JP4370296B2 - 平衡二線線路式レクテナおよびそれを使用したレクテナ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、マイクロ波を受信し、このマイクロ波に基づき直流出力端子に直流出力を出力する平衡二線線路式レクテナおよびそれを使用したレクテナ装置に関するものである。
特開平5−335811号公報には、従来のレクテナが開示される。しかし、この先行技術に開示された従来のレクテナは、その図7に示すような平面パターンを有しており、この平面パターンから見て、下主面が地導体層で覆われた基板を用いるマイクロストリップ線路を使用するものと推察され、その上主面に図7の平面パターンを配置したものと推察される。
特開平5−335811号公報、とくに図7
先行技術のマイクロストリップ線路では、図15に示すように、基板の厚さhが小さい場合に、アンテナの放射効率が大きく低下する。この図15において、λは真空中におけるマイクロ波の波長であり、またεは基板の比誘電率である。このアンテナの放射効率の低下は、アンテナの受信効率の低下を意味し、マイクロ波の受信効率の低下により、直流変換出力が小さくなる問題もある。
この発明は、平衡二線線路式レクテナおよびそれを用いたレクテナ装置を提案するものである。
この発明による平衡二線線路式レクテナは、基板の一主面上に、平衡二線型のアンテナと、平衡二線線路と、整流回路と、負荷抵抗と、直流出力端子とを備え、平衡二線型のアンテナによりマイクロ波を受信し、このマイクロ波に基づき前記直流出力端子に直流電力を出力する平衡二線線路式レクテナであって、平衡二線型のアンテナは、基板の一主面上に相対向する一対のアンテナ素子を有し、平衡二線線路は、基板の一主面上で各アンテナ素子の中央に接続されそれらの各アンテナ素子の対向方向と直交する方向に延びる互いに平行な一対の線路を有し、整流回路は、一対の線路のそれぞれの配置された直流遮断用キャパシタと、直流遮断用キャパシタの後段で一対の線路間に配置されたショットキーダイオードと、このショットキーバリアダイオードの後段でこのショットキーバリアダイオードから所定間隔だけ離れて一対の線路間配置された平滑用キャパシタとを有し、負荷抵抗は、平滑用キャパシタの後段において、一対の線路の間に接続され、直流出力端子は、平滑用キャパシタの後段で前記一対の線路のそれぞれに接続されており、マイクロ波の波長をλgとして、所定間隔をλg/22.5からλg/14の範囲に設定したことを特徴とする。
また、この発明によるレクテナ装置は、基板の一主面上に、複数個の平衡二線線路式レクテナをアレイ状に配置し、これらの各平衡二線線路式レテクナを共通の集電線路に接続したレクテナ装置であって、各平衡二線線路式レクテナのそれぞれは、前記基板の一主面上に、平衡二線型のアンテナと、平衡二線線路と、整流回路と、直流出力端子とを備え、平衡二線型のアンテナは、前記基板の一主面上に相対向する一対のアンテナ素子を有し、平衡二線線路は、前記基板の一主面上で前記各アンテナ素子の中央に接続されそれらの各アンテナ素子の対向方向と直交する方向に延びる互いに平行な一対の線路を有し、整流回路は、一対の線路のそれぞれに配置された直流遮断用キャパシタと、直流遮断用キャパシタの後段で一対の線路間に配置されたショットキーバリアダイオードと、このショットキーバリアダイオードの後段でこのショットキーバリアダイオードから所定間隔だけ離れて一対の線路間配置された平滑用キャパシタを有し、直流出力端子は、前記平滑用キャパシタの後段で一対の線路のそれぞれに接続されており、マイクロ波の波長をλgとして、前記所定間隔は、λg/22.5からλg/14の範囲に設定され、また集電線路は、各平衡二線線路式レクテナの直流出力端子のそれぞれに接続された一対の集電路と、これらの各集電路のそれぞれに接続された直流取出端子を有し、直流取出端子の近くには負荷抵抗が配置され、この負荷抵抗は、一対の集電路の間に接続されたことを特徴とする。
