JP4374530B2 - 水産廃棄物の有用物質抽出方法 - Google Patents

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本発明は、水産廃棄物の有用物質抽出方法に関する。
ホタテウロやイカゴロ、タコゴロといった水産物の内蔵は、機能性脂質として利用可能な油分や、蛋白やアミノ酸等の有用成分を含有する水分等の有用物質を大量に有する一方で、重金属の中でも特にカドミウムを高濃度で含有することが一般に知られている。このため、水産物の内蔵から有用成分を得ようとする場合には、これらカドミウムを除去すべく、内蔵を強酸で分解して重金属を溶液に遊離し、これを電気分解で吸着する電解法を施すこととなる。
しかし、電解法は電気エネルギー使用量が高く、また、強酸を用いることから有用物質を抽出する際には中和剤を大量に使用する必要があるため多大な処理費用が生じやすい。
このような中、低コストかつ有用物質に含有されている有用成分を失うことなく、安全にカドミウムを除去できる方法として、特許文献1に示すような発酵処理方法が検討されている。この方法は、水産廃棄物を乳酸菌、酵母及び炭水化物を含む水溶液中に浸漬し発酵処理して水産廃棄物中に含まれる重金属を水溶液中に移行させるものである。
特許第3174827号公報
しかし、上述する発酵処理方法は、その処理に数日の時間を要するため、油分が酸化し、機能性脂質として利用できない。
また、油分を利用し高品質の機能性脂質を得ようする場合には、水産廃棄物が排出された後、できるだけ早く60〜70℃で煮沸し固形分を凝固させた後、表面に浮揚する油分のみを回収する方法が考案されている。
しかし、この方法は、加熱に要するエネルギー消費量が大きい上に臭気を伴うといった課題を有している。
上記事情に鑑み、本発明は、低コストで、全ての有用成分を有用物質から高品質で効率よく抽出することの可能な水産廃棄物の有用物質抽出方法を提供することを目的としている。
請求項1記載の水産廃棄物の有用物質抽出方法は、水産廃棄物に含有する重金属を除去して有用成分を含有する有用物質を抽出する水産廃棄物の有用物質抽出方法であって、水産廃棄物から異物を除去する第1の工程と、前記水産廃棄物に水溶液を加水して加温し攪拌した後、遠心分離法により油分を抽出する第2の工程と、油分が取り除かれた水産廃棄物を、乳酸菌と酵母を利用した培養液中で発酵処理して重金属を解離した後、除去する第3の工程と、重金属が除去された培養液中の水産廃棄物から遠心分離法により水分を抽出する第4の工程からなり、第2の工程で、加水する前記水溶液に、第3の工程の発酵処理で用いる培養液を適用するとともに、培養液中の酵母及び乳酸菌が死滅しない温度に加温することを特徴としている。
請求項2記載の水産廃棄物の有用物質抽出方法は、第3の工程で、水産廃棄物より解離した重金属を、キレート樹脂で吸着除去することを特徴としている。
請求項3記載の水産廃棄物の有用物質抽出方法は、第4の工程で、培養液中の酵母及び乳酸菌が死滅しない温度に保温した状態で遠心分離法により水分を抽出することを特徴としている。
請求項1及び2に記載の水産廃棄物の有用物質抽出方法によれば、乳酸菌及び酵母を利用した培養液中で水産廃棄物を発酵処理して重金属を解離するから、重金属の解離に強酸を用いる方法と比較して、水分に含まれる有用成分を損失することなく、水分から抽出可能なアミノ酸の有用成分を安全で効率よく抽出することが可能となる。
また、乳酸菌及び酵母を利用した培養液を用いた重金属の解離に係る発酵処理方法は発酵食品技術を応用したものであるから、有用物質から抽出した有用成分を食品や資料の原料として利用する際の安全性が確保されるとともに、重金属を解離しながら、有用物質から抽出できる有用成分の1つである蛋白を吸収しやすいアミノ酸に変化させ、またミネラルやビタミン類の栄養成分を増加させる等、有用成分に免疫力向上や感染防御等の健康維持機能を付与することが可能となる。
