JP4381067B2 - 有機電子素子形成用材料の選定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、信頼性に優れた有機電子素子を形成するための有機電子素子形成用材料の選定方法に関する。
有機物を発光体に用いた有機エレクトロルミネッセンスディスプレイは、液晶ディスプレイとは異なり、励起された発光体からの蛍光発光又は燐光発光を利用した自発光型タイプのディスプレイである。そのため、膜構成がシンプルで、動画対応を可能とする高速応答性が期待できることから、次世代ディスプレイとして注目されている。
こうした有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(以下、有機ELディスプレイという。)を構成する有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という。)として、真空蒸着等で成膜された有機化合物薄膜を発光膜とする有機EL素子が盛んに研究され、一部実用化されている。しかし、真空蒸着等で成膜可能な有機化合物は低分子化合物であり、そうした低分子化合物を用いた有機EL素子においては、経時的に有機膜の結晶化や凝集が起こり素子が劣化し素子寿命が低下する等の問題があり、さらなる研究開発が継続されている。
一方、高分子材料や塗布型の低分子材料を発光材料として用いた有機EL素子が提案されている。それらの有機化合物は、溶媒中に溶解又は分散させて有機EL素子形成用の塗布溶液とすることができるので、その塗布溶液で大面積の有機EL素子を極めて効率的に製造できるという利点がある。そのため、近年においては、高発光効率と長寿命を達成できる塗布型の有機電子素子形成用材料の開発及びその有機電子素子形成用材料と共に配合する溶媒や添加物質の検討等が活発に研究されている。
しかしながら、上述した有機EL素子形成用の塗布溶液を用いて有機EL素子を形成する場合においては、その塗布溶液中の有機化合物材料、溶媒及び添加物質等が発光膜の形成にどのように関与しているか、また、形成された発光膜の発光効率や寿命にどのように関与しているかについて必ずしも明らかにされているとは言えなかった。その理由の一つとして、有機EL素子の発光効率や寿命等の特性は、発光膜のバルクのキャリア(電子・正孔)の移動度や安定性に影響されると共に、膜界面(例えば、発光膜と電極界面、発光膜と電荷輸送膜界面、など)におけるキャリアの移動度や安定性にも影響されることが考察されているが、膜界面での解析は、バルクの解析に比べて困難であるために十分に行われていないことが要因の一つに挙げられる。
特にこうした有機EL素子形成用材料は溶媒等を含むので、その塗布膜の乾燥過程における膜界面の現象変化や、形成された発光膜の劣化過程における膜界面の現象変化を解析することは、信頼性に優れた有機電子素子用の材料を開発する上で極めて重要である。
上述した膜界面を解析する手法としては、多重内部反射赤外分光法や、ケルビンプローブ接触電位差測定法等が提案されている。しかし、これらの手法は特定の界面のみの測定しかできないことから汎用性がなく、さらに再現性にも乏しいという難点があり、上述した膜界面の有効な解析手法とは言えなかった。
ところで、スラブ型光導波路を利用して界面、表面吸着物、薄膜、極微量の試料などのスペクトルを高感度に測定するための装置が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。このスペクトル測定装置は、ある一定の波長幅を持つ光、例えば白色光をレンズで集光して、レンズと所定間隔に設定したプリズムから光をスラブ光導波路の光導波路膜に入射し、光導波路膜内を全反射した光をプリズムを経てプリズムと所定間隔に設定したレンズで取り出し、分光器で出射光を分光し、検出器に送ることにより、極めて大きな反射回数が得られ、高感度のスペクトルの測定が可能である。
特開平8−75639号公報 特開2001−108611号公報
本発明は、信頼性に優れた有機電子素子用の材料の開発を目的としてなされたものであって、信頼性に優れた有機電子素子を形成するための材料の選定方法を提供すること目的とする。
