JP4373783B2 - 自然環境からの微生物の培養と単離およびそれからの医薬の創薬 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は自然環境からの微生物の培養と単離のための機器と方法という名称の2001年9月26日付米国仮出願番号第60/325052および自然環境からの微生物の培養と単離およびそれからの医薬の創薬という名称の2002年5月1日付け米国非仮出願番号第10/135960の優先権を主張し、これらのすべてをここに引用として組み入れる。
連邦政府援助の調査または開発に関する言明
本発明に関する業務の一部は、National Science foundationからの認可番号第OCE0102248として認可されて合衆国政府の援助のもとに行われた。それゆえ、米国政府は本発明に相当の権利を有する。
本発明の背景
現存する微生物の種の数は、概算で、10−10とされているが、しかし数千程度の数しか純粋に培養されてはいない13。それゆえ、大部分の天然の微生物は実験室での培養が難しい。このような“非培養種”は天然のすべての微生物の99−99.99%にのぼる。環境から直接得るrRNA配列、特に16s rRNA配列の系統発生分析では、未培養生物は細菌および古細菌界のほとんど、どの生物分類においても見出され、そして門(division)レベルでのいくつかの群には既知の培養可能種がないとされている4−10
この不一致の理由の主なものは、自然界からのわずかな微生物のサンプルがペトリ皿中の栄養培地の中で培養されている点である。微生物の合計の数と平板の数(plate count)の違いは、数桁のオーダーにもなる4−10、14−16。培地を操作して自然のサンプルからの微生物の回収を改善しようとする試みはほとんど成功しておらず3,15,17,18、そして未培養の現象は“大きな平板の計数異常(great plate count anomaly)”として知られるようになった。いまだ未培養の微生物を単離して培養する方法は明らかに望まれている。このような方法は、膨大な微生物の多様性への応用をはじめることで微生物界の転換を図り、もって医薬の創薬に革命を起こすものである。
本発明の要約
本発明の方法は、以前には“不可培養(uncultivatible)”である微生物がその中で単離され得る拡散室の新規な使用を目的とする。ペトリ皿上で未知の微生物の自然環境から複製することを試みるよりも、本発明の方法は分裂微生物をもとの環境の成分全てに暴露し、その一方同時にコロニーを含む微生物の成長個所を提供し、これにより微生物を単離することができる。対象の微生物は、細菌(bacteria)、糸状菌(fungi)、原虫(protozoa)、ウィルス(viruse)および微細藻類(microalgae)が例示されるが、これらに限らない。さらに、本発明の方法は、一定の環境下では発育し難い微生物はその多くが裸眼で見えるコロニーを形成しないという認識を利用するものである。それ故、これらの生物は“微細コロニー(microcolonies)”として複式顕微鏡を用いて単離されなければならない。結局、新たに単離された生物の多くは随伴または“ヘルパー(helper)”生物の存在下に共−培養(co-culture)として人工培地で成長しえることが発見された。このようなヘルパー生物を使用する新規な生物の単離と同定の方法が開発された。
それゆえ、本発明の一態様では、環境サンプルから微生物を単離・培養する新規な方法を目的とし、この方法は試験すべき環境からサンプルを用意し;生育室を用意し、それは半透膜(semi-permeable membrane)でシールされて、環境からの成分の拡散、浸透はするが、微生物細胞は拡散、浸透しない;生育室の内側で試料からの接種物(inoculum)を支持培地、好ましくは半固体の、例えば0.7%寒天と混合し、そしてシールをし;環境からの成分が室に拡散し、そして微生物が生育する生育条件下でシールした室を保温培養し;表面または内部にある微生物のコロニーの存在を確認するために室を開放し室内部の支持培地を検査し;そしてコロニーの一つから細胞の一つを単離する工程からなる。新規に単離された細胞の特性は新規性の確認のために既知の微生物の特性データベースと比較されえる。いくつかの環境のためには支持培地は好ましくは微細コロニーの存在を顕微鏡で検査される。もしも適当ならば、複合生育室が同時に用意される。
サンプリングの適当な環境は、例えば、森、農場、ツンドラ、高山域または埋立地からのような淡水、海水、堆積物及び土壌が代表である。他の有用なサンプル個所は、例えば病院のような、建物の特定の領域であり、サンプルを換気設備、浴室表面または病室表面のような個所から採取する。
特別の態様では、本発明は海洋堆積からの新規な微生物を単離する方法を目的とし、この方法は海洋堆積のサンプルを用意し;半透膜でシールされて、成長成分の拡散、浸透はするが、微生物細胞は拡散、浸透しない生育室を用意し;生育室の内側で試料からの接種物を半固体の支持培地、例えば0.7%寒天と混合し;半透膜でシールをする一方、半透膜と支持培地面との間には空間を残し;海洋環境中でシールした室を保温培養し、ここで海水は前記空間の空気と置換し、かくして生育室を満たし、そして成長成分が室に拡散し、そして微生物を培養し;海洋環境から室を除き;膜を剥がして表面または内在する微生物の微細コロニーの確認のために支持培地を顕微鏡で検査し;微細コロニーの一つから細胞を単離し;そして新規に単離された細胞の特性は新規性の確認のために既知の微生物の特性データベースと比較する工程からなる。本発明に従う生育室は廃棄物からの拡散にも使用できる。好ましくは支持培地は柔らかく、例えば0.7%の寒天である。追加の表面材を供給するために、軟化寒天は高圧滅菌した砂や泥と混合され得る。
上記のように単離された一定の新規な生物は、標準栄養の培地のペトリ皿中でヘルパー生物と共に培養されて生育することができることが見出された。そうして本発明の別の方法により、“ヘルパー”生物の存在下のみにより人工培地で培養され得る新規な微生物が単離される。第1の工程では、自然環境からの上記のようなサンプルは、連続して適当な媒体(たとえば、海洋微生物には海水で、また淡水または土壌微生物には淡水または雨水で)で希釈される。これらの希釈液は、得られた混合物が約10ヘルパー細胞数/mlを含むようにヘルパー種の細胞(上述のように同定される)と混合される。比較的少ないヘルパー細胞数とすると標的の“不可培養“の微生物が共−生育するのが視認できる。
