないように、走査経路及びアイランドのレイアウトを定める必要が生じ、領域361に対する領域362の比率が高くなるとその制約はさらに大きくなる。よってスリットを用いて、エネルギー密度が均一ではない領域362のみがアイランドに照射されるのを防ぐことは、走査経路及びアイランドのレイアウトの際に生じる制約を小さくするのに有効である。
【0100】
本実施例は実施例1あたは2と組み合わせて実施することが可能である。
【0101】
(実施例4)
本実施例では、本発明に用いられるレーザー照射装置の光学系と、各光学系とスリットとの位置関係について説明する。
【0102】
図13は、レーザービームを4つ合成して1つのレーザービームにする場合の光学系を示している。図13に示す光学系は、6つのシリンドリカルレンズ417〜422を有している。矢印の方向から入射した4つのレーザー光は、4つのシリンドリカルレンズ419〜422のそれぞれに入射する。そしてシリンドリカルレンズ419、421において成形された2つのレーザー光は、シリンドリカルレンズ417において再びそのレーザービームの形状が成形されて、スリット424を通って被処理物423に照射される。一方シリンドリカルレンズ420、422において成形された2つのレーザー光は、シリンドリカルレンズ418において再びそのレーザービームの形状が成形されて、スリット424を通って被処理物423に照射される。
【0103】
被処理物423における各レーザー光のレーザービームは、互いに一部重なることで合成されて1つのレーザービームを形成している。
【0104】
各レンズの焦点距離及び入射角は設計者が適宜設定することが可能であるが、被処理物423に最も近いシリンドリカルレンズ417、418の焦点距離は、シリンドリカルレンズ419〜422の焦点距離よりも小さくする。例えば、被処理物423に最も近いシリンドリカルレンズ417、418の焦点距離を20mmとし、シリンドリカルレンズ419〜422の焦点距離を150mmとする。そしてシリンドリカルレンズ417、418から被処理物400へのレーザー光の入射角は、本実施例では25°とし、シリンドリカルレンズ419〜422からシリンドリカルレンズ417、418へのレーザー光の入射角を10°とするように各レンズを設置する。なお、戻り光を防ぎ、また均一な照射を行なうために、レーザー光の基板への入射角度を0°より大きく、望ましくは5〜30°に保つのが望ましい。
【0105】
図13では、4つのレーザービームを合成する例について示しており、この場合4つのレーザー発振装置にそれぞれ対応するシリンドリカルレンズを4つと、該4つのシリンドリカルレンズに対応する2つのシリンドリカルレンズとを有している。合成するレーザービームの数はこれに限定されず、合成するレーザービームの数は2以上8以下であれば良い。n(n=2、4、6、8)のレーザービームを合成する場合、nのレーザー発振装置にそれぞれ対応するnのシリンドリカルレンズと、該nのシリンドリカルレンズに対応するn/2のシリンドリカルレンズとを有している。n(n=3、5、7)のレーザービームを合成する場合、nのレーザー発振装置にそれぞれ対応するnのシリンドリカルレンズと、該nのシリンドリカルレンズに対応する(n+1)/2のシリンドリカルレンズとを有している。
【0106】
そして、レーザービームを5つ以上重ね合わせるとき、光学系を配置する場所及び干渉等を考慮すると、5つ目以降のレーザー光は基板の反対側から照射するのが望ましく、その場合スリットを基板の反対側にも設ける必要がある。また、基板は透過性を有していることが必要である。
【0107】
また、均一なレーザー光の照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつ合成前の各ビームの形状をそれぞれ長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、前記レーザー光の入射角度θは、入射面に含まれる前記短辺または前記長辺の長さがW、前記照射面に設置され、かつ、前記レーザー光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、θ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。この議論は合成前の個々のレーザー光について成り立つ必要がある。なお、レーザー光の軌跡が、前記入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をθとする。この入射角度θでレーザー光が入射されれば、基板の表面での反射光と、前記基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザー光の照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長手方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。上記のθに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。
