JP4376539B2

JP4376539B2 - Method and apparatus for treating organic wastewater or sludge

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Publication number: JP4376539B2
Application number: JP2003101653A
Authority: JP
Inventors: 隆生萩野; 裕一府中; 秀潔吉田; 將明西本; 和彰島村
Original assignee: Ebara Corp
Current assignee: Ebara Corp
Priority date: 2002-04-18
Filing date: 2003-04-04
Publication date: 2009-12-02
Anticipated expiration: 2023-04-04
Also published as: JP2004000941A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水処理場や各種廃水処理施設等において有機性廃水又は汚泥を処理するシステムに係わり、更に詳しくは、し尿や浄化槽汚泥の消化脱離液、汚泥の消化液、化学工場排水などの高濃度の有機物、リン及び窒素を含有する廃水から、リン等をリン酸マグネシウムアンモニウム（以後「ＭＡＰ」と略記することがある）結晶として除去するとともに、該ＭＡＰ結晶を回収する技術において、純度の高い良質のＭＡＰ結晶を効率良く回収する方法及び装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の一般的な脱窒、脱リンの同時処理方法としては、嫌気無酸素好気法などの生物学的処理方法や、嫌気好気法、凝集沈殿法、アルミナ吸着法等を組み合わせた方法等がある。また、近年、し尿処理や下水処理の工程で発生する返流水や嫌気性消化脱離液等を対象としてＭＡＰ処理等も試みられている。これらの処理方法の内、嫌気無酸素好気法は、水質の変化や季節変動に伴う外部環境の変化により、処理性能が安定しない等の問題があり、嫌気好気法と凝集沈殿法等を組み合わせた方法は、処理工程が煩雑な上に薬品代をはじめとするランニングコストが大きく問題であった。ＭＡＰ処理法は、先の2法に比べて運転操作の煩雑さは少なく、特にリンの回収を安定的に行える上、回収されるＭＡＰは優れた肥料としての付加価値があり、資源の有効利用の点からも優れたリン及び窒素の除去技術といえる。
【０００３】
しかし、ＭＡＰ法の場合も、１）ｐＨ調整剤としての水酸化ナトリウムや添加剤としての塩化マグネシウム等の薬品コストが大きい、２）１時間未満程度の短時間で急速にＭＡＰ晶析させる（「急速ＭＡＰ反応」と略記する）と、微細なＭＡＰ粒子が生成され、ＭＡＰ反応槽からリークし、ＭＡＰ回収率が６０〜７０％程度に低下する場合がある、３）急速ＭＡＰ反応は、約４００ｍｇ／リットル以上のＳＳが液中に混在するとＳＳがＭＡＰ晶析物と絡み合い、純度の高いＭＡＰ結晶として回収できない、４）ＭＡＰ処理工程の前段に嫌気性消化工程等を採用している場合においては、嫌気性消化工程において、汚泥中の溶解性マグネシウム律速となるＭＡＰ反応が、反応槽内ですでに行われており、生成されたＭＡＰ粒子は、そのままではＳＳとの分離が困難であるため、消化汚泥に混在した状態で回収されないまま、汚泥とともに処分されているなどの問題点である。
【０００４】
そこで、本発明者らは上述した従来の問題を解決すべく、「有機性廃水の処理方法及び処理装置」（特許文献１）として、廃水中のリンを効率良くＭＡＰとして回収する技術を提案した。すなわち、有機性廃水処理工程において発生する余剰汚泥に対して嫌気性消化処理を行い、かつ該工程においてマグネシウム源を供給して反応槽内にＭＡＰを生成せしめ、生成したＭＡＰを消化汚泥から分離し回収する工程を有する有機性廃水の処理方法と処理装置を提案した。該発明を実施することにより、排水中のリン回収効率を大幅に高めることが可能となった。
【０００５】
【特許文献１】
特開２００２−４５８８９号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らはさらに該発明を詳細に検討した結果、その経済的あるいは操作の容易性などの点からいうと、ＭＡＰ回収率の向上と安定化、生成ＭＡＰの高純度化、薬品使用量の低減化、及び処理システムの簡略化に関して、さらに向上させることが必要であることが分かった。
本発明は、上述した従来技術の問題点の解決及び特開２００２−４５８８９の発明をさらに向上させることを目的とする。すなわち、本発明は、有機性廃水排水又は汚泥処理システムの中で、特に有機物、窒素、リンを含有する廃水、例えば、し尿や浄化槽汚泥の消化脱離液、汚泥の消化液、化学工場排水などの高濃度の有機物、リン及び窒素を含有する廃水又は汚泥に対して、嫌気性処理工程を採用し、かつリンをリン酸マグネシウムアンモニウム結晶として除去するＭＡＰ処理法において、リンの除去効率を大幅に改善する技術を提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を以下に示す手設によって解決することができた。
（１）嫌気性処理槽を有する嫌気性処理工程と、有機性廃水又は汚泥中のリン及び窒素をリン酸マグネシウムアンモニウムの形態で系外に取り出す工程とを有する有機性廃水又は汚泥の処理方法において、該嫌気性処理工程内又はその前段において該嫌気性処理槽内の溶解性Ｍｇ濃度が１０〜３０ｍｇ／リットルの範囲となるように水酸化マグネシウムを添加する工程を有し、該嫌気性処理工程で発生するリン酸マグネシウムアンモニウムの結晶を分離する工程を有し、該リン酸マグネシウムアンモニウム回収後汚泥の一部を汚泥脱水工程に導き、かつ該リン酸マグネシウムアンモニウム回収後汚泥の残りを該嫌気性処理工程に戻すことを特徴とする有機性廃水又は汚泥の処理方法。
【０００８】
（２）該嫌気性処理工程の前段に汚泥可溶化工程を有することを特徴とする前記（１）記載の有機性廃水又は汚泥の処理方法。
（３）該嫌気性処理工程の前段に汚泥の濃縮工程と、該嫌気性処理工程からの消化汚泥を濃縮又は脱水する工程を有し、前記汚泥の濃縮工程及び消化汚泥を濃縮又は脱水する工程からの脱離水に対して、該嫌気性処理工程で発生したリン酸マグネシウムアンモニウム粒子、水酸化マグネシウムを添加してリン酸マグネシウムアンモニウム生成反応を生じせしめ、リン酸マグネシウムアンモニウム粒子を分離回収することを特徴とする前記（１）記載の有機性廃水又は汚泥の処理方法。
【０００９】
（４）嫌気性処理槽と、有機性廃水又は汚泥中のリン及び窒素をリン酸マグネシウムアンモニウムの形態で系外に取り出すリン酸マグネシウムアンモニウム分離装置とを有する有機性廃水又は汚泥の処理装置において、該嫌気性処理槽内又はその前段の槽に該嫌気性処理槽内の溶解性Ｍｇ濃度が１０〜３０ｍｇ／リットルの範囲となるように水酸化マグネシウムを添加する添加装置を設け、該嫌気性処理槽から引き抜いた汚泥からリン酸マグネシウムアンモニウム結晶を分離、回収する分離装置と、該分離装置からのリン酸マグネシウムアンモニウム回収後汚泥の一部を脱水する汚泥脱水装置、リン酸マグネシウムアンモニウム回収後汚泥の残りを該嫌気性処理槽の上部に戻す導管を有することを特徴とする有機性廃水又は汚泥の処理装置。
（５）該嫌気性処理槽の前段に汚泥の濃縮装置と該嫌気性処理槽からの消化汚泥を濃縮又は脱水する装置とを有し、前記汚泥の濃縮装置及び消化汚泥を濃縮又は脱水する装置からの脱離水に対して、該嫌気性処理槽で発生したリン酸マグネシウムアンモニウム粒子及び前記添加装置からの水酸化マグネシウムを添加してリン酸マグネシウムアンモニウム生成反応を生じせしめ、リン酸マグネシウムアンモニウム粒子を分離回収する生成分離装置を設けたことを特徴とする前記（４）記載の有機性廃水又は汚泥の処理装置。
【００１０】
なお、本発明の方法は、下記の態様を取ることができる。
