JP4386770B2 - 往復動ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ダイヤフラム、プランジャ等の流体搬送体を往復動させてポンプ動作を行う往復動ポンプに関し、詳しくは、往復動することによって流体を搬送する流体搬送体および該流体搬送体に駆動力を伝えるカムを用いた往復動ポンプに関する。
従来より、ダイヤフラム、プランジャ等の流体搬送体を往復動させてポンプ動作を行う往復動ポンプにおいて、往復動することによって流体を搬送する流体搬送体および該流体搬送体に駆動力を伝えるカムを用いた往復動ポンプが知られている。
かかる往復動ポンプの一例を図7に示す。図7に示すように、この往復動ポンプは、流体搬送体として第1ダイヤフラム1および第2ダイヤフラム2を用いて構成されており、該ダイヤフラム1,2を有する流体搬送部10と、ダイヤフラム1,2を駆動するべく所定のタイミングで作動油を供給する駆動力供給部40と、この駆動力供給部40に収容されているカム42を駆動する駆動部70とにより構成されている。該カム42は、駆動部70に設けられた電動モータ71の回転力を伝達する駆動力伝達軸41に取り付けられている。
前記駆動力供給部40内には、前記カム42の他、このカム42の外周面に、スプリング49により付勢され第1回動軸45および第2回動軸46にてそれぞれ接する第1ピストン部43および第2ピストン部44が収容されている。
この状態で、カム42(駆動力伝達軸41)が回転すると、その回転運動に伴い、ピストン部43,44が往復動する。そして、この往復動に応じて、ダイヤフラム1,2にそれぞれ至る第1配管部21および第2配管部22に充填された作動油に正圧・負圧が作用する。かかる圧力変動により、ダイヤフラム1,2が往復動し、これにより、該ダイヤフラム1,2の接液面側に設けられた第1搬送流体流通部6および第2搬送流体流通部7とポンプヘッド3とを介して流体が搬送される。即ち、ダイヤフラム1,2のストローク長(往復動の振幅)は、カム42の形状(カムの種類)により変わるピストン部43,44のストローク長に応じて変わることとなる。
このようなカムおよびダイヤフラムを用いた往復動ポンプでは、その吐出量(流量)は、ダイヤフラムの有効面積×ダイヤフラムのストローク長×電動モータの回転数(カムの回転数)で示される。このため、ダイヤフラムの有効面積(ダイヤフラムの種類)、ストローク長、または電動モータの回転数のいずれかを変更することで、吐出量を調整することができる。また、ダイヤフラムの最大ストローク長(ストローク長の上限値)は、ダイヤフラムの種類に応じて決定されている。
しかしながら、上記従来技術によれば、ダイヤフラム1,2の有効面積を異ならせて往復動ポンプの吐出量を調整する場合には、各ダイヤフラム1,2を、種類により異なる最大ストローク長以下のストローク長にて往復動させるために、ピストン部43,44のストローク長を変更する、つまり、カム42の形状を変更する必要が生じ、作業が煩瑣化する問題がある。かかる問題は、同じダイヤフラム1,2を使用してそのストローク長を変更することにより往復動ポンプの吐出量を調整する場合にも同様に生じる。
一方、電動モータの回転数(カムの回転数)を変更する場合には、電動モータの回転数の変更操作は、通常インバータ制御により往復動ポンプの設置位置から遠く離れた配電盤にて行われることから、操作性に劣る問題がある。
以上のような問題は、流体搬送体にダイヤフラムを用いる場合に限られず、その他、プランジャ、ピストンを用いる場合にも同様に生じ得る。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、カムまたはカムの回転数を変更することなく、簡便な機構で吐出量を調整し得る往復動ポンプを提供することを目的とする。