【0108】
なお、20W以上の大きな出力のレーザー光であれば、レーザービームを2つだけ重ね合わせるだけでも十分なエネルギー密度を有する線状のレーザービームを得ることができる。しかし、重ね合わせるレーザービームの数が多いほど、中心軸方向において一定のエネルギー密度が得られる領域の割合を大きくすることができる。
【0109】
なお本発明で用いられるレーザー照射装置が有する光学系は、本実施例で示した構成に限定されない。
【0110】
本実施例は実施例1〜3と組み合わせて実施することが可能である。
【0111】
(実施例5)
楕円形状のレーザービームを有するレーザー光は、走査方向と垂直な方向におけるエネルギー密度の分布がガウス分布に従っているので、エネルギー密度の低い領域の全体に占める割合が、矩形または線形のレーザービームを有するレーザー光に比べて高い。そのため本発明では、レーザー光のレーザービームが、エネルギー密度の分布が比較的均一な矩形または線形であることが望ましい。
【0112】
矩形または線形のレーザービームを得られるガスレーザーとして代表的なのはエキシマレーザーであり、固体レーザーとして代表的なのはスラブレーザーである。本実施例では、スラブレーザーについて説明する。
【0113】
図14(A)にスラブ型のレーザー発振装置の構成を一例として示す。図14(A)に示すスラブ型のレーザー発振装置は、ロッド7500と、反射ミラー7501と、出力ミラー7502と、シリンドリカルレンズ7503を有している。
【0114】
ロッド7500に励起光を照射すると、ロッド7500内のジグザグの光路をたどって、反射ミラー7501または出射ミラー7502側にレーザー光が出射する。反射ミラー7501側に出射したレーザー光は、反射されて再びロッド7500内に入射し、出射ミラー7502側に出射する。ロッド7500は板状のスラブ媒質を用いたスラブ式であり、出射段階で比較的長い矩形または線形のレーザービームを形成することができる。そして、出射したレーザー光はシリンドリカルレンズ7503においそのレーザービームの形状がより細くなるよう加工され、レーザー発振装置から出射される。
【0115】
次に、スラブ型のレーザー発振装置の、図14(A)に示したものとは異なる構成を、図14(B)に示す。図14(B)では、図14(A)に示したレーザー発振装置に、シリンドリカルレンズ7504を追加したものであり、シリンドリカルレンズ7504によって、レーザービームの長さを制御することができる。
【0116】
なおコヒーレント長を10cm以上、好ましくは1m以上であると、レーザービームをより細くすることができる。
【0117】
また、ロッド7500の温度が過剰に上昇するのを防ぐために、例えば冷却水を循環させるなど、温度の制御をする手段を設けるようにしても良い。
【0118】
図14(C)に、シリンドリカルレンズの形状の、一実施例を示す。7509は本実施例のシリンドリカルレンズであり、ホルダー7510により固定されている。そしてシリンドリカルレンズ7509は、円柱面と矩形の平面とが互いに向き合った形状を有しており、円柱面の2本の母線と、向かい合った矩形の2本の辺とが互いに全て平行である。そして、円柱面の2つの母線と、平行な該2つの辺とでそれぞれ形成される2つの面は、該矩形の平面と0より大きく90°よりも小さい角度で交わっている。このように平行な該2つの辺とでそれぞれ形成される2つの面は、該矩形の平面と90°未満の角度で交わることで、90°以上のときと比べて焦点距離を短くすることができ、よりレーザービームの形状を細くし、線形に近づけることができる。
【0119】
本実施例は、実施例1〜4と組み合わせて実施することが可能である。
【0120】
(実施例6)
本実施例では、ビームスポットを重ね合わせたときの、各ビームスポットの中心間の距離と、エネルギー密度との関係について説明する。
【0121】
図15に、各ビームスポットの中心軸方向におけるエネルギー密度の分布を実線で、合成されたビームスポットのエネルギー密度の分布を破線で示す。ビームスポットの中心軸方向におけるエネルギー密度の値は、一般的にガウス分布に従っている。
【0122】
合成前のビームスポットにおいて、ピーク値の1/e2以上のエネルギー密度を満たしている中心軸方向の距離を1としたときの、各ピーク間の距離をXとする。また、合成されたビームスポットにおいて、合成後のピーク値と、バレー値の平均値に対するピーク値の割増分をYとする。シミュレーションで求めたXとYの関係を、図16に示す。なお図16では、Yを百分率で表した。
