JP4366224B2 - 酸化亜鉛結晶の成長方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化亜鉛デバイス用基板材料に適した高純度で高品質な酸化亜鉛結晶を得る方法に関するものである。
酸化亜鉛(Zn0)単結晶はバンドギャップが3.3eVのII−VI族化合物半導体であり、窒化ガリウム(GaN)に代表される窒化物半導体と同様に、紫外から緑色に至る短波長領域で発光可能な発光ダイオード(LED)や、レーザーダイオード(LD)等の光デバイス材料としての応用が期待される材料である。特に、酸化亜鉛単結晶は励起子結合エネルギーが59meVと大きいことから、室温でも励起子が保持され、高効率で単色性に優れる等、新しい機能を持った発光デバイスが可能であるといった特徴を有する。
半導体材料をデバイスとして用いる場合には、酸化亜鉛に限らず薄膜構造を形成する必要があるが、薄膜の品質に大きな影響を与えるのがベースとなる基板材料の特性である。良質なデバイスを実現するには、良質な薄膜単結晶を成長させる必要があり、そのためには格子定数や熱膨張係数が同じである同種基板を用いるのが最良の方法である。
酸化亜鉛の場合、サファイア等の異種基板の上に酸化亜鉛薄膜をエピタキシャル成長させることによって薄膜構造を得る試み(特許文献1参照)が数多く実施されている。サファイアと酸化亜鉛とでは、格子不整合が約18%もあり、また熱膨張係数にも2.6倍という大きな差があるため、成長後の酸化亜鉛薄膜には多くの結晶欠陥が生じている。また、サファイアと酸化亜鉛との熱膨張係数の差により酸化亜鉛薄膜にクラックが生じる等の問題を避けるため、酸化亜鉛薄膜のエピタキシャル成長法として適用できるものは分子線成長法(MBE法)等の低温成長法に制限される等の問題がある。
一方、良質な酸化亜鉛デバイスを実現するためにはバルクの酸化亜鉛単結晶をエピタキシャル成長用基板として用いることが適切であるという観点から、最近では酸化亜鉛バルク単結晶の成長が試みられている。その代表的なものは、水熱合成法を用いるものである(特許文献2参照)。この方法では比較的大型の結晶育成が可能という特徴を持つが、溶媒からの不純物混入が多いという問題がある。
不純物の多い酸化亜鉛結晶をエピタキシャル成長用基板として用いた場合、格子不整合や熱膨張係数の差による影響は軽減されるものの、得られる酸化亜鉛薄膜に基板から不純物が混入し、酸化亜鉛薄膜にとって重要な電気的特性が影響を受けてしまい、所望のデバイスを形成することが著しく困難になる。酸化亜鉛薄膜の場合、デバイスの実用化のためにはp型導電性の制御が特に大きな課題となっているが、基板から混入する不純物の影響はこの課題解決をさらに困難にする。
以上述べたように、酸化亜鉛薄膜を用いたデバイスを実用化させるには、高純度でかつ転位等の結晶欠陥の少ない良質のバルクの単結晶を得ることが重要な課題となっている。このような高純度、高品質な酸化亜鉛単結晶を得る方法として気相輸送法を適用することが有効である。
気相輸送法とは真空封管した石英管の一端に炭素と酸化亜鉛を装入し、炭素と酸化亜鉛とを加熱し、他端をこれより低い温度に維持し、この部分に酸化亜鉛単結晶を析出させる方法である。
ところで、気相輸送法による酸化亜鉛結晶の成長では、輸送剤としてHgClやCl、H、Cなどを原料と共に加えられるのが一般的である。これらの中でCを輸送剤として用いた場合には比較的大型の結晶が得られる。これは以下の反応式(1)に示すような反応により酸化亜鉛の気相輸送が起こるものとしている。
Figure 0004366224
但し、(s)は固体、(g)は気体を意味している(以下も同様)。
しかしながら、反応式(1)に従うとすれば、酸化亜鉛結晶の成長時に酸化亜鉛と同時に炭素も析出することになる。炭素が析出した場合、析出した炭素は酸化亜鉛結晶中の酸素原子と結合し、一酸化炭素又は二酸化炭素として再び気相に放出されることになるので、育成される酸化亜鉛結晶は化学量論組成から亜鉛過剰側へずれたものとなる。
現実に炭素を用いこの方法を適用して酸化亜鉛単結晶を成長させると、黄色やオレンジ色に着色した結晶が得られる(非特許文献1参照)。従って、本来無色透明であるべき酸化亜鉛結晶が、化学量論組成より亜鉛過剰側にずれた組成のものとなっているため、着色が引き起こされたものと推定できる。