発明に係る往復動ポンプは、液接部を略対向させる一対の流体搬送体と、各流体搬送体を駆動する駆動力供給部とを備え、前記駆動力供給部が、1つのカムと、前記カムの回転に応じて180°異なる位相且つ相等しいストローク長で往復動する一対の駆動力伝達部とを有する往復動ポンプにおいて、前記駆動力供給部は、各駆動力伝達部の駆動力を流体搬送体に伝達すべく、第1部位にて第1駆動力伝達部に作動的に連結されると共に第2部位にて第1流体搬送体に作動的に連結された第1連結部材と、第1部位にて第2駆動力伝達部に作動的に連結されると共に第2部位にて第2流体搬送体に作動的に連結された第2連結部材とをさらに有し、各連結部材は、支持手段により回転可能に支持され、しかも、各支持手段は、前記一対の連結部材間において第1部位および支持位置の距離と第2部位および支持位置の距離の比が相等しい値となるように可動に構成されていることを特徴とする。
該往復動ポンプによれば、各支持手段を移動させることで第1部位および支持位置の距離と第2部位および支持位置の距離の比を変えることができ、これにより、該比に駆動力伝達部のストローク長を乗じて得られる流体搬送体のストローク長を変更することができる上、各連結部材は、支持手段により支持位置にて回転可能に支持され、しかも、各支持手段が移動したときに、一対の連結部材間において、第1部位および支持位置の距離と第2部位および支持位置の距離の比が相等しい値となり、各流体搬送体のストローク長は、該比に180°異なる位相且つ相等しいストローク長で往復動する一対の駆動力伝達部のストローク長を乗じた長さとなるので、駆動力伝達部の動きに応じて、一対の流体搬送体は、180°異なる位相で往復動するようになる。
前記往復動ポンプにあっては、各駆動力伝達部は、それぞれの一端部に設けられた回動軸に前記カムの外周面が常時接した状態で往復動しており、しかも、前記カムのカム曲線が吐出側の流体の脈動を解消させるべく形成されていることが好ましい。
上記好ましい構成によれば、一対の流体搬送体の吐出量の和を一定にすることができるようになり、流体の無脈動搬送を実現することができる。
前記往復動ポンプにあっては、前記支持手段が、軸部材に螺入されると共に該軸部材の回転に伴って軸部材の軸方向に可動に構成された支持部材であることが好ましい。
上記好ましい構成によれば、連結部材を支持しながら、その支持位置が第1部位および第2部位に対して変位し得る支持手段を簡単な機構で構成することができる。
以上のように、本発明に係る往復動ポンプによれば、カムまたはカムの回転数を変更することなく、簡易な機構で吐出量を調整することができる。
以下、本発明に係る往復動ポンプの支持部材(支持手段)16,17を螺入した一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1および図2(図2(a)は正面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線矢視断面図である。)は、本実施形態の往復動ポンプの要部構造を示す概略図である。この往復動ポンプは、ダイヤフラム(流体搬送体)が往復動することによって流体を搬送する流体搬送部10と、前記ダイヤフラムを適切なタイミングで駆動する駆動力供給部40を用いて構成されている。
前記流体搬送部10は、図1および図2に示すように、ダイヤフラム(第1ダイヤフラム1および第2ダイヤフラム2)と、ポンプヘッド3と、このポンプヘッド3と共にダイヤフラム1,2を挟持して支持する第1ダイヤフラム支持体4および第2ダイヤフラム支持体5と、ダイヤフラム1,2の接液面側であってポンプヘッド3とダイヤフラム1,2との間に形成された第1搬送流体流通部6および第2搬送流体流通部7と、ダイヤフラム1,2の裏面(接液面と反対面)に取り付けられた第1シャフト部8および第2シャフト部9と、各シャフト部8,9に一端部にてそれぞれ連結され、他端部に円柱形状のピン部12a,13aをそれぞれ有する第1ロッド部12および第2ロッド部13とを用いて構成されている。この流体搬送部10は、さらに、ダイヤフラム1,2の裏面側にそれぞれ設けられた第1漏洩防止用ダイヤフラム11aおよび第2漏洩防止用ダイヤフラム11bを有している。この漏洩防止用ダイヤフラム11a,11bは、ダイヤフラム1,2と同様に、シャフト部8,9に取り付けられている。また、各ダイヤフラム1,2は、その断面形状が、例えば、波形形状、曲面形状等に形成されている。