前の段階からのサンプルの希釈/“ヘルパー”の組み合わせは、次いで、標準の栄養(例えば海洋ブイヨン)を補充された上述の支持培地と混合され、ペトリ皿(一皿当り2〜10ml)に注がれる。異なるペトリ皿にサンプルの希釈の程度に従う種々の数の微生物と一定で少数の“ヘルパー”細胞(例えば一皿当り10−100細胞数)を用意する。ヘルパー細胞は、微生物のペトリ皿中の成育を確実とし、その成長はヘルパー菌株のコロニーを囲むコロニーの集落として目視で確認される(図5a−5bに示すように)。このようなコロニーの集落からの微生物は、“ヘルパー”生物の存在下では同定されないときは“不可培養”と仮に同定される。
一旦、潜在的に“不可培養”と“ヘルパー”微生物の共−培養がペトリ皿中でなされると、“ヘルパー”と新規の両方のコロニーを別の皿の別個の領域へ再植菌する。このようにして、各微生物の純粋な集落を一つのペトリ皿中の異なる部分で培養する。潜在的な“不可培養”微生物は最終的にペトリ皿中で単独で生育できるか試験される。ヘルパー種の存在下で成育するが、しかし、栄養培地であってもペトリ皿中で単独では生育できないものは、求める生物として同定され、これは、即ち以前は“不可培養”として考えられていたが、“ヘルパー“生物の存在下のみで人工培地により生育可能であるものである。
新規に同定された当該生物は、ペトリ皿中での培養に“ヘルパー”生物を必要とするが、次いで、生物活性を試験される。生物活性試験に陽性を示す生物の培養を、通常の人工培地での生体外(in vitro)条件下にヘルパー生物と共に共―培養(co-culture)によりグレードアップして、生物活性化合物が単離され得て、多くのこれらは新規である。一つの態様では、生物活性に陽性の結果を示す拡散室から生育する生物の培養をまた、純粋な培養の形に多くの室でグレードアップされ得る。代わりに、本発明の他の態様では、“不可培養”/“ヘルパー”の組み合わせまたは“ヘルパー”生物単独の培養からの抽出または上澄みは本発明に従う新規微生物の培養成分源として使用され得る。このような培養の原因となる兆候を示す物質が単離され得る。
環境サンプルからの追加の“ヘルパー”微生物は、初めに多くの新規な“不可培養”微生物の純粋な培養個体群に同定される。これらの個体群の代表を連続して適当な媒体(例えば、海洋微生物では海水で、淡水微生物では淡水で)に希釈し、種々の割合で組み合わせ、標準栄養(たとえば海洋培養培地(marine broth))で補充したゲル培地(たとえば、0.7%寒天)に混合する。微生物の個々の混合物を含む培地はペトリ皿に注がれ、そして実験室で保温培養される。所定の細胞の混合物が、相乗的な同伴物の代表を含むならば、後者はペトリ皿中で成育する。何故ならば、各ペトリ皿は異なる数の微生物を含み、それらのあるものは、コロニーの集落と言う形で、相乗的な微生物の生育を示す。このような微生物の集落からの各微生物は他の不可培養の微生物に対する“ヘルパー”となり、そして人工培地で後者を培養するのに使用され得る。“ヘルパー”はまた同様な方法で”可培養”微生物の中から同定され得る。
本発明の他の態様、特に自動的実行の態様では、試験されるべき環境からのサンプルは、寒天板のような支持培地上に直接接種され、そして微生物のコロニーの生育を観察する。二つまたはそれ以上のコロニーからの細胞をピックアップし、もう一つのプレート上で互いに隣り合って生育する能力についてスクリーニングをする。互いに隣接して生育するコロニーからの細胞をピックアップし、続いて別個のプレートで生育する能力をスクリ−ニングする。新規な“不可培養”微生物は随伴生物に隣接して生育するが、単独では生育しない。
他の態様では、本発明は本発明の方法により単離される新規な微生物を目的とする。2つの特定の微生物にはMSC1とMS2が本出願に含まれる。
本発明に従う新規な単離の方法は、未知の代謝、ライフサイクル、生態(ecology)等を有する新規な微生物の培養と単離を可能とするので製薬工業界に大いなる前進をもたらす。伝統的な培養には重要な考慮事項ではあっても、これらの微生物の成長を制限及び/または促進する要因が知られているか否かは最早問題ではない。さらに加えて、本発明は臨床的に重要な微生物、そのいくつかは新規で、たとえば医療設備の汚染地域や不衛生(sick)ビルからのものであり、それらを単離して同定する便利な方法を提供する。
図面の簡単な説明
本発明の特徴は次の好ましい態様の説明と添付の請求の範囲および図面を参考にして明らかである。
図1aは、本発明に従う海洋微生物のin situ 培養のための拡散培養室を例示的に示す。
図1bは、海洋水槽中の海洋堆積表面に置かれた図1aに従うシール室を示す。
図2は、本発明に従い生育室で培養した海洋堆積の微生物の代表的コロニー(複式顕微鏡観察、微分干渉イメージング(Differential Interference Contrast(DIC))法による)を示す(目盛り、100μm)。
図3は、図1aの拡散室における環境サンプルからの微生物の成長回復を示す。
図4a−4cは、種々の倍率のMSC1のコロニーと細胞を示す:(4a)はコロニーの解剖顕微鏡図。目盛りは80μmである。(4b)は単一コロニーの複式顕微鏡図−DIC。目盛りは3μmである。(4c)はコロニーの一部の走査型電子顕微鏡図。目盛りは3μmである。
図5a−5bは、本発明の方法に従い単離された微生物、MSC1とMSC2のペトリ皿上の相乗的生育を示す(図5aは、解剖顕微鏡による図;図5bは複式顕微鏡による図)。
本発明の詳細な説明
本発明の方法を遂行する生育室は、現在では不可培養の微生物を純粋培養、単離し、特性解析が可能なように設計される。この望ましい結果は達成可能である、なぜならば、本発明に従う室の内部は、同一でないにしても、微生物の自然環境と非常によく似ているからである。このような室の一つの型は、固体の基板、たとえば、ガラスもしくはケイ素のスライドまたはステンレススチールのワッシャーで形成され、二つの丈夫な膜、たとえばポリカーボネートまたは他の不活性材料からなるもので挟んで積層されたオリフィスが基板上に接着される。膜は細孔径が、たとえば0.025―0.03μmであり、室内部にすべての微生物を閉じ込めるに十分小さいが、しかし環境からの成分が室内部へ拡散したり生成する廃棄物が室の外へ拡散するには十分な大きさである。スライドの下に一つの膜がシールされると、室は軟化寒天、たとえば0.7%のものに懸濁させた試験細胞で部分的に充填される。
