JP4383825B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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本発明は、液晶表示装置に関し、特にこれに用いられる光配向膜に関する。
通常、液晶表示装置の表示は、一対の基板間に挟まれた液晶層の液晶分子に電界を印加することにより液晶分子の配向方向を変化させ、それにより生じた液晶層の光学特性の変化により行われる。従来、画素毎に薄膜トランジスタ等のスイッチング素子を備えた、所謂アクティブ駆動型液晶表示装置は、液晶層を挟持する一対の基板のそれぞれに電極を設け、液晶層に印加する電界の方向が基板界面に対してほぼ垂直になるように設定され、液晶層を構成する液晶分子の光旋光性を利用して表示を行うツイステッドネマチック
(Twisted Nematic :TN)表示方式に代表される。このTN方式の液晶表示装置においては視野角が狭いことが最大の課題とされている。
一方、一対の基板の一方に形成した櫛歯電極を用いて発生する電界が当該基板面にほぼ平行な成分を有するようにして液晶層を構成する液晶分子をほぼ基板と平行な面内で回転動作させ、液晶層の複屈折性を用いて表示を行うIPS方式が、〔特許文献1〕,〔特許文献2〕,〔特許文献3〕,〔特許文献4〕,〔特許文献5〕等に開示されている。このIPS方式は液晶分子の面内スイッチングに起因して従来のTN方式に比べて視野角が広く、低負荷容量である、などの利点があり、TN方式に代わる新たな液晶表示装置として有望視され近年急速に進歩している。また、液晶層に電界を印加するための対の電極の少なくとも何れか一方を透明導電膜で構成することにより、透過率を向上させたIPS方式が〔特許文献6〕に開示されている。
このような視角特性(輝度コントラスト比,階調・色調反転)に優れ、表示の明るい
IPS方式の液晶表示装置(IPS−TFT−LCDと略称する)は、表示領域が大きなモニターやテレビなどへ向けた有力な技術である。液晶表示装置では、液晶層を挟持する一対の基板の当該液晶層との界面には液晶配向制御能を付与した配向制御膜が形成される。しかし、今後20型以上のより大きな画面に対応したIPS−TFT−LCDを実用化するには、サイズの大きい表示装置(大型パネル)用の新しい構造やプロセスの開発が必要である。
特に、液晶層に対面する表面に段差構造が多いIPS−TFT−LCDにおいては、配向制御膜に大画面にわたって均一な配向処理を施すことは困難である。配向制御膜に配向処理を施す際のマージンは、従来型のTN方式、とりわけ現在主流のノーマリオープン型TN方式(低電圧で明表示、高電圧で暗表示)に比べて著しく狭い。マージンが狭い理由は以下の(1)〜(3)に説明する3点である。
(1)段差構造
IPS−TFT−LCDにおいては、原理上数μm程度の幅を持つ細長い電極(櫛歯電極(Inter digital electrode )と称する場合もある)を多数配設する必要がある。そのため、微細な段差構造が形成される。段差の大きさは電極の厚みやその上に形成される各種の膜の形状により決まるが、通常100nm以上である。高開口率画素構造では、有機絶縁膜がかなり厚く形成されており、有機絶縁膜以下の段差凹凸は平坦化されている。従って、高開口率画素構造の配向制御膜の段差は主に有機絶縁膜上の電極に起因している。これらの膜の最上層にポリイミド等の高分子膜からなる配向制御膜(配向膜とも称する)が形成される。
従来の量産技術においてはこの配向制御膜上をラビング処理し、液晶配向能(初期配向)を付与する。一方で、ラビング用の布は、太さが10〜30μm程度の細い繊維を束ねて構成されており、実質的にはこの細い繊維一本一本が配向膜の局所的な部分に一定方向の剪断力を与えることで液晶配向能を付与する処理がなされる。繊維としては数ミクロン程度の極細繊維も存在するが、ラビング用としてはある程度の摩擦力を付与するための剛性が要求されることから、このような極細繊維を用いたものは実用化されていない。IPS方式での電極間隔も上記繊維の径と同程度の10〜30μm程度であるため、段差近傍のラビングは十分になされず、配向が乱れやすい。この配向の乱れは黒レベルの上昇、ならびにそれによるコントラスト比の低下や、輝度の不均一性といった画質の低下を引き起こす。
(2)配向角
IPS−TFT−LCDにおいては、初期配向方向は原理上電極が伸びた方向、或いはそれと垂直な方向からある一定以上の角度をもってずらして設定する必要がある。ここで電極とは、信号配線電極,画素内の共通電極,画素電極を指す。初期配向の方向をラビングで規定するには、前述のように10〜30μm程度の繊維で所定角度方向に擦る必要があるが、信号配線電極,画素内の共通電極,画素電極といった一定方向に伸びた配線とその端部の段差により、設定の角度から段差方向に繊維が引きずられてしまい配向が乱れ、それによる黒レベルの上昇などの画質低下を引き起こす。
(3)暗レベルの沈み込み
IPS−TFT−LCDの特徴の一つとして、暗レベル(黒表示)の沈み込みが良好である点が挙げられる。そのため、他の方式に比較して配向の乱れが目立ちやすい。従来のノーマリオープン型TN方式では暗レベルが高電圧を印加した状態で得られる。この場合、高電圧では液晶分子のほとんどが基板面に垂直な一方向である電界方向に揃っており、その液晶分子配列と偏光板の配置との関係で暗レベルが得られている。従って、暗レベルの均一性は原理上低電圧時の初期配向状態にはあまり依存しない。更に、人間の目は、輝度のムラを輝度の相対的な比率として認識し、かつ対数スケールに近い反応をするため、暗レベルの変動には敏感である。この観点からも高電圧で強制的に一方向に液晶分子を配列させる従来のノーマリオープン型TN方式では、初期配向状熊に鈍感になり有利である。
一方、IPS方式では低電圧或いは電圧ゼロにおいて暗レベルの表示をするため、初期配向状態の乱れには敏感である。特に、液晶分子配向方向を上下基板上で互いに平行とするホモジニアス配列とし、かつ一方の偏光板の光透過軸をその液晶分子配向方向に平行、他方の偏光板を直交とした配置(複屈折モードと呼ばれる)では、液晶層に入射した偏光光は直線偏光をほとんど乱されずに伝搬する。このことは暗レベルを沈み込ませるのに有効である。
複屈折モードの透過率Tは、一般に、次の式で表せる。
T=T0・sin2{2α(E)}・sin2{(π・deff・Δn)/λ}
ここで、T0 は係数で、主として液晶パネルに使用される偏光板の透過率で決まる数値、α(E)は液晶分子の配向方向(液晶層の実効的な光軸)と偏光透過軸のなす角度、Eは印加電界強度、deff は液晶層の実効的な厚さ、Δnは液晶の屈折率異方性、λは光の波長を表す。また、ここで、液晶層の実効的な厚さdeff と液晶の屈折率異方性Δnの積、すなわちdeff・Δnをリタデーションという。なお、ここでの液晶層の厚さdeffは液晶層全体の厚さではなく、電圧が印加されたとき、実際に配向方向を変える液晶層の厚さに相当する。何故なら、液晶層の界面近傍の液晶分子は、界面でのアンカリングの影響により、電圧が印加されてもその配向方向を変えないためである。従って、基板によって挟持された液晶層全体の厚さをdLCとすると、この厚さdLCとdeffの間には、常にdeff<dLCの関係があり、その差は液晶パネルに用いる液晶材料と、液晶層と接する界面、例えば配向膜材料の種類によって異なるが、概ね20nm〜40nm程度と見積もることができる。
上記の式から明らかなように、電界強度に依存するのはsin2{2α(E)}の項であり、角度αを電界強度Eに応じて変えることで輝度が調整できる。ノーマリークローズ型にするには電圧無印加時にα=0度となるよう偏光板を設定するため、初期配向方向の乱れに敏感になるように作用する。
