JP2008124969A - 画像可逆符号化方法及び画像可逆符号化装置 - Google Patents

画像可逆符号化方法及び画像可逆符号化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ホワイトノイズのような相関性のないデータが入力された場合でも可逆圧縮することができる画像可逆符号化装置を提供する。
【解決手段】画像信号をデジタル変換し記憶する画像データ記憶部20と、画像データ記憶部20から読み出した信号をフィルタ処理するウェーブレット変換部30と、ウェーブレット変換部30の出力を符号化処理するエントロピー符号化部40と、エントロピー符号化部40の出力より符号量を算出する発生符号量測定部70と、発生符号量測定部70の符号量を画像データのデータ量と比較し、符号量が大きい場合に画像データ記憶部20の出力を送出し、小さい場合にエントロピー符号化部40の符号化信号を出力する出力選択部60とを具える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像信号をウェーブレット変換(DWT:Discrete Wevelet Transform)した後、エントロピー符号化して圧縮する、例えばJPEG−2000方式の圧縮処理技術に係わる画像可逆符号化方法及び画像可逆符号化装置に関する。
一般に、画像信号を伝送する際には符号化処理したり、或いは記録媒体に記録する際に符号化処理している。画像信号の伝送には伝送回線などの条件により送信可能なデータ量に制限があることから符号量を制御してデータ量を抑制している。従来の符号量の制御には、例えば量子化する方法と解像度を変更して送信可能な符号量とする方法がある。前者の量子化による制御は、画像データに離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform )を行い、得られたDCT係数を量子化テーブルで定めた値で除算することによって、近似したDCT係数としてデータ量を抑制し、符号化処理後のデータを所定のデータ量に収めるものである。また、後者の解像度を変更してデータ量を抑制する方法では、画像データを符号化しても所定の圧縮率が得られないことがあり、このような場合、元の画像データの解像度を低下させて再び符号化処理を行い、符号化処理後のデータ量を抑制しており、両者とも一般に行われる圧縮方法である。
しかし、画像データの量子化による符号化制御では、DCT係数の除算による量子化誤差が生じるため、画像歪みを目立たないように処理したとしても復号化した画像データは元のデータとは一致しない。このような非可逆圧縮による画像では、編集作業の際に画像データの符号化と復号化とを何回も繰り返して行われており、編集を繰り返す毎に画質品質(解像度等)が徐々に劣化する欠点がある。このようなことから編集の段階では、画像を圧縮しないか、或いは可逆圧縮することが望まれている。また、近年では編集作業が遠隔地で行われることが多く、遠隔地へ送信される画像は可能な限り高画質であることが要求されるが、圧縮しない画像データはデータ量が多く、遠隔地への送信は回線コストが高騰し現実的ではなく、このような観点からも画像データの可逆圧縮による画像圧縮が望まれている。
次に、従来の画像データの可逆圧縮装置の一例について、図7の可逆圧縮処理を行う機能ブロック図を参照し説明する。画像データは色分解部1に入力され、色分解部1にて色成分毎(R,B,Gr)の画像データに分解されて差分作成部2に入力される。差分作成部2では基準色(Gr)の色成分データとその基準色以外の色成分データとの差分データ(ΔR,ΔGr,ΔB)とを求めて各色成分の画像データ(成分データ)が予測部3に入力され、予測部3では色成分の画像データの隣接画素の相関から所定の予測値との差分データを予測符号化して可変長符号化部(エントロピー符号化部)4に入力し可変長符号化される。また、差分作成部2の色成分の画像データと差分データ(ΔR,ΔGr,ΔB)とが可変長符号化部(エントロピー符号化部)5に入力され可変長符号化される。可変長符号化部4,5からの出力がデータ合成部6に入力され、高い圧縮率にて可逆圧縮した一つのファイルが作成される(例えば、特許文献1参照)。なお、JPEG 2000は、JPEGに変わる新しい符号化方式としてISOにおいて標準化されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2005−286415号公報(明細書段落〔0031〕〜〔0041〕、図面図3) ISO/IEC 15444-1,Information technology-JPEG 2000,Part 1:Core coding system
