JP4372876B2 - Transparent conductive material, transparent conductive glass and transparent conductive film - Google Patents

Transparent conductive material, transparent conductive glass and transparent conductive film Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置用透明導電膜の素材として有用性の高い透明導電材料と、その焼結体、該焼結体からなる透明導電膜のスパッタリング用ターゲット、該ターゲットを用いて成膜した透明導電膜を有する透明導電ガラスおよび透明導電フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示装置として、従来のCRTよりも低消費電力化され、かつ薄型で軽量化された液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置、フィールドエミッションディスプレイなどが、事務機器や工場における制御システム用に開発されている。
【0003】
このような平面発光ディスブレイ、例えばエレクトロルミネッセンス表示装置においては、有機化合物を利用した有機エレクトロルミネッセンス素子の開発が著るしく進展している。この有機エレクトロルミネッセンス素子の構造としては、透明導電膜からなる陽極と陰極の間に、有機化合物層からなる発光層を形成してなる単層構造、あるいは陽極と陰極の間に、正孔輸送層と発光層の2層を形成した2層構造、さらには陽極と陰極の間に、正孔輸送層と発光層および電子輸送層を形成した3層構造などの素子構造を有するものがある。そして、このような有機エレクトロルミネッセンス素子は、いずれの素子構造を有する場合においても、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子が、正孔輸送層あるいは電子輸送層を介して発光層に到達し、この発光層においてこれら正孔と電子を再結合させて発光させるようにしてある。
【0004】
このように、有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極から正孔輸送層を介して正孔が発光層に注入される際には、この陽極と正孔輸送層の間にエネルギー障壁ができるだけ少ないことが望ましい。このエネルギー障壁を少なくするためには、陽極材料の仕事関数と、正孔輸送層に用いられている有機化合物の有するイオン化ポテンシャルの間の差を小さくすることが必要である。この正孔輸送層の形成に用いることの可能な正孔輸送物質としては、様々な有機化合物が提案されているが、それらの中でも芳香族アミン系の化合物、とくにトリフェニルアミン誘導体が優れた機能を有するものとして知られている。そして、このトリフェニルアミン誘導体であるトリフェニルアミンでは、そのイオン化ポテンシャルが5.5〜5.6エレクトロンボルトである。一方、透明導電膜としては、透明性がよくかつ電気抵抗が低いものとして、酸化インジウム−酸化錫(以下、ITOと略記する)がよく知られている。そして、このITOの仕事関数は4.6エレクトロンボルトである。したがって、このような一般的な材料からなる陽極と正孔輸送層との間には、大きなエネルギー障壁が存在する。
【0005】
このようなことから、例えば、特開平9−63771号公報においては、陽極と陰極との間に、有機化合物層を設けた有機薄膜発光素子における陽極として、ITOよりも仕事関数の大きい金属酸化物からなる薄膜を用いることを提案している。しかしながら、この金属酸化物の薄膜からなる陽極は、その光線透過率がたとえば酸化ルテニウムの場合には10%、酸化バナジウムの場合には20%である。また、このような低い光線透過率を改良するため、ITO膜の上に前記金属酸化物の300オングストローム以下の超薄膜を積層して2層構造とすることも提案されているが、この場合においても、光線透過率は40〜60%程度であり、表示装置の透明電極としては、透明性が十分であるとはいえないという難点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況に鑑み、有機エレクトロルミネッセンス素子などの表示装置用の透明電極として使用可能な高い透明性と、正孔輸送物質の有するイオン化ポテンシャルとの差の小なる仕事関数の値を有する透明導電材料と、その焼結体、該焼結体からなるターゲット、該ターゲットを用いて製造した透明導電ガラスおよび透明導電フィルムを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題の解決のため鋭意研究を重ねた結果、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫から選択される1種または2種以上の金属酸化物に、酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物を含有させた組成物の焼結体からなるターゲットを用いて形成した透明導電膜によれば、上記課題を解決することができることを見出し、これら知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は、下記のとおりである。
(1)イオン化ポテンシャル5.5〜5.6eVの有機化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子に用いる透明導電材料であって、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化錫から選択される1種または2種以上の金属酸化物に、酸化イリジウムおよび酸化パラジウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物を、全金属原子に対して0.5〜20原子%含有させた組成物からなる透明導電材料。
(2)酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.00〜1.00
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.25
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜1.00
の割合である前記(1)記載の透明導電材料。
(3)酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.50〜1.00
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.25
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.50
の割合である前記(1)記載の透明導電材料。
(4)酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.75〜0.95
Zn/(In+Zn+Sn)=0.05〜0.20
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.20
の割合である前記(1)記載の透明導電材料。
(5)イオン化ポテンシャル5.5〜5.6eVの有機化合物が、前記有機エレクトロルミネッセンス素子における発光層又は正孔輸送層を形成してなる前記(1)〜(4)のいずれかに記載の透明導電材料。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の透明導電材料を焼結してなる焼結体。
(7)前記(6)記載の焼結体からなるスパッタリング用ターゲット。
(8)前記(1)記載の透明導電材料からなる透明導電膜をガラス表面に被覆してなる透明導電ガラス。
(9)光線透過率が70%以上であり、かつ透明導電膜の仕事関数が5.4エレクトロンボルト以上である前記(8)記載の透明導電ガラス。
(10)前記(1)記載の透明導電材料からなる透明導電膜を透明樹脂フィルム表面に被覆してなる透明導電フィルム。
(11)光線透過率が70%以上であり、かつ透明導電膜の仕事関数が5.4エレクトロンボルト以上である請求項10記載の透明導電フィルム。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の透明導電材料は、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化錫から選択される1種または2種以上の金属酸化物に、酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物を、全金属原子に対して0.5〜20原子%含有させた組成物からなる透明導電材料である。
【0010】
そして、より導電性に優れる本発明の透明導電材料は、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.00〜1.00
Zn/(In+Zn+Zn)=0.00〜0.25
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜1.00
の割合である金属酸化物に、酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物を、全金属原子に対して0.5〜20原子%含有させた組成物からなる透明導電材料である。
【0011】
さらに好ましい透明導電材料は、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.50〜1.00
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.25