本発明者らは、有機電子素子を形成するため各種の材料について検討している過程で、スラブ型光導波路を利用したスペクトル測定で得られる乾燥過程のスペクトルデータに着目し、そのデータの経時的な変化が有機電子素子成膜時の界面現象の状態変化を表していること、及びその状態変化が得られる有機電子素子の信頼性に影響していることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、上記課題を解決するための本発明の有機電子素子用材料の選定方法は、有機化合物と異なる芳香族系溶媒とを含む複数の有機電子素子形成用材料を調製し、前記各有機電子素子形成用材料で形成した塗布膜の乾燥過程における経時的な紫外可視吸収スペクトルデータを、スラブ型の光導波路を利用したスペクトル測定装置を用いて300nm〜700nmの紫外可視領域について2秒間隔で測定し、前記各有機電子素子形成用材料のうち、前記2秒間隔で測定されたスペクトルデータの吸収強度変化率が前記波長領域のいずれの波長においても50%未満となる有機電子素子形成用材料を選定することを特徴とする。
この発明によれば、有機電子素子形成用材料の乾燥過程における経時的な紫外可視吸収スペクトルデータが不連続点を有さない緩やかな変化を示すので、乾燥過程の界面状態に顕著な変化が生じない。そうした経時的な界面状態を経て形成された有機層を含む有機電子素子は、一様に安定した特性を有し、信頼性に優れたものとなる。
本発明の有機電子素子形成用材料の選定方法において、前記経時的な紫外可視吸収スペクトルデータ、熱、光、電場及び磁場から選ばれる1又は2以上の外的要素が印加された条件下で測定することを特徴とする。
この発明によれば、熱、光、電場及び磁場から選ばれる1または2以上の外的要素が印加された条件下で乾燥される場合においても、乾燥過程における経時的な紫外可視吸収スペクトルデータが不連続点を有さない緩やかな変化を示すので、乾燥過程の界面状態に顕著な変化が生じない。そうした経時的な界面状態を経て形成される有機層を含む有機電子素子は、一様に安定した特性を有し、信頼性に優れたものとなる。
本発明の有機電子素子形成用材料の選定方法において、前記有機電子素子形成用材料が、水系溶液、非水系溶液又はそれらの組成物であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明の有機電子素子用材料によれば、有機電子素子形成用材料の乾燥過程における経時的なスペクトルデータが不連続点を有さない緩やかな変化を示すので、乾燥過程の界面状態に顕著な変化が生じない。そうした経時的な界面状態を経て形成された有機層を含む有機電子素子は、一様に安定した特性を有し、信頼性に優れたものとなる。
以下、本発明の有機電子素子形成用材料及び有機電子素子について具体的に説明する。
本発明の有機電子素子形成用材料は、スラブ型の光導波路を利用したスペクトル測定装置を用いて測定される。そして、本発明の特徴は、測定される有機電子素子形成用材料の乾燥過程における経時的なスペクトルデータが、不連続点を有さない緩やかな変化を示すことにある。
(スラブ型光導波路を利用したスペクトル測定)
最初に、スラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置について説明する。スラブ型光導波路分光法は、分子や官能基の振動を捉える赤外分光法ではなく、電子状態やエネルギーバンドギャップに関わる短波長域の界面吸収特性を経時的に測定できる分光法である。そのため、化学結合や化学構造の変化を伴わない膜状態の微妙な変化や相違、ダイナミクスの分析に有効である。
図1は、スラブ型光導波路分光法の原理図である。スラブ型光導波路においては、光導波路基板1に光2を入れると、その光2が光導波路基板1の表面で全反射して進む。このとき、光導波路基板上に測定に供される塗布膜3を形成すると、基板内を全反射して進む光2の表面波が塗布膜中に僅かに染みこむ。この表面波は、エバネッセント波4と言われ、図1中に記載したように、塗布膜内に指数関数的に減衰しながら染みこむ。このときの染み込み深さ(dp)は、次式のように表される。下記式において、λは入射波波長、θは入射角度、n1は導波路基板の屈折率、n2は塗布膜もしくはサンプル膜周辺環境の屈折率である。
Figure 0004381067
このスラブ型光導波路においては、染み込み深さ(dp)が非常に浅く、調整により光導波路基板1の表面から1μm以内に存在する分子のみについての情報を選択的に且つ非破壊的に解析することができる。また、より薄い光導波路基板1を用いることにより、反射回数を増やすことができ、より高感度で測定することができる。こうしたスラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置としては、特開平8−75639号公報及び特開2001−108611号公報に開示されている測定装置を挙げることができ、より具体的には、システムインスツルメンツ社製のSIS−50型装置を挙げることができる。