（６）前記汚泥の濃縮工程の後に汚泥可溶化工程を行ない、該汚泥可溶化工程からの可溶化処理汚泥を嫌気性処理工程に導入することを特徴とする前記（３）記載の有機性廃水又は汚泥の処理方法。
さらに、本発明の装置は、下記の態様を取ることができる。
（７）該嫌気性処理槽の前段に汚泥可溶化槽を有することを特徴とする前記（４）記載の有機性廃水又は汚泥の処理装置。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図１に基づいて説明する。
図１は、本発明の一実施形態を示すブロック図であり、最初沈殿池２１、曝気槽２２及び最終沈殿池２３からなる有機性排水処理システムから排出される初沈汚泥５と余剰汚泥６は、汚泥貯槽１７で貯留され、嫌気性処理工程を行う嫌気性処理反応槽である嫌気性消化槽２６に導かれる。嫌気性消化槽２６の役割は、汚泥中の有機物嫌気性環境下において分解し、メタン等の有価物として回収することと、純度の高いＭＡＰを成長促進（熟成）させることである。前者の役割を妨げることなく、後者の役割を十分に発揮させることが本発明の主眼である。なお、図１は、嫌気性消化槽２６にマグネシウム源を添加し、嫌気性消化槽２６からのＭＡＰ含有汚泥をＭＡＰ回収装置２７に入れそこで回収ＭＡＰを得るプロセスを示すものであって、図３以下に示す本発明のプロセスとの対比の関係で、この方法を便宜上「本発明Ａ法」という。
【００１２】
純度の高いＭＡＰを均一に成長促進させて、回収率を高く維持する条件についてさまざまな検討を行ったところ、下記のことがわかった。嫌気性消化槽のように滞留時間が２０日以上である非常に長い槽に対して、ＭＡＰ生成反応を均一に生じさせるためには、マグネシウムイオン濃度を低くすることが重要であることがわかった。つまり、有機性汚泥を嫌気性処理している嫌気性消化槽には、ＭＡＰ反応に関与するアンモニウムイオンは常に大過剰の状態にある。
ＭＡＰ生成の反応を下記の化学反応式（１）に示す。
【００１３】
【化１】

【００１４】
したがって、マグネシウム源を嫌気性消化槽２６のように滞留時間の長い槽、言い換えれば非常に大きな槽に添加する際、溶解度の高い塩を添加してしまうと局部的にマグネシウムイオンが過剰になり、部分的にＭＡＰ反応が著しく進むところと、マグネシウムイオン濃度がうすく、ＭＡＰ反応の進みにくい部分が生じる。その結果、図２に示すように、溶解度の高い塩化マグネシウムを使用した場合と、水に難溶性の水酸化マグネシウムで比較し結果、生成ＭＡＰの粒子径に大きな違いが見られた。塩化マグネシウムの場合、粒子径が細かいところから大きなところまであり、不均一であるのに対して水酸化マグネシウムの方は粒子径の大きい方にシフトしている。後段の回収工程を考慮すると、回収率に大きな差が出てくる。
【００１５】
また、さらに重要なことは、局部的にマグネシウムイオンが高く、ＭＡＰ反応が急速に進む場合は、ＭＡＰ生成時にＳＳ（汚泥）を取り込み、生成ＭＡＰの純度を下げる傾向も見られた。消化槽２６のように数十日程度の滞留時間がある場合では、ゆっくりと熟成させることによって純度の高いＭＡＰを作り上げることができる。そのためには、マグネシウムイオン濃度を極力下げ、反応速度を下げて、ゆっくりと平衡状態にもっていくことが肝要であり、そのためにも難溶性のマグネシウム塩は有効である。
【００１６】
水に対して難溶性のマグネシウム塩は、水酸化マグネシウムに限らず工業的に利用できるものであれば使用することが可能である場合が多い。また、難溶性マグネシウム塩とともに、海水やマグネシウムイオンの存在する井水を併用しても、消化槽内でのマグネシウムイオンの局在化を招かない限り構わない。
【００１７】
次に、嫌気性消化槽２６から汚泥９を引き抜き、ＭＡＰ回収装置２７でＭＡＰと汚泥とに分離する。ＭＡＰ回収装置２７は液体サイクロンを用いることもできるが、鉱山分野で利用されている浮遊選鉱などの鉱山分野技術も利用できる。
【００１８】
ＭＡＰ回収装置２７から出たＭＡＰ回収後汚泥１１の一部は汚泥脱水処理を行う汚泥脱水装置２８に導かれ、脱水ケーキ１２等の廃棄物として系外に排出する。本発明で重要なもう一つのポイントは、ＭＡＰ回収後の汚泥１１の一部を嫌気性消化槽２６に戻すことである。図２にも示したように、本発明の方法によってもわずかではあるが、１００μｍ程度の微細なＭＡＰ粒子は残存する。この１００μｍ以下の微細なＭＡＰ粒子と１００μｍ以上のＭＡＰ粒子の一部を消化槽２６に戻すことによって、消化槽２６内にＭＡＰの種粒子にすることができる。つまり、ＭＡＰの種汚泥の存在により、さらに生成ＭＡＰの平均粒子径を大きくしたり、均一化することができることがわかった。様々な実験を繰り返したところ、汚泥返送量は投入汚泥量に対して、２分の１から４倍が適切であった。２分の１以下では粒子径に変化が見られず、また４倍以上では改善効果に変化が見られない。
【００１９】
該消化槽２６内で発生するＭＡＰの回収率を高めるためには、純度が高く粒子径が大きいＭＡＰの粒子の比率を高める必要がある。そのためにはできるだけＭＡＰ晶析に適した条件を消化槽２６内に作り上げる必要がある。そのために、消化槽２６内の撹拌機構としては、消化槽２６内を効率的に均一化するとともに、比重の大きいＭＡＰ粒子が底部の引き抜き管近傍に集まりやすくなるような撹拌形態が有効であり、例えば、卵形及び亀甲型消化槽において中央にドラフトチューブ、その中にエアリフトポンプを装備し、ドラフトチューブ内のアップフローから旋回流を生じさせるような撹拌方法は、ＭＡＰ粒子を熟成させる撹拌方式としては比較的有効である。また、消化槽の下部に堆積するＭＡＰ粒子をかき寄せる機構を設けることも有効である。該汚泥の引き抜き管は、消化槽２６底部に沈降した比重の大きいＭＡＰ粒子が集まりやすい部分に接続することが望ましく、該引き抜き汚泥１２は、比重差を利用した固液分離装置であるＭＡＰ回収装置２７により、ＭＡＰ粒子を中心とした固形物とそれ以外の液体に分離できる。
【００２０】
特に液体サイクロンを使用することにより、容易に固液分離が行える。ＭＡＰ結晶を主とする固形物は、必要ならば他の夾雑物と分離することにより、回収した固形物中のＭＡＰ純度をさらに高めることが可能である。ＭＡＰが取り除かれた汚泥は、一部を汚泥脱水装置２８に導き脱水処理を行う。この時点で、汚泥中に混在するＭＡＰ粒子は大幅に減少しているので、脱水処理後の脱水ケーキを廃棄物として処理した場合においても、脱水ケーキ中のリン含率は比較的低く、リンのリサイクルの観点からも有効である。ただし、液体サイクロン処理後の汚泥には粒径約１００μｍ以下の微細なＭＡＰ粒子の一部が残留していることから、汚泥脱水装置２８に送られた汚泥以外の残りの汚泥は、該嫌気性消化槽２６に槽上部から戻すことにより、微細なＭＡＰ粒子が再び消化槽２６内で成長して、粒径１００μｍ以上の固液分離が容易なレベルまで大きくすることが可能になる。
【００２１】
図２に、Ａ下水処理場の汚泥を使用して、本発明方式でマグネシウム塩として水酸化マグネシウムを用いるのと特開２００２−４５８８９の方式でマグネシウム塩として水溶性の塩化マグネシウムを用いるのを別々の系統で嫌気性消化を行った場合の消化槽２６内ＭＡＰ粒子の粒径分布を示す。特開２００２−４５８８９の方式では、嫌気性反応槽内で生成しきれなかった溶解性リン成分を、後段の脱水処理工程で分離される脱水ろ液からＭＡＰとして回収する機構がある。しかし、本発明では、嫌気性消化槽だけで良質なＭＡＰを十分に回収することができるので、脱水ろ液からＭＡＰを回収する工程が不要になる。
【００２２】
以下に、本発明の別の実施の形態を図３に基づいて説明する。なお、図３は、前記本発明Ａ法にさらに汚泥可溶化工程を付与したプロセス（便宜上「本発明Ｂ法」という）と、本発明Ａ法に汚泥濃縮工程及び消化汚泥濃縮工程と、前記各濃縮工程からの脱離液にＭＡＰ回収装置からのＭＡＰ粒子を添加するＭＡＰ造粒反応工程を付加したプロセス（便宜上「本発明Ｃ法」という）の両方を有するものであるので、これを便宜上「本発明（Ｂ＋Ｃ）法」という。
【００２３】