JPEG方式では静止画像の画像圧縮に当たり画像データを8画素×8画素程度のブロックに分割して離散コサイン変換(DCT)し、得られたDCT係数をエントロピー符号化して画像データを圧縮している。また、JPEG−2000方式ではカメラ等の撮影による画像データを対象とし、画像データをカラー変換、ウェーブレット変換(DWT)、量子化、エントロピー符号化を経て可逆或いは非可逆圧縮しており、画像データに対し良好な圧縮特性を示すが、画像データ以外のデータに対しては元のデータ量よりも符号化したデータの方がデータ量が多くなる可能性がある。
一般に、画像データには隣接画素間に強い相関性があり、図7の従来例では、画像データの隣接画素間の相関性を利用し、所定の予測式を用いて予測値を求めてデータ量を圧縮している。一般の画像データでは、画像データを離散コサイン変換やウェーブレット変換することによってシンボルデータの出現頻度に偏りがあり、この出現頻度の偏りを利用してデータ量を削減しており、エントロピー符号化では、出現頻度の多いシンボルデータに短い符号を割り当て、逆に出現頻度の少ないシンボルデータには長い符号を割り当てることによってデータ量を削減して画像データの圧縮が行われている。
一方、映像信号のホワイトノイズ等のランダムデータでは隣接画素間に相関性がなく、このようなデータをウェーブレット変換してもデータ自体に相関性がないために出現頻度が分散した状態となり、偏りのあるシンボルデータにパワーを集中させることができないことになる。図7の可逆圧縮装置も同様であるが、ランダムデータをウェーブレット変換しても出現頻度に差が生じないため、エントロピー符号化において、符号割り当てを変更してもデータ圧縮することができないことになる。
さらに、JPEG−2000の5×3ウェーブレット変換フィルタでは一回の変換で、二回の加算処理をするため、データ量が2ビット増加することになる(低域参照画素は5画素及び高域参照画素は3画素)。元の画素データが8ビットであるならばウェーブレット変換した結果をそのまま保持しようとすれば10ビットの精度が必要となり、元のデータよりもデータ量が増えることになる。従って、ウェーブレット変換を行うこと自体がデータ圧縮とは、逆の作用をすることになる。
JPEG−2000方式において、可逆圧縮の場合、非可逆圧縮とは違い量子化処理が存在しないため、符号量制御はかなり困難であるし、解像度変換を行えば可逆圧縮ではなくなる。従って、ランダムデータを符号化したデータは、元のデータよりも多いデータを回線に送り出さなければならないが、データ量が多い場合、そのまま回線に送り出すことができず、バッファメモリを増加させてデータを一時蓄積しながら送出するか、またはデータを切り捨てなければならない。バッファメモリの容量が小さい場合、メモリがオーバーフローし、正常に動作しないおそれがあり、バッファメモリの容量を増大すれば、このような問題は回避することができるが、遅延時間が増大するといった問題点がある。
また、特殊な画像であるホワイトノイズ等のランダムデータの再生のために、わざわざ量子化部やフィードバック制御等を付加することはコストが増大する欠点があり好ましくない。また、コンピュータで使用している圧縮方式を使用することは、画像データの持つ隣接画素の相関性を有効利用しないことになり、通常の画像データの圧縮率が悪くなり採用することができない。さらに、番組制作上、意図的にホワイトノイズを入力することがあり、この期間は数秒であるが、この数秒間のために画像圧縮装置に大きなバッファメモリを組み込むのはコスト的に問題がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ホワイトノイズのような相関性のないデータが入力された場合でも可逆圧縮することができる画像可逆符号化方法及び画像可逆符号化装置の提供を目的とする。
本発明は上記課題を達成したものであり、請求項1の発明は、画像信号をデジタル変換し画像データ記憶部に記憶し、該画像データ記憶部から読み出した画像データをウェーブレット変換部にてフィルタ処理し、該ウェーブレット変換部の出力をエントロピー符号化部にて符号化処理し、該エントロピー符号化部からの信号の符号量を発生符号量測定部にて算出し得られた積算符号量を出力選択部に入力し、該出力選択部が該積算符号量と前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量とを比較し、該積算符号量が該データ量より大きい場合に前記画像データ記憶部の出力を送出し、該データ量より小さい場合に前記エントロピー符号化部の出力を出力することを特徴とする画像可逆符号化方法である。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の画像可逆符号化方法において、前記ウェーブレット変換部が低域出力と高域出力とに分割して出力するフィルタを複数具えたフィルタバンクからなり、前記画像データを該ウェーブレット変換部によりサブバンド分割方式により再帰的に分割することを特徴とする画像可逆符号化方法である。
また、請求項3の発明は、前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量に相当する値を所定閾値とし、前記積算符号量を比較することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像可逆符号化方法である。