この発明による平衡二線線路式レクテナは、基板の一主面に、平衡二線型のアンテナと、平衡二線線路と、整流回路と、負荷抵抗と、直流出力端子とを有するので、基板の一主面上に、容易に製造できる。また、マイクロ波の波長をλgとして、ショットキーバリアダイオードと平滑用キャパシタとの間隔を、λg/22.5からλg/14の範囲に設定するので、最大の直流出力の変換効率で動作されることができる。また、この発明による平衡二線線路式レクテナは、基板の厚さに関係なく、常に高いアンテナの放射効率(アンテナの受信効率)を得ることができる。
この発明による平衡二線線路式レクテナ装置は、基板の一主面上に、複数個の平衡二線線路式レクテナをアレイ状に配置し、これらの各平衡二線線路式レテクナを共通の集電線路に接続したレクテナ装置であって、各平衡二線線路式レクテナは、基板の一主面に、平衡二線型のアンテナと、平衡二線線路と、整流回路と、直流出力端子とを有し、また、レクテナ装置の集電線路は、各平衡二線線路式レクテナの直流出力端子のそれぞれに接続された一対の集電路と、これらの各集電路のそれぞれに接続された直流取出端子を有し、直流取出端子の近くには負荷抵抗が配置され、この負荷抵抗は、一対の集電路の間に接続されたので、フィルム基板の一主面上に、容易に製造できる。また、マイクロ波の波長をλgとして、ショットキーバリアダイオードと平滑用キャパシタとの間隔を、λg/22.5からλg/14の範囲に設定することで、各平衡二線線路式レクテナを、最大変換効率で直流電力を得ることが可能となる。また、この発明による平衡二線線路式レクテナ装置は、基板の一主面上に複数個の平衡二線線路式レクテナをアレイ状に配置して構成されるので、例えば地表に存在する潅木を覆うように配置し、潅木への光を確保しながら、凹凸のある潅木の上面を効果的に覆うことができる。またフィルム基板の厚さに関係なく、常に高いアンテナの放射効率(アンテナの受信効率)を得ることができる。
以下この発明のいくつかの実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明による平衡二線線路式レクテナの実施の形態1の平面図、図2は、図1のA−A線による断面図、図3は、実施の形態1による平衡二線線路式レクテナの等価回路図、図4は、実施の形態1による平衡二線線路式レクテナの整流回路の動作説明用の回路モデル、図5および図6はその整流回路の動作説明用波形図、図7および図8は、実施の形態1による平衡二線線路式レクテナの特性図である。
実施の形態1の平衡二線線路式レクテナ10は、基板11を用いて構成される。この基板11は、例えば厚さが25〜125(μm)のポリイミドフィルムを用いて構成される。このポリイミドフィルムは、可撓性と太陽光に対する透過性を有する。ポリイミドフィルムに代って、前記と同じ厚さのポリエチレンテレフタレートを用いて基板11を構成することもできる。このポリエチレンテレフタレートも可撓性と太陽光に対する光透過性を有する。
基板11は、図2に示すように、相対向する一対の主面11A、11Bを有する。主面11Aは、上主面であり、主面11Bは下主面である。マイクロストリップ線路に用いられる基板は、その下主面の全面が地導体層で覆われるが、この実施の形態1で用いられる基板11は、その下主面11Bには、地導体層は設けられていない。この下主面11Bには何も配置されず、下主面11Bはその全面が露出している。基板11の厚さをhとする。
基板11の上主面11A上に、平衡二線線路式レクテナ10が配置される。この平衡二線線路式レクテナ10は、平衡二線型のアンテナ20と、平衡二線線路30と、入力フィルタ40と、直流遮断キャパシタ回路50を含む整流回路60と、負荷抵抗70と、直流出力部80とを含む。これらの平衡二線型のアンテナ20、平衡二線線路30、入力フィルタ40、直流遮断キャパシタ回路50、整流回路60、負荷抵抗70、および直流出力部80は、いずれも基板11の上主面11Aだけに配置され、下主面11Bには配置されない。
