JP4367113B2 - 画像符号化装置及び方法 - Google Patents

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本発明は、例えばJPEG−2000方式のように、ウェーブレット変換とエントロピー符号化とにより画像を圧縮する画像符号化装置及びその方法に関する。
従来の代表的な画像圧縮方式として、ISO(International Standards Organization)によって標準化されたJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式が挙げられる。これは、DCT(Descrete Cosine Transform)を中核技術とする不可逆圧縮方式であり、現在、ディジタルカメラやインターネット等を始めとする多くの情報収集・蓄積・通信分野で利用されている。しかしながら、このJPEG方式は、圧縮率を高くすると画質の劣化が目立つようになり、また、画像の可逆符号化(ロスレス)、段階的符号化(スケーラビリティ)、エラー耐性、選択的画質制御(Region Of Interest;ROI)等の機能に制約があるため、JPEG方式に代わる新しい画像符号化標準方式が求められていた。
2001年1月に、ISOは、JPEG方式に代わる新しい画像符号化方式として、JPEG−2000方式の国際標準化を完了した。この技術は、従来のJPEG方式がDCTを用いていたのに対し、高域フィルタと低域フィルタとを組み合わせたフィルタバンクによって画像を複数の信号帯域に分割し、それらの帯域毎に符号化を行うDWT(Descrete Wevelet Transform)を用いている。JPEG−2000では、このDWTにビットプレーン単位のビットモデリングと算術符号化とを組み合わせることにより、従来のJPEG方式を上回る符号化効率と、可逆符号化、段階的符号化、エラー耐性、選択的画質制御等の多彩な機能を実現している。
JPEG−2000方式は、以上のようにJPEG方式と比較して様々な利点を持っているものの、その処理内容が複雑であるため、符号化・復号のための計算量を多く必要としてしまうという問題点がある。特に、JPEG−2000方式では算術符号化の計算量が多く、全符号化計算量の半分以上を占めてしまうという場合がある。また、一般に画像符号化処理においては、所望の符号量まで画像情報を圧縮するために符号量制御を行うが、従来のJPEG−2000方式の符号量制御では、一旦算術符号化された情報を取捨選択し、重要度の低い情報から切り捨てるという方式で処理が行われるため、算術符号化したものの符号量制御の段階で捨てられてしまう情報が発生してしまい、計算処理が無駄になってしまうという問題もある。
そこで、本件出願人は、先に出願した下記の特許文献1において、サブバンド毎に、符号ブロック内の符号化パス数の上限値を設定して符号化パステーブルに記憶しておき、それ以上の符号化パスがある場合には、算術符号化部の前段で残りの符号化パスを強制的に切り捨てることにより、算術符号化に要する計算量を削減する技術を提案している。
特開2002−165098号公報
しかしながら、この特許文献1記載の技術では、符号化する符号化パス数がサブバンド毎に予め固定されているため、細かい制御ができず、計算処理に無駄が生じる虞があった。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、例えばJPEG−2000方式のようにウェーブレット変換とエントロピー符号化とにより入力画像を符号化する際に、エントロピー符号化の処理負荷を効果的に軽減することが可能な画像符号化装置及びその方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明に係る画像符号化装置及びその方法は、時間的に連続した複数の画像としての連続画像又は動画像の一画像を構成する入力画像に対して階層的にフィルタリング処理を施して複数のサブバンドを生成し、生成された各サブバンドを分割し、所定の大きさの複数の符号ブロックを生成し、上記符号ブロック毎に最上位ビットから最下位ビットに至る複数のビットプレーンを生成し、上記ビットプレーン毎に生成する符号化パスの数を上記符号ブロック毎に制限し、上記ビットプレーン毎にビットモデリングを行い、上記符号ブロック毎に上記符号化パス数制限手段によって制限された数の符号化パスを生成し、生成された上記符号化パスを算術符号化し、生成された算術符号に基づいて、所定の目標符号量になるように符号化パスを選択し、符号量が制御された算術符号にヘッダを加えて符号ストリームを生成するようにし、上記入力画像のある符号ブロックについて制限する符号化パスの数を、上記連続画像又は動画像を構成する複数の画像のうち上記入力画像に対して時間的に直前の画像の同一位置の符号ブロックについて、既に選択された符号化パスの数に基づいて計算する。