図2は、特開平8−75639号公報に開示されているスラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置の一例を示す構成図である。図2において、光源10としては、遠紫外から遠赤外までのうち任意の波長範囲を持つ光を発射する光源が使用され、例えば、Xeランプが使用される。光チョッパー30は、光源10からの光を一定の周期の断続光にするものであり、光源10と入射光側光ファイバー31の間に設けられる。試料測定部は、入射光側レンズ11、出射光側レンズ15、入射光側プリズム12、出射光側プリズム14、スラブ光導波路13、位置制御機構16を有している。入射光側レンズ11は、入射光側光ファイバー31の出口側の先端に設けられ、出射光側レンズ15は、出射光側光ファイバー32の入口側の先端に設けられる。なお、特開2001−108611号公報に記載のように、プリズムを使用しない光結合法を適用することもできる。
図3と図4は、スラブ型光導波路の平面図と断面図であり、入射光側プリズム12と出射光側プリズム14は、スラブ型光導波路13上に配置される。各プリズム12,14は、試料54と参照部分53をプリズムを付け直すことなく測定可能にするため、細長いものが使用される。スラブ光導波路13は、光導波路層52を支持するための基板51と、光導波路層52とからなる。スラブ光導波路13の片側部分には帯状に試料54が乗り、その反対側、即ち試料54のない部分は参照部分53となる。
検出部は、図2に示すように、分光器41、光電子増倍管43、増幅器44、及びコンピュータ42を有している。光源10から発射された白色光は、光チョッパー30で一定の周期の断続光にされた後、入射光側光ファイバー31に導入される。入射光側光ファイバー31に導入された断続光は、入射光側光ファイバー31を通り、出光側の先端に設けられた入射光側レンズ11で集光され、適当な角度で入射光側プリズム12に導入される。入射光側レンズ11で集光された断続光は、入射光側プリズム12に導入された後、スラブ光導波路13の光導波路層52内に入射し、その光導波路層52内に入射した断続光は、光導波路層52内で全反射を繰返した後、光導波路層52内から出射し、出射光側プリズム14に導入される。出射光側プリズム14に導入された断続光は、出射光側光ファイバー32の入光側の先端に設けられた出射光側レンズ15により取り出され、出射光側光ファイバー32によって、分光器41に送られる。分光器41によって分光された断続光は、光電子増倍管43、増幅器44を経て、コンピュータ42に送られ演算処理されることにより、スペクトルが得られる。
図5は、本発明に好ましく適用するスラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置である。図5に示すスラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置は、多重反射型紫外可視吸収スペクトル測定と、蛍光発光スペクトル測定とを同時に行うことができる装置である。この測定装置は、塗布膜3と光導波路基板1との間の多重反射型紫外可視吸収スペクトルを検出する紫外可視吸収用CCD分光器7を備えている。また、光導波路から取り出される蛍光発光9を検出する蛍光用PMT分光器8を備えている。なお、符号5はプリズムであり、符号6は反射ミラーである。
この多重反射型紫外可視吸収スペクトル測定は、界面の電子状態変化と、化学結合変化との相関関係が明らかとなり、塗布膜3の官能基や化学構造由来の情報である紫外可視吸収スペクトルデータを入手するのに有効であり、蛍光発光スペクトル測定は、界面の電子状態変化と発光分光特性との関係が明らかとなり、特に有機EL素子特性において重要な発光特性情報である蛍光発光スペクトルデータを入手するのに有効である。
こうしたスペクトル測定装置は、上記の各分光器7,8から得られた経時的な分光情報を、解析装置101に出力する。図5に示す解析装置101は、得られた分光情報を解析可能に処理する機能を有するものであれば特に限定されず、パーソナルコンピュータ等の演算機能を内蔵した情報処理装置又は画像表示装置、又は演算素子を内蔵したプリンター装置等を挙げることができる。こうした解析装置101により、例えば図5に示すように、時間軸に対する分析情報を表示することができる。
(有機電子素子形成用材料)
