JP4385492B2 - Thermostat failure diagnosis device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの冷却系に設けられたサーモスタットの故障診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特開平4−339127号公報に示すように、冷却装置と、この冷却装置を制御する制御装置とを有し、この制御装置に対してエンジン(内燃機関)の種々の運転パラメータに従って異なる温度目標値が設定されるエンジンの温度制御装置において、制御装置に目標値発生器が設けられ、この目標値発生器によって種々の使用状態に従って制御装置に対して異なる温度目標値を設定することが行われている。
【0003】
上記温度制御装置の冷却装置には、エンジンの冷却水をラジエータ(クーラ)側に流通させて冷却する状態と、上記ラジエータ側に供給することなく短絡パイプを介してエンジンに戻す状態とに切り換えるサーモスタット弁(混合弁)が設けられている。そして、エンジンの運転状態に応じて設定された上記温度目標値と、実際のエンジン温度とを比較し、このエンジン温度が温度目標値以上のときには、上記サーモスタット弁を開弁して冷却水をラジエータ側に流通させることにより、冷却水温度の上昇を抑制し、上記エンジン温度が温度目標値よりも低いときには、上記サーモスタット弁を閉弁してラジエータをバイパスさせるように冷却水を循環させることにより、冷却水の温度を速やかに上昇させることが行われている。
【0004】
また、上記サーモスタット弁の故障を診断するため、上記サーモスタット弁を意図的に閉じた状態で、エンジン温度の上昇が生じているか否かを検出し、このエンジン温度の上昇が発生しない場合には、上記サーモスタット弁に故障が生じていると診断することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにサーモスタット弁の開閉制御を実行するための基準となる温度目標値を、エンジンの運転状態に応じて制御するように構成された上記温度制御装置において、サーモスタット弁を意図的に閉じた状態におけるエンジン温度の上昇度合いに基づき、上記サーモスタット弁の故障を検出するように構成した場合には、上記温度目標値の制御に応じてエンジン温度が変化するため、このエンジン温度の上昇度合いに基づく上記サーモスタット弁の故障を正確に診断することが困難であるという問題がある。
【0006】
例えば上記温度目標値を低温側に設定してエンジンの冷却水温度を低めに制御している場合には、上記サーモスタット弁を閉じても冷却水温度がそれ程顕著に変化することはないので、サーモスタット弁が正常であるにも拘わらず、開故障状態にあると誤診断されたり、サーモスタット弁が異常であるにも拘わらず、正常であると誤診断されたりし易い等の問題がある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でサーモスタット弁の故障を正確に診断することができるサーモスタットの故障診断装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、エンジンの冷却水温度が目標温度よりも高いときに冷却水をラジエータに循環させるために開弁され、冷却水温度が目標温度よりも低いときに閉弁される電気制御式のサーモスタット弁と、上記目標温度をエンジンの運転状態に対応させて設定する目標温度設定手段と、上記サーモスタット弁の開故障を、その閉弁温度領域で検出する故障検出手段とを備え、この故障検出手段による開故障検出が終了するまで上記目標温度を通常時よりも高温側に設定するように構成したものである。
【0013】
上記構成によれば、冷却水温度が目標温度よりも低い閉弁温度領域で、上記故障検出手段によりサーモスタット弁の開故障を検出する際に、目標温度設定手段により目標温度が通常時よりも高温側に設定されるため、上記目標温度と実冷却水温度とに差がないことに起因した誤診断の発生が防止されることになる。
【0014】
請求項2に係る発明は、エンジンの冷却水温度が目標温度よりも高いときに冷却水をラジエータに循環させるために開弁され、冷却水温度が目標温度よりも低いときに閉弁される電気制御式のサーモスタット弁と、上記目標温度をエンジンの運転状態に対応させて設定する目標温度設定手段と、上記サーモスタット弁の閉故障を、その開弁温度領域で検出する故障検出手段とを備え、この故障検出手段による閉故障検出が終了するまで上記目標温度を通常時よりも低温側に設定するように構成したものである。
【0015】
上記構成によれば、冷却水温度が目標温度よりも高い開弁温度領域で、上記故障検出手段によりサーモスタット弁の閉故障を検出する際に、目標温度設定手段により目標温度が通常時よりも低温側に設定されるため、上記目標温度と実冷却水温度とに差がないことに起因した誤診断の発生が防止されることになる。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のサーモスタットの故障診断装置において、実冷却水温度を目標温度に近付けるようにサーモスタット弁をフィードバック制御するフィードバック制御手段を備え、上記フィードバック制御時の目標温度と実冷却水温度との偏差に基づいて故障検出手段によりサーモスタット弁の故障を検出するように構成したものである。
【0017】
上記構成によれば、例えば冷却水温度が目標温度よりも低い閉弁温度領域で、上記故障検出手段によりサーモスタット弁の開故障を検出する際に、上記フィードバック制御手段において求められた目標温度と実冷却水温度との偏差が、所定値よりも大きい状態が所定時間に亘り継続されたか否かを判別することにより、上記開故障が発生しているか否かが正確に診断されることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の参考形態に係るサーモスタットの故障診断装置を有する車両用エンジンの冷却系を示している。この冷却系には、エンジン本体1から導出された冷却水をラジエータ2に供給する第1配管3と、ラジエータ2により冷却された冷却水をエンジン本体1に供給する第2配管4とを備え、この第2配管4には、エンジン本体1に冷却水を供給する冷却水ポンプ5と、上記冷却水の温度を検出する温度センサ6とが設けられている。
【0019】
上記第1配管3と第2配管4とは、第1バイパス配管7及び第2バイパス配管8により二個所において接続されている。また、上記両バイパス配管7,8のうちエンジン本体1側の第1バイパス配管7には、暖房装置のヒータコア9が配設され、ラジエータ2側の第2バイパス配管8と第2配管4との接続部には、電気制御式のサーモスタット弁10が配設されている。なお、上記第1バイパス配管7には、室内暖房を行わないときに、第1バイパス配管7への冷却水の流入を阻止する開閉弁(図示せず)が設けられている。
【0020】
上記サーモスタット弁10は、エンジンの冷却水温度が目標温度よりも高いときに、電気的に開弁状態とされて、第2配管4の上流側部4aと下流側部4bとを連通させるとともに、第2バイパス配管8と第2配管4とを遮断状態とすることにより、エンジン本体1から導出された高温の冷却水をラジエータ2に供給して冷却した後、上記第2配管4を介してエンジン本体1に供給するように構成されている。
【0021】
また、サーモスタット弁10は、エンジンの冷却水温度が目標温度よりも低い場合に、電気的に閉弁状態とされて、第2配管4の上流側部4aと下流側部4bとを遮断するとともに、第2バイパス配管8と第2配管4とを連通させることにより、エンジン本体1から導出された高温の冷却水を、ラジエータ2に供給することなく、上記第2バイパス配管8から第2配管4の下流側部4bを介してエンジン本体1に循環させる三方切換弁からなっている。