【0123】
図16において、エネルギー差Yは以下の式1の近似式で表される。
【0124】
【式1】
Y=60−293X+340X2(Xは2つの解のうち大きい方とする)
【0125】
式1に従えば、例えばエネルギー差を5%程度にしたい場合、X≒0.584となるようにすれば良いということがわかる。Y=0となるのが理想的だが、それではビームスポットの長さが短くなるので、スループットとのバランスでXを決定すると良い。
【0126】
次に、Yの許容範囲について説明する。図17に、ビームスポットが楕円形状を有している場合の、中心軸方向におけるビーム幅に対するYVO4レーザーの出力(W)の分布を示す。斜線で示す領域は、良好な結晶性を得るために必要な出力エネルギーの範囲であり、3.5〜6Wの範囲内に合成したレーザー光の出力エネルギーが納まっていれば良いことがわかる。
【0127】
合成後のビームスポットの出力エネルギーの最大値と最小値が、良好な結晶性を得るために必要な出力エネルギー範囲にぎりぎりに入るとき、良好な結晶性が得られるエネルギー差Yが最大になる。よって図17の場合は、エネルギー差Yが±26.3%となり、上記範囲にエネルギー差Yが納まっていれば良好な結晶性が得られることがわかる。
【0128】
なお、良好な結晶性を得るために必要な出力エネルギーの範囲は、どこまでを結晶性が良好だと判断するかによって変わり、また出力エネルギーの分布もビームスポットの形状によって変わってくるので、エネルギー差Yの許容範囲は必ずしも上記値に限定されない。設計者が、良好な結晶性を得るために必要な出力エネルギーの範囲を適宜定め、用いるレーザーの出力エネルギーの分布からエネルギー差Yの許容範囲を設定する必要がある。
【0129】
本実施例は、実施例1〜5と組み合わせて実施することが可能である。
【0130】
(実施例7)
本発明は様々な半導体装置に適用できるものであり、実施例1〜6に基づいて作製される表示パネルの形態を図18と図19を用いて説明する。
【0131】
図18において、基板901には画素部902、ゲート信号側駆動回路901a、901b、データ信号側駆動回路901c、入出力端子部908、配線又は配線群904が備えられている。シールドパターン905はゲート信号側駆動回路901a、901b及びデータ信号側駆動回路901cと入力端子とを接続する配線又は配線群904と一部が重なっていても良い。このようにすると、表示パネルの額縁領域(画素部の周辺領域)の面積を縮小させることができる。外部入力端子部には、FPC903が固着されている。
【0132】
本発明は、画素部902、ゲート信号側駆動回路901a、901b、データ信号側駆動回路901cを構成する能動素子に用いることができる。
【0133】
図19は図18で示す画素部902の一画素の構成を示す一例である。本実施例では本発明の半導体装置の1つである発光装置の、画素について説明する。なお、発光装置とは、基板上に形成された発光素子を該基板とカバー材の間に封入した表示用パネルおよび該表示用パネルにTFT等を実装した表示用モジュールを総称したものである。なお、発光素子は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(発光層)と陽極と、陰極とを有する。
【0134】
なお本実施例で用いられる発光素子は、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層または電子輸送層等が、無機化合物単独で、または有機化合物に無機化合物が混合されている材料で形成されている形態をも取り得る。また、これらの層どうしが互いに一部混合していても良い。
【0135】
801は画素に入力されるビデオ信号の入力を制御するスイッチング素子としてのTFT(スイッチング用TFT)であり、802はビデオ信号が有する情報に基づき、画素電極に電流を供給するためのTFT(駆動用TFT)である。
【0136】
スイッチング用TFT801は、1〜2μm程度のチャネル幅の、複数のチャネル形成領域を有する活性層803と、ゲート絶縁膜(図示せず)と、ゲート線804の一部であるゲート電極805とを有している。スイッチング用TFT801は、ゲート信号側駆動回路901a、901bからゲート線804に入力される選択信号によって、そのスイッチングが制御されている。
【0137】
スイッチング用TFT801の活性層803が有するソース領域とドレイン領域は、一方はデータ信号側駆動回路901cによってビデオ信号が入力される信号線806に、もう一方は素子の接続用の配線807に接続されている。
【0138】