寒天を固化させると、第2の膜により室をシールし、寒天表面と膜の間には空間を残すようにする。このようなデバイスが接種物(たとえば海水)の自然環境中で保温培養(incubate)され、内部の細胞は自然の対象のものと同じ、環境の成分、他の種と同じ栄養、生育係数、代謝を受ける。
最初にサンプルは海洋堆積物(MA、ナハント、ノースイースタン大学、海洋科学センターの近く)の表面層(酸素化)から採取された。その環境が微生物の多様性の点で地球上で最も豊かな一つであるので選ばれた。海洋堆積物の酸素化層は、1)最も取り扱いやすい;2)他の微細環境に比べて良く研究されている;3)好気菌が繁殖し、それは培養しやすい;4)栄養と細胞が豊富(10−1010細胞/グラム、99%不可培養)。
海洋サンプルは、海の遠浅の砂地の酸素化表面から典型的には採取された。サンプルからの細胞懸濁は温かい寒天または固化して半固体の支持培地となる他の材料と希釈、混合され、そして生育室で保温培養される。いくつかの試験では、培養条件として特定の表面が必要とされるような微生物であるような場合、高圧滅菌した砂および/または泥を半固体寒天と混合して固体基質として用いられた。別個の試みでは、不可培養微生物の生育速度を促進する可能性がある種々の栄養および/または電子供与体(おもに、蛋白と多糖類)を加えることができる。このような場合、添加した高分子系の栄養が室外へ拡散するのを防止するためにたとえば10−20 kD cutoff 細孔の透析膜をポリカーボネート膜の下に置く。
接種のために、異なる3種の範囲の希釈がされる。たとえば、最初に、各室は1〜100の“可培養”細胞(海洋培養培地上の平板で測定)を受けるように希釈される。もしも生育室で発生したコロニーの数が予想した可培養の細胞の数を越えるならば、(以前は)不可培養の細胞の生育のしるしである。しかし、これらの接種がターゲットの微生物を含む他の細胞を駆逐するほど成長しすぎる程度に多量の“種(weed)”を含んでいた可能性がある。この場合、希釈係数を上げて、各デバイスがDAPI 染色細胞の顕微鏡で計数する全数により測定して1〜100個の細胞とする、または最初よりも1〜3桁少ない細胞とすることができる。
上述のように用意された生育室は自然環境下に置かれ、そこで、自然環境からの海水が前記空間の空気と置き換わる。代わりに、たとえば8−10cm厚さの層の野生の堆積とそれに伴う海水を含む温度調節された大きな海水・水槽を用いて自然環境を複製することができる。予想した可培養細胞の数を越えて、生育室に多くの細胞の発生が認められると、それは(以前は)不可培養の微生物の生育のしるしである。寒天面と膜の間には液空間が残っているだけなので、表面コロニーを阻害しないために、単純に上部の膜を剥がして生育室を開放する。各表面と内部コロニーは、ついで、栄養の豊富(たとえば海洋培養培地)な培地のペトリ皿と、同様、新たな生育室へ接種され、それは自然環境へ戻される。この操作は、コロニーが栄養培地では生育しないが、生育室では生育するのを見出すまで行う。このスクリーンは、生育室で生育するどのコロニーが以前は“不可培養”とされていた微生物から生育するのかというしるしとなる。
“不可培養”が推定されるコロニーからの細胞は、16S RNA 配列分析により分析される。たとえば、公知の16S 遺伝子によるオンライン Genbank データベース(http://ncb.nlm.gov/GenBank)を用いる比較により微生物を同定し、そしてそれが新規の種/属(species/genus)であるかが示される。
生育室の設計の重要な特徴は、微生物の飼料の対象とはならず、そしてまた堆積物の動物相および堆積物自身の摩擦行為に耐えるに十分丈夫であることである。従来の透析膜は、微生物の基質として使用された。その結果、何日かすると、このような膜を含むデバイスは、その性状が失われる。微生物の攻撃に加えて、海洋堆積中の線虫類のような穴居性動物はこれらのむしろデリケートな膜に穴をあけやすく、その結果微生物は室の内外を自由に移動することになる。性状保全の問題は、環境から室の内部空間をシールするのに市販のポリカーボネート膜を用いることで解決された。より苛酷な環境を使用する必要があるならば、より丈夫な膜すら使用可能である(たとえば、アナポア ワッツマン社からのアルミニウム膜)。
膜を室本体に接着するシーラントはまた特有の要求性状を有する。たとえば、シーラントは海水に浸漬されて数週間耐久する必要があり、そしてまた微生物に対して無害である必要がある。海洋水槽のシールに広く使用されているスーパーシリコン タイプ 7(ヴェルサケム社)は多くの試験に使用して成功した。これは非常に丈夫な化合物で最も不都合な条件下でも非常に良く耐える。以下の試験ではこのシーラントを用いた生育室は少なくとも数週間漏れを生じることはなく、その後は保温培養を停止した。シーラントの毒性試験は陰性を示し、シーラントは大腸菌(E.coli)に何の影響もしない。この結果は、多くの早期発見で確認される。
生育室内の支持培地の性質は、微生物培養のために第一に重要である。この培地により微生物は分裂とコロニー形成をし、観察者に二次培養(subculture)と微生物単離のためにコロニー検出を可能とする。この培地は、加温状態では液体であるか、または、少なくとも接種物と良く混合する程度に十分柔らかい必要があり、そして、保温培養(incubation)の温度ではゲル化して固化する必要がある。適当な培地の例示には、寒天、ヒドロゲルおよびシリカゲルがある。適当な基本的な培地は、半固体の、たとえば0.7%の寒天である。その純粋な態様では(すなわち、栄養物を含まない状態では)、寒天は食料源としては劣るものであり、それ自身特定の微生物に人工の増強を付与することもない。支持媒体としては、寒天は単独でも(この場合、微生物の生育は外側から室の中へ拡散する環境からの成分にもっぱら依存すると考えられる)また微生物生育の増進に有用と知られているポリマー(以下を参照)と組み合わせても使用され得る。本発明の方法に有用な支持培地は取り扱いの容易さから、寒天/接種 混合物が加工されて、ゲル マイクロドロップ(GMD)マトリックス(ワン セル システム社、ケンブリッジ、MA)(http://www.onecell.com/gmd.htm)を形成する態様を含み、限定希釈クローニングに類似の方法で、個々のGMDは0または1の初期細胞を、それゆえ続く保温培養で0または1の微細コロニーを含む可能性がある。