図３は、本発明の一実施形態を示すブロック図であり、最初沈殿池２１、曝気槽２２及び最終沈殿池２３からなる有機性廃水処理システムにおいて、最初沈殿池２１から排出される初沈汚泥５と最終沈殿池２３から排出される余剰汚泥６は、汚泥濃縮装置２４で濃縮され、その濃縮汚泥７は汚泥可溶化装置２５へ導かれる。汚泥の可溶化処理は近年オゾン処理、超音波処理、ボールミル等の物理的破砕、電気化学的処理、熱処理、高圧又は減圧処理、酸やアルカリ等の化学的処理等の様々の方式が提案されているが、処理対象となる汚泥の性状、処理施設環境、及び処理コスト等の諸条件により最適の汚泥可溶化処理を選択することが望ましい。ただし、本発明における主要反応である嫌気性消化槽２６内のＭＡＰ生成反応を妨げることがないように必要に応じてｐＨ調整等の後処理を行う場合がある。また、この汚泥の可溶化処理を行うことにより汚泥固形物中のマグネシウムが溶出、又は溶出しやすい形態になる場合があり、そのことを利用することにより、本発明法におけるマグネシウム源の供給を軽減又はなしにすることも可能になる場合もある。
【００２４】
汚泥可溶化処理を受けた可溶化汚泥８は、嫌気性処理工程を行う嫌気性処理反応槽である嫌気性消化槽２６に導かれる。なお、汚泥濃縮装置２４から出る脱離液１４は後述するＭＡＰ造粒反応装置２９に導かれる。
嫌気性消化槽２６においては、汚泥可溶化処理を受けた可溶化汚泥８は、嫌気性消化されやすい形態に変化しているため、嫌気性消化槽２６での消化率は可溶化処理なしの場合よりも大幅に向上する。消化率が高くなると従来ではＳＳ性であったリンやマグネシウム成分が溶出するために、溶解性リンやマグネシウムイオンが多くなり、嫌気性消化槽内のＭＡＰ発生量が多くなる。
【００２５】
嫌気性消化槽２６内ではｐＨを７．０〜７．６の中性領域を維持し、マグネシウムイオン濃度を１０〜３０ｍｇ／リットル程度の低レベルに維持することは高純度かつ大粒径（φ３００μｍ以上）のＭＡＰ粒子を生成するためには望ましい。
ＭＡＰ粒子を多く含んだ消化汚泥である引き抜き汚泥９はＭＡＰ分離装置２７によりＭＡＰ粒子を主体とするスラリーである回収ＭＡＰ１０とＭＡＰ粒子をほとんど含まないＭＡＰ回収後汚泥１１に分離される。ＭＡＰ回収装置２７は液体サイクロンを用いることもできるが、鉱山分野で利用されている浮遊選鉱などの鉱山分野技術も利用できる。
【００２６】
回収ＭＡＰ１０はそのまま水切り等を行なって肥料や工業原料等の有価物として回収することも可能であるが、該ＭＡＰ粒子の一部又は全部をＭＡＰ造粒反応装置２９に導き、ＭＡＰ晶析反応を促進させるための種結晶として使用することにより該ＭＡＰ造粒反応の反応速度を高めることができる。ＭＡＰ回収後汚泥１１は、一部又は全部を脱水装置２８に導いて脱水処理し、残りのＭＡＰ回収後汚泥１１は嫌気性消化槽２６に循環する。ＭＡＰ回収後汚泥１１中に存在する微細なＭＡＰ粒子を種晶として使用することで該嫌気性消化槽２６内でのＭＡＰ反応を促進させる。
【００２７】
脱水処理された脱水ケーキ１２にはＭＡＰ粒子がほとんど存在しない上、汚泥可溶化処理と嫌気性消化処理の組合せによる消化率向上により汚泥発生量が大幅に削減されていることから、脱水ケーキとして系外に排出されるリンの比率は大幅に削減されることになる。
脱水装置２８により分離された脱水ろ液１３は、ＭＡＰ造粒反応装置２９に導く。ＭＡＰ造粒反応装置２９に投入される濃縮槽脱離液１４、脱水ろ液１３及び回収ＭＡＰ１０に対して更にマグネシウム源とｐＨ調整剤を添加することによりＭＡＰ晶析反応が生じ回収ＭＡＰ１０がさらに成長する。
【００２８】
この成長したＭＡＰ粒子を分離回収することにより汚泥中のリンを高純度のＭＡＰとして高回収率下で回収することが可能になる。
ＭＡＰ造粒反応装置２９では種結晶としての回収ＭＡＰ１０の表面にＭＡＰを析出させることを主眼としており、該反応装置内であらたに晶析した微細ＭＡＰ粒子は回収せずに他のＳＳ成分とともにＭＡＰ処理水１５として最初沈殿池２１に返送する。該反応装置でのマグネシウム添加方法、設定ｐＨ、及び線流速等の条件により、該反応装置でのリン回収率をある程度コントロールすることが可能である。最初沈殿池２１に返流するＭＡＰ処理水１５中の溶解性リン濃度が削減されると、初沈流出水としてエアレーションタンクに流入するリン負荷が軽減し、放流水として流出するリンが減少する。
【００２９】
また、図３に示す例では、汚泥可溶化処理を行うプロセスとＭＡＰ造粒反応装置を用いるプロセスの両方が同時に組み込まれているものであるが、本発明の方法においては、汚泥可溶化処理を行うプロセスとＭＡＰ造粒反応装置を用いるプロセスを別々に採用して行なうことができ、それぞれ相応の効果を得ることができる。
【００３０】
以上説明したように、本発明の方法を採用することにより下水汚泥中に含有するリン成分の大部分をＭＡＰとして高効率に回収することが可能であり、処理水及び脱水ケーキとして系外に排出されるリンの比率を大幅に削減することが可能となる。
【００３１】
【実施例】
次に、本発明の廃水処理技術を実際に組み込んだ実験プラントの運転結果の一例について説明する。ただし、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【００３２】
（実施例１）
本実施例は、先述したＡ下水処理場の汚泥を使用して行った実施例である。Ａ処理場は標準活性汚泥処理を採用しており、初沈汚泥と余剰汚泥を約１：１で混合後に、卵形消化槽により滞留日数２５日の中温嫌気性消化処理を行っている。消化槽に供給する難溶解性マグネシウム源としては、３５％水酸化マグネシウムを１０％に希釈した後に投入汚泥に混合し、消化槽に投入する方法を取った。
水酸化マグネシウム添加量は、反応槽内のＭｇ濃度が１０〜３０ｍｇ／リットルの範囲になるように調節した。撹拌方法は、ドラフトチューブ＋エアリフトによる方式を採用した。ｐＨ調整剤は使用しなかったが、実験中の槽内ｐＨは７．０〜７．６の範囲内で推移した。卵形消化槽の底部より投入汚泥量（＝１Ｑとする）の３倍量（＝３Ｑ）を引き抜き、液体サイクロンによりＭＡＰ結晶を分解回収し、ＭＡＰ回収後汚泥の内１Ｑは脱水処理を行い、残りの２Ｑは卵形消化槽に返送した。この２Ｑの返送汚泥は、投入汚泥と水酸化マグネシウムの混合液に混合した後に卵形消化槽の上部から投入する方式を採用した。本実施例の結果を第１表に示す。
なお、従来法として、水酸化マグネシウムの添加及び液体サイクロンによるＭＡＰ回収処理を行わない以外はすべて上記の実施例と同じ条件でも試験を行った。
【００３３】
【表１】

【００３４】
卵形消化槽に投入した投入汚泥性状は、平均ＳＳ濃度が４．５％（４５ｇ／リットル）、平均Ｔ−Ｐ濃度が１０７０ｍｇ／リットル、であった。従来法では消化汚泥のＳＳ濃度２．９ｇ／リットル、Ｔ−Ｐ濃度１０２０ｍｇ／リットル、ＰＯ₄−Ｐ濃度３９０ｍｇ／リットルであり、消化汚泥中には多くのＰＯ₄−Ｐが残留していた。特開２００２−４５８８９の方式による処理では、投入汚泥１ｍ³当り３．７ｋｇのＭＡＰ結晶を回収し、消化汚泥中のＴ−Ｐは４６０ｍｇ／リットルであったのに対して、本発明法では投入汚泥１ｍ³当り５．１ｋｇ／リットルのＭＡＰ結晶を回収し、消化汚泥中のＴ−Ｐは３５０ｍｇ／リットルであった。
本発明法の方が投入汚泥量当りのＭＡＰ回収量で１．４ｋｇ大きく、消化汚泥Ｔ−Ｐで１１０ｍｇ／リットル小さかった。特開２００２−４５８８５の方式では、汚泥中に微細なＭＡＰ粒子が残存していたために、実際に反応槽内で生成されたＭＡＰに対する回収率が小さく、本発明方式では難溶性のマグネシウム源の使用、反応槽内の撹拌方法の改善、及び液体サイクロン分離後の微細ＭＡＰ粒子の返送等を行うことにより、ＭＡＰ粒子の成長を促しＭＡＰ回収率を向上させることができたためであると考えられる。
【００３５】
トータルのＭＡＰ回収量としては、消化槽からのＭＡＰ量は特開２００２−４５８８５の方式は４．４ｋｇ／ｍ³、本発明の方式では５．１ｋｇ／ｍ³となり、本発明法の方が０．７ｋｇ／ｍ³大きくなった。また、回収したＭＡＰ粒子の純度は、特開２００２−４５８８９の方式が８７％であるのに対して、本発明法は９６％と９ポイント向上した。
以上の結果より、Ａ下水処理場の消化システムのように微細なＭＡＰが生成されやすいケースにおいて、本発明方式は非常に有効なＭＡＰ回収性能を発揮するといえる。
【００３６】
（実施例２）