このようにIPS方式では、配向均一性が非常に重要な要素であり、現在用いられているラビング法の問題が明らかになってきている。一般的に、ラビング配向処理には摩擦により発生する静電気によるTFT破損やラビング布の毛先の乱れや塵による配向乱れによる表示不良、さらにはラビング布の交換頻度が多いなどラビング処理法に関わる問題が多い。これらのラビング配向処理の問題を解決する目的で、ラビングなしで液晶の配向させるいわゆる「ラビングレス」配向法が検討され、様々な方法が提案されている。そのなかでも、偏光した紫外線等を高分子膜の表面に照射し、ラビング処理をすることなく液晶分子を配向させる光配向法が提案されている。
その例として〔非特許文献1〕に開示された方法は、従来のラビング処理を必要とせず、偏光した光照射により一定方向に液晶を配向させることが特徴である。この光配向法によれば、ラビング法による膜表面の傷や静電気等の問題がなく、また工業的な生産を考慮した際の製造プロセスとしてより簡便であることが利点であり、今後のラビング処理を用いない新たな液晶配向処理方法として注目されている。
光配向法には大別して、光分解型と光反応型とが存在する。いずれの場合も実用上以下のような問題がある。配向膜材料と基板の間の密着性向上には配向膜材料のある程度の厚みが必要であるが、そうすると光反応性と透明性の両立が難しくなる。場合によっては着色がひどくなり、光の利用効率や画質が低下してしまう場合もある。
また、配向膜の下層に光を反射する材料層がある基板に光配向法を適用する際には、反射後の光の経路にも留意する必要がある。〔特許文献7〕には、次のような課題が記載されている。配向膜を透過した配向処理のために照射される光が電極のテーパー面で反射する。その反射光が下基板で再度反射し、再び配向膜に入射する。一般に電極のテーパー面および下基板の表面は斉一な面とは限らないため、配向膜を再照射する光の偏光方向は最初に配向膜を照射する光の偏光方向とは異なったものとなってしまう。予め設定された方向と異なる偏光を有する光が照射された配向膜材料は、その部分において配向性が乱れることになり、配向欠陥を引き起こす原因となる。この課題の対策として、〔特許文献7〕では次のような構成が提案されている。液晶層を介して互いに対向配置される一対の透明基板の少なくとも一方の液晶層側の面に、偏光の照射により配向処理した配向膜を有し、前記一対の透明電極の少なくとも一方に形成して前記液晶層に対して電界を形成するための複数の金属電極を形成した液晶表示装置であって、金属電極の段差の高さをa、1画素当たりの総段差距離の長い辺の総距離をz、金属電極のテーパー角をθ、入射光の基板に対する角度をφ、1画素の行方向の辺の長さをX、1画素の列方向の辺の長さをY、1画素当たりの開口率をβとするとき、a×z/(tan(θ+φ)×X×Y×β)≧0.05 以 上で、前記配向膜を照射する入射光が前記金属電極によって反射して当該配向膜を再照射する反射光の強度の前記入射光の強度に対する比が0.1 以上であり、前記配向膜を前記偏光方向の前記金属電極の段差の縦横比が大きい方向に対する傾き角φが10°以下である照射光で配向処理した。この構成とすれば配向膜の乱れの無い、したがってコントラストの低下を抑制した液晶表示装置が得られるとされている。
特公昭63−21907号公報 米国特許明細書第4345249号 WO91/10936号公報 特開平6−22739号公報 特開平6−160878号公報 特開平9−73101号公報 特開2000−356776号公報 ギボンズら、「ネイチャー」351巻,49ページ(1991年)(W.M. Gibbons et al., Nature, 351, 49(1991) )。
上述のような、配向膜の下層に光を反射する材料層がある基板に光配向法を適用する際の光の反射の課題において、〔特許文献7〕では電極テーパー部で反射した光が下基板において再度反射し、配向膜に再照射する経路のみが記載されており、電極テーパー部において反射した光が配向膜に直接入射した場合については記載されていない。本発明が解決しようとする課題では、配向膜の直下に形成されている金属電極のテーパー部からの反射光が直接配向膜に再照射する場合についても考慮しており、〔特許文献7〕の電極と下基板の二重反射に比べて反射光が吸収,散乱される機会のより少ない分、反射光の配向膜に対する影響が大きいと考えられる。
配向制御膜に接する電極により配向制御膜厚とほぼ同等の高さの段差構造が形成されている基板に光配向法を適用し、その基板を用いてIPS−TFT−LCDを試作すると、電極のエッジ部において光漏れが生じる。この光漏れは黒レベルの上昇、ならびにそれによるコントラスト比の低下や、輝度の不均一性といった画質の低下を引き起こす。この原因については、上記のような配向制御膜直下の金属電極テーパー部からの反射光が関与していることが明らかになった。図2のように、電極端部のテーパー角度θが45度以下の場合、電極テーパー部で反射した偏光光が基板に平行な部分の配向制御膜表面132に再照射してしまい、直接照射される光と合わせて二重に偏光光照射される領域が出来てしまう。また、図3のように電極端部のテーパー角度が45度より大きくても電極の厚さ、配向制御膜厚によっては、二重に偏光光照射される領域が出来てしまう。ここで、本発明者らが直接照射される偏光光の偏光軸と反射光の偏光軸がずれる機構について鋭意究明したところ、〔特許文献7〕に記載されているもの以外に新たな機構が明らかになった。〔特許文献7〕では、偏光光が反射する金属電極のテーパー面や下基板面が斉一な表面ではないため、反射の際に偏光軸がずれるとされている。しかし、本発明者らが究明した偏光軸がずれる機構は次のようなものである。上述のようにIPS方式では原理上、電極の伸びた方向に対して液晶分子をある一定以上の角度をもってずらして初期配向させる必要があるため、通常、照射する光の偏光軸も電極に対して一定の角度を傾けている。このように、照射する光の偏光軸が電極の伸びた方向に対して垂直または平行からずれるため、この平坦な配向制御膜表面132に直接照射された光の偏光軸と配向制御膜表面132に反射により再照射された光の偏光の軸が異なってしまうのである。したがって、配向制御膜表面132に2軸の液晶配向能が付与されてしまい、液晶分子の配向不良が生じる。他の方式と比較しても配向の乱れが目立ちやすいIPS方式では、配向不良が光漏れという問題を引き起こしてしまうのである。また、電極は通常屈折率の高い金属材料で形成されているため、配向制御膜と電極の界面における光の反射率が高くなり、反射光に特に注意が必要となる。
本発明の目的は、以上のようなIPS−TFT−LCDの固有の問題である配向処理の製造マージンが狭いという問題を解決し、初期配向方向の変動による表示不良の発生を低減し、コントラスト比を高めた高品位な画質を有する液晶表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも一方が透明な一対の基板と、前記一対の基板間に配置された液晶層と、前記一対の基板の少なくとも一方の基板に形成され、前記液晶層に電界を印加するための電極群と、前記電極群に接続された複数のアクティブ素子と、前記一対の基板上の前記液晶層に接する面上に形成された配向制御膜と、前記一対の基板の少なくとも何れか一方の基板に形成され前記液晶層の分子配向状態に応じて光学特性を変える光学手段とを有し、前記電極群端部のテーパー角度が45度より大きく90度未満であり、前記配向制御膜がほぼ直線に偏光した光照射により配向制御能を付与可能な材料からなることを特徴とする。