寒天上の微生物の培養には一つの特別の問題はいくつかの微生物は接種に特定の表面が必要であるということである。このような表面がないと、これらの微生物は分裂やコロニー形成をすることができないのである。それゆえ、上記のように、海の遠浅の砂地(marine sandy tidal flats)からのサンプルを用いるいくつかの実験では、殺菌した砂を寒天に加える。この添加は、この環境から接種される微生物の大多数の表面要求を満たす必要がある。
他の潜在的な不都合は、サンプル接種に暖かい(45℃)寒天を使用することからくるものである。これは寒天と接種物を混合する必要に起因する。サンプルの環境のそれよりも温度が高いと接種物中の微生物のいくつかは弱るかかまたは死滅する。しかし、要求温度が自然の環境の特性の範囲内となるようにしてこのような損失は最小限とする必要がある。(ニューイングランドですら、夏の間は、太陽に直接さらされる遠浅の砂地表面は40‐45℃またはそれ以上にまで上昇する)
視認できるコロニーを形成しないので多くの微生物が以前はペトリ皿上で気が付かれないままであった。従来の海洋微生物の研究は堆積物中では単生の微生物は稀であり、多くの微生物は砂粒や砕岩表面上に微細コロニーを形成するとしていた。これらの微細コロニーは、非常に小さくて数百個の細胞が少しからなるものであり、解剖顕微鏡によって検知できるよりも何倍も小さい。生育室の内部では、これらの微生物は野生におけるよりも大きくはない微細コロニーを形成しているようである。当然、これらは検知を目的として調べなければ見失う。このような微細コロニーの視認方法のひとつは、活性染料を使用する複式顕微鏡によるものである。Nomarski 微分干渉イメージ顕微鏡もまた非常に有効である。しかし、活性染色/Nomarski顕微鏡により細胞が背景に対してコントラストを強調されても、二次培養のためにこれらコロニーを扱うことをテストすることができる。それゆえ、寒天の数ミリグラムを扱ってサンプルとし、非常に少ない数の細胞を扱う適当な方法が開発された。培養培地としての半固体の寒天では、操作のマイクロマニピュレーターのあるなしにでも、タングステンワイヤーが非常に有用であった。また、特に助かったのは、複式顕微鏡のほとんど共通の特徴である反転像の補償に使う顕微鏡に追加するプリズムである。この変形操作により、左から右の反転がなくなった像を顕微鏡は写し、それによりタングステンワイヤーを非常に有利に操作できるようになった。このようなサンプル操作に特に適当な顕微鏡設備には、たとえば、蛍光イメージング化を有するZeiss Axioplan 2 MOT、Normarski/DIC 顕微鏡、相対照(phase contrast)顕微鏡および従来の映像システム(インプロビジョンソフトウエア パッケージ OpenLabにより操作される浜松 ウルトラハイ高解像度冷却CCDカメラ、これは共焦点画像と3‐D描写が可能である)が例示される。
最後に、わずかな融通無碍で早期に分裂する種、通常は“雑草(weed)”と呼ばれる種、が生育室内で無秩序に蔓延るのを防止することに注意を払うべきである。しかし、これらは完全には他の種の成長を抑制しないようである。結局、これら“他の”種は生育室から数μm離れて、“自然”環境で成長する。そうして、適切な注意を払えば、有望な、以前は不可培養の微生物が、雑草の存在下でも検出されるだろう。
海水環境で開発した方法は、以前“不可培養”であった微生物を単離するためにサンプルが採取される他の望ましい環境に容易に応用することができる。たとえば、陸上のサンプル、たとえば森林土壌(たとえば、温帯気候または熱帯雨林からのもの)、農場、ツンドラ、高山土壌または埋立地からの土壌サンプルは、寒天と混合されて上述のように生育室に置かれ、もとのサンプルした個所の多湿な環境下に保温培養される。もしも生育室内への栄養分の拡散が適当なレベルで望まれるなら、保温培養環境の湿度レベルは、雨水を混合するなどして上げることができる。サンプリング個所の他の好ましいことは、医療設備または“不衛生”ビルの表面環境であり、そこでは新規な微生物が単離されるだけではなく、汚染微生物が新規または従来にせよ同定される。これらの個所では、前述のように、目に見える微生物または適当に曝した表面の一掴みを生育室に置く。次いで生育室はサンプル環境の邪魔にならないところに置かれ、保温培養の期間浮遊する栄養に曝されるようにする。
生物活性のために新規な微生物を単離して試験するのに十分な細胞抽出物を得るためには、特定の微生物の精製コロニーを、たとえば10個の生育室に種付けし、自然環境で培養し、そして得られた生物資源は抽出される。室あたり約10個の細胞数の量で、生物活性と確認のスクリーニングが十分となる。
リード化合物の製造のためにさらにグレードアップするには、次ぎの方法の一つが採用できる:(1)たとえば、突然変異原物質に培養を事前に曝すことの有無のどちらかで、人工培地上で単独で成長可能なものを選択することによる培養(domestication);(2)大腸菌やストレプトマイシン株のような通常のホスト株へ新規な同定されたリード化合物を誘導する生合成経路のための遺伝子クローニング;(3)“ヘルパー”微生物とともに共−培養する;または(4)かなり大きい接種物から人工培地で不可培養微生物のコロニーを増殖する。“ヘルパー”微生物は、ここに記載されるように、その二つがペトリ皿の標準の栄養培地で共−培養されるならば、以前“不可培養”と考えられていた一定の微生物の培養を助けることができることが見出されたものである。不可培養の単離体の培養をグレードアップするに使用される増殖方法は、もしも接種物が単一の細胞よりも大ならば人工培地上で、たとえば、ペトリ皿の栄養寒天上で行われ得る。たとえば、環境サンプルからの“不可培養”の微生物コロニーは拡散室で生育し得るか、または“ヘルパー”微生物の存在下に人工培地上で培養され得る。それが十分な大きさになるまでの期間コロニーは培養される。このコロニーの大きな部分を取って、ペトリ皿の人工栄養培地上に、更なる分離のないように置き、該培地上でコロニーが培養できるように保温培養する。この新たなコロニーのかなり大きな部分は、次いで、新たな人工培地上に再接種されて、この不可培養微生物の生育の増殖・グレードアップをするための接種段階を繰り返す。このような増殖は人工培地での培養を可能とする自動誘導の培養フェロモンのような生育促進物質の十分な量を生産することができる。
次ぎの例は本発明の特徴を説明するために、そして当業者の当該発明を製造し使用するのを助けるために提示される。これらの例はいずれにしろ開示の範囲を狭めるようには意図されない。
本発明の方法による以前には未知の微生物の同定