平衡二線型のアンテナ20は、マイクロ波を受信するダイポールアンテナであり、相対向する一対のアンテナ素子21、22を有する。マイクロ波は、例えば5.8(GHz)の基本周波数fを有し、その波長λgは45(mm)である。これらのアンテナ素子21、22は、互いに同じ形状と寸法を有し、それらが対向する方向に、長さaを有する。この各アンテナ素子21、22の中央側端部21a、22aは、互いに間隔dを隔てて相対向している。この間隔dは、例えば1(mm)とされる。各アンテナ素子21,22は、銅で作られる。
各アンテナ素子21、22の中央側端部21a、22aから、平衡二線線路30が引き出される。この平衡二線線路30は、互いに平行な一対の線路31、32を有する。これらの一対の線路31、32は、各アンテナ素子21、22の中央側端部21a、22aから、それらの対向する方向と直交する方向に、互いに平行に延びている。これらの一対の線路31、32の間の線路間隔dも例えば1(mm)である。一対の線路31、32の線路幅Wは、例えば2(mm)とされ、その厚さは18〜40(μm)とされる。この各線路31,32も、アンテナ素子と同じ材料で作られる。
入力フィルタ40は、整流回路60で発生する高調波を抑制するもので、平衡二線型のアンテナ20の後段に設けられる。この入力フィルタ40は、一対のフィルタ素子41、42を有する。この一対のフィルタ素子41、42は、それぞれ各線路31、32をパターン化して形成されており、これらの一対のフィルタ素子41、42により、入力フィルタ40のインダクタンスとキャパシタンスを構成する。
整流回路60は、平衡二線型のアンテナ20で受信されたマイクロ波を整流して、直流電圧に変換する回路であり、直流遮断キャパシタ回路50と、ショットキーバリアダイオード61と、平滑用キャパシタ62を有する。直流遮断キャパシタ回路50は、入力フィルタ40の後段に設けられ、整流回路60からアンテナ素子21、22および入力フィルタ40への直流電圧を遮断する。この直流遮断キャパシタ回路50は、一対の直流遮断用キャパシタ51、52を有する。これらの各直流遮断用キャパシタ51、52は、各線路31、32を分断するように、各線路31、32に挿入されている。
ショットキーバリアダイオード61は、直流遮断キャパシタ回路50の後段にそれと隣接するようにして、線路31、32の間に配置される。平滑用キャパシタ62は、ショットキーバリアダイオード61の後段に、このショットキーバリアダイオード61から所定間隔Lだけ離れて、線路31、32の間に配置される。この平滑用キャパシタ62は出力フィルタ65を構成する。この平滑用キャパシタ62のキャパシタンスは、1〜100(pF)、例えば5(pF)とされる。
負荷抵抗70は、平滑用キャパシタ62の後段で、線路31、32の間に配置される。この負荷抵抗70の抵抗値は、800〜2000(Ω)、例えば1000(Ω)とされる。
直流出力部80は、線路31、32のアンテナ20から最も離れた部分に形成される。この直流出力部80は、一対の直流出力端子81、82を有する。これらの直流出力端子81、82は、各線路31、32のそれぞれに接続される。直流出力端子81は、正側の直流出力端子であり、また直流出力端子82は、負側の直流出力端子である。
図3は、実施の形態1による平衡二線線路式レクテナの等価回路図である。平衡二線型のアンテナ20は、平衡二線線路31、32に接続され、入力フィルタ40、直流遮断用キャパシタ51、52を介して整流回路60のショットキーバリアダイオード61に接続される。ショットキーバリアダイオード61の出力側には、図1の平滑用キャパシタ62を含んだ出力フィルタ65を介して負荷抵抗70が接続される。
実施の形態1において、整流回路60のショットキーバリアダイオード61は、アンテナ20で受信されたマイクロ波を全波整流する。このマイクロ波の基本周波数がfであり、その基本角周波数ωは2πfである。図4は、実施の形態1の整流回路60の回路モデルであり、図5は基本波と2倍高調波の波形を示し、また図6は全波整流波形を示す。
