JP4372944B2 - 深層混合処理工法 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、深層混合処理工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように深層混合処理工法は、攪拌翼(攪拌部材)及び固化材噴射口を有する混合ロッドを対象地盤に回転貫入しながら又は貫入後に回転引上げしながら、噴射口から固化材を噴射させるとともに回転する攪拌翼により噴射固化材および土を原位置で攪拌混合し改良柱体を造成する工法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の深層混合処理工法は、施工設計の自由度に乏しいという問題点があった。
すなわち、従来の深層混合処理工法は、対象地盤の地盤土に応じた適切な固化材を一種選定し使用するものであるため、その選定の結果如何のみによって攪拌混合特性や改良体の物性等がほぼ定まってしまう。換言すれば、これら諸特性は処理対象地盤土によってほとんど決まってしまうのである。
【0004】
例えば、処理深度10m以上の深層混合処理においては、対象地盤の処理対象領域が複数種の土層から構成されていたり、深度方向において含水比等の物性が連続的に又は段階的に変化している場合が多いが、そのような場合、従来方法では全ての対象土層に対して所要強度が発現するような一種の固化材を選定することになる。これでは、固化材選定が非常に困難となる等、施工設計の自由度が非常に乏しくならざるをえない。また、その結果造成される改良体の強度等の物性を最低限度付近にしか確保できない場合も想定され、さらなる技術改良が望まれている。
【0005】
そこで、本発明の主たる課題は、深層混合処理における設計の自由度を広げ、もって処理対象地盤に適した理想的な改良体を造成できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
上記課題を解決した本発明のうち、請求項記載の発明は、攪拌部材と、長手方向に間隔をおいて設けられた上側噴射口及び下側噴射口とを有する混合ロッドを対象地盤に貫入しながら又は貫入後引上げながら、前記上側噴射口及び下側噴射口から固化材を送出させるとともに前記攪拌部材により送出固化材および土を原位置で攪拌混合し改良体を造成する工法であって、
前記上側噴射口からスラリー系固化材を噴射させるのと同時に前記下側噴射口から粉体系固化材を空気圧送により噴射させながら、前記改良体造成を行うことを特徴とする深層混合処理工法である。
【0015】
請求項記載の発明は、前記下側噴射口の深度が前記粉体系固化材を空気圧送可能な深度よりも深いときには前記下側噴射口からは空気のみを噴射させ、前記下側噴射口の深度が前記粉体系固化材を空気圧送可能な深度以上のときに粉体系固化材を空気圧送により噴射させる、請求項に記載の深層混合処理工法である。
【0016】
請求項記載の発明は、地盤表面または表面近傍部から所定深度までの地盤を混合処理する際に、少なくとも前記下側噴射口が地盤表面に出ないようにする、請求項1又は2記載の深層混合処理工法である。
請求項4記載の発明は、前記スラリー系固化材及び粉体系固化材のうち、少なくとも一方の送出量を変化させながら、前記改良体造成を行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の深層混合処理工法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳説する。なお図1などの添付図は、本発明に係る深層混合処理装置の混合ロッド1部分しか示していないが、この混合ロッド1は、例えば公知のベースマシンに対して(例えば図示しない台車前部に立設されたリーダに対して)上下動自在に架装されるとともに、その上端部に減速機を介して回転駆動源が連結され、その中心軸心周りに回転自在とされて使用される。
【0018】