【0022】
上記サーモスタットの故障診断装置には、エンジンの運転状態に対応させて上記目標温度を設定する目標温度設定手段11と、この目標温度設定手段11により設定された目標温度に基づいて上記サーモスタット弁10をフィードバック制御するフィードバック制御手段12と、上記サーモスタット弁10の開故障及び閉故障を検出する故障検出手段13と、この故障検出手段13による故障検出を必要に応じて禁止する故障検出禁止手段14と、上記故障検出手段13から出力される故障検出信号に応じて上記サーモスタット弁10に故障が発生したことを報知する警報手段15とが設けられている。
【0023】
上記目標温度設定手段11は、エンジンの通常運転時、例えば極低負荷時または極高負荷時を除く温間時等に、冷却水温度を最適値とするために、上記目標温度を例えば80°C程度に設定するとともに、エンジンの低負荷運転時等に冷却水温度を早期に上昇させるために上記目標温度を例えば90°C程度に設定し、かつエンジンの高負荷運転時等にエンジン本体1等の温度が過度に上昇するのを防止するために上記目標温度を80°C未満に設定するように構成されている。
【0024】
上記フィードバック制御手段12は、目標温度設定手段11により設定された目標温度と、温度センサ6により検出された実冷却水温度との偏差を求め、この偏差に対応した開閉信号を上記サーモスタット弁10に出力することにより、実冷却水温度を上記目標温度に一致させるフィードバック制御を実行するように構成されている。
【0025】
上記故障検出手段13は、フィードバック制御手段12において求めた目標温度と実冷却水温度との偏差に基づいて上記サーモスタット弁10に開故障または閉故障が発生したか否かを検出し、この検出信号を上記警報手段15に出力するように構成されている。
【0026】
すなわち、上記実冷却水温度が目標温度よりも低い閉弁温度領域で、上記偏差の絶対値が所定値以上である状態が一定時間に亘り継続され、冷却水温度が上昇していないことが確認された場合に、サーモスタット弁10に開故障が発生したことを示す開故障検出信号が上記警報手段15に出力されるようになっている。
【0027】
また、上記実冷却水温度が目標温度よりも高い開弁温度領域で、上記偏差の絶対値が所定値以上である状態が一定時間に亘り継続され、冷却水温度が低下していないことが確認された場合に、サーモスタット弁10に閉故障が発生したことを示す閉故障検出信号が上記警報手段15に出力されるようになっている。
【0028】
上記故障検出禁止手段14は、エンジンの高負荷運転時等に上記目標温度設定手段11により目標温度が80°C未満に設定されたときに、上記故障検出手段13によるサーモスタット弁10の開故障検出を禁止し、かつエンジンの低負荷運転時等に上記目標温度設定手段11により目標温度が90°C程度に設定されたときに、上記故障検出手段13によるサーモスタット弁10の閉故障検出を禁止するように構成されている。
【0029】
上記構成の故障診断装置において実行される基本制御動作を図2に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、目標温度設定手段11において設定された目標温度TTが、温度センサ6によって検出された実冷却水温度TSよりも大きいか否かを判定する(ステップS1)。
【0030】
上記ステップS1でYESと判定され、目標温度TTが実冷却水温度TSよりも大きい状態、つまりサーモスタット弁10の閉弁温度領域にあることが確認された場合には、上記目標温度設定手段11において設定された目標温度TTが、通常時よりも低温側に設定されているか否かを判定する(ステップS2)。
【0031】
上記ステップS2でNOと判定されて上記目標温度TTが80°C程度の通常温度又は90°C程度の高温側に設定されていることが確認された場合には、後述する故障検出制御を実行した後(ステップS3)、上記目標温度TTと実冷却水温度TSの偏差に基づくサーモスタット弁10の開閉制御を実行する(ステップS4)。
【0032】
一方、上記ステップS2でYESと判定されて上記目標温度TTが80°C未満の低温側、例えば70°C程度に設定されていることが確認された場合には、上記故障検出制御を禁止した後(ステップS5)、上記ステップS4に移行してサーモスタット弁10の開閉制御を実行する。
【0033】
また、上記ステップS1でNOと判定され、目標温度TTが実冷却水温度TSよりも小さい状態、つまりサーモスタット弁10の開弁温度領域にあることが確認された場合には、上記目標温度設定手段11において設定された目標温度TTが、通常時よりも高温側に設定されているか否かを判定する(ステップS6)。このステップS6でNOと判定されて上記目標温度TTが80°C程度の通常温度又は80°C未満の低温側に設定されていることが確認された場合には、上記ステップS3に移行してサーモスタット弁10の故障検出制御を実行する。
【0034】
一方、上記ステップS2でYESと判定されて上記目標温度TTが90°C程度の高温側に設定されていることが確認された場合には、上記ステップS5に移行してサーモスタット弁10の故障検出制御を禁止する。
【0035】
次に、上記基本制御のステップS3において実行される故障検出制御を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、エンジンの始動後に所定時間、例えば300秒程度が経過して冷却水温度がある程度上昇した状態にあるか否かを判定し(ステップS11)、YESと判定された場合には、サーモスタット弁10の故障診断が未完了の状態にあるか否かを判定する(ステップS12)。
【0036】
上記ステップS12でYESと判定された場合には、上記目標温度設定手段11において設定された目標温度TTと、上記温度センサ6によって検出された実冷却水温度TSとの偏差ΔTを求めた後(ステップS13)、この偏差の絶対値|ΔT|が、予め設定された基準偏差αよりも大きいか否かを判定する(ステップS14)。このステップS14でYESと判定された場合には、故障判定用カウンタのカウント値Cを1だけインクリメントした後(ステップS15)、このカウント値Cと、予め設定された基準時間βとを比較することにより、所定時間が経過したか否か判定する(ステップS16)。
【0037】
上記ステップS16でYESと判定され、上記偏差の絶対値|ΔT|が基準偏差αよりも大きい状態が、所定時間以上に亘った継続されたことが確認された場合には、上記サーモスタット弁10に開故障または閉故障が発生したことを示す検出信号を上記警報手段15に出力することにより、故障が発生したことを報知する(ステップS17)。
【0038】
例えば目標温度TTが実冷却水温度TSよりも大きい閉弁温度領域で実行されるサーモスタット弁10の開故障検出時に、実冷却水温度TSが目標温度TTよりも所定値以上小さい状態が所定時間に亘り継続され、エンジンの冷却水温度が目標温度の近くまで上昇していないことが確認された場合には、サーモスタット弁10が何らかの原因で開状態に固着した開故障が発生したと判断して上記警報手段15に開故障検出信号を出力する。
【0039】
また、目標温度TTが実冷却水温度TSよりも小さい開弁温度領域で実行されるサーモスタット弁10の閉故障検出時に、実冷却水温度TSが目標温度TTよりも所定値以上大きい状態が所定時間に亘り継続され、エンジンの冷却水温度を目標温度の近くまで低下していないことが確認された場合には、サーモスタット弁10が何らかの原因で閉状態に固着した閉故障が発生したと判断して上記警報手段15に閉故障検出信号を出力する。
【0040】