また、請求項4の発明は、画像信号をデジタル変換し記憶する画像記憶手段と、
該画像記憶手段から読み出した画像データをフィルタ処理するウェーブレット変換手段と、
該ウェーブレット変換手段の出力を符号化処理するエントロピー符号化手段と、
該エントロピー符号化手段の出力より積算符号量を算出する発生符号量算出手段と、
該発生符号量算出手段の積算符号量を前記画像データのデータ量と比較し、該積算符号量が該データ量より大きい場合に前記画像データ記憶部の出力を送出し、該データ量より小さい場合には前記エントロピー符号化手段の出力を出力する出力選択手段と
を具えることを特徴とする画像可逆符号化装置である。
また、請求項5の発明は、請求項3に記載の画像可逆符号化装置において、前記ウェーブレット変換手段は、低域出力及び高域出力を分割して出力するフィルタを複数具えたフィルタバンクからなることを特徴とする画像可逆符号化装置である。
また、請求項6の発明は、前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量に相当する値を所定閾値とし、前記積算符号量を比較することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像可逆符号化装置である。
請求項1の発明では、画像信号をデジタル変換し画像データ記憶部に記憶し、該画像データ記憶部から読み出した画像データをウェーブレット変換部にてフィルタ処理し、該ウェーブレット変換部の出力をエントロピー符号化部にて符号化処理し、該エントロピー符号化部からの信号の符号量を発生符号量測定部にて算出し得られた積算符号量を出力選択部に入力し、該出力選択部が該積算符号量と前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量とを比較し、該積算符号量が該データ量より大きい場合に前記画像データ記憶部の出力を送出し、該データ量より小さい場合に前記エントロピー符号化部の出力を出力することを特徴とする画像可逆符号化方法であるので、隣接画素間に相関性がある画像データと相関性のないデータが混在して入力される場合であっても元のデータ量よりも符号量(データ量)を増やすことなく伝送することができるため、符号量を一定にすることも可能となり、画像伝送及び画像記録等に好適な可逆的な画像圧縮技術となる。また、量子化及び発生符号量を簡素化されるため、簡易にデータ圧縮が可能になる効果を有する。
さらに、本発明を画像伝送に使用すると非圧縮データを伝送することもあるが、非圧縮データを伝送する場合、データを回線に送り出すときに使用するバッファメモリの容量を削減できる効果がある。また、回線の伝送レートが一定であるとすると、可変長符号化器(エントロピー符号化器)で発生した符号は、一定のレートではないため、一旦メモリに蓄えておき、回線のレートに合わせて送り出す必要があり、この発生符号量の変動が大きいほどバッファメモリの容量も大きくしなければならず、不経済になり、伝送遅延が大きくなる原因となるが、非圧縮で伝送することにより、発生符号量は一定にすることができるので、バッファメモリの容量を小さくすることができる利点がある。
また、請求項2の発明では、請求項1に記載の画像可逆符号化方法において、前記ウェーブレット変換部が低域出力と高域出力とに分割して出力するフィルタを複数具えたフィルタバンクからなり、前記画像データを該ウェーブレット変換部によりサブバンド分割方式により再帰的に分割することを特徴とする画像可逆符号化方法であるので、合成フィルタバンクを具える逆ウェーブレット変換部により原画像が欠損なく再現することができる利点がある。
また、請求項3の発明では、前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量に相当する値を所定閾値とし、前記積算符号量を比較することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像可逆符号化方法であるので、積算符号量を所定閾値と比較し、その比較結果に基づいて、画像データ記憶部から画像データを読み出せばよく、その都度画像データを読み出して比較する必要がなく、圧縮処理のために符号処理速度を高速に処理することができる。
また、請求項4の発明では、画像信号をデジタル変換し記憶する画像記憶手段と、
該画像記憶手段から読み出した画像データをフィルタ処理するウェーブレット変換手段と、
該ウェーブレット変換手段の出力を符号化処理するエントロピー符号化手段と、
該エントロピー符号化手段の出力より積算符号量を算出する発生符号量算出手段と、