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.50
の割合である金属酸化物に、酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物を、全金属原子に対して0.5〜20原子%含有させた組成物からなる透明導電材料である。
【0012】
そして、きらに導電性のよい透明導電材料としては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.75〜0.95
Zn/(In+Zn+Sn)=0.05〜0.20
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.20
の割合である金属酸化物に、酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物を、全金属原子に対して0.5〜20原子%含有させた組成物からなる透明導電材料である。
【0013】
そして、最も好ましい透明導電材料としては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.85〜0.95
Zn/(In+Zn+Sn)=0.07〜0.20
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.15
の割合である金属酸化物に、酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物を、全金属原子に対して0.5〜20原子%含有させた組成物からなる透明導電材料である。
【0014】
本発明の透明導電材料において、その基本的な構成成分は、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、またはこれら金属酸化物の混合物は、上記のとおり、酸化インジウム、酸化亜鉛または酸化錫をそれぞれ単独で用いてもよく、また酸化インジウムと酸化亜鉛の混合物、あるいは酸化インジウムと酸化錫の混合物、さらには酸化インジウムと酸化亜鉛および酸化錫の混合物を用いてもよい。
【0015】
そして、この基本的な構成成分における各成分の含有割合については、酸化インジウムは、必要としない場合もあるが、透明導電膜とした際の表面抵抗の低いものを得るためには、その原子比が0.5以上である組成物を用いるとよい。また、酸化亜鉛については、必要としない場合もあるが、透明導電膜とした際の膜のエッチング性を向上させるために、少量の、例えば原子比で0.05以上を含有する組成物を用いるとよい。この透明導電膜のエッチング性が充分でない場合には、スパッタリング成膜時に水や水素を少量添加することによっても、そのエッチング性の向上を図ることができる。そして、この酸化亜鉛については、その含有割合が0.25を超えると、透明導電膜の耐久性が低下することがある。さらに、酸化錫についても、これを必要としない場合もあるが、ターゲットの導電性を高く維持する必要のある場合には、これを含有するものを用いるのが好ましいが、透明導電膜としてその表面抵抗の低いものが要求される場合には、このものの含有割合が原子比で0.5以下としてあるものが好ましい。
【0016】
つぎに、上記の基本的な構成成分に含有させる酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムは、それぞれ単独であっても任意の混合割合での混合物であってもよい。そして、これらの含有割合は、これら金属酸化物を配合して得られる透明導電材料の全金属原子に対して、0.5〜20原子%である。これを金属原子比で示すと、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.005〜0.20
Re/(In+Zn+Sn+Re)=0.005〜0.20
Pd/(In+Zn+Sn+Pd)=0.005〜0.20
であり、好ましくは、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.01〜0.10
Re/(In+Zn+Sn+Re)=0.01〜0.10
Pd/(In+Zn+Sn+Pd)=0.01〜0.10
さらに好ましくは
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.03〜0.08
Re/(In+Zn+Sn+Re)=0.03〜0.08
Pd/(In+Zn+Sn+Pd)=0.03〜0.08
てある。これら酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムの含有率が0.5原子%未満であると、得られる透明導電膜の仕事関数を充分に高めることができず、またこの含有率が20原子%を超えると、透明性の低下を招くようになるからである。
【0017】
そして、上記の基本的な構成成分に対して、これら酸化イリジウム、酸化レニウムおよび酸化パラジウムを全金属原子に対して0.5〜20原子%含有させて得られる金属酸化物の組成物は、これを焼結してスパッタリング用ターゲットとし、これを用いて成膜された透明導電膜の光線透過率が70%以上で、かつその仕事関数が5.4エレクトロンボルト以上の値を有するものとなる。この透明導電膜の仕事関数の値は、有機エレクトロルミネッセンス素子における発光物質や正孔輸送物質として用いる有機化合物のイオン化ポテンシャルの平均的な値である5.5〜5.6エレクトロンボルトとほぼ同じ水準である。したがって、この透明導電膜を有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極として用いた場合、この陽極から正孔輸送層あるいは発光層に正孔を注入する際のエネルギー障壁が小さくなり、高い正孔注入効率が得られ、これに伴って、有機エレクトロルミネッセンス素子の駆動電圧の低電圧化が可能となるほか、エネルギー障壁の存在に由来する発熱が抑制され、長期間の安定した発光が可能になるのである。
【0018】
つぎに、本発明の透明導電材料を製造する方法については、上記各金属酸化物の粉末を所定割合で混合し、これを混合粉砕機、例えば湿式ボールミルやビーズミル、超音波などにより、均一に混合・粉砕することによって得られる。ここでの原料粉末の混合粉砕は、微細に粉砕するほどよいが、通常、平均粒径1μm以下となるように混合粉砕処理をしたものが望ましい。
【0019】
また、この透明導電材料を用いて焼結体を得るには、これを造粒した後、プレス成形により所望の形状に整形し、焼成により焼結すればよい。この場合の焼成条件は、通常、1,200〜1,500℃、好ましくは1,250〜1,480℃において、10〜72時間、好ましくは24〜48時間焼成すればよい。また、この場合の昇温速度は、1〜50℃/分間とすればよい。
【0020】
そして、このようにして整形し、焼結をして得られたターゲットを用いて成膜する際に用いる透明基材としては、従来から用いられているガラス基板や、高い透明性を有する合成樹脂製のフィルム、シートが用いられる。この合成樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂などが好適である。
【0021】
つぎに、上記ターゲットを用いて、透明導電膜を透明基材上にスパッタリング法により成膜するにあたっては、マグネトロンスパッタリング装置が好適に用いられる。そして、この装置を用いてスパッタリングにより成膜する際の条件としては、ターゲットの表面積や透明導電膜の膜厚によりプラズマの出力は変動するが、通常、このプラズマ出力を、ターゲットの表面積1cm2 あたり0.3〜4Wの範囲とし、成膜時間を5〜120分間とすることにより、所望の膜厚を有する透明導電膜が得られる。この透明導電膜の膜厚は、表示装置の種類によって異なるが、通常、200〜6,000オングストローム、好ましくは600〜2,000オングストロームである。
【0022】
また、前記焼結体からなるターゲットは、エレクトロンビーム装置やイオンプレーティング装置により成膜する場合にも使用することができる。これら装置を用いて成膜する際にも、上記のスパッタリング装置による場合と同様な成膜条件下において、透明導電膜の成膜を行うことができる。
このようにして得られる本発明の透明導電ガラスや透明導電フィルムは、成膜に用いた焼結体と同一組成からなる金属酸化物の組成物からなる透明導電膜を有し、その透明導電膜の透明性については、波長500nmの光の光線透過率が70%を上回るものとなる。また、この透明導電膜の導電性についても、多くのものは比抵抗において5mΩ・cm以下となる。そして、上述のとおり、この透明導電膜の仕事関数は、従来から用いられてきたITO膜よりも高く、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層や正孔輸送層を形成する有機化合物のイオン化ポテンシャルの値とほぼ同一水準である、5.4エレクトロンボルト以上の値を有している。
【0023】
したがって、本発明の透明導電ガラスや透明導電フィルムは、有機エレクトロルミネッセンス素子をはじめとする各種の表示装置の透明電極として好適に用いることができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。
〔実施例1〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と、酸化錫の粉末、および酸化イリジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=0.90
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00
Sn/(In+Zn+Sn)=0.10
であり、かつ、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.04