一方で、排出された水産廃棄物から重金属を除去する前に油分を抽出するから、油分が酸化することがなく、高品質な機能性脂質として利用することが可能となる。
また、油分を抽出する第2の工程で加水する水溶液に、重金属を除去する第3の工程で発酵処理に用いる培養液を適用することから、油分を抽出する第2の工程から重金属を除去する第3の工程への作業の移行がスムーズとなり、作業性を大幅に向上することが可能となる。加えて、油分の抽出作業時において水産廃棄物に発生しやすい腐敗菌を培養液中の乳酸菌の働きにより抑制できるため、より臭気を抑制することが可能となる。
さらに、油分を抽出する第2の工程の加温温度が培養液中の酵母及び乳酸菌を死滅させない温度つまり30℃程度と大幅に低いことから、従来より油分の抽出方法として実施されていた、加水した水産廃棄物を60〜70℃で煮沸し水分を凝固させた後、表面に浮揚する油分のみを回収する方法と比較して、加熱に要するエネルギー消費量を大幅に削減することができ経済性が向上するとともに、加温に伴う臭気の発生を抑制できるため作業環境を大幅に向上することが可能となる。
このように、元来、有用成分を豊富に含んでいたにもかかわらず重金属が含有されていたことにより水産廃棄物となっていた水産物の臓物等の不可食部分を有効に活用することができるため、水産廃棄物の減少、環境保護に大きく寄与することが可能となる。
請求項2に記載の水産廃棄物の有用物質抽出方法によれば、第3の工程で、水産廃棄物より解離した重金属を、キレート樹脂で吸着除去することから、従来より実施されている電解法と比較して、電気エネルギー使用量を大幅に削減でき、経済性を大幅に向上することが可能となる。
請求項3に記載の水産廃棄物の有用物質抽出方法によれば、第4の工程でも、第2の工程と同じ加温温度の30℃程度とし、遠心分離法により水分を抽出することから、加熱に要するエネルギーを抑制することが可能となる。
本発明の水産廃棄物の有用物質抽出方法を図1から図4に示す。本発明は、水産廃棄物から油分及び水分等の有用成分を含む有用物質を抽出するにあたり、酸化が進まない早い段階で油分を抽出した後、有用成分を安全に保持しながら発酵処理法によりカドミウムを解離した上で除去し、遠心分離法により水分を抽出するものである。
水産廃棄物の有用物質抽出方法は、図1のフロー図に示すように、水産廃棄物に前処理を施す第1の工程(ステップs1)、前処理した水産廃棄物から有用物質である油分を抽出する第2の工程(ステップs2)、油分を抽出した水産廃棄物から重金属なかでも特にカドミウムを除去する第3の工程(ステップs3)、カドミウムを除去した水産廃棄物から有用物質である水分を抽出する第4の工程(ステップs4)の4つの工程より構成されている。
以下、図2から図4に示すフロー図に従って、第1の工程から順に有用物質の抽出に係る作業手順を詳述する。
なお、ここで用いる水産廃棄物とは、例えばイカゴロやタコゴロと呼ばれるイカやタコの内蔵、ホタテウロと呼ばれるホタテ貝の中腸線等、海や湖、河川等に生育する動物の臓物であって、不可食部分とされて廃棄された部位を指すものである。
(第1の工程:ステップs1)
水産物の不可食部分として排出された水産廃棄物には、砂や作業用の工具、手袋等様々な異物が混入している可能性がある。そこで、第1の工程では前処理として、図2のフロー図に従いこれら異物の除去作業を行う。
まず、排出された水産廃棄物を処理タンクへ回収し(s11)、振動篩にかけて異物を除去する(s12)。
次に、処理タンク内の水産廃棄物を金属探知器にかけて金属、金具等の異物の有無を検知し、存在していた場合にはこれを除去する(s13)。
