JP4366409B2 - 画像処理装置、方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置、方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、入力画像のダイナミックレンジの拡大、圧縮を行う画像処理装置、方法及びこれらに用いられるコンピュータ読み取り可能な記憶媒に関し、特に、X線撮影された画像の微細構造を保存したまま特定領域のダイナミックレンジを拡大、縮小する場合に用いて好適なものである。
例えば、X線四肢部画像は、X線が透過しやすい軟部組織の画像、及びX線が非常に透過しにくい骨部の画像より構成されるため、画素値の存在するレンジが非常に広い。このため、軟部組織及び骨部の両方を同時に観察することが可能なX線四肢部画像を得ることは困難であるとされてきた。
そこで、この問題を回避する方法として、従来より特許第2663189号記載のダイナミックレンジ圧縮方法がある。この方法は、補償後(処理後)の画素値SD 、オリジナル画素値(入力画素値)SORG 、オリジナル画像をマスクサイズM×M画素で移動平均をとった時の平均画素値SUS及び図15に示されるような特性を有する関数f(X)を用いて、
D =SORG +f(SUS) ───(1)
US=ΣSORG /M2 ───(2)
なる式(1)、(2)で表わされるものである。
ここで、関数f(SUS)が有する特性について説明すると、まず、図15に示す特性は、「0≦SUS≦BASE」ではf(SUS)が「0」となり、「SUS>BASE」ではf(SUS)が切片を「しきい値BASE」、傾き「SLOPE」として単調減少するものである。
従って、オリジナルの画素値SORG を濃度相当量として、上記(1)式を実行した際には、画像の平均濃度の高いところで濃度を引き下げる、という画像に対する効果が得られる。
しかしながら、上述の従来方法では、予めBASEとSLOPEが決まってるため、どのような濃度分布の入力画像に対しても一律にダイナミックレンジを圧縮する範囲と度合いが決まっており、ダイナミックレンジを圧縮したくない注目領域まで圧縮してしまうと共に、逆に圧縮したい領域を圧縮できないという問題があった。
また、従来方法では入力画像の濃度分布の幅が狭い場合に、逆にダイナミックレンジを拡大するという思想がなく、濃度範囲を有効活用できないという問題があった。
また、例えば人体の四肢の様に、主に2種の組織(骨と軟部組織)から構成される物体の画像をフィルム出力する場合、注目領域(骨)はF/S系のフイルム出力と同様な出力が望まれ、さらに、F/S系のフィルムでは見えない高濃度領域(軟部組織の上部濃度)も見える様にフィルム出力することが望まれている。さらに、どのような入力画像に対しても同様の階調(例えば骨の濃度1.0、軟部組織の濃度の上限は3.0として出力する)のフィルム出力が望まれている。
しかしながら、従来の方法では、階調変換のための特徴量を安定して抽出するという思想がなく、一律に一定濃度領域のダイナミックレンジ領域を圧縮するため、入力画像の濃度分布の違いにより、出力画像の階調が変動してしまい、入力画像に依存しない安定した濃度の階調変換が得られないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、原画像の階調変換処理に必要とする特徴量を算出するのに必要な被写体領域を算出可能とすることにある。
本発明の画像処理装置は、被写体にX線を照射することにより得られた原画像の階調変換処理を行う画像処理装置において、前記被写体を透過せずにX線が素通りした領域であるす抜け領域を代表する画素の値以上の画素値を有する画素の前記原画像上での座標から前記原画像上で一定幅の領域に属さない前記原画像内の領域を、被写体領域として抽出する手段と、前記被写体領域内の画像の濃度値のヒストグラムを作成する手段と、前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値に基づいて、階調変換のための濃度特徴量を算出する手段と、前記濃度特徴量が目的とする出力濃度値となる階調変換曲線を得て、所望する出力濃度値の最高値に対応する入力画像濃度を抽出する手段と、前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値、前記入力画像濃度、及び前記ヒストグラムの濃度の最高値に基づいてダイナミックレンジ変更を行う関数の傾きを求めるとともに、前記ヒストグラムの凸部が最大値となる濃度をダイナミックレンジ変更開始の濃度値として、前記原画像のダイナミックレンジを変更する手段とを備えることを特徴とする。
本発明の画像処理方法は、被写体にX線を照射することにより得られた原画像の階調変換処理を行う画像処理方法において、被写体抽出手段が、前記被写体を透過せずにX線が素通りした領域であるす抜け領域を代表する画素の値以上の画素値を有する画素の前記原画像上での座標から前記原画像上で一定幅の領域に属さない前記原画像内の領域を、被写体領域として抽出する工程と、ヒストグラム作成手段が、前記被写体領域内の画像の濃度値のヒストグラムを作成する工程と、算出手段が、前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値に基づいて、階調変換のための濃度特徴量を算出する工程と、抽出手段が、前記濃度特徴量が目的とする出力濃度値となる階調変換曲線を得て、所望する出力濃度値の最高値に対応する入力画像濃度を抽出する工程と、ダイナミックレンジ変更手段が、前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値、前記入力画像濃度、及び前記ヒストグラムの濃度の最高値に基づいてダイナミックレンジ変更を行う関数の傾きを求めるとともに、前記ヒストグラムの凸部が最大値となる濃度をダイナミックレンジ変更開始の濃度値として、前記原画像のダイナミックレンジを変更する工程とを備えることを特徴とする。