一方駆動用TFT802は、1〜2μm程度のチャネル幅の、複数のチャネル形成領域を有する活性層808と、ゲート絶縁膜(図示せず)と、容量用配線809の一部であるゲート電極810とを有している。
【0139】
駆動用TFT802の活性層808が有するソース領域とドレイン領域は、一方は電源線811に、もう一方は画素電極812に接続されている。
【0140】
813は容量用の半導体膜であり、ゲート絶縁膜を間に挟んで容量用配線809と重なっている。容量用の半導体膜813は電源線と接続されている。この容量用の半導体膜813とゲート絶縁膜と容量用配線809とが重なっている部分が駆動用TFT802のゲート電圧を保持するための容量として機能する。また、容量用配線809と電源線811は、間に層間絶縁膜(図示せず)を間に挟んで重なっている。この容量用配線809と、層間絶縁膜と、電源線811とが重なり合っている部分も、駆動用TFT802のゲート電圧を保持するための容量として機能させることは可能である。
【0141】
なお本明細書において接続とは、特に記載のない限り電気的な接続を意味する。
【0142】
スイッチング用TFT801の活性層803と、駆動用TFT802の活性層808とがそれぞれ有するチャネル形成領域のキャリアが移動する方向は、全て矢印に示したレーザー光の走査方向と揃っている。
【0143】
駆動用TFT802の活性層808が有するチャネル形成領域の数は、スイッチング用TFT801の活性層803が有するチャネル形成領域の数よりも多くすることが望ましい。なぜなら、駆動用TFT802の方がスイッチング用TFT801よりも大きな電流能力が必要であり、チャネル形成領域が多いほどオン電流を大きくすることができるからである。
【0144】
なお本実施例では発光装置に用いられるTFT基板の構成について説明したが、本実施例の作製工程を用いて液晶表示装置を作製することもできる。
【0145】
本実施例は、実施例1〜実施例6と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0146】
(実施例8)
本発明の半導体装置は、様々な電子機器への適用が可能である。その一例は、携帯情報端末(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話等)、ビデオカメラ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、テレビ受像器、携帯電話、投影型表示装置等が挙げられる。それら電子機器の具体例を図20に示す。
【0147】
図20(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明の半導体装置を表示部2003に用いることで、本発明の表示装置が完成する。なお、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0148】
図20(B)はデジタルスチルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明の半導体装置を表示部2102に用いることで、本発明のデジタルスチルカメラが完成する。
【0149】
図20(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明の半導体装置を表示部2203に用いることで、本発明のノート型パーソナルコンピュータが完成する。
【0150】
図20(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明の半導体装置を表示部2302に用いることで、本発明のモバイルコンピュータが完成する。
【0151】
図20(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示する。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。本発明の半導体装置を表示部A、B2403、2404に用いることで、本発明の画像再生装置が完成する。
【0152】
図20(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明の半導体装置を表示部2502に用いることで、本発明のゴーグル型ディスプレイが完成する。
【0153】
図20(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609、接眼部2610等を含む。本発明の半導体装置を表示部2602に用いることで、本発明のビデオカメラが完成する。
【0154】
ここで図20(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。本発明の半導体装置を表示部2703に用いることで、本発明の携帯電話が完成する。