前記駆動力供給部40は、その駆動源である電動モータ(図示せず)からの回転力を伝える駆動力伝達軸41と、この駆動力伝達軸41に相対回転不能に取り付けられたカム42と、このカム42の回転に従って往復動するピストン部(駆動力伝達部)(第1ピストン部43および第2ピストン部44)とを用いて構成されている。ここで、カム42のカム曲線は、カム42の回転に応じてピストン部43,44が180°異なる位相且つ相等しいストローク長で往復動するように、且つ、吐出側の流体の脈動を解消させるべく形成されている。また、ピストン部43,44は、駆動力供給部40を構成するケーシング50内に収容されており、第1ピストン部43は、ケーシング50に一体的に固設された固定部材48に往復動可能に支持されており、第2ピストン部44は、ケーシング50に往復動可能に支持されている。さらに、第1ピストン部43は、固定部材48に固定され第2ピストン部44を往復動可能に挿通する複数の固定ボルト47,…によって、固定部材48と第2ピストン部44との間にて第2ピストン部44に対して往復動可能に挿通されている。前記ピストン部43,44の一端部(カム42側)には、カム42に接してその回転運動をピストン部43,44に伝える第1回動軸45および第2回動軸46がそれぞれ設けられており、ピストン部43,44の他端部には、円柱形状のピン部43a,44bがそれぞれ設けられている。
前記駆動力供給部40においては、第1ピストン部43と固定部材48との間にスプリング(位置規制付勢手段)49が設けられており、このスプリング49の弾性力によって、ピストン43,44がいずれもカム42側に付勢されている。即ち、本実施形態によれば、図1に示すようにスプリング49、固定部材48、および固定ボルト47,…を設けたことによって、ピストン部43,44がカム42側に付勢され、各ピストン部43,44の回動軸45,46は、常にカム42の外周面に接することとなる。そして、このため、前記第1および第2ピストン部43,44が、それぞれの一端部に設けられた第1および第2回動軸45,46に前記カム42の外周面が常時接した状態で往復動するので、前記カムのカム曲線が吐出側の流体の脈動を解消させるべく形成されていることと相俟って、一対のダイヤフラム1,2の吐出量の和を一定にすることを可能としており、流体の無脈動搬送が実現されている。
前記駆動力供給部40には、さらに、第1部位にてピストン部43,44にそれぞれ作動的に連結されると共に第2部位にてロッド部12,13にそれぞれ作動的に連結された第1連結アーム(第1連結部材)14および第2連結アーム(第2連結部材)15が設けられている。前記連結アーム14,15は、支持部材16,17により、そのピン部16a,17aにて回転可能に支持されている。そして、前記支持部材16,17は、それぞれ第1部位(ピン部43a,44aの位置)および第2部位(ピン部12a,13aの位置)に対するピン部16a,17aの位置(支持位置)を変位し得るように可動に構成されている。
詳しくは、図1および図2を参照して、前記支持部材16,17は、それぞれ、一端部にピン部16a,17aが形成され、中央部に軸部材25,25(図2においては、連結アーム15側の軸部材25のみを示す。)が螺入されている互いに同形状(円柱形状)且つ同サイズの部材である。この軸部材25,25は、その一端部に無端状伝動ベルト27が巻き掛けられた一対のベルト車26,26が取り付けられており、一方のベルト車26が原車となり、他方のベルト車26が従車となって、往復動ポンプ本体に設けられた駆動モータ(図示せず)から往復回転運動が与えられるように構成されている。
前記連結アーム14,15は、一端部および他端部にそれぞれ長手方向に延びる長穴が形成されている長尺の平板状部材である。詳しくは、図2(b)を参照して、各連結アーム14,15は、一端部に長穴14a,15aが形成され、且つ、連結アーム14,15の中央部で連結され他端部側の末端部に向けて所定間隔をおいて略平行に延びる一対の板片55,56を有し、該板片55に長穴14b,15bが形成されている。