このような画像符号化装置及びその方法では、例えばJPEG−2000方式に従って入力画像を符号化する際に、算術符号化の処理負荷を軽減するために、符号ブロック毎に制限された数の符号化パスを生成し、その符号化パスについてのみ算術符号化を行う。特に、この画像符号化装置及びその方法では、符号ブロック毎に生成する符号化パスの数を、時間的に直前の画像の同一位置の符号ブロックで最終的に選択された符号化パスの数に基づいて計算する。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る画像符号化装置及びその方法は、時間的に連続した複数の画像としての連続画像又は動画像の一画像を構成する入力画像に対して階層的にフィルタリング処理を施して複数のサブバンドを生成し、生成された各サブバンドを分割し、所定の大きさの複数の符号ブロックを生成し、上記符号ブロック毎に最上位ビットから最下位ビットに至る複数のビットプレーンを生成し、処理対象とするビットプレーンの数を上記符号ブロック毎に制限し、処理対象とされたビットプレーン毎にビットモデリングを行い、符号化パスを生成し、生成された上記符号化パスを算術符号化し、生成された算術符号に基づいて、所定の目標符号量になるようにビットプレーンを選択し、符号量が制御された算術符号にヘッダを加えて符号ストリームを生成するようにし、上記入力画像のある符号ブロックについて処理対象とするビットプレーンの数を、上記連続画像又は動画像を構成する複数の画像のうち上記入力画像に対して時間的に直前の画像の同一位置の符号ブロックについて、既に選択されたビットプレーンの数に基づいて計算する。
このような画像符号化装置及びその方法では、例えばJPEG−2000方式に従って入力画像を符号化する際に、算術符号化の処理負荷を軽減するために、符号ブロック毎に処理対象とするビットプレーンの数を制限し、処理対象とされたビットプレーンについてのみ、ビットモデリング及び算術符号化を行う。特に、この画像符号化装置及びその方法では、各符号ブロックで処理対象とするビットプレーンの数を、時間的に直前の画像の同一位置の符号ブロックで最終的に選択されたビットプレーンの数に基づいて計算する。
本発明に係る画像符号化装置及びその方法によれば、例えばJPEG−2000方式に従って連続画像又は動画像を符号化する際に、最終的に切り捨てられる符号化パス又はビットプレーンについての算術符号化を省略し、計算量を軽減することが可能となる。さらに、直前に符号化した画像において符号ブロック毎に選択された符号化パス又はビットプレーンの数に基づいて、次の画像の符号ブロック毎の符号化パス又はビットプレーンの制限数を計算するため、連続画像又は動画像の符号化処理を高速、省メモリ且つ高能率に行うことができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、JPEG−2000方式により入力画像を圧縮符号化する画像符号化装置及びその方法に適用したものである。以下では、先ず、画像符号化装置の全体構成及びその動作について説明し、次いで、この画像符号化装置において本発明が適用された要部を説明する。
(1)画像符号化装置の構成及び動作
本実施の形態における画像符号化装置の概略構成を図1に示す。図1に示すように、画像符号化装置1は、ウェーブレット変換部10と、量子化部11と、符号ブロック生成部12と、ビットプレーン生成部13と、ビットモデリング部14と、算術符号化部15と、符号量制御部17と、符号化対象制限部18と、符号ストリーム生成部19とから構成されている。ここで、ビットモデリング部14と算術符号化部15とにより、EBCOT(Embedded Coding with Optimized Truncation)部16が構成される。
画像符号化装置1に入力された画像信号D10は、ウェーブレット変換部10に入力される。この画像信号D10は、通常、グレースケール又はカラーのディジタル画像であり、符号化効率を高めるために適宜、色空間変換やレベルシフト等の前処理が施される場合があるが、簡単のため、図1では図示を省略する。なお、本明細書において、画像信号D10は、連続画像又は動画像の一画像を構成するものとする。この連続画像としては、例えばディジタルカメラの連写機能を利用して撮像した場合における時間的に連続した複数の画像や、セキュリティカメラで間欠撮影した場合における時間的に連続した複数の画像などが挙げられる。
