JP4366780B2 - 照明器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、屋外用のポール取付型照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のポール取付型照明器具は、ポールの挿入方向が任意の一方向に限定されている。すなわち、直線型のポール用照明器具はポール挿入穴が下向き、曲線型のポール用照明器具はポール挿入穴が横向きとなっている。このため、図13に示すように、直線型のポール50に曲線型のポール用照明器具を取付ける際は、その間にアダプタ51を介在させ、また曲線型のポール52に直線型のポール用照明器具を取付ける際は、その間にアダプタ53を介在させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来のポール取付型照明器具は、直線型ポールと曲線型ポールのうちのいずれか一方にのみ対応しており、対応していないポールに取付けるにはアダプタが必要になるという問題があった。
【0004】
また、直線型、曲線型ポールのいずれにも対応できる照明器具は存在したが、構造が複雑でコスト高であった。
【0005】
したがって、この発明の目的は、アダプタ等の別部品を介することなく、直線型ポール、曲線型ポールのいずれにも取付けでき、かつコストを抑えることができる照明器具を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明の請求項1記載の照明器具は、下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴を有する照明器具本体と、この照明器具本体に設けられ前記一対のポール挿入穴に臨むポール固定用ボルトのねじ穴を有するポール取付金具とを備え、前記ポール取付金具は、照明器具本体に固定された固定金具と、この固定金具に水平方向の軸周りに回動自在に連結され前記ポール固定用ボルトの前記ねじ穴を有する補助金具とからなり、前記補助金具が前記軸を支点にして可動することにより前記ねじ穴を水平、垂直の2方向に配置可能とした。
【0007】
このように、下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴に臨むポール固定用ボルトのねじ穴を有するポール取付金具を照明器具本体に設けているので、同一の器具で直線型および曲線型の2種類の取付方向のポールを確実に取付けることができる。また、ポール取付金具は1種類でよいので製造上のコスト上昇を抑えることができ、また在庫管理も容易になる。
さらに固定金具に水平方向の軸周りに回動自在に連結されポール固定用ボルトのねじ穴を有する補助金具が軸を支点にして可動することによりねじ穴が水平、垂直の2方向に配置されるので、ポールの挿入方向に応じて補助金具が連動して位置が決まり、装着の間違いを防ぐことができる。
【0010】
請求項2記載の照明器具は、請求項1において、前記固定金具は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その対向する側片の上部に前記補助金具の軸が支持され、かつ前記補助金具が水平姿勢のときに前記ポール固定用ボルトの前記ねじ穴に整合するボルト挿通穴を有する。
このように、固定金具は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その対向する側片の上部に補助金具の軸が支持され、かつ補助金具が水平姿勢のときにポール固定用ボルトのねじ穴に整合するボルト挿通穴を有するので、ポール挿入前、補助金具は自重により垂直状態となり、直線型ポールを取付けることができる。また、曲線型ポールを取付けるときは、ポール挿入に連動して補助金具が回動して水平姿勢となる。このとき、ポール固定用ボルトのねじ穴に固定金具のボルト挿通穴が整合するので取付けが可能となる。
【0012】
請求項3記載の照明器具は、下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴を有する照明器具本体と、この照明器具本体に設けられ前記一対のポール挿入穴に臨むポール固定用ボルトのねじ穴を有するポール取付金具とを備え、前記ポール取付金具は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その上片と両側片に前記ポール固定用ボルトの前記ねじ穴を設け、前記両側片のポール固定用ボルトの前記ねじ穴を、前記ポール取付金具の前記両側片の相互に傾斜した部分に設けることで、複数の方向から固定可能とした。
このように、下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴に臨むポール固定用ボルトのねじ穴を有するポール取付金具を照明器具本体に設けているので、同一の器具で直線型および曲線型の2種類の取付方向のポールを確実に取付けることができる。また、ポール取付金具は1種類でよいので製造上のコスト上昇を抑えることができ、また在庫管理も容易になる。