また本発明は、配向制御膜に近い層に形成された電極群端部のテーパー角度が45度より大きく90度未満のとき、反射偏光光が配向制御膜表面に照射しにくくなり、特に有効となる。ここで、電極群端部のテーパー角度を90度以上とすると、電極群のテーパー部に塗布された配向制御膜表面の傾斜角度が90度になる部分が生じ、その部分には配向処理のための偏光光が均一に照射されないため、配向不良の原因となる。また、電極群端部のテーパー角度を90度以上とした場合、配向制御膜を形成する過程において、逆テーパーとなった部分に気泡が入ってしまうなど、表示部の不均一性の原因ともなるため、電極群端部の傾斜角度を90度以上とすることは望ましくない。
また本発明は、表示領域内に形成された電極群端部のテーパー角度が45度より大きく90度未満のとき、反射偏光光が表示領域内の配向制御膜に照射しにくくなり、コントラスト比や輝度の均一性の向上等に特に有効となる。
また本発明は、高開口率画素構造のように共通電極および/または画素電極が有機絶縁膜上に形成され、その有機絶縁膜および電極上に配向制御膜が形成されている場合に特に有効となる。また、有機絶縁膜が形成されている場合、有機絶縁膜より下からの反射光の大部分は有機絶縁膜により吸収されるため、本発明が特に有効に作用する。
また本発明は、図9に示すように電極の厚さをx、テーパー角度をθ、前記配向制御膜の厚みをyとしたとき、次式の関係y>x/2sin2θが成り立つことを特徴とする。上式は、配向処理のための偏光紫外線130の電極テーパー部における反射光131が、配向制御膜109の表面に再照射することを回避するために、電極厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yを規定した式である。
また、従来のラビング配向法では電極段差部がラビング布の繊維のガイドとして作用し、段差部が伸びた方向に繊維が引き込まれたり、段差のコーナー部に繊維が届かず配向処理ができず配向不良が生じたりする。特に、画素電極または共通電極または共通電極配線または信号電極の少なくとも一方が透明な電極で構成されている場合には電極段差近傍の配向状態が目立つため、本発明が有効である。特に、透明電極がイオンドープ酸化チタン膜またはイオンドープ酸化亜鉛膜(ZnO)で構成されている場合には本発明が有効に作用する。また、一方で画素電極およびそれと対向する共通電極がお互いに平行に配置され、ジグザグな屈曲構造からなる場合には、配向制御膜が下地の有機絶縁膜との密着性に劣る場合があり、従来のラビング配向処理を施すと配向膜の剥れなどの表示不良を引き起こす場合がある。このような場合には本発明が有効である。
また本発明は、偏光した光の偏光軸が液晶層に電界を印加する電極の伸びた方向に対して、ある角度傾いている場合、特に有効となる。
また、入射光の大きさに対する反射光の相対的な大きさは光線が平らな表面に入射角0度で入射されると、
(1−P)/(1+P)
で表される。ここで、Pは光が反射する界面を形成する二つの物質の屈折率の比(n1/n2)である。光の強度は上式の2乗で表される。したがって、二つの物質の屈折率の比が1に近い程、反射率および反射光の強度は小さくなる。有機分子で構成されている配向膜と有機絶縁膜の屈折率はほとんど同じであり、配向膜と有機絶縁膜界面における反射率および反射光強度はかなり小さく、その影響はほとんど無いと考えられる。
また、配向制御膜を1〜200nm更には1〜100nmのように薄膜にすることにより、液晶を駆動する電圧を有効に液晶層に印加するのに効果的である。また、電極はあまりに厚くし過ぎるとTFT基板面の段差構造が大きくなり、そのテーパー面に配向制御膜が均一に塗布されないため、電極の厚さは1〜400nmの範囲がよく、1〜200nmの範囲が望ましい。
本発明によれば、液晶表示装置において、光照射による配向処理を行う際の反射光の影響を除去し、特にIPS方式の液晶表示装置において、IPS−TFT−LCDの固有の問題である配向処理の製造マージンが狭いという問題を解決し、初期配向方向の変動による表示不良の発生を低減し、コントラスト比を高めた高品位な画質を有する特に大型の液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では薄膜トランジスタ等のアクティブ素子を形成した基板をアクティブマトリクス基板と称する。また、その対向基板にカラーフィルタを有する場合はこれをカラーフィルタ基板とも称する。
図4は本発明による液晶表示装置の第1の実施の形態を説明する一画素付近の模式断面図である。また、図5は本発明による液晶表示装置の第1の実施の形態を説明する一画素付近の構成を説明するアクティブマトリクス基板の模式図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は図5(a)のA−A′線に沿った断面図、図5(c)は図5(a)のB−
B′線に沿った断面図を示す。また、図4は図5(a)のA−A′線に沿った断面の一部に対応する。なお、図5(b)と図5(c)の断面図は、要部構成を強調して模式的に示すもので、図5(a)のA−A′線,B−B′線の切断部に一対一で対応しない。例えば、図5(b)では半導体膜116を図示していない。
本実施の形態の液晶表示装置では、アクティブマトリクス基板としてガラス基板101上には、Cr(クロム)からなるゲート電極(走査電極)104およびコモン配線(共通電極配線)120が配置され、このゲート電極104および共通電極配線120を覆うように窒化シリコンからなるゲート絶縁膜107が形成されている。また、ゲート電極104上には、ゲート絶縁膜107を介してアモルファスシリコンまたはポリシリコンからなる半導体膜116が配置され、アクティブ素子として薄膜トランジスタ(TFT)の能動層として機能するようにされている。また、半導体膜116のパターンの一部に重畳するようにCr・Mo(クロム/モリブデン)よりなるドレイン電極(映像信号配線)106とソース電極(画素電極)105が配置され、これら全てを被覆するように窒化シリコンよりなる保護絶縁膜108が形成されている。
また、図5(c)に模式的に示したように、ゲート絶縁膜107と保護絶縁膜108を貫通して形成されたスルーホール118を介して共通電極配線120に接続するコモン電極(共通電極)103が有機絶縁膜112上に配置されている。また、図5(a)から分かるように、平面的には一画素の領域においてその画素電極105に対向するように、共通電極配線120よりスルーホール118を介して引き出されている共通電極103が形成されている。
したがって、本発明の第1の実施の形態においては、画素電極105は有機絶縁膜112の下層の保護絶縁膜108のさらに下層に配置され、有機絶縁膜112上に共通電極103が配置された構成となっている。これらの複数の画素電極105と共通電極103とに挟まれた領域で、一画素が構成される構造となっている。また、以上のように構成した単位画素をマトリクス状に配置したアクティブマトリクス基板の表面、すなわち、共通電極
103が形成された有機絶縁膜112上には配向制御膜109が形成されている。
一方、図4に示されたように、対向基板を構成するガラス基板102には、カラーフィルタ111が遮光膜(ブラックマトリクス)113で画素ごとに区切られて配置され、またカラーフィルタ111および遮光膜113上は透明な絶縁性材料からなる有機絶縁膜
112で覆われている。さらにその有機絶縁膜112上にも配向制御膜109が形成されてカラーフィルタ基板を構成している。
これらの配向制御膜109は、高圧水銀ランプを光源とし、石英板を積層したパイル偏光子を用いて取り出される紫外線の直線偏光照射により液晶配向能が付与されている。