また、実施例１のＡ処理場の汚泥に対して、処理場近くの地下水（＝Ｍｇ濃度４８ｍｇ／リットル）を３５％水酸化マグネシウムの希釈水として使用し、投入汚泥１ｍ³あたり１００リットルの希釈水を使用する運転を行ったところ、水酸化マグネシウム使用量は１０８０ｇ／汚泥・ｍ³から９７０ｇ／汚泥・ｍ³に減少し、薬品使用コストを軽減することが可能となった。マグネシウムを含有する水を有効利用することで、ＭＡＰ回収をより低コストで行うことが可能になると言える。
【００３７】
（実施例３）
本実施例は、Ｂ下水処理場の汚泥を使用して行った実施例である。Ｂ処理場は嫌気好気法による活性汚泥処理を採用している。実施例プラントは、図３に示すプロセスを行うものであり、ここではＡ処理場から採取した初沈汚泥と余剰汚泥を約１：１で混合し、遠心濃縮機により濃縮する。濃縮脱離液はＭＡＰ造粒反応装置に導入する。混合濃縮汚泥は超音波による可溶化処理を行う。超音波処理は嫌気性消化槽に投入する汚泥の１／３に対して行い、汚泥１リットル当たりのエネルギー投入率４０ｋｗｓｅｃ／リットル、周波数１８〜２４ｋＨｚ、照射セル滞留時間５分とした。
【００３８】
超音波処理後の汚泥は卵形の嫌気性消化槽に導入し、滞留日数２５日の中温嫌気性消化処理を行った。消化槽に供給するマグネシウム源としては、３５％水酸化マグネシウムを１０％に希釈した後に投入汚泥に混合した後に、消化槽に投入する方法を取った。水酸化マグネシウム添加量は、消化槽内の溶解性Ｍｇ濃度が１０〜３０ｍｇ／リットルの範囲になるように調節した。消化槽の撹拌方法は、ドラフトチューブ＋エアリフトによる方式を採用した。ｐＨ調整剤は使用しなかったが、実験中の槽内ｐＨは７．０〜７．６の範囲内で推移した。卵形消化槽の底部より投入汚泥量（＝１Ｑとする）の３倍量（＝３Ｑ）を引き抜き、液体サイクロンによりＭＡＰ結晶を分解回収し、ＭＡＰ回収後汚泥の内１Ｑは脱水処理を行い、残りの２Ｑは卵形消化槽に返送した。この２Ｑの返送汚泥は、投入汚泥と水酸化マグネシウムの混合液に混合した後に卵形消化槽の上部から投入する方式を採用した。
【００３９】
ＭＡＰ脱離汚泥（ＭＡＰ回収後汚泥）の脱水処理はスクリュープレス型脱水機により行った。脱水ろ液と濃縮機脱離液、及び回収ＭＡＰ結晶を含むスラリーは全量をＭＡＰ造粒反応槽の下部から投入した。ＭＡＰ造粒反応槽に添加するマグネシウム源は塩化マグネシウムとし、ｐＨは７．６になるように水酸化ナトリウムを添加した。また、本実施例の対照系として従来法としての「混合濃縮＋嫌気性消化＋脱水」のプロセスを同時に行なった。
更に、対比のために、本発明Ａ法について嫌気性消化工程の前に汚泥濃縮工程を付加したプロセス（便宜上「本発明Ａ１法」という）も上記の実施例と同様な条件で試験を行った。
運転結果を第２表に示す。
【００４０】
【表２】

【００４１】
消化槽に投入した投入汚泥のＳＳは、従来法が４．２％、本発明Ａ１法が４．０％、本発明（Ｂ＋Ｃ）法が３．５％であった。本発明（Ｂ＋Ｃ）法でのＳＳが少ないのは前段の汚泥可溶化処理により汚泥の一部が液状化したことによる。嫌気性消化処理後の消化汚泥からＭＡＰ粒子を取り除いた後のＭＡＰ脱離消化汚泥のＳＳは、従来法が２．５％、本発明Ａ１法が２．３％、本発明（Ｂ＋Ｃ）法が１．５％であった。本発明（Ｂ＋Ｃ）法のＳＳが大幅に小さくなったのは、汚泥可溶化処理により汚泥のＶＳ当たりの消化率が７０％程度に高まったことと、消化にともなって大量に溶出した溶解性リンが消化槽内でＭＡＰに変化し、該ＭＡＰ粒子を回収したことに起因する。
【００４２】
返流水のＰＯ₄−Ｐは従来法で１３０ｍｇ／リットル、本発明Ａ１法で３５ｍｇ／リットル、本発明（Ｂ＋Ｃ）法で１２ｍｇ／リットルであった。従来法では嫌気性消化処理において溶出する溶解性リンを回収することができないので相対的に大きい。本発明Ａ１法では嫌気性消化汚泥からの溶解性リンはＭＡＰとして回収できたものの、濃縮機脱離液と脱水ろ液中に含まれる溶解性リンを回収していないので、３５ｍｇ／リットルと本発明（Ｂ＋Ｃ）法の約３倍の濃度となった。
【００４３】
最終的にＭＡＰとして回収できたリンは、消化槽投入汚泥１ｍ³当たり、本発明Ａ１法での５．５ｋｇ／ｍ³に対し、本発明（Ｂ＋Ｃ）法では７ｋｇ／ｍ³となり、本発明（Ｂ＋Ｃ）法の方が１．５ｋｇ／ｍ³大きくなった。また、回収したＭＡＰ粒子の純度は、本発明Ａ１法と本発明（Ｂ＋Ｃ）法とは共に９５％以上であった。このリン回収率を下水処理場に流入するリンに対する回収率として算出すると、本発明Ａ１法での４９％に対して、本発明（Ｂ＋Ｃ）法は７１％と、２２ポイント向上する結果となった。
以上の結果より、Ａ下水処理場の消化システムのように微細なＭＡＰが生成されやすいケースにおいて、本発明（Ｂ＋Ｃ）方式は非常に有効なＭＡＰ回収性能を発揮するといえる。
【００４４】
【発明の効果】
本発明によれば、有機性廃水処理システムの中で、特に有機物、窒素、リンを含有する廃水、例えば、し尿や浄化槽汚泥の消化脱離液、化学工場排水などの高濃度の有機物、リン及び窒素を含有する廃水から、リン酸マグネシウムアンモニウム結晶として除去するＭＡＰ処理法において、
１）ＭＡＰ回収率を大幅に向上することができる、
２）純度の高いＭＡＰを生成することができる、
３）安価であるがハンドリングが困難と考えられていたＭｇ（ＯＨ）₂を利用することができることから、薬品代を大幅に軽減することが可能となる、
４）さらに、嫌気性消化槽において良質なＭＡＰを十分に回収できるので、後段の脱水ろ液からのＭＡＰ回収が不要になるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の有機性排水の処理方法を示すブロック工程図である。
【図２】Ｍｇイオンの溶解度の差によるＭＡＰ粒子の粒径分布の違いを示すグラフである。
【図３】本発明（Ｂ＋Ｃ）法の有機性廃水の処理方法を示すブロック工程図である。
【図４】本発明Ａ１法の有機性廃水の処理方法を示すブロック工程図である。
【図５】従来法の有機性廃水の処理方法を示すブロック工程図である。
【符号の説明】
１流入水
２流出水
３活性汚泥混合液
４処理水
５初沈汚泥
６余剰汚泥
７濃縮汚泥
８可溶化汚泥
９引き抜き汚泥（消化汚泥）
１０回収ＭＡＰ
１１ＭＡＰ回収後汚泥
１２脱水ケーキ
１３脱水ろ液
１４濃縮槽脱離液
１５ＭＡＰ処理水
１６最終回収ＭＡＰ
１７汚泥貯留槽
１８Ｍｇ源供給
２１最初沈殿池
２２曝気槽
２３最終沈殿池
２４濃縮槽
２５汚泥可溶化槽
２６嫌気性消化槽
２７ＭＡＰ回収装置（液体サイクロン）
２８汚泥脱水装置
２９ＭＡＰ造粒反応装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a system for treating organic wastewater or sludge in a sewage treatment plant or various wastewater treatment facilities. More specifically, the present invention relates to digestion and desorption liquid of human waste and septic tank sludge, sludge digestion liquid, chemical factory wastewater, etc. In a technique for removing phosphorus and the like as magnesium ammonium phosphate (hereinafter sometimes abbreviated as “MAP”) crystals from waste water containing high concentrations of organic matter, phosphorus and nitrogen, and for recovering the MAP crystals, The present invention relates to a method and apparatus for efficiently recovering high-quality MAP crystals.