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、被写体にX線を照射することにより得られた原画像の階調変換処理を行うためにコンピュータを、前記被写体を透過せずにX線が素通りした領域であるす抜け領域を代表する画素の値以上の画素値を有する画素の前記原画像上での座標から前記原画像上で一定幅の領域に属さない前記原画像内の領域を、被写体領域として抽出する手段と、前記被写体領域内の画像の濃度値のヒストグラムを作成する手段と、前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値に基づいて、階調変換のための濃度特徴量を算出する手段と、前記濃度特徴量が目的とする出力濃度値となる階調変換曲線を得て、所望する出力濃度値の最高値に対応する入力画像濃度を抽出する手段と、前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値、前記入力画像濃度、及び前記ヒストグラムの濃度の最高値に基づいてダイナミックレンジ変更を行う関数の傾きを求めるとともに、前記ヒストグラムの凸部が最大値となる濃度をダイナミックレンジ変更開始の濃度値として、前記原画像のダイナミックレンジを変更する手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
本発明によれば、細部構造を不変のままダイナミックレンジを変更することができ、濃度領域を有効に活用することができる。特に濃度分布の形状により、ダイナミックレンジ変更開始の濃度値を変更するので、低濃度側の分布のダイナミックレンジの変更量は少なく、高濃度側のダイナミックレンジを主に変更できる効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による画像処理装置の構成を示すブロック図である。
図1において、101は入力画像からす抜け領域(X線が素通りした領域)を削除するす抜け削除手段、102はす抜け削除手段101です抜け領域を削除した画像の領域の濃度ヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段、103はヒストグラム作成手段102で作成された濃度ヒストグラムの凹凸部を抽出する凹凸部抽出手段、104は凹凸抽出手段103で得られた凹凸部の情報を用いてダイナミックレンジ変更のための特徴量と階調変換のための特徴量を計算する解析手段、106は入力画像を平滑化する平滑化手段、107は解析手段104で得られた特徴量と平滑化手段106で得られた平滑画像に基づき濃度を変更する変更手段である。
図2は第1の実施の形態による画像処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図3は横軸に濃度値、縦軸に濃度値の出現頻度をとった凹部を持つヒストグラムで、横軸のmaxが最大濃度値、Ta2が左側凸部の最大値、濃度Ta2の頻度をh1、右側凸部の最大値をTa3、濃度Ta3の頻度をh2、濃度Ta2以下の平均濃度値をTa1、濃度Ta3以下の平均濃度値をTa4とする。Ta1、Ta4が後述する階調変換に用いる濃度値となる。
図4は横軸に濃度値、縦軸に濃度値の出現頻度をとった凹部の無いヒストグラムで、横軸のmaxが最大濃度値、Ta6が凸部の最大値、濃度Ta6の頻度をh3とするものである。
図5は高濃度側のダイナミックレンジを圧縮する場合に用いる関数を示し、図6は高濃度側のダイナミックレンジを拡大する場合に用いる関数を示す。両図において、BASEはダイナミックレンジ変更開始の濃度値である。
図7は入力画像濃度をX線フイルムの濃度に変換する階調変換曲線を示し、横軸が入力画像濃度値、縦軸が出力画像濃度値を表し、d1が濃度1.0、d2が濃度1.5、d3が濃度3.0に対応する。上記階調変換曲線は、例えば画像データを実際のフィルム出力に模して出力する場合等に用いる。
次に動作について説明する。
す抜け削除手段101は、入力画像からす抜け領域とす抜け領域と一定輻で接する領域とを削除する。具体的には、X線の照射領域内のす抜け領域及びす抜け領域と一定間隔内で接する体領域を例えば0画素で置き換える次のような画像の変換を行う。
Figure 0004366409
ここで、f(x,y)は画像データを示し、f1(x,y)はす抜け領域及びす抜け領域と一定間隔内で接する体領域を削除した後の画像を示す。sgn(x,y)は以下のように表される。Th1は実験により定められる定数、d1,d2は体領域を削除する幅を決める定数である。
sgn(x,y)=0 f(x,y)≧Th1のとき
sgn(x,y)=1 その他 ───(4)
次にヒストグラム作成手段102は、す抜け削除手段101で0に置き換えられなかった濃度値のヒストグラムを作成する。そして凹凸部抽出手段103は、Fhis(x)をヒストグラム曲線、dを定数とし、
Fhis(x−d)>Fhis(x)かつFhis(x+d)>Fhis(x)
なる領域を凹部とし、その他の領域を凸部と判定する。また定数dは(5)式で示される濃度分布b1で正規化され(6)式で表される。
b1=max−min ───(5)
d=c×b1 ───(6)
次に、解析手段104の処理を図2の流れに従い説明する。