間潮の海洋堆積物(アメリカ、マサチーセッツ州、ナハント、ノースイースタン大学、海洋科学センターの近く)が微生物源として使用された。砂状堆積物の上層には第一には、好気性の有機従属栄養生物の豊富な微生物群集が棲んでおり、それは10個細胞/g20を超える密度であり、ほとんど不可培養である。一般には、微生物は攪拌により堆積物粒子から分離され、次いで海水で作られた温かい寒天で連続的に希釈、攪拌され、そして、最終的に、拡散室におかれる。図1aを参照すると、本発明に従う環境微生物のin situ培養のための例示の拡散生育室(10)はステンレススチール ワッシャー(12)(外径70mm、内径 33mm、厚み 3mm;ブルース ワトキンス サプライ社、ウィルミントン、NC)と二つの0.03‐μm 細孔径 ポリカーボネート膜(14)(オスモニクス 社、ウエストボロウ、MA)により形成される。膜は、ワッシャーとシリコン グルー II(ゼネラル エレクトリック社、ウオーターフォード、NY)で接着され、内部空間(16)を囲い込み、それは試験微生物と半固体の(0.7%)寒天との混合物を含む。
実際は、第1の膜がワッシャーの底に貼られた後に、海洋堆積物からの微生物が混合された温寒天が注入され、部分的に内部空間(16)を満たし、そして室の上部を他のポリカーボネート膜でシールし、寒天表面の上部と膜の下面との間に空気のある空間が残される。図1bが示すように海洋水槽(20)の堆積物表面にシールされた室は置かれ、水槽の海水で該気室中の空気は直ちに置き換わった。上部膜が剥がされて後に室が開放されてもこの構造では寒天表面を乱すことなく観察が可能である。これら室を含む容器は16℃に調節された天然の海水を循環させる温度調節された水槽中で保温培養された。
ここで報告される実験では、1週間の保温培養で種々の形態の大量のコロニーが室に観察された。図2は、海洋堆積物の微生物のコロニーの代表例を示す(複式顕微鏡、DIC−目盛、100μm)。これらの多く(99%>)は、微細コロニーであり裸眼で視認できない。0.01%のカゼインの添加は室のコロニーを増加させ、そしてこの補助剤は種々の濃度(0.001%〜3.7%)で試験しても澱粉や海洋培地よりも優れているようであった。それゆえ、海水の0.7%寒天に0.01%のカゼインを以降の試験では使用した。
栄養豊富な培地で本発明の室とペトリ皿とで海洋堆積物からの微生物培養の効率を比較した。海洋堆積物試料からの同一の微生物サンプルが室とペトリ皿に接種された。サンプル中の合計の細胞の数がDAPI染色法で直接、顕微鏡により測定された。保温培養1週間後、室とペトリ皿でコロニーを観察した。室で生育した微細コロニーは堆積物からの微生物細胞の重要な部分を表示しているようであった。図3は、環境サンプルからの微生物の拡散室における生育回復を示す。10ヶ月にわたって、13個の実験行い、拡散室で生育した海洋堆積からの微生物部分を求めた。同じ月のデータは平均した。各回毎に静かな遠浅の堆積を約20L集めて16℃に調節された天然海水を循環する水槽に置いた。この堆積の最上層からの微生物は、(1グラム)を30秒間攪拌することにより堆積物粒子から分離された。分離された細胞は、高圧滅菌された海水の5mlの再懸濁液で堆積物から洗い落とされ、上澄み液を傾斜法で採取した。最も重い堆積物粒子は沈殿し、そして上澄み液は副試料(100〜400μl)とされ、10〜10個の分離細胞を得た。副試料は連続して、0.01%の工業用カゼイン(シグマ アルドリッチ、 セントルイス、MO)で補充された温寒天(40℃)で希釈、混合され、そして生育室で接種された。1週間の保温培養後、DICを備えた倍率400〜1000倍の複式顕微鏡で微生物コロニーを数えた。接種物中の細胞の数はDAPI染色法で染色後エピフルオレッセンス(epifluorescence)顕微鏡で測定された。
室からの代表的な微生物が首尾よく純粋な培養で単離されて新たな室にコロニーを移した。全てのコロニーの約70%が室で持続可能な生育を示した。むしろ予想外だが、大量の微細コロニーがペトリ皿でも見られた(接種細胞の数の6.5±3.5%)。しかし、これらの微細コロニーの多くは(86±7%)他のペトリ皿に再接種(re-inoculation)されると生育しなかった。堆積物からの微生物の大多数はペトリ皿では数回の分裂をすることができるに過ぎず、この人口の環境では持続的な生育は不可能であるようであった。ペトリ皿で再接種後も実際に生育する微細コロニー(14%)は混合培養(mixed culture)を示すようであった。裸眼で視認でき早く生育する微細コロニーを産生する微生物のみがペトリ皿上で持続的な生育が可能であるようであった。視認できるコロニーの数を求める方法は微生物平板計算法(microbial plate count)の従来の方法である。ペトリ皿のマクロ・コロニーは接種物の0.054±0.051%を構成し、文献の報告と一致する15‐1。最後の分析で、ペトリ皿よりも300倍も多くの持続可能な微生物が室には生育していた。
室から得られた二つの単離株(MSC1とMSC2)をさらに調べた。図4aは暗視野でのMSC1コロニーの解剖顕微鏡による図を示す(目盛長さ−80μm)。目盛は80μmである。図4bは単一のMSC1コロニーの複式顕微鏡による図(DIC)である(目盛長さ−3μm)。図4cはコロニーの部分の走査型(SEM)写真である(目盛長さ−3μm)。MSC1のコロニーはタングステン線(軸75μm、径<1μm;FHC社、バウドインハム、ME、アメリカ)を利用して単離され、寒天からQG緩衝液(クイアゲン、バレンシア、CA、アメリカ)で洗浄され、5分間保温培養され、2.0−μm細孔径のポリカーボネート膜上で捕集されそして2.5%のEM級のグルタルアルデヒドで固定された。MSC1からの16S rDNAの1400bp配列(GenBank受け入れ番号 #AY062176)は、最も近縁のLewinella persica(=Herpetosphon persicus24;Sphingobacteria類、Phylum Bacteroidetes25)に対して91%の配列相同性(ジョーツンハイン法、DNA スターソフトウエア パッケージ)を有する、新規な微生物であることを示している。Lewinella persicaは長い多細胞性の枝分かれのないピーチ色の細胞を有する繊維状細菌である。MSC1はLewinellaと他のLewinellaおよびHerpetosiphonとは一般的なコロニー形態の詳細で相違する(参照24)。一般的にはCytophaga-Flexibacter-Bacterioides(CFB)属からのこれと他の細菌は複合生体高分子の細胞外消化が可能な主要な好気性有機従属栄養生物と考えられている。微生物の多様性の研究に16S rRNA法が導入されて以来、多くのCFB配列が種々の海洋環境、特に表面に付属するものから回収された3、22。公知のCFB種の多数は不可培養のままである26