[0002]
[Prior art]
Conventional simultaneous denitrification and dephosphorization simultaneous treatment methods include biological treatment methods such as anaerobic anaerobic and aerobic methods, anaerobic aerobic methods, coagulation precipitation methods, alumina adsorption methods, etc. There is. In recent years, MAP treatment and the like have also been attempted for return water, anaerobic digestion and detachment liquid, etc. generated in the process of human waste treatment and sewage treatment. Among these treatment methods, the anaerobic anaerobic aerobic method has problems such as unstable treatment performance due to changes in water quality and changes in the external environment due to seasonal fluctuations. The combined method has a problem in that the processing steps are complicated and the running cost including chemicals is large. Compared with the previous two methods, the MAP treatment method is less complicated to operate. In particular, phosphorus can be recovered stably, and the recovered MAP has an added value as an excellent fertilizer, making effective use of resources. From this point, it can be said that this is an excellent phosphorus and nitrogen removal technique.
[0003]
However, in the case of the MAP method, 1) chemical costs such as sodium hydroxide as a pH adjusting agent and magnesium chloride as an additive are large. 2) MAP is rapidly crystallized in a short time of less than 1 hour (" Abbreviated as “rapid MAP reaction”), fine MAP particles may be generated and leak from the MAP reaction tank, and the MAP recovery rate may be reduced to about 60 to 70%. 3) The rapid MAP reaction is about 400 mg. / When SS of more than 1 liter is mixed in the liquid, SS is entangled with the MAP crystallized product and cannot be recovered as high-purity MAP crystals. 4) In the case where an anaerobic digestion process is adopted before the MAP treatment process In the anaerobic digestion process, the MAP reaction which becomes the rate limiting rate of soluble magnesium in the sludge has already been carried out in the reaction tank, and the generated MAP particles are left as they are. For separation of S is difficult, without being recovered in a mixed state in the digested sludge is a problem, such as have been disposed of with the sludge.
[0004]
In view of this, the present inventors have proposed a technique for efficiently recovering phosphorus in wastewater as MAP as a “method and apparatus for treating organic wastewater” (Patent Document 1) in order to solve the above-described conventional problems. . That is, anaerobic digestion is performed on surplus sludge generated in the organic wastewater treatment process, and a magnesium source is supplied in the process to generate MAP in the reaction tank, and the generated MAP is separated from the digested sludge. An organic wastewater treatment method and treatment equipment with a recovery process was proposed. By carrying out the invention, it has become possible to greatly improve the efficiency of collecting phosphorus in the waste water.
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2002-45889 A
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, as a result of further examination of the invention, the present inventors have further improved and stabilized the MAP recovery rate, increased the purity of the produced MAP, and used chemicals in terms of its economy or ease of operation. It has been found that further improvements are needed in terms of volume reduction and simplification of the processing system.
An object of the present invention is to solve the above-described problems of the prior art and further improve the invention of Japanese Patent Laid-Open No. 2002-45889. That is, the present invention is an organic wastewater drainage or sludge treatment system, particularly wastewater containing organic matter, nitrogen and phosphorus, such as digestion and desorption liquid of human waste and septic tank sludge, sludge digestion liquid, chemical factory wastewater, etc. In the MAP treatment method that uses an anaerobic treatment process for waste water or sludge containing high concentrations of organic matter, phosphorus and nitrogen, and removes phosphorus as magnesium ammonium phosphate crystals, the phosphorus removal efficiency is greatly increased It aims to provide technology to improve.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been able to solve the above-mentioned problems by the following manual installation.
(1) Has an anaerobic treatment tank An organic anaerobic treatment process comprising an anaerobic treatment process and a process for extracting phosphorus and nitrogen in the organic waste water or sludge out of the system in the form of magnesium ammonium phosphate. In the previous stage Magnesium hydroxide so that the soluble Mg concentration in the anaerobic treatment tank is in the range of 10 to 30 mg / liter And a step of separating the magnesium ammonium phosphate crystals generated in the anaerobic treatment step, after collecting the magnesium ammonium phosphate, a part of the sludge is led to a sludge dewatering step, and Return the sludge residue after recovery of magnesium ammonium phosphate to the anaerobic treatment process. That A method for treating organic wastewater or sludge.
[0008]
(2) The method for treating organic wastewater or sludge according to (1) above, further comprising a sludge solubilization step before the anaerobic treatment step.
(3) The sludge concentration step and the digested sludge have a step of concentrating or dewatering the digested sludge from the anaerobic treatment step before the anaerobic treatment step. Concentrating or dehydrating Magnesium ammonium phosphate particles generated in the anaerobic treatment step with respect to the desorbed water from Magnesium hydroxide The organic waste water or sludge treatment method according to (1) above, wherein a magnesium ammonium phosphate production reaction is caused to occur and magnesium ammonium phosphate particles are separated and recovered.
[0009]
(4) In a treatment apparatus for organic wastewater or sludge having an anaerobic treatment tank and a magnesium ammonium phosphate separator for taking out phosphorus and nitrogen in organic wastewater or sludge out of the system in the form of magnesium ammonium phosphate, An anaerobic treatment tank is provided with an addition device for adding magnesium hydroxide so that the soluble Mg concentration in the anaerobic treatment tank is in the range of 10 to 30 mg / liter in the anaerobic treatment tank or the preceding stage. Separation device for separating and recovering magnesium ammonium phosphate crystals from sludge withdrawn from the tank, sludge dewatering device for dewatering a part of sludge after recovery of magnesium ammonium phosphate from the separation device, sludge after recovery of magnesium ammonium phosphate An organic wastewater or sludge treatment apparatus comprising a conduit for returning the remainder to the upper part of the anaerobic treatment tank.
(5) A sludge concentrating device and a device for concentrating or dewatering the digested sludge from the anaerobic processing tank at the front stage of the anaerobic processing tank, and the sludge concentrating device and the digested sludge Concentrating or dehydrating equipment The magnesium ammonium phosphate particles generated in the anaerobic treatment tank and magnesium hydroxide from the addition device were added to the desorbed water from the anaerobic treatment tank to cause a magnesium ammonium phosphate formation reaction. The apparatus for treating organic wastewater or sludge according to (4) above, wherein a production / separation device for separation and recovery is provided.
[0010]
In addition, the method of this invention can take the following aspect.
(6) The organic wastewater according to (3), wherein a sludge solubilization step is performed after the sludge concentration step, and the solubilized sludge from the sludge solubilization step is introduced into the anaerobic treatment step. Or the treatment method of sludge.
Furthermore, the apparatus of the present invention can take the following aspects.
(7) The apparatus for treating organic wastewater or sludge as described in (4) above, wherein a sludge solubilization tank is provided upstream of the anaerobic treatment tank.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
FIG. 1 is a block diagram showing an embodiment of the present invention, where an initial settling sludge 5 and an excess sludge 6 discharged from an organic wastewater treatment system comprising an initial settling tank 21, an aeration tank 22, and a final settling tank 23 are shown. Then, it is stored in the sludge storage tank 17 and led to the anaerobic digestion tank 26 which is an anaerobic treatment reaction tank for performing the anaerobic treatment process. The role of the anaerobic digester 26 is to decompose in an organic anaerobic environment in the sludge and recover it as a valuable material such as methane, and to promote the growth (aging) of high-purity MAP. The main point of the present invention is to fully exert the latter role without interfering with the former role. FIG. 1 shows a process in which a magnesium source is added to the anaerobic digestion tank 26, MAP-containing sludge from the anaerobic digestion tank 26 is put into the MAP recovery device 27, and recovered MAP is obtained there. This method is referred to as “the present invention A method” for the sake of convenience in the following comparison with the process of the present invention.