そして、酸化亜鉛結晶は本来無色透明であるが、このような着色があると、例えばエピタキシャル成長させた酸化亜鉛薄膜を基板付きのまま使用する場合、本来透明である波長領域で光の吸収を引き起こすなど、デバイス用基板として適用するには適切ではない問題が起こりうる。
特開2003−264201(第1頁) 特開2003−146800(第1頁) J. M. Ntep et al, Journal of Crystal Growth 207(1999)30-34
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、気相輸送法で酸化亜鉛結晶を成長させるにあたり、適用する輸送剤に起因して発生する、着色に代表される結晶欠陥を低減させ、高純度でかつ高品質な酸化亜鉛結晶の製造を可能とする酸化亜鉛結晶の成長方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため炭素を輸送剤として加えた場合の気相輸送法における酸化亜鉛結晶の成長機構について詳細な考察を行い、酸化亜鉛結晶の着色現象の原因とそれを制御する方法について鋭意研究を重ねた。その結果、気相輸送法で用いる輸送剤を変更することにより、輸送剤として炭素を用い場合と同様の結晶成長速度で無色透明の酸化亜鉛結晶を得られることを見出して本発明に至った。
すなわち、請求項1に係る発明は、
気相輸送法で酸化亜鉛結晶を得る酸化亜鉛結晶の成長方法を前提とし、
輸送剤として一酸化炭素と二酸化炭素を用いると共に、上記一酸化炭素と二酸化炭素の混合ガスの混合比を調整して、無色透明の酸化亜鉛結晶を得ることを特徴とする。
次に、請求項に係る発明は、
気相輸送法で酸化亜鉛結晶を得る酸化亜鉛結晶の成長方法を前提とし、
輸送剤として二酸化炭素と、二酸化炭素と反応して一酸化炭素を生成する金属亜鉛を用いると共に、金属亜鉛量を調整することにより一酸化炭素と二酸化炭素との量を調整して、無色透明の酸化亜鉛結晶を得ることを特徴とする。
本発明に係る酸化亜鉛結晶の成長方法によれば、気相輸送法において輸送剤として炭素を用いないため酸化亜鉛内への炭素や還元物質の析出が防止できる。また、一酸化炭素と二酸化炭素の混合比を調整することによって化学量論組成からのずれを精密に制御した状態で、着色の無い、高品質な酸化亜鉛結晶を成長させることが可能となり、エピタキシャル成長に適した所望の基板特性を得ることも可能になる。
また、本発明に係る酸化亜鉛結晶の成長方法を適用することにより、結晶成長毎に生じていた化学量論組成からのズレが小さくなり、その結果起こる着色現象に代表される結晶品質のバラツキも最小限に低減されるため、安定した酸化亜鉛単結晶基板の製造が可能になるという効果も有する。
本発明に係る酸化亜鉛結晶の成長方法を利用すると、酸化亜鉛デバイスの作製のために優れた特性を持ったエピタキシャル成長用酸化亜鉛単結晶基板を得ることが出来る。
これによって、従来エピタキシャル成長に適した基板がないために実用化が困難であった酸化亜鉛を用いたデバイスの製造が可能となり、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明者らは、前記検討の結果、酸化亜鉛結晶の生成が下記反応式(2)(3)に従い進むものと推定している。
高温側での反応
ZnO(s)+CO(g)→ Zn(g)+ CO(g) (2)
低温側での反応
Zn(g)+CO(g)→ ZnO(s)+CO(g) (3)
即ち、高温側では、原料の酸化亜鉛と封入された一酸化炭素とが反応し、亜鉛蒸気と二酸化炭素とが生成する。生成した亜鉛蒸気は低温側で二酸化炭素と反応して酸化亜鉛と一酸化炭素が生成する。そして、酸化亜鉛は結晶として析出することになる。
上記反応式に従えば、原料として酸化亜鉛を用いることから、輸送剤としては一酸化炭素のみでよいことになるが、現実的には、一酸化炭素と二酸化炭素との混合気体を輸送剤として用いることが必要である。その理由は、反応式(3)の反応に比べると少ない割合だが、一酸化炭素と亜鉛蒸気とが上述した反応式(1)に従い酸化亜鉛と共に炭素を析出させる反応も生じる。析出した炭素は酸化亜鉛結晶中の酸素原子と結合し、一酸化炭素又は二酸化炭素として再び気相に放出されることになるので、育成される酸化亜鉛結晶は化学量論組成から亜鉛過剰側へずれたものとなる。そのため、二酸化炭素により析出した炭素を還元させる必要があるからである。また、反応式(2)(3)は同時並行で進行するため、気体中に存在する一酸化炭素と二酸化炭素との比率により各式で示される反応の速度が異なり、必ずしも化学量論組成の酸化亜鉛が得られることになるとは限らない。むしろ、気相中の一酸化炭素と二酸化炭素との比率を調整することにより得られる酸化亜鉛結晶の亜鉛と酸素との比は変化する。