また、配向制御膜109はワニス状態の溶液を基板に塗布した後、焼成する過程で溶媒を除去して製膜するが、このとき配向制御膜があまり厚すぎると、ワニスの溶媒が十分に除去できず、膜中に残留してしまう。この残留溶媒は液晶層中に溶け出し、表示不良の原因となるので、配向制御膜厚にも留意する必要がある。
アクティブマトリクス基板を構成するガラス基板101と対向電極を構成するガラス基板102が、配向制御膜109の面で対向配置され、これらの間に液晶分子110で構成される液晶層(液晶組成物層)110′が配置されているように構成されている。また、アクティブマトリクス基板を構成するガラス基板101および対向電極を構成するガラス基板102の外側の面のそれぞれには、偏光板114が形成されている。
以上のようにして薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置(すなわち、TFT液晶表示装置)が構成される。このTFT液晶表示装置では、液晶組成物層110′を構成する液晶分子110は、電界無印加時には対向配置されているガラス基板101,102面にほぼ平行に配向された状態となり、光配向処理で規定された初期配向方向に向いた状態でホモジニアス配向している。ここで、ゲート電極104に電圧を印加して薄膜トランジスタ(TFT)をオンにすると、画素電極105と共通電極103の間の電位差により液晶組成物層に電界方向117が印加され、液晶組成物が持つ誘電異方性と電界との相互作用により液晶組成物層を構成する液晶分子110は電界方向にその向きを変える。このとき液晶組成物層の屈折異方性と偏光板114の作用により本液晶表示装置の光透過率を変化させ表示を行うことができる。
また、有機絶縁膜112は、絶縁性,透明性に優れるアクリル系樹脂,エポキシアクリル系樹脂、またはポリイミド系樹脂などの熱硬化性樹脂を用いれば良い。また、有機絶縁膜112として光硬化性の透明な樹脂を用いても良いし、ポリシロキサン系の樹脂など無機系の材料を用いても良い。さらには、有機絶縁膜112が配向制御膜109を兼ねるものであっても良い。
次に、本発明による液晶表示装置の第2の実施の形態を説明する。図6は本発明による液晶表示装置の第2の実施の形態を説明する一画素付近の模式断面図である。また、図7は本発明による液晶表示装置の第2の実施の形態を説明する一画素付近の構成を説明するアクティブマトリクス基板の模式図であり、図7(a)は平面図、図7(b)は図7(a)のA−A′線に沿った断面図、図7(c)は図7(a)のB−B′線に沿った断面図を示す。また、図6は図7(a)のA−A′線に沿った断面の一部を示している。なお、図7(b)と図7(c)の断面図は、要部構成を強調して模式的に示すもので、図7(a)のA−A′線,B−B′線の切断部に一対一で対応しない。例えば、図7(b)では半導体膜116は図示していない。
本発明の第2の実施の形態の液晶表示装置では、アクティブマトリクス基板を構成するガラス基板101上には、Crよりなるゲート電極104および共通電極配線120が配置され、ゲート電極104と共通電極配線120を覆うように窒化シリコンからなるゲート絶縁膜107が形成されている。また、ゲート電極104上には、ゲート絶縁膜107を介してアモルファスシリコンあるいはポリシリコンからなる半導体膜116が配置され、アクティブ素子である薄膜トランジスタ(TFT)の能動層として機能するようにされている。
また、半導体膜116のパターンの一部に重畳するようにクロム・モリブデンよりなるドレイン電極106,ソース電極(画素電極)105が配置され、これら全てを被覆するように窒化シリコンよりなる保護絶縁膜108が形成されている。この保護絶縁膜108上には、有機絶縁膜112が配置されている。この有機絶縁膜112は、例えばアクリル樹脂などの透明な材料から構成する。また、画素電極105はITO(In23:Sn)などの透明電極から構成されている。共通電極103は、ゲート絶縁膜107,保護絶縁膜108,有機絶縁膜112を貫通するスルーホール118を介し、共通電極配線120に接続している。
液晶を駆動する電界を与える場合に画素電極105と対をなす共通電極103は、平面的に一画素の領域を囲うように形成されている。また、この共通電極103は、有機絶縁膜112の上に配置されている。そして、この共通電極103は、上部から見たときに下層に配置しているドレイン電極106,走査電極104および能動素子である薄膜トランジスタ(TFT)を隠すように配置され、半導体膜116を遮光する遮光層を兼ねている。
なお、以上のように構成した単位画素(一画素)をマトリクス状に配置したアクティブマトリクス基板を構成するガラス基板101の表面、すなわち、有機絶縁膜112上およびその上に形成された共通電極103の上には、配向制御膜109が形成されている。一方、対向基板を構成するガラス基板102にも、カラーフィルタ111およびその上に形成される有機絶縁膜112,配向制御膜109が形成されている。
また、第1の実施の形態と同様に、高圧水銀ランプを光源とし、石英板を積層したパイル偏光子を用いて取り出される紫外線の直線偏光照射により、これらの配向制御膜109に液晶配向能が付与されている。
そして、ガラス基板101と対向するガラス基板102が、配向制御膜109の形成面で対向配置され、これらの間に液晶分子110で構成された液晶組成物層110′が配置されているように構成されている。また、ガラス基板101および対向するガラス基板
102の外側の面のそれぞれには偏光板114が形成されている。
このように、本発明の第2の実施の形態においても、先に述べた第1の実施の形態と同様に、画素電極105は有機絶縁膜112および保護絶縁膜108の下層に配置され、画素電極105と有機絶縁膜112との上に共通電極103が配置された構成となっている。また、共通電極103の電気抵抗が十分低い場合には、当該共通電極103は最下層に形成されている共通電極配線120も兼ねることができる。その際には、最下層に配置している共通電極配線120の形成およびそれに伴うスルーホールの加工を省くことができる。
この第2の実施の形態では、図7(a)に示すように格子状に形成された共通電極103に囲まれた領域で一画素が構成され、画素電極105とあわせて一画素を4つの領域に分割するように配置されている。また画素電極105およびそれと対向する共通電極103がお互いに平行に配置されたジグザグな屈曲構造からなり、一画素が2つ以上の複数の副画素を形成している。これにより面内での色調変化を相殺する構造となっている。
また、図8は本発明による液晶表示装置の第3の実施の形態を説明する一画素付近の模式断面図である。図中、前記した各実施例の図面と同一符号は同一機能部分に対応する。図8に示すように、本実施の形態では、保護絶縁膜108の下層に配置した画素電極105をスルーホール118を介して有機絶縁膜112上に引き上げて共通電極103と同層に配置した。この構成とした場合には、液晶を駆動する電圧をさらに低減することが可能である。
以上のように構成されたTFT液晶表示装置では、電界無印加時には、液晶組成物層
110′を構成する液晶分子110は対向配置されているガラス基板101と102面の面にほぼ平行な状態となり、光配向処理で規定された初期配向方向に向いた状態でホモジニアス配向している。ここで、ゲート電極104に電圧を印加して薄膜トランジスタ
(TFT)をオンにすると、画素電極105と共通電極103の間の電位差により液晶組成物層110′に電界方向117が印加され、液晶組成物が持つ誘電異方性と電界との相互作用により液晶分子110は電界方向にその向きを変える。このとき液晶組成物層