図4において、ショットキーバリアダイオード61からその出力側を見ると、基本波の周波数fの2π倍をωとすると、ω、3ω、5ω・・・では、インピーダンスオープン(開放)に見え、また2ω、4ω、6ωでは、ショート(短絡)に見える。すなわち、直流成分および偶数次の高調波以外は、ショットキーバリアダイオード61からその出力側には流れない。よって、ショットキーバリアダイオード61への入力電流Iは、基本波(周波数f、角周波数ω)の交流で構成され、またショットキーバリアダイオード61からの出力電流Iは、直流成分と偶数次の高調波(角周波数2nω、ただしnは正の整数)から構成される。なお、図4において、Diodeはショットキーバリアダイオード61であり、Cは平滑用キャパシタ62であり、Rは負荷抵抗70である。またλgはマイクロ波の基本周波数fに対応する波長であり、λg/4@ωは、基本角周波数ωにおけるλg/4を表している。
入力電流Iは、基本波のみで構成されるので、次の式(1)で表される。なお、式(1)において、I は基本波電流の振幅である。
(t)=Isin(ωt) (1)
ショットキーバリアダイオード61は、図5の0≦t≦T/2(0≦ωt≦π)の半周期において、インピーダンスオープン(I=0)となるため、この半周期における出力電流Iは、次の式(2)で表される。
(t)=Isin(ωt) (ただし0≦t≦T/2) (2)
ここで、出力電流I(t)は偶数次の高調波で構成されるので(ω=2ω、4ω、6ω・・・)、出力電流I(ωt)は次の式(3)で表される。
(ωt)=I(ωt+π) (3)
図5において、実線で示される基本波の周期がTであり、破線で示される2倍高調波の周期がT/2であり、式(3)の関係は、4倍、6倍の各偶数次の高調波についても、同様に成り立つ。したがって、I(t)は、周期0≦t≦T/2と、T/2≦t≦Tにおいて、同じ正の値となり、そのピーク値が の全波整流の正弦波となる。すなわち、I(ωt)は次の式(4)で表わされ、図6のように変化する。
(ωt)=I|sin(ωt)| (ただし0≦t≦T)
実施の形態1による平衡二線線路式レクテナ10の基板11は、マイクロストリップ線路のような地導体層を持たないので、基板11の厚さhと無関係に常に高いアンテナ20の放射効率を得ることができる。具体的には、0.12(mm)の厚さの基板11を用い、95%以上の放射効率を得ることができる。
図7は、実施の形態1による平衡二線線路式レクテナの特性図であり、ショットキーバリアダイオード61と平滑用キャパシタ62との間の間隔L(mm)と直流変換効率η(%)との関係を実測したグラフである。アンテナ20で受信するマイクロ波の周波数f(基本波)は5.8(GHz)である。この図7から明らかなように、間隔Lが2.0〜3.1(mm)において40〜50(%)の変換効率が得られる。最大変換効率は、間隔Lが2.6(mm)のときに、49.7(%)の変換効率となる。基本周波数f0の波長をλgは45(mm)であるので、間隔L=2.0〜3.1(mm)は、λg/22.5〜λg/14に相当する。
図8は、実施の形態1による平衡二線線路式レクテナの特性図であり、アンテナ20で受信するマイクロ波の入力電力(mW)と、直流変換効率η(%)との関係を示す。この図8から明らかなように、入力電力が0.1〜10(mW)の場合に、約40(%)以上の変換効率が得られる。とくに、入力電力が2.0〜3.0(mW)において、最大の変換効率を得ることができる。なお、平滑用キャパシタ62のキャパシタンスと、負荷抵抗70も抵抗値を変えることにより、1(W)の入力電力に対しても、高い直流変換効率を得られる。
なお、平衡二線線路30では、インピーダンスは基板の厚さに因らず、線路幅Wおよび間隔dにより決定されるので、実装されるショットキーバリアダイオード61、平滑用キャパシタ62のチップ部材の大きさに応じて線路幅Wおよび線路間隔dを決定できる利点がある。具体的には、平衡二線線路30を200(Ω)系とすることで、実施の形態1のような現実的な線路幅Wおよび線路間隔dとすることができ、また4:1のインピーダンス変換度を有するバランを用いることにより、容易に50(Ω)系の線路へ接続可能となる。
実施の形態2.