なお、上記ステップS14でNOと判定され、上記偏差の絶対値|ΔT|が、予め所定値に設定された基準偏差α以下であることが確認された場合には、上記カウント値Cを0にリセットした後(ステップS18)、リターンする。また、上記ステップS16でNOと判定され、故障判定用カウンタのカウント値Cが基準値β以下であることが確認された場合には、そのままリターンして上記制御動作を繰り返す。
【0041】
上記のようにエンジンの冷却水温度が目標温度よりも高いときに冷却水をラジエータ2に循環させるために開弁され、冷却水温度が目標温度よりも低いときに閉弁される電気制御式のサーモスタット弁10と、上記目標温度をエンジンの運転状態に応じて設定する目標温度設定手段11と、上記サーモスタット弁10の開故障を、その閉弁温度領域で検出する故障検出手段13と、上記目標温度設定手段11により目標温度が通常時よりも低温側に設定されたときに、上記故障検出手段13による開故障検出を禁止する故障検出禁止手段14とを設けた上記参考形態に係るサーモスタットの故障診断装置によれば、簡単な構成で上記サーモスタット弁10の故障を正確に診断することができる。
【0042】
すなわち、上記のように目標温度TTが低温側に設定された運転状態を除く領域、例えば目標温度TTが90°C程度に設定された高温領域で上記開故障の有無が検出されるため、上記サーモスタット弁10が正常であるならば、実冷却水温度TSを、図4の実線で示すように、上記目標温度TTに近付けるフィードバック制御が実行されることになる。そして上記サーモスタット弁10に開故障が発生している場合には、実冷却水温度TSが、図4の破線で示すように、上記目標温度TTよりもかなり低い状態に保持されるため、上記目標温度TTと上記実冷却水温度TSとの偏差が大きくなる。
【0043】
これに対して上記目標温度TTが70°C程度に設定された低温領域では、上記サーモスタット弁10に開故障が発生している場合でも、目標温度TTと実冷却水温度TSが略一致する状態となってサーモスタット弁10が正常であると誤診断されたり、逆にサーモスタット弁10が正常であるのに異常であると誤診断されたりする可能性がある。
【0044】
したがって、上記のように上記目標温度設定手段11により目標温度が通常時よりも低温側に設定されたときに、上記故障検出手段13による開故障検出を禁止することにより、上記目標温度TTと上記実冷却水温度TSとの偏差が小さいことに起因した誤診断が生じるのを防止し、上記偏差に基づいてサーモスタット弁10の開故障を正確に検出することができる。
【0045】
また、上記のように目標温度設定手段11により目標温度が通常時よりも低温側に設定されたときに、上記故障検出手段13によるサーモスタット弁10の閉故障の検出を、上記故障検出禁止手段14により禁止するように構成した場合には、目標温度TTが高温側に設定された運転状態を除く領域、例えば目標温度TTが70°C程度に設定された低温領域で上記閉故障検出が実行されることになる。このため、上記偏差に基づき、実冷却水温度TSを低温の目標温度TTに近付けるフィードバック制御が適正に実行されているか否かを判別することにより、上記目標温度TTと上記実冷却水温度TSとの偏差が小さいことに起因した誤診断を生じることなく、サーモスタット弁10の閉故障を正確に検出することができる。
【0046】
図5は、上記故障検出禁止手段14を設けることにより、サーモスタット弁10の故障検出時における誤検出を防止するように構成された上記参考形態に代え、サーモスタット弁10の開故障を、その閉弁温度領域で実行する際に、上記故障検出手段13による故障検出が終了するまで上記目標温度設定手段11により目標温度を通常時よりも高温側に設定し、またサーモスタット弁10の閉故障を、その開弁温度領域で実行する際に、上記故障検出手段13による故障検出が終了するまで上記目標温度設定手段11により目標温度TTを通常時よりも低温側に設定することにより、サーモスタット弁10の開故障及び閉故障を正確に検出できるように構成した本発明の実施形態に係るサーモスタットの故障診断装置を示している。
【0047】
すなわち、上記目標温度設定手段11において設定された目標温度TTが、温度センサ6によって検出された実冷却水温度TSよりも大きいか否かを判定し(ステップS21)、このステップS21でYESと判定され、目標温度TTが実冷却水温度TSよりも大きい状態、つまりサーモスタット弁10の閉弁温度領域にあることが確認された場合には、上記目標温度設定手段11において目標温度TTを通常時よりも高温側に設定する(ステップS22)。
【0048】
次いで、上記故障検出手段13による故障検出制御を実行することにより、サーモスタット弁10の開故障を検出した後(ステップS23)、上記目標温度TTと実冷却水温度TSの偏差に基づくサーモスタット弁の開閉制御を実行する(ステップS24)。
【0049】
また、上記ステップS21でNOと判定されて目標温度TTが実冷却水温度よりも小さい状態、つまりサーモスタット弁10の開弁温度領域にあることが確認された場合には、上記目標温度設定手段11において通常時よりも低温側に設定した後(ステップS25)、上記ステップS23に移行して故障検出手段13による故障検出制御を実行することにより、サーモスタット弁10の閉故障を検出する。
【0050】
上記のようにサーモスタット弁10の開故障を検出する際に、上記目標温度TTを強制的に高温側に設定するように構成した場合には、上記偏差に基づき、実冷却水温度TSを高温の目標温度TTに近付けるフィードバック制御が適正に実行されているか否かを判別することにより、目標温度TTと上記実冷却水温度TSとの偏差が小さいことに起因した誤診断を生じることなく、サーモスタット弁10の開故障を正確に検出することができる。
【0051】
また、上記のようにサーモスタット弁10の閉故障を検出する際に、上記目標温度TTを強制的に低温側に設定するように構成した場合には、上記偏差に基づき、実冷却水温度TSを低温の目標温度TTに近付けるフィードバック制御が適正に実行されているか否かを判別することにより、目標温度TTと上記実冷却水温度TSとの偏差が小さいことに起因した誤診断を生じることなく、サーモスタット弁10の閉故障を正確に検出することができる。
【0052】
上記実施形態では、図3に示すように、上記フィードバック制御時の目標温度TTと実冷却水温度TSとの偏差ΔTに基づいて故障検出手段13によりサーモスタット弁10の開故障または閉故障を検出するように構成したため、簡単な構成でサーモスタット弁10の故障を正確に診断することができる。
【0053】
なお、上記ステップS21の判定を省略し、目標温度TTを高温側に設定した状態における開故障の診断制御と、目標温度TTを低温側に設定した状態における閉故障の診断制御とを連続して行うことにより、上記サーモスタット弁10の開故障または閉故障を検出するようにしてもよい。
【0054】
また、上記実施形態に代え、図6に示すように、高負荷かつ高車速状態が所定時間以上に亘った継続された場合に、実冷却水温度が上昇しているか否か判定する等により、上記サーモスタット弁10の開故障を検出するようにしてもよい。
【0055】
すなわち、エンジンの始動後に故障診断用カウンタのカウント値Cを0にリセットした後(ステップQ1)、エンジン負荷が所定値よりも大きい高負荷の運転状態にあるか否かを判定する(ステップQ2)。このステップQ2でYESと判定された場合には、車速が所定値よりも大きい高車速の運転状態にあるか否かを判定し(ステップQ3)、YESと判定された場合には、上記カウント値Cを1だけインクリメントする(ステップQ4)。なお、上記ステップQ2,Q3の何れかにおいて、NOと判定された場合には、上記カウント値Cを0にリセットした後(ステップQ12)、下記のステップQ5に移行する。
【0056】