そして、前記連結アーム14,15の板片56に支持部材16,17のピン部16a,17aが挿通され、長穴14a,15aにピストン部43,44のピン部43a,44aがそれぞれ遊挿され、長穴14b,15bにロッド部12,13のピン部12a,13aがそれぞれ遊挿されている。このように、ピン部43a,44aおよびピン部12a,13aが、連結アーム14,15にそれぞれ長穴にて連結されているのは、連結アーム14,15が支持部材16,17の支持位置(ピン部16a,17aの位置)を支点として揺動する際に軸部材25,25となす角(以下、揺動角という。)が変動し、支持位置と第1部位および第2部位との各距離が変化するので、ピン部43a,44aおよびピン部16a,17aの逃げしろとするためである。
前記支持部材16,17は、それぞれ軸部材25,25と共に回転しないように連結アーム14,15に挿通されているので、軸部材25,25の回転に伴い、その軸方向に往復動する。詳しくは、前記軸部材25,25は、互いに同方向に同じ回転速度で回転するように構成され、しかも、互いに同径且つネジ山も同ピッチ・同形状に形成されているので、図2に示す状態で軸部材25,25が時計回りに回転すると、支持部材16,17は一の方向に同じ距離移動し、軸部材25,25が反時計回りに回転すると、支持部材16,17は他の方向に同じ距離移動する。
したがって、前記駆動モータにより軸部材25,25を回転させ、支持部材16,17を軸方向に移動させると、第1部位(ピン部43a,44aの位置)および第2部位(ピン部12a,13aの位置)は連結アーム14,15においてほぼ定位置に位置しているので、第1部位および支持位置(ピン部16a,17aの位置)の距離と第2部位および支持位置(ピン部16a,17aの位置)の距離の比が変化する。尚、前記連結アーム14,15の板片55,56は、支持部材16,17が移動時にロッド12,13に接触しないように互いに離間している。
図3は、本実施形態の往復動ポンプにおける流体搬送部10の拡大図であり、図4は、図3のB−B線矢視断面図である。図3および図4に示すように、往復動ポンプを構成するポンプヘッド3には、流体を搬送する際の搬送経路31,32が形成されている。そして、流入側の搬送経路31,32は、一の流入経路33に連通すべく形成され、流出側の搬送経路31,32は、一の流出経路34に連通すべく形成されている。
そして、流入経路33と流入側の搬送経路31,32との間、および流出側の搬送経路31,32と流出経路34との間には、図3および図4に示すように、それぞれ逆止弁(流入側逆止弁35,36、流出側逆止弁37,38)が設けられている。ここで、各逆止弁35〜38は、それぞれボールチャッキを2つ用いて構成されている。
以上のように、本実施形態の往復動ポンプは、流体搬送部10、駆動力供給部40を用いて構成されており、次のように動作する。
先ず、図1を参照して、流体を搬送するべく、図示しない電動モータ(駆動源)を回転させて、この回転力を駆動力供給部40の駆動力伝達軸41に伝える。
次に、この駆動力伝達軸41の回転に伴ってカム42が回転すると、前述した構成に基づき、ピストン部43,44は、スプリング49の弾性力によってカム42側に付勢されているため、回動軸45,46を介してピストン部43,44が往復動する。
そして、この往復動は、第1ピストン部43においては、連結アーム14、第1ロッド部12、および第1シャフト部8を介して第1ダイヤフラム1に伝達され、第2ピストン部44においては、連結アーム15、第2ロッド部13、および第2シャフト部9を介して第2ダイヤフラム2に伝達される。即ち、ピストン部43,44の往復動に伴い、前記連結アーム14,15は、それぞれ支持位置(ピン部16a,17aの位置)を支点として揺動角α、β(図5参照)で揺動し、該連結アーム14,15によって、ピストン部43,44の駆動力が、ロッド部12,13およびシャフト部8,9を介してダイヤフラム1,2に伝達されダイヤフラム1,2が往復動する。