この後、処理タンク内の水産廃棄物をミンサー等で細断しておく(s14)。
(第2の工程:ステップs2)
次に、第1の工程で異物が除去された水産廃棄物から、図3のフロー図に従い有用物質である油分の抽出作業を行う。水産廃棄物に含まれる油分は酸化が早く、酸化した油分は機能性脂質として利用できないので、カドミウムの除去を実施する前に油分を抽出するものである。
まず、第1の工程で異物を除去され前処理が施された水産廃棄物を、水溶液とともに加温槽へ投入する(s21)。
ここで用いる水溶液は、第3の工程でカドミウムを解離する際に用いる培養液を適用する。該培養液の詳細は、第3の工程で詳述するが、蛋白を分解する際に用いられる乳酸菌及び酵母を利用したものであり、その投入量は前記水産廃棄物から含有油分を差し引いた重量の3倍に相当する量とする。
次に、加温槽に投入された培養液及び水産廃棄物を30℃に加温し(s22)、攪拌混合して油分を水産廃棄物から分離する(s23)。
なお、加温する際の温度は、前記培養液中の酵母及び乳酸菌が死滅することのない温度に設定すれば、何れの温度に設定しても良いが、30℃程度が望ましい。
この後、加温槽中で加温された培養液及び水産廃棄物を三相遠心分離機にかけ、油分のみを抽出する(s24)。
このように抽出された油分は、水産廃棄物として廃棄された早い段階で抽出されることから、酸化することなく高品質の機能性油脂として利用できるものである(s53)。
また、培養液中の乳酸菌は、水産廃棄物に発生しやすい腐敗菌の発生を抑制する機能を有しているため、作業中に水産廃棄物から発生しやすい臭気を抑制することができるものである。これら作業中に発生する臭気は、水産廃棄物を加温することによっても発生するが、本実施の形態では加温温度が30℃程度であるため、60℃〜70℃で煮沸していた従来の方法と比較すると臭気の発生量は大幅に削減されている。
(第3の工程:ステップs3)
次に、油分を抽出した水産廃棄物を、図4のフロー図に従い発酵処理して重金属の中でも特にカドミウムを解離し、これを除去する作業を行う。
ここで、カドミウムの解離に発酵処理法を用いる構成は、水産廃棄物に含有されているカドミウムがタンパク質と配位結合していることに起因するものであり、発酵処理によりタンパク質を分解してカドミウムを解離するものである。このようなカドミウムの解離に係る発酵処理方法は、一般に知られており、例えば特許3174827号公報に記されている。
まず、第2の工程で油分を抽出した水産廃棄物を、油分の抽出に用いた培養液とともにカドミウム解離槽に投入し、これを30℃に加温する(s31)。
なお、培養液は、油分を抽出した水産廃棄物の約3倍の重量が必要であり、第2の工程から第3の工程に移行する際に、何らかの現象で培養液の液量が減少している場合には、培養液を必要量追加投入する。
ここで、培養液に用いる乳酸菌及び酵母について、乳酸菌としては、乳酸発酵に慣用のもの、例えば、ラクトバチルス属ブルガリクス、ラクトバチルス属アシドフィルス、エンタロコッカス属フェークリス、ラクトバチルス属ヨグルティ、ラクトバチルス属デルブルエキ、ストレプトコッカス属ラクチス、ロイコモストク属メセンテロイデス、ラクトバチルス属ペントアセティクス、リゾプス属オリザエ等が用いられる。また酵母(イースト)としては、パン酵母や、ビール酵母、清酒酵母等と呼ばれているもの、特に、食飼料酵母(Mycotorula japonica)の使用が好ましい。
次に、カドミウム解離槽中の培養液及び油分を抽出した水産廃棄物を、解離期間として約3週間放置し、カドミウムを解離する(s32)。