本発明においては、有機電子素子形成用材料を塗布した塗布膜の乾燥過程における経時的なスペクトルデータを、上述したスラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置で測定する。なお、上述した塗布膜は、有機電子素子形成用材料を塗布した塗布膜に対応する。
本発明の有機電子素子用材料は、このときの経時的な測定データが不連続点を有さない緩やかな変化を示すものであること、又は、熱、光、電場及び磁場から選ばれる1または2以上の外的要素が印加された条件下で行った場合の経時的な測定データが不連続点を有さない緩やかな変化を示すものであること、を特徴としている。
ここで、有機電子素子形成用材料の乾燥過程とは、例えば、有機電子素子形成用材料を光導波路基板上に塗布した後、その材料中に含まれる溶媒等が除去したり、化合物が反応したりして成膜される経時変化過程のことである。
塗布膜は、有機電子素子形成用材料を塗布して形成される膜であり、その塗布膜を形成するための有機電子素子形成用材料としては、例えば、有機EL素子形成用材料、有機半導体用溶液、太陽電池用溶液等を挙げることができる。より詳細には、有機EL素子形成用材料は、発光材料であるクマリン等の低分子発光材料や、ポリフェニレンビニレン等の共役高分子材料等の有機化合物、及びトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤や、ジクロロエタン等の含ハロゲン系溶剤等の有機溶剤が含まれる。なお、有機半導体形成用溶液や、有機太陽電池形成用溶液も有機EL素子形成用材料同様の有機溶剤が含まれる。
塗布膜の乾燥過程における経時変化は、外的要素を与えない状態で、又は、外的要素を一時的、断続的又は連続的に印加した状態で測定される。
上記の外的要素とは、一時的、断続的又は連続的に印加される熱、光、電流及び磁気から選ばれる1又は2以上の要素のことである。有機電子素子用材料の乾燥過程にこれらの外的要素を印加することにより、塗布膜の乾燥過程での界面状態の経時変化情報が測定される。
熱には、温熱と冷熱が含まれる。光には、レーザ(位相のそろった単色光)、紫外線、可視光線、赤外線等、波長の異なる光が含まれ、また、電子線、放射線が含まれ、また、X線、γ線等の放射も含まれる概念で定義する。電流は、直流でも交流でもよく、電流値も各種の値で印加可能である。磁気は、任意の磁場を与えた場合であり、磁石による磁場でも電磁石によるものでもよい。
熱を印加する装置としては、例えば、ホットプレート、熱線ヒーター等が挙げられ、光を照射する装置としては、例えば、紫外線露光装置、電子線露光装置等が挙げられ、電流を印加する装置としては、例えば、直流電源装置又は交流電源装置が挙げられ、磁気を印加する装置としては、例えば、電磁石、強力永久磁石等が挙げられる。
また、一時的にとは、上述した外的要素を一度印加することにより、塗布膜の化学情報が経時的に変化するような場合に適用される印加スタイルである。また、断続的にとは、上述した外的要素を一定時間毎に印加することにより、塗布膜の化学情報が経時的に変化するような場合に適用される印加スタイルである。また、連続的にとは、上述した外的要素を絶え間なく連続して印加することにより、塗布膜の化学情報が経時的に変化するような場合に適用される印加スタイルである。
「経時的な測定データが不連続点を有さない緩やかな変化を示す」とは、スラブ型光導波路を利用した塗布膜の乾燥過程における経時的なスペクトル測定データにおいて、いずれの波長においても、乾燥過程の秒単位の吸収強度変化率が50%以上であるような急峻な変化を示さず、不連続点を有さない緩やかな変化を示すことをいう。言い換えれば、いずれの波長においても、乾燥過程の秒単位の吸収強度変化率が50%未満であるような変化を示すことをいう。
こうした経時変化の態様は、有機電子素子用材料からなる塗布膜の配向状態、結晶性に最も関与するものであり、その結果、その塗布膜を乾燥して得られた有機膜(有機層ともいう。)は、高アモルファス性等の特性について優れた性質を有し、低結晶性であるため、電流局部集中の少ない高電流効率の素子形成には極めて有効である。
上述した変化を示す好まし有機電子素子用材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリフルオレンポリフェニレンビニレン類、またはそれらの誘導体の水溶液、非水溶液又は組成物を挙げることができる。特にポリフルオレンは、比較的溶剤溶解性も高く、有機EL発光特性等の有機電子素子特性に優れるという理由から好ましい。
また、塗布適正を向上させる目的で水溶液、非水溶液又は組成物に界面活性剤等の添加剤を加えて用いる場合でも、その添加によって膜界面の電子状態にどのような影響が出るかについて経時的に解析することも可能である。