この状態で、往復動ポンプ本体に設けられた駆動モータを回転させると、図5を参照して、前述した構成に基づき、支持部材16,17が移動し、第1部位および支持位置の距離と第2部位および支持位置の距離の比が変わる。そして、ダイヤフラム1,2のストローク長は、それぞれ前記比にピストン部43,44のストローク長を乗じて得られることから、該比に応じてダイヤフラム1,2のストローク長が変更される。
また、前述した構成に基づき、前記支持部材16,17が軸部材25,25上でいずれの方向に往復動しても、前記一対の連結アーム14,15間において、第1部位および支持位置(ピン部16a,17aの位置)の距離(a)と第2部位および支持位置の距離(b)の比(=a/b)は、相等しい値となり、ダイヤフラム1,2のストローク長(x2,y2)は、該比(=a/b)に180°異なる位相且つ相等しいストローク長で往復動する一対のピストン部43,44のストローク長(x1,y1、x1=y1)を乗じた長さとなる(x2[=b/a×x1],y2[=b/a×x1]、x2=y2)ので、ピストン部43,44の動きに応じて、一対のダイヤフラム1,2は、180°異なる位相で往復動する。ここで、各長さa,bは、連結アーム14,15の平板面方向からみた長さである。
例えば、支持部材16,17による連結アーム14,15の支持位置を、連結アーム14,15の平板面方向からみて第2部位に一致させると(b=0)、ダイヤフラム1,2のストローク長(x2,y2)は、ピストン部43,44のストローク長(x1,y1、x1=y1)に対して、それぞれ0%となる(x2=y2=0)ので、ダイヤフラム1,2は、静止した状態となる。また、前記支持位置を、連結アーム14,15の平板面方向からみて第1部位と第2部位との中点に位置させると(a=b)、ダイヤフラム1,2のストローク長(x2,y2)は、ピストン部43,44のストローク長(x1,y1)に対して、それぞれ100%となる(x2=x1、y2=y1、x2=y2)ので、ダイヤフラム1,2は、ピストン部43,44と等しいストローク長で往復動するようになる。さらに、前記支持位置を、連結アーム14,15の平板面方向からみて第1部位寄りに位置させると(a<b)、ダイヤフラム1,2のストローク長(x2,y2)は、ピストン部43,44のストローク長(x1,y1)に対して、それぞれ100%を越える(x2>x1、y2>y1、x2=y2)ので、ダイヤフラム1,2は、ピストン部43,44より長いストローク長で往復動するようになる。
以上のようにダイヤフラム1,2が往復動することによって、各逆止弁35〜38には正圧および負圧が交互に作用する。即ち、図3および図4を参照して、カム42の回転によって第1ダイヤフラム1が往復動すれば、この往復動による正圧・負圧が、第1搬送流体流通部6および搬送経路32,32を介して流入側逆止弁36および流出側逆止弁38に伝えられ、この正圧・負圧の繰り返しによって逆止弁36,38が開閉して、流体の搬送が行われる。また、第2ダイヤフラム2が往復動する場合も、上記第1ダイヤフラム1の場合と同様に、第2ダイヤフラム2の往復動による正圧・負圧が、第2搬送流体流通部7および搬送経路31,31を介して逆止弁35,37に伝えられ、この正圧・負圧の繰り返しによって逆止弁35,37が開閉して、流体が搬送される。
本実施の形態の往復動ポンプにおいては、流入経路33に流入側の搬送経路31,32が連通され、流出経路34に流出側の搬送経路31,32が連通されており、上述のとおり、ダイヤフラム1,2が180°異なる位相で往復動するため、流入経路33からは一定流量の流体が流入され、流出経路34からは一定流量の流体が流出される。そしてこのとき、電動モータの回転数(カムの回転数)が一定であれば、往復動ポンプの吐出量(流量)は、ダイヤフラム1,2のストローク長および有効面積に比例した量となる。