まず凹凸部抽出手段103で凹部が抽出されたかどうか判定し(ステップS201)、凹部が無い場合は、図4の凸部の最大値Ta6を抽出する(ステップS202)。そして(7)式に従い階調変換のための濃度特徴量Ta5を計算する。
Figure 0004366409
そして図7に示す階調変換曲線から所定の濃度値を抽出する。例えば、濃度値Ta5が所望する縦軸の出力濃度値(例えば1.0)になる様に階調変換曲線を横軸に平行にシフトするか、入力濃度値を横軸に沿ってシフトする(例えば、これは実際のフイルム濃度上で注目領域Ta5の濃度が示す領域の濃度値に対応する)。そして所望する出力濃度値の最高値(例えば3.0)に対応する入力画像d3を抽出する(これは例えば一般日本人がフイルム上濃度で識別できる濃度限界である)。
次に、(8)、(9)、(10)式に従いratio,SLOPE1を計算する(ステップS204)。
ratio=(d3−Ta6)/(max−Ta6) ───(8)
もしratioが1以下ならば
SLOPE1=1−ratio ───(9)
ratioが1より大きければ
SLOPE1=ratio−1 ───(10)
次に、ステップS201で凹部が見つかった場合は、図3の左凸部の最大値Ta2とその頻度h1を抽出する(ステップS205)。次に、右凸部の最大値Ta3とその頻度h2を抽出する(ステップS206)。そしてh1とh2の比率を計算し(ステップS207)、比率が定数c1より大きい場合は、階調変換に用いる特徴量Ta4を式(11)に従い計算する(ステップS208)。
そして図7に示す階調変換曲線から所定の濃度値を抽出する。例えば、濃度値Ta4が所望する縦軸の出力濃度値(例えば1.0)になる様に階調変換曲線を横軸に平行にシフトするか、入力濃度値を横軸に沿ってシフトする(例えば、これは実際のフィルム濃度上で注目領域Ta4の濃度が示す領域の濃度値に対応する)。そして所望する出力濃度値の量高値(例えば3.0)に対応する入力画像d3を抽出する(これは例えば一般日本人がフィルム上濃度で識別できる濃度限界である)。
Figure 0004366409
次に、(12)、(13)、(14)式に従いratio,SLOPE2を計算する(ステップS209)。
ratio=(d3−Ta3)/(max−Ta3) ───(12)
もしratioが1以下ならば
SLOPE2=1−ratio ───(13)
ratioが1より大きければ
SLOPE2=ratio−1 ──(14)
ステップS207がYesの場合は、階調変換の特徴量に用いるTa1を(15)式に従い計算する(ステップS210)。
そして図7に示す階調変換曲線から所定の濃度値を抽出する。例えば、濃度値Ta1が所望する縦軸の出力濃度値(例えば1.0)になる様に階調変換曲線を横軸に平行にシフトするか、入力濃度値を横軸に沿ってシフトする(例えば、これは実際のフィルム濃度上で注目領域Ta1の濃度が示す領域の濃度値に対応する)。そして所望する出力濃度値の最高値(例えば3.0)に対応する入力画像d3を抽出する(これは例えば一般日本人がフィルム上濃度で識別できる濃度限界である)。
Figure 0004366409
次に、(16)、(17)、(18)式に従いratio,SLOPE3を計算する(ステップS211)。
ratio=(d3−Ta2)/(max−Ta2) ───(16)
もしratioが1以下ならば
SLOPE3=1−ratio ───(17)
ratioが1より大きければ
SLOPE3=ratio−1 ──(18)
次に、平滑手段106はモルフォロジカルフィルタによる演算を(19)、(20)、(21)、(22)(23)式に従い平滑画像fus(x,y)画像を計算する。ここでfo(x,y)を入力画像とする。
f1(x,y)=min{fo(x+x1,y+y1)−D(x1,y1)|x1×x1+y1×y1≦r1×r1} ─────(19)
f2(x,y)=max{f1(x+x1,y+y1)+D(x1,y1)|x1×x1+y1×y1≦r1×r1} ─────(20)
f3(x,y)=max{f2(x+x1,y+y1)+D(x1,y1)|x1×x1+y1×y1≦r1Xr1} ─────(21)
fus(x,y)=min{f3(x+x1,y+y1)−D(x1,y1)|x1×x1+y1×y1≦r1×r1} ─────(22)
D(x,y)を半球状フィルタ、r1を任意の定数とし、入力画像に応じて選択される。
2+y2≦r12の場合、D(x,y)=sqrt((r1−x)2+(r1−y)2
その他の場合、D(x,y)=−∞ ───(23)
次に、ratioが1以下の場合には、図5で示される単調減少関数f1()を用い、式(24)に従い濃度変更を行う。ここでのBASEにはSLOPE1を用いる場合はTa6、SLOPE2を用いる場合はTa3、SLOPE3を用いる場合はTa2を用いる。
fe(x,y)=fo(x,y)+f3(fus(x,y));fus(x,y)>BASE
=fo(x,y);fus(x,y)≦BASE ───(24)
また、ratioが1より大きい場合には、図6で示される単調増加関数f2()を用い、式(25)に従い濃度変更を行う。
fe(x,y)=fo(x,y)+f4(fus(x,y));fus(x・y)>BASE
=fo(x,y);fus(x,y)≦BASE ───(25)
そして、SLOPE1を用いる場合はTa5、SLOPE2を用いる場合はTa4、SLOPE3を用いる場合はTa1を濃度値d1に一致させ、図7で示される階調変換曲線で階調変換を行う(ステップS208)。従って、どのような入力データが入力されても階調変換のための濃度特徴量はフィルム上で1.0となり、maxは3.0となる。そのため、注目領域(BASE以下の入力濃度値)は実際のX線フィルムの見方に近く、それ以外の濃度領域も上部の濃度限界が3.0となり、肉眼で識別できるように階調変換できる。