本発明においては、塗布膜の材料特性に応じて、又は、印加する外的要素と塗布膜との間の関係に応じて、各種の外的要素から適当な外的要素を選択する。このとき、1種類の外的要素を印加してもよいし、2種類以上の外的要素を印加してもよい。2種類以上の外的要素を印加する場合には、各外的要素の印加スタイル(一時的、断続的、連続的)は同じにしてもよいし、異なる印加スタイルにしてもよい。例えば、一の外的要素は連続的に印加し、他の一の外的要素は断続的に印加することもできる。
本発明の有機電子素子用材料は、こうした外的要素を付与した場合においても、その塗布膜の乾燥過程でのスペクトルデータの経時的な変化が、上述した変化態様であることが好ましく、それゆえ、高アモルファス性等の特性について優れた性質を有し、低結晶性であるため、電流局部集中の少ない高電流効率の素子が形成されることとなる。
次に、他の測定データとの関係について説明する。
なお、塗布膜に対する他の測定として、熱分析測定や質量分析、分光分析を行うことができる。熱分析測定としては、熱重量減少変化測定(TGA)、示差熱分析測定(DSC)、昇温脱離ガス分析測定(TDS)等を挙げることができる。これらのうち、熱重量減少変化測定(TGA)や示差熱分析測定(DSC)等の一般的な熱分析測定を行うことによって、界面の重量変化やエネルギー変化に関する情報を入手することができ、塗布膜の乾燥過程における界面の電子状態変化と膜の熱的挙動変化との関係が明らかとなる。また、質量分析としては、一般的な質量分析装置(MS)を連動させて行うことにより、膜界面の熱的変化や経時的変化中に生じたガス成分に関する情報を入手することができ、アウトガス分析結果との間では、界面の電子状態変化と、変化の過程で膜より生じる分解物、アウトガス成分との関係が明らかとなる。また、分光分析装置としては、赤外分光測定(IR)、蛍光発光分光測定、ラマン分光測定、X線光電子分光測定(XPS)、和周波分光測定(SFG)、第2高調波分光測定(SHG)等を挙げることができる。これらのうち、赤外分光測定(IR)を連動させることにより、化学結合や、化学構造変化に関する情報を入手することができ、界面の電子状態と膜の化学構造変化、変質との関係が明らかとなる。
こうした異種分析手段での測定については、外的要素を印加して得られたスペクトルデータを時間軸展開し、その結果明らかになった塗布膜に生じる変化を段階毎に特定し、その段階毎に保持した状態で行うことが望ましい。その結果として得られた分析データは、例えばスペクトルデータの顕著な状態変化の解明に有効に利用することができる。
また、こうした異種分析手段での測定を、外的要素を印加して行ったスペクトル測定と同じ外的要素を同じ条件で塗布膜に経時的に印加しながら行うようにしてもよい。この場合には、異種分析手段の外的要素の印加条件を、スペクトル測定の場合と同じにして測定するので、得られた分析データは、例えばスペクトルデータとの対比が容易であり、その結果、状態変化の解明に有効に利用することができる。
また、上述したスペクトルデータ及び分析データ、さらにそれらの解析結果を、有機電子素子形成用材料で形成された有機電子素子の特性データと比較し、両者の関係をより解析することができる。有機電子素子の特性データとしては、例えば、エネルギー変換効率データ、寿命、安定性データ等を挙げることができる。例えば、有機EL素子においては、発光効率データ、発光輝度データ、発光寿命データ等が挙げられる。こうした特性データは、スラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置で測定されたスペクトルデータや異種分析手段により測定された分析データと対比される。対比した結果、特性データの特異的な結果が、スペクトルデータ及び分析データ、さらにそれらの解析結果に対応している場合に、そのスペクトルデータが示す界面挙動の状態変化が特性に影響していることが明らかになる。
以上説明した有機電子素子用材料は、有機電子素子に含まれる有機層を構成することが好ましく、その有機電子素子が、有機エレクトロルミネッセンス素子、太陽電池又は有機半導体装置であることが好ましい。得られる有機膜は、安定した特性を有するので、信頼性に優れた有機電子素子を得ることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例1)