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0025】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を造粒した後、直径4インチ、厚さ5mmの寸法にプレス整形し、これを焼成炉に装入し1400℃において、36時間加圧焼成した。
【0026】
このようにして得られた焼結体は、その密度が6.8g/cm3 であり、またバルク電気抵抗は0.98mΩ・cmであった。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(1)において得られた焼結体より、直径4インチ、厚さ5mmのスパッタリング用ターゲットを作製し、これをDCマグネトロンスパッタリング装置に装着して、室温においてガラス基板上に製膜した。
【0027】
ここでのスパッタ条件としては、雰囲気はアルゴンガスに適量の酸素ガスを混入して用い、スパッタ圧力3×10-1Pa、到達圧力5×10-4Pa、基板温度25℃、投入電力80W、成膜時間14分間として行った。
このようにして得られた透明導電ガラス上の透明導電膜は、その厚みが1,200オングストロームであり、非晶質であった。そして、この透明導電膜の光線透過率を分光光度計により波長500nmの光線について測定した結果、81%であった。また、4探針法により測定した透明導電膜の比抵抗は、1.2mΩ・cmであり、導電性の高いものであった。さらに、仕事関数を紫外光電子分光法により測定した結果、5.46エレクトロンボルトであった。
これら透明導電膜の評価結果を第2表に示す。
【0028】
〔実施例2〕
(1)透明導電ガラスの製造
実施例1と同一のスパッタリング用ターゲットを用い、スパッタ条件のうち、基板温度を215℃に変更した他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスを製造した。
得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の評価結果を第2表に示す。
【0029】
〔実施例3〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と、酸化錫の粉末、および酸化イリジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=0.70
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00
Sn/(In+Zn+Sn)=0.30
であり、かつ、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.08
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0030】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を用いて、実施例1の(2)と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0031】
〔実施例4〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と、酸化錫の粉末、および酸化イリジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=0.25
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00
Sn/(In+Zn+Sn)=0.75
であり、かつ、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.05
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0032】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を用いて、実施例1の(2)と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0033】
〔実施例5〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と、酸化イリジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=1.00
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00
であり、かつ、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.04
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0034】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を用いて、実施例1の(2)と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0035】
〔実施例6〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化亜鉛の粉末と、酸化錫の粉末、および酸化イリジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=0.00
Zn/(In+Zn+Sn)=0.20
Sn/(In+Zn+Sn)=0.80
であり、かつ、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.05
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0036】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を用いて、実施例1の(2)と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0037】
〔実施例7〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と、酸化亜鉛の粉末、酸化錫の粉末、および酸化イリジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=0.80
Zn/(In+Zn+Sn)=0.10
Sn/(In+Zn+Sn)=0.10
であり、かつ、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.06
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0038】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を用いて、実施例1の(2)と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0039】
〔実施例8〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と、酸化亜鉛の粉末、酸化錫の粉末、および酸化イリジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=0.05
Zn/(In+Zn+Sn)=0.90
Sn/(In+Zn+Sn)=0.05
であり、かつ、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.06
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0040】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を用いて、実施例1の(2)と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0041】
〔実施例9〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と、酸化亜鉛の粉末、および酸化イリジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=0.85
Zn/(In+Zn+Sn)=0.15
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00
であり、かつ、
Ir/(In+Zn+Sn+Ir)=0.06
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0042】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を用いて、実施例1の(2)と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0043】
〔実施例10〕
(1)透明導電ガラスの製造
実施例9において得られたスパッタリング用ターゲットを用い、スパッタ条件のうち、基板温度を215℃とした他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。
得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0044】
〔実施例11〕
(1)透明導電フィルムの製造
実施例10において用いたスパッタリング用ターゲットを用い、基板として、ガラス基板に代えてポリカーボネート樹脂製の透明樹脂フィルムを使用した他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電フィルムを製造した。
ここで得られた透明導電フィルム上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0052】