上記請求項1に係る発明はこのような技術的理由に基づきなされたもので、気相輸送法で酸化亜鉛結晶を得るにあたり、原料として酸化亜鉛を、輸送剤として一酸化炭素と二酸化炭素の混合気体を用いると共に、輸送剤として用いる混合気体中の一酸化炭素と二酸化炭素との比率を所望の値とすることにより、得られる酸化亜鉛結晶の亜鉛と酸素との比を調整するものである。
ところで、一酸化炭素は毒性が強く、かつ純度の高いものは極めて高価であるという問題がある。この視点より、反応の前段階で二酸化炭素と反応して一酸化炭素を生成させることが好ましい。この視点より、輸送剤として亜鉛と二酸化炭素を用い、亜鉛と二酸化炭素を反応させて一酸化炭素を生成させ、この一酸化炭素と二酸化炭素とにより上記反応式(2)(3)の反応を起こさせることが好ましい。この方法では、発生する一酸化炭素は金属亜鉛量による。即ち、添加する金属亜鉛量により一酸化炭素と二酸化炭素との比を変化させることができる。
上記請求項に係る発明はこのような技術的理由に基づきなされたもので、気相輸送法で酸化亜鉛結晶を得るに当たり、輸送剤として二酸化炭素と、二酸化炭素と反応して一酸化炭素を生成する金属亜鉛を用いると共に、金属亜鉛量を調整することにより一酸化炭素と二酸化炭素との量を調整して、得られる酸化亜鉛単結晶の亜鉛と酸素との比を調整するものである。
以下、本発明に係る酸化亜鉛結晶の成長方法を更に詳細に説明する。
本発明に係る酸化亜鉛結晶の成長方法は気相輸送法によるものであるが、気相輸送法とは、原料との化学反応により分解、析出を生じる化学物質すなわち輸送剤が封入されかつ温度勾配を有する封管の一端側(高温部)に酸化亜鉛原料を配し、低温部の他端に酸化亜鉛結晶を成長させる方法である。
従って、本発明に係る酸化亜鉛結晶の成長方法は、このような気相輸送法の装置、容器の形状や材質、温度条件、圧力条件などによって限定されるものではない。結晶成長装置としては抵抗加熱電気炉が一般的で価格も安く、経済的であり好ましいが、もちろん赤外線加熱、高周波加熱を用いることも可能である。
容器の形状は成長させようとする結晶の形状、成長速度等を考慮して設計すれば良い。容器の材質も成長温度において機械的な強度が充分であり、かつ化学的にも安定で有害な不純物汚染が無い材質であれば良く、特に限定されるものではないが、石英を用いることが好ましい。
温度条件、圧力条件も、得ようとする結晶の品質を考慮し、かつ、本発明の方法である原料と共に加えて輸送剤とする物質の種類によって決めればよく、特に限定されるものではない。
本発明において、輸送剤として原料と共に加える物質としては、一酸化炭素と二酸化炭素の混合気体、または二酸化炭素と、二酸化炭素と反応して一酸化炭素を生成する金属亜鉛との混合物を用いることが出来る。
また、一酸化炭素と二酸化炭素との混合比は、目的とする酸化亜鉛結晶の特性が得られるような条件を熱力学的な検討により決めれば良く、特にその範囲が限定されるものではない。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものでは無い。なお、実施例で用いた原料の純度は全て5N程度のものである。
この実施例は一酸化炭素と二酸化炭素の混合ガスを輸送剤とした具体例である。
成長容器として、内径15mmφ、長さ80mmの石英管を用いた。原料として2gのZnO焼結体(純度5N)を充填した。さらに、この石英管に一酸化炭素50モル%と二酸化炭素50モル%の混合ガス(純度5N)を約45MPaの圧力になるように充填し、石英管を溶融加工して封入した。なお、一酸化炭素と二酸化炭素の混合比は、熱力学計算に基づき求めた温度と各気相種の平衡分圧の関係に従い、成長する酸化亜鉛結晶が、その化学量論的組成が好適になるような平衡酸素分圧に調整した。
この石英管を抵抗加熱電気炉にセットし、原料部が1022℃、成長部が1011℃(温度差11℃)になるように温度を調整し、168時間保持して結晶成長を行った。
その後、室温まで冷却した。得られた結晶は大きさ約0.2gで、無色透明であり、高品質な酸化亜鉛結晶が得られた。
参考例2]
オレンジ色の酸化亜鉛結晶を得るため、一酸化炭素80モル%と二酸化炭素20モル%の混合ガスを用いた以外は実施例1と同様にして酸化亜鉛結晶を得た。