さて、混合ロッド1は、噴射口配設形態によって概ね3種類に大別される。すなわち第1としては、複数の噴射口が混合ロッドの挿入方向に間隔をそれぞれ設けられた形態であり、第2は複数の噴射口が混合ロッドの長手方向同一部分にそれぞれ設けられた形態であり、第3はそれらの組み合わせの形態である。以下、順に説明する。
【0019】
<第1の装置形態>
図1は、第1の噴射口配設形態を採用した混合ロッド例1を示しており、本混合ロッド1では、その長手方向に所定の間隔をおいて複数の噴射口2a,2b,2cが設けられるとともに、各噴射口2a,2b,2cの近傍等に、掘削ビットB,B…を有する攪拌翼3,3…がそれぞれ設けられている。図示例の噴射口の数は後述の先端処理用の先端噴射口2cを含めると3つとされているが、それ以上であってもまた例えば先端噴射口を省いて2つであっても良い。噴射口2a,2b,2cの位置は、周知のように固化材等噴射をロッド貫入時に行うかロッド引上げ時に行うかによって適宜定めることができる。本例では、後述の先端処理を除く処理対象部位についてはロッド引上げ時に固化材噴射及び混合処理を行うことを前提としており、先端処噴射口2c以外の噴射口2a,2b(以下、これらのうち相対的に上側の噴射口2aを上側噴射口、相対的に下側の噴射口2bを下側噴射口ともいう)はロッド基端寄りに設けられている。なお、反対にロッド貫入時に固化材噴射及び混合処理を行う場合、図示しないが噴射口はロッド先端寄りに設けられる(他の例に同じ)。
【0020】
噴射口2a,2bは、対応する攪拌翼3,3…の回転方向背面側に近接して設けると噴射材料の送出および取込みが円滑となる利点があるが、攪拌翼3,3…の回転方向前面側に近接して設けることもできる。また、本例のように引上時噴射タイプの場合には、いわゆる先端処理を行い先端部に未改良若しくは改良不十分領域が形成されるのを防止するために、図示のようにロッド1の先端部に前方へ臨む先端噴射口2cを設けるのが好ましい。
【0021】
他方、本例では、固化材の圧送ポンプ手段4a,4bとこのポンプ手段4a,4bから送出された固化材を噴射口へ搬送供給する供給路5a,5bとにより構成される固化材供給系統を各噴射口2a,2b毎に独立して設けている。具体的には、先端噴射口2cを除く噴射口2a,2bと対応する数の外管6a,6bが束ねられ一体化されて混合ロッド本体1が形成され、各外管6a,6b内には内管7a,7bが内装され、各内管7a,7bは各噴射口2a,2b部位まで延在され対応する各噴射口2a,2bに対しそれぞれ接続されており、各内管7a,7bにより独立した供給路5a,5bがそれぞれ形成されるようになっている。各内管7,7の基端部は、図示しない延長接続管をそれぞれ介して、対応する圧送ポンプ手段4a,4bに対し接続される。図示しないが、混合ロッド1は2重管、3重管等の公知の多重管構造として、内側管と外側管との隙間を供給路とすることもできる。
【0022】
また本例では、前述の先端噴射口2cへの供給路5cを形成するべく、下側噴射口2bに接続される内管7bを、これを取り囲む外管6b内でその軸心周りに回動可能にして兼用内管となし、隣接する外管6a内に、下側噴射口2bと対応する高さ位置から先端噴射口2cまで延在する先端噴射用内管7cを設けており、図2に示すように兼用内管7bを必要に応じて回動させることにより、その先端開口を下側噴射口2bと連通する状態と先端噴射用内管6cの基端開口と連通する状態との間で切り替え可能に構成している。かくして、先端処理時においては、兼用内管7bを回動させて先端噴射口2cと連通させ、兼用内管7bを介して先端噴射口2cから噴射材料を噴射させることができ、また基部側処理においては兼用内管7bを回動させて下側噴射口2bと連通させ、当該噴射口2bから噴射材料を噴射させることができるようになる。もちろん、先端噴射口2cに対しても他の噴射口と同様に専用の供給系統を設けることもできる。
【0023】