以上のように第1の実施の形態によれば、入力画像の最大濃度値が所定濃度値より小さい場合には、細部構造を不変のまま、所定濃度値までダイナミックレンジを拡大することができ、濃度領域を有効に活用することができる。また、入力画像の最大濃度値が所定濃度値より小さい場合には、細部構造を不変のまま、所定濃度値までダイナミックレンジを圧縮することができ、濃度領域を有効に活用することができる。
さらに、注目領域を実際のフィルム画像のように階調変換することができ、それ以外の濃度領域も所定濃度範囲に階調変換することが可能である。また、入力画像の濃度分布が主に2種の組織(例えば骨と軟部組織)より構成される場合に、濃度分布の形状により、ダイナミックレンジを変更するBASE位置を変更するので、低濃度側の分布(例えば骨)のダイナミックレンジの変更量は少なく、高濃度側(軟部組織)のダイナミックレンジを主に変更できる効果がある。
図8は本発明の第2の実施の形態による画像処理装置の構成を示すブロック図である。
図8において、301は入力画像の所定領域から濃度特徴量を抽出する第1の特徴量抽出手段、302は入力画像からす抜け領域を削除するす抜け削除手段、303はす抜け削除手段302です抜け領域を削除した領域から濃度特徴量を抽出する第2の特徴量抽出手段、304は第1の特徴量抽出手段301で抽出された濃度特徴量と第2の特徴量抽出手段303で抽出された濃度特徴量からダイナミックレンジ圧縮に用いるパラメータとしての濃度基準値と比率を計算し決定するパラメータ決定手段としての第3の特徴量抽出手段、305は入力画像を平滑化する平滑化手段、306は第3の特徴量抽出手段304で得られた上記パラメータと平滑化手段305で得られた平滑化画像に基づいて濃度を変更する変更手段である。
図9はす抜け領域を削除した肺側面の画像で、Aが第1の特徴量抽出手段301が特徴量を抽出する所定領域、Bが肺領域と体領域の境界、Cがす抜け領域と接する部分を一定の割合で削除した体領域を示す。
図10は高濃度側のダイナミックレンジを変更する場合に用いる関数を示し、d1が第1の特徴量抽出手段301が抽出した特徴、実線が高濃度側のダイナミックレンジを圧縮する場合に用いる関数、点線が高濃度側のダイナミックレンジを拡大する場合に用いる関数を示す。
図11は低濃度側のダイナミックレンジを変更する場合に用いる関数を示し、d1が第1の特徴量抽出手段が抽出した特徴、実線が低濃度側のダイナミックレンジを圧縮する場合に用いる関数、点線が低濃度側のダイナミックレンジを拡
大する場合に用いる関数を示す。
図12は入力画像濃度をx線フィルムの濃度に変換する階調変換曲線を示し、横軸が入力画像濃度値、縦軸が出力画像濃度値を表し、d1が濃度1.5,d2が濃度3.0,d3が濃度O.25に対応する。上記階調曲線は、例えば画像データを実際のフィルム出力に模して出力する場合等で用いる。
次に動作について説明する。
第1の特徴量抽出手段301は、図9のAの領域の様に予め決められた所定領域から濃度特徴量を抽出し、この特徴量の値をd1とする。そして、このd1を階調変換及びダイナミックレンジ圧縮のための特徴量の計算に用いる。本実施の形態では、例えば所定領域A内の濃度平均値を特徴量とするものである。また、例えば所定領域内の濃度中間値、最高値を用いてもよい。
次に、す抜け削除手段102はす抜け領域とす抜け領域と一定幅で接する領域を削除する。具体的には、X線の照射領域内のす抜け領域及びす抜け領域と一定間隔内で接する体領域を例えば0画素で置き換える前記(3)式による画像の変換を行う。
次に、第2の特徴量抽出手段303では、(26)、(27)式で示されるす抜け除去後の画像中で0でない領域の最上部座標Y1と最下部Yhを抽出し、(28)式で示されるYlとYhの中間座標Ymを計算する。
YI=min{y|f1(x,y)>0} ───(26)
Yh=max{y|f1(x,y)>0} ───(27)
Ym=(Y1+Yh)/2 ───(28)
そして、(29)式で示されるYlからYm(頭部側半分)の間のf1(x,y)の最大値max1と(30)式で示されるYmからYh(腹側半分)の間の最大値max2を抽出する。ここでmax1は例えば腕前面上部の最大濃度値、max2は肺内の心臓下部の最大濃度値を示す。
max1=max{f1(x,y)|Y1≦y≦Yml───(29)
max2=max{f1(x,y)|Ym≦y≦Yh}───(30)
さらに、(31)式で示されるf1(x,y)の最小値をMinとする。
min=min{f1(x,y)|f1(x,y)≠0}──(31)
そして図12に示す階調変換曲線から所定の濃度値を抽出する。例えば、濃度値d1が所望の縦軸の出力濃度値(例えば1.5)になる様に階調変換曲線を横軸に平行にシフトするか、入力濃度値を横軸に沿ってシフトする。そして所望の出力濃度値の最高値(例えば3.0)に対応する入力画像値d2を抽出する(これは一般日本人がフイルム上濃度で識別できる濃度限界である)。そして、所望の出力濃度値の最低値(例えば0.25)に対応する入力画像値d3を抽出する。
次に、(32)、(33)、(34)式に従い高濃度のダイナミックレンジの圧縮、拡大に用いるratio、SLOPEを計算する。ここでのmaxはmax1またはmax2のいずれかを示す。
ratio=(d2−d1)/(max−d1) ───(32)
もしratioが1以下ならば
SLOPE=1−ratio ───(33)
ratioが1より大きければ
SLOPE=ratio−1 ───(34)
次に、(35)、(36)、(37)式に従い低濃度のダイナミックレンジの圧縮、拡大に用いるratio1,SLOPE1を計算する。