カドミウムの解離現象を具体的に示すと、培養液中の乳酸菌の働きにより水産廃棄物のphを3.0〜3.5まで引き下げて腐敗菌の浸入を防止し、酵母の働きにより水産廃棄物中の蛋白を分解することで、これに含有するカドミウムが蛋白から分離し培養液中に移行拡散するものである。
なお、この発酵処理よる解離期間中の雰囲気中の酸素濃度は20vol%以下、好ましくは10vol%以下である。発酵処理は、通常、嫌気条件下で行われるが、乳酸菌の種類によっては、大気中で行うこともできる。
上記方法により水産廃棄物より解離し培養液中に移行拡散した重金属を、キレート樹脂で吸着除去する(s32)。
具体的には、カドミウムは、培養液中のカドミウム濃度と水産廃棄物中のカドミウム濃度が平衡となったときに、水産廃棄物から培養液への移行拡散が停止する。そこで、phが3.0程度でも機能するキレート樹脂に、カドミウムが移行拡散した培養液を通水させて、キレート樹脂にカドミウムを吸着し、培養液中のカドミウム濃度を低減する。すると、培養液中のカドミウム濃度の低減に伴い、水産廃棄物に残存していたカドミウムがさらに培養液中へ移行拡散する。
この現象を利用し、水産廃棄物中のカドミウム残存濃度が乾燥重量で飼料利用指導基準値に相当する2.5ppm以下になるまで、培養液をキレート樹脂に通水する作業を複数回繰り返し、水産廃棄物より解離したカドミウムを効率よく除去する。
なお、培養液中に移行拡散したカドミウムの除去方法は、必ずしもキレート樹脂吸着にこだわるものではなく、有用物質のカドミウム残存濃度が、乾燥重量で2.5ppm以下となるまで除去できれば、何れの方法を用いても良い。
(第4の工程:ステップs4)
第3の工程でカドミウムが除去された培養液及び水産廃棄物から、遠心分離法により水分を抽出する。これにより、アミノ酸等の有用成分を含有する水分が抽出されることとなる。
なお、遠心分離には、油分を抽出した際と同様に三相遠心分離機を用いて水分を抽出する。また、遠心分離時は、約30℃に保温して水分の抽出作業を実施する。
上述する手順により、図1のフロー図に示す第1の工程から第4の工程を終えた水産廃棄物は、有用物質として、油分及び水分が抽出される。これらのうち、油分は先にも述べたように酸化しており、燃料として使用する(s52)。
また、水分は、第3の工程におけるカドミウムを解離するための発酵処理に伴い、有用成分の蛋白が酵母の働きにより分解されて、吸収の良いアミノ酸を豊富に含有している。また、発酵処理の作用によりミネラルやビタミン類等の栄養成分が増加されて、免疫力向上や感染防御等の健康維持機能が付与された状態となっている。したがって、この水分に対して適宜、濃縮処理や乾燥処理等を施し、栄養補助調味料の原料や飼料用のアミノ酸添加剤に加工する(s51)。
第3の工程を経た水産廃棄物及び培養液を培養液中の酵母及び乳酸菌が死滅しない30℃に加温しているが、これらのうち、当初投入した水産廃棄物から機能性脂質として取り出した量を差し引いた量で第4の工程を行い、残りの量は再利用培養液として第2の工程の油分抽出処理に再利用する(s6)。
上述する構成によれば、水産廃棄物の有用物質抽出方法は、乳酸菌及び酵母を利用した培養液中で水産廃棄物を発酵処理して重金属を解離するから、重金属の解離に強酸を用いる方法と比較して、水分に含まれる有用成分の損失を大幅に削減できるため、水分から抽出可能なタンパク質やアミノ酸等の有用成分を安全で効率よく抽出することが可能となる。
また、乳酸菌及び酵母を利用した培養液を用いた重金属の解離に係る発酵処理方法は、有用物質から抽出した有用成分を食品や飼料用アミノ酸添加剤の原料として利用する際の安全性が確保されるとともに、重金属を解離しながら、有用物質から抽出できる有用成分の1つである蛋白を吸収しやすいアミノ酸に変化させ、またミネラルやビタミン類の栄養成分を増加させる等、有用成分に免疫力向上や感染防御等の健康維持機能を付与することが可能となる。