【0155】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また、本実施例は実施例1〜7に示したいずれの構成とも組み合わせて実施することが可能である。
【0156】
(実施例9)
本発明の半導体装置が有するTFTは、チャネル形成領域がほぼ単結晶であるため、通常は単結晶シリコンを用いた素子で形成される回路、例えばLSIを用いたCPU、各種ロジック回路の記憶素子(例えばSRAM)、カウンタ回路、分周回路ロジック等を、形成することができる。
【0157】
超LSIは最小寸法がサブミクロン領域に近づいており、より高集積化を目指すためには部分的な素子の三次元化が必要である。本実施例では、スタック構造を有する本発明の半導体装置の構造について説明する。
【0158】
図7に本実施例の半導体装置の断面図を示す。基板700上に第1の絶縁膜701が形成されている。そして、第1の絶縁膜701上に第1のTFT702が形成されている。なお、第1のTFT702のチャネル形成領域のチャネル幅は、1〜2ミクロン程度である。
【0159】
第1のTFT702を覆うように第1の層間絶縁膜703が形成されており、第1の層間絶縁膜703上に、第1の接続配線705と、第1のTFT702に電気的に接続されている配線704とが形成されている。
【0160】
そして、配線704、第1の接続配線705を覆うように、第2の層間絶縁膜706が形成されている。第2の層間絶縁膜706は無機の絶縁膜で形成されており、酸化珪素、酸化窒化珪素などに、後の工程において照射されるレーザー光を吸収するような物質、例えば有色の顔料やカーボンを混入したものを混ぜたものを用いる。
【0161】
そして、第2の層間絶縁膜706の上面を、化学的機械研磨法(CMP法)を用いて研磨しておくと、後に形成される第2の絶縁膜がより平坦化され、第2の絶縁膜上に形成される半導体膜をレーザー光により結晶化するときに、その結晶性をより高めることができる。
【0162】
そして第2の層間絶縁膜706上に第2の絶縁膜707が形成されている。そして、第2の絶縁膜707上に第2のTFT708が形成されている。なお、第2の絶縁膜707のチャネル形成領域のチャネル幅は、1〜2ミクロン程度である。
【0163】
第2のTFT708を覆うように第3の層間絶縁膜709が形成されており、第3の層間絶縁膜709上に、第2の接続配線711と、第2のTFT708に電気的に接続されている配線710とが形成されている。なお、第1の接続配線705と第2の接続配線711との間にはダマシンプロセス等によって埋め込み配線(プラグ)712が形成されている。
【0164】
そして、配線10、第2の接続配線711を覆うように、第4の層間絶縁膜713が形成されている。
【0165】
本実施例では、第1のTFT702と第2のTFT708とを、層間絶縁膜を介して重ね合わせることができる、所謂スタック構造を有している。図7(A)では、2層のスタック構造を有する半導体装置について示したが、3層以上のスタック構造を有していても良い。その場合、下層に形成された素子にレーザー光が照射されるのを防ぐため、各層の間に、第2の層間絶縁膜706のようなレーザー光を吸収する無機の絶縁膜を設けるようにする。
【0166】
このように三次元化された半導体装置は高集積化が可能であり、また各素子間を電気的に接続する配線を短くすることができるので、配線の容量による信号の遅延を防ぎ、より高速な動作が可能になる。
【0167】
なお本発明を用いたTFTは、第4回新機能素子技術シンポジウム予稿集、1985年7月p205.に記載されている、CAM、RAM共存チップにも用いることができる。図7(B)は、メモリ(RAM)に対応するプロセッサを配置した連想メモリ(CAM)と、RAMの共存チップ化を図ったモデルである。第1層目はワード処理系の回路が形成された層であり、第2層目は3層目のRAMに対応したプロセッサが各種論理回路によって形成された層であり、第3層目はRAMセルが形成された層である。第2層目のプロセッサと3層目のRAMセルとによって連想メモリ(CAM)が形成される。さらに、第4層目はデータ用のRAM(データRAM)であり、2層目及び3層目で形成される連想メモリと共存している。
【0168】
このように、本発明は、三次元化された様々な半導体装置に応用することが可能である。
【0169】
本実施例は、実施例1〜11と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0170】
(実施例10)
本実施例では、光学系に光ファイバーを用いることで、1つのレーザー発振装置から出力されたレーザー光のレーザービームを線形または矩形に成形する例について説明する。