該発生符号量算出手段の積算符号量を前記画像データのデータ量と比較し、該積算符号量が該データ量より大きい場合に前記画像データ記憶部の出力を送出し、該データ量より小さい場合には前記エントロピー符号化手段の出力を出力する出力選択手段とを具ることを特徴とする画像可逆符号化装置であり、また、請求項5の発明では、請求項4に記載の画像可逆符号化装置において、前記ウェーブレット変換手段は、低域出力と高域出力とを分割して出力するフィルタを複数具えたフィルタバンクからなることを特徴とする画像可逆符号化装置であり、また、請求項6の発明では、前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量に相当する値を所定閾値とし、前記積算符号量を比較することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像可逆符号化装置であり、先に説明した種々の効果を得ることができる。
以下、本発明に係るの実施の形態について図面を参照し説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る画像可逆符号化装置のブロック図であり、画像データを可逆圧縮して出力する装置である。図2はそのウェーブレット変換部のフィルタバンクの構成を示すブロック図であり、図3はそのフィルタバンクの動作を説明するための説明図であり、図4はフィルタバンク個々の構成図である。図5は本実施形態におけるエントロピー符号化部のブロック図であり、図6は発生符号量測定部の積算器の構成図である。
本実施形態の画像可逆符号化装置について図1を参照し説明する。本実施形態は、入力端子10と、画像データ記憶部20と、ウェーブレット変換部30と、エントロピー符号化部40と、バッファメモリ50と、出力選択部60と、発生符号量測定部70と、出力端子80とから構成され、入力端子10から入力された画像データは、システム制御に基づいて画像データ記憶部20に記憶され、画像データ記憶部20の出力が出力選択部60とウェーブレット変換部30との入力へと接続され、ウェーブレット変換部30の出力がエントロピー符号化部40の入力へと接続され、エントロピー符号化部40の出力がバッファメモリ50の入力と発生符号量測定部70の入力へと接続し、バッファメモリ50の出力が出力選択部60の入力へと接続し、発生符号量測定部70の切換入力が出力端子80の切換入力へと接続され、出力選択部60で選択された出力(可逆データ出力)が出力端子80から出力される。
次に、本実施形態の画像可逆符号化方法について図1を参照し説明する。入力された画像信号はA/D変換器(図示なし)でデジタルデータに変換されて入力端子10から入力され、画像データ記憶部20に記憶される。画像データ記憶部20は、画像の一部分を処理するため、水平64画素×垂直64画素のメモリである。画像データはラスタスキャンで走査されているため、水平と垂直処理ができるように画像の一部分を記憶させている。画像データ記憶部20には画像データがそのままの形式で記憶される。記憶した画像データが読み出されてウェーブレット変換部30に入力される。画像データはウェーブレット変換部30にてサブバンド分割方式により低域出力と高域出力に再帰的に分割するデジタルフィルタ演算によるフィルタ処理がなされ、ウェーブレット変換部30の出力(ウェーブレット係数値)がエントロピー符号化部40に入力されて符号化処理される。エントロピー符号化部40から出力される符号化した信号(ブロックベースのビットプレーン符号化信号)が発生符号量測定部70に入力され、その信号の符号量が加算されて積算符号量が出力選択部60に入力される。出力選択部60では積算符号量と画像データ記憶部20から読み出した画像データのデータ量とを比較し、積算符号量が該データ量より大きい場合に画像データ記憶部20の出力を送出し、該データ量より小さい場合にエントロピー符号化部40からの符号化信号を出力する。これらの制御はシステム制御に基づいて制御されている。
続いて、本実施形態における各部について説明する。先ず、ウェーブレット変換部30について、図2〜図4を参照して説明する。ウェーブレット変換部30は、図2に示すように、低域通過フィルタと高域通過フィルタとの組み合わせによる2分割フィルタからなる複数のフィルタバンク31〜39により構成され、画像データに対してサブバンドフィルタ操作を行って再帰的に分割する。ウェーブレット変換部30は、画像データがフィルタバンク31〜33からなる1階層、フィルタバンク34〜36からなる2階層、及びフィルタバンク37〜39からなる3階層のウェーブレット変換を行うように構成されている。30aは画像データが入力される入力端子であり、30b〜30kが変換されたウェーブレット係数信号(LL,LH,HL,HH等)が出力される出力端子である。ウェーブレット変換部30を構成する各フィルタバンク31〜39は、JPEG−2000で規定されている5×3フィルタであり、低域参照画素数が5、高域参照画素数が3である。なお、フィルタバンク31〜39はローパスフィルタ(低域通過フィルタ)とハイパスフィルタ(高域通過フィルタ)から構成され、フィルタのタップ利得はそれぞれ、(−1、2、6、2、−1)/8、(−1、2、−1)/2である。