[0012]
Various studies were conducted on the conditions for uniformly promoting the growth of high-purity MAP and maintaining a high recovery rate, and found the following. It was found that it is important to reduce the magnesium ion concentration in order to uniformly generate the MAP generation reaction in a very long tank having a residence time of 20 days or more such as an anaerobic digester. . That is, in an anaerobic digester that is anaerobically treating organic sludge, ammonium ions involved in the MAP reaction are always in a large excess.
The reaction of MAP generation is shown in the following chemical reaction formula (1).
[0013]
[Chemical 1]

[0014]
Therefore, when a magnesium source is added to a tank having a long residence time, such as an anaerobic digestion tank 26, in other words, a very large tank, if a salt having high solubility is added, magnesium ions are locally excessive, A part where the MAP reaction proceeds remarkably partially and a part where the magnesium ion concentration is low and the MAP reaction does not proceed easily occur. As a result, as shown in FIG. 2, there was a large difference in the particle size of the produced MAP as a result of comparison with the case where magnesium chloride having high solubility was used and magnesium hydroxide which was hardly soluble in water. In the case of magnesium chloride, the particle diameter ranges from small to large, and it is not uniform, while magnesium hydroxide is shifted to the larger particle diameter. Considering the subsequent recovery process, a large difference appears in the recovery rate.
[0015]
More importantly, when the magnesium ion is locally high and the MAP reaction proceeds rapidly, SS (sludge) was taken in at the time of MAP production, and the tendency to lower the purity of the produced MAP was also observed. When there is a residence time of about several tens of days as in the digestion tank 26, a high-purity MAP can be made by slowly aging. For that purpose, it is important to lower the magnesium ion concentration as much as possible, lower the reaction rate, and slowly bring it to an equilibrium state. For this reason, a poorly soluble magnesium salt is effective.
[0016]
Magnesium salts that are sparingly soluble in water are not limited to magnesium hydroxide and can be used as long as they are industrially usable. Moreover, even if it uses together seawater and well water in which magnesium ion exists with a sparingly soluble magnesium salt, it does not matter as long as it does not cause localization of magnesium ion in a digestion tank.
[0017]
Next, the sludge 9 is extracted from the anaerobic digestion tank 26 and separated into MAP and sludge by the MAP recovery device 27. The MAP recovery device 27 can use a hydrocyclone, but mining technology such as flotation used in the mining field can also be used.
[0018]
A part of the sludge 11 after MAP recovery from the MAP recovery device 27 is guided to a sludge dewatering device 28 that performs a sludge dewatering process, and is discharged out of the system as waste such as the dewatered cake 12. Another important point in the present invention is to return a part of the sludge 11 after MAP recovery to the anaerobic digester 26. As shown in FIG. 2, fine MAP particles of about 100 μm remain even though the method of the present invention is slight. By returning the fine MAP particles having a size of 100 μm or less and a part of the MAP particles having a size of 100 μm or more to the digestion tank 26, seed particles of MAP can be formed in the digestion tank 26. That is, it was found that the average particle diameter of the generated MAP can be further increased or made uniform by the presence of the MAP seed sludge. When various experiments were repeated, the amount of returned sludge was appropriate to be 1/2 to 4 times the amount of input sludge. If it is less than 1/2, no change is seen in the particle diameter, and if it is more than 4 times, no change is seen in the improvement effect.
[0019]
In order to increase the recovery rate of MAP generated in the digestion tank 26, it is necessary to increase the ratio of MAP particles having a high purity and a large particle size. For this purpose, conditions suitable for MAP crystallization must be created in the digestion tank 26 as much as possible. Therefore, as the stirring mechanism in the digestion tank 26, a stirring mode is effective in which the inside of the digestion tank 26 is made uniform efficiently and MAP particles having a large specific gravity are likely to gather near the drawing tube at the bottom. For example, in an egg-shaped and turtle shell-type digester, a stirring tube that is equipped with a draft tube in the center and an air lift pump in the middle and generates a swirling flow from the upflow in the draft tube is a stirring method for aging MAP particles. Is relatively effective. It is also effective to provide a mechanism for attracting MAP particles deposited in the lower part of the digester. The sludge extraction pipe is desirably connected to a portion where MAP particles having a large specific gravity settled at the bottom of the digestion tank 26 are likely to collect, and the extracted sludge 12 is a MAP recovery device which is a solid-liquid separation device using a specific gravity difference. 27, it can be separated into solids centered on MAP particles and other liquids.
[0020]
In particular, solid-liquid separation can be easily performed by using a liquid cyclone. The solid matter mainly composed of MAP crystals can be further separated from other impurities if necessary to further increase the MAP purity in the recovered solid matter. Part of the sludge from which the MAP has been removed is guided to the sludge dewatering device 28 for dehydration. At this time, since the MAP particles mixed in the sludge are greatly reduced, even when the dehydrated cake after dehydration is treated as waste, the phosphorus content in the dehydrated cake is relatively low, It is also effective from the viewpoint of recycling. However, since some of the fine MAP particles having a particle size of about 100 μm or less remain in the sludge after the hydrocyclone treatment, the remaining sludge other than the sludge sent to the sludge dewatering device 28 is anaerobic. By returning to the digestion tank 26 from the upper part of the tank, fine MAP particles grow in the digestion tank 26 again, and can be increased to a level at which solid-liquid separation with a particle size of 100 μm or more is easy.
[0021]
In FIG. 2, using sludge from the A sewage treatment plant, magnesium hydroxide is used as the magnesium salt in the method of the present invention and water-soluble magnesium chloride is used as the magnesium salt in the method of JP-A-2002-45889. The particle size distribution of the MAP particle | grains in the digestion tank 26 at the time of performing anaerobic digestion by the system | strain is shown. In the method of JP-A-2002-45889, there is a mechanism for recovering soluble phosphorus components that could not be generated in the anaerobic reaction tank as MAP from the dehydrated filtrate separated in the subsequent dehydration process. However, in the present invention, since a good quality MAP can be sufficiently recovered only by an anaerobic digester, a step of recovering the MAP from the dehydrated filtrate becomes unnecessary.
[0022]
Hereinafter, another embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 3 shows a process in which a sludge solubilization step is further added to the method A of the present invention (referred to as “the method B of the present invention” for convenience), a sludge concentration step and a digested sludge concentration step in the method A of the present invention, Since it has both the process (it is called "the present invention C method" for convenience) which added the MAP granulation reaction process which adds the MAP particle | grains from a MAP collection | recovery apparatus to the detachment | desorption liquid from a concentration process, It is referred to as “the present invention (B + C) method”.
[0023]
FIG. 3 is a block diagram showing an embodiment of the present invention. In an organic wastewater treatment system comprising an initial settling tank 21, an aeration tank 22, and a final settling tank 23, the initial settling sludge discharged from the first settling tank 21 is shown. 5 and the excess sludge 6 discharged from the final sedimentation basin 23 are concentrated by a sludge concentrator 24, and the concentrated sludge 7 is guided to a sludge solubilizer 25. In recent years, various methods have been proposed for sludge solubilization treatment, such as ozone treatment, ultrasonic treatment, physical crushing such as ball mill, electrochemical treatment, heat treatment, high pressure or reduced pressure treatment, and chemical treatment such as acid and alkali. However, it is desirable to select the optimum sludge solubilization treatment according to various conditions such as the properties of the sludge to be treated, the treatment facility environment, and the treatment cost. However, post-treatment such as pH adjustment may be performed as necessary so as not to disturb the MAP production reaction in the anaerobic digester 26 which is the main reaction in the present invention. In addition, the sludge solubilization process may cause the magnesium in the sludge solids to elute or be in a form that is likely to elute. By utilizing this, the supply of magnesium source in the method of the present invention is reduced. It may also be possible to have none.
[0024]
The solubilized sludge 8 that has undergone the sludge solubilization treatment is guided to an anaerobic digestion tank 26 that is an anaerobic treatment reaction tank that performs an anaerobic treatment process. Note that the desorbed liquid 14 exiting from the sludge concentrator 24 is guided to a MAP granulation reactor 29 described later.