ウェーブレット変換部11は、低域フィルタと高域フィルタとから構成されるフィルタバンクによって実現される。なお、ディジタルフィルタは、通常複数タップ長のインパルス応答(フィルタ係数)を持っているため、フィルタリングが行えるだけの入力画像を予めバッファリングしておく必要があるが、図1では図示を省略する。
このウェーブレット変換では、通常図2に示すように低域成分が繰り返し変換されるが、これは画像のエネルギの多くが低域成分に集中しているためである。ここで、図2におけるウェーブレット変換の分割レベルは3であり、この結果計10個のサブバンドが形成されている。ここで、図2においてL,Hはそれぞれ低域,高域を表し、L,Hの後の数字は分割レベルを表す。すなわち、例えばLH1は、水平方向が低域で垂直方向が高域である分割レベル=1のサブバンドを表す。
量子化部11は、ウェーブレット変換部10から供給されたウェーブレット変換係数D11に対して以下の式(1)で示すようなスカラ量子化を施す。ここで、式(1)において、a[u,v]は座標[u,v]におけるウェーブレット変換係数、sign(x)はxの符号、floor(x)はxの値を超えない最大の整数値、Δはサブバンド毎に決められる量子化ステップサイズ、q[u,v]は量子化されたウェーブレット変換係数をそれぞれ示す。
Figure 0004367113
なお、JPEG−2000方式の規格上、ウェーブレット変換部10で可逆フィルタを用いている場合には量子化処理は行われないが、ここでは、非可逆フィルタが用いられている場合を想定して説明を進める。
符号ブロック生成部12は、量子化部11で生成された量子化係数D12を、エントロピー符号化の処理単位である所定の大きさの符号ブロックに分割し、後段の符号化処理は、これらの符号ブロック毎に行われる。ここで、JPEG−2000規格では、符号ブロックの縦横サイズは32×32、64×64、128×32など、2の冪乗と定められており、必ずしも正方形である必要はない。また、サブバンドの右端や下端では、符号ブロックの大きさが制限される場合もある。サブバンド毎に分割された符号ブロックの一例を図3に示す。
ビットプレーン生成部13は、符号ブロック毎の量子化係数D13をビットプレーンに分解する。このビットプレーンの概念について図4を用いて説明する。図4(A)は、縦4個、横4個の計16個の係数からなる量子化係数を仮定したものである。この16個の係数のうち絶対値が最大のものは13であり、2進数表現では1101となる。したがって、係数の絶対値のビットプレーンは、図4(B)に示すような4つのビットプレーンから構成される。なお、各ビットプレーンの要素は、全て0又は1の数をとる。一方、量子化係数の符号は、−6が唯一負の値であり、それ以外は0又は正の値である。したがって、符号のビットプレーンは、図4(C)に示すようになる。ビットプレーン生成部13は、このビットブレーンに分解された量子化係数D14をビットモデリング部14に供給する。
ビットモデリング部14は、ビットプレーン生成部13においてビットプレーンに分解された量子化係数D14に対して、以下のようにして係数ビットモデリングを行って後述する符号化パスを生成し、係数ビット毎のシンボル及びコンテキストD15を算術符号化部15に供給する。そして、算術符号化部15は、この係数ビット毎のシンボル及びコンテキストD15に対して算術符号化を施し、得られた算術符号D16を符号量制御部17に供給する。ここで、本実施の形態では、特にJPEG−2000規格で定められたEBCOTと呼ばれるエントロピー符号化を例に取りながら説明する。このEBCOTについては、例えば、文献「IS0/IEC 15444-1, Information technology-JPEG 2000, Part 1:Core coding system」等に詳細に記載されている。なお、上述したように、ビットモデリング部14と算術符号化部15とにより、EBCOT部16が構成される。