MSC1の単離株は室から室への再接種でもコロニーを産生した。この単離株の人工条件下でも生育する可能性を試験するのが重要であった。試験した種は一般的には液体または固体人工培地(たとえば、海水、カゼイン、可溶性澱粉または海洋培養培地で作られたもの)では生育しない。偶発的に微細コロニーの生育が観察されても、これらと同一のコロニーを他のペトリ皿に再接種すると生育しなかった。同時に、ペトリ皿からのものは室では実際上生育した。室で生育した細胞はたまにペトリ皿の環境下では分裂が制限され得るようであった。これは、堆積物サンプルから直接に接種されたペトリ皿で産生する多量の微細コロニーをわれわれが観察することに類似する。しかし、室からペトリ皿へ、および環境からペトリ皿への接種の両方では大多数の細胞の生育は持続しなかった。
新規な単離株の共−培養の条件
我々は、他の微生物で汚染したペトリ皿でMSC1はよく生育するのを認めた。その一つは(MSC2)は後に生育室で培養されて純粋な株に単離され、Arcobacter−nitrofigilis(=Campylobacter nitrofigilis;Epsilon−proteobacteria、Phylum Proteobacteria13)に対して95%の16S rRNA遺伝子配列相同性(GenBank 受け入れ番号 #AY062177)を示す新規な微生物と同定された。Acrobacter nitrofigilis は運動性で、螺旋状の棒状細菌で、窒素固定化と硝酸呼吸が可能であり、そして炭水化物の代謝はできない27。MSC2もまた湾曲棒状細菌で運動性が認められる。Acrobacter属は、海洋堆積物に共通して見出され、関連の16S rRNA配列は、最近この環境下で発見された22
MSC1とMSC2の生育は拡散室環境下で容易に別個の培地で維持され得るのであるが、ペトリ皿でこれらを培養すると共−培養(in co-culture)でしか可能でない。図5は、MSC1とMSC2のペトリ皿上の相乗的培養を示す。初めに、拡散室でタングステン線によりコロニーを捕集し、高圧滅菌した海水で約100,000(MSC1)および10(MSC2)細胞・個数/mlにまでそれぞれ希釈し、0.01%の工業用カゼインを補充された温(40℃)寒天(0.7%最終濃度)と混合し、そしてペトリ皿(径35mm、容積 2.5ml)に注入した。14℃で1週間保温培養後、解剖顕微鏡(暗視野、25〜100倍)と複式顕微鏡(DIC、400〜1000倍)で皿を観察した。ペトリ皿では、MSC1コロニー(矢印)は常にMSC2の単一のコロニー(菱形)を囲むように観察された。目盛は3mm。MSC1のより 稠密なコロニーは徐々に大きさが小さくなってMSC2の拡散するコロニーに収束した。ペトリ皿上のコロニーのパターンは明らかに生育の共存性(co-dependence)を示している。
同様に、MSC1は、他の二つの単離株、MSC4とMSC5のひとつのいずれかとペトリ皿で共−培養され得る。共−培養が標準ペトリ皿上で不可培養微生物を培養可能に転換させる事実は少なくともある種の環境微生物の不可培養性の本質を示唆するものである。観察した生育相乗効果は些細な交差給餌(cross-feeding)に基づくものではないようである、何故ならば使用した培地(工業用カゼイン)は栄養に富むものであったからである。多くの微生物では必須の栄養素に加えて親和性の環境の存在を示す特別な信号を必要とする可能性が見られる。たとえば、隣接種からの物質が“生育フェロモン(growth pheromone)”として働きことがあり得る。種の間のまたは種の中の両方のフェロモンが、細菌では述べられていた28,29。この信号送り仮説は、栄養素が存在していてもこれら微生物は非親和性環境では生育しないことを示唆し、そして非常に多くの微生物が生体外の(in vitro)人工培地では純粋株として単離され得ないことの理由を説明する。本発明に従う拡散室の使用はこの制限を回避し、そして以前には隠れていた生体多様性の本質的部分の解明を可能とする。信号化合物の存在下に十分多い生物量にまで一旦単離されて生育すると、培養が臨界量を超える際にはそれらの新規な微生物は“自己フェロモン(self-pheromone)”を産生し、そうして信号化合物の必要性は消滅する。もしこれが事実ならば、微生物の最終的な培養がより容易となるであろう。
用途
新規な微生物を発見する固有の興味を超えて、本発明の方法は、製薬、農業、化学および工業市場のための新規化合物、たとえば小細胞、酵素および抗生物質の開発と製造に使用される多様な生物の重要な供給源を提供する可能性がある。ここに記載される方法は、哺乳類に影響する疾患、たとえば、癌、免疫不全ビールス感染、微生物感染(たとえば細菌および糸状菌感染)、脂質代謝障害、炎症、糖尿等に対する活性を有する天然産生物の発見に使用されることができる。このような本発明に従い発見される天然産生物は創薬プログラムのリード化合物として機能する。本発明の方法により得られる新規な天然産生物に基づくこの創薬プログラムは、古典的な製薬化学、コンピューター援助の“理にかなった”医薬設計、コンビナトリアルまたは並行合成プロトコール、コンビナトリアルまたは並行分析プロトコールまたは他の可能なこれらの方法の融合の論理と方法を使用することができる。本発明の方法により同定された新規な天然産生物またはそれのリード化合物としての使用に基づく創薬プログラムから得られる化合物は、製薬、農薬または獣医薬として処方され使用され得る。