圧送ポンプ手段4a,4bとしては、各噴射口2a,2b若しくは2a,2cからの噴射量を独立して変化させる制御を行う場合には、ロータリーポンプやピストンポンプ等の固化材圧送ポンプ装置を噴射口2a,2b若しくは2a,2c毎に個別に備えるようにし、それ以外の場合、例えば各噴射口2a,2b若しくは2a,2cからの噴射量相互を常に同じにしたり、各噴射口2a,2b若しくは2a,2cからの噴射量相互が常に同じになるように両噴射量を連動変化させる制御を行う場合には、一つの駆動源で複数の送出部を駆動させることができるマルチ圧送ポンプ装置を用い、このマルチポンプ装置における各送出部がそれぞれ各圧送ポンプ手段をなすように構成することを推奨する(図示せず)。後者の場合、装置の大型化および高コスト化を最小限に抑えることができる。マルチポンプ装置の具体例については後述するが、もちろん他の公知のマルチポンプ装置も用いることもできる。
【0024】
<第2の装置形態>
上記第1の形態では、長手方向に所定の間隔をおいて複数の噴射口2a,2b,2Cが設けられているが、図3に示すように、ロッド10の長手方向同一部位(先端部位含む)に複数の噴射口12a,12bを設けることもできる。また、この場合に図示のようにロッドの回転軸心に対する噴射口12a,12b相互の噴射方向を異ならせる(たとえば回転軸心に対して反対向きにする)こともできるし、図示しないが同方向となし、同一部位に対して同時に噴射材を噴射供給するように構成することもできる。
【0025】
<第3の装置形態>
図示しないが、上記第1及び第2の形態を組み合わせて、長手方向に所定の間隔をおいた各部位に複数の噴射口を同方向または異なる方向に向けて設けることもできる。
【0026】
<変形形態>
一方、図4に示すように、例えば混合ロッド15の中心軸16の先端側部分を太軸部16Fとし、混合ロッド15の先端側部分が基端側部分に対して体積が大きくなるように構成するのが好ましい。すなわち、一般にロッド15を引上げながら混合処理を行った場合、孔H内の混合物はロッド15の先端側に順次形成される取込スペースSに回り込み、そこに充満することになるが、本例の場合にはロッド15の先端部分に太軸部16Fを有しているために、形成される取込スペースSが大きくなり、より大量の混合物Mが強制的に先端側に回り込むようになる。したがって、前述のようなロッド先端から固化材を噴射させる先端処理を行わなくとも、先端処理部に対して混合物を回り込ませ充填させることにより改良体を造成できる。
【0027】
【0028】
【0029】
<第1の混合処理形態>
【0030】
本発明においては、図1に示す混合ロッド1において、上側噴射口2aからはスラリー系固化材を及び下側噴射口2bからは粉体系固化材を噴射させる。の場合には、粉体系固化材とスラリー系固化材とが孔H内で原位置の地盤土とともに攪拌混合されることになるから、その混合処理後の配合を想定して、粉体系固化材の噴射量およびスラリー系固化材の噴射量及び濃度を予め定めるのが好ましい。
【0031】
の上側噴射口2aからはスラリー系固化材を及び下側噴射口2bからは粉体系固化材を噴射させる場合の、具体的な混合処理手順例について説明すると、図2に示すように、混合ロッド1を対象地盤に所定深度まで掘削貫入し、掘削孔Hを形成するとともにロッド1先端を定着地盤面G(処理底面)に到達させた後に先ず先端処理を行う。すなわち、兼用内管7bを回動させて先端噴射口2cと連通させ、好ましくはロッド1を引上げずにそのままの深度に維持した状態で、先端噴射口2cから粉体系固化材を連続的に若しくは断続的に噴射させるとともに、混合ロッド1を回転させ噴射固化材と地盤土とを回転する攪拌翼3,3…により原位置で攪拌する。先端部が充分に攪拌混合されたことを混合時間等により確認したならば、次いで、基部側の混合処理に移る。
【0032】
基部側混合処理においては、兼用内管7bを回動させて下側噴射口2bと連通させた後、混合ロッド1を軸心周りに回転させながら引上げる過程で、上側噴射口2aからはスラリー系固化材を及び下側噴射口2bからは粉体系固化材を、同時に若しくは時間をずらして及びそれぞれ連続的に若しくは断続的(間欠的)に噴射させるとともに、それぞれ噴射した固化材と地盤土とを回転する攪拌翼3,3…により原位置で攪拌し、改良体を造成する。