EBCOTは、所定の大きさのブロック毎にそのブロック内の係数ビットの統計量を測定しながら符号化する手段であり、符号ブロック単位に量子化係数をエントロピー符号化する。符号ブロックは、最上位ビット(MSB)から最下位ビット(LSB)方向にビットプレーン毎に独立して符号化される。また、符号ブロックの縦横のサイズは、4から256までの2の冪乗で、通常は32×32、64×64、128×32等の大きさが使用される。量子化係数は、nビットの符号付き2進数で表されており、bit0からbit(n−2)がLSBからMSBまでのそれぞれのビットを表す。なお、残りの1ビットは符号である。符号ブロックの符号化は、最上位ビット(MSB)側のビットプレーンから順番に、以下の(a)〜(c)に示す3種類の符号化パスによって行われる。
(a) Significance Propagation Pass
(b) Magnitude Refinement Pass
(c) Clean Up Pass
3つの符号化パスの用いられる順序を図5に示す。図5に示すように、先ず最上位ビット(MSB)のビットプレーン(n−2)がClean Up Pass(以下、適宜CUパスという。)によって符号化される。続いて、順次最下位ビット(LSB)側に向かい、各ビットプレーンが、Significance Propagation Pass(以下、適宜SPパスという。)、Magnitude Refinement Pass(以下、適宜MRパスという。)、CUパスの順序で用いられて符号化される。
但し、実際には最上位ビット(MSB)から何番目のビットプレーンで初めて1が出てくるかをヘッダに書き、ゼロ係数のみから構成されるビットプレーン(ゼロビットプレーン)は符号化しない。なお、ビットモデリング部14は、符号化対象制限部18から供給された符号化対象制限数D19に達するまで最上位ビット(MSB)側のビットプレーンから符号化パスを生成する。
ここで、係数ビットの走査(スキャニング)について図6を用いて説明する。符号ブロックは、高さ4個の係数ビット毎にストライプ(stripe)に分けられる。ストライプの幅は、符号ブロックの幅に等しい。スキャン順とは1個の符号ブロック内の全ての係数ビットを辿る順番であり、符号ブロック中では上のストライプから下のストライプへの順序、各ストライプ中では左の列から右の列への順序、各列中では上から下への順序でスキャニングされる。なお、各符号化パスにおいて符号ブロック中の全ての係数ビットがこのスキャン順で処理される。
以上のようにして、ビットモデリング部14は、ビットプレーン毎の量子化係数D14を3つの符号化パスで処理し、係数ビット毎のシンボル及びコンテキストD15を生成する。そして、算術符号化部15は、この係数ビット毎のシンボル及びコンテキストD15に対して算術符号化を施す。
符号量制御部17は、全体の符号量が目標符号量となり、且つ復号したときの画質が最適となるように符号化パスを取捨選択し、選択された符号化パスの算術符号列D17を符号ストリーム生成部19に供給する。また、符号量制御部17は、符号ブロック毎に選択された符号化パス数D18を符号化対象制限部18に供給する。
符号化対象制限部18は、符号量制御部17から供給された符号ブロック毎の符号化パス数に基づいて、ビットモデリング部14において次の入力画像の各符号ブロックで生成すべき符号化パス数を計算し、記録しておく。なお、この符号化対象制限部18における処理の詳細は後述する。
符号ストリーム生成部19は、符号量制御部18から供給された算術符号列D19に各種ヘッダを付加し、JPEG−2000規格で規定された符号ストリームの書式に合致した形式に整形した後、符号ストリームD20として出力する。
以上のように、本実施の形態における画像符号化装置1は、ウェーブレット変換及びエントロピー符号化を用いて入力画像を高効率に圧縮符号化し、符号ストリームとして出力することができる。
(2)画像符号化装置における適用部分
(2−1)符号化対象制限部の動作
ところで、一般にJPEG−2000方式により入力画像を圧縮符号化する画像符号化装置では、EBCOTにおけるエントロピー符号化の処理負荷が非常に高い。その一方で、目標の圧縮率又はビットレートで符号化する際には、EBCOTで符号化した後に実際には使用されない符号化パス或いはビットプレーンが存在し、これらは結果的に無駄になる。
ここで、入力画像が連続画像又は動画像を構成するものである場合、あるフレームの画像はその直前のフレームの画像によく似ているため、符号ブロック毎に符号量制御部17で選択される符号化パスの数の出現パターンも似たものとなる。したがって、直前のフレームにおいて符号量制御された符号ブロック毎の符号化パス数は、次のフレームの同じ位置にある符号ブロックにおいて符号量制御された符号ブロック毎の符号化パス数の近似となる可能性が高い。