一方で、排出された水産廃棄物から重金属を除去する前に油分を抽出するから、油分が酸化する以前にこれを抽出できるため、油分を高品質な機能性脂質として利用することが可能となる。
また、油分を抽出する第2の工程で加水する水溶液に、重金属を除去する第3の工程で発酵処理に用いる培養液を適用することから、油分を抽出する第2の工程から重金属を除去する第3の工程への作業の移行がスムーズとなり、作業性を大幅に向上することが可能となる。加えて、油分の抽出作業時において水産廃棄物に発生しやすい腐敗菌を培養液中の乳酸菌の働きにより抑制できるため、より臭気を抑制することが可能となる。
さらに、油分を抽出する第2の工程の加温温度が培養液中の酵母及び乳酸菌を死滅させない温度つまり30℃程度と大幅に低いことから、従来より油分の抽出方法として実施されていた、加水した水産廃棄物を60〜70℃で煮沸し水分を凝固させた後、表面に浮揚する油分のみを回収する方法と比較して、加熱に要するエネルギー消費量を大幅に削減することができ経済性が向上するとともに、加温に伴う臭気の発生を抑制できるため作業環境を大幅に向上することが可能となる。
このように、元来、有用成分を豊富に含んでいたにもかかわらず重金属が含有されていたことにより水産廃棄物となっていた水産物の臓物等の不可食部分を有効に活用することができるため、水産廃棄物の減少、環境保護に大きく寄与することが可能となる。
また、第3の工程で、水産廃棄物より解離した重金属を、キレート樹脂で吸着除去させれば、従来より実施されている電解法と比較して、電気エネルギー使用量を大幅に削減でき、経済性を大幅に向上することが可能となる。
さらに、第4の工程で、30℃程度に保温した状態で、遠心分離法により水分を抽出すれば、消費エネルギーが少なく経済性の確保が可能となる。
本発明に係る水産廃棄物の有用物質抽出方法の全体作業の流れを示すフロー図である。 本発明に係る水産廃棄物の有用物質抽出方法における水産廃棄物の前処理作業に関する作業の流れを示すフロー図である。 本発明に係る水産廃棄物の有用物質抽出方法における有用物質である油分を抽出する作業に関する流れを示すフロー図である。 本発明に係る水産廃棄物の有用物質抽出方法における水産廃棄物からカドミウムを除去する作業に関する流れを示すフロー図である。

Claims (3)

  1. 水産廃棄物に含有する重金属を除去して有用成分を含有する有用物質を抽出する水産廃棄物の有用物質抽出方法であって、
    水産廃棄物から異物を除去する第1の工程と、
    前記水産廃棄物に水溶液を加水して加温し攪拌した後、遠心分離法により油分を抽出する第2の工程と、
    油分が取り除かれた水産廃棄物を、乳酸菌と酵母を利用した培養液中で発酵処理して重金属を解離した後、除去する第3の工程と、
    重金属が除去された培養液中の水産廃棄物から遠心分離法により水分を抽出する第4の工程からなり、
    第2の工程で、加水する前記水溶液に、第3の工程の発酵処理で用いる培養液を適用するとともに、培養液中の酵母及び乳酸菌が死滅しない温度に加温することを特徴とする水産廃棄物の有用物質抽出方法。
  2. 請求項1に記載の水産廃棄物処理方法において、
    第3の工程で、水産廃棄物より解離した重金属を、キレート樹脂で吸着除去することを特徴とする水産廃棄物の有用物質抽出方法。
  3. 請求項1または2に記載の水産廃棄物処理方法において、
    第4の工程で、培養液中の酵母及び乳酸菌が死滅しない温度に保温した状態で遠心分離法により水分を抽出することを特徴とする水産廃棄物の有用物質抽出方法。
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