新規な天然産生物の存在を検知する能力は、本発明の実行の中心である。一般には、試験、特に高処理速度の試験は、新たな合成経路の部分として製造される有機分子等の検知に行われる。ここで記載の単離された微生物候補は初めに生物活性のためにスクリーニングされる。たとえば、特定の微生物の細胞全体には、たとえば、本発明に従う新規な微生物のコロニーを含む寒天表面から平板のレプリカを作り、そして試験微生物で寒天重ね合わせのスクリーニングを行うことにより抗菌性のスクリーニングを行うことができる。その後、観察された生物活性の原因化合物を単離してさらに分析する。好ましい態様では、特定の微生物の細胞全体は、たとえば細胞は主に寒天内部で生育し、表面では生育しない半固体の培地を使用することにより上述のように拡散室を用いる抗菌活性のスクリーニングに付される。たとえば、微生物細胞を含む環境サンプルは希釈されてサンプルは好ましくは1−100培養可能な細胞を含む。このサンプルは試験菌種のたとえば、B.subtilisを濃度、たとえば10細胞個/mlで含む半固体培地と混合され、その後、拡散室に載置される。混合されたサンプルは保温培養されて不可培養細胞にコロニーを産生させる。B.subtilisの細胞は培地全体に均一な成長生育を示した。B.subtilisの生育がないかまたは僅かな空白のゾーンが抗生物質を産生する不可培養のコロニーの周りに存在する。これらのコロニーは単離されさらに試験された。B.subtilisの生育を改良するために不可培養微生物がコロニーを産生した後に拡散室は環境から引き上げられ得る。室は開放されて、栄養素寒天の層に重ねられて下側の層に拡散する栄養素を移行させる。B.subtilisの生育は培地中に発生するが、しかし抗生物質を産生する微生物のコロニーの周りには発生はない。それゆえ、抗菌性物質を産生する不可培養微生物のコロニーは試験菌種の生育を抑制し、たとえば、顕微鏡下に視認できる空白のゾーンを産む。
試験抽出物または化合物の大規模ライブラリーの高処理速度の処理と分析は、たとえば自動化/ロボット化システムを使用して自動化される。この自動化は、たとえば、次ぎの活動を含む:1)抽出物や化合物のライブラリーの配列や貯蔵;そして2)生物的または生化学的な試験で主題の抽出物や化合物のスクリーニングをする。用いられる特定の方法の詳細は実施の態様で変わるがしかし、当業者には容易に遂行できる。
たとえば、高処理の分析では、主題の抽出物や化合物が自動読み取りに適した高速処理の生化学的または生物学的分析で活性を試験される。たとえば、抽出物はたとえば光学密度などを読み取られる試験微生物パネルを使用することにより抗菌活性のスクリーニングをする。方法は、またロボット化毛細管電気泳動(CE)親和分析またはマルチ−ウエル平板(たとえば、96または384)スクリーニングのための確立した方法を用いる。親和性分析に加えて、上記のように、試験抽出物または化合物は、競合結合分析または酵素活性分析などのような生化学分析により試験される。処理量を増大させるために一定の例では新規な微生物の一つ以上から抽出物をプールして試験するのが望ましい。
本発明に従い単離された微生物からの新規な生物活性のある化合物は医薬として認められる組成物として提供され、一つまたはそれ以上の上述の化合物の、治療として有効な量からなり、医薬上認められる担体と共に処方される。この医薬組成物は、試験や治療のために使用される。医薬用組成物は、たとえば服用;非経口投与、たとえば皮下、筋肉内または静脈内注射;局所適用、たとえば皮膚に適用するクリーム、軟膏またはスプレーとして;または膣内もしくは直腸内に、ペッサリー、クリームまたはフォームとして;に適するように固体または液体の形態による投与のために特に処方される。
ここで使用されるフレーズ“治療有効化合物”は一定の所望の治療効果を発揮するに有効な本発明の化合物からなり化合物、材料または組成物の一定量を意味する。
ここで使用されるフレーズ“医薬的に許容される担体”は否定的な効果を奏することなく人体の一つの器官または一部から他の器官または人体の他の部分へ主題の試薬を搬送または運搬する際の医薬上許容される材料、組成物または担体を意味する。
ここに記載される医薬組成物の処方は、都合よく単位包装形態で提供され、製薬業界でよく知られた従来の方法で用意される。単一服用形態をなす担体材料と組み合わさった活性成分の量は処置される患者と服用の特定形態に依存して変わり得る。
ここに記載される医薬組成物の活性成分の実際の服用レベルは変えることにより、患者に害のない限り特定の患者、組成物および服用の態様で所望の治療効果を達成するのに有効な活性成分の量とする。
選択された服用レベルは、使用される特定化合物(または誘導体)の活性、投与の時間、使用された特定化合物の排泄の時間、処置の持続時間、使用の特定の化合物と組み合わせる他の薬、化合物および/または材料、年齢、性別、体重、状態、一般的な健康および処置される患者の治療歴および医学上公知の類似の要因を含む多くの要因に依存する。業界の通常の技術の医者または獣医者は容易に必要な医薬組成物の有効量を求めてこれを処方する。
寄託
MSC1とMSC2は2002年5月9日にアメリカ型培養集積(ATCC)、10801 University Blvd.、Manassas、VA 20110-2209にATCC番号 および でそれぞれ寄託された。
出願人の譲受人、ノースイースタン大学は、ATCCは、もしも特許が許可されれば寄託の永続性とそれの利用可能性を与える寄託個所であることを表明する。特許が許可されると公衆の寄託された該材料への利用の制限は撤廃されて、変更されることはない。37CFR 1.14および35USC 122により資格があるとして特許庁長官から決定された者は特許の存続期間中該材料を利用することができる。寄託微生物のサンプルの直近の提供申し込み後少なくとも5年の期間は寄託材料は存続と非汚染を維持するのに必要な処置をされ、いかなる場合でも、寄託日から少なくとも30年間または特許権の執行可能な期間のいずれか長い期間、同様である。出願人の譲受人は寄託物の状態に帰すべき要求があれば寄託所が試料を提供できないならば寄託物を交換する義務があることを認識している。
本願発明は好ましい態様に関連して記載されているが、当業者は明細書の前記部分を理解すれば、種々の変更、均等物の置き換え、および他のここで述べられた組成物や方法に対する改変を行うことができる。それゆえ、本特許で与えられる保護は添付の請求の範囲とその均等の範囲に含まれる出来でのみ制限される。
引用文献
Figure 0004373783
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本発明に従う海洋微生物のin situ 培養のための拡散培養室を例示的に示す。 海洋水槽中の海洋堆積表面に置かれた図1aに従うシール室を示す。 本発明に従い生育室で培養した海洋堆積の微生物の代表的コロニー(複式顕微鏡観察、微分干渉イメージング(Differential Interference Contrast(DIC))法による)を示す(目盛り、100μm)。 図1aの拡散室における環境サンプルからの微生物の成長回復を示す。 コロニーの解剖顕微鏡図。目盛りは80μmである。 単一コロニーの複式顕微鏡図−DIC。目盛りは3μmである。 コロニーの一部の走査型電子顕微鏡図。目盛りは3μmである。 解剖顕微鏡による図。 複式顕微鏡による図。