ポール取付金具は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その上片と両側片にポール固定用ボルトのねじ穴を設けたので、簡単な構造で、容易に製造できコストダウンを図ることができる。
【0013】
さらに、水平方向のポール固定用ボルトのねじ穴を、ポール取付金具の両側片の相互に傾斜した部分に設けることで、複数の方向から固定可能としたので、直線型ポールの固定強度が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態の照明器具を図1ないし図6に基づいて説明する。図1はこの発明の第1の実施の形態の照明器具の断面側面図、図2はこの照明器具の断面平面図、図3はこの照明器具の背面図、図4はこの発明の第1の実施の形態におけるポール取付金具の分解斜視図である。
【0015】
図1ないし図3において、1は道路灯などに用いる照明器具本体で、ポールに取付けるためのポール取付金具2が設けてある。照明器具本体1は、アルミダイカスト等の堅牢な材質で構成され、下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴3,4を下部および後部にそれぞれ設けている。ポール取付金具2は、ステンレス鋼等の堅牢な材質で構成され、ポール固定用ボルト5のねじ穴6が設けてある。このポール固定用ボルト5のねじ穴6は、一対のポール挿入穴3,4に臨み、ポール挿入穴3または4から挿入されたポールの外周面にポール固定用ボルト5の先端を当接可能とする。
【0016】
すなわち、図4に示すように、ポール取付金具2は、照明器具本体1にボルト・ナット等で固定された固定金具7と、この固定金具7に水平方向の軸8周りに回動自在に連結されポール固定用ボルト5のねじ穴6を有する補助金具9とからなり、補助金具9が軸8を支点にして可動することによりねじ穴を水平、垂直の2方向に配置可能としている。この場合、固定金具7は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その対向する側片の上部に補助金具9の軸8が支持され、かつ補助金具9が水平姿勢のときにポール固定用ボルト5のねじ穴6に整合するボルト挿通穴10を有する。また、図1において、D3は直線型ポール用の下向きのポール挿入穴3の範囲を示し、D4は曲線型ポール用の横向きのポール挿入穴4の範囲を示し、その部分にカバー15が取付けられる。カバー15はポール挿入穴3,4のどちらにも取付けることができ、使用しない一方にねじ止めされ、埃、雨等の進入を防ぐものである。また、照明器具本体1は上部1aと下部1bに2分割され止め具17により連結されているが、止め具17を外し軸16を中心に上部1aを回動させることで、ポール固定用ボルト5等の操作を行うことができる。また、ランプ17のソケット18は下部1bに固定され、反射板19は上部1aに固定される。
【0017】
上記構成の照明器具のポールへの取付けについて図5および図6を用いて説明する。図5はこの発明の第1の実施の形態において直線型ポールへの取付状態を示す説明図、図6はこの発明の第1の実施の形態において曲線型ポールへの取付状態を示す説明図である。
【0018】
図5に示すように、ポール挿入前、補助金具9は自重により垂直姿勢となる。この状態で直線型ポール20をポール挿入穴3に挿入してポール固定用ボルト5をねじ穴6に螺合して締め付けることにより、直線型ポール20を照明器具本体1に固定することができる。このとき、ポール先端は固定金具7の上片に当接して位置決めされる。また、図6に示すように、曲線型ポール21を取付ける時は、曲線型ポール21をポール挿入穴4に挿入すると、ポールの挿入方向に応じて補助金具9が連動して位置が決まる。すわなち、ポール挿入に連動して補助金具9が回動して水平姿勢となる。このとき、ねじ穴6に固定金具7のボルト挿通穴10が整合することで、ポール固定用ボルト5をボルト挿通穴10に挿通してねじ穴6への螺合が可能となり、同様に締め付けて曲線型ポール21を照明器具本体1に固定することができる。
【0019】
以上のようにこの実施の形態によれば、下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴3,4に臨むポール固定用ボルト5のねじ穴6をそれぞれ位置させたポール取付金具2を照明器具本体1に設けているので、同一の器具で直線型および曲線型の2種類の取付方向のポールを確実に取付けることができる。また、ポール取付金具は1種類でよいので製造上のコスト上昇を抑えることができ、また在庫管理も容易になる。また、ポール取付金具2は、その姿勢が変化することでポール固定用ボルト5のねじ穴6を水平、垂直の2方向に配置可能としたので、取付けるポールの種類が変わっても同じねじ穴を使用することができる。このため、ポール取付金具2のねじ穴を少なくでき加工作業が容易になる。また、補助金具9が軸8を支点にして可動することによりねじ穴が水平、垂直の2方向に配置されるので、ポールの挿入方向に応じて補助金具9が連動して位置が決まり、装着の間違いを防ぐことができる。なお、軸8は固定金具7の側片の下部に配置してもよい。