尚、本実施の形態の往復動ポンプでは、カム42と回動軸45,46との間に生ずる圧力角を抑えるべく、回動軸45,46がカムよりも小さい径にて形成されている。即ち、本実施の形態の往復動ポンプにおいては、回動軸45,46は、可能な限り小さく形成されている。このような構成とすれば、カム42との間に生ずる圧力角を小さくして、往復動ポンプの長寿命化を図り、長期間の無脈動搬送を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る往復動ポンプによれば、カム42またはカムの回転数(電動モータの回転数)を変更することなく、簡便な機構で吐出量を調整することができる。即ち、本実施の形態に係る往復動ポンプによれば、ピストン部43、44とダイヤフラム1,2とを作動的に連結する連結アーム14,15の支持位置(ピン部16a,17aの位置)を機械的に変更可能とした簡便な機構(リンク機構)により吐出量を調整することができるので、駆動力供給部40に収容されたカム42を変更する(交換する)必要性や、配電盤にてカム42を駆動する電動モータの回転数を変更する必要性がなくなり、吐出量の調整の操作性が格段に向上する。また、従来、第1および第2ピストン部43,44の往復動する範囲を規制して該ピストン部43,44のストローク長を変更することにより、各ダイヤフラム1,2のストローク長を変更していたところ、かかるリンク機構を用いることにより、各ピストン部43,44の往復動範囲を規制することなく各ダイヤフラム1,2のストローク長を変更することができるようになり、さらには、上述したとおりの無脈動搬送が可能となっている。
また、本実施の形態の往復動ポンプでは、上述した機構により、ダイヤフラム1,2のストローク長を最大ストローク長以下の範囲で任意に変更することができるので、往復動ポンプの製作時に、異なる種類のダイヤフラム1,2を有する、型(タイプ)の異なる流体搬送部10に共通の駆動力供給部40を用いることができ、部品点数の削減に寄与して往復動ポンプの製造コストを下げることが可能となる。
さらに、本実施の形態の往復動ポンプでは、インバータ制御によりダイヤフラム1,2を駆動する電動モータの回転数(カム42の回転数)を変更することによっても、各ダイヤフラム1,2の単位時間あたりの往復動回数を増減させ、吐出量を調整することができるので、かかるインバータ制御と、上述した機構とを組み合わせることによって、往復動ポンプの吐出量の調整範囲を拡大することも可能となる。
さらにまた、往復動ポンプ本体に設けられた駆動モータを、往復動ポンプの電源と切り離して単独でオン・オフすることにより、往復動ポンプの運転中、停止中のいずれにおいても支持部材16,17を移動させ、ダイヤフラム1,2のストローク長を変更することができる。
尚、本発明の往復動ポンプは、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の形態の実施が可能である。
例えば、上記実施の形態の往復動ポンプにおいては、駆動力供給部40が、1つのカム42と、該カム42の回転に応じて往復動する一対のピストン部43,44と、該ピストン部43,44の往復動に応じて往復動する一対のダイヤフラム1,2とが設けられたものとしたが、これに限定されず、2つ以上のピストン部に対応してカムが2つ以上設けられていてもよく、また、ピストン部およびダイヤフラムがそれぞれ1つのみ設けられていてもよい。
また、上記実施の形態の往復動ポンプでは、連結アーム14,15に対して支持部材16,17を移動させる機構として、軸部材25,25の回転に伴って支持部材16,17を軸方向に可動とした機構を用いたが、これに限定されず、その他の機構を用いることもできる。
また、上記実施の形態の往復動ポンプにおいて、図6(a)および図6(b)に示すように、ピン部44a(43a)を支点として連結アーム15(14)を支持部材17(16)と第1および第2ロッド部13(12)と共に回転させ、各ロッド部13(12)に連結された第1および第2ダイヤフラム2(1)をポンプヘッド3から分離させる機構を設けることもできる。該機構によれば、流体搬送部10を分解することなく第1および第2ダイヤフラム2(1)の交換が行えるようになり、往復動ポンプのメンテナンス性能が格段に向上する。尚、図6においては、ポンフヘッド3に対して右側に位置する部材のみを図示している。