次いで、上記カウント値Cに基づく故障診断を実行するための基準時間CHを、エンジン始動時の冷却水温度に基づいて設定する(ステップQ5)。すなわち、エンジン及び車両の運転状態が同じでも、そのときの冷却水温度に応じて冷却水の温度上昇勾配が変化することを補償すべく、上記基準時間CHを適正値に設定する。
【0057】
そして、上記カウンタのカウント値Cが基準時間CHよりも大きいか否かを判定し(ステップQ6)、NOと判定された場合には、上記ステップQ2に戻る。また、上記ステップQ6でYESと判定されて上記カウント値Cが基準時間CHよりも大きいことが確認された場合には、エンジンの運転状態から予測される冷却水の予測温度が、所定の第1基準温度t1よりも大きいか否かを判定する(ステップQ7)。
【0058】
上記冷却水の予測温度は、例えば吸入空気量に対応したエンジン負荷と、車速と、吸気温度とをパラメータとして所定の短時間における温度上昇分を算出し、この温度上昇分を前回の予測温度に加算することにより算出される。なお、上記予測温度の初期値は、エンジン始動時に検出された実際の冷却水温度とされる。また、上記第1基準温度t1は、サーモスタット弁10の開閉基準となる目標温度以下の温度に設定されている。
【0059】
上記ステップQ7でYESと判定された場合には、上記温度センサ6により検出された実冷却水温度が、所定の第2基準温度t2よりも小さいか否かを判別する(ステップQ8)。上記第2基準温度t2は、サーモスタット弁10の目標温度以下で、上記第1基準温度t1に対応して設定される。上記第2基準温度t2は、第1基準温度t1よりも若干低い温度に設定してもよく、あるいは上記第1基準温度t1と第2基準温度t2とを同じ温度に設定してもよい。
【0060】
上記ステップQ8でNOと判定され、実際の冷却水温度が十分に高い温度になっていること、つまりラジエータ2による冷却が実行されていないことが確認された場合には、サーモスタット弁10が閉状態となっていると考えられるため、正常であると判定される(ステップQ9)。
【0061】
上記ステップQ8でYESと判定され、サーモスタット弁10が目標温度よりもかなり低い温度で開状態となったことが確認された場合には、サーモスタット弁10に開故障が発生したと判定し(ステップQ10)、警報手段15を作動させる作動信号を出力する(ステップQ11)。
【0062】
このように高負荷かつ高車速状態が所定時間以上に亘った継続された時点で、サーモスタット弁10の開故障を検出するようにした構成によれば、エンジン始動後に、アイドル運転状態が長く続いたり、急な上り坂を加速状態で走行したりする等の特殊な運転が行われることに起因して、サーモスタット弁10が開故障していないにも拘わらず、開故障であると誤検出されること等を効果的に防止し、上記サーモスタット弁10の故障を正確に診断することができる。
【0063】
次に、上記故障検出制御のさらに別の具体例を、図7及び図8に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、温度センサ6によって検出された実冷却水温度を、予測冷却水温度の初期値として設定した後(ステップQ21)、エンジン負荷と、車速と、吸気温度とをパラメータとして演算された冷却水温度に基づき、上記予測冷却水温度の値を更新する(ステップQ22)。
【0064】
そして、エンジン始動時の実冷却水温度が、35°C程度に設定された比較的低温の所定温度よりも低いか否かを判定し(ステップQ23)、NOと判定された場合には、上記故障判定を行うことなく、そのまま制御動作を終了する。
【0065】
また、上記ステップQ23でYESと判定された場合には、エンジン始動時の実冷却水温度から吸気温度を差し引いた温度偏差を求めた後(ステップQ24)、この温度偏差が、例えば10°C程度の十分に低い値よりも小さいかか否かを判定し(ステップQ25)、NOと判定された場合には、故障判定を行うことなく、そのまま制御動作を終了する。
【0066】
上記ステップQ25でYESと判定されて実冷却水温度が低い値にあり、冷機状態から冷却水温度の上昇を利用した故障診断が可能な状態にあることが確認された場合には、予測冷却水温度が、例えば40°C程度の中温領域に設定された所定温度よりも大きいか否かを判定し(ステップQ26)、NOと判定された場合には、上記ステップQ22に戻る。
【0067】
上記ステップQ26でYESと判定された場合には、後述するようにラジエータ2からの放熱量Qorhを算出するとともに、冷却水のエンジンからの受熱量Qigを算出した後(ステップQ27,Q28)、この受熱量Qigに対する放熱量Qorhの比からなる熱量比Rを算出する(ステップQ29)。この熱量比Rが大きいほど、ラジエータ2により冷却水が冷却されている可能性が高いことを示すものとなる。
【0068】
次いで、予測冷却水温度が、サーモスタット弁10の開閉制御基準となる目標温度以下の所定温度(例えば76°C)よりも大きいか否かを判定し(ステップQ30)、NOと判定された場合には、上記ステップQ22に戻る。
【0069】
上記ステップQ30でYESと判定された場合には、エンジン始動時の実冷却水温度に基づいて、故障判定用のしきい値α1を設定した後(ステップQ41)、上記熱量比Rが、上記しきい値α1よりも大きいか否かを判定する(ステップQ42)。このステップQ42でYESと判定された場合には、サーモスタット弁10に開故障が発生したと判定し(ステップQ43)、警報手段15を作動させる制御信号を出力する(ステップQ44)。
【0070】
また、上記ステップQ42でNOと判定された場合には、エンジン始動時の実冷却水温度に基づいて、正常判定用のしきい値α2を設定した後(ステップQ45)、上記熱量比Rが上記しきい値α2よりも小さいか否かを判定する(ステップQ46)。このステップQ46でYESと判定された場合には、サーモスタット弁10の開故障が発生していない正常な状態であると判定される(ステップQ47)。
【0071】
上記ステップQ47でNOと判定された場合には、サーモスタット弁10が正常であるか否かを正確に判定することができないグレーゾーンであるとして判定不能とされる(ステップQ48)。なお、上記しきい値α1,α2は、図5におけるステップQ5と同様に、冷却水温度の上昇度合いが、制御開始時の冷却水温度に応じて変化することを補償するために設定されるものである。
【0072】
上記放熱量Qorhは、以下に示すように予測冷却水温度θcpと冷却水温度θeaに基づいて算出され、受熱量Qigは、エンジンの運転状態を示す運転パラメータに基づいて算出される。
【0073】
まず、冷却水に伝熱される単位時間当たりの熱量の代数和は、冷却水の熱容量と単位時間当たり温度上昇率との積に比例する。この関係を図1に示す冷却系のモデルに適用することにより、次式(1)のような微分式が得られる。
【0074】
CM・dθe/dt=qig−qoe−qor−qoh…(1)
但し、
C :冷却水の比熱[kcal/kg・°K]
M :冷却水の質量[kg]
θe :冷却水の温度[°K]
qig :燃焼ガスから冷却水に伝熱する単位時間当たりの熱量[kcal/s]
qoe :エンジン表面から雰囲気中へ伝熱する単位時間当たりの熱量[kcal/s]
qor :ラジエータ表面から雰囲気中へ伝熱する単位時間当たりの熱量[kcal/s]
qoh :ヒータコア表面から雰囲気中へ伝熱する単位時間当たりの熱量[kcal/s]
エンジン本体1の燃焼ガスから冷却水へ伝熱する単位時間当たりの熱量及び総熱量は、噴射燃料のうち燃焼に寄与した燃料の発熱量に基づき、次式(2)に従って求められる。
【0075】
qig=Rcηg(γ)Huγgf…(2)
但し、
Rc :燃焼ガスの供給量のうち冷却水へ伝熱する熱量の割合
ηg :燃焼ガスの発熱量のうち燃焼ガス温度の上昇に寄与する割合
γ :λ≧1のときはγ=λ,λ<1のときはγ=1
λ :燃焼ガスの空気過剰率
gf :単位時間当たりの燃料供給量[kg/s]