【0033】
なお、粉体系固化材は空気圧送するが、粉体系固化材の噴射口2bの深度が25mを超すような条件のものとでは空気圧送が効率的限界を超える場合もあり、そのような場合には、粉体系固化材の噴射を行わずに空気等の気体材料のみを噴射させて供給路5b内への土砂、泥土、固化材等の逆流を防止しておき、粉体系固化材の噴射口2bが空気圧送可能な深度に達してから粉体系固化材の噴射を開始するようにすることができる。このように本発明では、処理途中で同一の噴射口から噴射させる噴射材料を切り替えることもできる(後述例でも同じ)。
【0034】
他方、地盤表面Gを含みまたは表面近傍部から所定深度までの地盤を混合処理する際には、図5に示すように、少なくとも下側の粉体系固化材噴射口2bが地表に出るまで引上げないようにする。このようにすることで、粉体系固化材がスラリー系固化材と地盤土との混合物に付着又は攪拌混合により取り込まれ地盤表面に出難くなり、地盤表面に出たとしても舞い上がり難くなるため、粉塵発生を確実に防止でき、従来処理部口元に被せていた粉塵フードを省略することができるようになる。
【0035】
また、地盤表面Gを含む表面近傍地盤部を混合処理するまでは、上側及び下側噴射口2a,2bの両口から粉体系固化材を噴射させるようにし、その後表面近傍地盤部を混合処理するときに初めて上側噴射口2aからスラリー系固化材を噴射させるように切り替えても良い。
【0036】
【0037】
他方、下側噴射口2bから、空気等の気体材料を噴射させる、噴射空気が孔H内を通り上昇する際に混合物に対して攪拌作用をもたらし、攪拌効果を向上させることができる
【0038】
<第の混合処理形態>
前述のとおり、対象地盤の処理対象領域が複数種の土層から構成されていたり、深度方向において含水比等の物性が連続的に又は段階的に変化していたりする場合がある。かかる場合に最適な処理を行うために、本発明においては、複数種の送出材料のうち少なくとも一種の噴射材料の噴射量を、例えば噴射口の深度に応じて、0〜100%の間で連続的もしくは段階的に、各噴射口同じ量でもしくは相互に異なる変化量で変化させる制御を行うのが好ましい。これにより、異種材料を目的の層や部位に対して最適な量で噴射することができるようになる。
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
<固化材圧送マルチポンプ装置例>
他方、図6および図7は、マルチポンプ装置例20を示しており、この装置20は、シリンダー31およびピストン32からなる複数の送出部30と、これらピストン31を往復動させるカム41と、このカム41を回転駆動する回転駆動源42とを基本構成とするものである。
【0044】
さらに詳細に説明すると、基台45の一端側に回転駆動源42が固設され、中央部にカム支持フレーム43が固設されるとともに、カム支持フレーム43の一対の端板間にカムシャフト44が軸支され、このカムシャフト44に対して必要数のカム41,41…が長手方向に並設され、且つ振動対策のためカム41,41相互は位相がカム数に応じてずらされ、またカムシャフト44の一端に固定したスプロケット44Aと回転駆動源42の回転軸42Aに固定したスプロケット42Bとに無端チェーン46が巻き掛けられた構成となっている。
【0045】
さらに、各カム41にそれぞれ対応して、カム面に当接するカムフォロワータペット47およびこれを軸支するタペットケース48が設けられ、各タペットケース48はカム面と直交する水平方向にカム支持フレーム43に対して往復動自在に支持されており、さらに各タペットケース48のカム側と反対側に連結軸49がそれぞれ連結され、これら各連結軸49もカムフォロワータペット47およびケース48の往復動にともなって同方向に往復動自在であり、かつ各連結軸49のフォロワータペット連結側と反対側端部がカム支持フレーム43から突出するようになっている。これら回転駆動源42から連結軸49までの部分が駆動源側装置40を構成する。
【0046】