110′の屈折異方性と偏光板114の作用により液晶表示装置の光透過率を変化させ表示を行うことができる。
また、上記した本発明の各実施の形態においては、1つの画素における共通電極と画素電極から構成される表示領域は複数組設けることが可能である。このように複数組設けることによって、1つの画素が大きい場合でも、画素電極と共通電極との間の距離を短くできるので、液晶を駆動させるために印加する電圧を小さくできる。
また、上記した本発明の各実施の形態においては、画素電極と共通電極の少なくとも一方を構成する透明導電膜の材料としては、特に制限はないが、加工の容易さ,信頼性の高さ等を考慮してインジウム−チン−オキサイド(ITO)のようなチタン酸化物にイオンドープされた透明導電膜、またはイオンドープされた亜鉛酸化物を用いるのが望ましい。
一般的に、IPS方式においては、従来のTN方式に代表される縦電界方式と異なり基板面との界面チルトが原理的に必要なく、界面チルト角が小さいほど視角特性が良いことが知られており、光配向制御膜においても小さい界面チルト角が望ましく、特に1度以下が効果的である。
次に、本発明による液晶表示装置の製造方法の具体的な実施例について説明する。
第1実施例は前記した本発明の第1の実施形態で説明した液晶表示装置に対応する。以下、本発明の第1実施例について図4及び図5を参照して詳細に説明する。
本発明の第1実施例である液晶表示装置の製造において、アクティブマトリクス基板を構成するガラス基板101および対向基板(カラーフィルタ基板)を構成するガラス基板102として、厚みが0.7mm で表面を研磨したガラス基板を用いる。ガラス基板101に形成する薄膜トランジスタ115は画素電極105,信号電極106,走査電極104及び半導体膜116から構成される。走査電極104,共通電極配線120および信号電極106,画素電極105はすべてクロム膜をパターニングして形成し、画素電極105と共通電極103との間隔は7μmとした。これら電極群端部のテーパー角度はエッチング時間を調節することにより、45度以上90度未満とした。尚、共通電極103と画素電極105については低抵抗でパターニングの容易なクロム膜を使用したが、ITO膜を使用し透明電極を構成して、より高い輝度特性を達成することも可能である。ゲート絶縁膜107と保護絶縁膜108は窒化珪素からなり、膜厚はそれぞれ0.3μm とした。その上にはアクリル系樹脂を塗布し、220℃,1時間の加熱処理により透明で絶縁性のある膜厚3.0μm の有機絶縁膜112を形成した。
次に、フォトリソグラフィ,エッチング処理により、図5(c)に示すように共通電極配線120までスルーホールを形成し、共通電極配線120と接続する共通電極103をパターニングして形成した。ここで、表面に配向制御膜を有する共通電極103を形成する過程において、厚さ約70nmの電極薄膜を形成し、エッチング条件を様々に変えて6つのアクティブマトリクス基板を作製した。
その結果、単位画素(一画素)内では図5(a)に示すように、画素電極105が3本の共通電極103の間に配置されている構成となり、画素数は1024×3(R,G,Bに対応)本の信号電極106と768本の走査電極104とから構成される1024×3×768個とする6つのアクティブマトリクス基板を形成した。
次に、配向制御膜として、一般式〔1〕に示す4,4′−ジアミノアゾベンゼンと一般式〔2〕に示す4,4′−ジアミノベンゾフェノンをモル比にして6:4で混合したジアミンと、一般式〔3〕に示す無水ピロメリット酸と一般式〔4〕に示す1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物をモル比にして1:1で混合した酸無水物からなるポリアミック酸ワニスを、樹脂分濃度5重量%,NMP40重量%,γブチルラクトン40重量%,ブチルセロソルブ15重量%に調整し、上記アクティブマトリクス基板の上に印刷形成して220℃で30分の熱処理によりイミド化し、約100nmの緻密なポリイミド配向制御膜109を形成する。
Figure 0004383825
Figure 0004383825
Figure 0004383825
Figure 0004383825
同様に、もう一方のカラーフィルタが形成された対向基板を構成するガラス基板102の表面にフォトリソグラフィ,エッチング処理により樹脂からなる柱状スペーサを形成した。その表面にアクティブマトリクス基板と同様のポリアミック酸ワニスを印刷形成し、220℃で30分の熱処理を行い、約100nmの緻密なポリイミド膜からなる配向制御膜109を形成した。その表面に液晶配向能を付与するために、偏光UV(紫外線)光をポリイミド配向制御膜109に基板に対してほぼ垂直な方向から照射した。光源には高圧水銀ランプを用い、干渉フィルタを介して、200nm〜400nmの範囲のUV光を取り出し、石英基板を積層したパイル偏光子を用いて偏光比約10:1の直線偏光とし、約7J/cm2 の照射エネルギーで照射した。その結果、配向制御膜表面の液晶分子の配向方向は、照射した偏光UVの偏光方向に対し、直交方向であることがわかった。
次に、これらの2枚のガラス基板101,102をそれぞれの液晶配向能を有する配向制御膜109を有する表面を相対向させて、周辺部にシ−ル剤を塗布し、液晶表示装置となる液晶表示パネル(セルとも称する)を組み立てた。2枚のガラス基板の液晶配向方向は互いにほぼ並行で、かつ印加電界方向とのなす角度を75゜とした。このセルに誘電異方性Δεが正でその値が10.2(1kHz,20℃)であり、屈折率異方性Δnが0.075(波長590nm,20℃)、ねじれ弾性定数K2が7.0pN 、ネマティック−等方相転移温度T(N−I)が約76℃のネマティック液晶組成物Aを真空で注入し、紫外線硬化型樹脂からなる封止材で封止した。液晶層の厚み(ギャップ)は4.2μm の液晶パネルを製作した。
この液晶表示パネルのリタデーション(Δnd)は、約0.31μm となる。また、このパネルに用いた配向制御膜と液晶組成物と同等のものを用いてホモジニアス配向の液晶表示パネルを作製し、クリスタルローテーション法を用いて液晶のプレチルト角を測定したところ約0.2 度を示した。この液晶表示パネルを2枚の偏光板114で挾み、一方の偏光板の偏光透過軸を上記の液晶配向方向とほぼ平行とし、他方をそれに直交するように配置した。その後、駆動回路,バックライトなどを接続してモジュール化し、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を得た。本実施例では低電圧で暗表示、高電圧で明表示となるノーマリークローズ特性とした。
次にこれら6つの液晶表示装置の表示品位を評価したところ、コントラスト比が全面に渡って410以上であり、かつ表示均一性も良好である液晶表示装置と、コントラスト比が232を下回り、電極エッジ部において光漏れが生じ、表示均一性が悪い液晶表示装置があることが確認された。これら液晶表示装置の断面SEM観察を実施し、表面に配向制御膜を有する共通電極103の端部のテーパー角度を測定したところ、表示均一性の良好な液晶表示装置についてはテーパー角度が48,51,64度であり、光漏れが生じ、表示均一性の悪い液晶表示装置についてはテーパー角度が35,38,42度であった。表1に共通電極103のテーパー角度とコントラスト比の評価結果について示す。
Figure 0004383825
共通電極103の端部のテーパー角度が低いほど光漏れする領域が広く、表示均一性が悪いという結果が確認された。ここで、電極膜厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yは断面SEM写真から図9に示す位置を測定した。