In the anaerobic digestion tank 26, the solubilized sludge 8 that has been subjected to the sludge solubilization process is changed to a form that is easily digested by anaerobic digestion, so that the digestibility in the anaerobic digestion tank 26 is not solubilized. Significantly improved. When the digestibility is increased, the phosphorus and magnesium components, which were SS in the prior art, are eluted, so that soluble phosphorus and magnesium ions increase, and the amount of MAP generated in the anaerobic digester increases.
[0025]
In the anaerobic digestion tank 26, maintaining a neutral region of pH 7.0 to 7.6 and maintaining a magnesium ion concentration at a low level of about 10 to 30 mg / liter is highly pure and has a large particle size (φ300 μm It is desirable to produce the above MAP particles.
The extracted sludge 9 which is digested sludge containing a lot of MAP particles is separated by the MAP separator 27 into the recovered MAP 10 which is a slurry mainly composed of MAP particles and the post-MAP recovered sludge 11 which hardly contains MAP particles. The MAP recovery device 27 can use a hydrocyclone, but mining technology such as flotation used in the mining field can also be used.
[0026]
The recovered MAP 10 can be drained as it is and recovered as valuable materials such as fertilizers and industrial raw materials. However, a part or all of the MAP particles are guided to the MAP granulation reactor 29 to perform the MAP crystallization reaction. By using it as a seed crystal for promoting, the reaction rate of the MAP granulation reaction can be increased. Part or all of the sludge 11 after MAP recovery is guided to the dehydrator 28 and dehydrated, and the remaining sludge 11 after MAP recovery is circulated to the anaerobic digester 26. The MAP reaction in the anaerobic digestion tank 26 is promoted by using fine MAP particles present in the sludge 11 after MAP recovery as seed crystals.
[0027]
The dehydrated cake 12 has almost no MAP particles, and the amount of sludge generated is greatly reduced by improving the digestibility by the combination of sludge solubilization treatment and anaerobic digestion treatment. The ratio of phosphorus discharged outside will be greatly reduced.
The dehydrated filtrate 13 separated by the dehydrator 28 is led to the MAP granulation reactor 29. Addition of a magnesium source and a pH adjuster to the concentrate tank desorption liquid 14, dehydrated filtrate 13 and recovered MAP 10 charged into the MAP granulation reactor 29 causes a MAP crystallization reaction to further grow the recovered MAP 10. To do.
[0028]
By separating and recovering the grown MAP particles, phosphorus in sludge can be recovered as high-purity MAP under a high recovery rate.
The MAP granulation reactor 29 focuses on the precipitation of MAP on the surface of the recovered MAP 10 as a seed crystal, and the fine MAP particles newly crystallized in the reactor are not recovered but are collected together with other SS components. The treated water 15 is first returned to the settling basin 21. The phosphorus recovery rate in the reactor can be controlled to some extent by conditions such as the magnesium addition method in the reactor, the set pH, and the linear flow rate. When the concentration of soluble phosphorus in the MAP treated water 15 returning to the first settling basin 21 is reduced, the phosphorus load flowing into the aeration tank as the first settling outflow water is reduced, and the phosphorus flowing out as discharge water is reduced.
[0029]
Moreover, in the example shown in FIG. 3, although the process which performs sludge solubilization process and the process which uses a MAP granulation reaction apparatus are integrated simultaneously, in the method of this invention, sludge solubilization process is carried out. The process to be performed and the process using the MAP granulation reactor can be adopted separately, and corresponding effects can be obtained respectively.
[0030]
As described above, by adopting the method of the present invention, most of the phosphorus component contained in the sewage sludge can be recovered with high efficiency as MAP, and discharged out of the system as treated water and dehydrated cake. It becomes possible to greatly reduce the ratio of phosphorous.
[0031]
【Example】
Next, an example of the operation result of the experimental plant that actually incorporates the wastewater treatment technology of the present invention will be described. However, the present invention is not limited to this embodiment.
[0032]
Example 1
This example is an example carried out using the sludge of the A sewage treatment plant described above. The A treatment plant employs standard activated sludge treatment, and after mixing the initial sludge and surplus sludge at about 1: 1, the medium-temperature anaerobic digestion treatment is performed in an egg-shaped digester for 25 days. As the hardly soluble magnesium source to be supplied to the digestion tank, 35% magnesium hydroxide was diluted to 10%, mixed with the input sludge, and then introduced into the digestion tank.
The amount of magnesium hydroxide added was adjusted so that the Mg concentration in the reaction vessel was in the range of 10 to 30 mg / liter. The stirring method used was a draft tube + air lift system. Although the pH adjuster was not used, the pH in the tank during the experiment changed within the range of 7.0 to 7.6. Pull out 3 times the amount of sludge input (= 1Q) from the bottom of the egg-shaped digestion tank (= 1Q), decompose and recover the MAP crystals with a hydrocyclone, and after the MAP recovery, 1Q of the sludge is dehydrated, The remaining 2Q was returned to the egg-shaped digester. This 2Q return sludge was mixed with the mixed solution of input sludge and magnesium hydroxide and then input from the upper part of the egg-shaped digester. The results of this example are shown in Table 1.
In addition, as a conventional method, the test was also performed under the same conditions as in the above examples except that magnesium hydroxide was not added and the MAP recovery treatment with a liquid cyclone was not performed.
[0033]
[Table 1]

[0034]
The sludge properties charged into the egg-shaped digester were an average SS concentration of 4.5% (45 g / liter) and an average TP concentration of 1070 mg / liter. In the conventional method, SS concentration of digested sludge is 2.9 g / liter, TP concentration is 1020 mg / liter, PO _Four -P concentration is 390 mg / liter, and a lot of PO in digested sludge _Four -P remained. In the process according to the method of JP 2002-45889A, the input sludge is 1 m. ^Three 3.7 kg of MAP crystals per unit were recovered, and TP in the digested sludge was 460 mg / liter, whereas in the method of the present invention, 1 m of input sludge was obtained. ^Three 5.1 kg / liter of MAP crystal was recovered per liter, and TP in the digested sludge was 350 mg / liter.
In the method of the present invention, the MAP recovery amount per input sludge amount was 1.4 kg larger, and the digested sludge TP was 110 mg / liter smaller. In the method of Japanese Patent Laid-Open No. 2002-45885, fine MAP particles remain in the sludge, so that the recovery rate for the MAP actually generated in the reaction tank is small, and in the method of the present invention, the use of a poorly soluble magnesium source is used. It is considered that this was because the growth of the MAP particles was promoted and the MAP recovery rate was improved by improving the stirring method in the reaction tank and returning the fine MAP particles after the liquid cyclone separation.
[0035]
As the total amount of MAP recovered, the amount of MAP from the digester is 4.4 kg / m in the method disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 2002-45885. ^Three In the method of the present invention, 5.1 kg / m ^Three The method of the present invention is 0.7 kg / m ^Three It became bigger. Further, the purity of the collected MAP particles was 87% in the method of JP-A-2002-45889, while the method of the present invention was improved by 96 points to 96%.
From the above results, it can be said that the method of the present invention exhibits a very effective MAP recovery performance in the case where fine MAP is likely to be generated as in the digestion system of the A sewage treatment plant.
[0036]
(Example 2)
In addition, the groundwater (= Mg concentration 48 mg / liter) near the treatment plant was used as dilution water of 35% magnesium hydroxide with respect to the sludge of the treatment plant A of Example 1, and the input sludge was 1 m. ^Three When operation was performed using 100 liters of diluted water per unit, the amount of magnesium hydroxide used was 1080 g / sludge m ^Three 970g / sludge ・ m ^Three As a result, the cost of using chemicals can be reduced. It can be said that MAP recovery can be performed at a lower cost by effectively using water containing magnesium.
[0037]
(Example 3)
A present Example is an Example performed using the sludge of B sewage treatment plant. B treatment plant adopts activated sludge treatment by anaerobic aerobic method. The example plant performs the process shown in FIG. 3. Here, the primary sedimentation sludge collected from the A treatment plant and excess sludge are mixed at about 1: 1 and concentrated by a centrifugal concentrator. The concentrated desorbed liquid is introduced into the MAP granulation reactor. The mixed concentrated sludge is solubilized by ultrasonic waves. The ultrasonic treatment was performed for 1/3 of the sludge to be put into the anaerobic digester, and the energy input rate per liter of sludge was 40 kWsec / liter, the frequency was 18 to 24 kHz, and the irradiation cell residence time was 5 minutes.