一方、基台45の他端側には送出部取付フレーム45Fが固設され、そのフレーム45F上に、ピストン32およびこれを内装するシリンダー31からなる複数の送出部30が着脱自在に取り付けられている。各送出部30のピストン32のピストンロッド32Rは、対応するカム41により往復動される連結軸49に対して連結部材50を介して着脱自在にそれぞれ連結される。したがって、各送出部30はかかる連結が可能なように、たとえば図示のように同軸をなすように所定の位置に取り付けられる。図7に示すように(図6には示していない)、各連結部材50の外周面にはフランジ部50Fが形成されており、対応するシリンダー31端部フランジ部31Fとの間には、対応するピストン32、連結軸49、タペットケース48およびタペット47をカム面側に付勢するコイルばね等の付勢手段51が挟まれている。
【0047】
かくして、回転駆動源42を作動させることによって、チェーン46を介してカムシャフト44および各カム41が一体的に回転駆動され、各カム面に押し当てられたタペット47が対応するタペットケース48および連結軸49をともなって往復動され、連結軸49に連結されたピストンロッドを介してピストン32も往復動されることになる。
【0048】
特にカム41は、ピストン32のストロークが等速度直線運動となるような所定の形状たとえば所定のハート形とするのが好ましい。具体的には図8に示すように、単位回転角度当りの変位量eが常に一定となるハート形カム41とする。このように単位回転角度当りの変位量eを常に一定とすると、ピストン32のストロークが等速度直線運動となり、各送出部30は常に一定量での吐出(すなわち定量供給)が可能となる。
【0049】
特徴的には、駆動源側装置40と複数の送出部30とが基台45上に別体として並設され、少なくとも送出部30は、基台45に対してそれぞれ個別に着脱自在とされ且つ基台45に取り付けた状態では当該送出部30のピストン32が対応するカム41により往復動されるように構成されているので、図示例の送出部30はカム41と同数とされているが、この送出部30の数は必要に応じて増減変更できるようになっている。かかる構成とすることによって、例えば前述のような地盤改良装置1で使用する場合、必要に応じて装置1の固化材供給系統の数に対応させて現場等において送出部30の数を増減変更でき、一台のポンプ装置20で固化材供給系統の数が異なる様々な施工に対応できるようになる。
【0050】
次に各送出部30の詳細について説明すると、図9に示す復動開始状態および図10に示す往動開始状態からも判るように、シリンダー31内におけるピストン32の往動方向側および復動方向側に吸引室33A,33Bがそれぞれ形成されるように構成されており、ピストン32の往動時には往動方向側の吸引室33A内の固化材が送出されるのと同時に復動方向側の吸引室33Bへ固化材が吸引導入され、反対に復動時には復動方向側の吸引室33B内の固化材が送出されるのと同時に往動方向側の吸引室33Aへ固化材が吸引導入されるようにして、固化材が連続送出されるようになっている。
【0051】
このため図示例では、往動側吸引室33Aに対して、図示しない固化材貯留タンク等の固化材供給源からの固化材を当該吸引室33A内に吸引導入する吸引路34と、その吸引した固化材を送出する送出路35とを連通させ、吸引路34における一方の吸引室33Aへの入口近傍に第1の逆止弁38を設けるとともに、復動側吸引室33Bに対しては、当該復動側吸引室33B内と送出路35とを繋ぐ吸引送出兼用路36を設け、送出路35における、吸引送出兼用路36が送出路35に合流する合流部37と一方の吸引室33Aとの間に、第2の逆止弁39を設けている。また、復動側吸引室33B内にはピストンロッド32Rが存在することを考慮した上で、復動側吸引室33Bの吸引量は往動側吸引室33Aの吸引量の半分となるように設計されている。
【0052】