ratio1=(d1−d3)/(d1−min) ───(35)
もしratio1が1以下ならば
SLOPEl=1−ratio ───(36)
ratioが1より大きければ
SLOPEl=ratio−1 ───(37)
そして、平滑化手段305はモルフォロジカルフィルタによる演算を前記(19)〜(22)式と同様の演算に従い、f1(x,y)〜f3(x,y)を順次求めながら平滑画像fus(x,y)画像を計算する。ここでfo(x,y)を入力画像とする。また、D(x,y)のフィルタも前記(23)式と同様である。
そして、変更手段106は高濃度側と低濃度側のダイナミックレンジ圧縮、拡大を行う。
ratioが1以下の場合には、図10の実線で示される単調減少関数、ratioが1以上の場合には、単調増加関数となるf1()を用い、式(38)に従い濃度変更を行う。ここでのBASEにはd1を用いる。変換後の画像をfe(x,y)とする。
fe(x,y)=fo(x,y)+f1(fus(x,y));fus(x,y)>BASE
=fo(x,y);fus(x,y)≦BASE ───(38)
さらに、低濃度側のダイナミックレンジ圧縮、拡大を行う。ratio1が1以下の場合に、図11の実線で示される単調減少関数、ratioが1以上の場合には単調増加関数となるf3()を用い、式(39)に従い濃度変更を行う。ここでのBASEにはd1を用いる。変換後の画像をfe(x,y)とする。
fe(x,y)=fo(x,y)+f1(fus(x,y));fus(x,y)≦BASE
=fo(x,y);fus(x,y)>BASE ───(39)
そして、入力画像のd1を濃度値1.5に変換される位置に一致させ、図12の階調変換曲線で階調変換を行う。従って、どのような入力データが入力されても階調変換のための濃度特徴量はフィルム上で1.5となり、maxは3.0、minは0.25となる。そのため、注目領域(ダイナミックレンジの変換をしない領域)は実際のX線フィルムの見方に近く、それ以外の濃度領域も上部の濃度限界が3.0、下部の濃度値が0.25となり、肉眼で識別できるように階調変換できる。
以上のように第2の実施の形態によれば、入力画像の最大濃度値が所定濃度値より小さい場合には、細部構造を不変のまま、所定濃度値までダイナミックレンジを拡大することができ、濃度領域を有効に活用することができる。さらに、入力画像の最大濃度値が所定濃度値より大きい場合には、細部構造を不変のまま、所定濃度値までダイナミックレンジを圧縮することができ、濃度領域を有効に活用することができる。さらに注目領域は実際のフィルム画像のように階調変換することができ、それ以外の濃度領域も所定濃度範囲に階調変換することが可能である。
次に、第3の実施の形態を説明する。
図13は高濃度側のダイナミックレンジを圧縮する場合に用いる関数を示し、d1が第1の特徴量抽出手段301が抽出した特徴量、実線が高濃度側のダイナミックレンジを圧縮する場合に用いる関数、点線が高濃度側のダイナミックレンジを拡大する場合に用いる関数を示す。SLOPEの開始点をmaxとd1の間の任意の位置d4とする。
図14は低濃度側のダイナミックレンジを圧縮する場合に用いる関数を示し、d1が第1の特徴量抽出手段が抽出した特徴量、実線が低濃度側のダイナミックレンジを圧縮する場合に用いる関数、点線が低濃度側のダイナミックレンジを拡大する場合に用いる関数を示す。SLOPEの開始点をminとd1の間の任意の位置d5とする。
次に動作について説明する。
(40)、(41)、(42)式に従い高濃度のダイナミックレンジの圧縮、拡大に用いるratio,SLOPEを計算する。ここでのmaxはmax1またはmax2のいずれかを示す。
ratio=(d2−d4)/(max−d4) ───(40)
もしratioが1以下ならば
SLOPE=1−ratio ───(41)
ratioが1より大きければ
SLOPE=ratio−1 ───(42)
次に、(43)、(44)、(45)式に従い低濃度のダイナミックレンジの圧縮、拡大に用いるratio1,SLOPE1を計算する。
ratio1=(d5−d3)/(d5−min) ───(43)
もしratio1が1以下ならば
SLOPE1=1−ratio1 ───(44)
ratio1が1より大きければ
SLOPE1=ratio1−1 ───(45)
以降は第2の実施の形態と同様の処理を行う。
以上のように第3の実施の形態によればSLOPEの開始点を任意に移動できるため、ダイナミックレンジを変更する範囲を調整できる効果がある。
次に、本発明による記憶媒体について説明する。
図1、図8の各機能ブロックによるシステムは,ハード的に構成してもよく、また、CPUやメモリ等からなるコンピュータシステムに構成してもよい。コンピュータシステムに構成する場合、上記メモリは本発明による記憶媒体を構成する。この記憶媒体には、前述した動作を制御するための図2のフローチャートを含む処理手順を実行するためのプログラムが記憶される。
この記憶媒体としては、ROM、RAM等の半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気媒体等を用いてよく、これらをCD−ROM、FD、磁気カード、磁気テープ、不揮発性メモリカード等に構成して用いてよい。
従って、この記憶媒体を図1、図8に示したシステム以外の他のシステムあるいは装置で用い、そのシステムあるいはコンピュータがこの記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することによっても、前述した各実施の形態と同等の機能を実現できると共に、同等の効果を得ることができ、本発明の目的を達成することができる。