実施例2では、有機絶縁膜112より下の走査電極104,共通電極配線120および信号電極106,画素電極105を形成する際、エッチング条件を調節することで、これら電極の端部のテーパー角度を45度未満とした他は実施例1と同様にして6つのIPS−TFT−LCDを試作した。ここで、共通電極103の電極膜厚は約50nmであり、上下2枚の基板上に形成する配向制御膜109の膜厚は約80nmとした。
次に、これら6つの液晶表示装置の表示品位を評価したところ、コントラスト比が全面に渡って400以上であり、かつ表示均一性も良好である液晶表示装置と、コントラスト比が240を下回り、電極エッジ部において光漏れが生じ、表示均一性が悪い液晶表示装置があることが確認された。これら液晶表示装置の断面SEM観察を実施し、表面に配向制御膜を有する共通電極103の端部のテーパー角度を測定したところ、表示均一性の良好な液晶表示装置についてはテーパー角度が47,56,68度であり、光漏れが生じ、表示均一性の悪い液晶表示装置についてはテーパー角度が34,40,43度であった。表2に共通電極103のテーパー角度とコントラスト比の評価結果について示す。
Figure 0004383825
共通電極103の端部のテーパー角度が低いほど光漏れする領域が広く、表示均一性が悪いという結果が確認された。
膜厚3.0μm有機絶縁膜以下の電極のテーパー角度を45度より大きく、90度未満とした実施例1の結果と比較して、コントラストは大きく変化しなかった。従って、光照射した際の有機絶縁膜以下からの反射光は有機絶縁膜に吸収されるため、表示品位に大きく影響しないことが明らかとなった。ここで、電極膜厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yは断面SEM写真から図9に示す位置を測定した。
実施例3では実施例1と同様にして6つのIPS−TFT−LCDを試作した。ここで、共通電極103の電極膜厚は約100nmであり、上下2枚の基板上に形成する配向制御膜109の膜厚は85nmとした。
次に、これら6つの液晶表示装置の表示品位を評価したところ、コントラスト比が全面に渡って410以上であり、かつ表示均一性も良好である液晶表示装置と、コントラスト比が245を下回り、電極エッジ部において光漏れが生じ、表示均一性が悪い液晶表示装置があることが確認された。これら液晶表示装置の断面SEM観察を実施し、表面に配向制御膜を有する共通電極103の端部のテーパー角度を測定したところ、式y>x/
2sin2θの関係を満足するテーパー角度が53,61,69度である液晶表示装置については表示均一性が良好であり、それ以外のテーパー角度が37,41,49度である液晶表示装置については光漏れが生じ、表示均一性が悪いという結果であった。表3に共通電極103のテーパー角度とコントラスト比の評価結果について示す。
Figure 0004383825
共通電極103の端部のテーパー角度が低いほど光漏れする領域が広く、表示均一性が悪いという結果が確認された。ここで、電極膜厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yは断面SEM写真から図9に示す位置を測定した。
次に、本発明の第4の実施形態である液晶表示装置の具体的構成として第4実施例を図6及び図7を用いて説明する。本発明の第2実施例である液晶表示装置の製造において、ガラス基板101および102としては、厚みが0.7mm で表面を研磨したガラス基板を用いる。薄膜トランジスタ115は画素電極105,信号電極106,走査電極104及び半導体膜116から構成される。走査電極104はアルミニウム膜をパターニングし、共通電極配線120および信号電極106はクロム膜をパターニングし、画素電極105はITO膜をパターニングし、図7(a)に示すように走査電極104以外はジグザグに屈曲した電極配線パターンに形成した。その際屈曲の角度は10度に設定した。ゲート絶縁膜107と保護絶縁膜108は窒化珪素からなり、膜厚はそれぞれ0.3μmとした。
次に、フォトリソグラフィ法とエッチング処理により、図7(c)に示すように共通電極配線120まで約10μm径の円筒状にスルーホールを形成し、その上にはアクリル系樹脂を塗布し、220℃で1時間の加熱処理により透明で絶縁性のある誘電率約4の有機絶縁膜112を約3μm厚に形成した。この有機絶縁膜112により表示領域の画素電極105の段差起因の凹凸ならびに隣接する画素間のカラーフィルタ111の境界部分の段差凹凸を平坦化した。
その後、約7μm径に上記スルーホール部を再度エッチング処理し、その上から共通電極配線120と接続する共通電極103をITO膜をパターニングして形成した。その際、画素電極105と共通電極103との間隔は7μmとした。さらにこの共通電極103は信号電極106,走査電極104および薄膜トランジスタ115の上部を覆い画素を囲むように格子状に形成し、遮光層を兼ねるようにした。ここで、表面に配向制御膜を有する共通電極103を形成する過程において、厚さ約80nmの電極薄膜を形成し、エッチング条件を様々に変えて、6つのアクティブマトリクス基板を作製した。
その結果、単位画素内では図7(a)に示すように、画素電極105が3本の共通電極103の間に配置されている構成となり、画素数は1024×3(R,G,Bに対応)本の信号電極106と768本の走査電極104とから構成される1024×3×768個とするアクティブマトリクス基板が得られた。
次に、実施例1と同様の方法で、上記アクティブマトリクス基板上と、もう一方のガラス基板102上に膜厚約70nmの配向制御膜109を作製し、配向処理を施した。
次に、これらの2枚のガラス基板をそれぞれの液晶配向膜を有する表面を相対向させて、周辺部にシール剤を塗布し、液晶表示パネルを組み立てた。2枚のガラス基板の液晶配向方向は互いにほぼ並行で、かつ印加電界方向とのなす角度を75゜とした。この液晶表示パネルに誘電異方性Δεが正でその値が10.2(1kHz,20℃) であり、屈折率異方性Δnが0.075(波長590nm,20℃)、ねじれ弾性定数K2が7.0pN、ネマティック−等方相転移温度T(N−I)が約76℃のネマティック液晶組成物Aを真空で注入し、紫外線硬化型樹脂からなる封止材で封止した。液晶層の厚み(ギャップ)は
4.2μmの液晶パネルを製作した。このパネルのリタデーション(Δnd)は、約0.31μmとなる。
また、この液晶表示パネルに用いた配向制御膜と液晶組成物と同等のものを用いてホモジニアス配向の液晶表示パネルを作製し、クリスタルローテーション法を用いて液晶のプレチルト角を測定したところ約0.2度 を示した。このパネルを2枚の偏光板114で挾み、一方の偏光板の偏光透過軸を上記の液晶配向方向とほぼ平行とし、他方をそれに直交するように配置した。その後、駆動回路,バックライトなどを接続してモジュール化し、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を得た。本実施例では低電圧で暗表示、高電圧で明表示となるノーマリークローズ特性とした。
次に、これら6つの液晶表示装置の表示品位を評価したところ、コントラスト比が全面に渡って415以上であり、かつ表示均一性も良好である液晶表示装置と、コントラスト比が265を下回り、電極エッジ部において光漏れが生じ、表示均一性が悪い液晶表示装置があることが確認された。これら液晶表示装置の断面SEM観察を実施し、表面に配向制御膜を有する共通電極103の端部のテーパー角度を測定したところ、式y>x/