Hu :燃料の低発熱量[kcal/kg]
エンジン表面、ラジエータ表面、ヒータコア表面から雰囲気中へ伝熱する単位時間当たりの熱量及び総熱量は、エンジン表面については次式(3)、ラジエータ表面については次式(4)、ヒータコア表面については次式(4)に示すように表すことができる。
【0076】
qoe=koe(Vs)(θe−θae)…(3)
但し、
koe :エンジン表面からの雰囲気中への熱伝導度
Vs :車速[km/h]
θae :エンジン表面の雰囲気温度[°K]
qor=kor(Vs)(θe−θar)…(4)
但し、
kor :ラジエータ表面からの雰囲気中への熱伝導度
θar :ラジエータ表面の雰囲気温度[°K]
qoh=koh(Voh)(θe−θah)…(5)
但し、
koh :ヒータコア表面からの雰囲気中への熱伝導度
Voh :ヒータコア表面を通過する雰囲気の流速[km/h]
θah :ヒータコア表面の雰囲気温度[°K]
上記式(3)〜(5)を式(1)に代入することにより、次式(6)の微分式を得られる。
【0077】
CM・dθe/dt=qig−koe(Vs)(θe−θae)−kor(Vs)(θe−θar)−koh(Voh)(θe−θah)…(6)
ここで、実用化に際して、サーモスタット弁10の開弁領域において開故障を検出することに限定して、簡略化ために冷却系モデルはサーモスタット弁10の開弁温度以下を対象とする。また、上記θae,θar,θah,Vohを、それぞれ吸入空気の温度θiaに置き換えるものとする。また、koh(Voh)を、Voh=0における定数項と、それからの増分に分けて次式(7)のようにおくと、上記qoe,qor,qohは、次式(8)〜(10)のようになる。
【0078】
koh(Voh)=Δkoh(Voh)+koh0…(7)
但し、Δkoh(0)=0
qoe=koe(Vs)(θe−θia)…(8)
qor=kor(Vs)(θe−θia)…(9)
qoh=[Δkoh(Voh)+koh0](θe−θia)…(10)
従って、上記式(6)より下式(11)が得られる。
【0079】
CM・dθe/dt=qig−k(Vs)(θe−θia)−qorh…(11)
但し、
qorh=qor+Δkoh(Voh)(θe−θia)
k(Vs)=koe(Vs)+koh0
現在、サーモスタット弁10が正常に作動しているかどうかが未知、つまり上記qorhが未知であるとして、このときの冷却水温度を温度センサ6によって検出された実冷却水温度とおくと(θe=θea)、上記式(11)より、次式(12)が得られる。
【0080】
CM・dθea/dt=qig−k(Vs)(θea−θia)−qorh…(12)
次に、サーモスタット弁10が正常に作動し、かつ暖房用のブロアファンが作動していないと仮定した場合の冷却水温度を未知数としてθe=θepとする。この場合もラジエータ2への経路は切り離されていると考えて、qorh=Qorh=0とおくことができるため、上記式(11)より、次式(13)が得られる。
【0081】
CM・dθep/dt=qig−k(Vs)(θep−θia)…(13)
上記式(13)から式(12)を減算し、qorhについて整理すると、次式(14)が得られる。
【0082】
qorh=CM・d(θep−θea)/dt+k(Vs)(θep−θea)…(14)
上記式(14)の両辺を積分すると、次式(15)が得られる。
【0083】
Qorh=CM(θep−θea)+∫k(Vs)(θep−θea)dt…(15)
したがって、上記QorhのQigに対する熱量比Rは、上記式(15)及び式(2)により、次式(16)に示すようになる。
【0084】
R=Qorh/Qig=[CM(θep−θea)+∫k(Vs)(θep−θea)dt]/∫qigdt
上記式(16)において、分子における左辺は、現在の予測冷却水温度と実冷却水温度との偏差に関する項であり、分子における右辺は、上記両温度の偏差の積分値に関する項(車速を乗算した値の積算値)となる。このようにして予測冷却水温度と実例冷却水温度とに基づいて、放熱量Qorhを損出することが可能となる。そして、上記熱量比Rが大きいほど放熱量Qorhが大きいと考えられるため、サーモスタット弁10が開状態にあると想定される。
【0085】
上記のようにラジエータ2における冷却水の放熱量Qorhと、エンジン本体1から冷却水に付与される受熱量Qigとの比からなる上記熱量比Rに基づいてがサーモスタット弁10の開故障を検出するようにした場合には、運転状態に適合した正確な故障診断を実行できるという利点がある。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、エンジンの冷却水温度が目標温度よりも高いときに冷却水をラジエータに循環させるために開弁され、冷却水温度が目標温度よりも低いときに閉弁される電気制御式のサーモスタット弁と、上記目標温度をエンジンの運転状態に対応させて設定する目標温度設定手段と、上記サーモスタット弁の開故障または閉故障を、その閉弁温度領域または開弁温度領域で検出する故障検出手段と設け、この故障検出手段による故障検出が終了するまで上記目標温度を通常時よりも高温側または低温側に設定するように構成したため、上記目標温度と実冷却水温度との偏差が小さいこと等に起因した誤検出を生じることなく、サーモスタット弁の開故障または閉故障を正確に検出できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考形態に係るサーモスタットの故障診断装置を備えた冷却系の一例を示す説明図である。
【図2】 故障診断の基本制御動作を示すフローチャートである。
【図3】 故障検出制御の具体例を示すフローチャートである。
【図4】 冷却水温度の変化状態を示すグラフである。
【図5】 本発明の実施形態に係るサーモスタットの故障診断装置による故障診断の基本制御動作を示すフローチャートである。
【図6】 故障検出制御の別の具体例を示すフローチャートである。
【図7】 故障検出制御のさらに別の具体例の前半部を示すフローチャートである。
【図8】 上記故障検出制御の後半部を示すフローチャートである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a failure diagnosis device for a thermostat provided in an engine cooling system.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, as shown in JP-A-4-339127, a cooling device and a control device that controls the cooling device are provided, and the control device is controlled according to various operating parameters of the engine (internal combustion engine). In a temperature control device for an engine in which different temperature target values are set, a target value generator is provided in the control device, and the target value generator sets different temperature target values for the control device according to various use states. Has been done.