【0020】
この発明の第2の実施の形態の照明器具を図7ないし図12に基づいて説明する。図7はこの発明の第2の実施の形態の照明器具の断面側面図、図8はこの照明器具の断面平面図、図9はこの照明器具の背面図、図10はこの発明の第2の実施の形態におけるポール取付金具の斜視図である。なお、第1の実施の形態のと同様の部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0021】
図7ないし図9において、22はポール取付金具であり、ステンレス鋼等の堅牢な材質で構成され、ポール固定用ボルト25のねじ穴26,27が設けてある。このポール固定用ボルト25のねじ穴26,27は、一対のポール挿入穴3,4に臨むように水平方向および垂直方向に各々形成され、ポール挿入穴3または4から挿入されたポールの外周面にポール固定用ボルト25の先端を当接可能とする。
【0022】
この場合、図10に示すように、ポール取付金具22は内部にポール端部を挿入可能で外鍔が照明器具本体1にボルト・ナットで固定された略ハット形で、その上片22aに曲線型ポール用のねじ穴26を設け、両側片22b,22bに相互に傾斜した段付部22cを形成してその位置に直線型ポール用のねじ穴27を設けている。これにより相互のポール固定用ボルト25の軸心に角度を付けることができる。また、段付部22cを形成せずに、相互のポール固定用ボルト25の軸心が一致するようにしてもよい。
【0023】
上記構成の照明器具のポールへの取付けについて図11および図12を用いて説明する。図11はこの発明の第2の実施の形態において曲線型ポールへの取付状態を示す説明図、図12はこの発明の第2の実施の形態において直線型ポールへの取付状態を示す説明図である。
【0024】
図11に示すように、曲線型ポール21をポール挿入穴4に挿入してポール固定用ボルト25をねじ穴26に螺合して締め付けることにより、曲線型ポール21を照明器具本体1に固定することができる。また、図12に示すように、直線型ポール20を取付ける時は、直線型ポール20をポール挿入穴3に挿入してポール固定用ボルト25をねじ穴27に螺合して同様に締め付けることにより、直線型ポール20を照明器具本体1に固定することができる。このとき、一対のポール固定用ボルト25,25と照明器具本体1側の当接部28とで3点支持状態となる。また、ポール先端はポール取付金具22の上片に当接して位置決めされる。
【0025】
以上のようにこの実施の形態によれば、ポール取付金具22は、ポール固定用ボルト25のねじ穴26,27を水平方向および垂直方向に各々有するので、ポールの挿入方向に応じてねじ穴26,27を選択することにより、いずれの方向にも取付可能となる。また、ポール取付金具22は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その上片22aと両側片22bにねじ穴26,27を設けたので、簡単な構造で、容易に製造できコストダウンを図ることができる。
【0026】
また、水平方向のポール固定用ボルト25のねじ穴26,27を、ポール取付金具22の両側片の相互に傾斜した段付部22cに設けることで、複数の方向から固定可能としたので、直線型ポールの固定強度が向上する。また、ポール取付金具の両方の開口部を絞った状態にして一対の段付部とねじ穴を反対側にも設けてもよい。
【0027】
【発明の効果】
この発明の照明器具によれば、下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴に臨むポール固定用ボルトのねじ穴を有するポール取付金具を照明器具本体に設けているので、同一の器具で直線型および曲線型の2種類の取付方向のポールを確実に取付けることができる。また、ポール取付金具は1種類でよいので製造上のコスト上昇を抑えることができ、また在庫管理も容易になる。
固定金具に水平方向の軸周りに回動自在に連結されポール固定用ボルトのねじ穴を有する補助金具が軸を支点にして可動することによりねじ穴が水平、垂直の2方向に配置されるので、ポールの挿入方向に応じて補助金具が連動して位置が決まり、装着の間違いを防ぐことができる。
【0030】