2sin2θの関係を満足するテーパー角度が51,58,72度である液晶表示装置については表示均一性が良好であり、それ以外のテーパー角度が39,41,48度である液晶表示装置については光漏れが生じ、表示均一性が悪いという結果であった。表4に共通電極103のテーパー角度とコントラスト比の評価結果について示す。
Figure 0004383825
共通電極103の端部のテーパー角度が低いほど光漏れする領域が広く、表示均一性が悪いという結果が確認された。ここで、電極膜厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yは断面SEM写真から図9に示す位置を測定した。
以下、本発明の第5実施例について図8を用いて説明する。本発明の第5の実施例である液晶表示装置の製造において、ガラス基板101,102としては、厚みが0.7mm で表面を研磨したガラス基板を用いる。薄膜トランジスタ115はソース電極105,信号電極106,走査電極104及び半導体膜116から構成される。走査電極104はアルミニウム膜をパターニングし、共通電極配線120および信号電極106およびソース電極105はクロム膜をパターニングして形成した。ゲート絶縁膜107と保護絶縁膜108は窒化珪素からなり、膜厚はそれぞれ0.3μm とした。その上にアクリル系樹脂を塗布し、220℃,1時間の加熱処理により透明で絶縁性のある誘電率約4の有機絶縁膜112
を約3.0μm 厚に形成した。この有機絶縁膜112により表示領域の画素電極105の段差起因の凹凸ならびに隣接する画素間の段差凹凸を平坦化した。
次に、フォトリソグラフィ法とエッチング処理により、図8に示すようにソース電極
105まで約10μm径の円筒状にスルーホールを形成し、その上からソース電極105と接続する画素電極105をITO膜をパターニングして形成した。また、共通電極配線120についても約10μm径の円筒状にスルーホールを形成し、その上からITO膜をパターニングして共通電極103を形成した。その際、画素電極105と共通電極103との間隔は7μmとし、走査電極104以外はジグザグに屈曲した電極配線パターンに形成した。その際、屈曲の角度は10度に設定した。さらにこの共通電極103は信号電極106,走査電極104および薄膜トランジスタ115の上部を覆い画素を囲むように格子状に形成し、遮光層を兼ねるようにした。ここで、表面に配向制御膜を有する共通電極103および画素電極105を形成する過程において、厚さ約80nmの電極薄膜を形成し、エッチング条件を様々に変えることで、電極の端部のテーパー角度がそれぞれ33,42,46,55,61,75度と異なる6つのアクティブマトリクス基板を試作できた。
その結果、単位画素内に2種類のスルーホールが形成されている以外は実施例4とほぼ同様に、画素電極105が3本の共通電極103の間に配置されている構成となり、画素数は1024×3(R,G,Bに対応)本の信号電極106と768本の走査電極104とから構成される1024×3×768個とする6つのアクティブマトリクス基板を形成した。
次に、実施例1と同様の方法で、上記アクティブマトリクス基板上と、もう一方のガラス基板102上に膜厚約70nmの配向制御膜109を作製し、配向処理を施した。
次に、これら6つの液晶表示装置の表示品位を評価したところ、コントラスト比が全面に渡って420以上であり、かつ表示均一性も良好である液晶表示装置と、コントラスト比が245を下回り、電極エッジ部において光漏れが生じ、表示均一性が悪い液晶表示装置があることが確認された。これら液晶表示装置の断面SEM観察を実施し、表面に配向制御膜を有する共通電極103および画素電極105の端部のテーパー角度を測定したところ、式y>x/2sin2θの関係を満足するテーパー角度が55,61,75度である液晶表示装置については表示均一性が良好であり、それ以外のテーパー角度が33,42,46度である液晶表示装置については光漏れが生じ、表示均一性が悪いという結果であった。表5に共通電極103および画素電極105のテーパー角度とコントラスト比の評価結果について示す。
Figure 0004383825
共通電極103および画素電極105の端部のテーパー角度が低いほど光漏れする領域が広く、表示均一性が悪いという結果が確認された。ここで、電極膜厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yは断面SEM写真から図9に示す位置を測定した。
実施例6では、実施例5と同様にしてIPS−TFT−LCDを8つ試作した。ここで、共通電極103および画素電極105の電極膜厚は60nmであり、電極端部のテーパー角度はエッチング条件を調節することで45度以上とした。有機絶縁膜112以下の走査電極104,共通電極配線120、および信号電極106については電極端部のテーパー角度を45度未満で形成した。また、配向制御膜厚は110nmとした。6つのIPS−TFT−LCDにおいて、有機絶縁膜112の膜厚を0.2,0.4,0.6,0.8,
1.0,1.5,2.5,3.0μmでそれぞれ形成した。
次にこれら8つのIPS−TFT−LCDの表示品位を評価したところ、次の表6に示すような結果となった。
Figure 0004383825
表6から分かるように、有機絶縁膜厚が1.0μm 以上のIPS−TFT−LCDではコントラスト比が430を上回り、安定している。しかし、有機絶縁膜厚が1.0μm 未満になると、有機絶縁膜が薄いほど、コントラスト比が下がり、表示均一性も悪くなった。有機絶縁膜112が有機絶縁膜112以下に形成された電極端部への入射光、および電極端部からの反射光を吸収するため、有機絶縁膜厚が1.0μm 以上では配向制御膜109への影響が出ないが、それよりも薄くなると配向制御膜への影響が出始めることが明らかになった。
一方で、有機絶縁膜の膜厚は設計上、4.0μm 以下が望ましい。
ここで、電極膜厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yは断面SEM写真から図9に示す位置を測定した。
実施例7では、配向制御膜109の表面に液晶配向能を付与するために、ほぼ直線に偏向した光を照射する際、偏向光の入射角度を5度とした他は実施例5と同様にして6つのIPS−TFT−LCDを試作した。ここで、共通電極103および画素電極105の電極膜厚は約60nm、配向制御膜109の厚さは50nmとした。
次に、これら6つの液晶表示装置の表示品位を評価したところ、コントラスト比が全面に渡って400以上であり、かつ表示均一性も良好である液晶表示装置と、コントラスト比が210を下回る表示均一性が悪い液晶表示装置があることが確認された。これら液晶表示装置の断面SEM観察を実施し、表面に配向膜を有する共通電極103および画素電極105の電極端部のテーパー角度を測定したところ、テーパー角度が59,68度である液晶表示装置については表示均一性が良好であり、それ以外のテーパー角度が35,
41,47,52度である液晶表示装置については表示均一性が悪いという結果であった。表7に共通電極103および画素電極105の電極端部のテーパー角度とコントラスト比の評価結果について示す。
Figure 0004383825
共通電極103および画素電極105の端部のテーパー角度が低いほど光漏れする領域が広く、表示均一性が悪いという結果が確認された。ここで、電極膜厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yは断面SEM写真から図9に示す位置を測定した。
偏向光照射の際に、光源を2つ用い、基板に対して入射角度が5度である2方向から偏向の軸をそろえて光照射し、IPS−TFT−LCDを試作,評価したところ、上記の評価結果と同様の傾向があることが確認された。