また、コンピュータ上で稼働しているOS等が処理の一部又は全部を行う場合、あるいは記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された拡張機能ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づいて、上記拡張機能ボードや拡張機能ユニットに備わるCPU等が処理の一部又は全部を行う場合にも、各実施の形態と同等の機能を実現できると共に、同等の効果を得ることができ、本発明の目的を達成することができる。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、放射線画像中の被写体領域の濃度ヒストグラムより算出される画像の特徴量に基づいて該放射線画像の階調を制御するので、該放射線画像中の被写体領域における特徴量を安定して抽出することができ、該放射線画像の階調を該放射線画像中の被写体領域の濃度ヒストグラムより得られる特徴量に基づいて所望の階調にすることができる。例えば、放射線画像中の被写体領域における最大画素濃度値が所定の画素濃度値よりも小さい場合でも、微細構造を示す画像を保存したままで該放射線画像のダイナミックレンジを拡大或は圧縮し、放射線画像中の被写体領域を有効に活用することができる。
上述した実施形態によれば、す抜け領域が削除された画像を被写体領域の画像として濃度ヒストグラムを作成するので、不要な情報を除去し、必要な情報のみから濃度ヒストグラムを作成することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の濃度ヒストグラムの凹凸部を抽出し、抽出された凹凸部の情報を用いて画像の特徴量を算出するので、例えば、それぞれが骨や軟部組織などに対応した複数種の画像成分によって構成されている放射線画像において各画像成分は該放射線画像の濃度ヒストグラムにおいて凹凸として表れるため、放射線画像の濃度ヒストグラムの凹凸部の情報を所望の画像成分の情報として抽出することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の濃度ヒストグラム座標の画素濃度値軸上において互いに等間隔に位置する3つの画素濃度値の頻度を比較するので、該放射線画像の濃度ヒストグラムの凹凸部を安定して抽出し、抽出された凹凸部の情報を用いて画像の特徴量を算出することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の濃度ヒストグラム座標の画素濃度値軸上において、前記濃度ヒストグラムにおける画素濃度値の分布の幅によって正規化された距離だけお互いに離れている3つの画素濃度値の頻度を比較するので、被写体によって放射線画像の画素濃度値の分布の幅が異なっても該放射線画像の濃度ヒストグラムの凹凸部を安定して抽出し、抽出された凹凸部の情報を用いて画像の特徴量を算出することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像を平滑化することにより得られた平滑化画像と画像の特徴量に基づいて前記放射線画像の階調を制御するので、放射線画像上のノイズや高周波成分の振幅の影響を受けずに階調を制御することができ、しかも、高周波成分の振幅を保存することができる。
上述した実施形態によれば、モルフォロジカルフィルターによって放射線画像を平滑化することにより得られた平滑化画像と画像の特徴量に基づいて前記放射線画像の階調を制御するので、放射線画像のエッジ構造が平滑化画像上で保存され、しかも、放射線画像のエッジ部におけるアンダーシュートやオーバーシュートの影響を受けずに放射線画像の階調を制御することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の特徴量に基づいて該放射線画像のダイナミックレンジを変更することにより該放射線画像の階調を制御する際に、前記画像の特徴量に基づいて、前記放射線画像のダイナミックレンジを変更する画素濃度領域を規定するための第1のパラメータと、前記放射線画像のダイナミックレンジを変更する度合いを規定するための第2のパラメータとを決定するので、放射線画像における任意の領域のダイナミックレンジを保ったまま、他の任意の領域のダイナミックレンジを圧縮することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の濃度ヒストグラムの凸部を示す情報に基づいて求められる画素濃度値を該放射線画像の特徴量とするので、該放射線画像の濃度ヒストグラムの凸部は、特定の被写体画像における画素濃度値の分布の中心を示し、しかも、被写体によらず安定して該濃度ヒストグラムに表れるため、常に安定した特徴量を得ることができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の濃度ヒストグラムの凸部の頻度最大値に基づいて求められる画素濃度値を該放射線画像の特徴量とするので、該放射線画像の濃度ヒストグラムの凸部の頻度最大値は、特定の被写体画像における画素濃度値の中で最も多くを占める値であり、しかも被写体によらず安定して抽出できるので、常に安定した特徴量を得ることができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の濃度ヒストグラムの凸部の頻度最大値に対応する画素濃度値以下の画素濃度値の平均値を該放射線画像の特徴量とするので、該放射線画像の濃度ヒストグラムの凸部の頻度最大値に対応する画素濃度値以下の画素濃度値の平均値は、特定の被写体画像における画素濃度値を代表する値であり、しかも被写体によらず安定して算出できるので、常に安定した特