【0171】
図21(A)は、本実施例の光学系の構成を示すブロック図である。図21(A)では、7000は複数のレンズが集まったレンズ群であり、7001は複数の光ファイバーが寄り集まった光ファイバー群である。レンズ群7000の各レンズは光ファイバー群7000が有する各光ファイバーに対応しており、レーザー発振装置から出力されたレーザー光が各光ファイバー内に入射するように、レーザー光を集光する役割を担っている。このとき、各光ファイバー内においてレーザー光が全反射して進むように、レーザー光の入射角度を各レンズにおいて制御することが肝要である。
【0172】
図21(B)に光ファイバー群7001の構成を示す。図21(B)に示すのは光ファイバー群の一例である。光ファイバー群7001の入射側と出射側では、束ねられた各光ファイバー7004の配置が異なっており、入射したレーザー光をランダムな位置から出射させることでエネルギー密度が均一なレーザービーム7003を形成し、なおかつそのレーザービームの形状が矩形または線形になるようにすることができる。
【0173】
上記構成により、エネルギー密度が均一でなおかつ線状または矩形状のレーザービームを形成することができる。
【0174】
本実施例は、実施例1〜9と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0175】
【発明の効果】
本発明では、チャネル形成領域に粒界が形成されるのを防ぐことができるので、粒界によりオン電流が低減したり、オフ電流が増加したり、複数のTFTにおいて特性がばらついたりするのを防ぐことができる。
【0176】
また、複数のチャネル形成領域が1つのソース領域と、1つのドレイン領域の間に挟まれるようなTFTを形成することで、チャネル幅(この場合全てのチャネル形成領域のチャネル幅の和)のわりに、チャネル形成領域とゲート絶縁膜とが接している部分の面積を大きくすることができ、より大きなオン電流を得ることができる。また、複数のチャネル形成領域を形成することで、TFTの駆動時にチャネル形成領域において発生した熱を、より効率的に放射することができる。
【0177】
また、1つの単結晶からチャネル形成領域が形成されるため、各チャネル形成領域において結晶の配向が均一になる。よってチャネル形成領域に接して形成されるゲート絶縁膜の膜質も均一になるので、界面準位密度が低くなり、よってTFTの移動度を向上させ、かつ素子の歩留り及びバラツキを抑えて信頼性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 サブアイランドにレーザー光を照射している様子を示す図
【図2】 結晶化されたサブアイランドをパターニングすることで形成されたアイランドの図。
【図3】 図2に示したアイランドを用いて形成されたTFTの構造を示す図。
【図4】 生産システムのフローチャートを示す図。
【図5】 レーザー照射装置の図。
【図6】 レーザー照射装置の図。
【図7】 スタック構造を有するTFTの断面図及びそれを用いた半導体装置の構成の一例。
【図8】 互いに分離するアイランドを用いて形成されるTFTの図。
【図9】 複数のチャネル形成領域を有するTFTに接続される配線の様子を示す図。
【図10】 レーザービームのエネルギー密度の分布を示す図。
【図11】 レーザービームのエネルギー密度の分布を示す図。
【図12】 レーザービームのエネルギー密度の分布を示す図。
【図13】 光学系の図。
【図14】 光学系の図。
【図15】 重ね合わせたレーザービームの中心軸方向におけるエネルギー密度の分布を示す図。
【図16】 レーザービームの中心間の距離とエネルギー差の関係を示す図。
【図17】 レーザービームの中心軸方向における出力エネルギーの分布を示す図。
【図18】 本発明の半導体装置の一例である発光装置の構造を示す図。
【図19】 本発明の半導体装置の一例である発光装置の画素の構造を示す図。
【図20】 本発明の半導体装置を用いた電子機器の図。
【図21】 光ファイバーを用いた光学系の図。

Claims (7)

  1. 基板上に第1の半導体膜を形成し、
    前記第1の半導体膜をパターニングして、ソース領域となる1つの領域とドレイン領域となる1つの領域との間にチャネル形成領域となる複数の領域が挟まれたパターンを有する第2の半導体膜を形成し、
    前記第2の半導体膜の前記チャネル形成領域となる複数の領域それぞれの幅は1μm乃至2μmで形成され、
    前記第2の半導体膜の設計段階のパターン情報と、連続発振のレーザー光の走査方向に対して垂直な方向における前記レーザー光の幅と、に基づき、前記チャネル形成領域のキャリアが移動する方向と平行であり、且つ前記チャネル形成領域となる複数の領域と前記レーザー光の軌跡のエッジとが重ならない走査経路を決定し、