そこで、本実施の形態における符号化対象制限部18は、符号量制御部17から供給された符号化パス数D18に基づき、例えば以下の式(2)に従って、次の入力画像で制限すべき符号化パス数を計算し、記録しておく。
Figure 0004367113
この式(2)において、mはある符号ブロックについて符号量制御部17で選択された符号化パスの数、α及びβは所定の定数、nは次の画像の同一位置の符号ブロックにおける符号化パスの制限数である。なお、この式に限定されるものではなく、mの値からnの値を導出するという趣旨を変えない範囲で種々の変形が可能であることは勿論である。
このようにして導出された符号化パスの制限値は、上述した符号化対象制限数D19としてビットモデリング部14に供給される。ビットモデリング14は、次の画像の同一位置の符号ブロックについて符号化パスを生成してビットモデリングを行う際に、この符号化対象制限数D19だけ符号化パスを生成する。
なお、連続画像又は動画像の最初の画像については、直前の画像がないため、予め設定された初期値を符号化対象制限数D19としてもよく、また、符号化対象制限数D19を用いずに最下位ビット(LSB)のビットプレーンまで全て符号化パスを生成するようにしても構わない。
符号化対象制限部18の動作を図7のフローチャートに示す。先ずステップS1において、符号ブロック毎の符号化対象制限数D19を初期化する。なお、この初期値を非常に大きな値にしておくことにより、連続画像又は動画像の最初の画像について、実際には符号化パスの数を制限しないようにすることもできる。
次にステップS2において、ビットモデリング部14に符号化対象制限数D19を供給する。これにより、ビットモデリング部14では供給された符号化対象制限数D19だけ符号化パスを生成してビットモデリングを行う。そして、上述した通り算術符号化、符号量制御が行われた後、符号量制御部17で符号ブロック毎に選択された符号化パス数D18が符号化対象制限部18に供給される。
続いてステップS3において、符号量制御部17からこの符号化パス数D18を取得し、ステップS4において、符号化パス数D18に基づいて、次の画像の符号ブロック毎の符号化パス数の制限値を計算し、新たな符号化対象制限数D19とする。
そしてステップS5において、連続して符号化する最後の画像であるか否かを判別し、最後の画像である場合(Yes)には処理を終了し、そうでない場合(No)にはステップS2に戻って処理を続行する。
以上説明したように、本実施の形態における画像符号化装置1によれば、符号化対象制限部18により処理対象となる符号化パス数を制限することで、符号量制御部17において最終的に切り捨てられる符号化パスについての算術符号化を省略し、計算量を軽減することが可能となる。さらに、符号化対象制限部18は、直前に符号化した画像において符号ブロック毎に符号量制御部17が選択した符号化パス数に基づいて、次の画像の符号ブロック毎の制限数を計算するため、連続画像又は動画像の符号化処理を高速、省メモリ且つ高能率に行うことができる。
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態では、ビットモデリングを行う符号化パス数の制限値を符号化対象制限数とするものとして説明したが、これに限定されるものではなく、ビットモデリングを行うビットプレーン数の制限値を符号化対象制限数とすることも可能である。この場合、ビットモデリング部14は、必ず何れかのCUパスで符号化パスの生成を終了することになる。これは、符号量制御部17においてRD(Rate−Distortion)特性を利用したレート制御を行うのではなく、例えば本件出願人が先に提案した特願2003−351392の明細書及び図面に記載された技術のように、全ての符号ブロックを横断的に、且つ最もビット位置の高いビットプレーンから最もビット位置の低いビットプレーンの順に目標符号量に達するまでビットプレーン毎の符号量を加算するようなレート制御を行う場合に特に有効である。
また、上述した実施の形態では、符号ブロック毎に符号化パス数の制限値を保持するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、サブバンド毎、或いは全画面に1つの制限値を保持するようにすることで、必要なメモリをさらに低減させることも可能である。特に、上述した特願2003−351392の明細書及び図面に記載された技術を用いてレート制御を行う場合には、最終的に選択されずに切り捨てられるビットプレーンの数が、全画面の全ての符号ブロックに対して最下位ビット(LSB)側から数えて最大でも1ビットプレーンしか相違しないため、全画面に1つの制限値を保持するのみでよい。