徴量を得ることができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の濃度ヒストグラムの凸部を示す情報に基づいて、該濃度ヒストグラムに凸部が複数存在する場合には、各凸部の最大頻度値を比較することにより選択される1つの凸部を示す情報に基づいて求められる画素濃度値を該放射線画像の特徴量とするので、該放射線画像中における特定の被写体画像の割合によって該放射線画像の濃度ヒストグラムの複数の凸部を一つの凸部に融合することができ、更に、所望の被写体画像に対応した特徴量を常に安定して得ることができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の特徴量としての画素濃度値が所望の画素濃度値に変換されるような画素濃度変換特性を設定することにより、被写体によらず、安定して所望の画素濃度変換特性を得ることができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の特徴量としての画素濃度値と、設定された画素濃度変換特性とに基づき、放射線画像のダイナミックレンジを変更する度合いを規定するためのパラメータを決定することにより、ダイナミックレンジ変更後の放射線画像の濃度分布の幅を所望の幅にすることができる。
上述した実施形態によれば、記憶媒体に記憶されているプログラムに従って動作するコンピュータにより、放射線画像の階調を該放射線画像中の被写体領域の濃度ヒストグラムより得られる特徴量に基づいて所望の階調にする処理動作を制御することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像中の所定領域より抽出される第1及び第2の特徴量に基づいて該放射線画像の階調を制御するので、該放射線画像の階調を該放射線画像中の所定領域を基準とした所望の階調にすることができる。
上述した実施形態によれば、前記放射線画像中の所定領域における画素濃度値の最大値、平均値或は中間値の何れかを第1の特徴量として抽出するので、これらを該第1の特徴量として放射線画像の階調を安定して変換することができる。
上述した実施形態によれば、前記放射線画像における画素濃度値の最大値及び/又は最小値を第2の特徴量として抽出するので、階調変換後の放射線画像の画素濃度値の分布の幅を所望の幅に制限することができる。
上述した実施形態によれば、す抜け領域が削除された画像を被写体領域の画像として第2の特徴量を抽出するので、不要な情報を除去し、必要な情報のみから第2の特徴量を抽出することができる。
上述した実施形態によれば、す抜け領域が削除された画像を2つの領域に分割し、分割された2つの領域のいずれかにおける画素濃度値の最大値を第2の特徴量として抽出するので、放射線画像中に互いに画素濃度値の分布特性が異なる2つの領域が存在する場合でも、各領域における特徴量を安定して抽出することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像を平滑化することにより得られた平滑化画像と該放射線画像中の所定領域より抽出される第1及び第2の特徴量とに基づいて前記放射線画像の画素濃度値を変更するので、放射線画像上のノイズや高周波成分の振幅の影響を受けずに階調を制御することができ、しかも、高周波成分の振幅を保存することができる。
上述した実施形態によれば、モルフォロジカルフィルターによって放射線画像を平滑化することにより得られた平滑化画像と画像の第1及び第2の特徴量に基づいて前記放射線画像の階調を制御するので、放射線画像のエッジ構造が平滑化画像上で保存され、しかも、放射線画像のエッジ部におけるアンダーシュートやオーバーシュートの影響を受けずに放射線画像の階調を制御することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像の第1及び第2の特徴量に基づいて該放射線画像のダイナミックレンジを変更することにより該放射線画像の階調を制御する際に、前記画像の第1及び第2の特徴量に基づいて、前記放射線画像のダイナミックレンジを変更する画素濃度領域を規定するための第1のパラメータと、前記放射線画像のダイナミックレンジを変更する度合いを規定するための第2のパラメータとを決定するので、放射線画像における任意の領域のダイナミックレンジを保ったまま、他の任意の領域のダイナミックレンジを変更することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像中の所定領域より第1の特徴量として抽出される画素濃度値を第1のパラメータとするので、該放射線画像中の所望の領域の階調を変更することができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像のダイナミックレンジを変更する画素濃度領域を規定するための第1のパラメータとして決定された画素濃度値が所望の画素濃度値に変換されるような画素濃度変換特性を設定することにより、被写体によらず、安定して所望の画素濃度値変換特性を得ることができる。
上述した実施形態によれば、放射線画像のダイナミックレンジを変更する画素濃度領域を規定するための第1のパラメータとしての画素濃度値と設定された画素濃度変換特性とに基づき、放射線画像のダイナミックレンジを変更する度合いを規定するための第2のパラメータを決定することにより、ダイナミックレンジ変更後の放射線画像の濃度分布の幅を所望の幅にすることができる。
上述した実施形態によれば、記憶媒体に記憶されているプログラムに従って動作するコンピュータにより、放射線画像の階調を該放射線画像中の所定領域を基準とした所望の階調にする処理動作を制御することができる。