[0003]
The cooling device of the temperature control device includes a thermostat that switches between a state in which cooling water of the engine is circulated to the radiator (cooler) side and cooled and a state in which the cooling water is returned to the engine via a short-circuit pipe without being supplied to the radiator side. A valve (mixing valve) is provided. Then, the temperature target value set according to the operating state of the engine is compared with the actual engine temperature. When the engine temperature is equal to or higher than the temperature target value, the thermostat valve is opened and the cooling water is supplied to the radiator. By circulating the cooling water to the side, when the engine temperature is lower than the temperature target value, by circulating the cooling water to close the thermostat valve and bypass the radiator, The temperature of the cooling water is rapidly increased.
[0004]
Further, in order to diagnose a failure of the thermostat valve, it is detected whether or not an increase in the engine temperature occurs while the thermostat valve is intentionally closed, and when the increase in the engine temperature does not occur, Diagnosing that a failure has occurred in the thermostat valve is performed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the above temperature control apparatus configured to control the temperature target value serving as a reference for executing the opening / closing control of the thermostat valve according to the operating state of the engine, the thermostat valve is intentionally closed. Based on the degree of increase in the engine temperature in the state, when it is configured to detect a failure of the thermostat valve, the engine temperature changes according to the control of the temperature target value. There is a problem that it is difficult to accurately diagnose the failure of the thermostat valve.
[0006]
For example, when the temperature target value is set to a low temperature side and the engine coolant temperature is controlled to be low, the coolant temperature does not change so significantly even if the thermostat valve is closed. Although the valve is normal, there are problems such as being misdiagnosed as being in an open failure state, or being misdiagnosed as being normal even though the thermostat valve is abnormal.
[0007]
The present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to provide a thermostat failure diagnosis device capable of accurately diagnosing a failure of a thermostat valve with a simple configuration.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
[0013]
According to the above configuration, the target temperature is set higher than the normal time by the target temperature setting means when the failure detection means detects the open failure of the thermostat valve in the valve closing temperature region where the cooling water temperature is lower than the target temperature. Therefore, the occurrence of misdiagnosis due to the fact that there is no difference between the target temperature and the actual cooling water temperature is prevented.
[0014]
[0015]
According to the above configuration, when the failure detection means detects the thermostat valve closing failure in the valve opening temperature range where the cooling water temperature is higher than the target temperature, the target temperature is lower than normal by the target temperature setting means. Therefore, the occurrence of misdiagnosis due to the fact that there is no difference between the target temperature and the actual cooling water temperature is prevented.
[0016]
[0017]
According to the above configuration, for example, when the open-circuit failure of the thermostat valve is detected by the failure detection means in the valve closing temperature region where the cooling water temperature is lower than the target temperature, the target temperature and the actual temperature obtained by the feedback control means are detected. By determining whether or not the state in which the deviation from the cooling water temperature is larger than the predetermined value has continued for a predetermined time, it is accurately diagnosed whether or not the open failure has occurred.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 illustrates the present invention.
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
Further, when the coolant temperature of the engine is lower than the target temperature, the
[0022]
The thermostat failure diagnosis device includes a target temperature setting means 11 for setting the target temperature in accordance with the operating state of the engine, and the
[0023]
The target temperature setting means 11 sets the target temperature to, for example, 80 ° in order to set the cooling water temperature to an optimum value during normal operation of the engine, for example, at the time of warm except for extremely low load or extremely high load. The target temperature is set to, for example, about 90 ° C. in order to quickly raise the coolant temperature during low-load operation of the engine and the
[0024]
The feedback control means 12 obtains a deviation between the target temperature set by the target temperature setting means 11 and the actual cooling water temperature detected by the temperature sensor 6, and sends an open / close signal corresponding to this deviation to the
[0025]
The failure detecting means 13 detects whether an open failure or a closed failure has occurred in the
[0026]
That is, in the valve closing temperature region where the actual cooling water temperature is lower than the target temperature, it is confirmed that the state where the absolute value of the deviation is equal to or greater than a predetermined value continues for a certain period of time and the cooling water temperature does not rise. In such a case, an open failure detection signal indicating that an open failure has occurred in the
[0027]
In addition, in the valve opening temperature region where the actual cooling water temperature is higher than the target temperature, it is confirmed that the state where the absolute value of the deviation is equal to or greater than a predetermined value continues for a certain period of time and the cooling water temperature does not decrease. In this case, a closed failure detection signal indicating that a closed failure has occurred in the
[0028]
The failure detection prohibiting means 14 detects the open failure of the
[0029]
A basic control operation executed in the failure diagnosis apparatus having the above configuration will be described with reference to a flowchart shown in FIG. When the control operation starts, it is determined whether or not the target temperature TT set by the target temperature setting means 11 is higher than the actual cooling water temperature TS detected by the temperature sensor 6 (step S1).
[0030]
If it is determined YES in step S1 and the target temperature TT is higher than the actual cooling water temperature TS, that is, it is confirmed that the temperature is in the closed temperature region of the
[0031]
When it is determined NO in step S2 and it is confirmed that the target temperature TT is set to a normal temperature of about 80 ° C or a high temperature side of about 90 ° C, failure detection control described later is executed. After that (step S3), the opening / closing control of the
[0032]
On the other hand, when it is determined as YES in step S2 and it is confirmed that the target temperature TT is set to a low temperature side less than 80 ° C, for example, about 70 ° C, the failure detection control is prohibited. After (step S5), the process proceeds to step S4 and the opening / closing control of the
[0033]
If it is determined NO in step S1 and it is confirmed that the target temperature TT is lower than the actual cooling water temperature TS, that is, in the valve opening temperature region of the
[0034]
On the other hand, if it is determined as YES in step S2 and it is confirmed that the target temperature TT is set to a high temperature side of about 90 ° C., the process proceeds to step S5 to detect the failure of the
[0035]
Next, the failure detection control executed in step S3 of the basic control will be described based on the flowchart shown in FIG. When the control operation starts, it is determined whether or not the cooling water temperature has risen to some extent after a predetermined time, for example, about 300 seconds has elapsed after the engine is started (step S11). Determines whether the failure diagnosis of the
[0036]
If YES is determined in step S12, after obtaining a deviation ΔT between the target temperature TT set in the target temperature setting means 11 and the actual cooling water temperature TS detected by the temperature sensor 6 ( Step S13), it is determined whether or not the absolute value | ΔT | of the deviation is larger than a preset reference deviation α (Step S14). If YES is determined in step S14, the count value C of the failure determination counter is incremented by 1 (step S15), and then the count value C is compared with a preset reference time β. Thus, it is determined whether or not a predetermined time has elapsed (step S16).