以上説明した本発明によれば、ディジタル画像を撮影するディジタルカメラ、カムコーダ、ディジタル画像を符号化して蓄積、送信するする放送用映像機器、監視用映像機器、通信装置、コンピュータ等における画像の符号化処理を高速、省メモリ且つ高能率に行うことができる。
本実施の形態における画像符号化装置の概略構成を説明する図である。 3回ウェーブレット変換した場合のサブバンドを説明する図である。 符号ブロックとサブバンドとの関係を説明する図である。 ビットプレーンを説明する図であり、同図(A)は、計16個の係数から成る量子化係数を示し、同図(B)は、係数の絶対値のビットプレーンを示し、同図(C)は、符号のビットプレーンを示す。 符号ブロック内の符号化パスの処理手順を説明する図である。 符号ブロック内の係数のスキャン順序を説明する図である。 同画像符号化装置の符号化対象制限部の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 画像符号化装置、10 ウェーブレット変換部、11 量子化部、12 符号ブロック生成部、13 ビットプレーン生成部、14 ビットモデリング部、15 算術符号化部、16 EBCOT部、17 符号量制御部、18 符号化対象制限部、19 符号ストリーム生成部

Claims (10)

  1. 時間的に連続した複数の画像としての連続画像又は動画像の一画像を構成する入力画像に対して階層的にフィルタリング処理を施して複数のサブバンドを生成するフィルタリング手段と、
    上記フィルタリング手段によって生成された各サブバンドを分割し、所定の大きさの複数の符号ブロックを生成する符号ブロック生成手段と、
    上記符号ブロック毎に最上位ビットから最下位ビットに至る複数のビットプレーンを生成するビットプレーン生成手段と、
    上記ビットプレーン毎に生成する符号化パスの数を上記符号ブロック毎に制限する符号化パス数制限手段と、
    上記ビットプレーン毎にビットモデリングを行い、上記符号ブロック毎に上記符号化パス数制限手段によって制限された数の符号化パスを生成する符号化パス生成手段と、
    上記符号化パス生成手段によって生成された上記符号化パスを算術符号化する符号化手段と、
    上記符号化手段によって生成された算術符号に基づいて、所定の目標符号量になるように符号化パスを選択する符号量制御手段と、
    上記符号量制御手段によって符号量が制御された算術符号にヘッダを加えて符号ストリームを生成する符号ストリーム生成手段とを備え、
    上記符号化パス数制限手段は、上記入力画像のある符号ブロックについて制限する符号化パスの数を、上記連続画像又は動画像を構成する複数の画像のうち上記入力画像に対して時間的に直前の画像の同一位置の符号ブロックについて、上記符号量制御手段によって既に選択された符号化パスの数に基づいて計算す
    画像符号化装置。
  2. 上記符号化パス数制限手段は、上記連続画像又は動画像を構成する最初の画像については、上記符号ブロック毎に所定数の符号化パスを生成するように制限す請求項1記載の画像符号化装置。
  3. 上記符号化パス数制限手段は、上記連続画像又は動画像を構成する最初の画像については、生成する符号化パスの数を制限しな請求項1記載の画像符号化装置。
  4. 上記符号化パス数制限手段は、制限すべき符号化パスの数を上記符号ブロック毎、上記サブバンド毎、又は全画面に1つ記録したテーブルを有してい請求項1記載の画像符号化装置。
  5. 時間的に連続した複数の画像としての連続画像又は動画像の一画像を構成する入力画像に対して階層的にフィルタリング処理を施して複数のサブバンドを生成するフィルタリング手段と、
    上記フィルタリング手段によって生成された各サブバンドを分割し、所定の大きさの複数の符号ブロックを生成する符号ブロック生成手段と、
    上記符号ブロック毎に最上位ビットから最下位ビットに至る複数のビットプレーンを生成するビットプレーン生成手段と、
    処理対象とするビットプレーンの数を上記符号ブロック毎に制限するビットプレーン数制限手段と、
    上記ビットプレーン数制限手段によって処理対象とされたビットプレーン毎にビットモデリングを行い、符号化パスを生成する符号化パス生成手段と、
    上記符号化パス生成手段によって生成された上記符号化パスを算術符号化する符号化手段と、