実施例1では、異なる有機溶媒を採用した場合における有機EL素子形成用材料を使用した。有機EL素子形成用材料として、ADS社製の高分子緑発光材料を用いた。有機溶媒としては、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼン、汎用キシレン(o−キシレン:25%、m−キシレン:43%、p−キシレン:18%、エチルベンゼン:14%)を用い、5種類の有機EL素子形成用材料を調製した。なお、高分子緑発光材料は、各溶媒中に1重量%となるように調製した。
5種類の溶液を用い、洗浄済み無アルカリガラス上にスピンコーティングし、乾燥厚さ1μmの塗布膜を形成した。乾燥後における一般的な紫外可視吸収スペクトルを、紫外可視分光光度計(日立製作所製、商品名:UV−2000)で測定し、溶剤種によるスペクトルの違いについて調べた。m-キシレンとo-キシレンについての乾燥後の有機EL素子膜の紫外可視吸収スペクトルを図6に示した。200〜700nmの波長域におけるキシレン異性体の違いによるスペクトルデータに違いは見られなかった。
次に、スラブ型光導波路分光法を利用した界面紫外可視分光測定装置(システムインスツルメンツ社製、SIS−50型)を用いて、上述した有機EL素子形成用材料で成膜した塗布膜の乾燥過程の経時的な界面紫外可視吸収スペクトルデータを測定した。測定は、溶媒種の異なる上述した溶液を、合成石英からなる光導波路基板(システムインスツルメンツ社製)の上に0.1mL滴下し、その後、室温で徐々に乾燥させて塗布膜中の溶媒種を揮発させ、乾燥過程における経時的なスペクトルデータを測定した。このとき、エバネッセント波の染み込み深さは約1μmであり、約2秒間隔で測定した。図7は、m-キシレン(A)とo-キシレン(B)についての乾燥過程における塗布膜の界面紫外可視吸収スペクトルである。図7中、1〜4の符号は、経時的な測定順を示している。図7の結果からわかるように、m-キシレン(A)とo-キシレン(B)とは、乾燥過程における界面紫外可視吸収スペクトルが異なっている。なお、p-キシレン及び汎用キシレンを溶媒種とした溶液を用いたものは、o-キシレン(B)と同じ結果であった。
次に、有機EL素子形成用材料で形成した有機EL素子膜の特性データを測定した。有機EL素子膜の特性データは、ガラス基板/ITO(陽極)/PEDOT・PPS(正孔輸送層)/有機EL素子膜(電子輸送層兼発光層)/Ca層/Ag(陰極)の層構成からなる有機EL素子の電圧−輝度特性(表1参照)、電圧−発光効率特性(表1参照)、発光寿命特性(表1参照)を測定することにより解析し、検討した。表1の結果から明らかなように、m-キシレンにおいては、他の溶媒種に比べ、輝度が1桁低く、効率も1/3であり、著しく短寿命であった。
次に、スペクトルの測定データと有機EL素子膜の特性データとを対比した。表1に示すようなm-キシレンを溶媒種とした溶液で形成した膜は、その特性が劣っていたが、その特性差は、図6に示した一般的な紫外可視吸収スペクトル結果では説明できないが、図7に示したスラブ型光導波路を利用した界面紫外可視吸収スペクトル結果において説明でき、その化学状態を考察できる。すなわち、m-キシレンを溶媒種とした有機EL素子形成用材料のみ他とは異なる界面紫外可視吸収スペクトルと特性データを示した。その結果、以下のことが考察できる。
先ず、図7に示すように、o-キシレンを溶媒種とする場合においては、スペクトル変化が、300nmから700nmの紫外可視光領域において、乾燥過程の秒単位の吸収強度変化率が50%未満となり、不連続点を有さない緩やかなものであったが、m-キシレンを溶媒種としたときの結果は、乾燥過程で劇的に吸収強度が低下した。このときの変化は、乾燥過程の秒単位の吸収強度変化率が50%以上(350nmにおいては最大62%変化)となるものであり、不連続点を有する急峻な変化を示していた。
この結果は、乾燥過程における溶媒種からなるπ電子層が塗布膜から一気に抜けることを示しているものと推察される。すなわち、乾燥過程の初期においては、光導波路基板面に並行なπ電子平面(高分子有機化合物)/並行なπ電子層(溶媒)/並行なπ電子平面(高分子有機化合物)の積層構造が一時的に形成されているものと考えられ、その後、乾燥が進むと、溶媒が一気に揮発し、上記の並行なπ電子層(溶媒)が抜け、図7(A)に示すように劇的な吸収強度の変化が生じると考えられる。その結果、光導波路基板面に並行なπ電子平面(高分子有機化合物)/並行なπ電子平面(高分子有機化合物)からなる積層構造がそのままの状態で安定化すると考えられる。そうしたことは、その後の乾燥過程において吸収強度に変化が生じないことからも説明できる。