〔実施例12
(1)透明導電材料の製造原料として、酸化インジウムの粉末と、酸化亜鉛の粉末および酸化パラジウムの粉末を、これら金属の原子比が、
In/(In+Zn+Sn)=0.80
Zn/(In+Zn+Sn)=0.20
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00
であり、かつ、
Pd/(In+Zn+Sn+Pd)=0.05
となるように混合して、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。得られた透明導電材料の金属の原子比を第1表に示す。
【0053】
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料の粉末を用いて、実施例1の(2)と同様にして焼結体を得た。
得られた焼結体の物性の測定結果を第1表に示す。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の物性の評価結果を第2表に示す。
【0054】
〔比較例1〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と酸化錫の粉末とを、これらの金属原子比において、
In/(In+Zn)=0.85
Zn/(In+Zn)=0.15
となるように混合し、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
(2)焼結体の製造
上記(1)で得られた透明導電材料を用い、実施例1の(2)と同様にして焼結体体を得た。
(3)透明導電ガラスの製造
上記(2)で得られた焼結体を用いた他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上に形成された透明導電膜について評価した結果を、第2表に示す。
【0055】
〔比較例2〕
(1)透明導電材料の製造
原料として、酸化インジウムの粉末と酸化錫の粉末とを、これらの金属原子比において、
In/(In+Sn)=0.90
Sn/(In+Sn)=0.10
となるように混合し、湿式ボールミルに供給し、72時間にわたり混合粉砕することにより、透明導電材料の粉末を得た。
(2)焼結体の製造
上記(2)で得られた焼結体を用い、かつ基板温度を215℃とした他は、実施例1の(3)と同様にして、透明導電ガラスの製造をした。得られた透明導電ガラス上に形成された透明導電膜について評価した結果を、第2表に示す。
【0056】
【表1】

Figure 0004372876
【0058】
【表2】
Figure 0004372876
【0060】
【発明の効果】
本発明の透明導電材料によれば、透明性が高く、かつ仕事関数の高い透明導電膜を形成することができる。また、この透明導電膜を有する透明導電ガラスまたは透明導電フィルムは、有機エレクトロルミネッセンス素子などの表示装置の電極に用いたとき、正孔の注入効率が高く、長期間安定した発光状態を維持することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a transparent conductive material highly useful as a material for a transparent conductive film for a display device, a sintered body thereof, a sputtering target for a transparent conductive film made of the sintered body, and a transparent film formed using the target. The present invention relates to a transparent conductive glass and a transparent conductive film having a conductive film.
[0002]
[Prior art]
In recent years, liquid crystal display devices, electroluminescence display devices, field emission displays, etc. that have lower power consumption and are thinner and lighter than conventional CRTs have been developed for control systems in office equipment and factories. ing.
[0003]
In such a flat light emission display, for example, an electroluminescence display device, development of an organic electroluminescence element using an organic compound has been progressing remarkably. As the structure of this organic electroluminescence device, a single layer structure in which a light emitting layer made of an organic compound layer is formed between an anode made of a transparent conductive film and a cathode, or a hole transport layer is made between an anode and a cathode. And a two-layer structure in which two layers of a light-emitting layer are formed, and a three-layer structure in which a hole transport layer, a light-emitting layer, and an electron transport layer are formed between an anode and a cathode. In such an organic electroluminescence device, in any of the device structures, the hole injected from the anode and the electron injected from the cathode are emitted through the hole transport layer or the electron transport layer. In this light emitting layer, these holes and electrons are recombined to emit light.
[0004]
Thus, when holes are injected into the light emitting layer from the anode of the organic electroluminescence element via the hole transport layer, it is desirable that the energy barrier be as small as possible between the anode and the hole transport layer. In order to reduce this energy barrier, it is necessary to reduce the difference between the work function of the anode material and the ionization potential of the organic compound used in the hole transport layer. Various organic compounds have been proposed as hole transport materials that can be used to form this hole transport layer. Among them, aromatic amine compounds, particularly triphenylamine derivatives, have excellent functions. It is known as having And in the triphenylamine which is this triphenylamine derivative, the ionization potential is 5.5-5.6 electron volts. On the other hand, as a transparent conductive film, indium oxide-tin oxide (hereinafter abbreviated as ITO) is well known as one having good transparency and low electrical resistance. And the work function of this ITO is 4.6 electron volts. Therefore, a large energy barrier exists between the anode made of such a general material and the hole transport layer.