図9は、この発明による平衡二線線路式レクテナの実施の形態2の平面図である。この実施の形態2による平衡二線線路式レクテナは、図9に示すように、実施の形態1における入力フィルタ40を削除したものである。その他は実施の形態1と同じに構成される。
入力フィルタ40は、ショットキーバリアダイオード61による高調波成分を抑制するものであるが、受信するマイクロ波の基本波に対しても通過損失を与え、直流変換効率ηを低下させる。ショットキーバリアダイオード61で発生する高調波がアンテナ20に戻り再放射される割合は、受信するマイクロ波の入力電力に比例し、入力電力は0.1(mW)以下の低電力であれば、その高調波の再放射は極く僅かとなる。実施の形態2は、入力電力が例えば0.1(mW)の場合に、入力フィルタ40を削除し、マイクロ波の基本波に対する通過損失を解消する。なお、実施の形態2において、直流遮断用キャパシタ回路50は、整流回路60からアンテナ素子21、22への直流電圧を遮断する。
実施の形態3.
図10は、この発明による平衡二線線路式レクテナの実施の形態3の平面図である。この実施の形態3による平衡二線線路式レクテナは、図10に示すように、平滑用キャパシタ62の後段に、追加平滑用キャパシタ63を追加したものである。この追加平滑用キャパシタ63は、平滑用キャパシタ62から所定間隔Lだけ離れて、線路31、32の間に配置される。その他は実施の形態1と同じに構成される。
この追加平滑キャパシタ63は、ショットキーバリアダイオード61から距離2Lだけ離れている。追加平滑用キャパシタ63は、2n次高調波を平滑する効果があり、直流変換効率が増加する。この追加平滑用キャパシタ63のキャパシタンスは、平滑用キャパシタ62よりも小さく、1〜5(pF)、例えば1(pF)とされる。
実施の形態4.
この発明による平衡二線線路式レクテナの実施の形態4は、入力フィルタ40として公知のチェビシェフ型の低域通過フィルタを使用するものである。このチェビシェフ型の低域通過フィルタは、実施の形態1、2、3の何れにも使用される。図11は、チェビシェフ型低域通過フィルタの周波数特性を示す。受信するマイクロ波の基本波の周波数がfで示される。この基本周波数fは、5.8(GHz)である。2次高調波2f、3次高調波3fおよびより高次の高調波では、基本周波数fに比べて大きく減衰するので、ショットキーバリアダイオード61からの各高調波を実質的にカットオフすることができる。
実施の形態5.
図12から図14は、この発明によるレクテナ装置100の実施の形態5を示す。このレクテナ装置100は、大きな基板110に、複数個の平衡二線線路式レクテナ10をアレイ状に配置したものである。
図12はこの実施の形態5のレクテナ装置100の上面図であり、図13はその下面図であり、図14は図12に示す上面パターン101と、図13に示す下面パターン102を重ねて示した図である。
大きな基板110は、実施の形態1の基板11と同じ材質で、マイクロストリップ線路のような地導体層を持たずに構成される。この基板110は、実施の形態1の基板と同じ厚さを持つように作られ、可撓性を有し、また太陽光を透過する。基板110は、実施の形態1の基板11に比べて、大きさが拡大される。この発明によるレクテナ装置100は、大きな基板110の上主面110A上に形成された上面パターン101と、その下主面110Bに形成された下面パターン102を含む。
上面パターン101は、レクテナアレイ103と、直流取出部104と、負荷抵抗107と、上面側の集電線路108を含んでいる。レクテナアレイ103は、複数個のレクテナ10をアレイ状に配置したもので、例えば36個のレクテナ10を、縦6列、横6行のアレイ状に配置したものである。レクテナ10としては、実施の形態1〜4のいずれかの平衡二線線路式レクテナが使用されるが、これらの実施の形態1〜4において、負荷抵抗70を削除したレクテナが使用される。集電線路108は、横方向に延びる6本の集電路108aを有し、この6本の集電路108aのそれぞれに、対応するレクテナ10の直流出力端子81が接続される。