実施例8では、実施例5と同様にしてTFT基板を1枚作製し、その基板を分割して、6つのIPS−TFT−LCDを試作した。ここで、配向制御膜109を形成する際、配向制御膜ワニスの濃度を調節して塗布したことで、配向制御膜109の厚さを一連に変化させた。
次にこれら6つの液晶表示装置の表示品位を評価したところ、コントラスト比が全面に渡って470以上であり、かつ表示均一性も良好である液晶表示装置と、コントラスト比が270を下回る表示均一性が悪い液晶表示装置があることが確認された。これら6つのIPS−TFT−LCDの断面SEM観察を実施したところ、いずれも1枚のTFT基板から分割して作製されているため、共通電極103および画素電極105の電極膜厚は約70nm、電極端部のテーパー角度は約48度であった。表8に配向制御膜厚とコントラスト比の評価結果について示す。
Figure 0004383825
配向制御膜109の膜厚が薄いほど光漏れする領域が広く、表示均一性が悪いという結果が確認された。ここで、電極膜厚x,電極のテーパー角度θ,配向制御膜厚yは断面
SEM写真から図9に示す位置を測定した。
図4,図6,図8の円で囲まれた部分を拡大した図である。 電極テーパー部における偏光紫外線の反射光が配光膜表面に照射する場合を示す図である。 図2とは異なる経路で、電極テーパー部における偏光紫外線の反射光が配光膜表面に照射する場合を示す図である。 本発明による液晶表示装置の第1の実施の形態の画素構成を説明する画素部分の断面図である。 本発明による液晶表示装置の第1の実施の形態の画素構成を説明する画素部分の平面図および断面図である。 本発明による液晶表示装置の第2の実施の形態の画素構成を説明する画素部分の断面図である。 本発明による液晶表示装置の第2の実施の形態である液晶表示装置の画素構成を説明する画素部分の平面図および断面図である。 本発明の実施例を説明する液晶表示装置の画素の構成の断面図である。 本発明の電極膜厚,電極テーパー角度,配向膜厚を規定する式を説明する図である。
符号の説明
101,102…ガラス基板、103…共通電極(コモン電極)、104…走査電極
(ゲ−ト電極)、105…画素電極(ソ−ス電極)、106…信号電極(ドレイン電極)、107…ゲート絶縁膜、108…保護絶縁膜、109…配向制御膜、110…液晶分子、110′…液晶層(液晶組成物層)、111…カラーフィルタ、112…有機絶縁膜、113…遮光膜(ブラックマトリクス)、114…偏光板、115…薄膜トランジスタ、116…半導体膜、117…電界方向、118…スルーホール、120…共通電極配線、121…電極、130…直線偏光紫外線、131…反射光、132…配向制御膜表面。

Claims (16)

  1. 少なくとも一方が透明な一対の基板と、
    前記一対の基板間に配置された液晶層と、
    前記一対の基板の少なくとも一方の基板に形成され、前記液晶層に電界を印加するための電極群と、
    前記電極群に接続された複数のアクティブ素子と、
    前記一対の基板上の前記液晶層に接する面上に形成された配向制御膜と、
    前記一対の基板の少なくとも何れか一方の基板に形成され前記液晶層の分子配向状態に応じて光学特性を変える光学手段とを有し、
    前記電極群は画素電極及び共通電極を有し、
    前記共通電極は有機絶縁膜上に形成されており、
    前記有機絶縁膜および前記共通電極上に前記配向制御膜が形成され、
    前記有機絶縁膜が1μm以上であり、
    前記配向制御膜の膜厚が1〜200nmであり、
    前記画素電極およびこれと対向する前記共通電極が互いに平行に配置され、かつ屈曲構造を有し、
    前記電極群のうち前記配向制御膜に最も近い層に形成された電極群の端部のテーパー角度が45度より大きく75度以下であり、
    前記配向制御膜がほぼ直線に偏光した光照射により配向制御能を付与された材料からなり、
    前記電極群の厚さをx、端部のテーパー角度をθ、前記配向制御膜の膜厚をyとすると次式の関係y>x/2sin2θが成り立つことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記電極群のうち表示領域内に存在する電極群端部のテーパー角度が45度より大きく75度以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記画素電極および前記共通電極の表面に配向制御膜が形成されていることを特徴とする請求項1から2の何れかに記載の液晶表示装置。
  4. 前記画素電極と前記共通電極は有機絶縁膜上に形成されており、前記有機絶縁膜および前記電極群上に前記配向制御膜が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記配向制御膜の膜厚が前記配向制御膜を表面に有する電極の厚さより大きいことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の液晶表示装置。
  6. 前記画素電極と前記共通電極の少なくとも一方が透明電極で構成されていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の液晶表示装置。
  7. 前記透明電極はイオンドープ酸化チタン膜、またはイオンドープ酸化亜鉛膜で構成されていることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記共通電極または前記画素電極または前記共通電極配線または信号電極の少なくとも一方がAl,Cr,Mo,Ta,Wまたはこれらの何れか一つを含む合金からなることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の液晶表示装置。
  9. 前記ほぼ直線に偏光した光の偏光軸が前記液晶層に電界を印加する前記電極群の伸びた方向に対してある角度傾いていることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の液晶表示装置。
  10. 前記ほぼ直線に偏光した光の偏光軸が前記液晶層に電界を印加する前記電極群の伸びた方向に対して5度から30度傾いていることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. 前記液晶層と前記一対の基板上に形成されている前記配向制御膜との二つの界面における前記液晶分子の配向制御方向がほぼ同一方向であることを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の液晶表示装置。
  12. 前記配向制御膜上の液晶層を構成する液晶分子の長軸方向が、前記光照射したほぼ直線に偏光した偏光軸と平行または直交していることを特徴とする請求項1から11の何れかに記載の液晶表示装置。
  13. 前記配向制御膜に照射する前記ほぼ直線に偏光した光の波長が200nmから400nmの範囲であることを特徴とする請求項1から12の何れかに記載の液晶表示装置。
  14. 前記電極群の厚さが1〜400nmであることを特徴とする請求項1から13の何れかに記載の液晶表示装置。
  15. 前記電極群の厚さが1〜200nmであることを特徴とする請求項1から14の何れかに記載の液晶表示装置。
  16. 前記配向制御膜の膜厚が1〜100nmであることを特徴とする請求項1から15の何れかに記載の液晶表示装置。
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