[0005]
For this reason, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-63771, a metal oxide having a work function larger than that of ITO is used as an anode in an organic thin-film light emitting device in which an organic compound layer is provided between the anode and the cathode. It is proposed to use a thin film made of However, the anode made of this metal oxide thin film has a light transmittance of, for example, 10% in the case of ruthenium oxide and 20% in the case of vanadium oxide. In order to improve such a low light transmittance, it has been proposed to form a two-layer structure by laminating an ultra-thin film of 300 angstroms or less of the metal oxide on the ITO film. However, the light transmittance is about 40 to 60%, and the transparency of the display device is not sufficient.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In view of such circumstances, the present invention provides a work function value with a small difference between high transparency that can be used as a transparent electrode for a display device such as an organic electroluminescence element and an ionization potential of a hole transport material. It aims at providing the transparent conductive material which has, the sintered compact, the target which consists of this sintered body, the transparent conductive glass manufactured using this target, and a transparent conductive film.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies for solving the above problems, the present inventor has found that one or more metal oxides selected from indium oxide, zinc oxide, and tin oxide are iridium oxide, rhenium oxide, and palladium oxide. According to the transparent conductive film formed by using a target composed of a sintered body of a composition containing one or more metal oxides selected from the above, it has been found that the above problems can be solved, The present invention has been completed based on these findings.
[0008]
That is, the gist of the present invention is as follows.
(1) A transparent conductive material used for an organic electroluminescence device containing an organic compound having an ionization potential of 5.5 to 5.6 eV, and one or more metals selected from indium oxide, zinc oxide and tin oxide the oxide, the transparent conductive material comprising one or more metal oxide selected from oxide iridium beam Contact and palladium oxide, from composition containing% 0.5 to 20 atom relative to the total metal atoms .
(2) Indium oxide, zinc oxide and tin oxide are in their metal atomic ratio,
In / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 1.00
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00-0.25
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00-1.00
The transparent conductive material according to (1), wherein
(3) Indium oxide, zinc oxide, and tin oxide are in their metal atomic ratio,
In / (In + Zn + Sn) = 0.50-1.00
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 0.25
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 0.50
The transparent conductive material according to (1), wherein
(4) Indium oxide, zinc oxide and tin oxide are in their metal atomic ratio,
In / (In + Zn + Sn) = 0.75-0.95
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.05-0.20
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00-0.20
The transparent conductive material according to (1), wherein
(5) The transparent according to any one of (1) to (4) above, wherein an organic compound having an ionization potential of 5.5 to 5.6 eV forms a light emitting layer or a hole transport layer in the organic electroluminescence device. Conductive material.
(6) A sintered body obtained by sintering the transparent conductive material according to any one of (1) to (5) .
(7) A sputtering target comprising the sintered body according to (6) .
(8) A transparent conductive glass obtained by coating a glass surface with a transparent conductive film made of the transparent conductive material according to (1) .
(9) The transparent conductive glass according to (8), wherein the light transmittance is 70% or more and the work function of the transparent conductive film is 5.4 electron volts or more.
(10) A transparent conductive film formed by coating a transparent resin film surface with a transparent conductive film made of the transparent conductive material according to (1) .
(11) The transparent conductive film according to claim 10 , wherein the light transmittance is 70% or more and the work function of the transparent conductive film is 5.4 electron volts or more.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The transparent conductive material of the present invention is one or more metal oxides selected from indium oxide, zinc oxide and tin oxide, and one or more metal oxides selected from iridium oxide, rhenium oxide and palladium oxide. This is a transparent conductive material comprising a composition containing 0.5 to 20 atomic% of the metal oxide.
[0010]
And the transparent conductive material of the present invention that is more excellent in conductivity is indium oxide, zinc oxide, tin oxide in their metal atomic ratio,
In / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 1.00
Zn / (In + Zn + Zn) = 0.00 to 0.25
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00-1.00
A composition containing 0.5 to 20 atomic% of one or more metal oxides selected from iridium oxide, rhenium oxide and palladium oxide in a metal oxide having a ratio of It is a transparent conductive material made of material.
[0011]
More preferable transparent conductive materials are indium oxide, zinc oxide, and tin oxide in their metal atomic ratio.
In / (In + Zn + Sn) = 0.50-1.00
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 0.25
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 0.50
A composition containing 0.5 to 20 atomic% of one or more metal oxides selected from iridium oxide, rhenium oxide and palladium oxide in a metal oxide having a ratio of It is a transparent conductive material made of material.
[0012]
And as a transparent conductive material with good conductivity, indium oxide, zinc oxide, tin oxide is in their metal atomic ratio,
In / (In + Zn + Sn) = 0.75-0.95
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.05-0.20
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00-0.20
A composition containing 0.5 to 20 atomic% of one or more metal oxides selected from iridium oxide, rhenium oxide and palladium oxide in a metal oxide having a ratio of It is a transparent conductive material made of material.
[0013]
And as the most preferable transparent conductive material, indium oxide, zinc oxide, and tin oxide are in their metal atomic ratio,
In / (In + Zn + Sn) = 0.85-0.95
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.07-0.20
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00-0.15
A composition containing 0.5 to 20 atomic% of one or more metal oxides selected from iridium oxide, rhenium oxide and palladium oxide in a metal oxide having a ratio of It is a transparent conductive material made of material.