下面パターン102は、下面側の集電線路109を含む。この集電線路109は、図13に示すように、横方向に延びる6本の集電路109aを有し、この6本の集電路109aのそれぞれに、対応するレクテナ10の直流出力端子82が、スルーホール112を介して接続される。この下面側の集電線路109は、図14に示すように、上面側の集電線路108とほぼ重なる位置に形成される。スルーホール112の数は、レクテナ10の数と同数であり、各レクテナ10の直流出力部80に対応する位置に形成される。
直流取出部104は、一対の直流取出端子105、106を有し、一方の直流取出端子105は上面側の集電線路108に接続される。他方の直流取出端子106は、スルーホール113を介して集電線路109に接続される。負荷抵抗107は、実施の形態1〜4の負荷抵抗70に代わるもので、直流取出端子105、106に近い部分に配置され、集電線路108、109の間に接続される。スルーホール113の数は、単に1個である。基板110の形成されるスルーホール112、113を合わせたスルーホールの数は、レクテナ10の数に1をプラスした数となる。
実施の形態5のレクテナ装置100は、例えば、その基板110が、地表に存在する潅木の上部にそれを覆うようにして配置され、その上空からのマイクロ波を各レクテナ10の平衡二線型のアンテナ20で受信し、直流取出部104から直流出力を取り出す。潅木上には、大きな面積の基板110を布設することができるので、より大きな直流電力を取り出すのに有効である。また、基板110は、可撓性を有するので、潅木の上部に凹凸があっても容易に布設できる。また、光透過性を持ち、太陽光を透過するので、基板110を透過した太陽光が潅木に注がれ、潅木の育成にも大きな障害を与えない。
この発明による平衡二線線路式レクテナおよびレクテナ装置は、マイクロ波から直流への変換手段などに利用される。
この発明による平衡二線線路式レクテナの実施の形態1の上面図。 図1のA−A線による断面図。 実施の形態1の等価回路図。 実施の形態1における整流回路の動作説明用回路モデル。 実施の形態1における整流回路の動作説明用波形図。 実施の形態1における整流回路の出力波形図。 実施の形態1のショットキーバリアダイオードと平滑用キャパシタとの離間間隔と直流変換効率との関係を示す特性図。 実施の形態1のマイクロ波の入力電力と直流変換効率との関係を示す特性図。 この発明による平衡二線線路式レクテナの実施の形態2の上面図。 この発明による平衡二線線路式レクテナの実施の形態3の上面図。 この発明による平衡二線線路式レクテナに使用されるチェビシェフ型低域通過フィルタの周波数特性図。 この発明によるレクテナ装置の実施の形態5の上面図。 この発明によるレクテナ装置の実施の形態5の底面図。 この発明によるレクテナ装置の実施の形態5における上面パターンと下面パターンとを重ねた図。 従来のマイクロストリップ線路によるアンテナの放射効率の特性図。
符号の説明
10:平衡二線線路レクテナ、11:基板、11A:一主面、
20:平衡二線型のアンテナ、21、22:アンテナ素子、30:二線線路、
31、32:線路、40:入力フィルタ、50:直流遮断キャパシタ回路、
60:整流回路、61:ショットキーバリアダイオード、62:平滑用キャパシタ、
63:追加平滑キャパシタ、70:負荷抵抗、80:直流出力部、
81、82:直流出力端子、
100:レクテナ装置、110:基板、110A:上主面、110B:下主面、
102:上面パターン、103:下面パターン、104:直流取出部、
105、106:直流取出端子、107:負荷抵抗、108:上面側の集電線路、
109:下面側の集電線路。

Claims (10)

  1. 基板の一主面上に、平衡二線型のアンテナと、平衡二線線路と、整流回路と、負荷抵抗と、直流出力端子とを備え、前記平衡二線型のアンテナによりマイクロ波を受信し、このマイクロ波に基づき前記直流出力端子に直流電力を出力する平衡二線線路式レクテナであって、