    上記符号化手段によって生成された算術符号に基づいて、所定の目標符号量になるようにビットプレーンを選択する符号量制御手段と、
    上記符号量制御手段によって符号量が制御された算術符号にヘッダを加えて符号ストリームを生成する符号ストリーム生成手段とを備え、
    上記ビットプレーン数制限手段は、上記入力画像のある符号ブロックについて処理対象とするビットプレーンの数を、上記連続画像又は動画像を構成する複数の画像のうち上記入力画像に対して時間的に直前の画像の同一位置の符号ブロックについて、上記符号量制御手段によって既に選択されたビットプレーンの数に基づいて計算す
    画像符号化装置。
  6. 上記ビットプレーン数制限手段は、上記連続画像又は動画像を構成する最初の画像については、上記符号ブロック毎に処理対象とするビットプレーンの数を所定数に制限す請求項5記載の画像符号化装置。
  7. 上記ビットプレーン数制限手段は、上記連続画像又は動画像を構成する最初の画像については、処理対象とするビットプレーンの数を制限しな請求項5記載の画像符号化装置。
  8. 上記ビットプレーン数制限手段は、処理対象とすべきビットプレーンの数を上記符号ブロック毎、上記サブバンド毎、又は全画面に1つ記録したテーブルを有してい請求項5記載の画像符号化装置。
  9. 時間的に連続した複数の画像としての連続画像又は動画像の一画像を構成する入力画像に対して階層的にフィルタリング処理を施して複数のサブバンドを生成するフィルタリング工程と、
    上記フィルタリング工程にて生成された各サブバンドを分割し、所定の大きさの複数の符号ブロックを生成する符号ブロック生成工程と、
    上記符号ブロック毎に最上位ビットから最下位ビットに至る複数のビットプレーンを生成するビットプレーン生成工程と、
    上記ビットプレーン毎に生成する符号化パスの数を上記符号ブロック毎に制限する符号化パス数制限工程と、
    上記ビットプレーン毎にビットモデリングを行い、上記符号ブロック毎に上記符号化パス数制限工程にて制限された数の符号化パスを生成する符号化パス生成工程と、
    上記符号化パス生成工程にて生成された上記符号化パスを算術符号化する符号化工程と、
    上記符号化工程にて生成された算術符号に基づいて、所定の目標符号量になるように符号化パスを選択する符号量制御工程と、
    上記符号量制御工程にて符号量が制御された算術符号にヘッダを加えて符号ストリームを生成する符号ストリーム生成工程とを有し、
    上記符号化パス数制限工程では、上記入力画像のある符号ブロックについて制限する符号化パスの数を、上記連続画像又は動画像を構成する複数の画像のうち上記入力画像に対して時間的に直前の画像の同一位置の符号ブロックについて、上記符号量制御工程にて既に選択された符号化パスの数に基づいて計算す
    画像符号化方法。
  10. 時間的に連続した複数の画像としての連続画像又は動画像の一画像を構成する入力画像に対して階層的にフィルタリング処理を施して複数のサブバンドを生成するフィルタリング工程と、
    上記フィルタリング工程にて生成された各サブバンドを分割し、所定の大きさの複数の符号ブロックを生成する符号ブロック生成工程と、
    上記符号ブロック毎に最上位ビットから最下位ビットに至る複数のビットプレーンを生成するビットプレーン生成工程と、
    処理対象とするビットプレーンの数を上記符号ブロック毎に制限するビットプレーン数制限工程と、
    上記ビットプレーン数制限工程にて処理対象とされたビットプレーン毎にビットモデリングを行い、符号化パスを生成する符号化パス生成工程と、
    上記符号化パス生成工程にて生成された上記符号化パスを算術符号化する符号化工程と、
    上記符号化工程にて生成された算術符号に基づいて、所定の目標符号量になるようにビットプレーンを選択する符号量制御工程と、
    上記符号量制御工程にて符号量が制御された算術符号にヘッダを加えて符号ストリームを生成する符号ストリーム生成工程とを有し、
    上記ビットプレーン数制限工程では、上記入力画像のある符号ブロックについて処理対象とするビットプレーンの数を、上記連続画像又は動画像を構成する複数の画像のうち上記入力画像に対して時間的に直前の画像の同一位置の符号ブロックについて、上記符号量制御工程にて既に選択されたビットプレーンの数に基づいて計算す
    画像符号化方法。
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