[0014]
In the transparent conductive material of the present invention, the basic component is indium oxide, zinc oxide, tin oxide, or a mixture of these metal oxides, as described above, each of indium oxide, zinc oxide or tin oxide alone. Alternatively, a mixture of indium oxide and zinc oxide, a mixture of indium oxide and tin oxide, or a mixture of indium oxide, zinc oxide, and tin oxide may be used.
[0015]
And, regarding the content ratio of each component in this basic constituent component, indium oxide may not be necessary, but in order to obtain a low surface resistance when used as a transparent conductive film, its atomic ratio It is good to use the composition whose is 0.5 or more. In addition, although zinc oxide may not be necessary, a small amount of a composition containing, for example, 0.05 or more in atomic ratio is used in order to improve the etching property of the film when the transparent conductive film is formed. Good. When the etching property of the transparent conductive film is not sufficient, the etching property can be improved by adding a small amount of water or hydrogen during sputtering film formation. And about this zinc oxide, when the content rate exceeds 0.25, durability of a transparent conductive film may fall. Furthermore, tin oxide may not be required, but when it is necessary to maintain the conductivity of the target, it is preferable to use a target containing this, but the surface thereof as a transparent conductive film When a material with low resistance is required, it is preferable that the content ratio of this material is 0.5 or less in terms of atomic ratio.
[0016]
Next, iridium oxide, rhenium oxide and palladium oxide to be contained in the above basic constituent components may be used alone or in a mixture at an arbitrary mixing ratio. And these content rates are 0.5-20 atomic% with respect to all the metal atoms of the transparent conductive material obtained by mix | blending these metal oxides. This can be expressed in terms of metal atomic ratio.
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.005 to 0.20
Re / (In + Zn + Sn + Re) = 0.005 to 0.20
Pd / (In + Zn + Sn + Pd) = 0.005 to 0.20
And preferably
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.01-0.10
Re / (In + Zn + Sn + Re) = 0.01-0.10
Pd / (In + Zn + Sn + Pd) = 0.01-0.10
More preferably Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.03 to 0.08
Re / (In + Zn + Sn + Re) = 0.03 to 0.08
Pd / (In + Zn + Sn + Pd) = 0.03 to 0.08
It is. When the content of these iridium oxide, rhenium oxide and palladium oxide is less than 0.5 atomic%, the work function of the obtained transparent conductive film cannot be sufficiently increased, and this content exceeds 20 atomic%. This is because the transparency is lowered.
[0017]
A metal oxide composition obtained by adding 0.5 to 20 atom% of these iridium oxide, rhenium oxide and palladium oxide with respect to the above basic constituent components is As a sputtering target, a transparent conductive film formed by using this is made to have a light transmittance of 70% or more and a work function of 5.4 electron volts or more. The value of the work function of the transparent conductive film is almost the same level as 5.5 to 5.6 electron volts, which is an average value of the ionization potential of an organic compound used as a light emitting material or a hole transport material in an organic electroluminescence device. It is. Therefore, when this transparent conductive film is used as the anode of an organic electroluminescence device, the energy barrier when holes are injected from the anode into the hole transport layer or the light emitting layer is reduced, and high hole injection efficiency is obtained. As a result, the driving voltage of the organic electroluminescence element can be lowered, and the heat generated due to the presence of the energy barrier is suppressed, and stable light emission for a long period of time becomes possible.
[0018]
Next, with respect to the method for producing the transparent conductive material of the present invention, the above metal oxide powders are mixed in a predetermined ratio and mixed uniformly by a mixing and grinding machine such as a wet ball mill, a bead mill, or an ultrasonic wave. -Obtained by grinding. The mixing and pulverization of the raw material powder is preferably as finely pulverized as described above. However, it is usually desirable to perform the mixing and pulverizing treatment so that the average particle diameter is 1 μm or less.
[0019]
Moreover, in order to obtain a sintered body using this transparent conductive material, after granulating this, it may be shaped into a desired shape by press molding and sintered by firing. The firing condition in this case is usually 1,200 to 1,500 ° C., preferably 1,250 to 1,480 ° C., for 10 to 72 hours, preferably 24 to 48 hours. Moreover, the temperature increase rate in this case should just be 1-50 degrees C / min.
[0020]
And as a transparent base material used when forming a film using the target obtained by shaping and sintering in this way, a conventionally used glass substrate or a synthetic resin having high transparency is used. Made films and sheets are used. As this synthetic resin, polycarbonate resin, polymethyl methacrylate resin, polyester resin, polyethersulfone resin, polyarylate resin and the like are suitable.
[0021]
Next, in forming a transparent conductive film on a transparent substrate by sputtering using the above target, a magnetron sputtering apparatus is preferably used. And as conditions at the time of film-forming by sputtering using this apparatus, although the output of plasma fluctuates with the surface area of a target or the film thickness of a transparent conductive film, this plasma output is usually used per 1 cm 2 of surface area of a target. A transparent conductive film having a desired film thickness can be obtained by adjusting the film formation time to 5 to 120 minutes in the range of 0.3 to 4 W. The film thickness of the transparent conductive film varies depending on the type of display device, but is usually 200 to 6,000 angstroms, preferably 600 to 2,000 angstroms.
[0022]
The target made of the sintered body can also be used when a film is formed by an electron beam apparatus or an ion plating apparatus. Also when forming a film using these apparatuses, the transparent conductive film can be formed under the same film forming conditions as in the above sputtering apparatus.