請求項2では、固定金具は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その対向する側片の上部に補助金具の軸が支持され、かつ補助金具が水平姿勢のときにポール固定用ボルトのねじ穴に整合するボルト挿通穴を有するので、ポール挿入前、補助金具は自重により垂直状態となり、直線型ポールを取付けることができる。また、曲線型ポールを取付けるときは、ポール挿入に連動して補助金具が回動して水平姿勢となる。このとき、ポール固定用ボルトのねじ穴に固定金具のボルト挿通穴が整合するので取付けが可能となる。
【0032】
請求項3では、下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴に臨むポール固定用ボルトのねじ穴を有するポール取付金具を照明器具本体に設けているので、同一の器具で直線型および曲線型の2種類の取付方向のポールを確実に取付けることができる。また、ポール取付金具は1種類でよいので製造上のコスト上昇を抑えることができ、また在庫管理も容易になる。
またポール取付金具は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その上片と両側片にポール固定用ボルトのねじ穴を設けたので、簡単な構造で、容易に製造できコストダウンを図ることができる。
【0033】
さらに水平方向のポール固定用ボルトのねじ穴を、ポール取付金具の両側片の相互に傾斜した部分に設けることで、複数の方向から固定可能としたので、直線型ポールの固定強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の照明器具の断面側面図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態の照明器具の断面平面図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態の照明器具の背面図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態におけるポール取付金具の分解斜視図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態において直線型ポールへの取付状態を示す説明図である。
【図6】この発明の第1の実施の形態において曲線型ポールへの取付状態を示す説明図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態の照明器具の断面側面図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態の照明器具の断面平面図である。
【図9】この発明の第2の実施の形態の照明器具の背面図である。
【図10】この発明の第2の実施の形態におけるポール取付金具の斜視図である。
【図11】この発明の第2の実施の形態において曲線型ポールへの取付状態を示す説明図である。
【図12】この発明の第2の実施の形態において直線型ポールへの取付状態を示す説明図である。
【図13】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 照明器具本体
2 ポール取付金具
3,4 ポール挿入穴
5 ポール固定用ボルト
6 ねじ穴
7 固定金具
8 軸
9 補助金具
20 直線型ポール
21 曲線型ポール
Claims (3)
- 下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴を有する照明器具本体と、この照明器具本体に設けられ前記一対のポール挿入穴に臨むポール固定用ボルトのねじ穴を有するポール取付金具とを備え、前記ポール取付金具は、照明器具本体に固定された固定金具と、この固定金具に水平方向の軸周りに回動自在に連結され前記ポール固定用ボルトの前記ねじ穴を有する補助金具とからなり、前記補助金具が前記軸を支点にして可動することにより前記ねじ穴を水平、垂直の2方向に配置可能とした照明器具。
- 前記固定金具は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その対向する側片の上部に前記補助金具の軸が支持され、かつ前記補助金具が水平姿勢のときに前記ポール固定用ボルトの前記ねじ穴に整合するボルト挿通穴を有する請求項1記載の照明器具。
- 下向きおよび横向きの一対のポール挿入穴を有する照明器具本体と、この照明器具本体に設けられ前記一対のポール挿入穴に臨むポール固定用ボルトのねじ穴を有するポール取付金具とを備え、前記ポール取付金具は内部にポール端部を挿入可能な略ハット形で、その上片と両側片に前記ポール固定用ボルトの前記ねじ穴を設け、前記両側片のポール固定用ボルトの前記ねじ穴を、前記ポール取付金具の前記両側片の相互に傾斜した部分に設けることで、複数の方向から固定可能とした照明器具。
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