得られた酸化亜鉛結晶はオレンジ色であり、亜鉛と酸素との組成が化学両論組成よりずれたものとなっていることが確認された。
参考例3]
赤色の酸化亜鉛結晶を得るため、一酸化炭素95モル%と二酸化炭素5モル%の混合ガスを用いた以外は実施例1と同様にして酸化亜鉛結晶を得た。
得られた酸化亜鉛結晶は赤色であり、亜鉛と酸素との組成が化学両論組成よりずれたものとなっていることが確認された。
この実施例は二酸化炭素と金属亜鉛を輸送剤として粗酸化亜鉛に共に加えた具体例である。
成長容器として、内径15mmφ、長さ80mmの石英管を用いた。原料として2gのZnO焼結体(純度5N)とともに亜鉛粉末(純度6N)11mgを充填した。さらに、この石英管に二酸化炭素ガス(純度5N)を約45MPaの圧力になるように充填し、石英管を溶融加工して封入した。二酸化炭素ガスと亜鉛の混合比は、熱力学計算に基づき求められた温度と各気相種の平衡分圧の関係に従い、成長する酸化亜鉛結晶が、その化学量論的組成が好適になる平衡酸素分圧を与えるように調整した。
このようにして準備した酸化亜鉛原料、亜鉛、二酸化炭素ガスが充填された石英管を抵抗加熱電気炉にセットし、原料部が1022℃、成長部が1011℃(温度差11℃)になるように温度を調整し、168時間保持して結晶成長を行った後、室温まで冷却した。
得られた結晶は、大きさが約0.3gで、無色透明であり、高品質な酸化亜鉛結晶であった。
参考例5]
オレンジ色の酸化亜鉛結晶を得るため、亜鉛粉末の量を20mgとした以外は実施例4と同様にして酸化亜鉛結晶を得た。
得られた酸化亜鉛結晶はオレンジ色であり、亜鉛と酸素との組成が化学両論組成よりずれたものとなっていることがわかった。
参考例6]
赤色の酸化亜鉛結晶を得るべく亜鉛粉末の量を30mgとした以外は実施例4と同様にして酸化亜鉛結晶を得た。
得られた酸化亜鉛結晶は赤色であり、亜鉛と酸素との組成が化学両論組成よりずれたものとなっていることが確認された。
参考例7]
この参考例7は二酸化炭素と炭素を輸送剤として原料と共に加えて還元剤とした具体例である。
成長容器として、内径15mmφ、長さ80mmの石英管を用いた。原料として2gのZnO焼結体(純度5N)とともにカーボン粉末(純度5N)1mgを充填した。さらに、この石英管に二酸化炭素ガス(純度5N)を約35MPaの圧力になるように充填し、石英管を溶融加工して封入した。二酸化炭素ガスと炭素の混合比は、熱力学計算に基づき求められた温度と各気相種の平衡分圧の関係に従い、成長する酸化亜鉛結晶が、その化学量論的組成が好適になる平衡酸素分圧を与えるように調整した。
このようにして準備した酸化亜鉛原料、炭素、二酸化炭素ガスが充填された石英管を抵抗加熱電気炉にセットし、原料部が1022℃、成長部が1011℃(温度差11℃)になるように温度を調整し、168時間保持して結晶成長を行った後、室温まで冷却した。
得られた結晶は、大きさが約0.2gで、無色透明であり、高品質な酸化亜鉛結晶であった。
[比較例]
この比較例は炭素を輸送剤として原料に加えた具体例である。
成長容器として、内径15mmφ、長さ80mmの石英管を用いた。原料として2gのZnO焼結体(純度5N)とともにカーボン粉末(純度5N)100mgを充填し、石英管を溶融加工して封入した。
このようにして準備した酸化亜鉛原料、炭素が充填された石英管を抵抗加熱電気炉にセットし、原料部が1020℃、成長部が1011℃(温度差9℃)になるように温度を調整し、168時間保持して結晶成長を行った後、室温まで冷却した。得られた結晶は大きさ約0.1gで、赤色の酸化亜鉛結晶であった。この結晶は、亜鉛と酸素の比が化学両論組成の比よりずれているものであった。

Claims (2)

  1. 気相輸送法で酸化亜鉛結晶を得る酸化亜鉛結晶の成長方法において、
    輸送剤として一酸化炭素と二酸化炭素を用いると共に、上記一酸化炭素と二酸化炭素の混合ガスの混合比を調整して、無色透明の酸化亜鉛結晶を得ることを特徴とする酸化亜鉛結晶の成長方法。
  2. 気相輸送法で酸化亜鉛結晶を得る酸化亜鉛結晶の成長方法において、
    輸送剤として二酸化炭素と、二酸化炭素と反応して一酸化炭素を生成する金属亜鉛を用いると共に、金属亜鉛量を調整することにより一酸化炭素と二酸化炭素との量を調整して、無色透明の酸化亜鉛結晶を得ることを特徴とする酸化亜鉛結晶の成長方法。
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