[0037]
If it is determined YES in step S16 and it is confirmed that the absolute value | ΔT | of the deviation is larger than the reference deviation α for a predetermined time or longer, the
[0038]
For example, when detecting an open failure of the
[0039]
In addition, when detecting a closed failure of the
[0040]
If NO is determined in step S14 and it is confirmed that the absolute value | ΔT | of the deviation is equal to or smaller than a reference deviation α set in advance to a predetermined value, the count value C is set to 0. After resetting (step S18), the process returns. On the other hand, if it is determined as NO in step S16 and it is confirmed that the count value C of the failure determination counter is equal to or less than the reference value β, the process returns as it is and the above control operation is repeated.
[0041]
As described above, the valve is opened to circulate the cooling water to the
[0042]
That is, since the presence or absence of the open failure is detected in a region excluding the operation state where the target temperature TT is set to the low temperature side as described above, for example, in the high temperature region where the target temperature TT is set to about 90 ° C, If the
[0043]
On the other hand, in the low temperature region where the target temperature TT is set to about 70 ° C., the target temperature TT and the actual cooling water temperature TS substantially coincide with each other even when the
[0044]
Therefore, when the target temperature is set to a lower temperature than the normal time by the target
[0045]
Further, when the target temperature is set to a lower temperature than the normal time by the target temperature setting means 11 as described above, the failure detection prohibiting means 14 detects the closing failure of the
[0046]
FIG. The above-described failure detection prohibiting means 14 is provided to prevent erroneous detection when a failure of the
[0047]
That is, it is determined whether or not the target temperature TT set in the target temperature setting means 11 is larger than the actual cooling water temperature TS detected by the temperature sensor 6 (step S21), and YES is determined in step S21. When it is confirmed that the target temperature TT is higher than the actual cooling water temperature TS, that is, in the valve closing temperature region of the
[0048]
Next, the failure detection control by the failure detection means 13 is executed to detect the open failure of the thermostat valve 10 (step S23), and then the thermostat valve is opened and closed based on the deviation between the target temperature TT and the actual cooling water temperature TS. Control is executed (step S24).
[0049]
If it is determined NO in step S21 and the target temperature TT is lower than the actual cooling water temperature, that is, it is confirmed that the temperature is in the valve opening temperature region of the
[0050]
When detecting the open failure of the
[0051]
In addition, when detecting the closed failure of the
[0052]
In the above embodiment, as shown in FIG. 3, the failure detecting means 13 detects an open failure or a closed failure of the
[0053]
The determination in step S21 is omitted, and the open failure diagnostic control in a state where the target temperature TT is set to the high temperature side and the closed failure diagnostic control in the state where the target temperature TT is set to the low temperature side are continuously performed. By doing so, an open failure or a closed failure of the
[0054]
Further, instead of the above embodiment, as shown in FIG. 6, when a high load and a high vehicle speed state are continued for a predetermined time or more, it is determined whether or not the actual cooling water temperature is increased, etc. An open failure of the
[0055]
That is, after the engine is started, the count value C of the failure diagnosis counter is reset to 0 (step Q1), and then it is determined whether or not the engine load is in a high load operating state larger than a predetermined value (step Q2). . If it is determined YES in step Q2, it is determined whether or not the vehicle speed is in a driving state at a high vehicle speed greater than a predetermined value (step Q3). If YES is determined, the count value is determined. C is incremented by 1 (step Q4). If it is determined NO in either of the steps Q2 and Q3, the count value C is reset to 0 (step Q12), and the process proceeds to the following step Q5.
[0056]
Next, a reference time CH for executing failure diagnosis based on the count value C is set based on the coolant temperature at the time of engine start (step Q5). That is, even if the engine and vehicle operating conditions are the same, the reference time CH is set to an appropriate value in order to compensate for changes in the temperature rise gradient of the coolant depending on the coolant temperature at that time.
[0057]
Then, it is determined whether or not the count value C of the counter is larger than the reference time CH (step Q6). If NO is determined, the process returns to step Q2. Further, when it is determined as YES in Step Q6 and it is confirmed that the count value C is larger than the reference time CH, the predicted temperature of the cooling water predicted from the operating state of the engine is a predetermined first value. It is determined whether or not the temperature is higher than the reference temperature t1 (step Q7).
[0058]
The predicted temperature of the cooling water is calculated, for example, by calculating the temperature rise in a predetermined short time using the engine load corresponding to the intake air amount, the vehicle speed, and the intake air temperature as parameters, and this temperature rise is used as the previous predicted temperature. Calculated by adding. The initial value of the predicted temperature is the actual cooling water temperature detected when the engine is started. Further, the first reference temperature t1 is set to a temperature equal to or lower than a target temperature that is a reference for opening and closing the
[0059]
If YES is determined in step Q7, it is determined whether or not the actual cooling water temperature detected by the temperature sensor 6 is lower than a predetermined second reference temperature t2 (step Q8). The second reference temperature t2 is set below the target temperature of the
[0060]
If it is determined NO in step Q8 and it is confirmed that the actual cooling water temperature is sufficiently high, that is, cooling by the
[0061]
If YES is determined in step Q8 and it is confirmed that the
[0062]
As described above, when the high load and the high vehicle speed state are continued for a predetermined time or longer, an open failure of the
[0063]
Next, still another specific example of the failure detection control will be described based on the flowcharts shown in FIGS. When the control operation starts, the actual coolant temperature detected by the temperature sensor 6 is set as the initial value of the predicted coolant temperature (step Q21), and then the engine load, the vehicle speed, and the intake air temperature are calculated as parameters. The value of the predicted coolant temperature is updated based on the coolant temperature thus set (step Q22).
[0064]
Then, it is determined whether or not the actual cooling water temperature at the time of starting the engine is lower than a relatively low predetermined temperature set to about 35 ° C. (step Q23). The control operation is terminated without performing failure determination.
[0065]
If YES in step Q23, a temperature deviation obtained by subtracting the intake air temperature from the actual cooling water temperature at the time of starting the engine is obtained (step Q24), and this temperature deviation is, for example, about 10 ° C. It is determined whether or not the value is smaller than a sufficiently low value (step Q25), and if it is determined as NO, the control operation is terminated without performing the failure determination.
[0066]
If it is determined as YES in step Q25 and the actual cooling water temperature is at a low value, and it is confirmed that a failure diagnosis using an increase in the cooling water temperature is possible from the cold state, it is predicted cooling water. For example, it is determined whether or not the temperature is higher than a predetermined temperature set in an intermediate temperature range of about 40 ° C. (step Q26). If NO is determined, the process returns to step Q22.
[0067]
If it is determined YES in step Q26, the heat dissipation amount Qorh from the
[0068]
Next, it is determined whether or not the predicted coolant temperature is higher than a predetermined temperature (for example, 76 ° C.) that is equal to or lower than a target temperature that is a reference for opening / closing control of the thermostat valve 10 (step Q30). Returns to step Q22.