ウェーブレット変換部30は、図3(a)〜(d)に示すように、3階層のウェーブレット変換を行って再帰的に原画像が分割されており、図(a)は画像データを示し、この画像データが1階層のフィルタバンク31による水平分割によるウェーブレット変換により、図(b)のような周波数成分(L,H)に分割され、次のフィルタバンク32,33による垂直分割によって、図(c)のような周波数成分(HH,HL,LH,LL)に分離される。続いて、フィルタバンク32からのLL成分は、フィルタバンク34〜36による2階層のウェーブレット変換に入力され、フィルタバンク32のLL成分がフィルタバンク34により水平分割された後、フィルタバンク35,36により垂直分割されて周波数成分(LHH,LHL,LLH,LLL)に分割され、フィルタバンク37〜39による3階層のウェーブレット変換に進む。フィルタバンク35のLLL成分は、フィルタバンク37〜39による同様な操作により、図(d)のような周波数成分(LLHH,LLHL,LLLH,LLLL)に分離される。このように各階層毎に水平及び垂直分割を繰り返すことにより、画像データはそれぞれの周波数成分に分解され、画像データの性質により、LLLL領域にデータが集中し、HH領域にはデータが0又は振幅の小さいデータが多く集まる結果となる。
なお、フィルタバンク31〜39の各構成は、図4に示すように、入力端子I、加算器(A1〜A4)、フリップフロップ(F1〜F5)、データ選択回路(C1〜C4)、低域出力O1及び高域出力O2から構成されている。低域出力O1には参照画素数が5画素、高域出力O2には参照画素数が3画素の結果が出力される。
エントロピー符号化部40は、図5に示すように、入力端子40a、符号ブロック化部40b、ビットプレーン分解部40c、ビットモデリング部40d、算術符号化部40e、出力端子40fから構成からなり、ウェーブレット変換部30にて周波数成分に分解された画像データのウェーブレット係数値に対し可変長符号化を行う。エントロピー符号化部40はJPEG−2000で実施しているものと同一である。ウェーブレット変換部30からのデータであるウェーブレット係数値が入力端子40aからエントロピー符号化部40に入力される。ウェーブレット係数値は、符号ブロック化部40b、ビットプレーン分解部40c、ビットモデリング部40d及び算術符号化部40eにより符号化され、符号データが出力端子40fから出力される。エントロピー符号化部40では、ウェーブレット係数値がビットプレーンから構成され、最もビット位置の高いビットプレーンから最もビット位置が低いビットプレーンの順に符号化されて可変長の符号データとして出力端子40fから出力される。
エントロピー符号化部40によって得られた可変長符号は、バッファメモリ50に書き込まれると同時に発生符号量測定部70に入力される。発生符号量測定部70では、エントロピー符号化部40から出力される可変長符号の符号量が積算処理が行われる。バッファメモリ50は、FIFOメモリからなり、FIFOメモリにデータを一時滞留させて外部からの制御信号により出力選択部60へと出力する。
発生符号量測定部70は、エントロピー符号化部40からの可変長符号化データのデータ量を積算することにより積算データ量(積算符号量)を測定するものである。発生符号量測定部70の積算データ量を測定する積算器は図6に示した構成である。図6の積算器は、入力端子70aと、加算器A5と、データ選択フリップフロップF6と、データ選択回路C5と、出力端子70bとから構成され、画像データ入力が新しくなると初期化されるように構成されており、初期化操作によってフリップフロップの値は「0」に設定され、エントロピー符号化部40で符号が発生する度に、フリップフロップの値と加算され、積算符号量が算出されて出力端子70bから出力される。
積算符号量の結果は出力選択部60へと送出される。出力選択部60では、積算符号量を元の画像データのデータ量と比較し、エントロピー符号化部40からバッファメモ50に送り込まれた可変長符号化データを出力選択部60から出力するか、または元の画像データを出力選択部60から出力するかを選択する。積算符号量が元の画像データのデータ量より大きい場合には元の画像データを選択して出力端子80より出力し、積算符号量が元の画像データのデータ量より小さい場合には可変長符号化データを選択して出力する。従って、隣接画素間に相関性のないホワイトノイズのようなランダムデータは、元の画像データのデータ量より大きくなるので、元の画像データをそのまま出力することによって、大容量のバッファメモリ50を用意する必要がなく、経済的であり、また伝送遅延が大きくなる原因を解消することもできる。