Claims (16)

  1. 環境サンプルから微生物を単離する方法であって、該方法は次の工程からなる:
    a)試験すべき自然環境からサンプルを用意し、前記サンプルを採取された環境が、淡水、海水、堆積物および土壌からなる群から選ばれ
    b)生育室を用意し、この生育室は半透膜でシールすると前記環境から成分が拡散して透過するが、しかし微生物の細胞の透過はしないものである;
    c)前記生育室内で前記サンプルからの接種物(inoculum)を半固体支持培地と混合し;
    d)前記室を半透膜でシールし;
    e)前記環境からの成分が前記室内へ透過し、前記サンプル内の微生物が前記半透膜を通じて前記自然環境に曝露され、前記室はサンプルが採取された自然環境を含み、微生物の生育が起こる生育条件下で前記シールされた室を保温培養し;
    f)前記室を開放し、そして微生物コロニーの存在のために前記支持培地を検査し;
    g)上記コロニーの一つから細胞を分離し;および
    h)単離した微生物を同定する。
  2. 新規性を調べるために上記新たに単離された微生物の特性を公知の微生物の特性データベースと比較する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 上記土壌が、森林土壌、農地、ツンドラ、高山地または埋立地からなる請求項1に記載の方法。
  4. 前記混合工程において前記支持培地は軟質寒天である請求項1記載の方法。
  5. 前記軟質寒天が0.7%寒天である請求項記載の方法。
  6. 前記混合工程において、前記接種物と前記軟質寒天がさらに高圧滅菌された砂または泥と混合される請求項の方法。
  7. 前記開放と試験工程において、微生物の微細コロニー(microcolony)の存在のために顕微鏡で試験され、そしてさらに、前記単離工程では細胞は前記微細コロニーから単離される請求項1記載の方法。
  8. 前記単離工程において、前記支持培地の内部のコロニーから細胞が単離される請求項1記載の方法。
  9. 環境サンプルから微生物を単離する方法であって、該方法は次の工程からなる:
    a)試験すべき環境からサンプルを用意し、前記サンプルを採取された環境が、淡水、海水、堆積物および土壌からなる群から選ばれ
    b)生育室を用意し、この生育室は半透膜でシールすると前記環境から成分が拡散して透過するが、しかし微生物の細胞の透過はしないものであり;
    c)前記サンプルからの接種物を支持培地と混合し;
    d)前記接種物と前記支持培地とを処理してゲルの微小粒のマトリックス(gel microdrop matrix)を形成し;
    e)前記生育室に接種物を含む前記ゲルの微小粒のマトリックスを載置し;
    f)前記室を半透膜でシールし;
    g)環境からの成分は前記室内へ拡散し、前記微生物が前記半透膜を通じて前記自然環境に曝露され、前記室はサンプルが採取された自然環境を含み、微生物の生育が起こるような生育条件下で前記シールした室を保温培養し;
    h)前記室を開放して微生物のコロニーの存在のために前記ゲル微小粒の前記支持培地を調べ;
    i)前記コロニーの一つから細胞を単離し;そして
    j)前記単離した微生物を同定する。
  10. 海洋堆積物から新規な微生物を単離する方法であって、該方法は以下の工程からなる:
    a)海洋堆積物のサンプルを用意し;
    b)生育室を用意し、前記生育室は半透膜でシールされ、ここで前記膜は海水の成長成分は拡散して浸透するがしかし微生物細胞は浸透しないものである;
    c)前記生育室内で前記サンプルからの接種物を半固体支持培地と混合し;
    d)前記半透膜で前記室をシールし;
    e)海洋自然環境の中で前記シールした室を保温培養し、ここで前記海洋環境からの海水成分が前記室内へ拡散し、前記微生物が前記半透膜を通じて前記海洋環境に曝露され、前記室はサンプルが採取された自然環境を含み、そして微生物の生育が起こるものである;
    f)前記室を開放し、そして微生物の微細コロニー(microcolony)の存在のために顕微鏡で前記支持培地を検査し;
    g)前記微細コロニーの一つからの細胞を単離し;そして
    h)新規性を決定するために公知の微生物特性のデータベースと前記新規に単離された細胞の特性とを比較する。
  11. 前記混合工程において、前記支持媒体が軟質寒天である請求項10の方法。
  12. 前記混合工程において、前記接種物と前記軟質寒天が、さらに高圧滅菌の砂または泥と混合される請求項11記載の方法。
  13. 前記軟質寒天が、0.7%寒天である請求項12記載の方法。
  14. 環境サンプルから微生物を単離する方法であって、該方法は次の工程からなる:
    試験すべき環境からサンプルを用意し、前記サンプルを採取された環境が、淡水、海水、堆積物および土壌からなる群から選ばれ
    生育室を用意し、前記生育室は半透膜でシールすると環境からの成分は拡散して浸透するがしかし微生物の細胞は浸透しないものであり;
    前記生育室内で前記サンプルからの接種物を支持培地と混合し;
    前記室を半透膜でシールし;
    前記環境からの成分は前記室内へ拡散し、前記微生物が前記半透膜を通じて前記環境に曝露され、前記室はサンプルが採取された自然環境を含み、そして微生物の生育が起こるような条件下で保温培養し;
    微生物のコロニーの存在を確認するために前記室を開放し、そして前記支持培地を検査し;
    前記コロニーの一つから細胞を単離し;そして
    前記単離した微生物を同定する。
  15. 請求項1に従い単離された微生物を培養(domestiate)する方法であって、該方法は次の工程からなる:
    a)生育室からの前記微生物を用意し;
    b)前記微生物を人口栄養支持培地に接種し;
    c)前記接種された栄養支持培地を保温培養し;
    d)コロニー確認で前記支持培地を検査し;
    e)培養前記微生物として前記栄養支持培地上に生育するコロニーから細胞を単離する。
  16. 工程(a)と工程(b)の間に、前記微生物を突然変異原物質に暴露される請求項15に記載の方法。
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