The transparent conductive glass and transparent conductive film of the present invention thus obtained have a transparent conductive film made of a metal oxide composition having the same composition as the sintered body used for film formation, and the transparent conductive film With regard to the transparency, the light transmittance of light having a wavelength of 500 nm exceeds 70%. In addition, as for the conductivity of the transparent conductive film, many have a specific resistance of 5 mΩ · cm or less. As described above, the work function of the transparent conductive film is higher than that of the conventionally used ITO film, and the ionization potential value of the organic compound forming the light emitting layer and the hole transport layer of the organic electroluminescence element It has a value of 5.4 electron volts or more, which is almost the same level.
[0023]
Therefore, the transparent conductive glass and the transparent conductive film of the present invention can be suitably used as transparent electrodes for various display devices including organic electroluminescence elements.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by way of examples of the present invention.
[Example 1]
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder, a tin oxide powder, and an iridium oxide powder have an atomic ratio of these metals,
In / (In + Zn + Sn) = 0.90
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.10
And
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.04
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0025]
(2) Manufacture of sintered body After granulating the powder of the transparent conductive material obtained in the above (1), it is press-shaped into a size of 4 inches in diameter and 5 mm in thickness, and this is charged into a firing furnace. The baking was performed at 36 ° C. for 36 hours.
[0026]
The sintered body thus obtained had a density of 6.8 g / cm 3 and a bulk electric resistance of 0.98 mΩ · cm.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A sputtering target having a diameter of 4 inches and a thickness of 5 mm was prepared from the sintered body obtained in the above (1), and this was mounted on a DC magnetron sputtering apparatus, and glass was obtained at room temperature. A film was formed on the substrate.
[0027]
As sputtering conditions here, an atmosphere is used by mixing an appropriate amount of oxygen gas with argon gas, sputtering pressure 3 × 10 −1 Pa, ultimate pressure 5 × 10 −4 Pa, substrate temperature 25 ° C., input power 80 W, The film formation time was 14 minutes.
The transparent conductive film on the transparent conductive glass thus obtained had a thickness of 1,200 angstroms and was amorphous. And it was 81% as a result of measuring the light transmittance of this transparent conductive film about the light ray with a wavelength of 500 nm with the spectrophotometer. Moreover, the specific resistance of the transparent conductive film measured by the four-probe method was 1.2 mΩ · cm, and the conductivity was high. Further, the work function was measured by ultraviolet photoelectron spectroscopy and found to be 5.46 electron volts.
The evaluation results of these transparent conductive films are shown in Table 2.
[0028]
[Example 2]
(1) Production of transparent conductive glass The same sputtering target as in Example 1 was used, and the substrate temperature was changed to 215 ° C. among the sputtering conditions. Glass was produced.
Table 2 shows the evaluation results of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0029]
Example 3
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder, a tin oxide powder, and an iridium oxide powder have an atomic ratio of these metals,
In / (In + Zn + Sn) = 0.70
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.30
And
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.08
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0030]
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material powder obtained in (1) above, a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0031]
Example 4
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder, a tin oxide powder, and an iridium oxide powder have an atomic ratio of these metals,
In / (In + Zn + Sn) = 0.25
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.75
And
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.05
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0032]
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material powder obtained in (1) above, a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0033]
Example 5
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder and an iridium oxide powder have an atomic ratio of these metals,
In / (In + Zn + Sn) = 1.00
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00
And
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.04
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0034]
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material powder obtained in (1) above, a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0035]
Example 6
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, zinc oxide powder, tin oxide powder, and iridium oxide powder, the atomic ratio of these metals is
In / (In + Zn + Sn) = 0.00
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.20
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.80
And
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.05
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0036]
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material powder obtained in (1) above, a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0037]
Example 7
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder, a zinc oxide powder, a tin oxide powder, and an iridium oxide powder have an atomic ratio of these metals,
In / (In + Zn + Sn) = 0.80
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.10
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.10
And
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.06
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0038]
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material powder obtained in (1) above, a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0039]
Example 8
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder, a zinc oxide powder, a tin oxide powder, and an iridium oxide powder have an atomic ratio of these metals,
In / (In + Zn + Sn) = 0.05
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.90
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.05
And
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.06
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0040]
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material powder obtained in (1) above, a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0041]
Example 9
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder, a zinc oxide powder, and an iridium oxide powder have an atomic ratio of these metals,
In / (In + Zn + Sn) = 0.85
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.15
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00
And
Ir / (In + Zn + Sn + Ir) = 0.06
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0042]
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material powder obtained in (1) above, a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0043]
Example 10
(1) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was prepared in the same manner as (3) of Example 1 except that the sputtering target obtained in Example 9 was used and the substrate temperature was 215 ° C among the sputtering conditions. Made glass.
Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0044]
Example 11
(1) Production of transparent conductive film The same as (3) of Example 1, except that the sputtering target used in Example 10 was used and a transparent resin film made of polycarbonate resin was used as the substrate instead of the glass substrate. Thus, a transparent conductive film was produced.
Table 2 shows the evaluation results of the properties of the transparent conductive film on the transparent conductive film obtained here.
[0052]
[Example 12 ]
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder, a zinc oxide powder and a palladium oxide powder have an atomic ratio of these metals,
In / (In + Zn + Sn) = 0.80
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.20
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00
And
Pd / (In + Zn + Sn + Pd) = 0.05
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder. The metal atomic ratio of the obtained transparent conductive material is shown in Table 1.