本実施形態の画像可逆符号化装置は、画像データを可逆データとして出力するものであり、元の画像データの符号量が、例えば、水平64画素、垂直64画素でそれぞれのデータ長が8ビットの場合、その符号量は32768ビット(64×64×8(ビット))と簡単に求めることができ、画像サイズは既知であるため、固定データと見なし得る。即ち、出力選択部60において、元画像データ量と積算符号量とを比較する際、画像データ記憶部20から元の画像データを読み出してデータ量を算出することなく、元の画像データを固定データとし、固定データのデータ量を所定閾値とし、エントロピー符号化量の積算符号量との比較をすることが可能である。従って、この比較操作により積算符号量の小さいデータは可逆データとして出力することができるし、このデータは元の情報量を超えることはないし、画像データをデータ量を増加させることなく、画像データを可逆圧縮することができる。
本発明の活用例としては、カメラ等の撮影による通常の画像信号に対しては可逆符号化を行い、ホワイトノイズのような相関性の無い画像データに対しては非圧縮データとするため元の画像データに対して劣化が生じない利点があり、画像データの読み出しや書き込みを何回も繰り返す画像編集装置に利用することができるし、画像伝送においても劣化がなく、回線用のバッファメモリの容量も小さくすることができることから、装置全体がコンパクトになり有用である。
本発明の一実施形態に係る画像可逆符号化装置のブロック図である。 本実施形態におけるウェーブレット変換部のフィルタバンクのブロック図である。 本実施形態におけるフィルタバンクの動作を説明するための説明図である。 本実施形態における各フィルタバンクの構成図である。 本実施形態におけるエントロピー符号化部のブロック図である。 本実施形態における発生符号量測定部の積算器の構成図である。 従来の画像圧縮装置の一例を示すブロック図である。
符号の説明
10 入力端子
20 画像データ記憶部
30 ウェーブレット変換部
31〜39 フィルタバンク
40 エントロピー符号化部
40a 入力端子
40b 符号ブロック化部
40c ビットプレーン分解部
40d ビットモデリング部
40e 算術符号化部
40f 出力端子
50 バッファメモリ
60 出力選択部
70 発生符号量測定部
80 出力端子
A1〜A5 加算器
F1〜F6 フリップフロップ
C1〜C5 データ選択回路

Claims (6)

  1. 画像信号をデジタル変換し画像データ記憶部に記憶し、該画像データ記憶部から読み出した画像データをウェーブレット変換部にてフィルタ処理し、該ウェーブレット変換部の出力をエントロピー符号化部にて符号化処理し、該エントロピー符号化部からの信号の符号量を発生符号量測定部にて算出し得られた積算符号量を出力選択部に入力し、該出力選択部が該積算符号量と前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量とを比較し、該積算符号量が該データ量より大きい場合に前記画像データ記憶部の出力を送出し、該データ量より小さい場合に前記エントロピー符号化部の出力を出力することを特徴とする画像可逆符号化方法。
  2. 請求項1に記載の画像可逆符号化方法において、
    前記ウェーブレット変換部が低域出力と高域出力とに分割して出力するフィルタを複数具えたフィルタバンクからなり、前記画像データを該ウェーブレット変換部によりサブバンド分割方式により再帰的に分割することを特徴とする画像可逆符号化方法。
  3. 前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量に相当する値を所定閾値とし、前記積算符号量を比較することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像可逆符号化方法。
  4. 画像信号をデジタル変換し記憶する画像記憶手段と、
    該画像記憶手段から読み出した画像データをフィルタ処理するウェーブレット変換手段と、
    該ウェーブレット変換手段の出力を符号化処理するエントロピー符号化手段と、
    該エントロピー符号化手段の出力より積算符号量を算出する発生符号量算出手段と、
    該発生符号量算出手段の積算符号量を前記画像データのデータ量と比較し、該積算符号量が該データ量より大きい場合に前記画像データ記憶部の出力を送出し、該データ量より小さい場合には前記エントロピー符号化手段の出力を出力する出力選択手段と
    を具ることを特徴とする画像可逆符号化装置。
  5. 請求項3に記載の画像可逆符号化装置において、
    前記ウェーブレット変換手段は、低域出力と高域出力とに分割して出力するフィルタを複数具えたフィルタバンクからなることを特徴とする画像可逆符号化装置。
  6. 前記画像データ記憶部から読み出した画像データのデータ量に相当する値を所定閾値とし、前記積算符号量を比較することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像可逆符号化装置。
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