本発明の第1の実施の形態による画像処理装置を示すブロック図である。 第1の実施の形態による処理の流れを示すフローチャートである。 濃度ヒストグラムを示す特性図である。 濃度ヒストグラムを示す特性図である。 関数f1()の形態を示す特性図である。 関数f2()の形態を示す特性図である。 階調変換曲線を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態による画像処理装置を示すブロック図である。 す抜け領域を削除した肺側面画像を示す構成図である。 関数f1の形態を示す特性図である。 関数f3の形態を示す特性図である。 階調変換曲線を示す特性図である。 関数f2の形態を示す特性図である。 関数f4の形態を示す特性図である。 従来の関数の形態を示す特性図である。
符号の説明
101 す抜け削除手段
102 ヒストグラム作成手段
103 凹凸部抽出手段
104 解析手段
106 平滑化手段
107 変更手段
301 第1の特徴量抽出手段
302 す抜け削除手段
303 第2の特徴量抽出手段
304 第3の特徴量抽出手段
305 平滑化手段
306 変更手段

Claims (4)

  1. 被写体にX線を照射することにより得られた原画像の階調変換処理を行う画像処理装置において、
    前記被写体を透過せずにX線が素通りした領域であるす抜け領域を代表する画素の値以上の画素値を有する画素の前記原画像上での座標から前記原画像上で一定幅の領域に属さない前記原画像内の領域を、被写体領域として抽出する手段と、
    前記被写体領域内の画像の濃度値のヒストグラムを作成する手段と、
    前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値に基づいて、階調変換のための濃度特徴量を算出する手段と、
    前記濃度特徴量が目的とする出力濃度値となる階調変換曲線を得て、所望する出力濃度値の最高値に対応する入力画像濃度を抽出する手段と、
    前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値、前記入力画像濃度、及び前記ヒストグラムの濃度の最高値に基づいてダイナミックレンジ変更を行う関数の傾きを求めるとともに、前記ヒストグラムの凸部が最大値となる濃度をダイナミックレンジ変更開始の濃度値として、前記原画像のダイナミックレンジを変更する手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記原画像の平滑画像を得る平滑手段と、
    前記被写体領域内の画素の最大値が目的とする値となるように前記平滑像を階調変換した画像を、前記原画像に加算することで前記原画像のダイナミックレンジを変更する手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 被写体にX線を照射することにより得られた原画像の階調変換処理を行う画像処理方法において、
    被写体抽出手段が、前記被写体を透過せずにX線が素通りした領域であるす抜け領域を代表する画素の値以上の画素値を有する画素の前記原画像上での座標から前記原画像上で一定幅の領域に属さない前記原画像内の領域を、被写体領域として抽出する工程と、
    ヒストグラム作成手段が、前記被写体領域内の画像の濃度値のヒストグラムを作成する工程と、
    算出手段が、前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値に基づいて、階調変換のための濃度特徴量を算出する工程と、
    抽出手段が、前記濃度特徴量が目的とする出力濃度値となる階調変換曲線を得て、所望する出力濃度値の最高値に対応する入力画像濃度を抽出する工程と、
    ダイナミックレンジ変更手段が、前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値、前記入力画像濃度、及び前記ヒストグラムの濃度の最高値に基づいてダイナミックレンジ変更を行う関数の傾きを求めるとともに、前記ヒストグラムの凸部が最大値となる濃度をダイナミックレンジ変更開始の濃度値として、前記原画像のダイナミックレンジを変更する工程とを備えることを特徴とする画像処理方法。
  4. 被写体にX線を照射することにより得られた原画像の階調変換処理を行うためにコンピュータを、
    前記被写体を透過せずにX線が素通りした領域であるす抜け領域を代表する画素の値以上の画素値を有する画素の前記原画像上での座標から前記原画像上で一定幅の領域に属さない前記原画像内の領域を、被写体領域として抽出する手段と、
    前記被写体領域内の画像の濃度値のヒストグラムを作成する手段と、
    前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値に基づいて、階調変換のための濃度特徴量を算出する手段と、
    前記濃度特徴量が目的とする出力濃度値となる階調変換曲線を得て、所望する出力濃度値の最高値に対応する入力画像濃度を抽出する手段と、
    前記ヒストグラムの凸部が最大となる濃度値、前記入力画像濃度、及び前記ヒストグラムの濃度の最高値に基づいてダイナミックレンジ変更を行う関数の傾きを求めるとともに、前記ヒストグラムの凸部が最大値となる濃度をダイナミックレンジ変更開始の濃度値として、前記原画像のダイナミックレンジを変更する手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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