[0038]
The sludge after the ultrasonic treatment was introduced into an egg-shaped anaerobic digester and subjected to a medium temperature anaerobic digestion treatment for 25 days. As a magnesium source to be supplied to the digestion tank, 35% magnesium hydroxide was diluted to 10%, mixed with the input sludge, and then introduced into the digestion tank. The amount of magnesium hydroxide added was adjusted so that the soluble Mg concentration in the digester was in the range of 10 to 30 mg / liter. As a method for stirring the digester, a method using a draft tube and an air lift was adopted. Although the pH adjuster was not used, the pH in the tank during the experiment changed within the range of 7.0 to 7.6. Pull out 3 times the amount of sludge input (= 1Q) from the bottom of the egg-shaped digestion tank (= 1Q), decompose and recover the MAP crystals with a hydrocyclone, and after the MAP recovery, 1Q of the sludge is dehydrated, The remaining 2Q was returned to the egg-shaped digester. This 2Q return sludge was mixed with the mixed solution of input sludge and magnesium hydroxide and then input from the upper part of the egg-shaped digester.
[0039]
The dehydration treatment of the MAP desorption sludge (the sludge after MAP recovery) was performed with a screw press type dehydrator. The slurry containing the dehydrated filtrate, the concentrator detachment liquid, and the recovered MAP crystals was all added from the lower part of the MAP granulation reaction tank. The magnesium source added to the MAP granulation reaction vessel was magnesium chloride, and sodium hydroxide was added so that the pH was 7.6. Further, as a control system of this example, the process of “mixing concentration + anaerobic digestion + dehydration” as a conventional method was simultaneously performed.
Further, for comparison, the process of the present invention A method in which a sludge concentration step was added before the anaerobic digestion step (referred to as “the present invention A1 method” for the sake of convenience) was also tested under the same conditions as in the above examples. .
The operation results are shown in Table 2.
[0040]
[Table 2]

[0041]
The SS of the input sludge charged into the digester was 4.2% for the conventional method, 4.0% for the method A1 of the present invention, and 3.5% for the method (B + C) of the present invention. The reason why SS in the method of the present invention (B + C) is small is that a part of the sludge is liquefied by the sludge solubilization treatment in the previous stage. The SS of the MAP desorption digested sludge after removing the MAP particles from the digested sludge after the anaerobic digestion treatment is 2.5% for the conventional method, 2.3% for the present A1 method, and the present (B + C) method. 1.5%. The SS of the present invention (B + C) method was greatly reduced because the digestion rate per VS of sludge was increased to about 70% by the sludge solubilization treatment, and the soluble phosphorus eluted in large quantities with digestion This is due to the fact that MAP changed to MAP in the digester and the MAP particles were recovered.
[0042]
Return water PO _Four -P was 130 mg / liter in the conventional method, 35 mg / liter in the method A1 of the present invention, and 12 mg / liter in the method (B + C) of the present invention. The conventional method is relatively large because it cannot recover the soluble phosphorus eluted in the anaerobic digestion process. Although the soluble phosphorus from the anaerobic digested sludge could be recovered as MAP in the method A1 of the present invention, the soluble phosphorus contained in the concentrator desorbed liquid and the dehydrated filtrate was not recovered, so 35 mg / liter The concentration was about 3 times that of the invention (B + C) method.
[0043]
The final phosphorus recovered as MAP is 1m of sludge input to the digester. ^Three In the present invention A1 method 5.5kg / m ^Three In contrast, in the present invention (B + C) method, 7 kg / m ^Three Thus, the method of the present invention (B + C) is 1.5 kg / m ^Three It became bigger. The purity of the collected MAP particles was 95% or more in both the method A1 of the present invention and the method (B + C) of the present invention. When this phosphorus recovery rate is calculated as the recovery rate for phosphorus flowing into the sewage treatment plant, the present invention (B + C) method is 71%, which is an improvement of 22 points, compared with 49% in the present invention A1 method. .
From the above results, it can be said that the present invention (B + C) system exhibits a very effective MAP recovery performance in the case where fine MAP is likely to be generated as in the digestion system of the A sewage treatment plant.
[0044]
【The invention's effect】
According to the present invention, among organic wastewater treatment systems, wastewater containing organic matter, nitrogen, phosphorus in particular, high concentration organic matter such as digestion and desorption liquid of human waste and septic tank sludge, chemical factory wastewater, phosphorus and In the MAP treatment method for removing as magnesium ammonium phosphate crystals from waste water containing nitrogen,
1) MAP recovery rate can be greatly improved,
2) A high-purity MAP can be produced.
3) Mg (OH), which was considered to be difficult to handle, although it was inexpensive ₂ It is possible to significantly reduce the cost of chemicals because
4) Furthermore, since high-quality MAP can be sufficiently recovered in the anaerobic digester, an excellent effect is obtained that MAP recovery from the subsequent dehydrated filtrate becomes unnecessary.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block process diagram showing an organic wastewater treatment method of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing a difference in particle size distribution of MAP particles due to a difference in solubility of Mg ions.
FIG. 3 is a block process diagram showing a method for treating organic wastewater according to the present invention (B + C).
FIG. 4 is a block process diagram showing an organic wastewater treatment method according to the present invention A1 method.
FIG. 5 is a block process diagram showing a conventional organic wastewater treatment method.
[Explanation of symbols]
1 Influent water
2 Runoff water
3 Activated sludge mixture
4 treated water
5 First settling sludge
6 Surplus sludge
7 Concentrated sludge
8 Solubilized sludge
9 Pulled sludge (digested sludge)
10 Collected MAP
11 MAP collection after sludge
12 Dehydrated cake
13 Dehydrated filtrate
14 Concentrated tank detachment liquid
15 MAP treated water
16 Final collection MAP
17 Sludge storage tank
18 Mg source supply
21 First sedimentation basin
22 Aeration tank
23 Final sedimentation basin
24 Concentration tank
25 Sludge solubilization tank
26 Anaerobic digester
27 MAP recovery device (hydrocyclone)
28 Sludge dewatering equipment
29 MAP granulation reactor

Claims

An anaerobic treatment step having an anaerobic treatment tank, and a method for treating organic waste water or sludge having a step of taking out phosphorus and nitrogen in organic waste water or sludge out of the system in the form of magnesium ammonium phosphate. In the anaerobic treatment step or in the preceding stage, a step of adding magnesium hydroxide so that the concentration of soluble Mg in the anaerobic treatment tank is in the range of 10 to 30 mg / liter, which occurs in the anaerobic treatment step A step of separating magnesium ammonium phosphate crystals, a part of the sludge after recovery of magnesium ammonium phosphate is led to a sludge dewatering step, and the remaining sludge after recovery of magnesium ammonium phosphate is supplied to the anaerobic treatment step. A method for treating organic wastewater or sludge, characterized by being returned.

The method for treating organic wastewater or sludge according to claim 1, further comprising a sludge solubilization step preceding the anaerobic treatment step.

There is a concentration step of sludge and a step of concentrating or dewatering the digested sludge from the anaerobic treatment step before the anaerobic treatment step, and the removal from the concentration step of the sludge and the step of concentrating or dewatering the digested sludge. Magnesium ammonium phosphate particles and magnesium hydroxide generated in the anaerobic treatment step are added to water separation to cause a magnesium ammonium phosphate production reaction, and the magnesium ammonium phosphate particles are separated and recovered. The processing method of the organic waste water or sludge of Claim 1.

In an organic wastewater or sludge treatment apparatus having an anaerobic treatment tank and a magnesium ammonium phosphate separator for taking out phosphorus and nitrogen in organic wastewater or sludge out of the system in the form of magnesium ammonium phosphate An addition device for adding magnesium hydroxide is provided in the treatment tank or in the preceding stage so that the soluble Mg concentration in the anaerobic treatment tank is in the range of 10 to 30 mg / liter, and the magnesium is pulled out from the anaerobic treatment tank. A separation device for separating and recovering magnesium ammonium phosphate crystals from the sludge, a sludge dewatering device for dewatering a portion of sludge after recovery of magnesium ammonium phosphate from the separation device, and a remaining sludge after recovery of magnesium ammonium phosphate An organic wastewater or sludge treatment apparatus comprising a conduit for returning to the upper part of an anaerobic treatment tank.

The digested sludge from concentrator and anaerobic treatment tank sludge upstream of the anaerobic treatment tank and a concentrating or dehydrating to device, disengagement of the concentrator and the digested sludge in the sludge from the concentrated or dehydrated to device To the water separation, magnesium ammonium phosphate particles generated in the anaerobic treatment tank and magnesium hydroxide from the addition device are added to cause a magnesium ammonium phosphate formation reaction, and the magnesium ammonium phosphate particles are separated and recovered. The apparatus for treating organic wastewater or sludge according to claim 4, further comprising a production separation device.