こうした界面紫外可視吸収スペクトルの結果は、有機EL素子膜の特性データをよく説明できる。すなわち、塗布型の有機EL素子膜においては、結晶性や規則性は要求されず、不均一性やアモルファス性が要求されており、そのため、m-キシレンを溶媒種とする溶液から形成された規則的な積層構造を有する膜が、輝度、発光効率、寿命等の特性に劣っているという、表1に示す結果は矛盾なく説明される。
従来、素子作製し、特性評価まで行わなければ最適な有機EL素子形成用材料を選定できなかったが、本発明の解析方法によれば、界面紫外可視吸収スペクトルと特性データとを対比して塗布膜界面の化学状態を解析することによって、乾燥過程での界面紫外可視吸収スペクトル変化が意味する現象を把握できる。その結果、この解析結果を援用することにより、他の有機EL素子形成用材料の選定について、素子作製し、特性評価まで行わなわなくても、選定作業における方向性が明らかになるので、選定の大幅な簡略化が期待できる。
Figure 0004381067
(実施例2)
蛍光発光分光装置で、発光層の乾燥前後の蛍光発光スペクトルの変化を調べた結果、m−キシレンを溶媒に用いた場合においてのみ、乾燥前後で、スペクトルが殆ど変化せず、また、発光強度も弱いことが分かった。この実施例におけるスペクトル変化は、乾燥過程の秒単位の吸収強度変化率が50%未満であり、不連続点を有さない緩やかなものであった。
スペクトルの測定データと有機EL素子の特性データとを対比すると、ランダムに並ぶ、他の溶剤系とは異なり、光導波路基板面に並行なπ電子平面(高分子有機化合物)/並行なπ電子層(溶媒)/並行なπ電子平面(高分子有機化合物)の積層構造が一時的に形成されると考えられ、乾燥が進み溶媒が揮発しても、π電子平面状態はランダムにならず並行性が乾燥後も保持され、膜全体の蛍光発光スペクトルが変わらなかったものと考えられる。
(実施例3)
光導波路分光測定装置に、加熱可能なユニット(基板全体を加温可能なヒーター)を搭載した装置を用い、実施例1と同様に測定を行った結果、より実生産に近い条件での層の界面状態を調べることができた。具体的には、実施例1のm‐キシレン選択性は、同様に確認されたが、熱印加時での、溶剤が揮発する激しい膜状態変化を観察することができた。
スラブ型光導波路分光法の原理図である。 特開平8−75639号公報に開示されているスラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置の一例を示す構成図である。 スラブ型光導波路の平面図である。 スラブ型光導波路の断面図である。 本発明に好ましく適用するスラブ型光導波路を利用したスペクトル測定装置である。 m-キシレンとo-キシレンについての乾燥後の有機EL素子膜の紫外可視吸収スペクトルである。 m-キシレン(A)とo-キシレン(B)についての乾燥過程における塗布膜の界面紫外可視吸収スペクトルである。
符号の説明
1 光導波路基板
2 光
3 膜(塗布膜)
4 エバネッセント波
5 プリズム
6 反射ミラー
7 紫外可視吸収用CCD分光器
8 蛍光発光用PMT分光器
9 蛍光発光
10 光源
11 入射光側レンズ
12 入射光側プリズム
13 スラブ型光導波路
14 出射光側プリズム
15 出射光側レンズ
16 スラブ型光導波路の位置、角度の制御機構
30 光チョッパー
31 入射光側光ファイバー
32 光ファイバー
33、34 レンズ
41 分光器
42 コンピュータ
43 光電子増倍管
44 増幅器

Claims (3)

  1. 有機化合物と異なる芳香族系溶媒とを含む複数の有機電子素子形成用材料を調製し、
    前記各有機電子素子形成用材料で形成した塗布膜の乾燥過程における経時的な紫外可視吸収スペクトルデータを、スラブ型の光導波路を利用したスペクトル測定装置を用いて300nm〜700nmの紫外可視領域について2秒間隔で測定し、
    前記各有機電子素子形成用材料のうち、前記2秒間隔で測定されたスペクトルデータの吸収強度変化率が前記波長領域のいずれの波長においても50%未満となる有機電子素子形成用材料を選定することを特徴とする有機電子素子形成用材料の選定方法
  2. 前記経時的な紫外可視吸収スペクトルデータ、熱、光、電場及び磁場から選ばれる1又は2以上の外的要素が印加された条件下で測定する、請求項1に記載の有機電子素子形成用材料の選定方法
  3. 前記有機電子素子形成用材料が、水系溶液、非水系溶液又はそれらの組成物である、請求項1又は請求項2に記載の有機電子素子形成用材料の選定方法
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