[0069]
If YES in step Q30, after setting a failure determination threshold value α1 based on the actual coolant temperature at the time of engine start (step Q41), the heat ratio R is It is determined whether or not it is larger than the threshold value α1 (step Q42). If YES is determined in step Q42, it is determined that an open failure has occurred in the thermostat valve 10 (step Q43), and a control signal for operating the alarm means 15 is output (step Q44).
[0070]
On the other hand, if NO is determined in step Q42, a normal determination threshold value α2 is set based on the actual cooling water temperature when the engine is started (step Q45), and then the heat quantity ratio R is set to the above value. It is determined whether or not it is smaller than threshold value α2 (step Q46). If it is determined as YES in step Q46, it is determined that the
[0071]
If NO is determined in step Q47, it is determined that the
[0072]
The heat release amount Qorh is calculated based on the predicted cooling water temperature θcp and the cooling water temperature θea as described below, and the heat reception amount Qig is calculated based on an operating parameter indicating the operating state of the engine.
[0073]
First, the algebraic sum of the amount of heat per unit time transferred to the cooling water is proportional to the product of the heat capacity of the cooling water and the rate of temperature increase per unit time. By applying this relationship to the cooling system model shown in FIG. 1, a differential equation such as the following equation (1) is obtained.
[0074]
CM · dθe / dt = qig−qe−qor−qoh (1)
However,
C: Specific heat of cooling water [kcal / kg · ° K]
M: Mass of cooling water [kg]
θe: Cooling water temperature [° K]
qig: Heat quantity per unit time [kcal / s] transferred from the combustion gas to the cooling water
qoe: Heat quantity per unit time [kcal / s] transferred from the engine surface to the atmosphere
qor: heat quantity per unit time [kcal / s] transferred from the radiator surface to the atmosphere
qoh: Heat quantity per unit time [kcal / s] transferred from the heater core surface to the atmosphere
The amount of heat per unit time and the total amount of heat transferred from the combustion gas of the
[0075]
qig = Rcηg (γ) Huγgf (2)
However,
Rc: Ratio of the amount of heat transferred to the cooling water in the supply amount of combustion gas
ηg: Ratio of the calorific value of the combustion gas that contributes to an increase in the combustion gas temperature
γ: γ = λ when λ ≧ 1, and γ = 1 when λ <1
λ: Excess air ratio of combustion gas
gf: Fuel supply amount per unit time [kg / s]
Hu: Low calorific value of fuel [kcal / kg]
The amount of heat per unit time and total heat transferred from the engine surface, radiator surface, and heater core surface to the atmosphere is expressed by the following equation (3) for the engine surface, the following equation (4) for the radiator surface, and the following for the heater core surface: It can be expressed as shown in equation (4).
[0076]
qoe = koe (Vs) (θe−θae) (3)
However,
koe: Thermal conductivity from the engine surface to the atmosphere
Vs: Vehicle speed [km / h]
θae: Engine surface ambient temperature [° K]
qor = kor (Vs) (θe−θar) (4)
However,
kor: thermal conductivity from the radiator surface to the atmosphere
θar: Radiator surface ambient temperature [° K]
qoh = koh (Voh) (θe−θah) (5)
However,
koh: Thermal conductivity from the heater core surface into the atmosphere
Voh: Flow velocity of the atmosphere passing through the heater core surface [km / h]
θah: Ambient temperature on the heater core surface [° K]
By substituting the above formulas (3) to (5) into the formula (1), a differential formula of the following formula (6) can be obtained.
[0077]
CM · dθe / dt = qig−koe (Vs) (θe−θae) −kor (Vs) (θe−θar) −koh (Voh) (θe−θah) (6)
Here, at the time of practical use, the cooling system model is limited to detecting the open failure in the valve opening region of the
[0078]
koh (Voh) = Δkoh (Voh) + koh0 (7)
However, Δkoh (0) = 0
qoe = koe (Vs) (θe−θia) (8)
qor = kor (Vs) (θe−θia) (9)
qoh = [Δkoh (Voh) + koh0] (θe−θia) (10)
Therefore, the following equation (11) is obtained from the above equation (6).
[0079]
CM · dθe / dt = qig−k (Vs) (θe−θia) −qorh (11)
However,
qorh = qor + Δkoh (Voh) (θe−θia)
k (Vs) = koe (Vs) + koh0
If it is currently unknown whether the
[0080]
CM · dθea / dt = qig−k (Vs) (θea−θia) −qorh (12)
Next, θe = θep is defined as the unknown cooling water temperature when it is assumed that the
[0081]
CM · dθep / dt = qig−k (Vs) (θep−θia) (13)
By subtracting equation (12) from equation (13) and arranging qorh, the following equation (14) is obtained.
[0082]
qorh = CM · d (θep−θea) / dt + k (Vs) (θep−θea) (14)
When both sides of the above equation (14) are integrated, the following equation (15) is obtained.
[0083]
Qorh = CM (θep−θea) + ∫k (Vs) (θep−θea) dt (15)
Therefore, the calorie ratio R of Qorh to Qig is expressed by the following equation (16) from the above equations (15) and (2).
[0084]
R = Qorh / Qig = [CM (θep−θea) + ∫k (Vs) (θep−θea) dt] / ∫qigdt
In the above equation (16), the left side in the numerator is a term relating to a deviation between the current predicted cooling water temperature and the actual cooling water temperature, and the right side in the numerator is a term relating to an integral value of the deviation between the two temperatures (multiplying the vehicle speed). Integrated value). In this way, the heat dissipation amount Qorh can be lost based on the predicted cooling water temperature and the actual cooling water temperature. And since it is thought that the heat dissipation amount Qorh is so large that the said calorie | heat amount ratio R is large, it is assumed that the
[0085]
Radiator as above 2 In the case where the open failure of the
[0087]
【The invention's effect】
As explained above The present invention is an electric control type that is opened to circulate cooling water to the radiator when the cooling water temperature of the engine is higher than the target temperature, and is closed when the cooling water temperature is lower than the target temperature. Thermostat valve, target temperature setting means for setting the target temperature corresponding to the operating state of the engine, and failure detection for detecting an open or closed failure of the thermostat valve in the valve closing temperature region or the valve opening temperature region Since the target temperature is set to be higher or lower than normal until failure detection by the failure detection means is completed, the deviation between the target temperature and the actual cooling water temperature is small. There is an advantage that an open failure or a closed failure of the thermostat valve can be accurately detected without causing erroneous detection due to the above.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 of the present invention Reference form It is explanatory drawing which shows an example of the cooling system provided with the failure diagnosis apparatus of the thermostat concerning.
FIG. 2 is a flowchart showing a basic control operation for failure diagnosis.
FIG. 3 is a flowchart showing a specific example of failure detection control.
FIG. 4 is a graph showing a change state of cooling water temperature.
[Figure 5] By the thermostat failure diagnosis apparatus according to the embodiment of the present invention Basic control operations for fault diagnosis Work It is a flowchart to show.
FIG. 6 is a flowchart showing another specific example of the failure detection control.
FIG. 7 is a flowchart showing the first half of yet another specific example of failure detection control.
FIG. 8 is a flowchart showing the latter half of the failure detection control.
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