    前記平衡二線型のアンテナは、前記基板の一主面上に相対向する一対のアンテナ素子を有し、前記平衡二線線路は、前記基板の一主面上で前記各アンテナ素子の中央側端部に接続されそれらの各アンテナ素子の対向方向と直交する方向に延びる互いに平行な一対の線路を有し、前記整流回路は、前記一対の線路のそれぞれに配置された直流遮断用キャパシタと、前記直流遮断用キャパシタの後段で前記一対の線路間に配置されたショットキーダイオードと、このショットキーバリアダイオードの後段でこのショットキーバリアダイオードから所定間隔だけ離れて前記一対の線路間配置された平滑用キャパシタとを有し、前記負荷抵抗は、前記平滑用キャパシタの後段において、前記一対の線路の間に接続され、前記直流出力端子は、前記平滑用キャパシタの後段で前記一対の線路のそれぞれに接続されており、
    前記マイクロ波の波長をλgとして、前記所定間隔をλg/22.5からλg/14の範囲に設定したことを特徴とする平衡二線線路式レクテナ。
  2. 請求項1記載の平衡二線線路式レクテナであって、さらに入力フィルタを備え、この入力フィルタは、前記平衡二線型のアンテナと前記ショットキーバリアダイオードとの間の前記一対の線路に設けられたことを特徴とする平衡二線線路式レクテナ。
  3. 請求項1記載の平衡二線線路式レクテナであって、100(mW)以上のマイクロ波の入力時に、直流電圧への最大の変換効率で動作することを特徴とする平衡二線線路式レクテナ。
  4. 請求項1記載の平衡二線線路式レクテナであって、0.1(mW)〜10(mW)の低電力マイクロ波の入力時に、直流電圧への最大の変換効率で動作する平衡二線線路式レクテナ。
  5. 請求項1記載の平衡二線線路式レクテナであって、さらに追加平滑用キャパシタを備え、この追加平滑用キャパシタは、前記平滑用キャパシタの後段に前記平滑用キャパシタから所定距離離れて前記一対の線路間に配置されたことを特徴とする平衡二線線路式レクテナ。
  6. 請求項1記載の平衡二線線路式レクテナであって、前記基板として、地導体を持たず、可撓性を有し、光を通過するフィルム基板を用いたことを特徴とする平衡二線線路式レクテナ。
  7. 基板の一主面上に、複数個の平衡二線線路式レクテナをアレイ状に配置し、これらの各平衡二線線路式レクテナを共通の集電線路に接続したレクテナ装置であって、
    前記各平衡二線線路式レクテナのそれぞれは、前記基板の一主面上に、平衡二線型のアンテナと、平衡二線線路と、整流回路と、直流出力端子とを備え、
    前記平衡二線型のアンテナは、前記基板の一主面上に相対向する一対のアンテナ素子を有し、前記平衡二線線路は、前記基板の一主面上で前記各アンテナ素子の中央側端部に接続されそれらの各アンテナ素子の対向方向と直交する方向に延びる互いに平行な一対の線路を有し、前記整流回路は、前記一対の線路のそれぞれに配置された直流遮断用キャパシタと、前記直流遮断用キャパシタの後段で前記一対の線路間に配置されたショットキーバリアダイオードと、このショットキーバリアダイオードの後段でこのショットキーバリアダイオードから所定間隔だけ離れて前記一対の線路間に配置された平滑用キャパシタを有し、前記直流出力端子は、前記平滑用キャパシタの後段で前記一対の線路のそれぞれに接続されており、
    前記マイクロ波の波長をλgとして、前記所定間隔は、λg/22.5からλg/14の範囲に設定され、
    また前記集電線路は、前記各平衡二線線路式レクテナの前記直流出力端子のそれぞれに接続された一対の集電路と、これらの各集電路のそれぞれに接続された直流取出端子を有し、
    前記直流取出端子の近くには負荷抵抗が配置され、この負荷抵抗は、前記一対の集電路の間に接続されたことを特徴とするレクテナ装置。
  8. 請求項記載のレクテナ装置であって、前記基板の一主面には、前記各平衡二線線路式レクテナと、前記一対の集電路の一方とが配置され、また前記基板の他の主面には、前記一対の集電路の他方が配置されたことを特徴とするレクテナ装置。
  9. 請求項記載のレクテナ装置であって、前記基板は、地表に存在する潅木を覆うように配置され、前記基板を透過した光が、前記潅木に注がれることを特徴とするレクテナ装置。
  10. 請求項記載のレクテナ装置であって、前記基板として、地導体を持たず、可撓性を有し、光を通過するフィルム基板を用いたことを特徴とするレクテナ装置。
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