かかる構成によって、ピストン32の往動により往動側吸引室33A内に吸引導入した固化材を送出路35へ送出したときには、図10に示すように、その送出固化材の半分が吸引送出兼用路36を介して復動側吸引室33B内に吸引され、残りの半分は送出路35を介して外部に送出される。この際、第1の逆止弁38が吸引路34への逆流を防止するべく閉状態となる。復動側吸引室33B内に吸引された固化材は、次に図9に示す復動時において、復動側吸引室33B内から吸引送出兼用路36および第2の逆止弁39よりも下流側の送出路35部分をこの順に介して外部に送出され、この際第2の逆止弁39により吸引送出兼用路36から送出されてくる固化材が往動側吸引室33A内に逆流するのが防止されるとともに、次の新たな固化材が往動側吸引室33A内に吸引導入される。かくして、各送出部30毎に連続的にかつ常時定量で所定の各仕向け先へ固化材を供給することが可能となる。
【0053】
他方、上記例では一つのカム41に対してその一方側にのみ送出部30を設けた構成としたが、例えば図11に示すように、回転駆動源42をカム支持フレーム43の上または下等の適宜の位置に固設し、カム41の他方側の基台45上にも送出部300を配置する、いわゆる水平対向配置とすることもできる。この場合、対向する送出部相互は位相が180度となる。そして、同じ設置面積としても、より多くの送出部を一つの駆動源42により駆動させることができるようになる。
【0054】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、深層混合処理における設計の自由度を広げ、もって処理対象地盤に適した理想的な改良体を造成できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 1の装置形態及びその装置を用いた処理を示す断面図である。
【図2】 1の装置形態及びその装置を用いた先端処理を示す断面図である。
【図3】 2の装置形態及びその装置を用いた処理を示す断面図である。
【図4】 形形態及びその装置を用いた先端処理を示す断面図である。
【図5】 1の装置形態及びその装置を用いた地表部近傍部処理を示す断面図である。
【図6】 ルチポンプ装置例を示す一部断面平面図である。
【図7】 ルチポンプ装置例を示す一部断面正面図である。
【図8】 ルチポンプ装置で使用するカムの説明図である。
【図9】 送出部を示す一部断面要部拡大図である。
【図10】 送出部を示す一部断面要部拡大図である。
【図11】 のマルチポンプ装置例を示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
1…混合ロッド、2a,2b,2c,12a,12b…噴射口、3…攪拌翼、4a,4b…圧送ポンプ手段。

Claims (4)

  1. 攪拌部材と、長手方向に間隔をおいて設けられた上側噴射口及び下側噴射口とを有する混合ロッドを対象地盤に貫入しながら又は貫入後引上げながら、前記上側噴射口及び下側噴射口から固化材を送出させるとともに前記攪拌部材により送出固化材および土を原位置で攪拌混合し改良体を造成する工法であって、
    前記上側噴射口からスラリー系固化材を噴射させるのと同時に前記下側噴射口から粉体系固化材を空気圧送により噴射させながら、前記改良体造成を行うことを特徴とする深層混合処理工法。
  2. 前記下側噴射口の深度が前記粉体系固化材を空気圧送可能な深度よりも深いときには前記下側噴射口からは空気のみを噴射させ、前記下側噴射口の深度が前記粉体系固化材を空気圧送可能な深度以上のときに粉体系固化材を空気圧送により噴射させる、請求項に記載の深層混合処理工法。
  3. 地盤表面または表面近傍部から所定深度までの地盤を混合処理する際に、少なくとも前記下側噴射口が地盤表面に出ないようにする、請求項1又は2記載の深層混合処理工法。
  4. 前記スラリー系固化材及び粉体系固化材のうち、少なくとも一方の送出量を変化させながら、前記改良体造成を行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の深層混合処理工法。
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