    前記走査経路に従い、前記レーザー光を前記第2の半導体膜に照射することで、前記チャネル形成領域となる複数の領域のそれぞれを1つの結晶粒で形成する
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 基板上に第1の半導体膜を形成し、
    前記第1の半導体膜をパターニングして、ソース領域となる1つの領域とドレイン領域となる1つの領域との間にチャネル形成領域となる複数の領域が挟まれたパターンを有する第2の半導体膜を形成し、
    前記第2の半導体膜の前記チャネル形成領域となる複数の領域それぞれの幅は1μm乃至2μmで形成され、
    前記第2の半導体膜の設計段階のパターン情報と、連続発振のレーザー光の走査方向に対して垂直な方向における前記レーザー光の幅と、に基づき、前記チャネル形成領域のキャリアが移動する方向と平行であり、且つ前記チャネル形成領域となる複数の領域と前記レーザー光の軌跡のエッジとが重ならない走査経路を決定し、
    撮像素子を用いて前記第2の半導体膜のパターン情報を検出し、
    前記第2の半導体膜の設計段階のパターン情報と、前記撮像素子を用いて検出した前記第2の半導体膜のパターン情報とを照合することで前記基板の位置合わせを行い、
    前記走査経路に従い、前記レーザー光を前記第2の半導体膜に照射することで、前記チャネル形成領域となる複数の領域のそれぞれを1つの結晶粒で形成する
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法
  3. 基板上に第1の半導体膜を形成し、
    前記第1の半導体膜をパターニングして、ソース領域となる1つの領域とドレイン領域となる1つの領域との間にチャネル形成領域となる複数の領域が挟まれたパターンを有する第2の半導体膜を形成し、
    前記第2の半導体膜の前記チャネル形成領域となる複数の領域それぞれの幅は1μm乃至2μmで形成され、
    前記第2の半導体膜の設計段階のパターン情報に基づき、前記第2の半導体膜の前記チャネル形成領域となる領域の幅を算出し、
    前記チャネル形成領域となる複数の領域と前記レーザー光の軌跡のエッジとが重ならないように、連続発振のレーザー光の走査方向に対して垂直な方向におけるスリットの幅を設定し、
    前記第2の半導体膜の設計段階のパターン情報と、前記スリットを介して照射される前記レーザー光の幅と、に基づき、前記チャネル形成領域のキャリアが移動する方向と平行であり、且つ前記チャネル形成領域となる複数の領域と前記レーザー光の軌跡のエッジとが重ならない走査経路を決定し、
    撮像素子を用いて前記第2の半導体膜のパターン情報を検出し、
    前記第2の半導体膜の設計段階のパターン情報と、前記撮像素子を用いて検出した前記第2の半導体膜のパターン情報とを照合することで前記基板の位置合わせを行い、
    前記走査経路に従い、前記スリットを介して、前記レーザー光を前記第2の半導体膜に照射することで、前記チャネル形成領域となる複数の領域のそれぞれを1つの結晶粒で形成する
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    前記第2の半導体膜の設計段階のパターン情報はコンピュータに入力され、
    前記コンピュータに入力された前記第2の半導体膜の設計段階のパターン情報と、前記レーザー光の走査方向に対して垂直な方向における前記レーザー光の幅と、に基づき、前記走査経路を決定する
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
    前記走査経路に従い、前記レーザー光を前記第2の半導体膜に照射した後に、前記チャネル形成領域となる複数の領域それぞれのエッジおよび前記エッジ近傍を除去する
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
    前記レーザー光は、YAGレーザー、YVO レーザー、YLFレーザー、YAlO レーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、Y レーザーNd:YVO レーザー、またはスラブレーザーから選ばれた一種または複数種を用いて出力されていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記第2の半導体膜として格子状のパターンを形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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