また、上記実施の形態の往復動ポンプでは、流体搬送体として、ダイヤフラムを用いたが、これに限定されず、その他、プランジャ、ピストンを用いることもできる。
さらに、上記実施の形態の往復動ポンプでは、支持部材16,17を、連結アーム14,15を支持させた状態で、第1部位および第2部位の間で軸部材25,25の軸方向に移動させるようにしたが、第1部位および第2部位の間を逸脱した範囲で支持部材16,17を軸方向に移動させることもできる。
さらにまた、上記実施の形態の往復動ポンプでは、支持部材16,17を移動させることで、第1および第2ピストン部43,44のストローク長に対してダイヤフラムのストローク長を変更したが、その代わりに、駆動力供給部40自体を移動させることで、第1および第2ピストン部43,44のストローク長に対してダイヤフラムのストローク長を変更することも可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る往復動ポンプの要部構造を示す概略図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る往復動ポンプの要部構造を示す概略図であり、図2(a)はその正面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線矢視断面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る往復動ポンプにおける流体搬送部の拡大図である。 図4は、図3のB−B線矢視断面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る往復動ポンプの動作を説明する説明図である。 図6は、本発明の別の実施形態に係る往復動ポンプのダイヤフラムの取り替え方法を説明する説明図であり、図6(a)は、ポンプヘッドにダイヤフラムを装着した状態を示し、図6(b)は、ポンプヘッドからダイヤフラムを分離した状態を示す。 図7は、従来例の往復動ポンプの要部断面図である。
符号の説明
1,2…ダイヤフラム(流体搬送体)、14,15…連結アーム(連結部材)、16,17…支持部材(支持手段)、40…駆動力供給部、42…カム、43,44…ピストン部(駆動力伝達部)

Claims (3)

  1. 接液部を略対向させる一対の流体搬送体と、各流体搬送体を駆動する駆動力供給部とを備え、前記駆動力供給部が、1つのカムと、前記カムの回転に応じて180°異なる位相且つ相等しいストローク長で往復動する一対の駆動力伝達部とを有する往復動ポンプにおいて、前記駆動力供給部は、各駆動力伝達部の駆動力を流体搬送体に伝達すべく、第1部位にて第1駆動力伝達部に作動的に連結されると共に第2部位にて第1流体搬送体に作動的に連結された第1連結部材と、第1部位にて第2駆動力伝達部に作動的に連結されると共に第2部位にて第2流体搬送体に作動的に連結された第2連結部材とをさらに有し、各連結部材は、支持手段により回転可能に支持され、しかも、各支持手段は、前記一対の連結部材間において第1部位および支持位置の距離と第2部位および支持位置の距離の比が相等しい値となるように可動に構成されていることを特徴とする往復動ポンプ。
  2. 各駆動力伝達部は、それぞれの一端部に設けられた回動軸に前記カムの外周面が常時接した状態で往復動しており、しかも、前記カムのカム曲線が吐出側の流体の脈動を解消させるべく形成されている請求項1に記載の往復動ポンプ。
  3. 前記支持手段が、軸部材に螺入されると共に該軸部材の回転に伴って軸部材の軸方向に可動に構成された支持部材である請求項1または2に記載の往復動ポンプ。
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