[0053]
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material powder obtained in (1) above, a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
The measurement results of the physical properties of the obtained sintered body are shown in Table 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. Table 2 shows the evaluation results of the physical properties of the transparent conductive film on the obtained transparent conductive glass.
[0054]
[Comparative Example 1]
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder and a tin oxide powder in these metal atomic ratios,
In / (In + Zn) = 0.85
Zn / (In + Zn) = 0.15
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
(2) Production of sintered body Using the transparent conductive material obtained in the above (1), a sintered body was obtained in the same manner as in (2) of Example 1.
(3) Production of transparent conductive glass A transparent conductive glass was produced in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used. The results of evaluating the transparent conductive film formed on the obtained transparent conductive glass are shown in Table 2.
[0055]
[Comparative Example 2]
(1) As a raw material for producing a transparent conductive material, an indium oxide powder and a tin oxide powder in these metal atomic ratios,
In / (In + Sn) = 0.90
Sn / (In + Sn) = 0.10
Then, the mixture was fed to a wet ball mill and mixed and ground for 72 hours to obtain a transparent conductive material powder.
(2) Manufacture of sintered body Manufacture of transparent conductive glass in the same manner as (3) of Example 1 except that the sintered body obtained in (2) above was used and the substrate temperature was 215 ° C. Did. The results of evaluating the transparent conductive film formed on the obtained transparent conductive glass are shown in Table 2.
[0056]
[Table 1]
Figure 0004372876
[0058]
[Table 2]
Figure 0004372876
[0060]
【The invention's effect】
According to the transparent conductive material of the present invention, a transparent conductive film having high transparency and a high work function can be formed. Moreover, the transparent conductive glass or transparent conductive film having this transparent conductive film has a high hole injection efficiency when used for an electrode of a display device such as an organic electroluminescence element, and maintains a stable light emitting state for a long period of time. Can do.

Claims (11)

イオン化ポテンシャル5.5〜5.6eVの有機化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子に用いる透明導電材料であって、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化錫から選択される1種または2種以上の金属酸化物に、酸化イリジウムおよび酸化パラジウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物を、全金属原子に対して0.5〜20原子%含有させた組成物からなる透明導電材料。 A transparent conductive material used for an organic electroluminescence device containing an organic compound having an ionization potential of 5.5 to 5.6 eV, wherein one or more metal oxides selected from indium oxide, zinc oxide and tin oxide are used. , one or more metal oxides, transparent conductive material comprising a composition containing% 0.5 to 20 atom relative to the total metal atoms selected from oxidized iridium beam Contact and palladium oxide. 酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.00〜1.00
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.25
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜1.00
の割合である請求項1記載の透明導電材料。
Indium oxide, zinc oxide, and tin oxide are in their metal atomic ratio.
In / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 1.00
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00-0.25
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00-1.00
The transparent conductive material according to claim 1, wherein
酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.50〜1.00
Zn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.25
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.50
の割合である請求項1記載の透明導電材料。
Indium oxide, zinc oxide, and tin oxide are in their metal atomic ratio.
In / (In + Zn + Sn) = 0.50-1.00
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 0.25
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00 to 0.50
The transparent conductive material according to claim 1, wherein
酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫がそれらの金属原子比において、
In/(In+Zn+Sn)=0.75〜0.95
Zn/(In+Zn+Sn)=0.05〜0.20
Sn/(In+Zn+Sn)=0.00〜0.20
の割合である請求項1記載の透明導電材料。
Indium oxide, zinc oxide, and tin oxide are in their metal atomic ratio.
In / (In + Zn + Sn) = 0.75-0.95
Zn / (In + Zn + Sn) = 0.05-0.20
Sn / (In + Zn + Sn) = 0.00-0.20
The transparent conductive material according to claim 1, wherein
イオン化ポテンシャル5.5〜5.6eVの有機化合物が、前記有機エレクトロルミネッセンス素子における発光層又は正孔輸送層を形成してなる請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電材料。The transparent conductive material according to claim 1, wherein an organic compound having an ionization potential of 5.5 to 5.6 eV forms a light emitting layer or a hole transport layer in the organic electroluminescence device. 請求項1〜のいずれかに記載の透明導電材料を焼結してなる焼結体。The sintered compact formed by sintering the transparent conductive material in any one of Claims 1-5 . 請求項記載の焼結体からなるスパッタリング用ターゲット。A sputtering target comprising the sintered body according to claim 6 . 請求項1記載の透明導電材料からなる透明導電膜をガラス表面に被覆してなる透明導電ガラス。 A transparent conductive glass obtained by coating a glass surface with a transparent conductive film made of the transparent conductive material according to claim 1 . 光線透過率が70%以上であり、かつ透明導電膜の仕事関数が5.4エレクトロンボルト以上である請求項記載の透明導電ガラス。The transparent conductive glass according to claim 8 , wherein the light transmittance is 70% or more and the work function of the transparent conductive film is 5.4 electron volts or more. 請求項1記載の透明導電材料からなる透明導電膜を透明樹脂フィルム表面に被覆してなる透明導電フィルム。 A transparent conductive film formed by coating the transparent resin film surface with the transparent conductive film made of the transparent conductive material according to claim 1 . 光線透過率が70%以上であり、かつ透明導電膜の仕事関数が5.4エレクトロンボルト以上である請求項10記載の透明導電フィルム。The transparent conductive film according to claim 10 , wherein the light transmittance is 70% or more and the work function of the transparent conductive film is 5.4 electron volts or more.
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